JP6964496B2 - 可動ホーム柵列制御システム - Google Patents

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この発明は、可動ホーム柵列制御システムに関する。
鉄道駅のプラットホームへの可動式ホーム柵の設置が進んでいる。可動ホーム柵は鉄道駅のプラットホームに設置される一種の自動ドア装置である。可動ホーム柵は列車の乗降扉に対応する位置に配置されるので、プラットホームには多数の可動ホーム柵が配列されて、可動ホーム柵列が形成される。
さて、同数の車両で編成される列車が、終日、運行される線区においては、列車が発着する度に、可動ホーム柵列を構成する全ての可動ホーム柵を開閉することができる。しかしながら、編成車両数の異なる列車が混在する線区においては、列車が到着する度に、当該列車の編成車両数と停止位置に応じて、必要な可動ホーム柵を選択して開閉する必要がある。このように、必要な可動ホーム柵を選択して開閉する装置については、既に複数の発明が公開されている。
特許文献1には、プラットホームの天井に設置されたITVカメラで、到着した列車のドアとその付近を撮像して、得られた画像信号を処理して、列車のドアの開閉動作に対応して、当該ドアと対面する位置にあるホームドアを開閉するホームドア制御装置が開示されている。
特許文献2には、地上に設置された読み取り装置で、列車に搭載されたRFIDタグに記録された列車番号を読み取って、当該列車番号に対応する位置にあるホーム柵を開閉するホーム柵が開示されている。
特許文献3には、プラットホームに配列された複数個のセンサの検知状態に応じて、列車が停止位置に停止したことを検知するとともに、当該列車を構成する車両数を判別する列車位置判定システムが開示されている。なお、特許文献3に記載の列車位置判定システムが備えるセンサは、列車の車体を検知するが、車両間の連結部は検知しないセンサである必要がある。特許文献3には、このようなセンサの具体例として、反射型の光センサと超音波センサが示されている。
また、軌道上の特定の区間における列車の存在を検知する手段、つまり、在線検知手段として軌道回路装置が知られている。軌道回路装置が列車の存在を検知する区間の長さは、目的に応じて設定することができる。特許文献4には、30m程度の短区間における列車の在否を検出する踏切制御子と呼ばれる軌道回路装置が開示されている。
特開2001−10485号公報 特開2007−153044号公報 特開2014−111423号公報 特開2013−78963号公報
特許文献1に開示されたホームドア制御装置は、全てのホームドアに専用のITVカメラを配置する必要があるので、多数のITVカメラを必要とする。
特許文献2に開示されたホームドアは、全てのホームドアにセンサを配置する必要がない。しかしながら、全ての列車にRFIDタグを搭載する必要がある。
特許文献3に記載の列車位置判定システムも、外乱の影響を受けにくい。しかしながら、特許文献3に記載の列車位置判定システムは、m両目車両の車体後方部を検知対象位置とする第1センサと(m+1)両目車両の車体前方部を検知対象位置とする第2センサを、先頭車両の停車位置と最後尾車両の停車位置に配置することを特徴としている。そのため、設定された停車位置の2倍の個数のセンサを備える必要がある。したがって、停車位置あるいは編成数の異なる列車が多数混在する線区に、特許文献3に記載の列車位置判定システムを設置する場合、多数のセンサを必要とするという問題がある。
また、停車位置あるいは編成数の異なる列車が多数混在する線区においては、型式の異なる複数種の車両が混在することが多い。つまり、列車ごと車両の型式が異なることが多い。一方、前述したように、特許文献3に記載の列車位置判定システムを構成するセンサは、列車の車体を検知するが、車両間の連結部は検知しない機能が求められている。しかしながら、車体の形状あるいは連結部の形状が異なる全ての型式の車両について、車体を検知するが、車両間の連結部は検知しないと言う機能を有するセンサを実現することは難しいと考えられる。センサにこのような高度な機能を与えようとすれば、センサあるいはシステム全体のコストが高くなる。
本発明は、このような背景の下でなされたものであり、プラットホームに接する軌道に到着する列車の停車位置と編成車両数を判別して、必要な可動ホーム柵を選択して開放する可動ホーム柵列制御システムであって、特別な装置を列車に搭載することが不要で、比較的少数のセンサ点数で構成することができる可動ホーム柵列制御システムを提供することを目的とする。
本発明に係る可動ホーム柵列制御システムは、可動ホーム柵列が設置されたプラットホームに接する軌道に停止している列車を検知して、可動ホーム柵列を構成する可動ホーム柵を開閉する可動ホーム柵列制御システムであって、列車の定停車位置よりも進行方向前方に配置される距離測定手段であって、当該距離測定手段と列車の先頭車両の間の距離を測定する距離測定手段と、列車の先頭車両の定停車位置が事前に複数個定められている場合に、記距離測定手段で測定された距離に基づいて、列車の先頭車両が何れの定停車位置に停車しているかを判定する停車位置判定手段と、列車を構成する車両の在否を検出して、列車を構成する車両数を識別する編成数識別手段と、軌道に設置されて、軌道における列車の在否を検出する軌道回路装置と、停車位置判定手段によって、列車の先頭車両が事前に定められた複数個の定停車位置のいずれかに停車していることが判定され、編成数識別手段によって列車を構成する車両数が識別され、かつ、軌道回路装置によって軌道における列車の存在が検出された場合に、可動ホーム柵列を構成する可動ホーム柵を開放する制御装置と、を備えるとともに、距離測定手段は2台のセンサを備えて二重化構成され、編成数識別手段は1箇所に2台のセンサを備えて二重化構成され、編成数識別手段は、識別対象の列車を編成数で区分する場合の区分数と同数の箇所に配置されるものである。
本発明によれば、列車の停止位置と編成車両数を判別して、それに対応する可動ホーム柵を開放する可動ホーム柵列制御システムであって、特別な装置を列車に搭載することが不要で、比較的少数のセンサ点数で構成することができる可動ホーム柵列制御システムを提供することができる。
第1の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システムをプラットホームに設置した状態を示す概念的な平面図 図1に記載の可動ホーム柵列制御システムが備える距離測定装置の概要図であり、(A)は平面図、(B)は説明図 図1に記載の可動ホーム柵列制御システムが備える車両検出装置の構成を示す概要図 図1に記載の可動ホーム柵列制御システムが備える軌道回路装置の構成を示す概要図 図1に記載の可動ホーム柵列制御システムの構成を示すブロック図 (A)及び(B)は、図1に記載の可動ホーム柵列制御システムと列車の停車位置の関係を示す平面図 図1に記載の可動ホーム柵列制御システムに係る開扉制御プログラムによる処理を示すフローチャート (A)〜(D)は、第2の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システムと列車の停車位置の関係を示す平面図 第2の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システムに係る開扉制御プログラムによる処理を示すフローチャート (A)〜(C)は、第3の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システムと列車の停車位置の関係を示す平面図 第3の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システムに係る開扉制御プログラムによる処理を示すフローチャート 変形例に係る可動ホーム柵列制御システムをプラットホームと軌道に設置した状態を示す概念的な平面図
以下、本発明の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面においては、同一または同等の部分に同一の符号を付している。
(第1の実施の形態)
図1は、この発明の第1の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1をプラットホーム2に設置した状態を示す概念図であって、プラットホーム2を上方から見下ろした平面図である。図1に示すように、プラットホーム2には可動ホーム柵列3が配置されている。可動ホーム柵列3は複数台の可動ホーム柵4で構成され、可動ホーム柵列制御システム1によって制御される。プラットホーム2に接する軌道5に列車6が到着すると、可動ホーム柵4が開放されて、図示しない乗客の乗降が可能になる。乗客の乗降が完了すると、可動ホーム柵4は閉鎖される。可動ホーム柵4が閉鎖されると、列車6は発車する。なお、列車6は、矢印で示す方向に進行する。すなわち、図1において、プラットホーム2の右手から軌道5に進入し、プラットホーム2の左手に離脱する。
図1に示すように、可動ホーム柵列制御システム1は、距離測定装置7と車両検出装置8と軌道回路装置9に制御装置10を接続して構成される。
距離測定装置7は、列車6の定停車位置よりも進行方向前方の軌道5の路面に設置されて、列車6の先頭部までの距離を測定し、得られた距離に基づいて、列車6が停止したか否かの判定と、列車6が定位置の範囲に停車したか否かの判定を行って、その結果を制御装置10に送信する装置である。距離測定装置7の構成と作用については後述する。
車両検出装置8は、車両検出装置8と対面する位置に、列車6を構成する車両が存在するか否かを検知して、存在すればオン信号を、存在しなければオフ信号を制御装置10に送信する装置である。車両検出装置8の構成と作用については後述する。
軌道回路装置9は、軌道5に設置されて、軌道5に列車6が在線しているかを検知して、列車6が在線していればオン信号を、存在しなければオフ信号を制御装置10に送信する装置である。図1に示す例においては、軌道回路装置9は、前後30mの範囲に列車6が在線していればオン信号を、存在しなければオフ信号を送信するように構成されている。軌道回路装置9の構成と作用については後述する。
図2(A)に示すように、距離測定装置7は、列車6の先頭部にレーザ光700を照射し、その反射光を受光する第1距離センサ71および第2距離センサ72と、第1距離センサ71および第2距離センサ72を制御する制御部73を具備している。このように、可動ホーム柵列制御システム1においては、同じ位置に、距離センサを二重に配置している。つまり、距離測定装置7は第1距離センサ71および第2距離センサ72を備えて二重化構成されている。
図2(A)に示すように、第1距離センサ71と第2距離センサ72は、列車6の先頭部の正面に対して左右の位置にそれぞれ配置されている。第1距離センサ71と第2距離センサ72は、それぞれ、列車6の先頭部までの距離Lを計測する。第1距離センサ71と第2距離センサ72は、それぞれの測定結果から列車6が停止したか否かの判定と、列車6が定位置の範囲に停車したか否かの判定を行い、各々の判定結果を制御装置10に送信する。このように、センサの誤検知、故障時にも機能が停止しないように、センサを二重化することによって、信頼性を高めている。
図2(B)に示すように、第1距離センサ71と第2距離センサ72は、それぞれ、列車6の先頭部に向けて、上下方向に、半円状のフィールドを周期的にスキャンする。例えば、スキャン周期25msec、走査角度190°、角度分解能0.25°、1スキャン毎の計測点数760ポイントでスキャンする。なお、第1距離センサ71と第2距離センサ72で計測可能な最大距離は約10mである。
第1距離センサ71と第2距離センサ72は、1スキャン毎に、各走査角度θにおいて、列車6の先頭部までの距離値であるセンサ検出距離値aを算出する。第1距離センサ71と第2距離センサ72は各々、1ポイントごとに走査角度θと検出距離値aとを基に、列車6の先頭部までの水平距離値bを、b=a×Cosθ から算出する。1スキャンで得られたNポイントの水平距離値bの中央値Mを中心に、特定の±Xmm以上の差がある値、即ち、(M+X)以上の値と(M−X)以下の値を無効値として除外し、残りの値を有効値とする。そして、有効値のみの平均値をとって、1スキャンで得られる水平距離値cとする。この水平距離値cを、距離測定装置7と列車6の先頭部の間の距離Lとする。第1距離センサ71と第2距離センサ72は各々、このようにして得られた距離Lに基づいて、停止判定と定位置範囲判定を行って、その結果を、オン・オフ信号の形で制御装置10に送信する。
また、後述するように、距離Lを周期的に測定すれば、列車6の速度を算出することができる。また、ある周期で測定された距離Lと前周期で測定された距離L’の差dLが測定誤差のレベルまで減少したら、列車6が停止したと見なすことができる。この時の距離Lが、距離測定装置7と停止状態にある先頭車両の先頭部の間の距離になる。このように、距離測定装置7は、可動ホーム柵列制御システム1において、列車6の先頭車両の停止位置を測定する先頭車両停止位置測定手段として機能する。
図3に示すように、車両検出装置8は、上下方向に配置された第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82を備えている。第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82は投光部からレーザビーム800を軌道5側に向けて照射する。列車6が軌道5上に進入すると、レーザビーム800は列車6によって反射される。第1レーザセンサ81および第2レーザセンサ82は、列車6の側面にレーザ光800を照射し、その反射光を受光して、第1レーザセンサ81および第2レーザセンサ82から列車6の側面までの距離を測定する。第1レーザセンサ81および第2レーザセンサ82は測定された距離に基づいて、列車6の存在を検知する。制御部83は、第1レーザセンサ81および第2レーザセンサ82の検出結果を制御装置10に送信する。制御装置10は、第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82が同時に、対象物、つまり列車6の存在を検知した場合にのみ、列車6の存在が検知されたと判断する。このように、第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82は、可動ホーム柵列制御システム1において、列車6を構成する車両の在否を検出し、車両の編成数を識別する手段として機能する。また、可動ホーム柵列制御システム1においては、同じ位置に2台のレーザセンサ、つまり、第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82を配置している。このように、車両検出装置8は、第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82を備えて二重化構成されている。また、識別対象とする列車を編成数で区分する場合の区分数と同数の箇所に、二重化された車両検出装置8が配置されている。
図4に示すように、軌道回路装置9は、送信機91と受信機92を備えている。送信機91と受信機92は、軌道5を構成する2本の軌条51,52に接続されている。送信機91は一種の電源装置であり、送信機91から流れる電流Iは、軌条51を通って受信機92に流れ、受信機92から軌条52を通って、送信機91に帰還する。そして、受信機92は電流Iによって動作する図示しないリレーを備えている。軌道5に図示しない列車6の車輪61と車軸62が置かれて、一方の車輪61が軌条51に接触し、他方の車輪61が軌条52に接触すると、車輪61と車軸62は導体で構成されているので、軌条51と軌条52の間に短絡が生じる。その結果、軌道回路装置9に流れる電流Iが減少する。この時に受信機92に備えるリレーが動作して、オン信号を制御装置10に送信する。このように、軌道回路装置9は検出範囲内に列車6が在線していて、列車6の車輪61が軌条51,52に接触することによって、軌条51と軌条52の間に短絡が生じると、オン信号を制御装置10に送信するように構成されている。
図5は、可動ホーム柵列制御システム1の構成を示す制御ブロック図である。前述したように、距離測定装置7は、第1距離センサ71と第2距離センサ72の検出結果に基づいて、列車6が停止したか否かの判定つまり停止判定と、列車6が定位置の範囲に停車したか否かの判定つまり定位置範囲判定を行って、その結果を制御装置10に送信する。軌道回路装置9は検出範囲内に列車6が在線していることを検知した場合にオン信号を、検出範囲内に列車6が在線していることを検知しない場合にオフ信号を、それぞれ、制御装置10に送信する。第1レーザセンサ81および第2レーザセンサ82は、列車6を検知した場合にオン信号を、それ以外の場合にオフ信号を、それぞれ制御装置10に送信する。前述したように、制御装置10は、第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82が同時に、対象物、つまり列車6の存在を検知した場合にのみ、列車6の存在が検知されたと判断する。そして、制御装置10は、軌道回路装置9が列車6の在線を検知し、距離測定装置7が、第1距離センサ71と第2距離センサ72の検出結果に基づいて、列車6が定位置の範囲に停車したことを判定した場合に、後述するような処理を行って、可動ホーム柵列3を構成する複数の可動ホーム柵4を個別に開閉する。
次に、図6と図7を参照して、第1の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1の作用を説明する。なお、図6(A)、図6(B)は列車6A及び列車6Bの停車位置をそれぞれ示す図である。図7は可動ホーム柵列制御システム1の制御装置10が備えるコンピュータにインストールされて実行される開扉制御プログラムによる処理を示すフローチャートである。
図6(A)に示すように、3両編成の列車6Aを、先頭車両の前端が停止位置Aに位置するように停止させることが、運用上のルールで規定されている。つまり、停止位置Aは、列車6Aの定停車位置である。列車6Aの先頭車両の前端が停止位置Aに位置する時、列車6Aの最後尾車両は、その後部が車両検出装置8が備える第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82によって検知される位置にある。この場合、列車6Aに対して乗客を乗降させるために、可動ホーム柵列3を構成する全ての可動ホーム柵4、つまり区間Aにある全ての可動ホーム柵4を開放する必要がある。図6(B)に示すように、2両編成の列車6Bも、先頭車両の前端が停止位置Aに位置するように停止させることが、運用上のルールで規定されている。つまり、停止位置Aは、列車6Bの定停車位置である。列車6Bの先頭車両の前端が停止位置Aに位置する時、列車6Bの最後尾車両は、車両検出装置8が備える第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82によっては検知されない位置にある。この場合、可動ホーム柵列3を構成する可動ホーム柵4の内、列車6Bの最後尾車両より更に後方にある可動ホーム柵4は閉扉状態を維持する必要がある。つまり、区間Bにある可動ホーム柵4を開放し、区間B以外の領域にある可動ホーム柵4は閉扉状態を維持する必要がある。可動ホーム柵列制御システム1は制御装置10において、後述する開扉制御プログラムを実行することによって、到着した列車6が列車6A,6Bのいずれであるかを判別して、区間Aまたは区間Bにある可動ホーム柵4を開放する。
開扉制御プログラムは、先行する列車6が軌道5から離れた後に起動される。つまり、開扉制御プログラムは、列車6が軌道5に在線していない場合に常時起動されていて、図7に示すように、軌道回路装置9が列車6の入線を検知するまで待機する(ステップ1,ステップ2:No)。そして、軌道回路装置9が列車6の入線を検知したら(ステップ2:Yes)、制御装置10は距離測定装置7から停止判定結果と定位置範囲判定結果を取得する。距離測定装置7が「センサ異常」を送信したら(ステップ3:Yes)、異常処理を行って、(ステップ4)、処理を終える。異常処理とは、イレギュラーな事象の発生を外部の人間あるいは装置に通報する処理である。距離測定装置7が「センサ異常」を送信しなかったら(ステップ3:No)、ステップ5に進む。距離測定装置7が停止判定と定位置範囲判定を行なった結果、列車6が停止位置Aで停車したことを確認できなかったら(ステップ5:No)、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
距離測定装置7が、列車6が停止位置Aで停車したことを確認したら(ステップ5:Yes)、制御装置10は、車両検出装置8から送信される第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82の検出状態を示す信号を照合する(ステップ6)。第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82が同時に車両の存在を検知していたら(ステップ6:Yes)、当該列車6は列車6Aであると判断できるので、区間Aにある可動ホーム柵4を開放して(ステップ7)、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
ステップ6において、第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82が共に車両を検出していないか、あるいは第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82の検出結果が一致していなければ(ステップ6:No)、当該列車6は列車6Bであると判断できるので、区間Bにある可動ホーム柵4を開放して(ステップ8)、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
このように、第1の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1は、列車6A,6Bの定停車位置、つまり、停止位置Aよりも、列車6A,6Bの進行方向前方に配置されて、列車6A,6Bの先頭車両の停車位置を測定する先頭車両停止位置測定手段、つまり距離測定装置7を備えている。そして、距離測定装置7は、第1距離センサ71と第2距離センサ72を備えている。また、可動ホーム柵列制御システム1は、列車6A,6Bを構成する車両の在否を検出する車両在否検出手段、つまり、車両検出装置8を備えている。そして、車両検出装置8は、第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82を備えている。また、可動ホーム柵列制御システム1は、軌道5に設置されて、軌道5における列車の在否を検出する軌道回路装置9を備えている。
第1の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1を構成する制御装置10は、軌道回路装置9が列車6の入線を検知し、距離測定装置7が、第1距離センサ71と第2距離センサ72の測定結果に基づいて、列車6の先頭車両が停止位置Aで停車したことを確認した場合に、可動ホーム柵列3を構成する可動ホーム柵4を開放する。また、制御装置10は、車両検出装置8が備える第1レーザセンサ81と第2レーザセンサ82が同時に車両の存在を検出した場合に、当該列車6が3両編成の列車6Aであると判断して、区間Aにある可動ホーム柵4を開放する。それ以外の場合は、制御装置10は、当該列車6が2両編成の列車6Bであると判断して、区間Bにある可動ホーム柵4を開放する。このように、第1の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1において、車両検出装置8は列車6を構成する車両数を識別する編成数識別手段として機能する。また、制御装置10は、車両検出装置8、つまり編成数識別手段によって、列車6を構成する車両の台数、つまり列車6の編成数が識別された場合に、その編成数に対応する可動ホーム柵4を開放する。
(第2の実施の形態)
前記第1の実施の形態では、列車6の編成数が異なっていても、先頭車両の停止位置が変更されない例を示した。第2の実施の形態においては、列車6の編成数が異なる場合に、先頭車両の停止位置と最後尾車両の停車位置が変更される場合に対応できる可動ホーム柵列制御システム1の構成例を示す。
図8(A)〜(D)は、第2の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1におけるセンサ類の配置と列車6C〜6Fの停車位置の関係を示す平面図である。図8(A)〜(D)に示すように、第2の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1は2台の車両検出装置8p,8qを軌道5に沿って配列して備えることを特徴としている。
図8(A)は、9両編成の列車6Cが軌道5に入線して停止した状態を示している。図8(A)に示すように、列車6Cは、先頭車両の前端が停止位置Aに位置するように停止する。列車6Cの最後尾車両は、その後部が車両検出装置8qによって検出される位置に停車する。この場合、乗客を乗降させるために、可動ホーム柵列3を構成する可動ホーム柵4のすべて、つまり区間AQの範囲にある可動ホーム柵4を開放する必要がある。
図8(B)は、8両編成の列車6Dが軌道5に入線して停止した状態を示している。図8(B)に示すように、列車6Dは、先頭車両の前端が停止位置Aに位置するように停止する。列車6Dの最後尾車両は、その後部が車両検出装置8pによって検出される位置に停車する。この場合、乗客を乗降させるために、区間APの範囲にある可動ホーム柵4を開放する必要がある。
図8(C)は、7両編成の列車6Eが軌道5に入線して停止した状態を示している。図8(C)に示すように、列車6Eは、先頭車両の前端が停止位置Bに位置するように停止する。列車6Eの最後尾車両は、その後部が車両検出装置8qによって検出される位置に停車する。この場合、乗客を乗降させるために、区間BQの範囲にある可動ホーム柵4を開放する必要がある。
図8(D)は、6両編成の列車6Fが軌道5に入線して停止した状態を示している。図8(D)に示すように、列車6Fは、先頭車両の前端が停止位置Bに位置するように停止する。列車6Fの最後尾車両は、その後部が車両検出装置8pによって検出される位置に停車する。この場合、乗客を乗降させるために、区間BPの範囲にある可動ホーム柵4を開放する必要がある。
図9は第2の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1の制御装置10が備えるコンピュータにインストールされて実行される開扉制御プログラムによる処理を示すフローチャートである。第1の実施の形態と同様に開扉制御プログラムは、先行する列車6が軌道5から離れた後に起動される。つまり、開扉制御プログラムは、列車6が軌道5に在線していない場合に常時起動されていて、図9に示すように、軌道回路装置9が列車6の入線を検知するまで待機する(ステップ1,ステップ2:No)。そして、軌道回路装置9が列車6の入線を検知したら(ステップ2:Yes)、制御装置10は距離測定装置7に停止判定と定位置範囲判定を行わせる。距離測定装置7が停止判定と定位置範囲判定を行なった結果、列車6が停止位置Aで停車したことを確認できたら(ステップ3:Yes)、当該列車6は、列車6C,6Dのいずれかだと判断されるので、処理Aに進む。ステップ3において、列車6が停止位置Aで停車したことを確認できなかったら(ステップ3:No)、ステップ4に進む。ステップ4において、列車6が停止位置Bで停車したことを確認できたら(ステップ4:Yes)、当該列車6は、列車6E,6Fのいずれかだと判断されるので、処理Bに進む。ステップ4において、列車6が停止位置Bで停車したことを確認できなかったら(ステップ4:No)、列車6は、停止位置A,Bのいずれにも停車していないと判断されるので、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
ステップ3において、列車6が停止位置Aに停車していると判断されて(ステップ3:Yes)、処理Aに進んだら、車両検出装置8qの検出状態を確認する(ステップ21)。車両検出装置8qで車両の存在が検知されれば(ステップ21:Yes)、当該列車6は列車6Cだと判断されるので、区間AQにある可動ホーム柵4を開放して(ステップ22)、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。車両検出装置8qで車両の存在が検知されなければ(ステップ21:No)、車両検出装置8pの検出状態を確認する(ステップ23)。車両検出装置8pで車両の存在が検知されれば(ステップ23:Yes)、当該列車6は列車6Dだと判断されるので、区間APにある可動ホーム柵4を開放して(ステップ24)、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。車両検出装置8pで車両の存在が検知されなければ(ステップ23:No)、当該列車6は、列車6C,6Dのいずれにも該当しないので、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
ステップ4において、列車6が停止位置Bに停車していると判断されて(ステップ4:Yes)、処理Bに進んだら、車両検出装置8qの検出状態を確認する(ステップ25)。車両検出装置8qで車両の存在が検知されれば(ステップ25:Yes)、当該列車6は列車6Eだと判断されるので、区間BQにある可動ホーム柵4を開放して(ステップ26)、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。車両検出装置8qで車両の存在が検知されなければ(ステップ25:No)、車両検出装置8pの検出状態を確認する(ステップ27)。車両検出装置8pで車両の存在が検知されれば(ステップ27:Yes)、当該列車6は列車6Fだと判断されるので、区間BPにある可動ホーム柵4を開放して(ステップ28)、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。車両検出装置8pで車両の存在が検知されなければ(ステップ27:No)、当該列車6は、列車6E,6Fのいずれにも該当しないので、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
このように、第2の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1は、複数台の編成数識別手段、つまり車両検出装置8p,8qを軌道5に沿って配列して備えている。制御装置10は、車両の存在を検出した車両検出装置8p,8qの内、列車6の進行方向に対して最後方にある車両検出装置8p,8qが検出した車両が当該列車6の最後尾車両であるとみなす。そして、制御装置10は、距離測定装置7による測定結果に基づいて判定された、当該列車6の先頭車両の停車位置と、車両検出装置8p,8qの検出状態から導かれた最後尾車両の間にある可動ホーム柵4を開放する。
(第3の実施の形態)
前記第1及び第2の実施の形態では、列車6の最後尾車両を検知する位置に、車両検出装置8を配置する例を示したが、車両検出装置8は列車6の先頭車両を検知する位置に配置されても良い。第3の実施の形態においては、列車6の最後尾車両を検知する車両検出装置8に加えて、列車6の先頭車両を検知する車両検出装置8を備える可動ホーム柵列制御システム1の構成例を示す。
図10(A)〜(C)は、第3の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1における車両検出装置8の配置と列車6G〜6Iの停車位置の関係を示す平面図である。図8(A)〜(C)に示すように、第2の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1は3台の車両検出装置8a,8p,8qを軌道5に沿って配列して備えることを特徴としている。車両検出装置8aは先頭車両の前端が停止位置Aに位置するように停止した列車6の先頭車両を検知する位置に配置されている。車両検出装置8pは最後尾車両の後端が終端Pに位置するように停止した列車6の最後尾車両を検知する位置に配置されている。車両検出装置8qは最後尾車両の後端が終端Qに位置するように停止した列車6の最後尾車両を検知する位置に配置されている。
第3の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1を備えるプラットホーム2には、8両編成の列車6Gと、6両編成の列車6Hと、4両編成の列車6Iが発着する。列車6G,6H,6Iは、図10(A)〜(C)に示す位置に停車するように決められている。
図10(A)に示すように、8両編成の列車6Gは先頭車両の前端が停止位置Aに位置するように停止する。この時、列車6Gの最後尾車両の後端は終端Qに位置する。そのため、列車6Gの先頭車両は、車両検出装置8aによって検知される。列車6Gの最後尾車両は、車両検出装置8qによって検知される。なお、列車6Gは、車両検出装置8pによっても検知される。また、この場合、乗客を乗降させるために、区間AQの範囲にある可動ホーム柵4を開放する必要がある。
図10(B)に示すように、6両編成の列車6Hは先頭車両の前端が停止位置Aに位置するように停止する。この時、列車6Hの最後尾車両の後端は終端Pに位置する。そのため、列車6Hの先頭車両は、車両検出装置8aによって検知される。列車6Hの最後尾車両は、車両検出装置8pによって検知される。なお、列車6Hは、車両検出装置8qによっては検知されない。また、この場合、乗客を乗降させるために、区間APの範囲にある可動ホーム柵4を開放する必要がある。
図10(C)に示すように、4両編成の列車6Iは先頭車両の前端が停止位置Bに位置するように停止する。この時、列車6Iの最後尾車両の後端は終端Pに位置する。そのため、列車6Iの最後尾車両は、車両検出装置8pによって検知される。なお、列車6Iは、車両検出装置8aと車両検出装置8qによっては検知されない。また、この場合、乗客を乗降させるために、区間BPの範囲にある可動ホーム柵4を開放する必要がある。
図11は第3の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1の制御装置10が備えるコンピュータにインストールされて実行される開扉制御プログラムによる処理を示すフローチャートである。第1及び第2の実施の形態と同様に開扉制御プログラムは、先行する列車6が軌道5から離れた後に起動される。つまり、開扉制御プログラムは、列車6が軌道5に在線していない場合に常時起動されていて、図11に示すように、軌道回路装置9が列車6の入線を検知するまで待機する(ステップ1,ステップ2:No)。そして、軌道回路装置9が列車6の入線を検知したら(ステップ2:Yes)、制御装置10は距離測定装置7に停止判定と定位置範囲判定を行わせる。距離測定装置7が停止判定と定位置範囲判定を行なった結果、列車6が停止位置A、停止位置Bのいずれかに停車したことが確認できなかったら、(ステップ41:No)、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
一方、ステップ41において、列車6が停止位置A,Bのいずれかで停止したと判断できれば(ステップ41:Yes)、車両検出装置8aの検出状態を確認する(ステップ42)。車両検出装置8aが車両を検知していれば(ステップ42:Yes)、車両検出装置8pの検出状態を確認する(ステップ43)、この時、車両検出装置8pが車両を検知していなければ(ステップ43:No)、当該列車6は、列車6G,6H,6Iのいずれにも該当しないので、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
一方、車両検出装置8pが車両を検知していれば(ステップ43:Yes)、車両検出装置8qの検出状態を確認する(ステップ44)、この時、車両検出装置8qが車両を検知していれば(ステップ44:Yes)、当該列車6は列車6Gであると判断できるので、区間AQにある可動ホーム柵4を開放して(ステップ45)、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
ステップ44において、車両検出装置8qが車両を検知していなければ(ステップ44:No)、当該列車6は列車6Hであると判断できるので、区間APにある可動ホーム柵4を開放して(ステップ46)、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
さて、ステップ42において、車両検出装置8aが車両を検知していなければ(ステップ42:No)、車両検出装置8pの検出状態を確認する(ステップ47)。この時、車両検出装置8pが車両を検知していなければ(ステップ47:No)、当該列車6は、列車6G,6H,6Iのいずれにも該当しないので、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
ステップ47において、車両検出装置8pが車両を検知していれば(ステップ47:Yes)、車両検出装置8qの検出状態を確認する(ステップ48)。この時、車両検出装置8qが車両を検知していなければ(ステップ48:No)、当該列車6は列車6Iであると判断できるので、区間BPにある可動ホーム柵4を開放して(ステップ49)、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
一方、ステップ48において、車両検出装置8qが車両を検知していれば(ステップ48:Yes)、当該列車6は、列車6G,6H,6Iのいずれにも該当しないので、処理Rに進む。つまりステップ1に戻る。
このように、第3の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1は、複数台の編成数識別手段、つまり車両検出装置8a,8p,8qを軌道5に沿って配列して備えている。制御装置10は、車両検出装置8a,8p,8qの検出状態に基づいて、区間AQ,AP,BPのいずれかを選択する。つまり、制御装置10は、車両検出装置8a,8p,8qの検出状態に基づいて、可動ホーム柵列3において、可動ホーム柵4を開放する範囲を選択する。そして、制御装置10は、選択された範囲にある可動ホーム柵4を開放する。
また、第3の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1においては、3箇所に設置された車両検出装置8a,8p,8qによって、編成数の異なる3種類の列車6G,6H,6Iが識別される。このように、第3の実施の形態に係る可動ホーム柵列制御システム1においては、編成数識別手段が識別対象とする列車を編成数で区分する場合の区分数と同数の箇所に、編成数識別手段が配置されている。
(変形例)
上記第1〜3の実施の形態においては、可動ホーム柵列制御システム1に、距離測定装置7を1台だけ備える例を示したが、可動ホーム柵列制御システム1が備える距離測定装置7は1台には限定されない。図12に示すように、距離測定装置7と距離測定装置7’を列車6の進行方向の前後に間隔を空けて備えるようにしても良い。距離測定装置7の計測範囲が小さい場合、あるいは高精度の測定が要求される場合に、このような構成が有効になる。
以上説明したように、第1〜3の実施の形態および変形例に係る可動ホーム柵列制御システム1は、列車6の到着を距離測定装置7と軌道回路装置9で二重に確認するので、列車に特別な装置を搭載する必要がない。つまり、列車6に改造を加える必要がない。また、可動ホーム柵列制御システム1は、必要とされる車両検出装置8の点数が少ない。また、車両検出装置8は、単に車両の有無を検出できるものであれば、十分であり、高度な機能は要求されない。そのため、可動ホーム柵列制御システム1には、製造と維持に掛かるコストが小さいというメリットがある。
また、可動ホーム柵列制御システム1は、ITVカメラと、ITVカメラで撮像された画像を必要としないので、外乱を受けにくい。そのため、可動ホーム柵列制御システム1においては、誤検出や誤動作が生じにくい。その結果、可動ホーム柵列制御システム1によれば、可動ホーム柵列の開閉制御における、安定性と信頼性を向上させることができる。
なお、本発明の技術的範囲は、上記各実施の形態と変形例によっては限定されない。本発明は特許請求の範囲に記載された技術的思想の限りにおいて、自由に応用、変形あるいは改良して、実施することができる。
上記第1〜3の実施の形態および変形例に示した可動ホーム柵列制御システム1におけるセンサ類の配置、検出対象の列車6の停車位置、列車6を編成する車両数及び車両数の組み合わせは例示である。つまり、これらは、例示されたものには限定されない。これらは、可動ホーム柵列制御システム1が設置される線区あるいは駅の事情に応じて、適宜変更することができる。
上記第1の実施の形態においては、距離測定装置7と車両検出装置8の具体例として、レーザ光を利用するセンサを備えるものを例示したが、センサの形式と検出原理は限定されない。距離測定装置7と車両検出装置8が備えるセンサは、マイクロ波、超音波、赤外線、あるいは可視光線を利用するものであっても良いし、その他のセンサであっても良い。距離測定装置7と車両検出装置8は、センサを2台備えるものには限定されない。距離測定装置7と車両検出装置8は、センサを1台備えるものであっても良いし、3台以上のセンサを備えるものであっても良い。
上記第1の実施の形態においては、距離測定装置7を軌道5の路面の中央に設置する例を示したが、距離測定装置7の設置場所は、路面の中央には限定されない。距離測定装置7は軌道5の脇に設置されても良いし、プラットホーム2の床面に設置されても良い。
上記第1の実施の形態において、軌道回路装置9の基本的な構成と検出原理を説明したが、軌道回路装置9は、このような、プリミティブな装置には限定されない。各種の軌道回路装置9を適宜選択して可動ホーム柵列制御システム1を構成することができる。また、上記第1の実施の形態において、軌道回路装置9の検出範囲として30mを例示したが、軌道回路装置9の検出範囲は30mには限定されない。軌道回路装置9の検出範囲は、可動ホーム柵列制御システム1が設置される線区あるいは駅の事情に応じて、適宜変更することができる。要するに、プラットホーム2で乗客の乗降が行われる全ての列車6が共通して在線する範囲の少なくとも一部を軌道回路装置9の検出範囲とすれば良い。検出範囲をこのように設定すれば、全ての列車6を軌道回路装置9で検知することができる。
本発明は、プラットホームに設置される可動ホーム柵を制御する可動ホーム柵列制御システムに好適に利用することができる。
1 可動ホーム柵列制御システム、2 プラットホーム、3 可動ホーム柵列、4 可動ホーム柵、5 軌道、51,52 軌条、6,6A〜6I 列車、61 車輪、62 車軸、7 距離測定装置、71 第1距離センサ、72 第2距離センサ、73 制御部、700 レーザ光、8,8a,8p,8q 車両検出装置、81 第1レーザセンサ、82 第2レーザセンサ、83 制御部、800 レーザビーム、9 軌道回路装置、91 送信機、92 受信機、10 制御装置


Claims (6)

  1. 可動ホーム柵列が設置されたプラットホームに接する軌道に停止している列車を検知して、前記可動ホーム柵列を構成する可動ホーム柵を開閉する可動ホーム柵列制御システムであって、
    前記列車の定停車位置よりも進行方向前方に配置される距離測定手段であって、当該距離測定手段と前記列車の先頭車両の間の距離を測定する距離測定手段と、
    前記列車の先頭車両の定停車位置が事前に複数個定められている場合に、前記距離測定手段で測定された前記距離に基づいて、前記列車の先頭車両が何れの定停車位置に停車しているかを判定する停車位置判定手段と、
    前記列車を構成する車両の在否を検出して、前記列車を構成する車両数を識別する編成数識別手段と、
    前記軌道に設置されて、前記軌道における前記列車の在否を検出する軌道回路装置と、
    前記停車位置判定手段によって、前記列車の先頭車両が事前に定められた複数個の定停車位置のいずれかに停車していることが判定され、前記編成数識別手段によって前記列車を構成する車両数が識別され、かつ、前記軌道回路装置によって前記軌道における前記列車の存在が検出された場合に、前記可動ホーム柵列を構成する可動ホーム柵を開放する制御装置と、を備えるとともに、
    前記距離測定手段は2台のセンサを備えて二重化構成され、
    前記編成数識別手段は1箇所に2台のセンサを備えて二重化構成され、
    前記編成数識別手段は、識別対象の列車を編成数で区分する場合の区分数と同数の箇所に配置される、
    可動ホーム柵列制御システム。
  2. 前記編成数識別手段は、前記列車が定停車位置に停車した場合に、前記列車の最後尾車両が停車する位置に設置されて、前記最後尾車両の在否を検出する、
    請求項1に記載の可動ホーム柵列制御システム。
  3. 前記制御装置は、前記距離測定手段によって、前記列車がいずれかの定停車位置に停車したことが検知され、かつ、前記編成数識別手段によって、当該列車の最後尾車両が存在することが検知された場合に、当該列車の先頭車両の停車位置と最後尾車両の停車位置の間に配置された可動ホーム柵を開放する、
    請求項2に記載の可動ホーム柵列制御システム。
  4. 複数台の前記編成数識別手段を前記軌道に沿って配列して備えるとともに、
    前記制御装置は、前記車両の存在を検出した前記編成数識別手段のうち、前記列車の進行方向において最後方にある前記編成数識別手段が検出した車両の停車位置を、当該列車の最後尾車両の停車位置であると見なして、当該列車の先頭車両の停車位置と最後尾車両の停車位置の間に配置された可動ホーム柵を開放する、
    請求項3に記載の可動ホーム柵列制御システム。
  5. 複数台の前記編成数識別手段を前記軌道に沿って配列して備えるとともに、
    前記制御装置は、複数台の前記編成数識別手段の検出状態に基づいて、前記可動ホーム柵列において、可動ホーム柵を開放する範囲を選択して、選択された範囲にある可動ホーム柵を開放する、
    請求項1に記載の可動ホーム柵列制御システム。
  6. 複数台の前記距離測定手段を前記列車の進行方向の前後に間隔を空けて備える、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の可動ホーム柵列制御システム。
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