JP7126929B2 - 多関節ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、多関節ロボットに関する。
多関節ロボットでは、アームが受ける重力による負荷モーメントを相殺するために重力バランサが用いられる。
このような重力バランサとして、ガスバランサ(例えば、特許文献1参照)及びバネバランサ(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特開2014-195854号公開特許公報 特開2001-225293号公開特許公報
しかしながら、ガスバランサにはガス抜けが発生する可能性があった。また、バネバランサには、サイズが大きいのでロボットが大型化する傾向があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ガス抜けが発生せず且つロボットの大型化を抑制することが可能なバランサを備える多関節ロボットを提供することを目的としている。
上記課題を解決すべく本発明者等は鋭意検討した。この検討において、本発明者等は、ロボットのアームが受ける重力による負荷モーメントに抗するモーメントをアームに発生させる部材の材料として、ゴムに着目した。ゴムは、以前は十分な耐久性を有しなかったので、バランサに用いることは考えられなかったが、現在では、十分な耐久性を有するゴムが入手可能である。ゴムを用いたバネであれば、ガス抜けの恐れがない。しかも、ゴムを用いたバネのサイズは、コイルバネに比べて、同等かそれ以下である。
そこで、本発明者等は、ロボットのアームが受ける重力による負荷モーメントに抗するモーメントをアームに発生させる部材の材料としてゴムを用いることを想到した。
本発明のある形態(aspect)に係る多関節ロボットは、複数のリンクと、前記複数のリンクにおける互いに隣接する一対のリンクをそれぞれの回動軸線の周りに相対的に回動可能に連結する1以上の関節と、を含むロボットアームと、前記1以上の関節のうちの所定の回動軸線を有する関節によって当該所定の回動軸線の周りに回動可能に連結された一対のリンクの間に設けられ、当該一対のリンクのうちの先端に近い先端側リンクに前記ロボットアームの自重による前記所定の回動軸線周りの負荷モーメントに抗するモーメントを発生させるバランサと、を備え、前記バランサが、前記所定の回動軸線に平行な第1回動軸線の周りに回動自在に、前記一対のリンクのうちの先端から遠い基端側リンクに設けられた第1滑車と、前記所定の回動軸線に平行な第2回動軸線の周りに回動自在に前記先端側リンクに設けられた第2滑車と、前記第1滑車と前記第2滑車とに巻き掛けられた環状のゴム状弾性部材と、を備える。ここで、「滑車」とは、溝のついた車が軸の周りを回れるようにしたものを意味する。「滑車」の典型例としてプーリーが挙げられるが、「滑車」は、プーリー以外の「溝のついた車が軸の周りを回れるようにしたもの」でもよい。
また、「ゴム状弾性部材」とは、弾性を有する高分子化合物を材料とする部材を意味する。「弾性を有する高分子化合物」は、天然ゴム及び合成ゴムを含む。
この構成によれば、ロボットアームの自重による所定の回動軸線周りの負荷モーメントに抗するモーメント(以下、重力対抗モーメントという)を発生させる部材がゴム状弾性体である。ゴム状弾性体はガス抜けの恐れがない。また、ゴム状弾性体を用いたバネのサイズは、コイルバネに比べて、同等かそれ以下である。従って、ガス抜けが発生せず且つロボットの大型化を抑制することが可能なバランサを備える多関節ロボットを提供することができる。
また、バランサが、所定の回動軸線に平行な第1回動軸線の周りに回動自在に基端側リンクに設けられた第1滑車と、所定の回動軸線に平行な第2回動軸線の周りに回動自在に先端側リンクに設けられた第2滑車とに環状のゴム状弾性部材が巻き掛けられるように構成されるので、ロボットアームが所定の回動軸線の周りに回動すると、バランサが、第1回動軸線の周りに回動し、このバランサの回動に応じて、第1滑車及び第2滑車が、これらに巻き掛けられた環状のゴム状弾性部材が屈曲しないようにそれぞれ第1回動軸線及び第2回動軸線の周りに回動する。これにより、ロボットアームの回動によってゴム状弾性部材が屈曲するのが防止される。また、バランサの回動に応じてゴム状弾性部材が伸縮して断面積(断面形状)が変化しても、バランサの両端部においてゴム状弾性部材を1対の滑車によってしっかり保持することができる。さらに、この際に、第1滑車及び第2滑車がそれぞれの軸方向に移動することにより、ゴム状弾性部材の軸方向のズレが自動的に修正される。
前記ロボットアームが、固定対象物に固定される前記リンクである基部と、旋回軸線の周りに回動可能に前記基部に連結された前記基端側リンクである旋回部と、前記所定の回動軸線であって前記旋回軸線に垂直な下腕回動軸線の周りに回動可能に前記旋回部に連結された前記先端側リンクである下腕部と、を含み、前記バランサが、前記旋回部と前記下腕部との間に設けられ、前記ロボットアームの自重による前記下腕回動軸線周りの負荷モーメントに抗するモーメントを前記下腕部に発生させるものであり、前記第1滑車が、前記下腕回動軸線に平行な前記第1回動軸線の周りに回動自在に前記旋回部に設けられており、前記第2滑車が、前記下腕回動軸線に平行な前記第2回動軸線の周りに回動自在に前記下腕部に設けられていてもよい。
この構成によれば、下腕部に重力対抗モーメントを発生させることができる。
前記ロボットアームが、固定対象物に固定される前記リンクである基部と、旋回軸線の周りに回動可能に前記基部に連結された旋回部と、前記旋回軸線に垂直な下腕回動軸線の周りに回動可能に前記旋回部に連結された前記基端側リンクである下腕部と、前記所定の回動軸線であって前記旋回軸線に垂直な上腕回動軸線の周りに回動可能に前記下腕部に連結された前記先端側リンクである上腕部と、を含み、前記バランサが、前記下腕部と前記上腕部との間に設けられ、前記ロボットアームの自重による前記上腕回動軸線周りの負荷モーメントに抗するモーメントを前記上腕部に発生させるものであり、前記第1滑車が、前記上腕回動軸線に平行な前記第1回動軸線の周りに回動自在に前記下腕部に設けられており、前記第2滑車が、前記上腕回動軸線に平行な前記第2回動軸線の周りに回動自在に前記上腕部に設けられていてもよい。
この構成によれば、上腕部に重力対抗モーメントを発生させることができる。
前記第1滑車と前記第2滑車とに複数の前記環状のゴム状弾性部材が巻き掛けられていてもよい。
この構成によれば、ゴム状弾性部材の数を調整することによって、バランサによる重力対抗モーメントを容易に調整することができる。また、複数のゴム状弾性部材のうちの1つが切断した場合、残りのゴム状弾性部材によってバランサの機能をある程度維持することができ、切断したゴム状弾性部材を正常なものと交換することによって、直ぐに、バランサを正常な状態に復帰させることができる。
複数の前記環状のゴム状弾性部材は、互いに異なった弾性係数を有してもよい。
この構成によれば、ゴム状弾性部材の弾性係数を適宜選択することによって、バランサによる重力対抗モーメントを精緻に調整することができる。
前記基端側リンク又は前記先端側リンクに、前記所定の回動軸線に平行な第3回動軸線の周りに回動自在に張力調整滑車が設けられており、前記張力調整滑車は、前記第1滑車と前記第2滑車とに巻き掛けられた前記環状のゴム状弾性部材の前記第1滑車と前記第2滑車との間に位置する少なくとも一方の直線状部分を前記所定の回動軸線の延在方向から見て屈曲させるようにして、前記一方の直線状部分に交差する方向における位置を調整することが可能なように設けられていてもよい。
この構成によれば、張力調整滑車の一方の直線状部分に交差する方向における位置を調整することによって、一方の直線状部分の屈曲度合を調整し、ひいては、ゴム状弾性部材の張力を調整することができる。
前記基端側リンクに、前記所定の回動軸線に平行な第4回動軸線の周りに回動自在に中間滑車が設けられており、前記中間滑車は、前記第1滑車と前記第2滑車とに巻き掛けられた前記環状のゴム状弾性部材の前記第1滑車と前記第2滑車との間に位置する一対の直線状部分を、前記所定の回動軸線の延在方向から見て、屈曲させるように設けられていてもよい。
この構成によれば、第1滑車と第2滑車とに巻き掛けられた環状のゴム状弾性部材を所定の回動軸線の延在方向から見て屈曲させることができるので、ゴム状弾性部材を屈曲させないと仮定した場合におけるゴム状弾性部材の仮想位置と屈曲させたゴム状弾性部材との間の空間に位置する他の部材との干渉を回避することができる。
さらに、重要な作用効果として、この構成によれば、ロボットアームが、所定の回動軸線の周りに回動した場合、バランサがゴム状弾性部材の屈曲方向に回動すると、ゴム状弾性部材が中間滑車に接触しない状態が生じ得る。一方、バランサがゴム状弾性部材の屈曲方向と反対方向に回動すると、ゴム状弾性部材が中間滑車によってより大きく屈曲される状態が生じる。後者の状態におけるバランサによる重力対抗モーメントは、前者の状態におけるバランサによる重力対抗モーメントより大きい。従って、この構成によれば、ロボットアームの回動方向に依存して、バランサによって非対称な重力対抗モーメントをロボットアームに発生させることができる。
前記バランサがカバー部材によって覆われていてもよい。
この構成によれば、バランサを保護することができる。
本発明は、ガス抜けが発生せず且つロボットの大型化を抑制することが可能なバランサを備える多関節ロボットを提供できるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態1に係る多関節ロボットの構成の一例を模式的に示す側面図である。 図2は、図1のバランサの縦断面を模式的に示す断面図である。 図3は、図1の多関節ロボットのアーム部が下腕回動軸線の周りに回動した状態を模式的に示す側面図である。 図4は、本発明の実施形態2に係る多関節ロボットの構成の一例を模式的に示す側面図である。 図5は、本発明の実施形態2に係る多関節ロボットの構成の他の例を模式的に示す側面図である。 図6は、本発明の実施形態3に係る多関節ロボットの構成の一例を模式的に示す側面図である。 図7は、図6の多関節ロボットのアーム部が下腕回動軸線の周りに回動した状態を模式的に示す側面図である。 図8は、本発明の実施形態4に係る多関節ロボットの構成の一例を模式的に示す側面図である。 図9は、本発明の実施形態5に係る多関節ロボットの構成の一例を模式的に示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、以下の図は本発明を説明するための図であるので、本発明と無関係な要素が省略される場合、誇張等により寸法が正確でない場合、簡略化される場合、複数の図において、互いの要素が一致しない場合等がある。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。また、以下では、ロボットアーム4の基部1が、旋回軸線ASが鉛直になるように設置される場合を例示するので、図1、図3~図9において、図の上下方向が鉛直方向を示す。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る多関節ロボットの構成の一例を模式的に示す側面図である。図2は、図1のバランサの縦断面を模式的に示す断面図である。図2は、図1の直線LVに沿った断面を示す。
[構成]
図1を参照すると、本実施形態の多関節ロボット100は、ロボットアーム4と、バランサ14とを備える。ロボットアーム4は、基部1と、旋回部2と、アーム部3と、を備える。
多関節ロボット100は、例えば、垂直多関節ロボットで構成される。基部1は、固定対象物(例えば、床、台車等)に固定される。旋回部2は、旋回軸線ASの周りに回動可能に基部1に連結されている。旋回軸線ASは、例えば、基部1及び旋回部2の中心部を通るように延在している。
ロボットアーム4は、1以上の関節によって連結された複数のリンクで構成されている。ここでは、ロボットアーム4は、下から順に基部1を構成するリンク、旋回部2を構成するリンク、下腕部3aを構成するリンク、上腕部3bを構成するリンク(図8及び図9参照)、手首部を構成するリンク(図に示さず)で構成されている。
下腕部3a、上腕部3b、及び手首部がアーム部を構成している。そして、下腕部3aの下端部が、所定の下腕回動軸線ALの周りに回動可能に旋回部2に連結されている。下腕回動軸線ALは、例えば、下腕部3aの下端部の中央部を旋回軸線ASに垂直な方向に通るように延在している。下腕部3aは、下腕回動軸線ALが旋回軸線ASから離れて位置するように、旋回部2に連結されている。なお、下腕部3aは、下腕回動軸線ALが旋回軸線AS上に位置するように、旋回部2に連結されていてもよい。
以下では、ロボットアーム4の基部1が、旋回軸線ASが鉛直になるように設置される場合を説明する。しかし、ロボットアーム4の設置態様はこれに限定されない。例えば、ロボットアーム4の基部1が、旋回軸線ASが水平になるように壁等に設置される場合等がある。これらの場合にも本実施形態が同様に適用される。
バランサ14は、以下では、滑車としてプーリーを備えるが、滑車は、プーリー以外の「溝のついた車が軸の周りを回れるようにしたもの」でもよい。
バランサ14は、基端側プーリー(基端側滑車)11と、先端側プーリー(先端側滑車)12と、環状のゴム状弾性部材13と、を備える。以下に基端側プーリー11及び先端側プーリー12の配置を説明するが、これは一例であり、基端側プーリー11及び先端側プーリー12の配置は、多関節ロボット100の設計に応じて、適宜、設計される。
基端側プーリー11は、下腕回動軸線ALに平行な第1回動軸線A1の周りに回動自在に旋回部2に設けられている。基端側プーリー11は、例えば、第1回動軸線A1が、旋回軸線ASに対して下腕回動軸線ALと反対側に且つ旋回軸線ASから離れて位置するように設けられている。また、基端側プーリー11は、例えば、下腕回動軸線ALより下方に位置するように設けられている。
図2を参照すると、基端側プーリー11は、ゴム状弾性部材13が巻き掛けられる円環状の第1案内溝21と、第1回転軸挿通孔22と、第1軸受23と、を有している。第1案内溝21は、第1回転軸挿通孔22と同軸に設けられている。第1案内溝21は、1以上の本数のゴム状弾性部材13が並列に巻き掛けられるように形成される。第1案内溝21は、ここでは、3本のゴム状弾性部材13が並列に巻き掛けられるように形成されている。これらの複数(ここでは3本)のゴム状弾性部材13は、互いに同じ仕様に設計されている。
第1回転軸挿通孔22の内周面には第1軸受23が設けられている。一方、旋回部2に、第1回転軸線A1と同軸に第1回転軸25が設けられている。この第1回転軸25に、第1回転軸挿通孔22に第1回転軸25が挿通されるようにして、基端側プーリー11が嵌合されている。この嵌合の後、規制部材26が第1回転軸25の先端に取り付けられて、基端側プーリー11が、第1回転軸25から外れないように規制されている。この構成により、基端側プーリー11が、第1軸受23及び第1回転軸25を介して、第1回転軸線A1の周りに回動自在に旋回部2に固定されている。
図1を参照すると、先端側プーリー12は、下腕回動軸線ALに平行な第2回動軸線A2の周りに回動自在に下腕部3aに設けられている。先端側プーリー12は、例えば、第2回動軸線A2が、下腕回動軸線ALに対して第1回動軸線A1と同じ側に且つ下腕回動軸線ALから離れて位置するように設けられている。また、図1では、下腕部3aが略直立している。以下、この下腕部3aが略直立した状態を「直立状態」と呼ぶ。先端側プーリー12は、例えば、直立状態にある下腕部3aにおいて、下腕回動軸線ALより下方に位置するように設けられている。なお、先端側プーリー12は、第2回動軸線A2が下腕回動軸線ALから離れて位置するように設けられればよく、第2回動軸線A2が下腕回動軸線ALに対していずれの側(方向)に位置するかは、アーム部3の動作可能領域に応じて適宜設定される。図1の構成例では、アーム部3が、下腕回動軸線ALの周りに、図3の左右方向に所定の角度範囲で回動することを想定して、第2回動軸線A2が下腕回動軸線ALに対して上述の側(方向)に位置するように設定されている。
図2を参照すると、先端側プーリー12は、ゴム状弾性部材13が巻き掛けられる円環状の第2案内溝31と、第2回転軸挿通孔32と、第2軸受33と、を有している。第2案内溝31は、第2回転軸挿通孔32と同軸に設けられている。第2案内溝31は、1以上の本数のゴム状弾性部材13が並列に巻き掛けられるように形成される。第2案内溝31は、ここでは、3本のゴム状弾性部材13が並列に巻き掛けられるように形成されている。第1回転軸挿通孔22の内周面には第1軸受23が設けられている。一方、下腕部3に、第2回転軸線A2と同軸に第2回転軸35が設けられている。この第2回転軸35に、第2回転軸挿通孔32に第2回転軸35が挿通されるようにして、先端側プーリー12が嵌合されている。この嵌合の後、規制部材36が第2回転軸35の先端に取り付けられて、先端側プーリー12が、第2回転軸35から外れないように規制されている。この構成により、先端側プーリー12が、第2軸受33及び第2回転軸35を介して、第2回転軸線A2の周りに回動自在に下腕部3に固定されている。
先端側プーリー12は、第2案内溝31と基端側プーリー11の第1案内溝21とが略同一平面上に位置するように設けられている。先端側プーリー12の第2案内溝31の径は、基端側プーリー11の第1案内溝21の径と同じでもよく、異なっていてもよい。
図1の構成例では、下腕回動軸線ALの延在方向から見て、第1回動軸線A1と第2回動軸線A2とを結ぶ直線LVが第1回動軸線A1と下腕回動軸線ALとを結ぶ直線LNに交差する角度θがゼロ度の場合に、ゴム状弾性部材13の張力が最小になる。なお、正確には、直線LVは、第1回動軸線A1及び第2回動軸線A2を含む平面を表しており、直線LNは、第1回動軸線A1及び下腕回動軸線ALを含む平面を表している。環状のゴム状弾性部材13は、この状態において、当該ゴム状弾性部材13を基端側プーリー11及び先端側プーリー12に巻き掛けたときの張力が所定の張力になるように設計される。
環状のゴム状弾性部材13の断面形状は、どのような形状でもよく、ここでは、円形とされる。ここで、「ゴム状弾性部材」とは、弾性を有する高分子化合物を材料とする部材を意味する。「弾性を有する高分子化合物」は、天然ゴム及び合成ゴムを含む。ゴム状弾性部材13は、弾性率が1MPa以上且つ10MPa以下の範囲内にあることが好ましい。ゴム状弾性部材13の材料として、シリコンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)等が例示される。
なお、基端側プーリー11及び先端側プーリー12に、それぞれ、複数の第1案内溝及び第2案内溝を設け、これらの第1案内溝及び第2案内溝に、それぞれ、複数のゴム状弾性部材13を巻き掛けてもよい。
また、第1案内溝21及び第2案内溝31を、それぞれ、1つのままとするとともに通常より深く形成し、その第1案内溝21及び第2案内溝31に、複数の環状のゴム状弾性部材13を重ねて巻き掛けてもよい。これにより、案内溝の数を増やすことなく、複数のゴム状弾性部材13を使用することができる。
[動作]
次に、以上のように構成された多関節ロボット100の動作を説明する。図3は、図1の多関節ロボット100のアーム部3が下腕回動軸線ALの周りに回動した状態を模式的に示す側面図である。
図1及び図3を参照すると、バランサ14では、上述のように、下腕回動軸線ALの延在方向から見て、第1回動軸線A1と第2回動軸線A2とを結ぶ直線LV(以下、単に直線LVという)が第1回動軸線A1と下腕回動軸線ALとを結ぶ直線LN(以下、単に直線LNという)に交差する角度θがゼロ度の場合に、第1回動軸線A1と第2回動軸線A2との距離が最小になり、それによって、環状のゴム状弾性部材13の張力が最小になる。この状態のバランサ14の角度位置を「基準角度位置」と呼ぶ。また、角度θを「回動角θ」と呼ぶ。
バランサ14の回動角θとバランサ14がアーム部3に発生させる重力対抗モーメントとの関係は一般のバランサと同じである。まず、これについて、簡単に説明する。
アーム部3が、起立状態から図の右又は左に下腕回動軸線ALの周りに回動すると、バランサ14が、基準角度位置から第1回動軸線A1の周りに上方又は下方に回動する。すると、ゴム状弾性部材13が伸長し、バランサ14の回動角θに応じた重力対抗モーメントを下腕部3aに発生させる。
次に、本実施形態のバランサ14に特有の(固有の)動作を説明する。以下には、アーム部3が図の右方向に回動する場合を説明するが、アーム部3が図の左方向に回動する場合もこれと同様であるので、その説明を省略する。
アーム部3が、図1の起立状態から、図3に示すように、これらの図の右方向に下腕回動軸線ALの周りに回動すると、バランサ14(具体的にはゴム状弾性部材13)が、基準角度位置から第1回動軸線A1の周りに上方に回動する。この際、バランサ14では、先端側プーリー12が、ゴム状弾性部材13を介して基端側プーリー11を、第1回動軸線A1の周りにバランサ14と同じ回転方向に回転させるとともに、基端側プーリー11が、ゴム状弾性部材13を介して先端側プーリー12を、第2回動軸線A2の周りにバランサ14と反対の回転方向に回転させる。これにより、基端側プーリー11及び先端側プーリー12に巻き掛けられたゴム状弾性部材13がアーム部3の回動によって屈曲するのが防止される。この際、ゴム状弾性部材13の一対のプーリー11,12の間に位置する一対の部分には、相対的に反対方向の応力が発生するが、これらの応力が一対のプーリー11,12の回動によってバランスされる。また、例えば、ゴム状弾性部材13が棒状に形成されたと仮定した場合、バランサの回動に応じてゴム状弾性部材が伸縮して断面積(断面形状)が変化するので、バランサの両端部においてゴム状弾性部材をしっかり保持することが困難である。しかし、本実施形態では、バランサ14の両端部においてゴム状弾性部材13を1対のプーリー11,12によって保持するので、バランサ14の回動に応じてゴム状弾性部材13が伸縮して断面積(断面形状)が変化しても、バランサ14の両端部においてゴム状弾性部材13を1対のプーリー11,12によってしっかり保持することができる。
また、基端側プーリー11及び先端側プーリー12が、それぞれ、第1軸受23及び第2軸受33を介して旋回部2及び下腕部3aに固定されているので、基端側プーリー11及び先端側プーリー12は、それぞれの軸方向に遊びを有して固定されている。従って、アーム部3が回動する際に、基端側プーリー11及び先端側プーリー12がそれぞれの軸方向に移動することにより、ゴム状弾性部材13の基端側プーリー11及び先端側プーリー12の軸方向におけるズレが自動的に修正される。
さらに、複数のゴム状弾性部材13を用いた場合、ゴム状弾性部材13の数を調整することによって、バランサ14による重力対抗モーメントを容易に調整することができる。例えば、多関節ロボット200が扱うワークの重量に応じてバランサ14による重力対抗モーメントを調整したい場合がある。本構成例によれば、このような要求に、ゴム状弾性部材13の数を調整することによって、容易に対応することができる。
また、複数のゴム状弾性部材13のうちの1つが切断した場合、残りのゴム状弾性部材13によって、バランサ14の機能をある程度維持することができ、切断したゴム状弾性部材13を正常なものと交換することによって、直ぐに、バランサ14を正常な状態に復帰させることができる。
{変形例1}
実施形態1の変形例1では、複数の環状のゴム状弾性部材13が、互いに異なった弾性係数を有している。
この変形例1によれば、ゴム状弾性部材13の弾性係数を適宜選択することによって、バランサ14による重力対抗モーメントを精密に調整することができる。
(実施形態2)
図4は、本発明の実施形態2に係る多関節ロボット200の構成の一例を模式的に示す側面図である。図5は、本発明の実施形態2に係る多関節ロボット200の構成の他の例を模式的に示す側面図である。図4及び図5では、多関節ロボット200の基部及び各リンクの詳細な構造の図示が省略されている。
実施形態2の多関節ロボット200は、バランサ14が張力調整プーリー15を備える点で実施形態1の多関節ロボット100と相違し、その他の構成は実施形態1の多関節ロボット100と同じである。以下、この相違点を説明する。
図4を参照すると、旋回部2に、下腕回動軸線ALに平行な第3回動軸線A3の周りに回動自在に張力調整プーリー15が設けられている。張力調整プーリー15は、基端側プーリー11と先端側プーリー12とに巻き掛けられた環状のゴム状弾性部材13の基端側プーリー11と先端側プーリー12との間に位置する一対の直線状部分13a,13bの少なくとも一方の直線状部分13a,13bを下腕回動軸線ALの延在方向から見て屈曲させるようにして、一方の直線状部分13a,13bに交差する方向における位置を調整することが可能なように設けられている。
具体的には、張力調整プーリー15は基端側プーリー11と同様に構成されている。具体的には、張力調整プーリー15は、ゴム状弾性部材13が巻き掛けられる円環状の第3案内溝(図示せず)と、第3回転軸挿通孔(図示せず)と、第3軸受(図示せず)と、を有している。第3案内溝は、第3回転軸挿通孔同軸に設けられている。第3案内溝は、1以上の本数のゴム状弾性部材13が並列に巻き掛けられるように形成される。第1案内溝は、ここでは、3本のゴム状弾性部材13が並列に巻き掛けられるように形成されている。
第3回転軸挿通孔の内周面には第3軸受が設けられている。一方、旋回部2に、第3回転軸線A3と同軸に第3回転軸(図示せず)が設けられている。この第3回転軸に、第3回転軸挿通孔に第3回転軸が挿通されるようにして、張力調整プーリー15が嵌合されている。この嵌合の後、規制部材(図示せず)が第3回転軸の先端に取り付けられて、張力調整プーリー15が、第3回転軸から外れないように規制されている。この構成により、張力調整プーリー15が、第3軸受及び第3回転軸を介して、第3回転軸線A3の周りに回動自在に旋回部2に固定されている。
張力調整プーリー15は、ある構成例では、基端側プーリー11と先端側プーリー12とに巻き掛けられた環状のゴム状弾性部材13の基端側プーリー11と先端側プーリー12との間に位置する上側の直線状部分13aの上方に位置して、当該直線状部分13aを下方に屈曲させるように配置されている。張力調整プーリー15は、可動機構(図示せず)を介して、上下方向に移動可能に旋回部2に取り付けられている。これにより、張力調整プーリー15を下方に移動させるとゴム状弾性部材13の張力が増大し、張力調整プーリー15を上方に移動させるとゴム状弾性部材13の張力が減少する。
図5を参照すると、張力調整プーリー15は、他の構成例では、基端側プーリー11と先端側プーリー12とに巻き掛けられた環状のゴム状弾性部材13の基端側プーリー11と先端側プーリー12との間に位置する上側の直線状部分13aの下方に位置して、当該直線状部分13aを上方に屈曲させるように配置されている。張力調整プーリー15は、可動機構(図示せず)を介して、上下方向に移動可能に旋回部2に取り付けられている。これにより、張力調整プーリー15を上方に移動させるとゴム状弾性部材13の張力が増大し、張力調整プーリー15を下方に移動させるとゴム状弾性部材13の張力が減少する。
なお、張力調整プーリー15を、基端側プーリー11と先端側プーリー12とに巻き掛けられた環状のゴム状弾性部材13の基端側プーリー11と先端側プーリー12との間に位置する下側の直線状部分13bを屈曲させるように配置してもよい。
また、張力調整プーリー15を、上記と同様に、下腕部3aに設けてもよい。
このような実施形態2によれば、張力調整プーリー15の一方の直線状部分13a,13bに交差する方向における位置を調整することによって、当該一方の直線状部分13a,13bの屈曲度合を調整し、それにより、ゴム状弾性部材13の張力を調整することができる。
このような実施形態2の多関節ロボット200が顕著な効果を奏する場合として以下の場合が挙げられる。例えば、ゴム状弾性部材13は、経年変化により伸びて張力が低下する。このような場合に、張力調整プーリー15の位置を調整することによって、ゴム状弾性部材13の張力を所定の張力に戻すことができる。
(実施形態3)
図6は、本発明の実施形態3に係る多関節ロボットの構成の一例を模式的に示す側面図である。図7は、図6の多関節ロボットのアーム部が下腕回動軸線の周りに回動した状態を模式的に示す側面図である。図6及び図7では、多関節ロボット300の基部及び各リンクの詳細な構造の図示が省略されている。
実施形態3の多関節ロボット300は、バランサ14が中間プーリー16を備える点で実施形態1の多関節ロボット100と相違し、その他の構成は実施形態1の多関節ロボット100と同じである。以下、この相違点を説明する。
図6及び図7を参照すると、旋回部2に、下腕回動軸線ALに平行な第4回動軸線A4の周りに回動自在に中間プーリー16が設けられている。中間プーリー16は、基端側プーリー11と先端側プーリー12とに巻き掛けられた環状のゴム状弾性部材13の基端側プーリー11と先端側プーリー12との間に位置する一対の直線状部分13a,13bを、下腕回動軸線ALの延在方向から見て、屈曲させるように設けられている(特に図7を参照)。
中間プーリー16の構成は、中間プーリー16が旋回部2に固定されている以外は、実施形態2の張力調整プーリー15と同じであるので、その説明を省略する。
中間プーリー16は、ここでは、ゴム状弾性部材13の基端側プーリー11と先端側プーリー12との間に位置する一対の直線状部分13a,13bを、下腕回動軸線ALの延在方向から見て、上方に屈曲させるように設けられているが、当該一対の直線状部分13a,13bを下方に屈曲させるように設けられてもよい。
図7を参照すると、このような実施形態3によれば、基端側プーリー11と先端側プーリー12とに巻き掛けられた環状のゴム状弾性部材13を下腕回動軸線ALの延在方向から見て屈曲させることができるので、ゴム状弾性部材13を屈曲させないと仮定した場合におけるゴム状弾性部材13の仮想位置(図7に点線で示す)と屈曲させたゴム状弾性部材13との間の空間に位置する他の部材との干渉を回避することができる。
さらに、重要な作用効果として、実施形態3によれば、下腕部3aが、下腕回動軸線ALの周りに回動した場合、バランサ14がゴム状弾性部材13の屈曲方向に回動すると、ゴム状弾性部材13が中間プーリー16に接触しない状態が生じ得る。一方、バランサ14がゴム状弾性部材13の屈曲方向と反対方向に回動すると、ゴム状弾性部材13が中間プーリー16によってより大きく屈曲される状態が生じる。後者の状態におけるバランサ14による重力対抗モーメントは、前者の状態におけるバランサ14による重力対抗モーメントより大きい。従って、実施形態3によれば、下腕部3aの回動方向に依存して、バランサ14によって非対称な重力対抗モーメントを下腕部3aに発生させることができる。
(実施形態4)
図8は、本発明の実施形態4に係る多関節ロボット400の構成の一例を模式的に示す側面図である。図8では、多関節ロボット400の基部及び各リンクの詳細な構造の図示が省略されている。
図8を参照すると、実施形態4の多関節ロボット400は、実施形態1の多関節ロボット100において、さらに、下腕部3aと上腕部3bとの間にバランサ44が設けられている。これ以外の構成は実施形態1の多関節ロボット100と同じである。
ロボットアーム4では、上腕部3bの下端部が、所定の上腕回動軸線AUの周りに回動可能に下腕部3aに連結されている。上腕回動軸線AUは、例えば、上腕部3bの基端部の中央部を旋回軸線ASに垂直な方向(ここでは水平方向)に通るように延在している。また、上腕回動軸線AUは、ここでは、下腕回動軸線ALに平行である。
バランサ44は、設置位置が異なる他は、バランサ14と同じである。具体的には、バランサ44は、基端側プーリー41と、先端側プーリー42と、環状のゴム状弾性部材43と、を備える。以下に基端側プーリー41及び先端側プーリー42の配置を説明するが、これは一例であり、基端側プーリー41及び先端側プーリー42の配置は、多関節ロボット400の設計に応じて、適宜、設計される。
基端側プーリー41は、上腕回動軸線AUに平行な第5回動軸線A5の周りに回動自在に下腕部3aに設けられている。
先端側プーリー42は、上腕回動軸線AUに平行な第7回動軸線A7の周りに回動自在に上腕部3bに設けられている。先端側プーリー42は、例えば、第7回動軸線A7が、上腕回動軸線AUに対して上腕部3bと反対側に且つ上腕回動軸線AUから離れて位置するように設けられている。
基端側プーリー41及び先端側プーリー42の構成は、実施形態1の基端側プーリー11及び先端側プーリー12の構成と同様であるので、これらの説明を省略する。
このような実施形態4によれば、上腕部3bに重力対抗モーメントを発生させることができる。
(実施形態5)
図9は、本発明の実施形態5に係る多関節ロボット500の構成の一例を模式的に示す側面図である。図9では、多関節ロボット500の基部及び各リンクの詳細な構造の図示が省略されている。
図9を参照すると、実施形態5の多関節ロボット500は、実施形態3の多関節ロボット300において、さらに、下腕部3aと上腕部3bとの間にバランサ44が設けられている。これ以外の構成は実施形態3の多関節ロボット300と同じである。また、バランサ44については、基端側プーリー41及び先端側プーリー41の配置及び構成が実施形態4のバランサ44と同じであり、中間プーリー46が下腕部3aに配置されている。中間プーリー46の構成は、実施形態3の中間プーリー16の構成と同じである。
このような実施形態5によれば、上腕部3bに重力対抗モーメントを発生させることができる。また、ゴム状弾性部材43を屈曲させないと仮定した場合におけるゴム状弾性部材43の仮想位置と屈曲させたゴム状弾性部材43との間の空間に位置する他の部材との干渉を回避することができる。さらに、上腕部3bの回動方向に依存して、バランサ44によって非対称な重力対抗モーメントを上腕部3bに発生させることができる。
(実施形態6)
図1を参照すると、本発明の実施形態6に係る多関節ロボットは、実施形態1乃至5の多関節ロボット100~500において、バランサ14及びバランサ44がカバー部材(図示せず)によって覆われるように修正されたものである。
このような実施形態6によれば、バランサ14及びバランサ44を保護することができる。
(その他の実施形態)
上記の各実施形態及び実施形態1の変形例1において、各プーリー11,12,15,16,41,42,46のサイズ、形状、設置位置は、多関節ロボット100~500の仕様に応じて、適宜設計される。
実施形態1乃至6のいずれかにおいて、バランサ14を設けずに、バランサ44のみを設けてもよい。
上記説明から、当業者にとっては、多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきである。
本発明の他関節ロボットは、ガス抜けが発生せず且つロボットの大型化を抑制することが可能なバランサを備える多関節ロボットとして有用である。
1 基部
2 旋回部
3 アーム部
3a 下腕部
3b 上腕部
11,41 基端側プーリー
12,42 先端側プーリー
13,43 ゴム状弾性部材
14,44 バランサ
15 張力調整プーリー
16,46 中間プーリー
21 第1案内溝
22 第1回転軸挿通孔
23 第1軸受
25 第1回転軸
26 規制部材
31 第2案内溝
32 第2回転軸挿通孔
33 第2軸受
35 第3回転軸
36 規制部材
100,200,300,400,500 多関節ロボット
AS 旋回軸線
AL 下腕回動軸線
AU 上腕回動軸線
A1~A7 第1~第7回動軸線
θ 回動角

Claims (8)

  1. 複数のリンクと、前記複数のリンクにおける互いに隣接する一対のリンクをそれぞれの回動軸線の周りに相対的に回動可能に連結する1以上の関節と、を含むロボットアームと、
    前記1以上の関節のうちの所定の回動軸線を有する関節によって当該所定の回動軸線の周りに回動可能に連結された一対のリンクの間に設けられ、当該一対のリンクのうちの先端に近い先端側リンクに前記ロボットアームの自重による前記所定の回動軸線周りの負荷モーメントに抗するモーメントを発生させるバランサと、を備え、
    前記バランサが、前記所定の回動軸線に平行な第1回動軸線の周りに回動自在に、前記一対のリンクのうちの先端から遠い基端側リンクに設けられた第1滑車と、前記所定の回動軸線に平行な第2回動軸線の周りに回動自在に前記先端側リンクに設けられた第2滑車と、前記第1滑車と前記第2滑車とに巻き掛けられた環状のゴム状弾性部材と、を備える、多関節ロボット。
  2. 前記ロボットアームが、固定対象物に固定される前記リンクである基部と、旋回軸線の周りに回動可能に前記基部に連結された前記基端側リンクである旋回部と、前記所定の回動軸線であって前記旋回軸線に垂直な下腕回動軸線の周りに回動可能に前記旋回部に連結された前記先端側リンクである下腕部と、を含み、
    前記バランサが、前記旋回部と前記下腕部との間に設けられ、前記ロボットアームの自重による前記下腕回動軸線周りの負荷モーメントに抗するモーメントを前記下腕部に発生させるものであり、
    前記第1滑車が、前記下腕回動軸線に平行な前記第1回動軸線の周りに回動自在に前記旋回部に設けられており、
    前記第2滑車が、前記下腕回動軸線に平行な前記第2回動軸線の周りに回動自在に前記下腕部に設けられている、請求項1に記載の多関節ロボット。
  3. 前記ロボットアームが、固定対象物に固定される前記リンクである基部と、旋回軸線の周りに回動可能に前記基部に連結された前記リンクである旋回部と、前記旋回軸線に垂直な下腕回動軸線の周りに回動可能に前記旋回部に連結された前記基端側リンクである下腕部と、前記所定の回動軸線であって前記旋回軸線に垂直な上腕回動軸線の周りに回動可能に前記下腕部に連結された前記先端側リンクである上腕部と、を含み、
    前記バランサが、前記下腕部と前記上腕部との間に設けられ、前記ロボットアームの自重による前記上腕回動軸線周りの負荷モーメントに抗するモーメントを前記上腕部に発生させるものであり、
    前記第1滑車が、前記上腕回動軸線に平行な前記第1回動軸線の周りに回動自在に前記下腕部に設けられており、前記第2滑車が、前記上腕回動軸線に平行な前記第2回動軸線の周りに回動自在に前記上腕部に設けられている、請求項1又は2に記載の多関節ロボット。
  4. 前記第1滑車と前記第2滑車とに複数の前記環状のゴム状弾性部材が巻き掛けられている、請求項1乃至3のいずれかに記載の多関節ロボット。
  5. 複数の前記環状のゴム状弾性部材は、互いに異なった弾性係数を有する、請求項4に記載の多関節ロボット。
  6. 前記基端側リンク又は前記先端側リンクに、前記所定の回動軸線に平行な第3回動軸線の周りに回動自在に張力調整滑車が設けられており、前記張力調整滑車は、前記第1滑車と前記第2滑車とに巻き掛けられた前記環状のゴム状弾性部材の前記第1滑車と前記第2滑車との間に位置する少なくとも一方の直線状部分を前記所定の回動軸線の延在方向から見て屈曲させるようにして、前記一方の直線状部分に交差する方向における位置を調整することが可能なように設けられている、請求項1乃至5のいずれかに記載の多関節ロボット。
  7. 前記基端側リンクに、前記所定の回動軸線に平行な第4回動軸線の周りに回動自在に中間滑車が設けられており、前記中間滑車は、前記第1滑車と前記第2滑車とに巻き掛けられた前記環状のゴム状弾性部材の前記第1滑車と前記第2滑車との間に位置する一対の直線状部分を、前記所定の回動軸線の延在方向から見て、屈曲させるように設けられている、請求項1乃至5のいずれかに記載の多関節ロボット。
  8. 前記バランサがカバー部材によって覆われている、請求項1乃至7のいずれかに記載の多関節ロボット。
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