JP2015157249A - 合成ガスから炭化水素を製造する触媒、合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法、合成ガスから炭化水素を製造する方法、及び、触媒担体 - Google Patents

合成ガスから炭化水素を製造する触媒、合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法、合成ガスから炭化水素を製造する方法、及び、触媒担体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、合成ガスから炭化水素を製造する触媒の耐久性を向上させること、特に、耐水性を高めることで、副生水が大量に発生する高いCO転化率条件下でも安定的に使用することが可能である、合成ガスから炭化水素を製造する触媒、当該触媒の製造方法、当該触媒を用いた炭化水素の製造方法、及び当該触媒に用いる触媒担体を提供することを目的とする。
【解決手段】合成ガスから炭化水素を製造する触媒として、レニウム含有量が0.1〜5.0質量%であるシリカを主成分とする触媒担体に、金属系化合物が担持されている触媒であって、当該触媒のナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.15質量%以下である触媒を用いることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、一酸化炭素と水素を主成分とする、いわゆる合成ガスから炭化水素を製造するための触媒とその製造方法、及び該触媒を用いた炭化水素の製造方法、並びに、当該触媒に用いる触媒担体に関する。
近年、地球温暖化等の環境問題が顕在化し、他の炭化水素燃料、石炭等と比較してH/Cが高く、地球温暖化の原因物質である二酸化炭素排出量を抑えることができ、埋蔵量も豊富な天然ガスの重要性が見直されてきており、今後ますますその需要は増加するものと予想されている。そのような状況の中、東南アジア・オセアニア地域等には、パイプライン・LNGプラント等のインフラが未整備の遠隔地で発見されたものの、その可採埋蔵量が巨額の投資を必要とするインフラ建設には見合わず、未開発のまま残されている数多くの中小規模ガス田が存在し、その開発促進が望まれている。その有効な開発手段の一つとして、天然ガスを合成ガスに変換した後、合成ガスからFischer−Tropsch(F−T)合成反応を用いて輸送性・ハンドリング性の優れた灯・軽油等の液体炭化水素燃料に転換する技術の開発が各所で精力的に行われている。
Figure 2015157249
このF−T合成反応は、触媒を用いて合成ガスを炭化水素に転換する発熱反応であるが、プラントの安定操業のためには反応熱を効果的に除去することが極めて重要である。現在までに実績のある反応形式には、気相合成プロセス(固定床、噴流床、流動床)と、液相合成プロセス(スラリー床)があり、それぞれ特徴を有しているが、近年、熱除去効率が高く、生成した高沸点炭化水素の触媒上への蓄積やそれに伴う反応管閉塞が起こらないスラリー床液相合成プロセスが注目を集め、精力的に開発が進められているところである。
一般的に触媒の活性は、高ければ高いほど好ましいことは言うまでもないが、特にスラリー床では、良好なスラリー流動状態を保持するためにはスラリー濃度を一定の値以下にする必要があるという制限が存在するため、触媒の高活性化は、プロセス設計の自由度を拡大する上で、非常に重要な要素となる。
高活性化を目的として、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の不純物が触媒の活性に与える影響を詳細に検討した結果、不純物濃度を一定範囲の触媒とすることで、従来の触媒と比較して活性を大きく向上させた例が報告されている(特許文献1参照)。また、レニウムを助触媒として添加することで、活性種であるコバルト金属を高分散化させ活性を向上させた例が挙げられる(特許文献2、非特許文献1参照)。
また、一般的にF−T合成反応触媒の粒子径は、熱や物質の拡散が律速となる可能性を低くするという観点からは、小さいほど好ましい。しかし、スラリー床によるF−T合成反応では、生成する炭化水素の内、高沸点炭化水素は反応容器内に蓄積されるため、触媒と生成物との固液分離操作が必ず必要になることから、触媒の粒子径が小さ過ぎる場合、分離操作の効率が大きく低下するという問題が発生する。よって、スラリー床用の触媒には最適な粒子径範囲が存在することになり、一般的に20〜250μm程度、平均粒径として40〜150μm程度が好ましいとされているが、以下に示すように、反応中に触媒が破壊、粉化を起こして、粒子径が小さくなることがあり、注意が必要である。
即ち、スラリー床でのF−T合成反応では相当高い原料ガス空塔速度(0.1m/秒以上)で運転されることが多く、触媒粒子は反応中に激しく衝突するため、物理的な強度や耐摩耗性(耐粉化性)が不足すると、反応中に触媒粒径が低下して、上記分離操作に不都合をきたすことがある。更に、F−T合成反応では多量の水を副生するが、耐水性が低く、水により強度低下や破壊、粉化を起こし易い触媒を用いる場合は、反応中に触媒粒径が細かくなることがあり、上記と同様に分離操作に不都合をきたすことになる。
また、一般的に、スラリー床用の触媒は、上記したような最適粒径となるように粉砕して粒度調整をして実用に供することが多い。ところが、このような破砕状の触媒には予亀裂が入っていたり、鋭角な突起が生じていたりすることが多く、機械的強度や耐摩耗性に劣るため、スラリー床F−T合成反応に用いた場合には、触媒が破壊して微粉が発生することになり、生成する高沸点炭化水素と触媒との分離が著しく困難になるという欠点を有していた。また、多孔質シリカをF−T合成反応用の触媒担体として用いると、比較的活性が高い触媒が得られることが広く知られているが、破砕による粒度調整を行った場合には、上述したような理由により強度が低下することはもちろん、シリカは耐水性が低く、水の存在により破壊、粉化することが多いため、特にスラリー床で問題となることが多かった。
また、F−T反応により副生する水が多量に存在する反応雰囲気下(特にCO転化率が高い雰囲気下)では、主に活性金属である担持コバルトとシリカ担体の界面でコバルトシリケートを形成したり、担持コバルト自体が酸化されたりすることによると思われる、触媒活性が低下するという現象の他、耐水性が十分でない担体を使用した際には担体の比表面積、細孔容積等の構造変化が生じることで触媒活性が低下したり、強度が低下して触媒粉化が生じ易くなるという問題があった。この現象は触媒を使用可能な時間の短縮に繋がるため、操業コストを引き上げる要因となっていた。従って、触媒を使用可能な時間を延長するという観点からは、耐水性の高い担体を用いて製造される触媒を適用することが重要である。
特開2004−322085号公報 米国特許第4568663号明細書
E.Iglesia, Applied Catalysis A:General, 161(1997)59−78
本発明は、合成ガスから炭化水素を製造する触媒の耐久性を向上させること、特に、耐水性を高めることで、副生水が大量に発生する高いCO転化率条件下でも安定的に使用することが可能である、合成ガスから炭化水素を製造する触媒、当該触媒の製造方法、当該触媒を用いた炭化水素の製造方法、及び当該触媒に用いる触媒担体を提供することを目的とする。
本発明は、高耐水性を有するF−T合成用触媒と触媒の製造方法及び該触媒を用いた炭化水素の製造方法に関する。更に詳しくは、以下に記す通りである。
(1)レニウム含有量が0.1〜5.0質量%であるシリカを主成分とする触媒担体に、金属系化合物が担持されている触媒であって、当該触媒のナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.15質量%以下であることを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
(2)レニウム含有量が0.1〜5.0質量%であるシリカを主成分とする触媒担体に、金属系化合物が担持されている触媒であって、当該触媒のナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.15質量%以下であることを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
(3)前記金属系化合物の担持率が金属換算で5〜50質量%であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
(4)前記金属系化合物がコバルト、鉄、ニッケル、ルテニウムの少なくとも1つからなることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
(5)前記触媒担体が球状のシリカであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
(6)珪酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを混合して生成させたシリカゾルをゲル化し、酸処理、水洗処理の少なくともいずれかを行った後、乾燥させて得られるシリカに、レニウムを含有させた後、乾燥及び焼成して、ナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.065質量%以下の触媒担体を作製し、当該触媒担体に、金属系化合物を担持させて製造することを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
(7)珪酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを混合して生成させたシリカゾルをゲル化し、酸処理、水洗処理の少なくともいずれかを行った後、乾燥させて得られるシリカに、レニウムを含有させた後、乾燥及び焼成して、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.065質量%以下の触媒担体を作製し、当該触媒担体に、金属系化合物を担持させて製造することを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
(8)前記触媒担体中のナトリウムの含有量が0.05質量%以下であることを特徴とする(6)又は(7)に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
(9)触媒中のナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.15質量%以下になるように製造することを特徴とする(6)〜(8)のいずれかに記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
(10)触媒中のナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.15質量%以下になるように製造することを特徴とする(6)〜(8)のいずれかに記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
(11)シリカを主成分とする触媒担体に、含浸法、インシピエントウェットネス法、沈殿法、又はイオン交換法を用いて、レニウムを含有させた後、乾燥処理、又は乾燥処理及び焼成処理を行って、触媒担体を作製し、当該触媒担体に金属系化合物を担持して製造することを特徴とする(6)〜(10)のいずれかに記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
(12)(1)〜(5)のいずれかに記載の触媒、又は、(6)〜(11)のいずれかに記載の製造方法で製造された触媒を用いて、合成ガスから炭化水素を製造することを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する方法。
(13)スラリー床を用いた液相反応で合成することを特徴とする(12)に記載の合成ガスから炭化水素を製造する方法。
(14)前記液相反応において、触媒量、原料ガス供給量、反応温度、反応圧力を調整し、ワンパスCO転化率を40〜95%とすることを特徴とする(13)に記載の合成ガスから炭化水素を製造する方法。
(15)合成ガスから炭化水素を製造する触媒に使用する触媒担体であって、シリカを主成分とし、レニウム含有量が0.1〜5.0質量%、且つ、ナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.065質量%以下であることを特徴とする触媒担体。
(16)合成ガスから炭化水素を製造する触媒に使用する触媒担体であって、シリカを主成分とし、レニウム含有量が0.1〜0.5質量%、且つ、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.065質量%以下であることを特徴とする触媒担体。
(17)ナトリウム含有量が0.05質量%以下であることを特徴とする(15)又は(16)に記載の触媒担体。
本発明によれば、合成ガスから炭化水素を製造するF−T合成において、副生水が大量に生成する高いCO転化率条件下でも触媒の耐水性が高く、触媒の強度及び活性を損なう程度を抑えて、安定性の高いF−T合成とすることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について詳述する。
本発明者らは、レニウムを含有したシリカを主成分とする担体がレニウムを含有しないシリカを主成分とする担体と比較して耐水性が向上すること、並びに不純物量の少ないシリカ担体ではレニウム含有量が少なくても耐水性が向上することを見出し、本発明に至った。
本発明の実施形態による触媒は、F−T合成反応に活性を有する金属を含むものであれば特に限定されるものではなく、コバルト、鉄、ニッケル、ルテニウム等を含有する触媒であれば良いが、コバルトが最も一般的である。また、レニウムを含有する担体としては、シリカを主成分とするものを選定し、使用するものである。ここでいうシリカを主成分とする担体とは、シリカ含有量が50質量%以上で100質量%未満のものであり、シリカ以外にアルミナを含有するシリカ-アルミナ担体や、シリカ担体の製造工程における不可避的不純物を少量含むものを指す。
本実施形態でいう不純物とは、触媒の製造工程で不可避的に入り込む不純物であり、触媒担体製造時や、触媒担体に金属系化合物を担持する際に、原料や洗浄水に含まれて不可避的に触媒中に入り込む不純物のことである。
触媒担体製造時においては、レニウムを含有し、シリカを主成分とする担体の製造工程で使用される洗浄水に含有される不純物種や出発原料に含有される金属によるものであり、例えば、レニウム含有のシリカ担体であれば、レニウムとシリカ以外の金属が不純物となる。また、例えば、レニウム含有のシリカを主成分とするシリカ-アルミナ担体であれば、レニウム、シリカ、アルミニウム以外の金属が不純物となる。
また、触媒担体に金属系化合物を担持する際には、担持する金属系化合物の前駆体、担持の際の処理水や洗浄水、担持後の乾燥工程や焼成工程で不可避的に入り込み、触媒性能に影響を与える金属が不純物となる。
これらの不純物は、通常は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属、と鉄が主たる不純物である。不純物の種類による触媒性能への影響は、鉄の影響は少なく、最も影響が大きいのは、アルカリ金属のナトリウム、及びカリウムであり、次に影響が大きいのはアルカリ土類金属のカルシウムとマグネシウムである。
従って、本実施形態においては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの合計含有量を下げることが必要である。
これらのうち、カリウムは、シリカを主成分とする担体から製造した触媒においては、ごく僅かしか含まれていないことが多く、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムと鉄が主たる不純物となる。なお、これらの金属は、酸化物等の化合物となって存在するものも多いが、全て金属換算した量で含有量を算出する。本実施形態においては、触媒に含まれるこれらの金属の総含有量を、不純物含有量とする。
レニウムを含有することで良好な耐水性が得られるナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムの総含有量は、0.15質量%以下である。これら不純物にカリウムを加えた、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの総含有量が0.15質量%以下である方が好ましい。なお、これら不純物含有量は総含有量であり、これらの中でいずれかが含まれない場合もあるが、その場合においてもこれら不純物の総含有量が0.15質量%以下であれば良い。
シリカを主成分とする担体へのレニウムの含有量は、レニウムとシリカを主成分とする担体の合計質量に対してレニウム金属換算で0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.15〜1質量%である。この範囲を下回るとレニウムによる耐水性向上効果が十分に発現せず、また、この範囲を上回ると不経済になることに加え、耐水性向上効果がレニウム含有量の増加と共に低下する。
シリカを主成分とする担体へレニウムを含有させる方法は、通常の含浸法、インシピエントウェットネス(Incipient Wetness)法、沈殿法、イオン交換法等によればよい。含有させる際に使用する原料(前駆体)であるレニウム化合物としては、上記含有させる処理後に、更に、乾燥処理、又は乾燥処理及び焼成処理することで、シリカのネットワーク中又は表面上で、酸化物のようなレニウムの安定化合物を形成するものであれば良く、溶媒に溶解するものであれば特に制限は無い。具体的には、過レニウム酸は、水に容易に溶解するため好ましい。
次に、レニウムを含有したシリカを主成分とする担体へ、金属系化合物を担持する方法も、通常の含浸法、インシピエントウェットネス(Incipient Wetness)法、沈殿法、イオン交換法等によればよい。担持において使用する原料(前駆体)である金属系化合物としては、担持後に乾燥処理及び還元処理、又は、乾燥処理、焼成処理及び還元処理を行う際に、カウンターイオン(例えばコバルト硝酸塩であればCo(NO中の(NO))が揮散するものであり、溶媒に溶解するものであれば特に制限はなく、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、塩化物、アセチルアセトナート等が使用可能であるが、担持操作をする際に水溶液を用いることができる水溶性の化合物を用いることが製造コストの低減や安全な製造作業環境の確保のためには好ましい。なお、担持後の乾燥処理は省略することもできる。金属系化合物がコバルトの場合には、硝酸コバルト等は焼成時に酸化コバルトに容易に変化し、その後のコバルト酸化物の還元処理も容易であるため好ましい。
担持率は、用いる活性金属により異なるため定義することが困難であるが、活性を発現するための最低量以上であり、担持した活性金属の分散度が極端に低下して、活性金属の反応寄与効率が低下する担持量以上であれば良い。
例えば、コバルトを用いた場合では、5〜50質量%であり、好ましくは10〜40質量%である。この範囲を下回ると活性を十分発現しない場合があり、また、この範囲を上回ると分散度が低下して、担持したコバルトの利用効率が低下することがあり、不経済となるため、好ましくない。ここでいう担持率とは、担持したコバルトが最終的に100%還元されるとは限らないため、100%還元されたと考えた場合の金属コバルトの質量が触媒質量全体に占める割合を指す。
シリカを主成分とする担体へ、レニウムを含有させ、金属系化合物を担持することは、この順番で逐次処理することが重要であり、レニウムによるシリカ担体の耐水性向上効果を有効に発現することが可能である。なお、シリカを主成分とする担体へ、レニウムを含有させた際のレニウムの含有状態は、上述のように、レニウムの安定化合物が、シリカのネットワーク中に含有されていてもよいし、シリカの表面上に担持されているような状態でも構わない。
十分な効果を発現させるために必要なレニウムのシリカを主成分とする担体への添加量は、不純物が多いシリカを主成分とする担体では極めて多くなり不経済であったり、その効果が十分得られなかったりしたが、本実施形態では、上述のような少量のレニウムを添加するだけで十分かつ高度な効果が得られることが判明した。これは、特に不純物が少ない担体を使用した場合に顕著であり、不純物が少ないことでシリカ表面にレニウムが高分散かつ均質に形成されやすいためと推定される。
上述のようにして得られた触媒担体の耐水性を評価する方法としては、担体をオートクレーブに水と共に仕込み、昇温することで高い水圧に一定時間保持し、この前後での性状(表面積、細孔容積等)変化を測定するスチーミングテストが挙げられる。スチーミングテストにおいて、テスト前後の担体の表面積、細孔容積等を測定する手法としては一般的な手法で良く、例えばガス吸着させてBETの式にて算出するBET表面積測定法が挙げられる。スチーミングテストの条件は、例えば225℃、2.55MPa、20hである。
担体としての耐水性向上効果の他、レニウムを含有することで触媒の反応性も改善される。上記のように調製したレニウムを含有したシリカを主成分とする触媒担体に金属系化合物を担持してなる触媒では、レニウムを含有しないシリカを主成分とする触媒担体に金属系化合物を担持してなる触媒と比較すると活性は向上する。これは、レニウムを含有した場合には、金属系化合物前駆体の酸化物から活性金属への還元が促進され、活性金属表面積が増加するためであると考えられる。
以下に、上記の触媒を得る方法の一例を示す。
まず、レニウム前駆体の水溶液にシリカを主成分とする不純物の少ないに担体を含浸して処理後、乾燥、焼成処理を行い、次いで、コバルトなどの金属系化合物の前駆体水溶液を含浸担持し、必要に応じて乾燥、焼成、還元処理を行い、F−T合成触媒を得ることができる。
レニウムの担持後には乾燥処理(例えば空気中100℃−1h、通常は50〜150℃程度の範囲であるが、特に限定されない。)を行い、引き続き焼成処理(例えば空気中450℃−5h、通常は300〜600℃程度の範囲であるが、特に限定されない。)を行っても、乾燥処理を行うだけで次工程である金属系化合物の含浸担持を行っても良いが、レニウム添加による耐水性効果を大きくするためには、焼成処理を行うと良い。
金属系化合物の含浸担持を行った後、必要に応じて乾燥処理を行い、引き続き担体表面の金属系化合物を活性金属に還元(例えば、常圧水素気流中450℃−15h、通常は250〜600℃程度の範囲であるが、特に限定されない。)することでF−T合成触媒が得られるが、焼成して酸化物に変化させた後に還元処理を行っても、焼成せずに直接還元処理を行っても良い。
還元処理の温度を高くしたり時間を長くしたりすることにより還元条件を厳しくすると、還元処理後に金属系化合物が酸化物の状態から金属状態まで還元される比率が高くなり、極端に厳しい還元処理を行うと活性金属のみの状態にすることも可能となる。しかし、一般的な還元条件では金属系化合物の酸化物を一部含有する活性金属となることが多い。
還元処理後の触媒は、大気に触れて酸化失活しないように取り扱う必要があるが、担体上の活性金属の表面を大気から遮断するような安定化処理を行うと、大気中での取り扱いが可能となり好適である。この安定化処理には、低濃度の酸素を含有する窒素、二酸化炭素、不活性ガスを触媒に触れさせて、担体上の活性金属の極表層のみを酸化するいわゆるパッシベーション(不動態化処理)を行ったり、F−T合成反応を液相で行う場合には反応溶媒や溶融したFTワックス等に浸漬して大気と遮断したりする方法があり、状況に応じて適切な安定化処理を行えばよい。
また、活性金属、担体構成元素以外の触媒中の不純物を低減し、ある範囲内に制御することが、活性向上及び耐水性向上に対して極めて効果的である。本実施形態のシリカを主成分とする担体では、前記したように、Na、K、Ca、Mgや、Fe等が不純物として担体中に含まれることが多い。これら不純物の影響を、詳細に検討したところ、Na、K、Ca、Mgが多量に存在すると、レニウムを担持することによって得られるシリカを主成分とする担体の耐水性向上効果が減少し、不純物が多い担体で同等の耐水性を得ようとすると多量のレニウム担持が必要になる。不純物としては、ナトリウム、カリウムの影響が強く、中でもナトリウムの存在の影響が最も強い。なお、カリウムは、影響が強いものの、製造方法や担体の種類によって、担体中に存在しないことも多い。
良好な耐水性を発現させるためには、シリカを主成分とする触媒担体中の不純物量は0.065質量%以下に抑える必要がある。この量を上回るとレニウムを担持しても耐水性向上効果が大きく得られず、著しく不利となる。不純物の内、アルカリ金属、アルカリ土類金属の影響が最も大きく、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの量は0.065質量%以下とするのが好ましい。しかし、不純物量を必要以上に低減することは純度向上にコストがかかり不経済となることがあり、また、触媒担体中の不純物量を0.003質量%未満まで下げても、耐水性向上効果はそれ以上殆ど向上しないことから、触媒担体中の不純物量は0.003質量%以上とすることが好ましい。また、金属系化合物の担持操作中に不純物が混入すると触媒担体の耐水性が低下することになるため、金属系化合物の前駆体中の不純物量を5質量%以下に抑えることが好ましい。
また、レニウムを含有するシリカを主成分とする触媒担体中の不純物量が抑えられれば、レニウム含有量が0.1〜5.0質量%と少なくても、担体の耐水性は向上するが、担体に金属系化合物を担持した全体の触媒としても、不純物の量を抑えることが好ましい。
ここで、触媒担体中の不純物量の定量方法としては、例えば酸分解やアルカリ溶融等の前処理後にICP−AES法にて測定する方法が挙げられる。
触媒担体中の不純物の中で耐水性に最も悪い影響を及ぼす元素は、アルカリ金属とアルカリ土類金属である。これら金属の担体中の含有量が0.065質量%を上回ると耐水性は低下する。従って、触媒担体中のナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの含有量は0.065質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.05質量%以下、更に好ましくは0.003〜0.04質量%である。
このようにして製造する触媒中のナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの総量としては0.15質量%以下である。この範囲を上回ると、シリカ担体の耐水性が大きく低下する。触媒中の不純物量の定量方法は前記触媒担体中の方法と同様であり、例えば酸分解やアルカリ溶融等の前処理後にICP−AES法にて測定することができる。
製造工程で不純物が入らないような工夫が可能な担体であれば、製造中に不純物が混入しないような施策を施すことが好ましい。一般にシリカの製造方法は、乾式法と湿式法に大別される。乾式法としては燃焼法、アーク法等、湿式法としては沈降法、ゲル法等があり、いずれの製造方法でも触媒担体を製造することは可能であるが、ゲル法を除く上記方法では球状に成形することが技術的、経済的に困難である為、シリカゾルを気体媒体中又は液体媒体中で噴霧させて容易に球状に成形することが可能であるゲル法が好ましい。
例えば、上記ゲル法にてシリカ担体を製造する際には、通常多量の洗浄水を用いるが、工業用水等の不純物を多く含んだ洗浄水を用いると、担体中に多量の不純物が残留することになり、触媒の活性が大幅に低下して好ましくない。しかし、この洗浄水として不純物の含有率が低い、あるいはイオン交換水などの不純物を全く含まないものを用いることで、不純物含有量の少ない良好なシリカ担体を得ることが可能となる。この場合、洗浄水中のナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの含有量は0.06質量%以下とすることが好ましく、これを上回ると、シリカ担体中の不純物含有量が多くなり、調製後の触媒の活性が大きく低下するため好ましくない。洗浄水に酸性の水溶液を用いる場合にも同様な理由で、酸性の水溶液中のナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの含有量は0.06質量%以下とすることが好ましい。理想的にはイオン交換水の使用が好ましく、イオン交換水を得るためには、イオン交換樹脂等を用いて製造しても良いが、例えばシリカを担体として採用する場合には、シリカの製造ラインにて規格外品として発生するシリカゲルを用いてイオン交換を行い、製造することも可能である。原理的に、洗浄水中の不純物をシリカが補足するのは、シリカ表面のシラノール中水素とアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオン等の不純物イオンとがイオン交換することによる。よって、少々不純物を含んだ洗浄水であっても、洗浄水のpHを低めに調整することで、不純物の補足をある程度防ぐことが可能となる。また、イオン交換量(不純物混入量)は用いる洗浄水の量に比例するため、洗浄水量を低減すること、換言すれば水洗終了までの水の使用効率を上げることでも、シリカ中の不純物量の低減が可能となる。
触媒担体の物理的、化学的特性を大きく変化させずに水による洗浄、酸による洗浄、アルカリによる洗浄等の前処理を施すことで、シリカ担体中の不純物を低下させることができる場合には、これらの前処理が触媒の活性向上に極めて有効である。
例えば、シリカ担体の洗浄には、硝酸、塩酸、酢酸等の酸性水溶液にて洗浄することや、イオン交換水にて洗浄することが特に効果的である。これらの酸による洗浄処理の後に、酸の一部が担体中に残留することが障害となる場合には、イオン交換水等の清浄な水で更に洗浄するのが効果的である。
また、シリカの製造においては、粒子強度向上、表面シラノール基活性向上などを目的とした焼成処理が良く行われる。しかしながら、不純物が比較的多い状態で、焼成を行うと、シリカ担体を洗浄して不純物濃度を低下させる際に、シリカ骨格内に不純物元素が取り込まれて、不純物含有量を低減させることが困難となる。よって、シリカ担体を洗浄して不純物濃度を低下させたい場合には、未焼成シリカゲルを用いることが好ましい。
以上述べたような触媒及び担体を用いることにより、F−T合成反応における耐水性の高い触媒を得ることが可能となる。F−T合成反応では水が副生し、ワンパス転化率が高いほど反応系の水分圧は高くなる。高い水分圧条件下にて、耐水性が低い触媒担体で製造した触媒を使用すると、活性を発現し易い触媒構造が破壊されてしまい活性低下が生じると推定される。一方、本実施形態による耐水性が高い触媒担体で製造した触媒を使用すると、触媒構造破壊を抑制することができ、活性低下を抑制することが可能になると考えられる。
F−T合成触媒の活性の観点からは、金属の分散度を高く保ち、担持した活性金属の反応に寄与する効率を向上させるためには、高比表面積の担体を使用することが好ましい。しかし、比表面積を大きくするためには、気孔径を小さくする、細孔容積を大きくする必要があるものの、この二つの要因を増大させると、耐摩耗性や強度が低下することになり、好ましくない。担体の物理性状としては、細孔径が8〜50nm、比表面積が80〜450m/g、細孔容積が0.2〜1.2mL/gを同時に満足するものが、触媒用の担体として、極めて好適である。細孔径が8〜30nm、比表面積が100〜400m/g、細孔容積が0.2〜0.9mL/gを同時に満足するものであればより好ましく、細孔径が8〜20nm、比表面積が150〜350m/g、細孔容積が0.3〜0.8mL/gを同時に満足するものであれば更に好ましい。上記の比表面積はBET法で、細孔容積は前記水銀圧入法や水滴定法で測定することができる。また、細孔径はガス吸着法や水銀ポロシメーターなどによる水銀圧入法で測定可能であるが、比表面積、細孔容積から計算で求めることもできる。
F−T合成反応に十分な活性を発現する触媒を得るためには、比表面積は80m/g以上であることが必要である。この比表面積を下回ると、担持した金属の分散度が低下してしまい、活性金属の反応への寄与効率が低下するため好ましくない。また、450m/g超とすると、細孔容積と細孔径が上記範囲を同時に満足することが困難となり好ましくない。
細孔径を小さくするほど比表面積を大きくすることが可能となるが、8nmを下回ると、細孔内のガス拡散速度が水素と一酸化炭素では異なり、細孔の奥へ行くほど水素分圧が高くなるという結果を招き、F−T合成反応では副生成物といえるメタン等の軽質炭化水素が、多量に生成することになるため、好ましくない。加えて、生成した炭化水素の細孔内拡散速度も低下し、結果として、見かけの反応速度を低下させることとなり、好ましくない。また、一定の細孔容積で比較を行うと、細孔径が大きくなるほど比表面積が低下するため、細孔径が50nmを超えると、比表面積を増大させることが困難となり、活性金属の分散度が低下してしまうため、好ましくない。
細孔容積は0.2〜1.2mL/gの範囲内にあるものが好ましい。0.2mL/gを下回るものでは、細孔径と比表面積が上記範囲を同時に満足することが困難となり好ましくなく、また、1.2mL/gを上回る値とすると、強度が低下してしまうため、好ましくない。
前述したように、スラリー床反応用のF−T合成触媒には、耐摩耗性、強度が要求される。また、F−T合成反応では、多量の水が副生するために、水の存在下で破壊、粉化するような触媒又は担体を用いると、前述したような不都合が生じることになるために注意を要する。よって、予亀裂が入っている可能性が高く、鋭角な角が折損、剥離し易い破砕状の担体ではなく、球状の担体を用いた触媒が好ましい。球状の担体を製造する際には、一般的なスプレードライ法等の噴霧法を用いればよい。特に、20〜250μm程度の粒径の球状シリカ担体を製造する際には、噴霧法が適しており、耐摩耗性、強度、耐水性に優れた球状シリカ担体が得られる。
このようなシリカ担体の製造法を以下に例示する。珪酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを混合し、pHが2〜10.5となる条件で生成させたシリカゾルを、空気等の気体媒体中又は前記ゾルと不溶性の有機溶媒中へ噴霧してゲル化させ、次いで、酸処理、水洗、乾燥する。ここで、珪酸アルカリとしては珪酸ソーダ水溶液が好適で、NaO:SiOのモル比は1:1〜1:5、シリカの濃度は5〜30質量%が好ましい。用いる酸としては、硝酸、塩酸、硫酸、有機酸等が使用できるが、製造する際の容器への腐食を防ぎ、有機物が残留しないという観点からは、硫酸が好ましい。酸の濃度は1〜10mol/Lが好ましく、この範囲を下回るとゲル化の進行が著しく遅くなり、また、この範囲を上回るとゲル化速度が速過ぎてその制御が困難となり、所望の物性値を得ることが難しくなるため、好ましくない。また、有機溶媒中へ噴霧する方法を採用する場合には、有機溶媒として、ケロシン、パラフィン、キシレン、トルエン等を用いることができる。
以上のような構成あるいは製造法を用いれば、強度や耐摩耗性を損なうことなく、レニウム担持によって高い耐水性を発現するF−T合成用触媒の提供が可能となる。
本実施形態による触媒を用いれば、副生水による活性の低下が非常に小さいために、副生水の分圧が非常に高くなるワンパスCO転化率が60〜95%という条件下でも良好なF−T合成反応を行うことができる。ここでいうワンパスCO転化率とは、反応器から排出される未反応原料ガスを含むガスを再度反応器に供給するものとは異なり、原料ガスを反応器に一度通すのみでCOの転化率を求めたものである。ワンパスCO転化率が40〜60%の比較的低い場合でも、副生水による活性低下が非常に小さいため触媒寿命が長くなり、触媒コストを低減することが可能となる。ワンパスCO転化率が40%未満になるとテールガスリサイクル設備の設備コストが増大するため、40%以上で操業することが一般的である。
また、スラリー床では原料ガスの吹き込みによって反応器内部を流動・循環させる運転方式であるが、実機規模の大型反応器では反応器内に流動の滞留域が存在する場合があり、このような滞留域では触媒付近の原料ガス、生成物の攪拌が不十分となる。即ち、局所的に水分圧が高い領域が形成されることとなり、耐水性が低い担体を使用した触媒では、構造破壊を生じ易くなる。
本実施形態によるF−T合成用触媒を用いることにより、スラリー床で発生する流動の滞留域でも構造破壊による活性低下が生じ難いため高効率かつ低コストでF−T合成反応を行い、製品を製造することが可能となる。
著しく転化率が高い、あるいは反応時間が長い等の要因で、活性低下が生じた場合には、合成ガスの代わりに水素を含むガスを供給することで、触媒を再生することができる。触媒の再生方法としては、再生ガスを反応器に供給して触媒と再生ガスを接触させるin−situ(その場)法と、触媒を抜出した後、再生塔と呼ばれる別の容器に充填して再生ガスを供給する方法がある。in−situ法では再生塔の設備が不要となる利点を有する反面、再生操作中は製造が停止するという欠点があり、再生塔の設備コスト、再生に必要な時間(製造停止時間)等を勘案して再生方法を決定する必要がある。再生ガスの水素含有量は5%以上であることが好ましく、100%でも良い。他に窒素、アルゴン等の不活性ガスを含有しても良い。再生条件としては、触媒再生が進行する条件であれば良く、特に限定されるものではない。水素を含む再生ガスと触媒を接触させることによる触媒再生機構としては、副生水により酸化したコバルトの再還元と、水素による析出炭素の除去によるものと推察される。また、溶媒の液状炭化水素中に触媒が分散したスラリー床におけるin−situ再生では再生後の再起動オペレーションの観点から、液状炭化水素の水素化分解によるガス成分への変換によって、溶媒が無くならないようにすることが好ましく、温度、圧力、時間、ガス流量等の条件設定に注意が必要である。例えば、再生温度は100〜400℃、再生圧力は常圧〜反応圧、再生時間は1時間以上、再生ガス流量は再生ガス中の水素流量が、反応における合成ガス中の水素流量と同程度が好適である。再生圧力は反応圧以下にすると、反応において反応圧に昇圧するためのコンプレッサーを利用することが可能となり、再生のために新たにコンプレッサーを設置する必要がなくなるため、設備コストの面から有利となる。
触媒を抜出した後、再生塔に充填して再生ガスを供給する方法では、スラリー床の他、流動床、固定床等を選択することが可能であるが、流動床、固定床等の気−固反応では溶媒の水素化分解を考慮する必要が無い為、再生温度は再生速度とコバルト等の触媒金属のシンタリングを考慮して決定すれば良い。また、再生圧力は反応圧に拠らず再生設備のコンプレッサーの能力に応じて選択することができるが、昇圧能力が増加するほどコンプレッサーの設備コストが増加するため、再生速度の圧力依存性を勘案して決定する必要がある。
本実施形態のナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムのような不純物含有量が少ないシリカにレニウムを含有して製造した担体に金属系化合物を担持したF−T合成触媒では、不純物含有量が少ないシリカにレニウムを含有しない担体に金属系化合物を担持したF−T合成触媒と比較して再生が容易になる。同一の再生条件において、レニウムを含有する触媒では再生効果が大きく、また、再生条件をマイルドに設定することができる。即ち、再生温度を低く設定することが可能となり、in−situ再生などのスラリー床還元において、溶媒の水素化分解が起こる比較的高い温度領域を回避することができる。
尚、本実施形態で使用する合成ガスには、水素と一酸化炭素の合計が全体の50体積%以上であるガスが生産性の面から好ましく、特に、水素と一酸化炭素のモル比(水素/一酸化炭素)が0.5〜4.0の範囲であることが望ましい。これは、水素と一酸化炭素のモル比が0.5未満の場合には、原料ガス中の水素の存在量が少な過ぎるため、一酸化炭素の水素化反応(FT合成反応)が進み難く、液状炭化水素の生産性が高くならないためであり、一方、水素と一酸化炭素のモル比が4.0を超える場合には、原料ガス中の一酸化炭素の存在量が少な過ぎるため、触媒活性に関わらず液状炭化水素の生産性が高くならないためである。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
内容積1200mLのオートクレーブを用い、触媒担体又は触媒(例えばインシピエントウェットネス法でReを担持して乾燥処理、焼成処理して調製したReO/SiO(xは化学的に許容される値。シリカを主成分とする担体は平均粒径100μmの球形))4gと水30gを仕込んだ後、225℃に昇温した。225℃に到達した時点で圧力は約2.55MPaとなるが、この状態で20h保持した後、室温まで冷却してReO/SiOを回収し、乾燥処理を行った。BET測定によって、比表面積、細孔容積を分析し、この試験前後での比表面積、細孔容積の変化率を算出した。
以下の実施例に記載した比表面積変化率、細孔容積変化率、細孔径変化率は、それぞれ次に示す式により算出した。
Figure 2015157249
また、触媒の反応性を評価するため、内容積300mLのオートクレーブを用い、Reを含有するシリカを主成分とする触媒担体にインシピエントウェットネス法でCoを担持して乾燥処理、焼成処理後、還元処理、パッシベーションを施して調製した1gのCo/ReO/SiO触媒(xは化学的に許容される値、シリカを主成分とする担体は平均粒径100μmの球形、Co担持率は20〜30質量%)と50mLのn−C16(n−ヘキサデカン)を仕込んだ後、230℃、2.0MPa−Gの条件下、撹拌子を800min−1で回転させながら、W(触媒質量)/F(合成ガス流量);(g・h/mol)=1.5となるようにF(合成ガス(H/CO=2)流量)を調整し、供給ガス及びオートクレーブ出口ガスの組成をガスクロマトグラフィーにより求め、CO転化率、CH選択率、CO選択率、炭化水素生産性を得た。
以下の実施例に記載したCO転化率、CH選択率、CO選択率は、それぞれ次に示す式により算出した。
Figure 2015157249
表1〜3に実施例、比較例中の担体中不純物濃度、スチーミングテスト結果をまとめた。なお、担体中のカリウム濃度は検出限界(1ppm)以下であった。
Figure 2015157249
Figure 2015157249
Figure 2015157249
(実施例1)
表1のAに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−33.6%、細孔容積変化率−1.0%、細孔径変化率49.1%であった。
(実施例2)
表1のBに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−26.1%、細孔容積変化率−0.7%、細孔径変化率34.6であった。
(実施例3)
表1のCに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−24.4%、細孔容積変化率−0.5%、細孔径変化率28.2であった。
(実施例4)
表1のCに示すような触媒担体を用いてCo20wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:90ppm、K含有量:2ppm、Ca含有量:57ppm、Mg濃度:15ppm)を調製し、FT合成反応を行ったところ、CO転化率67.2%、CH選択率4.8%、CO選択率0.4%、炭素数5以上の炭化水素生産性は2.0(kg−炭化水素/kg−触媒/時間)であった。
(実施例5)
表1のCに示すような触媒担体を用いてCo20wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:90ppm、K含有量:2ppm、Ca含有量:57ppm、Mg濃度:15ppm)の化学吸着測定を行いCoの分散度を評価したところ、表2のJに示すような触媒担体を用いてCo20wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:90ppm、K含有量:2ppm、Ca含有量:57ppm、Mg濃度:15ppm)と比較して同等であった。
(実施例6)
表1のCに示すような触媒担体を用いてCo30wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:79ppm、K含有量:2ppm、Ca含有量:50ppm、Mg濃度:13ppm)を調製し、FT合成反応を行ったところ、CO転化率75.2%、CH選択率4.9%、CO選択率0.6%、炭素数5以上の炭化水素生産性は2.3(kg−単化水素/kg−触媒/時間)であった。
(実施例7)
表1のCに示すような触媒担体を用いてCo30wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:79ppm、K含有量:2ppm、Ca含有量:50ppm、Mg濃度:13ppm)の化学吸着測定を行いCoの分散度を評価したところ、表2のJに示すような触媒担体を用いてCo30wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:79ppm、K含有量:2ppm、Ca含有量:50ppm、Mg濃度:13ppm)と比較して若干低下していた。
(実施例8)
表1のCに示すような触媒担体を用いてCo20wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:79ppm、K含有量:2ppm、Ca含有量:50ppm、Mg濃度:13ppm)を調製し、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−5.7%、細孔容積変化率−15.0%、細孔径変化率−9.9%であった。組成が同一の比較例2と比較して、変化率の合計は小さかった。
(実施例9)
実施例8に示すスチーミングテスト後、還元処理、パッシベーションを施して、FT合成反応を行ったところ、比較例2に示すスチーミングテスト後、還元処理、パッシベーションを施して、FT合成反応を行った場合、及び表2のJに示す触媒担体にCo20wt%を担持後、Reを担体中のRe含有率が0.3wt%となるように担持した触媒(Na含有量:79ppm、K含有量:2ppm、Ca含有量:50ppm、Mg濃度:13ppm)を用いてスチーミングテスト後、還元処理、パッシベーションを施してFT合成反応を行った場合と比較してCO転化率は2倍であった。シリカを主成分とする触媒担体にCo、Reを共担持した触媒や、シリカを主成分とする触媒担体にRe、Coの順で逐次担持した触媒と比較して、Reを含有するシリカを主成分とする触媒担体にCoを担持した触媒では、同一組成でもスチームに対する耐性が高いため、スチーミングテスト後でも相対的に高い活性を示した。
(実施例10)
実施例8に示すスチーミングテスト後、触媒1gをイオン交換水100mlに分散させ、超音波発振機にてスラリーに30分間超音波を照射した。超音波照射前後の粒度分布をコールターカウンターで測定し、超音波照射による30μm以下の微粉増加量を確認したところ、比較例2に示すスチーミングテスト後、超音波照射した場合、及び表2のJに示す触媒担体にCo20wt%を担持後、Reを担体中のRe含有率が0.3wt%となるように担持した触媒(Na含有量:79ppm、K含有量:2ppm、Ca含有量:50ppm、Mg濃度:13ppm)を用いてスチーミングテスト後、超音波照射した場合と比較して微粉増加量は2割少なかった。シリカを主成分とする触媒担体にCo、Reを共担持した触媒や、シリカを主成分とする触媒担体にRe、Coの順で逐次担持した触媒と比較して、Reを含有するシリカを主成分とする触媒担体にCoを担持した触媒では、同一組成でもスチームに対する耐性が高いため、スチーミングテスト後でも相対的に高い強度を示した。
(実施例11)
表1のDに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−25.9%、細孔容積変化率−0.5%、細孔径変化率34.4%であった。
(実施例12)
表1のEに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−29.7%、細孔容積変化率−2.1%、細孔径変化率37.6%であった。
(実施例13)
表1のFに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−35.0%、細孔容積変化率3.0%、細孔径変化率54.2%であった。
(実施例14)
表1のFに示すような触媒担体を用いてCo30wt%を担持したFT合成触媒(Na含有量:79ppm、K含有量:2ppm、Ca含有量:50ppm、Mg濃度:13ppm)を調製し、FT合成反応を行ったところ、CO転化率73.5%、CH選択率4.8%、CO選択率0.6%、炭素数5以上の炭化水素生産性は2.2(kg−炭化水素/kg−触媒/時間)であった。
(実施例15)
表1のGに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−40.9%、細孔容積変化率−7.8%、細孔径変化率56.1%であった。
(実施例16)
表1のHに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−25.7%、細孔容積変化率−3.8%、細孔径変化率29.4%であった。
(実施例17)
表1のIに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−38.6%、細孔容積変化率−15.2%、細孔径変化率37.9%であった。
(比較例1)
表2のJに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−89.5%、細孔容積変化率−86.5%、細孔径変化率25.5%であった。
(比較例2)
表2のJに示すような触媒担体を用いて、Co担持量が20wt%、担体中のRe含有率が0.3wt%となるように共担持してFT合成触媒(Na含有量:79ppm、K含有量:2ppm、Ca含有量:50ppm、Mg濃度:13ppm)を調製し、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率43.7%、細孔容積変化率−6.6%、細孔径変化率−35.0%であった。
(比較例3)
表2のKに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−90.1%、細孔容積変化率−89.1%、細孔径変化率11.1%であった。
(比較例4)
表2のLに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−78.5%、細孔容積変化率−65.0%、細孔径変化率63.1%であった。
(比較例5)
表2のMに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−60.2%、細孔容積変化率−19.5%、細孔径変化率102%であった。
(比較例6)
表2のNに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−64.8%、細孔容積変化率−42.1%、細孔径変化率66.4%であった。
(比較例7)
表2のOに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−84.7%、細孔容積変化率−80.1%、細孔径変化率26.7%であった。
(比較例8)
表2のPに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−83.2%、細孔容積変化率−81.9%、細孔径変化率7.3%であった。
(比較例9)
表3のQに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−97.5%、細孔容積変化率−97.8%、細孔径変化率−11.8%であった。
(比較例10)
表3のRに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−97.3%、細孔容積変化率−96.7%、細孔径変化率26.0%であった。
(比較例11)
表3のSに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−91.8%、細孔容積変化率−90.5%、細孔径変化率14.9%であった。
(比較例12)
表3のTに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−40.1%、細孔容積変化率−2.3%、細孔径変化率63.2%であった。
(比較例13)
表3のUに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−47.4%、細孔容積変化率−4.4%、細孔径変化率81.8%であった。
(比較例14)
表3のVに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−75.5%、細孔容積変化率−57.6%、細孔径変化率73.4%であった。
(比較例15)
表3のWに示すような触媒担体を用いて、スチーミングテストを行ったところ、比表面積変化率−90.6%、細孔容積変化率−81.2%、細孔径変化率99.2%であった。

Claims (17)

  1. レニウム含有量が0.1〜5.0質量%であるシリカを主成分とする触媒担体に、金属系化合物が担持されている触媒であって、当該触媒のナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.15質量%以下であることを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
  2. レニウム含有量が0.1〜5.0質量%であるシリカを主成分とする触媒担体に、金属系化合物が担持されている触媒であって、当該触媒のナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.15質量%以下であることを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
  3. 前記金属系化合物の担持率が金属換算で5〜50質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
  4. 前記金属系化合物がコバルト、鉄、ニッケル、ルテニウムの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
  5. 前記触媒担体が球状のシリカであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒。
  6. 珪酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを混合して生成させたシリカゾルをゲル化し、酸処理、水洗処理の少なくともいずれかを行った後、乾燥させて得られるシリカに、レニウムを含有させた後、乾燥及び焼成して、ナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.065質量%以下の触媒担体を作製し、当該触媒担体に、金属系化合物を担持させて製造することを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
  7. 珪酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを混合して生成させたシリカゾルをゲル化し、酸処理、水洗処理の少なくともいずれかを行った後、乾燥させて得られるシリカに、レニウムを含有させた後、乾燥及び焼成して、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.065質量%以下の触媒担体を作製し、当該触媒担体に、金属系化合物を担持させて製造することを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
  8. 前記触媒担体中のナトリウムの含有量が0.05質量%以下であることを特徴とする請求項6又は7に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
  9. 触媒中のナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.15質量%以下になるように製造することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
  10. 触媒中のナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.15質量%以下になるように製造することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
  11. シリカを主成分とする触媒担体に、含浸法、インシピエントウェットネス法、沈殿法、又はイオン交換法を用いて、レニウムを含有させた後、乾燥処理、又は乾燥処理及び焼成処理を行って、触媒担体を作製し、当該触媒担体に金属系化合物を担持して製造することを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の合成ガスから炭化水素を製造する触媒の製造方法。
  12. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の触媒、又は、請求項6〜11のいずれか1項に記載の製造方法で製造された触媒を用いて、合成ガスから炭化水素を製造することを特徴とする合成ガスから炭化水素を製造する方法。
  13. スラリー床を用いた液相反応で合成することを特徴とする請求項12に記載の合成ガスから炭化水素を製造する方法。
  14. 前記液相反応において、触媒量、原料ガス供給量、反応温度、反応圧力を調整し、ワンパスCO転化率を40〜95%とすることを特徴とする請求項13に記載の合成ガスから炭化水素を製造する方法。
  15. 合成ガスから炭化水素を製造する触媒に使用する触媒担体であって、
    シリカを主成分とし、レニウム含有量が0.1〜5.0質量%、且つ、ナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.065質量%以下であることを特徴とする触媒担体。
  16. 合成ガスから炭化水素を製造する触媒に使用する触媒担体であって、
    シリカを主成分とし、レニウム含有量が0.1〜0.5質量%、且つ、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの不純物含有量が0.065質量%以下であることを特徴とする触媒担体。
  17. ナトリウム含有量が0.05質量%以下であることを特徴とする請求項15又は16に記載の触媒担体。
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