JP6840523B2 - リアクトルの製造方法、コアの製造方法 - Google Patents
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(1)前記磁性粉末に対して3〜5wt%の樹脂を混合する混合工程。
(2)前記混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて押圧して所定の形状に成型する成
型工程。
(3)前記成型工程を経た後、前記コイルを容器に入れ、更に前記混合工程で得た混合物
を容器に入れて、前記混合物及び前記コイルを押圧する加圧工程。
(4)前記成型工程で得た成型体中の樹脂を硬化させる硬化工程。
(5)前記加圧工程は、前記混合物を押圧する部材又は前記容器を常温よりも高い温度にして行い、前記混合物を押圧する圧力が、6.3kg/cm 2 以上9.4kg/cm 2 以下である。
(1)前記磁性粉末に対して3〜5wt%の樹脂を混合する混合工程。
(2)前記混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて押圧して所定の形状に成型する成型工程。
(3)前記成型工程を経た後、前記コイルを容器に入れ、更に前記混合工程で得た混合物
を容器に入れて、前記混合物及び前記コイルを押圧する加圧工程。
(4)前記成型工程で得た成型体中の前記樹脂を硬化させる硬化工程。
(5)前記加圧工程は、常温よりも高い温度に温めた前記混合物を前記容器に入れて行い、前記混合物を押圧する圧力が、6.3kg/cm 2 以上9.4kg/cm 2 以下である。
(1)前記磁性粉末に対して3〜5wt%の樹脂を混合する混合工程。
(2)前記混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて成型する成型工程。
(3)前記成型工程時に、前記混合物を6.3kg/cm2以上9.4kg/cm2以
下の圧力で押圧する加圧工程。
(4)前記成型工程で得た成型体中の前記樹脂を硬化させる硬化工程。
(5)前記加圧工程は、前記混合物を押圧する部材又は前記容器を常温よりも高い温度にして行う。
(1)前記磁性粉末に対して3〜5wt%の樹脂を混合する混合工程。
(2)前記混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて成型する成型工程。
(3)前記成型工程時に、前記混合物を6.3kg/cm 2 以上9.4kg/cm 2 以
下の圧力で押圧する加圧工程。
(4)前記成型工程で得た成型体中の前記樹脂を硬化させる硬化工程。
(5)前記加圧工程は、常温よりも高い温度に温めた前記混合物を前記容器に入れて行う。
[1−1.構成]
本実施形態のリアクトルは、コアと、コイルとを備える。コアは、磁性粉末と樹脂とを含み構成されたメタルコンポジットコアである。磁性粉末と樹脂とを混合した粘土状の混合物を、所定の容器に充填し、加圧することでコアを所定の形状とすることができる。コアの形状は、例えば、トロイダル状コア、I型コア、U型コア、θ型コア、E型コア、EER型コアなど、種々の形状とすることができる。
本実施形態に係るリアクトルの製造方法について、図面を参照しつつ説明する。本リアクトルの製造方法は、図1に示すように、(1)混合工程、(2)成型工程、(3)加圧工程、及び(4)硬化工程を備える。
混合工程は、磁性粉末と樹脂とを混合する工程である。磁性粉末が、平均粒子径の異なる2種類の磁性粉末から構成される場合には、混合工程は、第1の磁性粉末と、第1の磁性粉末より平均粒子径の小さい第2の磁性粉末とを混合し、磁性粉末を構成する磁性粉混合工程と、磁性粉末に対して3〜5wt%の樹脂を添加し、磁性粉末と樹脂とを混合する樹脂混合工程とを有する。
成型工程は、複合磁性粉末を所定形状の容器に入れて所定の形状に成型する工程である。成型工程では、複合磁性粉末とともにコイルを入れて成型しても良い。
加圧工程は、成型工程時に、複合磁性材料を押圧部材で押圧する工程である。容器に入れられた粘土状の複合磁性材料を、押圧部材で押圧することにより、容器の形状に複合磁性材料を押し広げるとともに、複合磁性材料に含まれていた空隙を減少させ、見かけ密度及び透磁率を向上させる。
硬化工程は、成型工程で得た成型体中の樹脂を硬化させる工程である。成型体中の樹脂の乾燥により硬化させる場合、乾燥雰囲気は、大気雰囲気とすることができる。乾燥時間は、樹脂の種類、含有量、乾燥温度等に応じて適宜変更可能であり、例えば、1時間〜4時間とすることができるが、これに限定されない。乾燥温度は、樹脂の種類、含有量、乾燥時間等に応じて適宜変更可能であり、例えば、85℃〜150℃とすることができるが、これに限定されない。なお、乾燥温度は、乾燥雰囲気の温度である。
(1)本実施形態のリアクトルの製造方法は、磁性粉末及び樹脂を含むコアと、前記コアに装着されたコイルとを備えたリアクトルの製造方法であって、磁性粉末に対して3〜5wt%の樹脂を混合する混合工程と、混合工程で得た混合物とコイルとを所定の容器に入れて成型する成型工程と、成型工程時に、前記混合物を押圧する加圧工程と、成型工程で得た成型体を硬化させる硬化工程とを備えるようにした。
本発明の実施例を、表1〜表3及び図3〜図9を参照して、以下に説明する。
(1)測定項目
測定項目は、密度、透磁率及び鉄損である。作製された各コアのサンプルに対して、φ2.6mmの銅線で40ターンの巻線を施してリアクトルを作製した。各コアのサンプルの形状は、外径35mm、内径20mm、高さ11mmのトロイダル形状とした。また、作製したリアクトルの透磁率及び鉄損を下記の条件で算出した。
コアの密度は、見かけ密度である。すなわち、各コアのサンプルの外径、内径、及び高さを測り、これらの値からサンプルの体積(cm3)を、π×(外径2−内径2)×高さに基づき算出した。そして、サンプルの質量を測定し、測定した質量を算出した体積で除してコアの密度を算出した。
透磁率及び鉄損の測定条件は、周波数20kHz、最大磁束密度Bm=30mTとした。透磁率は、鉄損Pcv測定時に最大磁束密度Bmを設定したときの振幅透磁率とした。鉄損については、磁気計測機器であるBHアナライザ(岩通計測株式会社:SY−8232)を用いて算出した。この算出は、鉄損の周波数曲線を次の(1)〜(3)式で最小2乗法により、ヒステリシス損係数、渦電流損失係数を算出することで行った。
Phv =Kh×f…(2)
Pev =Ke×f2…(3)
Pcv:鉄損
Kh :ヒステリシス損係数
Ke :渦電流損係数
f :周波数
Phv:ヒステリシス損失
Pev:渦電流損失
会社名:Malvern
装置名:morphologi G3S
比表面積は、BET法により測定した。
コアのサンプルは、下記のように、(a)加圧工程におけるプレス面圧、(b)樹脂量、(c)容器の温度の違いの観点から作製した。これらの作製方法と、その結果について下記に順に示す。
まず、混合工程として、平均粒径123μmのFe−6.5%Si合金粉末(円形度0.943)と、平均粒径5.1μmのFe−6.5%Si合金粉末(円形度0.908)を重量比率70:30でV型混合機にて30分混合して磁性粉末を構成した。そして、アルミカップに当該磁性粉末を入れ、当該磁性粉末に対して、3.5wt%のエポキシ樹脂を添加し、2分間ヘラを用いて手動で混合した。これにより、磁性粉末と樹脂との混合物である複合磁性材料を得た。
実施例2の樹脂量を表2に示す条件として、実施例2と同様の手順でコアのサンプル(実施例4〜8及び比較例3〜5)を作製した。表2及び図8、図9に、実施例4〜8及び比較例3〜5の密度、透磁率、鉄損の結果を示す。なお、表2のμ0、μ12000は、表1のものと同じ意味である。
容器の温度を異ならせてコアのサンプルを作製した。上記(a)の通り、実施例1〜3及び比較例1では、容器の温度は25℃とした。また、容器の温度を70℃とし、容器の温度以外は上記(a)で行った工程と同じにして得たサンプルを、実施例9〜11及び比較例6とした。表3及び図10、図11に、実施例1〜3、9〜11及び比較例1、2、6の密度、透磁率、鉄損の結果を示す。なお、表3の理論密度、μ0、μ12000は、表1のものと同じ意味である。
本実施例において使用した樹脂の粘度について、説明する。本実施例に使用した樹脂の粘度は、次のように複合磁性材料状に載せた分銅の沈み込みの深さを測定することにより、樹脂の粘度とした。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
2 第2の磁性粉末
3 樹脂
4 空隙
Claims (12)
- 磁性粉末及び樹脂を含むコアと、前記コアに装着されたコイルとを備えたリアクトルの製造方法であって、
前記磁性粉末に対して3〜5wt%の樹脂を混合する混合工程と、
前記混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて押圧して所定の形状に成型する成型工程と、
前記成型工程を経た後、前記コイルを容器に入れ、更に前記混合工程で得た混合物を容器に入れて、前記混合物及び前記コイルを押圧する加圧工程と、
前記成型工程で得た成型体中の樹脂を硬化させる硬化工程と、
を備え、
前記加圧工程は、前記混合物を押圧する部材又は前記容器を常温よりも高い温度にして行い、前記混合物を押圧する圧力が、6.3kg/cm 2 以上9.4kg/cm 2 以下であること、
を特徴とするリアクトルの製造方法。 - 磁性粉末及び樹脂を含むコアと、前記コアに装着されたコイルとを備えたリアクトルの製造方法であって、
前記磁性粉末に対して3〜5wt%の樹脂を混合する混合工程と、
前記混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて押圧して所定の形状に成型する成型工程と、
前記成型工程を経た後、前記コイルを容器に入れ、更に前記混合工程で得た混合物を容器に入れて、前記混合物及び前記コイルを押圧する加圧工程と、
前記成型工程で得た成型体中の樹脂を硬化させる硬化工程と、
を備え、
前記加圧工程は、常温よりも高い温度に温めた前記混合物を前記容器に入れて行い、前記混合物を押圧する圧力が、6.3kg/cm 2 以上9.4kg/cm 2 以下であること、
を特徴とするリアクトルの製造方法。 - 前記磁性粉末は、平均粒子径の異なる2種類の磁性粉末を混合してなること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のリアクトルの製造方法。 - 前記磁性粉末は、第1の磁性粉末と、前記第1の磁性粉末より平均粒子径の小さい第2の磁性粉末とが混合されてなり、
前記磁性粉末における前記第1の磁性粉末の添加量が60〜80wt%、前記第2の磁性粉末が20〜40wt%であること、
を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のリアクトルの製造方法。 - 前記第1の磁性粉末は、平均粒子径が100μm〜200μmであり、
前記第2の磁性粉末は、平均粒子径が3μm〜10μmであること、
を特徴とする請求項4に記載のリアクトルの製造方法。 - 前記樹脂は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、又はアクリル樹脂であること、
を特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のリアクトルの製造方法。 - 磁性粉末及び樹脂を含むコアの製造方法であって、
前記磁性粉末に対して3〜5wt%の樹脂を混合する混合工程と、
前記混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて成型する成型工程と、
前記成型工程時に、前記混合物を6.3kg/cm2以上9.4kg/cm2以下の圧力で押圧する加圧工程と、
前記成型工程で得た成型体中の前記樹脂を硬化させる硬化工程と、
を備え、
前記加圧工程は、前記混合物を押圧する部材又は前記容器を常温よりも高い温度にして行うこと、
を特徴とするコアの製造方法。 - 磁性粉末及び樹脂を含むコアの製造方法であって、
前記磁性粉末に対して3〜5wt%の樹脂を混合する混合工程と、
前記混合工程で得た混合物を所定の容器に入れて成型する成型工程と、
前記成型工程時に、前記混合物を6.3kg/cm2以上9.4kg/cm2以下の圧力で押圧する加圧工程と、
前記成型工程で得た成型体中の前記樹脂を硬化させる硬化工程と、
を備え、
前記加圧工程は、常温よりも高い温度に温めた前記混合物を前記容器に入れて行うこと、
を特徴とするコアの製造方法。 - 前記磁性粉末は、平均粒子径の異なる2種類の磁性粉末を混合してなること、
を特徴とする請求項7又は8に記載のコアの製造方法。 - 前記磁性粉末は、第1の磁性粉末と、前記第1の磁性粉末より平均粒子径の小さい第2の磁性粉末とが混合されてなり、
前記磁性粉末における前記第1の磁性粉末の添加量が60〜80wt%、前記第2の磁性粉末が20〜40wt%であること、
を特徴とする請求項7〜9の何れかに記載のコアの製造方法。 - 前記第1の磁性粉末は、平均粒子径が100μm〜200μmであり、
前記第2の磁性粉末は、平均粒子径が3μm〜10μmであること、
を特徴とする請求項10に記載のコアの製造方法。 - 前記樹脂は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、又はアクリル樹脂であること、
を特徴とする請求項7〜11の何れかに記載のコアの製造方法。
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