JP2019085549A - 光学フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
[1]重量平均分子量が210,000以上のポリアミドイミド樹脂と、シリカ粒子とを含む光学フィルムであって、該シリカ粒子の含有量は、光学フィルムの質量に対して3〜70質量%である、光学フィルム。
[2]シリカ粒子の含有量は、光学フィルムの質量に対して5〜70質量%である、[1]に記載の光学フィルム。
[3]ポリアミドイミド樹脂を構成するカルボン酸化合物由来の構成単位に含まれるジカルボン酸化合物由来の構成単位の含有量は、カルボン酸化合物由来の全構成単位の総モル数に対して20〜90モル%である、[1]又は[2]に記載の光学フィルム。
[4]ポリアミドイミド樹脂を構成するカルボン酸化合物由来の構成単位に含まれるジカルボン酸化合物由来の構成単位のうち、式(2a)
で表される基を有する構成単位の含有量は、カルボン酸化合物由来の全構成単位の総モル数に対して0〜80モル%である、[1]〜[3]のいずれかに記載の光学フィルム。
[5]ポリアミドイミド樹脂を構成するカルボン酸化合物由来の構成単位に含まれるジカルボン酸化合物由来の構成単位のうち、式(2b)
で表される基を有する構成単位の含有量は、カルボン酸化合物由来の全構成単位の総モル数に対して3〜70モル%である、[1]〜[4]のいずれかに記載の光学フィルム。
[6]ポリアミドイミド樹脂を構成するカルボン酸化合物由来の構成単位に含まれるテトラカルボン酸化合物由来の構成単位の含有量は、カルボン酸化合物由来の全構成単位の総モル数に対して10〜60モル%である、[1]〜[5]のいずれかに記載の光学フィルム。
[7]ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量は800,000以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載の光学フィルム。
本明細書においてポリアミドイミド樹脂とは、イミド基を含む繰り返し構造単位とアミド基を含む繰り返し構造単位の両方を含有する重合体を表す。ポリアミドイミド樹脂は、ジカルボン酸化合物、テトラカルボン酸化合物、必要に応じてトリカルボン酸化合物を含むカルボン酸化合物と、ジアミン化合物とが共重合された樹脂であることが好ましい。そのため、本発明のポリアミドイミド樹脂は、ジカルボン酸化合物由来の構成単位、テトラカルボン酸化合物由来の構成単位、及び必要に応じてトリカルボン酸化合物由来の構成単位を含むカルボン酸化合物由来の構成単位とジアミン化合物由来の構成単位とを含む。なお、本明細書において、「化合物由来の構成単位」を単に、「単位」と称する場合がある。例えば、ジカルボン酸「化合物由来の構成単位」をジカルボン酸「単位」と称し、テトラカルボン酸「化合物由来の構成単位」をテトラカルボン酸「単位」と称し、ジアミン「化合物由来の構成単位」をジアミン「単位」と称する場合などがある。
式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立して、−OH、−OMe、−OEt、−OPr、−OBu又は−Clであり、好ましくは−Clである。
で表される基であることが好ましい。なお、式(1)中のWが式(2b)で表される基を含む化合物由来の構成単位を芳香族ジカルボン酸化合物(B)由来の構成単位と称する場合がある。
*は結合手を表し、
W1は、単結合、−O−、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH(CH3)−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−Ar−、−SO2−、−CO−、−O−Ar−O−、−Ar−O−Ar−、−Ar−CH2−Ar−、−Ar−C(CH3)2−Ar−又は−Ar−SO2−Ar−を表す。Arは、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリーレン基を表し、具体例としてはフェニレン基が挙げられる。得られる光学フィルムの弾性率を向上しやすい観点から、式(3)において、Yは、式(26)、(28)及び(29)で表される基が好ましい。また、光学フィルムの黄色度を低減しやすい観点から、式(3)において、Yは、式(20)、式(21)、式(22)、式(23)、式(24)、式(25)、式(26)又は式(27)で表される基;並びにそれら基中の水素原子がメチル基、フルオロ基、クロロ基又はトリフルオロメチル基で置換された基が好ましい。加えて、W1は、光学フィルムの黄色度を抑制しやすい観点から、それぞれ独立して、単結合、−O−、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH(CH3)−、−C(CH3)2−又は−C(CF3)2−であることが好ましく、単結合、−O−、−CH2−、−C(CH3)2−又は−C(CF3)2−であることがより好ましく、−C(CH3)2−又は−C(CF3)2−であることがさらに好ましく、−C(CF3)2−であることが特に好ましい。
で表される。
これらの中でも、好ましくは4,4’−オキシジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシフェニル)プロパン二無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物、1,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物及び4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物が挙げられ、より好ましくは4,4’−オキシジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物及び4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物が挙げられる。これらは単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明のポリアミドイミド樹脂が、テトラカルボン酸化合物(5)由来の構成単位を含む場合、テトラカルボン酸化合物(5)由来の構成単位は、ジアミン化合物由来の構成単位とY1の両側に形成されたイミド基又はアミド基を介して結合し得る。テトラカルボン酸単位として、テトラカルボン酸化合物(5)由来の構成単位が1種類又は2種類以上含まれていてもよく、2種類以上含まれる場合、それぞれのテトラカルボン酸化合物(5)由来の構成単位においてY1の種類が異なる。
で表される。ポリアミドイミド樹脂に含まれるジアミン単位として、式(7)中のXが式(8)で表される化合物由来の構成単位を含むと、ポリアミドイミド樹脂を含んでなる光学フィルムは、高い弾性率及び優れた光学特性を両立しやすい。
本発明の光学フィルムは、シリカ粒子を含む。シリカ粒子の平均一次粒子径は、好ましくは10nm以上、より好ましくは15nm以上、さらに好ましくは20nm以上であり、好ましくは100nm以下、より好ましくは80nm以下、さらに好ましくは60nm以下、とりわけ好ましくは40nm以下、特に好ましくは30nm以下である。シリカ粒子の平均一次粒子径が上記範囲であると、シリカ粒子の凝集を抑制し、光学フィルムの光学特性を向上、例えばヘイズを低減できる。なお、本発明において、平均一次粒子径は、BET法により測定できる。
本発明の光学フィルムは、重量平均分子量が210,000以上のポリアミドイミド樹脂と、光学フィルムの質量に対して3〜70質量部のシリカ粒子とを含むため、高い弾性率を有するとともに、優れた光学特性を有する。また本発明の光学フィルムは耐屈曲性にも優れる。そのため、本発明の光学フィルムは、画像表示装置の部材、特にフレキシブルディスプレイの前面板(ウィンドウフィルム)に用いることができる。前面板は、フレキシブルディスプレイ内の画像表示素子を保護する機能を有する。画像表示装置としては、テレビ、スマートフォン、携帯電話、カーナビゲーション、タブレットPC、携帯ゲーム機、電子ペーパー、インジケーター、掲示板、時計、及びスマートウォッチ等のウェアラブルデバイス等が挙げられる。フレキシブルディスプレイとしては、フレキシブル特性を有する画像表示装置、例えばテレビ、スマートフォン、携帯電話、カーナビゲーション、タブレットPC、携帯ゲーム機、電子ペーパー、インジケーター、掲示板、時計、及びウェアラブルデバイス等が挙げられる。
Tにおける炭素数1〜5のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、2−メチル−ブトキシ基、3−メチルブトキシ基、2−エチル−プロポキシ基等が挙げられる。
Tは、好ましくは水素原子、フッ素原子、塩素原子又はメチル基であり、より好ましくは水素原子、フッ素原子又は塩素原子である。
光学フィルムの弾性率が上記範囲であると、耐屈曲性が向上されやすい。なお、弾性率は実施例に記載の方法により測定できる。
(a)ポリアミドイミド樹脂及びシリカ粒子を含む液(ポリアミドイミドワニスと称する場合がある)を調製する工程(ポリアミドイミドワニス調製工程)、
(b)ポリアミドイミドワニスを基材に塗布して塗膜を形成する工程(塗布工程)、及び(c)塗布された液(塗膜)を乾燥させて、光学フィルムを形成する工程(光学フィルム形成工程)
を含む方法によって製造することができる。
実施例及び比較例で得られた光学フィルムを30mm×30mmの大きさにカットし、ヘイズコンピューター(スガ試験機(株)製、「HGM−2DP」)を用いてヘイズ(%)を測定した。
<黄色度(YI値)>
実施例及び比較例で得られた光学フィルムを30mm×30mmの大きさにカットし、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光(株)製V−670)を用いて、三刺激値(X,Y,Z)を求め、下記計算式に代入することにより、YI値を算出した。
YI=100×(1.2769X−1.0592Z)/Y
評価は下記規準に基づいて判定した。
<評価方法>
◎…YI≦3.5
○…3.5<YI≦5
×…5<YI
実施例及び比較例で得られた光学フィルムを30mm×30mmの大きさにカットし、ヘイズコンピューター(スガ試験機(株)製、「HGM−2DP」)を用いて、光学フィルムの厚み50μmにおける全光線透過率(%)を測定した。
実施例及び比較例で得られた光学フィルムを、ダンベルカッターを用いて10mm×100mmの短冊状にカットし、サンプルを得た。このサンプルの弾性率を島津製作所製オートグラフAG−ISを用い、チャック間距離500mm、引張速度20mm/minの条件でS−S曲線を測定し、その傾きから光学フィルムの弾性率を算出した。
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定
・前処理方法
実施例及び比較例で得られたポリアミドイミド樹脂にDMF溶離液(10mM臭化リチウム溶液)を濃度2mg/mLとなるように加え、80℃にて30分間攪拌しながら加熱し、冷却後、0.45μmメンブランフィルターでろ過したものを測定溶液とした。
・測定条件
カラム:TSKgel SuperAWM−H×2+SuperAW2500×1(6.0mm I.D.×150mm×3本)
溶離液:DMF(10mMの臭化リチウム添加)
流量:1.0mL/min.
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μL
分子量標準:標準ポリスチレン
実施例及び比較例で得られた光学フィルムを、ABSデジマチックインジケーター((株)ミツトヨ製、「ID−C112BS」)を用いて、光学フィルムの厚みを測定した。
ゾル−ゲル法により作製されたBET径(BET法で測定された平均粒子径)が異なるアモルファスシリカゾルを原料とし、溶媒置換により、γ−ブチロラクトン(以下、GBLと表記することもある)置換シリカゾルを調製した。得られたゾルを目開き10μmのメンブレンフィルターでろ過し、GBL置換シリカゾルを得た。得られたGBL置換シリカゾルは、いずれもシリカ粒子が30〜32質量%であった。表1に記載のように、アモルファスシリカゾルとして、BET径が23nm、27nmのいずれかを実施例及び比較例において使用した。
1.合成例1
窒素ガス雰囲気下、撹拌翼を備えた1Lセパラブルフラスコに、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニル(TFMB)45g(140.52mmol)及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)770.40gを加え、室温で撹拌しながらTFMBをDMAcに溶解させた。次に、フラスコに4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物(6FDA)19.01g(42.80mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。その後、4,4’−オキシビス(ベンゾイルクロリド)(OBBC)4.21g(14.27mmol)、次いでテレフタロイルクロリド(TPC)17.38g(85.60mmol)をフラスコに加え、室温で1時間撹拌した。次いで、フラスコに4−メチルピリジン4.65g(49.93mmol)と無水酢酸13.11g(128.39mmol)とを加え、室温で30分間撹拌後、オイルバスを用いて70℃に昇温し、さらに3時間撹拌し、反応液を得た。
得られた反応液を室温まで冷却し、大量のメタノール中に糸状に投入し、析出した沈殿物を取り出し、メタノールで6時間浸漬後、メタノールで洗浄した。次に、100℃にて沈殿物の減圧乾燥を行い、ポリアミドイミド樹脂を得た。ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は、250,000であった。
窒素ガス雰囲気下、撹拌翼を備えた1Lセパラブルフラスコに、TFMB45g(140.52mmol)及びDMAc768.55gを加え、室温で撹拌しながらTFMBをDMAcに溶解させた。次に、フラスコに6FDA18.92g(42.58mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。その後、OBBC4.19g(14.19mmol)、次いでテレフタロイルクロリド(TPC)17.29g(85.16mmol)をフラスコに加え、室温で1時間撹拌した。次いで、フラスコに4−メチルピリジン4.63g(49.68mmol)と無水酢酸13.04g(127.75mmol)とを加え、室温で30分間撹拌後、オイルバスを用いて70℃に昇温し、さらに3時間撹拌し、反応液を得た。
得られた反応液を室温まで冷却し、大量のメタノール中に糸状に投入し、析出した沈殿物を取り出し、メタノールで6時間浸漬後、メタノールで洗浄した。次に、100℃にて沈殿物の減圧乾燥を行い、ポリアミドイミド樹脂を得た。ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は、355,000であった。
窒素ガス雰囲気下、撹拌翼を備えた1Lセパラブルフラスコに、TFMB40g(124.91mmol)及びDMAc682.51gを加え、室温で撹拌しながらTFMBをDMAcに溶解させた。次に、フラスコに6FDA16.78g(37.77mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。その後、OBBC3.72g(12.59mmol)、次いでテレフタロイルクロリド(TPC)15.34g(75.55mmol)をフラスコに加え、室温で1時間撹拌した。次いで、フラスコに4−メチルピリジン8.21g(88.14mmol)と無水酢酸15.43g(151.10mmol)とを加え、室温で30分間撹拌後、オイルバスを用いて70℃に昇温し、さらに3時間撹拌し、反応液を得た。
得られた反応液を室温まで冷却し、大量のメタノール中に糸状に投入し、析出した沈殿物を取り出し、メタノールで6時間浸漬後、メタノールで洗浄した。次に、100℃にて沈殿物の減圧乾燥を行い、ポリアミドイミド樹脂を得た。ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は400,000であった。
窒素ガス雰囲気下、撹拌翼を備えた1Lセパラブルフラスコに、TFMB40g(124.91mmol)及びDMAc682.18gを加え、室温で撹拌しながらTFMBをDMAcに溶解させた。次に、フラスコに6FDA16.76g(37.74mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。その後、OBBC3.71g(12.58mmol)、次いでテレフタロイルクロリド(TPC)15.32g(75.47mmol)をフラスコに加え、室温で1時間撹拌した。次いで、フラスコに4−メチルピリジン8.20g(88.05mmol)と無水酢酸15.41g(150.95mmol)とを加え、室温で30分間撹拌後、オイルバスを用いて70℃に昇温し、さらに3時間撹拌し、反応液を得た。
得られた反応液を室温まで冷却し、大量のメタノール中に糸状に投入し、析出した沈殿物を取り出し、メタノールで6時間浸漬後、メタノールで洗浄した。次に、100℃にて沈殿物の減圧乾燥を行い、ポリアミドイミド樹脂を得た。ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は475,000であった。
窒素ガス雰囲気下、撹拌翼を備えた1Lセパラブルフラスコに、TFMB40g(124.91mmol)及びDMAc681.21gを加え、室温で撹拌しながらTFMBをDMAcに溶解させた。次に、フラスコに6FDA16.71g(37.62mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。その後、OBBC3.70g(12.54mmol)、次いでテレフタロイルクロリド(TPC)15.28g(75.25mmol)をフラスコに加え、室温で1時間撹拌した。次いで、フラスコに4−メチルピリジン8.18g(87.79mmol)と無水酢酸15.36g(150.49mmol)とを加え、室温で30分間撹拌後、オイルバスを用いて70℃に昇温し、さらに3時間撹拌し、反応液を得た。
得られた反応液を室温まで冷却し、大量のメタノール中に糸状に投入し、析出した沈殿物を取り出し、メタノールで6時間浸漬後、メタノールで洗浄した。次に、100℃にて沈殿物の減圧乾燥を行い、ポリアミドイミド樹脂を得た。ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は602,000であった。
窒素ガス雰囲気下、撹拌翼を備えた1Lセパラブルフラスコに、TFMB40g(124.91mmol)及びDMAc680.57gを加え、室温で撹拌しながらTFMBをDMAcに溶解させた。次に、フラスコに6FDA16.68g(37.55mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。その後、OBBC3.69g(12.52mmol)、次いでテレフタロイルクロリド(TPC)15.25g(75.09mmol)をフラスコに加え、室温で1時間撹拌した。次いで、フラスコに4−メチルピリジン8.16g(87.61mmol)と無水酢酸15.33g(150.19mmol)とを加え、室温で30分間撹拌後、オイルバスを用いて70℃に昇温し、さらに3時間撹拌し、反応液を得た。
得られた反応液を室温まで冷却し、大量のメタノール中に糸状に投入し、析出した沈殿物を取り出し、メタノールで6時間浸漬後、メタノールで洗浄した。次に、100℃にて沈殿物の減圧乾燥を行い、ポリアミドイミド樹脂を得た。ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は750,000であった。
窒素ガス雰囲気下、撹拌翼を備えた1Lセパラブルフラスコに、TFMB65g(202.97mmol)及びDMAc834.69gを加え、室温で撹拌しながらTFMBをDMAcに溶解させた。次に、フラスコに6FDA27.09g(60.98mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。その後、OBBC12.00g(40.66mmol)、次いでテレフタロイルクロリド(TPC)20.63g(101.64mmol)をフラスコに加え、室温で1時間撹拌した。次いで、フラスコに4−メチルピリジン6.63g(71.15mmol)と無水酢酸18.68g(182.95mmol)とを加え、室温で30分間撹拌後、オイルバスを用いて70℃に昇温し、さらに3時間撹拌し、反応液を得た。
得られた反応液を室温まで冷却し、大量のメタノール中に糸状に投入し、析出した沈殿物を取り出し、メタノールで6時間浸漬後、メタノールで洗浄した。次に、100℃にて沈殿物の減圧乾燥を行い、ポリアミドイミド樹脂を得た。ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は310,000であった。
窒素ガス雰囲気下、撹拌翼を備えた1Lセパラブルフラスコに、TFMB50g(156.13mmol)及びDMAc642.07gを加え、室温で撹拌しながらTFMBをDMAcに溶解させた。次に、フラスコに6FDA20.84g(46.91mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。その後、OBBC9.23g(31.27mmol)、次いでテレフタロイルクロリド(TPC)15.87g(78.18mmol)をフラスコに加え、室温で1時間撹拌した。次いで、フラスコに4−メチルピリジン9.89g(106.17mmol)と無水酢酸14.37g(140.73mmol)とを加え、室温で30分間撹拌後、オイルバスを用いて70℃に昇温し、さらに3時間撹拌し、反応液を得た。
得られた反応液を室温まで冷却し、大量のメタノール中に糸状に投入し、析出した沈殿物を取り出し、メタノールで6時間浸漬後、メタノールで洗浄した。次に、100℃にて沈殿物の減圧乾燥を行い、ポリアミドイミド樹脂を得た。ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は400,000であった。
窒素ガス雰囲気下、撹拌翼を備えた1Lセパラブルフラスコに、TFMB45g(140.52mmol)及びDMAc635.28gを加え、室温で撹拌しながらTFMBをDMAcに溶解させた。次に、フラスコに6FDA25.01g(56.29mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。その後、OBBC24.92g(84.44mmol)をフラスコに加え、室温で1時間撹拌した。次いで、フラスコにピリジン9.97g(126.01mmol)と無水酢酸22.99g(225.17mmol)とを加え、室温で30分間撹拌後、オイルバスを用いて70℃に昇温し、さらに3時間撹拌し、反応液を得た。
得られた反応液を室温まで冷却し、大量のメタノール中に糸状に投入し、析出した沈殿物を取り出し、メタノールで6時間浸漬後、メタノールで洗浄した。次に、100℃にて沈殿物の減圧乾燥を行い、ポリアミドイミド樹脂を得た。ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は320,000であった。
窒素ガス雰囲気下、撹拌翼を備えた1Lセパラブルフラスコに、TFMB45g(140.52mmol)及びDMAc574.25gを加え、室温で撹拌しながらTFMBをDMAcに溶解させた。次に、フラスコに6FDA19.11g(43.02mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。その後、OBBC4.23g(14.34mmol)、次いでテレフタロイルクロリド(TPC)17.47g(86.03mmol)をフラスコに加え、室温で1時間撹拌した。次いで、フラスコに4−メチルピリジン9.35g(100.37mmol)と無水酢酸17.57g(172.07mmol)とを加え、室温で30分間撹拌後、オイルバスを用いて70℃に昇温し、さらに3時間撹拌し、反応液を得た。
得られた反応液を室温まで冷却し、大量のメタノール中に糸状に投入し、析出した沈殿物を取り出し、メタノールで6時間浸漬後、メタノールで洗浄した。次に、100℃にて沈殿物の減圧乾燥を行い、ポリアミドイミド樹脂を得た。ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は205,000であった。
1.実施例1〜12、14〜19、20、及び比較例1
合成例1〜5及び7〜10のポリアミドイミド樹脂をGBLに溶解し、上記のGBL置換シリカゾルを加えて十分に混合することで、表1に記載の組成であるポリアミドイミド樹脂/シリカ粒子混合ワニス(以下、混合ワニスと称することがある)を得た。その際、ポリアミドイミド樹脂/シリカ粒子濃度(樹脂とシリカ粒子の総質量に対する濃度)が9〜13質量%となるように混合ワニスを調製した。
得られた混合ワニスを目開き10マイクロメートルのフィルターでろ過した後、ポリエステル基材(東洋紡(株)製、商品名「A4100」)の平滑面上に自立膜の膜厚が55μmとなるようにアプリケーターを用いて塗工し、50℃で30分間、次いで140℃で15分間乾燥した後、ポリエステル基材を剥離して、自立膜を得た。得られた自立膜を金枠に固定して200℃で乾燥させ、膜厚50μmの光学フィルムを得た。表1中、シリカ粒子の含有量は、光学フィルムの質量(ポリアミドイミド樹脂とシリカ粒子との総質量)を基準とする。
紫外線吸収剤(住化ケムテックス(株)製、製品名「Sumisorb 340」)をGBLに溶解し、合成例6のポリアミドイミド樹脂と、上記のGBL置換シリカゾルを加え、GBLに溶解した十分に混合することで、樹脂/シリカ粒子混合ワニスを得た。その際、原料の仕込み比率は、紫外線吸収剤がポリアミドイミド樹脂とシリカ粒子との総質量100質量部に対して4質量部となるようにし、樹脂/シリカ粒子濃度(樹脂とシリカ粒子の総質量に対する濃度)が11質量%となるように混合ワニスを調製した。
得られた混合ワニスを目開き10マイクロメートルのフィルターでろ過した後、ポリエステル基材(東洋紡(株)製、商品名「A4100」)の平滑面上に自立膜の膜厚が55μmとなるようにアプリケーターを用いて塗工し、50℃で30分間、次いで140℃で15分間乾燥した後、ポリエステル基材を剥離して、自立膜を得た。得られた自立膜を金枠に固定して200℃で乾燥させ、膜厚50μmの光学フィルムを得た。
合成例9のポリアミドイミド樹脂をGBLに溶解し、GBL置換シリカゾルを加えて十分に混合することで、表1に記載の組成である樹脂/シリカ粒子混合ワニスを得た。その際、樹脂とシリカ粒子の濃度が16質量%となるように混合ワニスを調製した。得られた混合ワニスを目開き10マイクロメートルのフィルターでろ過した後、ポリエステル基材(東洋紡(株)製、商品名「A4100」)の平滑面上に自立膜の膜厚が55μmとなるようにアプリケーターを用いて塗工し、50℃30分間、次いで140℃15分間で乾燥した後、ポリエステル基材を剥離して、自立膜を得た。得られた自立膜を金枠に固定して200℃で乾燥させ、膜厚50μmのフィルムを得た。
Claims (7)
- 重量平均分子量が210,000以上のポリアミドイミド樹脂と、シリカ粒子とを含む光学フィルムであって、該シリカ粒子の含有量は、光学フィルムの質量に対して3〜70質量%である、光学フィルム。
- シリカ粒子の含有量は、光学フィルムの質量に対して5〜70質量%である、請求項1に記載の光学フィルム。
- ポリアミドイミド樹脂を構成するカルボン酸化合物由来の構成単位に含まれるジカルボン酸化合物由来の構成単位の含有量は、カルボン酸化合物由来の全構成単位の総モル数に対して20〜90モル%である、請求項1又は2に記載の光学フィルム。
- ポリアミドイミド樹脂を構成するカルボン酸化合物由来の構成単位に含まれるジカルボン酸化合物由来の構成単位のうち、式(2b)
で表される基を有する構成単位の含有量は、カルボン酸化合物由来の全構成単位の総モル数に対して3〜70モル%である、請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルム。 - ポリアミドイミド樹脂を構成するカルボン酸化合物由来の構成単位に含まれるテトラカルボン酸化合物由来の構成単位の含有量は、カルボン酸化合物由来の全構成単位の総モル数に対して10〜60モル%である、請求項1〜5のいずれかに記載の光学フィルム。
- ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量は800,000以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルム。
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