JP2019084965A - 鞍乗型車両 - Google Patents

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泰博 浅田
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Abstract

【課題】他部材が受ける制約を抑制しつつ、一次配管と二次配管を適切に配置できる鞍乗型車両を提供する。【解決手段】鞍乗型車両1は一次配管47と二次配管49を備える。一次配管47は上流部61を含む。上流部61は、第1可撓部62を含む。ステアリング装置4が車体フレーム3に対して回転するとき、第1可撓部62は撓む。二次配管49は下流部81を含む。下流部81は第2可撓部82と最下流部83を含む。ステアリング装置4が車体フレーム3に対して回転するとき、第2可撓部62は撓む。最下流部83は第3可撓部84を含む。右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lが伸縮するとき、第3可撓部84は撓む。上流部61は第1領域A1外に配置される。下流部81は第1領域A1外に配置される。下流部81は上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に配置される。【選択図】図9

Description

本発明は、液圧調整ユニットを備える鞍乗型車両に関する。
特許文献1、2は自動二輪車を開示する。まず、特許文献1、2の自動二輪車に共通の構成を説明する。
自動二輪車は車体フレームとステアリング装置を備える。車体フレームはヘッドパイプを含む。ステアリング装置はヘッドパイプに対して回転可能である。ステアリング装置は前輪を支持する。ステアリング装置は、ハンドルとアッパーブラケットとアンダーブラケットと右フロントフォークと左フロントフォークを含む。
自動二輪車は、液圧調整ユニットとマスターシリンダとブレーキキャリパを備える。液圧調整ユニットは車体フレームに支持される。液圧調整ユニットはヘッドパイプよりも後方に配置される。マスターシリンダはハンドルに取り付けられる。ブレーキキャリパは右フロントフォークまたは左フロントフォークに支持される。
自動二輪車はブレーキ配管を備える。ブレーキ配管は一次配管と二次配管を含む。一次配管はマスターシリンダと液圧調整ユニットを接続する。二次配管は液圧調整ユニットとブレーキキャリパを接続する。液圧調整ユニットとマスターシリンダとブレーキキャリパと一次配管と二次配管は、アンチロックブレーキシステム(ABS)を構成する。以下、特許文献1、2におけるブレーキ配管の配置を個別に説明する。
特許文献1におけるブレーキ配管の配置
一次配管と二次配管はアンダーブラケットの下方を通過する。より詳しくは、一次配管と二次配管はそれぞれ下部分を含む。一次配管の下部分と二次配管の下部分はそれぞれ、アンダーブラケットよりも低い位置に配置される。一次配管の下部分と二次配管の下部分はそれぞれ、平面視においてアンダーブラケットと重なる。
特に、二次配管の下部分は、ヘッドパイプに対してステアリング装置が回転するときに撓むのみならず、右フロントフォークおよび左フロントフォークが伸縮するときにも撓む。
特許文献2におけるブレーキ配管の配置
二次配管はアッパーブラケットよりも上方の位置を通過する。より詳しくは、二次配管は上部分を含む。二次配管の上部分はアッパーブラケットよりも高い位置に配置される。二次配管の上部分は、車両正面視において上方に凸となるように湾曲する。
特開2013−124071号公報 特開2017−30394号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
特許文献1、2のいずれにおいても、ブレーキ配管以外の部材(以下適宜に「他部材」と呼ぶ)が、ブレーキ配管から比較的に大きな制約を受ける。
特許文献1では、一次配管および二次配管の下部分が他部材の位置や形状を制限する。例えば、他部材の位置は、一次配管の下部分および二次配管の下部分のいずれとも干渉しない範囲に制限される。例えば、他部材の形状は、一次配管の下部分および二次配管の下部分のいずれとも干渉しない外形状およびサイズに制限される。他部材は、例えば、アンダーブラケットの下方に配置されるフロントフェンダである。例えば、アンダーブラケットの下部と接するほど高い位置にフロントフェンダを配置することは困難である。
特に、二次配管の下部分の撓みは、ステアリング装置の回転および右フロントフォークおよび左フロントフォークの伸縮のいずれによっても発生する。このため、二次配管の下部分は複雑に、且つ、大きく撓む。よって、二次配管の下部分は、他部材の位置や形状をより一層制限する。
特許文献2では、二次配管の上部分が他部材の位置や形状を制限する。例えば、他部材の位置は、二次配管の上部分と干渉しない範囲に制限される。例えば、他部材の形状は、二次配管の上部分と干渉しない外形状およびサイズに制限される。他部材は、例えば、アッパーブラケットよりも高い位置に配置されるハンドルやメーターである。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、他部材が受ける制約を抑制しつつ、一次配管と二次配管を適切に配置できる鞍乗型車両を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明は、
鞍乗型車両であって、
車体フレームと、
前記車体フレームに回転可能に支持されるステアリング装置と、
前記ステアリング装置に支持される前輪と、
前記ステアリング装置に支持されるマスターシリンダと、
前記ステアリング装置に支持されるブレーキキャリパと、
前記車体フレームに支持される液圧調整ユニット(HYDRAULIC UNIT)と、
前記マスターシリンダと前記液圧調整ユニットとを連通接続する一次配管と、
前記液圧調整ユニットと前記ブレーキキャリパとを連通接続する二次配管と、
前記車体フレームに支持され、前記一次配管を保持する第1保持部材と、
前記車体フレームに支持され、前記二次配管を保持する第2保持部材と、
前記ステアリング装置に支持され、前記二次配管を保持する第3保持部材と、
を備え、
前記車体フレームはヘッドパイプを備え、
前記ステアリング装置は、
前記ヘッドパイプの中心軸線回りに回転可能に前記ヘッドパイプに支持されるステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトに支持されるアッパーブラケットと、
前記ステアリングシャフトに支持され、前記アッパーブラケットよりも低い位置に配置されるアンダーブラケットと、
前記アッパーブラケットおよび前記アンダーブラケットに支持され、伸縮可能な右フロントフォークと、
前記アッパーブラケットおよび前記アンダーブラケットに支持され、伸縮可能な左フロントフォークと、
前記右フロントフォークと前記左フロントフォークに支持され、前記前輪を支持する前車軸と、
を備え、
前記液圧調整ユニットは、車両側面視において前記ヘッドパイプよりも後方に配置され、
前記第1保持部材は、車両側面視において前記ヘッドパイプよりも後方に配置され、
前記第2保持部材は、車両側面視において前記ヘッドパイプよりも後方に配置され、
前記一次配管は、前記第1保持部材から前記マスターシリンダにわたる上流部を含み、
前記上流部は、前記上流部の全部または一部である第1可撓部を含み、
前記第1可撓部は、前記第1保持部材に保持される第1端を含み、
前記ステアリング装置が前記車体フレームに対して回転するとき、前記第1可撓部は撓み、
前記二次配管は、前記第2保持部材から前記ブレーキキャリパにわたる下流部を含み、
前記下流部は、
前記第2保持部材から前記第3保持部材にわたる第2可撓部と、
前記第3保持部材から前記ブレーキキャリパにわたる最下流部と、
を含み、
前記ステアリング装置が前記車体フレームに対して回転するとき、前記第2可撓部は撓み、
前記最下流部は、前記最下流部の全部または一部である第3可撓部を含み、
前記右フロントフォークおよび前記左フロントフォークが伸縮するとき、前記第3可撓部は撓み、
上仮想面を、前記ヘッドパイプの前記中心軸線と直交し、且つ、前記アッパーブラケットの上部と接する仮想的な面とし、
中仮想面を、前記上仮想面と平行で、且つ、前記アンダーブラケットの下部と接する仮想的な面とし、
下仮想面を、前記上仮想面と平行で、且つ、前記前輪の上部と接する仮想的な面とし、
第1領域を、前記ヘッドパイプの前記中心軸線と直交し、且つ、前記前車軸と直交する第1方向から前記鞍乗型車両を見て、前記中仮想面と前記下仮想面と前記右フロントフォークと前記左フロントフォークによって区画される領域とし、
前記上流部は、前記第1領域外に配置され、
前記下流部は、前記第1領域外に配置され、
前記下流部は、前記上仮想面と同等またはそれよりも下方に配置される
鞍乗型車両である。
上流部および下流部はそれぞれ、第1領域外に配置される。このため、一次配管および二次配管のいずれでもない部材(以下、適宜に「他部材」と呼ぶ)が受ける制約を好適に抑制できる。特に、第1領域に配置される他部材が上流部および下流部から受ける制約を好適に抑制できる。
下流部は、上仮想面と同等またはそれよりも下方に配置される。このため、特に、上仮想面よりも上方に配置される他部材が下流部から受ける制約を好適に抑制できる。
ステアリング装置が車体フレームに対して回転するときに第2可撓部が撓み、右フロントフォークおよび左フロントフォークが伸縮するときに第3可撓部が撓む。すなわち、ステアリング装置が車体フレームに対して回転するときに撓む下流部の部分は、右フロントフォークおよび左フロントフォークが伸縮するときに撓む下流部の部分と異なる。このため、第2可撓部が複雑に撓むことを好適に抑制でき、第2可撓部が大きく撓むことを好適に抑制できる。したがって、第2可撓部が第2可撓部の近傍に位置する他部材に与える制約を好適に抑制できる。同様に、第3可撓部が複雑に撓むことを好適に抑制でき、第3可撓部が大きく撓むことを好適に抑制できる。したがって、第3可撓部が第3可撓部の近傍に位置する他部材に与える制約を好適に抑制できる。
以上のとおり、鞍乗型車両によれば、他部材が受ける制約を抑制しつつ、一次配管と二次配管を適切に配置できる。
上述の鞍乗型車両において、前記上流部は、前記中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置されることが好ましい。中仮想面と同等またはそれよりも上方の領域は、第1領域外である。したがって、第1領域外に上流部を好適に配置できる。
上述の鞍乗型車両において、前記第2可撓部は、前記中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置されることが好ましい。第1領域外に第2可撓部を好適に配置できる。
上述の鞍乗型車両において、前記マスターシリンダは、前記第1領域外に配置され、前記第1保持部材は、前記第1領域外に配置され、前記第2保持部材は、前記第1領域外に配置され、前記第3保持部材は、前記第1領域外に配置され、前記ブレーキキャリパは、前記第1領域外に配置され、前記第2保持部材は、前記上仮想面と同等またはそれよりも下方に配置され、前記第3保持部材は、前記上仮想面と同等またはそれよりも下方に配置され、前記ブレーキキャリパは、前記下仮想面と同等またはそれよりも下方に配置されることが好ましい。マスターシリンダと第1保持部材がそれぞれ第1領域外に配置されるので、第1領域外に上流部を好適に配置できる。第2保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパがそれぞれ第1領域外に配置されるので、第1領域外に下流部を好適に配置できる。第2保持部材と第3保持部材がそれぞれ上仮想面と同等またはそれよりも下方に配置され、且つ、ブレーキキャリパが下仮想面よりも下方に配置されるので、上仮想面と同等またはそれよりも下方に下流部を好適に配置できる。
上述の鞍乗型車両において、前記マスターシリンダは、前記上仮想面よりも上方に配置され、前記第1保持部材は、前記中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置され、前記第2保持部材は、前記中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置され、前記第3保持部材は、前記中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置されることが好ましい。マスターシリンダが上仮想面よりも上方に配置され、且つ、第1保持部材が中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置されるので、中仮想面と同等またはそれよりも上方に上流部を好適に配置できる。第2保持部材と第3保持部材がそれぞれ中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置されるので、中仮想面と同等またはそれよりも上方に第2可撓部を好適に配置できる。
上述の鞍乗型車両において、第2領域を、車両正面視において、前記アンダーブラケットよりも低く、前記前輪の上端よりも高く、前記右フロントフォークよりも左方で、且つ、前記左フロントフォークよりも右方の領域とし、前記ステアリング装置が前記車体フレームに対して中立位置にあるとき、前記上流部は、前記第2領域外に配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記下流部は、前記第2領域外に配置されることが好ましい。ステアリング装置が中立位置にあるとき、上流部および下流部はそれぞれ第2領域外に配置される。このため、他部材が受ける制約を好適に抑制できる。特に、第2領域に配置される他部材が上流部および下流部の少なくともいずれかから受ける制約を好適に抑制できる。
上述の鞍乗型車両において、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記マスターシリンダは、前記第2領域外に配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第1保持部材は、前記第2領域外に配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第2保持部材は、前記第2領域外に配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第3保持部材は、前記第2領域外に配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記ブレーキキャリパは、前記第2領域外に配置されることが好ましい。ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第1保持部材はそれぞれ第2領域外に配置される。このため、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第2領域外に上流部を好適に配置できる。ステアリング装置が中立位置にあるとき、第2保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパはそれぞれ第2領域外に配置される。このため、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第2領域外に下流部を好適に配置できる。
上述の鞍乗型車両において、上領域を、車両正面視において、前記アッパーブラケットよりも高い領域とし、中領域を、車両正面視において、前記アッパーブラケットと同等またはそれよりも低く、且つ、前記アンダーブラケットと同等またはそれよりも高い領域とし、下領域を、車両正面視において、前記前輪の上端と同等またはそれよりも低い領域とし、右外領域を、車両正面視において、前記右フロントフォークと同等またはそれよりも右方の領域とし、左外領域を、車両正面視において、前記左フロントフォークと同等またはそれよりも左方の領域とし、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記上流部は、前記上領域、前記中領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記下流部は、前記中領域、前記下領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置されることが好ましい。ステアリング装置が中立位置にあるとき、上流部は上領域、中領域、右外領域および左外領域の少なくともいずれかに配置される。このため、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第2領域外に上流部を好適に配置できる。ステアリング装置が中立位置にあるとき、下流部は中領域、下領域、右外領域および左外領域の少なくともいずれかに配置される。このため、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第2領域外に下流部を好適に配置できる。
上述の鞍乗型車両において、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記マスターシリンダは、前記上領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第1保持部材は、前記中領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第2保持部材は、前記中領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第3保持部材は、前記中領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記ブレーキキャリパは、前記下領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置されることが好ましい。ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダが上領域、右外領域および左外領域の少なくともいずれかに配置され、且つ、第1保持部材は中領域、右外領域および左外領域の少なくともいずれかに配置される。このため、ステアリング装置が中立位置にあるとき、上領域、中領域、右外領域および左外領域の少なくともいずれかに上流部を好適に配置できる。ステアリング装置が中立位置にあるとき、第2保持部材と第3保持部材はそれぞれ中領域、右外領域および左外領域の少なくともいずれかに配置され、且つ、ブレーキキャリパは下領域、右外領域および左外領域の少なくともいずれかに配置される。このため、ステアリング装置が中立位置にあるとき、中領域、下領域、右外領域および左外領域の少なくともいずれかに下流部を好適に配置できる。
上述の鞍乗型車両において、前記第2可撓部は、前記第3保持部材と同等またはそれよりも高い位置に配置され、前記最下流部は、前記第3保持部材と同等またはそれよりも低い位置に配置されることが好ましい。第2可撓部は、最下流部よりも実質的に高い位置に配置される。このため、第2可撓部および最下流部の双方から同じ他部材が制約を受けることを、効果的に防止できる。よって、下流部が下流部の近傍に配置される他部材に与える制約を効果的に抑制できる。
上述の鞍乗型車両において、前記第2保持部材は、前記第3保持部材よりも高い位置に配置され、前記ブレーキキャリパは、前記第3保持部材よりも低い位置に配置されることが好ましい。第2保持部材が第3保持部材よりも高い位置に配置されるので、第3保持部材と同等またはそれよりも高い位置に第2可撓部を好適に配置できる。ブレーキキャリパが第3保持部材よりも低い位置に配置されるので、第3保持部材と同等またはそれよりも低い位置に最下流部を好適に配置できる。
上述の鞍乗型車両において、右領域を、車両正面視において前記ヘッドパイプの前記中心軸線よりも右方の領域とし、左領域を、車両正面視において前記ヘッドパイプの前記中心軸線よりも左方の領域とし、前記ステアリング装置が前記車体フレームに対して中立位置にあるとき、前記マスターシリンダは、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、前記第1保持部材は、前記右領域及び前記左領域の他方に配置され、前記第1可撓部は、前記ヘッドパイプよりも前方に配置される前重複部であって、車両正面視において前記ヘッドパイプと重なる前記前重複部を含み、前記第2保持部材は、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第3保持部材は、前記右領域及び前記左領域の他方に配置され、前記第2可撓部は、前記ヘッドパイプよりも前方に配置される前重複部であって、車両正面視において前記ヘッドパイプと重なる前記前重複部を含み、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記ブレーキキャリパは、前記右領域及び前記左領域の他方に配置されることが好ましい。
ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材はともに右領域および左領域の一方に配置され、且つ、第1保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパはともに右領域および左領域の他方に配置される。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材はともに右領域に配置され、且つ、第1保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパはともに左領域に配置される。この場合、車体フレームに対するステアリング装置の右方への回転に伴って、第1可撓部は後方に移動し、第2可撓部は前方に移動する。車体フレームに対するステアリング装置の左方への回転に伴って、第1可撓部は前方に移動し、第2可撓部の前重複部は後方に移動する。このように、車体フレームに対するステアリング装置の右方および左方への回転に伴って、第1可撓部と第2可撓部は互いに異なる方向に移動する。したがって、ステアリング装置が車体フレームに対して右方および左方のいずれに回転しても、第1可撓部と第2可撓部が互いに干渉することを好適に防止できる。さらに、ブレーキキャリパおよび第3保持部材はともに、左領域に配置される。よって、第1領域外に最下流部を一層好適に配置できる。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材はともに左領域に配置され、且つ、第1保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパはともに右領域に配置される。この場合、車体フレームに対するステアリング装置の右方への回転に伴って、第1可撓部は前方に移動し、第2可撓部は後方に移動する。車体フレームに対するステアリング装置の左方への回転に伴って、第1可撓部は後方に移動し、第2可撓部は前方に移動する。このように、車体フレームに対するステアリング装置の右方および左方への回転に伴って、第1可撓部と第2可撓部は互いに異なる方向に移動する。したがって、ステアリング装置が車体フレームに対して右方および左方のいずれに回転しても、第1可撓部と第2可撓部が互いに干渉することを好適に防止できる。さらに、ブレーキキャリパおよび第3保持部材はともに、右領域に配置される。よって、第1領域外に最下流部を一層好適に配置できる。
上述の鞍乗型車両において、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第1可撓部の前記前重複部は、車両正面視において前記第2可撓部の前記前重複部と重ならないことが好ましい。第1可撓部の前重複部と第2可撓部の前重複部が互いに干渉することを好適に防止できる。
上述の鞍乗型車両において、右領域を、車両正面視において前記ヘッドパイプの前記中心軸線よりも右方の領域とし、左領域を、車両正面視において前記ヘッドパイプの前記中心軸線よりも左方の領域とし、前記ステアリング装置が前記車体フレームに対して中立位置にあるとき、前記マスターシリンダは、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、前記第1保持部材は、前記右領域及び前記左領域の他方に配置され、前記第1可撓部は、前記ヘッドパイプよりも前方に配置される前重複部であって、車両正面視において前記ヘッドパイプと重なる前記前重複部を含み、前記第2保持部材は、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第3保持部材は、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第2可撓部は、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記ブレーキキャリパは、前記右領域及び前記左領域の一方に配置されることが好ましい。
ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパと第2可撓部はともに右領域および左領域の一方に配置され、且つ、第1保持部材は右領域および左領域の他方に配置される。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパと第2可撓部はともに右領域に配置され、且つ、第1保持部材は左領域に配置される。この場合、ステアリング装置が車体フレームに対して回転するとき、第1可撓部はヘッドパイプよりも前方の領域において主に撓み、第2可撓部は右領域において主に撓む。すなわち、第1可撓部の撓みはヘッドパイプよりも前方の領域において主に生じ、第2可撓部の撓みは右領域において主に生じる。したがって、第1可撓部と第2可撓部が互いに干渉することを好適に防止できる。さらに、ブレーキキャリパおよび第3保持部材はともに、右領域に配置される。よって、第1領域外に最下流部を一層好適に配置できる。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパと第2可撓部はともに左領域に配置され、且つ、第1保持部材は右領域に配置される。この場合、ステアリング装置が車体フレームに対して回転するとき、第1可撓部はヘッドパイプよりも前方の領域において主に撓み、第2可撓部は左領域において主に撓む。すなわち、第1可撓部の撓みはヘッドパイプよりも前方の領域において主に生じ、第2可撓部の撓みは左領域において主に生じる。したがって、第1可撓部と第2可撓部が互いに干渉することを好適に防止できる。さらに、ブレーキキャリパおよび第3保持部材はそれぞれ、左領域に配置される。よって、第1領域外に最下流部を一層好適に配置できる。
上述の鞍乗型車両において、前記第1可撓部は、前記ステアリング装置に対して移動不能に保持される第2端を含み、前記第1可撓部は、前記第1可撓部の前記第1端から前記第1可撓部の前記前重複部にわたる第1部分と、前記第1可撓部の前記前重複部から前記第1可撓部の前記第2端にわたる第2部分と、を含み、前記第1可撓部の前記第1部分は、前記右領域及び前記左領域の他方に配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第1可撓部の前記第2部分は、車両側面視において、前記ヘッドパイプの前縁よりも前方に配置され、前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第2可撓部は、車両側面視において、前記ヘッドパイプの前記前縁、前記右フロントフォークの前縁および前記左フロントフォークの前縁の少なくともいずれかよりも後方に配置されることが好ましい。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパと第2可撓部はともに右領域に配置され、且つ、第1保持部材と第1可撓部の第1部分はともに左領域に配置される。このため、第1可撓部の第1部分が第2可撓部と干渉することをより一層好適に防止できる。さらに、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第1可撓部の第2部分は車両側面視においてヘッドパイプの前縁よりも前方に配置され、且つ、第2可撓部は車両側面視においてヘッドパイプの前縁、右フロントフォークの前縁および左フロントフォークの前縁の少なくともいずれかよりも後方に配置される。このため、第1可撓部の第2部分が第2可撓部と干渉することを一層好適に防止できる。このように、第1可撓部の全体が第2可撓部と干渉することをより一層好適に防止できる。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパと第2可撓部はともに左領域に配置され、且つ、第1保持部材と第1可撓部の第1部分はともに右領域に配置される。このため、第1可撓部の第1部分が第2可撓部と干渉することをより一層好適に防止できる。さらに、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第1可撓部の第2部分は車両側面視においてヘッドパイプの前縁よりも前方に配置され、且つ、第2可撓部は車両側面視においてヘッドパイプの前縁、右フロントフォークの前縁および左フロントフォークの前縁の少なくともいずれかよりも後方に配置される。このため、第1可撓部の第2部分が第2可撓部と干渉することをより好適に防止できる。このように、第1可撓部の全体が第2可撓部と干渉することをより一層好適に防止できる。
なお、本明細書は、次のような鞍乗型車両に係る発明も開示する。
(1)上述した鞍乗型車両であって、
前記右フロントフォークは、
前記アッパーブラケットおよび前記アンダーブラケットに支持される右上筒と、
前記右上筒に対して移動可能に前記右上筒に接続される右下筒と、
を備え、
前記左フロントフォークは、
前記アッパーブラケットおよび前記アンダーブラケットに支持される左上筒と、
前記左上筒に対して移動可能に前記左上筒に接続される左下筒と、
を備え、
前記第3保持部材は、前記ステアリングシャフト、前記アッパーブラケット、前記アンダーブラケット、前記右上筒および前記左上筒の少なくともいずれかに支持される。
前記(1)によれば、右フロントフォークの伸縮は右下筒が右上筒に対して移動することに相当し、左フロントフォークの伸縮は左下筒が左上筒に対して移動することに相当する。したがって、右フロントフォークおよび左フロントフォークの伸縮に起因して、ステアリングシャフト、アッパーブラケット、アンダーブラケット、右上筒および左上筒は、車体フレームに対して移動しない。ここで、第2保持部材は車体フレームに支持され、第3保持部材はステアリングシャフト、アッパーブラケット、アンダーブラケット、右上筒および左上筒の少なくともいずれかに支持される。したがって、右フロントフォークおよび左フロントフォークの伸縮に起因して、第3保持部材は第2保持部材に対して移動しない。よって、右フロントフォークおよび左フロントフォークの伸縮に起因して、第2可撓部が撓むことを好適に防止できる。
(2)上述した鞍乗型車両であって、
前記第3可撓部は、
前記ステアリングシャフト、前記アッパーブラケット、前記アンダーブラケット、前記右上筒および前記左上筒に対して移動不能に保持される第1端と、
前記右下筒、前記左下筒および前車軸の少なくともいずれかに対して移動不能に保持される第2端と、
を有する。
前記(2)によれば、車体フレームに対するステアリング装置の回転に起因して、ステアリングシャフト、アッパーブラケット、アンダーブラケット、右上筒、左上筒、右下筒、左下筒および前車軸は一体に回転する。したがって、車体フレームに対するステアリング装置の回転に起因して、第3可撓部の第2端は第3可撓部の第1端に対して移動しない。よって、車体フレームに対するステアリング装置の回転に起因して、第3可撓部が撓むことを好適に防止できる。
(3)上述した鞍乗型車両において、前記第1可撓部は、前記ステアリングシャフト、前記アッパーブラケット、前記アンダーブラケット、前記右上筒および前記左上筒に対して移動不能に保持される第2端を含む。
前記(3)によれば、右フロントフォークおよび左フロントフォークの伸縮に起因して、第1可撓部の第2端は第1可撓部の第1端に対して移動しない。よって、右フロントフォークおよび左フロントフォークの伸縮に起因して、第1可撓部が撓むことを好適に防止できる。
(4)上述した鞍乗型車両において、
前記右領域における開口を、前記ヘッドパイプと前記右フロントフォークと前記アッパーブラケットと前記アンダーブラケットによって区画される開口とし、
前記左領域における開口を、前記ヘッドパイプと前記左フロントフォークと前記アッパーブラケットと前記アンダーブラケットによって区画される開口とし、
前記第1保持部材は、前記右領域及び前記左領域の他方に配置され、
前記第2保持部材は、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、
前記第1可撓部は、前記第1可撓部の前記第1端から前記第1可撓部の前記前重複部にわたる第1部分を含み、
前記第1可撓部の前記第1部分は、右領域および左領域の他方における前記開口を通過し、
前記第2可撓部は、前記第2保持部材に保持される第1端を含み、
前記第2可撓部は、前記第2可撓部の前記第1端から前記第2可撓部の前記前重複部にわたる第1部分を含み、
前記第2可撓部の前記第1部分は、右領域および左領域の一方における前記開口を通過する。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材はともに右領域に配置され、且つ、第1保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパはともに左領域に配置される。この場合、第1可撓部の第1部分は左領域における開口を通過し、且つ、第2可撓部の第1部分は右領域における開口を通過する。ここで、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第1保持部材は左領域に配置され、且つ、第1可撓部の第1部分は左領域における開口を通過するので、第1可撓部の第1部分を好適に短くできる。さらに、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第2保持部材は右領域に配置され、且つ、第2可撓部の第1部分は右領域における開口を通過するので、第2可撓部の第1部分を好適に短くできる。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材はともに左領域に配置され、且つ、第1保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパはともに右領域に配置される。この場合、第1可撓部の第1部分は右領域における開口を通過し、且つ、第2可撓部の第1部分は左領域における開口を通過する。ここで、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第1保持部材は右領域に配置され、且つ、第1可撓部の第1部分は右領域における開口を通過するので、第1可撓部の第1部分を好適に短くできる。さらに、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第2保持部材は左領域に配置され、且つ、第2可撓部の第1部分は左領域における開口を通過するので、第2可撓部の第1部分を好適に短くできる。
(5)上述した鞍乗型車両において、
前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第3保持部材は、前記右領域及び前記左領域の他方に配置され、
前記第2可撓部は、前記第3保持部材に保持される第2端を含み、
前記第2可撓部は、前記第2可撓部の前記前重複部から前記第2可撓部の前記第2端にわたる第2部分を含み、
前記第2可撓部の前記第2部分は、右領域および左領域の他方における前記開口を通過する。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材はともに右領域に配置され、且つ、第1保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパはともに左領域に配置される。この場合、第2可撓部の第2部分は左領域における開口を通過する。ここで、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第3保持部材は左領域に配置され、且つ、第2可撓部の第2部分は左領域における開口を通過する。このため、第2可撓部の第2部分を好適に短くできる。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材はともに左領域に配置され、且つ、第1保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパはともに右領域に配置される。この場合、第2可撓部の第2部分は右領域における開口を通過する。ここで、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第3保持部材は右領域に配置され、且つ、第2可撓部の第2部分は右領域における開口を通過する。このため、第2可撓部の第2部分を好適に短くできる。
(6)上述した鞍乗型車両において、
前記右領域における開口を、前記ヘッドパイプと前記右フロントフォークと前記アッパーブラケットと前記アンダーブラケットによって区画される開口とし、
前記左領域における開口を、前記ヘッドパイプと前記左フロントフォークと前記アッパーブラケットと前記アンダーブラケットによって区画される開口とし、
前記第1保持部材は、前記右領域及び前記左領域の他方に配置され、
前記第1可撓部は、前記ヘッドパイプよりも前方に配置される前重複部であって、車両正面視において前記ヘッドパイプと重なる前記前重複部を含み、
前記第1可撓部は、前記第1可撓部の前記第1端から前記第1可撓部の前記前重複部にわたる第1部分を含み、
前記第1可撓部の前記第1部分は、右領域および左領域の他方における前記開口を通過し、
前記第2可撓部は、前記右領域における前記開口および前記左領域における前記開口のいずれも通過しない。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパと第2可撓部はともに右領域に配置され、且つ、第1保持部材は左領域に配置される。この場合、第1可撓部の第1部分は左領域における開口を通過し、且つ、第2可撓部は右領域における開口および左領域における開口のいずれも通過しない。ここで、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第1保持部材は左領域に配置され、且つ、第1可撓部の第1部分は左領域における開口を通過するので、第1可撓部の第1部分を好適に短くできる。さらに、第2可撓部は右領域における開口および左領域における開口のいずれも通過しないので、第2可撓部を好適に短くできる。
例えば、ステアリング装置が中立位置にあるとき、マスターシリンダと第2保持部材と第3保持部材とブレーキキャリパと第2可撓部はともに左領域に配置され、且つ、第1保持部材は右領域に配置される。この場合、第1可撓部の第1部分は右領域における開口を通過し、且つ、第2可撓部は右領域における開口および左領域における開口のいずれも通過しない。ここで、ステアリング装置が中立位置にあるとき、第1保持部材は右領域に配置され、且つ、第1可撓部の第1部分は右領域における開口を通過するので、第1可撓部の第1部分を好適に短くできる。さらに、第2可撓部は右領域における開口および左領域における開口のいずれも通過しないので、第2可撓部を好適に短くできる。
本発明に係る鞍乗型車両によれば、他部材が受ける制約を抑制しつつ、一次配管と二次配管を適切に配置できる。
第1実施形態に係る鞍乗型車両の左側面図である。 鞍乗型車両の左側面図である。 鞍乗型車両の平面図である。 鞍乗型車両の正面図である。 図5(a)は、一次配管の構成を模式的に示す図であり、図5(b)は、二次配管の構成を模式的に示す図である。 鞍乗型車両の一部の左側面図である。 図7(a)は、鞍乗型車両の正面図であり、図7(b)は、鞍乗型車両の一部の左側面図である。 図8(a)は、鞍乗型車両の一部の正面図であり、 図8(b)は、鞍乗型車両の一部の正面図である。 図9(a)は、第1方向から鞍乗型車両の斜視図であり、図9(b)は、鞍乗型車両の一部の左側面図である。 図10(a)は、ヘッドパイプの中心軸線の方向から見た鞍乗型車両の一部の斜視図であり、図10(b)は、第1方向から見た鞍乗型車両の斜視図である。 図11(a)は、ヘッドパイプの中心軸線の方向から見た鞍乗型車両の一部の斜視図であり、図11(b)は、第1方向から見た鞍乗型車両の斜視図である。 鞍乗型車両の一部の正面図である。 鞍乗型車両の一部の左側面図である。 鞍乗型車両の一部の右側面図である。 図15(a)、15(b)、15(c)はそれぞれ、ヘッドパイプの中心軸線の方向から見た鞍乗型車両の一部の斜視図である。 第2実施形態の鞍乗型車両の一部の正面図である。 二次配管の構成を模式的に示す図である。 鞍乗型車両の一部の左側面図である。 鞍乗型車両の一部の右側面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る鞍乗型車両について説明する。
[第1実施形態]
1.鞍乗型車両の概略構成
図1は、第1実施形態に係る鞍乗型車両の左側面図である。
図1は、鞍乗型車両1の前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zを示す。前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zは、鞍乗型車両1に乗車したライダーを基準として定義される。ライダーは、鞍乗型車両1に乗車し、鞍乗型車両1を操縦する乗員である。前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zは互いに直交する。
「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「右方」、「左方」はそれぞれ、鞍乗型車両1に乗車したライダーにとっての「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「右方」、「左方」を意味する。本明細書において特に断らない限り、「前方」および「後方」は、前後方向Xと平行な方向のみならず、前後方向Xに近い方向も含む。前後方向Xに近い方向は、例えば前後方向Xとのなす角度が45度以下の方向である。同様に、特に断らない限り、「右方」および「左方」は、幅方向Yと平行な方向のみならず、幅方向Yに近い方向も含む。特に断らない限り、「上方」および「下方」は、上下方向Zと平行な方向のみならず、上下方向Zに近い方向も含む。図1では、参考として、前、後、上、下、右、左を適宜に示す。
鞍乗型車両1は、例えばデュアルパーパス(dual purpose)車両である。鞍乗型車両1は、デュアルスポーツモーターサイクル(dual-sport motorcycle)とも呼ばれる。
鞍乗型車両1は車体フレーム3とステアリング装置4と前輪6を備える。ステアリング装置4は車体フレーム3に回転可能に支持される。前輪6はステアリング装置4に支持される。ステアリング装置4が車体フレーム3に対して回転することによって、前輪6の向きが車体フレーム3に対して変わり、鞍乗型車両1の進路が変わる。
図1では、ステアリング装置4は車体フレーム3に対して中立位置にある。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、鞍乗型車両1は前後方向Xと平行な前方に直進する。
鞍乗型車両1はフロントフェンダ7を備える。フロントフェンダ7は、前輪6の上方に配置される。図示を省略するが、フロントフェンダ7の少なくとも一部は、鞍乗型車両1の平面視において(以下、適宜に「車両平面視において」という)、前輪6と重なる。フロントフェンダ7は、ステアリング装置4に支持される。
鞍乗型車両1は、エンジン8と燃料タンク9とシート10を備える。エンジン8は、燃料タンク9およびシート10よりも低い位置に配置される。燃料タンク9は、鞍乗型車両1の側面視において(以下、適宜に「車両側面視において」という)、シート10よりも前方に配置される。燃料タンク9の少なくとも一部は、シート10よりも高い位置に配置される。エンジン8と燃料タンク9とシート10はそれぞれ、車体フレーム3に支持される。
鞍乗型車両1は、ピボット軸12とスイングアーム13と後車軸14と後輪15を備える。ピボット軸12は、車両側面視において燃料タンク9よりも後方に配置される。ピボット軸12は、燃料タンク9およびシート10よりも低い位置に配置される。ピボット軸12は車体フレーム3に支持される。スイングアーム13はピボット軸12に支持される。これにより、スイングアーム13は車体フレーム3に支持される。スイングアーム13は、車体フレーム3に対してピボット軸12回りに揺動可能である。スイングアーム13はピボット軸12から後方に延びる。後車軸14はスイングアーム13の後部に支持される。後輪15は後車軸14に支持される。これにより、後輪15はスイングアーム13に支持される。スイングアーム13が車体フレーム3に対して揺動することによって、後車軸14および後輪15はそれぞれ、車体フレーム3に対して上方および下方に移動する。後輪15は、さらに、スイングアーム13に対して後車軸14回りに回転可能である。
鞍乗型車両1は、不図示の伝達機構を備える。伝達機構は、エンジン8によって発生された動力を後輪15に伝達し、後車軸14回りに後輪15を回転させる。
鞍乗型車両1は、同乗者が把持するためのグラブバー16と、同乗者の足を置くためのタンデムステップ17を備える。同乗者は、ライダーとともに鞍乗型車両1に乗車する乗員であって、鞍乗型車両1を操縦しない乗員である。グラブバー16の少なくとも一部は、車両側面視においてシート10と重なる。タンデムステップ17は、シート10およびグラブバー16のよりも低い位置に配置される。タンデムステップ17は、車両側面視において、ピボット軸12よりも後方、且つ、後車軸14よりも前方に配置される。タンデムステップ17は、リアフートレストとも呼ばれる。
鞍乗型車両1のライダーは、シート10に跨がって着座する。ライダーは、ニーグリップを行う。ニーグリップは、鞍乗型車両1の一部をライダーの両脚で挟み込むことである。ライダーは、例えば車体フレーム3および燃料タンク9の少なくともいずれかを、ライダーの両脚で挟み込む。鞍乗型車両1の同乗者は、ライダーの背後において、シート10に跨がって着座する。同乗者は、グラブバー16を握る。同乗者は、タンデムステップ17に足を置く。
2.車体フレーム
図2は、鞍乗型車両の左側面図である。図3は、鞍乗型車両の平面図である。図2、3はそれぞれ、鞍乗型車両1が有する部材の一部の図示を省略する。
車体フレーム3は、フロントフレーム20とリアフレーム26を備える。フロントフレーム20は、車体フレーム3の前部に配置される。リアフレーム26は、車体フレーム3の後部に配置される。リアフレーム26は、フロントフレーム20の後部に接続される。
フロントフレーム20はヘッドパイプ21を備える。ヘッドパイプ21は、フロントフレーム20の前端に配置される。ヘッドパイプ21は、中心軸線Lを中心とする貫通孔を有する。中心軸線Lは、車両側面視において前方且つ下方に延びる仮想線である。
フロントフレーム20はメインフレーム22を備える。メインフレーム22は右メインフレーム22Rと左メインフレーム22Lを備える。左メインフレーム22Lはヘッドパイプ21に接続される。左メインフレーム22Lは、車両側面視においてヘッドパイプ21から後方、且つ、下方に延びる。右メインフレーム22Rは左メインフレーム22Lよりも右方に配置される。右メインフレーム22Rは、左右対称である点を除き、左メインフレーム22Lと同様の構造および形状を有する。右メインフレーム22Rは、車両側面視において左メインフレーム22Lと重なる。
フロントフレーム20はダウンフレーム23を備える。ダウンフレーム23はヘッドパイプ21に接続される。ダウンフレーム23はヘッドパイプ21から後方、且つ、下方に延びる。ダウンフレーム23は、車両側面視においてメインフレーム22の下方に配置される。
フロントフレーム20はロアフレーム24を備える。ロアフレーム24は右ロアフレーム24Rと左ロアフレーム24Lを備える。左ロアフレーム24Lは、ダウンフレーム23の下部に接続される。左ロアフレーム24Lはダウンフレーム23の下部から後方に延びる。左ロアフレーム24Lは、左メインフレーム22Lの後部に接続される。右ロアフレーム24Rは、左ロアフレーム24Lよりも右方に配置される。右ロアフレーム24Rは、左右対称である点を除き、左ロアフレーム24Lと同様の構造および形状を有する。右ロアフレーム24Rは、車両側面視において左ロアフレーム24Lと重なる。
リアフレーム26は、シートフレーム27を備える。シートフレーム27は、右シートフレーム27Rと左シートフレーム27Lを備える。左シートフレーム27Lは、左メインフレーム22Lに接続される。左シートフレーム27Lは、左メインフレーム22Lから後方に延びる。右シートフレーム27Rは、左シートフレーム27Lよりも右方に配置される。右シートフレーム27Rは、左右対称である点を除き、左シートフレーム27Lと同様の構造および形状を有する。右シートフレーム27Rは、車両側面視において、左シートフレーム27Lと重なる。
リアフレーム11は、バックステー28を備える。バックステー28は、右バックステー28Rと左バックステー28Lを備える。左バックステー28Lは、車両側面視においてシートフレーム27の下方に配置される。左バックステー28Lは、左メインフレーム22Lに接続される前部を有する。左バックステー28Lは、左メインフレーム22Lから後方且つ上方に延びる。左バックステー28Lは、左シートフレーム27Lに接続される後部を有する。右バックステー28Rは、左バックステー28Lよりも右方に配置される。右バックステー28Rは、左右対称である点を除き、左バックステー28Lと同様の構造および形状を有する。右バックステー28Rは、車両側面視において左バックステー28Lと重なる。
エンジン8と燃料タンク9とシート10とピボット軸12はそれぞれ、車両側面視においてヘッドパイプ21よりも後方に配置される。フロントフレーム20は、エンジン8と燃料タンク9とピボット軸12を支持する。具体的には、メインフレーム22とダウンフレーム23とロアフレーム24はそれぞれ、エンジン8を支持する。メインフレーム22は、燃料タンク9とピボット軸12を支持する。リアフレーム26(具体的にはシートフレーム27)は、シート10を支持する。
鞍乗型車両1は、エアクリーナ18を備える。エアクリーナ18は、車両側面視においてエンジン8および燃料タンク9よりも後方に配置される。エアクリーナ18は、燃料タンク9およびシート10よりも低い位置に配置される。エアクリーナ18の少なくとも一部は、車両側面視において、メインフレーム22とシートフレーム27とバックステー28とによって区画される領域に配置される。エアクリーナ18は、メインフレーム22、シートフレーム27およびバックステー28の少なくともいずれかに支持される。
3.ステアリング装置
図4は、鞍乗型車両の正面図である。図4は、鞍乗型車両が有する部材の一部の図示を省略する。図4は、中立位置にあるステアリング装置4を示す。
ステアリング装置4は、ステアリングシャフト30とアッパーブラケット31とアンダーブラケット32を備える。ステアリングシャフト30は、ヘッドパイプ21の貫通孔に配置される。ステアリングシャフト30は、ヘッドパイプ21の中心軸線L回りに回転可能に、ヘッドパイプ21に支持される。中心軸線Lは、鞍乗型車両1の正面視において(以下、適宜に「車両正面視において」という)、上下方向Zに延びる。アッパーブラケット31は、ステアリングシャフト30に支持される。アッパーブラケット31は、ステアリングシャフト30の上部に接続される。アッパーブラケット31は、ヘッドパイプ21の上端近傍に配置される。アンダーブラケット32は、ステアリングシャフト30に支持される。アンダーブラケット32は、ステアリングシャフト30の下部に接続される。アンダーブラケット32は、ヘッドパイプ21の下端近傍に配置される。アンダーブラケット32は、アッパーブラケット31よりも低い位置に配置される。アンダーブラケット32は、前輪6およびフロントフェンダ7よりも高い位置に配置される(図1参照)。
ステアリング装置4は、右フロントフォーク33Rと左フロントフォーク33Lを備える。右フロントフォーク33Rと左フロントフォーク33Lはそれぞれ、ヘッドパイプ21の中心軸線Lと略平行な方向に延びる。右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lはそれぞれ、アッパーブラケット31およびアンダーブラケット32に支持される。右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lはそれぞれ、伸縮可能である。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、右フロントフォーク33Rは、車両正面視において左フロントフォーク33Lよりも右方に配置される。なお、ステアリング装置4が中立位置にないときにも、右フロントフォーク33Rは、車両正面視において左フロントフォーク33Lよりも右方に配置されてもよい。すなわち、ステアリング装置4が中立位置にあるときには少なくとも、上述した位置関係が成立する。以下の説明においても、同様とする。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、右フロントフォーク33Rは、車両正面視においてヘッドパイプ21よりも右方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、左フロントフォーク33Lは、車両正面視においてヘッドパイプ21よりも左方に配置される。
図2を参照する。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、左フロントフォーク33Lは、車両側面視において右フロントフォーク33Rと重なる。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、左フロントフォーク33Lおよび右フロントフォーク33Rはそれぞれ、車両側面視においてヘッドパイプ21の一部と重なる。
図4を参照する。右フロントフォーク33Rは、右上筒34Rと右下筒35Rを備える。左フロントフォーク33Lは、左上筒34Lと左下筒35Lを備える。右上筒34Rおよび左上筒34Lはそれぞれ、アッパーブラケット31およびアンダーブラケット32に支持される。右下筒35Rおよび左下筒35Lはそれぞれ、アンダーブラケット32よりも低い位置に配置される。右下筒35Rは、右上筒34Rに接続される。右下筒35Rは、右上筒34Rから下方且つ前方に延びる。右下筒35Rは、右上筒34Rに対して移動可能である。右上筒34Rに対する右下筒35Rの移動は、右フロントフォーク33Rの伸縮に相当する。左下筒35Lは、左上筒34Lに接続される。左下筒35Lは、左上筒34Lから下方且つ前方に延びる。左下筒35Lは、左上筒34Lに対して移動可能である。左上筒34Lに対する左下筒35Lの移動は、左フロントフォーク33Lの伸縮に相当する。
ステアリング装置4は前車軸36を備える。前車軸36は、右フロントフォーク33Rと左フロントフォーク33Lに支持される。前車軸36は、右下筒35Rおよび左下筒35Lに支持される。前車軸36は、アンダーブラケット32、右上筒34Rおよび左上筒34Lよりも低い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、前車軸36は幅方向Yと平行な方向に延びる。前車軸36は前輪6を支持する。前輪6は、右下筒35Rおよび左下筒35Lに対して前車軸36回りに回転可能である。
ステアリング装置4はハンドル37と右グリップ部38Rと左グリップ部38Lを備える。ハンドル37は、アッパーブラケット31に支持される。ハンドル37は、アッパーブラケット31よりも高い位置に配置される。右グリップ部38Rは、ハンドル37の第1端に取り付けられる。左グリップ部38Lは、ハンドル37の第2端に取り付けられる。鞍乗型車両1のライダーは、右グリップ部38Rと左グリップ部38Lを握り、ハンドル37を操作する。ハンドル37の操作に従って、ステアリング装置4は車体フレーム3に対して中心軸線L回りに回転する。
ステアリングシャフト30とアッパーブラケット31とアンダーブラケット32と右上筒34Rと左上筒34Lとハンドル37は、互いに固定的に接続される。ステアリングシャフト30とアッパーブラケット31とアンダーブラケット32と右上筒34Rと左上筒34Lとハンドル37の相対的な位置は、変わらない。以下では、ステアリングシャフト30とアッパーブラケット31とアンダーブラケット32と右上筒34Rと左上筒34Lとハンドル37を、適宜に、「上部装置4a」と総称する。右下筒35Rと左下筒35Lと前車軸36を、適宜に「下部装置4b」と総称する。
右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lが伸縮するとき、下部装置4bは上部装置4aに対して移動する。右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、上部装置4aは車体フレーム3に対して移動しない。
4.ブレーキシステムの概略構成
図4を参照する。鞍乗型車両1は、ブレーキシステム40を備える。ブレーキシステム40は、ブレーキレバー41とマスターシリンダ42を備える。ブレーキレバー41およびマスターシリンダ42はそれぞれ、ステアリング装置4に支持される。ブレーキレバー41およびマスターシリンダ42はそれぞれ、ハンドル37に支持される。ブレーキレバー41およびマスターシリンダ42はそれぞれ、右グリップ部38Rの近くに配置される。マスターシリンダ42は、上部装置4aに対して移動不能である。鞍乗型車両1のライダーは、ブレーキレバー41を操作する。ブレーキレバー41の操作に従って、マスターシリンダ42はブレーキ液の液圧を発生させる。
図1、2、4を参照する。ブレーキシステム40は、ブレーキディスク43とブレーキキャリパ44を備える。ブレーキディスク43は前輪6に固定的に接続される。ブレーキディスク43は前輪6と一体に前車軸36回りに回転する。ブレーキキャリパ44は、ステアリング装置4に支持される。ブレーキキャリパ44は、左下筒35Lに支持される。ブレーキキャリパ44は、下部装置4bに対して移動不能である。ブレーキキャリパ44は液圧式である。ブレーキキャリパ44は、ブレーキ液の液圧によって、前車軸36を中心とする前輪6の回転を制動する。より詳しくは、ブレーキキャリパ44は、前輪6の回転を制動するための抵抗力(具体的には摩擦力)をブレーキディスク43(すなわち、前輪6)に付与する。すなわち、ブレーキキャリパ44は前輪6を制動する。
図2を参照する。ブレーキシステム40は、液圧調整ユニット45と一次配管47と二次配管49を備える。液圧調整ユニット45は車体フレーム3に支持される。液圧調整ユニット45はリアフレーム26(具体的にはシートフレーム27)に支持される。液圧調整ユニット45は車体フレーム3に対して移動不能である。一次配管47と二次配管49はそれぞれ、ブレーキ配管である。一次配管47は、液圧調整ユニット45とマスターシリンダ42とを連通接続する。一次配管47は、マスターシリンダ42によって発生されたブレーキ液の液圧を、液圧調整ユニット45に入力する。液圧調整ユニット45は、ブレーキ液の液圧を調整する。具体的には、液圧調整ユニット45は、マスターシリンダ42によって発生されたブレーキ液の液圧を調整する。例えば、液圧調整ユニット45は、前輪6のロック傾向を防止するように、ブレーキ液の液圧を調整する。二次配管49は、液圧調整ユニット45とブレーキキャリパ44とを連通接続する。二次配管49は、液圧調整ユニット45によって調整されたブレーキ液の液圧をブレーキキャリパ44に出力する。これにより、ブレーキキャリパ44は、液圧調整ユニット45によって調整されたブレーキ液の液圧に従って、前輪6を制動する。
図2、3を参照する。一次配管47は、配管51、52、53を含む。配管51、52、53は、この順に直列に接続される。配管51は液圧調整ユニット45に連通接続される。配管53はマスターシリンダ42に連通接続される。配管51、53はそれぞれ、可撓性を有する。配管51、53はそれぞれ、例えばゴム管である。配管52は、可撓性を有しない。配管52は、例えば金属管である。
ブレーキシステム40は、ジョイント55と継ぎ手56を含む。ジョイント55は、配管51と配管52を連通接続する。継ぎ手56は、配管52と配管53を連通接続する。これにより、ジョイント55と継ぎ手56はそれぞれ、一次配管47を保持する。ジョイント55と継ぎ手56はそれぞれ、車体フレーム3に支持される。ジョイント55は、リアフレーム26(具体的には左シートフレーム27L)に支持される。継ぎ手56は、フロントフレーム20(具体的には左メインフレーム22L)に支持される。ジョイント55と継ぎ手56はそれぞれ、車体フレーム3に対して移動不能である。
ジョイント55は、箱形状を有する。図示を省略するが、ジョイント55は、第1ポートと第2ポートと流路を有する。第1ポートは、配管51と接続する。第2ポートは、配管52と接続する。流路は、ジョイント55の内部に形成される。流路は、第1ポートと第2ポートを連通する。
継ぎ手56は、管形状を有する。継ぎ手56は、第1端と第2端を有する。継ぎ手56の第1端は、配管52と接続する。継ぎ手56の第2端は、配管53と接続する。
ブレーキシステム40は、クランプ57を備える。クランプ57は、一次配管47を保持する。クランプ57は、車体フレーム3に支持される。クランプ57は、フロントフレーム20(具体的には左メインフレーム22L)に支持される。クランプ57は、車体フレーム3に対して移動不能である。
クランプ57は、配管53の外径よりも若干大きな中空部を有する。クランプ57は、例えば円環形状を呈する。配管53は、クランプ57の中空部に配置される。クランプ57は、配管53の外周面と密着する。これにより、クランプ57は、配管53を保持する。
二次配管49は、配管71、72、73、74を含む。配管71、72、73、74は、この順に直列に接続される。配管71は液圧調整ユニット45に連通接続される。配管74はブレーキキャリパ44に連通接続される。配管71、74はそれぞれ、可撓性を有する。配管71、74はそれぞれ、例えばゴム管である。配管72、73はそれぞれ、可撓性を有しない。配管72、73はそれぞれ、例えば金属管である。
ブレーキシステム40は、ジョイント75、76、77を含む。ジョイント75は、配管71と配管72を連通接続する。ジョイント76は、配管72と配管73を連通接続する。ジョイント77は、配管73と配管74を連通接続する。これにより、ジョイント75−77はそれぞれ、二次配管49を保持する。ジョイント75−77はそれぞれ、車体フレーム3に支持される。ジョイント75は、リアフレーム26(具体的には左シートフレーム27L)に支持される。ジョイント76は、フロントフレーム20(具体的には左メインフレーム22L)に支持される。ジョイント77は、フロントフレーム20(具体的には右メインフレーム22R)に支持される。ジョイント75、76、77はそれぞれ、車体フレーム3に対して移動不能である。ジョイント75、76、77はそれぞれ、ジョイント55と実質的に同じ構造を有する。
図2を参照する。ブレーキシステム40は、クランプ78、79を備える。クランプ78、79はそれぞれ、二次配管49(具体的には、配管74)を保持する。クランプ78、79はそれぞれ、ステアリング装置4に支持される。クランプ78、79はそれぞれ、ステアリング装置4に対して移動不能である。より詳しくは、クランプ78は、アンダーブラケット32に支持される。クランプ78は、上部装置4aに対して移動不能である。クランプ79は、左下筒35Lに支持される。クランプ79は、下部装置4bに対して移動不能である。クランプ78、79はそれぞれ、クランプ57と実質的に同じ構造を有する。
ブレーキシステム40は、ガイド80を備える。ガイド80は、二次配管49を案内する。ガイド80はステアリング装置4に支持される。ガイド80は、左下筒35Lに支持される。
ガイド80は、配管74の外径よりも十分に大きな中空部を有する。ガイド80は、例えば円環形状を呈する。配管74は、ガイド80の中空部に配置される。配管74がガイド80の中空部を通過するように、ガイド80は配管74を案内する。換言すれば、配管74がガイド80の中空部から外れることを、ガイド80は規制する。配管74がガイド80の中空部を通過する限り、配管74はステアリング装置4に対して移動可能である。
5.一次配管と二次配管の詳細な構成
図5(a)は、一次配管の構成を模式的に示す図である。
一次配管47は、上流部61を含む。上流部61は、クランプ57からマスターシリンダ42にわたる。クランプ57は、一次配管47の経路上でマスターシリンダ42に最も近い位置において、車体フレーム3に対して移動不能に一次配管47を保持する。クランプ57は、本発明における第1保持部材の例である。
上流部61は、第1可撓部62を含む。第1可撓部62は、クランプ57からマスターシリンダ42にわたる。すなわち、第1可撓部62は、上流部61の全部である。マスターシリンダ42は、上流部61の経路上でクランプ57に最も近い位置において、ステアリング装置4に対して移動不能に上流部61を保持する。ステアリング装置4が車体フレーム3に対して回転するとき、第1可撓部62は撓む。
なお、車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に起因して、上流部61を除く一次配管47の部分は撓まない。右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、上流部61を除く一次配管47の部分は撓まない。
以下、上流部61と第1可撓部62について、詳細に説明する。
上流部61は、第1端と第2端を含む。上流部61の第2端は、マスターシリンダ42に保持される部位である。上流部61の第1端は、車体フレーム3に対して移動不能に保持される部位である。より厳密に言えば、上流部61の第1端は、車体フレーム3に対して移動不能に保持される一次配管47の部位の中で、一次配管47の経路において上流部61の第2端に最も近い部位である。
第1可撓部62は、第1端と第2端を含む。第1可撓部62の第1端は、上流部61の第1端である。第1可撓部62の第2端は、ステアリング装置4に対して移動不能に保持される部位である。より厳密に言えば、第1可撓部62の第2端は、ステアリング装置4に対して移動不能に保持される上流部61の部位の中で、上流部61の経路において第1可撓部62の第1端に最も近い部位である。
配管51は、液圧調整ユニット45に連通接続される第1端51aと、ジョイント55に連通接続される第2端51bを含む。配管52は、ジョイント55に連通接続される第1端52aと、継ぎ手56に連通接続される第2端52bを含む。配管53は、継ぎ手56に連通接続される第1端53aと、マスターシリンダ42に連通接続される第2端53bと、クランプ57に保持される被保持部53cを含む。被保持部53cは、配管53の経路において、第1端53aと第2端53bの間に位置する。
マスターシリンダ42に保持される部位は第2端53bであるので、上流部61の第2端は第2端53bである。車体フレーム3に対して移動不能に保持される一次配管47の部位は、第1端51a、52a、53aと第2端51b、52bと被保持部53cである。車体フレーム3に対して移動不能に保持される一次配管47の部位の中で、被保持部74cは、一次配管47の経路において上流部61の第2端(すなわち、第2端53b)に最も近い。したがって、上流部61の第1端は、被保持部53cである。
上流部61の第1端は被保持部53cであるので、第1可撓部62の第1端は被保持部53cである。すなわち、第1可撓部62の第1端はクランプ57に保持される。ステアリング装置4に対して移動不能に保持される上流部61の部位は、第2端53bのみである。ステアリング装置4に対して移動不能に保持される上流部61の部位の中で、第2端53bが、上流部61の経路において第1可撓部62の第1端(すなわち、被保持部53c)に最も近い。したがって、第1可撓部62の第2端は、第2端53bである。
第2端53bは、上部装置4aに対して移動不能に保持される。このため、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第1可撓部62(すなわち、上流部61)は撓まない。したがって、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、一次配管47の全体は撓まない。
図5(b)は、二次配管の構成を模式的に示す図である。二次配管49は、下流部81を含む。下流部81は、ジョイント77からブレーキキャリパ44にわたる。ジョイント77は、二次配管49の経路上でブレーキキャリパ44に最も近い位置において、車体フレーム3に対して移動不能に二次配管49を保持する。車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に起因して、下流部81を除く二次配管49の部分は撓まない。右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、下流部81を除く二次配管49の部分は撓まない。ジョイント77は、本発明における第2保持部材の例である。
下流部81は、第2可撓部82を含む。第2可撓部82は、ジョイント77からクランプ78にわたる。クランプ78は、下流部81の経路上でジョイント77に最も近い位置において、ステアリング装置4に対して移動不能に下流部81を保持する。ステアリング装置4が車体フレーム3に対して回転するとき、第2可撓部82は撓む。クランプ78は、本発明における第3保持部材の例である。
下流部81は、最下流部83を含む。最下流部83は、クランプ78からブレーキキャリパ44にわたる。最下流部83は、第2可撓部82を実質的に除く、下流部81の部分である。車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に起因して、最下流部83は撓まない。したがって、車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に起因して、第2可撓部82を除く二次配管49の部分は撓まない。
最下流部83は、第3可撓部84を含む。第3可撓部84は、クランプ78からクランプ79にわたる。すなわち、第3可撓部84は、最下流部83の一部である。クランプ78は、最下流部83の経路上でブレーキキャリパ44に最も近い位置において、上部装置4aに対して移動不能に最下流部83を保持する。クランプ79は、最下流部83の経路上でクランプ78に最も近い位置において、下部装置4bに対して移動不能に最下流部83を保持する。右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lが伸縮するとき、第3可撓部84が撓む。第3可撓部84はガイド80によって案内される。
以下、下流部81と第2可撓部82と最下流部83と第3可撓部84について、詳細に説明する。
下流部81は、第1端と第2端を含む。下流部81の第2端は、ブレーキキャリパ44に保持される部位である。下流部81の第1端は、車体フレーム3に対して移動不能に保持される部位である。より厳密に言えば、下流部81の第1端は、車体フレーム3に対して移動不能に保持される二次配管49の部位の中で、二次配管49の経路において下流部81の第2端に最も近い部位である。
第2可撓部82は、第1端と第2端を含む。第2可撓部82の第1端は、下流部81の第1端である。第2可撓部82の第2端は、ステアリング装置4に対して移動不能に保持される部位である。より厳密に言えば、第2可撓部82の第2端は、ステアリング装置4に対して移動不能に保持される下流部81の部位の中で、下流部81の経路において第2可撓部82の第1端に最も近い部位である。
最下流部83は、第1端と第2端を有する。最下流部83の第1端は、第2可撓部82の第2端である。最下流部83の第2端は、下流部81の第2端である。
第3可撓部84は、第1端と第2端を有する。第3可撓部84の第1端は、上部装置4aに対して移動不能に保持される部位である。より厳密に言えば、第3可撓部84の第1端は、上部装置4aに対して移動不能に保持される最下流部83の部位の中で、最下流部83の経路において最下流部83の第2端に最も近い部位である。第3可撓部84の第2端は、下部装置4bに対して移動不能に保持される部位である。より厳密に言えば、第3可撓部84の第2端は、下部装置4bに対して移動不能に保持される最下流部83の部位の中で、最下流部83の経路において第3可撓部84の第1端に最も近い部位である。
配管71は、液圧調整ユニット45に連通接続される第1端71aと、ジョイント75に連通接続される第2端71bを含む。配管72は、ジョイント75に連通接続される第1端72aと、ジョイント76に連通接続される第2端72bを含む。配管73は、ジョイント76に連通接続される第1端73aと、ジョイント77に連通接続される第2端73bを含む。配管74は、ジョイント77に連通接続される第1端74aと、ブレーキキャリパ44に連通接続される第2端74bと、クランプ78に保持される被保持部74cと、クランプ79に保持される被保持部74dを含む。被保持部74c、74dはそれぞれ、配管74の経路において、第1端74aと第2端74bとの間に位置する。被保持部74cは、被保持部74dに比べて、配管74の経路において第1端74aに近い。
ブレーキキャリパ44に保持される部位は第2端74bであるので、下流部81の第2端は第2端74bである。車体フレーム3に対して移動不能に保持される二次配管49の部位は、第1端71a、72a、73a、74aと第2端71b、72b、73bである。車体フレーム3に対して移動不能に保持される二次配管49の部位の中で、第1端74aが、二次配管49の経路においてブレーキキャリパ44(すなわち、第2端74b)に最も近い。したがって、下流部81の第1端は、第1端74aである。
下流部81の第1端は第1端74aであるので、第2可撓部82の第1端は第1端74aである。すなわち、第2可撓部82の第1端はジョイント77に保持される。ステアリング装置4に対して移動不能に保持される下流部81の部位は、第2端74bと被保持部74c、74dである。ステアリング装置4に対して移動不能に保持される下流部81の部位の中で、被保持部74cが、下流部81の経路において下流部81の第1端(すなわち、第1端74a)に最も近い。したがって、第2可撓部82の第2端は、被保持部74cである。すなわち、第2可撓部82の第2端はクランプ78に保持される。
第2可撓部82の第2端(すなわち、被保持部74c)は、上部装置4aに対して移動不能に保持される。このため、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第2可撓部82は撓まない。
第2可撓部82の第2端は被保持部74cであるので、最下流部83の第1端は被保持部74cである。下流部81の第2端は第2端74bであるので、最下流部83の第2端は第2端74bである。
上部装置4aに対して移動不能に保持される最下流部83の部位は、被保持部74cのみである。上部装置4aに対して移動不能に保持される最下流部83の部位の中で、被保持部74cが、最下流部83の経路において最下流部83の第2端(すなわち、第2端74b)に最も近い。したがって、第3可撓部84の第1端は、被保持部74cである。下部装置4bに対して移動不能に保持される最下流部83の部位は、被保持部74dと第2端74bである。下部装置4bに対して移動不能に保持される最下流部83の部位の中で、被保持部74dが、最下流部83の経路において第3可撓部84の第1端(すなわち、被保持部74c)に最も近い。したがって、第3可撓部84の第2端は、被保持部74dである。
第3可撓部84を除く最下流部83の部分は、被保持部74dから第2端74bにわたる。被保持部74dと第2端74bはそれぞれ、下部装置4bに対して移動不能に保持される。このため、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第3可撓部84を除く最下流部83の部分は撓まない。したがって、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第3可撓部84を除く二次配管49の部分は撓まない。
6.ブレーキシステムの配置(1)
ブレーキシステム40の各要素の配置を説明する。ブレーキシステム40の各要素の配置に関する説明において、「クランプ57」を「被保持部53c」に読み替えることができる。クランプ57の位置は、被保持部53cの位置と実質的に同じであるからである。同様に、配置の説明において、「マスターシリンダ42」を「第2端53b」に読み替えることができる。配置の説明において、「ジョイント77」を「第1端74a」に読み替えることができる。配置の説明において、「クランプ78」を「被保持部74c」に読み替えることができる。配置の説明において、「クランプ79」を「被保持部74d」に読み替えることができる。配置の説明において、「ブレーキキャリパ44」を「第2端74b」に読み替えることができる。
図1を参照する。液圧調整ユニット45は、車両側面視においてシート10と重なる。液圧調整ユニット45は、車両側面視においてピボット軸12よりも後方に配置される。液圧調整ユニット45は、車両側面視において後車軸14よりも前方に配置される。
図2を参照する。液圧調整ユニット45は、車両側面視においてヘッドパイプ21よりも後方に配置される。液圧調整ユニット45は、車両側面視において、シートフレーム27と重なる部分と、シートフレーム27の上方の領域に配置される部分を含む。図2では、車両側面視においてシートフレーム27と重なる液圧調整ユニット45の部分を、ハッチングによって模式的に示す。
液圧調整ユニット45は、車両側面視においてステアリング装置4よりも後方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、液圧調整ユニット45はアッパーブラケット31よりも低い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、液圧調整ユニット45はアンダーブラケット32よりも高い位置に配置される。
図3を参照する。液圧調整ユニット45は、車両平面視において右シートフレーム27Rよりも左方、且つ、左シートフレーム27Lよりも右方に配置される。
図2を参照する。クランプ57は、車両側面視において液圧調整ユニット45よりも前方に配置される。クランプ57は、液圧調整ユニット45よりも低い位置に配置される。
クランプ57は、車両側面視においてヘッドパイプ21よりも後方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は、車両側面視においてアッパーブラケット31、アンダーブラケット32、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lよりも後方に配置される。クランプ57は、車両側面視において左フロントフォーク33Lの可動域よりも後方に配置される(後述する図10(a)、11(a)、15(a)、15(b)、15(c)を参照)。ここで、「左フロントフォーク33Lの可動域」は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に伴って左フロントフォーク33Lが移動可能な範囲である。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は、アンダーブラケット32と略同じ高さ位置に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42は、車両側面視においてクランプ57よりも前方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42は、液圧調整ユニット45よりも高い位置に配置される。
マスターシリンダ42は、アッパーブラケット31よりも高い位置に配置される。マスターシリンダ42は、ハンドル37と略同じ高さ位置に配置される。
ジョイント77は、車両側面視においてクランプ57よりも前方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、前後方向Xにおけるジョイント77の位置は、前後方向Xにおけるマスターシリンダ42の位置と略等しい。ジョイント77は、液圧調整ユニット45よりも高い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77は、マスターシリンダ42よりも低い位置に配置される。
ジョイント77は、車両側面視においてヘッドパイプ21よりも後方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77は、車両側面視においてアッパーブラケット31、アンダーブラケット32、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lよりも後方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77は、アッパーブラケット31よりも低い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77は、アンダーブラケット32よりも高い位置に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78は、車両側面視においてマスターシリンダ42およびジョイント77よりも前方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78は、液圧調整ユニット45、マスターシリンダ42およびジョイント77よりも低い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78は、クランプ57と略同じ高さ位置に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ79およびガイド80はそれぞれ、車両側面視においてクランプ78よりも前方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ79およびガイド80はそれぞれ、クランプ57およびクランプ78よりも低い位置に配置される。ガイド80は、クランプ79よりも高い位置に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、車両側面視においてクランプ79およびガイド80よりも前方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、クランプ79およびガイド80よりも低い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキキャリパ44の一部は、車両側面視においてブレーキディスク43と重なる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78は、車両側面視においてヘッドパイプ21の中心軸線Lと重なる。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ79とガイド80とブレーキキャリパ44はそれぞれ、車両側面視においてヘッドパイプ21の中心軸線Lよりも後方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78、79とガイド80とブレーキキャリパ44はそれぞれ、車両側面視において左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78は、アンダーブラケット32と略同じ高さ位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ79とガイド80とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、アンダーブラケット32よりも低い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ79とガイド80とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、前輪6の上端6aよりも低い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ79およびガイド80はそれぞれ、前車軸36よりも高い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク43の少なくとも一部とブレーキキャリパ44の少なくとも一部はそれぞれ、前車軸36と同じ高さ位置に配置される。
図6は、鞍乗型車両の一部の左側面図である。図6は、中立位置にあるステアリング装置4を示す。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、上流部61(すなわち、第1可撓部62)は以下に説明する位置に配置される。上流部61は、クランプ57と同等またはそれよりも高い位置に配置される。上流部61は、マスターシリンダ42と同等またはそれよりも低い位置に配置される。上流部61は、車両側面視においてクランプ57と同等またはそれよりも前方に配置される。上流部61は、車両側面視において前方に凸に湾曲する。上流部61は、車両側面視において、ヘッドパイプ21の後縁21aよりも後方の領域とヘッドパイプ21の前縁21bよりも前方の領域とにわたって延びる。上流部61は、車両側面視においてヘッドパイプ21の後縁21aおよび前縁21bと交差する。上流部61は、車両側面視においてヘッドパイプ21と重なる部分を含む。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、下流部81は以下に説明する位置に配置される。下流部81は、ジョイント77と同等またはそれよりも低い位置に配置される。なお、二次配管49の全体も、ジョイント77と同等またはそれよりも低い位置に配置される(図2参照)。下流部81は、ブレーキキャリパ44と同等またはそれよりも高い位置に配置される。下流部81は、車両側面視においてジョイント77と同等またはそれよりも前方に配置される。下流部81は、車両側面視においてブレーキキャリパ44と同等またはそれよりも後方に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2可撓部82は以下に説明する位置に配置される。第2可撓部82は、ジョイント77と同等またはそれよりも低い位置に配置される。第2可撓部82は、クランプ78と同等またはそれよりも高い位置に配置される。第2可撓部82は、車両側面視において、ヘッドパイプ21の後縁21aよりも後方の領域とヘッドパイプ21の前縁21bよりも前方の領域とにわたって延びる。第2可撓部82は、車両側面視においてヘッドパイプ21の後縁21aおよび前縁21bと交差する。第2可撓部82は、車両側面視においてヘッドパイプ21の後縁21aと、1箇所において交差する。第2可撓部82は、車両側面視においてヘッドパイプ21の前縁21bと、2箇所において交差する。第2可撓部82は、車両側面視においてヘッドパイプ21と重なる部分を含む。第2可撓部82は、左フロントフォーク33Lの前縁33Lbよりも前方の領域に配置される部分を含む。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、最下流部83は以下に説明する位置に配置される。最下流部83は、クランプ78と同等またはそれよりも低い位置に配置される。最下流部83は、ブレーキキャリパ44と同等またはそれよりも高い位置に配置される。最下流部83は、車両側面視において左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に配置される。
ここで、クランプ78に保持される被保持部74cは、第2可撓部82の下端に相当し、且つ、最下流部83の上端に相当する。このため、最下流部83は、第2可撓部82よりも実質的に低い位置に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第3可撓部84は以下に説明する位置に配置される。第3可撓部84は、クランプ78と同等またはそれよりも低い位置に配置される。第3可撓部84は、クランプ79と同等またはそれよりも高い位置に配置される。第3可撓部84は、車両側面視においてクランプ79と同等またはそれよりも後方に配置される。第3可撓部84は、車両側面視において後方に凸に湾曲する。
図4を参照する。右領域ARと左領域ALを以下のように定義する。右領域ARを、車両正面視において、ヘッドパイプ21の中心軸線Lよりも右方の領域とする。左領域ALを、車両正面視において、ヘッドパイプ21の中心軸線Lよりも左方の領域とする。
クランプ57は、左領域ALに配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は車両正面視において左フロントフォーク33Lと重なる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42は、右領域ARに配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42は、車両正面視において右フロントフォーク33Rよりも右方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42は、車両正面視においてクランプ57よりも右方に配置される。
ジョイント77は、右領域ARに配置される。ジョイント77は、車両正面視において、ヘッドパイプ21と重なる部分と、ヘッドパイプ21よりも右方に配置される部分を含む(図3も併せて参照)。ジョイント77は、車両正面視においてクランプ57よりも右方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77は、車両正面視において右フロントフォーク33Rよりも左方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77は、車両正面視においてマスターシリンダ42よりも左方に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78、79、ガイド80、ブレーキディスク43およびブレーキキャリパ44はそれぞれ、左領域ALに配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78は、車両正面視においてアンダーブラケット32および左フロントフォーク33Lと重なる。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78は、クランプ57よりも僅かに高い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ79およびガイド80はそれぞれ、車両正面視において左フロントフォーク33Lと重なる。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキキャリパ44の少なくとも一部は、車両正面視において左フロントフォーク33Lと重なる。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78、79とガイド80とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、車両正面視においてマスターシリンダ42およびジョイント77よりも左方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、車両正面視において前輪6よりも左方に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、上流部61(すなわち、第1可撓部62)は以下に説明する位置に配置される。上流部61は、右領域ARと左領域ALとにわたって配置される。上流部61は、車両正面視においてクランプ57と同等またはそれよりも右方に配置される。上流部61は、車両正面視においてマスターシリンダ42と同等またはそれよりも左方に配置される。上流部61は、アンダーブラケット32よりも高い部分と、アンダーブラケット32よりも低い部分と、車両正面視においてアンダーブラケット32と重なる部分を含む。アンダーブラケット32よりも低い上流部61の部分は全て、車両正面視において左フロントフォーク33Lと重なる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、下流部81は以下に説明する位置に配置される。下流部81は、右領域ARと左領域ALとにわたって配置される。下流部81は、車両正面視においてジョイント77と同等またはそれよりも左方に配置される。下流部81は、アッパーブラケット31と同等またはそれよりも低い位置に配置される。下流部81は、アンダーブラケット32よりも高い部分と、アンダーブラケット32よりも低い部分と、車両正面視においてアンダーブラケット32と重なる部分を含む。アンダーブラケット32よりも低い下流部81の部分は全て、車両正面視において左フロントフォーク33Lと同等またはそれよりも左方に配置される。換言すれば、アンダーブラケット32よりも低い下流部81の部分は全て、車両正面視において、左フロントフォーク33Lと重なる領域、および、左フロントフォーク33Lよりも左方の領域のいずれかに配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2可撓部82は以下に説明する位置に配置される。第2可撓部82は、右領域ARと左領域ALとにわたって配置される。第2可撓部82は、車両正面視においてジョイント77と同等またはそれよりも左方に配置される。第2可撓部82は、車両正面視においてクランプ78と同等またはそれよりも右方に配置される。第2可撓部82は、アッパーブラケット31と同等またはそれよりも低く、且つ、アンダーブラケット32と同等またはそれよりも高い位置に配置される。第2可撓部82は、アンダーブラケット32よりも高い部分と、車両正面視においてアンダーブラケット32および左フロントフォーク33Lと重なる部分を含む。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、最下流部83は、以下に説明する位置に配置される。最下流部83は、左領域ALのみに配置される。最下流部83は、車両正面視においてアンダーブラケット32と重なる部分と、アンダーブラケット32よりも低い部分を含む。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第3可撓部84は、以下に説明する位置に配置される。最下流部83は、車両正面視においてアンダーブラケット32と重なる部分と、アンダーブラケット32よりも低い部分を含む。第3可撓部84は、前輪6の上端6aよりも低い位置まで延びる。第3可撓部84は、車両正面視において左方に膨らむように湾曲する。すなわち、第3可撓部84は、車両正面視において、左フロントフォーク33Lよりも左方の位置において左方に凸に湾曲する。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第3可撓部84を除く最下流部83の部分は、以下に説明する位置に配置される。第3可撓部84を除く最下流部83の部分は、前輪6の上端6aよりも低い位置に配置される。第3可撓部84を除く最下流部83の部分は全て、車両正面視において左フロントフォーク33Lと重なる。
図7(a)は、鞍乗型車両の正面図である。図7(b)は、鞍乗型車両の一部の左側面図である。図7(a)、7(b)はそれぞれ、中立位置にあるステアリング装置4を示す。
領域A2を以下のように定義する。領域A2を、車両正面視において、アンダーブラケット32よりも低く、前輪6の上端6aよりも高く、右フロントフォーク33Rよりも左方で、且つ、左フロントフォーク33Lよりも右方の領域とする。より厳密に言えば、領域A2は、車両正面視において、アンダーブラケット32の下端よりも低く、前輪6の上端6aよりも高く、右フロントフォーク33Rの左縁よりも左方で、且つ、左フロントフォーク33Lの右縁よりも右方の領域である。領域A2は、本発明における第2領域の例である。以下では、適宜に領域A2を「第2領域A2」と呼ぶ。図7(a)、7(b)はそれぞれ、第2領域A2をハッチングによって模式的に示す。図示を省略するが、フロントフェンダ7の少なくとも一部は、第2領域A2に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42およびクランプ57はそれぞれ、第2領域A2外に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77とクランプ78、79とガイド80とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、第2領域A2外に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、上流部61は第2領域A2外に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、下流部81は第2領域A2外に配置される。
図8(a)は、鞍乗型車両の一部の正面図である。図8(a)は、中立位置にあるステアリング装置4を示す。
上領域ATと中領域AMと下領域ABを以下のように定義する。上領域ATを、車両正面視において、アッパーブラケット31よりも高い領域とする。より厳密に言えば、上領域ATは、車両正面視において、アッパーブラケット31の上端よりも高い領域である。中領域AMを、車両正面視において、アッパーブラケット31と同等またはそれよりも低く、且つ、アンダーブラケット32と同等またはそれよりも高い領域とする。より厳密に言えば、中領域AMは、車両正面視において、アッパーブラケット31の上端と同等またはそれよりも低く、且つ、アンダーブラケット32の下端と同等またはそれよりも高い領域である。中領域AMは、車両正面視において、アッパーブラケット31と重なる領域と、アンダーブラケット32と重なる領域を含む。下領域ABを、車両正面視において、前輪6の上端6aと同等またはそれよりも低い領域とする。
図8(b)は、鞍乗型車両の一部の正面図である。図8(a)は、中立位置にあるステアリング装置4を示す。
右外領域ARRと左外領域ALLを以下のように定義する。右外領域ARRを、車両正面視において、右フロントフォーク33Rと同等またはそれよりも右方の領域とする。右外領域ARRは、車両正面視において、右フロントフォーク33Rと重なる領域を含む。左外領域ALLを、車両正面視において、左フロントフォーク33Lと同等またはそれよりも左方の領域とする。左外領域ALLは、車両正面視において、左フロントフォーク33Lと重なる領域を含む。
図8(a)、8(b)を参照する。上領域ATと中領域AMと下領域ABと右外領域ARRと左外領域ALLはいずれも、第2領域A2外に位置する。右外領域ARRは、上領域ATの一部と中領域AMの一部と下領域ABの一部と重複する。左外領域ALLは、上領域ATの一部と中領域AMの一部と下領域ABの一部と重複する。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42は、上領域ATと右外領域ARRに配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は、中領域AMと左外領域ALLに配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77は中領域AMに配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78は中領域AMと左外領域ALLに配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ79とガイド80とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、下領域ABと左外領域ALLに配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、上流部61は、上領域ATと中領域AMと右外領域ARRと左外領域ALLに配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、下流部81は、中領域AMと下領域ABと左外領域ALLに配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2可撓部82は、中領域AMと左外領域ALLに配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、最下流部83と第3可撓部84はそれぞれ、中領域AMと下領域ABと左外領域ALLに配置される。
7.ブレーキシステムの配置(2)
ステアリング装置4を基準として、ブレーキシステム40の各要素の配置を説明する。図9(a)は、第1方向D1から見た鞍乗型車両の斜視図である。第1方向D1は、ヘッドパイプ21の中心軸線Lと直交し、且つ、前車軸36と直交する。図9(b)は、鞍乗型車両の一部の左側面図である。図9(a)、9(b)はそれぞれ、中立位置にあるステアリング装置4を示す。
上仮想面PTと中仮想面PMと下仮想面PBと第1領域A1とを、以下のように定義する。上仮想面PTを、ヘッドパイプ21の中心軸線Lと直交し、且つ、アッパーブラケット31の上部と接する仮想的な面とする。中仮想面PMを、上仮想面PTと平行で、且つ、アンダーブラケット32の下部と接する仮想的な面とする。下仮想面PBを、上仮想面PTと平行で、且つ、前輪6の上部と接する仮想的な面とする。第1領域A1を、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、中仮想面PMと下仮想面PBと右フロントフォーク33Rと左フロントフォーク33Lとによって区画される領域とする。図9(a)、9(b)はそれぞれ、第1領域A1をハッチングによって模式的に示す。図示を省略するが、フロントフェンダ7の少なくとも一部は、第1領域A1に配置される。
前車軸36と平行な方向を、「前車軸方向V」と呼ぶ。前車軸方向Vと直交し、且つ、ヘッドパイプ21の中心軸線Lを含む仮想面を、「ステアリング装置4の中心面PC」と呼ぶ。ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の回転に伴い、前車軸方向Vおよびステアリング装置4の中心面PCはそれぞれ、車体フレーム3に対して変わる。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、前車軸方向Vは幅方向Yと平行であり、ステアリング装置4の中心面PCは幅方向Yと直交する。前車軸方向Vのうち、ステアリング装置4の中心面PCに近づく向きを「内方」と呼ぶ。前車軸方向Vのうち、ステアリング装置4の中心面PCから遠ざかる向きを「外方」と呼ぶ。特に断らない限り、「内方」および「外方」は、前車軸方向Vと平行な方向のみならず、前車軸方向Vに近い方向も含む。
第1領域A1は、中仮想面PMよりも下方、下仮想面PBよりも上方、右フロントフォーク33Rよりも内方、且つ、左フロントフォーク33Lよりも内方の領域に相当する。ステアリング装置4が車体フレーム3に対して回転しても、ステアリング装置4と第1領域A1の相対的な位置は変わらない。同様に、ステアリング装置4が車体フレーム3に対して回転しても、ステアリング装置4と上仮想面PTと中仮想面PMと下仮想面PBの相対的な位置は変わらない。
クランプ57は、第1領域A1外に配置される。クランプ57は、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。クランプ57は、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に配置される。第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、クランプ57の全部は、左フロントフォーク33Lと重なる。
マスターシリンダ42は、第1領域A1外に配置される。マスターシリンダ42は、上仮想面PTよりも上方に配置される。マスターシリンダ42は、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、右フロントフォーク33Rよりも外方に配置される。
ジョイント77とクランプ78、79とガイド80とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。ジョイント77とクランプ78、79とガイド80とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に配置される。ジョイント77とクランプ78はそれぞれ、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。クランプ79とガイド80とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、下仮想面PBと同等またはそれよりも下方に配置される。
ジョイント77は、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、ヘッドパイプ21と重なる部分と、アッパーブラケット31と重なる部分と、ヘッドパイプ21よりも外方、且つ、右フロントフォーク33Rよりも内方に配置される部分とを含む。クランプ78は、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、アンダーブラケット32および左フロントフォーク33Lと重なる。クランプ79とガイド80はそれぞれ、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、左フロントフォーク33Lと重なる。ブレーキディスク43は、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、前輪6よりも外方で、且つ、左フロントフォーク33Lよりも内方に配置される。ブレーキキャリパ44の少なくとも一部は、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、左フロントフォーク33Lと重なる。
上流部61(すなわち、第1可撓部62)は、第1領域A1外に配置される。上流部61は、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。このように、上流部61は第1領域A1に配置されない。すなわち、上流部61の全部は、第1領域A1外に配置される。
下流部81は、第1領域A1外に配置される。下流部81は、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に配置される。下流部81は、第1領域A1よりも高い位置から第1領域A1よりも低い位置まで、第1領域A1を通らずに、延びる。具体的には、下流部81は、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される部分と、中仮想面PMよりも下方、且つ、下仮想面PBよりも上方に配置される部分と、下仮想面PBと同等またはそれよりも下方に配置される部分を有する。ここで、中仮想面PMよりも下方、且つ、下仮想面PBよりも上方に配置される下流部81の部分は、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、左フロントフォーク33Lと同等またはそれよりも外方に配置される。このように、下流部81は、第1領域A1よりも高い位置から第1領域A1よりも低い位置まで、第1領域A1よりも外方の位置を通って、延びる。よって、下流部81は第1領域A1を配置されない。すなわち、下流部81の全部は、第1領域A1外に配置される。
第2可撓部82は、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。最下流部83は、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される部分と、中仮想面PMよりも下方に配置される部分を含む。
図9(a)、(b)から明らかなように、第2可撓部82は、最下流部83よりも実質的に高い位置に配置される。ジョイント77は、クランプ78よりも高い位置に配置される。クランプ79、ガイド80およびブレーキキャリパ44はそれぞれ、クランプ78よりも低い位置に配置される。
図10(a)、10(b)は、右位置にあるステアリング装置4を示す。図11(a)、11(b)は、左位置にあるステアリング装置4を示す。図10(a)、11(a)はそれぞれ、ヘッドパイプ21の中心軸線Lの方向から見た鞍乗型車両の一部の斜視図である。図10(b)、11(b)はそれぞれ、第1方向D1から見た鞍乗型車両の斜視図である。
右位置は、ヘッドパイプ21に対して中立位置よりも右方に回転したステアリング装置4の位置である。ステアリング装置4が右位置にあるとき、鞍乗型車両1は右方かつ前方に旋回する。左位置は、ヘッドパイプ21に対して中立位置よりも左方に回転したステアリング装置4の位置である。ステアリング装置4が左位置にあるとき、鞍乗型車両1は左方かつ前方に旋回する。図示を省略するが、ステアリング装置4が右位置および左位置のいずれにあるときも、フロントフェンダ7の少なくとも一部は第1領域A1に配置される。
図10(a)、10(b)を参照する。ステアリング装置4が右位置にあるとき、クランプ57とジョイント77はそれぞれ、ステアリング装置4が中立位置にあるときとは異なる位置に配置される。但し、ステアリング装置4が右位置にあるときも、クランプ57とジョイント77はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。ステアリング装置4が右位置にあるときも、クランプ57とジョイント77はそれぞれ、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方で、且つ、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。ステアリング装置4が右位置にあるとき、クランプ57は、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、ヘッドパイプ21よりも外方、且つ、右フロントフォーク33Rよりも内方に配置される。
ステアリング装置4が右位置にあるとき、マスターシリンダ42とクランプ78、79とガイド80とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、ステアリング装置4が中立位置にあるときと同じ位置に配置される。したがって、ステアリング装置4が右位置にあるときも、マスターシリンダ42とクランプ78、79とガイド80とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。
ステアリング装置4が右位置にあるとき、上流部61と第2可撓部82はそれぞれ、ステアリング装置4が中立位置にあるときとは異なる位置に配置される。但し、ステアリング装置4が右位置にあるときも、上流部61と第2可撓部82はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。ステアリング装置4が右位置にあるときも、上流部61と第2可撓部82はそれぞれ、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。
ステアリング装置4が右位置にあるとき、最下流部83は、ステアリング装置4が中立位置にあるときと同じ位置に配置される。したがって、ステアリング装置4が右位置にあるときも、下流部81は第1領域A1外に配置される。
図10(b)から明らかなように、ステアリング装置4が右位置にあるときも、第2可撓部82は最下流部83よりも実質的に高い位置に配置される。ステアリング装置4が右位置にあるときも、ジョイント77はクランプ78よりも高い位置に配置される。ステアリング装置4が右位置にあるときも、クランプ79、ガイド80およびブレーキキャリパ44はそれぞれ、クランプ78よりも低い位置に配置される。
図11(a)、11(b)を参照する。ステアリング装置4が左位置にあるとき、クランプ57とジョイント77はそれぞれ、ステアリング装置4が中立位置にあるときとは異なる位置に配置される。但し、ステアリング装置4が左位置にあるときも、クランプ57とジョイント77はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。ステアリング装置4が左位置にあるときも、クランプ57とジョイント77はそれぞれ、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方で、且つ、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。ステアリング装置4が左位置にあるとき、クランプ57は、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、左フロントフォーク33Lよりも外方に配置される。
ステアリング装置4が左位置にあるとき、マスターシリンダ42とクランプ78、79とガイド80とブレーキキャリパ44はそれぞれ、ステアリング装置4が中立位置にあるときと同じ位置に配置される。したがって、ステアリング装置4が左位置にあるときも、マスターシリンダ42とクランプ78、79とガイド80とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。
ステアリング装置4が左位置にあるとき、上流部61と第2可撓部82はそれぞれ、ステアリング装置4が中立位置にあるときとは異なる位置に配置される。但し、ステアリング装置4が左位置にあるときも、上流部61と第2可撓部82はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。ステアリング装置4が左位置にあるときも、上流部61と第2可撓部82はそれぞれ、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。
ステアリング装置4が左位置にあるとき、最下流部83は、ステアリング装置4が中立位置にあるときと同じ位置に配置される。したがって、ステアリング装置4が左位置にあるときも、下流部81は第1領域A1外に配置される。
図11(b)から明らかなように、ステアリング装置4が左位置にあるときも、第2可撓部82は最下流部83よりも実質的に高い位置に配置される。ステアリング装置4が左位置にあるときも、ジョイント77はクランプ78よりも高い位置に配置される。ステアリング装置4が左位置にあるときも、クランプ79、ガイド80およびブレーキキャリパ44はそれぞれクランプ78よりも低い位置に配置される。
このように、ステアリング装置4が中立位置にあるときも中立位置にないときも、クランプ57、マスターシリンダ42、ジョイント77、クランプ78、79、ガイド80およびブレーキキャリパ44はそれぞれ、第1領域A1に配置されない。すなわち、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、クランプ57、マスターシリンダ42、ジョイント77、クランプ78、79、ガイド80およびブレーキキャリパ44はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。同様に、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、上流部61および下流部81はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。
図9(a)、9(b)、10(a)、10(b)、11(a)、11(b)を参照する。車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に伴って、マスターシリンダ42はクランプ57に対して移動する。車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に伴って、第1可撓部62は第1領域A1外において撓む。具体的には、車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に伴って、第1可撓部62は中仮想面PMと同等またはそれよりも上方において撓む。車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に伴って、クランプ78はジョイント77に対して移動する。車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に伴って、第2可撓部82は第1領域A1外において撓む。具体的には、車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に伴って、第2可撓部82は、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方、且つ、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方において撓む。車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に起因して、クランプ79およびブレーキキャリパ44はクランプ78に対して移動しない。このため、車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に起因して、最下流部83および第3可撓部84はそれぞれ、撓まない。
図示を省略するが、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lが伸縮するときであっても、第3可撓部84は第1領域A1外に配置される。具体的には、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lが伸縮するとき、クランプ79はクランプ78に対して移動する。このため、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第3可撓部84は撓む。但し、クランプ78、79はそれぞれ、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、左フロントフォーク33Lと重なる位置に配置される。さらに、第3可撓部84は、第1方向D1から鞍乗型車両1を見て、左フロントフォーク33Lと同等またはそれよりも外方に配置され、且つ、左フロントフォーク33Lよりも外方に凸に湾曲する。これらのため、第3可撓部84は第1領域A1外において撓む。したがって、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lが伸縮するときであっても、第3可撓部84は第1領域A1に入らない。
さらに、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lが伸縮するときであっても、第3可撓部84は第2領域A2外に配置されることが好ましい。クランプ78、79はそれぞれ、左外領域ALLに配置される。さらに、第3可撓部84は、左外領域ALLに配置され、且つ、車両正面視において左方に凸に湾曲する(図8(b)参照)。これらのため、第3可撓部84は第2領域A2外において撓む。よって、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lが伸縮するときであっても、第3可撓部84が第2領域A2に入ることを好適に防止できる。
ちなみに、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、マスターシリンダ42はクランプ57に対して移動しない。このため、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第1可撓部62は撓まない。同様に、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、クランプ78はジョイント77に対して移動しない。このため、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第2可撓部82は撓まない。右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、クランプ79はブレーキキャリパ44に対して移動しない。このため、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第3可撓部84を除く最下流部83の部分は撓まない。
8.ブレーキシステムの配置(3)
図12は、鞍乗型車両の一部の正面図である。図12は、中立位置にあるステアリング装置4を示す。
右開口BRと左開口BLを、以下のように定義する。右開口BRを、ヘッドパイプ21と右フロントフォーク33Rとアッパーブラケット31とアンダーブラケット32によって区画される開口とする。左開口BLを、ヘッドパイプ21と左フロントフォーク33Lとアッパーブラケット31とアンダーブラケット32によって区画される開口とする。より厳密に言えば、右開口BRは、車両正面視において、ヘッドパイプ21の右縁よりも右方で、右フロントフォーク33Rの左縁よりも左方で、アッパーブラケット31の下縁よりも低く、アンダーブラケット32の上縁よりも高い領域である。左開口BLは、車両正面視において、ヘッドパイプ21の左縁よりも左方で、左フロントフォーク33Lの右縁よりも右方で、アッパーブラケット31の下縁よりも低く、アンダーブラケット32の上縁よりも高い領域である。右開口BRは、本発明における、右領域における開口の例である。左開口BLは、本発明における、左領域における開口の例である。
上流部61の経路を説明する。上流部61(すなわち、第1可撓部62)は、クランプ57から前方に延びる。上流部61は、左開口BLを通過する。上流部61が左開口BLを通過することによって、上流部61は、ヘッドパイプ21の後縁21aよりも後方の領域からヘッドパイプ21の前縁21bよりも前方の領域に延びる。上流部61が左開口BLを通過した後、上流部61は上方かつ右方に延びる。そして、上流部61は、マスターシリンダ42に到達する。
下流部81の経路を説明する。第2可撓部82は、ジョイント77から前方に延びる。第2可撓部82は、右開口BRを通過する。第2可撓部82が右開口BRを通過することにより、第2可撓部82は、ヘッドパイプ21の後縁21aよりも後方の領域からヘッドパイプ21の前縁21bよりも前方の領域に延びる。第2可撓部82が右開口BRを通過した後、第2可撓部82は、左方に延び、ヘッドパイプ21よりも左方の位置に到達する。さら、第2可撓部82は、後方に延び、左開口BLを通過する。第2可撓部82が左開口BLを通過することにより、第2可撓部82は、ヘッドパイプ21の前縁21bよりも前方の領域から左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方の領域に延びる。第2可撓部82が左開口BLを通過した後、第2可撓部82はクランプ78に保持される。第3可撓部84は、クランプ78から下方に延びる。第3可撓部84は、ガイド80を通過し、クランプ79に保持される。最下流部83は、クランプ79から、さらに下方に延びる。そして、最下流部83は、ブレーキキャリパ44に到達する。
以下、第1可撓部62と第2可撓部82について詳細に説明する。
第1可撓部62は、ヘッドパイプ21よりも前方に配置される前重複部63であって、車両正面視においてヘッドパイプ21と重なる前重複部63を含む。第2可撓部82は、ヘッドパイプ21よりも前方に配置される前重複部85であって、車両正面視においてヘッドパイプ21と重なる前重複部85を含む。第1可撓部62の前重複部63と第2可撓部82の前重複部85はそれぞれ、車両正面視においてヘッドパイプ21の下部と重なる。
第1可撓部62の前重複部63は、車両正面視において、第2可撓部82の前重複部85と重ならない。第1可撓部62の前重複部63は、車両正面視において、第2可撓部82の前重複部85と交差しない。第1可撓部62の前重複部63は、第2可撓部82の前重複部85よりも高い位置に配置される。
第1可撓部62の前重複部63および第2可撓部82の前重複部85はそれぞれ、車両正面視において、水平に近い方向に延びる。より厳密に言えば、第1可撓部62の前重複部63および第2可撓部82の前重複部85はそれぞれ、車両正面視において、右方、且つ、上方に延びる。このように、第1可撓部62の前重複部63は、車両正面視において、第2可撓部82の前重複部85と近似した向きに延びる。
図5、12を参照する。第1可撓部62は、第1可撓部62の第1端(すなわち、被保持部53c)から前重複部63にわたる第1部分64と、前重複部63から第1可撓部62の第2端(すなわち、第1端51a)にわたる第2部分65を含む。第2可撓部82は、第2可撓部82の第1端(すなわち、第1端74a)から前重複部85にわたる第1部分86と、前重複部85から第2可撓部82の第2端(すなわち、被保持部74c)にわたる第2部分87を含む。
図12を参照する。第1可撓部62の第1部分64は、左領域ALに配置される。第1可撓部62の第2部分65は、右領域ARに配置される。第2可撓部82の第1部分86は、右領域ARに配置される。第2可撓部82の第2部分87は、左領域ALに配置される。
第1可撓部62の第1部分64は、左開口BLを通過する。第1可撓部62の第2部分65は、右開口BRおよび左開口BLのいずれも通過しない。第2可撓部82の第1部分86は、右開口BRを通過する。第2可撓部82の第2部分87は、左開口BLを通過する。
図13は、鞍乗型車両の一部の左側面図である。図13は、左フロントフォーク33Lの図示を省略する。図13は、中立位置にあるステアリング装置4を示す。
第1可撓部62の第1部分64は、左開口BLを通過して、ヘッドパイプ21の後縁21aよりも後方の領域とヘッドパイプ21の前縁21bよりも前方の領域とにわたって延びる。第1可撓部62の第1部分64は、車両側面視においてヘッドパイプ21の後縁21aおよび前縁21bと交差する。第1可撓部62の第1部分64は、車両側面視においてヘッドパイプ21と重なる部分を含む。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第1可撓部62の第2部分65は車両側面視においてヘッドパイプ21の前縁21bよりも前方の領域に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第1可撓部62の第2部分65は車両側面視において右フロントフォーク33Rの前縁33Rbよりも前方の領域に配置される。
図14は、鞍乗型車両の一部の右側面図である。図14は、右フロントフォーク33Rの図示を省略する。図14は、中立位置にあるステアリング装置4を示す。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第1可撓部62の第2部分65は車両側面視において左フロントフォーク33Lの前縁33Lbよりも前方に配置される。
第2可撓部82の第1部分86は、右開口BRを通過して、ヘッドパイプ21の後縁21aよりも後方の領域とヘッドパイプ21の前縁21bよりも前方の領域とにわたって延びる。第2可撓部82の第1部分86は、車両側面視においてヘッドパイプ21の後縁21aおよび前縁21bと交差する。第2可撓部82の第1部分86は、車両側面視においてヘッドパイプ21と重なる部分を含む。
図13を参照する。第2可撓部82の第2部分87は、車両側面視においてヘッドパイプ21の前縁21bと交差する。第2可撓部82の第2部分87は、車両側面視においてヘッドパイプ21と重なる部分を含む。さらに、第2可撓部82の第2部分87は、車両側面視において、左フロントフォーク33Lの後縁33Laと交差する(図6参照)。したがって、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2可撓部82の第2部分87は、左開口BLを通過して、ヘッドパイプ21の前縁21bよりも前方の領域と左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方の領域とにわたって延びる。
図15(a)、15(b)、15(c)はそれぞれ、ヘッドパイプ21の中心軸線Lの方向から見た鞍乗型車両1の一部の斜視図である。図15(a)、15(b)、15(c)はそれぞれ、アッパーブラケット31の図示を省略する。図15(b)は、中立位置にあるステアリング装置4を示す。図15(a)は、左位置にあるステアリング装置4を示す。
図15(c)は、右位置にあるステアリング装置4を示す。
図15(b)、(c)を参照する。ステアリング装置4が中立位置にあるときに比べて、ステアリング装置4が右位置にあるときには、第1可撓部62(特に、第1可撓部62の第2部分65)は後方に配置される。このことから明らかなように、ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の右方への回転に伴って、第1可撓部62は後方に移動する。換言すれば、ステアリング装置4が中立位置にあるときに比べて、ステアリング装置4が右位置にあるときには、第1可撓部62とヘッドパイプ21との間隔が狭い。このことから明らかなように、ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の右方への回転に伴って、第1可撓部62とヘッドパイプ21の間隔が小さくなる。
他方、ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の右方への回転に伴って、第2可撓部82(特に、第2可撓部82の第2部分86)は前方に移動する。換言すれば、ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の右方への回転に伴って、第2可撓部82とヘッドパイプ21の間隔が大きくなる。
このように、ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の右方への回転に伴って、第1可撓部62と第2可撓部82は互いに反対方向に移動する。
図15(a)、(b)を参照する。ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の左方への回転に伴って、第1可撓部62(特に、第1可撓部62の第2部分65)は前方に移動する。ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の左方への回転に伴って、第2可撓部82(特に、第2可撓部82の第2部分86)は後方に移動する。このように、ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の左方への回転に伴って、第1可撓部62と第2可撓部82は互いに反対方向に移動する。
なお、ステアリング装置4が中立位置にあるときに前重複部63となる第1可撓部62の部位が、ステアリング装置4が右位置にあるときに前重複部63となる第1可撓部62の部位と同じでなくてもよい。すなわち、車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に伴って、前重複部63となる第1可撓部62の部位が、ずれてもよい。同様に、車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に伴って、前重複部85となる第2可撓部82の部位が、ずれてもよい。
9.効果
第1実施形態に係る鞍乗型車両1によれば、以下の効果を奏する。
上流部61および下流部81はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。このため、上流部61および下流部81の少なくともいずれかが一次配管47および二次配管49のいずれでもない部材(以下、「他部材」と呼ぶ)に与える制約を好適に抑制できる。特に、第1領域A1に配置される他部材(例えば、フロントフェンダ7)が受ける制約を好適に抑制できる。このため、第1領域A1に配置される他部材の配置および形状の自由度を好適に高めることができる。例えば、フロントフェンダ7の配置および形状の自由度を好適に向上できる。さらに、第1領域A1に形成されるデザインを好適に向上できる。
下流部81は、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に配置される。このため、特に、上仮想面PTよりも上方に配置される他部材(例えば、ハンドル37や不図示のメータ)が下流部81から受ける制約を好適に抑制できる。このため、上仮想面PTよりも上方に配置される他部材の配置および形状の自由度を好適に高めることができる。例えば、ハンドル37の配置および形状の自由度を好適に向上できる。さらに、上仮想面PTよりも上方の領域に形成されるデザインを好適に向上できる。さらに、下流部81に起因して鞍乗型車両1の前方の視認性が低下することを、好適に回避できる。よって、鞍乗型車両1のライダーは、前方を適切に見ることができる。
ステアリング装置4が車体フレーム3に対して回転するときに第2可撓部82が撓み、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lが伸縮するときに第3可撓部84が撓む。すなわち、ステアリング装置4が車体フレーム3に対して回転するときに撓む下流部81の部分は、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lが伸縮するときに撓む下流部81の部分と異なる。このため、第2可撓部82が複雑に撓むことを好適に抑制でき、第2可撓部82が大きく撓むことを好適に抑制できる。したがって、第2可撓部82が第2可撓部82の近傍に位置する他部材に与える制約を好適に抑制できる。さらに、第2可撓部82が他部材(例えば、車体フレーム3やステアリング装置4)と干渉することを好適に抑制できる。同様に、第3可撓部84が複雑に撓むことを好適に抑制でき、第3可撓部84が大きく撓むことを好適に抑制できる。したがって、第3可撓部84が第3可撓部84の近傍に位置する他部材に与える制約を好適に抑制できる。さらに、第3可撓部84が他部材(例えば、車体フレーム3やステアリング装置4)と干渉することを好適に抑制できる。
以上のとおり、鞍乗型車両1によれば、他部材が受ける制約を抑制しつつ、一次配管47と二次配管49を適切に配置できる。
上流部61および下流部81はそれぞれ、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、第1領域A1外に配置される。よって、他部材が受ける制約を一層抑制できる。
下流部81は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に配置される。よって、上仮想面PTよりも上方に配置される他部材が受ける制約を一層抑制できる。
上流部61は、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。したがって、第1領域A1外に上流部61を好適に配置できる。例えば、上流部61がヘッドパイプ21の中心軸線Lと直交する方向に撓んでも、上流部61が第1領域A1に入るおそれがない。
上流部61は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。したがって、第1領域A1外に上流部61を一層好適に配置できる。
第2可撓部82は、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。このため、第1領域A1外に第2可撓部82を好適に配置できる。例えば、第2可撓部82がヘッドパイプ21の中心軸線Lと直交する方向に撓んでも、第2可撓部82が第1領域A1に入るおそれがない。
第2可撓部82は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。したがって、第1領域A1外に第2可撓部82を一層好適に配置できる。
マスターシリンダ42とクランプ57はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。このため、第1領域A1外に上流部61を好適に配置できる。
マスターシリンダ42とクランプ57はそれぞれ、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、第1領域A1外に配置される。したがって、第1領域A1外に上流部61を一層好適に配置できる。
ジョイント77とクランプ78、79とブレーキキャリパ44はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。このため、第1領域A1外に下流部81を好適に配置できる。
ジョイント77とクランプ78、79とブレーキキャリパ44はそれぞれ、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、第1領域A1外に配置される。したがって、第1領域A1外に下流部81を一層好適に配置できる。
ガイド80は、第1領域A1外に配置される。このため、第1領域A1外に下流部81を一層好適に配置できる。
ガイド80は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、第1領域A1外に配置される。したがって、第1領域A1外に下流部81を一層好適に配置できる。
ガイド80は、第3可撓部84を案内する。このため、第3可撓部84が撓むときであっても、第3可撓部84が第1領域A1に入ることを好適に防止できる。
ジョイント77とクランプ78、79はそれぞれ上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に配置される。さらに、ブレーキキャリパ44は下仮想面PBよりも下方に配置される。このため、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に下流部81を好適に配置できる。
ジョイント77とクランプ78、79はそれぞれ、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に配置される。さらに、ブレーキキャリパ44は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、下仮想面PBよりも下方に配置される。したがって、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に下流部81を一層好適に配置できる。
マスターシリンダ42は上仮想面PTよりも上方に配置される。さらに、クランプ57は中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置される。このため、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に上流部61を好適に配置できる。
マスターシリンダ42は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、上仮想面PTよりも上方に配置される。さらに、クランプ57は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置される。したがって、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に上流部61を一層好適に配置できる。
ジョイント77とクランプ78はそれぞれ、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。このため、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に第2可撓部82を好適に配置できる。
ジョイント77とクランプ78はそれぞれ、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。したがって、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に第2可撓部82を一層好適に配置できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、上流部61および下流部81はそれぞれ第2領域A2外に配置される。このため、上流部61および下流部81の少なくともいずれかが他部材に与える制約を好適に抑制できる。特に、第2領域A2に配置される他部材(例えば、フロントフェンダ7)が受ける制約を好適に抑制できる。このため、第2領域A2に配置される他部材の配置および形状の自由度を好適に高めることができる。例えば、フロントフェンダ7の配置および形状の自由度を好適に向上できる。さらに、第2領域A2に形成されるデザインを好適に向上できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42とクランプ57はそれぞれ第2領域A2外に配置される。このため、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2領域A2外に上流部61を好適に配置できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77とクランプ78、79とブレーキキャリパ44はそれぞれ第2領域A2外に配置される。このため、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2領域A2外に下流部81を好適に配置できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ガイド80は第2領域A2外に配置される。このため、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2領域A2外に下流部81(より具体的には第3可撓部84)を一層好適に配置できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、上流部61は上領域ATと中領域AMと右外領域ARRと左外領域ALLに配置される。このため、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2領域A2外に上流部61を好適に配置できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、下流部81は中領域AMと下領域ABと左外領域ALLに配置される。このため、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2領域A2外に下流部81を好適に配置できる。
下流部81は、上領域ATに配置されない。このため、特に、上領域ATに配置される他部材(例えば、ハンドル37や不図示のメータ)が下流部81から受ける制約を好適に抑制できる。このため、上領域ATに配置される他部材の配置および形状の自由度を好適に高めることができる。さらに、上領域ATに形成されるデザインを好適に向上できる。さらに、下流部81に起因して鞍乗型車両1の前方の視認性が低下することを、好適に回避できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42が上領域ATと右外領域ARRに配置され、且つ、クランプ57は中領域ABと左外領域ALLに配置される。このため、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、上領域ATと中領域AMと右外領域ARRと左外領域ALLに上流部61を好適に配置できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77とクランプ78はそれぞれ中領域AMと左外領域ALLに配置され、且つ、ブレーキキャリパ44は下領域ABと左外領域ALLに配置される。このため、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、中領域AMと下領域ABと左外領域ALLに下流部81を好適に配置できる。
第2可撓部82は、クランプ78と同等またはそれよりも上方に配置され、最下流部83は、クランプ78と同等またはそれよりも下方に配置される。すなわち、第2可撓部82は、最下流部83よりも実質的に高い位置に配置される。このため、第2可撓部82および最下流部83の双方から同じ他部材が制約を受けることを効果的に防止できる。よって、下流部81が下流部81の近傍に配置される他部材に与える制約を効果的に抑制できる。
第2可撓部82は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、クランプ78と同等またはそれよりも上方に配置される。最下流部83は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、クランプ78と同等またはそれよりも下方に配置される。すなわち、第2可撓部82は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、最下流部83よりも実質的に高い位置に配置される。よって、下流部81が下流部81の近傍に配置される他部材に与える制約を一層効果的に抑制できる。
ジョイント77は、クランプ78よりも高い位置に配置される。このため、クランプ78と同等またはそれよりも高い位置に第2可撓部82を好適に配置できる。さらに、ブレーキキャリパ44は、クランプ78よりも低い位置に配置される。このため、クランプ78と同等またはそれよりも低い位置方に最下流部83を好適に配置できる。したがって、最下流部83よりも実質的に高い位置に第2可撓部82を好適に配置できる。
ジョイント77は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、クランプ78よりも高い位置に配置される。さらに、ブレーキキャリパ44は、車体フレーム3に対するステアリング装置4の位置に関係無く、クランプ78よりも低い位置に配置される。したがって、最下流部83よりも実質的に高い位置に第2可撓部82を一層好適に配置できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42は右領域ARに配置され、且つ、クランプ57は左領域ALに配置される。さらに、第1可撓部62は前重複部63を含む。このため、ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の右方への回転に伴って、第1可撓部62を後方に移動させることができる。ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の左方への回転に伴って、第1可撓部62を前方に移動させることができる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77は右領域ARに配置され、且つ、クランプ78は左領域ALに配置される。さらに、第2可撓部82は前重複部85を含む。このため、ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の右方への回転に伴って、第2可撓部82を前方に移動させることができる。ヘッドパイプ21に対するステアリング装置4の左方への回転に伴って、第2可撓部82を後方に移動させることができる。
これらの結果、車体フレーム3に対するステアリング装置4の右方および左方への回転に伴って、第1可撓部62および第2可撓部82は互いに異なる方向に移動する。したがって、ステアリング装置4が車体フレーム3に対して右方および左方のいずれに回転しても、第1可撓部62と第2可撓部82が互いに干渉することを好適に防止できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78とブレーキキャリパ44はともに左領域ALに配置される。よって、第1領域A1外に最下流部83を一層好適に配置できる。さらに、第2領域A2外に最下流部83を一層好適に配置できる。なおかつ、最下流部83を好適に短くできる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78、79はともに左領域ALに配置される。よって、第1領域A1外に第3可撓部84を一層好適に配置できる。さらに、第2領域A2外に第3可撓部84を一層好適に配置できる。なおかつ、第3可撓部84を好適に短くできる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ガイド80は左領域ALに配置される。よって、第1領域A1外に第3可撓部84を一層好適に配置できる。さらに、第2領域A2外に第3可撓部84を一層好適に配置できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第1可撓部62の前重複部63は、車両正面視において第2可撓部82の前重複部85と重ならない。このため、第1可撓部62の前重複部63と第2可撓部82の前重複部85が互いに干渉することを好適に防止できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42は右領域ARに配置され、クランプ57は左領域ALに配置され、マスターシリンダ42はクランプ57よりも高い位置に配置される。このため、車両正面視において右方、且つ、上方に延びるように、第1可撓部62の前重複部63を好適に配置できる。ジョイント77は右領域ARに配置され、クランプ78は左領域ALに配置され、ジョイント77はクランプ78よりも高い位置に配置される。このため、車両正面視において右方、且つ、上方に延びるように、第2可撓部82の前重複部85を好適に配置できる。これらの結果、第1可撓部62の前重複部63と第2可撓部82の前重複部85はともに、車両正面視において、類似する向きに延びる。したがって、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第1可撓部62の前重複部63と第2可撓部82の前重複部85が車両正面視において互いに重なることを好適に防止できる。さらに、第1可撓部62の前重複部63と第2可撓部82の前重複部85の設置スペースを小さくできる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は左領域ALに配置される。さらに、第1可撓部62の第1部分64は左開口BLを通過する。このため、第1可撓部62の第1部分64を好適に短くできる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77は右領域ARに配置される。さらに、第2可撓部82の第1部分86は右開口BRを通過する。このため、第2可撓部82の第1部分86を好適に短くできる。
ステアリング装置が中立位置にあるとき、クランプ79は左領域に配置される。さらに、第2可撓部82の第2部分87は左開口BLを通過する。このため、第2可撓部82の第2部分87を好適に短くできる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、最下流部83は、車両側面視において左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に配置される。このため、車両側面視において左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも前方の領域に形成されるデザインを、好適に向上できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78、79、ガイド80およびブレーキキャリパ44はそれぞれ、車両側面視において左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に配置される。このため、車両側面視において左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも前方の領域に形成されるデザインを、一層好適に向上できる。さらに、車両側面視において、左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に、最下流部83を好適に配置できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ78、79とガイド80はそれぞれ、車両側面視において左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に配置され、且つ、車両正面視において左フロントフォーク33Lと重なる。このため、クランプ78、79とガイド80はそれぞれ、車両正面視において視認されない。また、ブレーキキャリパ44は車両側面視において左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に配置され、且つ、ブレーキキャリパ44の少なくとも一部は車両正面視において左フロントフォーク33Lと重なる。このため、ブレーキキャリパ44の少なくとも一部は車両正面視において視認されない。よって、車両側面視において左フロントフォーク33Lの後縁33Laと同等またはそれよりも前方の領域に形成されるデザインを、一層好適に向上できる。
ジョイント77は車体フレーム3に支持され、且つ、クランプ78は上部装置4aに支持される。これにより、第2可撓部82の第1端(すなわち、第1端74a)は車体フレーム3に移動不能に保持され、且つ、第2可撓部82の第2端(すなわち、被保持部74c)は上部装置4aに移動不能に保持される。よって、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第2可撓部82が撓むことを好適に防止できる。
クランプ78は上部装置4aに支持され、且つ、クランプ79は下部装置4bに支持される。これにより、第3可撓部84の第1端(すなわち、被保持部74c)は上部装置4aに移動不能に保持され、且つ、第3可撓部84の第2端(すなわち、被保持部74d)は下部装置4bに移動不能に保持される。よって、車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に起因して、第3可撓部84が撓むことを好適に防止できる。
クランプ57は車体フレーム3に支持され、且つ、マスターシリンダ42は上部装置4aに支持される。これにより、第1可撓部62の第1端(すなわち、被保持部53c)は、車体フレーム3に対して移動不能に保持され、且つ、第1可撓部62の第2端(すなわち、第2端53b)、上部装置4aに対して移動不能に保持される。よって、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第1可撓部62が撓むことを好適に防止できる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る鞍乗型車両1は、ブレーキシステム40の構成の点で、第1実施形態の鞍乗型車両1と異なる。第1実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。以下では、第1実施形態の構成と異なる第2実施形態の構成を説明する。
1.ブレーキシステムの構成
図16は、第2実施形態の鞍乗型車両の一部の正面図である。図16は、鞍乗型車両が有する部材の一部の図示を省略する。図16は、中立位置にあるステアリング装置4を示す。ブレーキシステム40は、ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92とクランプ93、94とガイド95を備える。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92とクランプ93、94とガイド95はそれぞれ、右領域ARに配置される。二次配管49は、下流部96を含む。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、下流部96は、右領域ARに配置される。以下、各要素91−96について説明する。
ブレーキディスク91は前輪6に固定的に接続される。ブレーキキャリパ92は、右下筒35Rに支持される。ブレーキキャリパ92は、下部装置4bに対して移動不能である。ブレーキディスク91およびブレーキキャリパ92はそれぞれ、第1実施形態のブレーキディスク43およびブレーキキャリパ44と同等の構造および機能を有する。
クランプ93、94とガイド95はそれぞれ、ステアリング装置4に支持される。クランプ93、94とガイド95はそれぞれ、ステアリング装置4に対して移動不能である。より詳しくは、クランプ93は、アンダーブラケット32に支持される。クランプ93は上部装置4aに対して移動不能である。クランプ94は右下筒35Rに支持される。クランプ94は下部装置4bに対して移動不能である。ガイド95は右下筒35Rに支持される。クランプ93、94とガイド95はそれぞれ、第1実施形態のクランプ78、79とガイド95と同等の構造および機能を有する。
図17は、二次配管の構成を模式的に示す図である。下流部96は、ジョイント77からブレーキキャリパ92にわたる。下流部96は、第2可撓部97と最下流部98を含む。第2可撓部97は、ジョイント77からクランプ93にわたる。最下流部98は、クランプ93からブレーキキャリパ92にわたる。最下流部98は、第3可撓部99を含む。第3可撓部99は、クランプ93からクランプ94にわたる。第3可撓部99は、ガイド95によって案内される。クランプ93は、本発明における第3保持部材の例である。
配管74は、ジョイント77に連通接続される第1端74aと、ブレーキキャリパ92に連通接続される第2端74eと、クランプ93に保持される被保持部74fと、クランプ94に保持される被保持部74gを含む。第1端74aは、車体フレーム3に対して移動不能に保持される。第1端74aは、下流部96の第1端(すなわち、第2可撓部97の第1端)に相当する。第2端74eは、下部装置4bに対して移動不能に保持される。第2端74eは、下流部96の第2端(すなわち、最下流部98の第2端)に相当する。被保持部74fは、上部装置4aに対して移動不能に保持される。被保持部74fは、第2可撓部97の第2端、最下流部98の第1端および第3可撓部99の第1端に相当する。
被保持部74gは、下部装置4bに対して移動不能に保持される。被保持部74gは、第3可撓部99の第2端に相当する。
車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に起因して、第2可撓部97は撓む。車体フレーム3に対するステアリング装置4の回転に起因して、第2可撓部97を除く二次配管49の部分は撓まない。右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第3可撓部99は撓む。右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lの伸縮に起因して、第3可撓部99を除く二次配管49の部分は撓まない。
下流部96の第1端は、第1端74aである。下流部96の第2端は、第2端74eである。第2可撓部97の第1端は、第1端74aである。すなわち、第2可撓部97の第1端はジョイント77に保持される。第2可撓部97の第2端は、被保持部74fである。すなわち、第2可撓部82の第2端はクランプ93に保持される。最下流部98の第1端は、被保持部74fである。最下流部98の第2端は、第2端74eである。第3可撓部99の第1端は、被保持部74fである。第3可撓部99の第2端は、被保持部74gである。
なお、第2可撓部97は、第1実施形態で説明した前重複部85を含まない。第2可撓部97は、第1実施形態で説明した第1部分86および第2部分87を含まない。
図18は、鞍乗型車両の一部の左側面図である。図19は、鞍乗型車両の一部の右側面図である。18、19はそれぞれ、鞍乗型車両が有する部材の一部の図示を省略する。図18、19はそれぞれ、中立位置にあるステアリング装置4を示す。
ブレーキシステム40の各要素の配置を説明する。ブレーキシステム40の各要素の配置に関する説明において、「クランプ57」を「被保持部53c」に読み替えることができる。同様に、配置の説明において、「マスターシリンダ42」を「第2端53b」に読み替えることができる。配置の説明において、「ジョイント77」を「第1端74a」に読み替えることができる。配置の説明において、「クランプ93」を「被保持部74f」に読み替えることができる。配置の説明において、「クランプ94」を「被保持部74g」に読み替えることができる。配置の説明において、「ブレーキキャリパ92」を「第2端74e」に読み替えることができる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ93は、車両側面視において液圧調整ユニット45、クランプ57、マスターシリンダ42およびジョイント77よりも前方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ93は、液圧調整ユニット45、マスターシリンダ42およびジョイント77よりも低い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ93は、クランプ57と略同じ高さ位置に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ94およびガイド95はそれぞれ、車両側面視においてクランプ93よりも前方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ94およびガイド95はそれぞれ、クランプ57およびクランプ93のいずれより低い位置に配置される。ガイド95は、クランプ94よりも高い位置に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92はそれぞれ、車両側面視においてクランプ94およびガイド95よりも前方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92はそれぞれ、クランプ94およびガイド95よりも低い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキキャリパ92の一部は、車両側面視においてブレーキディスク91と重なる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ93は、車両側面視においてヘッドパイプ21の中心軸線Lと重なる。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ94とガイド95とブレーキキャリパ92はそれぞれ、車両側面視においてヘッドパイプ21の中心軸線Lよりも後方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ93、94とガイド95とブレーキキャリパ92はそれぞれ、車両側面視において右フロントフォーク33Rの後縁33Raおよび左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ93は、アンダーブラケット32と略同じ高さ位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ94とガイド95とブレーキディスク91とブレーキキャリパ92はそれぞれ、アンダーブラケット32よりも低い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ94とガイド95とブレーキディスク91とブレーキキャリパ92はそれぞれ、前輪6の上端6aよりも低い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ79およびガイド80はそれぞれ、前車軸36よりも高い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク91の少なくとも一部とブレーキキャリパ92の少なくとも一部はそれぞれ、前車軸36と同じ高さ位置に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、下流部96は以下に説明する位置に配置される。下流部96は、ジョイント77と同等またはそれよりも低いに配置される。下流部96は、ブレーキキャリパ92と同等またはそれよりも高いに配置される。下流部96は、車両側面視においてジョイント77と同等またはそれよりも前方に配置される。下流部96は、車両側面視においてブレーキキャリパ92と同等またはそれよりも後方に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2可撓部97は以下に説明する位置に配置される。第2可撓部97は、ジョイント77と同等またはそれよりも低い位置に配置される。第2可撓部97は、クランプ93と同等またはそれよりも高い位置に配置される。第2可撓部97は、車両側面視において、ヘッドパイプ21の後縁21aよりも後方の領域とヘッドパイプ21と重なる領域とにわたって延びる。第2可撓部97は、車両側面視においてヘッドパイプ21の後縁21aと交差する。第2可撓部97は、車両側面視においてヘッドパイプ21と重なる部分を含む。第2可撓部97は、車両正面視において右フロントフォーク33Rの前縁33Rbおよび左フロントフォーク33Lの前縁33Lbよりも後方の領域に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、最下流部98は以下に説明する位置に配置される。最下流部98は、クランプ93と同等またはそれよりも低い位置に配置される。最下流部98は、ブレーキキャリパ92と同等またはそれよりも高い位置に配置される。最下流部98は、車両側面視において右フロントフォーク33Rの後縁33Raおよび左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に配置される。
ここで、クランプ93に保持される被保持部74fは、第2可撓部97の下端に相当し、且つ、最下流部98の上端に相当する。このため、最下流部98は、第2可撓部97よりも実質的に低い位置に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第3可撓部99は以下に説明する位置に配置される。第3可撓部99は、クランプ93と同等またはそれよりも低い位置に配置される。第3可撓部99は、クランプ94と同等またはそれよりも高い位置に配置される。第3可撓部99は、車両側面視においてクランプ94と同等またはそれよりも後方に配置される。第3可撓部99は、車両側面視において後方に凸に湾曲する。
図16を参照する。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92とクランプ93、94とガイド95はそれぞれ、右領域ARに配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ93は、車両正面視においてアンダーブラケット32および右フロントフォーク33Rと重なる。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ93は、クランプ57よりも僅かに高い位置に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ94およびガイド95はそれぞれ、車両正面視において右フロントフォーク33Rと重なる。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキキャリパ92の少なくとも一部は、車両正面視において右フロントフォーク33Rと重なる。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92とクランプ93、94とガイド95はそれぞれ、車両正面視においてマスターシリンダ42よりも左方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92とクランプ93、94とガイド95はそれぞれ、車両正面視においてクランプ57およびジョイント77よりも右方に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92はそれぞれ、車両正面視において前輪6よりも右方に配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、下流部96は以下に説明する位置に配置される。下流部96は、右領域ARのみに配置される。すなわち、第2可撓部97と最下流部98と第3可撓部99はそれぞれ、右領域ARのみに配置される。下流部96は、車両正面視においてジョイント77と同等またはそれよりも右方に配置される。下流部96は、アッパーブラケット31と同等またはそれよりも低い位置に配置される。下流部96は、アンダーブラケット32よりも高い部分と、アンダーブラケット32よりも低い部分と、車両正面視においてアンダーブラケット32と重なる部分を含む。アンダーブラケット32よりも低い下流部96の部分は全て、車両正面視において右フロントフォーク33Rと同等またはそれよりも右方に配置される。換言すれば、アンダーブラケット32よりも低い下流部96の部分は全て、車両正面視において、右フロントフォーク33Rと重なる領域、および、右フロントフォーク33Rよりも右方の領域のいずれかに配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2可撓部97は以下に説明する位置に配置される。第2可撓部97は、車両正面視においてジョイント77と同等またはそれよりも右方に配置される。第2可撓部97は、車両正面視においてクランプ93と同等またはそれよりも左方に配置される。第2可撓部97は、アッパーブラケット31と同等またはそれよりも低く、且つ、アンダーブラケット32と同等またはそれよりも高い位置に配置される。第2可撓部97は、アンダーブラケット32よりも高い部分と、車両正面視においてアンダーブラケット32と重なる部分を含む。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、最下流部98は、以下に説明する位置に配置される。第3可撓部99は、車両正面視においてアンダーブラケット32と重なる部分と、アンダーブラケット32よりも低い部分を含む。第3可撓部99は、前輪6の上端6aよりも低い位置まで延びる。第3可撓部99は、車両正面視において右方に膨らむように湾曲する。すなわち、第3可撓部99は、車両正面視において、右フロントフォーク33Rよりも右方の位置において右方に凸に湾曲する。第3可撓部99を除く最下流部98の部分は、前輪6の上端6aよりも低い位置に配置される。第3可撓部99を除く最下流部98の部分は全て、車両正面視において右フロントフォーク33Rと重なる。
ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92とクランプ93、94とガイド95はそれぞれ、第2領域A2外に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ93は中領域AMと右外領域ARRに配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92とクランプ94とガイド95はそれぞれ、下領域ABと右外領域ARRに配置される。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、下流部81は第2領域A2外に配置される。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、下流部81は、中領域AMと下領域ABと右外領域ARRに配置される。なお、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、上流部61も第2領域A2外に配置される。
上述したとおり、第2可撓部97は、第1実施形態で説明した前重複部85に相当する部位を含まない。すなわち、第2可撓部97は、ヘッドパイプ21よりも前方に配置され、且つ、車両正面視においてヘッドパイプ21と重なる部分を含まない。第2可撓部97は、右開口BRおよび左開口BLのいずれも通過しない。
図18、19を参照する。ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92とクランプ93、94とガイド95はそれぞれ、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に配置される。クランプ93は、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92とクランプ94とガイド95はそれぞれ、下仮想面PBと同等またはそれよりも下方に配置される。
下流部96は、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に配置される。第2可撓部97は、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。最下流部98は、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される部分と、中仮想面PMよりも下方に配置される部分を含む。
図示を省略するが、ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92とクランプ93、94とガイド95はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。下流部96は、第1領域A1外に配置される。下流部96は、第1領域A1よりも高い位置から第1領域A1よりも低い位置まで、第1領域A1を通らずに、延びる。なお、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、上流部61も第1領域A1外に配置される。
2.効果
第2実施形態に係る鞍乗型車両1によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
例えば、上流部61および下流部96はそれぞれ、第1領域A1外に配置される。このため、上流部61および下流部96の少なくともいずれかが他部材に与える制約を好適に抑制できる。
下流部96は、上仮想面PTと同等またはそれよりも下方に配置される。このため、特に、上仮想面PTよりも上方に配置される他部材が下流部96から受ける制約を好適に抑制できる。
ステアリング装置4が車体フレーム3に対して回転するときに第2可撓部97が撓み、右フロントフォーク33Rおよび左フロントフォーク33Lが伸縮するときに第3可撓部99が撓む。このため、第2可撓部97が複雑に撓むことを好適に抑制でき、第2可撓部97が大きく撓むことを好適に抑制できる。したがって、第2可撓部97が第2可撓部97の近傍に位置する他部材に与える制約を好適に抑制できる。同様に、第3可撓部99が複雑に撓むことを好適に抑制でき、第3可撓部99が大きく撓むことを好適に抑制できる。したがって、第3可撓部99が第3可撓部99の近傍に位置する他部材に与える制約を好適に抑制できる。
以上のとおり、第2実施形態の鞍乗型車両1によっても、他部材が受ける制約を抑制しつつ、一次配管47と二次配管49を適切に配置できる。
さらに、第2実施形態に係る鞍乗型車両1によれば、第1実施形態と異なる効果も奏する。
ステアリング装置が中立位置にあるとき、第2可撓部97は右領域ARに配置される。このため、第2可撓部97は右領域ARにおいて主に撓む。これに対して、第1可撓部62は、ヘッドパイプ21よりも前方の領域において主に撓む。このように、第1可撓部62の撓みはヘッドパイプ21よりも前方の領域において主に生じ、第2可撓部97の撓みは右領域ARにおいて主に生じる。したがって、第1可撓部62と第2可撓部97が互いに干渉することを好適に防止できる。
ブレーキキャリパ92とクランプ93、94とガイド95はともに、右領域ARに配置される。よって、第1領域A1外に最下流部98を一層好適に配置できる。さらに、第2領域A2外に最下流部98を一層好適に配置できる。なおかつ、最下流部98を好適に短くできる。
第1可撓部62の第1部分64は左領域ALに配置される。他方、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2可撓部97は右領域ARに配置される。このため、第1可撓部62の第1部分64が第2可撓部97と干渉することをより一層好適に防止できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第1可撓部62の第2部分65は、車両側面視において、ヘッドパイプ21の前縁21bよりも前方に配置される。他方、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2可撓部97は、車両側面視において、右フロントフォーク33Rの前縁33Rbおよび左フロントフォーク33Lの前縁33Lbよりも後方に配置される。このため、第1可撓部62の第2部分65が第2可撓部97と干渉することを一層好適に防止できる。
以上のとおり、第1可撓部62の全体が第2可撓部97と干渉することをより一層好適に防止できる。
第2可撓部97は、右開口BRおよび左開口BLのいずれも通過しない。よって、第2可撓部97を好適に短くできる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、最下流部98は、車両側面視において右フロントフォーク33Rの後縁33Raおよび左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に配置される。このため、車両側面視において、右フロントフォーク33Rの後縁33Raよりも前方の領域、および、左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも前方の領域に形成されるデザインを、好適に向上できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ブレーキキャリパ92とクランプ93、94とガイド95はそれぞれ、車両側面視において右フロントフォーク33Rの後縁33Raおよび左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に配置される。このため、車両側面視において、右フロントフォーク33Rの後縁33Raよりも前方の領域、および、左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも前方の領域に形成されるデザインを、好適に向上できる。さらに、車両側面視において右フロントフォーク33Rの後縁33Raおよび左フロントフォーク33Lの後縁33Laよりも後方に、最下流部98を好適に配置できる。
ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ93、94とガイド95はそれぞれ、車両側面視において右フロントフォーク33Rの後縁33Raよりも後方に配置され、且つ、車両正面視において右フロントフォーク33Rと重なる。このため、クランプ93、94とガイド95はそれぞれ、車両正面視において視認されない。また、ブレーキキャリパ92は車両側面視において右フロントフォーク33Rの後縁33Raよりも後方に配置され、且つ、ブレーキキャリパ92の少なくとも一部は車両正面視において右フロントフォーク33Rと重なる。このため、ブレーキキャリパ92の少なくとも一部は車両正面視において視認されない。よって、車両側面視において右フロントフォーク33Rの後縁33Laと同等またはそれよりも前方の領域に形成されるデザインを、一層好適に向上できる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した第1、第2実施形態では、上流部61(すなわち、第1可撓部62)は、中仮想面PMと同等またはそれよりも上方に配置される。但し、これに限られない。例えば、上流部61は、中仮想面PMよりも下方(但し、第1領域A1を除く)に配置される部分を含んでもよい。
(2)上述した第1、第2実施形態では、上流部61と下流部81、96と第2可撓部82、97と最下流部83、98と第3可撓部84、99の配置を説明した。但し、これに限られない。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、上流部61は、上領域ATと中領域AMと右外領域ARRと左外領域ALLの少なくともいずれかに配置されてもよい。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、下流部81、96は、中領域AMと下領域ABと右外領域ARRと左外領域ALLの少なくともいずれかに配置されてもよい。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2可撓部82、97は、中領域AMと右外領域ARRと左外領域ALLの少なくともいずれかに配置されてもよい。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、最下流部83、98と第3可撓部84、99はそれぞれ、中領域AMと下領域ABと右外領域ARRと左外領域ALLの少なくともいずれかに配置されてもよい。
(3)上述した第1、第2実施形態では、上流部61と下流部81、96と第2可撓部82、97と最下流部83、98と第3可撓部84、99の配置を説明した。但し、これに限られない。例えば、上流部61は、右領域ARおよび左領域ALの少なくともいずれかに配置されてもよい。例えば、下流部81、96と第2可撓部82、97と最下流部83、98と第3可撓部84、99はそれぞれ、右領域ARおよび左領域ALの少なくともいずれかに配置されてもよい。
(4)上述した第1実施形態では、第1可撓部62の前重複部63および第2可撓部82の前重複部85はそれぞれ、車両正面視において、右方、且つ、上方に延びる。但し、これに限られない。例えば、第1可撓部62の前重複部63は、車両正面視において、右方、且つ、下方に延びてもよい。例えば、第1可撓部62の前重複部63は、車両正面視において、略水平方向に延びてもよい。例えば、第2可撓部82の前重複部85は、車両正面視において、右方、且つ、下方に延びてもよい。例えば、第2可撓部82の前重複部85は、車両正面視において、略水平方向に延びてもよい。例えば、第1可撓部62の前重複部63は、車両正面視において、第2可撓部82の前重複部85と近似した向きに延びていなくてもよい。例えば、第1可撓部62の前重複部63は、車両正面視において、第2可撓部82の前重複部85と大きく異なる方向に延びてもよい。
(5)上述した第1、第2実施形態では、第2可撓部82は、最下流部83よりも実質的に高い位置に配置される。但し、これに限られない。例えば、最下流部83が、第2可撓部82の第2端(例えば、被保持部74c)よりも高い位置に配置される部分を含んでもよい。
(6)上述した第2実施形態において、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2可撓部97は、車両側面視において、右フロントフォーク33Rの前縁33Rbおよび左フロントフォーク33Lの前縁33Lbよりも後方に配置される。但し、これに限られない。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、第2可撓部97は、車両側面視において、ヘッドパイプ21の前縁21b、右フロントフォーク33Rの前縁33Rbおよび左フロントフォーク33Lの前縁33Lbの少なくともいずれかよりも後方に配置されてもよい。本変形実施形態によっても、第1可撓部62の第2部分65が第2可撓部97と干渉することを好適に防止できる。
(7)上述した第1、第2実施形態では、上流部61は、一次配管47の一部であったが、これに限られない。例えば、上流部61は、一次配管47の全部であってもよい。例えば、ジョイント55と継ぎ手56とクランプ57を省略してもよい。上流部61は、液圧調整ユニット45からマスターシリンダ42にわたってもよい。上流部61の第1端は、液圧調整ユニット45に保持される部位(例えば、第1端51a)であってもよい。
(8)上述した第1、第2実施形態では、第1可撓部62は、上流部61の全部であったが、これに限られない。例えば、第1可撓部62は、上流部61の一部であってもよい。例えば、ブレーキシステム40は、マスターシリンダ42の他に、第4保持部材を備えてもよい。第4保持部材は、ステアリング装置4に支持され、且つ、上流部61を保持する。第4保持部材に保持される上流部61の部位は、上流部61の経路において、上流部61の第1端(例えば、被保持部53c)と第2端(例えば、第2端53b)の間に位置する。第4保持部材に保持される上流部61の部位は、ステアリング装置4に対して移動不能である。上流部61は、クランプ57からマスターシリンダ42にわたる。第1可撓部62は、クランプ57から第4保持部材にわたる。第1可撓部62の第2端は、第4保持部材に保持される部位である。ここで、第4保持部材は、上部装置4aに支持されることが好ましい。第4保持部材に保持される上流部61の部位は、上部装置4aに対して移動不能であることが好ましい。
(9)上述した第1、2実施形態では、下流部81、96は、二次配管49の一部であったが、これに限られない。例えば、下流部81は、二次配管49の全部であってもよい。例えば、ジョイント75、76、77を省略してもよい。下流部81は、液圧調整ユニット45からブレーキキャリパ44にわたってもよい。下流部81の第1端は、液圧調整ユニット45に保持される部位(例えば、第1端71a)であってもよい。同様に、下流部96を変更してもよい。
(10)上述した第1実施形態では、第3可撓部84の第1端(すなわち、被保持部74c)は、第2可撓部82の第2端と同じである。上述した第2実施形態では、第3可撓部99の第1端(すなわち、被保持部74f)は、第2可撓部97の第2端と同じである。但し、これに限られない。例えば、第3可撓部84の第1端は第2可撓部82の第2端と異なってもよい。例えば、ブレーキシステム40は、クランプ78の他に、第5保持部材を備えてもよい。第5保持部材は、上部装置4aに支持され、且つ、最下流部83を保持する。第5保持部材に保持される最下流部83の部位は、最下流部83の経路において、最下流部83の第1端(例えば、被保持部74c)と第2端(例えば、第2端74b)の間に位置する。第5保持部材に保持される最下流部83の部位は、上部装置4aに対して移動不能である。第3可撓部84は、第5保持部材からクランプ79にわたる。第3可撓部84の第1端は、第5保持部材に保持される部位である。同様に、第3可撓部99の第1端は第2可撓部97の第2端と異なってもよい。
(11)上述した第1、第2実施形態では、第3可撓部84、99の第2端は、下部装置4bに対して移動不能に保持されるが、これに限られない。例えば、第3可撓部84、99の第2端は、右下筒35R、左下筒35Lおよび前車軸36の少なくともいずれかに対して移動不能に保持されてもよい。
(12)上述した第1実施形態では、第3可撓部84は、最下流部83の一部であるが、これに限られない。上述した第2実施形態では、第3可撓部99は、最下流部97の一部であるが、これに限られない。例えば、第3可撓部84は、最下流部83の全部であってもよい。例えば、クランプ79を省略してもよい。第3可撓部84は、クランプ78からからブレーキキャリパ44にわたってもよい。第3可撓部84の第2端は、最下流部83の第2端(例えば、第2端74b)であってもよい。同様に、第3可撓部99は、最下流部98の全部であってもよい。
(13)上述した第1、第2実施形態では、一次配管47に含まれる配管(51−53)の数は3つであったが、これに限られない。例えば、一次配管47に含まれる配管の数は1つ、2つ、または、4つ以上であってもよい。上述した第1、第2実施形態では、二次配管49に含まれる配管(71−74)の数は4つであったが、これに限られない。例えば、一次配管47に含まれる配管の数は1つ、2つ、3つ、または、5つ以上であってもよい。
(14)上述した第1、第2実施形態では、配管51−53、71−74について説明したが、これに限られない。例えば、配管51、71はそれぞれ、可撓性を有しなくてもよい。例えば、配管51、71はそれぞれ、例えば、金属管であってもよい。例えば、配管51、71はそれぞれ、可撓性を有してもよい。例えば、配管52、72、73はそれぞれ、ゴム管であってもよい。
(15)上述した第1、第2実施形態では、クランプ57の高さ位置を説明したが、これに限られない。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57が、アンダーブラケット32よりも低い位置に配置されてもよい。具体的には、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57の全部が、アンダーブラケット32の下端よりも低い位置に配置されてもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57の少なくとも一部が、アンダーブラケット32と同じ高さ位置に配置されてもよい。具体的には、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は、アンダーブラケット32の下端と同等またはそれよりも高く、且つ、アンダーブラケット32の上端と同等またはそれよりも低い位置に配置される第1部分を含んでもよい。ここで、クランプ57の第1部分は、クランプ57の全部であってもよいし、クランプ57の一部であってもよい。ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は、クランプ57の第1部分に加えて、アンダーブラケット32の下端よりも低い位置に配置される部分、および、アンダーブラケット32の上端よりも高い位置に配置される部分の少なくともいずれかを含んでもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57が、アンダーブラケット32よりも高い位置に配置されてもよい。具体的には、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57の全部が、アンダーブラケット32の上端よりも高い位置に配置されてもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57が、アッパーブラケット31よりも高い位置に配置されてもよい。
(16)上述した第1、第2実施形態では、ジョイント77とクランプ78、93の高さ位置を説明したが、これに限られない。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77が、アンダーブラケット32よりも低い位置に配置されてもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77の少なくとも一部が、アンダーブラケット32と同じ高さ位置に配置されてもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77が、アンダーブラケット32よりも高い位置に配置されてもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77が、アッパーブラケット31と同等またはそれよりも低い位置に配置されてもよい。同様に、クランプ78、93の配置を適宜に変更してもよい。
(17)上述した第1実施形態では、クランプ57とジョイント77とクランプ78の高さ位置の関係を説明した。上述した第2実施形態では、クランプ57とジョイント77とクランプ93の高さ位置の関係を説明した。ただし、これに限られない。例えば、クランプ57は、ジョイント77よりも高い位置に配置されてもよいし、ジョイント77よりも低い位置に配置されてもよい。例えば、クランプ57は、クランプ78よりも高い位置に配置されてもよいし、クランプ78よりも低い位置に配置されてもよい。例えば、ジョイント77は、クランプ78よりも高い位置に配置されてもよいし、クランプ78よりも低い位置に配置されてもよい。同様に、クランプ57とジョイント77とクランプ93の高さ位置の関係を変更してもよい。
(18)上述した実施形態では、第1、第2実施形態では、正面視におけるクランプ57とジョイント77とクランプ78、93の配置を説明したが、これに限られない。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は車両正面視においてヘッドパイプ21、右フロントフォーク33R、左フロントフォーク33L、アッパーブラケット31およびアンダーブラケット32の少なくともいずれかと重なってもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は車両正面視においてヘッドパイプ21、右フロントフォーク33R、左フロントフォーク33L、アッパーブラケット31およびアンダーブラケット32と重ならなくてもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は車両正面視において右フロントフォーク33Rよりも左方、且つ、左フロントフォーク33Lよりも右方に配置されてもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は車両正面視において右フロントフォーク33Rよりも右方に配置されてもよいし、左フロントフォーク33Lよりも左方に配置されてもよい。同様に、ジョイント77とクランプ78、93の配置を適宜に変更してもよい。
(19)上述した第1、第2実施形態では、クランプ57は左領域ALに配置され、マスターシリンダ42は右領域ARに配置されたが、これに限られない。例えば、クランプ57は右領域ARに配置され、マスターシリンダ42は左領域ALに配置されてもよい。例えば、クランプ57とマスターシリンダ42がともに、右領域ARおよび左領域ALのいずれかに配置されてもよい。
(20)上述した第1実施形態では、ジョイント77は右領域ARに配置され、クランプ78は左領域ALに配置された。上述した第2実施形態では、ジョイント77とクランプ93はともに、右領域ARに配置された。但し、これに限られない。例えば、ジョイント77は左領域ALに配置され、クランプ78は右領域ARに配置されてもよい。例えば、ジョイント77とクランプ78がともに、右領域ARおよび左領域ALのいずれかに配置されてもよい。同様に、ジョイント77とクランプ93の配置を適宜に変更してもよい。
(21)上述した第1実施形態では、クランプ78、79とガイド95とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はともに、左領域ALに配置される。上述した第2実施形態では、クランプ78、79とガイド95とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44はともに、右領域ARに配置される。但し、これに限られない。クランプ78、79とガイド95とブレーキディスク43とブレーキキャリパ44の少なくともいずれかが右領域ARに配置され、その他が左領域ALに配置されてもよい。
(22)上述した第1実施形態では、マスターシリンダ42とジョイント77は右領域ARに配置され、クランプ57、78とブレーキキャリパ44は左領域ALに配置されたが、これに限られない。例えば、マスターシリンダ42とジョイント77は左領域ALに配置され、クランプ57、78とブレーキキャリパ44は右領域ARに配置されてもよい。
(23)上述した第2実施形態では、マスターシリンダ42とジョイント77とクランプ93とブレーキキャリパ92と第2可撓部97は右領域ARに配置され、クランプ57と第1可撓部62の第1部分64は左領域ALに配置されたが、これに限られない。例えば、マスターシリンダ42とジョイント77とクランプ93とブレーキキャリパ92と第2可撓部97は左領域ALに配置され、クランプ57と第1可撓部62の第1部分64はは右領域ARに配置されてもよい。
(24)上述した第1、第2実施形態では、クランプ57とマスターシリンダ42の配置を説明した。ただし、これに限られない。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ57は、上領域AT、中領域AM、右外領域ARRおよび左外領域ALLの少なくともいずれかに配置されてもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、マスターシリンダ42は、上領域AT、右外領域ARRおよび左外領域ALLの少なくともいずれかに配置されてもよい。
(25)上述した第1、第2実施形態では、ジョイント55とクランプ78、79、93、94とガイド80、95とブレーキディスク43、91とブレーキキャリパ44、92の配置を説明した。ただし、これに限られない。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、ジョイント77とクランプ78、93はそれぞれ、中領域AM、右外領域ARRおよび左外領域ALLの少なくともいずれかに配置されてもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、クランプ79、94とガイド80、95とブレーキディスク43、91とブレーキキャリパ44、92はそれぞれ、下領域ABと右外領域ARRと左外領域ALLの少なくともいずれかに配置されてもよい。
(26)上述した第1、第2実施形態では、クランプ57が第1保持部材の例であったが、これに限られない。第1保持部材は、クランプ57とは異なる部材であってもよい。第1保持部材は、クランプ57とは異なる構造を有してもよい。例えば、クランプ57を省略して、継ぎ手56が第1保持部材として機能してもよい。例えば、継ぎ手56とクランプ57を省略して、ジョイント55が第1保持部材として機能してもよい。例えば、ジョイント55と継ぎ手56とクランプ57を省略して、液圧調整ユニット45が第1保持部材として機能してもよい。
(27)上述した第1、第2実施形態では、ブレーキディスク43、91の数は1つであり、ブレーキキャリパ44、92の数は1つであったが、これに限られない。例えば、ブレーキディスク43の数を2つにしてもよい。例えば、ブレーキキャリパ44の数を2つにしてもよい。例えば、ステアリング装置4が中立位置にあるとき、一方のブレーキディスク43と一方のブレーキキャリパ44を右領域ARに配置し、他方のブレーキディスク43と他方のブレーキキャリパ44を左領域ALに配置してもよい。同様に、ブレーキディスク91とブレーキキャリパ92を変更してもよい。
(28)上述した第1、第2実施形態において、液圧調整ユニット45は、後輪15を制動するためのブレーキ液の液圧を調整してもよい。あるいは、液圧調整ユニット45は、後輪15を制動するためのブレーキ液の液圧を調整しなくてもよい。
液圧調整ユニット45が後輪15を制動するためのブレーキ液の液圧を調整する場合、ブレーキシステム40は、後輪用ブレーキキャリパと後輪用二次配管を備えてもよい。さらに、ブレーキシステム40は、後輪用ブレーキディスクを備えてもよい。後輪用ブレーキディスクは、後輪15に固定的に接続される。後輪用ブレーキディスクは、後輪15と一体に後車軸14回りに回転する。後輪用ブレーキキャリパは、スイングアーム13に支持される。後輪用ブレーキキャリパは、スイングアーム13に対して移動不能である。後輪用ブレーキキャリパは液圧式である。後輪用ブレーキキャリパは、ブレーキ液の液圧によって、後車軸14を中心とする後輪15の回転を制動する。より詳しくは、後輪用ブレーキキャリパは、後輪15の回転を制動するための抵抗力(具体的には摩擦力)を、後輪用ブレーキディスク(すなわち、後輪15)に付与する。すなわち、後輪用ブレーキキャリパは、後輪15を制動する。
液圧調整ユニット45は、後輪15用のブレーキ液の液圧を調整する。液圧調整ユニット45は、例えば、後輪15のロック傾向を防止するように、ブレーキ液の液圧を調整する。後輪用二次配管は、液圧調整ユニット45と後輪用ブレーキキャリパとを連通接続する。後輪用二次配管は、液圧調整ユニット45によって調整されたブレーキ液の液圧を後輪用ブレーキキャリパに出力する。後輪用ブレーキキャリパは、液圧調整ユニット45によって調整されたブレーキ液の液圧に従って、後輪15を制動する。
さらに、ブレーキシステム40は、後輪用入力装置と後輪用マスターシリンダと後輪用一次配管を備えてもよい。鞍乗型車両1のライダーは、後輪用入力装置を操作する。後輪用入力装置は、例えばブレーキレバーまたはブレーキペダルである。後輪用入力装置の操作に従って、後輪用マスターシリンダはブレーキ液の液圧を発生させる。後輪用一次配管は、後輪用マスターシリンダと液圧調整ユニット45とを連通接続する。後輪用一次配管は、後輪用マスターシリンダによって発生されたブレーキ液の液圧を、液圧調整ユニット45に入力する。液圧調整ユニット45は、後輪用マスターシリンダによって発生されたブレーキ液の液圧を調整する。
(29)上述した第1、第2実施形態では、液圧調整ユニット45はシートフレーム27に支持される。クランプ57は左メインフレーム22Lに支持される。ジョイント77は右メインフレーム22Rに支持される。ただし、これに限られない。例えば、液圧調整ユニット45は、車体フレーム3に含まれる要素20−24及び26−28の少なくともいずれかに支持されてもよい。同様に、クランプ57およびジョイント77はそれぞれ、車体フレーム3に含まれる要素20−24及び26−28の少なくともいずれかに支持されてもよい。
(30)上述した第1、第2実施形態では、マスターシリンダ42は、ハンドル37に支持される。クランプ78、93は、アンダーブラケット32に支持される。クランプ79とガイド80とブレーキキャリパ44は、左下筒35Lに支持される。クランプ94とガイド95とブレーキキャリパ92は、右下筒35Rに支持される。但し、これに限られない。例えば、マスターシリンダ42とクランプ78、79、93、94とガイド80、95とブレーキキャリパ44、92はそれぞれ、ステアリング装置4に含まれる要素の少なくともいずれかに支持されてもよい。ここで、マスターシリンダ42とクランプ78、93はそれぞれ、上部装置4aに含まれる要素の少なくともいずれかに支持されることが好ましい。クランプ79、94とガイド80、95とブレーキキャリパ44、92は、下部装置4bに含まれる要素の少なくともいずれかに支持されることが好ましい。
(31)上述した第1、第2実施形態では、クランプ79、94とガイド80、95とブレーキキャリパ44、92は、下部装置4bに対して移動不能であったが、これに限られない。例えば、クランプ79、94とガイド80、95とブレーキキャリパ44、92はそれぞれ、下部装置4bに含まれる要素の少なくともいずれかに対して移動不能であってもよい。
(32)上述した第1、第2実施形態では、フロントフェンダ7は、アンダーブラケット32よりも低い位置に配置されたが、これに限られない。例えば、フロントフェンダ7の少なくとも一部は、アンダーブラケット32の下端よりも高い位置に配置されてもよい。例えば、フロントフェンダ7は、アンダーブラケット32の下端よりも低い位置に配置される部分と、アンダーブラケット32の下端よりも高い位置に配置される部分を含んでもよい。
(33)上述した第1、第2実施形態では、鞍乗型車両1としてデュアルパーパス車両を例示したが、これに限られない。例えば、鞍乗型車両1を、オフロード型、ストリート型、スポーツ型、不整地走行用車両(ALL−TERRAIN VEHICLE)など、他の種類の車両に変更してもよい。例えば、鞍乗型車両1を、スクータ型以外の車両に変更してもよい。
(34)上述した実施形態では、前輪6の数は1つであったが、これに限られない。前輪6の数を2つに変更してもよい。上述した実施形態では、後輪15の数は1つであったが、これに限られない。後輪15の数を2つに変更してもよい。
(35)上述した実施形態では、動力源としてエンジン(内燃機関)8を例示したが、これに限られない。例えば、鞍乗型車両1は、動力源として電動モータを備えてもよい。
(36)上述した実施形態および上記(1)から(35)で説明した各変形実施形態については、さらに各構成を他の変形実施形態の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。
1 :鞍乗型車両
3 :車体フレーム
4 :ステアリング装置
6 :前輪
6a :前輪の上端
7 :フロントフェンダ
21 :ヘッドパイプ
21a :車両側面視におけるヘッドパイプの後縁
21b :車両側面視におけるヘッドパイプの前縁
30 :ステアリングシャフト
31 :アッパーブラケット
32 :アンダーブラケット
33R :右フロントフォーク
33Ra :車両側面視における右フロントフォークの後縁
33Rb :車両側面視における右フロントフォークの前縁
33L :左フロントフォーク
33La :車両側面視における左フロントフォークの後縁
33Lb :車両側面視における左フロントフォークの前縁
34R :右上筒
34L :左上筒
35R :右下筒
35L :左下筒
36 :前車軸
40 :ブレーキシステム
42 :マスターシリンダ
43、91 :ブレーキディスク
44、92 :ブレーキキャリパ
45 :液圧調整ユニット
47 :一次配管
49 :二次配管
53 :配管
53a:第1端
53b:第2端(第1可撓部の第2端)
53c:被保持部(第1可撓部の第1端)
57 :クランプ(第1保持部材)
61 :上流部
62 :第1可撓部
63 :第1可撓部の前重複部
64 :第1可撓部の第1部分
65 :第1可撓部の第2部分
74 :配管
74a:第1端(第2可撓部の第1端)
74b、74e:第2端
74c、74f:被保持部(第2可撓部の第2端)
74d、74g:被保持部
77 :ジョイント(第2保持部材)
78、93 :クランプ(第3保持部材)
79、94 :クランプ
80、95 :ガイド
81、96 :下流部
82、97 :第2可撓部
83、98 :最下流部
84、99 :第3可撓部
85 :第2可撓部の前重複部
86 :第2可撓部の第1部分
87 :第2可撓部の第2部分
L :ヘッドパイプの中心軸線
D1 :第1方向
PT :上仮想面
PM :中仮想面
PB :下仮想面
A1 :第1領域
A2 :第2領域
AT :上領域
AM :中領域
AB :下領域
AR :右領域
ARR:右外領域
AL :左領域
ALL:左外領域
BR :右開口(右領域の開口)
BL :左開口(左領域の開口)
V :前車軸方向
X :鞍乗型車両の前後方向
Y :鞍乗型車両の幅方向
Z :鞍乗型車両の上下方向

Claims (15)

  1. 鞍乗型車両であって、
    車体フレームと、
    前記車体フレームに回転可能に支持されるステアリング装置と、
    前記ステアリング装置に支持される前輪と、
    前記ステアリング装置に支持されるマスターシリンダと、
    前記ステアリング装置に支持されるブレーキキャリパと、
    前記車体フレームに支持される液圧調整ユニット(HYDRAULIC UNIT)と、
    前記マスターシリンダと前記液圧調整ユニットとを連通接続する一次配管と、
    前記液圧調整ユニットと前記ブレーキキャリパとを連通接続する二次配管と、
    前記車体フレームに支持され、前記一次配管を保持する第1保持部材と、
    前記車体フレームに支持され、前記二次配管を保持する第2保持部材と、
    前記ステアリング装置に支持され、前記二次配管を保持する第3保持部材と、
    を備え、
    前記車体フレームはヘッドパイプを備え、
    前記ステアリング装置は、
    前記ヘッドパイプの中心軸線回りに回転可能に前記ヘッドパイプに支持されるステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトに支持されるアッパーブラケットと、
    前記ステアリングシャフトに支持され、前記アッパーブラケットよりも低い位置に配置されるアンダーブラケットと、
    前記アッパーブラケットおよび前記アンダーブラケットに支持され、伸縮可能な右フロントフォークと、
    前記アッパーブラケットおよび前記アンダーブラケットに支持され、伸縮可能な左フロントフォークと、
    前記右フロントフォークと前記左フロントフォークに支持され、前記前輪を支持する前車軸と、
    を備え、
    前記液圧調整ユニットは、車両側面視において前記ヘッドパイプよりも後方に配置され、
    前記第1保持部材は、車両側面視において前記ヘッドパイプよりも後方に配置され、
    前記第2保持部材は、車両側面視において前記ヘッドパイプよりも後方に配置され、
    前記一次配管は、前記第1保持部材から前記マスターシリンダにわたる上流部を含み、
    前記上流部は、前記上流部の全部または一部である第1可撓部を含み、
    前記第1可撓部は、前記第1保持部材に保持される第1端を含み、
    前記ステアリング装置が前記車体フレームに対して回転するとき、前記第1可撓部は撓み、
    前記二次配管は、前記第2保持部材から前記ブレーキキャリパにわたる下流部を含み、
    前記下流部は、
    前記第2保持部材から前記第3保持部材にわたる第2可撓部と、
    前記第3保持部材から前記ブレーキキャリパにわたる最下流部と、
    を含み、
    前記ステアリング装置が前記車体フレームに対して回転するとき、前記第2可撓部は撓み、
    前記最下流部は、前記最下流部の全部または一部である第3可撓部を含み、
    前記右フロントフォークおよび前記左フロントフォークが伸縮するとき、前記第3可撓部は撓み、
    上仮想面を、前記ヘッドパイプの前記中心軸線と直交し、且つ、前記アッパーブラケットの上部と接する仮想的な面とし、
    中仮想面を、前記上仮想面と平行で、且つ、前記アンダーブラケットの下部と接する仮想的な面とし、
    下仮想面を、前記上仮想面と平行で、且つ、前記前輪の上部と接する仮想的な面とし、
    第1領域を、前記ヘッドパイプの前記中心軸線と直交し、且つ、前記前車軸と直交する第1方向から前記鞍乗型車両を見て、前記中仮想面と前記下仮想面と前記右フロントフォークと前記左フロントフォークによって区画される領域とし、
    前記上流部は、前記第1領域外に配置され、
    前記下流部は、前記第1領域外に配置され、
    前記下流部は、前記上仮想面と同等またはそれよりも下方に配置される
    鞍乗型車両。
  2. 請求項1に記載の鞍乗型車両において、
    前記上流部は、前記中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置される
    鞍乗型車両。
  3. 請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
    前記第2可撓部は、前記中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置される
    鞍乗型車両。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    前記マスターシリンダは、前記第1領域外に配置され、
    前記第1保持部材は、前記第1領域外に配置され、
    前記第2保持部材は、前記第1領域外に配置され、
    前記第3保持部材は、前記第1領域外に配置され、
    前記ブレーキキャリパは、前記第1領域外に配置され、
    前記第2保持部材は、前記上仮想面と同等またはそれよりも下方に配置され、
    前記第3保持部材は、前記上仮想面と同等またはそれよりも下方に配置され、
    前記ブレーキキャリパは、前記下仮想面と同等またはそれよりも下方に配置される
    鞍乗型車両。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    前記マスターシリンダは、前記上仮想面よりも上方に配置され、
    前記第1保持部材は、前記中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置され、
    前記第2保持部材は、前記中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置され、
    前記第3保持部材は、前記中仮想面と同等またはそれよりも上方に配置される
    鞍乗型車両。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    第2領域を、車両正面視において、前記アンダーブラケットよりも低く、前記前輪の上端よりも高く、前記右フロントフォークよりも左方で、且つ、前記左フロントフォークよりも右方の領域とし、
    前記ステアリング装置が前記車体フレームに対して中立位置にあるとき、前記上流部は、前記第2領域外に配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記下流部は、前記第2領域外に配置される
    鞍乗型車両。
  7. 請求項6に記載の鞍乗型車両において、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記マスターシリンダは、前記第2領域外に配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第1保持部材は、前記第2領域外に配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第2保持部材は、前記第2領域外に配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第3保持部材は、前記第2領域外に配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記ブレーキキャリパは、前記第2領域外に配置される
    鞍乗型車両。
  8. 請求項6または7に記載の鞍乗型車両において、
    上領域を、車両正面視において、前記アッパーブラケットよりも高い領域とし、
    中領域を、車両正面視において、前記アッパーブラケットと同等またはそれよりも低く、且つ、前記アンダーブラケットと同等またはそれよりも高い領域とし、
    下領域を、車両正面視において、前記前輪の上端と同等またはそれよりも低い領域とし、
    右外領域を、車両正面視において、前記右フロントフォークと同等またはそれよりも右方の領域とし、
    左外領域を、車両正面視において、前記左フロントフォークと同等またはそれよりも左方の領域とし、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記上流部は、前記上領域、前記中領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記下流部は、前記中領域、前記下領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置される
    鞍乗型車両。
  9. 請求項8に記載の鞍乗型車両において、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記マスターシリンダは、前記上領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第1保持部材は、前記中領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第2保持部材は、前記中領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第3保持部材は、前記中領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記ブレーキキャリパは、前記下領域、前記右外領域および前記左外領域の少なくともいずれかに配置される
    鞍乗型車両。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    前記第2可撓部は、前記第3保持部材と同等またはそれよりも高い位置に配置され、
    前記最下流部は、前記第3保持部材と同等またはそれよりも低い位置に配置される
    鞍乗型車両。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    前記第2保持部材は、前記第3保持部材よりも高い位置に配置され、
    前記ブレーキキャリパは、前記第3保持部材よりも低い位置に配置される
    鞍乗型車両。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    右領域を、車両正面視において前記ヘッドパイプの前記中心軸線よりも右方の領域とし、
    左領域を、車両正面視において前記ヘッドパイプの前記中心軸線よりも左方の領域とし、
    前記ステアリング装置が前記車体フレームに対して中立位置にあるとき、前記マスターシリンダは、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、
    前記第1保持部材は、前記右領域及び前記左領域の他方に配置され、
    前記第1可撓部は、前記ヘッドパイプよりも前方に配置される前重複部であって、車両正面視において前記ヘッドパイプと重なる前記前重複部を含み、
    前記第2保持部材は、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第3保持部材は、前記右領域及び前記左領域の他方に配置され、
    前記第2可撓部は、前記ヘッドパイプよりも前方に配置される前重複部であって、車両正面視において前記ヘッドパイプと重なる前記前重複部を含み、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記ブレーキキャリパは、前記右領域及び前記左領域の他方に配置される
    鞍乗型車両。
  13. 請求項12に記載の鞍乗型車両において、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第1可撓部の前記前重複部は、車両正面視において前記第2可撓部の前記前重複部と重ならない
    鞍乗型車両。
  14. 請求項1から11のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    右領域を、車両正面視において前記ヘッドパイプの前記中心軸線よりも右方の領域とし、
    左領域を、車両正面視において前記ヘッドパイプの前記中心軸線よりも左方の領域とし、
    前記ステアリング装置が前記車体フレームに対して中立位置にあるとき、前記マスターシリンダは、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、
    前記第1保持部材は、前記右領域及び前記左領域の他方に配置され、
    前記第1可撓部は、前記ヘッドパイプよりも前方に配置される前重複部であって、車両正面視において前記ヘッドパイプと重なる前記前重複部を含み、
    前記第2保持部材は、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第3保持部材は、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第2可撓部は、前記右領域及び前記左領域の一方に配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記ブレーキキャリパは、前記右領域及び前記左領域の一方に配置される
    鞍乗型車両。
  15. 請求項14に記載の鞍乗型車両において、
    前記第1可撓部は、前記ステアリング装置に対して移動不能に保持される第2端を含み、
    前記第1可撓部は、
    前記第1可撓部の前記第1端から前記第1可撓部の前記前重複部にわたる第1部分と、
    前記第1可撓部の前記前重複部から前記第1可撓部の前記第2端にわたる第2部分と、
    を含み、
    前記第1可撓部の前記第1部分は、前記右領域及び前記左領域の他方に配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第1可撓部の前記第2部分は、車両側面視において、前記ヘッドパイプの前縁よりも前方に配置され、
    前記ステアリング装置が前記中立位置にあるとき、前記第2可撓部は、車両側面視において、前記ヘッドパイプの前記前縁、前記右フロントフォークの前縁および前記左フロントフォークの前縁の少なくともいずれかよりも後方に配置される
    鞍乗型車両。
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