JP2019087572A - 波長可変光源、及び光半導体装置 - Google Patents

波長可変光源、及び光半導体装置 Download PDF

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Manabu Matsuda
松田  学
高林 和雅
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Abstract

【課題】出力光の強度を高めつつ、複数のモードの中から所望のモードを簡単に選択することができる波長可変光源、及び光半導体装置を提供すること。
【解決手段】光を増幅する第1の光素子22と、第1の光素子22に光学的に結合された第1の導波路23と、第1の導波路23に光学的に結合され、透過率が極大となる第1のピーク波長λ1を有する第1の波長選択フィルタ31と、第1の波長選択フィルタ31と第1の光素子22との間の第1の導波路23から分岐し、光を出力する出力端24bを備えた第2の導波路24と、第2の導波路24に光学的に結合され、第1のピーク波長λ1とは異なる第2のピーク波長λ3, k、λ3, k+1、λ3, k+2、…で透過率が極大となる第2の波長選択フィルタ32と、光の位相を調節する位相調節部29とを有する波長可変光源20による。
【選択図】図8

Description

本発明は、波長可変光源、及び光半導体装置に関する。
長距離光伝送システムの発展に伴い、光信号の大容量化が可能なデジタル・コヒーレント通信が導入されつつある。そのデジタル・コヒーレント通信で使用する光源として、出力光の波長を広範囲にわたって変えることができると共に、波長幅が狭い出力光を出力可能な波長可変光源の開発が進められている。
その波長可変光源においては、共振器内に発生した複数の波長のモードのうちの一つをフィルタで選択し、選択したモードの光をSOA(Semiconductor Optical Amplifier)で増幅することにより所望の波長の出力光を外部に出力する。
このとき、出力光の強度が極大となるようにモードを選択するのが好ましいが、共振器内における複数のモードの各々が近接しているため、出力光の強度を高めながら複数のモードの中から所望の波長のものを選択するのは難しい。
特開2006−279030号公報 国際公開第2009/096431号 特開2017−98362号公報 特開2008−251673号公報
本発明は、出力光の強度を高めつつ、複数のモードの中から所望のモードを簡単に選択することができる波長可変光源、及び光半導体装置を提供することを目的とする。
一つの態様では、波長可変光源は、光を増幅する第1の光素子と、前記第1の光素子に光学的に結合された第1の導波路と、前記第1の導波路に光学的に結合され、透過率が極大となる第1のピーク波長を有する第1の波長選択フィルタと、前記第1の波長選択フィルタと前記第1の光素子との間の前記第1の導波路から分岐し、前記光を出力する出力端を備えた第2の導波路と、前記第2の導波路に光学的に結合され、前記第1のピーク波長とは異なる第2のピーク波長で透過率が極大となる第2の波長選択フィルタと、前記光の位相を調節する位相調節部とを有する。
一つの側面として、第1の波長選択フィルタの第1のピーク波長と第2の波長選択フィルタの第2のピーク波長とが異なるため、位相変化に対する光の強度変化を補正できる。これにより、複数のモードが出力される位相を光の強度が極大となる位相から離すことができるため、出力光の強度を高めながら、複数のモードの中から所望の波長のモードを簡単に選択することができる。
図1は、調査に使用した波長可変光源の平面図である。 図2は、第1のリング共振器と第2のリング共振器の各々の透過特性のグラフを示す図である。 図3は、図2を拡大した図である。 図4は、図3の波長λ1のピークを拡大した図である。 図5は、波長選択フィルタの透過率のピークとFPモードのピークとが一致した理想的な場合のグラフである。 図6は、モード競合について説明するためのグラブである。 図7は、出力光の強度と位相調節用ヒータへの投入電力との関係を実際に測定して得られたグラフを示す図である。 図8は、第1実施形態に係る波長可変光源の平面図である。 図9は、図8のI−I線とII−II線のそれぞれに沿った第1の光素子の断面図である。 図10は、図8のIII−III線に沿った第2のリング共振器の断面図である。 図11は、図8のIV−IV線に沿った位相調節用ヒータの断面図である。 図12は、図8のV−V線に沿った方向性結合器の断面図である。 図13(a)は第1のリング共振器の透過特性を示すグラフであり、図13(b)は第2のリング共振器の透過特性を示すグラフであり、図13(c)は第2の波長選択フィルタ32の透過特性を示すグラフである。 図14は、第1のリング共振器と第2のリング共振器の各々の透過特性を重ね合わせた第1の波長選択フィルタの透過特性を示すグラフである。 図15は、第1のピーク波長λ1を中心にして図14を拡大した図である。 図16は、第2の波長選択フィルタを設けない場合における、出力端から出力される出力光の強度と位相調節用ヒータへの投入電力との関係を示すグラフを模式的に表す図である。 図17は、第1実施形態で補正された出力光の強度を示すグラフを模式的に示す図である。 図18は、第1実施形態に係る光半導体装置の平面図である。 図19は、第1実施形態に係る光半導体装置が備える制御部の機能構成図である。 図20は、第2実施形態に係る波長可変光源の平面図である。 図21は、第2実施形態に係る波長可変光源が備える第3の受光器の拡大平面図である。 図22は、図21のVI−VI線とVII−VII線の各々に沿った第3の受光器の断面図である。 図23は、第2実施形態に係る光半導体装置の平面図である。 図24は、第2実施形態に係る光半導体装置が備える制御部の機能構成図である。 図25は、第3実施形態に係る波長可変光源の平面図である。 図26は、第3実施形態に係る光半導体装置の平面図である。 図27は、第4実施形態に係る波長可変光源の平面図である。 図28は、図27のVIII−VIII線に沿った第2の波長選択フィルタの断面図である。 図29は、第4実施形態に係る第2の波長選択フィルタの透過特性を示す図である。 図30は、第4実施形態に係る光半導体装置の平面図である。
本実施形態の説明に先立ち、本願発明者が調査した事項について説明する。
図1は、その調査に使用した波長可変光源の平面図である。
この波長可変光源1は、出力光の波長を変えることができるデバイスであり、シリコン導波路プラットフォーム2とその上に固着された光素子3とを備える。
このうち、シリコン導波路プラットフォーム2は、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板を加工して形成された平板である。そのSOI基板のシリコン層をパターニングすることにより、シリコン導波路プラットフォーム2にはシリコンを材料とする第1〜第3の導波路4〜6が形成される。
また、シリコン導波路プラットフォーム2には波長選択フィルタ10が設けられる。
波長選択フィルタ10は、第1のリング共振器7と第2のリング共振器8のバーニヤ効果によって所定の波長の光のみを透過するフィルタである。
第1のリング共振器7は、各導波路4、5に光学的に結合したリング状の導波路7aとヒータ7bとを備えており、各導波路4、5から入射した入射光のうちで共振波長を有する光のみを透過する。その共振波長は、リングの直径と導波路7aの有効屈折率から定まり、波長と共に周期的に変化する。
また、ヒータ7bを加熱することで導波路7aの有効屈折率が変化し、これにより共振波長を長波長側や短波長側にシフトすることができる。
一方、第2のリング共振器8は、各導波路5、6に光学的に結合したリング状の導波路8aと、その導波路8aの有効屈折率を変えるためのヒータ8bとを有する。導波路8aのリングの直径は導波路7aのそれとは異なり、これにより各々のリング共振器7、8の共振波長が僅かに異なるようになるようになる。その結果、各リング共振器7、8の両方の共振波長を満たす波長の光のみが波長選択フィルタ10を透過するバーニヤ効果を得ることができる。
一方、第3の導波路6にはループミラー6aと位相調節用ヒータ9が設けられる。
このうち、ループミラー6aは、第3の導波路6を通る光を全反射するミラーである。そして、位相調節用ヒータ9は、第3の導波路6を加熱することによりその有効屈折率を変化させる。
また、光素子3は、第1の導波路4に光学的に結合した活性層3aを備えたSOAであって、その出力端3bから出力光Sが出力される。
このような構造の波長可変光源1においては、光素子3の出力端3bとループミラー6aとの間でファブリ・ペロー共振器が形成され、これらの間にある光素子3の活性層3aがレーザの利得媒質となる。そして、波長選択フィルタ10により選択される波長のうち、ファブリ・ペロー共振器の共振モードと一致する波長でレーザ発振が起きる。
次に、波長選択フィルタ10の機能について説明する。
図2は、第1のリング共振器7と第2のリング共振器8の各々の透過特性のグラフを示す図であって、その横軸は光の波長を示し、縦軸は透過率を示す。
図2に示すように、各リング共振器7、8の共振波長を示すピークは周期的に現れる。
その共振波長は各リング共振器7、8で僅かに異なる。そのため、各リング共振器7、8においてピークが発生する周期Δλ1、Δλ2は僅かに異なるようになる。
そして、これらのリング共振器7、8の透過率を重ね合わせたものが波長選択フィルタ10の透過率となる。
図3は、図2を拡大した図である。
図3に示すように、各周期Δλ1、Δλ2を異なるようにしたことで、各リング共振器7、8の共振波長を同時に満足する波長λ1がバーニヤ効果によって現れ、その波長λ1の光が波長選択フィルタ10から出力される光のうちで極大の強度を持つ。
また、波長λ1は、各リング共振器7、8のヒータ7b、8bの温度を調節することにより長波長側や短波長側にシフトさせることができる。
図4は、図3の波長λ1のピークを拡大した図である。なお、図4においては、波長可変光源1のファブリ・ペロー共振器内に発生する共振モードも併記してある。以下ではその共振モードをFPモードとも呼ぶ。
FPモードにおいては、波長選択フィルタ10の透過率におけるよりも極めて短い周期でピークが現れる。そのため、FPモードの複数のピークm1、m2、m3が、波長λ1を中心とした波長選択フィルタ10の透過率のピークに重なるようになる。
波長可変光源1から出力される光の強度は、波長選択フィルタ10の透過率とFPモードとを重ね合わせた透過率で定まり、FPモードのピークが波長λ1に一致したときに極大となる。
図4の例では、FPモードのピークが波長λ1に一致しておらず、これらが一致した理想的な場合と比較してΔIだけ出力光の強度が低下している。
波長選択フィルタ10の透過率のピークとFPモードのピークとを一致させるために、この例では位相調節用ヒータ9(図1参照)の温度を調節してファブリ・ペロー共振器の光路長を伸縮させる。これにより、光路内の光の位相が変化するため、波長選択フィルタ10の透過特性を固定した状態でFPモードのピークが短波長側や長波長側にシフトし、FPモードのピークを波長λ1に一致させることができる。
図5は、このように波長選択フィルタ10の透過率のピークとFPモードのピークとが一致した理想的な場合のグラフである。
なお、これらのピーク同士が一致していないと、図4のような出力の低下の他に、モード競合と呼ばれる問題も発生する。
図6は、モード競合について説明するためのグラブである。
図6の例では、波長選択フィルタ10の透過率とFPモードのピークとを重ねたときに、隣接するモードm1、m2の強度差ΔIが僅かとなっている。
この場合、例えばモードm2の波長の光を出力させたいにも関わらず、それと波長が異なるモードm1の波長の光も同程度の強度で出力されまい、単一の波長の出力光を得るのが難しくなる。
図4の出力低下や図6のモード競合の問題が生じないようにするには、位相調節用ヒータ9の温度を微調整することにより、波長選択フィルタ10の透過率とFPモードの各々のピーク同士を正確に一致させればよい。
しかしながら、本願発明者の調査によれば、位相調節用ヒータ9の温度を微調整してこれを実現するのは困難であることが明らかとなった。
その困難性について図7を参照しながら説明する。
図7は、光素子3の出力端3bから出力された出力光Sの強度と、位相調節用ヒータ9への投入電力との関係を実際に測定して得られたグラフG1を示す図である。
また、図7においては、図6の隣接する二つのモードm1、m2の強度差ΔIと、位相調節用ヒータ9への投入電力との関係を実際に測定して得られたグラフG2も併記してある。
図7に示すように、グラフG1は、出力光Sの強度が極小となる投入電力P0を中心にして対称とはならず、投入電力P0を中心にして非対称な形状となることが明らかとなった。これは、光素子3の利得飽和が短波長側と長波長側とで異なるためと考えられる。
そして、このようにグラフG1が非対称となった結果、投入電力P0に近い投入電力P1において出力光Sの強度が極大となることが明らかとなった。
一方、グラフG2に示すように、強度差ΔIは投入電力P2において極小となる。その投入電力P2では波長可変光源1から出力される二つのモードm1、m2の強度が同程度となる。以下では、その投入電力P2のことをモード不安定点とも言う。
図7によれば、グラフG1の形状が非対称となった結果、モード不安定点を表す投入電力P2と、出力光Sの強度が極大となる投入電力P1との差ΔPが極めて小さくなり、各投入電力P1、P2同士が近接している。
そのため、出力光Sの強度が極大になるように投入電力を調節する際に、投入電力がモード不安定点P2に近づき易くなり、波長可変光源1から二つのモードm1、m2の光が出力されてしまう。その結果、目的とする波長とは異なる波長の光も波長可変光源1から出力され、波長可変光源1の波長選択性が悪くなる。
特に、この波長可変光源1においては、活性層3aにおける二光子吸収で複数のモードが出力されるのを防止するために、各リング共振器7、8のフィネスを小さくし、波長λ1(図3参照)の近傍で波長選択フィルタ10の透過率を緩やかに変化させることがある。この場合にFPモードのピークを短波長側や長波長側にシフトさせても出力光の強度変化は僅かとなるため、出力光の強度が極大となる電力P1を見つけるのが困難となる。
以下に、各実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図8は、本実施形態に係る波長可変光源の平面図である。
この波長可変光源20は、出力光の波長を変えることができるデバイスであり、シリコン導波路プラットフォーム21とその上に固着された第1の光素子22とを備える。
シリコン導波路プラットフォーム21は、例えばSOI基板を加工して形成された平板であって、そのSOI基板のシリコン層をパターニングしてなる第1〜第4の導波路23〜26を備える。
各導波路23〜26のサイズは特に限定されないが、この例では各導波路23〜26の幅を480nmとし、その高さを220nmとする。
また、シリコン導波路プラットフォーム21には第1の波長選択フィルタ31が設けられる。
第1の波長選択フィルタ31は、第1のリング共振器27と第2のリング共振器28のバーニヤ効果によって所定の波長の光のみを透過するフィルタである。
第1のリング共振器27は、各導波路23、25に光学的に結合したリング状の導波路27aとヒータ27bとを備えており、各導波路23、25から入射した入射光の波長が共振波長を満たしたときにその入射光を透過する。その共振波長は、リングの直径と導波路27aの有効屈折率から定まり、波長と共に周期的に変化する。
なお、以下では共振波長のことをピーク波長とも呼ぶ。
また、ヒータ27bを加熱することで導波路27aの有効屈折率が変化し、これによりピーク波長をシフトすることができる。例えば、ヒータ27bによる加熱温度が1℃変化すると、ピーク波長は0.0425nm〜0.0430nm程度シフトする。なお、導波路27aのリングの半径は特に限定されないが、本実施形態ではその半径を数μm〜数10μm程度とする。
一方、第2のリング共振器28は、各導波路25、26に光学的に結合したリング状の導波路28aと、その導波路28aの有効屈折率を変えるためのヒータ28bとを有する。
本実施形態では各導波路27a、28aのリングの直径を異なるようにすることで各リング共振器27、28の各々のピーク波長を僅かに異ならせ、第1の波長選択フィルタ31においてバーニヤ効果が得られるようにする。
なお、各リング共振器27、28に代えて、透過率が波長と共に周期的に変化する任意のデバイスを採用してもよい。そのようなデバイスとしては、例えばマッハ・ツェンダ干渉計型フィルタがある。
そして、第4の導波路26にはミラー26aと位相調節用ヒータ29が設けられる。
このうち、ミラー26aは、第4の導波路26内の光を全反射するループミラーであって、第1の波長選択フィルタ31を介して第1の導波路23と光学的に結合する。
一方、位相調節用ヒータ29は、位相調節部の一例であって、第4の導波路26を加熱することによりその有効屈折率を変化させる。
また、第1の光素子22はストライプ状の活性層35を備えたSOAであり、活性層35内の光を増幅する。
更に、第1の光素子22には相対する第1の端面22aと第2の端面22bとが設けられる。このうち、第1の端面22aには反射率が90%以上の高反射膜36が設けられており、活性層35内の光はその高反射膜36によって反射する。
一方、第2の端面22bには、第1の光素子22に入出力する光の反射を防止するための無反射膜37が設けられる。
なお、活性層35内の光が第2の端面22bで反射するのを抑えるために、この例では活性層35の延在方向を第2の端面22bの法線方向から角度αだけ傾斜させる。角度αは特に限定されないが、この例では7°程度とする。そして、第2の端面22bにおけるスネルの法則を考慮して、第1の導波路23の延在方向を第2の端面22bの法線方向から角度βだけ傾斜させる。無反射膜37と第1の導波路23の端面との間に空気が介在している場合、角度βは15°程度となる。
一方、第2の導波路24は、第1の導波路23と並行した端部24aを有する。その端部24aは、第1の導波路23と共に方向性結合器38を形成し、その方向性結合器38において第2の導波路24は第1の導波路23から分岐する。なお、方向性結合器38に代えてY分岐導波路やMMI(Multi Mode Interference)導波路を用いてもよい。また、方向性結合器38における分岐比も特に限定されず、設計要件に基づいて任意に分岐比を設定し得る。
更に、第2の導波路24には出力端24bが設けられており、第1の光素子22で増幅された光はその出力端24bから出力光Sとして外部に出力される。
また、第2の導波路24には、第2の波長選択フィルタ32が光学的に結合される。第2の波長選択フィルタ32は、リング状の導波路32aとそれを加熱するヒータ32bとを備えたリング共振器である。
このような構造の波長可変光源20においては、第1の光素子22の第1の端面22aとミラー26aとの間でファブリ・ペロー共振器が形成され、これらの間にある第1の光素子22の活性層35がレーザの利得媒質となる。そして、第1の波長選択フィルタ31により選択される波長のうち、ファブリ・ペロー共振器の共振モードと一致する波長でレーザ発振が起きる。その発振光の位相は、位相調節用ヒータ29によって第4の導波路26の有効屈折率を変化させることにより調節される。
更に、第1の導波路23を通る発振光の一部が方向性結合器38において第2の導波路24に分岐し、第2の波長選択フィルタ32においてそのピーク波長に等しい波長の発振光が抽出されて出力光Sが出力される。
次に、この波長可変光源20の各部の断面構造について説明する。
図9は、図8のI−I線とII−II線のそれぞれに沿った第1の光素子22の断面図である。
図9のI−I断面に示すように、第1の光素子22は、p型のInP基板41とその上に形成された金層等のn側電極42とを備える。
InP基板41にはメサ部41aが形成されており、そのメサ部41aの両側は電流狭窄部43で埋め込まれる。その電流狭窄部43として、この例ではInP基板41側から下に向かってp型InP層43aとn型InP層43bとをこの順に積層する。
また、メサ部41aの頂面には前述の活性層35が形成される。活性層35の構造は特に限定されないが、この例ではGaInAsP系の多重量子井戸構造の活性層35を採用する。
そして、活性層35と電流狭窄部43の各々の下にはクラッド層44としてp型のInP層が形成されており、更にその下にはp型コンタクト層45が形成される。
p型コンタクト層45は、その下に形成されたp側電極46とクラッド層44との間の電気抵抗を低減するための層であって、例えばGaInAs層をp型コンタクト層45として形成し得る。
そして、p側電極46は、例えば金層であって、AuSnバンプ47を介してシリコンプラットフォーム21のシリコン基板51に接続される。
また、図9のII−II断面に示すように、シリコンプラットフォーム21はシリコン基板51を備えており、そのシリコン基板51の上には下部クラッド層52、第2の導波路23、及び上部クラッド層53がこの順に形成される。
このうち、シリコン基板51、下部クラッド層52、及び第2の導波路23によりSOI基板55が形成され、SOI基板55の埋め込みSiO2層が下部クラッド層52となる。
そのSOI基板55には凹部55xが設けられており、その凹部55x内に第1の光素子22が固着される。
また、第2の導波路23は、SOI基板55のシリコン層をパターニングして形成され、第1の光素子22の活性層35と同じ高さに設けられる。そして、第2の導波路23の上には、前述の上部クラッド層53としてSiO2層がCVD(Chemical Vapor Deposition)法等により1500nm程度の厚さに形成される。
更に、上部クラッド層53の上には、シリコンプラットフォーム21の上面を保護するための保護絶縁層54としてSiN層がCVD法により500nm程度の厚さに形成される。
図10は、図8のIII−III線に沿った第2のリング共振器28の断面図である。
図10に示すように、第2のリング共振器28の導波路28aは、第1の導波路23や第3の導波路24と同様にSOI基板55(図9参照)のシリコン層をパターニングして形成され、前述の上部クラッド層53で覆われる。
また、第2のリング共振器28のヒータ28bは、抵抗加熱型のヒータであって、導波路28aの直上に位置するように上部クラッド層53の上に形成される。ヒータ28bの材料は特に限定されないが、この例では厚さが200nm程度のTiW層をパターニングすることによりヒータ28bを形成する。
そのヒータ28bは、前述の保護絶縁層54で覆われており、保護絶縁層54に埋め込まれたタングステンの導体プラグ55を介して保護絶縁層54上のアルミニウム配線56aと電気的に接続される。
なお、第1のリング共振器27と第2の波長選択フィルタ32も図10と同様の構造を有しているため、その説明は省略する。
図11は、図8のIV−IV線に沿った位相調節用ヒータ29の断面図である。
図11に示すように、位相調節用ヒータ29は、前述のヒータ28b(図10参照)と同様にTiW層をパターニングすることにより形成され、第4の導波路26の直上に位置するように上部クラッド層53の上に設けられる。位相調節用ヒータ29の上の保護絶縁層54には導体プラグ55が埋め込まれており、その導体プラグ55を介して保護絶縁層54上のアルミニウム配線56bと位相調節用ヒータ29とが電気的に接続される。
図12は、図8のV−V線に沿った方向性結合器38の断面図である。
図12に示すように、方向性結合器38においては、下部クラッド層52の上に第1の導波路23と第2の導波路24の端部24aとが220nm程度の間隔をおいて近接して設けられる。そして、これらの導波路23、24の各々の上に前述の上部クラッド層53と保護絶縁層54とが順に積層される。
次に、本実施形態に係る波長可変光源20の動作について説明する。
図13(a)は、第1のリング共振器27の透過特性を示すグラフである。
図13(a)に示すように、第1のリング共振器27の透過率は波長と共に第1の周期Δλ1で変化し、透過率が極大となる複数のピーク波長λ1, i、λ1, i+1、λ1, i+2、…が第1の周期Δλ1で現れる。
以下では、これらのピーク波長のうちの一つを第1のピーク波長λ1と呼び、その第1のピーク波長λ1を中心とした狭い波長幅の出力光Sを波長可変光源20から出力させる場合を想定する。
なお、第1の周期Δλ1は特に限定されないが、例えば4.5nm程度に第1の周期Δλ1を設定し得る。
また、図13(b)は、第2のリング共振器28の透過特性を示すグラフである。
図13(b)に示すように、第2のリング共振器28の透過率は波長と共に第2の周期Δλ2で変化し、透過率が極大となる複数のピーク波長λ2, j、λ2, j+1、λ2, j+2、…が第2の周期Δλ2で現れる。前述のように第1のリング共振器27と第2のリング共振器28の各々の導波路27a、28aの直径が異なるため、第1の周期Δλ1と第2の周期Δλ2の各々は僅かに異なり、これらの周期の差は0.4nm〜0.6nm程度となる。
ここでは、これらのピーク波長λ2, j、λ2, j+1、λ2, j+2、…のうちの一つが前述の第1のピーク波長λ1に等しい場合を想定する。
一方、図13(c)は、第2の波長選択フィルタ32の透過特性を示すグラフである。なお、図13(c)においては、第1のリング共振器27の透過特性を示すグラフも点線で併記してある。
図13(c)に示すように、第2の波長選択フィルタ32の透過率は波長と共に第3の周期Δλ3で変化し、透過率が極大となる複数の第2のピーク波長λ3, k、λ3, k+1、λ3, k+2、…が第3の周期Δλ3で現れる。
この例では、ヒータ32bの温度を調節することにより、第2のピーク波長λ3, k、λ3, k+1、λ3, k+2、…の各々が第1の波長λ1とは異なるようにする。
また、各リング共振器27、28のいずれかの導波路27a、28aのリングの直径に等しくなるように第2の波長選択フィルタ32の導波路32aのリングの直径を設定し、第1の周期Δλ1と第2の周期Δλ2のいずれかに第3の周期Δλ3が等しくなるようにする。
以下では、第3の周期Δλ3が第1の周期Δλ1と等しい場合を例にして説明する。そして、第2のピーク波長λ3, k、λ3, k+1、λ3, k+2、…の各々が、第1のリング共振器27のピーク波長λ1, i、λ1, i+1、λ1, i+2、…の隣接する二つのピーク波長の中間に位置する場合を想定する。
図14は、上記した第1のリング共振器27と第2のリング共振器28の各々の透過特性を重ね合わせた第1の波長選択フィルタ31の透過特性を示すグラフである。
前述のように第1の周期Δλ1と第2の周期Δλ2とが異なるため、各リング共振器27、28の各々の共振波長を同時に満足するピーク波長がバーニヤ効果によって現れる。
本実施形態では、各リング共振器27、28の各々のヒータ27b、28bの温度を調節することにより各周期Δλ1、Δλ2を調節し、それにより第1の波長選択フィルタ31のピーク波長を目標とする第1のピーク波長λ1に一致させる。
図15は、第1のピーク波長λ1を中心にして図14を拡大した図である。なお、図15においては、波長可変光源20のファブリ・ペロー共振器内に発生するFPモードも併記してある。
この波長可変光源20においては、上記のように第1の波長選択フィルタ31を制御してその第1のピーク波長λ1を目標とする波長に合わせる。そして、この状態で位相調節用ヒータ29の温度を調節してFPモードの各ピークを左右にシフトさせ、これらのピークのうちの一つを第1のピーク波長λ1に一致させることにより、出力光の波長を第1のピーク波長λ1にすると共にその強度を極大にする。
例えば、位相調整用ヒータ29の温度を1℃変化させると、FPモードの各ピークは0.0428nm程度シフトする。
位相調節用ヒータ29の温度は、位相調節用ヒータ29への投入電力で定まる。そこで、その投入電力と出力光Sの強度との関係について次に説明する。
図16は、第2の波長選択フィルタ32を設けない場合における、出力端24b(図8参照)から出力される出力光Sの強度と位相調節用ヒータ29への投入電力との関係を示すグラフG1を模式的に表す図である。
なお、図16においては、位相調整用ヒータ29への投入電力を変化させたときに第1のリング共振器27を透過する光の強度を示すグラフL1も併記している。位相調整用ヒータ29への投入電力を変化させるとファブリ・ペロー共振器内の光の位相も変化するため、図16の横軸はその光の位相にも対応する。
出力光Sの強度は、図15に示したように第1の波長選択フィルタ31の透過率とFPモードのピークとの重ね合わせになる。よって、位相調節用ヒータ29への投入電力を変化させてFPモードのピークを左右にシフトさせると、第1の波長選択フィルタ31の透過率の周期性を反映してグラフG1も投入電力と共に周期的に変化する。
第1の波長選択フィルタ31の透過率は第1及び第2のリング共振器27、28の透過率の重ね合わせに等しく、その周期は第1のリング共振器27の透過率の周期に略等しいため、グラフL1の周期と略同じ周期でグラフG1も周期的に変化する。
但し、第2の波長選択フィルタ32を設けない場合には、図7と同様に出力光Sの強度が極小となる投入電力P0を中心にしてグラフG1は非対称な形状となる。これは、図7を参照して説明したように、第1の光素子22の利得飽和が短波長側と長波長側とで異なるためと考えられる。
そして、このようにグラフG1の形状が非対称であると、図7を参照して説明したようにモード不安定点を表す投入電力P2と出力光Sの強度が極大となる投入電力P1との差ΔPが小さくなり、モード不安定点を避けて出力光Sの強度を極大にするのが困難となる。
そこで、本実施形態では、第2の波長選択フィルタ32を設けることにより、以下のようにグラフG1の形状を補正する。
その第2の波長選択フィルタ32の作用について説明するために、図16においては、位相調節用ヒータ29への投入電力を変化させたときに第2の波長選択フィルタ32を透過する光の強度を示すグラフL2も併記している。
前述のように第2の波長選択フィルタ32の透過率のピーク波長は第1のリング共振器27のそれとは異なるため、投入電力を変化させるとグラフL2のピークはグラフL1のピークからずれた位置に現れる。これにより、出力端24bから出力される出力光Sの強度のピークがグラフL2のピーク寄りにシフトし、グラフG1の形状を補正することができる。
図17は、このように補正されたグラフG1を模式的に示す図である。
図17に示すように、この補正によりグラフG1の形状が投入電力P0を中心にした対称な形状に近くなり、出力光Sの強度が極大となる投入電力P1を投入電力P0から離すことができる。
補正後のグラフG1の形状はグラフL1、L2の各々の相対位置によって定まり、これらのグラフL1、L2のピーク同士が最も離れているときに補正の効果が最も現れ、グラフD1の形状を投入電力P0を中心にした対称な形状にし易くなる。
グラフL1のピークは第1のリング共振器27のピーク波長λ1, i、λ1, i+1、λ1, i+2、…(図13(a)参照)に対応し、グラフL2のピークは第2の波長選択フィルタ32の第2のピーク波長λ3, k、λ3, k+1、λ3, k+2、…(図13(c)参照)に対応する。そのため、図13(c)のように第2のピーク波長λ3, k、λ3, k+1、λ3, k+2、…の各々をピーク波長λ1, i、λ1, i+1、λ1, i+2、…の隣接する二つのピーク波長の中間に位置させることで各グラフL1、L2のピーク同士を最も離すことができ、グラフG1を対称な形状にすることができる。
以上説明したように、本実施形態では、第2の波長選択フィルタ32を設けたことで図7に示した差ΔPを大きくすることが可能となる。そのため、位相調節用ヒータ29への投入電力を調節してFPモードのピークと第1の波長選択フィルタ31のピーク波長とを一致させようとしたときに、その投入電力がモード不安定点P2に近くなるのを抑制できる。これにより、モード不安定点P2を避けて投入電力を調節し易くなるため、モード不安定点の近傍で複数のモードの光が出力され難くなり、ひいては波長可変光源20の波長選択性を向上させることができる。
なお、活性層35における二光子吸収によって複数のモードが出力されるのを防止するために、各リング共振器27、28のフィネスを小さくしてもよい。この場合は、第1の波長λ1における第1の波長選択フィルタ31の透過率(図15参照)の変化が緩やかとなり、FPモードをシフトさせたときの出力光Sの強度変化が小さくなるが、グラフG1が対称な形になることで出力光が極大となる電力P1を見つけ易くなる。
特に、図13(a)〜(c)を参照して説明したように、本実施形態では各リング共振器27、28の各周期Δλ1、Δλ2のいずれかに等しい第3の周期Δλ3で第2の波長選択フィルタ32の透過率が変化する。そのため、図17のようにグラフG1が各周期Δλ1、Δλ2と略等しい周期で変化するのに合わせてグラフG1の形状を第2の波長選択フィルタ32で補正できる。
次に、本実施形態に係る波長可変光源20を備えた光半導体装置について説明する。
図18は、本実施形態に係る光半導体装置100の平面図である。
この光半導体装置100は、出力光Sの波長が可変な光モジュールであって、出力光Sを出力するための光ファイバ101と、その光ファイバ101が導入された筐体103とを備える。
その筐体103の内部には、冷却部104と制御部105とが設けられる。
このうち、冷却部104は、ペルチェ素子等によって一定の温度に冷却されたTEC(Thermo-Electric Cooler)である。その冷却部104には、前述の波長可変光源20の他に、第1及び第2のレンズ107、108、第1及び第2のハーフミラー109、110、第1及び第2の光受光器111、112、アイソレータ113、及びエタロン114が設けられる。
第1のレンズ107は、波長可変光源20から出力された出力光Sをコリメートして後段のアイソレータ113に導入する。アイソレータ113は、戻り光が波長可変光源20に入射するのを防止するデバイスである。
アイソレータ113を通った出力光Sの大半は第1のハーフミラー109を透過し、第2のレンズ108で集光されて光ファイバ101に導入される。
一方、アイソレータ113を通った出力光Sの一部は第1のハーフミラー109で反射した後、第2のハーフミラー110を透過して基準光Srefとなり、その基準光Srefの強度が第1の受光器111によって計測される。
また、第2のハーフミラー110で反射した出力光Sはエタロン114に導入される。エタロン114は、その透過率が波長と共に周期的に変化する波長フィルタである。
エタロン114を通った出力光Sは、第2の受光器112によってその強度が計測される。そして、第1の受光器111と第2の受光器112の各々の計測結果は制御部105に出力される。
図19は、制御部105の機能構成図である。
図19に示すように、制御部105は、第1の波長選択部121、第2の波長選択部122、位相制御部123、及び判断部124を備える。
これらの各部はそれぞれ専用の電子回路でもよいし、メモリとプロセッサとが協働してこれらの各部をソフトウェア的に実現してもよい。
第1の波長選択部121は、各リング共振器27、28のヒータ27b、28bへの投入電力を制御することにより、各リング共振器27、28の各々のピーク波長をシフトさせ、これにより第1の波長選択フィルタ31の第1のピーク波長λ1の位置を選択する。
また、第2の波長選択部122は、第2の波長選択フィルタ32のヒータ32bへの投入電力を制御することにより、第2の波長選択フィルタ32の第2のピーク波長λ3, k、λ3, k+1、λ3, k+2、…の位置を選択する。
そして、位相制御部123は、位相調節用ヒータ29への投入電力を調節することにより、ファブリ・ペロー共振器内の光の位相を制御し、FPモードのピークの位置を制御する。
一方、判断部124は、第1の受光器111と第2の受光器112の計測結果に基づき、出力光Sの波長が第1のピーク波長λ1から変動したかどうかを判断する。例えば、出力光Sの波長が目標とする第1のピーク波長λ1(図15参照)から変動すると、基準光Srefの強度は不変であるのに対し、エタロン114を通った光の強度は変化する。よって、第1の受光器111で計測した強度と比較して第2の受光器112で計測した強度に変動があった場合には、判断部124は、出力光Sの波長が第1のピーク波長λ1から変動したと判断する。
そして、このように出力光Sの波長に変動があったと判断した場合には、判断部124は、第1の波長選択部121、第2の波長選択部122、及び位相制御部123の各々を制御することにより、出力光Sの波長が第1のピーク波長λ1となるようにする。
なお、本実施形態では、図16に示したように各グラフL1、L2のピークを離すことにより出力光Sの強度のグラフG1の形状を補正する。第1のリング共振器27のヒータ27bへの投入電力を変えて第1のピーク波長λ1を変更する場合にはグラフL1がシフトすることになるが、この際にグラフL2の位置を固定したままだと各グラフL1、L2の各ピークの相対位置が変わり、グラフG1の形状も変わってしまう。
これを避けるために、第1の波長選択部121が第1のリング共振器27を制御して第1の波長λ1をシフトさせる場合には、そのシフト量と同じ量だけ第2の波長選択部122が第2の波長選択フィルタ32の第2のピーク波長をシフトさせるのが好ましい。
これにより、第1の波長λ1を変更してもグラフG1が略同じ形状に保たれるため、第1の波長λ1を変更する度に第2の波長選択フィルタ32のピーク波長を変更してグラフG1を再度補正する手間を省くことができる。
以上、本実施形態について詳細に説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、本実施形態では図18のように波長可変光源20とは別に受光器111、112や制御部105を設けたが、これらと同じ機能を有する機能素子をシリコン導波路プラットフォーム21に設け、それにより出力光Sの波長を第1の波長λ1に固定してもよい。これについては後述の各実施形態でも同様である。
(第2実施形態)
本実施形態では、以下のようにして出力光の強度を高める。
図20は、本実施形態に係る波長可変光源の平面図である。
なお、図20において、第1実施形態で説明したのと同じ要素には第1実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図20に示すように、本実施形態に係る波長可変光源60は、第1の光素子22の他に第2の光素子61を有する。
第2の光素子61は、第1の光素子22と同じ断面構造を有するSOAであって、活性層35内の光を増幅する。その第2の光素子61には、出力光Sを出力する第3の端面61aと、第2の導波路24の出力端24bに光学的に結合した第4の端面61bとが設けられる。
これらの端面61a、61bには、光の反射を防止するための第1の無反射膜62と第2の無反射膜63がそれぞれ形成される。
更に、第2の導波路24の途中には方向性結合器65が設けられており、その方向性結合器65において第5の導波路66が第2の導波路24から分岐する。なお、方向性結合器65に代えてY分岐導波路やMMI導波路を用いてもよい。また、方向性結合器65における分岐比も特に限定されず、設計要件に基づいて任意に分岐比を設定し得る。
第5の導波路66は、第1〜第4の導波路23〜26と同様にSOI基板のシリコン層をパターニングすることにより形成され、一方の端部66aが方向性結合器65において第2の導波路24と並行する。
また、第5の導波路66の他方の端部66bには第3の受光器69が光学的に結合される。第3の受光器69は、第5の導波路66を通る基準光Srefの強度を計測する素子であり、この例ではゲルマニウム受光素子を第3の受光器69として形成する。
図21は、その第3の受光器69の拡大平面図である。
図21に示すように、第3の受光器69は、第5の導波路66に繋がるシリコン層71と、そのシリコン層71に形成されたp+ドーピング領域71pとを有する。このうち、シリコン層71は、第5の導波路66の端部の幅を拡張することにより形成される。
また、p+ドーピング領域71pは平面視で概略矩形状であって、その横のシリコン層71にはゲルマニウム層72が積層される。
図22は、図21のVI−VI線とVII−VII線の各々に沿った第3の受光器69の断面図である。
VI−VI断面に示されるように、ゲルマニウム層72の表層部分にはn+ドーピング領域72nが設けられる。そのn+ドーピング領域72nとp+ドーピング領域71pとの間にはノンドープのシリコン層71とゲルマニウム層72とが介在しており、これによりPINフォトダイオードが形成される。
また、シリコン層71とゲルマニウム層72の各々の上にはクラッド層53と保護絶縁層54とがこの順に形成される。そして、n+ドーピング領域72nの上のクラッド層53と保護絶縁層54には導体プラグ55が埋め込まれており、その導体プラグ55を介して保護絶縁層54上のアルミニウム配線56cとPINフォトダイオードとが電気的に接続される。
このような波長可変光源60によれば、図20に示したように第2の光素子61を設けたため、第2の光素子61によって出力光Sが増幅されてその強度が高められる。
しかも、第2の導波路24を通る光の一部が方向性結合器65において第5の導波路66に分岐するため、分岐した光を出力光Sの波長変動を計測する際の基準光Srefとして採用し、その基準光Srefの強度を第3の受光器69で計測することができる。
次に、本実施形態に係る波長可変光源60を備えた光半導体装置について説明する。
図23は、本実施形態に係る光半導体装置200の平面図である。
なお、図23において、第1実施形態で説明したのと同じ要素には第1実施形態におけるおと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
前述のように、波長可変光源60には基準光Srefの強度を計測するための第3の受光器69が設けられているため、本実施形態では基準光Srefの強度を計測する第1の受光器111(図18参照)や第1のハーフミラー110は不要となる。
図24は、光半導体装置200が備える制御部105の機能構成図である。
なお、図24において、第1実施形態で説明したのと同じ要素には第1実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
第1実施形態で説明したように、制御部105は、出力光Sの波長が変動したかどうかを判断する判断部124を有する。
本実施形態では、第2の受光器112と第3の受光器69の計測結果に基づき、出力光Sの波長が第1のピーク波長λ1から変動したかどうかを判断部124が判断する。
第1実施形態で説明したように、出力光Sの波長が目標とする第1のピーク波長λ1から変動すると、基準光Srefの強度は不変であるのに対し、エタロン114を通った光の強度は変化する。よって、第3の受光器69で計測した強度と比較して第2の受光器112で計測した強度に変動があった場合には、判断部124は、出力光Sの波長が第1のピーク波長λ1(図15参照)から変動したと判断する。
そして、このように出力光Sの波長に変動があったと判断した場合には、判断部124は、第1の波長選択部121、第2の波長選択部122、及び位相制御部123の各々を制御することにより、出力光Sの波長が第1のピーク波長λ1になるようにする。
なお、本実施形態では上記のようにシリコン導波路プラットフォーム21に第3の受光器69を設けたが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、シリコンプラットフォーム21に第2の光素子61を残しながら第3の受光器69を省いてもよい。この場合は、第1実施形態の図18のように第1の受光素子111で基準光Srefの強度を計測すればよい。
(第3実施形態)
第2実施形態では、図20に示したように、第5の導波路66を介して第3の受光器69に光を導いた。
本実施形態ではこれとは別の構造で第3の受光器69に光を導く。
図25は、本実施形態に係る波長可変光源の平面図である。
なお、図25において、第1実施形態や第2実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図25に示すように、本実施形態に係る波長可変光源80においては、第2の導波路24の端部24aを延長し、その端部24aに第3の受光器69を光学的に結合する。そして、第2の導波路24を通る光の一部を基準光Srefとして第3の受光器69に導き、第3の受光器69が基準光Srefの強度を計測する。
これにより、第2実施形態のように第5の導波路66(図20参照)を設けることなしに、第2の導波路24を通る光を有効活用して基準光Srefを第3の受光器69が計測することができる。
次に、本実施形態に係る波長可変光源60を備えた光半導体装置について説明する。
図26は、本実施形態に係る光半導体装置300の平面図である。
なお、図26において、第1実施形態や第2実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図26に示すように、この光半導体装置300においても、第2実施形態と同様に第2の受光器112と第3の受光器69の計測結果に基づいて出力光Sの波長が変動したかどうかを制御部105が判断する。そして、出力光Sの波長に変動があったと判断した場合には、制御部105が第1の波長選択部121、第2の波長選択部122、及び位相制御部123の各々を制御することにより、出力光Sの波長が第1のピーク波長λ1(図15参照)となるようにする。
(第4実施形態)
第1〜第3実施形態では、第2の波長選択フィルタ32(図8、図19、及び図25参照)としてリング共振器を採用した。
これに対し、本実施形態では、第2の波長選択フィルタ32としてマッハ・ツェンダ干渉計型フィルタを採用する。
図27は、本実施形態に係る波長可変光源の平面図である。
なお、図27において、第1〜第3実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図27に示すように、本実施形態に係る波長可変光源90においては、第2の波長選択フィルタ32が光分岐導波路91とヒータ92とを備える。
光分岐導波路91は、その両端が第2の導波路24に近接しており、第2の導波路24と共にマッハ・ツェンダ干渉計型フィルタを形成する。この例では、第2の導波路24と光分岐導波路91の各々の平面形状が異なるため、そのマッハ・ツェンダ干渉計型フィルタは非対称マッハ・ツェンダ干渉計型フィルタとなる。
図28は、図27のVIII−VIII線に沿った第2の波長選択フィルタ32の断面図である。
なお、図28において、第1〜第3実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図28に示すように、光分岐導波路91は、第2の導波路24と同様にSOI基板のシリコン層をパターニングすることにより下部クラッド層52の上に形成される。
そして、その光分岐導波路91の上には上部クラッド層53とヒータ92がこの順に形成される。
ヒータ92の材料は特に限定されないが、この例では位相調節用のヒータ29等と同様にTiW層をパターニングすることによりヒータ92を形成する。
そのヒータ92の上の保護絶縁層54には導体プラグ55が埋め込まれており、その導体プラグ55を介して保護絶縁層54上のアルミニウム配線56dとヒータ92とが電気的に接続される。
図29は、本実施形態に係る第2の波長選択フィルタ32の透過特性を示す図である。
図29に示すように、本実施形態に係る第2の波長選択フィルタ32においても、第1実施形態の図14(c)と同様に透過率が極大となる複数の第2のピーク波長λ3, k、λ3, k+1、λ3, k+2、…が第3の周期Δλ3で現れる。
第3の周期Δλ3は、第2の波長選択フィルタ32における第2の導波路24と光分岐導波路81の各々の長さの差で定まり、第1実施形態と同様に各リング共振器27、28における周期Δλ1、Δλ2(図13(a)、(b)参照)のいずれかと同じ値に設定される。
これにより、第1実施形態と同様に出力光Sの強度と位相調節用ヒータ29への投入電力との関係を示すグラフG1(図17参照)の形状を第2の波長選択フィルタ32で補正でき、グラフG1の形状を対称な形状に近づけることができる。
次に、本実施形態に係る波長可変光源90を備えた光半導体装置について説明する。
図30は、本実施形態に係る光半導体装置400の平面図である。
なお、図30において、第1〜第3実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図30に示すように、この光半導体装置400においても、第1実施形態と同様に第1の受光器111と第2の受光器112の計測結果に基づいて出力光Sの波長が変動したかどうかを制御部105が判断する。そして、出力光Sの波長に変動があったと判断した場合には、制御部105が第1の波長選択部121、第2の波長選択部122、及び位相制御部123の各々を制御することにより、出力光Sの波長が第1のピーク波長λ1(図15参照)となるようにする。
以上説明した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 光を増幅する第1の光素子と、
前記第1の光素子に光学的に結合された第1の導波路と、
前記第1の導波路に光学的に結合され、透過率が極大となる第1のピーク波長を有する第1の波長選択フィルタと、
前記第1の波長選択フィルタと前記第1の光素子との間の前記第1の導波路から分岐し、前記光を出力する出力端を備えた第2の導波路と、
前記第2の導波路に光学的に結合され、前記第1のピーク波長とは異なる第2のピーク波長で透過率が極大となる第2の波長選択フィルタと、
前記光の位相を調節する位相調節部と、
を有する波長可変光源。
(付記2) 前記第1の波長選択フィルタは、
透過率が極大となる複数のピーク波長が第1の周期で現れ、かつ前記複数のピーク波長のうちの一つが前記第1のピーク波長に等しい第1のリング共振器と、
透過率が極大となる複数のピーク波長が前記第1の周期とは異なる第2の周期で現れ、かつ前記複数のピーク波長のうちの一つが前記第1のピーク波長に等しい第2のリング共振器とを有し、
前記第2の波長選択フィルタの透過率は、前記第1の周期と前記第2の周期のいずれか一方と同じ第3の周期で波長と共に変化することを特徴とする付記1に記載の波長可変光源。
(付記3) 前記第3の周期は前記第1の周期と等しく、
前記第2のピーク波長が、前記第1のリング共振器の二つの隣接する前記ピーク波長の中間に位置することを特徴とする付記2に記載の波長可変光源。
(付記4) 前記第2の導波路の前記出力端に光学的に結合され、前記出力端から出た前記光を増幅して出力する第2の光素子を更に有することを特徴とする付記1に記載の波長可変光源。
(付記5) 前記第2の導波路から分岐した第3の導波路と、
前記第3の導波路に光学的に結合され、前記第3の導波路を通る光の強度を計測する受光器とを更に有することを特徴とする付記1に記載の波長可変光源。
(付記6) 前記第2の導波路の端部であって、前記出力端とは反対側の端部に光学的に結合され、前記第2の導波路を通る光の強度を計測する受光器を更に有することを特徴とする付記1に記載の波長可変光源。
(付記7) 前記第1の波長可変フィルタを介して前記第1の導波路と光学的に結合したミラーを更に有すると共に、
前記第1の光素子は、前記光を反射する反射膜が設けられた第1の端面と、前記第1の導波路に光学的に結合された第2の端面とを有することを特徴とする付記1に記載の波長可変光源。
(付記8) 前記第1の波長可変フィルタを介して前記第1の導波路と光学的に結合した第4の導波路を更に有し、
前記位相調節部は、前記第4の導波路を加熱するヒータであることを特徴とする付記1に記載の波長可変光源。
(付記9) 光を増幅する第1の光素子と、
前記第1の光素子に光学的に結合された第1の導波路と、
前記第1の導波路に光学的に結合され、透過率が極大となる第1のピーク波長を有する第1の波長選択フィルタと、
前記第1の波長選択フィルタと前記第1の光素子との間の前記第1の導波路から分岐し、前記光を出力する出力端を備えた第2の導波路と、
前記第2の導波路に光学的に結合され、前記第1のピーク波長とは異なる第2のピーク波長で透過率が極大となる第2の波長選択フィルタと、
前記光の位相を調節する位相調節部と、
前記第1の波長選択フィルタを制御することにより前記第1のピーク波長の位置を選択する第1の波長選択部と、
前記第2の波長選択フィルタを制御することにより前記第2のピーク波長の位置を選択する第2の波長選択部と、
前記位相調節部を制御することにより前記光の前記位相を制御する位相制御部と、
を有する光半導体装置。
(付記10) 前記第1の波長選択フィルタは、
透過率が極大となる複数のピーク波長が第1の周期で現れ、かつ前記複数のピーク波長のうちの一つが前記第1のピーク波長に等しい第1のリング共振器と、
透過率が極大となる複数のピーク波長が前記第1の周期とは異なる第2の周期で現れ、かつ前記複数のピーク波長のうちの一つが前記第1のピーク波長に等しい第2のリング共振器とを有し、
前記第2の波長選択フィルタの透過率は、前記第1の周期と前記第2の周期のいずれか一方と同じ第3の周期で波長と共に変化することを特徴とする付記9に記載の光半導体装置。
(付記11) 前記第3の周期は前記第1の周期と等しく、
前記第1の波長選択部は、前記第1のリング共振器と前記第2のリング共振器の各々のピーク波長をシフトさせることにより前記第1のピーク波長の位置を選択し、
前記第2の波長選択部は、前記第1のリング共振器の前記ピーク波長のシフト量と同じ量だけ前記第2のピーク波長をシフトさせることを特徴とする付記9に記載の光半導体装置。
(付記12) 前記光から分離した基準光を受光し、前記基準光の強度を計測する第1の受光器と、
前記光の一部をエタロンを通して受光し、該一部の光の強度を計測する第2の受光器と、
前記第1の受光器と前記第2の受光器の計測結果に基づいて、前記光の波長が前記第1のピーク波長から変動したかどうかを判断する判断部とを更に有し、
前記判断部が前記光の前記波長が前記第1のピーク波長から変動したと判断したときに、前記第1の波長選択部、前記第2の波長選択部、及び前記位相調整部は、前記光の波長が前記第1のピーク波長になるように、前記第1の波長選択フィルタ、前記第2の波長選択フィルタ、及び前記位相制御部の各々を制御することを特徴とする付記9に記載の光半導体装置。
(付記13) 前記第2の導波路から分岐した第3の導波路を更に有し、
前記第1の受光器が、前記第3の導波路に光学的に結合されたことを特徴とする付記12に記載の光半導体装置。
(付記14) 前記第1の受光器が、前記第2の導波路の端部であって、前記出力端とは反対側の端部に光学的に結合されたことを特徴とする付記12に記載の光半導体装置。
1…波長可変光源、2…シリコン導波路プラットフォーム、3…光素子、3a…活性層、3b…出力端、4〜6…第1〜第3の導波路、7…第1のリング共振器、7a…導波路、7b…ヒータ、8…第2のリング共振器、8a…導波路、8b…ヒータ、9…位相調節用ヒータ、10…波長選択フィルタ、20…波長可変光源、21…シリコン導波路プラットフォーム、22…第1の光素子、22a…第1の端面、22b…第2の端面、23〜26…第1〜第4の導波路、24a…端部、24b…出力端、27…第1のリング共振器、27a…導波路、27b…ヒータ、28…第2のリング共振器、28a…導波路、28b…ヒータ、26a…ミラー、29…位相調節用ヒータ、31…第1の波長選択フィルタ、32…第2の波長選択フィルタ、32a…導波路、32b…ヒータ、35…活性層、36…高反射膜、37…無反射膜、38…方向性結合器、41…InP基板、41a…メサ部、42…n側電極、43…電流狭窄部、43a…p型InP層、43b…n型InP層、44…クラッド層、45…p型コンタクト層、46…p側電極、47…AuSnバンプ、51…シリコン基板、52…下部クラッド層、53…上部クラッド層、54…保護絶縁層、55…SOI基板、56a〜56d…アルミニウム配線、60、80、90…波長可変光源、61…第2の光素子、61a…第3の端面、61b…第4の端面、62…第1の無反射膜、63…第2の無反射膜、65…方向性結合器、66…第5の導波路、66a、66b…端部、69…第3の受光器、100、200、300、400…光半導体装置、101…光ファイバ、103…筐体、104…冷却部、105…制御部、107、108…第1及び第2のレンズ、109、110…第1及び第2のハーフミラー、111、112…第1及び第2の光受光器、113…アイソレータ、114…エタロン、120…判断部、121…第1の波長選択部、122…第2の波長選択部、123…位相制御部、124…判断部。

Claims (5)

  1. 光を増幅する第1の光素子と、
    前記第1の光素子に光学的に結合された第1の導波路と、
    前記第1の導波路に光学的に結合され、透過率が極大となる第1のピーク波長を有する第1の波長選択フィルタと、
    前記第1の波長選択フィルタと前記第1の光素子との間の前記第1の導波路から分岐し、前記光を出力する出力端を備えた第2の導波路と、
    前記第2の導波路に光学的に結合され、前記第1のピーク波長とは異なる第2のピーク波長で透過率が極大となる第2の波長選択フィルタと、
    前記光の位相を調節する位相調節部と、
    を有する波長可変光源。
  2. 前記第1の波長選択フィルタは、
    透過率が極大となる複数のピーク波長が第1の周期で現れ、かつ前記複数のピーク波長のうちの一つが前記第1のピーク波長に等しい第1のリング共振器と、
    透過率が極大となる複数のピーク波長が前記第1の周期とは異なる第2の周期で現れ、かつ前記複数のピーク波長のうちの一つが前記第1のピーク波長に等しい第2のリング共振器とを有し、
    前記第2の波長選択フィルタの透過率は、前記第1の周期と前記第2の周期のいずれか一方と同じ第3の周期で波長と共に変化することを特徴とする請求項1に記載の波長可変光源。
  3. 前記第3の周期は前記第1の周期と等しく、
    前記第2のピーク波長が、前記第1のリング共振器の二つの隣接する前記ピーク波長の中間に位置することを特徴とする請求項2に記載の波長可変光源。
  4. 前記第2の導波路の前記出力端に光学的に結合され、前記出力端から出た前記光を増幅して出力する第2の光素子を更に有することを特徴とする請求項1に記載の波長可変光源。
  5. 光を増幅する光素子と、
    前記光素子に光学的に結合された第1の導波路と、
    前記第1の導波路に光学的に結合され、透過率が極大となる第1のピーク波長を有する第1の波長選択フィルタと、
    前記第1の波長選択フィルタと前記光素子との間の前記第1の導波路から分岐し、前記光を出力する出力端を備えた第2の導波路と、
    前記第2の導波路に光学的に結合され、前記第1のピーク波長とは異なる第2のピーク波長で透過率が極大となる第2の波長選択フィルタと、
    前記光の位相を調節する位相調節部と、
    前記第1の波長選択フィルタを制御することにより前記第1のピーク波長の位置を選択する第1の波長選択部と、
    前記第2の波長選択フィルタを制御することにより前記第2のピーク波長の位置を選択する第2の波長選択部と、
    前記位相調節部を制御することにより前記光の前記位相を制御する位相制御部と、
    を有する光半導体装置。
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