JP2019091629A - 二次電池用の電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の出力特性と耐久性(充放電サイクル特性)との両方を向上させることのできる二次電池用の電極を提供すること。【解決手段】本開示の二次電池用の電極は、電極集電体と、電極集電体の少なくとも一方の表面に設けられた電極合材層と、を備える。電極合材層は、電極集電体の主面に垂直な方向からみた平面視においてハニカム状に設けられた溝を有する。平面視において、溝の幅をt、溝に取り囲まれる正六角形に内接する円の半径をaとしたときに、「t≦0.04×a」の関係を満たし、且つ、aが0.2mm以上1mm以下である。【選択図】図1

Description

本開示は、二次電池用の電極に関する。
特開2010−086717号公報(特許文献1)では、活物質層(電極合材層)に複数のスリット状の溝が形成されたリチウムイオン二次電池が開示されている。
特開2010−086717号公報
特許文献1に記載される電極のように、電極集電体1の表面に設けられた電極合材層2に溝22を設けることで、電極合材層2に溝22を設けない場合(図6参照)に比べて、電極合材層2内のイオンが伝導する経路(特に電極集電体に近い電極合材層への経路)が溝22によって確保されるため、イオン導電性が向上し、放電抵抗が低下して、電池の出力特性(放電レート)が向上する。
このように、電極合材層2に設ける溝22の比率を上げると、電池の出力特性は向上する。しかし、充放電サイクル時に、電極合材層2の膨張および収縮によって電極合材層2が電極集電体1から剥離し易くなるため、電池の耐久性(充放電サイクル特性)は低下してしまう。また、溝22を形成した分、電極合材層2中の電極活物質21の量が減少するため、電池容量が低下してしまう。このため、単に電極合材層2に溝22を設けるだけでは、電池の耐久性および電池容量の低下を抑制しつつ、電池の出力特性を向上させることは難しかった。
本開示は、電池の耐久性および電池容量の低下を抑制しつつ、電池の出力特性を向上させることのできる二次電池用の電極を提供することを目的とする。
本開示の二次電池用の電極は、電極集電体と、電極集電体の少なくとも一方の表面に設けられた電極合材層と、を備える。
電極合材層は、電極集電体の主面に垂直な方向からみた平面視においてハニカム状に設けられた溝を有する。
平面視において、溝の幅をt、溝に取り囲まれる正六角形に内接する円の半径をaとしたときに、「t≦0.04×a」の関係を満たし、且つ、aが0.2mm以上1mm以下である。
本開示によれば、電極合材層に特定の構成を有する溝を設けることにより、電池の耐久性および電池容量の低下を抑制しつつ、電池の出力特性を向上させることができる。その理由は次のように考えられる。
均質な特性を有する電極を得るためには、電極合材層に一定のパターンで溝を設けることが好ましい。このような溝を設ける方法として、電極集電体の主面に垂直な方向からみた平面視において、電極合材層を複数の同じ図形(パターン図形)で平面的に充填したときの複数の図形の境界線に沿って、溝を形成することが考えられる。この場合において、電極合材層における溝の比率をより少なくして、電池容量の低下を抑制しつつ、効率的に電極合材層のイオン導電性(出力特性)を向上させるためには、上記の図形が、同じ面積で最も周囲の長さ(周長)が短い図形であることが望ましい。
同じ面積で最も周長が短い図形は円であるが、円だけで平面を充填することはできない。一方、平面充填が可能な図形としては、三角形、四角形、平行六角形などがあるが、これらの多角形の中で最も周長が短いのは平行六角形の1種である正六角形である。したがって、上記の図形として正六角形を用い、電極合材層に平面的に所定の大きさの正六角形を充填したときの複数の正六角形の境界線に沿って溝をハニカム状に設けることにより、電池容量の低下を抑制しつつ、電極合材層のイオン導電性(出力特性)を向上させることができる。
また、例えば、上記の図形が三角形や四角形である場合(図3および図4参照)、充放電サイクルによって電極合材層が膨張および収縮することで、三角形や四角形の角部に応力が集中して、その周辺から電極合材層に亀裂、剥離などが生じ易い。これに対して、上記の図形が正六角形であり、ハニカム状に溝が設けられる場合(図1参照)は、三角形や四角形よりも角部の角度が大きくなることにより、角部への応力集中が緩和され、電極合材層の亀裂、剥離などの発生が抑制される。これにより、電極の耐久性(充放電サイクル特性)の低下が抑制されるため、電池の耐久性の低下を抑制しつつ、電池の出力特性を向上させることができる。
以上の理由から、電極合材層が、(電極集電体の主面に垂直な方向からみた平面視において)ハニカム状に設けられた溝を有することにより、電池の耐久性および電池容量の低下を抑制しつつ、電池の出力特性を向上させることができると考えられる。
ただし、電極合材層に設けられた溝の幅tが広くなると、溝の比率が高くなる分、電極合材層中の活物質量が減少して電池容量が小さくなる。また、溝が取り囲まれた正六角形のサイズ(正六角形の内接円の半径a)が大きくなると、電池の出力特性の向上効果は小さくなる。このため、「t≦0.04×a」の関係を満たし、且つ、aが0.2mm以上1mm以下である場合に、電池の耐久性および電池容量の低下を抑制しつつ、電池の出力特性を向上させる効果を十分に得ることができる。
本開示によれば、電池の出力特性と耐久性(充放電サイクル特性)との両方を向上させることのできる二次電池用の電極を提供することができる。
図1は、本開示の実施形態における電極合材層の一例を示す平面模式図である。 図2は、本開示の実施形態に係る電極の断面模式図である。 図3は、比較例4における電極合材層を説明するための概念図である。 図4は、比較例5における電極合材層を説明するための概念図である。 図5(a)〜(c)は、半径aの円に外接する正六角形、正方形および正三角形を示す模式図である。 図6は、電極合材層に溝がない電極の断面模式図である。
以下、本開示の実施形態(以下「本実施形態」とも記す。)の一例を説明する。ただし、本実施形態はこれらに限定されるものではない。本明細書では、すなわち「電極」は、「正極」および「負極」の少なくともいずれかを示し、「電極合材層」は、「正極合材層」および「負極合材層」の少なくともいずれかを示し、「電極活物質」は、「正極活物質」および「負極活物質」の少なくともいずれかを示し、「電極集電体」は、「正極集電体」および「負極集電体」の少なくともいずれかを示す。
<電極>
図2を参照して、二次電池(リチウムイオン二次電池など)用の電極10は、電極集電体1と、電極集電体1の一方の表面に配置された電極合材層2と、を備える。なお、電極合材層2は、電極集電体1の表裏両面に設けられていてもよい。すなわち、二次電池用の電極10は、電極集電体1と、電極集電体1の少なくとも一方の表面に設けられた電極合材層2と、を備える。
《電極集電体》
電極集電体1は、たとえば銅箔、アルミニウム箔などでよい。電極集電体1の厚さは、5〜30μm程度でよい。
《電極合材層》
電極合材層2は、たとえば電極活物質21、バインダ等を含有する。電極合材層2は、たとえば、電極活物質21、バインダ等を含有する電極合材ペーストを電極集電体1上に塗布し乾燥させる方法により製造することができる。電極合材層2の厚さは、たとえば10〜150μm程度でよい。
(電極活物質)
電極活物質21は、負極活物質でもよいし、正極活物質でもよい。なお、本実施形態は、特にハイレートサイクル時の体積変動が激しい負極活物質(負極)に適用すると、より効果的である。電極合材層2中の電極活物質21の含有率は、例えば、90〜99質量%程度でよい。
負極活物質は、たとえば黒鉛、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素等の炭素系負極活物質でもよいし、珪素(Si)、錫(Sn)等を含有する合金系負極活物質でもよい。負極活物質の平均粒径は、たとえば5〜25μm程度でよい。
正極活物質は、たとえばLiNi1/3Co1/3Mn1/32等のリチウム(Li)含有金属酸化物でよい。正極活物質の平均粒径は、たとえば5〜25μm程度でよい。
なお、本明細書において、「平均粒径」は、レーザ回折・散乱法によって測定された体積基準の粒度分布において、積算値50%での粒径(「d50」、「メジアン径」とも称される。)を示すものとする。
(バインダ)
バインダは、たとえばカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(CMC−Na)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリル酸Li等でよい。負極合材層中のバインダの含有率は、たとえば1〜10質量%程度でよい。
(その他の成分)
電極合材層2は、導電材等を含んでいてもよい。導電材としては、たとえばアセチレンブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類でよい。電極合材層2中の導電材の含有率は、例えば、0〜10質量%程度である。
(ハニカム状に設けられた溝)
電極合材層2は、電極集電体1の主面に垂直な方向からみた平面視においてハニカム状に設けられた溝22を有している。すなわち、図1に示されるように、溝22は、電極合材層2において平面的に充填された複数の正六角形の境界に沿って設けられている。
上記平面視において、溝22の幅をt、溝22に取り囲まれる正六角形に内接する円の半径をaとしたときに、「t≦0.04×a」の関係を満たし、且つ、aが0.2mm以上1mm以下である。
「t≦0.04×a」の関係を満たさない場合、溝の比率が高くなる分、電極合材層中の電池容量が小さくなり、電池の耐久性も低下する。また、aが1mm超である場合、電池の出力特性の向上効果は小さくなる。一方、aが0.2mm未満である場合、「t≦0.04×a」の関係を満たすように狭い幅の溝を形成することが困難になる。
溝22の深さは、特に限定されず、溝22が電極集電体1まで貫通していてもよい。電極合材層2の高さに対する溝22の深さの比率は、好ましくは0.8超1.0未満である。0.8以下である場合、電極集電体1付近の電極活物質21に対するイオン導電性を高めることができず、電池の出力特性の向上効果が十分に得られ難くなる。一方、1.0である場合(溝22が電極集電体1まで貫通している場合)は、充放電サイクル時に、電極合材層2の膨張および収縮によって、特に溝22の箇所において、電極合材層2が電極集電体1から剥離し易くなるため、電池の耐久性(充放電サイクル特性)が低下し易くなる。
(プレス後の)電極合材層2の空隙率(溝22以外の部分における空隙率)の範囲は、例えば、25〜45%程度であればよい。なお、空隙率が大きい(45%超)場合、もともとイオンが伝導する経路が多く、イオン導電性が高いため、溝22を設けることによる出力特性向上のメリットが小さくなる。電極合材層2の空隙率を25%未満にすることは、実際の製造プロセス上難しい。
溝22を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、電極合材層2をロールプレス機等を用いてプレスする際に、ロールに突起状の溝形成パターンを付与しておくことにより、電極合材層2に溝22を形成する方法が挙げられる。また、電極合材層2を鋭利な刃物やレーザー加工等により物理的に電極合材層2の一部を切削または除去することで、溝22を形成してもよい。また、エッチング法等により化学的に電極合材層2の一部を溶解させて除去することで、溝22を形成してもよい。
また、電極集電体1上に電極合材層2を形成する段階において、溝22を形成しておくことも考えられる。例えば、間欠塗工法やプリンターなどに用いられるパターン印刷法により、意図したパターンで溝22が形成されるように印刷(電極合材ペーストの塗工など)を行うことで、溝22を形成してもよい。
以下、実施例を用いて本実施形態を説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
<電極の製造>
以下のようにして、実施例1〜4および比較例1〜5の電極(正極および負極)を製造した。
〔実施例1〜4、比較例2,3〕
《正極の作製》
以下の材料が準備された。
正極活物質: LiMn1/3Ni1/3Co1/3(平均粒径:5μm、)
バインダ: PVDF
導電材: アセチレンブラック
溶媒: N−メチル−2−ピロリドン
正極集電体: アルミニウム箔(厚さ:15μm)
混合装置の混合槽に、正極活物質、導電材およびバインダを投入して混合し、さらに溶媒を加えて混練することにより、正極合材ペーストを調製した。固形分の配合比(質量比)は、正極活物質:導電材:バインダ=90:8:2とした。
コンマコーターを用いて、正極合材ペーストを正極集電体の片面に塗布した。塗布された正極合材ペーストを乾燥させて、正極集電体上に正極合材層を形成することで、シート状の正極が製造された。
正極は、さらに、ロールプレス機にてプレスすることにより、密度もしくは空隙率が調整された。このプレスの際に、ロールに突起状の溝形成パターンを付与しておくことにより、正極合材層にスリット溝が形成された。
ここで、溝は、図1に示されるように、複数の正六角形の境界線に沿ってハニカム状に設けられた。なお、実施例1〜4、比較例2および3のそれぞれにおいて、正極合材層の溝のパターンのサイズ(正六角形の内接円の半径a)および溝の幅tを表1に示すとおりに変化させた。なお、溝の深さは、全て電極合材層の厚さの0.9倍とした。
《負極の作製》
以下の材料が準備された。
負極活物質: 人造黒鉛(平均粒径:10μm)
増粘材: CMC
バインダ: SBR
溶媒: 水(イオン交換水)
負極集電体: 銅箔(厚さ10μm)
混合装置の混合槽に、負極活物質(98質量部)、増粘材(1質量部)およびバインダ(1質量部)を投入して混合し、さらに溶媒を加えて混練することにより、負極合材ペーストを調製した。
コンマコーターを用いて、負極合材ペーストを負極集電体の片面に塗布した。塗布された負極合材ペーストを乾燥させて、正極集電体上に正極合材層を形成することで、シート状の負極が製造された。
さらに、正極と同じ方法で、負極をプレスする際に、負極合材層にスリット溝が形成された。なお、実施例1〜4、比較例2および3のそれぞれにおいて、負極合材層の溝のパターンのサイズ(正六角形の内接円の半径a)および溝の幅tを表1に示すとおりに変化させた。なお、溝の深さは、全て電極合材層の厚さの0.9倍とした。
以上のようにして、実施例1〜4、比較例2および3の電極(正極および負極)が製造された。
〔比較例1〕
正極合材層および負極合材層の両方とも溝を形成しなかった点以外は、実施例1と同様の電極(正極および負極)が製造された。
〔比較例4〕
図3に示されるように、スリット溝パターンを「格子形状」(正方形状)とした点以外は、実施例1と同様の電極(正極および負極)が製造された。
〔比較例5〕
図4に示されるように、スリット溝パターンを「三角形状」とした点以外は、実施例1と同様の電極(正極および負極)が製造された。
<評価セルの作製>
(セパレータ)
セパレータとして、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる多孔膜フィルム(厚さ:20μm)が準備された。
(電解液:非水電解質)
ECとDMCとDECとを、体積比でEC:DMC:DEC=3:4:3となるように混合して非プロトン性溶媒を得た。次に、該非プロトン性溶媒に、1.0mol/LのLiPFを溶解させることにより、電解液(非水電解質)が調製された。
溝が形成された正極および負極において、幅方向の端部の電極合材層を電極集電体から物理的な方法により剥離させた。その後、電極合材層が剥離されることにより、露出した電極集電体の一部に、集電用リード(タブ)が超音波溶接により接合された。集電用リードが接合された正極(正極合材層側の面)および負極(負極合材層側の面)を、セパレータを介して対向させた。上記の電解液を正極、負極およびセパレータに含浸させた。正極、負極およびセパレータが、ラミネートフィルム(外装フィルム)を用いて密封された。このようにして、実施例1〜4および比較例1〜5の電極を用いた電池(評価用セル)が作製された。
<電池特性の評価>
上記実施例および比較例で得られた電池(評価用セル)に対して、ラミネートフィルムの外側から、対向した正極および負極に均一に圧力(2.5kgf/cm2)を加えた後に、ラミネートフイルムから取り出した、正極および負極に設けられた集電用リードを評価用端子に接続して、以下の電池特性の評価を実施した。
《初期容量の測定》
電位窓(3.0〜4.1V)内において、電流密度が2.0mA/cm2の定電流・定電圧(CC−CV)充電および定電流(CC)放電が3サイクル繰り返された。3サイクル目の放電容量を、作製した評価用セルの初期容量とした。
初期容量の測定結果を表1に示す。なお、表1の初期容量は、比較例1の初期容量を100としたときの比率(相対値)で示されている。
《放電抵抗の測定》
上記の初期容量が測定された評価用セルが、SOC(充電率)が60%の状態まで充電された。その後、順次以下の電流密度で10秒間ずつの放電が実施された。
電流密度:0.2、2.0、4.0、10、20mA/cm2
各電流密度での電位降下量を放電時の電流値で除することにより、IV抵抗を算出し、放電抵抗とした。
放電抵抗の測定結果を表1に示す。放電抵抗が小さい程、電池の出力特性(放電レート)が高いことを示す。なお、表1の放電抵抗は、比較例1の放電抵抗を100としたときの比率(相対値)で示されている。
《耐久試験:容量維持率の測定》
上記の放電抵抗が測定された評価用セルがSOC0%の状態までいったん放電された。その評価用セルに対して、60℃の環境下で、充放電サイクル試験が実施された。具体的には、電位窓(3.0〜4.1V)内において、電流密度が2.0mA/cm2の定電流(CC)充電および定電流(CC)放電が500サイクル繰り返された。500サイクル目の放電容量を500サイクル後の容量として測定した。以下の式から、容量維持率が算出された。
容量維持率=〔500サイクル後の容量/初期容量〕×100 [%]
容量維持率の測定結果を表1に示す。容量維持率が大きい程、電池の耐久性(充放電サイクル特性)が高いことを示す。
Figure 2019091629
実施例1〜4および比較例1の結果から、正極および負極の両方において、電極合材層に溝が設けられていない比較例1を基準(100)とすると、溝が設けられている実施例1〜4では、放電抵抗は小さくなっており、電池の出力特性が向上していることがわかる。
また、実施例1〜4の結果から、溝が取り囲む正六角形(ハニカムパターン)のサイズ(正六角形の内接円の半径a)が小さいもののほうが、より放電抵抗が小さく、電池の出力特性が高くなる傾向があることが分かる。一方、比較例2の結果から、上記のハニカムパターンのサイズ(正六角形の内接円の半径a)が大きくなると、電池の出力特性の向上効果は小さくなることが分かる。
比較例3の結果から、電極合材層に設けられた溝の幅tが広くなると、出力特性の向上効果(放電抵抗の低減効果)は認められるが、電池容量(初期容量)が低下してしまう。
比較例4および5の結果から、電極合材層に対して、溝を格子状(正方形状)に設けた比較例4(図3参照)、および、溝を三角形状に設けた比較例5(図4参照)では、溝を設けなかった比較例1に比べて、出力特性の向上効果(放電抵抗の低減効果)は認められるが、溝をハニカム状に設けた実施例1〜4よりも、容量維持率が低下しており、耐久性(充放電サイクル特性)が低いことがわかる。
図5(a)〜(c)は、半径aの円に外接する正六角形、正方形および正三角形を示す模式図である。ここで、円の中心から半径aの範囲内(図中で点線で囲まれた部分)では、イオン伝導性向上による放電抵抗の低減効果があると考えられる。ただし、各図形の円(内接円)以外の領域22aは、円の中心点からの距離があり、イオン伝導性向上による放電抵抗の低減効果が小さいと考えられる。各図形で全面積に占める円以外の領域22aの面積比率を算出すると(図5中に記載の式参照)、図5(a)に示す正六角形の場合は9.1%であり、図5(b)に示す正方形の場合は39.6%であり、図5(c)に示す正三角形の場合は21.5%である。このことから、正六角形(ハニカム)が最も効果的に平面充填できていると考えられる。そのため、本開示のように溝をハニカム状に設けた場合に、電池の耐久性および電池容量の低下を抑制しつつ、電池の出力特性を向上させることが可能になったと考えられる。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電極集電体、2 電極合材層、21 電極活物質、22 溝、22a 領域。

Claims (1)

  1. 電極集電体と、前記電極集電体の少なくとも一方の表面に設けられた電極合材層と、を備え、
    前記電極合材層は、前記電極集電体の主面に垂直な方向からみた平面視においてハニカム状に設けられた溝を有し、
    前記平面視において、前記溝の幅をt、前記溝に取り囲まれる正六角形に内接する円の半径をaとしたときに、「t≦0.04×a」の関係を満たし、且つ、aが0.2mm以上1mm以下である、二次電池用の電極。
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