JP2019104340A - エアバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】袋部と内側閉じ部との境界部分からのエア漏れが抑制されたOPW方式の織物で製造されたエアバッグの提供。【解決手段】本発明のエアバッグ1は、一重織部W1と二重織部W2とを含むOPW方式で製造された織物からなるエアバッグ1であって、二重織部W2からなり、互いに向かい合う一対の織布を有する袋部4と、一重織部W1からなり、袋部4の周りを囲む周縁閉じ部5と、一重織部W1からなり、袋部4の周りを囲む周縁閉じ部5の内側に配され、周縁閉じ部5と共に袋部4を縁取る内側閉じ部6とを備え、内側閉じ部6の端部61は、環状をなし、かつその一部に、多角形状をなした多角部分61aを有し、多角部分61aの内角が、150°以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、エアバッグに関する。
自動車等の車両用の安全装置として、エアバッグ装置が広く用いられている。エアバッグ装置は、車両に対して外部から所定値以上の衝撃が加えられた際に、小さく折り畳まれていたエアバッグが膨張展開して乗員を衝撃から保護する装置である。この種の装置で利用されるエアバッグとしては、ワンピースウーブン(One Piece Woven:OPW)方式によって一体的に袋織りされたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。OPW方式で製造されたエアバッグは、袋部を構成する二重織部と、袋部の周りを囲む一重織部とを含んでいる。
この種のエアバッグには、袋部の膨張時の厚みや形状を調整するために、一重織部からなる閉じ部が、袋部の領域に入り込むような形で形成されている。このような閉じ部の端部は、袋部の膨張時に受ける応力を緩和する等の目的で、曲線状(特に、円形状又は円環状)に形成されている。なお、この種のエアバッグの表面には、エア漏れを防止するためのシリコーン膜が形成されている。
特開2011−99198号公報
しかしながら、前記閉じ部の端部の外縁が、袋部に対して円形状等の曲線で接していると、エアバッグの膨張時に、その部分を構成するOPW方式の織物の組織にある程度、大きな孔が形成されてしまう場合があった。閉じ部を構成する一重織部の経糸及び緯糸は、エアバッグの膨張時でも、互いに交差する形でしっかりと固定されている。これに対し、閉じ部との境界部分にある袋部は、一対の織布を有する二重織部からなるため、各織布の織密度が一重織部よりも小さく、しかも各織布を構成する経糸及び/又は緯糸がエアバッグの膨張時に強く引っ張られて変形し易いため、それらの間に孔が形成されてしまう。その場合、袋部の表面に形成されているシリコーン膜にも孔が形成され易い。このように、エアバッグの膨張時に、閉じ部と袋部との境界部分に孔が形成されると、その孔からエア漏れが発生し、エアバッグの内圧が低下してしまう。
なお、エアバッグの表面に形成するシリコーン膜の厚みを厚くすることで、エアバッグの気密性を高めることも考えられるが、製造コストが高くなってしまう。このように、OPW方式の織物で製造されたエアバッグでは、袋部と接する閉じ部の形状を改善する余地があった。
本発明の目的は、袋部と内側閉じ部との境界部分からのエア漏れが抑制されたOPW方式の織物で製造されたエアバッグを提供することである。
本発明に係るエアバッグは、一重織部と二重織部とを含むOPW方式で製造された織物からなるエアバッグであって、前記二重織部からなり、互いに向かい合う一対の織布を有する袋部と、前記一重織部からなり、前記袋部の周りを囲む周縁閉じ部と、前記一重織部からなり、前記袋部の周りを囲む前記周縁閉じ部の内側に配され、前記周縁閉じ部と共に前記袋部を縁取る内側閉じ部とを備え、前記内側閉じ部の端部は、環状をなし、かつその一部に、多角形状をなした多角部分を有し、前記多角部分の内角が、150°以上である。
前記エアバッグにおいて、前記多角部分は、前記織物の経糸方向に沿った辺と、前記織物の緯糸方向に沿った辺を有することが好ましい。
前記エアバッグにおいて、前記多角部分が、16角形状又は24角形状からなることが好ましい。
前記エアバッグにおいて、前記袋部に接続し、かつインフレーターから発生したエアを前記袋部に供給する供給路を有し、前記多角部分は、前記供給路と対向する箇所に配されることが好ましい。
本発明によれば、袋部と内側閉じ部との境界部分からのエア漏れが抑制されたOPW方式の織物で製造されたエアバッグを提供することができる。
実施形態1のエアバッグが平面状に展開された状態を示す説明図 図1に示される内側閉じ部の端部の拡大図 一重織部と二重織部の布目角度を模式的に表した説明図 膨張前の比較例1のエアバッグにおける、一重織部からなる内側閉じ部の端部と、二重織部からなる袋部との境界部分であって、それらの布目角度が11.3°である場合の説明図 図4に示される比較例1のエアバッグが膨張して、内側閉じ部の端部と、袋部との境界部分に隙間が発生する様子を示す説明図 実施形態1,2及び比較例2,3の各多角部分の情報がまとめて示される表 実施形態1,2及び比較例2〜4の各エアバッグのエアリーク量の試験結果を示すグラフ
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態1に係るエアバッグ1を、図1〜図3を参照しつつ説明する。図1は、実施形態1のエアバッグ1が平面状に展開された状態を示す説明図である。本実施形態のエアバッグ1は、車両用のカーテンエアバッグ装置に利用されるカーテンエアバッグである。なお、図1の左側は車両前方側に対応し、図1の右側は車両後方側に対応する。また、図1の上側は、車両上方側に対応し、図1の下側は、車両下方側に対応する。
エアバッグ1は、全体的には、車両前後方向に沿って長く延びた概ね矩形状をなしている。エアバッグ1は、車両に対して外部から所定値以上の衝撃が加えられた際(例えば、ロールオーバーや斜め衝突の際)に、図示されないインフレーターからガスが供給されることにより、車室側部に沿って膨張展開し、車両のサイドウインドガラスやセンターピラー(Bピラー)を覆いつつ、乗員を保護する。
なお、通常時のエアバッグ1は、長手方向(車両前後方向)に沿って細長く延びた形となるように折り畳まれており、そのように折り畳まれた状態で、車室側部の上端部にあるルーフサイド部にインフレーターと共に収納される。
このようなエアバッグ1は、OPWと略称されるワンピースウーブン(One Piece Woven)方式によって製造される袋状の織物からなる。OPW方式では、二枚の布を同時に製織(二重織)しながら、必要な箇所を一重織することで、無縫製の袋体が形成される。つまり、エアバッグ1に利用されるOPW方式で製造された織物は、一重織部と二重織部とを有する。なお、一重織部及び二重織部は共に平織であり、一重織部の織密度は、二重織部よりも高い。エアバッグ1を構成する織物の経糸(縦糸)は、長手方向(車両前後方向)に配され、緯糸(横糸)は、短手方向(車両上下方向)に配されている。そして、前記織物の経糸の織密度は、54.5本/インチであり、緯糸の織密度は、45.5本/インチである。前記織物の経糸及び緯糸は、ポリエステル等の合成繊維からなる。
また、エアバッグ1に利用されるOPW方式の織物の各表面(両面)には、それぞれ公知の手法により、シリコーン膜(不図示)が形成されている。原反状のOPW方式の織物は、両面にシリコーン膜が形成された後、エアバッグ1を形成するために所定形状に裁断される。
エアバッグ1は、車両前後方向に沿って延びた略矩形状の袋体からなる本体部2と、この本体部2から外側にはみ出た部分からなり、インフレーターからのガスが供給される供給部3とを備えている。供給部3は、長手方向に延びた本体部2の上方側の縁部の略中央に設けられている。
エアバッグ1は、本体部2に設けられ、OPW方式で製造された二枚の織布(二重織部)からなる袋部4を備えている。図1には、袋部4を構成する互いに向かい合った一対の織布のうち、表側の織布41が示されている。また、エアバッグ1は、OPW方式で製造された一重織部からなり、袋部4の周りを囲む周縁閉じ部5と、OPW方式で製造された一重織部からなり、袋部4を囲む周縁閉じ部5の内側に配され、膨張時の袋部4の形状や厚みを調整する内側閉じ部6とを備えている。内側閉じ部6は、図1に示されるように、エアバッグ1を展開して平面状に見た際、袋部4の領域に入り込むような形をなしている。内側閉じ部6は、周縁閉じ部5と共に、袋部4の周りを縁取るように形成されている。
内側閉じ部6としては、本体部2の車両前方側に形成される内側閉じ部6aと、本体部2の略中央に形成される内側閉じ部6bと、本体部2の略中央側から車両後方側に亘って形成される内側閉じ部6cとを備えている。各内側閉じ部6の端部61,62,63,64は、それぞれ環状に形成されている。なお、内側閉じ部6の端部61は、後述するように、環状部分の一部が多角形状(16角形状)の一部をなすように形成されている。
供給部3は、膨張時に概ね筒状をなす部分であり、本体部2の袋部4と繋がっている。供給部3の入り口3aは、車両後方側を向く形となっている。供給部3の側縁部には、OPW方式で製造された一重織部からなり、かつ周縁閉じ部5と繋がる供給部用閉じ部3bが形成されている。
供給部3の入り口3aには、図示されないインフレーターが取り付けられる。インフレーターから噴出されたガスは、供給部3を介して本体部2の袋部4内に供給される。なお、供給部3の内部には、図示されないディフューザが設けられており、インフレーターから噴出されガスは、ディフューザによって、車両前方側及び車両後方側に分配される。図1に示されるように、供給部3を介して袋部4内に供給されるインフレーターからのガスの一部は、本体部2の車両前方側に形成される内側閉じ部6aの端部61側に向かって供給される(図1中の矢印G参照)。すると、内側閉じ部6aと他の内側閉じ部6bとの間に形成される袋部4の一部からなる部分袋部4a等が勢いよく膨張する。
図2は、図1に示される内側閉じ部6aの端部61の拡大図である。図2に示されるように、内側閉じ部6aの端部61は、所定の線幅で描かれた環状をなし、かつその一部が、16角形状の一部をなしている。上述したように、内側閉じ部6a等の内側閉じ部6は、OPW方式で製造された一重織部W1からなり、袋部4は、OPW方式で製造された二重織部W2からなる。なお、袋部4の周りを囲む周縁閉じ部5も、内側閉じ部6と同様、OPW方式で製造された一重織部W1からなる。なお、内側閉じ部6の環状の端部61の内側は、二重織部W2からなるものの、膨張しない。また、本体部2のうち、周縁閉じ部5の外側にある余白部分は、二重織部が部分的に接続されている接結部となっている。
環状をなした端部61のうち、16角形状をなした多角部分61aは、端部61の約50%を占める部分である。多角部分61aの外縁(袋部4に接する側の縁)は、経糸方向(図2の左右方向)又は緯糸方向(図2の上下方向)に対して、0°、26.6°、又は45°の角度をなしている。つまり、多角部分61aの外縁は、経糸方向又は緯糸方向に対して、0°の角度をなす線、26.6°の角度をなす線、及び45°の角度をなす線の3種類の線によって表現されている。なお、多角部分61aは、織物の経糸方向に沿った辺(経糸方向に対して0°をなす辺)と、織物の緯糸方向に沿った辺(緯糸方向に対して0°をなす辺)を有する。
図3は、一重織部W1と二重織部W2の布目角度を模式的に表した説明図である。図3(A)は、一重織部W1と二重織部W2の布目角度が0°の場合の説明図であり、図3(B)は、一重織部W1と二重織部W2の布目角度が11.3°の場合の説明図であり、図3(C)は、一重織部W1と二重織部W2の布目角度が18.4°の場合の説明図であり、図3(D)は、一重織部W1と二重織部W2の布目角度が26.6°の場合の説明図であり、図3(E)は、一重織部W1と二重織部W2の布目角度が33.7°の場合の説明図であり、図3(F)は、一重織部W1と二重織部W2の布目角度が45°の場合の説明図である。
図3に示される格子で区切られたマス目の1つが、1本の経糸と1本の緯糸が交差する箇所を表している。また、着色されていないマス目の部分が、袋部を構成する二重織部W2の外縁(境界部分)に対応し、着色されているマス目の部分が、周縁閉じ部を構成する一重織部W1の外縁(境界部分)に対応する。なお、図2に示される本実施形態における内側閉じ部6aの多角部分61aは、図3(A)、図3(D)及び図3(F)に示される各布目角度0°、26,6°、及び45°によって表現されている。
本実施形態のエアバッグ1は、膨張展開時に、内側閉じ部6の端部61と袋部4との境界部分の織物に、孔が形成されることが抑制される。例えば、インフレーターからガスが供給されて、袋部4(例えば、内側閉じ部6aと他の内側閉じ部6bとの間に形成される袋部4の一部からなる部分袋部4a)が勢いよく膨張して、一重織部W1(端部61a)との境界部分における二重織部W2(部分袋部4a)の各経糸及び各緯糸が引っ張られても、その部分(内側閉じ部6aの端部61に接する袋部4の部分)にエア漏れの原因となる隙間が形成されることが抑制される。
<比較例1>
次いで、図4及び図5を参照しつつ、比較例1のエアバッグの膨張時に、内側閉じ部の端部と、袋部との境界部分で生じる隙間Sについて説明する。図4は、膨張前の比較例1のエアバッグにおける、一重織部W1からなる内側閉じ部6Pの端部61Pと、二重織部W2からなる袋部4Pとの境界部分であって、それらの布目角度が11.3°である場合の説明図であり、図5は、図4に示される比較例1のエアバッグが膨張して、内側閉じ部の端部と、袋部との境界部分に隙間Sが発生する様子を示す説明図である。
ここで説明する比較例1のエアバッグは、内側閉じ部6Pの端部61Pの一部が、多角部分61Paとなっているものの、その多角部分61Paの外縁は、経糸(図4及び図5の左右方向)又は緯糸(図4及び図5の上下方向)に対する角度が11.3°である部分を含んでいる。なお、この比較例1のエアバッグは、多角部分61Paの構成以外は、上記実施形態1のエアバッグ1と同じである。
図4に示されるように、一重織部W1からなる内側閉じ部6Pの多角部分61Paは、格子状に区切られたマス目のうち、着色されたマス目によって表現されている。これに対し、二重織部W2からなる袋部4Pは、説明の便宜上、マス目よりも小さな縦長及び横長の矩形によって示されている。図4及び図5において、袋部4Pは、経糸方向に長い矩形と、緯糸方向に長い矩形とが、交互に並ぶ形で表現されている。ここでは、経糸方向に長い複数の矩形が並ぶことで、経糸が表現され、また、緯糸方向に長い複数の矩形が並ぶことで、緯糸が表現されている。
図5に示されるように、比較例1のエアバッグが膨張すると、内側閉じ部6Pの多角部分61aに隣接する袋部4Pを構成する経糸及び緯糸が引っ張られる。すると、図5に示されるように隣り合った経糸の間に、エア漏れの原因となる隙間Sが形成される。また、図5に示されていないものの、場所によっては、隣り合った緯糸の間に隙間が形成される。内側閉じ部6Pを構成する一重織部W1は、エアバッグが膨張しても、その経糸及び緯糸は互いに交差した形で固定されており、エアが漏れるような隙間は形成されない。しかしながら、このような一重織部W1に対して、所定の角度で、二重織部W1からなる袋部4Pが隣接していると、そのような袋部4Pには、上記のように、エアバッグの膨張時に、袋部4Pを構成する経糸や緯糸の間に、隙間が形成されてしまう。
<実施形態2>
上記実施形態1のエアバッグ1における内側閉じ部6aの多角部分61aの形状を、16角形から24角形に変更したこと以外は、上記実施形態1と同様の構成のエアバッグ(実施形態2のエアバッグ)を作製した。なお、実施形態2の内側閉じ部の多角部分の外縁は、経糸方向又は緯糸方向に対して、0°、18.4°、26.6°又は45°をなしている。つまり、実施形態2の前記多角部分の外縁は、経糸方向又は緯糸方向に対して、0°の角度をなす線、18.4°の角度をなす線、26.6°の角度をなす線及び45°の角度をなす線の4種類の線によって表現されている。
<比較例2>
上記実施形態1のエアバッグ1における内側閉じ部6aの多角部分61aの形状を、16角形から8角形に変更したこと以外は、上記実施形態1と同様の構成のエアバッグ(比較例2のエアバッグ)を作製した。なお、比較例2の内側閉じ部の多角部分の外縁は、経糸方向又は緯糸方向に対して、0°又は45°をなしている。つまり、比較例2の前記多角部分の外縁は、経糸方向又は緯糸方向に対して、0°の角度をなす線、及び45°の角度をなす線の2種類の線によって表現されている。
<比較例3>
上記実施形態1のエアバッグ1における内側閉じ部6aの多角部分61aの形状を、16角形から40角形に変更したこと以外は、上記実施形態1と同様の構成のエアバッグ(比較例3のエアバッグ)を作製した。なお、比較例3の内側閉じ部の多角部分の外縁は、経糸方向又は緯糸方向に対して、0°、11.3°、18.4°、26.6°、33.7°又は45°をなしている。つまり、比較例3の前記多角部分の外縁は、経糸方向又は緯糸方向に対して、0°の角度をなす線、11.3°の角度をなす線、26.6°の角度をなす線、33.7°の角度をなす線、及び45°の角度をなす線の6種類の線によって表現されている。
<比較例4>
上記実施形態1のエアバッグ1における内側閉じ部6aの多角部分61aの形状を、16角形から円形に変更したこと以外は、上記実施形態1と同様の構成のエアバッグ(比較例4のエアバッグ)を作製した。
なお、実施形態1,2及び比較例2,3の各多角部分に利用される多角形状、多角部分の外角と内角との関係、構成角度(外角)及び構成角度(内角)を表にまとめたものを図6に示した。
<エアリーク量の確認試験>
上記実施形態1,2及び比較例2〜4の各エアバッグについて、以下に示される方法で、エアリーク量を測定した。測定結果は、図7に示した。
圧力測定器を介してエア源に接続されたホースの先端を、供給路の入り口からエアバッグ内に挿入した。なお、ホースの先端には、エアバッグ内の圧力を測定するための圧力センサが取り付けられている。次いで、ホースを挿入した状態で、供給路の入り口をかしめて、エアバッグ内のエアが供給路の入り口から外部に漏れない状態にした。その後、エア源からホースを介してエアバッグ内にエアを供給し、エアバッグを膨張させた。そして、圧力測定器のエア圧力表示が0kPaであることを確認し、そこからエアバッグ内に所定圧力のエアを供給して、エアバッグ内の圧力(kPa)と、エアリーク量(L/min)を測定した。なお、エアリーク量(L/min)は、ホースを介してエアバッグ内に供給されるエア供給量として、ホースの途中に設けられている流量計により計測される。徐々にエアの供給圧力を高くしながら、エアバッグ内の圧力(kPa)と、エアリーク量(L/min)を計測し、最終的に、エアの供給圧力が100kPaとなるまで、エアバッグ内の圧力(kPa)と、エアリーク量(L/min)の計測を行った。
図7は、実施形態1,2及び比較例2〜4の各エアバッグのエアリーク量の試験結果を示すグラフである。図7に示されるグラフの横軸は、エアバッグ(袋部)の内圧(kPa)を表し、その縦軸は、エアバッグ(袋部)からのリーク量(L/min)を表す。図7のグラフに示されるように、内側閉じ部の多角部分の形状が、16角形である場合と、24角形である場合、内側閉じ部の端部が円環状である比較例4の場合と比べて、エアリーク量が少なくなることが確かめられた。なお、実施形態1,2の多角部分の内角は、150°以上となっている。
これに対し、内側閉じ部の多角部分の形状が8角形である比較例2の場合と、40角形である比較例3の場合は、内側閉じ部の端部が円環状である比較例4の場合と比べて、エアリーク量が多くなることが確かめられた。比較例2の場合、多角部分の内角が、135°であり、その角部付近の袋部に孔が形成されるため、エアリークが生じたものと推測される。比較例3の場合、多角部分を構成する外角として、11.3°、33.7°が利用されている(図3(B)、図3(E)参照)。これらの外角は、他の外角と比べて、織物に隙間が形成され易いため、エアリークが生じたものと推測される。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本発明のエアバッグは、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はなく、例えば、サイドエアバッグ、ニーエアバッグ、運転席エアバッグ、助手席エアバッグ、ITSヘッド・エアバッグ、歩行者保護エアバッグ等の車両用エアバッグに利用される。また、本発明のエアバッグは、本発明の目的を損なわない限り、車両用以外のエアバッグに利用されてもよい。
(2)上記実施形態1等では、内側閉じ部のうち、本体部の車両前方側に形成されるものの端部のみに、多角部分が設けられていたが、他の実施形態においては、他の箇所の内側閉じ部の端部に、多角部分が形成されてもよい。
(3)上記実施形態1等において、多角部分は、内側閉じ部の端部の約50%を占めるように形成されていたが、本発明の目的を損なわない限り、多角部分が1つの端部に占める割合は制限されないが、例えば、30%以上が好ましく、40%以上がより好ましい。
1…エアバッグ(カーテンエアバッグ)、2…本体部、3…供給部、4…袋部、5…周縁閉じ部、6…内側閉じ部、61…内側閉じ部の端部、61a…多角部分、S…隙間、W1…一重織部、W2…二重織部

Claims (4)

  1. 一重織部と二重織部とを含むOPW方式で製造された織物からなるエアバッグであって、
    前記二重織部からなり、互いに向かい合う一対の織布を有する袋部と、
    前記一重織部からなり、前記袋部の周りを囲む周縁閉じ部と、
    前記一重織部からなり、前記袋部の周りを囲む前記周縁閉じ部の内側に配され、前記周縁閉じ部と共に前記袋部を縁取る内側閉じ部とを備え、
    前記内側閉じ部の端部は、環状をなし、かつその一部に、多角形状をなした多角部分を有し、
    前記多角部分の内角が、150°以上であるエアバッグ。
  2. 前記多角部分は、前記織物の経糸方向に沿った辺と、前記織物の緯糸方向に沿った辺を有する請求項1に記載のエアバッグ。
  3. 前記多角部分が、16角形状又は24角形状からなる請求項1又は請求項2に記載のエアバッグ。
  4. 前記袋部に接続し、かつインフレーターから発生したエアを前記袋部に供給する供給路を有し、
    前記多角部分は、前記供給路と対向する箇所に配される請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のエアバッグ。
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