JP2019099403A - 膜付きガラス基板の製造方法、及び膜付きガラス基板の製造装置 - Google Patents

膜付きガラス基板の製造方法、及び膜付きガラス基板の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】成膜時の加熱により生じ得るガラス基板の変形やその変形による膜質のバラつきを好適に抑えることができる膜付きガラス基板の製造方法(製造装置)を提供する。【解決手段】ガラス基板G1の上面Gxに対し成膜ノズル12からの成膜用ガスGSの供給と、下面Gyに対向するヒータ13によるガラス基板G1の加熱とを行う熱CVD法による成膜処理が行われる。その成膜時にガラス基板G1の幅方向の両側縁部Gaを一対の保持治具11にて保持する際、ガラス基板G1の幅方向の中央部が上に凸の湾曲形状となるようにしてガラス基板G1を保持する。【選択図】図1

Description

本発明は、膜付きガラス基板の製造方法、及び膜付きガラス基板の製造装置に関する。
膜付きガラス基板としては、例えば特許文献1に開示されているものがある。特許文献1に開示の膜付きガラス基板は、ベースのガラス基板の主面に対し、FTO膜(フッ素ドープ酸化スズ膜)又はATO膜(アンチモンドープ酸化スズ膜)からなる透明導電膜の成膜処理が施されている。
特開2010−28068号公報
ところで、上記した透明導電膜等の成膜処理においては、熱CVD法(熱化学気相成長法)を用いるのが一般的である。つまり、ベースのガラス基板は、ヒータにより加熱されながら成膜処理が行われる。すると、成膜時の加熱により、ベースのガラス基板に湾曲や波打ち形状等の変形やその変形による膜質のバラつきが生じることがある。
一方で、膜付きガラス基板の薄板化が要求される場合、ベースのガラス基板の薄板化を図る必要があるが、ガラス基板が薄板化する程(例えば厚さ2mm以下)、成膜時の加熱により生じ得るガラス基板の変形がより複雑で大きくなり易い。しかも、個々のガラス基板毎に成膜時の形状が異なるため、後工程での対処が困難である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、成膜時の加熱により生じ得るガラス基板の変形やその変形による膜質のバラつきを好適に抑えることができる膜付きガラス基板の製造方法、及び膜付きガラス基板の製造装置を提供することにある。
上記課題を解決する膜付きガラス基板の製造方法は、厚さ2mm以下のガラス基板の主面に対し熱CVD法により透明導電膜等の成膜処理を行い、膜付きガラス基板として製造する膜付きガラス基板の製造方法であって、前記ガラス基板の幅方向の両側縁部を一対の保持治具にて保持することによって、前記ガラス基板の幅方向の中央部が一方向に凸の湾曲形状となるようにし、前記ガラス基板の第1主面に対し成膜ノズルから成膜用ガスを供給しつつ、前記ガラス基板の第2主面に対向するヒータによる前記ガラス基板の加熱を行って、前記成膜処理を行う。
上記態様によれば、ガラス基板の第1主面に対し成膜ノズルからの成膜用ガスの供給と、第2主面に対向するヒータによるガラス基板の加熱とを行う熱CVD法による成膜処理において、ガラス基板の幅方向の両側縁部を一対の保持治具にて保持する際、ガラス基板の幅方向の中央部が一方向に凸の湾曲形状となるようにしてガラス基板が保持される。これにより、湾曲形状に保持されたガラス基板の主面に一様な応力を作用させることで成膜時のガラス基板の変形が抑えられ、また個体差も生じ難い。
上記膜付きガラス基板の製造方法において、前記ガラス基板の幅方向の中央部が前記成膜ノズル側に向けて前記ヒータとは反対側に凸の湾曲形状となるように前記ガラス基板を保持するようにした。
上記態様によれば、ガラス基板の幅方向の中央部が成膜ノズル側に向けてヒータとは反対側に凸の湾曲形状となるようにガラス基板が保持され、成膜時のガラス基板の変形が抑えられる。またこの場合、ガラス基板の湾曲形状の凸部分がヒータに近接し過ぎる心配は不要となる。
上記膜付きガラス基板の製造方法において、前記ガラス基板の上方側に前記成膜ノズル、下方側に前記ヒータがそれぞれ配置されており、前記ガラス基板の幅方向の中央部が上に凸の湾曲形状となるように前記ガラス基板を保持するようにした。
上記態様によれば、ガラス基板の幅方向の中央部が上に凸の湾曲形状となるようにしてガラス基板が保持され、成膜時のガラス基板の変形が抑えられる。またこの場合、ガラス基板の湾曲形状が幅方向に対称的とし易く、ガラス基板の変形抑制がより期待できる。
上記膜付きガラス基板の製造方法において、前記成膜ノズルは、前記ガラス基板の幅方向全体に亘って成膜用ガスを放出可能なノズル部を有するものであり、前記ノズル部は、前記ガラス基板の幅方向の中央部が前記成膜ノズル側に凸の湾曲形状となるように前記ガラス基板を保持するのに対応して、幅方向の中央部が凹の湾曲形状をなすものが用いられ、幅方向の中央部が凸となる湾曲形状の前記ガラス基板における第1主面に対し、幅方向の中央部が凹となる湾曲形状の前記ノズル部から前記成膜用ガスの供給を行うようにした。
上記態様によれば、幅方向の中央部が凸の湾曲形状となるように保持されたガラス基板の第1主面に対応して、幅方向の中央部が凹となる湾曲形状のノズル部から成膜用ガスの供給が行われるため、幅方向全体に亘って略均等化された成膜用ガスの供給が可能となる。これにより、湾曲形状にて保持されたガラス基板であっても、幅方向において略均等な成膜が行えることが期待できる。
上記課題を解決する膜付きガラス基板の製造装置は、厚さ2mm以下のガラス基板の主面に対し熱CVD法により透明導電膜等の成膜処理を行い、膜付きガラス基板として製造する膜付きガラス基板の製造装置であって、前記ガラス基板の幅方向の両側縁部を保持する一対の保持治具と、前記ガラス基板の第1主面に対し成膜用ガスを供給する成膜ノズルと、前記ガラス基板の第2主面に対向し前記ガラス基板を加熱するヒータと、を備え、前記保持治具は、前記ガラス基板の幅方向の中央部が一方向に凸の湾曲形状となるように保持可能に構成されている。
上記態様(製造装置)においても、上記製造方法と同様に、湾曲形状となるように保持することによりガラス基板の主面に一様な応力を作用させることで成膜時のガラス基板の変形が抑えられ、また個体差も生じ難い。
本発明の膜付きガラス基板の製造方法、及び膜付きガラス基板の製造装置によれば、成膜時の加熱により生じ得るガラス基板の変形やその変形による膜質のバラつきを好適に抑えることができる。
一実施形態における成膜処理を行うガラス基板の製造装置の概略正面図。 同実施形態における成膜処理を行うガラス基板の製造装置の概略斜視図。 第1比較例における成膜処理を行うガラス基板の製造装置の概略正面図。 第2比較例における成膜処理を行うガラス基板の製造装置の概略正面図。
以下、膜付きガラス基板の製造方法及び製造装置の一実施形態について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態におけるガラス基板の製造装置(成膜装置)10は、熱CVD法を用いた成膜処理を行い、ベースのガラス基板G1の主面に対しFTO膜、ATO膜、ITO膜等の透明導電膜を形成して膜付きガラス基板G2を製造するものである。本実施形態で扱うガラス基板G1は、例えば厚さ0.05〜2mm程度の薄板ガラス基板である。つまり、成膜処理時にガラス基板G1に変形が生じ易い薄板ガラス基板である。また、本実施形態で扱うガラス基板G1は、例えば縦横長さがそれぞれ50mm〜500mmである。また、成膜後のガラス基板の変形を抑制できる点から、ガラス基板G1の歪点は後述する加熱温度より高いことが好ましい。
ガラス基板の製造装置10は、膜付け前のベースとなるガラス基板G1を保持する保持治具11、成膜ノズル12、及びヒータ13を備える。保持治具11は、同一水平面上に対で設けられ、ガラス基板G1の幅方向の両側縁部Gaをそれぞれ保持する。換言すれば、一対の保持治具11は、互いに独立して離間しておりその間が空間となっている。各保持治具11に形成される保持部11aは、水平面をなしガラス基板G1の幅方向の両側縁部Gaを載置するための載置面11xと、垂直面をなし各保持部11a同士で対向する規制面11yとをそれぞれ有している。
ここで、各保持部11aの規制面11y間の間隔長さW1は、保持対象のガラス基板G1を平坦状(図1に示す二点鎖線の状態)とした時の幅方向長さW0よりも若干小さい設定としている。このような設定としたことで、各保持部11aに対してベースのガラス基板G1を保持(セット)する際、ガラス基板G1の両側縁部Gaが各規制面11yの規制を受け、ガラス基板G1は幅方向の中央部が上に凸となる一様な湾曲形状をなして保持可能である。つまり、本実施形態のガラス基板G1の保持態様としては、ガラス基板G1を幅方向の中央部が上に凸の湾曲形状にて保持しつつ、上面(第1主面)Gxはその上方側に位置する成膜ノズル12から供給される成膜用ガスGSを遮蔽物なく全面にて受けることが可能であり、また下面(第2主面)Gyはその下方側に位置するヒータ13と直接的に対向し直接的な加熱を略全面にて受けることが可能となっている。
尚、ガラス基板G1の製造過程において成膜処理を他の処理と個別(オフライン)で行う場合、各保持治具11は不動とし、成膜ノズル12は可動とする設置態様か、若しくはその逆で、成膜ノズル12は不動とし、各保持治具11は可動とする設置態様とする。また、ガラス基板G1の製造過程において成膜処理を他の処理と連続(オンライン)で行う場合、各保持治具11は搬送装置(図示略)に設置される。また、各保持治具11を互いに近接・離間するように構成し、ガラス基板G1を保持する前においては各保持治具11が互いに離間しガラス基板G1が各規制面11yにて規制されないように載置面11xに載置可能とし、ガラス基板G1を載置した後においては各保持治具11が互いに近接しガラス基板G1が上に凸の湾曲形状をなして保持されるようにしてもよい。
各保持治具11にて保持されるガラス基板G1の上方には、成膜ノズル12が配置されている。成膜ノズル12は、ノズル部12aが下部に設けられ、ガラス基板G1の幅方向全体に亘って均一的にFTO膜、ATO膜、ITO膜等の透明導電膜の形成のための成膜用ガスGSが放出可能となっている。尚、成膜用ガスGSの代わりに、成膜用ミストを用いることもできる。本実施形態では、ガラス基板G1が幅方向の中央部を上に凸とした一様な湾曲形状となるように各保持治具11にて保持されるため、これに合わせて、ノズル部12aは、幅方向の中央部が上に凹となる一様な湾曲形状をなすように構成されている。つまり、ノズル部12aの下端部(ノズル開口)とガラス基板G1の上面Gxとの間隔長さL1が幅方向において略均等化されている。
各保持治具11にて保持されるガラス基板G1の下方には、ヒータ13が配置されている。ヒータ13は、ガラス基板G1を幅方向全体に亘り均一的に加熱することが可能なものである。ヒータ13は、熱CVD法を用いる成膜処理に適切な温度の500℃程度にガラス基板G1を加熱する。
ここで、成膜用ガスGSの温度は200℃程度に設定されている。つまり、ガラス基板G1の上側空間と下側空間との温度差が300℃程度生じることになる。このことが、従来のガラス基板の変形を招く一つの原因となっていた。更に、この温度差の僅かな不均一さが複雑なガラス基板の変形をも招いていた。特に、厚さ0.05〜2mm程度の薄板のガラス基板G1を成膜対象とする本実施形態では、成膜時のガラス基板G1の変形が懸念されるところである。以下には、本実施形態の成膜態様(ガラス基板G1の保持態様)と、第1及び第2比較例の成膜態様とを対比する。
図3は、第1比較例の成膜態様を示している。第1比較例のガラス基板の製造装置(成膜装置)20は、載置台21と錘22とを用いている。載置台21は、耐熱性の高い結晶化ガラスやアルミナにて作製され、ガラス基板G1の主面の大きさよりも大きい載置面21xを上面に有してなる。ガラス基板G1は、下面Gy全体が載置台21の載置面21xと当接するように配置され、載置台21の下方に位置するヒータ13からこの載置台21を通じて間接的に加熱を受けるようになっている。成膜時には、載置台21に配置されたガラス基板G1の上面Gxの周縁部に錘22が載せられ、ガラス基板G1の位置決めと共に成膜時の加熱によるガラス基板G1の変形が低減されている。
このような第1比較例では、ガラス基板G1の変形をある程度抑制できるものの、ヒータ13によるガラス基板G1の加熱に載置台21が介在する間接的な加熱となるため、ガラス基板G1を効率的に加熱できないという問題がある。即ち、僅かな基板の変形によりガラス基板G1と載置台21の間に隙間があくと、載置台21からガラス基板G1への熱伝導が妨げられ、ガラス基板G1に部分的に加熱不足部分が生じる。また、ガラス基板G1の変形防止等のためにガラス基板G1の上面Gxの周縁部に載せる錘22が成膜ノズル12側から見てガラス基板G1の一部を遮蔽する態様となるため、ガラス基板G1の上面Gxへの成膜面積が縮小するという問題もある(成膜面積の小さい膜付きガラス基板G2となる)。
図4は、第2比較例の成膜態様を示している。第2比較例のガラス基板の製造装置(成膜装置)30は、独立した一対の保持治具31を用い、各保持治具31にて保持されるガラス基板G1の下面Gyをヒータ13と直接的に対向する構成は同じである。つまり、第2比較例ではヒータ13によるガラス基板G1の加熱が直接的となるため、ガラス基板G1を効率的に加熱することが可能である点で本実施形態と同様に好ましい。
第2比較例が本実施形態と異なるのは、第2比較例の各保持治具31が、ガラス基板G1の幅方向の両側縁部Gaを載置するための載置面31xを有する点である。第2比較例では、ベースのガラス基板G1の両側縁部を各保持治具31の載置面31xに載置しているため、ガラス基板G1の上面Gxは上方側に位置する成膜ノズル12からの成膜用ガスGSの供給が遮蔽物なく全面にて受けることが可能である点は、本実施形態と同様に好ましい。
しかしながら第2比較例では、ガラス基板G1の両側縁部を各保持治具31の載置面31xに載置し、成膜前(加熱前)ではガラス基板G1は水平状態若しくは水平に近い状態をなしているが、成膜時のヒータ13による加熱と成膜ノズル12からの成膜用ガスGSの放出により生じ得るガラス基板G1の変形がより複雑で大きな変形形状となり易く、しかも個々のガラス基板G1毎に成膜時の形状が異なる。これは、ガラス基板G1の主面にガラス基板G1の自重以外の応力を特段作用させていないため、波打ち形状等の複雑で大きな変形形状となり易いためと考えられる。そして、このような変形が生じた膜付きガラス基板G2は、後工程での対処が困難である。
これに対し本実施形態では、図1及び図2に示すように、ガラス基板G1の上面Gxは成膜ノズル12から供給される成膜用ガスGSを遮蔽物なく全面にて受けることが可能であり、下面Gy側ではヒータ13によるガラス基板G1の加熱が直接的でありガラス基板G1を効率的な加熱を受けることが可能である点で好ましい。更に、本実施形態のガラス基板G1は幅方向の中央部が上に凸の湾曲形状にて保持されるため、ガラス基板G1の主面に一様な応力を作用させることにより、成膜時のヒータ13による加熱により生じ得るガラス基板G1の変形が抑えられ、また個体差も生じ難くなっている。従って、本実施形態の膜付きガラス基板G2は、後工程での対処に困ることが軽減されている。
本実施形態の効果について説明する。
(1)本実施形態では、ガラス基板G1の上面(第1主面)Gxに対し成膜ノズル12からの成膜用ガスGSの供給と、下面(第2主面)Gyに対向するヒータ13によるガラス基板G1の加熱とを行う熱CVD法による成膜処理が行われる。そして、その成膜時にガラス基板G1の幅方向の両側縁部Gaを一対の保持治具11にて保持する際、ガラス基板G1の幅方向の中央部が上に凸の湾曲形状となるようにしてガラス基板G1を保持するようにした。これにより、湾曲形状に保持されたガラス基板G1の主面に一様な応力を作用させることで成膜時のガラス基板G1の変形を抑えることができ、また個体差も生じ難い。また、変形が生じたとしても膜付きガラス基板G2を後工程で対処が容易な単純形状に制御することができる。
(2)ガラス基板G1の幅方向の中央部が成膜ノズル12側に向けてヒータ13とは反対側に凸の湾曲形状となるようにガラス基板G1を保持したことで、ガラス基板G1の湾曲形状の凸部分がヒータ13に近接し過ぎる心配は不要となる。
(3)ガラス基板G1の幅方向の中央部が上に凸の湾曲形状となるようにしてガラス基板G1を保持したことで、ガラス基板G1の湾曲形状が幅方向に対称的とし易く、ガラス基板G1の変形抑制がより期待できる。
(4)幅方向の中央部が凸の湾曲形状となるように保持したガラス基板G1の上面Gxに対応して、幅方向の中央部が凹となる湾曲形状のノズル部12aから成膜用ガスGSの供給を行うようにしたため、幅方向全体に亘って略均等化された成膜用ガスGSの供給が行える。これにより、本実施形態のような湾曲形状に保持したガラス基板G1であっても、幅方向において略均等な成膜が行えることが期待できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・ガラス基板G1の上方側に成膜ノズル12、下方側にヒータ13を配置し、ガラス基板G1の幅方向の中央部が上に凸の湾曲形状となるようにガラス基板G1を保持したが、成膜ノズル12、ヒータ13の配置関係、湾曲させるガラス基板G1の方向は適宜変更してもよい。即ち、成膜ノズル12、ヒータ13の配置を上下逆にしたり、左右方向(水平方向)、更には斜めの方向に配置したりしてもよい。ガラス基板G1の湾曲させる方向を成膜ノズル12側に凸ではなく、ヒータ13側に凸としてもよい。
・幅方向の中央部が凸の湾曲形状となるように保持したガラス基板G1に対応させて、成膜ノズル12のノズル部12aを幅方向の中央部が凹となる湾曲形状としたが、ノズル部12aの形状はこれに限らず、湾曲形状に合わせて傾きを異ならせた複数の直線を組み合わせた形状のものや、単純な一直線状のものを用いてもよい。
・保持治具11(保持部11a)の形状は一例であり、ガラス基板G1の幅方向の中央部が一方向に凸の湾曲形状となるようにガラス基板G1を保持することが可能であれば、形状を適宜変更してもよい。
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記保持治具は、前記ガラス基板の幅方向の中央部が前記成膜ノズル側に向けて前記ヒータとは反対側に凸となる湾曲形状にて前記ガラス基板を保持可能に構成されていることを特徴とする膜付きガラス基板の製造装置。
(ロ)前記ガラス基板の上方側に前記成膜ノズル、下方側に前記ヒータがそれぞれ配置されており、前記保持治具は、前記ガラス基板の幅方向の中央部が上に凸となる湾曲形状にて前記ガラス基板を保持可能に構成されていることを特徴とする膜付きガラス基板の製造装置。
(ハ)前記成膜ノズルは、前記ガラス基板の幅方向全体に亘って成膜用ガスを放出可能なノズル部を有するものであり、前記ノズル部は、前記ガラス基板の幅方向の中央部が前記成膜ノズル側に凸となる湾曲形状にて前記ガラス基板を保持するのに対応して、幅方向の中央部が凹となる湾曲形状をなして構成されていることを特徴とする膜付きガラス基板の製造装置。
11…保持治具、12…成膜ノズル、12a…ノズル部、13…ヒータ、G1…ガラス基板、G2…膜付きガラス基板、Gx…上面(第1主面)、Gy…下面(第2主面)、GS…成膜用ガス。

Claims (5)

  1. 厚さ2mm以下のガラス基板の主面に対し熱CVD法により成膜処理を行い、膜付きガラス基板として製造する膜付きガラス基板の製造方法であって、
    前記ガラス基板の幅方向の両側縁部を一対の保持治具にて保持することによって、前記ガラス基板の幅方向の中央部が一方向に凸の湾曲形状となるようにし、前記ガラス基板の第1主面に対し成膜ノズルから成膜用ガスを供給しつつ、前記ガラス基板の第2主面に対向するヒータによる前記ガラス基板の加熱を行って、前記成膜処理を行うことを特徴とする膜付きガラス基板の製造方法。
  2. 前記ガラス基板の幅方向の中央部が前記成膜ノズル側に向けて前記ヒータとは反対側に凸の湾曲形状となるように前記ガラス基板を保持するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の膜付きガラス基板の製造方法。
  3. 前記ガラス基板の上方側に前記成膜ノズル、下方側に前記ヒータがそれぞれ配置されており、前記ガラス基板の幅方向の中央部が上に凸の湾曲形状となるように前記ガラス基板を保持するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の膜付きガラス基板の製造方法。
  4. 前記成膜ノズルは、前記ガラス基板の幅方向全体に亘って成膜用ガスを放出可能なノズル部を有するものであり、前記ノズル部は、前記ガラス基板の幅方向の中央部が前記成膜ノズル側に凸の湾曲形状となるように前記ガラス基板を保持するのに対応して、幅方向の中央部が凹の湾曲形状をなすものが用いられ、
    幅方向の中央部が凸となる湾曲形状の前記ガラス基板における第1主面に対し、幅方向の中央部が凹となる湾曲形状の前記ノズル部から前記成膜用ガスの供給を行うようにしたことを特徴とする請求項2又は3に記載の膜付きガラス基板の製造方法。
  5. 厚さ2mm以下のガラス基板の主面に対し熱CVD法により成膜処理を行い、膜付きガラス基板として製造する膜付きガラス基板の製造装置であって、
    前記ガラス基板の幅方向の両側縁部を保持する一対の保持治具と、
    前記ガラス基板の第1主面に対し成膜用ガスを供給する成膜ノズルと、
    前記ガラス基板の第2主面に対向し前記ガラス基板を加熱するヒータと、
    を備え、
    前記保持治具は、前記ガラス基板の幅方向の中央部が一方向に凸の湾曲形状となるように保持可能に構成されていることを特徴とする膜付きガラス基板の製造装置。
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