JP2019086030A - インサートナット - Google Patents

インサートナット Download PDF

Info

Publication number
JP2019086030A
JP2019086030A JP2017212323A JP2017212323A JP2019086030A JP 2019086030 A JP2019086030 A JP 2019086030A JP 2017212323 A JP2017212323 A JP 2017212323A JP 2017212323 A JP2017212323 A JP 2017212323A JP 2019086030 A JP2019086030 A JP 2019086030A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer peripheral
bolt
nut
insert nut
inner peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017212323A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7041493B2 (ja
Inventor
慶介 橋爪
Keisuke Hashizume
慶介 橋爪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP2017212323A priority Critical patent/JP7041493B2/ja
Priority to PCT/JP2018/040644 priority patent/WO2019088217A1/ja
Publication of JP2019086030A publication Critical patent/JP2019086030A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7041493B2 publication Critical patent/JP7041493B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B37/00Nuts or like thread-engaging members
    • F16B37/04Devices for fastening nuts to surfaces, e.g. sheets, plates
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B39/00Locking of screws, bolts or nuts
    • F16B39/22Locking of screws, bolts or nuts in which the locking takes place during screwing down or tightening

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Connection Of Plates (AREA)

Abstract

【課題】ボルトとナットとを用いて部材を固定するに際し、締付作業を容易かつ効率的に行うこと。【解決手段】インサートナット10は、中心軸方向に延びる孔を有するとともに、工具が係合可能な工具係合部13を有するナット本体部11と、少なくともナット本体部11の孔12の内周面に形成され、中心軸回りに連続する螺旋状の内周ネジ溝31を有する内周ネジ部30と、中心軸方向から見て内周ネジ部30よりも径方向外側に設けられ、外周面に内周ネジ部30とは中心軸回りの反対方向に連続する螺旋状の外周ネジ溝22を有する外周ネジ部20と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、インサートナットに関する。
様々な部材を他の部材に取り付けるため、ボルトとナットとが広く用いられている。これには、互いに突き合わせた複数の部材に対し、一方の側からボルトの軸部を、各部材に形成したボルト挿通孔に挿通させ、その先端部を他方の側から突出させる。ナットは、複数の部材の他方の側から突出するボルトの軸部の先端部に螺着させる。これにより、複数の部材がボルトの頭部とナットとによって挟み込まれ、互いに固定される。
特許文献1には、このようなボルトおよびナットを用い、太陽光パネルをフレームに取り付ける構成が開示されている。
また、特許文献2には、床板パネルを、ボルトおよびナットを用い、主桁に固定する構成が開示されている。
ボルトとナットとを締結させるには、ボルトの頭部とナットとの双方に、それぞれスパナやレンチ等の各種の工具を係合させ、所定の締付方向に回転させる必要がある。このため、一人で作業を行うには、両手で工具を保持しなければならず、作業性に改善の余地がある。
さらに、特許文献1、2に開示されているように、パネルを取り付ける場合等には、パネルを挟んで一方の側に位置するボルトの頭部と、他方の側に位置するナットとに、一人の作業者では手が届かない場合がある。このような場合、ボルトの頭部とナットとに工具を掛ける作業者が、パネルの一方の側と他方の側とでそれぞれ必要となり、工数が掛かる。
また、パネルのような大型の部材を取り付ける場合に限らず、ナットが閉塞された空間内に配置され、ナットに工具を掛けること自体ができない場合もある。さらに、ナットの周囲に障害物があり、作業者の手が届きにくかったり、ナットに工具を掛けることが困難であったり、ナットに掛けた工具を回すのが困難な場合もある。
これに対し、例えば特許文献3には、レール本体の支持脚を補強ブラケットの表側に取り付けるため、補強ブラケットの裏側にナットを予め溶接しておく構成が開示されている。この構成においては、ボルトを、補強ブラケットの表側から支持脚と補強ブラケットに挿通させ、その先端部を、補強ブラケットの裏側に溶接されたナットに螺着させる。
このような構成によれば、ナットが補強ブラケットに溶接されているため、ナットに工具を掛けて抑える必要が無く、補強部材の表側からボルトのみを締め付ければよい。
しかし、特許文献3に開示されたようにナットを溶接する構成においては、ナットを溶接する手間が掛かる。特に、ナットの数が多い場合には、溶接作業に多大な手間と時間が掛かる。
また、ナットや、ナットが溶接される部材の少なくとも一方が、ステンレス鋼等からなる場合や、表面にめっき処理を施した製品である場合には、溶接を行うことで防錆性が損なわれる。このため、防錆塗料を塗布する等の防錆処理が必要となり、これにも作業の手間と時間が掛かる。
特開2016−108876号公報 特開2016−94819号公報 特開2017−149282号公報
そこでなされた本発明の目的は、ボルトとナットとを用いて部材を固定するに際し、締付作業を容易かつ効率的に行うことのできるインサートナットを提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明のインサートナットは、中心軸方向に延びる孔を有するとともに、工具が係合可能な工具係合部を有するナット本体部と、少なくとも前記ナット本体部の前記孔の内周面に形成され、前記中心軸回りに連続する螺旋状の内周ネジ溝を有する内周ネジ部と、前記中心軸方向から見て前記内周ネジ部よりも径方向外側に設けられ、外周面に前記内周ネジ部とは前記中心軸回りの反対方向に連続する螺旋状の外周ネジ溝を有する外周ネジ部と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、被取付部材の取付対象となるベース部材に形成された雌ネジ孔に外周ネジ部を螺合させると、インサートナットをベース部材に取り付けることができる。被取付部材に形成されたボルト挿通孔にボルトを挿通させ、その先端部を内周ネジ部の内周ネジ溝に螺合させると、ボルトをインサートナットに締結することができる。
ベース部材の第1面側に被取付部材を取り付ける際には、ベース部材の第2面側に、予め、外周ネジ部でインサートナットを取り付けておけば、ボルトを、ベース部材の第1面側からベース部材と被取付部材とに貫通させ、インサートナットの内周ネジ部に締め込むことができる。したがって、ボルトを締め付ける際には、インサートナットを工具等で保持する必要が無く、被取付部材のベース部材への取付作業、およびボルトの締付作業を、インサートナットが設けられたベース部材の第2面側とは反対側の、第1面側からのみの作業で行うことが可能となる。
また、インサートナットをベース部材に溶接する必要が無いので、作業効率が向上する。さらに、溶接による熱影響も生じないので、インサートナットやベース部材がステンレス鋼等からなる場合にも、防錆処理を施す手間が掛からず、作業効率が向上する。
また、外周ネジ部の外周ネジ溝は、内周ネジ部の内周ネジ溝とは反対向きに連続する。これにより、ボルトを内周ネジ部に締め込むときには、ボルトと内周ネジ部との間に生じる摩擦力によって、インサートナットがボルトの締め込み方向と同方向に回転しようとする。この場合のインサートナットの回転方向は、外周ネジ部を緩める方向ではなく、ベース部材に締め付ける方向となる。したがって、ベース部材の第1面側におけるボルトの締付にともなって、ベース部材の第2面側でインサートナットが緩むのを防ぐことができる。
本発明の一態様によれば、前記外周ネジ部は、前記ナット本体部の前記中心軸方向一端側から離間する方向に筒状に延びる筒状部を有し、前記外周ネジ溝は、前記筒状部の外周面に形成されている。
このような構成によれば、筒状部は、ナット本体部から中心軸方向に突出する。このようにして突出した筒状部を、ベース部材に形成された雌ネジ孔に締め込むことで、外周ネジ部の外周ネジ溝とベース部材の雌ネジ孔とが噛み合う長さを大きく確保することができる。これにより、インサートナットをベース部材に強固に取り付けることができる。
また、例えばインサートナットを、市販品としてのナットの外周の一部を切削して筒状部を形成することにより製造した場合においても、ナットの内周は切削されないため、内周ネジ部は本来のナットの高さ分だけ設けられている。すなわち、このように外周を切削した場合においても、内周ネジ部におけるネジ山の数は本来のナットの数と同じであるため、インサートナットと、これに螺合されるボルトとの緊締力は損なわれない。
本発明の一態様によれば、前記外周ネジ部は、前記外周ネジ部と螺合するベース部材から緩むのを抑える外周緩み止め手段を備える。
このような構成によれば、外周ネジ部の外周ネジ溝は、内周ネジ部の内周ネジ溝とは反対向きに連続するので、インサートナットからボルトを緩めるときには、ボルトと内周ネジ部との間に生じる摩擦力によって、インサートナットがボルトの緩め方向と同方向に回転しようとする。この場合のインサートナットの回転方向は、外周ネジ部を緩める方向となる。これに対し、外周緩み止め手段を備えることで、外周ネジ部がベース部材から緩むのを抑えることができ、インサートナットからボルトを緩めるときに、インサートナットがベース部材から脱落するのを防ぐことができる。
本発明の一態様によれば、前記内周ネジ部は、前記内周ネジ部と螺合するボルトが緩むのを抑える内周緩み止め手段を備える。
このような構成によれば、内周緩め止め手段によって、ボルトがインサートナットから緩むのを抑えることができる。これにより、ボルトが緩んでインサートナットから脱落するのを防ぐことができる。
本発明の一態様によれば、前記内周緩み止め手段は、前記ナット本体部に保持され、前記ボルトのネジ溝に係合する螺旋状のコイルバネ部を有するバネ部材を備える。
このような構成によれば、ボルトが緩む方向に回転すると、螺旋状のコイルバネ部は縮径する。これにより、コイルバネ部によってボルトを強く保持するような状態となり、ボルトが緩むのを抑えることができる。
このようなバネ部材を備えた内周緩み止め手段を用いることで、ボルトのトルク管理の手間が軽減され、施工効率が向上する。
本発明の一態様によれば、前記外周ネジ部と、該外周ネジ部と螺合するベース部材との締結強度が、前記内周ネジ部と、該内周ネジ部に螺合するボルトの締結強度よりも大きい。
このような構成によれば、外周ネジ部の外周ネジ溝は、内周ネジ部の内周ネジ溝とは反対向きに連続するので、インサートナットからボルトを緩めるときには、ボルトと内周ネジ部との間に生じる摩擦力によって、インサートナットがボルトの緩め方向と同方向に回転しようとする。この場合のインサートナットの回転方向は、外周ネジ部を緩める方向となる。これに対し、外周ネジ部とベース部材との締結強度を、内周ネジ部とボルトとの締結強度よりも大きくすることによって、インサートナットがボルトとともに回転するのを防ぐことができる。
本発明によれば、ボルトとナットとを用いて部材を固定するに際し、締付作業を容易かつ効率的に行うことが可能となる。
本実施形態におけるインサートナットを用いて組み立てるルーバーを示す斜視図である。 本実施形態におけるインサートナットとボルトとを用いて締結されるルーバー板と胴縁とを示す断面図である。 本実施形態におけるインサートナットをナット本体部側から見た斜視図である。 本実施形態におけるインサートナットを外周ネジ部の筒状部側から見た斜視図である。 本実施形態におけるインサートナットを胴縁に取り付ける状態を示す斜視図である。 本実施形態におけるインサートナットにボルトを螺合させようとしている状態を示す断面図である。 第2の実施形態におけるインサートナットを示す斜視図である。 本実施形態の変形例におけるインサートナットを示す断面図である。 本実施形態の他の変形例におけるインサートナットを示す断面図である。 本実施形態の他の変形例におけるインサートナットを示す断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明によるインサートナットを実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態におけるインサートナットを用いて組み立てるルーバーを示す斜視図を図1に示す。本実施形態におけるインサートナットとボルトとを用いて締結されるルーバー板と胴縁とを示す断面図を図2に示す。
図1に示されるように、ルーバー1は、被取付部材としてのルーバー板2と、ベース部材として、これら複数のルーバー板2が固定される胴縁3と、を備える。
各ルーバー板2は、長方形状の板材で、一定幅を有して帯状に延びる。ルーバー板2は、その短手方向に沿って複数枚が等間隔で配置されている。
胴縁3は、ルーバー板2の長手方向に直交して延びる。胴縁3は、複数本のルーバー板2の裏面2b側に配置されている。胴縁3は、ルーバー板2の長手方向に間隔をあけて複数本設けられている。各胴縁3は、鋼製で、例えば断面L字状をなしたアングル材からなる。胴縁3は、裏面2bに沿う取付部3aと、取付部3aの幅方向一端側から直交して延びる延伸部3bと、を一体に有する。
図2に示されるように、各ルーバー板2と胴縁3とは、ボルト5とインサートナット10とが締結されることによって、互いに固定されている。
各ルーバー板2には、胴縁3と交差する所定の位置にボルト挿通孔2hが形成されている。
また、各胴縁3の取付部3aには、ルーバー板2と交差する所定の位置に、雌ネジ孔3hが形成されている。この雌ネジ孔3hは、胴縁3の取付部3aの裏面3g側から表面3f側に向かって、中心軸回りに反時計回り(左回り)に螺旋状に連続する、いわゆる逆ネジとされている。
ボルト5は、頭部5aと軸部5bとを一体に有する。頭部5aは、例えば断面六角形状で、スパナやレンチ等の工具が係合可能となっている。軸部5bは、頭部5aから一方の側に延びるよう形成されている。軸部5bの外周面には、雄ネジ部5nが形成されている。本実施形態において、雄ネジ部5nは、軸部5bの中心軸に沿って頭部5aから離間する方向に、中心軸C回りに時計回り(右回り)に螺旋状に連続する、いわゆる順ネジの雄ネジ部溝を有する。このようなボルト5は、頭部5a側から見たときに、時計回りに回転させることで、インサートナット10に締め込むことができる。
本実施形態におけるインサートナットをナット本体部側から見た斜視図を図3に示す。本実施形態におけるインサートナットを外周ネジ部の筒状部側から見た斜視図を図4に示す。
図2〜図4に示されるように、インサートナット10は、ナット本体部11と、外周ネジ部20と、内周ネジ部30と、を備えている。
ナット本体部11は、中心軸C方向に延びる孔12を有するとともに、その外周面に、工具が係合可能な工具係合部13を有する。本実施形態において、工具係合部13は、中心軸Cに直交する断面形状が六角形状で、スパナやレンチ等の工具が係合できるようになっている。なお、工具係合部13は、断面六角形状の有底穴として、六角レンチ等の工具が係合できるようにしてもよい。
外周ネジ部20は、ナット本体部11の中心軸C方向の一端11a側から離間する方向に筒状に延びる筒状部21を有している。筒状部21は、その内周面が、ナット本体部11の孔12に連続している。
筒状部21の外周面には、外周ネジ溝22が形成されている。外周ネジ溝22は、中心軸C方向から見て、内周ネジ部30よりも径方向外側に設けられている。外周ネジ溝22は、中心軸C方向において筒状部21の先端部21aから基端部21b側に向かって、中心軸C回りに反時計回り(左回り)に螺旋状に連続する、いわゆる逆ネジとされている。外周ネジ溝22は、後述する内周ネジ部30の内周ネジ溝31とは、中心軸C回りの反対方向に螺旋状に連続する。外周ネジ部20は、本実施形態の場合、胴縁3の雌ネジ孔3hに締め込まれる。したがって、外周ネジ溝22は、胴縁3の雌ネジ孔3hに噛み合うネジ径に設定されている。
ここで、外周ネジ部20の外径は、ナット本体部11の外径よりも小さく設定されている。これにより、ナット本体部11が外周ネジ部20よりも径方向外側に拡がり、ナット本体部11において胴縁3に対向する側(筒状部21側)に、中心軸Cに直交するナット座面11fが形成される。これにより、外周ネジ部20を胴縁3の雌ネジ孔3hに締め込むと、ナット座面11fが胴縁3の裏面3gに突き当たる。インサートナット10を胴縁3の雌ネジ孔3hに所定以上のトルクで締め付けると、外周ネジ部20が中心軸C方向に弾性変形して伸びて緊張力を発揮し、ナット座面11fと胴縁3の裏面3gとの間の摩擦力、および外周ネジ溝22と雌ネジ孔3hとの間の摩擦力が増す。これによって、インサートナット10を確実に胴縁3に締結される。
内周ネジ部30は、内周ネジ溝31を有する。内周ネジ溝31は、ナット本体部11の孔12の内周面から外周ネジ部20の筒状部21の内周面にわたって連続して形成されている。内周ネジ溝31は、筒状部21の先端部21aからナット本体部11に向かって、中心軸C回りに時計回り(右回り)に螺旋状に連続する、いわゆる順ネジとされている。本実施形態の場合、内周ネジ部30には、ボルト5の軸部5bが締め込まれる。したがって、内周ネジ溝31は、ボルト5の軸部5bの雄ネジ溝に螺合するネジ径に設定されている。
この内周ネジ溝31が形成されることで、外周ネジ部20の筒状部21は、外周面に外周ネジ溝22を有し、内周面に内周ネジ溝31を有する。筒状部21の径方向の厚みは、外周ネジ溝22の溝部と、内周ネジ溝31の溝部との間隔が、少なくとも筒状部21の所定の強度を確保できるように設定する。具体的には、外周ネジ溝22の溝部と、内周ネジ溝31の溝部との間隔が、ナットとしての最低限の強度を維持可能な肉厚以上確保できるように、筒状部21の径方向の厚みを形成するのが好ましい。例えば、内周ネジ溝31を、ISOのメートルねじ規格においてネジ径を「M8」とする場合、外周ネジ溝22は、ネジ径を「M12」、あるいはそれ以上とするのが好ましい 。
また、筒状部21の長さは、インサートナット10が取付対象(本実施形態の場合は、胴縁3の雌ネジ孔3h)から不用意に脱落するのを防ぐため、雌ネジ孔3hに噛み合う外周ネジ溝22が、2山(周方向に2周)以上、より好ましくは2.5山以上形成できるように設定するのが好ましい。
本実施形態において、筒状部21の長さは、外周ネジ部20が締め込まれる胴縁3の取付部3aの板厚と同等の厚さに設定されている。これにより、外周ネジ部20と胴縁3の雌ネジ孔3hとの中心軸C方向における噛合長さを長く確保することができる。また、これにより、内周ネジ部30の内周ネジ溝31の中心軸C方向の長さを大きく確保でき、ボルト5と内周ネジ部30との噛合長さを長く確保することができる。
上記したようなインサートナット10は、外周ネジ部20を胴縁3の雌ネジ孔3hに締め込むことで、胴縁3の裏面3g側に装着される。
このとき、外周ネジ部20と胴縁3との締結強度が、内周ネジ部30とボルト5との締結強度よりも大きくなるようにするのが好ましい。外周ネジ溝22の外径が、内周ネジ溝31の内径よりも大きいので、外周ネジ溝22と胴縁3の雌ネジ孔3hとの間に生じる摩擦力は、内周ネジ溝31とボルト5の雄ネジ部5nとの間に生じる摩擦力よりも大きくなりやすい。
さらに、外周ネジ部20が、螺合する胴縁3から緩むのを抑えるよう、外周緩み止め手段28を備えるのが好ましい。本実施形態において、外周ネジ部20は、外周緩み止め手段28として、メック加工が施されている。メック加工とは、接着剤が封入されたマイクロカプセルを含んだ配合物からなる緩み止め材料を、外周ネジ溝22に予め塗布することで、外周ネジ溝22の表面に、緩み止め材料からなる膜28mを形成するものである。外周ネジ部20を胴縁3の雌ネジ孔3hに締め込むと、膜に含まれるマイクロカプセルが破れ、接着剤がカプセル外に流出することで、外周ネジ溝22と雌ネジ孔3hとの締結強度を高める。
外周緩み止め手段28としては、メック加工に限らず、いわゆるネジロック剤を塗布したり、その他の緩み止め加工を外周ネジ部20に施すものとしてもよい。
インサートナット10は、ナット本体部11の中心軸Cに沿った高さが、ナットの規格に従うように製造されるのが望ましいが、インサートナット10を、市販品としてのナットの外周の一部を切削して筒状部21を形成することにより製造してもよい。この場合には、ナットの外周が切削されるために、ナット本体部11の中心軸Cに沿った高さが、ナットの規格から外れる可能性がある。しかし、この場合においても、ナットの内周は切削されないため、内周ネジ部30は本来のナットの高さ分だけ設けられている。すなわち、このように外周を切削した場合においても、内周ネジ部30におけるネジ山の数は本来のナットの数と同じであるため、インサートナット10と、これに螺合されるボルト5との緊締力は損なわれない。
本実施形態においては、胴縁3やインサートナット10は、表面にめっき処理が施されている。
上記したようなインサートナット10を用いて、胴縁3にルーバー板2を固定するには、以下のようにする。
本実施形態におけるインサートナットを胴縁に取り付ける状態を示す斜視図を図5に示す。本実施形態におけるインサートナットを胴縁に取り付けた状態を示す断面図を図6に示す。
図5、図6に示されるように、まず、胴縁3にルーバー板2を取り付けるに先立ち、予め、胴縁3にインサートナット10を取り付けておく。これには、インサートナット10の外周ネジ部20を、胴縁3の取付部3aに形成された雌ネジ孔3hに締め込む。インサートナット10の締付には、工具係合部13に、スパナやレンチ等の工具を係合させ、中心軸C回りにインサートナット10を回転させる。外周ネジ部20は、逆ネジであるので、インサートナット10は、ナット本体部11側(胴縁3の裏面3gに対向する側)から見て、中心軸C回りに反時計方向に回転させることで締め込まれる。
インサートナット10は、胴縁3に設けられた各雌ネジ孔3hに取り付ける。このようなインサートナット10の取付作業は、工場等で行うことができる。
これにより、胴縁3の雌ネジ孔3hにはインサートナット10の外周ネジ部20が螺合され、したがって、胴縁3の雌ネジ孔3h内には、インサートナット10の内周ネジ部30が位置することになる。
次いで、ルーバー板2の裏面2bを、胴縁3の取付部3aの表面3fに突き合わせてセットする。このとき、ルーバー板2は、ボルト挿通孔2hの中心が胴縁3の雌ネジ孔3hの中心に一致するよう位置合わせする。
続いて、胴縁3の表面3f側、すなわちルーバー板2から、ボルト5の軸部5bを、ボルト挿通孔2hを介して、雌ネジ孔3h内のインサートナット10の内周ネジ部30に締め込む。ボルト5の締付には、頭部5aに、スパナやレンチ等の工具を係合させ、中心軸C回りに回転させる。ボルト5の雄ネジ部5nおよび内周ネジ部30の内周ネジ溝31は、順ネジであるので、ボルト5は、頭部5a側(胴縁3の表面3fに対向する側)から見て、中心軸C回りに時計方向に回転させることで締め込まれる。
図2に示されるように、ボルト5の頭部5aがルーバー板2の表面2aに形成された凹部2kの底面に突き当たった後、ボルト5を所定のトルクで締め付けることで、軸部5bに緊張力が生じ、ボルト5がインサートナット10に締結される。これにより、ルーバー板2と胴縁3の取付部3aとは、ボルト5の頭部5aとインサートナット10のナット座面11fとの間に挟み込まれて固定される。
上記と同様のボルト5の締付作業を、ルーバー板2の各ボルト挿通孔2hに対して繰り返し行うことで、ルーバー板2が胴縁3に取り付けられ、ルーバー1の組み立てを行うことができる。
上述したように、インサートナット10は、中心軸C方向に延びる孔12を有するとともに、工具が係合可能な工具係合部13を有するナット本体部11と、少なくともナット本体部11の孔12の内周面に形成され、中心軸C回りに連続する螺旋状の内周ネジ溝31を有する内周ネジ部30と、中心軸C方向から見て内周ネジ部30よりも径方向外側に設けられ、外周面に内周ネジ部30とは中心軸C回りの反対方向に連続する螺旋状の外周ネジ溝22を有する外周ネジ部20と、を備える。
このような構成によれば、胴縁3に形成された雌ネジ孔3hに外周ネジ部20を螺合させることで、インサートナット10を胴縁3に取り付けることができる。胴縁3に形成された雌ネジ孔3hを通してボルト5を挿通させ、その軸部5bを内周ネジ部30の内周ネジ溝31に螺合させると、ボルト5をインサートナット10に締結することができる。
胴縁3の表面3f側にルーバー板2を取り付ける際には、胴縁3の裏面3g側に、予め、外周ネジ部20でインサートナット10を取り付けておく。これにより、ボルト5を、胴縁3の表面3f側から胴縁3とルーバー板2とを貫通させてインサートナット10の内周ネジ部30に締め込むことができる。したがって、ボルト5を締め付ける際には、インサートナット10を工具等で保持する必要が無く、ルーバー板2の胴縁3への取付作業、ボルト5の締付作業を、インサートナット10が設けられた裏面3g側とは反対側の、表面3f側からのみの作業で行うことが可能となる。
また、インサートナット10を胴縁3に溶接する必要が無いので、作業効率が向上する。さらに、溶接による熱影響も生じないので、インサートナット10や胴縁3がステンレス鋼等からなる場合にも、防錆処理を施す手間が掛からず、作業効率が向上する。
また、溶接による熱影響を避けることができるので、インサートナット10や胴縁3の耐候性は、その母材や表面処理仕様に準ずる性能が期待できる。
さらに、溶接を行わなくて済むため、溶接熱による胴縁3の歪み等が生じるのも避けることができる。
また、ボルト5を内周ネジ部30に締め込むときには、ボルト5と内周ネジ部30との間に生じる摩擦力によって、インサートナット10がボルト5の締め込み方向と同方向に回転しようとする。外周ネジ部20の外周ネジ溝22は、内周ネジ部30の内周ネジ溝31とは反対向きに連続するので、この場合のインサートナット10の回転方向は、外周ネジ部20を緩める方向ではなく、外周ネジ部20を胴縁3に締め付ける方向となる。したがって、胴縁3の表面3f側におけるボルト5の締付にともなって、胴縁3の裏面3g側でインサートナット10が緩むのを防ぐことができる。
さらに、通常のナットを胴縁3に溶接する場合には、溶接の際にナットが位置ズレしてしまう可能性がある。これに対し、上記のインサートナット10を胴縁3に取り付けるには、雌ネジ孔3hが機械加工のねじ切りによって形成されるので、雌ネジ孔3hの位置精度を確保することができる。したがって、雌ネジ孔3hに取り付けられるインサートナット10の位置、すなわちボルト5の位置を高精度に確保することができる。
したがって、ボルト5とインサートナット10とを用いてルーバー板2を胴縁3に固定するに際し、ボルト5の締付作業を容易かつ効率的に行うことが可能となる。
また、外周ネジ部20は、ナット本体部11の中心軸C方向の一端11a側から離間する方向に筒状に延びる筒状部21を有し、外周ネジ溝22は、筒状部21の外周面に形成されている。
このような構成によれば、筒状部21は、ナット本体部11から中心軸C方向に突出する。このようにして突出した筒状部21を、胴縁3に形成された雌ネジ孔3hに締め込むことで、外周ネジ部20の外周ネジ溝22と胴縁3の雌ネジ孔3hとが噛み合う長さを大きく確保することができる。これにより、インサートナット10を胴縁3に強固に取り付けることができる。
また、内周ネジ溝31が、ナット本体部11の孔12から筒状部21の内周面にわたって形成されているので、ボルト5と内周ネジ部30とが噛み合う長さを大きく確保することができる。これにより、ボルト5の締結強度を確保することができる。
このようにして、筒状部21が胴縁3の内部に入り込むことで、ナット本体部11に形成する内周ネジ溝31の中心軸C方向の長さを小さくすることも可能である。これにより、ナット本体部11の中心軸C方向における厚みを小さくすることができ、インサートナット10の軽量化を図ることも可能となる。
また、外周ネジ部20は、胴縁3から緩むのを抑える外周緩み止め手段28、本実施形態においてはより詳細には、メック加工として形成された緩み止め材料からなる膜28mを備える。
このような構成によれば、外周ネジ部20の外周ネジ溝22は、内周ネジ部30の内周ネジ溝31とは反対向きに連続するので、インサートナット10からボルト5を緩めるときには、ボルト5と内周ネジ部30との間に生じる摩擦力によって、インサートナット10がボルト5の緩め方向と同方向に回転しようとする。この場合のインサートナット10の回転方向は、外周ネジ部20を緩める方向となる。これに対し、メック加工等の外周緩み止め手段28を備えることで、外周ネジ部20が胴縁3から緩むのを抑えることができ、インサートナット10からボルト5を緩めるときに、インサートナット10が胴縁3から脱落するのを防ぐことができる。
また、インサートナット10は、外周ネジ部20と胴縁3との締結強度が、内周ネジ部30とボルト5との締結強度よりも大きくすることができる。
逆ネジである外周ネジ部20の外周ネジ溝22は、順ネジである内周ネジ部30の内周ネジ溝31とは反対向きに連続するので、インサートナット10からボルト5を緩めるときには、ボルト5と内周ネジ部30との間に生じる摩擦力によって、インサートナット10がボルト5の緩め方向と同方向に回転しようとする。この場合のインサートナット10の回転方向は、外周ネジ部20を緩める方向となる。外周ネジ部20と胴縁3との締結強度が、内周ネジ部30とボルト5との締結強度よりも大きくすることによって、インサートナット10がボルト5とともに回転するのを防ぐことができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明にかかるナットの第2の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第2の実施形態においては、上記第1の実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
第2の実施形態におけるインサートナットを示す斜視図を図7に示す。
図7に示されるように、インサートナット10Bは、上記第1の実施形態のインサートナット10と同様、ナット本体部11Bと、外周ネジ部20と、内周ネジ部30と、を備えている。
インサートナット10Bにおけるナット本体部11Bは、外周ネジ部20が形成された側とは反対側に、多角形状、例えば六角形状の凹部18が形成されている。凹部18は、中心軸C方向から見て円形で、その内径は、孔12の内径よりも大きい。
さらに、ナット本体部11Bには、凹部18内と、ナット本体部11Bの径方向外側とを連通する係止孔19が形成されている。
インサートナット10Bは、ナット本体部11Bに、内周緩み止め手段38として、バネ部材40を内蔵する。バネ部材40は、バネ性を有した線材からなり、コイルバネ部41と、係止端部42と、を一体に有する。
コイルバネ部41は、線材が螺旋状に巻き回されて形成されている。コイルバネ部41は、凹部18の内側に収容され、その外径が、凹部18の内径と略同等に形成されている。コイルバネ部41は、インサートナット10Bの内周ネジ部30に締め込まれるボルト5の雄ネジ部5nに螺合するよう、その内径および中心軸C方向のピッチが設定されている。
係止端部42は、バネ部材40を形成する線材の端部が、コイルバネ部41の一端から径方向外側に折り曲げられることで形成されている。係止端部42は、ナット本体部11Bの係止孔19内に挿入(係止)されている。係止端部42が係止孔19に係止されることで、バネ部材40が、中心軸C方向および中心軸C回りの周方向に、一定寸法以上移動するのを規制する。
このようなインサートナット10Bは、上記第1の実施形態のインサートナット10と同様、胴縁3(図2参照)の雌ネジ孔3hに外周ネジ部20を締め込むことで、胴縁3に取り付けられる。
インサートナット10Bの内周ネジ部30に、ボルト5の軸部5b(図2参照)を締め込むと、その先端部が、バネ部材40のコイルバネ部41に螺合する。
何らかの要因により、ボルト5が緩む方向に回転すると、螺旋状のコイルバネ部41は、ボルト5の雄ネジ部5nとの間に生じる摩擦力によって、ボルト5とともに、ボルト5が緩む方向に回転しようとする。しかし、コイルバネ部41は、その一端に形成された係止端部41bがナット本体部11Bに係止されているので、ボルト5とともに回転することができず、ボルト5が緩む方向にねじられることになる。すると、コイルバネ部41は、縮径することになる。これにより、コイルバネ部41とボルト5の雄ネジ部5nとの間に生じる摩擦力が高まり、ボルト5を強く保持するような状態となる。その結果、バネ部材40により、ボルト5が緩むのが抑えられる。
上述したようなインサートナット10Bによれば、上記第1の実施形態のインサートナット10と同様にして、ボルト5とインサートナット10Bとを用いてルーバー板2を胴縁3に固定するに際し、ボルト5の締付作業を容易かつ効率的に行うことが可能となる。
さらに、インサートナット10Bは、内周緩み止め手段38として、バネ部材40を備えることで、ボルト5が不用意に緩むのを抑えることができる。
このようなバネ部材40を備えた内周緩み止め手段38により、ボルト5のトルク管理の手間が軽減され、施工効率が向上する。
(その他の実施形態)
なお、本発明のナットは、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、筒状部21の長さを、胴縁3の取付部3aの板厚と同等としたが、強度を十分に確保できるのであれば、胴縁3の取付部3aの板厚よりも短くすることも可能である。
また、上記実施形態においては、筒状部21の長さは、外周ネジ部20が締め込まれる胴縁3の取付部3aの板厚と同等の厚さに設定されていた。すなわち、図2に示されるように、インサートナット10の筒状部21の先端が、胴縁3のルーバー板2に対向する表面3fと略一致するように設けられていたが、これに限られない。例えば製作誤差等により、図8に示されるように、筒状部21が胴縁3の表面3fから突出するように設けられていても構わない。このような場合を許容するためには、ルーバー板2のボルト挿通孔2hの内径を、筒状部21の外径よりも大きくするとよい。
また、外周ネジ部20は、ナット本体部11、11Bから突出する筒状部21を備えない構成とすることも可能である。
例えば、図9に示すように、外周ネジ溝22を、ナット本体部11Cの外周面の中心軸C方向の一部に形成するようにしてもよい。すなわち、上記実施形態においては、外周ネジ部20の外径は、ナット本体部11の外径よりも小さく設定されていたが、この場合においては、外周ネジ部20の外径がナット本体部11Cの外径と略同等に設定された構成となっている。このようなインサートナット10Cは、外周ネジ溝22を、胴縁3の雌ネジ孔3hに締め込むことで、胴縁3に取り付けられる。
また、図10に示されるように、外周ネジ部20Dの外径をナット本体部11Dの外径よりも大きく設定することも可能である。
このような場合においては、インサートナット10の強度を高めることができる。
また、外周ネジ溝22Dの外径が、内周ネジ溝31の内径よりも更に大きくなるので、インサートナット10からボルト5を緩めるときに、外周ネジ溝22Dと胴縁3の雌ネジ孔3hとの間に生じる摩擦力は、内周ネジ溝31とボルト5の雄ネジ部5nとの間に生じる摩擦力よりも、更に大きくなりやすい。これにより、インサートナット10からボルト5を緩めるときに、インサートナット10がボルト5とともに回転するのを、更に効果的に防ぐことができる。
また、上記第2の実施形態では、内周緩み止め手段38として、バネ部材40を備えるようにしたが、ボルト5の緩み止め効果が得られるのであれば、外周緩み止め手段28と同様に、各種の緩み止め剤を用いてもよい。
また、上記の実施形態においては、インサートナット10、10Bを、胴縁3へのルーバー板2の固定に使用したが、これに限られないことは言うまでもない。建築において他の部材間の固定接合にも適用可能であることはもとより、車両や飛行機等の様々な機械の製造等、他の分野においても適用可能であることは言うまでもない。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
3 胴縁(ベース部材) 22 外周ネジ溝
5 ボルト 28 外周緩み止め手段
10、10B インサートナット 30 内周ネジ部
11、11B ナット本体部 31 内周ネジ溝
12 孔 38 内周緩み止め手段
13 工具係合部 40 バネ部材
20 外周ネジ部 41 コイルバネ部
21 筒状部 C 中心軸

Claims (6)

  1. 中心軸方向に延びる孔を有するとともに、工具が係合可能な工具係合部を有するナット本体部と、
    少なくとも前記ナット本体部の前記孔の内周面に形成され、前記中心軸回りに連続する螺旋状の内周ネジ溝を有する内周ネジ部と、
    前記中心軸方向から見て前記内周ネジ部よりも径方向外側に設けられ、外周面に前記内周ネジ部とは前記中心軸回りの反対方向に連続する螺旋状の外周ネジ溝を有する外周ネジ部と、
    を備えることを特徴とするインサートナット。
  2. 前記外周ネジ部は、前記ナット本体部の前記中心軸方向一端側から離間する方向に筒状に延びる筒状部を有し、
    前記外周ネジ溝は、前記筒状部の外周面に形成されている、請求項1に記載のインサートナット。
  3. 前記外周ネジ部は、前記外周ネジ部と螺合するベース部材から緩むのを抑える外周緩み止め手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のインサートナット。
  4. 前記内周ネジ部は、前記内周ネジ部と螺合するボルトが緩むのを抑える内周緩み止め手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のインサートナット。
  5. 前記内周緩み止め手段は、前記ナット本体部に保持され、前記ボルトのネジ溝に係合する螺旋状のコイルバネ部を有するバネ部材を備える、請求項4に記載のインサートナット。
  6. 前記外周ネジ部と、該外周ネジ部と螺合するベース部材との締結強度が、前記内周ネジ部と、該内周ネジ部に螺合するボルトの締結強度よりも大きいことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のインサートナット。
JP2017212323A 2017-11-02 2017-11-02 インサートナット Active JP7041493B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017212323A JP7041493B2 (ja) 2017-11-02 2017-11-02 インサートナット
PCT/JP2018/040644 WO2019088217A1 (ja) 2017-11-02 2018-11-01 インサートナット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017212323A JP7041493B2 (ja) 2017-11-02 2017-11-02 インサートナット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019086030A true JP2019086030A (ja) 2019-06-06
JP7041493B2 JP7041493B2 (ja) 2022-03-24

Family

ID=66331932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017212323A Active JP7041493B2 (ja) 2017-11-02 2017-11-02 インサートナット

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7041493B2 (ja)
WO (1) WO2019088217A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021071178A (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 株式会社清水合金製作所 面間伸縮型バルブ
JP7281009B1 (ja) 2022-11-07 2023-05-24 大成建設株式会社 建築資材、および取付金物

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115143179A (zh) * 2021-03-30 2022-10-04 中国航发商用航空发动机有限责任公司 燃烧室前支撑的紧固装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50135866U (ja) * 1974-04-25 1975-11-08
JP2001107936A (ja) * 1999-10-13 2001-04-17 Arutesu:Kk ナットの固着構造
JP2003065312A (ja) * 2001-08-27 2003-03-05 Meidensha Corp 六角ナット
WO2005121570A1 (ja) * 2004-06-07 2005-12-22 Sit Co., Ltd. 脱落防止具および緩み止めナット
JP2010138340A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Nsk Ltd 接着剤、並びにネジ部材及びナット部材
JP2011510242A (ja) * 2008-01-24 2011-03-31 アキュメント ゲーエムベーハー ウント コー オーハーゲー ねじ込みインサートおよび車両用部品

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4948935A (ja) * 1972-09-14 1974-05-11
JP3013040U (ja) * 1994-12-26 1995-06-27 敏行 小泉 緩み防止ナット

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50135866U (ja) * 1974-04-25 1975-11-08
JP2001107936A (ja) * 1999-10-13 2001-04-17 Arutesu:Kk ナットの固着構造
JP2003065312A (ja) * 2001-08-27 2003-03-05 Meidensha Corp 六角ナット
WO2005121570A1 (ja) * 2004-06-07 2005-12-22 Sit Co., Ltd. 脱落防止具および緩み止めナット
JP2011510242A (ja) * 2008-01-24 2011-03-31 アキュメント ゲーエムベーハー ウント コー オーハーゲー ねじ込みインサートおよび車両用部品
JP2010138340A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Nsk Ltd 接着剤、並びにネジ部材及びナット部材

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021071178A (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 株式会社清水合金製作所 面間伸縮型バルブ
JP7388877B2 (ja) 2019-10-31 2023-11-29 株式会社清水合金製作所 面間伸縮型バルブ
JP7281009B1 (ja) 2022-11-07 2023-05-24 大成建設株式会社 建築資材、および取付金物
JP2024067665A (ja) * 2022-11-07 2024-05-17 大成建設株式会社 建築資材、および取付金物

Also Published As

Publication number Publication date
JP7041493B2 (ja) 2022-03-24
WO2019088217A1 (ja) 2019-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2019088217A1 (ja) インサートナット
JP5319302B2 (ja) 脱落防止具
JP3220888U (ja) ワッシャ組込みねじ
JP2008223937A (ja) 締結具
JP2006248486A (ja) 車両用ルーフアンテナ取付け装置
JP5388290B2 (ja) 締結部材
US10495131B2 (en) Blind nut, a blind nut assembly and mounting structure thereof
JP2008298218A (ja) ボルト緩み止め構造
JP2004211753A (ja) ナット及びこれとボルトとの組合せ
KR101907342B1 (ko) 풀림방지너트
JP2011196449A (ja) 締結具、締結方法及びおねじの製造方法
JP2016223620A (ja) アンカーボルト
JP2009107058A (ja) 作業工具用ソケット
JP6943363B2 (ja) 外装部材取付方法
CN206190716U (zh) 防松垫圈组件
JP6576901B2 (ja) ボルト・ナットの弛み止め構造
JP2009058030A (ja) 緩み防止機構付座金
JP2013064415A (ja) ナットおよび締付部材
KR20130139050A (ko) 체결력을 높인 볼트너트 결합체
JP7281009B1 (ja) 建築資材、および取付金物
JP2017106603A (ja) 締結構造
JP2021028525A (ja) 盗難防止用ボルトキャップ
JP2020070810A (ja) 緩み止めナットおよび設置構造物の補修方法
JPH1082411A (ja) 脱落防止用補助具及びこれを含む脱落防止雄ねじ部材
JP2010151287A (ja) ナット本体およびボルト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210907

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7041493

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150