JP2019094768A - シール部材、浴室用シール構造、シール部材セット、およびシール部材セットの製造方法。 - Google Patents
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Abstract
Description
隣り合う浴室構成体の下端の角部と受入溝の底面との間の隙間は、成形された弾性材料のシール材ではシールが難しいので、非硬化型防水材をコーキングすることによりシールしている。すなわち、非硬化型防水材を予め受入溝に充填しておき、壁パネルを受入溝に設置する際に、壁パネルの下端の角部で非硬化型防水材を押し潰すようにしている。
L字状に折り曲げられた薄板からなり、互いに交差して連なる第1支持片と第2支持片とを有する支持板と、
上記第1支持片と第2支持片に接するようにして上記支持板に支持された非硬化型防水材と、
を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、シールすべき箇所の構成部材間に若干の段差があっても、可撓性を有する支持板がこの段差に追従することができ、確実なシールを行うことができる。
上記構成によれば、支持板の第1支持片に接する構成部材が分断されている場合に、非硬化型防水材が第1支持片の透過部から上記分断された構成部材間の隙間に侵入するので、より一層良好なシールが得られる。
上記構成によれば、把手を手で掴んでシール部材をシールすべき箇所に設置することができるので、設置作業が楽である。
上記構成によれば、同一垂直面上において隣り合う浴室構成体間を、良好にシールすることができる。
上記構成によれば、直角をなして隣り合う浴室構成体間を、良好にシールすることができる。
通過部を有するシール部材の上記第1支持片と上記第2支持片と上記非硬化型防水材が直線状に延びており、当該シール部材が上記境部を跨るようにして設置され、この設置状態で、上記第1支持片が水平をなして上記浴槽側防水パンと上記洗い場側防水パンの上記載置部に載り、上記通過部が上記境部に位置し、上記第2支持片が起立しており、上記非硬化型防水材が浴室を囲む浴室構成体により押し潰されていることを特徴とする。
上記構成によれば、通過部を通る非硬化型防水材の一部により、浴槽側防水パンの周縁の載置部と上記洗い場側防水パンの周縁の載置部の境部を、良好にシールすることができる。
上記構成によれば、シール部材を正確に位置決めすることができる。
複数のシール部材に対応した平面形状をなす複数の収容凹部が形成された容器を用意する工程と、
上記収容凹部に上記シール部材の支持板を収容し、この収容状態で、上記支持板の上記第1支持片を上記収容凹部の底部に載置し、上記支持板の上記第2支持片を上記収容凹部の側面に沿わせる工程と、
上記収容凹部の全域にわたり所定高さまで上記非硬化型防水材を充填する工程と、
を備えたことを特徴とする。
上記方法によれば、適量の非硬化型防水材を支持板に確実に供給することができる。
上記容器は、上記複数のシール部材にそれぞれ対応した平面形状をなす複数の収容凹部を有し、上記複数のシール部材は、対応する上記収容凹部に収容され、この収容状態において、上記第1支持片が上記収容凹部の底面に載り、上記第2支持片と上記把手部が上記収容凹部の側面に当たり、上記非硬化型防水材が上記収容凹部の全域にわたって、上記第2支持片の高さまで充填されていることを特徴とする。
上記構成によれば、シール部材セットを施工現場まで運び、施工現場において、容器からシール部材を円滑に取り出すことができる。
浴室ユニットが納められる建物内の空間の床スラブもしくは浴室ユニット用基礎には、浴室用防水パン1が設置されている。浴室用防水パン1は、それぞれ平面長方形をなす浴槽側防水パン1Aと洗い場側防水パン1Bの隣接する長辺同士を接続することにより、構成されている。
浴槽側防水パン1Aには浴槽(図示しない)が設置されている。浴槽側防水パン1Aは、支持脚を有する架台(図示しない)に支持されており、洗い場側防水パン1Bも支持脚に支持されている。
洗い場側防水パン1Bには、浴槽側防水パン1A寄りに、立ち上がり部12’が形成されるとともに排水口(図示しない)が形成されている。
本実施形態では、浴槽側防水パン1Aの他方の長辺に対応する立ち上がり部13に2枚の壁パネル20(浴室構成体)が設置され、2つの短辺の立ち上がり部13にそれぞれ1枚の壁パネル20が設置されている。洗い場側防水パン1Bにも、その周縁部における他方の長辺に2枚の壁パネル20(図示しない)が設置され、一方の短辺に1枚の壁パネル20(図示しない)が設置され、他方の短辺にドア(浴室構成体;図示しない)が設置されている。これら壁パネル20とドアにより浴室が囲われている。
図1に示すように、受入溝15および最外縁部16は浴槽側防水パン1Aの各辺に沿って直線状に延び、コーナー部Bにおいて連なっている。
浴槽側防水パン1Aの短辺と洗い場側防水パン1Bの短辺の境部C(浴室用防水パン1の辺の中間部)では、受入溝15と受入溝15’が一直線をなして連なっている。
洗い場側防水パン1Bも発泡体層を備えているが、本実施形態では浴槽側防水パン1Aと異なる構造を有している。図示しないが、洗い場側防水パン1Bの受入溝15’、最外縁部16’は、辺に沿って延びる直線状の押出成形品と、コーナー部の射出成形品により画成されている。
支柱35は中空をなし、外側の板部35aの下端部がネジ39により支持金具31の板部31cに連結され、これにより垂直に支持されている。
図3に示すように支柱35,45の内側には上下方向に延びる嵌合スリット35b,45bがそれぞれ形成されている。
浴槽側防水パン1Aのコーナー部Bでは、互いに直角をなして隣り合う長辺側の壁パネル20と短辺側の壁パネル20の側縁の嵌合部21aを、支柱45の嵌合スリット45bに嵌め込むことにより、これら壁パネル20の側縁が支持されている。
長辺中央部Aにおいて隣り合う2枚の壁パネル20の側縁間には、シール部材25が嵌め込まれている。コーナー部Bにおいて隣り合う2枚の壁パネル20の側縁間には、シール部材26が嵌め込まれている。
洗い場側防水パン1Bの短辺において、浴槽側防水パン1Aの短辺と洗い場側防水パン1Bの短辺の境部Cから所定距離離れた箇所でも、支持金具と支柱を用いて同一垂直面上において隣り合う2枚の壁パネル20の側縁が支持される。
洗い場側防水パン1Bのコーナー部でも、浴槽側防水パン1Aのコーナー部Bと略同様に、支持金具と支柱を用いて互いに直角をなして隣り合う2枚の壁パネル20の側縁(または壁パネル20とドアの側縁)が支持される。
最初に、支持板50について説明する。図5(A)に示すように、0.2〜0.4mmの薄肉の樹脂製(PET、PP,PE,PVC等)のシートをトムソン加工(打ち抜き加工)することにより、平板形状のブランク50Aを得る。このブランク50Aは 略長方形をなし、その長手方向に延びる罫線59(折り曲げライン、図において破線で示す)により、第1支持片51と、第2支持片52とが区分けされている。罫線59は、例えば直線状に延びる薄肉部により構成されており、他の部位に比べて曲げ剛性が低くなっている。第1支持片51において罫線59とは反対側の辺の中央には、例えば三角形の切欠53(通過部)が形成されている。第2支持片52において罫線59とは反対側の辺の中央には、把手部54が形成されている。
上記支持板50に非硬化型防水材60を装着することにより、図5(C)に示すシール部材5が得られる。非硬化型防水材60は、例えば硬化剤を含まないシリコーンからなり、粘着性を有するとともに低弾性である。
非硬化型防水材60は断面が略正方形であり、第1支持片51、第2支持片52に沿って直線状に延び、その2つの面が第1支持片51、第2支持片52に接している。
最初に、支持板70について説明する。支持板50と同様に樹脂製のシートをトムソン加工することにより、図6(A)に示す平板形状のブランク70Aを得る。このブランク70Aは 、L字形をなす第1支持片71と、この第1支持片71の外側の2つの辺に
罫線79(折り曲げライン、図において破線で示す)を介して連なる2つの第2支持片72とを有している。第1支持片71において内側の2つの辺の中間部には切欠73(通過部)が形成されており、第2支持片72において罫線79とは反対側の辺には、把手部74が形成されている。
上記支持板70に非硬化型防水材80を装着することにより、図6(C)に示すシール部材7が得られる。非硬化型防水材80の材料はシール部材5の非硬化型防水材50と同様である。
非硬化型防水材80は断面が略正方形であり、第1支持片71に沿ってL字形をなし、その2つの面が第1支持片71、第2支持片72に接している。
シール部材5,7の支持板50,70は薄板からなるので、壁パネル20やドアの納まりを阻害することはない。
上記シール部材5,7の受入溝15内へ設置する際に、把手54,74を手で掴むことができるので、設置作業が楽である。また、非硬化型防水材60、80が手に付着するのを防止でき、その量が減じられるのを防止できる。
樹脂製シートを成形することにより例えば長方形の容器100を得る。容器100は、4隅部に図6のシール部材7に対応した平面形状の収容凹部101を有し、長辺中央に図5のシール部材5に対応した形状の収容凹部102を有し、これら収容凹部101,102に囲まれた領域に、図7(B)に示すシール部材5”に対応した形状の収容凹部103を有している。さらに容器100は、その周縁に鍔部105を有している。
同様に収容凹部102、103に、シール部材5’、5”の支持板50を収容する。この収容状態で、支持板50の第1支持片51が収容凹部102,103の底部に載り、第2支持片52と把手部54が収容凹部102,103の側面に接して起立している。
同様に収容凹部102、103に、非硬化型防水材60を充填する。この非硬化型防水材60の充填量も予め決められており、マシンにより収容凹部102,103の全域にわたり、第2支持片52の高さとほぼ同じ高さまで充填する。このようにして、シール部材5,5”が作られる。
第1支持片の通過部として、第1支持辺に切欠を形成する代わりに、穴を形成してもよい。
シール部材は、実施形態の直線状、L字形の他、あらゆる形状を採用可能である。
把手部は、第2支持片の全長にわたって形成されていてもよい。
本願における浴室は、シャワーのみが可能な浴室(シャワー室)を含む。
上記実施形態ではシール部材を浴室用シール構造に用いたが、あらゆるシール対象に適用することができる。
1A 浴槽側防水パン
1B 洗い場側防水パン
5,5’,5”,7 シール部材
15,15’ 受入溝
15a,15a’ 底面(載置部)
15b,15b 側面
16 最外縁部
20 壁パネル(浴室構成体)
50、70 支持板
51、71 第1支持板
52、72 第2支持板
53、73 切欠(通過部)
54、74 把手部
60,80 非硬化型防水材
100 容器
101〜103 収容凹部
A 長辺中央部(辺中間部)
B コーナー部
C 境部
Claims (12)
- L字状に折り曲げられた薄板からなり、互いに交差して連なる第1支持片と第2支持片とを有する支持板と、
上記第1支持片と第2支持片に接するようにして上記支持板に支持された非硬化型防水材と、
を備えたことを特徴とするシール部材。 - 上記支持板が樹脂からなり、可撓性を有していることを特徴とする請求項1に記載のシール部材
- 上記第1支持片に、切欠または穴からなる、上記非硬化型防水材を通すための通過部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシール部材。
- 上記第2支持片に、上記第2支持片と同一平面上に突出する把手部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシール部材。
- 上記第1支持片と上記第2支持片と上記非硬化型防水材が直線状に延びていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシール部材。
- 上記第1支持片がL字形をなし、その外側の互いに交差する2つの側縁のそれぞれに、上記第2支持片が連なっており、上記非硬化型防水材が上記第1支持片に対応してL字形をなしていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシール部材。
- 浴室を囲む複数の浴室構成体を浴室用防水パンの周縁の載置部に設置した状態で、隣り合う上記浴室構成体と上記載置部との間の隙間をシールするシール構造において、
請求項5に記載のシール部材が、上記浴室用防水パンの辺の中間部において、上記第1支持片を水平にして上記浴室用防水パンの載置部に載せ、上記第2支持片を起立させた状態で、設置されており、当該シール部材の上記非硬化型防水材が、同一垂直面上において隣り合う上記浴室構成体の下端の角部により押し潰されていることを特徴とする浴室用シール構造。 - 浴室を囲む複数の浴室構成体を浴室用防水パンの周縁の載置部に設置した状態で、隣り合う上記浴室構成体と上記載置部との間の隙間をシールするシール構造において、
請求項6に記載のシール部材が上記浴室用防水パンのコーナー部において、上記第1支持片を水平にして上記浴室用防水パンの載置部に載せ、上記第2支持片を起立させた状態で、設置されており、当該シール部材の上記非硬化型防水材が、互いに直角をなして隣り合う上記浴室構成体の下端の角部により押し潰されていることを特徴とする浴室用シール構造。 - 浴室用防水パンが浴槽側防水パンと洗い場側防水パンを接続してなり、上記浴槽側防水パンの周縁の載置部と上記洗い場側防水パンの周縁の載置部の境部をシールするシール構造において、
請求項3に記載のシール部材の上記第1支持片と上記第2支持片と上記非硬化型防水材が直線状に延びており、当該シール部材が上記境部を跨るようにして設置され、この設置状態で、上記第1支持片が水平をなして上記浴槽側防水パンと上記洗い場側防水パンの上記載置部に載り、上記通過部が上記境部に位置し、上記第2支持片が起立しており、上記非硬化型防水材が浴室を囲む浴室構成体により押し潰されていることを特徴とする浴室用シール構造。 - 上記浴室用防水パンの周縁には受入溝が形成されており、この受入溝の底面が上記載置部として提供されており、
上記シール部材のそれぞれは、上記第1支持片が上記受入溝の底面に載り、上記第2支持片が上記受入溝の外側の側面に接した状態で、上記非硬化型防水材が上記受入溝内に配置されていることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の浴室用シール構造。 - 請求項1〜6に記載の複数のシール部材に対応した平面形状をなす複数の収容凹部が形成された容器を用意する工程と、
上記収容凹部に上記シール部材の支持板を収容し、この収容状態で、上記支持板の上記第1支持片を上記収容凹部の底部に載置し、上記支持板の上記第2支持片を上記収容凹部の側面に沿わせる工程と、
上記収容凹部の全域にわたり所定高さまで上記非硬化型防水材を充填する工程と、
を備えたことを特徴とするシール部材セットの製造方法。 - 請求項4に記載の複数のシール部材と、上記複数のシール部材を収容する容器とを備えたシール部材セットにおいて、
上記容器は、上記複数のシール部材にそれぞれ対応した平面形状をなす複数の収容凹部を有し、上記複数のシール部材は、対応する上記収容凹部に収容され、この収容状態において、上記第1支持片が上記収容凹部の底面に載り、上記第2支持片と上記把手部が上記収容凹部の側面に当たり、上記非硬化型防水材が上記収容凹部の全域にわたって、上記第2支持片の高さまで充填されていることを特徴とするシール部材セット。
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