JP2019086114A - 変速操作装置及び作業車 - Google Patents
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Abstract
【課題】走行装置駆動用の静油圧式無段変速装置を変速操作する変速操作装置を、油圧サーボ制御及び負荷感応減速制御が可能なものにしながら構造簡単に得る。【解決手段】斜板操作のサーボシリンダ、サーボシリンダを制御するサーボバルブ30、変速操作部材28、負荷圧ピストン61が備えられている。変速操作部材28とフィードバックリンク31の一端部31Uとが第1ピストン46、スプリング48、第2ピストン47、摺動伝達部49、連動ロッド50を介して連動連結される。フィードバックリンク31の他端部がサーボシリンダのサーボピストンに係合されている。フィードバックリンク31の中間部がサーボバルブ30の摺動スプール30Sに係合されている。負荷圧ピストン61は、静油圧式無段変速装置の前進駆動の駆動回路の油圧が設定値以上になると、油圧によって摺動操作されて第2ピストン47をスプリング48に抗して前進減速側に操作する。【選択図】図4
Description
本発明は、走行装置を駆動する静油圧式無段変速装置の変速操作を行なう変速操作装置、及び、この変速操作装置を備えた作業車に関する。
上記した変速操作装置として、静油圧式無段変速装置の変速操作部に連係されるサーボシリンダと、サーボシリンダを制御するサーボバルブと、変速操作具に連係される変速操作部材とを有し、かつ、変速操作部材が操作されると、変速操作部材の操作方向に対応した変速方向にサーボシリンダを変速操作し、かつ、変速操作部材の操作量に対応した変速量だけサーボシリンダを変速操作する油圧サーボ制御部が備えられたものがある。すなわち、変速操作部材に変速操作具が連係され、変速操作具が操作されると、変速操作具によって操作された変速操作部材の操作位置に対応した変速状態に静油圧式無段変速装置が変速制御され、走行装置が変速操作具の操作位置に対応した駆動速度で駆動されるものである。
これに加え、静油圧式無段変速装置の油圧ポンプと油圧モータとを接続する駆動回路に接続され、駆動回路から取り出された油圧によって摺動操作される負荷圧ピストンを有し、駆動回路の油圧が設定値以上の高圧になると、負荷圧ピストンによって油圧サーボ制御部を減速側に制御する負荷感応減速制御部が備えられたものがある。すなわち、駆動回路の油圧を走行装置の駆動負荷とみなし、油圧が設定値以上の高圧になると、油圧サーボ制御部が減速側に制御されて、走行装置の駆動負荷の増大に起因するエンジン負荷の増大を防止されるものである。大出力を発揮するエンジンを採用することによって、走行装置の駆動負荷が増大してもエンジンストップが起きないようにすることが考えられるが、これに比べ、エンジンの大型化を回避しつつ走行性能を向上できるものである。
これに加え、静油圧式無段変速装置の油圧ポンプと油圧モータとを接続する駆動回路に接続され、駆動回路から取り出された油圧によって摺動操作される負荷圧ピストンを有し、駆動回路の油圧が設定値以上の高圧になると、負荷圧ピストンによって油圧サーボ制御部を減速側に制御する負荷感応減速制御部が備えられたものがある。すなわち、駆動回路の油圧を走行装置の駆動負荷とみなし、油圧が設定値以上の高圧になると、油圧サーボ制御部が減速側に制御されて、走行装置の駆動負荷の増大に起因するエンジン負荷の増大を防止されるものである。大出力を発揮するエンジンを採用することによって、走行装置の駆動負荷が増大してもエンジンストップが起きないようにすることが考えられるが、これに比べ、エンジンの大型化を回避しつつ走行性能を向上できるものである。
この種の変速操作装置としては、特許文献1に示されるものがある。特許文献1に示されるものでは、油圧サーボ機構及び負荷制御機構が備えられている。
油圧サーボ機構は、ピストンと、ピストンの内部に配置されるスプールを備える斜板角度制御バルブ等とから構成される。ピストンの側面に、可動斜板の側部より突設されるピン軸が嵌合されている。スプールの下部外周の嵌合溝に、油圧サーボ機構の変速駆動部材としてのピンの一端部が嵌合されている。ピンに変速レバーが連動連結されている。回動軸に捩じりバネが回動自在に外嵌され、捩じりバネによりピンの他端部が挟持されている。変速操作レバーが回動操作されると、ピンが連動アーム及び捩じりバネを介して一体的に回動され、油圧サーボ機構のスプールが摺動操作される。
負荷制御機構は、油圧式無段変速装置の油圧ポンプと油圧モータとが接続されるメイン油路の圧油が給排されるシリンダと、シリンダに摺動自在に内挿されたスプールとを備えている。スプールは、ピンと係合している。スプールの一側にメイン油路が連通されている。負荷制御時には、メイン油路からの圧油力によりスプールが押圧され、このスプールによりピンを係合しながら移動させる。これにより、負荷制御機構は、車両運転部に設けた変速操作具の操作に基づく変速操作レバーによる傾動操作とは独立的に、可動斜板の斜板角度の制御を行なう。
従来の油圧サーボ制御及び負荷感応減速制御に関する技術を採用した場合、サーボバルブの摺動スプールがサーボシリンダのサーボピストンに摺動可能に内嵌され、サーボピストンと摺動スプールとが二重構造になる。これに加え、サーボピストンに切欠き穴を備え、変速操作部材の操作力を摺動スプールに伝達し、かつ、負荷圧ピストンの操作力を摺動スプールに伝達する部材が切欠き穴を通る構造になる。すなわち、変速操作装置の構造が複雑になり、点検、修理等のメンテナンス作業を行ない難い。
本発明は、油圧サーボ制御及び負荷感応減速制御が可能でありながらメンテナンス作業を行ないやすい変速操作装置を提供する。
本発明による変速操作装置は、
走行装置を駆動する静油圧式無段変速装置の変速操作部に連係されるサーボシリンダと、前記サーボシリンダを制御するサーボバルブと、変速操作具に連係される変速操作部材とを有し、かつ、前記変速操作部材が操作されると、前記変速操作部材の操作方向に対応した変速方向に前記サーボシリンダを変速操作し、かつ、前記変速操作部材の操作量に対応した変速量だけ前記サーボシリンダを変速操作する油圧サーボ制御部と、
前記静油圧式無段変速装置の油圧ポンプと油圧モータとを接続する駆動回路に接続され、前記駆動回路から取り出された油圧によって摺動操作される負荷圧ピストンを有し、前記駆動回路の油圧が設定値以上に上昇すると、前記負荷圧ピストンによって前記油圧サーボ制御部を減速側に制御する負荷感応減速制御部と、が備えられ、
前記油圧サーボ制御部は、
前記変速操作部材に一端部が連動連結機構を介して連動連結され、他端部が前記サーボシリンダのサーボピストンに係合され、中間部が前記サーボバルブの摺動スプールに係合され、前記変速操作部材の操作力を前記摺動スプールに伝達し、かつ、前記サーボピストンの作動を前記摺動スプールにフィードバックするフィードバックリンクを有し、
前記連動連結機構は、
前記変速操作部材に連動連結され、前記変速操作部材によって摺動操作される第1ピストンと、
前記第1ピストンに相対摺動可能に内嵌された第2ピストンと、
前記第1ピストンの一端部と前記第2ピストンの一端部との間に介装され、前記第1ピストンの前進増速側の摺動を前記第2ピストンに伝達するスプリングと、
前記第1ピストンの他端部と前記第2ピストンの他端部との間に設けられ、前記第1ピストンの前進減速側の摺動を前記第2ピストンに伝達し、かつ、前記第1ピストンに対する前記第2ピストンの前進減速側への摺動を許容する摺動伝達部と、
前記第2ピストンと前記フィードバックリンクの一端部とを係合させ、前記第2ピストンの操作力を前記フィードバックリンクに伝達する操作力伝達部と、を有し、
前記負荷圧ピストンは、前記第2ピストンに対して前記スプリングが位置する側と反対側に前記第1ピストンに対して相対摺動可能に設けられ、前記駆動回路から取り出した油圧によって摺動操作されると、前記スプリングを弾性変形させつつ前記第2ピストンを前進減速側へ摺動操作する。
走行装置を駆動する静油圧式無段変速装置の変速操作部に連係されるサーボシリンダと、前記サーボシリンダを制御するサーボバルブと、変速操作具に連係される変速操作部材とを有し、かつ、前記変速操作部材が操作されると、前記変速操作部材の操作方向に対応した変速方向に前記サーボシリンダを変速操作し、かつ、前記変速操作部材の操作量に対応した変速量だけ前記サーボシリンダを変速操作する油圧サーボ制御部と、
前記静油圧式無段変速装置の油圧ポンプと油圧モータとを接続する駆動回路に接続され、前記駆動回路から取り出された油圧によって摺動操作される負荷圧ピストンを有し、前記駆動回路の油圧が設定値以上に上昇すると、前記負荷圧ピストンによって前記油圧サーボ制御部を減速側に制御する負荷感応減速制御部と、が備えられ、
前記油圧サーボ制御部は、
前記変速操作部材に一端部が連動連結機構を介して連動連結され、他端部が前記サーボシリンダのサーボピストンに係合され、中間部が前記サーボバルブの摺動スプールに係合され、前記変速操作部材の操作力を前記摺動スプールに伝達し、かつ、前記サーボピストンの作動を前記摺動スプールにフィードバックするフィードバックリンクを有し、
前記連動連結機構は、
前記変速操作部材に連動連結され、前記変速操作部材によって摺動操作される第1ピストンと、
前記第1ピストンに相対摺動可能に内嵌された第2ピストンと、
前記第1ピストンの一端部と前記第2ピストンの一端部との間に介装され、前記第1ピストンの前進増速側の摺動を前記第2ピストンに伝達するスプリングと、
前記第1ピストンの他端部と前記第2ピストンの他端部との間に設けられ、前記第1ピストンの前進減速側の摺動を前記第2ピストンに伝達し、かつ、前記第1ピストンに対する前記第2ピストンの前進減速側への摺動を許容する摺動伝達部と、
前記第2ピストンと前記フィードバックリンクの一端部とを係合させ、前記第2ピストンの操作力を前記フィードバックリンクに伝達する操作力伝達部と、を有し、
前記負荷圧ピストンは、前記第2ピストンに対して前記スプリングが位置する側と反対側に前記第1ピストンに対して相対摺動可能に設けられ、前記駆動回路から取り出した油圧によって摺動操作されると、前記スプリングを弾性変形させつつ前記第2ピストンを前進減速側へ摺動操作する。
本構成によると、変速操作具が前進増速側に操作されると、第1ピストンが変速操作部材によって前進増速側に摺動操作され、第1ピストンの摺動がスプリングを介して第2ピストンに伝達されて第2ピストンが摺動し、第2ピストンの操作力がフィードバックリンクによって摺動スプールに伝達されてサーボバルブが前進増速側に操作され、サーボシリンダがサーボバルブによって制御されて変速操作部がサーボシリンダによって前進増速側に操作される。すなわち、静油圧式無段変速装置が前進増速側の変速状態に変速操作されて走行装置が前進高速で駆動される。
変速操作具が前進減速側に操作されると、第1ピストンが変速操作部材によって前進減速側に摺動操作され、第1ピストンの摺動が摺動伝達部を介して第2ピストンに伝達されて第2ピストンが摺動し、第2ピストンの操作力がフィードバックリンクによって摺動スプールに伝達されてサーボバルブが前進減速側に操作され、サーボシリンダがサーボバルブによって制御されて変速操作部がサーボシリンダによって前進減速側に操作される。すなわち、静油圧式無段変速装置が前進減速側の変速状態に変速操作されて走行装置が前進低速で駆動される。
静油圧式無段変速装置が前進増速側及び前進減速側のいずれに変速操作された場合においても、サーボシリンダの作動がフィードバックリンクによって摺動スプールに伝達され、サーボシリンダの変速量が変速操作部材の操作量に対応した変速量に達すると、サーボバルブがフィードバックリンクによって中立状態に切り換え操作され、静油圧式無段変速装置が変速操作部材の操作位置に対応した速度の変速状態に維持され、走行装置が変速操作具の操作位置に対応した駆動速度で駆動される。
走行装置の駆動負荷が増加し、駆動回路の油圧が設定値以上に上昇した場合、負荷圧ピストンが駆動回路からの油圧によって摺動操作され、第2ピストンが負荷圧ピストンによって前進減速側に摺動操作され、第2ピストンの操作力がフィードバックリンクによって摺動スプールに伝達されてサーボバルブが前進減速側に操作され、サーボシリンダがサーボバルブによって減速側に制御される。第2ピストンが負荷圧ピストンによって前進減速側に摺動操作されるとき、変速操作部材を操作位置に維持する操作力が変速操作部材に掛かっていても、スプリングが負荷圧ピストンによって弾性変形されるので、変速操作部材が操作位置に維持操作されたまま減速制御が行われる。すなわち、静油圧式無段変速装置が減速操作されてエンジンに掛かる負荷が軽減される。
第1ピストン、第2ピストン、スプリング、摺動伝達部及び操作力伝達部を有する連動連結機構によって変速操作部材とフィードバックリンクの一端部とを連動連結することにより、油圧サーボ制御、及び、負荷圧ピストンによる負荷感応減速制御を可能にしつつ、変速操作部材に一端部が連動連結され、中間部が摺動スプールに係合され、他端部がサーボピストンに係合されるフィードバックリンクを採用し、サーボシリンダ及びサーボバルブをフィードバックリンクの長手方向に沿う方向に分散させることができることに着目し、フィードバックリンクを採用し、変速操作装置の構造をサーボシリンダ及びサーボバルブが分散して位置する簡素な構造にしたものである。
従って、油圧サーボ制御部を備え、変速操作部材を変速操作具によって操作するだけの簡単な操作で走行装置を変速操作具の操作位置に対応した変速速度で駆動できるものでありながら、かつ、負荷感応減速制御部を備え、走行装置の駆動負荷が増加してもエンジン負荷の増加を防止できるものでありながら、簡素な構造を有し、メンテナンス作業を行ないやすいものにできた。
本発明においては、前記第1ピストンに切欠き穴が形成され、前記操作力伝達部は、前記切欠き穴を通って前記第1ピストンの内部と外部とにわたって位置して前記第2ピストンと前記フィードバックリンクの一端部とを連動連結する連動ロッドであると好適である。
本構成によると、連動ロッドの長さを変更することにより、第1ピストンとフィードバックリンクとの連動ロッド長手方向に沿う方向での間隔を変更できるので、変速操作装置の構造を設置箇所の状況に対応させやすい。
本発明においては、前記第1ピストンに切欠き穴が形成され、前記操作力伝達部は、前記第2ピストンに形成されたリンク係止部であり、前記フィードバックリンクの一端部が前記第1ピストンの外部から前記切欠き穴を通って前記第2ピストンに至って前記リンク係止部に係合していると好適である。
本構成によると、フィードバックリンクが第2ピストンから延出する状態になるので、第2ピストンとフィードバックリンクとが寄り合ったコンパクトな状態に変速操作装置を構成できる。
本発明による作業車は、請求項1から3のいずれか一項に記載の変速操作装置を備えている。
本構成によると、小型のエンジンを備えながら、良好な走行性能を発揮するので作業を行ないやすい。また、メンテナンス作業を行ないやすい。
以下、本発明の実施の形態を、ユーティリティビーグル(多目的車両)に適用した場合について図面に基づいて説明する。図1は、ユーティリティビーグルの全体を示す右側面図である。図1に示す[F]の方向が走行車体1の前方向、[B]の方向が走行車体1の後方向、紙面表側の方向が走行車体1の右方向、紙面裏側の方向が走行車体1の左方向と定義する。
ユーティリティビーグルは、走行装置としての左右一対の前車輪2が駆動可能に、かつ操向操作可能に装備され、走行装置としての左右一対の後車輪3が駆動可能に装備された走行車体1を備えている。走行車体1の前部に、運転部4が形成されている。運転部4には、前車輪2を操向操作するステアリングホィール5、運転座席6が備えられている。運転部4は、保護フレーム7によって保護されている。運転部4の後側に荷台8が設けられている。荷台8の後端側が支軸9を介して走行車体1に支持され、荷台8は、支軸9の走行車体横幅方向に延びる軸芯Pを揺動支点にして走行車体1に対して昇降可能な状態で走行車体1に支持されている。荷台8は、荷台8と走行車体1とにわたって設けられた昇降機構(図示せず)によって上昇排出姿勢と下降運搬姿勢とにわたって昇降操作できる。荷台8の下方に原動部10が形成されている。原動部10に、エンジン11、及び、エンジン11用の排気マフラー12などが備えられている。
〔前車輪2及び後車輪3への動力伝達〕
エンジン11から前車輪2及び後車輪3へ動力伝達する動力伝達構造が図2に示す如く構成されている。
エンジン11から前車輪2及び後車輪3へ動力伝達する動力伝達構造が図2に示す如く構成されている。
すなわち、エンジン11の後部にミッションケース13が連設されている。エンジン11の横側部とミッションケース13の横側部とにわたって無段変速装置14が設けられている。ミッションケース13に後輪差動機構15が内装されている。無段変速装置14の下方において、ミッションケース13の横側部に前輪用出力部13aが形成されている。前輪駆動ケース16に前輪差動機構17が内装されている。
エンジン11の出力軸(図示せず)の動力が無段変速装置14に入力され、無段変速装置14の出力がミッションケース13に入力される。ミッションケース13に入力された動力が後輪伝達系と前輪伝達系とに分岐させて伝達される。後輪伝達系に伝達された動力が後輪差動機構15に入力され、後輪差動機構15から左右の後車輪3に伝達される。前輪伝達系に伝達された動力が前輪用出力部13aから第1回転軸18及び第2回転軸19を介して前輪差動機構17の入力軸17aに伝達され、前輪差動機構17から左右の前車輪2に伝達される。
〔無段変速装置14〕
図3に示すように、無段変速装置14は、油圧ポンプ20及び油圧モータ21を備えている。油圧ポンプ20は、可変容量型のアキシャル形プランジャポンプによって構成されている。油圧ポンプ20は、無段変速装置14の入力軸としてのポンプ軸20aを有し、エンジン11からの動力がポンプ軸20aに伝達されて駆動される。油圧モータ21は、可変容量型のアキシャル形プランジャモータによって構成されている。本実施形態では、可変容量型の油圧モータ21を採用されているが、定容量型の油圧モータを採用して実施してもよい。油圧ポンプ20と油圧モータ21とが一対の駆動回路22によって接続されている。油圧モータ21は、油圧ポンプ20から一対の駆動回路22のうちの前進用の駆動回路22fを介して油圧が供給されることによって前進側に駆動される。油圧モータ21は、油圧ポンプ20から一対の駆動回路22のうちの後進用の駆動回路22rを介して油圧が供給されることによって後進側に駆動される。油圧モータ21は、無段変速装置14の出力軸としてのモータ軸21aを有し、前進側の動力及び後進側の動力をモータ軸21aから前車輪2及び後車輪3に向けて出力する。油圧モータ21の斜板21bに第1シリンダ81、第2シリンダ82及び第3シリンダ83が連結されている。第1シリンダ81がパイロット油路81aによって付与される圧力と、第2シリンダ82がパイロット油路82a及びスプリング82bによって付与される圧力と、第3シリンダ83がスプリング83aによって付与される圧力とがバランスする斜板角に斜板21bが第1シリンダ81、第2シリンダ82及び第3シリンダ83によって操作される。
図3に示すように、無段変速装置14は、油圧ポンプ20及び油圧モータ21を備えている。油圧ポンプ20は、可変容量型のアキシャル形プランジャポンプによって構成されている。油圧ポンプ20は、無段変速装置14の入力軸としてのポンプ軸20aを有し、エンジン11からの動力がポンプ軸20aに伝達されて駆動される。油圧モータ21は、可変容量型のアキシャル形プランジャモータによって構成されている。本実施形態では、可変容量型の油圧モータ21を採用されているが、定容量型の油圧モータを採用して実施してもよい。油圧ポンプ20と油圧モータ21とが一対の駆動回路22によって接続されている。油圧モータ21は、油圧ポンプ20から一対の駆動回路22のうちの前進用の駆動回路22fを介して油圧が供給されることによって前進側に駆動される。油圧モータ21は、油圧ポンプ20から一対の駆動回路22のうちの後進用の駆動回路22rを介して油圧が供給されることによって後進側に駆動される。油圧モータ21は、無段変速装置14の出力軸としてのモータ軸21aを有し、前進側の動力及び後進側の動力をモータ軸21aから前車輪2及び後車輪3に向けて出力する。油圧モータ21の斜板21bに第1シリンダ81、第2シリンダ82及び第3シリンダ83が連結されている。第1シリンダ81がパイロット油路81aによって付与される圧力と、第2シリンダ82がパイロット油路82a及びスプリング82bによって付与される圧力と、第3シリンダ83がスプリング83aによって付与される圧力とがバランスする斜板角に斜板21bが第1シリンダ81、第2シリンダ82及び第3シリンダ83によって操作される。
無段変速装置14は、静油圧式無段変速装置であり、油圧ポンプ20の斜板23を変速操作部として備えている。無段変速装置14(以下、HST14と呼称する。)においては、斜板角(斜板23の支持角)が中立角度に変更操作されることによって中立状態に変速操作され、斜板角が前進角度に変更操作されることによって前進駆動状態に変速操作され、斜板角が後進角度に変更操作されることによって後進駆動状態に変速操作される。
HST14は、中立状態に変速操作されると、油圧ポンプ20から油圧モータ21への油圧供給が停止されて油圧モータ21が停止され、前車輪2及び後車輪3の駆動を停止する。HST14は、前進駆動状態に変速操作されると、油圧ポンプ20から前進用の駆動回路22fを介して油圧モータ21に油圧供給されて油圧モータ21が前進側に駆動され、前車輪2及び後車輪3を前進側に駆動する。HST14は、後進駆動状態に変速操作されると、油圧ポンプ20から後進用の駆動回路22rを介して油圧モータ21に油圧供給されて油圧モータ21が後進側に駆動され、前車輪2及び後車輪3を後進側に駆動する。HST14は、前進駆動状態においても、後進駆動状態においても、斜板角が急角度に変更操作されるほど、油圧ポンプ20の吐出油量が多くなって油圧モータ21の回転速度が速くなり、前車輪2及び後車輪3を高速で駆動する。
図2,3に示すように、HST14に変速操作装置24が装備されている。変速操作装置24と変速操作具としての変速ペダル25とが連係機構26を介して連係されている。変速ペダル25は、運転部4に設けられている。変速ペダル25は、停止位置と最高速位置とにわたって揺動可能に支持され、限界まで踏み込み操作されることによって最高速位置になり、踏み込み操作が解除されることにより、復元力によって停止位置になる。本実施形態では、連係機構26は、変速ペダル25の操作力が押し引きロッド(図示せず)及び揺動リンク(図示せず)などによって変速操作装置24に伝達される機械式の連係機構に構成されている。連係機構26としては、電気式の連係機構を採用してもよい。すなわち、変速ペダル25の操作位置を検出する回転ポテンショメータ等の操作位置検出センサー、変速操作装置24を操作するアクチュエータ、及び、操作位置検出センサーによる検出結果を基に作動してアクチュエータを制御する制御手段によって、連係機構26を構成してもよい。
変速操作装置24には、後述する油圧サーボ制御部S(図3参照)が備えられている。変速ペダル25が踏み込み操作されることにより、HST14が油圧サーボ制御部Sによって変速制御され、前車輪2及び後車輪3が変速ペダル25の操作方向に対応した駆動方向としての前進方向に、変速ペダル25の操作位置に対応した回転速度で駆動される。
変速操作装置24には、後述する負荷感応減速制御部F(図3参照)が備えられている。前車輪2及び後車輪3の駆動負荷が高負荷になると、HST14が負荷感応減速制御部Fによって変速ペダル25の操作位置に対応する変速状態よりも前進減速側に減速制御され、エンジン負荷の増大に起因するエンジンストップが防止される。
図4,5,6に示すように、変速操作装置24は、変速ケース27を備えている。変速ケース27は、HST14における油圧ポンプ20の上部に装備されている。
〔油圧サーボ制御部S〕
図4,5,6に示すように、油圧サーボ制御部Sは、変速操作部材28、サーボシリンダ29、サーボバルブ30及びフィードバックリンク31を有している。
図4,5,6に示すように、油圧サーボ制御部Sは、変速操作部材28、サーボシリンダ29、サーボバルブ30及びフィードバックリンク31を有している。
〔変速操作部材28〕
図4,6に示すように、変速操作部材28は、第1ピストンケース32の内部に設けられている。第1ピストンケース32は、変速ケース27の上端側部分によって形成されている。変速操作部材28の回転支軸28aが第1ピストンケース32における車体横外側の側壁部32aに支持されている。変速操作部材28は、回転支軸28aの車体横方向に延びる軸芯Xを揺動支点にして停止操作位置Of(図4参照)と最高速操作位置Mx(図7参照)とにわたって揺動操作可能になっている。回転支軸28aのピストンケース外部分が連係機構26を介して変速ペダル25に連係されている。変速操作部材28は、連係機構26を介して変速ペダル25に連係され、変速ペダル25が最高速位置(踏み込み位置)に操作されることによって最高速操作位置Mxに操作され、変速ペダル25が停止位置(踏み込み解除位置)に操作されることによって停止操作位置Ofに操作される。
図4,6に示すように、変速操作部材28は、第1ピストンケース32の内部に設けられている。第1ピストンケース32は、変速ケース27の上端側部分によって形成されている。変速操作部材28の回転支軸28aが第1ピストンケース32における車体横外側の側壁部32aに支持されている。変速操作部材28は、回転支軸28aの車体横方向に延びる軸芯Xを揺動支点にして停止操作位置Of(図4参照)と最高速操作位置Mx(図7参照)とにわたって揺動操作可能になっている。回転支軸28aのピストンケース外部分が連係機構26を介して変速ペダル25に連係されている。変速操作部材28は、連係機構26を介して変速ペダル25に連係され、変速ペダル25が最高速位置(踏み込み位置)に操作されることによって最高速操作位置Mxに操作され、変速ペダル25が停止位置(踏み込み解除位置)に操作されることによって停止操作位置Ofに操作される。
〔サーボシリンダ29〕
図5に示すように、サーボシリンダ29は、シリンダチューブ29Tを備えている。シリンダチューブ29Tは、変速ケース27の下端側部分によって形成されている。シリンダチューブ29Tの車体前後方向での両端部に脱着可能なブロック部29Bが取り付けられている。シリンダチューブ29Tに形成されているピストン室29Sの前後側の開口がブロック部29Bによって閉塞されている。シリンダチューブ29Tは、油圧ポンプ20のケーシングの上部に一体的に形成されている。ピストン室29Sにサーボピストン29Pが車体前後方向に摺動可能に収容されている。
図5に示すように、サーボシリンダ29は、シリンダチューブ29Tを備えている。シリンダチューブ29Tは、変速ケース27の下端側部分によって形成されている。シリンダチューブ29Tの車体前後方向での両端部に脱着可能なブロック部29Bが取り付けられている。シリンダチューブ29Tに形成されているピストン室29Sの前後側の開口がブロック部29Bによって閉塞されている。シリンダチューブ29Tは、油圧ポンプ20のケーシングの上部に一体的に形成されている。ピストン室29Sにサーボピストン29Pが車体前後方向に摺動可能に収容されている。
図5,6に示すように、サーボピストン29Pの外周部に斜板操作溝33が形成されている。斜板操作溝33は、サーボピストン29Pの全周にわたって形成され、環状溝になっている。斜板23の上部から被操作突部23aが上向きに突設されている。被操作突部23aの上端部が斜板操作溝33に係入され、サーボピストン29Pと斜板23とが連係されている。被操作突部23aの上端部にスリーブ部23bが回転可能に備えられている。サーボシリンダ29が駆動されると、サーボピストン29Pが被操作突部23aを押し引き操作し、被操作突部23aが斜板23の傾動支点Zを中心とする円弧経路に沿って移動する。これにより、サーボシリンダ29による斜板23の傾動操作が可能になっている。
図5に示すように、サーボピストン29Pの位置決め穴34に位置決めロッド35の一端側が挿入されている。位置決めロッド35のうちの位置決め穴34に挿入されている側と反対側の端側部分がブロック部29Bに固定され、位置決めロッド35は、シリンダチューブ29Tに固定されている。位置決めロッド35に位置決めバネ36が外嵌されている。位置決めバネ36は、サーボピストン29Pの両端側の係止部の間に介装されている。各係止部と位置決めバネ36との間にバネ受け部材37が介装されている。一方のバネ受け部材37は、位置決めバネ36と、位置決めロッド35の一端側のバネ受け部35aとの間において、位置決めロッド35に摺動可能に外嵌されている。他方のバネ受け部材37は、位置決めバネ36と、位置決めロッド35の他端側のバネ受け部35bとの間において、位置決めロッド35に摺動可能に外嵌されている。サーボピストン29Pは、位置決めバネ36によって中立位置に位置決めされる。サーボピストン29Pが中立位置から摺動操作されたとき、サーボピストン29Pは、位置決めバネ36によって中立位置に向けて付勢される。
〔サーボバルブ30〕
図5に示すように、サーボバルブ30は、バルブケース30Kを備えている。バルブケース30Kは、変速ケース27のうち、第1ピストンケース32を形成している部分と、シリンダチューブ29Tを形成している部分との間に位置する部分によって形成されている。バルブケース30Kのスプール穴30Aに摺動スプール30Sが車体前後方向に摺動可能に設けられている。摺動スプール30Sのスプール穴側の端部に位置決めバネ38が外嵌されている。摺動スプール30Sは、位置決めバネ38によって中立位置に位置決めされる。摺動スプール30Sが中立位置から摺動操作されたとき、摺動スプール30Sは、位置決めバネ38によって中立位置に向けて付勢される。図3に示すように、サーボバルブ30のポンプポートと、HST14のチャージ油路39とが給油路40を介して接続されている。チャージポンプ39PからHST14に向けて補充用に供給される作動油が給油路40によってチャージ油路39から取出してサーボバルブ30に供給される。図3,5に示すように、サーボバルブ30とサーボシリンダ29とが一対の操作油路41を介して接続されている。
図5に示すように、サーボバルブ30は、バルブケース30Kを備えている。バルブケース30Kは、変速ケース27のうち、第1ピストンケース32を形成している部分と、シリンダチューブ29Tを形成している部分との間に位置する部分によって形成されている。バルブケース30Kのスプール穴30Aに摺動スプール30Sが車体前後方向に摺動可能に設けられている。摺動スプール30Sのスプール穴側の端部に位置決めバネ38が外嵌されている。摺動スプール30Sは、位置決めバネ38によって中立位置に位置決めされる。摺動スプール30Sが中立位置から摺動操作されたとき、摺動スプール30Sは、位置決めバネ38によって中立位置に向けて付勢される。図3に示すように、サーボバルブ30のポンプポートと、HST14のチャージ油路39とが給油路40を介して接続されている。チャージポンプ39PからHST14に向けて補充用に供給される作動油が給油路40によってチャージ油路39から取出してサーボバルブ30に供給される。図3,5に示すように、サーボバルブ30とサーボシリンダ29とが一対の操作油路41を介して接続されている。
サーボバルブ30は、摺動スプール30Sの摺動操作によって中立状態、増速状態及び減速状態に切り換え操作される。サーボバルブ30は、増速状態に切り換え操作されると、チャージポンプ39Pから供給される作動油を一方の操作油路41を介してサーボピストン29Pの一端側に操作油として供給し、サーボシリンダ29を前進増速側に駆動制御する。サーボバルブ30は、減速状態に切り換え操作されると、チャージポンプ39Pから供給される作動油を他方の操作油路41を介してサーボピストン29Pの他端側に操作油として供給し、サーボシリンダ29を前進減速側に駆動制御する。サーボバルブ30は、中立状態に切り換え操作されると、サーボピストン29Pの両端側への操作油の供給を停止し、サーボシリンダ29を停止制御する。
〔フィードバックリンク31〕
図4,5,6に示すように、フィードバックリンク31は、シリンダチューブ29Tの切欠き穴42を通り、第1ピストンケース32の内部と、サーボシリンダ29のシリンダチューブ29Tの内部とにわたって設けられている。フィードバックリンク31の一端部としての上端部31Uがサーボバルブ30の上方に位置し、フィードバックリンク31の他端部としての下端部31Dがサーボシリンダ29の内部に位置し、フィードバックリンク31の中間部31Nがバルブケース30Kの前側に位置している。
図4,5,6に示すように、フィードバックリンク31は、シリンダチューブ29Tの切欠き穴42を通り、第1ピストンケース32の内部と、サーボシリンダ29のシリンダチューブ29Tの内部とにわたって設けられている。フィードバックリンク31の一端部としての上端部31Uがサーボバルブ30の上方に位置し、フィードバックリンク31の他端部としての下端部31Dがサーボシリンダ29の内部に位置し、フィードバックリンク31の中間部31Nがバルブケース30Kの前側に位置している。
図5に示すように、フィードバックリンク31の下端部31Dがサーボピストン29Pの外周部に形成された係止溝43に係入され、下端部31Dとサーボピストン29Pとが係合されている。係止溝43は、サーボピストン29Pの全周にわたって形成され、環状溝になっている。サーボシリンダ29が駆動されると、下端部31Dがサーボピストン29Pによって押し引き操作される。
図5,6に示すように、フィードバックリンク31の中間部31Nと摺動スプール30Sの前端部30fとにわたって連結ピン44が装着され、中間部31Nと摺動スプール30Sとが係合されている。フィードバックリンク31による摺動スプール30Sの押し引き操作が可能になっている。
〔連動連結機構45〕
図4,5,6に示すように、フィードバックリンク31の一端部としての上端部31Uと、変速操作部材28とが連動連結機構45を介して連動連結されている。図4,5,6に示すように、連動連結機構45は、第1ピストン46、第2ピストン47、スプリング48、摺動伝達部49、及び、操作力伝達部としての連動ロッド50を有している。
図4,5,6に示すように、フィードバックリンク31の一端部としての上端部31Uと、変速操作部材28とが連動連結機構45を介して連動連結されている。図4,5,6に示すように、連動連結機構45は、第1ピストン46、第2ピストン47、スプリング48、摺動伝達部49、及び、操作力伝達部としての連動ロッド50を有している。
図4に示すように、第1ピストン46は、第1ピストンケース32の内部に車体前後方向に摺動可能に設けられている。図4,6に示すように、変速操作部材28の遊端部に備えられたローラ部28bと、ローラ部28bが係入するよう構成して第1ピストン46の外周部に形成された凹入部46aとによって、変速操作部材28と第1ピストン46とが連動連結されている。すなわち、変速操作部材28の操作力がローラ部28bによって第1ピストン46の外周部に伝達される。これにより、第1ピストン46は、変速操作部材28が揺動操作されると、変速操作部材28の停止操作位置Ofに対応する中立位置と、変速操作部材28の最高速操作位置Mxに対応する高速駆動位置とにわたって摺動操作される。
図4,6に示すように、第2ピストン47は、第1ピストン46に相対摺動可能に内嵌されている。図4に示すように、スプリング48は、第1ピストン46の一端側に形成されたスプリング室51に収容されている。スプリング48は、第1ピストン46の一端部としてのスプリング押圧部46bと、第2ピストン47の一端部47aとの間に介装されている。スプリング押圧部46bとスプリング48の一端部との間には、スプリング受け部材52が介装されている。第2ピストン47の一端部47aとスプリング48の他端部との間には、スプリング受け部材53が介装されている。第1ピストン側のスプリング受け部材52、及び、第2ピストン側のスプリング受け部材53は、スプリング室51に摺動可能に支持されている。
スプリング押圧部46bは、調節ネジ軸によって構成されている。調節ネジ軸は、支持部材54を介して第1ピストン46に支持されている。調節ネジ軸は、回転操作されることによって支持部材54に対して前後方向に螺進し、調節ネジ軸の支持部材54からスプリング室51への突出長さが変化する。すなわち、調節ネジ軸が回転操作されると、スプリング48に対するスプリング押圧部46bの受止め位置がスプリング48の軸芯に沿う方向に変化し、第2ピストン47に対するスプリング48の押圧力が変化する。スプリング押圧部46bは、第2ピストン47に対するスプリング48の押圧力を変更設定するスプリング力調節機能を備えている。
〔摺動伝達部49〕
図4に示すように、摺動伝達部49は、第1ピストン46のうち、スプリング押圧部46bを備える側と反対側の端部に形成された係止部46c、及び、係止部46cと第2ピストン47の他端部47bとの間に設けられたピストン押圧部材55を備えている。係止部46cは、スナップリングによって形成されている。ピストン押圧部材55は、第1ピストン46の内部に摺動可能に支持されている。
図4に示すように、摺動伝達部49は、第1ピストン46のうち、スプリング押圧部46bを備える側と反対側の端部に形成された係止部46c、及び、係止部46cと第2ピストン47の他端部47bとの間に設けられたピストン押圧部材55を備えている。係止部46cは、スナップリングによって形成されている。ピストン押圧部材55は、第1ピストン46の内部に摺動可能に支持されている。
第1ピストン46が中立位置から高速駆動位置に摺動操作されるなど、前進増速側[車体前方側(UP側)]に摺動操作されると、第1ピストン46の操作力がスプリング押圧部46bからスプリング受け部材52を介してスプリング48に伝達され、スプリング48からスプリング受け部材53を介して第2ピストン47の一端部47aに伝達されて、第2ピストン47が第1ピストン46の摺動方向と同じ方向(前進増速側の方向)に摺動操作される。
第1ピストン46が高速駆動位置から中立位置に摺動操作されるなど、前進減速側[車体後方側(DN側)]に摺動操作されると、第1ピストン46の操作力が摺動伝達部49によって第2ピストン47の他端部47bに伝達される。すなわち、第1ピストン46の操作力が係止部46cからピストン押圧部材55を介して第2ピストン47の他端部47bに伝達される。これにより、第2ピストン47が第1ピストン46の摺動方向と同じ方向(前進減速側の方向)に摺動操作される。
変速ペダル25の踏み込み操作によって変速操作部材28が最高速操作位置などの走行位置に保持されている状態においては、第1ピストン46が変速操作部材28の操作位置に対応する走行位置に変速操作部材28によって保持される。このように、第1ピストン46が走行位置に保持されている場合、摺動伝達部49においては、ピストン押圧部材55に第2ピストン47を前進減速側[車体後方側(DN側)]に摺動操作する操作力が付与されると、第2ピストン47がスプリング48を圧縮側に弾性変形させつつ第1ピストン46に対して前進減速側に摺動操作されることを許容する。
〔操作力伝達部〕
図4,6に示すように、操作力伝達部としての連動ロッド50は、第1ピストン46の側部に形成された切欠き穴57を通り、第2ピストン47と、変速ケース27のガイドレール部58とにわたって位置している。連動ロッド50のガイドレール部58側とは反対側の端部が第2ピストン47の連結穴59に連結され、連動ロッド50と第2ピストン47とが係合されている。これにより、連動ロッド50は、第2ピストン47及びガイドレール部58によって車体前後方向に摺動可能に支持されている。図5,6に示すように、連動ロッド50の中間部に連係部50aが備えられている。フィードバックリンク31の一端部である上端部31Uに形成された切欠き穴60に連係部50aが係入され、連動ロッド50と上端部31Uとが係合されている。
図4,6に示すように、操作力伝達部としての連動ロッド50は、第1ピストン46の側部に形成された切欠き穴57を通り、第2ピストン47と、変速ケース27のガイドレール部58とにわたって位置している。連動ロッド50のガイドレール部58側とは反対側の端部が第2ピストン47の連結穴59に連結され、連動ロッド50と第2ピストン47とが係合されている。これにより、連動ロッド50は、第2ピストン47及びガイドレール部58によって車体前後方向に摺動可能に支持されている。図5,6に示すように、連動ロッド50の中間部に連係部50aが備えられている。フィードバックリンク31の一端部である上端部31Uに形成された切欠き穴60に連係部50aが係入され、連動ロッド50と上端部31Uとが係合されている。
連動ロッド50は、第2ピストン47と共に摺動して第2ピストン47の操作力をフィードバックリンク31の上端部31Uに伝達する。これにより、連動ロッド50は、フィードバックリンク31が第2ピストン47の操作力によって下端部31Dを揺動支点にして傾動操作されることを可能にする。
〔油圧サーボ制御部Sの作動〕
油圧サーボ制御部Sにおいては、図4から図10に示す如く作動する。
図4,5に示すように、変速操作部材28が停止操作位置Ofに操作されると、フィードバックリンク31の上端部31Uが連動連結機構45によって中立位置nに操作され、フィードバックリンク31が中立姿勢Nに操作される。フィードバックリンク31が中立姿勢Nに操作されると、摺動スプール30Sがフィードバックリンク31によって中立位置に操作され、サーボバルブ30が中立状態に操作される。サーボバルブ30が中立状態に操作されると、サーボシリンダ29がサーボバルブ30によって中立状態に制御され、斜板23がサーボシリンダ29によって中立の角度位置に操作される。
油圧サーボ制御部Sにおいては、図4から図10に示す如く作動する。
図4,5に示すように、変速操作部材28が停止操作位置Ofに操作されると、フィードバックリンク31の上端部31Uが連動連結機構45によって中立位置nに操作され、フィードバックリンク31が中立姿勢Nに操作される。フィードバックリンク31が中立姿勢Nに操作されると、摺動スプール30Sがフィードバックリンク31によって中立位置に操作され、サーボバルブ30が中立状態に操作される。サーボバルブ30が中立状態に操作されると、サーボシリンダ29がサーボバルブ30によって中立状態に制御され、斜板23がサーボシリンダ29によって中立の角度位置に操作される。
図7,8に示すように、変速操作部材28が最高速操作位置Mxに操作されると、変速操作部材28の操作力が連動連結機構45における第1ピストン46、スプリング48、第2ピストン47及び連動ロッド50によってフィードバックリンク31の上端部31Uに伝達されて、上端部31Uが中立位置nから前側に移動操作される。これにより、フィードバックリンク31は、上端側が下端部31Dを揺動中心にして前側に揺動した傾斜姿勢Aに傾動操作される。フィードバックリンク31が傾斜姿勢Aに傾斜操作されると、摺動スプール30Sがフィードバックリンク31の中間部31Nによってバルブケース30Kから出る側に引き操作される。すなわち、変速操作部材28の操作力が連動連結機構45によってフィードバックリンク31の上端部31Uに伝達され、フィードバックリンク31の中間部31Nによって摺動スプール30Sに伝達されて、サーボバルブ30が中立状態から増速状態に切り換え操作される。
図10に示すように、サーボバルブ30が増速状態に切り換え操作されると、サーボシリンダ29がサーボバルブ30によって前進増速側の駆動状態に制御されてサーボピストン29Pが後方側に摺動操作され、斜板23がサーボシリンダ29によって前進最高速度の角度位置に操作される。図9,10に示すように、サーボピストン29Pが摺動操作されると、フィードバックリンク31の下端部31Dがサーボピストン29Pによってサーボバルブ30側に移動操作され、フィードバックリンク31は、下端側が上端部31Uを揺動中心にしてサーボバルブ30側に揺動する状態に傾斜操作されて傾斜姿勢Aから傾斜姿勢Bに姿勢変更される。フィードバックリンク31が傾斜姿勢Bに姿勢変更されると、摺動スプール30Sがフィードバックリンク31の中間部31Nによってバルブケース30Kに押し戻し操作される。すなわち、サーボシリンダ29の作動がフィードバックリンク31によってサーボバルブ30にフィードバックされる。これにより、斜板23が前進最高速度の角度位置になると、サーボバルブ30が中立状態に戻し操作され、サーボシリンダ29がサーボバルブ30によって停止制御されて、斜板23が前進最高速度の角度位置に維持される。
変速操作部材28が最高速操作位置Mxに操作された場合を例に説明したが、変速操作部材28が停止操作位置Ofと最高速操作位置Mxとの間の走行位置に操作された場合においても、最高速操作位置Mxに操作された場合と同様に、変速操作部材28の操作力が連動連結機構45によってフィードバックリンク31の上端部31Uに伝達されてフィードバックリンク31が傾斜操作され、これによって、サーボバルブ30が増速状態に操作され、サーボシリンダ29が前進増速側に駆動されて斜板23が前進側の傾斜角位置に傾動操作される。サーボシリンダ29の作動がフィードバックリンク31によってサーボバルブ30にフィードバックされ、斜板23が変速操作部材28の操作位置に対応する傾斜角度になると、サーボバルブ30がフィードバックリンク31によって中立状態に戻し操作されてサーボシリンダ29が停止制御され、斜板23が変速操作部材28の走行位置に対応する傾斜角度に維持される。
変速ペダル25の踏み込みが緩められ、変速操作部材28が最高速操作位置Mxなどの高速側の走行位置から低速側の走行位置に操作された場合、変速操作部材28の操作力が連動連結機構45における第1ピストン46、摺動伝達部49、第2ピストン47及び連動ロッド50によってフィードバックリンク31の上端部31Uに伝達され、フィードバックリンク31が下端部31Dを揺動支点にして減速側に傾動するように操作され、サーボバルブ30が減速状態に操作されてサーボシリンダ29が前進減速側に制御され、かつ、サーボシリンダ29の作動がフィードバックリンク31によってサーボバルブ30にフィードバックされてサーボバルブ30の切換え操作が行われ、斜板23が変速操作部材28の走行位置に対応する傾斜角度に変更操作され、変更された傾斜角度に維持される。
〔負荷感応減速制御部F〕
図3,4に示すように、負荷感応減速制御部Fは、負荷圧ピストン61を有している。図4に示すように、負荷圧ピストン61は、第2ピストン47に対してスプリング48が位置する側と反対側の部位に設けられている。負荷圧ピストン61は、第2ピストンケース62の内部に第2ピストン47の軸芯に沿う方向に摺動可能に支持されている。第2ピストンケース62は、変速ケース27のうち、第1ピストンケース32を形成する部分の車体前側に位置する部分によって形成されている、負荷圧ピストン61は、図4に示す待機位置Tと、図11に示す減速制御位置Gとにわたって摺動可能な状態で変速ケース27に支持されている。
図3,4に示すように、負荷感応減速制御部Fは、負荷圧ピストン61を有している。図4に示すように、負荷圧ピストン61は、第2ピストン47に対してスプリング48が位置する側と反対側の部位に設けられている。負荷圧ピストン61は、第2ピストンケース62の内部に第2ピストン47の軸芯に沿う方向に摺動可能に支持されている。第2ピストンケース62は、変速ケース27のうち、第1ピストンケース32を形成する部分の車体前側に位置する部分によって形成されている、負荷圧ピストン61は、図4に示す待機位置Tと、図11に示す減速制御位置Gとにわたって摺動可能な状態で変速ケース27に支持されている。
図3,4に示すように、第2ピストンケース62の前端部に油室63が形成されている。負荷圧ピストン61は、第2ピストン47が位置する側と反対側において、油室63、及び、油室63から延出されたパイロット油路64を介して前進側の駆動回路22fに接続されている。パイロット油路64は、駆動回路22fの油圧を取出して油室63に供給するよう構成されている。
図4に示すように、負荷圧ピストン61は、押圧ピストン61a及び感圧ピストン61bを備えている。押圧ピストン61aは、ピストン押圧部材55と感圧ピストン61bとの間に設けられ、ピストン押圧部材55に押圧作用して第2ピストン47をスプリング48が位置する側(前進減速側)に押圧操作する。感圧ピストン61bは、押圧ピストン61aに対して第2ピストン47が位置する側とは反対側に設けられ、油室63の油圧によって押圧操作されて押圧ピストン61aをスプリング48が位置する側に押圧操作する。押圧ピストン61aには、感圧ピストン61bの外径よりも大きい外径が備えられている。押圧ピストン61aは、第2ピストンケース62の内部に一対のガイド部材65を介して摺動可能に支持されている。感圧ピストン61bは、第2ピストンケース62の支持部62aに摺動可能に支持されている。
一対のガイド部材65は、第2ピストンケース62の内部に摺動可能に支持されている。一対のガイド部材65の間に位置決めバネ66が介装されている。一対のガイド部材65のうち、第2ピストン47側のガイド部材65は、第2ピストンケース62の係止部62bによって位置決めバネ66の付勢力に抗して受け止め支持され、一対のガイド部材65のうちの第2ピストン47側と反対側のガイド部材65は、第2ピストンケース62の係止部62cによって位置決めバネ66の付勢力に抗して受け止め支持される。第2ピストン47と反対側のガイド部材65が押圧ピストン61aの鍔部61tに押圧作用する。負荷圧ピストン61は、位置決めバネ66によって待機位置Tに位置決めされる。負荷圧ピストン61が減速制御位置Gに摺動したとき、負荷圧ピストン61は、位置決めバネ66によって待機位置Tに復帰操作される。
変速操作部材28が停止操作位置Ofに操作されていると、HST14が中立状態に変速操作されているので、前進側の駆動回路22fが無負荷状態にある。この場合、図4に示すように、負荷感応減速制御部Fにおいては、油室63に取り出される油圧が無く、感圧ピストン61bに油圧が作用しなくて、負荷圧ピストン61が位置決めバネ66によって待機位置Tに操作される。
HST14が前進最高速の変速状態にあっても、前車輪2及び後車輪3の駆動負荷が低く、前進側の駆動回路22fの油圧がスプリング48による設定値よりも低圧になる。この場合、負荷感応減速制御部Fにおいては、図9に示すように、駆動回路22fから油室63に取り出された油圧が感圧ピストン61bに作用して負荷圧ピストン61が待機位置Tから第2ピストン47が位置する側に摺動操作されても、負荷圧ピストン61が減速制御位置Gまで摺動操作されず、負荷圧ピストン61による第2ピストン47の前進減速側への摺動操作が行われない。これにより、第2ピストン47は、変速操作部材28の最高速操作位置Mxに対応する操作位置に維持される。
HST14が前進最高速の変速状態にあり、前車輪2及び後車輪3の駆動負荷が増大すると、前進側の駆動回路22fの油圧がスプリング48による設定値以上の高圧になることがある。この場合、負荷感応減速制御部Fにおいては、図11,12に示すように、前進側の駆動回路22fから油室63に取り出された油圧によって感圧ピストン61bが押圧ピストン61aに押圧操作され、押圧ピストン61aが感圧ピストン61bによってスプリング48が位置する側に摺動操作され、負荷圧ピストン61が減速制御位置Gへ摺動操作される。変速操作部材28が変速ペダル25の操作力によって最高速操作位置Mxに維持されているので、第2ピストン47が負荷圧ピストン61による押圧操作によって、第1ピストン46に対してスプリング押圧部46bが位置する側に摺動操作される。すなわち、図11に示すように、第2ピストン47がスプリング48を圧縮側に弾性変形させつつ前進減速側に摺動操作される。すると、図12に示すように、第2ピストン47の操作力が連動ロッド50を介してフィードバックリンク31の上端部31Uに伝達され、上端部31Uが後側へ移動操作される。これにより、フィードバックリンク31は、上端側が下端部31Dを揺動中心にして後側に揺動する状態に揺動操作され、傾斜姿勢Bから傾斜姿勢Cに姿勢変更操作される。フィードバックリンク31が傾斜姿勢Cに姿勢変更されると、摺動スプール30Sがフィードバックリンク31の中間部31Nによってバルブケース30K側へ押し操作され、サーボバルブ30が減速状態に切り換え操作される。これにより、サーボシリンダ29がサーボバルブ30によって前進減速側に制御されてサーボピストン30Pが減速側に摺動操作され、斜板23がサーボピストン30Pによって減速側に傾動操作される。図13,14に示すように、サーボシリンダ29による斜板23の傾動操作が行われると、サーボシリンダ29の作動がフィードバックリンク31によってサーボバルブ30にフィードバックされ、斜板角が第2ピストン47の操作位置に対応する角度になると、フィードバックリンク31が傾斜姿勢Cから傾斜姿勢Dに姿勢変更され、サーボバルブ30がフィードバックリンク31によって中立状態に戻し操作される。これにより、サーボシリンダ29がサーボバルブ30によって停止制御され、斜板角が負荷圧ピストン61によって押圧操作された第2ピストン47の操作位置に対応する角度に維持される。
負荷感応減速制御部Fによる減速制御は、一対のガイド部材65のうちの固定側のガイド部材65(図4参照)に備えられたストッパー部67によって設定される設定低速度を減速限界速度として行なわれる。
すなわち、負荷圧ピストン61が油圧によって摺動操作されたとき、負荷圧ピストン61によって摺動操作される可動側のガイド部材65がストッパー部67に当接すると、ストッパー部67がガイド部材65を介して押圧ピストン61aの鍔部61tに支持作用する。つまり、可動側のガイド部材65を介してストッパー部67によって支持される負荷圧ピストン61の摺動位置が負荷圧ピストン61の第2ピストン47側への摺動限界として、ストッパー部67によって設定され、負荷圧ピストン61が油圧によって減速側に摺動操作されても、ストッパー部67による設定摺動限界までしか摺動操作されず、負荷感応減速制御部Fによる減速制御は、設定摺動限界に対応する設定低速度までしか行われない。
負荷感応減速制御部Fによる減速制御が行われるときの油圧の設定値は、スプリング押圧部46bを構成する調節ネジ軸の回転操作によってスプリング48の付勢力を変更設定することによって変更設定できる。
負荷感応減速制御部Fによる減速制御を、HST14が前進最高速度の変速状態に変速されている場合を例に説明したが、HST14が前進最高速度と中立状態との間の前進速度の変速状態に変速されている場合においても、前進側の駆動回路22fの油圧が設定値以上の高圧になることにより、負荷感応減速制御部Fによる減速制御が行われる。
負荷感応減速制御部Fにおいては、前進側の駆動回路22fの油圧を前車輪2及び後車輪3の駆動負荷とみなし、駆動回路22fの油圧がスプリング48による設定値以上の高圧になると、駆動回路22fからの油圧によって油圧サーボ制御部Sを減速側に制御する減速制御が行われる。この減速制御は、ストッパー部67による設定低速度を減速限界速度として行なわれる。
すなわち、駆動回路22fの油圧がスプリング48による設定油圧以上の高圧になると、この油圧によって負荷圧ピストン61が摺動操作されて、第2ピストン47が負荷圧ピストン61による押圧によってスプリング48を圧縮側に弾性変形させつつ摺動操作される。第2ピストン47の操作力が操作力伝達部としての連動ロッド50によってフィードバックリンク31に伝達され、サーボバルブ30がフィードバックリンク31によって減速状態に切り換え操作されて斜板23がサーボシリンダ29によって減速側に傾動操作される。サーボシリンダ29の作動がフィードバックリンク31によってサーボバルブ30にフィードバックされ、斜板角が第2ピストン47の摺動位置に対応する角度になると、サーボバルブ30がフィードバックリンク31によって中立状態に戻し操作されてサーボシリンダ29が停止制御される。これにより、変速操作部材28を変速ペダル25によって操作される走行位置に位置させたままにしつつ、HST14が変速操作部材28の走行位置に対応する走行速度よりも低速の走行速度の変速状態に減速制御され、前車輪2及び後車輪3の駆動負荷の増大に起因するエンジン負荷の増大を防止される。
〔別実施形態〕
(1)図15は、別の実施構造を備える操作力伝達部70を示す縦断側面図である。図16は、別の実施構造を備える操作力伝達部70を示す縦断正面図である。別の実施構造別の実施構造を備える操作力伝達部70は、第2ピストン47に形成されたリンク係止部によって構成されている。第1ピストン46の下部に切欠き穴71が形成されている。フィードバックリンク31の一端部としての上端部31Uが第1ピストン46の外部から切欠き穴72を通って第2ピストン47に至り、操作力伝達部70としてのリンク係止部に切欠き穴60で係合している。
(1)図15は、別の実施構造を備える操作力伝達部70を示す縦断側面図である。図16は、別の実施構造を備える操作力伝達部70を示す縦断正面図である。別の実施構造別の実施構造を備える操作力伝達部70は、第2ピストン47に形成されたリンク係止部によって構成されている。第1ピストン46の下部に切欠き穴71が形成されている。フィードバックリンク31の一端部としての上端部31Uが第1ピストン46の外部から切欠き穴72を通って第2ピストン47に至り、操作力伝達部70としてのリンク係止部に切欠き穴60で係合している。
(2)上記した実施形態では、フィードバックリンク31が車体上下方向に沿う姿勢で設けられた例を示したが、第1ピストン46、サーボバルブ30及びサーボシリンダ29を車体横方向に沿う方向に並ぶ配置で設け、フィードバックリンク31を車体横方向に沿う姿勢で設けてもよい。また、第1ピストン46、サーボバルブ30及びサーボシリンダ29を車体前後方向に沿う方向に並ぶ配置で設け、フィードバックリンク31を車体前後方向に沿う姿勢で設けてもよい。
(3)上記した実施形態では、静油圧式無段変速装置14の変速操作部として、油圧ポンプ20の斜板23を採用した例を示したが、油圧モータ21の斜板を採用し、油圧モータ21の斜板角変更によってHST14を変速操作する構成を採用してもよい。
(4)上記した実施形態では、前車輪2及び後車輪3が走行装置として採用された例を示したが、クローラ式の走行装置を採用してもよい。
本発明は、ユーティリティビーグルの他、トラクター、コンバイン、田植機、建機等の各種の作業車に適用できる。
2 前車輪(走行装置)
3 後車輪(走行装置)
14 静油圧式無段変速装置
20 油圧ポンプ
21 油圧モータ
22f 駆動回路
23 斜板(変速操作部)
24 変速操作装置
25 変速ペダル(変速操作具)
28 変速操作部材
29 サーボシリンダ
29P サーボピストン
30 サーボバルブ
30S 摺動スプ−ル
31 フィードバックリンク
31U 上端部(一端部)
31D 下端部(他端部)
31N 中間部
45 連動連結機構
46 第1ピストン
46b スプリング押圧部(一端部)
48 スプリング
49 摺動伝達部
50 連動ロッド(操作力伝達部)
57 切欠き穴
61 負荷圧ピストン
70 リンク係止部(操作力伝達部)
71 切欠き穴
3 後車輪(走行装置)
14 静油圧式無段変速装置
20 油圧ポンプ
21 油圧モータ
22f 駆動回路
23 斜板(変速操作部)
24 変速操作装置
25 変速ペダル(変速操作具)
28 変速操作部材
29 サーボシリンダ
29P サーボピストン
30 サーボバルブ
30S 摺動スプ−ル
31 フィードバックリンク
31U 上端部(一端部)
31D 下端部(他端部)
31N 中間部
45 連動連結機構
46 第1ピストン
46b スプリング押圧部(一端部)
48 スプリング
49 摺動伝達部
50 連動ロッド(操作力伝達部)
57 切欠き穴
61 負荷圧ピストン
70 リンク係止部(操作力伝達部)
71 切欠き穴
Claims (4)
- 走行装置を駆動する静油圧式無段変速装置の変速操作部に連係されるサーボシリンダと、前記サーボシリンダを制御するサーボバルブと、変速操作具に連係される変速操作部材とを有し、かつ、前記変速操作部材が操作されると、前記変速操作部材の操作方向に対応した変速方向に前記サーボシリンダを変速操作し、かつ、前記変速操作部材の操作量に対応した変速量だけ前記サーボシリンダを変速操作する油圧サーボ制御部と、
前記静油圧式無段変速装置の油圧ポンプと油圧モータとを接続する駆動回路に接続され、前記駆動回路から取り出された油圧によって摺動操作される負荷圧ピストンを有し、前記駆動回路の油圧が設定値以上に上昇すると、前記負荷圧ピストンによって前記油圧サーボ制御部を減速側に制御する負荷感応減速制御部と、が備えられ、
前記油圧サーボ制御部は、
前記変速操作部材に一端部が連動連結機構を介して連動連結され、他端部が前記サーボシリンダのサーボピストンに係合され、中間部が前記サーボバルブの摺動スプールに係合され、前記変速操作部材の操作力を前記摺動スプールに伝達し、かつ、前記サーボピストンの作動を前記摺動スプールにフィードバックするフィードバックリンクを有し、
前記連動連結機構は、
前記変速操作部材に連動連結され、前記変速操作部材によって摺動操作される第1ピストンと、
前記第1ピストンに相対摺動可能に内嵌された第2ピストンと、
前記第1ピストンの一端部と前記第2ピストンの一端部との間に介装され、前記第1ピストンの前進増速側の摺動を前記第2ピストンに伝達するスプリングと、
前記第1ピストンの他端部と前記第2ピストンの他端部との間に設けられ、前記第1ピストンの前進減速側の摺動を前記第2ピストンに伝達し、かつ、前記第1ピストンに対する前記第2ピストンの前進減速側への摺動を許容する摺動伝達部と、
前記第2ピストンと前記フィードバックリンクの一端部とを係合させ、前記第2ピストンの操作力を前記フィードバックリンクに伝達する操作力伝達部と、を有し、
前記負荷圧ピストンは、前記第2ピストンに対して前記スプリングが位置する側と反対側に前記第1ピストンに対して相対摺動可能に設けられ、前記駆動回路から取り出した油圧によって摺動操作されると、前記スプリングを弾性変形させつつ前記第2ピストンを前進減速側へ摺動操作する変速操作装置。 - 前記第1ピストンに切欠き穴が形成され、
前記操作力伝達部は、前記切欠き穴を通って前記第1ピストンの内部と外部とにわたって位置して前記第2ピストンと前記フィードバックリンクの一端部とを連動連結する連動ロッドである請求項1に記載の変速操作装置。 - 前記第1ピストンに切欠き穴が形成され、
前記操作力伝達部は、前記第2ピストンに形成されたリンク係止部であり、
前記フィードバックリンクの一端部が前記第1ピストンの外部から前記切欠き穴を通って前記第2ピストンに至って前記リンク係止部に係合している請求項1に記載の変速操作装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の変速操作装置を備えた作業車。
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5184466A (en) * | 1990-09-18 | 1993-02-09 | Hydromatik Gmbh | Control and regulating device for a hydrostatic transmission |
JPH11127668A (ja) * | 1997-10-29 | 1999-05-18 | Yanmar Agricult Equip Co Ltd | 移動農機の車速制御装置 |
JP2004257447A (ja) * | 2003-02-25 | 2004-09-16 | Kubota Corp | 作業車の走行変速制御装置 |
JP2010053952A (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-11 | Kubota Corp | 作業車 |
JP2014119108A (ja) * | 2012-12-19 | 2014-06-30 | Kubota Corp | 作業車 |
-
2017
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