JP2019085219A - エレベーター - Google Patents

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林遥 李
Linyao Li
林遥 李
紀幸 加藤
Noriyuki Kato
紀幸 加藤
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Abstract

【課題】ピットスイッチを設けるための部品の追加やスペースの確保を必要としないエレベーター装置を提供する。【解決手段】本発明のエレベーターは、建屋に隣接して形成され、最下部にピットを有する昇降路と、昇降路を昇降する乗りかごとを備えたエレベーターにおいて、乗りかごは、乗客又は荷物が出入りするかごドアを有し、建屋の最下階に設けられ、乗りかごが最下階に到着した際にかごドアと対向する位置に設けられた最下階ハッチドア(2)と、最下階ハッチドア(2)の下端と係合する最下階ハッチシル(1a)とを有し、最下階ハッチシル(1a)に、乗りかごの移動を停止可能なピットスイッチ(4)が設けられていることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、エレベーターに関する。
昇降路の底部に設置されたピットにおいて、エレベーターの保守点検作業を行う作業者の安全性を確保する安全装置として、ピットに作業スイッチであるピットスイッチを設けた物がある。作業者がピットに入って作業する場合、作業者はピットに入り、ピットスイッチを投入して乗りかごの移動を停止する。そして、作業者はピット内での作業を終えた後、ピットスイッチを開放(復帰)し、ピットを出る。このようなピットスイッチを備える物として、例えば特許文献1がある。
2016−141527号公報
ピットスイッチは、通常、昇降路のガイドレールにブラケットを介して取り付けられている。このような構成では昇降路内を昇降する乗りかごの移動の妨げとならないようにする必要があり、昇降路内のスペース確保が難しい場合がある。特に、既設のエレベーターにピットスイッチを増設する場合、ピットスイッチ及びブラケットを取り付けるスペースの確保ができない場合、更新が困難であった。また、ピットスイッチを取り付けるためのブラケットが必要な分、部品点数が増加し、コストの増加にもつながっていた。
本発明の目的は、上記事情に鑑み、ピットスイッチを設けるための部品の追加やスペースの確保を必要としないエレベーターを提供することにある。
本発明は、上記事情に鑑み、建屋の最下階のハッチドアの下端と係合するハッチシルにピットスイッチを設けたエレベーターを提供する。
本発明によれば、ピットスイッチを設けるための部品の追加やスペースの確保を必要としないエレベーターを提供することができる。
上述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明のエレベーターの一例を示す模式図 図1のX部分を昇降路側から見た図 図2の側面図 図2の上面図 図1のX部分の第2の例を昇降路側から見た図 図5の側面図 図5の上面図 図1のX部分の第3の例を昇降路側から見た図 図8の側面図 図8の上面図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において同一又は類似の構成には同じ符号を付して繰り返しの説明は省略する。
図1は本発明のエレベーターの一例を示す模式図である。図1に示すように、本発明のエレベーター100は、建屋26に隣接して形成され、最下部にピット27を有する昇降路20と、昇降路20を昇降する乗りかご21を備える。乗りかご21は、ロープ23を介して釣り合い錘22に接続される。巻上機24は、ロープ23を駆動する。
乗りかご21は、乗客又は荷物が出入りするかごドア25を有する。建屋26の各階の乗り場(エレベーターホール、EH)には、それぞれ乗りかご21が各階に到着した際にかごドアと対向する位置にハッチドア(乗り場ドア)が設けられている。図1では、建屋26の最下階に設けられる最下階ハッチドア2のみ図示している。最下階ハッチドア2は、乗りかご21が建屋26の最下階に到着した際に、かごドア25と対向する位置に設けられている。
ピット27は、通常、図示しないエレベーターの緩衝器(乗りかごが衝突した際に衝撃を吸収する装置)が設けられるスペースであり、作業者がエレベーターの保守点検のために出入りすることがあるスペースである。
図2は図1のX部分を昇降路側から見た図であり、図3は図2の側面図であり、図4は図2の上面図である。図2〜4に示すように、最下階ハッチドア2の下部には、最下階ハッチドア2の下端と係合する最下階ハッチシル(敷居)1aが設けられている。最下階ハッチドア2は最下階ハッチシル1aに沿って開閉する。最下階ハッチシル1aは、昇降路20の壁面にブラケット3を介して固定されている。
最下階ハッチドア2は、例えば、第1ハッチドア2a及び第2ハッチドア2bを有する両開き式であり、エレベーターの通常運転時、乗りかご21のかごドア25と係合機構(本図面には示していない。)を介して係合し、かごドア25と連動して開閉するように構成されている。
本実施例のエレベーター100は、最下階ハッチシル1aにピットスイッチ4が設けられている。ピットスイッチ4は、投入されると乗りかご21の移動を停止する物である。ピットスイッチ4は、例えば、リレー回路を遮断して電源の遮断及びブレーキの作動を実行し、乗りかごの移動を停止する。ピットスイッチ4が投入された状態では、例え乗りかご内の行先階ボタンや乗り場の呼びボタンが押さされたとしても、乗りかご21は移動しない。ピットスイッチ4を開放(復帰)し、初めて乗りかご21は移動可能な状態となる。
このように最下階ハッチシル1aにピットスイッチ4を設けることで、ピットスイッチ4を設けるための部品の追加や、ピットスイッチ4を設けるスペースを確保する必要が無い。ピットスイッチ4は、表面のボタン部分以外は最下階ハッチシル1aの内部に収容されるため、昇降路における乗りかご21の移動を妨げる突出部は生じない。このため、ピットスイッチを設ける規格が無く、ピットスイッチを搭載していない仕様のエレベーターに対しても、ピットスイッチ4を設けるための部品やスペースの確保を必要とせず、ピットスイッチ4を容易に増設することができる。ピットスイッチ4は、図2〜図4では最下階ハッチシル1aの端部に設けられているが、最下階ハッチシル1aのどの部分に設けられていてもよい。例えば、最下階ハッチシル1aの中央部に設けられていてもよい。
既設のエレベーターに増設する場合、既設の最下階ハッチシルにピットスイッチ4を設けるか、又は、既設の最下階ハッチシルを、ピットスイッチ4が設けられた最下階ハッチシル1aと交換することができる。最下階ハッチシル1aにピットスイッチ4を設けた後、ピットスイッチ4とエレベーター制御装置(本図面には示していない。)とをケーブルを介して接続することで、ピットスイッチ4と乗りかご21とを電気的に接続することができる。
本発明では、最下階ハッチシル1aにピットスイッチ4を設けることで、作業者が最下階EHから手を伸ばしてピットスイッチ4を投入することができる。すなわち、作業者がピット27に入る前にピットスイッチ4を投入して乗りかご21の移動を停止することができる。このため、作業者の安全性をより高めることができる。
次に、作業者がピット27に入って保守点検作業を行い、作業が終了してピット27を出るまでの手順の一例について説明する。まず始めに、作業者は保守スイッチ(本図面には示していない。)を投入し、エレベーターを通常運転モードから保守運転モードに切り替え、最下階に位置する乗りかご21を低速にて上昇させるとともに所定の高さ位置にて停止させる。この状態で、保守員は、最下階のEH側から手を伸ばしてピットスイッチ4を投入する。ピットスイッチ4の投入によってリレー回路が遮断する。リレー回路の遮断により、電源の遮断及びブレーキの作動が実行され、乗りかごの移動が機械的に停止される。この後、作業者はピット27内に入り、保守点検作業を行う。
作業員は、ピット27内での保守点検作業が終了すると、ピット27から退室して最下階のEHに移動し、最下階のEHから手を伸ばしてピットスイッチ4を開放(復帰)する。ピットスイッチ4の開放(復帰)に応じてリレー回路が復帰する。リレー回路が復帰することにより、エレベーターは低速で乗りかご21を移動可能な保守運転モードへと切り替わる。
以上、説明したように、本発明によれば、昇降路20の下部に形成されるピット27にて保守作業を行う時に投入され、乗りかごの移動を停止可能なピットスイッチ4を最下階ハッチシル1aに設けることにより、エレベーターに比較的容易にピットスイッチ4を設けることができる。すなわち、ピットスイッチを取り付けるための部品(ブラケット等)の追加や、取り付けるためのスペースの追加を要することなく、ピットスイッチ4を設けることができる。
また、ピットスイッチ4を、最下階のEHから手の届く最下階ハッチシル1aに設けたことにより、作業者がEHにいながら乗りかご21の移動を機械的に停止するモードへと切り替えることができる。このため、作業者は安全を確保した状態でピット27に入室することができる。
図5は図1のX部分の第2の例を昇降路側から見た図であり、図6は図5の側面図であり、図7は図5の上面図である。図5〜図7に示すように、本実施例では、最下階ハッチシル1bに確認用照明5が設けられている点が実施例1と異なる。確認用照明5は、ピットスイッチ4が投入されると点灯し、ピットスイッチ4が開放(復帰)されると消灯する物である。確認用照明5によって、ピットスイッチ4が投入状態にあるか、或いは開放(復帰)状態にあるかを目視にて容易に確認することができる。
確認用照明を設けることで、作業者がピット27に入る前に、ピットスイッチ4が投入されている状態であることを視覚的に確認することができ、より安全性を高めることができる。また、作業者が作業終了し、ピット27を退室する際に、ピットスイッチ4が開放(復帰)され、エレベーターが保守運転に切り替わったことを視覚的に確認することができ、ピットスイッチ4の開放(復帰)し忘れを防ぎやすくすることができる。
既設のエレベーターの場合、最下階ハッチシル1bにピットスイッチ4と共に確認用照明5を追加してもよいし、既設の最下階ハッチシルを、ピットスイッチ4及び確認用照明5が設けられている最下階ハッチシル1bと交換してもよい。
最下階ハッチシル1cのピットスイッチ4及び確認用照明5とエレベーター制御装置(本図面には示していない。)とをケーブルを介して接続することで、ピットスイッチ4、確認用照明5及び乗りかご21とを電気的に接続することができる。
図8は図1のX部分の第3の例を昇降路側から見た図であり、図9は図8の側面図であり、図10は図8の上面図である。図8〜図10に示すように、本実施例では、最下階ハッチシル1bにピット内を照明する点検用照明6が設けられている点が実施例1及び実施例2と異なる。
点検用照明6は、ピット内における保守点検作業に必要とされる照度を満たす光源を備えるものであり、作業者が保守点検作業を暗がりで行うことを回避し、作業の安全性及び効率を向上することができる。なお、点検用照明6は、ピット27にあらかじめ設けられる既設の点検用照明と合わせて使用することもできる。
点検用照明6は、単独で点灯及び消灯するものであってもよいし、ピットスイッチ4と連動し、ピットスイッチ4を投入すると点灯するとともに、ピットスイッチ4を開放(復帰)すると消灯するように構成されていてもよい。点検用照明6とピットスイッチ4を連動させることで、ピットスイッチ4が投入状態にあるか、或いは開放(復帰)状態にあるかを目視にて容易に確認することができる。
既設のエレベーターの場合、最下階ハッチシル1cにピットスイッチ4と共に点検用照明6を追加してもよいし、既設の最下階ハッチシルを、ピットスイッチ4及び点検用照明6が設けられている最下階ハッチシル1cと交換してもよい。ピットスイッチ4と点検用照明6とを連動させる場合、最下階ハッチシル1cのピットスイッチ4及び点検用照明6とエレベーター制御装置(本図面には示していない。)とをケーブルを介して接続することで、ピットスイッチ4、点検用照明6及び乗りかご21とを電気的に接続することができる。
なお、図8〜10では、最下階ハッチシル1cにピットスイッチ4、確認用照明5及び点検用照明6の全てを備える態様を示しているが、確認用照明5は設けられていなくてもよい。
以上、説明したように、本発明によれば、ピットスイッチを設けるための部品の追加やスペースの確保を必要としないエレベーターを提供できることが実証された。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1a、1b,1c…最下階ハッチシル、2…最下階ハッチドア、2a…第1ハッチドア、2b…第2ハッチドア、3…ブラケット、4…ピットスイッチ、5…確認用照明、6…点検用照明、EH…エレベータホール、20…昇降路、21…乗りかご、22…釣り合い錘、23…ロープ、24…巻上機、25…かごドア、26…建屋、27…ピット、100…エレベーター。

Claims (4)

  1. 建屋に隣接して形成され、最下部にピットを有する昇降路と、前記昇降路を昇降する乗りかごとを備えたエレベーターにおいて、
    前記乗りかごは、乗客又は荷物が出入りするかごドアを有し、
    前記建屋の最下階に設けられ、前記乗りかごが前記最下階に到着した際に前記かごドアと対向する位置に設けられた最下階ハッチドアと、前記最下階ハッチドアの下端と係合する最下階ハッチシルとを有し、
    前記最下階ハッチシルに、前記乗りかごの移動を停止可能なピットスイッチが設けられていることを特徴とするエレベーター。
  2. 請求項1に記載のエレベーターにおいて、
    前記最下階ハッチシルに、前記ピットスイッチが投入されると点灯し、前記ピットスイッチが開放されると消灯する確認用照明が設けられていることを特徴とするエレベーター。
  3. 請求項1又は2に記載のエレベーターにおいて、
    前記最下階ハッチシルに、前記ピット内を照明可能な点検用照明が設けられていることを特徴とするエレベーター。
  4. 請求項3に記載のエレベーターにおいて、
    前記点検用照明は、前記ピットスイッチが投入されると点灯し、前記ピットスイッチが開放されると消灯することを特徴とするエレベーター。
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