JP2019085539A - ゴム組成物及びホース - Google Patents

ゴム組成物及びホース Download PDF

Info

Publication number
JP2019085539A
JP2019085539A JP2017217349A JP2017217349A JP2019085539A JP 2019085539 A JP2019085539 A JP 2019085539A JP 2017217349 A JP2017217349 A JP 2017217349A JP 2017217349 A JP2017217349 A JP 2017217349A JP 2019085539 A JP2019085539 A JP 2019085539A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
propylene
mass
rubber composition
epdm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017217349A
Other languages
English (en)
Inventor
孝樹 杉原
Yoshiki Sugihara
孝樹 杉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2017217349A priority Critical patent/JP2019085539A/ja
Priority to PCT/JP2018/041560 priority patent/WO2019093445A1/ja
Priority to EP18876183.7A priority patent/EP3708611A4/en
Priority to US16/758,608 priority patent/US20200399455A1/en
Priority to CN201880068712.3A priority patent/CN111247202A/zh
Publication of JP2019085539A publication Critical patent/JP2019085539A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/16Elastomeric ethene-propene or ethene-propene-diene copolymers, e.g. EPR and EPDM rubbers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/02Elements
    • C08K3/06Sulfur
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/0008Organic ingredients according to more than one of the "one dot" groups of C08K5/01 - C08K5/59
    • C08K5/0016Plasticisers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/01Hydrocarbons
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L11/00Hoses, i.e. flexible pipes
    • F16L11/04Hoses, i.e. flexible pipes made of rubber or flexible plastics
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L11/00Hoses, i.e. flexible pipes
    • F16L11/04Hoses, i.e. flexible pipes made of rubber or flexible plastics
    • F16L11/08Hoses, i.e. flexible pipes made of rubber or flexible plastics with reinforcements embedded in the wall
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2201/00Properties
    • C08L2201/08Stabilised against heat, light or radiation or oxydation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/02Polymer mixtures characterised by other features containing two or more polymers of the same C08L -group
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2314/00Polymer mixtures characterised by way of preparation
    • C08L2314/06Metallocene or single site catalysts

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)

Abstract

【課題】耐熱性、寸法安定性及び加工性に優れるゴム組成物、並びに、ホース。【解決手段】メタロセン触媒によるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)を含むエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)と、重量平均分子量が35,000以下であるエチレン・プロピレン共重合体と、硫黄とを含有するゴム組成物、及び、上記ゴム組成物を用いて形成されたホース。【選択図】図1

Description

本発明は、ゴム組成物及びホースに関する。
従来、耐オゾン性及び耐候性の優れるという理由から、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(以下これを「EPDM」とも称する。)が、例えば、自動車用エアコン(AC)ホースの外層等に使用されている。
近年、自動車のエンジン内にはスリム化が要求されている。また、エンジン内にターボチャージャーが導入されている。このようなエンジン内のスリム化及びターボチャージャーの導入によって、エンジンルーム内はより狭く高温になるため、自動車用エアコン(AC)ホースには従来に増して耐熱性が求められている。
一方、耐熱老化性、ロール加工性、成形粘着加工性、耐摩耗性等の要求性能に優れる長寿命耐熱ベルトを提供することを目的として、補強材で補強されたゴムよりなる耐熱ベルトにおいて、ゴムはポリマー主成分としてエチレン・α−オレフィン共重合体及び/又はエチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体を含有するゴム組成物を加硫したものであり、この加硫ゴムを180℃で14日間加熱したときの重量減少率が4%以下であることを特徴とする耐熱ベルトが提案されている(特許文献1)。特許文献1では、加硫剤として有機過酸化物が記載されている。
特開平11−292236号公報
このようななか、本発明者は、特許文献1を参考にして、加硫剤として有機過酸化物を使用するゴム組成物を調製した。そして、ゴム組成物を成形する際にゴム組成物の外面を覆うための外面被覆剤を、上記ゴム組成物に対して繰り返し使用すると、上記ゴム組成物から得られる製品の寸法安定性が低くなる場合があることが明らかとなった(比較例4)。また、上記のようなゴム組成物は加工性が悪い場合があることが明らかとなった(比較例4)。
また、バナジウム触媒(なお上記バナジウム触媒はメタロセン触媒以外の触媒に該当する。)によるEPDMを含有するゴム組成物は、昨今要求されている耐熱性を満足できず、加工性が悪い場合があることが明らかとなった(比較例1)。
そこで、本発明は、耐熱性、寸法安定性及び加工性に優れるゴム組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、ホースを提供することも目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、メタロセン触媒によるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)を含むエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)と、重量平均分子量が35,000以下であるエチレン・プロピレン共重合体と、硫黄とを含有することによって所望の効果が得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は上記知見等に基づくものであり、具体的には以下の構成により上記課題を解決するものである。
[1] メタロセン触媒によるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)を含むエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)と、
重量平均分子量が35,000以下であるエチレン・プロピレン共重合体と、
硫黄とを含有する、ゴム組成物。
[2] 上記エチレン・プロピレン共重合体の含有量が、上記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)100質量部に対して、5〜30質量部である、[1]に記載のゴム組成物。
[3] 更に可塑剤を含有し、
上記可塑剤の含有量が、上記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)100質量部に対して、15質量部以上である、[1]又は[2]に記載のゴム組成物。
[4] 上記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)を構成する、ジエンの繰り返し単位の含有量が、上記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)の8質量%以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載のゴム組成物。
[5] 上記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)を構成する、エチレンの繰り返し単位の含有量が、上記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)の60質量%を超える、[1]〜[4]のいずれかに記載のゴム組成物。
[6] 上記エチレン・プロピレン共重合体の重量平均分子量が、5,000〜25,000である、[1]〜[5]のいずれかに記載のゴム組成物。
[7] 上記硫黄の含有量が、上記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)100質量部に対して、0.3〜1.5質量部である、[1]〜[6]のいずれかに記載のゴム組成物。
[8] 上記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)100質量部中の上記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)の含有量が、40〜100質量%である、[1]〜[7]のいずれかに記載のゴム組成物。
[9] ホースに使用される、[1]〜[8]のいずれかに記載のゴム組成物。
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載のゴム組成物を用いて形成されたホース。
本発明のゴム組成物及びホースは、耐熱性、寸法安定性及び加工性に優れる。
図1は本発明のホースの態様の一例を各層を切り欠いて示す斜視図である。
本発明について以下詳細に説明する。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、特に断りのない限り、各成分はその成分に該当する物質をそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。成分が2種以上の物質を含む場合、成分の含有量は、2種以上の物質の合計の含有量を意味する。
本明細書において、特に断りのない限り、各成分はその製造方法について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
本明細書において、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)をEPDM(A)と、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)をEPDM(a1)と、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a2)をEPDM(a2)と称する場合がある。また、エチレン・プロピレン共重合体をEPMと称する場合がある。
[ゴム組成物]
本発明のゴム組成物(本発明の組成物)は、
メタロセン触媒によるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)を含むエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)と、
重量平均分子量が35,000以下であるエチレン・プロピレン共重合体と、
硫黄とを含有する、ゴム組成物である。
本発明の組成物はこのような構成をとるため、所望の効果が得られるものと考えられる。その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
ホースの製造方法として、例えば、ゴム組成物を管状に加工して未加硫のホースを形成し、上記未加硫のホースの外面に外面被覆剤を被覆して加硫し、加硫後のホースの外面から上記外面被覆材を剥離することによって、ホースを製造する方法が挙げられる。
一方、剥離後の外面被覆剤は、未加硫のホースの外面を被覆するために再利用される。
このように、上記外面被覆剤はホースの製造において繰り返して使用される。
ホースを製造する際、加硫剤(又は架橋剤)として有機過酸化物を含有するゴム組成物による未加硫のホースの外面に対して外面被覆剤が使用される場合、得られるホースの寸法安定性が悪いことを本発明者は見出した。
これは、上記有機過酸化物がゴム組成物から外面被覆剤に移行、又は、上記有機過酸化物が外面被覆剤に接触し、上記有機過酸化物が外面被覆剤を劣化させることが原因であると本発明者は推測する。
一方、本発明者は、ホースを製造する際、加硫剤として硫黄を含有するゴム組成物による未加硫のホースの外面に対して外面被覆剤が使用される場合、得られるホースの寸法安定性が優れる(外面被覆剤を繰り返し使用しても外面被覆剤が劣化することなく、このため、ホースの寸法を安定して維持できる。)ことを本発明者は見出した。
これは、上記硫黄が外面被覆剤を劣化させることないためであると考えられる。
また、本発明の組成物は所定のEPDM(a1)及び重量平均分子量が所定の範囲であるEPMを含有することによって、耐熱性及び加工性に優れると考えられる。
以下、本発明の組成物に含有される各成分について詳述する。
<<エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)>>
本発明の組成物に含有されるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)は、メタロセン触媒によるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)を含む。
上記EPDM(A)は、エチレンとプロピレンとジエンとの共重合体である。
上記EPDM(A)を構成するジエンとしては、例えば、非共役ジエン化合物が挙げられる。
上記非共役ジエン化合物としては、具体的には例えば、ジシクロペンタジエン(DCPD);5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)のようなエチリデンノルボルネン;1,4−ヘキサジエン(HD)が挙げられる。
上記EPDM(A)の一部又は全部を、後述するEPDM(a1)とすることができる。
<エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)>
本発明の組成物に含有されるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)は、メタロセン触媒による、エチレンとプロピレンとジエンとの共重合体である。
本発明の組成物は上記EPDM(a1)を含有することによって耐熱性に優れる。
上記EPDM(a1)は、メタロセン触媒の存在下で、エチレンとプロピレンとジエンとによって形成されたポリマーであれば特に制限されない。
・メタロセン触媒
本発明において、メタロセン触媒は、オレフィンを重合させることができるものであれば特に制限されない。
一般的に、メタロセン触媒は、オレフィンに配位し、オレフィンを挿入し、重合させることができる空の配位部位を有する有機金属錯体を指す。
「メタロセン」は、周期表のIII〜VI族遷移金属、ランタニド金属又はアクチニド金属であるMと、置換されていてもよい1個または2個以上のシクロペンタジエニル(Cp)配位子(単数または複数)、少なくとも1つの非シクロペンタジエニル誘導配位子X、又は、ゼロ若しくは1のヘテロ原子含有配位子Yとを有し、上記配位子はMに配位し、配位子の数はMの原子価に一致する化合物を意味することが知られている用語である。
上記メタロセン触媒は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
上記メタロセン触媒は、例えば、有機アルミニウム化合物のような助触媒(活性化剤)と併用できる。
・ジエン
上記EPDM(a1)を構成するジエンは上記と同様である。
上記ジエンは、耐熱性、加工性及び寸法安定性のうちのいずれかにより優れ、機械的特性に優れるという観点から、エチリデンノルボルネン(ENB)を少なくとも含むことが好ましい。
・ムーニー粘度
上記EPDM(a1)のムーニー粘度は、耐熱性、加工性及び寸法安定性のうちのいずれかにより優れ、加工性に優れるという観点から、30〜90が好ましく、60〜80がより好ましく、70〜75が更に好ましい。
本発明において、EPDMのムーニー粘度は、ASTM D1646に準じて測定できる。上記ムーニー粘度は125℃の条件下におけるムーニー粘度である。
・ジエン量
上記EPDM(a1)を構成する、ジエンの繰り返し単位の含有量(ジエン量)は、耐熱性、加工性及び寸法安定性のうちのいずれかにより優れるという観点から、上記EPDM(a1)の8質量%以下であることが好ましく、2〜6質量%がより好ましい。
なお、上記EPDM(a1)のジエン量は、上記EPDM(a1)全体、又は、上記EPDM(a1)を構成する全繰り返し単位の合計に対する、質量の百分率とできる。
本発明において、EPDMのジエン量は、ASTM D6047に準じて測定できる。
・エチレン量
上記EPDM(a1)を構成する、エチレンの繰り返し単位の含有量(エチレン量)は、耐熱性、加工性及び寸法安定性のうちのいずれかにより優れ、グリーン特性及び/又は機械的強度に優れるという観点から、上記EPDM(a1)の60質量%を超えることが好ましく、60質量%を超え80質量%以下であることがより好ましい。
なお、上記EPDM(a1)のエチレン量は、上記EPDM(a1)全体、又は、上記EPDM(a1)を構成する全繰り返し単位の合計に対する、質量の百分率とできる。
本発明において、EPDMのエチレン量は、ASTM D3900 METHOD Aに準じて測定できる。
・プロピレン量
上記EPDM(a1)を構成する、プロピレンの繰り返し単位の含有量は、100質量%から上記ジエン量及び上記エチレン量を除いた量とできる。
(EPDM(a1)以外のEPDM(a2))
上記EPDM(A)は、上記EPDM(a1)以外のEPDM(a2)を、更に、含むことができる。
上記EPDM(a2)としては、例えば、メタロセン触媒以外の触媒によるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体が挙げられる。
上記メタロセン触媒以外の触媒は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。具体的には例えば、チーグラーナッタ触媒が挙げられる。
上記チーグラーナッタ触媒としては、例えば、チタン触媒、バナジウム触媒、ジルコニウム触媒等が挙げられる。
チーグラーナッタ触媒としては、例えば、バナジウム触媒が好ましい態様の1つとして挙げられる。
一般的に、EPDMを形成する際の触媒としては、例えば、メタロセン触媒、チーグラーナッタ触媒、バナジウム触媒が挙げられる。
EPDMを形成する際の触媒について、バナジウム触媒等は、通常、メタロセン触媒に属さないとされる。なお、上記EPDMを形成する際の触媒としてのバナジウム触媒は、チーグラーナッタ触媒であってもよく、メタロセン触媒及びチーグラーナッタ触媒以外の触媒であってもよい。
なお、本明細書において、上記メタロセン触媒以外の触媒は、錯体ではないとできる。
上記チーグラーナッタ触媒としてのバナジウム触媒としては、例えば、VOCl3(acac)3(acacはアセチルアセトナートを表す。)、バナジウムトリスアセチルアセトナート、三塩化バナジウム、四塩化バナジウム及びバナジウムオキシトリクロライド(VOCl3)が挙げられる。
上記バナジウム触媒は、例えば、ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)、エチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)、エチルアルミニウムジクロライド(EADC)のような有機アルミニウム系助触媒;活性化剤と併用できる。
・ムーニー粘度
上記EPDM(a2)のムーニー粘度は、耐熱性、加工性及び寸法安定性のうちのいずれかにより優れ、加工性に優れるという観点から、60未満が好ましく、30以上60未満がより好ましい。
・ジエン量
上記EPDM(a2)を構成する、ジエンの繰り返し単位の含有量(ジエン量)は、耐熱性、加工性及び寸法安定性のうちのいずれかにより優れるという観点から、上記EPDM(a2)の15質量%以下であることが好ましく、8質量%超12質量%以下がより好ましい。
なお、上記EPDM(a2)のジエン量は、上記EPDM(a2)全体、又は、上記EPDM(a2)を構成する全繰り返し単位の合計に対する、質量の百分率とできる。
・エチレン量
上記EPDM(a2)を構成する、エチレンの繰り返し単位の含有量(エチレン量)は、耐熱性、加工性及び寸法安定性のうちのいずれかにより優れるという観点から、上記EPDM(a2)の40〜60質量%が好ましい。
なお、上記EPDM(a2)のエチレン量は、上記EPDM(a2)全体、又は、上記EPDM(a2)を構成する全繰り返し単位の合計に対する、質量の百分率とできる。
・プロピレン量
上記EPDM(a2)を構成する、プロピレンの繰り返し単位の含有量は、100質量%から上記ジエン量及び上記エチレン量を除いた量とできる。
(EPDM(a1)の含有量)
上記EPDM(a1)の含有量は、耐熱性により優れるという観点から、上記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)100質量部中の40〜100質量%であることが好ましく、50〜100質量%がより好ましく、80〜100質量%が更に好ましい。
(EPDM(a2)の含有量)
上記EPDM(A)が上記EPDM(a1)及び上記EDPM(a2)を併用する場合、上記EPDM(a2)の含有量は、上記EPMD(A)全体の量から、上記EPDM(a1)の含有量を除いた量とできる。
<エチレン・プロピレン共重合体>
本発明の組成物に含有されるエチレン・プロピレン共重合体(EPM)は、エチレンとプロピレンとの共重合体であり、その重量平均分子量が35,000以下である。
本発明の組成物は上記EPMを含有することによって、加工性又は耐熱性に優れる。
本発明の組成物に含有される上記EPMはその重量平均分子量が35,000以下であること以外は特に制限されない。
<EPMの重量平均分子量>
本発明において、上記EPMの重量平均分子量は35,000以下である。
上記EPMの重量平均分子量は、耐熱性、加工性及び寸法安定性のうちのいずれかにより優れ、混練作業性に優れるという観点から、5,000〜25,000であることが好ましく、15,000〜25,000がより好ましい。
本発明において、上記EPMの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定値をもとにした標準ポリスチレン換算値である。
上記EPMの重量平均分子量の測定条件は以下のとおりである。
・測定器:HLC−8020(東ソー社製)
・カラム:GMH−HR−H(東ソー社製)2本を直列に連結した
・検出器:示差屈折計RI−8020(東ソー社製)
・溶離液:テトラヒドロフラン
・カラム温度:40℃
・EPMの含有量
上記EPMの含有量は、加工性により優れるという観点から、上記EPDM(A)100質量部に対して、5〜30質量部であることが好ましく、7.5〜30質量部がより好ましく、10〜20質量部が更に好ましい。
また、上記EPMの含有量は、耐熱性により優れるという観点から、上記EPDM(A)100質量部に対して、5〜30質量部であることが好ましく、5〜20質量部がより好ましく、5〜10質量部が更に好ましい。
<硫黄>
本発明の組成物に含有される硫黄は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
本発明の組成物は硫黄を含有することによって、硫黄加硫ができ、外面被覆剤に影響を及ぼさないので寸法加工性に優れ、耐熱性、加工性に優れる。また、機械的強度に優れる。
上記硫黄の含有量は、耐熱性、加工性及び寸法安定性のうちのいずれかにより優れるという観点から、上記EPDM100(A)質量部に対して、0.3〜1.5質量部であることが好ましく、0.5〜1.2質量部がより好ましい。
(添加剤)
本発明の組成物は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、更に添加剤を含有することができる。
添加剤としては、例えば、EPDM及び上記EPM以外のゴム、カーボンブラック、酸化亜鉛、加工助剤、加硫促進助剤(例えば、ステアリン酸)、老化防止剤、加硫遅延剤、可塑剤、加硫促進剤などが挙げられる。
・カーボンブラック
本発明の組成物は更にカーボンブラックを含有できる。上記カーボンブラックは特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
上記カーボンブラックとしては、例えば、
FEF(Fast Extruding Furnace)カーボンブラック、
GPF(General Purpose Furnace)カーボンブラック、
SRF(Semi−Reinforcing Furnace)カーボンブラックが挙げられる。
なかでも、機械的強度と圧縮永久歪み性に優れるという観点から、GPFカーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの含有量は、機械的強度と圧縮永久歪み性に優れるという観点から、上記EPDM(A)100質量部に対して、60〜120質量部であることが好ましく、70〜110質量部がより好ましい。
・可塑剤
本発明の組成物は、更に、可塑剤を含有できる。
本発明の組成物が更に可塑剤を含有する場合、加工性に優れる。
なお、上記可塑剤は上記EPMを含まない。
上記可塑剤は特に制限されない。例えば、ナフテンオイル、パラフィンオイル、アロマオイル、アジピン酸エステル、フタル酸エステル、リン酸エステルが挙げられる。
可塑剤の含有量は、加工性により優れるという観点から、上記EPDM(A)100質量部に対して、15質量部以上であることが好ましく、15〜35質量部がより好ましい。
・加硫促進剤
本発明の組成物は更に加硫促進剤を含有することができる。
上記加硫促進剤は特に制限されない。加硫促進剤としては例えば、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、アルキルフェニルジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤が挙げられる。
上記加硫促進剤は、チウラム系加硫促進剤及び/又はチアゾール系加硫促進剤を少なくとも含むことができる。
チウラム系加硫促進剤としては、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。
なかでも、耐熱性、加工性及び寸法安定性のうちのいずれかにより優れ、機械的特性に優れるという観点から、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィドが好ましい。
チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、ジベンゾチアジルジスルフィド(DM)、2−メルカプトベンゾチアゾールおよびそのZn塩等が挙げられる。
加硫促進剤の含有量は、耐熱性、加工性及び寸法安定性のうちのいずれかにより優れ、機械的特性に優れるという観点から、上記EPDM(A)100質量部に対して、2.0質量部以上であることが好ましく、2.0〜4.0質量部がより好ましい。
(ゴム組成物の製造方法)
本発明の組成物はその製造方法について特に制限されない。例えば、上記必須成分と、必要に応じて使用することができる任意成分とを100〜180℃の条件下で混合することによって、本発明の組成物を製造することができる。
本発明の組成物は、実質的に有機過酸化物を含有しないものとできる。
有機過酸化物は、−O−O−を有する有機化合物を意味する。
本発明において、「実質的に有機過酸化物を含有しない」とは、有機過酸化物の含有量が、本発明の組成物全体に対して、0〜1.0質量%であることを意味する。
(ゴム組成物の硫黄加硫)
本発明の組成物を硫黄加硫する方法は特に制限されない。本発明の組成物を、例えば、140〜190℃の条件下において、プレス加硫、蒸気加硫、オーブン加硫(熱気加硫)または温水加硫して硫黄加硫できる。
本発明の組成物を硫黄加硫する際、本発明の組成物に対して外面被覆剤を繰り返し使用しても、得られる製品は寸法安定性に優れる。
本発明の組成物は、例えば、ホースに適用することができる。本発明の組成物をホースの外層に適用することが好ましい。
上記ホースとしては例えば、エアコン(空気調節装置)用、パワーステアリング用、油圧用が挙げられる。
本発明の組成物を自動車のエアコン用ホースの外層に適用することが好ましい態様の1つとして挙げられる。
[ホース]
本発明のホースは、本発明のゴム組成物を用いて形成されたホースである。
本発明のホースに使用されるゴム組成物は本発明のゴム組成物(本発明の組成物)であれば特に制限されない。
本発明のホースは本発明の組成物を用いて形成されるため、耐熱性、寸法安定性及び加工性に優れる。
本発明のホースにおいて、本発明の組成物を用いて形成する構成部材は特に制限されない。なかでも、寸法安定性により優れるという観点から、本発明のホースの外層(最外層)を本発明の組成物を用いて形成することが好ましい態様の1つとして挙げられる。
<外層>
外層の厚みは、0.2〜4mmとすることができる。
本発明のホースは上記外層以外に、更に、補強部材(補強層)、内層、及び、中間ゴム層からなる群から選ばれる少なくとも1種を有することができる。補強部材は1層又は複数の層であってもよい。内層及び中間ゴム層も同様である。
(補強部材)
補強部材は特に限定されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
補強部材の材質としては、例えば、金属、繊維材料(ポリアミド、ポリエステル等)が挙げられる。補強部材は表面処理されたものであってもよい。
補強部材の形態としては、例えば、スパイラル構造及び/又はブレード構造に編組されたものが挙げられる。
(内層)
内層を形成しうるゴム組成物は特に制限されない。例えば、本発明の組成物で内層を形成してもよい。
内層の厚みは例えば0.2〜4mmとすることができる。
(中間ゴム層)
中間ゴム層を形成しうるゴム組成物は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。中間ゴム層を本発明の組成物を用いて形成してもよい。
中間ゴム層は、例えば、外層と補強部材との間、内層と補強部材との間、補強部材と補強部材との間に配置することができる。
中間ゴム層の厚みは例えば0.2〜0.7mmとすることができる。
本発明のホースは、例えば、内層、補強部材及び外層をこの順番で有することができる。
本発明のホースにおいて、上記外層をホースの最外層とできる。
本発明のホースは、ホースの外面(最外層)に補強部材を有さないことが好ましい態様の1つとして挙げられる。
本発明のホースの態様について添付の図面を参照して説明する。本発明は添付の図面に制限されない。
図1は、本発明のホースの態様の一例について、各層を切り欠いて模式的に表した斜視図である。
図1において、ホース1は、内層2を有し、内層2の上に補強部材3を有し、補強部材3の上に外層4を有する。
外層4が、本発明の組成物で少なくとも形成されていることが好ましい。
本発明のホースの製造方法としては、例えば、マンドレル上に、内層を形成するためのゴム組成物、補強部材および外層を形成するためのゴム組成物(本発明のゴム組成物が好ましい。)をこの順に積層させて積層体(未加硫ホース)とし、上記積層体を外面被覆剤で覆い、上記外面被覆剤で覆われた積層体を140〜190℃、30〜180分の条件で、プレス加硫、蒸気加硫、オーブン加硫(熱気加硫)または温水加硫することにより加硫接着させて本発明のホースを製造する方法が挙げられる。
上記外面被覆剤としては、例えば、ポリメチルペンテン(例えば、三井化学社製の商品名TPX)、ナイロン等が挙げられる。
外面被覆剤を未加硫ホースの上に被覆させる方法としては、例えば、押出し加工、又は、リボン状の外面被覆剤を巻き付ける方法が挙げられる。
本発明のホースの用途としては、例えば、エアコン(空気調節装置)用、パワーステアリング用、油圧用が挙げられる。自動車のエアコン用ホースが好ましい態様の1つとして挙げられる。
本発明のホースは本発明の組成物を用いて形成されるので、外面被覆剤を劣化させることなく繰り返し使用でき、外面被覆剤を繰り返し使用して本発明のホースを製造しても、ホースの寸法を安定して維持できる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし本発明はこれらに限定されない。
<ゴム組成物の製造>
下記第1表の各成分を同表に示す組成(質量部)で用いて、これらを撹拌機で混合し、各ゴム組成物を製造した。
具体的には、まず、下記第1表に示す成分のうち硫黄及び加硫促進剤を除く成分をバンバリーミキサー(3.4リットル)で5分間混練し、160℃に達したときに放出し、混合物を得た。次に、上記混合物に硫黄と加硫促進剤を加えてこれらをオープンロールで混練し、各ゴム組成物を得た。
(加硫シートの作製)
・初期加硫シート
上記のとおり得られた各ゴム組成物を153℃のプレス成型機を用い、面圧3.0MPaの圧力下で45分間加硫して、厚さ2mm又は6mmの、初期加硫シートを作製した。
・耐熱試験後の加硫シート
上記のとおり得られた初期加硫シートを、150℃の条件下に168時間置く耐熱試験を行い、耐熱試験後の加硫シートを作製した。
<評価>
各評価結果を第1表に示す。
・耐熱性
・・破断時伸び(Eb
上記のとおり得られた、厚さ2mmの、初期加硫シート又は耐熱試験後の加硫シートから、JIS3号ダンベル状の試験片を打ち抜き、JIS K6251:2010に準じて、室温、引張速度500mm/分の条件下で引張試験を行い、初期加硫シート及び耐熱試験後の加硫シートの切断時伸び(Eb)を測定した。
・・ΔEb(%)
上記のとおり測定された、初期加硫シート及び耐熱試験後の加硫シートの切断時伸び(Eb)を、以下の式に当てはめて、ΔEbを算出した。
ΔEb(%)
=[(耐熱試験後の加硫シートのEb)−(初期加硫シートのEb)/初期加硫シートのEb]×100
本発明において、ΔEbが−70%以上である場合、耐熱性に優れるものとする。また、ΔEbが0に近いほど、耐熱性により優れる。
・・硬度(HS)
上記のとおり得られた、厚さ6mmの、初期加硫シート又は耐熱試験後の加硫シートを用いて、JIS K6253−3:2012に準拠して、デュロメータ(タイプA)を用いて、各加硫シートの硬度(ショアA硬さ、HS)を測定した。
・・ΔHS
上記のとおり測定された、初期加硫シート及び耐熱試験後の加硫シートの硬度(HS)を、以下の式に当てはめて、ΔHSを算出した。
ΔHS=(耐熱試験後の加硫シートのHS)−(初期加硫シートのHS)
本発明において、ΔHSが8.5ポイント以下である場合、耐熱性に優れるものとする。また、ΔHSが0に近いほど、耐熱性により優れる。
・加工性
上記のとおり製造された各ゴム組成物(未加硫)を、ASTM D 2230−96のDie Dimension Bに従い、円形ダイを使用して押出成形した。
押出成形の条件は、スクリュー回転速度40rpm、ヘッド温度80℃、シリンダー温度70℃、ホッパー温度70℃とした。
得られた各押出成形品の表面肌(表面状態)の観察し、ダイスウェル(%)を測定することによって、加工性を評価した。
・・表面肌
得られた押出成形品の表面肌(表面状態)を、ASTM D 2230−96のDie Dimension Bの限度見本に基づき、以下のとおり評価した。
表面肌が限度見本Aである場合を「◎」と表示した。
表面肌が限度見本Bである場合を「○」と表示した。
表面肌が限度見本Cである場合を「△」と表示した。
表面肌が限度見本D又はEである場合を「×」と表示した。
本発明において、表面肌の評価結果が「◎」又は「○」である場合、(押出)加工性に優れる。「◎」である場合、(押出)加工性により優れる。
表面肌の評価結果が「△」である場合(押出)加工性がやや悪く、「×」である場合(押出)加工性が非常に悪い。
・・ダイスウェル(%)
ダイスウェル(%)は下記式により算出した。
ダイスウェル(%)=(W/lρSo−1)×100(ただし、W、lは、上記のとおり製造された各ゴム組成物の質量と長さ、ρは比重、Soはダイの面積である。)
本発明において、ダイスウェルが50%以下である場合、(押出)加工性に優れるものとする。また、ダイスウェルが小さいほど、(押出)加工性により優れる。
・外面被覆剤の繰り返し使用による寸法安定性の評価
・・初期未加硫シートの調製
上記のとおり得られた各ゴム組成物を、プレス成型機で、厚さ2mmの初期未加硫シートとした。
・・評価方法
上記のとおり得られた各初期未加硫シート(厚さ2mm)と、ポリメチルペンテンのシート(TPX、三井化学社製、厚さ2mm。以下これを「TPX」と称する。)とを貼り合わせて、貼り合せたものをプレス加硫で148℃の条件下で45分間加硫し、各積層体を得た。上記積層体の形成は、TPX1回目の使用に相当する。
その後、上記各積層体からTPXのみを取り出し、取り出したTPXをペレット状に粉砕してから90℃の条件下で2時間乾燥させた。
乾燥後のTPXを、JIS K 7199:1999に従い、キャピラリーレオメータ(DD(キャピラリーダイの内径)=1.0mm、L(キャピラリーダイの長さ)/DD=10)を用いて、試験温度240℃、せん断速度240sec-1の条件下で、溶融させて押出し、押出後のTPXの表面状態(押出し肌)を目視で観察した。上記キャピラリーレオメータによる押出しは、TPX2回目の使用に相当する。
未使用のポリメチルペンテンのシートを用いて上記JIS K 7199:1999に従って、上記キャピラリーレオメータによる押出後のTPXの表面状態(押出し肌)を目視で観察した。
・・評価基準
上記未使用のTPX、及び、上記積層体から除去されたTPX(除去TPX)について、上記押出後の表面状態(押出し肌)を比較した。
上記キャピラリーレオメータによる押出後において、上記除去TPXの押出し肌が、上記未使用のTPXの押出し肌と同様に、平滑であった場合、寸法安定性に優れると評価し、これを「○」と表示した。
上記除去TPXの押出し肌の表面に凹凸が認められた場合、寸法安定性が悪いと評価し、これを「×」と表示した。
第1表に示した各成分の詳細は以下のとおりである。
・EPDM(a2−1):バナジウム触媒(メタロセン触媒以外の触媒に該当する。)によるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体。商品名エスプレン505、住友化学社製。ムーニー粘度(ML1+4、125℃)59。ジエン(エチリデンノルボルネン)による繰り返し単位の含有量は上記EPDM(a2−1)の10.0質量%である。エチレンによる繰り返し単位の含有量はEPDM(a2−1)の50.0質量%である。
・EPDM(a1−1):メタロセン触媒によるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体。商品名Vistalon5601、エクソンモービル社製。ムーニー粘度(ML1+4、125℃)72。ジエン(エチリデンノルボルネン)による繰り返し単位の含有量はEPDM(a1−1)の5.0質量%である。エチレンによる繰り返し単位の含有量はEPDM(a1−1)の69.0質量%である。
・カーボンブラック(GPF):カーボンブラック、商品ニテロン♯GN(新日化カーボン社製)、GPFカーボンブラック
・酸化亜鉛:商品名「酸化亜鉛3種」(正同化学工業社製)
・ステアリン酸:商品名「ステアリン酸50S」(千葉脂肪酸社製)
・加硫遅延剤(PVI):N−シクロヘキシルチオフタルイミド、商品名リターダーCTP、東レファインケミカル社製
・可塑剤(パラフィンオイル):パラフィンオイル。商品名「SUNPAR 2280」(日本サン石油社製)
・EPM1(ルーカントLX900Z):重量平均分子量20,000のエチレン・プロピレン共重合体。商品名ルーカントLX900Z、三井化学社製。
・比較EPM(トライレンCP80):重量平均分子量38,000のエチレン・プロピレン共重合体。商品名トライレンCP80、LION ELASTOMERS社製。
・硫黄:粉末イオウ、細井化学工業社製
・有機過酸化物:パーカドックス14−40C(炭酸カルシウム60重量%)、化薬アクゾ社製
・加硫促進剤1(TT):テトラメチルチウラムジスルフィド(チウラム系。大内新興化学工業社製ノクセラーTT)
・加硫促進剤2(DM):ジベンゾチアジルジスルフィド(チアゾール系。サンセラーDM、三新化学工業社製)
第1表に示す結果から明らかなように、所定のEPDM(a1)を含有せず、代わりに、バナジウム触媒によるEPDMを含有し、かつ、所定のEPMを含有しない比較例1は、耐熱性、加工性が悪かった。
所定のEPMを含有しない比較例2〜3は、加工性が悪かった。
所定のEPMを含有せず、代わりに、重量平均分子量が所定の範囲を外れる比較EPMを含有し、かつ、硫黄を含有せず、代わりに、有機過酸化物を含有する比較例4は、加工性及び寸法安定性が悪かった。
これに対して、本発明の組成物は耐熱性、加工性及び寸法安定性に優れた。
1:ホース
2:内層
3:補強部材
4:外層

Claims (10)

  1. メタロセン触媒によるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)を含むエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)と、
    重量平均分子量が35,000以下であるエチレン・プロピレン共重合体と、
    硫黄とを含有する、ゴム組成物。
  2. 前記エチレン・プロピレン共重合体の含有量が、前記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)100質量部に対して、5〜30質量部である、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 更に可塑剤を含有し、
    前記可塑剤の含有量が、前記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)100質量部に対して、15質量部以上である、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 前記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)を構成する、ジエンの繰り返し単位の含有量が、前記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)の8質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  5. 前記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)を構成する、エチレンの繰り返し単位の含有量が、前記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)の60質量%を超える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  6. 前記エチレン・プロピレン共重合体の重量平均分子量が、5,000〜25,000である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  7. 前記硫黄の含有量が、前記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)100質量部に対して、0.3〜1.5質量部である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  8. 前記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(A)100質量部中の前記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(a1)含有量が、40〜100質量%である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  9. ホースに使用される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のゴム組成物を用いて形成されたホース。
JP2017217349A 2017-11-10 2017-11-10 ゴム組成物及びホース Pending JP2019085539A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017217349A JP2019085539A (ja) 2017-11-10 2017-11-10 ゴム組成物及びホース
PCT/JP2018/041560 WO2019093445A1 (ja) 2017-11-10 2018-11-08 ゴム組成物及びホース
EP18876183.7A EP3708611A4 (en) 2017-11-10 2018-11-08 RUBBER COMPOSITION AND HOSE
US16/758,608 US20200399455A1 (en) 2017-11-10 2018-11-08 Rubber composition and hose
CN201880068712.3A CN111247202A (zh) 2017-11-10 2018-11-08 橡胶组合物以及软管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017217349A JP2019085539A (ja) 2017-11-10 2017-11-10 ゴム組成物及びホース

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019085539A true JP2019085539A (ja) 2019-06-06

Family

ID=66438408

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017217349A Pending JP2019085539A (ja) 2017-11-10 2017-11-10 ゴム組成物及びホース

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20200399455A1 (ja)
EP (1) EP3708611A4 (ja)
JP (1) JP2019085539A (ja)
CN (1) CN111247202A (ja)
WO (1) WO2019093445A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024053261A1 (ja) * 2022-09-08 2024-03-14 横浜ゴム株式会社 ゴム組成物及びホース

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7255476B2 (ja) * 2019-12-26 2023-04-11 豊田合成株式会社 ブレーキホース及び架橋ゴム組成物
KR20220039864A (ko) * 2020-09-21 2022-03-30 현대자동차주식회사 연료전지 냉각호스용 고무조성물 및 이를 이용한 연료전지 냉각호스

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW383313B (en) * 1994-12-20 2000-03-01 Mitsui Petrochemical Ind Preparation of ethylene-alpha-olefin-nonconjugate polyene random copolymers, the copolymers obtaining which, and the use of the copolymers
JP3911840B2 (ja) 1998-04-09 2007-05-09 株式会社ブリヂストン 耐熱ベルト
US6838141B2 (en) * 2001-09-04 2005-01-04 Tokai Rubber Industries, Ltd. Hose
JP5189841B2 (ja) * 2005-11-25 2013-04-24 三井化学株式会社 プロセスオイル組成物、それを含む油展エラストマ−、及びオレフィン系熱可塑性エラストマ−組成物
JP5424893B2 (ja) * 2007-12-05 2014-02-26 三井化学株式会社 ゴム組成物、該組成物の架橋体および発泡体、該組成物からなるゴム成形体ならびにそれらの用途
JP2010065779A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Tokai Rubber Ind Ltd 自動車用耐負圧ホースおよびその製法
CN104854189B (zh) * 2013-07-25 2017-06-27 Nok株式会社 扭力减振器用epdm组合物
JP6206293B2 (ja) * 2014-03-28 2017-10-04 豊田合成株式会社 ゴム材料並びにシール部品及びホース
JP6326263B2 (ja) * 2014-03-28 2018-05-16 三井化学株式会社 樹脂組成物およびゴムローラー

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024053261A1 (ja) * 2022-09-08 2024-03-14 横浜ゴム株式会社 ゴム組成物及びホース

Also Published As

Publication number Publication date
EP3708611A4 (en) 2021-11-17
US20200399455A1 (en) 2020-12-24
EP3708611A1 (en) 2020-09-16
WO2019093445A1 (ja) 2019-05-16
CN111247202A (zh) 2020-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2019093445A1 (ja) ゴム組成物及びホース
KR0158498B1 (ko) 에틸렌-알파-올레핀-비공액 디엔 공중합체 고무 조성물
JP6128550B2 (ja) ホース
WO2018130197A1 (zh) 橡胶组合物及加工方法与应用,及生产阻燃制品的方法
US20190359810A1 (en) Rubber composite, processing method, rubber belt and rubber roller applying composite, and manufacturing method
WO2018130188A1 (zh) 橡胶组合物及加工方法,及应用其的胶带、胶辊及生产方法
WO2014119625A1 (ja) 耐熱コンベヤベルト用ゴム組成物および耐熱コンベヤベルト
US5691413A (en) Ethylene-α-olefin-non-conjugated diene copolymer rubber composition
WO2018130198A1 (zh) 橡胶组合物及加工方法,及应用其的耐制动液制品及生产方法
JPH0132247B2 (ja)
EP3999585A1 (en) Ethylene-based copolymer and propylene-alpha-olefin-diene compositions for use in layered articles
US11732121B2 (en) Elastomeric propylene-alpha-olefin-diene terpolymer compositions
US10221306B2 (en) Rubber composition for hose, and hose
JP4777352B2 (ja) 共重合体ゴム、ゴム組成物、及びゴム成形体
JP2005106185A (ja) ゴムホース材料およびそれを用いてなるゴムホース
CN103140348B (zh) 带保护层的软管的制法
JPH08151488A (ja) エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム 組成物
JPH03146531A (ja) スポンジ用ゴム組成物及びその製造方法
JPH0967484A (ja) エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム 組成物
JP2016128549A (ja) 被覆ゴム組成物
JPH0820683A (ja) 加硫性ゴム組成物および加硫ゴム
WO2019235073A1 (ja) ホース用ゴム組成物及びホース
JP5533208B2 (ja) ゴム組成物およびホース
JP2021155578A (ja) エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物およびその用途
JP2022102670A (ja) エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体を含む自動車用ゴム部品およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20200710