JP2016118234A - トリポード型等速ジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】反トルク伝達側における外輪の軌道溝とローラユニットの摺動抵抗を低減することが可能なトリポード型等速ジョイントを提供することを目的とする。【解決手段】軌道溝11の底部12には、等速ジョイント2のトルク伝達に伴って傾動するローラユニット30と反トルク伝達側において接触して、当該ローラユニット30を支持する支持面12aが形成される。支持面12aおよび当該支持面12aに対向するローラユニット30の端面42のうち少なくとも一方の摩擦係数は、軌道溝11の溝側面13においてローラユニット30と接触してトルク伝達を行う伝達面13aの摩擦係数よりも小さい値に設定される。【選択図】図4

Description

本発明は、トリポード型等速ジョイントに関するものである。
トリポード型等速ジョイントとして、特許文献1に開示されたものがある。特許文献1の等速ジョイントは、トリポードに設けられた3本の軸部にそれぞれ支持され、外ローラおよび内ローラを有するダブルローラタイプのローラユニットを備える。このようなダブルローラタイプのローラユニットを備える等速ジョイントがジョイント角を付与された状態でトルク伝達を行うと、ローラユニットが外輪の軌道溝を往復するとともに、ローラユニットの内周面とトリポードの軸部との接触位置がトリポードの径方向に往復する。
特開2014−055621号公報
このように、ローラユニットに対してトリポードの軸部が相対移動することにより、外輪の軸方向視においてローラユニットが傾動して、反トルク伝達側において外輪の軌道溝と接触することがある。当該接触による抵抗は、ローラユニットが外輪の軌道溝を往復する際の摺動抵抗となるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、反トルク伝達側における外輪の軌道溝とローラユニットの摺動抵抗を低減することが可能なトリポード型等速ジョイントを提供することを目的とする。
(請求項1)本発明に係るトリポード型等速ジョイントは、軸方向一端側に開口部を有し、軸方向に延びる複数の軌道溝を備える外輪と、3本の軸部を備えるトリポードと、環状に形成され、3本の前記軸部の各々に回転可能に支持され、かつ、前記複数の軌道溝の各々を転動する複数のローラユニットと、を備える。
前記軌道溝の溝幅方向において、前記外輪が回転した場合に、前記軌道溝と前記ローラユニットとの間でトルク伝達される方とは反対側を反トルク伝達側と定義する。前記軌道溝の底部には、前記等速ジョイントのトルク伝達に伴って傾動する前記ローラユニットと反トルク伝達側において接触して、当該ローラユニットを支持する支持面が形成される。前記支持面および当該支持面に対向する前記ローラユニットの端面のうち少なくとも一方の摩擦係数は、前記軌道溝の溝側面において前記ローラユニットと接触してトルク伝達を行う伝達面の摩擦係数よりも小さい値に設定される。
(請求項3)本発明に係るトリポード型等速ジョイントは、軸方向一端側に開口部を有し、軸方向に延びる複数の軌道溝を備える外輪と、3本の軸部を備えるトリポードと、環状に形成され、3本の前記軸部の各々に回転可能に支持され、かつ、前記複数の軌道溝の各々を転動する複数のローラユニットと、を備える。
前記軌道溝の溝幅方向において、前記外輪が回転した場合に、前記軌道溝と前記ローラユニットとの間でトルク伝達される方とは反対側を反トルク伝達側と定義する。前記軌道溝の底部には、前記等速ジョイントのトルク伝達に伴って傾動する前記ローラユニットと反トルク伝達側において接触して、当該ローラユニットを支持する支持面が形成される。前記支持面および当該支持面に対向する前記ローラユニットの端面のうち少なくとも一方を構成する部位は、樹脂材料により形成される。
請求項1および請求項3に記載の発明によると、軌道溝の支持面とローラユニットの端面とが接触する部位における摩擦係数が小さくなる。これにより、等速ジョイントがトルク伝達を行った際に、反トルク伝達側において外輪の軌道溝とローラユニットとの間に発生する摺動抵抗を低減することが可能となる。
実施形態におけるトリポード型等速ジョイントを含む等速ジョイント組立体の軸方向断面図である。 図1における外輪の開口部側から見た断面図である。 軌道溝の幅方向におけるトルク伝達側を拡大して示す断面図である。 軌道溝の幅方向における反トルク伝達側を拡大して示す断面図である。 実施形態の変形態様におけるローラユニットの断面図である。
<実施形態>
(1.等速ジョイント組立体1の全体構成)
等速ジョイント組立体1について、図1を参照して説明する。等速ジョイント組立体1は、例えば、車両の動力伝達シャフトに用いられる。等速ジョイント組立体1は、ディファレンシャル(図示せず)と車輪(図示せず)との連結部位に用いられる。
等速ジョイント組立体1は、図1に示すように、トリポード型等速ジョイント2(以下、「等速ジョイント」と称する)と、シャフト3と、ブーツ4とを備える。等速ジョイント2は、外輪10と、トリポード20と、3つのローラユニット30とを備える。トリポード20は、外輪10に対して、外輪軸方向(図1の左右方向)に移動可能であると共に、傾動可能である。
外輪10は、軸方向一端側に開口部を有する筒状に形成される。外輪10は、本実施形態においては有底筒状に形成されるが、貫通する筒状に形成される場合もある。本実施形態においては、外輪10の底面外側は、ディファレンシャルに連結される。外輪10の内周面には、図1に示すように、外輪10の開口部から奥側(図1の左側)に向かって、外輪10の軸方向に延びる3つの軌道溝11が、周方向に等間隔に形成される。
トリポード20は、ボス21と、ボス21から径方向外方に延びる3本の軸部22(以下、「トリポード軸部」と称する)とを備える。各トリポード軸部22の外周面は、球面凸状に形成される。つまり、トリポード軸部22の外周面の軸方向断面形状は、円弧凸状に形成される。
3つのローラユニット30の各々は、全体としては、環状に形成される。3つのローラユニット30の各々は、3本のトリポード軸部22の各々の外周側に回転可能であり、トリポード軸部22の各々の軸心方向に摺動可能であり、且つ、トリポード軸部22の各々に対して傾動可能に支持される。さらに、3つのローラユニット30の各々は、軌道溝11に沿って転動可能に配置される。3つのローラユニット30は、3つの軌道溝11に対して姿勢を維持した状態で転動する。
ローラユニット30は、外ローラ31と、内ローラ32と、外ローラ31と内ローラ32との径方向間に挟まれるニードル33と、外ローラ31の内周面に係止され、内ローラ32およびニードル33の抜け止めを行う止め輪34と、を有する。このような構成からなるローラユニット30は、径方向に2つのローラ(外ローラ31、内ローラ32)を重ねて配置されたダブルローラタイプである。
シャフト3は、トリポード20のボス21に連結される。つまり、シャフト3と外輪10とに角度を付与した状態で、トリポード20およびローラユニット30を介して、両部材間でトルク伝達が行われる。以下では、シャフト3と外輪10とがなす角度を、等速ジョイント2の「ジョイント角」とも称する。
ブーツ4は、軸心方向に伸縮可能で、且つ、軸心を屈曲可能な蛇腹筒状に形成される。ブーツ4の一端が外輪10の外周面の開口側に取り付けられ、ブーツ4の他端がシャフト3の外周面に取り付けられる。このようにして、ブーツ4は、外輪10の開口側を閉塞する。外輪10の内部領域にはグリースが収容されており、ブーツ4は、グリースが外輪10の開口部から漏出しないようにシールする。
(2.外輪10およびローラユニット30の詳細構成)
(2−1.トルク伝達時におけるローラユニット30の傾動)
外輪10の軌道溝11において、底部12に対して溝幅方向(図2の左右方向)の両側に位置する溝側面13には、ローラユニット30の外周面(外ローラ31の外周面41に相当する)と接触して、トルク伝達を行う伝達面13aが形成される。伝達面13aの断面形状は、所定の曲率または複数の曲率を組み合わせられた凹状に形成される。
ローラユニット30は、図2に示すように、2つの伝達面13aにローラユニット30の外周面41が嵌め込まれるように配置される。ローラユニット30は、外輪10が回転した場合に、当該回転方向に応じて軌道溝11の2つの伝達面13aのうち一方と接触して、外輪10との間でトルク伝達を行う。つまり、外輪10の回転方向が逆方向となった場合には、ローラユニット30は、2つの伝達面13aのうち他方と接触して、外輪10との間でトルク伝達を行う。
ここで、軌道溝11の溝幅方向において、外輪10が回転した場合に、軌道溝11とローラユニット30との間でトルク伝達される方を「トルク伝達側」と定義する。また、トルク伝達側とは逆側であって、軌道溝11とローラユニット30との間でトルク伝達される方とは反対側を「反トルク伝達側」と定義する。
ローラユニット30は、軌道溝11の溝幅方向中央とローラユニット30の回転軸線が一致した状態において、ローラユニット30の外周面41と、当該外周面41と対向するそれぞれの伝達面13aとの間に僅かな隙間が設けられる。そのため、外輪10との間でトルク伝達を行った際には、ローラユニット30は、上記の状態からトルク伝達側に僅かに変位し、反トルク伝達側においては外周面41が伝達面13aから離間した状態となる。
また、ローラユニット30は、上記のように、トリポード軸部22に対して傾動可能に支持され、且つ外輪10の軌道溝11の2つの伝達面13aに嵌め込まれる。そのため、ローラユニット30は、トルク伝達時において、姿勢を維持された状態で軌道溝11を転動する。しかしながら、反トルク伝達側においてはローラユニット30の外周面41が伝達面13aから離間するため、ローラユニット30は、外輪10およびトリポード軸部22との接触位置や荷重の方向などによっては、トリポード軸部22に対して外輪10の回転軸線と平行な軸線周りに傾動する。
このように、等速ジョイント2のトルク伝達に伴ってローラユニット30が傾動すると、ローラユニット30は、反トルク伝達側において、外輪10の内周面の何れかの部位に接触する。本実施形態においては、ローラユニット30は、伝達面13aと外周面41の形状等の設定により、反トルク伝達側に位置し且つ外輪10の径方向外方に位置する端面42が軌道溝11の底部12に接触する(図4を参照)。上記の伝達面13aと外周面41の形状等の設定の詳細については後述する。
(2−2.軌道溝11の底部12における摺動抵抗の低減)
軌道溝11の底部12には、等速ジョイント2のトルク伝達に伴って傾動するローラユニット30と反トルク伝達側において接触して、当該ローラユニット30を支持する支持面12aが形成される。本実施形態においては、外輪10の底部12の所定位置にプレート部材51が固定され、当該プレート部材51の表面が支持面12aを構成する。
ここで、軌道溝11の底部12にローラユニット30の端面42が接触した状態で、ローラユニット30が外輪10の軸方向に往復すると、接触部位における摩擦力が摺動抵抗となる。底部12の支持面12aは、外輪10の内部領域に収容されたグリースにより潤滑され、上記の摺動抵抗の低減が図られている。この摺動抵抗をさらに低減することを目的として、支持面12a(プレート部材51の表面)の摩擦係数が設定されている。
プレート部材51は、外輪10の軸方向に延伸する板状からなり、支持面12aがローラユニット30の端面42と対向する位置に配置される。これにより、ローラユニット30が傾動した際に外輪10の内周面における他の部位に優先して、支持面12aがローラユニット30の端面42と接触する。本実施形態において、支持面12aの摩擦係数は、軌道溝11の溝側面13においてローラユニット30と接触してトルク伝達を行う伝達面13aの摩擦係数よりも小さい値に設定される。
このようなプレート部材51は、ローラユニット30の端面42を支持するとともに、当該端面42との間に発生する摺動抵抗を低減するものである。そのため、プレート部材51の支持面12aは、ある程度の硬度を確保しつつ、摩擦係数が小さいことが望ましい。本実施形態において、支持面12aを構成する部位(プレート部材51)は、低摩擦性を有する樹脂材料により形成される。
プレート部材51を形成する樹脂材料としては、種々のものが採用し得る。本実施形態においては、樹脂材料は、ポリアセタール(POM)樹脂、またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂である。具体的には、ポリアセタールとしてジュラコン(登録商標)、ポリテトラフルオロエチレンとしてテフロン(登録商標)が採用し得る。その他に、プレート部材51を形成する材料としては、セラミック、ガラス繊維で強化されたナイロンが採用し得る。
また、プレート部材51は、表面(支持面12a)の形状、厚みや長さ、幅などを、ローラユニット30の端面42の形状や伝達するトルクの大きさなどを加味して適宜設定される。プレート部材51は、全体として単一の材料で形成される他に、支持面12aを構成する表面部分に低摩擦性を有する樹脂材料を配置する構成としてもよい。上記のような構成により、プレート部材51は、傾動するローラユニット30の端面42を支持するとともに、低摩擦性により摺動抵抗を低減している。
また、支持面12aを構成する部位(プレート部材51)が樹脂材料により形成される一方で、当該支持面12aと対向するローラユニット30の端面42を構成する部位は、金属材料により構成される。よって、本実施形態においては、等速ジョイント2のトルク伝達に伴ってローラユニット30が傾動して、反トルク伝達側においてローラユニット30の端面42と底部12の支持面12aが接触した場合には、金属材料と樹脂材料との異なる材料間での接触となる。
(2−3.軌道溝11の溝側面13とローラユニット30の外周面41)
本実施形態において、軌道溝11の溝側面13およびローラユニット30の外周面41は、以下のような接触状態となるように、それぞれの形状を設定される。即ち、図3に示すように、軌道溝11の溝側面13(伝達面13a)とローラユニット30の外周面41とは、アンギュラコンタクトとなる2箇所の接触部位(第一接触部位T1,第二接触部位T2)で接触する。
このように、等速ジョイント2がトルク伝達を行う際に、トルク伝達側においては軸線方向視で第一接触部位T1と、これよりも径方向内方に位置する第二接触部位T2との2箇所で伝達面13aにローラユニット30の外周面41が接触する。このとき、第一接触部位T1を通り、第一接触部位T1における接触角を有する直線を第一接触線L1とする。
また、第二接触部位T2を通り、第二接触部位T2における接触角を有する直線を第二接触線L2とする。第一接触線L1および第二接触線L2は、交点Pnで交わる。なお、接触角とは、ジョイント角0°におけるトリポード軸部22の中心軸および外輪10の回転軸に対してともに直交する軸をX軸とした場合に、接触部位(T1,T2)における接面の法線とX軸とのなす鋭角をいう。
また、等速ジョイント2がジョイント角を付与された状態でトルク伝達を行う際に、ローラユニット30の内周面43とトリポード軸部22とが接触する位置Tcは、2箇所の接触部位(T1,T2)を通り各接触部位(T1,T2)に対応するそれぞれの接触角を有する2本の接触線(L1,L2)の交点Pnよりも外輪10の径方向外方である。
ここで、ローラユニット30は、上記のように軌道溝11の伝達面13aとアンギュラコンタクトとなるため、交点Pnに対して外輪10の径方向にずれた位置において内周面43がトリポード軸部22との間でトルク伝達を行うと、交点Pnを中心として傾動させようとする荷重を受ける。このとき、本実施形態においては、ローラユニット30の内周面43とトリポード軸部22との接触位置Tcが、交点Pnよりも外輪10の径方向外方に位置する。
そのため、等速ジョイント2のトルク伝達に伴ってローラユニット30が傾動する場合に、ローラユニット30は、図4に示すように、反トルク伝達側においては、ローラユニット30の端面42が軌道溝11の支持面12aに接近する方向(図4の矢印で示す方向)に回転する。つまり、ローラユニット30は、反トルク伝達側の伝達面13aとローラユニット30の外周面41とが非接触となるように構成されている。そして、ローラユニット30の傾動する角度がある程度に達した場合に、プレート部材51の支持面12aとローラユニット30の端面42が接触する。
(3.実施形態の構成による効果)
実施形態において、支持面12aの摩擦係数は、軌道溝11の溝側面13においてローラユニット30と接触してトルク伝達を行う伝達面13aの摩擦係数よりも小さい値に設定される。このような構成によると、軌道溝11の支持面12aとローラユニット30の端面42とが接触する部位における摩擦係数が小さくなる。これにより、等速ジョイント2がトルク伝達を行った際に、反トルク伝達側において外輪10の軌道溝11とローラユニット30との間に発生する摺動抵抗を低減することが可能となる。
実施形態において、支持面12aおよび当該支持面12aに対向するローラユニット30の端面42のうち少なくとも一方を構成する部位は、低摩擦性を有する樹脂材料により形成される。このような構成によると、軌道溝11の支持面12aとローラユニット30の端面42とが接触する部位における摩擦係数が小さくなる。これにより、等速ジョイント2がトルク伝達を行った際に、反トルク伝達側において外輪10の軌道溝11とローラユニット30との間に発生する摺動抵抗を低減することが可能となる。
また、樹脂材料により形成されるプレート部材51は、軌道溝11の支持面12aを構成する。このような構成によると、比較的簡易な構成により、外輪10の軌道溝11とローラユニット30との間に発生する摺動抵抗を低減することが可能となる。これにより、等速ジョイント2の製造コストの増大を抑制できる。
また、底部12の支持面12aを構成する部位は、樹脂材料により形成される。ローラユニット30の端面42を構成する部位は、金属材料により形成される。このような構成によると、等速ジョイント2のトルク伝達に伴ってローラユニット30が傾動して、反トルク伝達側においてローラユニット30の端面42と底部12の支持面12aが接触した場合には、金属材料と樹脂材料との異なる材料間での接触となる。これにより、金属同士の接触と比較して、接触部位における摩擦力を小さくできるので、摺動抵抗を低減できる。
また、プレート部材51を形成する樹脂材料は、ポリアセタール樹脂、またはポリテトラフルオロエチレン樹脂である。このような構成によると、低摩擦性および支持面12aとして必要な硬度を確保することが可能となる。よって、摺動抵抗を低減しつつ、支持面12aとして好適に機能させることができる。
また、軌道溝11の溝側面13とローラユニット30の外周面41とは、アンギュラコンタクトとなる2箇所の接触部位(第一接触部位T1、第二接触部位T2)で接触する。等速ジョイント2がジョイント角を付与された状態でトルク伝達を行う際に、ローラユニット30の内周面43とトリポード20の軸部22とが接触する位置Tcは、2箇所の接触部位(T1,T2)を通り各接触部位(T1,T2)に対応するそれぞれの接触角を有する2本の接触線(第一接触線L1、第二接触線L2)の交点Pnよりも外輪10の径方向外方である。
このような構成によると、等速ジョイント2のトルク伝達に伴ってローラユニット30が傾動する場合に、反トルク伝達側においては、ローラユニット30が外輪10の径方向内方に傾動することを防止できる。これにより、ローラユニット30は、傾動する場合には、軌道溝11の支持面12a側に傾動することになる。当該支持面12aが低摩擦性を有する樹脂材料に形成されているため、ローラユニット30が傾動した際の摺動抵抗を確実に低減できる。
<実施形態の変形態様>
実施形態において、等速ジョイント2は、1つの軌道溝11においてトルク伝達側と反トルク伝達側のそれぞれに配置される複数のプレート部材51を備える。これに対して、プレート部材51は、軌道溝11の溝幅方向の両側に位置する支持面12aを構成する1つ部材からなる構成としてもよい。このような構成によると、部品点数が低減される。
また、実施形態において、支持面12aを外輪10の本体とは別々の部材からなるプレート部材51とした。これに対して、軌道溝11の支持面12aに相当する部位に、摩擦係数の低い材料(例えば実施形態にて示した樹脂材料、またはDLCなどの材料)を塗布して、コーディングにより低摩擦性を有する支持面12aを構成してもよい。
また、実施形態において、プレート部材51は、軌道溝11の支持面12aを構成するように配置される。つまり、樹脂材料により形成される部位は、軌道溝11の支持面12aを構成する部位である。これに対して、支持面12aに代えて、または支持面12aに加えて、当該支持面12aに対向するローラユニット30の端面42が、樹脂材料により形成される構成としてもよい。
具体的には、図5に示すように、ローラユニット130における外ローラ31の端面42は、低摩擦性を有する樹脂材料により形成される。このような構成によると、軌道溝11の支持面12aとローラユニット30の端面42の接触する範囲のうち、一方の対象であるローラユニット30の端面42が低摩擦係数となるので、最小限の範囲に好適に樹脂材料を配置できる。これにより、簡易な構成となり製造コストが低減される。
一方で、支持面12aに代えてローラユニット30の端面42を構成する部位が樹脂材料により形成される場合に、軌道溝11における底部12の支持面12aを構成する部位は、金属材料により形成される構成としてもよい。これにより、反トルク伝達側でローラユニット30の端面42と支持面12aが接触した場合には、金属材料と樹脂材料との異なる材料間での接触となる。これにより、実施形態と同様の効果を奏する。
<付記>
トリポード型等速ジョイント2は、軸方向一端側に開口部を有し、軸方向に延びる複数の軌道溝11を備える外輪10と、3本の軸部(トリポード軸部22)を備えるトリポード20と、環状に形成され、3本の軸部の各々に回転可能に支持され、かつ、複数の軌道溝11の各々を転動する複数のローラユニット30と、を備える。
軌道溝11の溝幅方向において、外輪10が回転した場合に、軌道溝11とローラユニット30との間でトルク伝達される方とは反対側を反トルク伝達側と定義する。
軌道溝11の底部12には、等速ジョイント2のトルク伝達に伴って傾動するローラユニット30と反トルク伝達側において接触して、当該ローラユニット30を支持する支持面12aが形成される。
支持面12aおよび当該支持面12aに対向するローラユニット30の端面42のうち少なくとも一方の摩擦係数は、軌道溝11の溝側面13においてローラユニット30と接触してトルク伝達を行う伝達面13aの摩擦係数よりも小さい値に設定される。
このような構成によると、軌道溝11の支持面12aとローラユニット30の端面42とが接触する部位における摩擦係数が小さくなる。これにより、等速ジョイント2がトルク伝達を行った際に、反トルク伝達側において外輪10の軌道溝11とローラユニット30との間に発生する摺動抵抗を低減することが可能となる。
トリポード型等速ジョイント2は、軸方向一端側に開口部を有し、軸方向に延びる複数の軌道溝11を備える外輪10と、3本の軸部(トリポード軸部22)を備えるトリポード20と、環状に形成され、3本の軸部(22)の各々に回転可能に支持され、かつ、複数の軌道溝11の各々を転動する複数のローラユニット30と、を備える。
軌道溝11の溝幅方向において、外輪10が回転した場合に、軌道溝11とローラユニット30との間でトルク伝達される方とは反対側を反トルク伝達側と定義する。
軌道溝11の底部12には、等速ジョイント2のトルク伝達に伴って傾動するローラユニット30と反トルク伝達側において接触して、当該ローラユニット30を支持する支持面12aが形成される。
このような構成によると、軌道溝11の支持面12aとローラユニット30の端面42とが接触する部位における摩擦係数が小さくなる。これにより、等速ジョイント2がトルク伝達を行った際に、反トルク伝達側において外輪10の軌道溝11とローラユニット30との間に発生する摺動抵抗を低減することが可能となる。
支持面12aおよびローラユニット30の端面42の一方を構成する部位は、樹脂材料により形成される。支持面12aおよびローラユニット30の端面42の他方を構成する部位は、金属材料により形成される。
このような構成によると、等速ジョイント2のトルク伝達に伴ってローラユニット30が傾動して、反トルク伝達側においてローラユニット30の端面42と底部12の支持面12aが接触した場合には、金属材料と樹脂材料との異なる材料間での接触となる。これにより、金属同士の接触と比較して、接触部位における摩擦力を小さくできるので、摺動抵抗を低減できる。
樹脂材料により形成される部位は、軌道溝11の支持面12aを構成する部位である。
このような構成によると、比較的簡易な構成により、外輪10の軌道溝11とローラユニット30との間に発生する摺動抵抗を低減することが可能となる。これにより、等速ジョイント2の製造コストの増大を抑制できる。
樹脂材料は、ポリアセタール樹脂、またはポリテトラフルオロエチレン樹脂である。
このような構成によると、低摩擦性および支持面12aとして必要な硬度を確保することが可能となる。よって、摺動抵抗を低減しつつ、支持面12aとして好適に機能させることができる。
軌道溝11の溝側面13とローラユニット30の外周面41とは、アンギュラコンタクトとなる2箇所の接触部位で接触する。等速ジョイント2がジョイント角を付与された状態でトルク伝達を行う際に、ローラユニット30の内周面とトリポード20の軸部(トリポード軸部22)とが接触する位置は、2箇所の接触部位を通り各接触部位に対応するそれぞれの接触角を有する2本の接触線の交点よりも外輪10の径方向外方である。
このような構成によると、等速ジョイント2のトルク伝達に伴ってローラユニット30が傾動する場合に、反トルク伝達側においては、ローラユニット30が外輪10の径方向内方に傾動することを防止できる。これにより、ローラユニット30は、傾動する場合には、軌道溝11の支持面12a側に傾動することになる。当該支持面12aが低摩擦性を有する樹脂材料に形成されているため、ローラユニット30が傾動した際の摺動抵抗を確実に低減できる。
1:等速ジョイント組立体、 2:トリポード型等速ジョイント(等速ジョイント)、 10:外輪、 11:軌道溝、 12:底部、 12a:支持面、 13:溝側面、 13a:伝達面、 20:トリポード、 22:トリポード軸部(軸部)、 30,130:ローラユニット、 41:外周面、 42:端面、 43:内周面、 51,151:プレート部材、 T1:第一接触部位、 T2:第二接触部位、 L1:第一接触線、 L2:第二接触線、 Pn:交点、 Tc:接触位置

Claims (7)

  1. 軸方向一端側に開口部を有し、軸方向に延びる複数の軌道溝を備える外輪と、
    3本の軸部を備えるトリポードと、
    環状に形成され、3本の前記軸部の各々に回転可能に支持され、かつ、前記複数の軌道溝の各々を転動する複数のローラユニットと、
    を備えるトリポード型等速ジョイントであって、
    前記軌道溝の溝幅方向において、前記外輪が回転した場合に、前記軌道溝と前記ローラユニットとの間でトルク伝達される方とは反対側を反トルク伝達側と定義し、
    前記軌道溝の底部には、前記等速ジョイントのトルク伝達に伴って傾動する前記ローラユニットと反トルク伝達側において接触して、当該ローラユニットを支持する支持面が形成され、
    前記支持面および当該支持面に対向する前記ローラユニットの端面のうち少なくとも一方の摩擦係数は、前記軌道溝の溝側面において前記ローラユニットと接触してトルク伝達を行う伝達面の摩擦係数よりも小さい値に設定される、トリポード型等速ジョイント。
  2. 前記支持面および当該支持面に対向する前記ローラユニットの端面のうち少なくとも一方を構成する部位は、樹脂材料により形成される、請求項1に記載のトリポード型等速ジョイント。
  3. 軸方向一端側に開口部を有し、軸方向に延びる複数の軌道溝を備える外輪と、
    3本の軸部を備えるトリポードと、
    環状に形成され、3本の前記軸部の各々に回転可能に支持され、かつ、前記複数の軌道溝の各々を転動する複数のローラユニットと、
    を備えるトリポード型等速ジョイントであって、
    前記軌道溝の溝幅方向において、前記外輪が回転した場合に、前記軌道溝と前記ローラユニットとの間でトルク伝達される方とは反対側を反トルク伝達側と定義し、
    前記軌道溝の底部には、前記等速ジョイントのトルク伝達に伴って傾動する前記ローラユニットと反トルク伝達側において接触して、当該ローラユニットを支持する支持面が形成され、
    前記支持面および当該支持面に対向する前記ローラユニットの端面のうち少なくとも一方を構成する部位は、樹脂材料により形成される、トリポード型等速ジョイント。
  4. 前記支持面および前記ローラユニットの前記端面の一方を構成する部位は、樹脂材料により形成され、
    前記支持面および前記ローラユニットの前記端面の他方を構成する部位は、金属材料により形成される、請求項2または3に記載のトリポード型等速ジョイント。
  5. 前記樹脂材料により形成される部位は、前記軌道溝の前記支持面を構成する部位である、請求項2〜4の何れか一項に記載のトリポード型等速ジョイント。
  6. 前記樹脂材料は、ポリアセタール樹脂、またはポリテトラフルオロエチレン樹脂である、請求項2〜5の何れか一項に記載のトリポード型等速ジョイント。
  7. 前記軌道溝の前記溝側面と前記ローラユニットの外周面とは、アンギュラコンタクトとなる2箇所の接触部位で接触し、
    前記等速ジョイントがジョイント角を付与された状態でトルク伝達を行う際に、前記ローラユニットの内周面と前記トリポードの前記軸部とが接触する位置は、前記2箇所の接触部位を通り各前記接触部位に対応するそれぞれの接触角を有する2本の接触線の交点よりも前記外輪の径方向外方である、請求項1〜6の何れか一項に記載のトリポード型等速ジョイント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019059204A1 (ja) * 2017-09-19 2019-03-28 Ntn株式会社 トリポード型等速自在継手
JP2019052744A (ja) * 2017-09-19 2019-04-04 Ntn株式会社 トリポード型等速自在継手

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