JP2019093515A - ロボット用の保護ジャケット - Google Patents

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聖二 町田
隆幸 鈴木
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【課題】ロボットの可動範囲を過度に制限することなく、清掃が容易であって異物の侵入や放出を抑制することができるロボット用の保護ジャケットを提供する。【解決手段】保護ジャケット3は、ロボット1の先端部から設置部側までを覆う筒状に形成され、一端がロボット1の先端部側に固定されるシート状部材3aと、ロボット1の先端部から設置部への向きを長手方向とすると、長手方向の途中においてシート状部材3aを長手方向に折り重ねることによりシート状部材3aの周方向の全域に渡る袋状に形成され、保護ジャケット3の長手方向における見かけ上の長さを可変とする伸縮部3bと、伸縮部3bの折り重ねられている部位の先端側に設けられている先端側収納部3cに収納され、ロボット1の周囲を囲うように配置される先端側環状部材5と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、複数のアームを有するロボットに装着するロボット用の保護ジャケットに関する。
従来、ロボットを保護すること等を目的として、ロボットに保護ジャケットを装着することがある。このとき、ロボットの可動範囲を制限しないようにするために、ジャバラ構造のものや、例えば特許文献1のように関節部分で分離させた構造のものを採用することがある。以下、関節部分で分離させた構造のものを、便宜的に分離構造と称する。
特開2010−274373号公報
しかしながら、ジャバラ構造のものは、比較的高コストになる傾向があり、また、蛇腹部分が折りたたまれた際には外形が大きくなることから、ロボットの可動範囲を逆に制限してしまうおそれがある。一方、分離構造のものは、分離している部分から保護ジャケット内部に異物が侵入するおそれや、保護ジャケット内部から異物が放出されるおそれがあり、ロボットの設置環境によっては採用できないおそれがある。
さらに、例えば食品工場等の清潔さが求められる現場では、一般的に定期清掃が毎日行われるものの、ジャバラ構造では表面に多くの凹凸が形成されること、また、分離構造では関節部分が狭く奥行きが深い溝状になることから、拭き残し等が発生するおそれが高くなるとともに、ロボットが動作した際に拭き残された異物が放出されるおそれがある。
そこで、ロボットの可動範囲を過度に制限することなく、清掃が容易であって異物の侵入や放出を抑制することができるロボット用の保護ジャケットを提供する。
請求項1に記載した発明では、ロボット用の保護ジャケットは、ロボットの先端部から設置部側までを覆う筒状に形成され、一端がロボットの先端部側に固定されるシート状部材と、ロボットの先端部から設置部への向きを長手方向とすると、長手方向の途中においてシート状部材を長手方向に折り重ねることにより当該シート状部材の周方向の全域に渡る袋状に形成され、当該保護ジャケットの長手方向における見かけ上の長さを可変とする伸縮部と、伸縮部の折り重ねられている部位の先端側に設けられている先端側収納部に収納され、ロボットの周囲を囲うように配置される先端側環状部材と、を備える。
前述のように、従来のジャバラ構造のものや分離型のジャケットの場合には、コストが高くなったりロボットの可動範囲を制限してしまったりすることがあり、また、表面に多くの凹凸が形成されることや狭く奥行きが深い溝状のつなぎ目が形成されることから、異物が付着しやすくなるとともに、ジャケット内部に異物が侵入したり付着した異物が飛散したりするおそれがある。
また、ロボットの可動範囲を確保するために生地を大きくすると、アームを回転させた際に関節の内側となる部分が大きく弛むことから、弛んだ部分がめくれ上がると、つまりは、撓んだ部分はアームの回転を制限しないために必要な構造ではあるものの、保護ジャケットの表面から離間するように広がってしまうと、ワークに接触するおそれが高くなることからロボットの可動範囲を制限してしまうおそれがある。
そこで、シート状部材を長手方向に折り重ねることにより、長手方向の途中に、潜頚亜目の亀の首のような構造を有し、保護ジャケットの長手方向における見かけ上の長さを可変とする伸縮部を形成している。この伸縮部はロボットの姿勢の変化に応じて伸縮することから、ロボットがどのような姿勢を取ったとしても、アームの回転を阻害すること無くロボットの全体を保護することができる。
また、伸縮部は、保護ジャケットの周方向つまりはロボットの周囲を囲う環状に形成されることから、例えばアームを横方向に延ばしたような姿勢を取った場合であっても上方側の部位がロボットの上端側に引っかかることで、下方側の部位が大きく垂れ下がることが防止される。したがって、ワークや周辺設備へ接触するおそれを低減することができ、ロボットの可動範囲を過度に制限することを抑制できる。
さて、アームの角度が急峻になると、関節の内側つまりはアームの角度が鋭角になる側においてシワが大きく膨らむことで伸縮部がロボットの先端側に押しつけられて、伸縮部がめくれ上がったり、保護ジャケットが全体的にロボットの先端側に寄って凹凸が生じたりするおそれがある。
そこで、伸縮部の先端側、つまりは、折り重ねられている部位の先端側に先端側環状部材を設けることにより、ロボットの可動範囲を確保するために設ける必要がある伸縮部の先端の形状が環状に固定され、外側に広がってワークや周辺設備に接触するおそれを低減することが可能となり、ロボットの可動範囲を制限してしまうことを防止できる。
また、ロボットの作業中に保護ジャケットに凹凸が生じても、例えば各アームを真っ直ぐ鉛直に伸ばした待機姿勢を取ることで、先端側環状部材よりもロボットの手先側に位置する保護ジャケットは、先端側がロボットに固定されていることから、全体的に下方に引っ張られた際にその表面がピンと張ることから、清掃が容易となり、保護ジャケットの表面に異物が付着したまま残留したり残留した異物が作業中にワークや周囲環境に飛散したりすることを防止でき、例えば食品に接する工程で衛生面に悪影響を及ぼすことを防止できる。
このように、保護ジャケットは、ロボットの可動範囲の確保と清掃の容易さとを両立することができる。したがって、ロボットの可動範囲を過度に制限することなく保護することができるとともに、清掃が容易であって異物の侵入や放出を抑制することができる。
請求項2に記載した発明では、ロボット用の保護ジャケットは、先端側収納部よりもシート状部材の表面に沿った場合における後段側であって当該シート状部材を折り重ねた際の根元に位置して設けられている根元側収納部に収納され、ロボットの周囲を囲うように配置される根元側環状部材を備え、根元側収納部は、当該保護ジャケットをロボットに装着した状態において、先端側収納部よりも長手方向における前段側に位置するように配置され、根元側環状部材は、先端側環状部材よりも直径が大きく形成されている。
これにより、ロボットの姿勢が変化した際、関節の内側となる部分のシワが大きくなって伸縮部がロボットの先端側に押されるような状況であっても、根元側環状部材6によって先端側への移動が制限されることから、保護ジャケットが全体的にロボットの先端側に押されて凹凸が生じることを抑制できる。したがって、清掃が容易になるとともに異物の付着を抑制することができる。
また、ロボットが例えば待機姿勢になればそれぞれの先端側環状部材と根元側環状部材とが自重によって下方に垂れ下がることで、保護ジャケットの表面をピンと張った状態にすることができる。これにより、清掃をより一層容易に行うことができる。
請求項3に記載した発明では、ロボット用の保護ジャケットは、先端側収納部よりもシート状部材の表面に沿った場合における後段側であって当該シート状部材を折り重ねた際の根元の位置において当該シート状部材の内面に設けられ、当該シート状部材をロボットに連結する連結バンドを備える。
これにより、待機姿勢において伸縮部が下方に延びきってしまい、そこから姿勢を変化させようとした際に保護ジャケットが突っ張って姿勢変化が阻害されることを防止することできる。また、保護ジャケットの表面にシワが生じたとしても、連結バンドにより保護ジャケットがロボットの先端側に移動することを抑制できることから、表面に凹凸が生じ難くなる。
勿論、先端側環状部材と根元側環状部材とを設けた保護ジャケットであっても、連結バンドをさらに設けることにより、保護ジャケットがロボットの先端側に寄ってしまうことをより効果的に抑制することができる。
実施形態の保護ジャケットを模式的に示す図 固定部材の一例を模式的に示す図 収納部の構造を模式的に示す図 先端側環状部材と根元側環状部材とを設けた状態を模式的に示す図 環状部材を備えていない保護ジャケットの状態を模式的に示す参考図 2つの環状部材を備えた保護ジャケットの状態を模式的に示す図 先端側環状部材のみを設けた保護ジャケットを模式的に示す図
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態では、ロボット1として複数のアームを有するいわゆる垂直多関節型ロボットを想定している。このロボット1は、例えば床面等の設置面2に設置された状態で、制御装置である図示しないコントローラに接続されて各種の作業を実行する。
ロボット1は、設置部に相当するベース1a上に、鉛直方向の軸心を持つ第1軸を介してショルダ1bが水平方向に回転可能に連結されている。ショルダ1bには、第1軸に直交する回転軸である第2軸を介して、下アーム1cが回転可能に連結されている。この下アーム1cの先端側には、第2軸に平行な回転軸である第3軸を介して第一上アーム1dが、下アーム1cに対して回転可能に連結されている。第一上アーム1dの先端側には、第3軸に直交する回転軸である第4軸を介して第二上アーム1eが、第一上アーム1dと同軸で捻り回転可能に連結されている。
第二上アーム1eの先端側には、第4軸に直交する回転軸である第5軸を介して手首1fが回転可能に連結されている。そして、手首1fには、第5軸に直交する回転軸である第6軸を介して、先端部としてのフランジ1gが、手首1fと同軸で捻り回転可能に連結されている。これら第1軸〜第6軸は、ロボット1の関節軸に相当する。
フランジ1gには、図2に示すように、保護ジャケット3をロボット1側に固定するための固定部材4が、フランジ1gに共に回転可能な状態で取り付けられている。この固定部材4は、円柱状に形成されており、一方の面側でフランジ1gに取り付けられるとともに、フランジ1gとは反対側の面側に図示しないエンドエフェクタを装着可能な構造となっている。
また、固定部材4の外周面には、保護ジャケット3を固定するためのネジ穴が複数設けられている。なお、図2に示す固定部材4の構造は一例であり、エンドエフェクタをフランジ1gに直接的に取り付け可能なように円筒状の構造とすることもできる。
保護ジャケット3は、ロボット1の全体を覆っており、ロボット1の先端部であるフランジ1g側から設置部であるベース1a側までを覆う筒状のシート状部材3aと、シート状部材3aの一部を弛ませることにより形成した伸縮部3bの先端側に配置されている先端側環状部材5、および、伸縮部3bの根元側に配置されている根元側環状部材6とを備えている。
このシート状部材3aは、ロボット1の先端側の端部が固定部材4に接続されて固定されている。なお、図1では、説明の簡略化のために、シート状部材3aは、長手方向に沿った断面を示している。また、シート状部材3aは、ベース1a側の端部が例えば床面に密に固定されている。
つまり、筒状のシート状部材3aは、その内径が各アームの直径よりも大きく形成されているとともに、長手方向の長さが、ロボット1の姿勢によらず、ロボット1の先端部から設置部までのアーム表面に沿った長さよりも長くなるように形成されている。また、シート状部材3aは、本実施形態では、耐水性と、例えば次亜塩素酸系の洗浄液等により洗浄することができるように耐薬品性とを有するものを採用している。
ただし、シート状部材3aは、伸縮性はごく小さいものであり、延び縮みし難いものとなっている。また、シート状部材3aは、ロボット1が繰り返し同じ作業をする場合でも破損したりせずに耐えることができる強度を有する材料で構成されており、ある程度の厚みと重量とを有している。
なお、シート状部材3aの大きさ特にはロボット1を収納する空間を形成する内径は、ロボット1のアームの形状等に応じて適宜設計することができる。また、シート状部材3aは、必ずしも長手方向において同一の内径とする必要はなく、例えばフランジ1g側の内径をベース1a側の内径より小さくしたり、固定部材4に固定する際にシワを少なくするためにフランジ1g側の端部を絞り込んだ立体的な形状に形成したりすることもできる。
このシート状部材3aは、ロボット1の先端部側の一端が、フランジ1gに取り付けられた固定部材4に固定されている。このとき、シート状部材3aは、固定部材4の外周面に複数設けられているネジ穴を用いて、例えばネジ4aによって固定される。そのため、シート状部材3aは、フランジ1gが回転すると、それに伴って周方向に捩れることになる。
また、シート状部材3aには、長手方向の途中に、周方向の全域に渡って袋状に形成された伸縮部3bが形成されている。伸縮部3bは、図3に示すように、シート状部材3aの一部を弛ませて断面視にてS字状になるように長手方向に折り重ねることにより、シート状部材3aの外周側の全域に渡る袋状に形成されている。
この伸縮部3bは、潜頚亜目の亀の首のような構成をしており、ロボット1の姿勢の変化に追従して袋状の部位のその大きさや位置が変化することにより、保護ジャケット3の長手方向における見かけ上の長さを可変とする。換言すると、伸縮部3bにより、保護ジャケット3は、ロボット1の姿勢が変化した場合であってもロボット1の全体を覆うことが可能になる。
この伸縮部3bの先端側つまりは袋状の部位の先端側には、先端側環状部材5を収納するための先端側収納部3cが形成されている。本実施形態では、先端側収納部3cは、伸縮部3bの先端側を袋状に縫製することで、伸縮部3bの袋状の部位とは独立した態様の構造に形成されている。また、先端側収納部3cは、シート状部材3aの周方向の全域に渡って形成されている。このため、先端側環状部材5の位置は、先端側収納部3c内部に維持される。なお、図1では、理解を助けるために、先端側環状部材5および後述する根元側環状部材6を破線にて示している。
伸縮部3bの根元側、つまり、シート状部材3aの表面から外側に突出しているように見える伸縮部3bのシート状部材3aの表面側の部位には、根元側環状部材6を収納するための根元側収納部3dが形成されている。この根元側収納部3dは、本実施形態では、シート状部材3aの表面に沿った場合における長手方向の後段側であって、シート状部材3aを折り重ねた際の根元に位置して、シート状部材3aの表面を袋状に縫製することで伸縮部3bに外周側から覆われる位置に形成されている。なお、根元側収納部3dは、シート状部材3aの内面側に形成することもできる。
先端側収納部3cおよび根元側収納部3dには、図4に示すように、それぞれ先端側環状部材5および根元側環状部材6が収納されている。このとき、根元側収納部3dは、保護ジャケット3をロボット1に装着した状態において、先端側収納部3cよりも長手方向における前段側、つまりは、ロボット1の手先側に位置するように配置されるとともに、根元側環状部材6は、先端側環状部材5よりも直径が大きく形成されている。そのため、保護ジャケット3は、断面視において根元側環状部材6の位置で外側に膨らんだ形状になるとともに、その後段側が先端側環状部材5の位置に向かって絞られて内径が相対的に小さくなる形状になる。
これら先端側環状部材5および根元側環状部材6は、樹脂材料や金属材料等、自身で環状に維持できる材料で、ロボット1のアームを内側に収容可能な大きさに形成されている。このとき、先端側環状部材5および根元側環状部材6の大きさは、対象とするロボット1の形状に応じて適宜設定することができる。
次に、上記した構成の作用について説明する。
ロボット1を保護するためのジャケットを装着することは従来から提案されているものの、前述のように従来のジャバラ構造のものや分離型のジャケットの場合には、コストが高くなったり、ロボット1の可動範囲を制限してしまったり、ジャケット内部に異物が侵入したり、ジャケット内部から異物が放出されたりするおそれがある。
また、例えば食品工場等の清潔さが求められる現場では一般的に定期清掃が毎日行われるものの、ジャバラ構造では表面に多くの凹凸が形成されること、また、分離構造では関節部分が狭く奥行きが深い溝状になることから、拭き残し等が発生するおそれが高くなるとともに、ロボット1が動作した際に拭き残された異物や放出されたり、洗浄液が残留したりするおそれがある。
また、ロボット1の可動範囲を確保するために生地を大きくすると、アームを回転させた際に関節の内側となる部分が大きく弛むことから、弛んだ部分がめくれ上がると、つまりは、撓んだ部分が保護ジャケット3の表面から離間するように移動すると、ワークに接触するおそれが高くなることから、ロボット1の可動範囲を制限するおそれがある。
さらに、ロボット1の先端はワークを把持したりするために下方に向けられることが多く、その際には第一上アーム1dや第二上アーム1eが斜め下方に向くこと、また、ロボット1はアームを旋回させる動作をすることが多いことから、ジャケットが先端部側にずれていくおそれがある。そして、ジャケットが先端側にずれていくと、ジャケットの表面に凹凸が生じ易くなり、異物が付着あるは飛散し易くなる。
そこで、本実施形態では、ロボット1の可動範囲を過度に制限することなく、清掃が容易であって異物の侵入や放出を抑制することができるようにしている。
まず、保護ジャケット3を利用する目的に鑑みれば、シート状部材3aは、ロボット1がどのような姿勢を取ったとしてもその表面を覆うことが求められる。例えばロボット1であれば、シート状部材3aは、各アームを最大に折り曲げ、フランジ1gを最大に回転させ、第二上アーム1eを最大限に捻った状態において、アーム表面に沿った長さが最も長い状態でもロボット1を覆うことができる長さに形成する必要がある。
その一方で、実際にロボット1が動作する際には上記したような極端な姿勢を取ることは少ないと考えられることから、また、ロボット1の関節の内側となる部位ではアーム間の距離が相対的に短くなることから、図5に示す姿勢Aのように、シート状部材3aの長さが余剰となる部位、本実施形態で言えば伸縮部3bが発生する。なお、姿勢Aは、各アームが真っ直ぐに鉛直上方に向かうことで関節に掛かる負荷が低減される姿勢であり、待機姿勢とも称される。
さて、伸縮部3bは、ロボット1の可動範囲を確保するために必要な構造であるものの、姿勢Bに示すように自重によって垂れ下がったり、領域R1として示すように先端側がめくれ上がったりする。そして、姿勢Cに示すように先端側が重力方向側までめくれ上がってしまうと、仮にロボット1の姿勢が姿勢Aの状態に戻ったとしても、先端側がめくれ上がったままになってシート状部材3aの表面に凹凸が形成されたり上方に開口する形になって異物が溜まり易くなったりする。
また、アームの角度がさらに急になると、関節の内側つまりはアームの角度が鋭角になる側において、領域R2として示すシワが大きく膨らむことで伸縮部3bが先端側に押され、保護ジャケット3が全体的に先端側に寄って凹凸が生じてしまう。つまり、伸縮部3bは、アームの回転を制限しないために必要な構造ではあるものの、垂れ下がってしまうとワークや周辺設備に接触する可能性がある部位であり、ロボット1全体としての可動範囲を逆に制限してしまうおそれや異物の付着等を発生させる虞がある部位でもある。
これに対して、本実施形態の保護ジャケット3の場合には、先端側環状部材5を設けていることから、図6に示すように、ロボット1が姿勢A〜姿勢Cのようにアームを回転させた場合であっても、伸縮部3bの先端がめくれ上がることを防止できる。換言すると、伸縮部3bを保護ジャケット3の表面に押しとどめることができ、ワークへの接触を回避することができるとともに、可動範囲を過度に制限することも無くなる。
また、姿勢Cに示すように、アームを回転させた際のロボット1の頂点となる領域R3において保護ジャケット3の内側が引っかかることから、また、他端が床面等に固定されていることから、根元側環状部材6がロボット1の先端側にずれることが防止される。そして、根元側環状部材6がロボット1の先端側にずれることが防止されることにより、それよりも直径が小さく形成されている先端側環状部材5は、根元側環状部材6によって移動が制限され、根元側環状部材6よりもロボット1の先端側に移動することが無くなる。このため、ロボット1の先端側の保護ジャケット3に凹凸が生じることを抑制することができる。
このように、保護ジャケット3は、ロボット1の可動範囲を制限することなく、先端側ずれることを抑制できることから凹凸が生じ難くなるとともに、待機姿勢になった際には自重で先端側環状部材5が下方に下がることから、先端側環状部材5と根元側環状部材6とが離間した本来の状態に戻るため、清掃が容易であって異物の侵入や放出を抑制することが可能となる。
以上説明した保護ジャケット3によれば、次のような効果を得ることができる。
保護ジャケット3は、ロボット1の先端部から設置部側までを覆う筒状に形成され、一端がロボット1の先端部側に固定されるシート状部材3aと、ロボット1の先端部から設置部への向きを長手方向とすると、長手方向の途中においてシート状部材3aを長手方向に折り重ねることによりシート状部材3aの周方向の全域に渡る袋状に形成され、保護ジャケット3の長手方向における見かけ上の長さを可変とする伸縮部3bと、伸縮部3bの先端側に設けられている先端側収納部3cに収納され、ロボット1の周囲を囲うように配置される先端側環状部材5と、を備える。
この場合、伸縮部3bは、保護ジャケット3の表面において周方向つまりはロボット1の周囲を囲う環状に形成されていることから、例えばアームを横方向に延ばすような姿勢を取った場合であっても、上方側の部位がロボット1の上端側に引っかかることで、下方側の部位が大きく垂れ下がることを防止できる。これにより、伸縮部3bがワークや周辺設備へ接触するおそれを低減することができ、ロボット1の可動範囲を制限してしまうことを防止できる。
このとき、シート状部材3aはロボット1の先端側から設置部側までを一体に覆っているため、保護ジャケット3の内部に異物が侵入するおそれや、保護ジャケット3の内部から異物が放出されるおそれも低減することができる。
また、先端側環状部材5の自重によって伸縮部3bが保護ジャケット3の表面に沿って下方に引っ張られることから、動作中に表面に凹凸が生じても、ロボット1の姿勢が変化した際や待機姿勢になったときに保護ジャケット3の表面がピンと張った状態に戻ることになる。そのため、保護ジャケット3の表面に異物が付着したまま残留したり、残留した異物が作業中にワークや周囲環境に飛散したりすることを防止できる。これにより、例えば食品に接する工程で衛生面に悪影響を及ぼすことを防止できる。
また、シート状部材3aは、長手方向の長さが、ロボット1の姿勢によらず、ロボット1の先端部から設置部までのアーム表面に沿った長さよりも長くなるように形成されていることから、ロボット1がどのような姿勢を取ったとしても、ロボット1の表面が露出することがない。これにより、好適にロボット1を保護することができる。
したがって、可動範囲の確保と伸縮部3bの広がりの防止とを両立させることができる。換言すると、ロボット1の可動範囲を過度に制限することなく保護することができるとともに、清掃が容易であって異物の侵入や放出を抑制することができる保護ジャケット3を提供することができる。
また、保護ジャケット3は、先端側収納部3cよりもシート状部材3aの表面に沿った場合における後段側であって当該シート状部材3aを折り重ねた際の根元に位置して設けられている根元側収納部3dに収納され、ロボット1の周囲を囲うように配置される根元側環状部材6を備えるとともに、根元側収納部3dは、当該保護ジャケット3をロボット1に装着した状態において先端側収納部3cよりも長手方向における前段側に位置するように配置され、根元側環状部材6は、先端側環状部材5よりも直径が大きく形成されている。
これにより、ロボット1の姿勢が変化した際、関節の内側においてシワが大きくなって伸縮部3bがロボット1の先端側に押された場合であっても、先端側環状部材5の移動が根元側環状部材6によって規制されることから、保護ジャケット3が全体的にロボット1の先端側に押されて過度に凹凸が生じることを抑制でき、清掃が容易になるとともに異物の付着を抑制することができる。
また、ロボット1が例えば待機姿勢になればそれぞれの先端側環状部材5と根元側環状部材6との自重によって保護ジャケット3の表面をピンと張った状態にすることができ、清掃をより一層容易に行うことができる。
また、フランジ1gが回転するとそれに伴ってシート状部材3aも周方向に捩れることになるが、伸縮部3cは保護ジャケット3の周方向に渡って形成されているため、ある程度の捻れを吸収することができ、長手方向に対してシワが発生することを抑制できる。
さて、ここまでは先端側環状部材5と根元側環状部材6とを設ける構成を示したが、保護ジャケット3は、先端側環状部材5だけを設ける構成とすることもできる。このような構成によっても、伸縮部3bの先端の形状が環状に固定され、ロボット1の姿勢が変化した際にめくれ上がることや、外側に広がってワークや周辺設備に接触するおそれを低減することが可能となり、ロボット1の可動範囲を制限してしまうことを防止できる。
また、先端側環状部材5の自重によって伸縮部3bが保護ジャケット3の表面に沿って下方に引っ張られることから保護ジャケット3の表面がピンと張った状態にすることができること、さらには、保護ジャケット3の内部に異物が侵入するおそれや、保護ジャケット3の内部から異物が放出されるおそれも低減することができることから、ロボット1の可動範囲を過度に制限することなく保護することができるとともに、清掃が容易であって異物の侵入や放出を抑制することができる保護ジャケット3を提供することができる。
さらに、先端側環状部材5だけを設ける場合には、保護ジャケット3に、図7に示すように、先端側収納部3cよりもシート状部材3aの表面に沿った場合における後段側であって当該シート状部材3aを折り重ねた際の根元の位置において当該シート状部材3aの内面に設けられ、当該シート状部材3aをロボット1に連結する連結バンド7を設けることができる。
これにより、姿勢Aのような待機姿勢において伸縮部3bが下方に延びきってしまい、そこから姿勢を変化させようとした際に保護ジャケット3が突っ張って姿勢変化が阻害されることを防止することできる。また、姿勢Cのように領域R2のシワが膨らんでも、連結バンド7により保護ジャケット3がロボット1の先端側に移動することを抑制できることから、表面に凹凸が生じにくくなり、例えば食品に接する工程で衛生面に悪影響を及ぼすことを防止できる。
また、この連結バンド7は、先端側環状部材5と根元側環状部材6とを設けた保護ジャケット3に適用することができる。その場合、保護ジャケット3がロボット1の先端側に寄ってしまうことをより効果的に抑制することができる。
また、シート状部材3aは、長手方向の長さが、ロボット1の姿勢によらず、ロボット1の先端部から設置部までのアーム表面に沿った長さよりも長くなるように形成されていることから、ロボット1がどのような姿勢を取ったとしても、ロボット1の表面が露出することがない。これにより、好適にロボット1を保護することができる。
また、実施形態では、ロボット1の先端側から設置部側までを覆うとだけ説明したが、シート状部材3aは、1枚物のシートを用いる構成とすることもできるが、必ずしも1枚物である必要は無く、長手方向や周方向に分割された複数のシートを筒状に貼り合わせ又は縫い合わせた構成とすることもできる。
また、実施形態では単に筒状と称したが、シート状部材3aは、断面が円形のものに限らず、断面が四角形等の多角形状のものや楕円形状のものを採用することができる。つまり、本明細書で言う筒状とは、ロボット1の周囲を覆うことができる任意の形状を含んでいる。
図面中、1はロボット、1a〜1fはアーム、3は保護ジャケット、3aはシート状部材、3bは伸縮部、3cは先端側収納部、3dは根元側収納部、5は先端側環状部材、6は根元側環状部材、7は連結バンドを示す。

Claims (3)

  1. 複数のアームを有するロボットに装着するロボット用の保護ジャケットであって、
    前記ロボットの先端部から設置部側までを覆う筒状に形成され、一端が前記ロボットの先端部側に固定されるシート状部材と、
    前記ロボットの先端部から設置部への向きを長手方向とすると、長手方向の途中において前記シート状部材を長手方向に折り重ねることにより当該シート状部材の周方向の全域に渡る袋状に形成され、当該保護ジャケットの長手方向における見かけ上の長さを可変とする伸縮部と、
    前記伸縮部の折り重ねられている部位の先端側に設けられている先端側収納部に収納され、前記ロボットの周囲を囲うように配置される先端側環状部材と、
    を備えることを特徴とするロボット用の保護ジャケット。
  2. 前記先端側収納部よりも前記シート状部材の表面に沿った場合における後段側であって当該シート状部材を折り重ねた際の根元に位置して設けられている根元側収納部に収納され、前記ロボットの周囲を囲うように配置される根元側環状部材を備え、
    前記根元側収納部は、当該保護ジャケットを前記ロボットに装着した状態において、前記先端側収納部よりも長手方向における前段側に位置するように配置され、
    前記根元側環状部材は、前記先端側環状部材よりも直径が大きく形成されていることを特徴とする請求項1記載のロボット用の保護ジャケット。
  3. 前記先端側収納部よりも前記シート状部材の表面に沿った場合における後段側であって当該シート状部材を折り重ねた際の根元の位置において当該シート状部材の内面に設けられ、当該シート状部材を前記ロボットに連結する連結バンドを備えることを特徴とする請求項1または2記載のロボット用の保護ジャケット。
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