JP2019090595A - 冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化を抑制しながら、冷却負荷に対する冷却能力を向上させることが可能な冷却装置を提供する。【解決手段】この冷却装置100は、圧縮機10と、凝縮器11と、メイン膨張弁12と、サブ膨張弁13と、高温側回路101および低温側回路102に跨るように設けられるカスケード熱交換器3と、高温側回路101および低温側回路102に跨るように設けられ、高温側回路101においてカスケード熱交換器3と並列に配置される過冷却器4とを冷媒配管1により接続して形成される高温側回路101と、圧縮機20と、カスケード熱交換器3と、過冷却器4と、膨張弁L1と、冷却負荷Lとを冷媒配管2により接続して形成される低温側回路102と、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、冷却装置に関し、特に、カスケード熱交換器を備えた冷却装置に関する。
従来、カスケード熱交換器を備えた冷却装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、高温側回路と、低温側回路と、低温側回路の冷媒と高温側回路の冷媒とが熱交換を行うことにより低温側回路の冷媒を冷却する単一のカスケード熱交換器とを備える冷却装置が開示されている。冷却装置は、低温側回路の冷媒を用いて冷却負荷を冷却する。
特開2012−193908号公報
ここで、冷却装置の分野においては、低温側回路における冷却負荷に対する冷却能力のさらなる向上が望まれている。しかしながら、上記特許文献1に記載された冷却装置では、低温側回路における冷却能力をさらに向上させるために、低温側回路の冷媒を一層冷却する必要があるので、カスケード熱交換器を大型化(サイズアップ)させる必要がある。これに伴い、冷媒配管や圧縮機を大型化させる必要があり、装置全体が大型化するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、装置の大型化を抑制しながら、冷却負荷に対する冷却能力を向上させることが可能な冷却装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による冷却装置は、高温側圧縮機と、高温側凝縮器と、高温側膨張弁と、カスケード熱交換器とを冷媒配管により接続して形成される高温側回路と、低温側圧縮機と、カスケード熱交換器と、低温側膨張弁と、冷却負荷とを冷媒配管により接続して形成される低温側回路と、を備え、カスケード熱交換器は、高温側回路および低温側回路に跨るように設けられるメインカスケード熱交換器と、高温側回路および低温側回路に跨るように設けられ、高温側回路においてメインカスケード熱交換器と並列に配置されるサブカスケード熱交換器とを含む。
この発明の一の局面による冷却装置では、上記のように、高温側回路および低温側回路に跨るように設けられるメインカスケード熱交換器と、高温側回路および低温側回路に跨るように設けられ、高温側回路においてメインカスケード熱交換器と並列に配置されるサブカスケード熱交換器とを設けることにより、高温側回路において、メインカスケード熱交換器側が設けられる冷媒配管と、サブカスケード熱交換器が設けられる冷媒配管とに冷媒を分流させることができるので、単一のカスケード熱交換器を備える冷却装置と比較して、高温側回路において、冷媒配管が大型化するのを抑制することができる。その結果、冷媒配管が大型化するのに伴い、高温側回路の圧縮機や凝縮器などが大型化するのを抑制することができるので、装置全体が大型化するのを抑制することができる。また、複数のカスケード熱交換器(メインカスケード熱交換器およびサブカスケード熱交換器)により、低温側回路の冷媒を冷却することができるので、冷却負荷に対する冷却能力を向上させることができる。以上により、本発明による冷却装置は、装置の大型化を抑制しながら、冷却負荷に対する冷却能力を向上させることができる。
上記一の局面による冷却装置において、好ましくは、高温側膨張弁は、メインカスケード熱交換器の上流側に直列に配置されるメイン膨張弁と、サブカスケード熱交換器の上流側に直列に配置されるサブ膨張弁とを含み、メインカスケード熱交換器およびメイン膨張弁と、サブカスケード熱交換器およびサブ膨張弁とは、並列に配置され、メイン膨張弁およびサブ膨張弁の開度を、それぞれ独立して制御するように構成されている。このように構成すれば、高温側回路において、メインカスケード熱交換器およびサブカスケード熱交換器に流入する冷媒量を、それぞれ独立して制御することができるので、冷却負荷の目標冷却温度などに応じて、メインカスケード熱交換器およびサブカスケード熱交換器に流入する冷媒量のそれぞれを適切に設定することができる。その結果、適切な冷媒量により低温側回路の冷媒を冷却させて、冷却負荷に対する冷却能力をより向上させることができる。
上記一の局面による冷却装置において、好ましくは、メイン膨張弁の開度を、高温側回路の冷媒温度または冷媒圧力に基づいて制御するように構成され、サブ膨張弁の開度を、低温側回路の冷媒温度に基づいて制御するように構成されている。このように構成すれば、メイン膨張弁およびサブ膨張弁のそれぞれの開度が調整できない場合と比べて、高温側回路における冷媒配管内の冷媒温度または冷媒圧力に基づいて、メインカスケード熱交換器に流入する冷媒量をより適切に設定することができるとともに、低温側回路における冷却負荷側に流入する冷媒温度に基づいて、サブカスケード熱交換器に流入する冷媒量をより適切に設定することができる。その結果、低温側回路における冷却負荷に対する冷却能力を一層向上させることができる。
上記一の局面による冷却装置において、好ましくは、サブカスケード熱交換器は、低温側回路において、メインカスケード熱交換器の下流側に配置され、メインカスケード熱交換器により凝縮された液体冷媒を冷却する過冷却器を含む。このように構成すれば、低温側回路において、メインカスケード熱交換器により凝縮および冷却された液体冷媒を、過冷却器によってさらに冷却することができるので、メインカスケード熱交換器のみが冷媒の凝縮および冷却を行う場合と比較して、冷却負荷に対する冷却能力を効果的に向上させることができる。すなわち、過冷却器によりメインカスケード熱交換器による液体冷媒の冷却時の負担を軽減することができる。
この場合、好ましくは、低温側回路には、メインカスケード熱交換器の下流側で、過冷却器の上流側に配置される受液器が冷媒配管により接続されている。このように構成すれば、受液器により、低温側回路の過冷却器に熱交換の効率の低い気液二相状態の冷媒が流入するのを抑制することができるので、気液二相状態の冷媒を冷却して凝縮させる際の過冷却器の負担を軽減することができる。その結果、過冷却器における冷却負荷に対する冷却能力が低下するのを抑制することができる。
上記一の局面による冷却装置において、好ましくは、サブカスケード熱交換器は、低温側回路において、メインカスケード熱交換器の上流側に配置され、低温側圧縮機により圧縮された気体冷媒の一部を凝縮するガスクーラを含む。このように構成すれば、低温側回路において、メインカスケード熱交換器に冷媒が流入する前に、ガスクーラにより気体冷媒を冷却して、気液二相状態にすることができるので、熱交換の効率の低い気体冷媒のみがメインカスケード熱交換器に流入する場合と比較して、冷却負荷に対する冷却能力を効果的に向上させることができる。すなわち、ガスクーラによりメインカスケード熱交換器による気体冷媒の冷却時の負担を軽減することができる。
上記一の局面による冷却装置において、好ましくは、サブカスケード熱交換器は、低温側回路において、メインカスケード熱交換器の下流側に配置され、メインカスケード熱交換器により凝縮された液体冷媒を冷却する過冷却器と、低温側回路において、メインカスケード熱交換器の上流側に配置され、低温側圧縮機により圧縮された気体冷媒の一部を凝縮するガスクーラとを含み、過冷却器と、ガスクーラとは、高温側回路において並列に配置されている。このように構成すれば、低温側回路において、メインカスケード熱交換器から流出する液体冷媒を、過冷却器により冷却することができるので、メインカスケード熱交換器のみが冷媒の凝縮および冷却を行う場合と比較して、冷却負荷に対する冷却能力を効果的に向上させることができる。さらに、低温側回路において、メインカスケード熱交換器に冷媒が流入する前に、ガスクーラにより気体冷媒を冷却して、気液二相状態にすることができるので、熱交換の効率の低い気体冷媒のみがメインカスケード熱交換器に流入する場合と比較して、冷却負荷に対する冷却能力を効果的に向上させることができる。すなわち、過冷却器およびガスクーラによりメインカスケード熱交換器による気体冷媒および液体冷媒の冷却時の負担を軽減することができる。また、過冷却器とガスクーラとを高温側回路において並列に配置することにより、各々に冷媒を供給することができるので、過冷却器とガスクーラとにより低温側回路の冷媒を確実に冷却することができる。
本発明によれば、上記のように、装置の大型化を抑制しながら、冷却負荷に対する冷却能力を向上させることが可能な冷却装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態による冷却装置の概略的な全体構成を示した図である。 本発明の第1実施形態による冷却装置のp−h線図(モリエル線図)である。 本発明の第2実施形態による冷却装置の概略的な全体構成を示した図である。 本発明の第2実施形態による冷却装置のp−h線図(モリエル線図)である。 本発明の第3実施形態による冷却装置の概略的な全体構成を示した図である。 本発明の第3実施形態による冷却装置のp−h線図(モリエル線図)である。 本発明の第4実施形態による冷却装置の概略的な全体構成を示した図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(冷却装置の構成)
図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態による冷却装置100の構成について説明する。
図1に示す冷却装置100は、冷却負荷Lを冷却するための装置である。たとえば、冷却装置100は、物品(図示せず)を保管する冷蔵倉庫(図示せず)を所定温度に維持するための装置である。冷却装置100は、一般的に、一元冷却装置よりも低い冷却温度(超低温)を得ることが可能である。
冷却装置100は、高温側回路101と、低温側回路102とを備えている。高温側回路101および低温側回路102は、それぞれ、独立して冷媒を循環させるように構成されている。高温側回路101および低温側回路102は、互いに異なる冷媒を循環させるように構成されている。高温側回路101および低温側回路102には、それぞれ、高温特性の良好な冷媒および低温特性の良好な冷媒が用いられる。なお、冷媒は、回路内(高温側回路101および低温側回路102内)において黒塗りの矢印で示される方向に移動している。
ここで、第1実施形態では、冷却装置100は、高温側回路101と低温側回路102とに跨るように設けられ、高温側回路101と低温側回路102との間で熱エネルギーを交換する熱交換器として、カスケード熱交換器3および過冷却器4を備えている。なお、カスケード熱交換器3は、特許請求の範囲の「メインカスケード熱交換器」の一例である。また、過冷却器4は、特許請求の範囲の「サブカスケード熱交換器」の一例である。
カスケード熱交換器3および過冷却器4は、高温側回路101において、冷媒に熱エネルギーを付与する機能を有しており、低温側回路102において、冷媒から熱エネルギーを奪う機能を有している。詳細には、カスケード熱交換器3は、高温側回路101において、蒸発器として機能するとともに、低温側回路102において、凝縮器として機能するように構成されている。過冷却器4は、高温側回路101において、蒸発器として機能するとともに、低温側回路102において、液体冷媒を冷却(過冷却)する機能を有している。
すなわち、冷却装置100は、高温側回路101の蒸発潜熱を利用して、カスケード熱交換器3および過冷却器4により、低温側冷媒を凝縮および冷却するように構成されている。また、過冷却器4は、カスケード熱交換器3に対して補助的に液体冷媒の冷却を行い、カスケード熱交換器3による液体冷媒の冷却時の負担を軽減する役割を有している。
カスケード熱交換器3および過冷却器4は、高温側回路101において並列に配置されている。なお、過冷却器4も、高温側回路101と低温側回路102との間で熱エネルギーを交換する熱交換器として機能する。カスケード熱交換器3および過冷却器4の詳細については後述する。
冷却装置100は、さらに、メイン制御部5と、サブ制御部6とを備えている。メイン制御部5は、高温側回路101においてカスケード熱交換器3の入口側(上流側)に直列に配置される後述するメイン膨張弁12の開度を制御するように構成されている。サブ制御部6は、高温側回路101において過冷却器4の入口側(上流側)に直列に配置される後述するサブ膨張弁13の開度を制御するように構成されている。冷却装置100は、メイン制御部5およびサブ制御部6により、メイン膨張弁12およびサブ膨張弁13の開度を、それぞれ独立して制御するように構成されている。
メイン制御部5は、メイン膨張弁12および後述する圧力センサ16のそれぞれと信号を送受信可能なように接続されている。サブ制御部6は、サブ膨張弁13および後述する温度センサ22のそれぞれと信号を送受信可能なように接続されている。
(高温側回路の構成)
冷却装置100の高温側回路101は、圧縮機10と、凝縮器11と、メイン膨張弁12と、サブ膨張弁13と、カスケード熱交換器3と、過冷却器4と、冷媒配管1とを備えている。高温側回路101は、圧縮機10、凝縮器11、メイン膨張弁12、サブ膨張弁13、カスケード熱交換器3および過冷却器4を、冷媒配管1により接続して形成されている。なお、圧縮機10は、特許請求の範囲の「高温側圧縮機」の一例である。また、凝縮器11は、特許請求の範囲の「高温側凝縮器」の一例である。
高温側回路101は、圧縮機10の冷媒吐出側を高温側回路101の基点(最上流の構成)とした場合に、圧縮機10、凝縮器11、膨張弁(メイン膨張弁12およびサブ膨張弁13)および熱交換器(カスケード熱交換器3および過冷却器4)が上流側から順に配置されるとともに、各構成が冷媒配管1により環状に接続されるように構成されている。
冷却装置100の高温側回路101は、さらに、圧縮機10の出口側(吐出側)と入口側(吸入側)とを接続する戻し回路14と、アキュムレータ15と、圧力センサ16とを備えている。
圧縮機10は、吸入された気体冷媒を圧縮して高圧側(凝縮器11側)に吐出するように構成されている。たとえば、圧縮機10には、回転数の変更により冷媒吐出量が制御可能なインバータ制御式圧縮機が用いられる。圧縮機10により圧縮された冷媒は、冷媒配管1を流通して圧縮機10の下流側に配置される凝縮器11に流入される。
戻し回路14は、圧縮機10から吐出された冷媒の一部を圧縮機10の入口側に還流させるように構成されている。具体的には、戻し回路14には、直列に配置される流量調整弁14aおよび逆止弁14bを含んでいる。流量調整弁14aは、図示しない制御部により、開度が制御されて、冷媒の戻り量を調整するように構成されている。逆止弁14bは、戻し回路14内で、圧縮機10の入口側(吸入側)およびカスケード熱交換器3および過冷却器4の出口側(下流側)から圧縮機10の出口側(吐出側)方向への冷媒の逆流を防止するように構成されている。
凝縮器11は、冷媒を凝縮するように構成されている。たとえば、凝縮器11は、内部を流通する過熱状態の気体冷媒を送風機(図示せず)により送風される空気を用いて冷却する空気熱交換器により構成されている。凝縮器11により凝縮された冷媒は、冷媒配管1を流通して凝縮器11の下流側に配置されるメイン膨張弁12およびサブ膨張弁13に流入される。
メイン膨張弁12およびサブ膨張弁13は、上記の通り、それぞれ、カスケード熱交換器3および過冷却器4の入口側(上流側)に直列に配置されている。メイン膨張弁12およびカスケード熱交換器3と、サブ膨張弁13および過冷却器4とは、並列に配置されている。
すなわち、冷媒配管1は、凝縮器11の下流側に設けられる分岐点T1において、下流側に向けて分岐する第1配管1aおよび第2配管1bを含んでいる。第1配管1aには、メイン膨張弁12およびカスケード熱交換器3が上流側から順に設けられている。第2配管1bには、サブ膨張弁13および過冷却器4が上流側から順に設けられている。第1配管1aおよび第2配管1bは、カスケード熱交換器3および過冷却器4の下流側で、かつ、圧縮機10の上流側に設けられる合流点T2において合流するように構成されている。
メイン膨張弁12は、メイン制御部5の制御の下、(原則)全開にならない範囲で、高温側回路101のカスケード熱交換器3に流入する冷媒量を調整するように構成されている。すなわち、メイン膨張弁12は、第1配管1aに流入する冷媒量を調整するように構成されている。
サブ膨張弁13は、サブ制御部6の制御の下、(原則)全開にならない範囲で、高温側回路101の過冷却器4に流入する冷媒量を調整するように構成されている。すなわち、サブ膨張弁13は、第2配管1bに流入する冷媒量を調整するように構成されている。なお、メイン膨張弁12およびサブ膨張弁13により膨張された冷媒は、気液二相状態になる。
カスケード熱交換器3および過冷却器4は、上記の通り、高温側回路101において、共に、蒸発器として機能するように構成されている。カスケード熱交換器3および過冷却器4により蒸発された冷媒は、冷媒配管1を流通して、アキュムレータ15を介してカスケード熱交換器3および過冷却器4の下流側に配置される圧縮機10に流入される。
アキュムレータ15は、圧縮機10に液体冷媒が流入して、圧縮機10で液圧縮が発生するのを防止するために、圧縮機10の上流側において、液体冷媒を気体冷媒から分離するように構成されている。なお、アキュムレータ15には、戻し回路14により還流された冷媒も流入するように構成されている。
圧力センサ16は、アキュムレータ15と圧縮機10との間で、かつ、圧縮機10の入口近傍の冷媒配管1に設けられている。圧力センサ16は、冷媒配管1内の冷媒圧力を検出するように構成されている。メイン制御部5は、圧力センサ16により検出された冷媒圧力の検出信号S1を取得するように構成されている。メイン制御部5は、圧力センサ16から取得した検出信号S1に基づいて、メイン膨張弁12の開度を調整するように構成されている。すなわち、メイン制御部5は、高温側回路101の冷媒圧力に基づいて、メイン膨張弁12の開度を制御するように構成されている。
(低温側回路の構成)
冷却装置100の低温側回路102は、圧縮機20と、カスケード熱交換器3と、過冷却器4と、冷媒配管2とを備えている。低温側回路102は、圧縮機20、カスケード熱交換器3、過冷却器4、膨張弁L1および冷却負荷Lを、冷媒配管2により接続して形成されている。なお、圧縮機20は、特許請求の範囲の「低温側圧縮機」の一例である。
低温側回路102は、圧縮機20の冷媒吐出側を低温側回路102の基点(最上流の構成)とした場合に、圧縮機20、カスケード熱交換器3、過冷却器4、膨張弁L1および冷却負荷Lが上流側から順に配置されるとともに、各構成が冷媒配管2により環状に接続されるように構成されている。
冷却負荷Lには、入口近傍(上流側)に膨張弁L1が設けられている。冷却負荷Lおよび膨張弁L1は、2つのサービスバルブ23を介して、圧縮機20の上流側で、過冷却器4の下流側に接続されている。
低温側回路102は、さらに、受液器21と、温度センサ22とを備えている。
圧縮機20は、高温側回路101の圧縮機10と同様の構成であるため説明を省略する。圧縮機20により圧縮された冷媒は、冷媒配管2を流通して圧縮機20の下流側に配置されるカスケード熱交換器3に流入される。
カスケード熱交換器3は、上記の通り、低温側回路102において、凝縮器として機能するように構成されている。すなわち、カスケード熱交換器3は、圧縮機20側(上流側)から流入する気体冷媒(過熱蒸気または飽和蒸気)を、液体冷媒(飽和液または過冷却液)にするように構成されている。カスケード熱交換器3は、概して、気液二相状態の冷媒を流出させないように構成されている。ここで、高温側回路101では、メイン制御部5およびサブ制御部6は、メイン膨張弁12にサブ膨張弁13よりも多くの冷媒を流入させるように制御を行う。このため、カスケード熱交換器3は、過冷却器4と比較して、大きな冷媒の冷却負荷に対する冷却能力を発揮可能なように構成されている。カスケード熱交換器3により凝縮された冷媒は、冷媒配管2を流通して、受液器21を介してカスケード熱交換器3の下流側に配置される過冷却器4に流入される。
受液器21は、カスケード熱交換器3の下流側で、過冷却器4の上流側に配置されている。受液器21は、冷媒配管2に接続されている。受液器21は、冷却負荷Lの負荷変動によるカスケード熱交換器3内の冷媒量の変動を吸収するように構成されている。また、受液器21は、カスケード熱交換器3により、冷媒を凝縮しきれなかった場合にカスケード熱交換器3から冷媒配管2に流出する気液二相状態の冷媒を過冷却器4の手前(上流側)で回収する機能を有している。
過冷却器4は、カスケード熱交換器3の下流側に配置されている。過冷却器4は、カスケード熱交換器3により凝縮および冷却された液体冷媒を冷却するように構成されている。
温度センサ22は、過冷却器4と膨張弁L1との間で、かつ、過冷却器4の出口近傍の冷媒配管2に設けられている。温度センサ22は、冷媒配管2内の冷媒温度を検出するように構成されている。サブ制御部6は、温度センサ22により検出された冷媒温度の検出信号S2を取得するように構成されている。サブ制御部6は、温度センサ22から検出信号S2に基づいて、サブ膨張弁13の開度を調整するように構成されている。すなわち、サブ制御部6は、低温側回路102の冷媒温度に基づいて、サブ膨張弁13の開度を制御するように構成されている。
(p−h線図)
次に、図2を参照して、冷却装置100の低温側回路102の圧力(pressure)と比エンタルピー(heat content)との関係を示すp−h線図(モリエル線図)について説明する。なお、図2に示す点A1、点A2、点A21、点A3および点A4は、それぞれ、図1に示す低温側回路102の冷媒配管2の位置A1、位置A2、位置A21、位置A3および位置A4における冷媒の比エンタルピおよび圧力を示している。
点A1は、圧縮機20による圧縮前の冷媒の状態を示している。冷媒は、点A1の状態では、気体冷媒である。点A1の状態での冷媒の比エンタルピおよび圧力を、h1およびp1とする。そして、点A1の状態の冷媒が圧縮機20により圧縮されると、点A2の状態になる。
点A2は、圧縮機20による圧縮後で、カスケード熱交換器3による凝縮前の冷媒の状態を示している。冷媒は、点A2の状態では、気体冷媒である。点A2の状態での冷媒の比エンタルピおよび圧力を、h2およびp2とする。比エンタルピh2は、比エンタルピh1よりも大きい。圧力p2は、圧力p1よりも大きい。そして、点A2の状態の冷媒がカスケード熱交換器3により凝縮されると、点A21の状態になる。
点A21は、カスケード熱交換器3による凝縮後で、過冷却器4による冷却前の冷媒の状態を示している。冷媒は、点A21の状態では、液体冷媒である。すなわち、冷媒は、カスケード熱交換器3による凝縮により、飽和蒸気線および飽和液線を順に跨いで気体冷媒から液体冷媒に変化する。点A21の状態での冷媒の比エンタルピを、h21とする。比エンタルピh21は、比エンタルピh2よりも小さい。点A21の状態での冷媒の圧力は、p2である。そして、点A21の状態の冷媒が過冷却器4により冷却されると、点A3の状態になる。
点A3は、過冷却器4による冷却後で、膨張弁L1による膨張前の冷媒の状態を示している。冷媒は、点A3の状態では、液体冷媒である。過冷却器4では、概して、液体冷媒の過冷却が行われる。すなわち、過冷却器4は、一般的な単一のカスケード熱交換器により冷却負荷を冷却する冷却装置とは異なり、カスケード熱交換器3に代わり、液体冷媒の過冷却を行う役割を有している。点A3の状態での冷媒の比エンタルピを、h3とする。比エンタルピh3は、比エンタルピh21よりも小さい。点A3の状態での冷媒の圧力は、p2である。そして、点A3の状態の冷媒が圧縮機20により圧縮されると、点A4の状態になる。
点A4は、膨張弁L1による膨張後で、冷却負荷Lによる蒸発前の冷媒の状態を示している。冷媒は、点A4の状態では、気液二相状態の冷媒である。すなわち、冷媒は、膨張弁L1による膨張により、飽和液線を跨いで液体冷媒から気液二相状態の冷媒に変化する。点A4の状態での冷媒の比エンタルピは、h3である。A4の状態での冷媒の圧力は、p1である。そして、点A4の状態の冷媒が冷却負荷Lにより蒸発および加熱されると、点A1の状態に戻る。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記の通り、高温側回路101および低温側回路102に跨るように配置されるカスケード熱交換器3と、高温側回路101および低温側回路102に跨るように配置され、高温側回路101においてカスケード熱交換器3と並列に配置される過冷却器4とを設けることにより、高温側回路101において、カスケード熱交換器3側が設けられる冷媒配管1(第1配管1a)と、過冷却器4が設けられる冷媒配管1(第2配管1b)とに冷媒を分流させることができるので、単一のカスケード熱交換器3を備える冷却装置100と比較して、高温側回路101において、冷媒配管1が大型化するのを抑制することができる。その結果、冷媒配管1が大型化するのに伴い、高温側回路101の圧縮機10や凝縮器11などが大型化するのを抑制することができるので、装置全体が大型化するのを抑制することができる。また、高温側回路101および低温側回路102に跨る複数の熱交換器(カスケード熱交換器3および過冷却器4)により、低温側回路102の冷媒を冷却することができるので、冷却負荷Lに対する冷却能力を向上させることができる。以上により、冷却装置100は、装置の大型化を抑制しながら、冷却負荷Lに対する冷却能力を向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、カスケード熱交換器3の上流側に直列に配置されるメイン膨張弁12と、過冷却器4の上流側に直列に配置されるサブ膨張弁13とを設け、カスケード熱交換器3およびメイン膨張弁12と、過冷却器4およびサブ膨張弁13とは、並列に配置され、メイン膨張弁12およびサブ膨張弁13の開度を、それぞれ独立して制御するように構成されている。これにより、高温側回路101において、カスケード熱交換器3および過冷却器4に流入する冷媒量を、それぞれ独立して制御することができるので、冷却負荷Lの目標冷却温度などに応じて、カスケード熱交換器3および過冷却器4に流入する冷媒量のそれぞれを適切に設定することができる。その結果、適切な冷媒量により低温側回路102の冷媒を冷却させて、低温側回路102における冷却負荷Lに対する冷却能力をより向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、メイン膨張弁12の開度を、高温側回路101の冷媒温度または冷媒圧力に基づいて制御するように構成され、冷却装置100は、サブ膨張弁13の開度を、低温側回路102の冷媒温度に基づいて制御するように構成されている。これにより、メイン膨張弁12およびサブ膨張弁13のそれぞれの開度が調整できない場合と比べて、高温側回路101における冷媒配管1内の冷媒圧力に基づいて、カスケード熱交換器3に流入する冷媒量をより適切に設定することができるとともに、低温側回路102における冷却負荷L側に流入する冷媒温度に基づいて、過冷却器4に流入する冷媒量をより適切に設定することができる。その結果、低温側回路102における冷却負荷Lに対する冷却能力を一層向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、過冷却器4は、低温側回路102において、カスケード熱交換器3の下流側に配置され、カスケード熱交換器3により凝縮された液体冷媒を冷却する過冷却器4を含む。これにより、低温側回路102において、カスケード熱交換器3により冷却および凝縮された液体冷媒を、過冷却器4によってさらに冷却することができるので、カスケード熱交換器3のみが冷媒の凝縮および冷却を行う場合と比較して、低温側回路102における冷却負荷Lに対する冷却能力を効果的に向上させることができる。すなわち、過冷却器4によりカスケード熱交換器3による液体冷媒の冷却時の負担を軽減することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、低温側回路102には、カスケード熱交換器3の下流側で、過冷却器4の上流側に配置される受液器21が冷媒配管2により接続されている。これにより、受液器21により、低温側回路102の過冷却器4に熱交換の効率の低い気液二相状態の冷媒が流入するのを抑制することができるので、気液二相状態の冷媒を冷却して凝縮させる際の過冷却器4の負担を軽減することができる。その結果、低温側回路102における冷却負荷Lに対する冷却能力が低下するのを抑制することができる。
[第2実施形態]
図3および図4を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、カスケード熱交換器3の補助的な熱交換器として、冷却装置100が過冷却器4を備える上記第1実施形態とは異なり、カスケード熱交換器3の補助的な熱交換器として、冷却装置200がガスクーラ7を備える例について説明する。なお、ガスクーラ7は、本発明の「サブカスケード熱交換器」の一例である。また、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付して図示している。
本発明の第2実施形態による冷却装置200は、図3に示すように、高温側回路101と低温側回路102とに跨るように設けられ、高温側回路101と低温側回路102との間で熱エネルギーを交換する熱交換器として、カスケード熱交換器3に加えて、ガスクーラ7を備えている。低温側回路102は、温度センサ222と、内部熱交換器8と備えている。
ガスクーラ7は、高温側回路101において、蒸発器として機能するとともに、低温側回路102において、凝縮器として機能するように構成されている。また、ガスクーラ7は、冷媒の凝縮および冷却を行うカスケード熱交換器3の冷却負荷Lに対する冷却能力を最大限に引き出すために、補助的に冷媒の冷却を行う機能を有している。なお、低温側回路102において、ガスクーラ7により冷却された気体冷媒は、気液二相状態になる。
高温側回路101において、サブ膨張弁13は、ガスクーラ7の入口側(上流側)に直列に配置されている。メイン膨張弁12およびカスケード熱交換器3と、サブ膨張弁13およびガスクーラ7とは、並列に配置されている。高温側回路101において、ガスクーラ7により蒸発された冷媒は、冷媒配管1を流通して、アキュムレータ15を介してカスケード熱交換器3の下流側に配置される圧縮機10に流入される。
低温側回路102において、ガスクーラ7は、カスケード熱交換器3の上流側に配置されている。低温側回路102において、ガスクーラ7は、気体冷媒の一部を凝縮するように構成されている。低温側回路102において、ガスクーラ7により一部を凝縮された冷媒は、冷媒配管1を流通して、ガスクーラ7の下流側に配置されるカスケード熱交換器3に流入される。ここで、カスケード熱交換器3は、流入する冷媒に液体冷媒が多く含まれる方が、高温側回路101と低温側回路102との間で効果的に熱交換を行うことができるので、効果的に冷却負荷Lの冷却能力を発揮することができる。
温度センサ222は、ガスクーラ7とカスケード熱交換器3との間で、かつ、カスケード熱交換器3の入口近傍の冷媒配管2に設けられている。温度センサ222は、冷媒温度を検出するように構成されている。サブ制御部6は、温度センサ222により検出された冷媒温度の検出信号S2を取得するように構成されている。サブ制御部6は、温度センサ222から検出信号S2に基づいて、サブ膨張弁13の開度を調整するように構成されている。すなわち、サブ制御部6は、低温側回路102の冷媒温度に基づいて、サブ膨張弁13の開度を制御するように構成されている。
内部熱交換器8は、受液器21および膨張弁L1を繋ぐ冷媒配管2と、冷却負荷Lおよび圧縮機20とを繋ぐ冷媒配管2とに跨るように設けられている。すなわち、内部熱交換器8は、冷却負荷L側に流入する冷媒と、冷却負荷Lから圧縮機20に流出する冷媒との間で熱エネルギーを交換するように構成されている。これにより、冷却負荷L側に流入する冷媒がさらに冷却される。
(p−h線図)
次に、図4を参照して、冷却装置200の低温側回路102のp−h線図について説明する。なお、図4に示す点A1、点A2、点A22、点A3および点A4は、それぞれ、図3に示す低温側回路102の冷媒配管2の位置A1、位置A2、位置A22、位置A3および位置A4における冷媒の比エンタルピおよび圧力を示している。また、圧縮機20による圧縮過程、膨張弁L1による膨張過程および冷却負荷Lによる蒸発過程については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
点A2は、圧縮機20による圧縮後で、ガスクーラ7による凝縮前の冷媒の状態を示している。点A2の状態の冷媒がガスクーラ7により凝縮されると、点A22の状態になる。
点A22は、ガスクーラ7による一部の冷媒の凝縮後で、カスケード熱交換器3による凝縮前の冷媒の状態を示している。冷媒は、点A22の状態では、気液二相状態の冷媒である。すなわち、ガスクーラ7による一部の冷媒の凝縮により、飽和蒸気線を跨いで気体冷媒から液体冷媒に一部が変化する。点A22の状態での冷媒の比エンタルピを、h22とする。比エンタルピh22は、比エンタルピh2よりも小さい。点A22の状態での冷媒の圧力は、p2である。そして、点A22の状態の冷媒がカスケード熱交換器3および内部熱交換器8により冷却されると、点A3の状態になる。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、ガスクーラ7は、低温側回路102において、カスケード熱交換器3の上流側に配置され、圧縮機20により圧縮された気体冷媒の一部を凝縮するガスクーラ7を含む。これにより、低温側回路102において、カスケード熱交換器3に冷媒が流入する前に、ガスクーラ7により気体冷媒を冷却して、気液二相状態にすることができるので、熱交換の効率の低い気体冷媒のみがカスケード熱交換器3に流入する場合と比較して、冷却負荷Lの冷却能力を効果的に向上させることができる。すなわち、ガスクーラ7によりカスケード熱交換器3による気体冷媒の冷却時の負担を軽減することができる。
[第3実施形態]
図5および図6を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、カスケード熱交換器3の補助的な熱交換器として、冷却装置100が過冷却器4のみを備える上記第1実施形態、および、カスケード熱交換器3の補助的な熱交換器として、冷却装置200がガスクーラ7のみを備える上記第2実施形態とは異なり、カスケード熱交換器3の補助的な熱交換器として、冷却装置300が過冷却器4およびガスクーラ7の両方を備える例について説明する。また、図中において、上記第1および第2実施形態と同様の構成には、第1および第2実施形態と同じ符号を付して図示している。
本発明の第3実施形態による冷却装置300は、図5に示すように、高温側回路101と低温側回路102とに跨るように設けられ、高温側回路101と低温側回路102との間で熱エネルギーを交換する熱交換器として、カスケード熱交換器3、過冷却器4およびガスクーラ7を備えている。
高温側回路101において、過冷却器4およびガスクーラ7は、サブ膨張弁13の下流側に、サブ膨張弁13に対して直列に配置されている。過冷却器4およびガスクーラ7は、並列に配置されている。
すなわち、高温側回路101において、冷媒配管1の第2配管1bは、分岐点T1の下流側に設けられる分岐点T3において、下流側に向けて分岐する第3配管1cおよび第4配管1dを含んでいる。第3配管1cには、過冷却器4が設けられている。第4配管1dには、ガスクーラ7が設けられている。第3配管1cおよび第4配管1dは、過冷却器4およびガスクーラ7の下流側で、かつ、合流点T2の上流側に設けられる合流点T4において合流するように構成されている。また、第4配管1dには、ガスクーラ7の上流側に流量調整弁71が設けられている。
(p−h線図)
次に、図6を参照して、冷却装置300の低温側回路102のp−h線図について説明する。なお、図6に示す点A1、点A2、点A22、点A21、点A3および点A4は、それぞれ、図5に示す低温側回路102の冷媒配管2の位置A1、位置A2、位置A22、位置A21、位置A3および位置A4における冷媒の比エンタルピおよび圧力を示している。圧縮機20による圧縮過程、膨張弁L1による膨張過程および冷却負荷Lによる蒸発過程については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
点A2は、圧縮機20による圧縮後で、ガスクーラ7による凝縮前の冷媒の状態を示している。点A2の状態のガスクーラ7により凝縮されると、点A22の状態になる。
点A22は、ガスクーラ7による一部の冷媒の凝縮後で、カスケード熱交換器3による凝縮前の冷媒の状態を示している。冷媒は、点A22の状態では、気液二相状態の冷媒である。そして、点A22の状態の冷媒がカスケード熱交換器3により冷却されると、点A21の状態になる。
点A21は、カスケード熱交換器3による凝縮後で、過冷却器4による冷却前の冷媒の状態を示している。冷媒は、点A21の状態では、液体冷媒である。そして、点A21の状態の冷媒が過冷却器4により冷却されると、点A3の状態になる。
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、過冷却器4は、低温側回路102において、カスケード熱交換器3の下流側に配置され、カスケード熱交換器3により凝縮された液体冷媒を冷却する過冷却器4と、低温側回路102において、カスケード熱交換器3の上流側に配置され、圧縮機20により圧縮された気体冷媒の一部を凝縮するガスクーラ7とを含み、過冷却器4と、ガスクーラ7とは、高温側回路101において並列に配置されている。これにより、低温側回路102において、カスケード熱交換器3から流出する液体冷媒を、過冷却器4により冷却することができるので、カスケード熱交換器3が冷媒の凝縮および過冷却を行う場合と比較して、冷却負荷Lの冷却能力を効果的に向上させることができる。さらに、低温側回路102において、カスケード熱交換器3に冷媒が流入する前に、ガスクーラ7により気体冷媒を冷却して、気液二相状態にすることができるので、気体冷媒のみがカスケード熱交換器3に流入する場合と比較して、冷却負荷Lの冷却能力を効果的に向上させることができる。すなわち、過冷却器4およびガスクーラ7によりカスケード熱交換器3による気体冷媒および液体冷媒の冷却時の負担を軽減することができる。また、過冷却器4とガスクーラ7とを高温側回路101において並列に配置することにより、各々に冷媒を供給することができるので、過冷却器4とガスクーラ7とにより低温側回路102の冷媒を確実に冷却することができる。
[第4実施形態]
図7を参照して、第4実施形態について説明する。この第4実施形態では、高温側回路101において、過冷却器4およびガスクーラ7が並列に配置される上記第3実施形態とは異なり、高温側回路101において、過冷却器4およびガスクーラ7が直列に配置される例について説明する。また、図中において、上記第3実施形態と同様の構成には、第3実施形態と同じ符号を付して図示している。
本発明の第4実施形態による冷却装置400は、図7に示すように、高温側回路101と低温側回路102とに跨るように設けられ、高温側回路101と低温側回路102との間で熱エネルギーを交換する熱交換器として、カスケード熱交換器3、過冷却器4およびガスクーラ7を備えている。
高温側回路101において、過冷却器4およびガスクーラ7は、サブ膨張弁13の下流側に、サブ膨張弁13に対して直列に配置されている。過冷却器4およびガスクーラ7は、直列に配置されている。過冷却器4は、ガスクーラ7の上流側に配置されている。
すなわち、高温側回路101において、冷媒配管1の第2配管1bには、上流側から順に、サブ膨張弁13、過冷却器4およびガスクーラ7が設けられている。
なお、p−h線図は、第3実施形態と同様であるため説明を省略する。
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第4実施形態では、上記のように、ガスクーラ7と過冷却器4とは、冷媒配管1により直列に接続されている。このように構成すれば、ガスクーラ7と過冷却器4とを並列に接続する場合と比較して、高温側回路101における冷媒配管1の構成を、簡素化することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第4実施形態では、メイン膨張弁およびサブ膨張弁を、それぞれ、メイン制御部およびサブ制御部により独立して制御した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、メイン膨張弁およびサブ膨張弁を、それぞれ、1つの制御部により独立して制御してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、圧縮機の入口近傍に、圧力センサを設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、アキュムレータの出口近傍、アキュムレータの入口近傍、または、メインカスケード熱交換器の出口近傍などに、圧力センサを設けてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、高温側回路に、圧力センサを設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、高温側回路に、圧力センサに代えて、温度センサを設けてもよい。
また、上記第4実施形態では、過冷却器を、ガスクーラの上流に直列に配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ガスクーラを、過冷却器の上流に直列に配置してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、冷却装置が1つまたは2つのサブカスケード熱交換器を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、冷却装置が3つ以上のサブカスケード熱交換器を備えていてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、制御部による制御の下、メイン膨張弁およびサブ膨張弁の開度を調整した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、手動により、メイン膨張弁およびサブ膨張弁の開度を調整してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、低温側回路が受液器を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、低温側回路が受液器を備えていなくてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、戻し回路により還流された冷媒を、アキュムレータの入口側に流入する配置にした例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、戻し回路により還流された冷媒を、圧縮機の入口側(吸入側)に流入する配置にしてもよい。
1 (高温側回路の)冷媒配管
2 (低温側回路の)冷媒配管
3 カスケード熱交換器(メインカスケード熱交換器)
4 過冷却器(サブカスケード熱交換器)
7 ガスクーラ(サブカスケード熱交換器)
10 圧縮機(高温側圧縮器)
11 凝縮器(高温側凝縮器)
12 メイン膨張弁(高温側膨張弁)
13 サブ膨張弁(高温側膨張弁)
20 圧縮機(低温側圧縮器)
21 受液器
100、200、300、400 冷却装置
101 高温側回路
102 低温側回路
L 冷却負荷
L1 膨張弁(低温側膨張弁)

Claims (7)

  1. 高温側圧縮機と、高温側凝縮器と、高温側膨張弁と、カスケード熱交換器とを冷媒配管により接続して形成される高温側回路と、
    低温側圧縮機と、前記カスケード熱交換器と、低温側膨張弁と、冷却負荷とを冷媒配管により接続して形成される低温側回路と、を備え、
    前記カスケード熱交換器は、前記高温側回路および前記低温側回路に跨るように設けられるメインカスケード熱交換器と、前記高温側回路および前記低温側回路に跨るように設けられ、前記高温側回路において前記メインカスケード熱交換器と並列に配置されるサブカスケード熱交換器とを含む、冷却装置。
  2. 前記高温側膨張弁は、前記メインカスケード熱交換器の上流側に直列に配置されるメイン膨張弁と、前記サブカスケード熱交換器の上流側に直列に配置されるサブ膨張弁とを含み、
    前記メインカスケード熱交換器および前記メイン膨張弁と、前記サブカスケード熱交換器および前記サブ膨張弁とは、並列に配置され、
    前記メイン膨張弁および前記サブ膨張弁の開度を、それぞれ独立して制御するように構成されている、請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記メイン膨張弁の開度を、前記高温側回路の冷媒温度または冷媒圧力に基づいて制御するように構成され、
    前記サブ膨張弁の開度を、前記低温側回路の冷媒温度に基づいて制御するように構成されている、請求項2に記載の冷却装置。
  4. 前記サブカスケード熱交換器は、前記低温側回路において、前記メインカスケード熱交換器の下流側に配置され、前記メインカスケード熱交換器により凝縮された液体冷媒を冷却する過冷却器を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷却装置。
  5. 前記低温側回路には、前記メインカスケード熱交換器の下流側で、前記過冷却器の上流側に配置される受液器が冷媒配管により接続されている、請求項4に記載の冷却装置。
  6. 前記サブカスケード熱交換器は、前記低温側回路において、前記メインカスケード熱交換器の上流側に配置され、前記低温側圧縮機により圧縮された気体冷媒の一部を凝縮するガスクーラを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷却装置。
  7. 前記サブカスケード熱交換器は、前記低温側回路において、前記メインカスケード熱交換器の下流側に配置され、前記メインカスケード熱交換器により凝縮された液体冷媒を冷却する過冷却器と、前記低温側回路において、前記メインカスケード熱交換器の上流側に配置され、前記低温側圧縮機により圧縮された気体冷媒の一部を凝縮するガスクーラとを含み、
    前記過冷却器と、前記ガスクーラとは、前記高温側回路において並列に配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷却装置。
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