JP2019096816A - 複合磁性材料及びコアの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流重畳特性を向上させることのできる複合磁性材料及びコアの製造方法を提供する。【解決手段】複合磁性材料は、磁性粉末と樹脂とが混合されてなる複合磁性材料であって、磁性粉末は、第1の磁性粉末と、第1の磁性粉末より平均粒子径が小さい第2の磁性粉末とを有し、第1の磁性粉末の表面に、樹脂粉末を付着させる。コアの製造方法は、第1の磁性粉末に対して樹脂粉末を添加して混合する第1の混合工程と、第1の混合工程で得た混合物と第1の磁性粉末より平均粒子径が小さい第2の磁性粉末とを混合する第2の混合工程と、第2の混合工程で得た混合物に対して樹脂を添加して混合する第3の混合工程と、第3の混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて成型する成型工程と、成型工程で得た成型体中の樹脂を硬化させる硬化工程と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、磁性粉末と樹脂とが混合されてなる複合磁性材料及びコアの製造方法に関する。
OA機器、太陽光発電システム、自動車、無停電電源など様々な用途にリアクトルが用いられている。リアクトルは、例えば、出力系への高調波電流の流出を防止するフィルタや、電圧を昇降させる電圧昇降用コンバータなどに用いられる。
リアクトルには、用途に合わせて透磁率、鉄損、直流重畳特性などの磁気特性が求められる。例えば、電圧昇降用のコンバータに用いられるリアクトルは、エネルギー変換効率の向上が求められるため、エネルギー損失である鉄損が小さいことが求められる。
また、様々な用途に対応するため、リアクトルに用いられるコアを任意の形状に成型したいという要望もある。このような要望に応えるリアクトルとして、メタルコンポジットコアと呼ばれるタイプのコアを備えたものがある。
メタルコンポジットコア(以下、単にMCコアともいう。)は、金属磁性粉末と樹脂とを混ぜた材料を所定形状に成型して固化させてなるコアである。従来のMCコアは、その材料がスラリー状であり、容器に当該材料を流し込みやすく、所定の形状を形成できる成型性に利点がある。
特許5110624号公報
上記のMCコアとしては、直流重畳特性が良好なコアが求められている。このようなコアの作製方法は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1では、磁性粉末と樹脂とからなる磁性材料にナノサイズの無水シリカ粉末を添加することで、樹脂の加熱硬化に至るまでに生じる磁性粉末の沈降を抑制し、磁性粉末間のギャップを確保し直流重畳特性を向上させることが開示されている。すなわち、無水シリカ粉末の増粘性を利用して磁性材料の粘度を上げ、磁性粉末の沈降を抑制することで磁性粉末間のギャップを確保している。
しかし、ナノサイズの無水シリカ粉末を添加する方法によっても、印加磁界に対する透磁率の維持率が低く、十分な直流重畳特性が得られない場合があった。
本発明の目的は、直流重畳特性を向上させることのできる複合磁性材料及びコアの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の複合磁性材料は、磁性粉末と樹脂とが混合されてなる複合磁性材料であって、前記磁性粉末は、第1の磁性粉末と、前記第1の磁性粉末より平均粒子径が小さい第2の磁性粉末とを有し、前記第1の磁性粉末の表面には、樹脂粉末が付着していること、を特徴とする。
前記樹脂粉末の添加量は、前記第1の磁性粉末に対して2.5wt%〜5.0wt%としても良い。また、前記樹脂粉末は、熱硬化性樹脂の粉末としても良い。さらに、前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂としても良い。
前記樹脂粉末は、平均粒子径が5μm〜50μmとしても良い。複合磁性材料の粘度は700000mPa・s以上としても良い。
本発明のコアの製造方法は、磁性粉末と樹脂とを有するコアの製造方法であって、前記磁性粉末は、第1の磁性粉末と、前記第1の磁性粉末より平均粒子径が小さい第2の磁性粉末とを有し、前記第1の磁性粉末に対して樹脂粉末を添加して混合する第1の混合工程と、前記第1の混合工程で得た混合物と前記第2の磁性粉末とを混合する第2の混合工程と、前記第2の混合工程で得た混合物に対して前記樹脂を添加して混合する第3の混合工程と、前記第3の混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて成型する成型工程と、前記成型工程で得た成型体中の前記樹脂を硬化させる硬化工程と、を備えること、を特徴とする。
前記樹脂粉末の添加量は、前記第1の磁性粉末に対して2.5wt%〜5.0wt%としても良い。また、前記樹脂粉末は、熱硬化性樹脂の粉末としても良い。さらに、前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂としても良い。前記樹脂粉末は、平均粒子径が5μm〜50μmとしても良い。
前記第1の混合工程は、混合時に前記樹脂粉末を加熱しても良い。また、前記第1の混合工程は、混合時に前記樹脂粉末を機械的に変形させても良い。
本発明は、上記コアを備えたリアクトルとしても捉えることができる。
本発明によれば、直流重畳特性を向上させることのできる複合磁性材料及びコアの製造方法を提供することができる。
実施形態に係るコアの製造方法を説明するためのフローチャートである。 成型工程を説明するための図である。 エポキシ樹脂粉末の添加量に対する維持率のグラフである。 実施例5〜7の磁束密度に対する微分透磁率のグラフである。 実施例5のコア断面のSEM写真である。
[1.実施形態]
[1−1.構成]
本実施形態の複合磁性材料は、磁性粉末と樹脂とを含み構成されている。この複合磁性材料を、所定の容器に充填し、当該樹脂を硬化させることで所定形状のコアを形成することができる。このコアはメタルコンポジットコアとも称される。コアの形状は、例えば、トロイダル状コア、I型コア、U型コア、θ型コア、E型コア、EER型コアなど、種々の形状とすることができる。
(磁性材料)
磁性粉末としては、軟磁性粉末が使用でき、特に、Fe粉末、Fe−Si合金粉末、Fe−Al合金粉末、Fe−Si−Al合金粉末(センダスト)、又はこれら2種以上の粉末の混合粉などが使用できる。Fe−Si合金粉末としては、例えば、Fe−6.5%Si合金粉末、Fe−3.5%Si合金粉末を使用できる。
本実施形態では、磁性粉末は、平均粒子径の異なる2種類以上の磁性粉末から構成する。第1の磁性粉末は、平均粒子径が20μm以上200μm以下であり、第2の磁性粉末は、平均粒子径が5μm以上20μm未満であることが好ましい。第1の磁性粉末同士の隙間に平均粒子径の小さい第2の磁性粉末が入り込み、密度及び透磁率の向上と低鉄損化を図ることができるからである。なお、本明細書において「平均粒子径」とは、特に断りがない限り、D50、すなわちメジアン径を指すものとする。
第1の磁性粉末と第2の磁性粉末の重量比率は、第1の磁性粉末:第2の磁性粉末=80:20〜60:40とすることが好ましい。この範囲とすることで密度が向上し、透磁率も向上するともに、鉄損を小さくすることができる。
第1の磁性粉末及び第2の磁性粉末は、球形であることが好ましい。第1の磁性粉末の円形度は、0.90以上であり、第2の磁性粉末の円形度は、0.90以上であることが好ましい。第1の磁性粉末同士の隙間が少なくなり、かつ、当該隙間により多くの第2の磁性粉末が入り込み易くなり、密度及び透磁率の向上を図ることができるからである。なお、第1の磁性粉末と第2の磁性粉末の種類は同じでも良いし、異なっていても良い。異なる場合は3種以上であっても良い。3種類以上の粉末により磁性粉末を構成する場合、各種類で平均粒子径を異ならせても良い。
第1の磁性粉末は、ガスアトマイズ法により製造されるもの、粉砕粉、水アトマイズ法により製造される粉末を球形化したものを用いることが好ましい。第2の磁性粉末は、水アトマイズ法、ガスアトマイズ法、水・ガスアトマイズ法により製造されるものを使用できるが、特に、水アトマイズ法によるものが好ましい。
第1の磁性粉末の表面には、樹脂粉末が付着している。樹脂粉末は、樹脂からなる固体の粉末であり、第1の磁性粉末間又は第1の磁性粉末、第2の磁性粉末間に介在し、第1の磁性粉末同士の接触又は第1の磁性粉末と第2の磁性粉末との接触を防止する。樹脂粉末は、第1の磁性粉末の表面に均一に付着し、第1の磁性粉末の周囲を覆うことが好ましい。
樹脂粉末としては、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、又は熱可塑性樹脂が使用できる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂などが使用できる。紫外線硬化性樹脂としては、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、アクリレート系、エポキシ系の樹脂を使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリイミドやフッ素樹脂などの耐熱性に優れた樹脂を使用することが好ましい。樹脂粉末には、母体となる熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂の他に硬化剤が添加されていても良い。
樹脂粉末は、第1の磁性粉末の周囲に付着できれば特に限定されないが、例えば、融点が40℃〜70℃のものを使用することが好ましい。融点が40℃未満である場合、気温の高い地域、季節、場所では常温で反応してしまい、取扱いがしづらくなる。融点が70℃超である場合、樹脂粉末が軟化しにくくなり第1の磁性粉末への付着性が悪くなる。
樹脂粉末の添加量は、第1の磁性粉末に対して2.5wt%〜5.0wt%であることが好ましい。第1の磁性粉末の表面に均一に樹脂粉末を付着させ、樹脂粉末のコーティング層を形成するためである。添加量が2.5wt%より少ないと、第1の磁性粉末と第1の磁性粉末又は第2の磁性粉末との間隔を保つことができず、磁性粉末同士が接触している箇所から磁化し、直流重畳特性が悪化する虞がある。一方、添加量が5.0wt%を超えると、密度低下により初透磁率が低下し、直流重畳特性の悪化を招くとともに鉄損が増大する。樹脂粉末の平均粒子径は、5μm〜50μmであることが好ましい。5μm未満であると、第1の磁性粉末と第1の磁性粉末又は第2の磁性粉末との間隔を保つことが難しくなり、磁性粉末同士が接触している箇所から磁化し、直流重畳特性が悪化する虞がある。一方、50μm超であると、密度低下により初透磁率が低下し、直流重畳特性の悪化を招く虞がある。なお、第1の磁性粉末の表面に付着させる粉末は、樹脂粉末に限らず固体の絶縁性を有する絶縁粉末であれば良い。ここでは樹脂粉末を使用したが、無機絶縁粉末などと比べて、第1の磁性粉末の表面に付着させやすいからである。
(樹脂)
樹脂は、磁性粉末と混合され、磁性粉末を保持する。磁性粉末が平均粒子径の異なる種類の粉末で構成される場合、各粉末を均質に混合した状態で保持する。樹脂としては、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、又は熱可塑性樹脂が使用できる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂などが使用できる。紫外線硬化性樹脂としては、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、アクリレート系、エポキシ系の樹脂を使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリイミドやフッ素樹脂などの耐熱性に優れた樹脂を使用することが好ましい。硬化剤を添加することにより硬化するエポキシ樹脂は、硬化剤の添加量などによってその粘度を調整できることから、本発明に適している。熱可塑性のアクリル樹脂やシリコーン樹脂も使用可能である。
樹脂は、樹脂粉末とは異なり、液体である。樹脂の種類は樹脂粉末と同じであっても良いし、異なっていても良い。
樹脂は、樹脂粉末を含む磁性粉末に対して6wt%〜14wt%含有されていることが好ましい。樹脂の含有量が6wt%より少ないと、磁性粉末の接合力が不足し、コアの機械的強度が低下する。また、樹脂の含有量が14wt%より多いと、第1の磁性粉末間に形成された樹脂が入り込み、その隙間を第2の磁性粉末が埋めることができなくなるなど、コアの密度が低下し、透磁率が低下する。
樹脂には、粘度調整材料として、SiO、Al、Fe、BN、AlN、ZnO、TiOなどを使用することができる。粘度調整材料としてのフィラーの平均粒子径は、第2の磁性粉末の平均粒子径以下、好ましくは第2の磁性粉末の平均粒子径の1/3以下が良い。フィラーの平均粒子径が大きいと、得られたコアの密度が低下するからである。また、樹脂には、Al、BN、AlNなどの高熱伝導率材料を添加することができる。
[1−2.コアの製造方法]
本実施形態に係るコアの製造方法について、図面を参照しつつ説明する。本コアの製造方法は、図1に示すように、(1)第1の混合工程、(2)第2の混合工程、(3)第3の混合工程、(4)成型工程、及び(5)硬化工程を備える。
(1)第1の混合工程
第1の混合工程は、第1の磁性粉末と樹脂粉末とを混合する工程である。この工程では、例えば、第1の磁性粉末に対して2.5wt%〜5.0wt%の樹脂粉末を添加して混合する。混合は、ポットミルなどの所定の混合器を用いて自動で、又は手動で行うことができる。混合時間は、適宜設定することができ、特に限定されるものではないが、例えば、12時間〜48時間とすることができる。
第1の混合工程では、混合の際、樹脂粉末を加熱するようにしても良い。例えば、混合の際に生じる摩擦熱で樹脂粉末を加熱することができる。樹脂粉末を加熱することにより、樹脂粉末が柔らかくなり、第1の磁性粉末の表面に付着しやすくなる。これにより、その後の工程を経ても樹脂粉末が第1の磁性粉末の表面に付着した状態で留まることができる。この樹脂粉末の加熱の方法としては、予め加熱した磁性粉末に樹脂粉末を添加し、磁性粉末の熱で樹脂粉末を加熱するようにしても良い。また、混合の際、樹脂粉末を機械的に変形させても良い。例えば、混合の際に使用される撹拌治具での撹拌により樹脂粉末に応力を加えて変形させることができる。樹脂粉末の機械的な変形としては、撹拌治具により物理的な接触によるもの、樹脂粉末周囲の粉末との物理的な接触によるものが挙げられる。樹脂粉末を機械的に変形させることにより、樹脂粉末が第1の磁性粉末の表面に付着しやすくなる。
(2)第2の混合工程
第2の混合工程は、第1の混合工程で得た混合物に第2の磁性粉末を添加して混合する工程である。第2の磁性粉末の添加としては、磁性粉末における第1の磁性粉末の添加量が60〜80wt%、第2の磁性粉末が20〜40wt%とする。この工程の混合は、V型混合器などの所定の混合器を用いて自動で、又は手動で行うことができる。各混合工程の混合時間は、適宜設定することができ、特に限定されるものではないが、例えば2分〜30分間とする。
なお、第2の混合工程前に、第2の磁性粉末に対しても同様に磁性粉末を添加し、第2の磁性粉末の表面に磁性粉末を付着させるようにしても良い。その後、磁性粉末が表面に付着した第1の磁性粉末及び第2の磁性粉末を第2の混合工程として混合するようにしても良い。
(3)第3の混合工程
第3の混合工程は、第2の混合工程で得た混合物に対して樹脂を添加して混合する工程である。樹脂は、液体であり、第2の混合工程を経て得た混合物に対して6wt%〜14wt%添加する。混合は、ポットミルなどの所定の混合器を用いて自動で、又は手動で行うことができる。混合時間は、適宜設定することができ、特に限定されるものではないが、例えば2分〜30分間とする。第3の混合工程を経ることで、複合磁性材料を得ることができる。すなわち、複合磁性材料は、表面に樹脂粉末が付着した第1の磁性粉末と、第2の磁性粉末とが均一に混合されて樹脂によって保持されてなる材料である。この複合磁性材料は、スラリー状である。複合磁性材料の粘度は、例えば700000mPa・s以上である。
(4)成型工程
成型工程は、第3の混合工程を経て得た複合磁性材料を所定の容器に入れて成型する工程である。容器としては、製造するコアの形状に合わせて各種の形状のものを使用する。この工程により、複合磁性材料からなる所定形状の成型体を得ることができる。
成型工程では、複合磁性材料を容器に入れた後、真空脱泡を行っても良い。また、複合磁性材料を容器に入れた後、押圧部材で容器内部の複合磁性材料を押圧しても良い。但し、磁性粉末同士、特に第1の磁性粉末同士が接触しない程度に押圧する。例えば、数kg/cm〜10数kg/cmとする。容器に入れられた粘土状の複合磁性材料を、押圧部材で押圧することにより、容器の形状に複合磁性材料を押し広げるとともに、複合磁性材料に含まれていた空隙を減少させ、見かけ密度及び透磁率を向上させることができる。
成型工程では、複合磁性材料とともにコイルを収容しても良い。容器にコイルを入れる場合は、上方からコイルを挿入できるよう、上面開口型の箱型や皿形の容器を使用する。図2に示すように、容器内に複合磁性材料を入れて、押圧部材により容器の形状に複合磁性材料を押し広げる。その後、複合磁性材料を押圧したことによりできたスペースにコイルを挿入し、さらに複合磁性材料を充填し、コイルとともに複合磁性材料を押圧部材により上から押圧する。或いは、容器内に複合磁性材料を入れ、その後、コイルをその内外周を含めて当該複合磁性材料に埋設し、コイルとともに複合磁性材料を上から押圧するようにしても良い。
成型工程に使用する容器は、樹脂製の容器を使用することができる。容器を樹脂製にすることにより、製造コストを削減することができ、かつ、MCコアの任意の形状とできる利点を活かすことができる。すなわち、樹脂は、比較安価な材料であるため、容器を製造するコストを抑えることができるとともに、射出成型等により、任意の形状のコアを形成することができる。樹脂成型品の材料としては、例えば、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、BMC(バルクモールディングコンパウンド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等を用いることができる。
(5)硬化工程
硬化工程は、成型工程で得た成型体中の樹脂を硬化させる工程である。成型体中の樹脂の乾燥により硬化させる場合、乾燥雰囲気は、大気雰囲気とすることができる。乾燥時間は、樹脂の種類、含有量、乾燥温度等に応じて適宜変更可能であり、例えば、1時間〜4時間とすることができるが、これに限定されない。乾燥温度は、樹脂の種類、含有量、乾燥時間等に応じて適宜変更可能であり、例えば、85℃〜150℃とすることができるが、これに限定されない。なお、乾燥温度は、乾燥雰囲気の温度である。
また、樹脂の硬化は、乾燥に限られず、樹脂の種類によって硬化方法は異なる。例えば、樹脂が熱硬化性樹脂であれば、熱を加えることにより樹脂を硬化させ、樹脂が紫外線硬化性樹脂であれば、成型体に紫外線を照射させることで樹脂を硬化させる。
第1の混合工程で使用する樹脂粉末が熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂である場合、加熱により軟化したとしても、第1の磁性粉末の表面に付着して存在していることで当該表面に留まり、第1の磁性粉末間の距離を保つことができる。
硬化工程は、所定の温度で所定時間成型体を硬化させる工程を複数回繰り返しても良い。また、例えば、樹脂の乾燥により硬化させる場合、複数回繰り返す毎に、乾燥温度又は乾燥時間を異ならせても良い。
硬化工程を経ることによりコアを得ることができる。このコアは、透磁率が比較的低く、直流重畳特性がフラットなリアクトルのコアとして用いることができる。例えば、車載用のリアクトルやトランスに用いることができ、特に、20kHz〜100kHz程度の高周波用途に適している。直流重畳特性がフラットとは、コイルへの通電量の増大によって印加磁界を増大させても透磁率が低下し難い特性をいう。
[1−3.作用・効果]
(1)本実施形態の複合磁性材料は、磁性粉末と樹脂とが混合されてなる複合磁性材料であって、磁性粉末は、第1の磁性粉末と、第1の磁性粉末より平均粒子径が小さい第2の磁性粉末とを有し、第1の磁性粉末の表面に、樹脂粉末を付着させるようにした。これにより、直流重畳特性を向上させることができる。
すなわち、透磁率は、一般に、印加磁界が増大すると低下する傾向にある。また、磁性粉末同士が接触すると、当該接触箇所から磁化し透磁率の低下を招来し、その結果、透磁率の維持率が低下してしまい、直流重畳特性が悪化する傾向にある。直流重畳特性において、高磁界側での透磁率の低下は、粉末が大きい第1の磁性粉末同士の接触が支配的になる。そこで、本実施形態では、高磁界側での直流重畳特性の悪化を防止するべく、平均粒子径の大きい第1の磁性粉末に樹脂粉末を付着させている。また、従来のようにシランカップリング剤等の液体の樹脂で磁性粉末の表面に被膜を形成すると、液体の流動性により当該被膜の厚みが極端に薄くなる場合があるが、本実施形態では樹脂粉末が固体であるので、第1の磁性粉末と他の磁性粉末と間の距離を保つことができ、直接接触を防止できる。その結果として、高磁界側での直流重畳特性の向上を図ることができる。ここでいう「高磁界側」とは、0.5T以上の範囲をいう。
(2)樹脂粉末の添加量は、第1の磁性粉末に対して2.5wt%〜5.0wt%とした。これにより、第1の磁性粉末の表面に均一に樹脂粉末を分布させることができ、高磁界側の直流重畳特性を向上させることができる。
(3)樹脂粉末は、熱硬化性樹脂の粉末とした。これにより、熱硬化性樹脂が硬化する際には網目状など3次元の架橋構造が形成されることから、磁性粉末がこの架橋構造によって保持される。そのため、磁性粉末の偏析(沈降)を抑制することができ、密度差が生じることによる磁気特性のムラを抑制することができる。特に、熱硬化性樹脂で構成される樹脂粉末として、エポキシ樹脂を用いることで、磁性粉末の偏析を抑制できるとともに製造コストを削減することができる。
(4)樹脂粉末は、平均粒子径が5μm〜50μmとした。これにより、第1の磁性粉末と他の磁性粉末との間の距離を適切に保ち、直流重畳特性の向上を図ることができる。
(5)複合磁性材料の粘度は、700000mPa・s以上とすることで、磁性粉末の沈降が抑制される結果、磁性粉末の偏析を抑制することができる。
(6)本実施形態のコアの製造方法は、磁性粉末と樹脂とからなるコアの製造方法であって、磁性粉末は、第1の磁性粉末と、第1の磁性粉末より平均粒子径が小さい第2の磁性粉末とを有し、第1の磁性粉末に対して樹脂粉末を添加して混合する第1の混合工程と、第1の混合工程で得た混合物と第2の磁性粉末とを混合する第2の混合工程と、第2の混合工程で得た混合物に対して樹脂を添加して混合する第3の混合工程と、第3の混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて成型する成型工程と、成型工程で得た成型体中の樹脂を硬化させる硬化工程と、を備えるようにした。
これにより、高磁界側で直流重畳特性を向上させるコアを得ることができる。特に、第1の混合工程を備えることで、第1の磁性粉末の表面に樹脂粉末を付着させた状態でその後の工程処理を行うことができ、結果として第1の磁性粉末と他の磁性粉末間の距離が保たれたコアを得ることができる。
第1の混合工程では、混合時に前記熱硬化性樹脂の粉末を加熱しても良い。例えば、混合の際に生じる摩擦熱により樹脂粉末が加熱されることで、第1の磁性粉末の表面への付着力を高めることができる。また、予め加熱した磁性粉末に樹脂粉末を添加し、磁性粉末の熱で樹脂粉末を加熱するようにしても良い。
また、第1の混合工程では、混合時に樹脂粉末を機械的に変形させても良い。例えば、混合時の撹拌により樹脂粉末に応力を加えて機械的に変形させることで、第1の磁性粉末の表面への付着力を高めることができる。
また、第1の混合工程において、樹脂粉末を添加することで製造工程を削減することができる。すなわち、例えばエポキシシランカップリング剤などの液体の樹脂を添加する場合、次の工程に進むまでに、第1の磁性粉末の表面に層が形成されるように乾燥させる必要があるが、樹脂粉末は固定であるので乾燥させる必要がない。
[2.実施例]
本発明の実施例を、表1、表2及び図3〜図5を参照して、以下に説明する。
(1)測定項目及び測定方法
測定項目は、密度、鉄損及び各印加磁界における透磁率である。作製された各コアのサンプルに対して、φ0.8mmの銅線で100ターンの巻線を施してリアクトルを作製した。各コアのサンプルの形状は、外径26mm、内径15mm、高さ5mmのトロイダル形状とした。また、作製したコア及びリアクトルの鉄損、透磁率を下記の条件で算出した。
<密度>
コアの密度は、見かけ密度である。すなわち、各コアのサンプルの外径、内径、及び高さを測り、これらの値からサンプルの体積(cm)を、π×(外径−内径)×高さに基づき算出した。そして、サンプルの質量を測定し、測定した質量を算出した体積で除してコアの密度を算出した。
<透磁率及び鉄損>
鉄損及び透磁率の測定条件は、周波数20kHz、最大磁束密度Bm=20mTとした。透磁率は、鉄損Pcv測定時に最大磁束密度Bmを設定したときの振幅透磁率とした。鉄損については、磁気計測機器であるBHアナライザ(岩通計測株式会社:SY−8219)を用いて算出した。この算出は、鉄損の周波数曲線を次の(1)〜(3)式で最小2乗法により、ヒステリシス損係数、渦電流損失係数を算出することで行った。
Pcv=Kh×f+Ke×f…(1)
Phv =Kh×f…(2)
Pev =Ke×f…(3)
Pcv:鉄損
Kh :ヒステリシス損係数
Ke :渦電流損係数
f :周波数
Phv:ヒステリシス損失
Pev:渦電流損失
透磁率については、作製したリアクトルに対し、インピーダンスアナライザー(アジレントテクノロジー:4284A)を使用することで、20kHz、0.1Vにおけるインダクタンスから透磁率を算出した。
本実施例において、各粉末の平均粒子径と円形度は、下記装置を用いて3000個の平均値をとったものであり、ガラス基板上に粉末を分散して、顕微鏡で粉末写真を撮り一個毎自動で画像から測定した。
会社名:Malvern
装置名:morphologi G3S
(2)サンプルの作製方法
実施例1〜7及び比較例1〜3としてサンプルとなるコアを下記の通り作製した。
[実施例1〜7、比較例1]
実施例1〜7及び比較例1は、樹脂粉末の添加量の違いの観点から作製した。
すなわち、第1の混合工程として、平均粒子径150μmのFe−6.5%Si合金粉末(円形度0.932)に対して、平均粒子径38μm、融点54℃のエポキシ樹脂の樹脂粉末(ペルノックス社製)を0wt%、1.0wt%、2.0wt%、2.5wt%、3.0wt%、4.0wt%、5.0wt%、6.0wt%それぞれ添加してポットミルで24時間混合した。
その後、第2の混合工程として、第1の混合工程で得られた混合物に平均粒子径13.6μmのFe−6.5%Si合金粉末(円形度0.988)を添加してV型混合機にて15分混合した。第1の磁性粉末と第2の磁性粉末の重量比率は、第1の磁性粉末:第2の磁性粉末=70:30とした。
さらに、第3の混合工程として、第2の混合工程で得られた混合物をアルミカップに入れ、当該混合物に対して、10wt%の液体のエポキシ樹脂を添加し、2分間ヘラを用いて手動で混合した。これにより、磁性粉末と樹脂との混合物である複合磁性材料を得た。
成型工程として、得られた複合磁性材料を、トロイダル形状の空間を有する容器に充填し、真空脱泡を30分行って複合磁性材料からなる成型体を得た。さらに、硬化工程として、当該成型体を85℃の大気雰囲気に入れて2時間加熱し、125℃の大気雰囲気で1時間加熱し、150℃の大気雰囲気で4時間加熱することで、エポキシ樹脂を硬化させ、サンプルのコアを得た。
[比較例2、3]
比較例2及び3は、第1の混合工程における添加物及び工程が実施例1〜7、比較例1と異なる。すなわち、比較例3は、第1の混合工程に代えて、平均粒子径150μmのFe−6.5%Si合金粉末(円形度0.932)をアルミカップに入れ、当該合金粉末に対して、3wt%のエポキシシランカップリング剤を添加し、ヘラを用いて手動で2分間混合し、150℃の大気雰囲気で1時間乾燥させた。それ以外の工程を実施例1〜7、比較例1と同じとしてサンプルとなるコアを得た。
比較例2は、第1の混合工程に代えて、平均粒子径150μmのFe−6.5%Si合金粉末(円形度0.932)をアルミカップに入れ、当該合金粉末に対して、5wt%のエポキシシランカップリング剤を添加し、ヘラを用いて手動で2分間混合し、150℃の大気雰囲気で1時間乾燥させた。
次に、得られた混合物に対し、平均粒子径5.1μmのFe−6.5%Si合金粉末(円形度0.908)を、第1の磁性粉末と第2の磁性粉末の重量比率を第1の磁性粉末:第2の磁性粉末=70:30として添加し、また、0.52wt%のシリカ粉末を添加してV型混合機にて30分混合した。
この工程で得られた混合物をアルミカップに入れ、当該混合物に対して、12.4wt%の液体のエポキシ樹脂を添加して2分間ヘラを用いて手動で混合した。これにより、磁性粉末と樹脂との混合物である複合磁性材料を得た。得られた複合磁性材料に対し、実施例1〜7、比較例1と同じ成型工程、硬化工程を行い、サンプルとなるコアを得た。
(3)測定結果
表1に密度、鉄損及び透磁率の測定結果を示す。表1中の「μ(0)」は、直流を重畳させていない状態、すなわち磁束密度B=0Tの時の初透磁率を示す。表1中の「μ(1.0)」は、磁束密度B=1.0Tの時の透磁率を示す。μ(0)、μ(1.0)は、B=0T、1.0Tにおける微分透磁率である。表1中の「維持率」は、透磁率の維持率であり、{μ(1.0)/μ(0)}×100で算出した値である。
図3は、エポキシ樹脂粉末の添加量に対する維持率のグラフである。表1及び図3に示すように、エポキシ樹脂粉末を添加した実施例1〜7は、エポキシ樹脂粉末を添加していない比較例1と比べて、維持率が高い。実施例1〜7では、比較例1と比べて初透磁率μ(0)が低下する傾向にあるが、μ(1.0)が上昇傾向にあり、初透磁率の下げ幅よりμ(1.0)の変動幅の方が小さくなっており、低磁界側から高磁界側までフラットな直流重畳特性が実現していることが分かる。例えば、実施例5は比較例1と比べて初透磁率μ(0)が1.1低下しているが、μ(1.0)は1.9上昇しており、よりフラットな特性になっている。
また、エポキシ樹脂粉末の添加量が2.5wt%〜5.0wt%の実施例3〜6で維持率が60%以上となっており、高磁界側での直流重畳特性が向上していることが分かる。実施例4〜6は、実施例の中でも維持率が高く、特に実施例5及び実施例6で高い維持率を実現している。エポキシ樹脂粉末の添加量が2.5wt%より少ないと、維持率が比較的低く、5.0wt%超となると、密度が低下して損失が高くなる。
図4は、実施例5〜7の磁束密度に対する微分透磁率のグラフである。図4に示すように、実施例5は、実施例7と比較して全体的に微分透磁率が高くなっており、磁束密度が0〜1.5Tの範囲、特に0.5T〜1.5Tの範囲で微分透磁率の傾きが小さく、維持率が高いこと、換言すればフラットな直流重畳特性が実現できていることが分かる。また、実施例6は、実施例7と比較して全体的に微分透磁率の傾きが小さく、フラットな直流重畳特性が実現できていることが分かる。
図5は、実施例5のコア断面のSEM写真である。図5中、上側の写真は、100倍のSEM写真であり、下側の写真は、800倍のSEM写真である。図5の各写真において、白っぽく見える丸い各箇所が磁性粉末を示し、それ以外の黒っぽく見える箇所が硬化した樹脂(樹脂粉末を含む)を示している。図5中の下側の写真において、点線太丸で示すように、中央の第1の磁性粉末とその周囲の粉末との間の距離は保たれていることが確認できる。これにより、第1の磁性粉末と他の磁性粉末との接触による磁化を防止し、直流重畳特性の向上に寄与したものと考えられる。
[粘度の測定]
樹脂粉末の添加量を変えて作製した複合磁性材料の粘度を測定した。具体的には、測定した複合磁性材料は、実施例5〜8及び比較例1の複合磁性材料である。樹脂粉末の添加量以外の工程はいずれも同じである。実施例5〜7、比較例1については上記の通りであるので、説明は省略する。実施例8は、樹脂粉末の添加量を10wt%とした複合磁性材料である。
作製した実施例5〜8及び比較例1の複合磁性材料の測定は、下記の測定装置で下記の測定条件の下で行った。
(測定装置)
・スピンドル SC4−14(Brookfield社製 )
・チャンバー SC4−6R(Brookfield社製 )
(測定条件)
・回転速度 0.1RPM
・測定時間 5分間(測定粘度数値が安定したら終了)
・粘度測定範囲 58〜1.1M(mPa・s)
・サンプル量 2.1mL
・測定環境温度 25℃
表2に実施例5〜8及び比較例1についての複合磁性材料の粘度の測定結果を示す。
実施例5〜8及び比較例1の複合磁性材料は、いずれもスラリー状であったが、粘度がそれぞれ異なっていた。表2に示すように、実施例5〜8は、添加量がない比較例1に比べて、粘度が1桁以上上昇していることが確認できる。比較例1、実施例5、6が示すように、添加量を増やすと粘度が上昇しており、実施例7、8では上記の粘度測定範囲では測定不能であった。すなわち、実施例7、8の粘度は、1100000mP・s超の粘度を有すると推定される。
[3.他の実施形態]
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
上記の目的を達成するため、本発明の複合磁性材料は、第1の磁性粉末と、前記第1の磁性粉末より平均粒子径が小さい第2の磁性粉末とを有し、前記第1の磁性粉末の表面には、樹脂粉末が付着している磁性粉末と樹脂とが混合されてなる複合磁性材料であって、粘度が700000mPa・s以上であること、を特徴とする。
前記樹脂粉末は、平均粒子径が5μm〜50μmとしても良い

Claims (17)

  1. 磁性粉末と樹脂とが混合されてなる複合磁性材料であって、
    前記磁性粉末は、
    第1の磁性粉末と、前記第1の磁性粉末より平均粒子径が小さい第2の磁性粉末とを有し、
    前記第1の磁性粉末の表面には、樹脂粉末が付着していること、
    を特徴とする複合磁性材料。
  2. 前記樹脂粉末の添加量は、前記第1の磁性粉末に対して2.5wt%〜5.0wt%であること、
    を特徴とする請求項1記載の複合磁性材料。
  3. 前記樹脂粉末は、熱硬化性樹脂の粉末であること、
    を特徴とする請求項2記載の複合磁性材料。
  4. 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂であること、
    を特徴とする請求項3記載の複合磁性材料。
  5. 前記樹脂粉末は、平均粒子径が5μm〜50μmであること、
    を特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の複合磁性材料。
  6. 粘度が700000mPa・s以上であること、
    を特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の複合磁性材料。
  7. 前記第1の磁性粉末は、平均粒子径が20μm以上200μm以下であり、
    前記第2の磁性粉末は、平均粒子径が5μm以上20μm未満であること、
    を特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の複合磁性材料。
  8. 前記磁性粉末における前記第1の磁性粉末の添加量が60〜80wt%、前記第2の磁性粉末が20〜40wt%であること、
    を特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の複合磁性材料。
  9. 磁性粉末と樹脂とを有するコアの製造方法であって、
    前記磁性粉末は、第1の磁性粉末と、前記第1の磁性粉末より平均粒子径が小さい第2の磁性粉末とを有し、
    前記第1の磁性粉末に対して樹脂粉末を添加して混合する第1の混合工程と、
    前記第1の混合工程で得た混合物と前記第2の磁性粉末とを混合する第2の混合工程と、
    前記第2の混合工程で得た混合物に対して前記樹脂を添加して混合する第3の混合工程と、
    前記第3の混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて成型する成型工程と、
    前記成型工程で得た成型体中の前記樹脂を硬化させる硬化工程と、
    を備えること、
    を特徴とするコアの製造方法。
  10. 前記樹脂粉末の添加量は、前記第1の磁性粉末に対して2.5wt%〜5.0wt%であること、
    を特徴とする請求項9記載のコアの製造方法。
  11. 前記樹脂粉末は、熱硬化性樹脂の粉末であること、
    を特徴とする請求項10記載のコアの製造方法。
  12. 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂であること、
    を特徴とする請求項11記載のコアの製造方法。
  13. 前記樹脂粉末は、平均粒子径が5μm〜50μmであること、
    を特徴とする請求項9〜12の何れかに記載のコアの製造方法。
  14. 前記第1の磁性粉末は、平均粒子径が20μm以上200μm以下であり、
    前記第2の磁性粉末は、平均粒子径が5μm以上20μm未満であること、
    を特徴とする請求項9〜13の何れかに記載のコアの製造方法。
  15. 前記磁性粉末における前記第1の磁性粉末の添加量が60〜80wt%、前記第2の磁性粉末が20〜40wt%であること、
    を特徴とする請求項9〜14の何れかに記載のコアの製造方法。
  16. 前記第1の混合工程は、混合時に前記樹脂粉末を加熱すること、
    を特徴とする請求項9〜15の何れかに記載のコアの製造方法。
  17. 前記第1の混合工程は、混合時に前記樹脂粉末を機械的に変形させること、
    を特徴とする請求項9〜16の何れかに記載のコアの製造方法。
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