JP6997367B2 - ピボット球体付き軸受 - Google Patents

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本発明は、一般に広く使用される転がり軸受に関するものであり特に構成部材相互の滑り接触を回避した構造の軸受に関するものである。
現在一般に実用化されている軸受は、外輪と転動体と内輪は相互に転がり接触状態にあり、軸受としての摩擦抵抗を軽減できる構造となっている。しかし転動体の位置を保つためのリテーナーは転動体と相互の接触点で滑り摩擦を発生する構造となっている。場合によっては内輪とも滑り摩擦を発生する構造となっているものもある。外部からの荷重を直接負担する部分ではないので通常の使用状態では大きな問題は生じないが、特別に回転摩擦を軽減したい場合や滑り運動によるチリの発生を極度に嫌う使用状態や真空状態などで潤滑油が使用できない場合等においては構成部材相互の滑り接触を更に回避したい場合がある。
対策として本出願人による特許出願2017-004827に示された偏芯ピボット構造の発展的応用が有効である。回転軸と凹球面受け部との間に転動球体を配置し、凹球面受け部が回転軸の回転中心から偏芯した位置に設け回転軸を通常の軸受で支持する構造とされている。ここで凹球面受け部をリテーナー上に設け、回転軸を転動体と置き換えることで本発明が構成される。このことでどのようにしてリテーナーと転動体との接触が転がり接触となり、内輪、外輪との接触が回避されるかは後述する
特許資料 特願2017-004827
本出願人が時計用のテンプの軸受として知られているピボット軸受けを転がり接触状態で形成する軸受けとして構成したものである。現在存在する先端が尖った軸の周辺に複数のボールを配置した構造のものとは根本的に異なる構造となっている。現在のピボット軸受けは複数のボールが相互に接触してその接触点では滑り接触状態となっている点で本発明の構造とは完全に異なったものとなっている。
鉄道車輪、航空機のジェットエンジン、発電機のタービンなど現在重要な機器の回転部に広く使用されている軸受はそれらの機器の性能を左右する重要な機械要素である。そしてその完成度は極めて高く改良の余地はほとんど無いと考えられている。しかし、上述のごとく転動体の位置を保つためのリテーナーに関してはいくつかの課題が残されており、その改良によって軸受の性能がさらに向上する可能性があることが予測されている。軸受けの性能向上が実現することによってそれを使用する現在の機器の性能は著しく向上し、その経済効果は予測をはるかに超えるものとなる。
多くの機器の回転部に広く使用されている軸受のリテーナーの構造を再検討し、滑り摩擦が発生している個所を転がり接触とすることで残された課題を解決し究極的な性能向上を可能にして、機器の性能を大幅に向上することを目指すものである。
本発明による上記課題を解決する第1の手段は、軸受けの回転中心軸と並行な方向に自転する複数の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転中心軸に合致する対向位置にも凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態としている。更に複数の転動体の球面に接触する円環状内面溝を有する外輪とこれに対向する位置で複数の転動体の球面に接触する円環状外面溝を有する内輪を配置することで本実施例の軸受は構成されている。リテーナーは複数の転動体と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、内輪及び外輪に接触しない位置に相互保持状態に保たれている。このような構成の軸受のリテーナーを、固定した状態で転動体が回転すると該転動体に接触している外輪及び内輪はそれぞれ逆方向に回転する。転動体の凹球面部とリテーナーの凹球面部の間に配置されたピボット球体は転動体の凹球面部の中心軸近辺とリテーナーの凹球面部の中心付近と接触した状態で両者の接触点の動きの共通する回転軸の周りに回転する。この回転軸が転動体の自転回転軸に合致している場合はピボット球体の回転速度は任意であるが回転軸が転動体の自転回転軸に対して傾いていればその点の移動速度に応じて自転し、その接触点での滑り摩擦は発生しない。この状態の理解が困難な場合はその詳細は前記出願特許―特願2017-004827にも記載している。これが本発明の軸受が滑り摩擦を生じない理由である。通常の使用状態では内輪が固定されるか外輪が固定されるかのいずれかであるが各部相互の接触状態及び相互の運動状態は上記説明と反するものではない。
本発明による上記課題を解決する第2の手段は、軸受けの回転中心軸と交差し半径方向に傾いた方向に自転する複数の球状の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転中心軸に合致する対向位置にも凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態としている。更に複数の転動体の球面に接触する円環状内面溝を有する外輪と、これに対向する位置で複数の転動体の球面に接触する円環状外面溝を有する内輪を配置することで本実施例の軸受は構成されている。リテーナーは複数の転動体と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、内輪及び外輪に接触しない位置に相互保持状態に保たれている。
本発明による上記課題を解決する第3の手段は、軸受けの回転中心軸と並行な方向に自転する複数の円筒状の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転中心軸に合致する対向位置にも凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態としている。更に複数の転動体の円筒面に接触する円環状内面溝を有する外輪とこれに対向する位置で複数の転動体の円筒面に接触する円環状外面溝を有する内輪を配置することで本実施例の軸受は構成されている。リテーナーは複数の転動体と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、内輪及び外輪に接触しない位置に相互保持状態に保たれている。
本発明による上記課題を解決する第4の手段は、軸受けの回転中心軸と直角な半径方向に自転する複数の球状の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転軸中心軸に合致する対向位置にも凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態としている。更に複数の転動体の球面に接触する円環状溝を有する下側リングとこれに対向する円環状溝を有する上側リングを配置することで本実施例の軸受は構成されている。リテーナーは複数の転動体と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、下側リング及び上側リングに接触しない位置に相互保持状態に保たれている。
本発明による上記課題を解決する第5の手段は、軸受けの回転中心軸と直角な半径方向に自転する複数のテーパーローラー状の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転軸中心軸に合致する対向位置にも凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態としている。テーパーローラー状の転動体は該転動体のテーパー面に接触するテーパー状の円輪溝を有する下側リングとこれに対向する上側リングの間に配置されている。又、リテーナーは複数の転動体と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、下側リング及び上側リングに接触しない位置に相互保持状態に保たれている。
本発明による上記課題を解決する第6の手段は、軸受けの回転中心軸と傾斜角を持って交差した方向に自転する複数のテーパーローラー状の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転軸中心軸に合致する対向位置に凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態としている。リテーナーは複数の転動体と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、下側リング及び上側リングに接触しない位置に相互保持状態に保たれている。テーパーローラー状の転動体は該転動体のテーパー面に接触する平面を有する下側リングと、これに対向し、該転動体のテーパー面に接触するテーパー状の円輪溝を有する上側リングの間に配置されている。この場合テーパーローラーの大端部側の凹球面部と小端部側の凹球面部の球面半径は異なるものであっても、これに応じてピボット球体の球面半径が該凹球面部の球面半径より小さく設定されていれば機能上問題はない。
本発明の第1の効果は、上記第1の手段のごとき構成の軸受は、そのリテーナーを固定した状態で複数の転動体が回転すると該転動体に接触している外輪及び内輪はそれぞれ逆方向に回転する。転動体の凹球面部とリテーナーの凹球面部の間に配置されたピボット球体は転動体の凹球面部の中心軸近辺と接触した状態で、静止しているリテーナーの凹球面部の底部と接触し、これらの2点を結ぶ線がピボット球体の中心軸と一致していれば該2点で回転半径0の捩じり運動が生じるが、その状態を維持することは実質的に困難である。ピボット球体の位置が上記2つの凹球面部の間でわずかに移動して該2点を結ぶ線がピボット球体の中心軸との間にずれが生ずれば該2点で回転半径の小さな捩じり運動が生じる。この状態では接触点が常に少しずつ移動するので固定された2点の継続的なねじれ運動による焼き付き状態を避けることが出来る。このように該2点でのねじれ運動によって滑り運動が回避できるので滑り摩擦を最小限に抑えることが出来る。潤滑剤があればこの接触点の移動によって自動的に供給されるというに効果が生まれる。これが本発明の軸受が滑り摩擦をほとんど発生しない理由である。
古くから時計用に使用されているピボット軸受けは、接触点をできるだけ小さくして摩擦力の発生点の回転軸中心からの距離を小さくすることで摩擦トルクを軽減しようとするものであるが、結果的には接触点の集中応力荷重が大きくなる。その集中応力荷重に耐えるために軸受にルビーなどの宝石を使用している。本発明のピボットは転動体とリテーナーとの接触点をピボット球体の回転中心軸に極めて近い小さな半径での捩じり運動に変換することで摩擦トルクを軽減できるので無理に接触点を小さくする必要がない。したがって使用する材料も宝石などの特別なものである必要はない。上記の説明ではリテーナーを固定した状態としている。しかし通常の使用状態では内輪が固定されるか外輪が固定されるかのいずれかであるが各部相互の接触状態及び相互の運動状態は上記説明と反するものではない。各部に生じる遠心力などの動的荷重は全体の運動の状態を改善することはあっても悪化させるものとはならない。
第2、第3、の手段においてもその効果は第1の手段における効果とほぼ同様である。第4、の手段においては転動体には該転動体の公転円の外側に向かって遠心力が働くので、従来の軸受ではその部分での転動体とリテーナーの接触圧力による滑り摩擦が大きく、全体としての摩擦係数の増加の原因となっている。特に第5の手段の場合には、その傾向が強く大きな負担となるためテーパーローラーの大端部のコーナーで下側リングまたは上側リングの円輪溝のコーナーを接触させて位置関係を保つ構成のものがあるが、このようにした場合は両者の滑り接触が発生して軸受としての性能の低下を招くことになる。本発明の第5、第6の手段によれば外径側のピボット球体がテーパーローラーの凹球面部とリテーナーの凹球面部との接触によってこの強い遠心力(荷重を受けることによる遠心分力を含む)を支持するので単なる点接触状態での捩じり回転のみとなるので従来の軸受との摩擦係数の差は著しいものがある。ただし、この場合転動体とリテーナーに形成する凹球面部及びピボット球体は応力荷重に強い材質を使用することが必要となる。
図1は本発明の1実施形態を示した正断面図である。 図2は本発明の1実施形態を示した側断面図である。 図3は本発明の1実施形態のP部の詳細を示した部分側断面図である。 図4は本発明の他の実施形態を示した側断面図である。 図5は本発明の他の実施形態を示した側断面図である。 図6は本発明の他の実施形態を示した正断面図である。 図7は本発明の他の実施形態を示した側断面図である。 図8は本発明の他の実施形態を示した正断面図である。 図9は本発明の他の実施形態を示した側断面図である。 図10は本発明の他の実施形態を示した側断面図である。
図において構造的にはその機能を損なわない限り簡略化して表示しているものとする。本発明の軸受の第1の実施例の構造は図1、図2、図3において軸受けの回転中心軸と並行な方向に自転する複数の球状の転動体1の自転軸中心の両端に凹球面部2を設け、リテーナー3の該転動体1の自転中心軸に合致する対向位置にも凹球面部4を設け、両方の凹球面部2及び4の間に該凹球面部2及び4の球面半径R1、R2より小さな球面半径R3を有するピボット球体5を配置した状態としている。更に複数の転動体1の球面に接触する円環状外面溝を有する内輪6とこれに対向する位置で複数の転動体1の球面に接触する円環状内面溝を有する外輪7を配置することで本実施例の軸受は構成されている。リテーナー3は複数の転動体1と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、内輪6及び外輪7に接触しない位置に相互保持状態に保たれている。このような構成の軸受において、該リテーナー3を固定した状態で複数の転動体1が回転すると該転動体1に接触している内輪6及び外輪7はそれぞれ逆方向に回転する。転動体1の凹球面部2とリテーナー3の凹球面部4の間に配置されたピボット球体5は転動体1の凹球面部の中心軸近辺とリテーナー3の凹球面部4の中心付近と接触した状態で両者の接触点の動きの共通する回転軸の周りに回転する。この回転軸が転動体1の自転回転軸に合致している場合はピボット球体5の捩じり回転速度は任意であるが、回転軸が転動体の自転回転軸に対して傾いていればその点の移動速度に応じて回転し、その接触点での滑り摩擦は発生しない。転動体1とリテーナー3との接触点をピボット球体5の回転中心軸に極めて近い小さな半径での捩じり運動に変換することで摩擦トルクを軽減できるので無理に凹球面部2及び凹球面部4とピボット球体5との接触点を小さくする必要がない。これが本発明の軸受が滑り摩擦を小さくできる理由である。通常の使用状態では内輪が固定されるか外輪が固定されるかのいずれかであるが各部相互の接触状態及び相互の運動状態は上記説明と反するものではない。
本発明による上記課題を解決する第2の実施例の構造は、図4に示す如く軸受けの回転中心軸に交差し半径方向に傾いた方向に自転する球状の転動体11の自転軸中心の両端に凹球面部12を設け、リテーナー13の該転動体の自転中心軸に合致する対向位置にも凹球面部14を設け、両方の凹球面部12及び14の間に該凹球面部12及び14の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体15を配置した状態としている。更に複数の転動体11の球面に接触する円環状外面溝を有する内輪16とこれに対向する位置で複数の転動体11の球面に接触する円環状内面溝を有する外輪17を配置することで本実施例の軸受は構成されている。リテーナー13は複数の転動体11と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、内輪16及び外輪17に接触しない位置に相互保持状態に保たれている。該実施例でもその動作は上記第1の実施例の構造の場合とほぼ同様であるが、この構造の軸受は半径方向の荷重のほかに回転軸方向の荷重が加わった状態の時に安定した回転が得られる特徴がある。
本発明による上記課題を解決する第3の実施例の構造は、図5に示す如く軸受けの回転中心軸と並行な方向に自転する円筒状の転動体21の自転軸中心の両端に凹球面部22を設け、リテーナー23の該転動体の自転中心軸に合致する対向位置にも凹球面部24を設け、両方の凹球面部22及び24の間に該凹球面部22及び24の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体25を配置した状態としている。更に複数の転動体21の円筒面に接触する円環状外面溝を有する内輪26とこれに対向する位置で複数の転動体の円筒面に接触する円環状内面溝を有する外輪27を配置することで本実施例の軸受は構成されている。リテーナー23は複数の転動体21と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、内輪26及び外輪27に接触しない位置に相互保持状態に保たれている。該実施例でもその動作は上記第1の実施例の構造の場合とほぼ同様であるが、この構造の軸受は半径方向の荷重のみが加わった状態の時に安定した回転が得られる特徴がある。特に大きな半径方向の荷重が加わった時に安定した回転が得られる特徴がある。
本発明による上記課題を解決する第4の手段は、図6及び図7に示す如く軸受けの回転中心軸と交差し該回転中心軸と直角な半径方向に自転する複数の球状の転動体31の自転軸中心の両端に凹球面部32を設け、リテーナー33の該転動体の自転軸中心軸に合致する対向位置にも凹球面部34を設け、両方の凹球面部32及び34の間に該凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態としている。更に複数の転動体31の球面に接触する円環状溝を有する上側リング36とこれに対向する円環状溝を有する下側リング37を配置することで本実施例の軸受は構成されている。リテーナー33は複数の転動体31と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、上側リング36及び下側リング37に接触しない位置に相互保持状態に保たれている。該実施例でもその動作は上記第1の実施例の構造の場合とほぼ同様であるが、この構造の軸受は半径方向の荷重が小さく、主に回転軸方向の荷重が加わった状態の時に安定した回転が得られる特徴がある。
本発明による上記課題を解決する第5の手段は、図8及び図9に示す如く軸受けの回転中心軸と交差し該回転中心軸と直角な半径方向に自転する複数のテーパーローラー状の転動体41の自転軸中心の両端に凹球面部42を設け、リテーナー43の該転動体41の自転軸中心軸に合致する対向位置に凹球面部44を設け、両方の凹球面部42及び44の間に該凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態としている。テーパーローラー状の転動体41はテーパー状の円輪溝を有する上側リング46とこれに対向する下側リング47の間に配置されている。又、リテーナーは複数の転動体と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、上側リング46及び下側リング47に接触しない位置に相互保持状態に保たれている。
本発明による上記課題を解決する第6の手段は、図10に示す如く軸受けの回転中心軸と半径方向から回転軸方向に傾斜角を持った方向に自転する複数のテーパーローラー状の転動体51の自転軸中心の両端に凹球面部52Aと52B を設け、リテーナー53の該転動体51の自転軸中心軸に合致する対向位置にも凹球面部54A及び54Bを設け、両方の凹球面部の間に該凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体55A及び55Bを配置した状態としている。テーパーローラー状の転動体51は該転動体51のテーパー面に接触するテーパー状の円輪溝を有する上側リング56とこれに対向し、該転動体51のテーパー面に接触する平面を有する下側リング57との間に配置されている。この場合テーパーローラーの大端部側の凹球面部52Aと小端部側の凹球面部52Bの球面半径は異なるものであっても、これに応じてリテーナー53の凹球面部54A及び54Bがこれに等しくピボット球体55A及び55Bの球面半径が対応する凹球面部52A及び52B、54A及び54Bの球面半径より小さく設定されていれば機能上問題はない。リテーナー53は複数の転動体と上記の組み合わせ状態を維持する形状となすことで、上側リング56及び下側リング57に接触しない位置に相互保持状態に保たれている。
[動作]
上記第1~第6の実施例において共通して言えることは複数の転動体に設けた凹球面部と該凹球面部に対向する位置に設けたリテーナーの凹球面部の間に設けたピボット球体が相互の位置関係を相互の点接触により滑り運動を伴わないねじれ転がり運動で維持していることである。このことによって外輪と内輪が相互に回転した場合の摩擦を滑り運動なしに最小限に軽減することが出来ることである。従来の軸受では転動体同士、またはリテーナーと転動体、または内輪とリテーナーなどが滑り接触状態となっており摩擦力の発生・接触による粉塵の発生、潤滑油関連の課題を残している。本発明によってこれらの課題を解決し、多くの機器の回転部に使用されている軸受の摩擦抵抗を極限まで軽減できることである。
以上の説明で明らかな如く本発明のピボットリテーナ―付き軸受は、多くの機器の回転部に使用されている軸受の摩擦抵抗を極限まで軽減できるものであり、交通機関、発電機、物流など極めて広い範囲での生産性の向上に寄与するものであり従来製品との置き換えも容易なのでその産業上の利用効果は極めて著しい。
1、11、21、31、41、51 転動体
2、12、22、32、42、52、52A、52B 凹球面部
3、13、23、33、43、53 リテーナー
4、14、24、34、44、54、54A、54B 凹球面部
5、15、25、35、45、55 ピボット球体
36、46、56 上側リング
37、47、57 下側リング
R1 凹球面部の曲率半径
R2 凹球面部の曲率半径
R3 ピボット球体の曲率半径

Claims (6)

  1. 軸受けの回転中心軸と並行な方向に自転する複数の球状の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転中心軸に合致する対向位置にも凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該両凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態で、複数の転動体の球面に接触する円環状外面溝を有する内輪と、これに対向する位置で複数の転動体の球面に接触する円環状内面溝を有する外輪を相互に接触しない位置に配置したことを特徴とするピボット球体付き軸受。
  2. 軸受けの回転中心軸と半径方向に傾斜した方向に自転する複数の球状の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転中心軸に合致する対向位置にも凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該両凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態で、複数の転動体の球面に接触する円環状外面溝を有する内輪と、これに対向する位置で複数の転動体の球面に接触する円環状内面溝を有する外輪を相互に接触しない位置に配置したことを特徴とするピボット球体付き軸受。
  3. 軸受けの回転中心軸と並行な方向に自転する複数の円筒状の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転中心軸に合致する対向位置にも凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該両凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態で、複数の転動体の円筒面に接触する円環状外面溝を有する内輪とこれに対向する位置で複数の転動体の円筒面に接触する円環状内面溝を有する外輪を相互に接触しない位置に配置したことを特徴とするピボット球体付き軸受。
  4. 軸受けの回転中心軸と直角な方向に自転する複数の球状の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転中心軸に合致する対向位置にも凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該凹球面部及びの球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態で、複数の球状の転動体は該転動体の球面に接触する円環状の円輪溝を有する上側リングとこれに対向し、該転動体の球面に接触する円環状の円輪溝を有する下側リングとの間の相互に接触しなに配置したことを特徴とするピボット球体付き軸受。
  5. 軸受けの回転中心軸と直角な半径方向に自転する複数のテーパーローラー状の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転軸中心軸に合致する対向位置にも凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態で、複数のテーパーローラー状の転動体はテーパー状断面の円輪溝を有する上側リングとこれに対向するテーパー状断面の円輪溝を有する下側リングの間の相互に接触しない位置に配置したことを特徴とするピボット球体付き軸受。
  6. 軸受けの回転中心軸と半径方向から回転軸方向に傾斜角を持った方向に自転する複数のテーパーローラー状の転動体の自転軸中心の両端に凹球面部を設け、リテーナーの該転動体の自転軸中心軸に合致する対向位置にも凹球面部を設け、両方の凹球面部の間に該凹球面部の球面半径より小さな球面半径を有するピボット球体を配置した状態で、複数のテーパーローラー状の転動体と接触するテーパー状断面の円輪溝を有する上側リングとこれに対向する平面を有する下側リングの間の相互に接触しない位置に配置したことを特徴とするピボット球体付き軸受。
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JP4872537B2 (ja) 2006-08-29 2012-02-08 東洋製罐株式会社 誘導加熱調理容器

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