JP2019103954A - 合成ガスから炭化水素を製造する触媒、その触媒の製造方法、及び合成ガスから炭化水素を製造する方法、並びに触媒担体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、高耐水性を有する触媒とこの触媒の製造方法及び該触媒を用いた炭化水素の製造方法、ならびに該触媒に用いる触媒担体に関する。更に詳しくは、以下に記す通りである。
(2)前記コバルトの担持率が金属換算で5〜50質量%であることを特徴とする(1)に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
(3)前記バナジウムの含有量が0.2〜2.0質量%であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
(4)前記触媒担体が球状であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
(6)前記触媒担体中のナトリウムの含有量が0.01〜0.10質量%であることを特徴とする(5)に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
(7)前記触媒中のナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.01〜0.15質量%になるように製造することを特徴とする(5)又は(6)に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
(8)前記シリカにバナジウムを含有させて触媒担体を作製する際において、前記シリカに、含浸法、インシピエントウェットネス法、沈殿法、又はイオン交換法を用いて、バナジウムを含有させた後、乾燥処理、又は乾燥処理及び焼成処理を行って触媒担体を作製することを特徴とする(5)〜(7)のいずれか1項に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
(10)スラリー床での液相反応で製造することを特徴とする(9)に記載の合成ガスから炭化水素を製造する方法。
(11)前記液相反応において、触媒量、合成ガス供給量、反応温度、反応圧力を調整し、合成ガスを反応器に一度だけ通過させた状態のCO転化率であるワンパスCO転化率を40〜95%とすることを特徴とする(9)又は(10)に記載の合成ガスから炭化水素を製造する方法。
(13)前記ナトリウムの含有量が0.01〜0.10質量%であることを特徴とする(12)に記載の触媒担体。
(14)前記バナジウムの含有量が0.2〜2.0質量%であることを特徴とする(12)又は(13)に記載の触媒担体。
まず、本実施形態に係る合成ガスから炭化水素を製造する際の触媒ついて説明する。
触媒中、及び触媒担体中のシリカ含有量の測定方法としては、例えば酸分解やアルカリ溶融等の前処理後にICP−AES法にて測定する方法が挙げられる。
ここで、上記で述べたとおり、本実施形態による触媒は、コバルトおよびバナジウムを含有するものであるが、このバナジウムは、用いるシリカ担体自体に含有されていてもよい。シリカ担体の詳細については後述する。
なお、触媒担体へコバルト化合物を担持させる際においては、触媒担体の不純物量を低下させることよりも、純度の高いコバルト前駆体、純度の高い処理水、洗浄水の使用や、担持工程、乾燥工程、焼成工程での不純物量を低下させることの方が容易であることが多い。すなわち、触媒担体中の不純物が、触媒全体中の不純物の主たる要因となることが多い。
これらの不純物は、通常は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属、と鉄が主たる不純物である。不純物の種類による触媒性能への影響は、鉄の影響は少なく、最も影響が大きいのは、アルカリ金属のナトリウム、及びカリウムであり、次に影響が大きいのはアルカリ土類金属のカルシウムとマグネシウムである。
なお本実施形態においては、これら不純物にカリウムを加えた、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの総含有量が0.01〜0.15質量%である方が好ましい。なお、これら不純物含有量は総含有量であり、これらの中でいずれかが含まれない場合もあるが、その場合においてもこれら不純物の総含有量が0.01〜0.15質量%であればよい。
本実施形態に係る触媒担体は、シリカを主成分とし、バナジウム含有量が0.1〜10質量%、且つ、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量の合計が0.01〜0.15質量%である。
以下、各要件について説明する。
上述したように、コバルト金属、担体構成元素以外の触媒中の不純物をある範囲内に制御することが、活性、耐水性、および触媒コストに対して極めて効果的である。また、本実施形態のシリカ担体では、前記したように、Na、K、Ca、Mgや、Fe等が不純物として担体中に含まれることが多い。これら不純物の影響を、詳細に検討したところ、Na、K、Ca、Mgが比較的多量に存在しても、バナジウムを担持することによってシリカ担体の耐水性が向上することが分かった。なお、不純物としては、ナトリウム、カリウムの活性への影響が強く、中でもナトリウムの存在の影響が最も強い。なお、カリウムは、影響が強いものの、製造方法や担体の種類によって、担体中に存在しないことも多い。
ここで、触媒担体中の不純物量の定量方法としては、例えば酸分解やアルカリ溶融等の前処理後にICP−AES法にて測定する方法が挙げられる。
また、上記のとおり、触媒活性への影響はナトリウムが最も強いため、担体中のナトリウム含有量は0.01〜0.10質量%とすることが好ましい。
本実施形態に係る触媒の製造方法は、まず、珪酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを混合して生成させたシリカゾルをゲル化し、乾燥させて得られるシリカに、バナジウムを含有させた後、乾燥及び焼成して、さらにナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.01〜0.15質量%となるよう調整して触媒担体を作製し、当該触媒担体に、コバルトを担持させる。
具体的には、コバルトの担持率は、金属換算で5〜50質量%(但し、シリカ担体を含めた触媒全体の質量を100%とする(金属換算しない質量))であり、好ましくは10〜40質量%である。この範囲を下回ると活性を十分発現しない場合があり、また、この範囲を上回ると分散度が低下して、担持したコバルトの利用効率が低下することがあり、不経済となるため、好ましくない。ここでいうコバルトの担持率とは、担持したコバルトが最終的に100%還元されるとは限らないため、100%還元されたと考えた場合の金属コバルトの質量が触媒質量全体に占める割合を指す。
触媒中のコバルトの定量方法としては、例えば酸分解やアルカリ溶融等の前処理後にICP−AES法にて測定する方法が挙げられる。
シリカ担体は水蒸気共存の耐性が低いが、バナジウム含有でこれが改善されることが本発明者らの調査により分かっている。このようにバナジウムがシリカ担体に直接的に作用し耐水性向上に寄与させるためには、コバルト担持後にバナジウムを担持するよりも、コバルトが担持されていない状態でバナジウムを担持する方がよいと推定する。このような観点から、バナジウム、コバルトの順で担持させることが望ましいが、バナジウムおよびコバルトを同時に担持させても前述のような効果が得られるものと考える。なお、シリカを主成分とする担体へ、バナジウムを含有させた際のバナジウムの含有状態は、上述のように、バナジウムの安定化合物が、シリカのネットワーク中に含有されていてもよいし、シリカの表面上に担持されているような状態でも構わない。
このようにして製造した触媒において、触媒担体中のバナジウム含有量を測定する方法としては、SEM−EDS、TEM−EDS等が挙げられる。バナジウムを含有する触媒担体の表面に存在するコバルト粒子が存在しない視野を選択し、EDSにて組成分析を行うことでバナジウム含有量を測定することができる。
まず、バナジウム前駆体の水溶液に、シリカを主成分とする担体を含浸して処理した後、乾燥、又は乾燥と焼成処理を行いバナジウム含有の触媒担体を作製する。次いで、このバナジウム含有の触媒担体をコバルト前駆体水溶液に含浸し、必要に応じて乾燥と還元処理、又は乾燥と焼成と還元処理を行い、コバルトが担持された触媒を得ることができる。
なお、バナジウム前駆体の水溶液としては特に限定しないが、バナジン酸アンモニウム等を用いることができる。
上記ゲルは、珪酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを混合して生成させたシリカゾルを気体媒体中又は液体媒体中で噴霧させて球状に成形したもので、その後、酸処理、ないし水洗処理の少なくともいずれかを行った後、焼成することでシリカ担体とすることができる。詳細については後述する。
珪酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを混合し、pHが2〜10.5となる条件で生成させたシリカゾルを、空気等の気体媒体中又は前記ゾルと不溶性の有機溶媒中へ噴霧してゲル化させ、次いで、酸処理、水洗、乾燥する。ここで、珪酸アルカリとしては珪酸ソーダ水溶液が好適で、Na2O:SiO2のモル比は1:1〜1:5、シリカの濃度は5〜30質量%が好ましい。用いる酸としては、硝酸、塩酸、硫酸、有機酸等が使用できるが、製造する際の容器への腐食を防ぎ、有機物が残留しないという観点からは、硫酸が好ましい。酸の濃度は1〜10mol/Lが好ましく、この範囲を下回るとゲル化の進行が著しく遅くなり、また、この範囲を上回るとゲル化速度が速過ぎてその制御が困難となり、所望の物性値を得ることが難しくなるため、好ましくない。また、ゲル化させる際に有機溶媒中へ噴霧する方法を採用する場合には、有機溶媒として、ケロシン、パラフィン、キシレン、トルエン等を用いることができる。
まず、上記方法によって作製したVを含有するシリカを主成分とする触媒担体に、コバルト前駆体溶液として硝酸コバルトを採用してインシピエントウェットネス法でCoを担持して乾燥処理、焼成処理後、還元処理、パッシベーションを施して触媒(Co/VOx/SiO2(xは化学的に許容される値、Co担持率は20〜30質量%))を調製した。
次に、内容積300mLのオートクレーブを用い、調整した1gの触媒(Co/VOx/SiO2)と50mLのn−C16(n−ヘキサデカン)を仕込んだ後、230℃、2.0MPa−Gの条件下、撹拌子を800min−1で回転させながら、W(触媒質量)/F(合成ガス流量);(g・h/mol)=1.5となるようにF(合成ガス(H2/CO=2)流量)を調整し、供給ガス及びオートクレーブ出口ガスの組成をガスクロマトグラフィーにより求め、CO転化率、CH4選択率、CO2選択率、炭化水素生産性を得た。
表1のAに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−41.5%、細孔容積変化率5.3%であった。
(実施例2)
表1のBに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−35.2%、細孔容積変化率3.3%であった。
(実施例3)
表1のCに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−35.2%、細孔容積変化率3.4%であった。
(実施例4)
表1のDに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−32.2%、細孔容積変化率1.4%であった。
(実施例5)
表1のEに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−29.4%、細孔容積変化率6.7%であった。
(実施例6)
表1のFに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−29.8%、細孔容積変化率5.8%であった。
表1のCに示すような触媒担体を用いてCo5wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:137.1ppm、K含有量:0.1ppm、Ca含有量:9.5ppm、Mg濃度:0.7ppm、Na,K,Ca,Mg含有量合計:147.3ppm)を調製し、FT合成反応を行ったところ、CO転化率11.6%、CH4選択率9.8%、CO2選択率0.3%、炭素数5以上の炭化水素生産性は0.3(kg−炭化水素/kg−触媒/時間)であった。
表1のCに示すような触媒担体を用いてCo20wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:115.5ppm、K含有量:0.1ppm、Ca含有量:8ppm、Mg濃度:0.6ppm、Na,K,Ca,Mg含有量合計:124.1ppm)を調製し、FT合成反応を行ったところ、CO転化率40.6%、CH4選択率7.8%、CO2選択率0.2%、炭素数5以上の炭化水素生産性は1.2(kg−炭化水素/kg−触媒/時間)であった。
表1のCに示すような触媒担体を用いてCo50wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:72.3ppm、K含有量:0ppm、Ca含有量:5ppm、Mg濃度:0.3ppm、Na,K,Ca,Mg含有量合計:77.7ppm)を調製し、FT合成反応を行ったところ、CO転化率75.1%、CH4選択率6.2%、CO2選択率1.3%、炭素数5以上の炭化水素生産性は2.3(kg−炭化水素/kg−触媒/時間)であった。
表1のCに示すような触媒担体を用いてCo20wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:115.5ppm、K含有量:0.1ppm、Ca含有量:8ppm、Mg濃度:0.6ppm、Na,K,Ca,Mg含有量合計:124.1ppm)を調製し、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−36.6%、細孔容積変化率−4.0%であった。
実施例10に示すスチーミングテスト後、還元処理、パッシベーションを施して、FT合成反応を行ったところ、比較例2(V含有無し、後述)に示すスチーミングテスト後、還元処理、パッシベーションを施して、FT合成反応を行った場合、及び表3のKに示す触媒担体にCo20wt%を担持した触媒(Na含有量:115.5ppm、K含有量:0.1ppm、Ca含有量:8ppm、Mg濃度:0.6ppm)を用いてスチーミングテスト後、還元処理、パッシベーションを施してFT合成反応を行った場合と比較して、CO転化率は2倍であった。Vを含有するシリカを主成分とする触媒担体にCoを担持した触媒では、同一組成でもスチームに対する耐性が高いため、スチーミングテスト後でも相対的に高い活性を示した。
実施例10に示すスチーミングテスト後、触媒1gをイオン交換水100mlに分散させ、超音波発振機にてスラリーに30分間超音波を照射した。超音波照射前後の粒度分布をコールターカウンターで測定し、超音波照射による30μm以下の微粉増加量を確認したところ、比較例2に示すスチーミングテスト後、超音波照射した場合と比較して微粉増加量は2割少なかった。Vを含有するシリカを主成分とする触媒担体にCoを担持した触媒では、スチームに対する耐性が高いため、スチーミングテスト後でも相対的に高い強度を示した。
表2のGに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−32.0%、細孔容積変化率3.2%であった。
表2のGに示すような触媒担体を用いてCo20wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:195.2ppm、K含有量:0.1ppm、Ca含有量:8ppm、Mg濃度:0.6ppm、Na,K,Ca,Mg含有量合計:203.8ppm)を調製し、FT合成反応を行ったところ、CO転化率32.0%、CH4選択率8.3%、CO2選択率0.3%、炭素数5以上の炭化水素生産性は0.9(kg−炭化水素/kg−触媒/時間)であった。
表2のHに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−32.6%、細孔容積変化率4.0%であった。
(実施例16)
表2のHに示すような触媒担体を用いてCo20wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:434.3ppm、K含有量:0.1ppm、Ca含有量:8ppm、Mg濃度:0.6ppm、Na,K,Ca,Mg含有量合計:442.9ppm)を調製し、FT合成反応を行ったところ、CO転化率34.2%、CH4選択率7.9%、CO2選択率0.3%、炭素数5以上の炭化水素生産性は1.0(kg−炭化水素/kg−触媒/時間)であった。
表2のIに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−32.3%、細孔容積変化率5.5%であった。
(実施例18)
表2のIに示すような触媒担体を用いてCo20wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:796.8ppm、K含有量:0.1ppm、Ca含有量:8ppm、Mg濃度:0.6ppm、Na,K,Ca,Mg含有量合計:805.4ppm)を調製し、FT合成反応を行ったところ、CO転化率14.2%、CH4選択率8.1%、CO2選択率0.4%、炭素数5以上の炭化水素生産性は0.4(kg−炭化水素/kg−触媒/時間)であった。
表2のJに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−33.4%、細孔容積変化率8.8%であった。
表3のKに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−89.5%、細孔容積変化率−25.6%であった。
表3のKに示すような触媒担体を用いて、Co担持量が20wt%となるようにFT合成触媒(Na含有量:116ppm、K含有量:0.1ppm、Ca含有量:8ppm、Mg濃度:0.6ppm、Na,K,Ca,Mg含有量合計:124.6ppm)を調製し、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率51.5%、細孔容積変化率−13.1%であった。
表3のLに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−64.8%、細孔容積変化率−42.1%であった。
表3のMに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−84.7%、細孔容積変化率−80.1%であった。
表3のNに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−83.2%、細孔容積変化率−81.9%であった。
表3のOに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−37.9%、細孔容積変化率1.7%であった。
(比較例7)
表3のOに示すような触媒担体を用いてCo20wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:2,390ppm、K含有量:0.1ppm、Ca含有量:8ppm、Mg濃度:0.6ppm、Na,K,Ca,Mg含有量合計:2,399ppm)を調製し、FT合成反応を行ったところ、CO転化率5.1%、CH4選択率14.4%、CO2選択率0.1%、炭素数5以上の炭化水素生産性は0.1(kg−炭化水素/kg−触媒/時間)であり反応活性が劣る結果となった。
Claims (14)
- シリカを主成分とする触媒担体に、コバルトが担持されてなる触媒であって、当該触媒中のバナジウムの含有量が0.1〜10.0質量%であり、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量の合計が0.01〜0.15質量%であることを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
- 前記コバルトの担持率が金属換算で5〜50質量%であることを特徴とする請求項1に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
- 前記バナジウムの含有量が0.2〜2.0質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
- 前記触媒担体が球状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
- 珪酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを混合して生成したシリカゾルをゲル化し、さらに乾燥してシリカとし、
前記シリカに、バナジウムを含有させた後、乾燥及び焼成し、さらにナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.01〜0.15質量%となるよう調整して触媒担体を作製し、
当該触媒担体に、コバルトを担持させて製造することを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。 - 前記触媒担体中のナトリウムの含有量が0.01〜0.10質量%であることを特徴とする請求項5に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
- 前記触媒中のナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.01〜0.15質量%になるように製造することを特徴とする請求項5又は6に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
- 前記シリカにバナジウムを含有させて触媒担体を作製する際において、
前記シリカに、含浸法、インシピエントウェットネス法、沈殿法、又はイオン交換法を用いて、バナジウムを含有させた後、乾燥処理、又は乾燥処理及び焼成処理を行って触媒担体を作製することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の触媒、又は、請求項5〜8のいずれか1項に記載の製造方法で製造された触媒を用いて、合成ガスから炭化水素を製造することを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する方法。
- スラリー床での液相反応で製造することを特徴とする請求項9に記載の合成ガスから炭化水素を製造する方法。
- 前記液相反応において、触媒量、合成ガス供給量、反応温度、反応圧力を調整し、合成ガスを反応器に一度だけ通過させた状態のCO転化率であるワンパスCO転化率を40〜95%とすることを特徴とする請求項9又は10に記載の合成ガスから炭化水素を製造する方法。
- 合成ガスから炭化水素を製造する触媒に使用する触媒担体であって、
シリカを主成分とし、バナジウム含有量が0.1〜10.0質量%、且つ、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量の合計が0.01〜0.15質量%であることを特徴とする触媒担体。 - 前記ナトリウムの含有量が0.01〜0.10質量%であることを特徴とする請求項12に記載の触媒担体。
- 前記バナジウムの含有量が0.2〜2.0質量%であることを特徴とする請求項12又は13に記載の触媒担体。
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