JP2019086030A - インサートナット - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2には、床板パネルを、ボルトおよびナットを用い、主桁に固定する構成が開示されている。
さらに、特許文献1、2に開示されているように、パネルを取り付ける場合等には、パネルを挟んで一方の側に位置するボルトの頭部と、他方の側に位置するナットとに、一人の作業者では手が届かない場合がある。このような場合、ボルトの頭部とナットとに工具を掛ける作業者が、パネルの一方の側と他方の側とでそれぞれ必要となり、工数が掛かる。
このような構成によれば、ナットが補強ブラケットに溶接されているため、ナットに工具を掛けて抑える必要が無く、補強部材の表側からボルトのみを締め付ければよい。
また、ナットや、ナットが溶接される部材の少なくとも一方が、ステンレス鋼等からなる場合や、表面にめっき処理を施した製品である場合には、溶接を行うことで防錆性が損なわれる。このため、防錆塗料を塗布する等の防錆処理が必要となり、これにも作業の手間と時間が掛かる。
すなわち、本発明のインサートナットは、中心軸方向に延びる孔を有するとともに、工具が係合可能な工具係合部を有するナット本体部と、少なくとも前記ナット本体部の前記孔の内周面に形成され、前記中心軸回りに連続する螺旋状の内周ネジ溝を有する内周ネジ部と、前記中心軸方向から見て前記内周ネジ部よりも径方向外側に設けられ、外周面に前記内周ネジ部とは前記中心軸回りの反対方向に連続する螺旋状の外周ネジ溝を有する外周ネジ部と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、被取付部材の取付対象となるベース部材に形成された雌ネジ孔に外周ネジ部を螺合させると、インサートナットをベース部材に取り付けることができる。被取付部材に形成されたボルト挿通孔にボルトを挿通させ、その先端部を内周ネジ部の内周ネジ溝に螺合させると、ボルトをインサートナットに締結することができる。
ベース部材の第1面側に被取付部材を取り付ける際には、ベース部材の第2面側に、予め、外周ネジ部でインサートナットを取り付けておけば、ボルトを、ベース部材の第1面側からベース部材と被取付部材とに貫通させ、インサートナットの内周ネジ部に締め込むことができる。したがって、ボルトを締め付ける際には、インサートナットを工具等で保持する必要が無く、被取付部材のベース部材への取付作業、およびボルトの締付作業を、インサートナットが設けられたベース部材の第2面側とは反対側の、第1面側からのみの作業で行うことが可能となる。
また、インサートナットをベース部材に溶接する必要が無いので、作業効率が向上する。さらに、溶接による熱影響も生じないので、インサートナットやベース部材がステンレス鋼等からなる場合にも、防錆処理を施す手間が掛からず、作業効率が向上する。
また、外周ネジ部の外周ネジ溝は、内周ネジ部の内周ネジ溝とは反対向きに連続する。これにより、ボルトを内周ネジ部に締め込むときには、ボルトと内周ネジ部との間に生じる摩擦力によって、インサートナットがボルトの締め込み方向と同方向に回転しようとする。この場合のインサートナットの回転方向は、外周ネジ部を緩める方向ではなく、ベース部材に締め付ける方向となる。したがって、ベース部材の第1面側におけるボルトの締付にともなって、ベース部材の第2面側でインサートナットが緩むのを防ぐことができる。
このような構成によれば、筒状部は、ナット本体部から中心軸方向に突出する。このようにして突出した筒状部を、ベース部材に形成された雌ネジ孔に締め込むことで、外周ネジ部の外周ネジ溝とベース部材の雌ネジ孔とが噛み合う長さを大きく確保することができる。これにより、インサートナットをベース部材に強固に取り付けることができる。
また、例えばインサートナットを、市販品としてのナットの外周の一部を切削して筒状部を形成することにより製造した場合においても、ナットの内周は切削されないため、内周ネジ部は本来のナットの高さ分だけ設けられている。すなわち、このように外周を切削した場合においても、内周ネジ部におけるネジ山の数は本来のナットの数と同じであるため、インサートナットと、これに螺合されるボルトとの緊締力は損なわれない。
このような構成によれば、外周ネジ部の外周ネジ溝は、内周ネジ部の内周ネジ溝とは反対向きに連続するので、インサートナットからボルトを緩めるときには、ボルトと内周ネジ部との間に生じる摩擦力によって、インサートナットがボルトの緩め方向と同方向に回転しようとする。この場合のインサートナットの回転方向は、外周ネジ部を緩める方向となる。これに対し、外周緩み止め手段を備えることで、外周ネジ部がベース部材から緩むのを抑えることができ、インサートナットからボルトを緩めるときに、インサートナットがベース部材から脱落するのを防ぐことができる。
このような構成によれば、内周緩め止め手段によって、ボルトがインサートナットから緩むのを抑えることができる。これにより、ボルトが緩んでインサートナットから脱落するのを防ぐことができる。
このような構成によれば、ボルトが緩む方向に回転すると、螺旋状のコイルバネ部は縮径する。これにより、コイルバネ部によってボルトを強く保持するような状態となり、ボルトが緩むのを抑えることができる。
このようなバネ部材を備えた内周緩み止め手段を用いることで、ボルトのトルク管理の手間が軽減され、施工効率が向上する。
このような構成によれば、外周ネジ部の外周ネジ溝は、内周ネジ部の内周ネジ溝とは反対向きに連続するので、インサートナットからボルトを緩めるときには、ボルトと内周ネジ部との間に生じる摩擦力によって、インサートナットがボルトの緩め方向と同方向に回転しようとする。この場合のインサートナットの回転方向は、外周ネジ部を緩める方向となる。これに対し、外周ネジ部とベース部材との締結強度を、内周ネジ部とボルトとの締結強度よりも大きくすることによって、インサートナットがボルトとともに回転するのを防ぐことができる。
本実施形態におけるインサートナットを用いて組み立てるルーバーを示す斜視図を図1に示す。本実施形態におけるインサートナットとボルトとを用いて締結されるルーバー板と胴縁とを示す断面図を図2に示す。
図1に示されるように、ルーバー1は、被取付部材としてのルーバー板2と、ベース部材として、これら複数のルーバー板2が固定される胴縁3と、を備える。
各ルーバー板2は、長方形状の板材で、一定幅を有して帯状に延びる。ルーバー板2は、その短手方向に沿って複数枚が等間隔で配置されている。
胴縁3は、ルーバー板2の長手方向に直交して延びる。胴縁3は、複数本のルーバー板2の裏面2b側に配置されている。胴縁3は、ルーバー板2の長手方向に間隔をあけて複数本設けられている。各胴縁3は、鋼製で、例えば断面L字状をなしたアングル材からなる。胴縁3は、裏面2bに沿う取付部3aと、取付部3aの幅方向一端側から直交して延びる延伸部3bと、を一体に有する。
各ルーバー板2には、胴縁3と交差する所定の位置にボルト挿通孔2hが形成されている。
また、各胴縁3の取付部3aには、ルーバー板2と交差する所定の位置に、雌ネジ孔3hが形成されている。この雌ネジ孔3hは、胴縁3の取付部3aの裏面3g側から表面3f側に向かって、中心軸回りに反時計回り(左回り)に螺旋状に連続する、いわゆる逆ネジとされている。
図2〜図4に示されるように、インサートナット10は、ナット本体部11と、外周ネジ部20と、内周ネジ部30と、を備えている。
ナット本体部11は、中心軸C方向に延びる孔12を有するとともに、その外周面に、工具が係合可能な工具係合部13を有する。本実施形態において、工具係合部13は、中心軸Cに直交する断面形状が六角形状で、スパナやレンチ等の工具が係合できるようになっている。なお、工具係合部13は、断面六角形状の有底穴として、六角レンチ等の工具が係合できるようにしてもよい。
筒状部21の外周面には、外周ネジ溝22が形成されている。外周ネジ溝22は、中心軸C方向から見て、内周ネジ部30よりも径方向外側に設けられている。外周ネジ溝22は、中心軸C方向において筒状部21の先端部21aから基端部21b側に向かって、中心軸C回りに反時計回り(左回り)に螺旋状に連続する、いわゆる逆ネジとされている。外周ネジ溝22は、後述する内周ネジ部30の内周ネジ溝31とは、中心軸C回りの反対方向に螺旋状に連続する。外周ネジ部20は、本実施形態の場合、胴縁3の雌ネジ孔3hに締め込まれる。したがって、外周ネジ溝22は、胴縁3の雌ネジ孔3hに噛み合うネジ径に設定されている。
本実施形態において、筒状部21の長さは、外周ネジ部20が締め込まれる胴縁3の取付部3aの板厚と同等の厚さに設定されている。これにより、外周ネジ部20と胴縁3の雌ネジ孔3hとの中心軸C方向における噛合長さを長く確保することができる。また、これにより、内周ネジ部30の内周ネジ溝31の中心軸C方向の長さを大きく確保でき、ボルト5と内周ネジ部30との噛合長さを長く確保することができる。
このとき、外周ネジ部20と胴縁3との締結強度が、内周ネジ部30とボルト5との締結強度よりも大きくなるようにするのが好ましい。外周ネジ溝22の外径が、内周ネジ溝31の内径よりも大きいので、外周ネジ溝22と胴縁3の雌ネジ孔3hとの間に生じる摩擦力は、内周ネジ溝31とボルト5の雄ネジ部5nとの間に生じる摩擦力よりも大きくなりやすい。
さらに、外周ネジ部20が、螺合する胴縁3から緩むのを抑えるよう、外周緩み止め手段28を備えるのが好ましい。本実施形態において、外周ネジ部20は、外周緩み止め手段28として、メック加工が施されている。メック加工とは、接着剤が封入されたマイクロカプセルを含んだ配合物からなる緩み止め材料を、外周ネジ溝22に予め塗布することで、外周ネジ溝22の表面に、緩み止め材料からなる膜28mを形成するものである。外周ネジ部20を胴縁3の雌ネジ孔3hに締め込むと、膜に含まれるマイクロカプセルが破れ、接着剤がカプセル外に流出することで、外周ネジ溝22と雌ネジ孔3hとの締結強度を高める。
外周緩み止め手段28としては、メック加工に限らず、いわゆるネジロック剤を塗布したり、その他の緩み止め加工を外周ネジ部20に施すものとしてもよい。
本実施形態におけるインサートナットを胴縁に取り付ける状態を示す斜視図を図5に示す。本実施形態におけるインサートナットを胴縁に取り付けた状態を示す断面図を図6に示す。
図5、図6に示されるように、まず、胴縁3にルーバー板2を取り付けるに先立ち、予め、胴縁3にインサートナット10を取り付けておく。これには、インサートナット10の外周ネジ部20を、胴縁3の取付部3aに形成された雌ネジ孔3hに締め込む。インサートナット10の締付には、工具係合部13に、スパナやレンチ等の工具を係合させ、中心軸C回りにインサートナット10を回転させる。外周ネジ部20は、逆ネジであるので、インサートナット10は、ナット本体部11側(胴縁3の裏面3gに対向する側)から見て、中心軸C回りに反時計方向に回転させることで締め込まれる。
インサートナット10は、胴縁3に設けられた各雌ネジ孔3hに取り付ける。このようなインサートナット10の取付作業は、工場等で行うことができる。
これにより、胴縁3の雌ネジ孔3hにはインサートナット10の外周ネジ部20が螺合され、したがって、胴縁3の雌ネジ孔3h内には、インサートナット10の内周ネジ部30が位置することになる。
図2に示されるように、ボルト5の頭部5aがルーバー板2の表面2aに形成された凹部2kの底面に突き当たった後、ボルト5を所定のトルクで締め付けることで、軸部5bに緊張力が生じ、ボルト5がインサートナット10に締結される。これにより、ルーバー板2と胴縁3の取付部3aとは、ボルト5の頭部5aとインサートナット10のナット座面11fとの間に挟み込まれて固定される。
このような構成によれば、胴縁3に形成された雌ネジ孔3hに外周ネジ部20を螺合させることで、インサートナット10を胴縁3に取り付けることができる。胴縁3に形成された雌ネジ孔3hを通してボルト5を挿通させ、その軸部5bを内周ネジ部30の内周ネジ溝31に螺合させると、ボルト5をインサートナット10に締結することができる。
胴縁3の表面3f側にルーバー板2を取り付ける際には、胴縁3の裏面3g側に、予め、外周ネジ部20でインサートナット10を取り付けておく。これにより、ボルト5を、胴縁3の表面3f側から胴縁3とルーバー板2とを貫通させてインサートナット10の内周ネジ部30に締め込むことができる。したがって、ボルト5を締め付ける際には、インサートナット10を工具等で保持する必要が無く、ルーバー板2の胴縁3への取付作業、ボルト5の締付作業を、インサートナット10が設けられた裏面3g側とは反対側の、表面3f側からのみの作業で行うことが可能となる。
また、インサートナット10を胴縁3に溶接する必要が無いので、作業効率が向上する。さらに、溶接による熱影響も生じないので、インサートナット10や胴縁3がステンレス鋼等からなる場合にも、防錆処理を施す手間が掛からず、作業効率が向上する。
また、溶接による熱影響を避けることができるので、インサートナット10や胴縁3の耐候性は、その母材や表面処理仕様に準ずる性能が期待できる。
さらに、溶接を行わなくて済むため、溶接熱による胴縁3の歪み等が生じるのも避けることができる。
また、ボルト5を内周ネジ部30に締め込むときには、ボルト5と内周ネジ部30との間に生じる摩擦力によって、インサートナット10がボルト5の締め込み方向と同方向に回転しようとする。外周ネジ部20の外周ネジ溝22は、内周ネジ部30の内周ネジ溝31とは反対向きに連続するので、この場合のインサートナット10の回転方向は、外周ネジ部20を緩める方向ではなく、外周ネジ部20を胴縁3に締め付ける方向となる。したがって、胴縁3の表面3f側におけるボルト5の締付にともなって、胴縁3の裏面3g側でインサートナット10が緩むのを防ぐことができる。
さらに、通常のナットを胴縁3に溶接する場合には、溶接の際にナットが位置ズレしてしまう可能性がある。これに対し、上記のインサートナット10を胴縁3に取り付けるには、雌ネジ孔3hが機械加工のねじ切りによって形成されるので、雌ネジ孔3hの位置精度を確保することができる。したがって、雌ネジ孔3hに取り付けられるインサートナット10の位置、すなわちボルト5の位置を高精度に確保することができる。
したがって、ボルト5とインサートナット10とを用いてルーバー板2を胴縁3に固定するに際し、ボルト5の締付作業を容易かつ効率的に行うことが可能となる。
このような構成によれば、筒状部21は、ナット本体部11から中心軸C方向に突出する。このようにして突出した筒状部21を、胴縁3に形成された雌ネジ孔3hに締め込むことで、外周ネジ部20の外周ネジ溝22と胴縁3の雌ネジ孔3hとが噛み合う長さを大きく確保することができる。これにより、インサートナット10を胴縁3に強固に取り付けることができる。
また、内周ネジ溝31が、ナット本体部11の孔12から筒状部21の内周面にわたって形成されているので、ボルト5と内周ネジ部30とが噛み合う長さを大きく確保することができる。これにより、ボルト5の締結強度を確保することができる。
このようにして、筒状部21が胴縁3の内部に入り込むことで、ナット本体部11に形成する内周ネジ溝31の中心軸C方向の長さを小さくすることも可能である。これにより、ナット本体部11の中心軸C方向における厚みを小さくすることができ、インサートナット10の軽量化を図ることも可能となる。
このような構成によれば、外周ネジ部20の外周ネジ溝22は、内周ネジ部30の内周ネジ溝31とは反対向きに連続するので、インサートナット10からボルト5を緩めるときには、ボルト5と内周ネジ部30との間に生じる摩擦力によって、インサートナット10がボルト5の緩め方向と同方向に回転しようとする。この場合のインサートナット10の回転方向は、外周ネジ部20を緩める方向となる。これに対し、メック加工等の外周緩み止め手段28を備えることで、外周ネジ部20が胴縁3から緩むのを抑えることができ、インサートナット10からボルト5を緩めるときに、インサートナット10が胴縁3から脱落するのを防ぐことができる。
逆ネジである外周ネジ部20の外周ネジ溝22は、順ネジである内周ネジ部30の内周ネジ溝31とは反対向きに連続するので、インサートナット10からボルト5を緩めるときには、ボルト5と内周ネジ部30との間に生じる摩擦力によって、インサートナット10がボルト5の緩め方向と同方向に回転しようとする。この場合のインサートナット10の回転方向は、外周ネジ部20を緩める方向となる。外周ネジ部20と胴縁3との締結強度が、内周ネジ部30とボルト5との締結強度よりも大きくすることによって、インサートナット10がボルト5とともに回転するのを防ぐことができる。
次に、本発明にかかるナットの第2の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第2の実施形態においては、上記第1の実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
第2の実施形態におけるインサートナットを示す斜視図を図7に示す。
図7に示されるように、インサートナット10Bは、上記第1の実施形態のインサートナット10と同様、ナット本体部11Bと、外周ネジ部20と、内周ネジ部30と、を備えている。
インサートナット10Bにおけるナット本体部11Bは、外周ネジ部20が形成された側とは反対側に、多角形状、例えば六角形状の凹部18が形成されている。凹部18は、中心軸C方向から見て円形で、その内径は、孔12の内径よりも大きい。
さらに、ナット本体部11Bには、凹部18内と、ナット本体部11Bの径方向外側とを連通する係止孔19が形成されている。
インサートナット10Bの内周ネジ部30に、ボルト5の軸部5b(図2参照)を締め込むと、その先端部が、バネ部材40のコイルバネ部41に螺合する。
このようなバネ部材40を備えた内周緩み止め手段38により、ボルト5のトルク管理の手間が軽減され、施工効率が向上する。
なお、本発明のナットは、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、筒状部21の長さを、胴縁3の取付部3aの板厚と同等としたが、強度を十分に確保できるのであれば、胴縁3の取付部3aの板厚よりも短くすることも可能である。
例えば、図9に示すように、外周ネジ溝22を、ナット本体部11Cの外周面の中心軸C方向の一部に形成するようにしてもよい。すなわち、上記実施形態においては、外周ネジ部20の外径は、ナット本体部11の外径よりも小さく設定されていたが、この場合においては、外周ネジ部20の外径がナット本体部11Cの外径と略同等に設定された構成となっている。このようなインサートナット10Cは、外周ネジ溝22を、胴縁3の雌ネジ孔3hに締め込むことで、胴縁3に取り付けられる。
このような場合においては、インサートナット10の強度を高めることができる。
また、外周ネジ溝22Dの外径が、内周ネジ溝31の内径よりも更に大きくなるので、インサートナット10からボルト5を緩めるときに、外周ネジ溝22Dと胴縁3の雌ネジ孔3hとの間に生じる摩擦力は、内周ネジ溝31とボルト5の雄ネジ部5nとの間に生じる摩擦力よりも、更に大きくなりやすい。これにより、インサートナット10からボルト5を緩めるときに、インサートナット10がボルト5とともに回転するのを、更に効果的に防ぐことができる。
5 ボルト 28 外周緩み止め手段
10、10B インサートナット 30 内周ネジ部
11、11B ナット本体部 31 内周ネジ溝
12 孔 38 内周緩み止め手段
13 工具係合部 40 バネ部材
20 外周ネジ部 41 コイルバネ部
21 筒状部 C 中心軸
Claims (6)
- 中心軸方向に延びる孔を有するとともに、工具が係合可能な工具係合部を有するナット本体部と、
少なくとも前記ナット本体部の前記孔の内周面に形成され、前記中心軸回りに連続する螺旋状の内周ネジ溝を有する内周ネジ部と、
前記中心軸方向から見て前記内周ネジ部よりも径方向外側に設けられ、外周面に前記内周ネジ部とは前記中心軸回りの反対方向に連続する螺旋状の外周ネジ溝を有する外周ネジ部と、
を備えることを特徴とするインサートナット。 - 前記外周ネジ部は、前記ナット本体部の前記中心軸方向一端側から離間する方向に筒状に延びる筒状部を有し、
前記外周ネジ溝は、前記筒状部の外周面に形成されている、請求項1に記載のインサートナット。 - 前記外周ネジ部は、前記外周ネジ部と螺合するベース部材から緩むのを抑える外周緩み止め手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のインサートナット。
- 前記内周ネジ部は、前記内周ネジ部と螺合するボルトが緩むのを抑える内周緩み止め手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のインサートナット。
- 前記内周緩み止め手段は、前記ナット本体部に保持され、前記ボルトのネジ溝に係合する螺旋状のコイルバネ部を有するバネ部材を備える、請求項4に記載のインサートナット。
- 前記外周ネジ部と、該外周ネジ部と螺合するベース部材との締結強度が、前記内周ネジ部と、該内周ネジ部に螺合するボルトの締結強度よりも大きいことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のインサートナット。
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