JP2005179970A - 置き敷きタイル床材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 上面が損傷した場合にその補修作業を容易に行うことができ、さらに再利用が容易なえる置き敷きタイル床材およびその置き敷きタイル床材を用いて仕上げられる置き敷きタイル床材敷き床のメインテナンス方法を提供すること。
【解決手段】 置き敷きタイル床材1は、タイル本体11と保護用フィルム21とで形成され、保護用フィルム21は固定手段31によりタイル本体11に剥離可能に固定され、固定手段31はタイル本体11に設けらている。保護用フィルム21の上面部分が損傷したときには、保護用フィルム21はタイル本体11から剥離され、代わりに新しい保護用フィルム21が剥離可能に固定される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、店舗、事務所、公共施設、展示場等の各種の床に利用でき、床下地面または既存の床材施工面に置き敷き可能なタイル床材であって、タイル床材自体を定期的または不定期に交換することで保護ワックスの塗布等のメンテナンスを不要とし、かつタイル本体を再利用可能とした置き敷きタイル床材に関する。
多数のタイル床材をコンクリートの打設等で形成された床下地面に敷くことにより仕上げられるタイル敷き床は、清掃の容易性や清潔感から店舗や飲食店、さらには事務所、公共施設等の各種建物に採用されている。通常このタイル床材は床下地面に接着剤等で固定されるため、施工時においても、新しく貼り替えるにしても熟練職人によって作業されねばならず、長い施工時間も必要とされていた。また簡易施工性という点で、床下地面に単に置くだけの置き敷き型であって、取り外し可能となっているタイル床材が使用される場合もある(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−4264号公報
このような従来のタイル床材の上面には、艶出しや強度確保の目的で、ワックス剤等の塗布や吹き付けによって保護膜が定期的または不定期に形成される。このようなメンテナンスによっても表面の汚れや傷が補修できない場合、床面の模様替えの場合には、従来のタイル床材は、施工面から取り除かれ廃棄処分されていた。
一方、前記のようなメンテナンスが行えない床材施工場所のために、固定手段を有する合成樹脂フィルムをからなる床用被覆材が提案されていた。この床用被覆材は、床材の上面全体を被覆するように床材に剥離可能に固定して使用され、床用被覆材自体が汚れたり、破損したりした場合に剥離更新される(例えば、特許文献2参照)。
特許第2954944号公報
人が出入りしたり往来したりする場所に敷かれているタイル床材の上面は、靴等の履物によって次第に保護膜が摩耗したり疵が発生したりし、また、物体が引きずられたり落下したりして損傷する。このように、置き敷きタイル床材の上面に設けられている保護膜が損傷した場合、その保護膜を補修するには、従来では、残余の保護膜を剥離した後にワックス剤等の塗布や吹き付けを行って、均一厚さの保護膜をタイル床材の上面に設けていた。さらにこの作業は施工した場所で行われるため、作業に多くの手間と時間がかかり、店舗等で行う場合は営業に支障をきたしたりしていた。また、近年では24時間営業のコンビニエンストア、ファミリーレストラン等も多くなり、作業を行う時間がない場合も発生してきている。これは保護膜が損傷した場合のみならず、床面の模様替えや部分的な補修の場合にも当てはまる。
また、保護膜が修復不可能な程に損傷した場合や、床面の模様替えの場合には、使用中のタイル床材を除去して新しいタイル床材を施工するが、タイル床材の除去に時間が掛かり、その上、除去されたタイル床材全てが廃棄対象となり、またたとえ一部がリサイクル可能であったとしても、処理や回収作業において廃棄すべきタイル床材と区別する作業が必要となり問題があった。そこで環境面を考慮して、少しでも廃棄量の少ない床材が望まれるようになってきている。特許第2954944号公報に記載される床用被覆材を採用したとしても、被覆材自体の交換は容易であるが、作業時間および廃棄の面でこれらの問
題の解決には至らない。
上記課題を解決するタイル床材として、床下地面または既設床面に取り外し自在に置かれるタイルにおいて、タイル本体と、前記タイル本体に剥離可能な状態で固定される保護用フィルムとから構成され、前記保護用フィルムは、少なくとも前記タイル本体の上面と、側面とを連続して被覆してなるタイルが提案されている(国際出願、出願日:2003年7月15日、発明者:喜多村良一)。このタイルは、タイル本体の少なくとも上面および側面が剥離可能な状態で保護用フィルムによって被覆されているために、タイル本体が直接傷ついたり、破損したりすることはほとんどなく、むしろ保護用フィルムが磨耗したり傷つくこととなる。そして保護用フィルムが損傷した場合には、タイル本体から保護用フィルムを剥離し、新しい保護用フィルムを固定することにより、容易にタイル本体を再使用することができる。このタイルでは、保護用フィルムをタイル本体に固定するために接着剤、粘着剤等をどのように設けるかについての記載はない。
そこで、本発明の目的は、上面が損傷した場合にその補修作業を施工場所以外で容易に行えることができ、また、廃棄の問題においても、床材の主要部分であるタイル本体はリユース可能なものとすることで環境面で問題のないものとすると共に、保護用フィルムの剥離および被覆作業の容易なタイル床材を提供することにある。
本発明の置き敷きタイル床材は、床下地面または床材施工面上に取り外し可能に置かれる置き敷きタイル床材であって、タイル本体と、少なくともタイル本体の上面全体を被覆する保護用フィルムと、保護用フィルム被覆部分の少なくとも一部においてタイル本体に設けられた固定手段とからなり、保護用フィルムは固定手段により剥離可能な状態でタイル本体に固定されていることを特徴とするものである。
好ましい本発明の置き敷きタイル床材は、前記置き敷きタイル床材において、タイル本体の下面の少なくとも外周縁部が保護用フィルムで被覆されていることを特徴とする。
特に好ましい本発明の置き敷きタイル床材は、前記置き敷きタイル床材において、固定手段はタイル本体の下面に設けられ、かつタイル本体の下面を被覆する保護用フィルムの縁部は固定されていないことを特徴とする。
他の本発明の置き敷きタイル床材は、前記置き敷きタイル床材において、固定手段は、被覆している保護用フィルムを剥離して新たな保護用フィルムで被覆する場合に、再度固定手段として利用できることを特徴とする。
さらに好ましい本発明の置き敷きタイル床材は、固定手段は粘着剤層であることを特徴とする。
本発明のタイル床材では、保護用フィルムが傷つき表面が汚れたり損傷した場合において、その施工場所で補修作業を行うのではなく、部分的にまたは施工面全体についてタイル床材を交換する。タイル床材自体は床下地面または床材施工面上に取り外し可能に置かれているのみであるので、該交換は短時間で容易に行うことができ、施工場所の使用状態に影響を及ぼさない。
本発明のタイル床材は、取り外された後に工場等においてリサイクルまたはリユースすることができる。即ち、取り外された使用済みタイル床材を回収し、工場等に搬送した後、保護用フィルムを剥離するが、ここで、本発明のタイル床材はタイル本体の少なくとも
上面全体は保護用フィルムによって被覆されているので、タイル本体は直接的に傷ついたり破損したりすることは少なく、床材として施工された場合には保護用フィルムのみが損傷することが多い。そこで、使用済みのタイル床材のうちタイル本体の損傷のないものに関しては、保護用フィルムの剥離後、新しい保護用フィルムを被覆して新しいタイル床材としてリユースする。一方、タイル本体に損傷がある場合であっても、タイル本体の修理をした後に保護用フィルムを被覆してリユースすることができる。剥離された保護用フィルムおよび修理不可能な程の損傷のあるタイル本体は、新たな保護用フィルム、タイル本体等の材料としてリサイクルすることができる。
本発明のタイル床材においては、保護用フィルムが、少なくともタイル本体の上面全体を被覆する必要がある。即ち、タイル本体の上面全体か、タイル本体の上面全体と少なくとも側面の一部か、またはタイル本体の上面全体及び側面全体と下面の少なくとも外周縁部を被覆するように設けられる。
タイル本体の上面全体のみを保護用フィルムで被覆する場合においては、タイル本体の少なくとも上面の外周縁部の全体に固定手段を設ける必要がある。保護用フィルムの外周縁部が完全に固定されないと、使用時に保護用フィルムが部分的に剥離したりして、外観上、機能上好ましくない。
また、保護用フィルムでタイル本体の上面全体と少なくとも側面の一部を被覆する場合は、使用時に上面の部分的な剥離が発生し難くなると共に、床施工面には複数の本発明のタイルを隣接して施工するので、互いの側面の保護用フィルムを抑え付ける効果があり、より使用時の剥離防止効果が増す。この場合にタイル本体に設けられる固定手段は、保護用フィルムの被覆部分全体に設けてもよいし、部分的に設けてもよく、保護用フィルムがタイル床材の運搬時、施工時、使用時に剥離しない程度に設けられていればよい。例えば、固定手段をタイル本体の側面のみに設けてもよく、使用される保護用フィルムの厚さ等により適宜設定されてもよい。
本発明のタイル床材では、保護用フィルムが少なくともタイル本体の上面全体と側面全体を被覆するように設けられている。このように上面全体に加え、側面全体をも被覆することにより、タイル床材間の目地部より水分が下部に染み出しづらくなり、タイル本体側面からの吸水を保護用フィルムにより防止することが可能となる。従って、タイル本体が吸水性の材料からなる場合であっても、タイル床材が施工された床面に対して水拭き等の清掃を行うことにより、タイル本体が吸水して反り等を発生することはない。また、保護用フィルムを接着剤等の固定手段でタイル本体の上面全体のみを被覆するように設けた場合には、接着剤層がその端部で露出し、床面のゴミやホコリ等が容易に除去できないように該接着剤に付着して美観を損ない、さらにはそこで雑菌等が繁殖して衛生面でも好ましくない状態となる。それに対して、本発明のタイル床材のように保護用フィルムがタイル本体の側面まで被覆する場合には、接着剤が表面に露出しないので汚れの堆積や雑菌の繁殖が起こり得ず、床面のゴミやホコリを日常のドライモップやかた絞りのモップ掛けにより容易に除去して常に縞麗で衛生的な床面を維持することができる。なお、床材施工面を仕上げるには複数の本発明のタイル床材を床材施工面に互いに隣接して並設するために、互いに隣接するタイル床材の保護用フィルムの側面部分同士が互いに当接し、また床材施工面の端部に配置されるタイル床材については、保護用フィルムの側面部分が床材施工面の外周縁部を形成する壁等の仕切り部に当接するため、それぞれのタイル床材の保護用フィルムがタイル本体に対して剥離可能となっていても、敷設状態では、人が床面を歩いても保護用フィルムに剥がれが発生する惧れがない。
本発明のタイル床材のさらなる特徴は、保護用フィルムのための固定手段をタイル本体側に設けることにある。固定手段を保護用フィルム側に設け、保護用フィルムのタイル本
体への固定を被覆部分の一部で行う場合、保護用フィルムをずれ無く固定するのは大変困難であり、往々にして多少のずれが生じてしまう。しかしながら、本発明のタイル床材では、固定手段をタイル本体に設けることにより、フィルムに設けた場合に比較してずれが発生する可能性を格段に低減することができ、保護用フィルムの固定を確実に行うことができる。また、固定手段を保護用フィルム側に設けたタイル床材では、タイル本体に格別の損傷がなく、そのままリユースすることが可能な場合であっても、固定手段は保護用フィルムと共に廃棄され、新しい保護用フィルムを固定するためには再度固定手段を設ける必要があった。しかしながら本発明のタイル床材において固定手段として粘着剤からなる層を使用した場合には、使用済みの保護用フィルムを剥離後、再度の粘着剤塗布を行うことなく、新しい保護用フィルムを被覆固定することが可能となり作業効率が向上する。
本発明のタイル床材において、保護用フィルムを、タイル本体の上面全体と側面全体に加え、さらに下面の少なくとも側面周辺を被覆するように設けると、本発明のタイル床材を床材施工面に置いたとき、保護用フィルムの下面部分がタイル本体の自重等により床材施工面に押し付けられ、剥離可能にタイル床材に固定された保護用フィルムがタイル本体から剥離するのをさらに有効に防止できる。またタイル本体の防水効果も、下面をさらに保護用フィルムで被覆することにより一層優れたものとなる。
保護用フィルムがタイル本体の下面の少なくとも側面周辺を被覆する場合において、固定手段をタイル本体の下面に設け、かつタイル本体の下面を被覆する部分において、保護用フィルムの縁部を固定しないようにすると、保護用フィルムがタイル本体の自重等により床材施工面に押し付けられて、その剥離が防止されると共に、保護用フィルムの固定されていない縁部を、保護用フィルムをタイル本体から剥離する際の把持部とすることができ、保護用フィルムの剥離を容易に行うことができる。
さらに、被覆している保護用フィルムを剥離して新たな保護用フィルムで被覆する場合に、再度固定手段として利用できるような固定手段を有する本発明のタイル床材は、保護用フィルムをタイル本体から剥離後、再度固定手段を設けることなく、そのままで保護用フィルムを被覆することが可能となる。そのような固定手段としては、再粘着性のある粘着剤を使用することができる。
本発明で言う「保護用フィルムが損傷する」とは、床施工面が人の歩行により摩耗したり傷が発生したりし、その傷にほこり等が入って簡単な水ふき程度では消去できなくなった状態である。また特殊な場含として、店舗等において展示棚の移動等で床面を破損した場合等も含まれる。本発明のタイル床材は、床面自体に何の問題もない状態であっても、床の模様替え等が容易に可能であり、使用済みの床材のリユースおよびリサイクルも容易に行うことができる。
本発明のタイル床材10のタイル本体11は、経時変化によって反り等の発生がなく床材として問題のないものであれば、材料および構造を適宜選択することができる。例えば、既存のタイル床材のような積層構造品であっても、単層構造品であってもよい。その材料においても、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリカーボネート等の合成樹脂、セラミック等の無機物、合成樹脂と木材等とからなる合板等やそれらの複合材料および積層材料を使用することができる。形状としては、基本的には、長方形や正方形等であるが、デザイン性等の点で異形のものでもよい。また施工床面の形状によっては各種の組み合わせで施工してもよい。大きさは通常使用されているタイル床材と略同等で、一辺が約200〜1000mm程度でよい。あまり大きすぎると施工性や運搬等に不都合が生じるので好ましくない。また厚さは2〜10mm程度が好ましく、2mm未満であると置き敷きした場合に床材施工面の不陸がそのままタイル床材の表面に現れてしまい外観
を損ねるばかりでなく、隣接するタイル床材同士の接触面が小さくなり、自重自体も軽くなる傾向にあるので、歩行により折り曲がったり、位置ずれが発生する可能性が高くなる。また10mmを超えると、タイル自体の重量が重くなり、運搬性、施工性、被覆、剥離の作業性の面で好ましくない。
特に好ましいタイル本体11の部分断面図を図2に図示する。図2に示すタイル本体11は、合成樹脂系の再生原料を主材料として形成した合成樹脂層12の厚さ方向の両面に、繊維質生布13を貼り合せた構造からなる。該合成樹脂系の再生原料としては、様々な塩化ビニル樹脂製品、ポリエチレン樹脂製品、ポリプロピレン樹脂製品、ポリエステル樹脂製品等の合成樹脂を原料とする製造工程から発生する仕損品や裁断およびトリミングによる端材を中心とした産業廃棄物、市場で分別・回収された使用済みの廃棄物を通常の手段により再資源化したものを使用できる。該再資源化物とは例えば、床材の製造工程で発生する塩化ビニル樹脂を主体とした産業廃棄物を、破砕、粉砕、比重分離により、塩化ビニル樹脂組成物分と裏打ち材(主にガラス繊維とパルプ)とに分離し、回収した塩化ビニル樹脂組成物から得たチップである。また、繊維質生布13としては、ガラス繊維不織布、ガラス繊維織布、ガラスネット、有機繊維不織布、有機繊維織布、有機繊維編布、有機繊維製ネット等を使用できる。係る有機繊維の種類は、伸び難く強度の高いものであれば特に制限はないが例えば、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ナイロン繊維等の単独若しくは複数混合したもの、またはこれらの繊維をコアとしたコンジュゲイティッドヤーン等が使用できる。さらに必要に応じて、シート本体11に合成樹脂シートを貼り合わせることも可能である。
前記構造のタイル本体11は、合成樹脂層12の伸縮に伴う上下方向の反りが基本的に生じない構造を有し、かつ合成樹脂層12の伸縮自体を抑制し、接着剤を使用しない置き敷き施工方法との適合性が良好となる。また、構造体としての剛性が高まり、下地の不陸を表面に伝えないと共に、移動荷重(例えば、重量物の引き摺り等)により折れ曲がったり捲れたりすることもない。
前記構造のタイル本体11においては、必要に応じて、タイル本体11の色相を隠蔽して任意の一定の色相を付与する目的で、タイル本体の表面側の繊維質生布13の表面に着色合成樹脂シートを貼り合せたり、タイル本体表面の平滑性を確保する目的で繊維質生布13の表面に透明ないし不透明の合成樹脂シートを貼り合せたり、施工面からの水分の影響を防止する目的で基材裏面側の繊維質生布13の裏面に透明ないし不透明の合成樹脂シートを貼り合せたり、さらに該裏面に床下地との防滑性付与の目的で弱粘着性の合成樹脂製溶液や水性エマルジョン等の塗布や軟質合成樹脂組成物の突起を設けたりすることができる。また前記と同じ目的で、透明ないし不透明な任意の色相に着色した液状合成樹脂組成物を塗布・含浸させた合成樹脂系再生原料を主材料として形成した合成樹脂層を、繊維質生布13の片面または両面に貼り合せて使用することもできる。なおタイル本体11の表面や裏面に合成樹脂シートを貼り合せた場合、その反対側の面にも同様の合成樹脂シートを貼り合せ基材の上下の反りを抑えることが好ましい。但し、実用上は上の方向に反るよりは若干下側(下面側)に反るように設計した方が望ましい。
本発明のタイル床材1の保護用フィルム21は、タイル床材1の施工場所や所望の耐久性能によって適宜選択される材料から製造することができ、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−エチレン共重合樹脂、ウレタン−アクリル共重合樹脂、その他各種合成樹脂や共重合樹脂の単独またはブレンドによる透明ないし不透明な合成樹脂フィルムが使用できる。また、タイル本体11として、可塑剤、プロセスオイル等の移行し易い添加物を配合した合成樹脂組成物、合成ゴム組成物、天然ゴム組成物等からなるものを使用する場合は、該添加剤の移行を防止するポリエステル樹
脂やアクリル樹脂系の保護用フィルム21を使用するのが特に好ましい。さらに、耐傷性、耐久性、帯電防止性等の付加機能を持たせる目的で、多層フィルムを使用してもよい。このような材料を使用することにより、床面にゴムキャップ、ゴムキャスター、自転車やバイク、自動車等のタイヤ、汚染し易い色素を持ったタバスコソース、カレー粉等の調味料、イソジンやヨードチンキ等の薬品、木材用塗料(例えばオイルステイン等)による汚染が大幅に改善される。
保護用フィルム21の厚さは、施工場所や耐久性能によって適宜選択できるが、0.03mm〜0.5mm、好ましくは0.05mm〜0.3mmである。0.03mm未満の場合、被覆時に破れ等が発生する可能性が高くなり、またタイル床材としての耐摩耗性が悪く、短期間の内にフィルムが摩滅して補修頻度が高くなりコスト高となる。また0.5mmを超える場合は、固定手段31を使用してタイル本体11の側面または下面にまで保護用フィルム21を巻き込む際に、保護用フィルム21の反発弾性により、タイル本体11を被覆する状態に保護用フィルム21を保持することが難しい。またタイル床材1を回収して再生する際に、廃棄処分される保護用フィルム21が大量となり、無駄が多くリサイクルの観点からも好ましくなく、コスト高となり経済性の面からも好ましくない。さらに保護用フィルム21をタイル本体11の側面に被覆する場合において、タイル床材1間の目地の部分が広くなってしまい美観を損ねる可能性があり、タイル本体11の下面部に被覆する場合においては、タイル床材1の水平性を損ねる惧れがあり好ましくない。耐摩耗性、保護用フィルム被覆の作業性、環境負荷、経済性等の面から0.05mm〜0.3mmの厚さが好ましい。
また保護用フィルム21の被覆前または被覆後にタイル本体11の保護用フィルム21表面に、保護膜等の機能性層を設けてもよい。保護用フィルム21の表面に機能層を設けると、保護用フィルム21が保護されるため、保護用フィルム21の耐久性をさらに向上させることが可能となる。それにより、本発明のタイル床材1の交換期間が長くなり、人の歩行が多い場所や床に油等のこぼれやすい所でも支障なく使用することができる。また、帯電防止層を設けることにより、静電気の発生を避けねばならないクリーンルーム内でも使用することもが可能となる。
このような機能層は、所望の機能を有する樹脂や、樹脂に各種の添加剤等を添加したものを保護用フィルム21のフィルム表面にスプレーや刷毛塗り、ロールコーター、ダイコーター等、通常使用される塗布方法で塗布して設ける。例えば機能層としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン−アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フッ素系材料、シリコン系材料の内の有機材料(例えば、アルコキシシランとN−プロピルアルコールとアルミニウムキレート化合物との混合材料)、シリコン系材料の内の無機材料(例えば、シリコンガラス)、エポキシ系樹脂、セラミック系樹脂、各種反応性モノマーやオリゴマー等から調製された溶剤系、水性エマルジョン系、無溶剤系の常温乾燥型塗料、加熱乾燥型塗料、加熱硬化型塗料、紫外線硬化型塗料、電子線硬化型塗料等を適宜選定することができる。他の機能層の場合には、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂等からなるバインダー樹脂に、帯電防止剤、マイナスイオン等を発生する無機物等を添加したものを適宜選択することができる。
また、保護用フィルム21は着色または無色の透明、半透明、不透明でよく、さらに模様や文字等の特定の表示が印刷されていてもよい。保護用フィルム21が不透明なものであれば、保護用フィルム21を透過してタイル本体11を視認できないので、タイル本体11の上面部に特別な着色層や模様層等を設ける必要がなく、タイル本体11として表裏関係なく使用することができ、タイル本体11の作成が容易となり、タイル本体11に塗
布される固定手段の色等をそれほど考慮する必要がない。
本発明のタイル床材1の固定手段31としては、保護用フィルム21をタイル本体11に剥離可能な状態で固定してタイル本体11を被覆でき、施工時に障害となるような不必要な凹凸が生じたり、施工時に剥離したり、使用時に剥離したりしないようなものであれば任意なものを適宜選択することができる。このような固定手段31としては例えば、剥離時に保護用フィルム21を容易に剥離し得る接着剤、粘着剤、粘着テープ等がある。接着剤のタイプとしては、加熱、加圧等により、または常温において接着性、粘着性を有するものや、二液タイプ等の反応性の接着剤、粘着剤であってよい。接着または粘着強度としては、0.1〜4.0kg/25mm幅(J1S Z 0237)であることが好ましい。0.1kg/25mm幅未満であると、運搬時、施工時または使用時に剥離してしまう可能性があり好ましくなく、4.0kg/25mm幅を超えると、保護用フィルム21を剥離するときに、剥離が容易に行えなくなると共に、保護用フィルム21が破れてしまう可能性があり、剥離作業性の低下を招いて好ましくない。
接着剤としては、保護用フィルム21およびタイル本体11の熱軟化温度以下の融点を有するホットメルト型接着剤、通常使用される溶剤型、水性エマルジョンやラテックス、無溶剤型、ホットメルト型等の感圧接着剤等を使用できる。但し、保護用フィルム21および/またはタイル本体11に可塑剤を含む軟質ないし半硬質の塩化ビニル樹脂組成物を使用する場合は、耐可塑剤性の接着剤を使用すべきであり、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂等の一種または二種以上の混合物等、通常使用されるものが好ましい。また保護用フィルム21およびタイル本体11が塩化ビニル樹脂以外からなる場合は、前記樹脂組成物以外に合成ゴム、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、その他様々な共重合樹脂の一種または二種以上の混合物が使用できる。
特に固定手段31として加熱性接着剤を採用した場合には、タイル本体11に加熱性接着剤を塗布した後に、タイル本体11に保護用フィルム21を被せても直ちには保護用フィルム21は固定されないため、固定前に保護用フィルム21の位置変更が可能となって、保護用フィルム21のタイル本体11に対する位置決めが容易になる。そして位置決め後、保護用フィルム21とタイル本体11を加熱、加圧することにより、加熱性接着剤で保護用フィルム21はタイル本体11に剥離可能に固定される。このような加熱性接着剤としては、例えば、アクリル酸エステル、変性ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂からなるものや、ポリエステル樹脂溶液を用いることができ、この他に任意な加熱性接着剤を用いることができる。
固定手段31は、保護用フィルム21の被覆部分全体に設けても、部分的に、例えば線状またはドット状に設けてもよい。即ち、タイル本体11の上面全体および側面全体を保護用フィルム21で被覆する場合では、側面のみ、または上面のみに固定手段を設けることができ、側面にだけ設けた場合でも、その全面に設けてもよいし、線状またはドット状に設けてもよい。同様に、下面までを被覆する場合も、上面、側面、下面のうち少なくとも一部のみに固定手段31を設ける方法であってもよい。
特に、図4に図示するように、固定手段31を保護用フィルム21の下面側に設け、さらに保護用フィルム21の縁部において保護用フィルム21がタイル本体11に固定されない部分が存在するようにして保護用フィルム21とタイル本体11とを固定手段31により固定すると、タイル本体11に固定されていない保護用フィルム21の縁部を把持して保護用フィルム21を容易に剥離することができ、剥離作業性を向上させることができる。
固定手段31として接着剤や粘着剤を使用した場合、タイル本体11にそれらを設ける方法としては例えば、スプレー、刷毛塗り、グラビアコーティング、ホットメルトコーティング等のいかなる方法をも採用することができる。
本発明のタイル床材1において、保護用フィルム21の少なくとも上面部分が透明または半透明である場合に、タイル本体11の色や模様等と、保護用フィルム21の色や模様等の組み合わせで、多種多様の外観を持つタイル床材とすることが可能となる。例えば、タイル本体11側の表面に、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、オフセットグラビア印刷、シルクスクリーン印刷、ロータリースクリーン印刷、インクジエット印刷等、通常の印刷手段により意匠を適用することができる。また、タイル本体11の上面部を白ベースとし、それにモザイク柄等を設けて保護用フィルム21を有色の透明フィルムとすると、タイル本体11が一種類でも、保護用フィルム21の色数だけの同じモザイク柄のタイル床材を生産することが可能となり、保護用フィルム21の色を変えるだけで同じタイル本体11を使用しても、施工場所での雰囲気を変えることも可能となる。この場合に、タイル本体11に使用される固定手段31を透明なものとするか、タイル本体11の色と同色系のものとすることが好ましい。また、固定手段31を任意に着色してタイル本体11の模様を形成するように塗布しても良い。
また、保護用フィルム21およびタイル本体11に直接着色したり模様や文字等を設けなくとも、保護用フィルム21とタイル本体11の上面部間に、模様や文字等の印刷された化粧シート41を挟み込むことで、タイル床材1に意匠を適用することができる(図3参照)。化粧シート41としては例えば、無地に着色したシート、マーブル調の流れ模様を有するシート、合成樹脂チップを焼結したチップインレイドシート、着色シートの表面に前述の手段で印刷を施したもの、透明または不透明のシートに着色短繊維、着色マイカ、着色樹脂チップ、金属箔チップ、蒸着フィルムのチップ等を混合した化粧シート等、公知の手段で作成した化粧シート41を使用することができ、化粧シート41をタイル本体11に貼り合せ、その化粧シート41の上から表面に保護用フィルム21を被覆することができる。さらに、該着色シートとしては透明から不透明の着色合成樹脂シート、各種紙や合成紙、各種不織布等の印刷可能なものであれば如何なる種類のものでも使用することができる。
ここで、タイル本体11に化粧シート41を貼り合せる場合は、公知の手段で完全に接着・一体化させてもよいし、タイル本体11をリユースする目的で剥離可能に貼り合せてもよい。剥離可能に貼り合せる場合は、タイル本体11と化粧シート41との剥離強度を、保護用フィルム21と化粧シート41との剥離強度より強く設定することが好ましい。タイル本体11と化粧シート41とをホットメルト型の接着剤にて貼り合せ、化粧シート41と保護用フィルム21とを感圧(粘着)型の接着剤にて貼り合せた場合は、ホットメルト型接着剤の溶融温度以上でかつタイル本体11の熱変形温度以下の温度にて剥離する。また両方共に感圧接着剤を使用した場合は、タイル本体11と化粧シート41との剥離強度を保護用フィルム21と化粧シート41との剥離強度より約0.3〜1.5kg/2.5cmだけ高く設定するのが好ましい。この強度が0.3kg/2.5cm未満の場合は、保護用フィルム21を剥離する際に化粧シート41もタイル本体11から剥離してしまい剥離作業に支障を来たす。また該強度が1.5kg/2.5cmを超えると、タイル本体11をリユースするためにタイル本体11から化粧シート41を剥離する際、化粧シート41が破断し剥離が難しくなったり、剥離そのものが困難となり剥離作業に支障を来たす。また例えば、印刷したシートと透明フィルムとを予め公知の手段で貼り合わせて一体化した化粧シート41を使用することもできる。
また、本発明のタイル床材1では、タイル本体11を保護用フィルム21で被覆して水分の浸入が防止されるので、化粧シート41は耐水性の悪い材料からなっても、床面の水
分や床下地からの水分に直接影響を受けない。よって、印刷紙等ののように、タイル床材1の装飾に通常は使用できないものも使用可能である。
本発明のタイル床材1では、タイル床材1に適用する意匠の質を高めることが容易であり、該意匠は文字でもよく、絵文字でもよく、絵でもよく、図形でもよく、模様でもよく、これらのうちの少なくとも2つが複合されたものでもよい。よって、例えば店舗の床に取扱い商品の広告を印刷したり、期間限定での店舗の情報を床面に掲示したりする等、従来の床材では行えないことができて床面の利用価値が大幅に向上する。これは、店舗等商品の陳列効率を上げるために壁等が利用できない場合に大きな効果が期待でき、例えば床材の表面にフィルムを感圧接着剤等で貼り合せただけでは得られない効果である。
本発明のタイル床材1の製造において、保護用フィルム21をタイル本体11に被覆する方法は、連続シート状のフィルムに複数のタイル本体11を連続的に被覆接着した後、フィルムを裁断して本発明のタイル床材1としてもよいし、予め一定の形状にフィルムを裁断した後にタイル本体11に被覆してもよい。また、側面または側面および下面を被覆する場合においては、一定形状にフィルムを裁断し、それをタイル本体11の形状に対応した立体的な形状に賦型しておいてもよい。立体的な形状に賦型せずに平面状の保護用フィルム21を使用して側面部または側面部および底面部を被覆する場含は、被覆した保護用フィルム21が複数枚重なった状態にならないように所定の形状に裁断した状態で被覆することが好ましい。例えば、タイル本体11の上面の形状が正方形である場合には、保護用フィルム21は、タイル本体11側面の厚みと下面の被覆量の分だけ大きな正方形形状に裁断され、その中心にタイル本体11の上面が位置するように位置決めし、保護フィルム21の四隅から、タイル本体11の四隅まで切り込みをいれ、タイル本体11側面の厚みと下面の被覆量に応じて不要部分を除去したものを作成したのちに被覆することで被覆作業の軽減が図れて好ましい。
使用済みの本発明のタイル床材1について、損傷した保護用フィルム21をタイル本体11から剥離した後に新しい保護用フィルム21をタイル本体11に被覆する場合、同じ種類の保護用フィルム21を使用する必要はない。例えば、透明の保護用フィルム21で被覆されていた上面に模様を有するタイル本体11について、該保護フィルム21を剥離した後、不透明な保護用フィルム21でタイル本体11を被覆することができる。
また、損傷した保護用フィルム21をタイル本体11から剥離し新しい保護用フィルム21をタイル本体11に被せる場合であって、保護用フィルム21とタイル本体11との間に化粧シート41が存在していた場合には、新たに被覆する保護用フィルム21とタイル本体11との間に化粧シート41を挿入してもよく、挿入しなくてもよい。化粧シート41を挿入する場合には、新に挿入する化粧シート41は、剥離された前の保護用フィルム21について使用されていたものと同一でもよく、異なる化粧シート41でもよい。
本発明のタイル床材1は、施工された店舗等で、タイル床材1の汚れや模様替え等が必要になった場合、置き敷きであるために簡単に施工面から取り除くことができ、新しいタイル床材1を施工することができる。取り除かれたタイル床材1は、回収業者等により回収されて工場等に運搬され、保護用フィルム21を剥離後、タイル本体11の損傷がなければ、そのまま新しい保護用フィルム21でタイル本体11を被覆し、新しいタイル床材1として再び出荷される。この場合に、従来の床材と同様に本発明のタイル床材1を施工業者が購入し、施工し、使用済みのタイル床材1を廃棄物として廃棄されたものを回収する流通方法を採用してもよい。しかし、このような流通方法は、本発明のタイル床材1のメリットの一つであるタイル本体11のリユース面の効果しかなく、もう一つのメリットである、定期的な床用保護ワックス等の塗布作業が不要となり、その代わりにタイル床材1自体を交換するという効果が得られない。
よって本発明のタイル床材1の好ましい流通方法としては、レンタルまたはリース契約の物品とすることが好ましい。例えば、本発明のタイル床材1をレンタル契約とすると、店舗等の所有者または使用者は、床材の施工されていない床施工面を有するだけの店舗を新規または改装等により準備すれば良いことになり、初期の設備投資費用を削減することができる。そして床施工面が準備された段階で、本発明のタイル床材1のレンタル専用業者と契約して、本発明のタイル床材1をそのレンタル専用業者が施工することとなる。この時に支払われるレンタル料は床材購入よりも低価格ですむことは言うまでもない。契約の時点で、店舗の人の出入り状況などを考慮して、本発明のタイル床材1の交換期間等を決定しておけば、店舗等の所有者または利用者は、通常定期的に行うワックス等の塗布の清掃契約を必要とせず、ワックスを塗る代わりに新しい本発明のタイル床材1と定期的または不定期に交換することが可能となる。また、不慮の事故等で部分的に床材に損傷が生じた場合でも、レンタル専用業者等に連絡すれば簡単に交換ができるので、その点でも優位となる。さらに、保護用フィルム21に模様や文字等を印刷するだけで、特注のデザイン等にも対応することが可能なので、季節や行事等に対応した床面に変更することも簡単かつ安価に可能となる。以上は利用者の立場でも優位性を述べたが、このような契約により本発明のタイル床材1を流通させることで、一般廃棄物としてではなく、使用済みのタイル床材1をレンタル専用業者を通じて一括的に回収できることにより、タイル本体11の再利用の面でも容易に行えるようになり、コスト的なメリットは大きなものとなる。
図5は、本発明のタイル床材1が多数敷かれている床の平面図であり、この床はコンビニエンスストアの床である。床の全面に敷かれているタイル床材1は、コンビニエンスストアの所有者との間のリース契約の対象物となっており、また、これらのタイル床材1は、コンクリート製の床に接着されずに置かれた置き敷き工法で敷かれたものとなっていて、それぞれが床から取り外し自在である。
このコンビニエンスストアの床は平面L字形であり、出入り口Aの近くには会計カウンタBが設置され、出入り口Aから会計カウンタBを過ぎて直進した場所に第1商品棚C、第2商品棚Dが配置されている。会計カウンタBから右折した場所の両側には第3商品棚Eと第4商品棚Fとが並設され、さらに、これらの第3商品棚E、第4商品棚Fと間隔を開けて第5商品棚Gと第6商品棚Hとが連続配置されている。また、第3商品棚Eと第5商品棚Gに向かい合う壁Kに沿って第7商品棚Iが配置され、第5商品棚Gと第6商品棚Hの両方に向かい合って第8商品棚Jが配置されている。
これらの商品棚のうち、第3商品棚Eと第4商品棚Fは、出入り口Aの近くで会計カウンタBにも近いため、これらの第3商品棚Eと第4商品棚Fを囲むエリアαは、人の歩行量が多い場所となっている。また、出入り口Aから会計カウンタBの前側までのエリアβも、自ずと歩行量が多い場所になっている。
コンビニエンスストアが営業を始めて期間が経過すると、人が歩行する場所に露出状態で敷かれているタイル床材1の保護用フィルム21は消耗し始め、特に、歩行量が多いエリアα、βに配置されているタイル床材1の保護膜21の消耗は激しい。
歩行量が多いエリアα、βに配置されているタイル床材1の保護用フィルム21の消耗量が所定値に達したとき、または、コンビニエンスストアの営業開始からリース契約等で定められた所定期間経過したときには、エリアα、βに配置されているタイル床材1と、これらのエリアα、β以外の場所に配置されているタイル床材1とを床から取り外し、これらを交換して配置し直す。これにより、同じタイル床材1を、その配置場所を変更するだけで同じコンビニエンスストアの床で再使用する。また、エリアα、βに配置されているタイル床材1の保護用フィルム21の損傷が激しい場合には、該エリアに配置されてい
るタイル床材1のみを新しいタイル床材1と交換することもできる。
本発明の置き敷きタイル床材について、保護用フィルムの被覆前の状態を図示する斜視図である。 本発明の置き敷きタイル床材の部分断面図である。 化粧シートを含む態様の本発明の置き敷きタイル床材の部分断面図である。 本発明の置き敷きタイル床材の背面図である。 本発明の置き敷きタイル床材の施工状態を図示する床の上面図である。
符号の説明
1 置き敷きタイル床材
11 タイル本体
21 保護用フィルム
31 固定手段
41 化粧シート

Claims (5)

  1. 床下地面または床材施工面上に取り外し可能に置かれる置き敷きタイル床材であって、タイル本体と、少なくともタイル本体の上面全体を被覆する保護用フィルムと、保護用フィルム被覆部分の少なくとも一部においてタイル本体に設けられた固定手段とからなり、保護用フィルムは固定手段により剥離可能な状態でタイル本体に固定されていることを特徴とする置き敷きタイル床材。
  2. タイル本体の下面の少なくとも外周縁部が保護用フィルムで被覆されていることを特徴とする、請求項1記載の置き敷きタイル床材。
  3. 固定手段はタイル本体の下面に設けられ、かつタイル本体の下面を被覆する保護用フィルムの縁部は固定されていないことを特徴とする、請求項2記載の置き敷きタイル床材。
  4. 固定手段は、被覆している保護用フィルムを剥離して新たな保護用フィルムで被覆する場合に、再度固定手段として利用できることを特徴とする請求項1、2または3記載の置き敷きタイル床材。
  5. 固定手段は粘着剤層であることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の置き敷きタイル床材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102183842B1 (ko) * 2020-04-16 2020-11-27 주식회사 아키페이스 단판적층재를 사용한 조경재의 제조방법

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