JP6998789B2 - 波長可変レーザ装置、及び波長可変レーザ装置の波長制御方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の波長可変レーザ装置は、出力するレーザ光の波長を可変とする波長可変光源部と、波長可変光源部から出力されたレーザ光の強度を取得する第1の受光素子と、エタロン等の光フィルタと、光フィルタを透過したレーザ光の強度を取得する第2の受光素子と、波長可変光源部の動作を制御する制御装置(演算回路)とを備える。
ここで、制御装置は、第1,第2の受光素子がそれぞれ取得したレーザ光の強度に基づいて、レーザ光の波長に対応するモニタ値を算出する。また、制御装置は、光フィルタにおける所定の温度(以下、基準温度と記載)での透過特性を用いて、レーザ光の目標波長に対応し、当該モニタ値の目標となる制御目標値を設定する。そして、制御装置は、モニタ値が制御目標値に合致するように、波長可変光源部の動作を制御する。
そこで、特許文献1に記載の波長可変レーザ装置では、温度制御装置によって、光フィルタの温度を一定に制御している。しかしながら、光フィルタの温度を一定に制御していても、波長可変レーザ装置内部の温度バラつきや外部からの熱流入等により、意図せずに光フィルタの温度が基準温度からずれてしまう場合がある。すなわち、レーザ光の波長を精度良く目標波長に制御することが難しい、という問題がある。
〔波長可変レーザ装置の概略構成〕
図1は、本実施の形態1に係る波長可変レーザ装置1の構成を示す図である。
波長可変レーザ装置1は、モジュール化された波長可変レーザモジュール2と、当該波長可変レーザモジュール2の動作を制御する制御装置3とを備える。
なお、図1では、波長可変レーザモジュール2と制御装置3とを別体で構成しているが、当該各部材2,3を一体にモジュール化しても構わない。
波長可変レーザモジュール2は、制御装置3による制御の下、出力するレーザ光の波長を複数の波長のうちいずれか一波長のレーザ光に可変とし、当該一波長のレーザ光を出力する。この波長可変レーザモジュール2は、波長可変光源部4と、半導体光増幅器(Semiconductor Optical Amplifier:SOA)5と、平面光波回路(Planar Lightwave Circuit:PLC)6と、光検出部7と、温度センサ8と、温度調節器9とを備える。
波長可変光源部4は、例えばバーニア効果を利用した波長可変レーザであり、制御装置3による制御の下、レーザ光L1を出力する。この波長可変光源部4は、出力するレーザ光L1の波長を可変とする光源部41と、制御装置3から供給される電力に応じて発熱する3つのマイクロヒータ421~423を有し、光源部41を局所的に加熱することで、光源部41から出力されるレーザ光L1の波長を変更する波長可変部42とを備える。
導波路部431は、半導体積層部432内にz方向に延伸するように形成されている。
また、第1の導波路部43内には、利得部431aと、DBR(Distributed Bragg Reflector)型の回折格子層431bとが配置されている。
ここで、利得部431aは、InGaAsPからなる多重量子井戸構造と光閉じ込め層とを有する活性層である。また、回折格子層431bは、InGaAsPとInPとからなる標本化回折格子で構成されている。
p側電極433は、半導体積層部432上において、利得部431aに沿うように配置されている。なお、半導体積層部432上には、SiN保護膜(図示略)が形成されている。そして、p側電極433は、当該SiN保護膜に形成された開口部(図示略)を介して半導体積層部432に接触している。
ここで、マイクロヒータ421は、半導体積層部432のSiN保護膜上において、回折格子層431bに沿うように配置されている。そして、マイクロヒータ421は、制御装置3から供給される電力に応じて発熱し、回折格子層431bを加熱する。また、制御装置3がマイクロヒータ421に供給する電力を制御することによって回折格子層431bの温度が変化し、その屈折率が変化する。
2分岐部441は、1×2型の多モード干渉型(MMI)導波路441aを含む1×2型の分岐型導波路で構成され、2ポート側が2つのアーム部442,443のそれぞれに接続されるとともに1ポート側が第1の導波路部43側に接続されている。すなわち、2分岐部441により、2つのアーム部442,443は、その一端が統合され、回折格子層431bと光学的に結合される。
ここで、マイクロヒータ422は、リング状であり、リング状導波路444を覆うように形成されたSiN保護膜(図示略)上に配置されている。そして、マイクロヒータ422は、制御装置3から供給される電力に応じて発熱し、リング状導波路444を加熱する。また、制御装置3がマイクロヒータ422に供給する電力を制御することによってリング状導波路444の温度が変化し、その屈折率が変化する。
ここで、マイクロヒータ423は、アーム部443の一部のSiN保護膜(図示略)上に配置されている。当該アーム部443のうちマイクロヒータ423の下方の領域は、光の位相を変化させる位相調整部445として機能する。そして、マイクロヒータ423は、制御装置3から供給される電力に応じて発熱し、位相調整部445を加熱する。また、制御装置3がマイクロヒータ423に供給する電力を制御することによって位相調整部445の温度が変化し、その屈折率が変化する。
ここで、第2の櫛状反射スペクトルは、第1の櫛状反射スペクトルのピークの半値全幅よりも狭い半値全幅のピークを有し、第1の櫛状反射スペクトルの波長間隔とは異なる波長間隔で略周期的な反射特性を有する。但し、屈折率の波長分散を考慮すると、スペクトル成分は厳密には等波長間隔になっていないことに注意が必要である。
また、波長可変光源部4では、バーニア効果を利用してレーザ光L1の波長を変化させることができる。例えば、回折格子層431bをマイクロヒータ421で加熱すると、熱光学効果により回折格子層431bの屈折率が上昇し、回折格子層431bの第1の櫛状反射スペクトルは、全体的に長波側にシフトする。その結果、1550nm付近における第1の櫛状反射スペクトルのピークは、リング共振器フィルタRF1の第2の櫛状反射スペクトルのピークとの重なりが解かれ、長波側に存在する第2の櫛状反射スペクトルの別のピーク(例えば1556nm付近)に重なる。さらに、位相調整部445をチューニングして共振器モードを微調し、共振器モードの一つを二つの櫛状反射スペクトルに重ねることで、1556nm付近でのレーザ発振を実現することができる。すなわち、波長可変光源部4では、回折格子層431bに対するマイクロヒータ421とリング共振器フィルタRF1に対するマイクロヒータ422とにより第1,第2の櫛状反射スペクトルをそれぞれチューニングすることで粗調、位相調整部445に対するマイクロヒータ423により共振器長をチューニングすることで微調を行う波長可変動作が実現される。
そして、光導波路62は、レーザ光L4を光検出部7における後述するPD(Photo Diode)71に導波する。また、光導波路63は、レーザ光L5を光検出部7における後述するPD72に導波する。さらに、光導波路64は、レーザ光L6を光検出部7における後述するPD73に導波する。
ここで、リング共振器型光フィルタ63a,64aは、入射する光の波長に対して周期的な透過特性をそれぞれ有し、当該透過特性に応じた透過率でレーザ光L5,L6をそれぞれ選択的に透過する。そして、リング共振器型光フィルタ63a,64aを透過したレーザ光L5,L6は、PD72,73にそれぞれ入力する。すなわち、リング共振器型光フィルタ63a,64aは、本発明に係る光フィルタに相当する。以下では、説明の便宜上、リング共振器型光フィルタ63a,64aを光フィルタ63a,64aと記載する。
なお、光フィルタ63a,64aは、例えば、1周期の1/3~1/5の範囲で互いに位相が異なる透過特性を有する。
PD71は、レーザ光L4(波長可変光源部4から出力されたレーザ光L1と同一)を受光し、当該レーザ光L4の強度に応じた電気信号を制御装置3に出力する。すなわち、PD71は、本発明に係る第1の受光素子に相当する。
PD72は、光フィルタ63aを透過したレーザ光L5を受光し、当該レーザ光L5の強度に応じた電気信号を制御装置3に出力する。すなわち、PD72は、本発明に係る第2の受光素子に相当する。
PD73は、光フィルタ64aを透過したレーザ光L6を受光し、当該レーザ光L6の強度に応じた電気信号を制御装置3に出力する。すなわち、PD73は、本発明に係る第2の受光素子に相当する。
そして、PD71~73からそれぞれ出力された電気信号は、制御装置3による波長ロック制御(波長可変光源部4から出力されるレーザ光L1を目標波長にするための制御)に用いられる。
温度調節器9は、例えばペルチェ素子を含むTEC(Thermo Electric Cooler)等で構成されている。この温度調節器9には、波長可変光源部4、半導体光増幅器5、平面光波回路6、光検出部7、及び温度センサ8が載置される。そして、温度調節器9は、供給された電力に応じて当該各部材4~8の温度を調節する。
なお、温度調節器9において、当該各部材4~8が載置される設置面91を波長可変光源部4及び半導体光増幅器5が載置される第1の領域Ar1と、平面光波回路6及び光検出部7が載置される第2の領域Ar2の2つの領域に区画した場合には、温度センサ8は、第2の領域Ar2に載置される。すなわち、温度センサ8は、平面光波回路6に近接して配置されている。
次に、制御装置3の構成について説明する。
図3は、制御装置3の構成を示すブロック図である。
制御装置3は、例えばユーザインターフェースを備えた上位の制御装置(図示略)と接続されており、当該上位の制御装置を介したユーザからの指示にしたがって、波長可変レーザモジュール2の動作を制御する。
なお、以下では、本発明の要部である制御装置3による波長ロック制御を主に説明する。また、図3では、説明の便宜上、制御装置3の構成として、波長ロック制御を実行する構成のみを図示している。さらに、以下で説明する波長ロック制御では、説明の便宜上、PD72,73からそれぞれ出力された電気信号のうち、PD72から出力された電気信号を用いることとする。
この制御装置3は、制御部31と、記憶部32とを備える。
温度推定部311は、上位の制御装置(図示略)から取得した目標波長、温度センサ8にて検出された周囲温度、記憶部32に記憶された熱抵抗情報及び波長電力情報に基づいて、平面光波回路6(光フィルタ63a,64a)の温度(以下、フィルタ温度と記載)を推定する。
ここで、熱抵抗情報は、波長可変レーザモジュール2において、温度センサ8及び平面光波回路6間の熱抵抗を示す情報である。
図4は、記憶部32に記憶された波長電力情報を示す図である。
波長電力情報は、複数の波長λ1~λn[nm]と、レーザ光L1の波長を当該波長λ1~λn[nm]に制御するためにマイクロヒータ421~423にそれぞれ供給する複数の電力(初期電力)とがそれぞれ関連付けられた情報である。なお、図4では、説明の便宜上、マイクロヒータ421~423にそれぞれ供給する総電力を各電力P1~Pn[W]として記載している。
動作制御部313は、波長可変光源部4から出力されるレーザ光L1の波長を上位の制御装置(図示略)から取得した目標波長に制御する。この動作制御部313は、目標値算出部314と、波長制御部315とを備える。
目標値算出部314は、上位の制御装置(図示略)から取得した目標波長と、温度推定部311にて推定されたフィルタ温度と、記憶部32に記憶された複数の透過特性情報とに基づいて、PD比の目標となる制御目標値を算出する。
複数の透過特性情報は、複数の温度T1~Tn[℃]毎に、複数の波長λ1~λn[nm]と、レーザ光L1の波長を当該波長λ1~λn[nm]にそれぞれ設定した場合でのPD71から出力された電気信号の出力値に対するPD72から出力された電気信号の出力値の比率である各PD比の参照値となる複数の制御参照値とがそれぞれ関連付けられた情報である。なお、PD比は、光フィルタ63aの透過率に略比例する。このため、複数の透過特性情報は、光フィルタ63aにおける複数の温度T1~Tn[℃]毎の透過特性をそれぞれ示す情報である。
なお、図6では、説明の便宜上、複数の温度T1~Tn[℃]での複数の透過特性情報のうち、3つの温度での透過特性情報のみを曲線CL1~CL3で示している。当該図6に示すように、光フィルタ63aの透過特性は、当該光フィルタ63aの温度が変化すると、波長軸上で全体が短波側または長波側にシフトする。
記憶部32は、制御部31にて実行されるプログラムや、制御部31の処理に必要な情報(例えば、熱抵抗情報、波長電力情報、及び複数の透過特性情報等)等を記憶する。
次に、上述した制御装置3による波長制御方法(波長ロック制御)について説明する。
図7は、制御装置3による波長制御方法を示すフローチャートである。
先ず、動作制御部313は、ユーザインターフェースを介して上位の制御装置(図示略)に入力された目標波長を当該上位の制御装置から取得する(ステップS1)。
ステップS1の後、目標値算出部314は、記憶部32に記憶された複数の透過特性情報のうち、基準温度(例えば温度T2[℃])に対応する透過特性情報を読み出す。そして、目標値算出部314は、当該基準温度に対応する透過特性情報における複数の制御参照値(例えば制御参照値Pd21~Pd2n)のうち、ステップS1にて取得された目標波長(例えば波長λ1)に関連付けられた制御参照値(例えば制御参照値Pd21)を制御目標値として算出する(ステップS2)。
ステップS2の後、波長制御部315は、記憶部32に記憶された波長電力情報を参照し、ステップS1にて取得された目標波長に関連付けられた各電力(初期電力)をマイクロヒータ421~423にそれぞれ供給する(ステップS3)。
ステップS4の後、動作制御部313は、ステップS2にて算出された制御目標値とステップS4にて算出されたPD比とのずれを算出し、当該ずれが所定の閾値δPaより大きいか否かを判断する(ステップS5)。
制御目標値とPD比とのずれが閾値δPa以下であると判断された場合(ステップS5:No)には、制御装置3は、波長ロック制御を終了する。
ステップS6の後、温度推定部311は、記憶部32に記憶された波長電力情報を参照し、各電力P1~Pn[W]のうち、ステップS1にて取得された目標波長に関連付けられた電力を、現在、マイクロヒータ421~423に供給されている総電力として認識する。そして、温度推定部311は、当該認識した総電力、ステップS6にて検出された周囲温度、及び記憶部32に記憶された熱抵抗情報に基づく熱抵抗に基づいて、平面光波回路6のフィルタ温度を推定する(ステップS7)。
ステップS8の後、波長制御部315は、ステップS4またはステップS10にて算出された最新のPD比がステップS8にて算出された制御目標値に合致するように、マイクロヒータ421~423にそれぞれ供給する複数の電力を変化させる波長調整制御を実行する(ステップS9)。
ステップS10の後、動作制御部313は、ステップS5と同様に、ステップS8にて算出された制御目標値とステップS10にて算出されたPD比とのずれを算出し、当該ずれが閾値δPaより大きいか否かを判断する(ステップS11)。
制御目標値とPD比とのずれが閾値δPa以下であると判断された場合(ステップS11:No)には、制御装置3は、波長ロック制御を終了する。
一方、制御目標値とPD比とのずれが閾値δPaより大きいと判断された場合(ステップS11:Yes)には、制御装置3は、ステップS9に戻る。
以上説明したステップS8,S9,S11は、本発明に係る動作制御ステップに相当する。なお、図7では、制御目標値とPD比とのずれが閾値δPaより大きいと判断した場合(ステップS11:Yes)にステップS9に戻るフローとしているが、これに限らず、ステップS6に戻るフローとしても構わない。
光フィルタ63aの温度が基準温度からずれると、当該光フィルタ63aの透過特性は、波長軸上で全体がシフト(曲線CL4から曲線CL5にシフト)する。すなわち、光フィルタ63aの温度が基準温度からずれて当該光フィルタ63aの透過特性が曲線CL5になっているにも拘らず、当該基準温度に対応する透過特性情報(曲線CL4)における目標波長TWに関連付けられた制御参照値を制御目標値PDTとして波長調整制御を実行した場合には、レーザ光L1の波長は、目標波長TWからずれた波長TW´に制御されてしまう。
なお、推定した光フィルタ63aのフィルタ温度に対応した透過特性情報が記憶部32に記憶されていない場合には、当該フィルタ温度を挟む2つの温度に対応する各透過特性情報において、目標波長に関連付けられた2つの制御参照値から線形補間により制御目標値を算出すればよい。また、目標波長が波長λ1~λnのいずれの波長でもない場合には、推定した光フィルタ63aのフィルタ温度に対応した透過特性情報において、当該目標波長を挟む2つの波長に関連付けられた2つの制御参照値から線形補間により制御目標値を算出しても構わない。
本実施の形態1に係る波長可変レーザ装置1では、制御目標値PDT´を算出するにあたって、光フィルタ63aのフィルタ温度に対応した透過特性情報を用いている。このため、光フィルタ63aのフィルタ温度が基準温度からずれた場合であっても、制御目標値PDT´を目標波長TWに対応した値として精度良く算出することができる。したがって、PD比が制御目標値PDT´に合致するように波長調整制御を実行することで、レーザ光L1の波長を精度良く目標波長TWに制御することができる。
また、温度センサ8は、光フィルタ63aに近接した第2の領域Ar2に配置されている。このため、温度センサ8が例えば第1の領域Ar1に配置されている場合と比較して、光フィルタ63aの温度をさらに精度良く推定することができる。
次に、本実施の形態2について説明する。
以下の説明では、上述した実施の形態1と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図9は、本実施の形態2に係る制御装置3Aの構成を示すブロック図である。図10は、制御装置3Aによる波長制御方法を示すフローチャートである。
本実施の形態2に係る波長可変レーザ装置1Aでは、上述した実施の形態1で説明した波長可変レーザ装置1に対して、制御装置3とは異なる手法で波長ロック制御を実行する制御装置3Aを採用している。
制御装置3Aは、上述した実施の形態1で説明した制御装置3に対して、動作制御部313の機能、及び記憶部32に記憶する情報を異なるものとしている。
以下では、説明の便宜上、本実施の形態2に係る制御部(動作制御部)及び記憶部をそれぞれ制御部31A(動作制御部313A)及び記憶部32Aとする。
第1の温度特性情報は、光フィルタ63aにおける温度特性を示す情報である。具体的に、上述したように、光フィルタ63aの透過特性は、当該光フィルタ63aの温度が変化すると、波長軸上で全体が短波側または長波側にシフトする。そして、第1の温度特性情報は、単位温度当たりに当該透過特性がシフトする波長のずれ量X[nm/℃]を示す情報である。
動作制御部313Aでは、上述した実施の形態1で説明した動作制御部313に対して、波長ずれ量算出部316の機能が追加されている。
以下、波長ずれ量算出部316の機能について、図10を参照しつつ説明する。
ステップS12は、ステップS7の後に実行される。
具体的に、波長ずれ量算出部316は、ステップS7にて推定されたフィルタ温度と基準温度(例えば温度T2[℃])との温度差δTを算出する(ステップS12)。
ステップS12の後、波長ずれ量算出部316は、記憶部32Aに記憶された第1の温度特性情報(単位温度当たりの波長のずれ量X[nm/℃])とステップS12にて算出した温度差δTとに基づいて、当該温度差δTに応じた波長のずれ量(X×δT)を算出する(ステップS13)。
ステップS14の後、目標値算出部314は、ステップS14にて生成した補正透過特性情報と、ステップS1にて取得された目標波長とに基づいて、制御目標値を算出する(ステップS15)。この後、制御装置3Aは、ステップS9に移行する。
以上説明したステップS12~S15,S9,S11は、本発明に係る動作制御ステップに相当する。なお、図10では、制御目標値とPD比とのずれが閾値δPaより大きいと判断した場合(ステップS11:Yes)にステップS9に戻るフローとしているが、これに限らず、ステップS6に戻るフローとしても構わない。
光フィルタ63aの温度が基準温度からずれると、当該光フィルタ63aの透過特性は、波長軸上で全体がシフト(曲線CL4から曲線CL6にシフト)する。すなわち、光フィルタ63aの温度が基準温度からずれて当該光フィルタ63aの透過特性が曲線CL6になっているにも拘らず、当該基準温度に対応する透過特性情報(曲線CL4)における目標波長TWに関連付けられた制御参照値を制御目標値PDTとして波長調整制御を実行した場合には、レーザ光L1の波長は、目標波長TWからずれた波長TW´に制御されてしまう。
また、複数の温度毎の複数の透過特性情報を記憶部32Aに記憶しておく必要がないため、記憶部32Aに記憶するデータ量を少なくすることができる。
次に、本実施の形態3について説明する。
以下の説明では、上述した実施の形態1と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図12は、本実施の形態3に係る制御装置3Bの構成を示すブロック図である。図13は、制御装置3Bによる波長制御方法を示すフローチャートである。
本実施の形態3に係る波長可変レーザ装置1Bでは、上述した実施の形態1で説明した波長可変レーザ装置1に対して、制御装置3とは異なる手法で波長ロック制御を実行する制御装置3Bを採用している。
制御装置3Bは、上述した実施の形態1で説明した制御装置3に対して、動作制御部313の機能、及び記憶部32に記憶する情報を異なるものとしている。
以下では、説明の便宜上、本実施の形態3に係る制御部(動作制御部)及び記憶部をそれぞれ制御部31B(動作制御部313B)及び記憶部32Bとする。
第2の温度特性情報は、光フィルタ63aにおける温度特性を示す情報である。具体的に、上述したように、光フィルタ63aの透過特性は、当該光フィルタ63aの温度が変化すると、波長軸上で全体が短波側または長波側にシフトする。このため、PD比についても、光フィルタ63aの温度が変化すると、その値が変化する。そして、第2の温度特性情報は、単位温度当たりに当該PD比が変化するずれ量Y[1/℃]を示す情報である。
動作制御部313Bは、上述した実施の形態1で説明した動作制御部313に対して、モニタ値ずれ量算出部317の機能が追加されている。
以下、モニタ値ずれ量算出部317の機能について、図13を参照しつつ説明する。
ステップS16は、ステップS7の後に実行される。
具体的に、モニタ値ずれ量算出部317は、ステップS7にて推定されたフィルタ温度と基準温度(例えば温度T2[℃])との温度差δTを算出する(ステップS16)。
ステップS16の後、モニタ値ずれ量算出部317は、記憶部32Bに記憶された第2の温度特性情報(単位温度当たりのPD比のずれ量Y[1/℃])とステップS16にて算出した温度差δTとに基づいて、当該温度差δTに応じたPD比のずれ量(Y×δT)を算出する(ステップS17)。
以上説明したステップS16~S18,S9,S11は、本発明に係る動作制御ステップに相当する。なお、図13では、制御目標値とPD比とのずれが閾値δPaより大きいと判断した場合(ステップS11:Yes)にステップS9に戻るフローとしているが、これに限らず、ステップS6に戻るフローとしても構わない。
光フィルタ63aの温度が基準温度からずれると、当該光フィルタ63aの透過特性は、波長軸上で全体がシフト(曲線CL4から曲線CL7にシフト)する。すなわち、光フィルタ63aの温度が基準温度からずれて当該光フィルタ63aの透過特性が曲線CL7になっているにも拘らず、当該基準温度に対応する透過特性情報(曲線CL4)における目標波長TWに関連付けられた制御参照値を制御目標値PDTとして波長調整制御を実行した場合には、レーザ光L1の波長は、目標波長TWからずれた波長TW´に制御されてしまう。
次に、本実施の形態4について説明する。
以下の説明では、上述した実施の形態1,3と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図15は、本実施の形態4に係る制御装置3Cの構成を示すブロック図である。図16は、制御装置3Cによる波長制御方法を示すフローチャートである。
上述した実施の形態3に係る波長可変レーザ装置1Bでは、フィルタ温度と基準温度との温度差δTに応じたPD比のずれ量(Y×δT)により制御目標値PDTを補正し、PD比が当該補正した補正制御目標値PDT´に合致するように波長調整制御を実行していた。
これに対して、本実施の形態4に係る波長可変レーザ装置1Cでは、フィルタ温度と基準温度との温度差δTに応じたPD比のずれ量(Y×δT)によりPD比自体を補正し、当該補正したPD比が制御目標値PDTに合致するように波長調整制御を実行する。そして、本実施の形態4に係る波長可変レーザ装置1C(制御装置3C)では、上述した実施の形態3で説明した波長可変レーザ装置1B(制御装置3B)に対して、補正モニタ値算出部318の機能が追加されている。
以下では、説明の便宜上、本実施の形態4に係る制御部(動作制御部)を制御部31C(動作制御部313C)とする。
なお、本実施の形態4に係る記憶部32Bには、上述した実施の形態3で説明した記憶部32Bと同様の情報が記憶されている。
以下、補正モニタ値算出部318の機能について、図16を参照しつつ説明する。
ステップS20は、ステップS17の後に実行される。
具体的に、補正モニタ値算出部318は、ステップS17にて算出された温度差δTに応じたPD比のずれ量(Y×δT)によりステップS4またはステップS10で算出された最新のPD比を補正して補正PD比を生成する(ステップS20)。この後、制御装置3Cは、ステップS9に移行する。
以上説明したステップS16,S17,S20,S9,S11は、本発明に係る動作制御ステップに相当する。なお、図16では、ステップS10の後、ステップS20に戻るフローとしているが、これに限らず、ステップS6に戻るフローとしても構わない。
ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は上述した実施の形態1~4によってのみ限定されるべきものではない。
上述した実施の形態1~4では、本発明に係る光フィルタとして、リング共振器型光フィルタ63a,64aを採用していたが、これに限らない。入射する光の波長に対して周期的な透過特性を有する光フィルタであれば、エタロン等のその他の光フィルタを本発明に係る光フィルタとして採用しても構わない。また、本発明に係る光フィルタの数は、2つに限らず、1つでもよく、あるいは、3つ以上であっても構わない。
上述した実施の形態1~4では、温度センサ8にて検出された周囲温度に基づいて、フィルタ温度を推定していたが、これに限らない。例えば、フィルタ温度を推定せずに、周囲温度から、制御目標値、補正制御目標値、あるいは、補正PD比を算出するように構成しても構わない。
2 波長可変レーザモジュール
3,3A~3C 制御装置
4 波長可変光源部
5 半導体光増幅器
6 平面光波回路
7 光検出部
8 温度センサ
9 温度調節器
31,31A~31C 制御部
32,32A~32B 記憶部
41 光源部
42 波長可変部
43 第1の導波路部
44 第2の導波路部
44a 光導波層
45 n側電極
61 光分岐部
62 光導波路
63 光導波路
63a リング共振器型光フィルタ
64 光導波路
64a リング共振器型光フィルタ
71~73 PD
91 設置面
311 温度推定部
312 モニタ値算出部
313,313A~313C 動作制御部
314 目標値算出部
315 波長制御部
316 波長ずれ量算出部
317 モニタ値ずれ量算出部
318 補正モニタ値算出部
421~423 マイクロヒータ
431 導波路部
431a 利得部
431b 回折格子層
432 半導体積層部
433 p側電極
441 2分岐部
441a 多モード干渉型導波路
442,443 アーム部
444 リング状導波路
445 位相調整部
Ar1 第1の領域
Ar2 第2の領域
B1 基部
C1 光共振器
CL1~CL7 曲線
L1~L6 レーザ光
M1 反射ミラー
PDT,PDT´ 制御目標値(補正制御目標値)
RF1 リング共振器フィルタ
TW 目標波長
TW´ 波長
Claims (8)
- 供給される電力に応じて発熱するヒータを有し、当該ヒータの発熱に応じて出力するレーザ光の波長を可変とする波長可変光源部と、
前記波長可変光源部から出力されたレーザ光の強度を取得する第1の受光素子と、
入射する光の波長に対して周期的な透過特性を有し、前記波長可変光源部から出力されたレーザ光を当該透過特性に応じた透過率で透過する光フィルタと、
前記光フィルタを透過したレーザ光の強度を取得する第2の受光素子と、
周囲温度を検出する温度センサと、
前記波長可変光源部及び前記光フィルタが設置される設置面を有する温度調節器と、
前記波長可変光源部の動作を制御する制御装置とを備え、
前記波長可変光源部、前記光フィルタ、及び前記温度センサは、
前記温度調節器の同一の前記設置面に設置され、
前記温度センサは、
前記設置面を前記波長可変光源部が設置される第1の領域と前記光フィルタが設置される第2の領域との2つの領域に区画した場合に、当該第2の領域に設置されることで、前記波長可変光源部よりも前記光フィルタに近接した位置に設置され、
前記制御装置は、
前記第1の受光素子が取得したレーザ光の強度と前記第2の受光素子が取得したレーザ光の強度とに基づいて、レーザ光の波長に対応するモニタ値を算出するモニタ値算出部と、
前記周囲温度に基づいて、前記光フィルタの温度を推定する温度推定部と、
前記光フィルタにおける所定温度での透過特性を示す透過特性情報を記憶する記憶部と、
前記モニタ値と、レーザ光の目標波長に対応するとともに、当該モニタ値の目標となる制御目標値とに基づいて、前記波長可変光源部から出力されるレーザ光の波長を前記目標波長に制御するように前記ヒータに供給する電力を制御する動作制御部とを備え、
前記動作制御部は、
前記所定温度での前記透過特性情報と、前記光フィルタの温度とに基づいて、前記制御目標値を算出し、
前記記憶部は、
前記温度センサ及び前記光フィルタ間の熱抵抗を示す熱抵抗情報と、複数の波長と前記ヒータに供給する複数の電力とがそれぞれ関連付けられた波長電力情報とを記憶し、
前記温度推定部は、
前記周囲温度と、前記波長電力情報における前記複数の電力のうち前記目標波長が関連付けられた電力と、前記熱抵抗情報とに基づいて、前記光フィルタの温度を推定する
ことを特徴とする波長可変レーザ装置。 - 前記記憶部は、
前記光フィルタにおける前記所定温度である複数の温度毎の透過特性をそれぞれ示す複数の前記透過特性情報を記憶し、
前記透過特性情報は、
複数の波長と、当該複数の波長にそれぞれ対応し、前記モニタ値の参照値となる複数の制御参照値とがそれぞれ関連付けられた情報であり、
前記動作制御部は、
前記複数の透過特性情報のうち前記光フィルタの温度に対応する透過特性情報を参照し、当該透過特性情報における前記複数の制御参照値のうち前記目標波長が関連付けられた制御参照値に基づいて前記制御目標値を算出する目標値算出部と、
前記モニタ値と前記制御目標値とに基づいて、前記波長可変光源部から出力されるレーザ光の波長を前記目標波長に制御するように前記ヒータに供給する電力を制御する波長制御部とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の波長可変レーザ装置。 - 前記記憶部は、
前記光フィルタにおける前記所定温度である基準温度での透過特性を示す前記透過特性情報と、前記光フィルタにおける温度特性を示す第1の温度特性情報とを記憶し、
前記透過特性情報は、
複数の波長と、当該複数の波長にそれぞれ対応し、前記モニタ値の参照値となる複数の制御参照値とがそれぞれ関連付けられた情報であり、
前記第1の温度特性情報は、
単位温度当たりの波長のずれ量を示す情報であり、
前記動作制御部は、
前記光フィルタの温度及び前記基準温度の温度差と、前記第1の温度特性情報とに基づいて、当該温度差に応じた波長のずれ量を算出する波長ずれ量算出部と、
前記温度差に応じた波長のずれ量により前記透過特性情報を補正して補正透過特性情報を生成し、当該補正透過特性情報及び前記目標波長に基づいて、前記制御目標値を算出する目標値算出部と、
前記モニタ値と前記制御目標値とに基づいて、前記波長可変光源部から出力されるレーザ光の波長を前記目標波長に制御するように前記ヒータに供給する電力を制御する波長制御部とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の波長可変レーザ装置。 - 前記記憶部は、
前記光フィルタにおける前記所定温度である基準温度での透過特性を示す透過特性情報と、前記光フィルタにおける温度特性を示す第2の温度特性情報とを記憶し、
前記透過特性情報は、
複数の波長と、当該複数の波長にそれぞれ対応し、前記モニタ値の参照値となる複数の制御参照値とがそれぞれ関連付けられた情報であり、
前記第2の温度特性情報は、
単位温度当たりの前記モニタ値のずれ量を示す情報であり、
前記動作制御部は、
前記光フィルタの温度及び前記基準温度の温度差と、前記第2の温度特性情報とに基づいて、当該温度差に応じたモニタ値のずれ量を算出するモニタ値ずれ量算出部と、
前記透過特性情報における前記複数の制御参照値のうち、前記目標波長が関連付けられた制御参照値を前記温度差に応じたモニタ値のずれ量により補正して前記制御目標値を算出する目標値算出部と、
前記モニタ値と前記制御目標値とに基づいて、前記波長可変光源部から出力されるレーザ光の波長を前記目標波長に制御するように前記ヒータに供給する電力を制御する波長制御部とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の波長可変レーザ装置。 - 前記記憶部は、
前記光フィルタにおける前記所定温度である基準温度での透過特性を示す透過特性情報と、前記光フィルタにおける温度特性を示す第2の温度特性情報とを記憶し、
前記透過特性情報は、
複数の波長と、当該複数の波長にそれぞれ対応し、前記モニタ値の参照値となる複数の制御参照値とがそれぞれ関連付けられた情報であり、
前記第2の温度特性情報は、
単位温度当たりの前記モニタ値のずれ量を示す情報であり、
前記動作制御部は、
前記光フィルタの温度及び前記基準温度の温度差と、前記第2の温度特性情報とに基づいて、当該温度差に応じたモニタ値のずれ量を算出するモニタ値ずれ量算出部と、
前記温度差に応じたモニタ値のずれ量により前記モニタ値を補正して補正モニタ値を算出するモニタ値補正部と、
前記透過特性情報における前記複数の制御参照値のうち、前記目標波長が関連付けられた制御参照値を前記制御目標値として算出する目標値算出部と、
前記補正モニタ値と前記制御目標値とに基づいて、前記波長可変光源部から出力されるレーザ光の波長を前記目標波長に制御するように前記ヒータに供給する電力を制御する波長制御部とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の波長可変レーザ装置。 - 前記温度センサは、
前記波長可変光源部及び前記光フィルタの周囲の前記周囲温度を検出する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の波長可変レーザ装置。 - 前記波長可変光源部は、
出力するレーザ光の波長を可変とする光源部と、
前記動作制御部から供給される電力に応じて発熱し、前記光源部を局所的に加熱することで、当該光源部から出力されるレーザ光の波長を変更する前記ヒータとを備える
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の波長可変レーザ装置。 - 供給される電力に応じて発熱するヒータを有し、当該ヒータの発熱に応じて出力するレーザ光の波長を可変とする波長可変光源部と、前記波長可変光源部から出力されたレーザ光の強度を取得する第1の受光素子と、入射する光の波長に対して周期的な透過特性を有し、前記波長可変光源部から出力されたレーザ光を当該透過特性に応じた透過率で透過する光フィルタと、前記光フィルタを透過したレーザ光の強度を取得する第2の受光素子と、周囲温度を検出する温度センサと、前記波長可変光源部及び前記光フィルタが設置される設置面を有する温度調節器とを備えた波長可変レーザ装置の波長制御方法であって、
前記波長可変光源部、前記光フィルタ、及び前記温度センサは、
前記温度調節器の同一の前記設置面に設置され、
前記温度センサは、
前記設置面を前記波長可変光源部が設置される第1の領域と前記光フィルタが設置される第2の領域との2つの領域に区画した場合に、当該第2の領域に設置されることで、前記波長可変光源部よりも前記光フィルタに近接した位置に設置され、
当該波長可変レーザ装置の波長制御方法は、
前記第1の受光素子が取得したレーザ光の強度と前記第2の受光素子が取得したレーザ光の強度とに基づいて、レーザ光の波長に対応するモニタ値を算出するモニタ値算出ステップと、
前記周囲温度に基づいて、前記光フィルタの温度を推定する温度推定ステップと、
前記周囲温度と、前記モニタ値と、レーザ光の目標波長に対応するとともに、当該モニタ値の目標となる制御目標値とに基づいて、前記波長可変光源部から出力されるレーザ光の波長を前記目標波長に制御するように前記ヒータに供給する電力を制御する動作制御ステップとを備え、
前記動作制御ステップでは、
前記光フィルタにおける所定温度での透過特性を示す透過特性情報と、前記光フィルタの温度とに基づいて、前記制御目標値を算出し、
前記温度推定ステップでは、
前記周囲温度と、複数の波長と前記ヒータに供給する複数の電力とがそれぞれ関連付けられた波長電力情報における前記複数の電力のうち前記目標波長が関連付けられた電力と、前記温度センサ及び前記光フィルタ間の熱抵抗を示す熱抵抗情報とに基づいて、前記光フィルタの温度を推定する
ことを特徴とする波長可変レーザ装置の波長制御方法。
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