JP2019104073A - 樹脂シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚さの均一性に優れる樹脂シートの製造方法を提供する。【解決手段】樹脂とフィラーとを含有する樹脂ブロックを両刃の切断刃でスライスしてスライス片よりなる樹脂シートおよび樹脂ブロック残部を得る工程を含む樹脂シートの製造方法であって、切断刃は、第一刃面、第二刃面および第一刃面と第二刃面との交差角部よりなる刃先を備える刃部と、刃部の刃先側とは反対側に位置する平板状の平部とを有し、平部の樹脂ブロック残部側の表面と、樹脂ブロック残部のスライス面との為す角度が、表面がスライス面よりもスライス片側に位置する場合を正として0°超となるように樹脂ブロックをスライスする、樹脂シートの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂シートの製造方法に関し、特には、樹脂とフィラーとを含有する樹脂シートの製造方法に関するものである。
従来、樹脂とフィラーとを含有する樹脂シートが、様々な用途に使用されている。具体的には、例えば、樹脂と、フィラーとしての熱伝導性充填材とを含有する樹脂シートが、発熱体(例えば、電子部品等)から放熱体(例えば、金属製のヒートシンク、放熱板、放熱フィン等)へと熱を効率的に伝えるために発熱体と放熱体との間に挟み込んで使用される熱伝導シートとして使用されている。
また、樹脂とフィラーとを含有する樹脂シートの製造方法としては、樹脂とフィラーとを含有する樹脂ブロックを片刃の切断刃でスライスする方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
そして、特許文献1では、例えば切断刃の表面を粗化またはコーティングすることにより、樹脂ブロックのスライス時に切断刃の表面とスライス片(樹脂シート)の表面との間に生じる摩擦抵抗を低減し、得られる樹脂シートが波打つのを防止している。
特開2002−086391号公報
しかし、上記従来の樹脂シートの製造方法には、得られる樹脂シートの厚さの均一性を向上させるという点において改善の余地があった。
そこで、本発明は、厚さの均一性に優れる樹脂シートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。その結果、本発明者は、従来の樹脂シートの製造方法では、樹脂ブロックのスライスに用いる切断刃がスライス時に樹脂ブロックを押圧するためにスライスの終端側においてスライスの始端側よりも樹脂シートの厚さが薄くなることを新たに見出した。そして、本発明者は、上記新たな知見に基づき切断刃の形状およびスライス時の切断刃の樹脂ブロックに対する姿勢について更に検討を重ねて、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の樹脂シートの製造方法は、樹脂とフィラーとを含有する樹脂ブロックを両刃の切断刃でスライスしてスライス片よりなる樹脂シートおよび樹脂ブロック残部を得る工程を含む樹脂シートの製造方法であって、前記切断刃は、第一刃面、第二刃面および前記第一刃面と前記第二刃面との交差角部よりなる刃先を備える刃部と、前記刃部の前記刃先側とは反対側に位置する平板状の平部とを有し、前記工程では、前記平部の前記樹脂ブロック残部側の表面と、前記樹脂ブロック残部のスライス面との為す角度が、前記表面が前記スライス面よりも前記スライス片側に位置する場合を正として0°超となるように前記樹脂ブロックをスライスすることを特徴とする。このように、平部の樹脂ブロック残部側の表面と、樹脂ブロック残部のスライス面との為す角度が0°超となるように樹脂ブロックをスライスすれば、厚さの均一性に優れる樹脂シートを得ることができる。
ここで、本発明の樹脂シートの製造方法は、前記工程では、前記第一刃面が前記第二刃面よりも前記樹脂ブロック残部側に位置し、且つ、前記第一刃面と前記樹脂ブロック残部のスライス面とが平行になるように前記樹脂ブロックをスライスすることが好ましい。樹脂ブロック残部側に位置する第一刃面と樹脂ブロック残部のスライス面とが平行になるように前記樹脂ブロックをスライスすれば、得られる樹脂シートの厚さの均一性を更に向上させることができる。
また、本発明の樹脂シートの製造方法は、前記樹脂ブロックが、樹脂とフィラーとを含有するシートの積層体であり、前記工程では、前記切断刃で前記積層体を積層方向にスライスすることが好ましい。上述した切断刃を上述した姿勢で使用すれば、樹脂とフィラーとを含有するシートの積層体を積層方向にスライスして樹脂シートを製造する場合であっても、厚さの均一性に優れる樹脂シートを得ることができる。
なお、本発明において、「積層方向にスライスする」とは、積層方向に向かってスライスすることを指し、「積層方向にスライスする」には、積層方向に沿う方向にスライスすることと、積層方向に対する角度が5°以下の方向にスライスすることとが含まれる。
更に、本発明の樹脂シートの製造方法は、前記シートの引張伸びが50%以下であることが好ましい。積層体を構成するシートの引張伸びが上記上限値以下であれば、積層体を容易にスライスすることができる。
なお、本発明において、「引張伸び」は、実施例に記載の方法を用いて温度25℃で測定することができる。
そして、本発明の樹脂シートの製造方法は、前記刃部の最大厚みが3mm以上であることが好ましい。刃部の最大厚みが3mm以上であれば、切断刃の強度および製造容易性を十分に確保することができる。
また、本発明の樹脂シートの製造方法は、前記第一刃面の長さが70mm以下であることが好ましい。第一刃面の長さが70mm以下であれば、得られる樹脂シートの厚さの均一性を更に向上させることができる。
本発明によれば、厚さの均一性に優れる樹脂シートを製造することができる。
(a)〜(c)は、本発明に従う樹脂シートの製造方法の一例を用いて樹脂シートを製造する過程を示す説明図である。 樹脂ブロックのスライスに用いる切断刃の一例の形状を拡大して示す図である。 (a)〜(c)は、比較例において樹脂ブロックをスライスする際に用いた切断刃の形状および樹脂ブロックに対する姿勢を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一の構成要素を示すものとする。
(樹脂シートの製造方法)
本発明の樹脂シートの製造方法は、樹脂と、フィラーとを含有し、任意に添加剤を更に含有する樹脂シートを製造する際に用いられる。そして、本発明の樹脂シートの製造方法を用いて製造した樹脂シートは、特に限定されることなく、例えば、熱伝導シート、導電シート、電磁波吸収シート等として用いることができる。
ここで、本発明の樹脂シートの製造方法は、樹脂とフィラーとを含有する樹脂ブロックを両刃の切断刃でスライスしてスライス片よりなる樹脂シートおよび樹脂ブロック残部を得る工程を含む。具体的には、本発明の樹脂シートの製造方法では、特に限定されることなく、例えば、図1(a)〜(b)に示すようにして、両刃の切断刃20をスライス方向(図示例では下方)に移動させて樹脂とフィラーとを含有する樹脂ブロック10を切断刃20でスライスし、樹脂ブロック10のスライス片よりなる樹脂シート30と、樹脂ブロック残部40とを得た後、図1(c)に示すようにして、切断刃20を図示例では上方の待避位置に移動させると共に、樹脂ブロック残部40を所望の樹脂シートの厚さ分だけ切断位置側(図示例では左側)に移動させて再度スライスするという操作を繰り返すことにより、樹脂ブロック10から複数枚の樹脂シート30を得る。
なお、図1(c)では樹脂ブロック残部40を所望の樹脂シートの厚さ分だけ移動させているが、本発明の樹脂シートの製造方法では、切断刃20を所望の樹脂シートの厚さ分だけ樹脂ブロック残部40側(図示例では右側)に移動させてもよいし、切断刃20および樹脂ブロック残部40の両方を移動させてもよい。
そして、本発明の樹脂シートの製造方法は、樹脂ブロックをスライスする両刃の切断刃として所定の切断刃を所定の姿勢で用いることを特徴とする。
<樹脂ブロック>
樹脂シートの材料となる樹脂ブロックは、樹脂と、フィラーとを含有し、任意に添加剤を更に含有する。
[樹脂]
ここで、樹脂としては、樹脂シートの用途に応じた任意の樹脂を用いることができる。具体的には、樹脂としては、常温常圧下で液体の樹脂と、常温常圧下で固体の樹脂との少なくとも一方を用いることができる。なお、本明細書において、「常温」とは23℃を指し、「常圧」とは、1atm(絶対圧)を指す。
常温常圧下で液体の樹脂としては、常温常圧下で液体の熱可塑性樹脂および常温常圧下で液体の熱硬化性樹脂が挙げられる。
そして、常温常圧下で液体の熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
また、常温常圧下で液体の熱硬化性樹脂としては、例えば、天然ゴム;ブタジエンゴム;イソプレンゴム;ニトリルゴム;水素化ニトリルゴム;クロロプレンゴム;エチレンプロピレンゴム;塩素化ポリエチレン;クロロスルホン化ポリエチレン;ブチルゴム;ハロゲン化ブチルゴム;ポリイソブチレンゴム;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;ビスマレイミド樹脂;ベンゾシクロブテン樹脂;フェノール樹脂;不飽和ポリエステル;ジアリルフタレート樹脂;ポリイミドシリコーン樹脂;ポリウレタン;熱硬化型ポリフェニレンエーテル;熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル;などが挙げられる。
また、常温常圧下で固体の樹脂としては、常温常圧下で固体の熱可塑性樹脂および常温常圧下で固体の熱硬化性樹脂が挙げられる。
そして、常温常圧下で固体の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ(アクリル酸2−エチルヘキシル)、アクリル酸とアクリル酸2−エチルヘキシルとの共重合体、ポリメタクリル酸またはそのエステル、ポリアクリル酸またはそのエステルなどのアクリル樹脂;シリコン樹脂;フッ素樹脂;ポリエチレン;ポリプロピレン;エチレン−プロピレン共重合体;ポリメチルペンテン;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリ酢酸ビニル;エチレン−酢酸ビニル共重合体;ポリビニルアルコール;ポリアセタール;ポリエチレンテレフタレート;ポリブチレンテレフタレート;ポリエチレンナフタレート;ポリスチレン;ポリアクリロニトリル;スチレン−アクリロニトリル共重合体;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂);スチレン−ブタジエンブロック共重合体またはその水素添加物;スチレン−イソプレンブロック共重合体またはその水素添加物;ポリフェニレンエーテル;変性ポリフェニレンエーテル;脂肪族ポリアミド類;芳香族ポリアミド類;ポリアミドイミド;ポリカーボネート;ポリフェニレンスルフィド;ポリサルホン;ポリエーテルサルホン;ポリエーテルニトリル;ポリエーテルケトン;ポリケトン;ポリウレタン;液晶ポリマー;アイオノマー;などが挙げられる。
また、常温常圧下で固体の熱硬化性樹脂としては、例えば、天然ゴム;ブタジエンゴム;イソプレンゴム;ニトリルゴム;水素化ニトリルゴム;クロロプレンゴム;エチレンプロピレンゴム;塩素化ポリエチレン;クロロスルホン化ポリエチレン;ブチルゴム;ハロゲン化ブチルゴム;ポリイソブチレンゴム;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;ビスマレイミド樹脂;ベンゾシクロブテン樹脂;フェノール樹脂;不飽和ポリエステル;ジアリルフタレート樹脂;ポリイミドシリコーン樹脂;ポリウレタン;熱硬化型ポリフェニレンエーテル;熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル;などが挙げられる。
なお、上述した樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
[フィラー]
フィラーとしては、樹脂シートの用途に応じた任意のフィラーを用いることができる。具体的には、フィラーとしては、特に限定されることなく、例えば、樹脂シートに熱伝導性を付与する熱伝導性充填材、樹脂シートの強度を高める補強性充填材、および、樹脂シートに導電性を付与する導電性充填材からなる群より選択される少なくとも1種の充填材を用いることができる。より具体的には、樹脂シートを熱伝導シートとして用いる場合には、フィラーとしては熱伝導性充填材を用いることができ、樹脂シートを導電シートまたは電磁波吸収シートとして用いる場合には、フィラーとしては導電性充填材を用いることができる。
なお、樹脂ブロックに配合するフィラーの量は、特に限定されることなく、例えば、上述した樹脂100質量部当たり5質量部以上70質量部以下とすることができる。
ここで、熱伝導性充填材としては、特に限定されることなく、例えば、アルミナ粒子、酸化亜鉛粒子、窒化ホウ素粒子、窒化アルミニウム粒子、窒化ケイ素粒子、炭化ケイ素粒子、酸化マグネシウム粒子および粒子状炭素材料などの粒子状材料、並びに、カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、有機繊維を炭化して得られる炭素繊維、およびそれらの切断物などの繊維状材料が挙げられる。中でも、熱伝導性充填材としては、窒化ホウ素粒子;人造黒鉛、鱗片状黒鉛、薄片化黒鉛、天然黒鉛、酸処理黒鉛、膨張性黒鉛、膨張化黒鉛およびカーボンブラックなどの粒子状炭素材料;並びに、カーボンナノチューブ(以下、「CNT」と称することがある。)などの繊維状炭素ナノ材料;からなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
なお、熱伝導性充填材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、補強性充填材としては、特に限定されることなく、例えば、カーボンブラック、マイカ、シリカ粒子、炭酸カルシウム粒子、水酸化アルミニウム粒子、酸化アルミニウム粒子および酸化チタン粒子などの粒子状材料、並びに、CNT、気相成長炭素繊維、有機繊維を炭化して得られる炭素繊維、およびそれらの切断物などの繊維状材料が挙げられる。中でも、補強性充填材としては、カーボンブラック、シリカ粒子およびCNTからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
なお、補強性充填材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
更に、導電性充填材としては、特に限定されることなく、例えば、カーボンブラック、グラファイトおよび金属粒子などの粒子状材料、並びに、CNT、気相成長炭素繊維、有機繊維を炭化して得られる炭素繊維、およびそれらの切断物などの繊維状材料が挙げられる。中でも、導電性充填材としては、カーボンブラック、金属粒子およびCNTからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
なお、導電性充填材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、フィラーとして使用し得る上述した粒子状材料の体積平均粒子径は、50μm以上300μm以下であることが好ましく、150μm以上300μm以下であることがより好ましい。
また、粒子状材料のアスペクト比(長径/短径)は、1以上10以下であることが好ましく、1以上5以下であることがより好ましい。
なお、「粒子状材料のアスペクト比」は、任意の50個の粒子状材料について、SEM(走査型電子顕微鏡)を使用し、最大径(長径)と、最大径に直交する方向の粒子径(短径)とを測定し、長径と短径の比(長径/短径)の平均値を算出することにより求めることができる。
また、フィラーとして使用し得る上述した繊維状材料のアスペクト比(長径/短径)は、10超であることが好ましい。
なお、「繊維状材料のアスペクト比」は、TEM(透過型電子顕微鏡)を使用し、無作為に選択した繊維状材料100本の最大径(長径)と、最大径に直交する方向の外径(短径)とを測定し、長径と短径の比(長径/短径)の平均値を算出することにより求めることができる。
[添加剤]
樹脂ブロックに任意に配合し得る添加剤としては、特に限定されることなく、例えば、難燃剤、可塑剤、靭性改良剤、吸湿剤、接着力向上剤、濡れ性向上剤、イオントラップ剤などが挙げられる。
[樹脂ブロックの形状および構造]
樹脂ブロックの形状は、特に限定されることなく、スライスした際に所望の形状の樹脂シートが得られる形状とすることができる。具体的には、例えば、矩形状の樹脂シートを製造する場合には、樹脂ブロックの形状は、直方体であることが好ましい。
また、樹脂ブロックの構造は、特に限定されることなく、樹脂と、フィラーとを含有し、任意に添加剤を更に含有する樹脂組成物を金型などの既知の成形装置を用いて所望の形状に成形してなる構造であってもよいし、樹脂と、フィラーとを含有し、任意に添加剤を更に含有する樹脂組成物をシート状に成形して得たシートを積層、折畳または捲回してなる構造であってもよい。
なお、シートを積層してなる積層体では、通常、シートの表面同士の接着力は、シートを積層する際の圧力により充分に得られる。しかし、接着力が不足する場合や、積層体の層間剥離を十分に抑制する必要がある場合には、シートの表面を溶剤で若干溶解させた状態で積層を行ってもよいし、シートの表面に接着剤を塗布した状態またはシートの表面に接着層を設けた状態で積層を行ってもよいし、シートを積層させた積層体を積層方向に更にプレスしてもよい。
中でも、樹脂ブロックの構造は、例えば図1に示す樹脂ブロック10のような、樹脂と、フィラーとを含有し、任意に添加剤を更に含有する樹脂組成物を加圧してシート状に成形し、樹脂と、フィラーと、任意の添加剤とを含有するシート11を得た後、得られたシート11を厚み方向に複数枚積層してなる構造、或いは、得られたシート11を折畳または捲回してなる構造であることが好ましい。樹脂組成物を加圧してシート状に成形してなるシートでは、フィラーがシートの面内方向に配向するため、得られたシートを積層、折畳または捲回してなる積層体をスライスすれば、熱伝導性や導電性などの特性に異方性を有する樹脂シートを得ることができるからである。具体的には、例えば、フィラーとして熱伝導性充填材を含む樹脂組成物を加圧してシート状に成形してなるシートでは、熱伝導性充填材が面内方向に配向し、面内方向の熱伝導性が向上する。従って、当該シートの積層体を積層体の積層方向(図1(a)〜(c)に示す例では上下方向)にスライスすれば、厚さ方向の熱伝導性に優れる樹脂シート(熱伝導シート)を得ることができる。
ここで、本発明の樹脂シートの製造方法では、樹脂ブロックのスライスに所定の切断刃を所定の姿勢で使用するので、樹脂とフィラーとを含有するシートの積層体を積層方向にスライスして樹脂シートを製造する場合であっても、厚さの均一性に優れる樹脂シートを得ることができる。
なお、積層体よりなる樹脂ブロックの形成に用いられる上述したシートは、引張伸びが、50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、20%以下であることが更に好ましい。積層体を構成するシートの引張伸びが上記上限値以下であれば、積層体を容易にスライスすることができるからである。なお、シートの引張伸びは、通常、1%以上である。
<切断刃>
上述した樹脂ブロックのスライスに用いられる切断刃は、第一刃面と、第二刃面と、第一刃面および第二刃面の交差角部よりなる刃先とを備える刃部、並びに、刃部の刃先側とは反対側に位置する平板状の平部を有する、両刃の切断刃である。
具体的には、例えば図2に示すように、本発明の樹脂シートの製造方法で使用し得る切断刃20は、刃先25を有する刃部21と、切断刃20の延在方向(図2では上下方向)において刃部21の刃先25側とは反対側(図2では上側)に位置する平部22とを備えている。そして、切断刃20は、刃部21の形状が刃先25を通って切断刃20の延在方向に沿って延びる仮想面を対称面とした面対称形状である対称両刃である。
なお、本発明の樹脂シートの製造方法に使用する切断刃は、両刃であれば非対称両刃であってもよいが、製造容易性の観点からは、対称両刃であることが好ましい。
切断刃20の刃部21は、角度(刃角)2θで交差する第一刃面23および第二刃面24と、第一刃面23と第二刃面24との交差角部よりなる刃先25とを備えている。そして、刃先25は、図2の紙面に直交する方向に、スライスされる樹脂ブロック10の幅(図1に示す例では紙面に直交する方向の寸法)以上の長さで延在している。
ここで、刃角2θは、10°以上であることが好ましく、15°以上であることがより好ましく、40°以下であることが好ましく、25°以下であることがより好ましい。刃角2θが上記下限値以上であれば、切断刃20の製造が容易になると共に切断刃20の強度を十分に確保できる。また、刃角2θが上記上限値以下であれば、得られる樹脂シートの厚さの均一性を向上させることができる。
そして、切断刃20の強度および製造容易性を十分に確保する観点からは、刃部21の最大厚みDは、1mm以上であることが好ましく、3mm以上であることがより好ましい。更に、得られる樹脂シートの厚さの均一性を向上させる観点、および切断刃の重量の増加を抑制して切断刃のハンドリング性を向上させる観点からは、刃部21の最大厚みDは、15mm以下であることが好ましく、7mm以下であることがより好ましく、5mm以下であることが更に好ましい。
また、切断刃20の平部22は、形状が平板状であり、第一刃面23の刃先25側とは反対側(図2では上側)の端縁と交差する第一平面26と、第二刃面24の刃先25側とは反対側の端縁と交差する第二平面27とを備えている。
<スライス>
そして、本発明の樹脂シートの製造方法において、切断刃を用いた樹脂ブロックのスライスは、平部の樹脂ブロック残部側の表面と、樹脂ブロック残部のスライス面との為す角度が、平部の表面がスライス面よりもスライス片(樹脂シート)側に位置する場合を正として0°超となるように行うことを必要とする。
具体的には、例えば図1(a)〜(c)に示すように、切断刃20を用いた樹脂ブロック10のスライスは、平部22の樹脂ブロック残部40側(図1では右側)の表面である第一平面26と、樹脂ブロック残部40のスライス面41との為す角度αが、第一平面26がスライス面41よりも樹脂シート30側(図1では左側)に位置する場合を正として、0°超となるように行うことを必要とする。このように、樹脂ブロック10をスライスする際の切断刃20の姿勢を、角度αが0°超となるような姿勢にすれば、スライス中に第一平面26が樹脂ブロック残部40と接触して樹脂ブロック残部40を図1(a)〜(c)に示す例では右側に押圧するのを防止することができる。従って、第一平面26による樹脂ブロック残部40の押圧によってスライスの終端側(図1(a)〜(c)に示す例では下側)においてスライスの始端側(図1(a)〜(c)に示す例では上側)よりも樹脂シート30の厚さが薄くなるのを防止し、厚さの均一性に優れる樹脂シート30を得ることができる。
なお、角度αは、通常、90°−2θ未満であり、5°以上であることが好ましく、7.5°以上であることがより好ましく、20°以下であることが好ましく、12.5°以下であることがより好ましい。角度αが上記範囲内であれば、樹脂ブロック10を良好にスライスし、得られる樹脂シート30の厚さの均一性を向上させることができる。
ここで、図1(a)〜(c)に示すように第一刃面23が第二刃面24よりも樹脂ブロック残部40側に位置する姿勢の切断刃20で樹脂ブロック10をスライスする場合、樹脂ブロック10を良好にスライスし、得られる樹脂シート30の厚さの均一性を更に向上させる観点からは、切断刃20の姿勢は、第一刃面23が樹脂ブロック残部40のスライス面41と平行になるような姿勢であることが好ましい。即ち、シート11の積層体よりなる樹脂ブロック10を積層方向(図1(a)〜(c)に示す例では上下方向)にスライスする場合、切断刃20の姿勢は、第一刃面23が積層方向(スライス方向)に沿って延在する姿勢にすることが好ましい。
なお、切断刃20として刃角2θの対称両刃を使用する場合、切断刃20の姿勢を第一刃面23が樹脂ブロック残部40のスライス面41と平行になるような姿勢にすると、第一平面26とスライス面41との為す角度αの大きさはθになる。
そして、スライス時の第一刃面23の向きを、樹脂ブロック残部40のスライス面41と平行な向きにする場合、第一刃面23の長さLは、3mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましく、70mm以下であることが好ましく、40mm以下であることがより好ましく、20mm以下であることが更に好ましく、15mm以下であることが特に好ましい。長さLが上記下限値以上であれば、切断刃20の製造が容易になる。また、長さLが上記上限値以下であれば、スライス時に樹脂ブロック残部40のスライス面41と接触する第一刃面23の面積が増加するのを抑制して、得られる樹脂シートの厚さの均一性を向上させることができる。
なお、切断刃20において、第一刃面23の長さLは、通常、第一平面26の長さよりも短い。
ここで、本発明の樹脂シートの製造方法において、上述した切断刃を用いた樹脂ブロックのスライスは、特に限定されることなく、樹脂ブロックに対して圧力を負荷しながら行うことが好ましく、0.1MPa以上1.0MPa以下の圧力を負荷しながら行うことがより好ましい。
また、樹脂ブロックを容易にスライスする観点からは、スライスする際の樹脂ブロックの温度は、−20℃以上30℃以下とすることが好ましい。
更に、樹脂ブロックのスライス速度は、特に限定されることなく、50mm/秒以上とすることが好ましく、100mm/秒以上とすることがより好ましく、200mm/秒以上とすることが更に好ましい。スライス速度を上記下限値以上にすれば、樹脂シートの生産性を高めることができると共に、得られる樹脂シートの厚さの均一性を更に向上させることができる。
なお、樹脂ブロックのスライス速度は、通常、600mm/秒以下である。スライス速度を上記上限値以下にすれば、切断刃の移動を容易に制御することができると共に、スライス時の衝撃によって樹脂ブロックを押してしまうのを防止することができる。
以下、本発明について実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例において、切断刃の製造容易性、シートの引張伸び、および、樹脂シートの厚さの均一性は、それぞれ以下の方法を使用して測定および評価した。
<切断刃の製造容易性>
ダイヤモンドホイールを用いて切断刃の刃部を研磨し、切断刃を調製する際の容易性を下記の基準で示した。なお、刃部の厚みが薄い場合、剛性が足りず、研磨中に切断刃が曲がらないようにダイヤモンドホイールの回転数を落としてゆっくりと研磨する必要があるため、時間がかかる。
○:刃部の研磨に要する時間が5時間以下
△:刃部の研磨に要する時間が5時間超10時間以下
×:刃部の研磨に要する時間が10時間超
<引張伸び>
作製したシートを、JIS K6251に準拠してダンベル2号にて打ち抜き成型し、試料片を作製した。そして、引張試験機(島津製作所製、商品名「AG−IS20kN」)を用い、試料片の両末端から1cmの箇所をつまみ、温度25℃で、試料片の表面から出る法線に対して垂直な方向に、500mm/分の引張速度で引っ張り、標線間の伸び(%)を測定した。
<厚さの均一性>
樹脂シートの厚さの均一性は、膜厚計(ミツトヨ製、製品名「デジマチックインジケーター ID−C112XBS」)を用いて評価した。
具体的には、作製した略正方形の樹脂シートについて、中心点および4隅と、4つの辺の各中心点との合計9点における厚みを膜厚計で測定し、測定した厚みの最大値と最小値との差を求めた。
差の値が小さいほど、樹脂シート内の厚さの分布が少なく、厚さの均一性に優れていることを示す。
(実施例1)
<樹脂ブロックの調製>
カーボンナノチューブ(日本ゼオン社製、比表面積:600m/g)を400mg量り取り、溶媒としてのメチルエチルケトン2L中に混ぜ、ホモジナイザーにより2分間撹拌し、粗分散液を得た。次に、湿式ジェットミル(株式会社常光製、製品名「JN−20」)を使用し、得られた粗分散液を湿式ジェットミルの0.5mmの流路に100MPaの圧力で2サイクル通過させて、カーボンナノチューブをメチルエチルケトンに分散させた。そして、固形分濃度0.20質量%の分散液を得た。
その後、上述で得られた分散液をキリヤマろ紙(No.5A)を用いて減圧ろ過し、シート状のカーボンナノチューブの易分散性集合体を得た。
そして、常温常圧下で液体の熱可塑性フッ素樹脂(ダイキン工業株式会社製、商品名「ダイエルG−101」)を70部と、常温常圧下で固体の熱可塑性フッ素樹脂(スリーエムジャパン株式会社製、商品名「ダイニオンFC2211」、ムーニー粘度(ML1+4、100℃):27)を30部と、熱伝導性充填材としての膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC50」、体積平均粒子径:250μm)50部およびカーボンナノチューブの易分散性集合体0.5部とを、加圧ニーダー(日本スピンドル製)を用いて、温度150℃にて20分間撹拌混合した。次に、得られた混合物を解砕機に投入して、10秒間解砕することにより、樹脂組成物を得た。
次いで、得られた樹脂組成物50gを、サンドブラスト処理を施した厚み50μmのPETフィルム(保護フィルム)で挟み、ロール間隙550μm、ロール温度50℃、ロール線圧50kg/cm、ロール速度1m/分の条件にて圧延成形(一次加圧)し、厚み0.5mmのシートを得た。そして、シートの引張伸びを測定した。結果を表1に示す。
続いて、得られたシートを縦150mm×横150mm×厚み0.5mmに裁断し、シートの厚み方向に300枚積層し、更に、温度120℃、圧力0.1MPaで3分間、積層方向にプレス(二次加圧)することにより、高さ約150mmの積層体よりなる樹脂ブロックを得た。
<樹脂シートの製造>
続いて、スライスに必要な1cmを残して、得られた樹脂ブロックの上面の全体を金属板で押え、上から0.1MPaの圧力をかけて、積層体を固定した。なお、積層体の側面、背面の固定は行わなかった。
次いで、サーボプレス機(放電精密加工研究所製)のプレス部分に、予め調製しておいた図2に示す形状の切断刃(両刃、刃角2θ:20°、第一刃面の長さL:20.0mm、刃部の最大厚みD:3.5mm、材質:超鋼、ロックウェル硬度:91.5、刃面のシリコン加工:なし、全長:200mm、第一平面の長さ:27mm)を取り付け、スライス速度200mm/秒、スライス幅150μmの条件で樹脂ブロックをシートの積層方向にスライスし、平面視略正方形の樹脂シート(熱伝導シート)を得た。なお、スライス時の切断刃の姿勢は、第一平面と樹脂ブロック残部のスライス面との為す角度αが10°になり、第一刃面の延在方向が樹脂ブロック残部のスライス面と平行な方向になる姿勢とした。
そして、得られた樹脂シートの厚さの均一性を評価した。結果を表1に示す。
(実施例2)
切断刃として、予め調製しておいた図2に示す形状の切断刃(両刃、刃角2θ:10°、第一刃面の長さL:10.0mm、刃部の最大厚みD:1.7mm、材質:超鋼、ロックウェル硬度:91.5、刃面のシリコン加工:なし、全長:200mm、第一平面の長さ:27mm)を使用し、スライス時の切断刃の姿勢を、角度αが5°になり、第一刃面の延在方向が樹脂ブロック残部のスライス面と平行な方向になる姿勢とした以外は実施例1と同様にして樹脂ブロックおよび樹脂シートを製造した。そして、実施例1と同様にして測定および評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
切断刃として、予め調製しておいた図2に示す形状の切断刃(両刃、刃角2θ:40°、第一刃面の長さL:20.0mm、刃部の最大厚みD:6.8mm、材質:超鋼、ロックウェル硬度:91.5、刃面のシリコン加工:なし、全長:200mm、第一平面の長さ:27mm)を使用し、スライス時の切断刃の姿勢を、角度αが20°になり、第一刃面の延在方向が樹脂ブロック残部のスライス面と平行な方向になる姿勢とした以外は実施例1と同様にして樹脂ブロックおよび樹脂シートを製造した。そして、実施例1と同様にして測定および評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
切断刃として、予め調製しておいた図2に示す形状の切断刃(両刃、刃角2θ:20°、第一刃面の長さL:40.0mm、刃部の最大厚みD:7.0mm、材質:超鋼、ロックウェル硬度:91.5、刃面のシリコン加工:なし、全長:200mm、第一平面の長さ:27mm)を使用した以外は実施例1と同様にして樹脂ブロックおよび樹脂シートを製造した。そして、実施例1と同様にして測定および評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
スライス時の切断刃の姿勢を、図3(a)に示すように、角度αが0°になり、第一平面の延在方向が樹脂ブロック残部のスライス面と平行な方向になる姿勢とした以外は実施例1と同様にして樹脂ブロックを製造し、樹脂シートの作製を試みた。
しかし、樹脂シートの最大厚みが300μm程度になってしまい、所望の厚み(150μm)の樹脂シートを得ることができなかった。
(比較例2)
切断刃として、図3(b)に示す形状の切断刃(片刃、ファインテック製、刃角2θ:20°、材質:超鋼、ロックウェル硬度:91.5、刃面のシリコン加工:なし、全長:200mm、刃高:27mm、刃部の最大厚みD:1mm)を使用し、スライス時の切断刃の姿勢を、角度αが20°になる姿勢とした以外は実施例1と同様にして樹脂ブロックを製造し、樹脂シートの作製を試みた。
しかし、樹脂ブロックをスライスできず、樹脂シートを得ることができなかった。
(比較例3)
切断刃として、図3(c)に示す形状の切断刃(片刃、ファインテック製、刃角2θ:20°、材質:超鋼、ロックウェル硬度:91.5、刃面のシリコン加工:なし、全長:200mm、刃高:27mm、刃部の最大厚みD:1mm)を使用し、スライス時の切断刃の姿勢を、図3(c)に示すように、角度αが0°になる姿勢とした以外は実施例1と同様にして樹脂ブロックおよび樹脂シートを製造した。そして、実施例1と同様にして測定および評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2019104073
表1より、両刃の切断刃を所定の姿勢で使用した実施例1〜3では、厚さの均一性に優れる樹脂シートが得られることが分かる。一方、比較例1より、両刃の切断刃を使用した場合であっても、角度αが0°では所望の厚みの樹脂シートを得ることができないことが分かる。
また、表1より、片刃の切断刃を用いた比較例2では、角度αを20°にしても樹脂ブロックを良好にスライスすることができず、角度αが0°になるように片刃の切断刃を用いた比較例3では、厚さの均一性に優れる樹脂シートが得られないことが分かる。
本発明によれば、厚さの均一性に優れる樹脂シートを製造することができる。
10 樹脂ブロック
11 シート
20 切断刃(両刃)
21 刃部
22 平部
23 第一刃面
24 第二刃面
25 刃先
26 第一平面
27 第二平面
30 樹脂シート
40 樹脂ブロック残部
41 スライス面
50 切断刃(片刃)

Claims (6)

  1. 樹脂とフィラーとを含有する樹脂ブロックを両刃の切断刃でスライスしてスライス片よりなる樹脂シートおよび樹脂ブロック残部を得る工程を含む樹脂シートの製造方法であって、
    前記切断刃は、第一刃面、第二刃面および前記第一刃面と前記第二刃面との交差角部よりなる刃先を備える刃部と、前記刃部の前記刃先側とは反対側に位置する平板状の平部とを有し、
    前記工程では、前記平部の前記樹脂ブロック残部側の表面と、前記樹脂ブロック残部のスライス面との為す角度が、前記表面が前記スライス面よりも前記スライス片側に位置する場合を正として0°超となるように前記樹脂ブロックをスライスすることを特徴とする、樹脂シートの製造方法。
  2. 前記工程では、前記第一刃面が前記第二刃面よりも前記樹脂ブロック残部側に位置し、且つ、前記第一刃面と前記樹脂ブロック残部のスライス面とが平行になるように前記樹脂ブロックをスライスすることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂シートの製造方法。
  3. 前記樹脂ブロックが、樹脂とフィラーとを含有するシートの積層体であり、
    前記工程では、前記切断刃で前記積層体を積層方向にスライスすることを特徴とする、請求項1または2に記載の樹脂シートの製造方法。
  4. 前記シートの引張伸びが50%以下であることを特徴とする、請求項3に記載の樹脂シートの製造方法。
  5. 前記刃部の最大厚みが3mm以上である、請求項1〜4の何れかに記載の樹脂シートの製造方法。
  6. 前記第一刃面の長さが70mm以下である、請求項1〜5の何れかに記載の樹脂シートの製造方法。
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