JP2019090260A - 吊元金物 - Google Patents

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Abstract

【課題】丸パイプ製の吊元側部材に対する着脱を少ない人員で容易に効率良く行える吊元金物を提供する。【解決手段】丸パイプ製の吊元側部材22に取り付けられる吊元金物1において、吊元金物1は、吊元側部材22に着脱可能に取り付けられる環状の取付部2と、取付部2の下端部に位置して吊り下げ対象物を支持する支持部3とを備え、取付部2は、吊元側部材22の外周に沿う円弧状に湾曲した第1円弧状部4Aを有して吊元側部材22の上部側に配置される平鋼製の上側部材4と、吊元側部材22の外周に沿う円弧状に湾曲した第2円弧状部5Aを有して吊元側部材22の下部側に配置される下側部材5とを備えて、吊元側部材22を上下方向から挟み込み可能な上下分割構造に構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、競技場やコンサートホールなどの建物における屋根などの改修作業を行う場合に作業者の足場などの設置に利用される吊元金物に関し、詳しくは、屋根のトラス梁などに使用された丸パイプ製の吊元側部材に取り付けられる吊元金物に関する。
従来、橋脚などの構造体に対して改修作業を行う場合、作業者は、構造体の下側に配設されているH形鋼を吊元側部材とし、この吊元側部材の下側水平板部に複数のコ型クランプを取り付けた後、これらのコ型クランプを利用して、吊り下げ対象物である吊り足場を吊下げ手段などを介して吊り下げ支持することにより、改修作業用の吊り足場を設置するようにしていた(例えば特許文献1参照)。
特開2015−48584号公報
しかしながら、競技場やコンサートホールなどの建物における屋根などの改修作業を行う場合は、屋根のトラス梁などが丸形鋼管によって構成されていることがあり、このような場合には、前述したコ型クランプを利用して改修作業用の吊り足場を設置することができなくなる。
そこで、屋根のトラス梁などが丸形鋼管で構成された建物において屋根などの改修作業を行う場合は、高所作業車を使用して、作業床としてのバスケットなどに乗り込んだ作業者が、複数の吊元金物を、吊元側部材となるトラス梁の丸形鋼管に溶接にて取り付けた後、溶接後の各吊元金物を利用して、足場ユニットをチェーンやワイヤなどの索状体を介して吊り下げ支持することにより、改修作業用の吊り足場を設置するようにしていた。
しかしながら、この場合には、複数の吊元金物がトラス梁の丸形鋼管に溶接されることから、火気などに注意を払う必要があるとともに、溶接によるトラス梁への悪影響が懸念される。また、作業者は、作業スペースや作業姿勢が制限される狭いバスケットなどにおいて複数の吊元金物をトラス梁の丸形鋼管に溶接することから、溶接品質の確保が困難になる。
このような問題を解消するために、図8に示すように、トラス梁の丸パイプ部材22に取り付けられる吊元金物50を、一直線に延びるL形鋼材からなる上側部材51とU字ボルトからなる下側部材52とを備える上下分割構造とし、下側部材52の下端部に足場ユニットを吊り下げ支持する支持金具53を取り付けた後、上側部材51と下側部材52とが丸パイプ部材22を上下方向から挟み込むようにナット54で連結されることにより、吊元金物50を丸パイプ部材22に着脱可能に取り付けられるように構成することが考えられる。
図8に示す構成では、火気などに注意を払う必要がなくなるとともに、吊元金物50の溶接によるトラス梁への悪影響はないものの、上側部材51が比較的重量の大きいL形鋼材で、しかも、上側部材51の形状が、丸パイプ部材22との接触範囲が狭く、丸パイプ部材22に安定状態で載置し難い一直線に延びる形状であることから、丸パイプ部材22に対する吊元金物50の着脱作業に要する人員や手間が多くなる。そして、このように人員や手間が多くなると、作業場所が、作業スペースや作業姿勢が制限される高所作業車の狭いバスケットなどであることから、作業性の低下を招くことになる。
そして、上側部材51の形状が、丸パイプ部材22との接触範囲が狭い一直線に延びる形状であり、また、下側部材52が丸パイプ部材22に線接触するUボルトであることから、吊元金物50を丸パイプ部材22に取り付けた状態では、上側部材51と下側部材52とが、丸パイプ部材22の外周に対する接触範囲が狭い状態で丸パイプ部材22を挟み込んだ状態になる。そのため、例えば丸パイプ部材22が傾斜または湾曲している場合には、吊元金物50が丸パイプ部材22に対する滑りで下方に位置ずれする虞があり、この位置ずれを回避するためには、丸パイプ部材22に対する上側部材51および下側部材52による挟み込みを強くする必要がある。その結果、丸パイプ部材22に対する吊元金物50の着脱作業に要する手間がさらに多くなって作業性がさらに低下する。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、丸パイプ製の吊元側部材に対する着脱を少ない人員で容易に効率良く行える吊元金物を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、
丸パイプ製の吊元側部材に取り付けられる吊元金物において、
前記吊元金物は、前記吊元側部材に着脱可能に取り付けられる環状の取付部と、前記取付部の下端部に位置して吊り下げ対象物を支持する支持部とを備え、
前記取付部は、前記吊元側部材の外周に沿う円弧状に湾曲した第1円弧状部を有して前記吊元側部材の上部側に配置される平鋼製の上側部材と、前記吊元側部材の外周に沿う円弧状に湾曲した第2円弧状部を有して前記吊元側部材の下部側に配置される下側部材とを備えて、前記吊元側部材を上下方向から挟み込み可能な上下分割構造に構成されている点にある。
本構成によれば、上側部材が平鋼製であることにより、上側部材にL形鋼材を採用する場合に比較して吊元金物の軽量化を図れる上に、第1円弧状部を容易に形成することができる。
そして、吊元側部材に対して吊元金物を着脱させる場合には、上側部材が第1円弧状部を有することにより、上側部材を、丸パイプ製の吊元側部材に対する接触面積が広い安定した状態で吊元側部材に載置することができる。これにより、上側部材に対する下側部材の連結または連結解除が行い易くなり、吊元側部材に対する吊元金物の着脱が行い易くなる。
また、吊元金物を吊元側部材に取り付けた状態では、上側部材の第1円弧状部と下側部材の第2円弧状部とが、吊元側部材の外周に対する接触範囲が広い状態で吊元側部材を挟み込んだ状態になることから、例えば吊元側部材が傾斜または湾曲している場合であっても、吊元側部材に対する吊元金物の滑りによる下方への位置ずれを効果的に抑制することができ、これにより、吊元側部材に対する吊元金物の着脱がさらに行い易くなる。
よって、吊元側部材に対する吊元金物の着脱作業に要する人員や手間を削減しながら、吊元金物を吊元側部材に容易に安定性良く取り付けることができる。また、人員や手間の削減により、作業場所が作業スペースや作業姿勢が制限される高所作業車の狭いバスケットなどであっても、吊元側部材に対する吊元金物の着脱作業を無理なく速やかに行うことができる。
その結果、丸パイプ製の吊元側部材に対する吊元金物の着脱作業を少ない人員で容易に効率良く行える上に、吊元金物を吊元側部材に安定性良く取り付けることができる。
本発明の第2特徴構成は、
前記下側部材には、前記第2円弧状部が半円状に湾曲したU字ボルトが採用され、
前記上側部材は、前記U字ボルトの両端部がさし通される貫通孔を有して前記U字ボルトがナット止めされる一対の連結部を備えている点にある。
本構成によれば、吊元金物の構成として、例えば、下側部材を上側部材と同様の平鋼製とし、上側部材の両端部と下側部材の両端部とを一対のボルト・ナットで連結する構成を採用する場合に比較して、吊元金物を構成する部品点数の削減および吊元金物の軽量化を図ることができる。
その結果、吊元金物の軽量化を図りながら、丸パイプ製の吊元側部材に対する吊元金物の着脱作業をさらに容易に効率良く行うことができる。
本発明の第3特徴構成は、
一対の前記連結部は、それらが前記第1円弧状部の両端から互いに離れる方向に延出するように前記上側部材の両端部を外向きに折り曲げて形成されている点にある。
本構成によれば、上側部材は、平鋼材の曲げ加工によって第1円弧状部と一対の連結部とを一体形成することができ、これにより、例えば別体の第1円弧状部と一対の連結部とを溶接する構成に比較して、上側部材を、溶接品質の影響を受けることなく、所定の強度を有するように容易に製造することができる。
本発明の第4特徴構成は、
前記第1円弧状部と前記連結部とに架設されて前記上側部材の両端部を補強する補強部材を備えている点にある。
本構成によれば、補強部材の作用により、各連結部が吊り下げ荷重によって下方に曲げ戻り変形することを抑制することができる。
本発明の第5特徴構成は、
前記貫通孔は、前記連結部の延出方向に拡大された長孔に形成されている点にある。
本構成によれば、万が一、各連結部が吊り下げ荷重によって下方に曲げ戻り変形した場合には、その変形に応じた各連結部に対する下側部材の両端部の連結位置および連結姿勢の変化を、長孔の融通によって許容することができる。
その結果、下側部材の両端部が吊元側部材に接触して変形することを抑制しながら、上側部材の引張耐力にて吊り下げ荷重を支持させることができる。
本発明の第6特徴構成は、
前記吊元側部材は、建物の躯体に使用される丸パイプ部材であり、前記吊り下げ対象物は足場ユニットである点にある。
本構成によれば、競技場やコンサートホールなどの建物において屋根などの改修作業を行う場合には、前述した吊元金物を躯体の丸パイプ部材に取り付けることにより、改修作業用の足場ユニットを改修作業対象箇所の近くに容易に設置することができる。
複数の吊元金物をドーム屋根の丸パイプ部材に取り付けた状態を示すドーム屋根における要部の縦断側面図 複数の吊元金物を使用して丸パイプ部材に足場ユニットを吊り下げ支持させた状態を示すドーム屋根における要部の縦断側面図 吊元金物の構成を示す一部縦断分解正面図 吊元金物を丸パイプ部材に取り付けた状態を示す要部の一部縦断正面図 吊元金物を丸パイプ部材に取り付けた状態を示す要部の平面図 吊元金物を丸パイプ部材に取り付けた状態を示す要部の側面図 別実施形態での吊元金物の構成を示す一部縦断正面図 比較例として上側部材にL形鋼材を使用した吊元金物を示す要部の一部縦断正面図
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明に係る吊元金物の複数を、建物の一例である競技場におけるドーム屋根の改修作業に使用した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜2に示すように、本実施形態に例示された各吊元金物1は、ドーム屋根20におけるトラス梁(躯体の一例)21の上弦材に使用された丸パイプ部材(丸パイプ製の吊元側部材の一例)22に取り付け可能に構成されている。
図1〜6に示すように、各吊元金物1は、丸パイプ部材22に着脱可能に取り付けられる環状の取付金具(取付部の一例)2と、取付金具2の下端部に位置して足場ユニット(吊り下げ対象物の一例)30を支持する平鋼製の支持金具(支持部の一例)3とを備えている。
図3〜6に示すように、各吊元金物1において、取付金具2は、丸パイプ部材22の上部側に配置される平鋼製の上側部材4と、丸パイプ部材22の下部側に配置される丸鋼製の下側部材5と、丸パイプ部材22と上側部材4との間に介在されるゴム製の滑り止め部材6とを備えて、丸パイプ部材22を上下方向から挟み込み可能な上下分割構造に構成されている。
上側部材4は、平鋼材の曲げ加工により、丸パイプ部材22の外周に沿う円弧状に湾曲した第1円弧状部4Aを上側部材4の中央側に有し、かつ、下側部材5に連結可能な一対の連結部4Bを上側部材4の両端部に有する形状に形成されている。第1円弧状部4Aは、丸パイプ部材22との間に滑り止め部材6を介在させることが可能な曲率半径で湾曲形成されている。一対の連結部4Bは、それらが第1円弧状部4Aの両端から互いに離れる方向に延出するように、上側部材4の両端部を第1円弧状部4Aに対して外向きに折り曲げて形成されている。各連結部4Bには、下側部材5に対する連結用の貫通孔4Cが形成されている。
下側部材5には、丸パイプ部材22の外周に沿う半円状に湾曲した第2円弧状部5Aを下側部材5の中央側に有し、かつ、上側部材4に連結可能な一対の連結部としての雄ネジ部5Bを下側部材5の両端部に有するU字状に曲げ形成されたU字ボルトが採用されている。下側部材5は、その両端部の雄ネジ部5Bが上側部材4の各貫通孔4Cにさし通された後、各雄ネジ部5Bにナット7がねじ込み装着されることにより、上側部材4の連結部4Bにナット止めされる。
支持金具3は、平鋼材の曲げ加工により、下側部材5に支持される被支持部3Aを支持金具3の上部に有し、かつ、チェーンまたはワイヤなどの索状部材23(図1〜2参照)を介して足場ユニット30(図2参照)を支持する支持部3Bを支持金具3の下部側に有する形状に形成されている。被支持部3Aは、下側部材5の抜き差しが可能な筒状に湾曲形成されている。支持部3Bは、被支持部3Aの両端から下方に平行に延出する支持金具3の両端部によって形成されている。支持金具3の両端部には、索状部材用の取付金具(図示せず)が取り付けられる貫通孔3Cが形成されている。これにより、支持金具3は、取付金具を介した索状部材23の取り付けが可能に構成されている。
以上の構成により、本実施形態で例示した各吊元金物1は、上側部材4が平鋼製で、また、下側部材5がU字ボルトであることにより、例えば、図8に示すようなL形鋼製の上側部材51を備える吊元金物50に比較して、吊元金物1の軽量化を図れる上に、第1円弧状部4Aと第2円弧状部5Aとの双方を容易に形成することができる。そして、上側部材4は、平鋼材の曲げ加工によって第1円弧状部4Aと一対の連結部4Bとが一体形成されることから、例えば、別体の第1円弧状部と一対の連結部とを溶接する構成に比較して、上側部材4を、溶接品質の影響を受けることなく、所定の強度を有するように容易に製造することができる。
また、下側部材5にU字ボルトが採用されていることにより、吊元金物1の構成として、例えば、図7に示すように、下側部材5が上側部材4と同様の平鋼製であり、上側部材4の各連結部4Bと下側部材5の各連結部5Bとが2組のボルト10とナット11で連結される構成を採用する場合に比較して、吊元金物1を構成する部品点数の削減および吊元金物1の軽量化を図ることができる。
そして、丸パイプ部材22に対して各吊元金物1を着脱させる場合には、上側部材4が第1円弧状部4Aを有することにより、上側部材4を、丸パイプ部材側に対する接触面積が広い安定した状態で、丸パイプ部材22に滑り止め部材6を介して載置することができる。これにより、上側部材4に対する下側部材5の連結または連結解除が行い易くなり、丸パイプ部材22に対する各吊元金物1の着脱が行い易くなる。
しかも、各吊元金物1を丸パイプ部材22に取り付けた状態では、上側部材4の第1円弧状部4Aが、丸パイプ部材22の外周に対して広い接触面積を有する状態で、丸パイプ部材22の外周に滑り止め部材6を介して面接触することから、例えば丸パイプ部材22が傾斜または湾曲している場合であっても、丸パイプ部材22に対する各吊元金物1の滑りによる下方への位置ずれを効果的に抑制することができる。また、滑り止め部材6が緩衝材として機能することにより、上側部材4と下側部材5とで丸パイプ部材22を挟み込むことに起因して、丸パイプ部材22の外周面が傷付くことを抑制することができる。
よって、丸パイプ部材22に対する各吊元金物1の着脱作業に要する人員や手間を削減しながら、各吊元金物1を丸パイプ部材22に容易に安定性良く取り付けることができる。また、人員や手間の削減により、作業場所が、例えば図1〜2に示すような作業スペースや作業姿勢が制限される高所作業車の狭いバスケット40であっても、丸パイプ部材22に対する各吊元金物1の着脱作業を無理なく速やかに行うことができる。
その結果、丸パイプ部材22に対する各吊元金物1の着脱作業を少ない人員で容易に効率良く行える上に、各吊元金物1を丸パイプ部材22に安定性良く取り付けることができる。
図3〜6に示すように、各吊元金物1は、第1円弧状部4Aと各連結部4Bとに架設されて上側部材4の両端部を補強する4つの補強部材8を備えている。各補強部材8は、第1円弧状部4Aの側縁と連結部4Bの側縁とに溶接された状態で、上側部材4の両端部に一対ずつ備えられている。
この構成により、各吊元金物1は、各補強部材8の作用により、各連結部4Bが吊り下げ荷重によって下方に曲げ戻り変形することが抑制されている。
各吊元金物1は、上記のように補強部材8を備えることから、各雄ネジ部5Bにねじ込み装着されるナット7には、その上部側が補強部材8から露出する長ナットが採用されている。
これにより、上側部材4の両端部を各補強部材8によって補強しながら、スパナなどの工具を使用した各雄ネジ部5Bに対する各ナット7のねじ込み装着時に、工具が各補強部材8と干渉して各ナット7のねじ込み操作が行い難くなることを抑制することができる。その結果、各ナット7のねじ込み操作による上側部材4と下側部材5との連結を容易かつ確実に行うことができる。
図3、図5に示すように、各吊元金物1において、上側部材4の各貫通孔4Cは、上側部材4の各連結部4Bの延出方向に拡大された長孔に形成されている。そのため、各吊元金物1を丸パイプ部材22に取り付けた状態では、下側部材5の各雄ネジ部5Bが、各貫通孔(長孔)4Cにおける第1円弧状部側の端縁に近接することになる。
これにより、万が一、各連結部4Bが吊り下げ荷重によって下方に曲げ戻り変形した場合には、その変形に応じた各連結部4Bに対する下側部材5の雄ネジ部5Bの連結位置および連結姿勢の変化を、長孔4Cの融通によって許容することができる。
その結果、下側部材5の雄ネジ部5Bが丸パイプ部材22に接触して変形することを抑制しながら、上側部材4の引張耐力にて吊り下げ荷重を支持させることができる。
以下、図1〜6に基づいて、複数の吊元金物1を使用して、ドーム屋根20におけるトラス梁21の丸パイプ部材22に、吊り下げ式の足場ユニット30を吊り下げ支持する場合の手順について説明する。
先ず、高所作業車のバスケット40に複数の吊元金物1などを積み込んで二人の作業者が乗り込んだ後、その二人の作業者による各吊元金物1の丸パイプ部材22への取り付けが可能になるように、バスケット40を丸パイプ部材22に対する取り付け作業位置まで移動させる。
この移動後に、一方の作業者が、上側部材4の第1円弧状部4Aを、丸パイプ部材22における所定の取り付け箇所の上側に滑り止め部材6を介して載置する。また、他方の作業者が、支持金具3を備えた下側部材5の各雄ネジ部5Bが上側部材4の各貫通孔4Cを通るように、下側部材5の第2円弧状部5Aを丸パイプ部材22における所定の取り付け箇所の下側に嵌め合わせた後、各雄ネジ部5Bにナット7をねじ込み装着する。これにより、吊元金物1を、丸パイプ部材22における所定の取り付け箇所に、この取り付け箇所を滑り止め部材6とともに上側部材4と下側部材5とで挟み込んだ状態で取り付けることができる。
この取り付け後に、作業者が、各吊元金物1の支持金具3に、取付金具を介して足場ユニット用の索状部材23を取り付ける。そして、索状部材23の取り付けが完了すると、各作業者がバスケット内の次の取り付け作業箇所まで移動した後、または、バスケット40を次の取り付け作業位置まで移動させた後に、各作業者が次の取り付け作業箇所において同様の取り付け作業を行う。
このような取り付け作業を順次行うことにより、複数の吊元金物1とともに複数の索状部材23などを、丸パイプ部材22に、その長手方向に所定間隔をあけた状態で取り付けることができる(図1参照)。
そして、所定数の吊元金物1および索状部材23などを丸パイプ部材22に取り付けた後、足場ユニット30のデッキ31や手摺り32などが積み込まれたバスケット40を索状部材23に対する取り付け作業位置まで移動させ、この移動後に、各作業者が索状部材23にデッキ31や手摺り32などを取り付けることにより、足場ユニット30を、丸パイプ部材22に複数の吊元金物1および索状部材23などを介して、改修作業対象箇所の近くに吊り下げ支持することができる(図2参照)。
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。
なお、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態においては、吊元金物1を、建物の一例である競技場におけるドーム屋根20の改修作業に使用した形態を例示したが、吊元金物1は、例えば、躯体に丸パイプ部材22が使用されたコンサートホールや体育館などの建物における屋根などの改修作業に使用することも可能である。
(2)吊元金物1の取付部2は、上側部材4における第1円弧状部4Aの内面に滑り止め部材6が貼り付けられていてもよい。
(3)吊元金物1の取付部2は、上側部材4の各連結部4Bに真円の貫通孔4Cが形成されていてもよい。
(4)吊元金物1の取付部2は、上側部材4の各連結部4Bが第1円弧状部4Aの両端に溶接されていてもよい。
(5)吊元金物1の取付部2は、上側部材4の両端部のそれぞれに、第1円弧状部4Aと前記連結部4Bとに架設された単一の補強部材8を備えていてもよい。
(6)吊元金物1の取付部2は、第1円弧状部4Aと同じ曲率半径で湾曲して上側部材4の各連結部4B(両端部)にわたる長尺の補強部材8を備えていてもよい。
(7)図7に示すように、吊元金物1の取付部2は、下側部材5が上側部材4と同様の平鋼製で、上側部材4の各連結部4Bと下側部材5の各連結部5Bとが2組のボルト10とナット11で連結される構成であってもよい。
この場合、2本のボルト10の下部側が吊り下げ対象物30を支持する支持部2を兼ねるようにしてもよい。
(8)吊元金物1の支持部3は、例えば、索状部材用の取付金具が取り付けられる貫通孔3Cが形成された平鋼製で、下側部材5の下端部に垂下姿勢で溶接されていてもよい。
この場合、各吊元金物1を丸パイプ部材(丸パイプ製の吊元側部材)22に取り付けた状態では、上側部材4の第1円弧状部4Aが、丸パイプ部材22の外周に対して広い接触面積を有する状態で、丸パイプ部材22の外周に滑り止め部材6を介して面接触する。また、下側部材5の第2円弧状部5Aが、丸パイプ部材22の外周に対して長い接触範囲を有する状態で、丸パイプ部材22の外周に線接触する。つまり、上側部材4の第1円弧状部4Aと下側部材5の第2円弧状部5Aとが、丸パイプ部材22の外周に対する接触範囲が広い状態で、滑り止め部材6とともに丸パイプ部材22を挟み込んだ状態になる。これにより、例えば丸パイプ部材22が傾斜または湾曲している場合であっても、丸パイプ部材22に対する各吊元金物1の滑りをより効果的に抑制することができる。
(9)吊元金物1の支持部3は、例えば、下側部材5の下端部に垂下姿勢で溶接された雄ねじ部材であってもよい。
この場合、足場ユニットなどの吊り下げ対象物30が、吊元金物1の支持部3に直接的にナット止めされた状態で支持部3に支持されるようにしてもよい。また、足場ユニットなどの吊り下げ対象物30が、吊元金物1の支持部3にナット止めされる吊り下げ支持部材などを介して支持部3に支持されるようにしてもよい。
(10)吊元金物1は、上側部材4の第1円弧状部4Aと丸パイプ製の吊元側部材22との間に介在される滑り止め部材6を備えずに、第1円弧状部4Aの内周面が吊元側部材22の外周面に直接的に面接触するように構成されていてもよい。
(11)図7に示すように、吊元金物1は、滑り止め部材6として、上側部材4の第1円弧状部4Aと丸パイプ製の吊元側部材22との間に介在される上側の滑り止め部材6と、下側部材5の第2円弧状部5Aと丸パイプ製の吊元側部材22との間に介在される下側の滑り止め部材6とを備えていてもよい。そして、図示は省略するが、下側の滑り止め部材6は、下側部材5にU字ボルトが採用された場合は、U字ボルトがさし通されるチューブ状に形成されていてもよい。
(12)吊元側部材22は、トラス梁の下弦材または斜材などに使用された丸パイプ部材、または、立体トラスや組立柱などに使用された丸パイプ部材などあってもよい。
1 吊元金物
2 取付部(取付金具)
3 支持部(支持金具)
4 上側部材
4A 第1円弧状部
4B 連結部
4C 貫通孔
5 下側部材
5A 第2円弧状部
8 補強部材
22 吊元側部材(丸パイプ部材)
30 吊り下げ対象物(足場ユニット)

Claims (6)

  1. 丸パイプ製の吊元側部材に取り付けられる吊元金物において、
    前記吊元金物は、前記吊元側部材に着脱可能に取り付けられる環状の取付部と、前記取付部の下端部に位置して吊り下げ対象物を支持する支持部とを備え、
    前記取付部は、前記吊元側部材の外周に沿う円弧状に湾曲した第1円弧状部を有して前記吊元側部材の上部側に配置される平鋼製の上側部材と、前記吊元側部材の外周に沿う円弧状に湾曲した第2円弧状部を有して前記吊元側部材の下部側に配置される下側部材とを備えて、前記吊元側部材を上下方向から挟み込み可能な上下分割構造に構成されている吊元金物。
  2. 前記下側部材には、前記第2円弧状部が半円状に湾曲したU字ボルトが採用され、
    前記上側部材は、前記U字ボルトの両端部がさし通される貫通孔を有して前記U字ボルトがナット止めされる一対の連結部を備えている請求項1に記載の吊元金物。
  3. 一対の前記連結部は、それらが前記第1円弧状部の両端から互いに離れる方向に延出するように前記上側部材の両端部を外向きに折り曲げて形成されている請求項2に記載の吊元金物。
  4. 前記第1円弧状部と前記連結部とに架設されて前記上側部材の両端部を補強する補強部材を備えている請求項3に記載の吊元金物。
  5. 前記貫通孔は、前記連結部の延出方向に拡大された長孔に形成されている請求項3又は4に記載の吊元金物。
  6. 前記吊元側部材は、建物の躯体に使用される丸パイプ部材であり、前記吊り下げ対象物は足場ユニットである請求項1〜5のいずれか一項に記載の吊元金物。
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