JP2019104550A - ブリスター包装体 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は本発明に係るブリスター包装体の第一実施形態を示す平面図、図2は図1のX−X線断面図、図3は本発明に係るブリスター包装体の第二実施形態を示す平面図、図4は本発明に係るブリスター包装体の参考形態を示す平面図、図5は第一実施形態の開封状態を示す平面図、図6は本発明に係るブリスター包装体の蓋材の積層体の積層構成例を示す断面図であり、図中の1、1’、1’’はブリスター包装体、2は熱接着部、3、3’’ は第一剥離開始部、3aは第一剥離開始部の長く伸びて形成された側の外郭線内側、3bは第一剥離開始部の外郭線の短い側の外縁、4は一方の端縁部、5は他方の端縁部、6、6’’は切込、7は第二剥離開始部、8は開口、9は内容物、10は蓋材、10aは引裂かれた蓋材、11、21は積層体、12は一軸延伸フィルム、13は中間層、14は熱接着性樹脂層、15はバリア層、16、17は接着層、20は容器材、22は内容物収納部、23はフランジ部、aは剥離開始部が設けられた角部、bは剥離開始部が設けられた角部に隣り合う角部をそれぞれ示す。
剥離可能な熱接着部2は、一対の相対向する一方の端縁部4、4及び当該端縁部4、4に直交し一対の相対向する他方の端縁部5、5に形成され、剥離可能な熱接着部2(4)、2(5)が交差する角部の一か所に第一剥離開始部3が形成されている。第一剥離開始部3は蓋材10を構成する積層体11及び容器材20を構成する積層体21の熱接着性樹脂層同士が接着されておらず分離した状態で形成され、蓋材10を容器材20から剥離する際、摘み部の役目を果たす。第一剥離開始部3は少なくとも一か所の角部に形成されていればよいものであるが、その他の角部にも形成することができる。図1には、熱接着部2を斜線、第一剥離開始部3を網点で蓋材10を透した状態で示し、第一剥離開始部3が上部左側の角部aに形成した例を示す。
蓋材10の積層体11は、図2の円内に示す拡大図のとおり、一軸延伸フィルム12と、バリア層15を備えた熱接着性樹脂層14とが、バリア層15が一軸延伸フィルム12と対向するように接着層16を介して積層され一軸延伸フィルム12が表出するように熱接着性樹脂層14が容器材20と剥離可能に熱接着されている。
蓋材10が容器材20のフランジ部23に熱接着された際、発生するカールが抑制されると共に引裂かれた蓋材10aまたは剥離開封された蓋材10のカールを抑制することができるので蓋材に再封機能を付与することができる。また、一軸延伸フィルム12を備えた構成とし、一軸延伸フィルム12の延伸方向と、蓋材10の剥離方向を一致させることにより、蓋材の積層体の表面に切目線を形成することなく、蓋材10に設けた切込より引裂き開封できる。さらに切目線を形成する工程が不要になり、蓋材の強度の低下やバリア性の低下がないという効果が得られる。
VMPET:片面シリカ蒸着二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(IBPET 大日本印刷株式会社製)
TPE:易開封ポリエチレンフィルム(LL−MTNST フタムラ化学株式会社製)
PE:ポリエチレンフィルム(LL−XMTN フタムラ化学株式会社製)
VMPE:片面アルミ蒸着ポリエチレンフィルム(MLTUXF 三井化学東セロ株式会社製)
TPET:直線カット性延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(エンブレットPC ユニチカ株式会社)
DL:接着剤を用いてドライラミネーション法により形成される接着層
以下に示す実施例及び比較例で示す蓋材及び容器材を用いて図1、図2に示すブリスター包装体1を作製した(上下外寸130mm、左右外寸120mm、左右及び下部の熱接着部の幅10mm、剥離部を設けた上部熱接着部の幅20mm、剥離開始部の左右寸法60mm×上下寸法10mm)。ブリスター包装体は、深絞り型真空包装機(FV6700 大森機械工業株式会社製)により、容器材を深絞り成形し内容物収納部22を設け、内容物収納部22に丸形スライスハム6枚を充填し、その上を蓋材で全面に覆い、周縁を熱接着し真空包装した。その後、引裂き開封性、カール性について、つぎの評価を行った。なお、容器材には、ポリエステル樹脂(PET)、ナイロン樹脂(Ny)、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、ポリエチレン系イージーピール性樹脂(EP)を共押出し積層したPET/Ny/EVOH/EPなる構成の厚さ80μの無延伸共押出多層フィルム(グレード:A463 三菱樹脂株式会社製)を積層体として用いた。
第一剥離開始部より分離した状態となっている蓋材と容器材を摘み、一方の端縁部4から相対向する端縁部4に向かい蓋材を引っ張りながら熱接着部2(4)を剥離していくと、蓋材は切込を引裂き起点として蓋材が引裂かれると共に、図1における左側の熱接着部2(5)が剥離され下方の熱接着部2(4)の内縁に達した時点で開封操作を終了し、蓋材が引裂かれた状態を目視検査し、剥離方向に平行な他方の端縁部2(5)に沿ってほぼ平行に蓋材が引裂かれたもの、すなわち、蓋材の切り口と他方の端縁部2(5)との間隔を測定しその最大値と最低値の差が10mm以内であったものを○、10mmを超えた場合を×とした。
容器材を深絞り成形し設けた内容物収納部に内容物を充填し、その上を蓋材で全面に覆い、周縁を熱接着し真空充填包装した際に発生するフランジ部のカールについて目視検査し、フランジ部がフラットないしは見栄えを損なわない程度の若干のカールのものを○、フランジ部が著しくカールし、見栄えが劣るものを×とした。
厚さ20μmの一軸延伸ポリプロピレンフィルム(三井ノーブレンフィルムASCM 三井化学プラテック株式会社製)と、厚さ12μmの片面シリカ蒸着二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(IBPET 大日本印刷株式会社製)と、厚さ30μmのPEとをドライラミネーション法によりラミネートした積層体(TOPP/DL/VMPET/DL/PE)の蓋材を作製した。一軸延伸ポリプロピレンの延伸方向は流れ方向である。
厚さ20μmの一軸延伸ポリプロピレンフィルム(三井ノーブレンフィルムASCM 三井化学プラテック株式会社製)と、厚さ30μmのVMPEのアルミ蒸着面とをドライラミネーション法によりラミネートした積層体(TOPP/DL/VMPE)の蓋材を作製した。一軸延伸ポリプロピレンの延伸方向は流れ方向である。
厚さ20μmの一軸延伸ポリプロピレンフィルム(三井ノーブレンフィルムASCM 三井化学プラテック株式会社製)と、厚さ30μmのPEをドライラミネーション法によりラミネートした積層体(TOPP/DL/PE)の蓋材を作製した。一軸延伸ポリプロピレンの延伸方向は流れ方向である。
実施例1の蓋材の積層体において、TOPPとVMPETの積層順を逆にし、VMPET/DL/TOPP/DL/PEなる構成とした以外は実施例1と同じとした。
厚さ12μmの直線カット性延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(エンブレット(商標登録)PC ユニチカ株式会社)と、厚さ12μmの片面シリカ蒸着二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(IBPET 大日本印刷株式会社製)と、厚さ30μmのPEとをドライラミネーション法によりラミネートした積層体(TPET/DL/VMPET/DL/PE)の蓋材を作製した。直線カット性延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのカット性方向は流れ方向である。
比較例2の蓋材の積層体において、TPETとVMPETの積層順を逆にし、VMPET/DL/TPET/DL/PEなる構成とした以外は比較例2と同じとした。
2 熱接着部
3、3’’ 第一剥離開始部
3a 第一剥離開始部の長く伸びて形成された側の外郭線内側
3b 第一剥離開始部の外郭線の短い側の外縁
4 一方の端縁部
5 他方の端縁部
6、6’’ 切込
7 第二剥離開始部
8 開口
9 内容物
10 蓋材
10a 引裂かれた蓋材
11、21 積層体
12 一軸延伸フィルム
13 中間層
14 熱接着性樹脂層
15 バリア層
16、17 接着層
20 容器材
22 内容物収納部
23 フランジ部
a 剥離開始部が設けられた角部
b 剥離開始部が設けられた角部に隣り合う角部
Claims (2)
- 最内層に熱接着性樹脂層を備えた積層体からなる蓋材と最内層に熱接着性樹脂層を備えた積層体からなり内容物収納部が形成された容器材とからなり、
蓋材及び容器材の前記熱接着性樹脂層同士を対向させて周縁に剥離可能な熱接着部が設けられた四角形状のブリスター包装体であって、
前記剥離可能な熱接着部が、一対の相対向する一方の端縁部及び当該端縁部に直交し一対の相対向する他方の端縁部に形成され、
前記剥離可能な熱接着部が交差する角部の少なくとも一か所に前記蓋材及び前記容器材の前記熱接着性樹脂層同士が接着されていない第一剥離開始部が形成され、
前記第一剥離開始部が、前記角部から前記角部と隣り合ういずれか一方の角部に向かって長く延びて形成されており、前記第一剥離開始部の長く伸びて形成された側の外縁に少なくとも前記蓋材を貫通する切込が設けられており、
前記切込が、前記第一剥離開始部の長く伸びて形成された側の外縁から内側に向かって伸び、前記第一剥離開始部の長く伸びて形成された側の外郭線内側に接することなく、且つ、前記角部と隣り合ういずれか一方の角部側の前記第一剥離開始部の端縁の近傍に設けられており、
前記蓋材の積層体が前記熱接着性樹脂層と一軸延伸フィルムが積層されており、前記一軸延伸フィルムの延伸方向が、一対の前記一方の端縁部が相対向する方向または一対の前記他方の端縁部が相対向する方向と一致している構成であることを特徴とするブリスター包装体。 - 前記第一剥離開始部の長く伸びて形成された側の外郭線内側と、前記剥離開始部の短い側の外縁との角部に略三角形状の第二剥離開始部が、前記第一剥離開始部と連接して設けられていることを特徴とする請求項1に記載のブリスター包装体。
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