JP6998903B2 - 波長可変光源装置および波長可変光源装置の制御方法 - Google Patents

波長可変光源装置および波長可変光源装置の制御方法 Download PDF

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本発明は、波長可変光源装置および波長可変光源装置の制御方法に関する。
光通信に用いられる光送信機などに含まれる波長可変光源装置は、波長可変光源と変調器とを備えている。波長可変光源は、様々な波長の光を出力する。変調器は、波長可変光源から光が入力され、変調信号光を生成して出力する。変調信号光は、光通信における信号光として使用される(特許文献1、2)。特許文献1では、光の波長を検出して制御する波長ロッカが開示されている。波長ロッカとしては、エタロンフィルタなどの、透過スペクトルが波長に対して周期的に変化するフィルタを利用したものが知られている。
特開2007-053184号公報 特許第5029689号公報
波長可変光源装置において、光の波長を検出して制御することは重要な課題であり、特に意図しない波長でのレーザ発振を抑制するようにすることが強く望まれている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易かつ安価な構成で、意図しない波長でのレーザ発振を抑制することができる波長可変光源装置および波長可変光源装置の制御方法を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、光を出力する波長可変光源と、変調器をDCバイアス制御するバイアス信号、データ信号に対応する変調信号、低周波信号であるディザー信号および前記光が入力され、前記変調信号およびディザー信号によって前記光を変調して変調光として出力する変調器と、前記変調光に含まれる前記ディザー信号の周波数の整数倍の成分の強度を検出する検出部と、検出された前記強度に基づいて、前記波長可変光源に対して前記光の波長を設定するための波長設定値を変更する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記検出部は、前記ディザー信号の周波数の1倍の成分の強度を検出し、前記制御部は、前記強度が波長制御閾値以下になるように前記波長設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記検出部は、前記ディザー信号の周波数の2倍の成分の強度を検出し、前記制御部は、前記強度が波長制御閾値以上になるように前記波長設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記制御部は、検出された前記強度に基づいて、前記バイアス信号の設定値であるバイアス信号設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記検出部は、前記ディザー信号の周波数の1倍の成分の強度を検出し、前記制御部は、前記強度がバイアス信号制御閾値以下になるように前記バイアス信号設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記検出部は、前記ディザー信号の周波数の2倍の成分の強度を検出し、前記制御部は、前記強度がバイアス信号制御閾値以上になるように前記バイアス信号設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記波長可変光源が出力する光の波長と初期波長設定値との関係に関する情報を記憶する記憶部を備えており、前記制御部は、目標波長が設定された場合に、前記情報に基づいて、前記目標波長に対応する前記初期波長設定値を前記波長設定値として設定することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記波長可変光源が出力する光の波長と初期バイアス信号設定値との関係に関する情報を記憶する記憶部を備えており、前記制御部は、目標波長が設定された場合に、前記情報に基づいて、前記目標波長に対応する前記初期バイアス信号設定値を前記バイアス信号の設定値であるバイアス信号の設定値であるバイアス信号設定値として設定することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記検出部は、ホモダイン検波によって前記強度を検出することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記検出部は、高速フーリエ変換解析を用いて周波数分解を行うことによって前記強度を検出することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、過スペクトルが波長に対して周期的に変化する光フィルタと、前記波長可変光源から出力された後に前記光フィルタを透過した光を受光して電流信号を出力する光検出部とを備える波長モニタ部と、前記波長可変光源の温度を検出する温度検出部と、前記波長可変光源の温度を変更する熱電素子と、前記制御部による波長変更の履歴情報を記憶する記憶部と、を備え、前記制御部は、前記波長モニタ部のモニタ結果に基づいて前記波長可変光源が出力する前記光の波長を制御可能であり、前記温度検出部が検出した温度が所定の範囲内になるように前記熱電素子を制御し、前記記憶部に波長変更の履歴情報が記憶されている場合、検出された前記強度に基づいて、前記バイアス信号の設定値であるバイアス信号設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、透過スペクトルが波長に対して周期的に変化する光フィルタと、前記波長可変光源から出力された後に前記光フィルタを透過した光を受光して電流信号を出力する光検出部とを備える波長モニタ部と、前記波長可変光源の温度を検出する温度検出部と、前記波長可変光源の温度を変更する熱電素子と、前記制御部による波長変更の履歴情報を記憶する記憶部と、を備え、前記制御部は、前記波長モニタ部のモニタ結果に基づいて前記波長可変光源が出力する前記光の波長を制御可能であり、前記温度検出部が検出した温度が所定の範囲内になるように前記熱電素子を制御し、前記記憶部に波長変更の履歴情報が記憶されていない場合、検出された前記強度に基づいて、前記波長設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記波長可変光源は、反射スペクトルが波長に対して周期的に変化する2つの反射ミラーによって構成されるレーザ共振器と、前記レーザ共振器内に配置された利得部と、前記2つの反射ミラーをそれぞれ加熱する2つの反射ミラー加熱ヒータと、前記レーザ共振器の共振器長を変更するための位相変更ヒータと、を備え、前記制御部は、前記波長設定値として、前記2つの反射ミラー加熱ヒータおよび前記位相変更ヒータのそれぞれに与える駆動電力に関するパラメータを変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記波長可変光源は、互いに異なる波長の光を出力する複数の発光素子と、前記複数の発光素子のいずれかから出力された光を出力する光合流器と、前記複数の発光素子の温度を変更する熱電素子と、を備え、前記制御部は、前記波長設定値として、前記複数の発光素子のうち駆動電流を与える発光素子の選択および該発光素子の温度に関するパラメータを変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置は、前記変調器は、前記光を2つに分岐する分岐部と、前記2つの光が所定の位相差を有するように前記2つの光の少なくとも一方の位相を制御するための位相制御電極と、前記光を前記変調信号によって変調するための変調電極と、前記バイアス信号を印加するためのバイアス電極と、前記位相制御電極、前記変調電極、および前記バイアス電極による作用を受けた後の前記2つの光を合波する合波部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、光を出力する波長可変光源と、
変調器をDCバイアス制御するバイアス信号、データ信号に対応する変調信号、低周波信号であるディザー信号および前記光が入力され、前記変調信号およびディザー信号によって前記光を変調して変調光として出力する変調器と、を備える波長可変光源装置の制御方法であって、前記変調光に含まれる前記ディザー信号の周波数の整数倍の成分の強度を検出する検出工程と、検出した前記強度に基づいて、前記波長可変光源に対して前記光の波長を設定するための波長設定値を変更する変更工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、前記検出工程において、前記ディザー信号の周波数の1倍の成分の強度を検出し、前記変更工程において、前記強度が波長制御閾値以下になるように前記波長設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、前記検出工程において、前記ディザー信号の周波数の2倍の成分の強度を検出し、前記変更工程において、前記強度が波長制御閾値以下になるように前記波長設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、前記変更工程において、検出した前記強度に基づいて、前記バイアス信号の設定値であるバイアス信号設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、前記検出工程において、前記ディザー信号の周波数の1倍の成分の強度を検出し、前記変更工程において、前記強度がバイアス信号制御閾値以下になるように前記バイアス信号設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、前記検出工程において、前記ディザー信号の周波数の2倍の成分の強度を検出し、前記変更工程において、前記強度がバイアス信号制御閾値以下になるように前記バイアス信号設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、目標波長が設定された場合に、前記波長可変光源が出力する光の波長と初期波長設定値との関係に関する情報に基づいて、前記目標波長に対応する前記初期波長設定値を前記波長設定値として設定する前記初期波長設定工程をさらに含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、目標波長が設定された場合に、前記波長可変光源が出力する光の波長と初期バイアス信号設定値との関係に関する情報に基づいて、前記目標波長に対応する前記初期バイアス信号設定値を前記バイアス信号設定値として設定する初期バイアス信号設定工程をさらに含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、前記検出工程において、ホモダイン検波によって前記強度を検出することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、前記検出工程において、高速フーリエ変換解析を用いて周波数分解を行うことによって前記強度を検出することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、前記波長可変光源装置は、透過スペクトルが波長に対して周期的に変化する光フィルタと、前記波長可変光源から出力された後に前記光フィルタを透過した光を受光して電流信号を出力する光検出部とを備える波長モニタ部と、前記波長可変光源の温度を検出する温度検出部と、前記波長可変光源の温度を変更する熱電素子と、前記制御部による波長変更の履歴情報を記憶する記憶部と、を備えており、前記温度検出部が検出した温度が所定の範囲内になるように熱電素子を制御する温度制御工程を含み、前記変更工程において、前記記憶部に波長変更の履歴情報が記憶されている場合、検出した前記強度に基づいて、前記バイアス信号設定値を変更することを特徴とする。
本発明の一態様に係る波長可変光源装置の制御方法は、前記波長可変光源装置は、透過スペクトルが波長に対して周期的に変化する光フィルタと、前記波長可変光源から出力された後に前記光フィルタを透過した光を受光して電流信号を出力する光検出部とを備える波長モニタ部と、前記波長可変光源の温度を検出する温度検出部と、前記波長可変光源の温度を変更する熱電素子と、前記制御部による波長変更の履歴情報を記憶する記憶部と、を備えており、前記温度検出部が検出した温度が所定の範囲内になるように熱電素子を制御する温度制御工程を含み、前記変更工程において、前記記憶部に波長変更の履歴情報が記憶されていない場合、検出した前記強度に基づいて、前記波長設定値を変更することを特徴とする。
本発明によれば、簡易かつ安価な構成で、意図しない波長でのレーザ発振を抑制することができる波長可変光源装置および波長可変光源装置の制御方法を実現できるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る波長可変光源装置の模式的な構成図である。 図2は、図1における波長可変光源部の模式的な構成図である。 図3は、図1における変調器の模式的な構成図である。 図4は、図3における変調器の特性の説明図である。 図5は、バイアス電圧とディザー信号の周波数成分の強度との関係を示す図である。 図6は、制御フローの第1例を示す図である。 図7は、制御フローの第2例を示す図である。 図8は、制御フローの第3例を示す図である。 図9は、制御フローの第4例を示す図である。 図10は、実施形態2に係る波長可変光源装置の模式的な構成図である。 図11は、図10における波長可変光源部の模式的な構成図である。 図12は、制御フローの第5例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付している。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る波長可変光源装置の模式的な構成図である。波長可変光源装置100は、波長可変光源部10と、光変調部20と、モニタ値検出部30と、制御判断部40と、設定部50と、記憶部60と、を備えている。
図2は、波長可変光源部10の模式的な構成図である。波長可変光源部10は、熱電素子であるペルチェ素子11の上に、波長可変レーザ素子12と、半導体光増幅器13とが搭載された構成を有する。
波長可変レーザ素子12は、たとえば特開2016-178283号公報に開示されるバーニア型の波長可変レーザ素子である。波長可変レーザ素子12は、基板121上に、第1反射ミラー122と、利得部123と、第2反射ミラー124とが集積された構成を有する。第1反射ミラー122は、反射スペクトルが波長に対して周期的に変化するリング共振器ミラーである。第1反射ミラー122は、リング共振器と、リング共振器と光学的に結合する2つのアームを有する分岐部とを備えている。第2反射ミラー124は、反射スペクトルが波長に対して、第2反射ミラー124とは異なる周期で周期的に変化する標本化回折格子(Sampled Grating)を備える分布ブラッグ反射(DBR)ミラーである。第1反射ミラー122、第2反射ミラー124によってレーザ共振器Rが構成される。利得部123は、レーザ共振器R内に配置されており、駆動電力を供給されることによって光利得を発生する。
第1反射ミラー122のリング共振器上には、リング状の第1反射ミラー加熱ヒータ125が設けられている。第1反射ミラー加熱ヒータ125は、駆動電力を供給されることによって第1反射ミラー122のリング共振器を加熱する。この加熱によって第1反射ミラー122の反射スペクトルが制御される。第1反射ミラー122の一方のアーム上には、位相変更ヒータ126が設けられている。位相変更ヒータ126は、駆動電力を供給されることによってアームを加熱する。この加熱によってレーザ共振器Rの共振器長が変更される。共振器長を変更することによってレーザ共振器Rの縦モード(共振器モード)の波長を制御できる。第2反射ミラー124上には、第2反射ミラー加熱ヒータ127が設けられている。第2反射ミラー加熱ヒータ127は、駆動電力を供給されることによって第2反射ミラー124を加熱する。この加熱によって第2反射ミラー124の反射スペクトルが制御される。
波長可変レーザ素子12は、第1反射ミラー加熱ヒータ125、位相変更ヒータ126、第2反射ミラー加熱ヒータ127のそれぞれに供給される駆動電力(これらを駆動電力S1とする)が変更されることによって、第1反射ミラー122の反射ピークとレーザ共振器Rの共振器モードと第2反射ミラー124の反射ピークとが一致した波長でレーザ発振し、CW(連続波)光であるレーザ光L0を出力する。半導体光増幅器13は、駆動電力を供給されることによってレーザ光L0を光増幅してレーザ光L1として出力する。
図1に戻って、光変調部20は、変調器21と、光カプラ22と、フォトダイオード(PD)23と、電圧変換部24と、を備えている。
変調器21は、光通信用のデータ信号に対応する変調信号と、情報を含まない低周波信号であるディザー(Dither)信号と、レーザ光L1とが入力される。変調器21は、レーザ光L1を、変調信号およびディザー信号にて変調して変調光としてのレーザ光L2として出力する。変調信号の帯域はたとえば40GHzであり、ディザー信号は、変調信号より低い周波数を有し、たとえば数kHzである。
図3は、変調器21の模式的な構成図である。変調器21は、マッハツェンダー(MZ)干渉部21aを備えている。MZ干渉部21aは、レーザ光L1を2つのレーザ光に分岐する分岐部21aaと、2つのレーザ光を合波する合波部21abと、2つのレーザ光をそれぞれ導波するアーム部21ac、21adと、を有している。アーム部21ac、21adのそれぞれにはMZ干渉部21b、21cが設けられている。
本実施形態では、変調信号として、I信号生成のための第1信号とQ信号生成のための第2信号とを用いる構成を示す。アーム部21acおよびMZ干渉部21bでは、2つのレーザ光の一方に、変調電極21baによってRF信号である第1信号(RF_I)(信号S7a)、バイアス電極21bb、21bcによって第1信号用のバイアス信号(Bias_I)およびディザー信号(Dither_I)の合成信号(信号S7c、信号S7d)、位相制御電極21bdによって位相信号(Bias_P)(信号S7g)がそれぞれ印加される。アーム部21adおよびMZ干渉部21cでは、2つのレーザ光の他方に、変調電極21caによってRF信号である第2信号(RF_Q)(信号S7b)、バイアス電極21cb、21ccによって第2信号用のバイアス信号(Bias_Q)およびディザー信号(Dither_Q)の合成信号(信号S7e、信号S7f)、位相制御電極21cdによって位相信号(Bias_P)(信号S7h)がそれぞれ印加される。信号S7g、7hによって、第1信号と第2信号とがIQ信号としてレーザ光に重畳される。合波部21abは、各位相制御電極、各変調電極、および各バイアス電極による作用を受けた後の2つのレーザ光を合波し、変調光としてのレーザ光L2を生成する。なお、第1信号用のバイアス信号と第2信号用のバイアス信号をバイアス信号S2とする。また、第1信号用のディザー信号と第2信号用のディザー信号をディザー信号S3とする。バイアス信号S2は設定部50から与えられ、ディザー信号S3は制御判断部40から与えられる。また、本実施形態では位相信号を2つのレーザ光に対して与えているが、2つのレーザ光の少なくとも一方に与えてもよい。また、信号S7a、7b、7g、7hを含む信号S7(図1参照)は、波長可変光源装置100の外部または上位の装置から変調器21に入力されるが、信号S7a~7hの少なくとも一部が制御判断部40や設定部50から出力されてもよい。
図4は、変調器21の特性の説明図であり、変調器21をDCバイアス制御するバイアス信号(第1信号用および第2信号用)のバイアス電圧に対する光出力特性を示している。Vπは半波長電圧である。RF Signalに対して、光出力が最小となる点(NULL点)にDCのバイアス信号のバイアス電圧VBを設定することによって、第1信号または第2信号の「0」、「1」の判断の精度が高くなる。ここで、NULL点は変調される光の波長に依存することに留意すべきである。したがって、最適なバイアス電圧VBは波長によって異なる。
図1に戻って、光カプラ22は、レーザ光L2の大部分を信号光としてのレーザ光L3として外部に出力するとともに、レーザ光L2の一部を分岐して変調光としてのレーザ光L4としてPD23に出力する。PD23は、レーザ光L4を受光して電流信号S4に光電変換し、電圧変換部24に出力する。電圧変換部24は、たとえばトランスインピーダンスアンプを備えており、電流信号S4を電圧信号S5に変換してモニタ値検出部30に出力する。
モニタ値検出部30と制御判断部40とは、たとえばプロセッサ、メモリおよびインターフェイスを備えるマイクロコンピュータユニットと、信号発生器とで構成される。プロセッサは、モニタ値検出部30と制御判断部40との機能の実現のための各種演算処理を行うものである。メモリは、プロセッサが演算処理を行うために使用する各種プログラムやデータなどが格納される、たとえばROM(Read Only Memory)を備えている。また、メモリは、プロセッサが演算処理を行う際の作業スペースやプロセッサの演算処理の結果などを記憶するなどのために使用される、たとえばRAM(Random Access Memory)を備えている。
モニタ値検出部30は、電圧信号S5を受け付け、レーザ光L4に含まれるディザー信号の周波数の整数倍の成分の強度をモニタ値として検出する検出工程を行う。モニタ値検出部30は、電圧信号S5の電圧レベルに基づいてレーザ光L4の強度をモニタ値として検出することもできる。モニタ値検出部30は、各モニタ値の情報を含む検出信号S6を、制御部としての制御判断部40に出力する。モニタ値検出部30における周波数成分の強度の検出工程は、ディザー信号の周波数の整数倍の成分の内、ある周波数成分をDC成分に復調するホモダイン検波や、高速フーリエ変換解析を用いて周波数分解を行うことによって行われる。ホモダイン検波を行う際は、検出すべき周波数を有する検波信号がモニタ値検出部30に入力される。
制御判断部40は、検出信号S6を受け付け、モニタ値である、ディザー信号の周波数の整数倍の成分の強度に基づいて、波長可変レーザ素子12に対してレーザ光L0の波長を設定するための波長設定値を変更することができるように構成されている。
ここで、図5は、例えば第1信号用のバイアス信号のバイアス電圧とディザー信号の周波数成分との関係を示す図である。バイアス電圧は相対的な値であり、0.5Vが、設定したい波長で最適な値(NULL点)であるとする。
図5に示すように、ディザー信号の周波数をf0とすると、ディザー信号の周波数の1倍の成分であるf0は、最適なバイアス電圧で極小値をとることがわかる。このことは、バイアス電圧が最適値であるにもかかわらずf0が極小値ではない場合、レーザ光L0の波長が設定したい波長からずれていることを意味する。
また、ディザー信号の周波数の2倍の成分である2×f0は、最適なバイアス電圧で極大値をとることがわかる。このことは、バイアス電圧が最適値であるにもかかわらず2×f0が極大値ではない場合、レーザ光L0の波長が設定したい波長からずれていることを意味する。
そこで、制御判断部40は、ディザー信号の周波数の1倍の成分の強度が、極小値より大きい或る波長制用閾値以下になるように波長設定値を変更する変更工程を行う。これにより、レーザ光L0の波長を設定したい波長に近づけることができる。または、制御判断部40は、ディザー信号の周波数の2倍の成分の強度が、極大値より小さい或る波長制御閾値以上になるように波長設定値を変更する変更工程を行う。これにより、レーザ光L0の波長を設定したい波長に近づけることができる。ここで、波長制御閾値は、モニタ値とする強度がf0か2×f0かで互いに異なる値とできる。また、波長制御閾値は、f0の極小値または2×f0の極大値に対して、設定したい波長に対して許容される波長誤差を実現できるような値にすることが好ましい。
上述したように、レーザ光L0の波長は、第1反射ミラー加熱ヒータ125、位相変更ヒータ126、第2反射ミラー加熱ヒータ127のそれぞれに供給される駆動電力S1によって定まる。そこで、制御判断部40は、波長設定値として、駆動電力S1に関するパラメータである、駆動電力S1の電流値、電圧値または電力値を変更し、波長設定値の情報を含む設定信号S7を設定部50に出力する。
設定部50は、電源回路や電圧回路を含んで構成されており、設定信号S7に含まれる波長設定値に基づいて、それに応じた駆動電力S1を波長可変レーザ素子12に出力する。これによって、レーザ光L0の波長が変更され、所望の波長またはその波長から許容誤差内の波長とすることができる。
また、記憶部60は、波長可変レーザ素子12が出力するレーザ光L0の波長と、初期バイアス信号設定値との関係に関する情報を記憶している。記憶部60は、ROMや外部記憶装置で構成されている。ここで、初期バイアス信号設定値とは、外部からの指令信号などによってレーザ光L0に対する目標波長が設定された場合に、その目標波長に対する最適なバイアス信号(NULL点)を設定するためのバイアス信号設定値の初期値として用いるものであり、予備実験等によって求められて記憶部60に記憶されるものである。
制御判断部40は、レーザ光L0に対する目標波長が設定された場合に、記憶部60に記憶された情報を読み出して、目標波長に対応する初期バイアス信号設定値を設定する初期バイアス信号設定工程を行う。そして、制御判断部40は、初期バイアス信号設定値の情報を含む設定信号S8を設定部50に出力する。設定部50は、設定信号S8に含まれる初期バイアス信号設定値に基づいて、それに応じたバイアス信号S2を変調器21に出力する。これによって、バイアス信号S2は目標波長に応じた最適なバイアス電圧となる。
この波長可変光源装置100では、エタロンフィルタなどの周期性フィルタを用いずにディザー信号の印加と、その周波数の整数倍の成分の強度のモニタという、簡易かつ安価な構成で波長の制御ができる。すなわち、簡易かつ安価な構成で意図しない波長でのレーザ発振を抑制することができる。
(制御フローの第1例)
図6は、波長可変光源装置100の制御フローの第1例を示す図である。この制御フローは、レーザ光L0に対する目標波長が設定されたときにスタートする。なお、波長可変レーザ素子12の利得部123および半導体光増幅器13には駆動電力が供給されており、波長可変光源部10はレーザ光L1を出力している。また、変調器21には変調信号が入力されていない状態である。
まず、ステップS101において、制御判断部40は、変調器21にディザー信号S3を出力する(ディザー信号ON)。つづいて、ステップS102において、制御判断部40は、変調器21に対する初期設定値(初期バイアス信号設定値)を設定する。制御判断部40は設定信号S8を設定部50に出力し、設定部50はバイアス信号S2を変調器21に出力する。これにより変調器21に対して初期バイアス信号が入力される。
つづいて、ステップS103において、制御判断部40は、モニタ値(ディザーモニタ値)が、波長制御条件を満たすかどうか判定する。波長制御条件とは、モニタ値がディザー信号の周波数の1倍の成分の強度である場合は、モニタ値が波長制御閾値以下であるという条件であり、2倍の成分の強度である場合は、モニタ値が波長制御閾値以上であるという条件である。尚、モニタ値がディザー信号の周波数の1倍の成分の強度である場合は、NULL点に合わせていない初期状態においては2倍の成分の強度よりも、モニタ値の絶対値が大きくなるためため、モニタ値が検知しやすくなる。
制御判断部40が、モニタ値が波長制御条件を満たさないと判定した場合(ステップS103、No)、レーザ光L0の波長が目標波長から許容誤差内の波長ではない状態に相当する。この場合、制御はステップS104に進む。ステップS104において、制御判断部40は波長可変光源部10(以下、光源部と適宜略記する)の設定値である波長設定値を変更する。制御判断部40は設定信号S7を設定部50に出力し、設定部50は駆動電力S1を波長可変光源部10の波長可変レーザ素子12に出力する。これによりレーザ光L0の波長が変更される。その後制御はステップS103に戻る。
制御判断部40が、モニタ値が波長制御条件を満たす判定した場合(ステップS103、Yes)、レーザ光L0の波長が目標波長または目標波長から許容誤差内の波長である状態に相当する。この場合、制御はステップS105に進む。
ステップS105において、制御判断部40は、ディザー信号S3の出力を停止する(ディザー信号OFF)。つづいて、ステップS106において、データ送信処理を行う。データ送信処理とは、変調器21に変調信号が入力され、波長可変光源装置100がレーザ光L1を変調信号で変調した信号光としてのレーザ光L3を送信する処理である。その後、フローは終了する。
(制御フローの第2例)
波長可変光源装置100において、記憶部60は、波長可変レーザ素子12が出力するレーザ光L0の波長と、初期波長設定値との関係に関する情報を記憶していてもよい。ここで、初期波長設定値とは、レーザ光L0の波長を所定の波長に設定するための波長設定値の初期値として用いることができるものであり、予備実験等によって求められて記憶部60に記憶されるものである。
たとえば、制御判断部40は、外部からの指令信号等によってレーザ光L0に対する目標波長が設定された場合に、記憶部60に記憶された前記情報に基づいて、目標波長に対応する初期波長設定値をまず波長設定値として設定し、その波長設定値に対応する駆動電力S1によって波長可変レーザ素子12を動作させ、その後波長可変レーザ素子12から出力されたレーザ光L0に基づいて波長設定値を変更してもよい。
以下に、初期波長設定値を用いる場合の制御フローである第2例について説明する。図7は、波長可変光源装置100の制御フローの第2例を示す図である。この制御フローは、レーザ光L0に対する目標波長が設定されたときにスタートする。なお、波長可変レーザ素子12の利得部123および半導体光増幅器13には駆動電力が供給されており、波長可変光源部10はレーザ光L1を出力している。また、変調器21には変調信号が入力されていない状態である。
まず、ステップS201において、制御判断部40は、変調器21にディザー信号S3を出力する。つづいて、ステップS202において、制御判断部40は、波長可変光源部10に対する初期設定値(初期波長設定値)を設定する初期波長設定工程を行う。制御判断部40は設定信号S7を設定部50に出力し、設定部50は駆動電力S1を波長可変光源部10に出力する。これにより波長可変光源部10に対して初期波長設定値に対応する駆動電力S1が入力される。
つづいて、ステップS203において、制御判断部40は、モニタ値が、変調器制御条件を満たすかどうか判定する。変調器制御条件とは、モニタ値がディザー信号の周波数の1倍の成分の強度である場合は、モニタ値が、極小値より大きい或るバイアス信号制御閾値以下であるという条件であり、2倍の成分の強度である場合は、モニタ値が、極大値より小さい或るバイアス信号制御閾値以上であるという条件である。
図5を用いて説明すると、ディザー信号の周波数の1倍の成分であるf0は、所定の波長において最適なバイアス電圧で極小値をとることがわかる。このことは、f0が極小値ではない場合、現在のバイアス電圧が初期波長設定値に対する最適なバイアス電圧からずれていることを意味する。
また、ディザー信号の周波数の2倍の成分である2×f0は、最適なバイアス電圧で極大値をとることがわかる。このことは、2×f0が極大値ではない場合、現在のバイアス電圧が初期波長設定値に対する最適なバイアス電圧からずれていることを意味する。
したがって、制御判断部40が、モニタ値が変調器制御条件を満たさないと判定した場合(ステップS203、No)、バイアス電圧が最適バイアス電圧から許容誤差内ではない状態に相当する。この場合、制御はステップS204に進む。ステップS204において、制御判断部40は変調器21の設定値であるバイアス信号設定値を変更する。制御判断部40は設定信号S8を設定部50に出力し、設定部50はバイアス信号S2を変調器21に出力する。これによりバイアス信号S2が変更される。その後制御はステップS203に戻る。
制御判断部40が、モニタ値が変調器制御条件を満たすと判定した場合(ステップS203、Yes)、バイアス信号が初期波長設定値に対する最適なバイアス信号または最適なバイアス信号から許容誤差内の電圧である状態に相当する。この場合、制御はステップS205に進む。
ステップS205~ステップS208は、第1例のステップS103~S106に対応する。すなわち、ステップS205において、制御判断部40は、モニタ値が、波長制御用条件を満たすかどうか判定する。
制御判断部40が、モニタ値が波長制御条件を満たさないと判定した場合(ステップS205、No)、制御はステップS206に進む。ステップS206において、制御判断部40は波長可変光源部10の設定値である波長設定値を変更する。その後制御はステップS205に戻る。
制御判断部40が、モニタ値が波長制御条件を満たす判定した場合(ステップS205、Yes)、制御はステップS207に進む。
ステップS207において、制御判断部40は、ディザー信号S3の出力を停止する。つづいて、ステップS208において、データ送信処理を行う。その後、フローは終了する。
この第2例において、波長制御条件が変調器制御条件よりも厳しい条件である方が、最終的に変更されるレーザ光L0の波長の精度が高くなるので好ましい。モニタ値がディザー信号の周波数の1倍の成分の強度である場合、波長制御条件が変調器制御条件よりも厳しい条件であるとは、波長制御条値がバイアス信号制御条値よりも小さいという条件である。また、モニタ値がディザー信号の周波数の2倍の成分の強度である場合、波長制御条件が変調器制御条件よりも厳しい条件であるとは、波長制御条値がバイアス信号制御条値よりも大きいという条件である。
第2例によれば、予め用意した初期波長設定値に基づいてまずバイアス信号を変更し、その後そのバイアス信号に基づいてレーザ光L0の波長を変更することができる。
(制御フローの第3例)
第2例では、波長制御条件と変調器制御条件とがそれぞれ1つであるが、それぞれが複数あってもよい。以下に、波長制御条件と変調器御条条件とをそれぞれ複数用いる場合の制御フローである第3例について説明する。図8は、波長可変光源装置100の制御フローの第3例を示す図である。図8(a)はフロー図であり、図8(b)は制御に用いるテーブルデータの例である。この制御フローは、レーザ光L0に対する目標波長が設定されたときにスタートする。なお、波長可変レーザ素子12の利得部123および半導体光増幅器13には駆動電力が供給されており、波長可変光源部10はレーザ光L1を出力している。また、変調器21には変調信号が入力されていない状態である。
まず、ステップS301において、制御判断部40は、変調器21にディザー信号S3を出力する。つづいて、ステップS302において、制御判断部40は、波長可変光源部10に対する初期設定値(初期波長設定値)を設定する。これにより波長可変光源部10に対して初期波長設定値に対応する駆動電力S1が設定部50から入力される。
つづいて、ステップS303において、制御判断部40は、カウントパラメータnを1に設定する。つづいて、ステップS304において、制御判断部40は、モニタ値が、第n変調器制御条件を満たすかどうか判定する。第n変調器制御条件とは、モニタ値がディザー信号の周波数の1倍の成分の強度である場合は、モニタ値が第nバイアス信号制御閾値以下であるという条件であり、2倍の成分の強度である場合は、モニタ値が第nバイアス信号制制御閾値以上であるという条件である。
制御判断部40が、モニタ値が第n変調器制御条件を満たさないと判定した場合(ステップS304、No)、制御はステップS305に進む。ステップS305において、制御判断部40は変調器21の設定値であるバイアス信号設定値を変更する。制御判断部40は設定信号S8を設定部50に出力し、設定部50はバイアス信号S2を変調器21に出力する。これによりバイアス信号S2が変更される。その後制御はステップS304に戻る。
制御判断部40が、モニタ値が第n変調器制御条件を満たすと判定した場合(ステップS304、Yes)、制御はステップS306に進む。
ステップS306において、制御判断部40は、モニタ値が、第n波長制用条件を満たすかどうか判定する。第n波長制御条件とは、モニタ値がディザー信号の周波数の1倍の成分の強度である場合は、モニタ値が第n波長制御閾値以下であるという条件であり、2倍の成分の強度である場合は、モニタ値が第n波長制御閾値以上であるという条件である。
制御判断部40が、モニタ値が第n波長制御条件を満たさないと判定した場合(ステップS306、No)、制御はステップS307に進む。ステップS307において、制御判断部40は波長可変光源部10の設定値である波長設定値を変更する。その後制御はステップS306に戻る。
制御判断部40が、モニタ値が第n波長制御条件を満たす判定した場合(ステップS306、Yes)、制御はステップS308に進む。
ステップS308において、制御判断部40は、カウントパラメータnがlであるかを判定する。ここで、lは4以上の整数とする。制御判断部40が、カウントパラメータnがlではないと判定した場合(ステップS308、No)、制御はステップS309に進む。ステップS309において、制御判断部40は、カウントパラメータnに1を加算して新しいカウントパラメータnとする。その後、制御はステップS304に戻る。
制御判断部40が、カウントパラメータnがlであると判定した場合(ステップS308、Yes)、制御はステップS310に進む。
ステップS310において、制御判断部40は、ディザー信号S3の出力を停止する。つづいて、ステップS311において、データ送信処理を行う。その後、フローは終了する。
この第3例において、第n波長制御条件が第n変調器制御条件よりも厳しい条件である方が、最終的に変更されるレーザ光L0の波長の精度が高くなるので好ましい。また、第(n+1)波長制御条件が第n波長制御条件よりも厳しい条件である方が、最終的に変更されるレーザ光L0の波長の精度が高くなるので好ましい。同様に、第(n+1)変調器制御条件が第n変調器制御条件よりも厳しい条件である方が、最終的に変更されるレーザ光L0の波長の精度が高くなるので好ましい。
たとえば、図8(b)は、カウントパラメータnと、第n波長制御閾値との関係を示すテーブルデータである。このようなテーブルデータはたとえば記憶部60に記憶されており、制御判断部40が適宜読み出して参照する。このテーブルデータは、モニタ値がディザー信号の周波数の1倍の成分の強度の場合に用いるものであり、カウントパラメータnが1、2、3、・・・、lに対して、第n波長制御閾値A、B、C、・・・、Lが設定されている。ここで、不等式A>B>C>、・・・、>Lが成立しており、第(n+1)波長制御条件が第n波長制御条件よりも厳しい条件となっている。同様に、カウントパラメータnと、第n変調器制御閾値との関係を示すテーブルデータも、たとえば記憶部60に記憶されている。第(n+1)波長制御条件が第n波長制御条件よりも厳しい条件となるように第n変調器制御閾値が設定されている。
第3例によれば、波長制御条件および変調器制御条件を段階的に厳しくしながら波長およびバイアス信号を変更するので、最終的に変更されるレーザ光L0の波長の精度がより一層高くなる。
(制御フローの第4例)
第2例によれば、予め用意した初期波長設定値に基づいてまずバイアス信号を変更し、その後そのバイアス信号に基づいてレーザ光L0の波長を変更している。これに対して、以下に説明する第4例は、予め用意した初期バイアス信号設定値に基づいてまずレーザ光L0の波長を変更し、その後その波長に基づいてバイアス信号を変更するものである。
図9は、波長可変光源装置100の制御フローの第1例を示す図である。この制御フローは、レーザ光L0に対する目標波長が設定されたときにスタートする。なお、波長可変レーザ素子12の利得部123および半導体光増幅器13には駆動電力が供給されており、波長可変光源部10はレーザ光L1を出力している。また、変調器21には変調信号が入力されていない状態である。
まず、ステップS401において、制御判断部40は、変調器21にディザー信号S3を出力する(ディザー信号ON)。つづいて、ステップS402において、制御判断部40は、変調器21に対する初期バイアス信号設定値を設定する。これにより設定部50から変調器21に対して初期バイアス信号が入力される。
つづいて、ステップS403において、制御判断部40は、モニタ値が、波長制御条件を満たすかどうか判定する。制御判断部40が、モニタ値が波長制御条件を満たさないと判定した場合(ステップS403、No)、制御はステップS404に進む。ステップS404において、制御判断部40は波長設定値を変更する。これにより設定部50は駆動電力S1を波長可変光源部10の波長可変レーザ素子12に出力し、レーザ光L0の波長が変更される。その後制御はステップS403に戻る。
制御判断部40が、モニタ値が波長制御条件を満たす判定した場合(ステップS403、Yes)、制御はステップS405に進む。
ステップS405において、制御判断部40は、モニタ値が、変調器制御条件を満たすかどうか判定する。制御判断部40が、モニタ値が変調器制御条件を満たさないと判定した場合(ステップS405、No)、制御はステップS406に進む。ステップS406において、制御判断部40はバイアス信号設定値を変更する。これにより設定部50はバイアス信号S2を変調器21に出力し、バイアス信号S2が変更される。その後制御はステップS405に戻る。
制御判断部40が、モニタ値が変調器制御用条件を満たす判定した場合(ステップS405、Yes)、制御はステップS407に進む。
ステップS407において、制御判断部40は、ディザー信号S3の出力を停止する。つづいて、ステップS408において、データ送信処理を行う。その後、フローは終了する。
この第4例において、変調器制御条件が波長制御条件よりも厳しい条件である方が、最終的に変更されるレーザ光L0の波長の精度が高くなるので好ましい。
第4例によれば、予め用意した初期バイアス信号設定値に基づいてまずレーザ光L0の波長を変更し、その後その波長に基づいてバイアス信号を変更することができる。
また、ディザー信号の周波数のn倍の成分の強度が所定の波長制御閾値以下または以上となった後に、ディザー信号の周波数のk(kはnと異なる整数)倍の成分の強度が所定の波長制御閾値以上または以下となるように制御するようにしてもよい。例えば、ディザー信号の周波数の1倍の成分の強度を用いて波長可変光源部10または変調器21の設定値を制御した後(または同時)に、ディザー信号の周波数の2倍の成分の強度を用いて波長可変光源部10または変調器21の設定値を制御してもよい。
第1から4の例では、ディザー信号をOFFにし、データ送信処理を行う波長可変光源立ち上げのフローを示しているが、立ち上げ後の運用時においてはデータ送信処理と平行して、例示したフローを行うこともできる。またその場合はディザー信号をOFFする工程が必要なくなる。
(実施形態2)
図10は、実施形態2に係る波長可変光源装置の模式的な構成図である。この波長可変光源装置100Aは、図1に示す実施形態1に係る波長可変光源装置100において、波長可変光源部10を波長可変光源部10Aに置き換えた構成を有する。
図11は、波長可変光源部10Aの模式的な構成図である。波長可変光源部10Aは、波長可変光源部10の構成にさらに平面光波回路(PLC)14と、光検出部15と、温度センサ16とを追加した構成を有する。平面光波回路14と、光検出部15と、温度センサ16とはいずれもペルチェ素子11に搭載されている。
平面光波回路14は、空間結合光学系(図示略)により第1反射ミラー122の一方のアームに光学的に結合している。そして、レーザ光L0と同様に波長可変レーザ素子12におけるレーザ発振により発生したレーザ光L5の一部は、アームから平面光波回路14に入力される。なお、レーザ光L5は、レーザ光L0の波長と同一の波長を有する。この平面光波回路14は、光分岐部141と、光導波路142と、リング共振器型光フィルタを有する光導波路143と、リング共振器型光フィルタを有する光導波路144とを備える。
光分岐部141は、入力したレーザ光L5を3つのレーザ光L6~L8に分岐する。
そして、光導波路142は、レーザ光L6を光検出部15に導波する。また、光導波路143は、レーザ光L7を光検出部15に導波する。さらに、光導波路144は、レーザ光L8を光検出部15に導波する。
ここで、光導波路143、144のリング共振器型光フィルタは、透過スペクトルが波長に対して周期的に変化し、その波長に応じた透過率でレーザ光L7、L8をそれぞれ透過する。
なお、光導波路143、144のリング共振器型光フィルタは、たとえば、1周期の1/3~1/5の範囲で互いに位相が異なる透過特性を有する。
光検出部15は、PD151、152、153を備える。PD151は、光導波路142を透過したレーザ光L6を受光し、受光強度に応じた電流信号を出力する。PD152は、光導波路143を透過したレーザ光L7を受光し、受光強度に応じた電流信号を出力する。PD153は、光導波路144を透過したレーザ光L8を受光し、受光強度に応じた電流信号を出力する。これらの電流信号を電流信号S9Aとする。電流信号S9Aは制御判断部40に出力され、レーザ光L5の波長(すなわちレーザ光L0の波長)のモニタに用いられる。具体的には、制御判断部40は、PD151からの電流信号の電流値に対するPD152またはPD153からの電流信号の電流値の比(PD電流比)に基づいて、波長をモニタする。平面光波回路14と光検出部15とは波長モニタ部を構成している。或る波長において、PD152からの電流信号によるPD電流比を用いるか、PD153からの電流信号によるPD電流比を用いるかは、波長の変化に対するリング共振器型光フィルタの透過率の変化(すなわちPD電流比の変化)が大きい方を選択する。リング共振器型光フィルタの周期的な特性上、波長の変化量に対するPD電流比の変化量が少ない不感帯が存在するが、用いるPD電流比を切り換えることで不感帯による波長のモニタ精度の低下を抑制できる。
温度検出部である温度センサ16は、たとえばサーミスタで構成されている。温度センサ16は、波長可変レーザ素子12の温度を検出する。温度センサ16は、検出した温度の情報を含む検出信号S10Aを制御判断部40に出力する。
ペルチェ素子11は、波長可変レーザ素子12を搭載しており、波長可変レーザ素子12の温度を変更することができる。
この波長可変光源装置100Aでは、制御判断部40は、実施形態1と同様にディザー信号S3の周波数の整数倍の成分の強度の検出結果に基づいて波長設定値を変更するだけでなく、波長モニタ部のモニタ結果である電流信号S9Aに基づいてレーザ光L0の波長をフィードバック制御可能に構成されている。具体的には、電流信号S9Aに基づいてモニタした波長が所望の波長となるように、波長設定値として、駆動電力S1に関するパラメータを変更し、設定信号S7を設定部50に出力する。設定部50は、設定信号S7に含まれる波長設定値に基づいて、それに応じた駆動電力S1を波長可変レーザ素子12に出力する。これによって、レーザ光L0の波長が所望の波長またはその波長から許容誤差内の波長に変更される公知のフィードバック制御が実行される。
なお、上記の波長モニタ部のように透過スペクトルが波長に対して周期的に変化する光フィルタを用いた波長モニタ方法では、光フィルタの周期的な特性上、異なる波長に対して同様のPD電流比をとることがあり、何らかの原因で波長が意図せず不連続に変化(波長跳びとも呼ばれる)すると、当該波長の変化を波長モニタ部で正確に検出できない場合がある。また、光フィルタの周期的な特性上、波長の変化量に対するPD電流比の変化量が少ない不感帯が存在するので、波長のモニタが不正確になる場合がある。
しかしながら、この波長可変光源装置100Aでは、制御判断部40は、ディザー信号S3の周波数の整数倍の成分の強度の検出結果に基づいて波長設定値を変更することができるので、波長モニタ部による波長のモニタに問題が生じた場合であっても、波長の制御を行うことができる。このため、ディザー信号の印加と、その周波数の整数倍の成分の強度のモニタという、簡易かつ安価な構成と、波長モニタ部との併用によって、意図しない波長でのレーザ発振を抑制することができる。
また、この波長可変光源装置100Aでは、制御判断部40は、温度センサ16が検出した温度が所定の範囲内になるようにペルチェ素子11を制御する温度制御工程を行う。具体的には、制御判断部40は、温度センサ16からの検出信号S10Aに基づいて、検出した温度が所定の範囲内にあるかどうかを判定する。そして、その判定結果に応じて、ペルチェ素子11に対する駆動電流設定値の情報を含む設定信号S11Aを設定部50に出力する。設定部50は、設定信号S11Aに含まれる駆動電流設定値に基づいて、それに応じた駆動電流S12Aをペルチェ素子11に出力する。これによって、ペルチェ素子11が制御され、波長可変レーザ素子12を所定の温度範囲内に制御することができる。このように波長可変レーザ素子12を温度制御することによって、レーザ光L0の波長の制御の精度を高くできる。
また、この波長可変光源装置100Aでは、記憶部60が、制御判断部40による波長変更の履歴情報を記憶することができる。そして、制御判断部40は、記憶部60に波長変更の履歴情報が記憶されている場合、検出されたディザー信号S3の周波数の整数倍の成分の強度に基づいて、バイアス信号設定値を変更し、波長変更の履歴情報が記憶されていない場合、検出された強度に基づいて、波長設定値を変更するという制御を行うことができる。
波長変更の履歴がある場合、変更された波長に対して最適なバイアス信号になっていない場合があるので、バイアス信号設定値を変更することが好ましい。また、波長変更の履歴がない場合、波長跳びなどの発生によって所望の波長から外れている場合があるので、ディザー信号S3を用いて波長設定値を変更することが好ましい。
(制御フローの第5例)
図12は、波長可変光源装置100Aの制御フローである、制御フローの第5例を示す図である。この制御フローは、レーザ光L0に対する目標波長が設定されたときにスタートする。なお、波長可変レーザ素子12の利得部123および半導体光増幅器13には駆動電力が供給されており、波長可変光源部10はレーザ光L1、L5を出力している。また、変調器21には変調信号が入力されていない状態である。
まず、ステップS501において、制御判断部40は、変調器21にディザー信号S3を出力する。つづいて、ステップS502において、制御判断部40は、波長可変光源部10Aに対する初期設定値(初期波長設定値)を設定する初期波長設定工程を行う。制御判断部40は設定信号S7を設定部50に出力し、設定部50は駆動電力S1を波長可変光源部10Aに出力する。これにより波長可変光源部10Aに対して初期波長設定値に対応する駆動電力S1が入力される。
つづいて、ステップS503において、制御判断部40は、モニタ値が、変調器制御条件を満たすかどうか判定する。変調器制御条件とは、モニタ値がディザー信号の周波数の1倍の成分の強度である場合は、モニタ値が、極小値より大きい或るバイアス信号制御閾値以下であるという条件であり、2倍の成分の強度である場合は、モニタ値が、極大値より小さい或るバイアス信号制御閾値以上であるという条件である。
制御判断部40が、モニタ値が変調器制御条件を満たさないと判定した場合(ステップS503、No)、バイアス電圧が最適バイアス電圧から許容誤差内ではない状態に相当する。この場合、制御はステップS504に進む。ステップS504において、制御判断部40は変調器21の設定値であるバイアス信号設定値を変更する。制御判断部40は設定信号S8を設定部50に出力し、設定部50はバイアス信号S2を変調器21に出力する。これによりバイアス信号S2が変更される。その後制御はステップS503に戻る。
制御判断部40が、モニタ値が変調器制御条件を満たすと判定した場合(ステップS503、Yes)、制御はステップS505に進む。ステップS505において、データ送信処理を行う。
つづいて、ステップS506において、制御判断部40は、モニタ値が、波長制御条件を満たすかどうか判定する。制御判断部40が、モニタ値が波長制御条件を満たすと判定した場合(ステップS506、Yes)、制御はステップS505に戻り、ステップS505、S506が繰り返し行われる。制御判断部40が、モニタ値が波長制御条件を満たさないと判定した場合(ステップS506、No)、制御はステップS507に進む。
ステップS507において、制御判断部40は、温度センサ16が検出した温度が所定範囲内であるかどうかを判定する。制御判断部40が、温度が所定範囲内ではないと判定した場合(ステップS507、No)、制御はステップS508に進む。ステップS508において、制御判断部40は、温度センサ16が検出した温度が所定範囲内になるようにペルチェ素子11を制御する。その後制御はステップS505に戻る。一方、制御判断部40が、温度が所定範囲内であると判定した場合(ステップS507、Yes)、制御はステップS509に進む。
ステップS509において、制御判断部40は、記憶部60が波長変更の履歴情報を記憶しているかどうか、すなわち制御判断部40による波長変更履歴がないかどうかを判定する。制御判断部40が、波長変更履歴がないと判定した場合(ステップS509、Yes)、制御はステップS510に進む。
制御がステップS510に進む場合は、ステップS506においてモニタ値が波長制御条件を満たさないと判定され、ステップS507において温度が所定範囲内であると判定され、かつ御判断部40による波長変更履歴がない場合である。この場合、温度が所定範囲内にあり、波長変更履歴がないにも関わらず、モニタ値が波長制御条件を満たさないので、たとえば波長跳びなどの意図しないレーザ発振波長の変化が発生した可能性がある。
そこで、ステップS510において、ディザーモニタ値が波長制御条件を満たす様に波長可変光源10Aを制御する(波長制御)。より具体的には、例えば、図6に示すS103、S104のステップを、S103:Yesとなるまで繰り返し実行する。その後、制御はステップS505に戻る。
一方、ステップS509において、制御判断部40が、波長変更履歴があると判定した場合(ステップS509、No)、制御はステップS511に進む。
制御がステップS511に進む場合は、ステップS506においてモニタ値が波長制御条件を満たさないと判定され、ステップS507において温度が所定範囲内であると判定され、かつ御判断部40による波長変更履歴がある場合である。この場合、温度が所定範囲内にあり、波長変更履歴があるが、モニタ値が波長制御条件を満たさないので、変調器21に対するバイアス信号が最適でない可能性がある。
そこで、ステップS511において、ディザーモニタ値が変調器制御条件を満たす様に変調器21を制御する(ABC制御)。より具体的には、例えば、図7に示すS203、S204のステップを、S203:Yesとなるまで繰り返し実行する。その後、制御はステップS505に戻る。
制御例5によれば、波長モニタ部による波長モニタとディザ信号による波長モニタとを両方用いることで、意図しない動作状態を適正に改善できる。
なお、上記実施形態では、波長可変光源部10はバーニア型の波長可変レーザ素子12を備えるものであるが、波長可変光源部の構成はこれには限定されない。たとえば、波長可変光源部は、発光素子切り替え型の波長可変光源を備えていてもよい。
発光素子切り替え型の波長可変光源は、たとえば特開2016-145891号公報に開示される構成を有する。すなわち、波長可変光源は、互いに異なる波長の光を出力する複数の発光素子である複数のDFB(分布帰還型)レーザと、複数のDFBレーザのいずれかから出力された光を出力する光合流器であるAWG(アレイ導波路回折格子)と、DFBレーザの温度を変更する熱電素子とを備えている。なお、光合流器としてAWGに換えてMMI(多モード干渉型)合波器を用いる構成も知られている。このような波長可変光源の場合、出力するレーザ光の波長の変更は、駆動電流を与えるDFBレーザの択一的な選択と、DFBレーザの温度変更によって行われる。したがって、制御部は、波長設定値として、複数のDFBレーザのうち駆動電流を与えるDFBレーザの選択および該DFBレーザの温度に関するパラメータを変更する。そして、設定部は、波長設定値に基づいて、選択されたDFBレーザの温度を変更するために駆動電流を熱電素子に出力し、かつDFBレーザを駆動するための駆動電流を、選択されたDFBレーザに出力する。
なお、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各実施形態の構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
10、10A 波長可変光源部
11 ペルチェ素子
12 波長可変レーザ素子
13 半導体光増幅器
14 平面光波回路
15 光検出部
16 温度センサ
20 光変調部
21 変調器
21a、21b、21c MZ干渉部
21aa 分岐部
21ab 合波部
21ac、21ad アーム部
21ba、21ca 変調電極
21bb、21bc、21cb、21cc バイアス電極
21bd、21cd 位相制御電極
22 光カプラ
24 電圧変換部
30 モニタ値検出部
40 制御判断部
50 設定部
60 記憶部
100、100A 波長可変光源装置
121 基板
122 第1反射ミラー
123 利得部
124 第2反射ミラー
125 第1反射ミラー加熱ヒータ
126 位相変更ヒータ
127 第2反射ミラー加熱ヒータ
141 光分岐部
142、143、144 光導波路
L0、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8 レーザ光
R レーザ共振器
S1 駆動電力
S2 バイアス信号
S3 ディザー信号
S4、S9A 電流信号
S5 電圧信号
S6、S10A 検出信号
S7、S8、S11A 設定信号
S12A 駆動電流

Claims (27)

  1. 光を出力する波長可変光源と、
    変調器をDCバイアス制御するバイアス信号、データ信号に対応する変調信号、低周波信号であるディザー信号および前記光が入力され、前記変調信号およびディザー信号によって前記光を変調して変調光として出力する変調器と、
    前記変調光に含まれる前記ディザー信号の周波数の整数倍の成分の強度を検出する検出部と、
    検出された前記強度に基づいて、前記波長可変光源に対して前記光の波長を設定するための波長設定値を変更する制御部と、
    を備えることを特徴とする波長可変光源装置。
  2. 前記検出部は、前記ディザー信号の周波数の1倍の成分の強度を検出し、
    前記制御部は、前記強度が波長制御閾値以下になるように前記波長設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の波長可変光源装置。
  3. 前記検出部は、前記ディザー信号の周波数の2倍の成分の強度を検出し、
    前記制御部は、前記強度が波長制御閾値以上になるように前記波長設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の波長可変光源装置。
  4. 前記制御部は、検出された前記強度に基づいて、前記バイアス信号の設定値であるバイアス信号設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の波長可変光源装置。
  5. 前記検出部は、前記ディザー信号の周波数の1倍の成分の強度を検出し、
    前記制御部は、前記強度がバイアス信号制御閾値以下になるように前記バイアス信号設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項4に記載の波長可変光源装置。
  6. 前記検出部は、前記ディザー信号の周波数の2倍の成分の強度を検出し、
    前記制御部は、前記強度がバイアス信号制御閾値以上になるように前記バイアス信号設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項4に記載の波長可変光源装置。
  7. 前記波長可変光源が出力する光の波長と初期波長設定値との関係に関する情報を記憶する記憶部を備えており、
    前記制御部は、目標波長が設定された場合に、前記情報に基づいて、前記目標波長に対応する前記初期波長設定値を前記波長設定値として設定する
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の波長可変光源装置。
  8. 前記波長可変光源が出力する光の波長と初期バイアス信号設定値との関係に関する情報を記憶する記憶部を備えており、
    前記制御部は、目標波長が設定された場合に、前記情報に基づいて、前記目標波長に対応する前記初期バイアス信号設定値を前記バイアス信号の設定値であるバイアス信号の設定値であるバイアス信号設定値として設定する
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の波長可変光源装置。
  9. 前記検出部は、ホモダイン検波によって前記強度を検出する
    ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一つに記載の波長可変光源装置。
  10. 前記検出部は、高速フーリエ変換解析を用いて周波数分解を行うことによって前記強度を検出する
    ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一つに記載の波長可変光源装置。
  11. 透過スペクトルが波長に対して周期的に変化する光フィルタと、前記波長可変光源から出力された後に前記光フィルタを透過した光を受光して電流信号を出力する光検出部とを備える波長モニタ部と、
    前記波長可変光源の温度を検出する温度検出部と、
    前記波長可変光源の温度を変更する熱電素子と、
    前記制御部による波長変更の履歴情報を記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記波長モニタ部のモニタ結果に基づいて前記波長可変光源が出力する前記光の波長を制御可能であり、
    前記温度検出部が検出した温度が所定の範囲内になるように前記熱電素子を制御し、
    前記記憶部に波長変更の履歴情報が記憶されている場合、検出された前記強度に基づいて、前記バイアス信号の設定値であるバイアス信号設定値を変更することを特徴とする請求項1~10のいずれか一つに記載の波長可変光源装置。
  12. 透過スペクトルが波長に対して周期的に変化する光フィルタと、前記波長可変光源から出力された後に前記光フィルタを透過した光を受光して電流信号を出力する光検出部とを備える波長モニタ部と、
    前記波長可変光源の温度を検出する温度検出部と、
    前記波長可変光源の温度を変更する熱電素子と、
    前記制御部による波長変更の履歴情報を記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記波長モニタ部のモニタ結果に基づいて前記波長可変光源が出力する前記光の波長を制御可能であり、
    前記温度検出部が検出した温度が所定の範囲内になるように前記熱電素子を制御し、
    前記記憶部に波長変更の履歴情報が記憶されていない場合、検出された前記強度に基づいて、前記波長設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一つに記載の波長可変光源装置。
  13. 前記波長可変光源は、反射スペクトルが波長に対して周期的に変化する2つの反射ミラーによって構成されるレーザ共振器と、
    前記レーザ共振器内に配置された利得部と、
    前記2つの反射ミラーをそれぞれ加熱する2つの反射ミラー加熱ヒータと、
    前記レーザ共振器の共振器長を変更するための位相変更ヒータと、
    を備え、
    前記制御部は、前記波長設定値として、前記2つの反射ミラー加熱ヒータおよび前記位相変更ヒータのそれぞれに与える駆動電力に関するパラメータを変更する
    ことを特徴とする請求項1~12のいずれか一つに記載の波長可変光源装置。
  14. 前記波長可変光源は、互いに異なる波長の光を出力する複数の発光素子と、
    前記複数の発光素子のいずれかから出力された光を出力する光合流器と、
    前記複数の発光素子の温度を変更する熱電素子と、
    を備え、
    前記制御部は、前記波長設定値として、前記複数の発光素子のうち駆動電流を与える発光素子の選択および該発光素子の温度に関するパラメータを変更する
    ことを特徴とする請求項1~12のいずれか一つに記載の波長可変光源装置。
  15. 前記変調器は、
    前記光を2つに分岐する分岐部と、前記2つの光が所定の位相差を有するように前記2つの光の少なくとも一方の位相を制御するための位相制御電極と、前記光を前記変調信号によって変調するための変調電極と、前記バイアス信号を印加するためのバイアス電極と、前記位相制御電極、前記変調電極、および前記バイアス電極による作用を受けた後の前記2つの光を合波する合波部と、
    を備えることを特徴とする請求項1~14のいずれか一つに記載の波長可変光源装置。
  16. 光を出力する波長可変光源と、
    変調器をDCバイアス制御するバイアス信号、データ信号に対応する変調信号、低周波信号であるディザー信号および前記光が入力され、前記変調信号およびディザー信号によって前記光を変調して変調光として出力する変調器と、
    を備える波長可変光源装置の制御方法であって、
    前記変調光に含まれる前記ディザー信号の周波数の整数倍の成分の強度を検出する検出工程と、
    検出した前記強度に基づいて、前記波長可変光源に対して前記光の波長を設定するための波長設定値を変更する変更工程と、
    を含むことを特徴とする波長可変光源装置の制御方法。
  17. 前記検出工程において、前記ディザー信号の周波数の1倍の成分の強度を検出し、
    前記変更工程において、前記強度が波長制御閾値以下になるように前記波長設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項16に記載の波長可変光源装置の制御方法。
  18. 前記検出工程において、前記ディザー信号の周波数の2倍の成分の強度を検出し、
    前記変更工程において、前記強度が波長制御閾値以下になるように前記波長設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項16に記載の波長可変光源装置の制御方法。
  19. 前記変更工程において、検出した前記強度に基づいて、前記バイアス信号の設定値であるバイアス信号設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項16~18のいずれか一つに記載の波長可変光源装置の制御方法。
  20. 前記検出工程において、前記ディザー信号の周波数の1倍の成分の強度を検出し、
    前記変更工程において、前記強度がバイアス信号制御閾値以下になるように前記バイアス信号設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項19に記載の波長可変光源装置の制御方法。
  21. 前記検出工程において、前記ディザー信号の周波数の2倍の成分の強度を検出し、
    前記変更工程において、前記強度がバイアス信号制御閾値以下になるように前記バイアス信号設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項19に記載の波長可変光源装置の制御方法。
  22. 目標波長が設定された場合に、前記波長可変光源が出力する光の波長と初期波長設定値との関係に関する情報に基づいて、前記目標波長に対応する前記初期波長設定値を前記波長設定値として設定する初期波長設定工程をさらに含む
    ことを特徴とする請求項16~21のいずれか一つに記載の波長可変光源装置の制御方法。
  23. 目標波長が設定された場合に、前記波長可変光源が出力する光の波長と初期バイアス信号設定値との関係に関する情報に基づいて、前記目標波長に対応する前記初期バイアス信号設定値を前記バイアス信号の設定値であるバイアス信号設定値として設定する初期バイアス信号設定工程をさらに含む
    ことを特徴とする請求項16~22のいずれか一つに記載の波長可変光源装置の制御方法。
  24. 前記検出工程において、ホモダイン検波によって前記強度を検出する
    ことを特徴とする請求項16~23のいずれか一つに記載の波長可変光源装置の制御方法。
  25. 前記検出工程において、高速フーリエ変換解析を用いて周波数分解を行うことによって前記強度を検出する
    ことを特徴とする請求項16~23のいずれか一つに記載の波長可変光源装置の制御方法。
  26. 前記波長可変光源装置は、
    透過スペクトルが波長に対して周期的に変化する光フィルタと、前記波長可変光源から出力された後に前記光フィルタを透過した光を受光して電流信号を出力する光検出部とを備える波長モニタ部と、
    前記波長可変光源の温度を検出する温度検出部と、
    前記波長可変光源の温度を変更する熱電素子と、
    前記変更工程を行う制御部による波長変更の履歴情報を記憶する記憶部と、
    を備えており、
    前記温度検出部が検出した温度が所定の範囲内になるように熱電素子を制御する温度制御工程を含み、
    前記変更工程において、
    前記記憶部に波長変更の履歴情報が記憶されている場合、検出した前記強度に基づいて、前記バイアス信号の設定値であるバイアス信号設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項16~25のいずれか一つに記載の波長可変光源装置の制御方法。
  27. 前記波長可変光源装置は、
    透過スペクトルが波長に対して周期的に変化する光フィルタと、前記波長可変光源から出力された後に前記光フィルタを透過した光を受光して電流信号を出力する光検出部とを備える波長モニタ部と、
    前記波長可変光源の温度を検出する温度検出部と、
    前記波長可変光源の温度を変更する熱電素子と、
    前記変更工程を行う制御部による波長変更の履歴情報を記憶する記憶部と、
    を備えており、
    前記温度検出部が検出した温度が所定の範囲内になるように熱電素子を制御する温度制御工程を含み、
    前記変更工程において、
    前記記憶部に波長変更の履歴情報が記憶されていない場合、検出した前記強度に基づいて、前記波長設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項16~26のいずれか一つに記載の波長可変光源装置の制御方法。
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