JP2021070072A - 産業用ロボットのジャケット - Google Patents

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【課題】柔軟性と耐久性とを両立させることができる産業用ロボットのジャケットを提供する。【解決手段】実施形態の産業用ロボット2のジャケット1は、シート状の生地に予めシワ加工を施したシワ生地1aを用いて形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、産業用ロボットに装着するジャケットに関する。
従来、産業用ロボットの内部からオイル等の異物が外部に飛散したり、外部からの異物が産業用ロボットの内部に侵入したりすることを防止するために、産業用ロボットを覆う態様でジャケットを装着することがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−274373号公報
ところで、近年では、例えば食品工場や医薬品工場などの分野に産業用ロボットを導入することがある。そのような分野では、ワークへの異物の混入を防止するために産業用ロボットにジャケットを装着することがあり、また、清潔さを保つためにジャケットを定期的に洗浄することがある。
しかしながら、万が一ジャケットが破れたり生地がほつれたりすると、その破片や糸くずなどが異物として混入するおそれがある。そのため、産業用ロボットのジャケットには、動作を妨げることがない柔軟性を求められている一方で、耐久性も求められている。
そこで、柔軟性と耐久性とを両立させることができる産業用ロボットのジャケットを提供する。
請求項1に記載した発明では、産業用ロボットのジャケットは、シート状の生地に予めシワ加工を施したシワ生地を用いて形成している。一般的な産業用ロボットの場合、同じ動作を何度も繰り返し実行すると考えられる。換言すると、産業用ロボットにジャケットを装着した場合には、そのジャケットは、基本的には常にほぼ同じ位置に生地のねじれや折り目が生じることになる。そして、生地のねじれや折り目が同じ位置に生じ続けると、その部位が弱くなって破れたり生地がほつれたりすると考えられる。
しかし、産業用ロボットはアームを回転させたり、シャフトを直動させたりしながら動作することから、ジャケットに捻れや折り目が生じないようにすることは困難である。
そこで、シート状の生地によりジャケットを形成する。これにより、ジャケットは、シート状つまりは比較的薄い生地で形成されていることから、産業用ロボットの姿勢の変化を妨げることはなく、柔軟性も確保することができる。
そして、ジャケットは、生地に予めシワ加工を施したシワ生地を用いて形成されている。このシワ加工を施すことにより、生地の表面にはシワが形成され、そのシワは、生地の表面形状を維持しようとする内部応力を生み出す。そして、その内部応力によって、生地が折り曲げられたとしても、元の状態つまりは折り目がない状態に戻ろうとする復原作用が得られるようになる。
これにより、ある姿勢からアームが回転して異なる姿勢となった際に一時的に折り目が形成されたとしても、元の姿勢に戻った際には、シワによる復原作用によって折り目が維持されることが抑制され、生地にいわゆる折りぐせがつくことが防止される。つまり、ジャケットの生地そのものに機能性を持たせることにより、捻れや折り目が生じることによる耐久性の低下を抑制することが可能になる。したがって、柔軟性と耐久性とを両立させることができる。
請求項2に記載した発明では、産業用ロボットのジャケットは、産業用ロボットの先端側から設置面側までを一体に覆う形状に形成されている。つまり、ジャケットは、生地の縫い目が極力少なくなるように形成されている。これにより、ジャケットの内部に水分が侵入したり、ジャケットの内部からオイルミストなどが排出されたりする可能性を抑制でき、産業用ロボットに由来する異物がワークに混入したり、設置環境に由来する異物がジャケットの内部に侵入したりするおそれを低減することができる。
請求項3に記載した発明では、産業用ロボットのジャケットは、生地に、洗剤を対象とする耐薬品性溶剤を含浸させている。つまり、ジャケットは、例えば表面に耐薬品性材料をコーティングしたりするのではなく、生地そのものに耐薬品性を持たせている。これにより、ジャケットを洗浄する際に洗剤による劣化を抑制することができるとともに、耐薬品性溶剤を含浸させていることから、産業用ロボットが姿勢を変化させる際に繰り返しジャケットが捩れたり折り曲げられたりしたとしても、コーティングが剥離したりするおそれがなく、ワークに異物として混入するおそれを低減することができる。
請求項4に記載した発明では、産業用ロボットのジャケットは、生地に、撥水性溶剤を含浸させている。つまり、ジャケットは、例えば表面に撥水性コーティングを施すのではなく、生地そのものに撥水性を持たせている。これにより、ジャケットを洗浄する際に水を弾くようになり、撥水性溶剤を含浸させていることから、産業用ロボットが姿勢を変化させる際に繰り返しジャケットが捩れたり折り曲げられたりしたとしても、コーティングが剥離したりするおそれがなく、ワークに異物として混入するおそれを低減することができる。
ジャケットを産業用ロボットに装着した態様を模式的に示す図 ジャケットの生地を模式的に示す図 ケーブルガイドを取り付けた状態を模式的に示す図 ケーブルガイドの形状を斜視にて模式的に示す図 ケーブルガイドを正面視にて模式的に示す図 アタッチメントの形状を模式的に示す図 シワ加工による作用を模式的に示す図 他の産業用ロボットにジャケットを装着した態様を模式的に示す図
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、ジャケット1は、産業用ロボット2に装着される。この産業用ロボット2は、水平多関節型のいわゆる4軸ロボットを想定している。
ジャケット1は、産業用ロボット2の手先側から設置面側までを覆う筒状に形成されている。なお、図1では、説明の簡略化のためにジャケット1を破断図として示している。このジャケット1は、例えばポリエステス系材料をシート状に成形した生地を用いて形成されている。また、ジャケット1は、産業用ロボット2の手先側から設置面側までの全体を一体で覆う構造となっている。
このジャケット1は、図2にハッチングにて模式的に示すように、その表面にシワ加工が施されたシワ生地1aを用いて形成されている。シワ加工とは、意図的に生地にシワ(S)をつける表面処理を施すものである。ここで、シワとは、表面の凹凸がある程度の長さを有している状態を意味しており、いわゆるジャバラのように生地そのものを立体的な形状にするものとは異なっている。このシワ加工では、熱可塑性のポリエステル系の生地であれば、例えば加熱処理によってシワを付けつけることができる。
このとき、シワは、ジャケット1の生地を模式的に示す図2に同方向型として示すように、生地全体で一定方向に揃えて形成することができる。なお、図2では、シワの方向が異なる状態を、異なるハッチングにて模式的に示している。また、シワは、図2に混在型として示すように、生地全体のある領域に一定方向に揃えて形成したものを混在させることができる。あるいは、シワは、図2にランダム型として示すように、生地全体でランダムに形成することもできる。
また、ジャケット1の生地には、耐薬品性溶剤を含浸させている。この場合、薬品としては、次亜塩素酸ナトリウム溶液、エタノール、弱酸性洗剤や弱アルカリ性洗剤あるいは中性洗剤などの洗剤などを対象とすることができる。また、ジャケット1の生地には、撥水性溶剤を含浸させている。ただし、必ずしも全ての耐薬品性溶剤や撥水性溶剤を含浸させなくてもよく、想定される設置環境に応じて耐薬品性溶剤や撥水性溶剤を含浸させる構成とすることができる。
なお、次亜塩素酸ナトリウム溶液、エタノール、弱酸性洗剤や弱アルカリ性洗剤あるいは中性洗剤などの洗剤は洗浄剤として広く利用されている一般的なものであるため、また、撥水性溶剤も広く利用されている一般的なものであるため、それらに対応する耐薬品性溶剤や撥水性溶剤についての説明は省略するものとする。
このジャケット1が装着される産業用ロボット2は、設置面に対して位置が固定されるベース3に、第1軸(J1)を回転軸として設置面に対して平行に回転する第1アーム4が連結されている。本実施形態の場合、ベース3には補助アーム3aが設けられており、それらベース3と補助アーム3aとで第1アーム4を上下から挟む構成となっている。
第1アーム4には、第1アーム4と同期して回転する補助アーム4aが設けられている。そして、第1アーム4は、補助アーム4aとで補助アーム3aを上下から挟む態様で回転する。このとき、第1アーム4は、設置面に対して水平方向に伸びていることから、回転した際にはその先端側がベース3に対して大きく移動することになる。
第1アーム4の先端側には、第2軸(J2)を観点軸として設置面に対して平行な平面内で回転可能な第2アーム5が連結されている。この第2アーム5は、第1アーム4と補助アーム4aとによって上下から挟まれた態様で回転する。このとき、第2アーム5は、設置面に対して水平方向に伸びていることから、回転した際にはその先端側がベース3に対して大きく移動することになる。
第2アーム5の先端側には、設置面に対して垂直方向となる第3軸(J3)に沿って上下動可能であるとともに、第3軸(J3)を中心とする第4軸(J4)方向に回転可能なシャフト6が設けられている。シャフト6は、中空状に形成されており、後述する図5に示すように、シャフト6の上端から下端まで貫通する孔部6aが設けられている。この孔部6aは、産業用ロボット2に取り付けられる図示しないツールに電源や制御信号を伝達するための配線や、ツール側に空気や液体を供給するためのチューブなどの配管に利用される。
また、シャフト6は、第2アーム5を貫通する態様で上下動する構成となっており、その際には、第2アーム5の上方側または下方側に突出している部位が外部に露出した状態になる。そのため、なにも対策を施さない状態では、シャフト6の表面に付着している潤滑油が飛散したり、外部からの異物が第2アーム5内に侵入したり、シャフト6の孔部6aを通って異物がシャフト6の下端まですり抜けたりする可能性がある。なお、シャフト6は、第4軸(J4)に沿って回転しながら上下動させることもできるが、回転させずに上下動させることもできる。
そのため、本実施形態では、第2アーム5の上方側において、シャフト6をジャケット1によって覆っている。また、本実施形態の場合、第2アーム5の上面には、図3にも示すように、ケーブルガイド7が設けられている。このケーブルガイド7は、図4に示すように、シャフト6の周囲を囲う筒状の本体部7aと、本体部7aを第2アーム5の上面に固定するための固定部7bとを有している。これら本体部7aおよび固定部7bは、例えばプロプロピレンなどの樹脂材料によって所定の厚みで一体成形されている。また、ケーブルガイド7は、各部の端面が面取りされている。
本体部7aは、図示左方側となる前縁部7cが、第2アーム5の先端側の形状に沿った曲面状に形成されている。一方、本体部7aは、図示左方側となる後縁部7dが、第2アーム5の上面に形成されているねじ穴を避けるように、前縁部7cよりも小さめの曲面状に形成されている。これにより、本体部7aには、シャフト6が上下動する際の空間部8が形成されている。
また、本体部7aは、図5に示すように、その高さ(H)が、シャフト6が最も上方に位置した状態において、シャフト6の上端までの高さ(H0)よりも高くなるように設定されている。つまり、本体部7aは、シャフト6の上端部が最も第2アーム5の表面から離間した状態において、シャフト6の全体が空間部8に収容される大きさに形成されている。また、本実施形態では、シャフト6の孔部6aを通る配線などを考慮して、ケーブルガイド7の高さを、シャフト6の上端よりも若干の余裕を持たせた位置になるように設定している。この余裕は、例えば配線対象となる部材の太さや曲げ半径などに基づいて適宜設定することができる。
また、本体部7aは、その横幅(W)が、第2アーム5の横幅を超えないように設計されている。このため、ケーブルガイド7を取り付けた状態における平面視においては、ケーブルガイド7の外縁と第2アーム5の外縁とがほぼ一致した状態となっている。本実施形態の場合、ケーブルガイド7は、平面視における第2アーム5の外縁から突出しない大きさに形成されている。
固定部7bは、第2アーム5の上面の形状に沿って湾曲した曲面状に形成されており、本体部7aの近傍の2箇所と後端側の2箇所であって、本体部7aの外側となる位置に、第2アーム5にねじ止めするための貫通孔7eが形成されている。なお、固定部7bの形状は一例であり、その形状は、取り付けるアームの形状に合わせて適宜変更することができる。
そして、ジャケット1は、第2アーム5の下面から、ケーブルガイド7を含めて設置面側までを一体に覆っている。この第2アーム5の下面が、本実施形態で言う産業用ロボット2の先端側に相当する。また、ジャケット1は、設置面との間に隙間が生じないように固定されている。つまり、ジャケット1は、この設置面が、産業用ロボット2の先端側から設置面までの間を、基本的にジャケット1の内部と外部との間に隙間が生じない態様で覆っている。
一方、第2アーム5の下方側において、シャフト6は、図3に示すように、上下方向に伸縮可能なジャバラ構造体9によって覆われている。このジャバラ構造体9は、例えばゴム材料で形成されたものなどを採用することができる。ジャバラ構造体9は、締結バンドによって第2アーム5の下部に固定されている。
そして、シャフト6の下端には、アタッチメント10が取り付けられている。このアタッチメント10は、図6に正面視および側面視にて示すように、中空の筒状部10aを有している。この筒状部10aの図示左端側となる先端側には、筒状部10aよりも径大となる外周フランジ10bが形成されている。このアタッチメント10は、図示右方側となる筒状部10aの後端においてシャフト6に取り付けられたフランジ部材11に固定されている。なお、このフランジ部材11にはジャバラ構造体9の下端部が固定されている。
また、外周フランジ10bには、ツールを取り付けるための取り付け孔10cがその外周部分に複数設けられているとともに、中心部分にケーブルグランド10dが取り付けられている。ケーブルグランド10dは、周知のように、中心部分が開口しており、回転部を回転させることによってその開口径を絞ることができるものである。これにより、ジャケット1に穴を開けることなく、シャフト6の孔部6aを利用して配線などをツールまで導くことができるようになる。
また、ケーブルグランド10dの開口径を絞ることにより、ジャケット1内部からの異物の混入や、シャフト6の孔部6aを通ってきた異物の混入を防止することができる。ただし、配線などが必要ない場合には、アタッチメント10を設ける必要は無く、孔部6aを塞ぐためのキャップなどの部材をシャフト6の下端に取りつれければよい。
次に、上記した構成の作用および効果について説明する。
前述のように、例えば食品工場や医薬品工場などの分野に産業用ロボット2を導入する場合には、ワークへの異物の混入を防止するために産業用ロボット2にジャケット1を装着するとともに、清潔さを保つためにジャケット1を定期的に洗浄すると想定される。その際、万が一ジャケット1が破れたり生地がほつれたりすると、その破片や糸くずなどが異物として混入するおそれがあるため、産業用ロボット2用のジャケット1には、動作を妨げることがない柔軟性が求められるとともに、耐久性も求められることになる。
まず、柔軟性については、生地を比較的薄いシート状に形成するとともに、生地に余裕を持たせることにより確保できると考えられる。一方、耐久性については、産業用ロボット2の動作に鑑みる必要がある。すなわち、一般的な産業用ロボット2の場合、同じ動作を何度も繰り返し実行することになる。換言すると、産業用ロボット2にジャケット1を装着した場合には、そのジャケット1は、基本的にはほぼ同じ位置に生地のねじれや折り目が生じることになる。
そして、生地のねじれや折り目が同じ位置に生じ続けると、その部位が弱くなって破れたり生地がほつれたりすると考えられる。その一方で、柔軟性を確保するためには生地に余裕を持たせる必要があることから、また、産業用ロボット2はアームを回転させたり、シャフト6を直動させたりしながら動作することから、ジャケット1に捻れや折り目が生じないようにすることは困難である。
そこで、本実施形態では、ジャケット1の生地そのものの耐久性を向上させている。具体的には、ジャケット1を、シワ加工が施された生地により形成している。このシワ加工を施すことにより、生地の表面にはシワが形成され、そのシワは、生地の表面形状を維持しようとする内部応力を生み出す。そして、その内部応力によって、生地が折り曲げられたとしても、元の状態つまりは折り目がない状態に戻ろうとする復原作用が得られるようになる。
これにより、図7に実施例として模式的に示すように、ある姿勢(A)からアームが回転して姿勢(B)となり、その際に生地が折り曲げられて一時的に折り目(X)が形成されたとしても、アームが元に戻って姿勢(A)となった際には、シワ(S)による復原作用によって折り目(X)が維持されてしまうことが阻害される。すなわち、ジャケット1は、生地そのものに機能性を持たせることにより、生地にいわゆる折りぐせがつくことを抑制あるいは防止している。
一方、図7に比較例として示すように、シワ加工を施していない未加工生地100aの場合には、姿勢(A)から姿勢(B)となった際に生地が折り曲げられて折り目(X)が形成された場合、アームが元に戻って姿勢(A)となったとしても、シワによる復原作用が無いことから、折り目(X)が維持された状態になる。すなわち、未加工生地100aの場合、いわゆる折りぐせがついたままとなることから、それが繰り返されることで強度が低下し、ジャケット1の損傷を招くおそれがある。
このように、シワ加工を施したシワ生地1aを採用したジャケット1の場合には、関節部分に折り目が生じたとしても、シワによって形成される内部応力から得られる復原作用によって、折りぐせがつくことが防止され、生地のある部位が弱くなって破れたり生地がほつれたりすることが防止される。これにより、生地の耐久性つまりはジャケット1の耐久性を向上させることができる。また、生地はシート状に形成されているものであることから、柔軟性が確保され、産業用ロボット2の動作を妨げることもない。
また、ジャケット1は、産業用ロボット2の全体を一体で覆う構造となっているため、継ぎ目が少なくなっている。換言すると、ジャケット1は、内部に水分が侵入したり、内部からオイルミストなどの異物が排出されたりする可能性のある縫い目が極力少なくなるように形成されている。これにより、産業用ロボット2に由来する異物がワークに混入したり、設置環境に由来する異物がジャケット1の内部に侵入したりするおそれを低減することができる。
また、ジャケット1の生地には、次亜塩素酸ナトリウム溶液、エタノール、弱酸性洗剤や弱アルカリ性洗剤あるいは中性洗剤などの洗剤などを対象とした耐薬品性溶剤を必要に応じて含浸させている。換言すると、本実施形態のジャケット1は、その表面に耐薬品性材料をコーティングしたり貼り付けたりするのではなく、生地そのものに耐薬品性を持たせている。
これにより、食品工場や医薬品工場において洗浄する際、洗剤による劣化を抑制することができる。さらに、耐薬品性溶剤や撥水性溶剤を含浸させていることから、産業用ロボット2が姿勢を変化させる際に繰り返しジャケット1が捩れたり折り曲げられたりしたとしても、コーティング材が剥離したりするおそれがなく、ワークに異物として混入するおそれを低減することができる。
また、ジャケット1は、生地に、撥水性溶剤を必要に応じて含浸させている。つまり、ジャケット1は、例えば表面に撥水性コーティングを施すのではなく、生地そのものに撥水性を持たせている。これにより、ジャケット1を洗浄する際に水を弾くようになり、撥水性溶剤を含浸させていることから、産業用ロボット2が姿勢を変化させる際に繰り返しジャケット1が捩れたり折り曲げられたりしたとしても、コーティングが剥離したりするおそれがなく、ワークに異物として混入するおそれを低減することができる。
ところで、産業用ロボット2の場合には、ジャケット1の耐久性に影響を与えるような動作をすると考えられる。その動作とは、シャフト6の上下動である。より具体的には、シャフト6が下方に移動した場合には、第2アーム5の上方側のジャケット1は、重力によって下方に下がることになる。そして、シャフト6が上方に移動した場合には、シャフト6によってジャケット1が持ち上げられることになる。つまり、シャフト7は、ジャケット1の内面と摺動する可能性と移動する際にジャケット1が引っ張られる可能性とが極めて高い部位であると考えることができると考えられる。
このとき、シャフト6は、ジャケット1の内面に摺動しながら上方に移動する。そして、産業用ロボット2のような4軸ロボットの場合には、シャフト6の上下動は頻繁に繰り返されると考えられる。換言すると、シャフト6とジャケット1との摺動が頻繁に発生することから、ジャケット1との摺動を抑制できれば、ジャケット1の耐久性の向上に大きく寄与する部位であると考えられる。
このように、一般的な産業用ロボット2にジャケット1を装着した場合には、そのジャケット1は、基本的には常にほぼ同じ位置において、内部に収容している産業用ロボット2との間で摺動を繰り返すと考えられる。そして、摺動が同じ位置で繰り返されると、その部位が弱くなって破れたり生地がほつれたりする可能性が高まり、その部分の耐久性を低下させると考えられる。
そこで、本実施形態では、第2アーム5の上面に、シャフト6が上方に最大で移動した場合において、シャフト6よりも上方に端部が位置するケーブルガイド7を設けている。これにより、シャフト6が上下動したとしても、ジャケット1が下方に下がることがなくなることから、また、シャフト6とジャケット1の内面との摺動自体が防止されることから、ジャケット1の耐久性が低下することを防止できる。
また、ケーブルガイド7は、その前縁側、つまりは、アームが回転した際にジャケット1の内面に接触する部位が、曲面状に形成されている。さらに、ケーブルガイド7は、例えば本体部7aの上端側の端面などの各面が面取りされている。これにより、産業用ロボット2の姿勢が変化する際には本体部7の前縁部7aが全体的にジャケット1の内面と摺動することになり、部分的に摺動する場合と比べて力が分散されることから、ジャケット1の損傷を抑制することができる。
したがって、第2アーム5の回転とともに移動するケーブルガイド7によってジャケット1の耐久性が低下することが抑制される。また、本体部7が第2アーム5から突出した状態になることが防止されるため可動範囲を狭めることもない。さらには、本体部7aの外側となる位置に第2アーム5にねじ止めするための貫通孔7eを形成しているので、着脱を容易に行うことができる。また、既設の産業用ロボット2に対しても取り付けることができる。
さらに、ケーブルガイド7は、前縁部7cが第2アーム5の外縁にほぼ等しい形状に形成されており、平面視において、第2アーム5の外縁との間に段差がない形状となっている。これにより、産業用ロボット2の姿勢が変化した際、ジャケット1の内面と強く摺動する部位を減らすことができ、耐久性が低下することを抑制できる。
実施形態では産業用ロボット2として4軸ロボットを対象としてジャケット1を装着する例を示したが、ジャケット1は、その大きさや形状を変更することにより、図8に示すように垂直多関節型のいわゆる6軸ロボット、あるいは、7軸ロボットのような産業用ロボット2に装着することもできる。この場合、実施形態と同様に、シワ加工を施したシート状の生地を用いてジャケット1を形成することにより、柔軟性と耐久性とを両立させることができる。
実施形態では生地の全体にシワ加工を施す例を示したが、例えばジャケット1を形成した際に関節部分になる部位にシワ加工を施すなど、生地の一部にシワ加工を施す構成とすることができる。
実施形態では生地を筒状に成形する例を示したが、いわゆる三次元立体編物のように、ポリエステル系の糸材を立体的に編み込むことにより、筒状のジャケット1を形成することができる。
実施形態では、ケーブルガイド7の本体部7aを、図5に示す正面視にてその外形が矩形に見える形状に形成する例を示したが、図5における上端側の角部を面取りしたように見える形状に形成することができる。これにより、ジャケット1の内面と摺動する際における摩擦を低減でき、耐久性が低下するおそれをより一層低減することができる。
上記記載はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の変形や組み合わせが可能であり、それらも均等の範囲に含まれる。
図面中、1はジャケット、1aはシワ生地、2は産業用ロボット、5は第2アーム(アーム)、6はシャフト、6aは孔部、7はケーブルガイド、7aは本体部、7bは固定部、7cは前縁部、7eは貫通孔、8は空間部を示す。

Claims (4)

  1. シート状の生地に予めシワ加工を施したシワ生地を用いて形成されている産業用ロボットのジャケット。
  2. 産業用ロボットの先端側から設置面側までを一体に覆う形状に形成されている請求項1記載の産業用ロボットのジャケット。
  3. 前記生地に、洗剤を対象とする耐薬品性溶剤を含浸させた請求項1または2記載の産業用ロボットのジャケット。
  4. 前記生地に、撥水性溶剤を含浸させた請求項1から3のいずれか一項記載の産業用ロボットのジャケット。
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