JP2019085711A - 滑り止めマット - Google Patents

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武 勝木
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【課題】貼り替え作業の際の施工面の汚損等を抑制しつつ、繰り返し使用を可能とする滑り止めマットを簡易な構成で安価に提供する。【解決手段】熱可塑性樹脂から形成された基材層10と、基材層の表面に形成された防滑層20と、基材層10の裏面に所定の形状に塗布された粘着剤55により形成された粘着層50とを備え、基材層10の裏面には、粘着層50が積層形成される凹凸状の複数の溝部15が形成されていると共に、施工面Fに載置した状態で、粘着層50と施工面Fとの間には、空気溜りSが形成されるように粘着剤55が塗布されている。【選択図】図1

Description

本発明は、歩道等の歩行スペースや、浴室等の水回りに敷設される滑り止めマットに関するものである。
従来、駅などのコンコース、プラットホーム、建築物の出入口部、道路舗装のアスファルト等の歩道(歩行スペース)やシャワールーム、キッチン等の水回りには、加工が容易で経済的にも優れた滑り止めマット等の床材が敷設されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
例えば、本発明者により提案された特許文献1には、工事ルート等の誘導表示を視認可能なように、透明性を有する塩化ビニル等のプラスチックフィルムから形成された基材シートと、この基材シートの表面に固着され、粉砕されたガラス粒子を含んだ防滑材層とを備え、防滑材層の表面にガラス粒子の粒度差による凹凸を形成した透明性防滑シートが開示されている。
また、特許文献2には、基材の上に、アルミニウム層、透明なビーズ層、ポリマー樹脂層等が積層形成された舗道マーキングテープが開示されている。
さらに、特許文献3には、高分子材料で形成されたマットの片面の全面又は一部面に吸盤部が形成された吸盤部付きマットが開示されている。
そして、このような滑り止めマット等においては、例えば、短期間でルート変更がある地下通路等の工事では、進捗状況に応じた誘導経路の表示変更等のためのマット貼り替え作業が必要となり、また、浴室等の水回りでは、除菌清掃のために定期的なマット貼り替え作業が必要となっていた。
特開2011−179194号公報 特表2011−514716号公報 特開平11−216060号公報
しかしながら、特許文献1に記載された先行技術では、工事ルートの変更等に伴い、防滑シートを貼り替える際、薄いフィルム状の基材シートの一部が破損したり、接着剤が残存して施工面を汚損するといった問題が生じていた。また、特に夜間においては、視認性の著しい低下と相俟って、歩行者の妨げ(引っ掛かり等)になるといった問題が生じていた。
また、特許文献2に開示された先行技術では、施工面にアルミシートを密着させるために、施工の際、ハンマーやローラー等により、上から叩いたり押圧したりする下準備工程が必要となり作業性が著しく低下するといった問題が生じていた。さらに、アルミシート(金属層)の上に樹脂層が積層形成されているため、各層で大きく異なる熱収縮率の差異により、特に、温度変化(上昇)が激しい真夏時等において、アルミシートと樹脂層との間で剥離が生じ易く、貼り替え等の際にアルミシート(の一部)だけが施工面に残ってしまい歩道路の障害あるいは施工面の美観を損ねるといった問題が生じていた。
また、特許文献3に開示された先行技術では、施工面が平滑でないと十分な吸着力を発揮できず、加えて、貼り替え等の繰り返し使用や温度変化による変形によって吸着力が著しく低下するといった問題が生じていた。
すなわち、上記引用文献1〜3に開示された先行技術ではいずれも、マットの貼り替え作業の際に、部材の破損、接着力の著しい低下及び施工面の汚損といった問題を生じ、繰り返し使用に供しえないといった問題を生じていた。
そこで、本発明は上述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、貼り替え作業の際の施工面の汚損等を抑制しつつ、繰り返し使用を可能とする滑り止めマットを簡易な構成で安価に提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る滑り止めマットは、熱可塑性樹脂から形成された基材層と、前記基材層の表面に形成された防滑層と、前記基材層の裏面に所定の形状に塗布された粘着剤により形成された粘着層とを備え、前記基材層の裏面には、前記粘着層が積層形成される凹凸状の複数の溝部が形成されていると共に、施工面に載置した状態で、前記粘着層と前記施工面との間には、空気溜りが形成されるように前記粘着剤が塗布されていることを特徴とするものである。
このように構成した場合には、粘着剤の接着力に所定の形状による吸着力を付加することによって粘着剤の塗布量を極力抑制可能とし、貼り替え作業の際の粘着剤の糊残りを防止して滑り止めマットの繰り返し使用を可能とする。
また、前記基材層はその厚さが800〜1,500μmの塩化ビニルにて形成されていると共に、前記複数の溝部は同心状に形成されており、前記粘着層の粘度は、4,000〜6,000Pa・sであってもよい。
このように構成した場合には、歩行者の妨げとなることなく良好な施工性を確保しつつ、所定の形態を維持する粘着層を容易に形成することができる。
さらに、前記溝部は、前記基材層の裏面の隅部に追加的に配置形成されていてもよい。
このように構成した場合には、縁部の接着力を補強して、不測の外力による縁部の剥がれを未然に防止することができる。
さらにまた、前記溝部の角部は、円弧状に面取り形成されていてもよい。
このように構成した場合には、所定の形状の粘着層の容易な形成に寄与することができる。
さらにまた、前記粘着層の厚さdと前記基材層の裏面に形成された前記溝部の深さD1とは、d<D1<2dに形成されており、前記溝部の幅D2は3d<D2<4dに形成されていてもよい。
このように構成した場合には、空気溜りを有する所定の形態の粘着層を容易に確実に形成することができる。
また、前記粘着層は、その頂部が平坦に形成された凸部粘着層と、その内側に窪みが形成された凹部吸着層とを備え、前記凸部粘着層及び前記凹部吸着層のそれぞれは、同一形状の直角三角形として形成されており、平面視で上下左右いずれの方向にも、前記凸部粘着層と前記凹部吸着層とが交互に配置されていてもよい。
このように構成した場合には、粘着層の一部が損傷した場合でも、隣接する凸部粘着層又は凹部吸着層により接着力を補完してマット全体の接着信頼性及び施工性を向上させることができる。
さらに、一対の前記凸部粘着層及び前記凹部吸着層は、対向配置されて正方形を形成しており、前記正方形の一辺は、3〜30mmに形成されていてもよい。
このように構成した場合には、任意のサイズの滑り止めマットを切り出しにより形成可能とし、生産性の大幅な向上を図ることができる。
以上において、前記防滑層は、大きさが100〜800μmの範囲の粒度の異なるガラス粒子及び蓄光粒子の混合物によって形成することができる。
このように構成した場合には、防滑性及び夜間における視認性を同時に向上させることができる。
また、前記防滑層の表面側には、さらに、印刷層が積層形成されていてもよい。
このように構成した場合には、表示印刷部分と周辺部分とのコントラストがより鮮明になり、表示印刷部分が浮き出るようになって、特に、夜間における視認性の著しい向上を図ることができる。
さらに、前記基材層の表面には、絨毯、ブラシ、印刷表示、吸水層等が積層されていてもよい。
本発明によれば、貼り替え作業の際の施工面の汚損等を抑制しつつ、繰り返し使用を可能とする滑り止めマットを簡易な構成で安価に実現することができる。
本発明に係る滑り止めマットの一実施形態の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る滑り止めマットの基材層裏面の同心状の溝部の構成を模式的に示す部分拡大図であり、(a)は同心方形状の溝部、(b)は同心円環状の溝部を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る滑り止めマットの同心状の溝部と粘着層との寸法関係を示す模式図である。 本発明の別の実施形態に係る滑り止めマットの粘着層の構成を示す模式図である。
<実施形態1>
以下に、本発明に係る滑り止めマットの一実施形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1は本実施の形態に係る滑り止めマットの構成を示す模式図であり、図2は本実施の形態に係る同心溝部を示す模式図であり、図3は同心溝部と波状粘着剤層との関係を示す模式図である。
図1に模式的に示すように、本実施形態に係る滑り止めマット1は、基材層10と、基材層10の表面側に積層形成された防滑層20と、防滑層20の表面側に積層形成された印刷層30と、印刷層30の表面側に積層形成された保護層40と、基材層10の裏面側に積層形成され、施工面Fと対向する粘着層50とを備えている。
基材層10は、塩化ビニル樹脂やオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂にてシート状に形成することができる。オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンメチルアクリレート、ポリスチレン樹脂等を例示することができる。また、天然ゴム、合成ゴム等のゴム材を用いても差し支えない。なお、本実施の形態において、基材層10は、必ずしも透明である必要はない。不透明の基材層10を用いることにより、施工面Fの汚れ(粘着剤残り等)を覆い隠して美観の向上に寄与することができる。
ここで、凹凸のある施工面Fに対する形態追従性が高く加工性、施工性に優れ、表面強度や耐摩耗性及び経済性が高いという観点からは、塩化ビニル樹脂を用いることが好ましい。またその他顔料、染料などの着色剤や帯電防止剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、可塑剤、光安定剤などの薬剤を適宜添加してもよい。
また、上記基材層10の厚さは、80〜2,000μmであることが好ましい。80μm未満だと薄すぎて施工面Fに接着(粘着)させる際の施工性が悪いといった問題が生じ、2,000μm超だと高年齢者、車いす、歩行者等の妨げ(歩行の際の引っ掛かり等の障害物)となるといった問題が生じるからである。
なお、本実施の形態では、基材層10の裏面に、後述する溝部15を形成しつつ、加工性、表面強度等を確保するといった観点から、上記基材層10の厚さは、800〜1,500μmであることがより好ましい。
防滑層20は、基材層10の表面に固着された、大きさが100〜800μm、より好ましくは300〜500μmの範囲の粒度の異なるガラス粒子G及び/又は蓄光粒子Lの混合物によって形成されている。100μm未満では合成樹脂や皮革製の標準的な靴底に対して滑り止めの効果を十分に発揮できず、800μm超では転倒した際等に人体に対して擦過症を生じさせる等の問題が生じるからである。さらに、300〜500μmの範囲の粒度の異なるガラス粒子G及び蓄光粒子Lの混合物を用いることにより、表面に適度な凹凸構造を形成して滑り止め効果を実現すると共に、夜間における視認性の向上を図ることができる。
上記ガラス粒子Gとしては、ガラス加工の廃品である切り粉を用いることができる。このように、切り粉を用いることにより、経済性、リサイクル性の向上に寄与することができる。なお、ガラス粒子Gとして使用し得るガラスの種類に特別な制限はなく、窓ガラスから、ガラス器、その他のガラス製品に用いられているあらゆる種類のガラスを使用することができる。
上記蓄光粒子(蓄光材)Lとしては、硫化亜鉛系の材料(例えば、根本特殊化学社製ルGSS(登録商標))、アルミン酸塩化合物を主成分に希土類元素を加えて焼成した材料(根本特殊化学社製ルミノーバ(登録商標))、その他、酸化ストロンチウムや酸化アルミニウム等の化合物に希土類元素を添加した酸化物材料、具体的には、CaAl、SrAl、BaAlを用いることができる。
また、従来の粉末状(20〜30μm)の蓄光材では、何層も積み重ねることにより光量を確保してきたが、粒径の大きい上記範囲(300〜500μm)の蓄光粒子Lを用いることにより、光の吸収量を増大させることができるので、蓄光材の積層工程、粉砕工程等を省略することができ、作業性の向上やコストダウンに寄与することができる。
さらに、本実施の形態では、防滑層20の表面を覆うように、印刷層30及び保護層40が順次積層形成されている。このように、蓄光粒子Lを有する防滑層20の上(表面側)に印刷層30を積層形成することにより、表示印刷部分と、周辺部分とのコントラストがより鮮明になり、表示印刷部分が浮き出るようになって、特に、夜間における視認性の著しい向上を図ることができる。
保護層40としては、表面強度、耐摩耗性、透明性を有する熱可塑性樹脂にて形成することができるが、さらに、自己浄化性を備えた保護層(表面層)としてもよい。かかる表面層としては、例えば、光触媒反応によって有機物を分解する二酸化チタン溶液を塗布して形成することができる。これにより、付着する有機物を自己分解して、表面の清浄性を経年的に維持することができる。
一方、本実施の形態において、基材層10の裏面側には、図2に模式的に示すように、同心状に形成された凹状の窪み(溝部)15が形成されている。より詳細には、図3に拡大して示すように、各同心溝部15は、断面が凹凸状(凸部15a、凹部15b)に形成されており、施工面Fと対向する角部(粘着剤55が積層される角部)15cが円弧状に面取り形成されている(図1参照)。なお、図2(a)では、同心方形状に形成した形態を例示しているが、図2(b)に示すように、同心円環状(トラック状)に形成してもよい。また、複数の三角形、四角形、ひし形等の任意の幾何形状、及びこれらの組合せ等でも差し支えないが、縁部(特に、角部)には溝部15が配置形成されることが好ましい。例えば、図2(b)に示すように同心円環状に形成した場合には、歩行者等により不測の外力を受けやすい角部(4隅)の接着力を補強するために、溝部15を追加的に配置形成することが好ましい。
そして、この同心溝部15が形成された基材層10の裏面に粘着剤55を塗布して所定の形状に積層形成することにより、本実施の形態に係る粘着層50が構成されている。
具体的には、図3に最も良く示されるように、本実施の形態における粘着層50(粘着剤55)は、同心溝部15の形状に倣って粘着剤55を塗布することにより、断面視で波状(凹凸状)の粘着剤層51として形成されている。そして、断面凹凸状に形成された波状粘着剤層51は、その頂部が施工面Fと対向して平坦に形成された凸状の粘着層(以下、凸部粘着層)51aと、その内側に窪みが形成され、平坦な施工面Fに載置した状態で閉鎖空間(空気溜り)が形成される凹状(吸盤形状)の吸着層(以下、凹部吸着層)51bとで構成されている。
そして、このような波状粘着剤層51を平坦な施工面Fに載置した状態では、施工面Fと波状粘着剤層51との間に閉鎖空間(空気溜り)Sが生じることとなり、施工面Fに対して滑り止めマット1を押圧した際に、上記空気溜りSから空気が押し出されて減圧され、施工面Fに対する吸着力を発生させることができる。
すなわち、本実施の形態に係る滑り止めマット1では、粘着剤55自体の接着力に波状粘着剤層51の所定の形状による吸着力を付加することにより施工面Fと接着させている。
言い換えれば、同心溝部15に倣って形成された波状粘着剤層51により、減圧空間(空気溜り)Sによる減圧作用を利用して、基材層10の裏面に塗布する粘着剤55の塗布量を抑制することができ、これにより、貼り替えの際の残存粘着剤による施工面Fの汚損を未然に抑制防止することができる。
また、粘着剤55は、樹脂製の基材層10よりも形態追従性が高いので、吸着力を発生させる波状粘着剤層51の形状と相俟って、滑り止めマット1を凹凸のある施工面Fに対しても容易に接着させることができる。
さらに、十分な減圧効果(吸着効果)を有する空気溜りSを確実に形成すると共に、粘着剤55の塗布量を極力抑制するという観点からは、波状粘着剤層51の厚さdと、同心溝部15(凹部15b)の深さD1とは、d<D1<2dであることが好ましい。同様に、同心溝部15(凹部15b)の幅D2は、3d<D2<4dであることが好ましい。
なお、本実施の形態では、上記波状粘着剤層51の厚さdは、施工面Fに対する十分な接着力を確保しつつ、粘着剤55の厚さ(塗布量)を削減して、粘着剤残りを極力抑制するという観点から、10〜80μmに設定されている。さらに、施工面Fの凹凸への形態追従性を加味すると、20〜60μmに設定することがより好ましい。
このように、波状粘着剤層51を、凸部粘着層51aと凹部吸着層51bとを有する同心状の凹凸層として形成することにより、滑り止めマット1を保守等で貼り替える際には、縁部から中心部に向かって引き剥がすことにより、吸着力が段階的に逓減していくので、円滑な引き剥がしが可能となると共に、施工面Fに付着する粘着剤残りを抑制することができる。
一方、粘着剤55を塗布する際には、基材層10を裏返しにして(同心溝部15を上にして)、同心溝部15に沿ってくぼみ(凹部)が形成されるように塗布すればよい。その際、粘着剤55を一旦剥離紙等に塗布してそれを基材層10の裏面に転写することにより粘着剤の厚みを均一にすることができる。また、同心溝部15の角部15cが円弧状に面取り形成されているので、波状粘着剤層51(空気溜りS)を容易に形成することができる。
また、上述のように粘着層50を塗布形成することにより、粘着層50表面の汚れ等を除去することにより再使用が可能となり、繰り返し使用に伴う粘着剤55の再塗布を極力省略することができる
本実施の形態における粘着層50に用いられる粘着剤55としては、例えば、アクリル系粘着剤、天然ゴムラテックス系粘着剤などが挙げられる。なお、接着力、凝集力が強く、かつ、ベタツキが少ないという観点からは、アクリル系粘着剤が好ましい。本実施の形態では、変性アクリル樹脂、水、ロジンエステル樹脂を施工面Fの材質等に応じて適宜混合したものを用いている。
また、上記粘着剤55の粘度としては、3,000〜8,000Pa・sであることが好ましい。このような粘度を有する粘着剤55を用いることにより、基材層10の裏面の溝部15の凹凸形状に倣った所定の形態の粘着剤層51を形成維持することができる。さらに、粘着剤55の重ね塗り作業の工程を削減して作業効率を向上させるという観点からは、4,000〜6,000Pa・sであることがより好ましい。
<実施形態2>
次に、本発明に係る滑り止めマットの別の実施形態について、図面を参照して説明する。ここで、図4は本実施の形態に係る滑り止めマットの構成を示す模式図である。
本実施の形態は、先の実施の形態と比し、ロール状(帯状)に形成した基材シート10Aの裏面に所定の凹凸形状を形成することにより、繰り返し使用が可能な滑り止めマット1Aを任意の大きさに切り出して作成することを可能としたものであり、先の実施形態と同様な機能を有する部材には同様な符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4に模式的に示すように、本実施の形態に係る溝部17は、直角三角形状の凸部17aと、これと対向して配置形成された直角三角形状の凹部17bとで一対の矩形状(本例では、正方形状)の凹凸部を形成し、この矩形状の凹凸部が碁盤目(市松模様)状に配置形成されている。
言い換えれば、同一形状の直角三角形の凸部17aと、直角三角形の凹部17bとは、平面視で上下左右いずれの方向にも交互に隣接するように配置形成されている。
そして、このような凸部17a及び凹部17bから構成された溝部17に沿って粘着剤55を塗布することにより、一対の凸部粘着層51a及び凹部吸着層51bが対向して矩形状(本例では、正方形状)に配置形成され、かかる矩形状の凹凸層が全体で碁盤目(市松模様)状に配置形成されることとなる。
なお、先の実施形態と同様に、溝部17を構成する凸部17aと凹部17bとの境界部17cは、円弧状に面取り形成されている。
一般に、凹凸の多い(起伏の激しい)施工面Fにマットを敷設する場合には、基材層10の裏面(波状粘着剤層51)が損傷する虞が生じる。特に、閉鎖空間(空気溜り)Sを形成する凹部吸着層51bが損傷した場合には、十分な吸着効果(吸盤効果)を発現できなくなる虞が生じる。
そこで、本実施の形態では、凸部粘着層51aと凹部吸着層51bとを交互に配置することにより、施工面Fにより波状粘着剤層51の一部が損傷した場合でも、隣接する凸部粘着層51a又は凹部吸着層51bにより、接着力を補完することができる。
また、ロール状に形成した基材シート10Aを任意の箇所で切断しても、空気溜りSを有する滑り止めマット1Aを形成可能とするためには、一対の正方形の一辺の長さは短い方が好ましいが(碁盤目が細かい方が好ましい)が、加工性等を考慮すると現実的には、上記正方形の1辺は、3〜30mm程度であることが好ましい。これにより、任意のサイズの滑り止めマット1Aを切り出しにより容易に作成可能として、生産性の大幅な向上を図ることができる。
さらに、凸部粘着層51a及び凹部吸着層51bを同一形状の直角三角形状に形成することにより、歩行者等により突発的に付与される意図しない不測の外力(例えば、長手方向外力(矢印F1)、短手方向外力(矢印F2)及び斜め方向外力(矢印F3)に対して、不規則な抵抗力(多方向の外力に対する抵抗力)を発生せしめ、滑り止めマット17の全面が一体的に剥がれてしまうことを未然に防止することができる。また、凹部吸着層51bが緩衝部(緩衝空間)の役割を担い、滑り止めマット1Aを施工する際に、マットの接着面(特に、平坦な接着面)にシワがよることを未然に防止して、美観及び施工性の向上に寄与することができる。
以上説明したように、本発明に係る滑り止めマット1,1Aによれば、粘着剤55自体の接着力に、所定の形状に形成した波状粘着剤層51による吸着力を付加することができるので、粘着剤55を全面に塗布する形態や、吸盤等を設ける形態に比し、粘着剤55の塗布量を削減することができ、経済性、施工性に優れ、かつ、施工面Fへの糊残り等を抑制防止しつつ繰り返し使用が可能な滑り止めマットを簡易な構成で提供することができる。また、同心状に溝部15を形成することにより、縁部から中心部に向かって引き剥がす際、円滑な引き剥がしが可能となると共に、施工面Fに付着する粘着剤残りを抑制することができる。一方、凸部粘着層51aと凹部吸着層51bとを交互に配置形成することにより、施工面F等により波状粘着剤層51の一部が損傷した場合でも、接着力を補完してマット全体の接着信頼性を向上させることができる。さらに、直角三角形状の一対の凸部粘着層51a及び凹部吸着層51bから形成される碁盤目を細かく(3〜30mm)形成することにより、実質的に任意のサイズの滑り止めマットの切り出しが可能となり、生産性の大幅な向上を図ることができる。
なお、本発明の技術的範囲は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨に逸脱しない範囲において多様な変更もしくは改良を加え得るものである。例えば、現場での作業性、施工性を向上させるために、粘着層50に剥離紙を設け、使用時に当該剥離紙を剥がして、滑り止めマット1を施工面Fに貼り付けるようにしても当然よい。また、基材層10の表面には、絨毯、ブラシ、表示、吸水層等を設けることができ、駅などのコンコース、プラットホーム、建築物の出入口部、道路舗装のアスファルト等の歩道(歩行スペース)やシャワールーム、キッチン等にも使用することができる。
1,1A 滑り止めマット
10 基材層
15,17 溝部
20 防滑層
30 印刷層
40 保護層
50 粘着層
51 波状粘着剤層
51a 凸部粘着層
51b 凹部吸着層
55 粘着剤
d 粘着層厚さ
D1 溝深さ
D2 溝幅
F 施工面
G ガラス粒子
L 蓄光粒子


Claims (10)

  1. 熱可塑性樹脂から形成された基材層と、
    前記基材層の表面に形成された防滑層と、
    前記基材層の裏面に所定の形状に塗布された粘着剤により形成された粘着層と
    を備え、
    前記基材層の裏面には、前記粘着層が積層形成される凹凸状の複数の溝部が形成されていると共に、施工面に載置した状態で、前記粘着層と前記施工面との間には、空気溜りが形成されるように前記粘着剤が塗布されていることを特徴とする滑り止めマット。
  2. 前記基材層はその厚さが800〜1,500μmの塩化ビニルにて形成されていると共に、前記複数の溝部は同心状に形成されており、前記粘着層の粘度は、4,000〜6,000Pa・sであることを特徴とする請求項1に記載の滑り止めマット。
  3. 前記溝部は、前記基材層の裏面の隅部に追加的に配置形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の滑り止めマット。
  4. 前記溝部の角部は、円弧状に面取り形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の滑り止めマット。
  5. 前記粘着層の厚さdと前記基材層の裏面に形成された前記溝部の深さD1とは、d<D1<2dに形成されており、前記溝部の幅D2は3d<D2<4dに形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の滑り止めマット。
  6. 前記粘着層は、その頂部が平坦に形成された凸部粘着層と、その内側に窪みが形成された凹部吸着層とを備え、前記凸部粘着層及び前記凹部吸着層のそれぞれは、同一形状の直角三角形として形成されており、平面視で上下左右いずれの方向にも、前記凸部粘着層と前記凹部吸着層とが交互に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の滑り止めマット。
  7. 一対の前記凸部粘着層及び前記凹部吸着層は、対向配置されて正方形を形成しており、前記正方形の一辺は、3〜30mmに形成されていることを特徴とする請求項6に記載の滑り止めマット。
  8. 前記防滑層は、大きさが100〜800μmの範囲の粒度の異なるガラス粒子及び蓄光粒子の混合物によって形成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の滑り止めマット。
  9. 前記防滑層の表面側には、さらに、印刷層が積層形成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の滑り止めマット。
  10. 前記基材層の表面には、絨毯、ブラシ、印刷表示、吸水層等が積層されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の滑り止めマット。

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