JP2019080292A - 逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器及びその動作方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器(SAR ADC)のサンプリングレートを増加させると同時に変換効率を向上させる。【解決手段】逐次比較レジスタ(SAR)型アナログ−デジタル変換器(ADC)及びその動作方法を提供する。このSAR ADCは、第1キャパシタ型DAC(CDAC)、比較器、及びコントローラを含む。第1CDACは、アナログ入力信号を受信しサンプリングして第1電圧を発生する。比較器は、第1電圧を比較基準電圧と比較して第1比較結果を発生する。少なくとも2回の逐次反復のうちk回目の逐次反復では、コントローラがk番目のスイッチングキャパシタ・セットを第1状態から第2状態に切り換え、これにより第1CDACが第2電圧を発生し、比較器が第2電圧を比較基準電圧と比較して第2比較結果を発生する。コントローラは、ウィンドウ領域を定め、第1比較結果及び第2比較結果に応じて、k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び第1状態に切り換えるか否かを判定する。【選択図】図1

Description

関連出願のクロスリファレンス
本願は、中華民国特許出願第106136421号、2017年10月24日出願に基づいて優先権を主張する。上記特許出願の全文は、参照することにより本明細書に含まれ、本明細書の一部を構成する。
本発明は、逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器、及びそれを動作させる方法に関するものである。
半導体製造技術の絶え間ない進化に伴い、デジタル回路の性能が製造技術の進化と共に強化されている。性能技術の進化により、逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器(SAR ADC:successive approximation register analog-to-digital converter)の性能向上の度合いは明白であるので、SAR ADCについての研究は近年、一般的になっている。特に、バイナリ・ウィンドウと名付けられた技術は、SAR ADCの積分非線形性(INL:integral nonlinearity)を改善することができる。近年、SAR ADCのサンプリングレートを増加させると同時に変換効率を向上させる方法は、重要な課題の1つであり、解決策を代表する。
本発明は、逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器(SAR ADC)及びそれを動作させる方法に指向したものである。
本発明の1つの好適例は、第1アナログ入力信号をデジタル出力信号に変換するように構成されたSAR ADCを提供する。このSAR ADCは、第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器(CDAC:capacitor digital-to-analog converter)、比較器(コンパレータ)、及びコントローラを含む。第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器は、第1アナログ入力信号を受信しサンプリングして第1電圧を発生するように構成されている。比較器は、第1CDACに結合され、第1電圧を受け、第1電圧を比較基準電圧と比較して第1比較結果を発生する。コントローラは、比較器及び第1CDACに結合され、第1比較結果に応じて第1CDACの複数のスイッチングキャパシタ・セットを切り換えるように構成されている。複数回の逐次反復のうち少なくとも2回のうちのk回目の逐次反復において、コントローラが複数のスイッチングキャパシタ・セットのうちk番目のスイッチングキャパシタ・セットを第1状態から第2状態に切り換え、これにより第1CDACが第2電圧を発生し、比較器が第2電圧を比較基準電圧と比較して第2比較結果を発生し、ここにkは正の整数である。コントローラは、ウィンドウ領域を定めて、第1比較結果及び第2比較結果に応じて、k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び第1状態に切り換えるか否かを決定する。
本発明の1つの好適例は、第1アナログ入力信号をデジタル出力信号に変換するように構成されたSAR ADCを提供する。このSAR ADCは、第1キャパシタ型DAC(CDAC)、比較器、及びコントローラを含む。第1CDACは、第1アナログ入力信号を受信しサンプリングするように構成され、複数の第1制御信号によって制御されて、当該第1CDACの複数のスイッチングキャパシタ・セットのそれぞれの切り換え動作を制御する。比較器は、第1CDACに結合され、第1CDACの出力を比較基準信号と比較する。コントローラは、比較器及び第1CDACに結合され、比較器の出力に応じて第1制御信号及びデジタル出力信号を発生するように構成されている。コントローラは、比較器の出力に応じて、第1CDACの出力をMビットのウィンドウで近似し、コントローラは、比較器の(M+1)回の比較動作の結果に応じて、第1CDACの出力をMビットのウィンドウで近似する動作を完了し、ここにMは正の整数である。
本発明の1つの好適例は、SAR ADCを動作させる方法を提供し、このSAR ADCは第1アナログ入力信号をデジタル出力信号に変換するように構成されている。SAR ADCを動作させる方法は、第1CDACによって第1アナログ入力信号を受信しサンプリングして第1電圧を発生するステップと、比較器によって第1電圧を比較基準電圧と比較して第1比較結果を発生するステップと、コントローラによって、第1CDACの複数のスイッチングキャパシタ・セットの切り換え動作を、第1比較結果に応じて決定するステップと、複数回の逐次反復のうち少なくとも2回のうちのk回目の逐次反復において、コントローラによって、複数のスイッチングキャパシタ・セットのうちk番目のスイッチングキャパシタ・セットを第1状態から第2状態に切り換え、これにより第1CDACが第2電圧を発生し、比較器によって第2電圧を比較基準電圧と比較して第2比較結果を得るステップであって、kは正の整数であるステップと、コントローラによって、ウィンドウ領域を定めて、第1比較結果及び第2比較結果に応じて、k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び第1状態に切り換えるか否かを決定するステップとを含む。
本発明の上述した特徴及び他の特徴及び利点を理解し易くするために、いくつかの好適な実施形態を、添付した図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
添付した図面は、本発明のさらなる理解をもたらすために含め、本明細書に含まれ、本明細書の一部を構成する。これらの図面は、本発明の実施形態を例示し、その説明と共に本発明の原理を説明する役目を果たす。
図1は、本発明の実施形態による逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器(SAR ADC)の回路ブロック概略図である。 図2は、本発明の実施形態による、バイナリ・ウィンドウ機能を実行するシングルエンド入力型SAR ADCの切り換えメカニズムの概略図である。 図3は、本発明の実施形態による符号化動作の概略図である。 図4Aは、本発明の実施形態によるコントローラの回路構造の一部の概略図である 図4Bは、図4Aのコントローラの信号タイミングの概略図である。 図5は、本発明の実施形態によるSAR ADCを動作させる方法を例示するフローチャートである。 図6は、本発明の実施形態による、図5のステップS530、S540及びS550の詳細なステップを例示するフローチャートである。 図7は、本発明の他の実施形態によるSAR ADCの回路ブロック概略図である。 図8は、本発明の他の実施形態による、バイナリ・ウィンドウ機能を実行する差動入力型SAR ADCの切り換えメカニズムの概略図である。 図9は、本発明の他の実施形態による、SAR ADCを動作させる方法を例示するフローチャートである。 図10は、本発明の他の実施形態による、図9のステップS930、S940及びS950の詳細なステップを例示するフローチャートである。 図11Aは、バイナリ・ウィンドウの動作を採用しないSAR ADCの積分非線形性の概略図である。図11Bは、本発明の実施形態によるSAR ADCの積分非線形性の概略図である。 図12は、本発明のさらに他の実施形態による、SAR ADCを動作させる方法を例示するフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態を詳細に参照し、その例を添付した図面中に例示する。できる限り、図面中及び説明中では、同じ参照番号を用いて同様または類似の部分を参照する。
図1を参照すれば、図1は、本発明の実施形態による逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器(SAR ADC)の回路ブロック概略図である。SAR ADC100は、シングルエンド入力型アナログ−デジタル変換器である。SAR ADC100は、第1アナログ入力信号VIPをデジタル出力信号SDOに変換するように構成され、デジタル出力信号は最上位ビット(MSB:most significant bit)から最下位ビット(LSB:least significant bit)まで数えてNビットを有し、ここにNは正の整数である。簡単のため、例としてNは10に等しいものと仮定し、Nが他の正の整数である他の実施形態は類推によって推論することができる。
SAR ADC100は、第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器(CDAC)120、比較器140(シングル・コンパレータ)、及びコントローラ160を含むことができる。第1CDAC120は、サンプリング・スイッチ121、及び複数のスイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10を含むことができる。スイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10の各々は、それぞれ第1制御信号SP1〜SP10によって制御される。第1CDAC120は、1つの時点で、第1アナログ入力信号VIPを、サンプリング・スイッチ121を通して受信しサンプリングして、第1電圧VP0を発生することができる。サンプリング・スイッチ121は、例えばサンプリング・クロック信号CLKSによって制御されるブートストラップ・スイッチである。第1CDAC120は、複数の第1制御信号SP1〜SP10によって制御されて、それぞれスイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10の切り換え動作を制御する。詳細には、スイッチングキャパシタ・セットSCPiはキャパシタCPi及びスイッチWPiを含むことができ、ここにiは1からLまでの整数であり、本実施形態ではLは10である。キャパシタCP1〜CP10の第1端は比較器140の非反転入力端子に結合され、キャパシタCP1〜CP10の第2端は、対応するスイッチWP1〜WP10により第1基準電圧Vrefと接地電圧GNDとの間で切り換えられる。スイッチWP1〜WP10は、それぞれ第1制御信号SP1〜SP10によって制御される。キャパシタCP1〜CP8の静電容量は、それぞれキャパシタCP2〜CP9の静電容量の2倍であり、キャパシタCP9の静電容量はキャパシタCP10の静電容量に等しい。
比較器140は、第1CDAC120から第1電圧VP0を受け、比較クロック信号CLKCによって制御されて、第1電圧VP0を比較基準信号Vrと比較して第1比較結果CQ1を発生し、比較基準信号Vrは、例えば第1基準電圧Vrefである。コントローラ160は比較器140及び第1CDAC120に結合されている。特に、コントローラ160は、第1比較結果CQ1に応じて第1制御信号SP1〜SP10を発生して、それぞれスイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10の切り換え動作を制御することができる。
さらに、コントローラ160はバイナリ・ウィンドウ機能を有する。コントローラ160は、スイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10のうち少なくとも1つの動作を、比較器140の出力(即ち、第1比較結果CQ1)に応じて決定して、第1CDAC120の出力を上記バイナリ・ウィンドウで近似することができ、上記バイナリ・ウィンドウはMビットのウィンドウであり、MはN以下の正の整数である。詳細には、SAR ADC100のM回の逐次反復のうちk回目の逐次反復において(kはM以下である)、コントローラ160がスイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10のうちk番目のスイッチングキャパシタ・セットSCPkを(例えば、第1状態から第2状態に)切り換え、これにより第1CDAC120は対応する第2電圧VPkを発生する。次に、比較器140は、k回目の逐次反復の第2電圧VPkを比較基準電圧Vrと比較して、対応する第2比較結果CQ2_kを発生する。コントローラ160は、第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_kに応じて、ウィンドウ領域WINkを規定(または決定)することができる。さらに、コントローラ160は、第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_kに応じて、k番目のスイッチングキャパシタ・セットSCPkを再び第1状態に切り換えるか、k番目のスイッチングキャパシタ・セットSCPkを第2状態に維持するかを決定することができる。
k回目の逐次反復において、第1比較結果CQ1が、第1電圧VP0が比較基準電圧Vrよりも大きいことを表し、第2比較結果CQ2_kが、第2電圧VPkも比較基準電圧Vrよりも大きいことを表す場合、コントローラ160はk番目のスイッチングキャパシタ・セットを第2状態(即ち、切り換え後の状態)に維持する。その代わりに、k回目の逐次反復において、第1比較結果CQ1が、第1電圧VP0が比較基準電圧Vrよりも小さく、第2比較結果CQ2_kが、第2電圧VPkも比較基準電圧よりも小さいことを表す場合、コントローラ160はk番目のスイッチングキャパシタ・セットを第2状態(即ち、切り換え後の状態)に維持する。
これに対し、k回目の逐次反復において、第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_kが、第1電圧VP0及び第2電圧VPkの一方が比較基準電圧Vrよりも大きく、第1電圧VP0及び第2電圧VPkの他方が比較基準電圧Vrよりも小さいことを表す場合、コントローラ160はk番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び第1状態(即ち、切り換え前の状態)に切り換える。
図1及び図2を共に参照すれば、図2は、本発明の実施形態による、バイナリ・ウィンドウ機能を実行するシングルエンド入力型SAR ADCのスイッチング・メカニズムの概略図であり、横軸は時間を表し、縦軸は第1CDAC120の出力電圧(即ち、比較器140のシングルエンド入力電圧)を表す。簡単のため、例としてMは4に等しい(即ち、バイナリ・ウィンドウが4ビットのウィンドウである)ものと仮定し、Mが他の正の整数である実施形態は類推によって推論することができる。バイナリ・ウィンドウが4ビットのウィンドウであることに基づき、図2に示すように、4つのウィンドウ・レジメ、即ち点線で囲んだWIN1〜WIN4が、それぞれ1回目の逐次反復(即ちk=1)〜4回目の逐次反復(即ちk=4)において示される。
まず、サンプル・アンド・ホールド動作(即ちk=0)では、第1CDAC120が、サンプリング・スイッチ121を通して第1アナログ入力信号VIPを受信しサンプリングして第1電圧VP0を発生する。なお、第1アナログ入力信号VIPの振幅は、例えば第1基準電圧Vrefに等しく、第1アナログ入力信号VIPのコモンモード電圧は、例えば第1基準電圧Vrefに等しい。比較器140は、第1電圧VP0が比較基準電圧Vrよりも大きいか否かを判定して、第1比較結果CQ1を発生することができる。次に、1回目の逐次反復(即ちk=1)では、コントローラ160が、第1比較結果CQ1に応じて第1制御信号SP1を発生して、スイッチングキャパシタ・セットSCP1の切り換え動作を制御することができる。第1電圧VP0が比較基準電圧Vrよりも大きい状況を、以下に説明する。
サンプル・アンド・ホールド動作(即ちk=0)では、第1電圧VP0が比較基準電圧Vrよりも大きい場合、比較器140が、例えば論理値1である第1比較結果CQ1を出力することができる。従って、1回目の逐次反復(即ちk=1)では、コントローラ160が、スイッチングキャパシタ・セットSCP1内のスイッチWP1を切り換えて第1電圧VP0を減少させ、これにより第1CDAC120は対応する第2電圧VP1を発生し、ここにVP1=VP0−(Vref/2k)=VP0−(Vref/2)=VP0−(Vr/2)である。なお、本実施形態では、第1基準電圧Vrefが比較基準電圧Vrであり、このため、以下の説明ではVref=Vrであるものと仮定する。次に、比較器140は、1回目の逐次反復(即ちk=1)の第2電圧VP1を比較基準電圧Vrと比較して、第2電圧VP1が比較基準電圧Vrよりも大きいか否かを判定することができる。第2電圧VP1が比較基準電圧Vrよりも大きい場合、比較器140は、例えば論理値1である第2比較結果CQ2_1を出力する。なお、第2電圧VP1が比較基準電圧Vrよりも大きい場合、このことは第1電圧VP0が1.5Vrefよりも大きく、ウィンドウ領域WIN1外に位置することを表し、コントローラ160は、スイッチングキャパシタ・セットSCP1のスイッチWP1を切り換え後の状態(即ち、第2状態)に維持し、今回VP1=VP0−(Vr/2)である。これに対し、第2電圧VP1が比較基準電圧Vrよりも小さい場合、比較器140は、例えば論理値0である第2比較結果CQ2_1を出力する。なお、第2電圧VP1が比較基準電圧Vrよりも小さい場合、このことは第1電圧VP0が1.5Vrefよりも小さく、ウィンドウ領域WIN1内に位置することを表し、コントローラ160は、スイッチングキャパシタ・セットSCP1のスイッチWP1を再び切り換え前の状態(即ち、第1状態)に切り換え、今回VP1=VP0である。
次に、2回目の逐次反復(即ちk=2)では、コントローラ160がスイッチングキャパシタ・セットSCP2のスイッチWP2を切り換えて第1電圧VP1を減少させ、これにより第1CDAC120は対応する第2電圧VP2を発生し、ここにVP2=VP1−(Vr/2k)=VP1−(Vr/4)である。次に、比較器140は、2回目の逐次反復(即ちk=2)の第2電圧VP2を比較基準電圧Vrと比較して、第2電圧VP2が比較基準電圧Vrよりも大きいか否かを判定することができる。第2電圧VP2が比較基準電圧Vrよりも大きい場合、比較器140は、例えば論理値1である第2比較結果CQ2_2を出力する。なお、第2電圧VP2が比較基準電圧Vrよりも大きい場合、このことは第2電圧VP1が1.25Vrefよりも大きく、ウィンドウ領域WIN2外に位置することを表し、コントローラ160は、スイッチングキャパシタ・セットSCP2のスイッチWP2を切り換え後の状態(即ち、第2状態)に維持し、今回VP2=VP1−(Vr/4)である。これに対し、第2電圧VP2が比較基準電圧Vrよりも小さい場合、比較器140は、例えば論理値0である第2比較結果CQ2_2を出力する。なお、第2電圧VP2が比較基準電圧Vrよりも小さい場合、このことは第2電圧VP1が1.25Vrefよりも小さく、ウィンドウ領域WIN2内に位置することを表し、コントローラ160は、スイッチングキャパシタ・セットSCP2のスイッチWP2を再び切り換え前の状態(即ち、第1状態)に切り換え、今回VP2=VP1である。なお、第2電圧VP1は、1回目の逐次反復(即ちk=1)の結果(即ち第2比較結果CQ2_1)に応じて決定され、第2比較結果CQ2_1が例えば論理値1である場合、VP1=VP0−(Vr/2)であり、第2比較結果CQ2_1が例えば論理値0である場合、VP1=VP0である。
SAR ADC100の3回目の逐次反復(即ちk=3)及び4回目の逐次反復(即ちk=4)は、1回目の逐次反復(即ちk=1)及び2回目の逐次反復(即ちk=2)の関係する説明により推論することができ、その詳細は繰り返さない。
第1電圧VP0が比較基準電圧Vrよりも小さい状況を、以下に説明する。サンプル・アンド・ホールド動作(即ちk=0)では、第1電圧VP0が比較基準電圧Vrよりも小さい場合、比較器140は、例えば論理値0である第1比較結果CQ1を出力することができる。従って、1回目の逐次反復(即ちk=1)では、コントローラ160が、スイッチングキャパシタ・セットSCP1内のスイッチWP1を切り換えて第1電圧VP0を増加させ、これにより第1CDAC120は対応する第2電圧VP1を発生し、ここにVP1=VP0+(Vr/2k)=VP0+(Vr/2)である。次に、比較器140は、1回目の逐次反復(即ちk=1)の第2電圧VP1を比較基準電圧Vrと比較して、第2電圧VP1が比較基準電圧Vrよりも大きいか否かを判定する。第2電圧VP1が比較基準電圧Vrよりも大きい場合、比較器140は、例えば論理値1である第2比較結果CQ2_1を出力する。なお、第2電圧VP1が比較基準電圧Vrよりも大きい場合、このことは第1電圧VP0が0.5Vrefよりも大きく、ウィンドウ領域WIN1内に位置することを表し、コントローラ160は、スイッチングキャパシタ・セットSCP1のスイッチWP1を再び切り換え前の状態(即ち第1状態)に切り換え、今回VP1=VP0である。これに対し、第2電圧VP1が比較基準電圧Vrよりも小さい場合、比較器140は、例えば論理値0である第2比較結果CQ2_1を出力する。なお、第2電圧VP1が比較基準電圧Vrよりも小さい場合、このことは第1電圧VP0が0.5Vrefよりも小さく、ウィンドウ領域WIN1外に位置することを表し、コントローラ160は、スイッチングキャパシタ・セットSCP1のスイッチWP1を切り換え後の状態(即ち、第2状態)に切り換え、今回VP1=VP0+(Vr/2)である。
次に、2回目の逐次反復(即ちk=2)では、コントローラ160がスイッチングキャパシタ・セットSCP2内のスイッチWP2を切り換えて第2電圧VP1を増加させ、これにより第1CDAC120は対応する第2電圧VP2を発生し、ここにVP2=VP1+(Vr/2k)=VP1+(Vr/4)である。次に、比較器140は、2回目の逐次反復(即ちk=2)の第2電圧VP2を比較基準電圧Vrと比較して、第2電圧VP2が比較基準電圧Vrよりも大きいか否かを判定する。第2電圧VP2が比較基準電圧Vrよりも大きい場合、比較器140は、例えば論理値1である第2比較結果CQ2_2を出力する。なお、第2電圧VP2が比較基準電圧Vrよりも大きい場合、このことは第2電圧VP1が0.75Vrefよりも大きく、ウィンドウ領域WIN2内に位置することを表し、コントローラ160は、スイッチングキャパシタ・セットSCP2のスイッチWP2を再び切り換え前の状態(即ち、第1状態)に切り換え、今回VP2=VP1である。これに対し、第2電圧VP2が比較基準電圧Vrよりも小さい場合、比較器140は、例えば論理値0である第2比較結果CQ2_2を出力する。なお、第2電圧VP2が比較基準信号Vrよりも小さい場合、このことは第2電圧VP1が0.75Vrefよりも小さく、ウィンドウ領域WIN2外に位置することを表し、コントローラ160は、スイッチングキャパシタ・セットSCP2のスイッチWP2を切り換え後の状態(即ち、第2状態)に維持し、今回VP2=VP1+(Vr/4)である。なお、第2電圧VP1は、1回目の逐次反復(即ちk=1)の結果(即ち、第2比較結果CQ2_1)に応じて決定され、第2比較結果CQ2_1が例えば論理値1である場合、VP1=VP0であり、第2比較結果CQ2_1画例えば論理値0である場合、VP1=VP0+(Vr/2)である。
SAR ADC100の3回目の逐次反復(即ちk=3)及び4回目の逐次反復(即ちk=4)は、1回目の逐次反復(即ちk=1)及び2回目の逐次反復(即ちk=2)の関係する説明により推論することができ、その詳細は繰り返さない。
以上の説明によれば、コントローラ160が、比較器140の(M+1)回の比較動作の結果(例えば、上述した第1比較結果及び第2比較結果)に応じて、CDAC120の出力をMビットのウィンドウで近似する動作を完了することができることが知られる。
次の表1は、種々の比較結果の順列及び組合せ、対応する符号化、及びSAR ADC100がバイナリ・ウィンドウ機能を実行する際にスイッチングキャパシタ・セットのスイッチを切り換えるか否かをを一覧表にしたものである。詳細には、コード(符号)dkはビットdk1及びビットdk2を有することができ、ビットdk1及びビットdk2のビット値は、第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2に応じて決定することができる。例えば、第1比較結果CQ1が論理値1であり、第2比較結果CQ2が論理値1である場合、ビットdk1のビット値は1であり、ビットdk2のビット値は0であり、そしてコードdkの符号化結果は(1,0)である。第1比較結果CQ1が論理値1であり、第2比較結果CQ2_kが論理値0である場合、ビットdk1のビット値は0であり、ビットdk2のビット値は1であり、コードdkの符号化結果は(0,1)である。第1比較結果CQ1が論理値0であり、第2比較結果CQ2_kが論理値1である場合、ビットdk1のビット値は0であり、ビットdk2のビット値は1であり、コードdkの符号化結果は(0,1)である。第1比較結果CQ1が論理値0であり、第2比較結果CQ2_kが論理値0である場合、ビットdk1のビット値は0であり、ビットdk2のビット値は0であり、コードdkの符号化結果は(0,0)である。
SAR ADC100が図2に示すバイナリ・ウィンドウ機能を実行した後に、5回目の逐次反復(即ちk=5)〜10回目の逐次反復(即ちk=10)では、SAR ADC100は、例えばウィンドウ機能なしのバイナリ(2進)逐次比較アルゴリズムを採用して、スイッチングキャパシタ・セットSCP5〜SCP10のスイッチWP5〜WP10を順次切り換えて、対応する第2比較結果CQ2_5〜CQ2_10を順次得て、上記10回目の逐次反復を終了した後に、コントローラ160は、サンプル・アンド・ホールド動作の第1比較結果CQ1及び上記逐次反復の第2比較結果CQ2_1〜CQ2_10に応じた符号化動作を実行して、アナログ入力信号VIPに対応するデジタル出力信号SDOを発生することができる。例えば、図3に示す加算動作では、符号化されたビットd11、d12、d21、d22、d31、d32、d41、d42を、表1の第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_1〜CQ2_4に対応して取得し、バイナリコード(2進符号)B1〜B10はデジタル出力信号SDOの10ビットであり、バイナリコードB1は最上位ビットであり、バイナリコードB10は最下位ビットである。
詳細には、図3に示す加算動作は加算器によって実現することができ、バイナリコードB6〜B10は、それぞれ第2比較結果CQ2_6〜CQ2_10である。さらに、第1段の加算器(全加算器とすることができる)を採用して、ビットd42と第2比較結果CQ2_5を加算して、出力合計値(即ち、バイナリコードB5)及び第1出力キャリー(桁上げ)を発生することができる。次に、第2段の加算器(全加算器とすることができる)を採用して、ビットd32、ビットd41、及び第1出力キャリーを加算して、出力合計値(即ち、バイナリコードB4)及び第2出力キャリーを発生することができる。その後に、第3段の加算器(全加算器とすることができる)を採用して、ビットd22、ビットd31、及び第2出力キャリーを加算して、出力合計値(即ち、バイナリコードB3)、及び第3出力キャリーを発生することができる。バイナリコードB2、B1の計算方法は、上述したバイナリコードB3またはB4の関係する説明により類推によって推論することができ、その詳細は繰り返さない。
本発明の実施形態では、コントローラ160は、ハードウェア、ファームウェア、あるいはメモリに記憶され、マイクロプロセッサまたはデジタル・シグナル・プロセッサによってロードされて実行されるソフトウェアまたはマシン実行可能なプログラムコードによって実現することができる。コントローラ160をハードウェアによって実現する場合、コントローラ160は単一の集積回路チップによって実現することができ、あるいは複数の回路チップによって実現することができるが、本発明はそれに限定されない。上記複数の回路チップまたは単一の集積回路チップは、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)またはフィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)によって実現することができる。上述したメモリは、例えばランダムアクセスメモリ、リードオンリー(読出し専用)メモリ、またはフラッシュメモリ、等である。
図1、図2、図4A及び図4Bを参照すれば、図4Aは、本発明の実施形態によるコントローラ160の回路構造の一部の概略図であり、この回路構造は4ビットのバイナリ・ウィンドウを実現するために用いられ、図4Bは、図4Aのコントローラ160の信号タイミングの概略図である。まず、コントローラ160はリセット信号RSTを受信することができ、コントローラ160の関係する論理回路のすべてがリセット信号RSTによりリセットされる。次に、コントローラ160は、レディ(準備完了)信号RDY及び比較結果CQ(第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_1〜CQ2_4を含む)を比較器140から受信することができ、レディ信号RDYは比較結果CQが準備完了であることを示すために用いられる。コントローラ160は、シフトレジスタ401〜405、第1レジスタ411〜414、第2レジスタ421〜424、及び多重化回路431〜434を含む。
シフトレジスタ401〜405のリセット端子は、リセット信号RSTを受信する。シフトレジスタ401〜405のクロック端子は、レディ信号RDYを受信する。シフトレジスタ401〜405の入力端子Dは、電源電圧VDDを受ける。シフトレジスタ401〜405内の各段のシフトレジスタ(例えば、第1段のシフトレジスタ401)の出力端子Qは、次段のシフトレジスタ(例えば、シフトレジスタ402)の入力端子Dに結合されている。シフトレジスタ401〜405は、レディ信号RDYによってトリガされて、図4Bに示す信号CK0〜CK4を順次発生することができる。
第1レジスタ411〜414のリセット端子は、リセット信号RSTを受信する。第1レジスタ411〜414のクロック端子は、それぞれ信号CK1〜CK4を受信する。第1レジスタ411〜414及び第2レジスタ421の入力端子Dは、コントローラ160の比較結果入力端子CQに結合されて、第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_1〜CQ2_4を受信する。第1レジスタ411〜414は、それぞれ信号CK1〜CK4によってトリガされて、それぞれ対応する第2比較結果CQ2_1〜CQ2_4をラッチすることができ、それぞれ図4Bの信号DP1〜DP4として示す。第2レジスタ421〜424のリセット端子は、リセット信号RSTを受信する。第2レジスタ421〜424のクロック端子は、それぞれクロック信号CK0〜CK3を受信する。第2レジスタ421〜424は、それぞれ信号CK0〜CK3によってトリガされて、第1比較結果CQ1を順次ラッチすることができ、図4Bの信号DP0、DP0_1、DP0_2、DP0_3として示す。
多重化回路431は、CK0によってトリガされて、信号DP0を第1制御信号SP1として取得することができ、そしてCK1によってトリガされて、信号DP1を第1制御信号SP1として取得することができる。多重化回路432は、信号CK1によってトリガされて、信号DP0_1を第1制御信号SP2として取得することができ、そして信号CK2によってトリガされて、信号DP2を第1制御信号SP2として取得することができる。多重化回路433及び434の動作は、類推によって推論することができる。
まず、時間区間T0では、信号DP0上の第1比較結果CQ1が(第1電圧VP0が比較基準電圧Vrよりも大きいことを示す)論理値1であり、多重化回路431によって出力される第1制御信号SP1が論理値1であるものと仮定し、これによりスイッチングキャパシタ・セットSP1内のスイッチWP1が切り換えられて、第1電圧VP0を減少させる(その減少した振幅は(Vr/2)である)。
時間区間T1において、信号DP1上の第2比較結果CQ2_1も(第1電圧VP0が図2のウィンドウ領域WIN1外に位置することを表す)論理値1である場合、スイッチングキャパシタ・セットSCP1内のスイッチWP1は切り換え後の状態に維持される。これに対し、時間区間T1において、信号DP1上の第2比較結果CQ2_1が(第1電圧VP0が図2のウィンドウ領域WIN1内に位置することを表す)論理値0である場合、多重化回路431によって出力される第1制御信号SP1は論理値0であり、スイッチングキャパシタ・セットSCP1内のスイッチWP1は、再び切り換え前の状態に切り換えられる。
その間に、時間区間T1では、信号DP0_1上の第1比較結果CQ1が論理値1であるので、多重化回路432によって出力される第1制御信号SP2は論理値1であり、スイッチングキャパシタ・セットSCP2内のスイッチWP2が切り換えられて第2電圧VP1を減少させる(その減少した振幅は(Vr/4)である)。
時間区間T2において、信号DP2上の第2比較結果CQ2_2も(第2電圧VP1が図2のウィンドウ領域WIN2外に位置することを表す)論理値1である場合、多重化回路432によって出力される第1制御信号SP2は論理値1であり、スイッチングキャパシタ・セットSCP2内のスイッチWP2は切り換え後の状態に維持される。これに対し、時間区間T2において、信号DP2上の第2比較結果CQ2_2が(第2電圧VP1が図2のウィンドウ領域WIN2内に位置することを表す)論理値0である場合、多重化回路432によって出力される第1制御信号SP2は論理値0であり、スイッチングキャパシタ・セットSCP2内のスイッチWP2は再び切り換え前の状態に切り換えられる。時間区間T3及びT4における動作、及び多重化回路433及び434の動作は類推によって推論することができ、その詳細は繰り返さない。
図5は、本発明の実施形態によるSAR ADCを動作させる方法を例示するフローチャートであり、この方法はMビットのウィンドウ機能を実行するために用いられる。図1及び図5を共に参照すれば、SAR ADC100が動作を開始した後に、ステップ510では、第1CDAC120を利用して、第1アナログ入力信号VIPを受信しサンプリングして第1電圧VP0を発生する。次に、ステップ520では、比較器140を利用して、第1電圧VP0を比較基準電圧Vrと比較して、第1比較結果CQ1を発生する。次に、ステップ530では、コントローラ160を利用して、第1CDAC120のスイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10の切り換え動作を、第1比較結果CQ1に応じて決定する。次に、ステップS540に示すように、複数回の逐次反復のうち少なくとも2回のうちのk回目の逐次反復において、コントローラ160を利用して、第1CDAC120のスイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10内のk番目のスイッチングキャパシタ・セットを第1状態から第2状態に切り換え、これにより第1CDAC120が第2電圧VPkを発生し、比較器140を利用して、第2電圧VPkを比較基準信号Vrと比較して、第2比較結果CQ2_kを得る。次に、ステップS550では、コントローラ160を利用して、k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び第1状態に切り換えるか否かを、第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_kに応じて決定する。
図5及び図6を共に参照すれば、図6は、本発明の実施形態による、図5のステップS530、S540及びS550の詳細なステップを例示するフローチャートである。まず、ステップ531では、コントローラ160がkを1に設定する。次に、ステップS532では、コントローラ160が、第1比較結果CQ1に応じて、第1電圧VP0の電圧値VP(0)が比較基準電圧Vrの電圧値よりも大きいか否かを判定して、逐次反復を開始する。
ステップS532の判定結果が肯定(「はい」)である(例えば、第1比較結果CQ1が論理値1である)場合、ステップS542を実行し、この実行によりコントローラ160を利用して、スイッチングキャパシタSCPkのスイッチWPkを切り換え、これにより第1CDAC120は減少した第2電圧VPkを発生し、その電圧値VP(k)は次式(1)のように示される。
次に、ステップS544では、比較器140を利用して、第2電圧VPkの電圧値VP(k)を比較基準電圧Vrの電圧値と比較して、対応する第2比較結果CQ2_kを得る。その後に、ステップS551では、コントローラ160が、第2比較結果CQ2_kに応じて、第2電圧VPkの電圧値VP(k)が比較基準電圧Vrの電圧値よりも大きいか否かを判定する。ステップS551の判定結果が否定(「いいえ」)である(例えば、第2比較結果CQ2_kが論理値1である)場合、ステップS552を実行し、この実行によってコントローラ160を利用して、スイッチングキャパシタ・セットSCPkのスイッチWPkを切り換え後の状態に維持し、これにより、第1CDAC120によって出力される第2電圧VPkの電圧値VP(k)は式(1)のように示される。ステップS551の判定結果が否定である(例えば第2比較結果CQ2_kが論理値0である)場合、ステップS553を実行し、この実行によりコントローラ160を利用して、スイッチングキャパシタ・セットSCPkのスイッチWPkを切り換え前の状態に切り換え、これにより、第1CDAC120によって出力される第2電圧VPkの電圧値VP(k)は次式(2)のように示される。
VP(k)=VP(k-1) ...(2)
ステップS5541では、コントローラ160がk=k+1を設定することができ、ステップS5542では、kがM(即ち、ウィンドウのビット数)よりも大きいか否かを判定する。ステップS5542の判定結果が否定である場合、ステップS542に戻って次回の逐次反復を実行する。ステップS5542の判定結果が肯定である場合、このことはSAR ADC100がMビット・ウィンドウの動作を完了したことを表す。
一方、ステップS532の判定結果が否定である(例えば、第1比較結果CQ1が論理値0である場合)、ステップS546を実行し、この実行によりコントローラ160を利用して、スイッチングキャパシタ・セットSCPkのスイッチWPkを切り換え、これにより第1CDAC120は増加した第2電圧VPkを発生し、その電圧値VP(k)は次式(3)のように示される。
次に、ステップS548では、比較器140を利用して、第2電圧VPkの電圧値VP(k)を比較基準電圧Vrの電圧値と比較して、対応する第2比較結果CQ2_kを得る。その後に、ステップS555では、コントローラ160が、第2比較結果CQ2_kに応じて、第2電圧VPkの電圧値VP(k)が比較基準電圧Vrの電圧値よりも大きいか否かを判定する。ステップS555の判定結果が肯定である(例えば、第2比較結果CQ2_kが論理値1である)場合、ステップS556を実行し、この実行によりコントローラ160を利用して、スイッチングキャパシタ・セットSCPkのスイッチWPkを再び切り換え前の状態に切り換え、これにより、第1CDAC120によって出力される第2電圧VPkの電圧値VP(k)は式(2)のように示される。ステップS555の判定結果が否定である(例えば、第2比較結果CQ2_kが論理値0である)場合、ステップS557を実行し、この実行によりコントローラ160を利用して、スイッチングキャパシタ・セットSCPkのスイッチWPkを切り換え後の状態に維持し、これにより、第1CDAC120によって出力される第2電圧VPkの電圧値VP(k)は式(3)のように示される。
次に、ステップS5581では、コントローラ160がk=k+1を設定し、ステップS5582では、kがM(即ち、ウィンドウのビット数)よりも大きいか否かを判定する。ステップS5582の判定結果が否定である場合、ステップS546に戻って次回の逐次反復を実行する。ステップS5582の判定結果が肯定である場合、このことはSAR ADC100がMビット・ウィンドウの動作を完了したことを表す。
本実施形態のSAR ADCを動作させる方法の他の詳細についての十分な指示及び推奨は、図1〜図4の実施形態より学習することができるので、その詳細は繰り返さない。
図7を参照すれば、図7は本発明の他の実施形態によるSAR ADC700の回路ブロック概略図である。SAR ADC700は差動入力型ADCである。SAR ADC700は、差動対信号(第1アナログ入力信号VIP及び第2アナログ入力信号VINを含む)をデジタル出力信号SDOに変換するために用いられ、デジタル出力信号SDOは、最上位ビット(MSB)から最下位ビット(LSB)まで数えてNビットを有し、ここにNは正の整数である。簡単のため、例としてNは10であるものと仮定し、Nが他の正の整数である他の実施形態は類推によって推論することができる。
SAR ADC700は、第1CDAC720、第2CDAC780、比較器740(シングル・コンパレータ)及びコントローラ760を含む。第1CDAC720、比較器740、及びコントローラ760の構造は、図1のそれぞれ第1CDAC120、比較器140、及びコントローラ160の構造と同様であり、図1に関係する説明を参照して推論することができ、その詳細は繰り返さない。
第2CDAC780は、サンプリング・スイッチ781及びスイッチングキャパシタ・セットSCN1〜SCN10を含むことができる。第2CDAC780は、1つの時点で、第2アナログ入力信号VINを、サンプリング・スイッチ781を通して受信しサンプリングして第3電圧VN0を発生する。サンプリング・スイッチ781は、例えばサンプリング・クロック信号CLKSによって制御されるブートストラップ・スイッチである。第2CDAC780は、複数の第2制御信号SN1〜SN10によって制御されて、それぞれスイッチングキャパシタ・セットSCN1〜SCN10の切り換え動作を制御する。詳細には、スイッチングキャパシタ・セットSCNiはキャパシタCNi及びスイッチWNiを含むことができ、ここにiは1から10までの整数である。キャパシタCN1〜CN10の第1端は比較器740の反転入力端子に結合され、キャパシタCN1〜CN10の第2端は、対応するスイッチWN1〜WN10により第1基準電圧Vrefと接地電圧GNDとの間で切り換えられる。スイッチWN1〜WN10は、それぞれ第2制御信号SN1〜SN10によって制御される。キャパシタCN1〜CN8の静電容量は、それぞれキャパシタCN2〜CN9の静電容量の2倍であり、キャパシタCN9の静電容量はキャパシタCN10の静電容量に等しい。
動作を考慮すれば、比較器740は、第1電圧VP0を第1CDAC720から受け、第3電圧VN0を第2CDAC780から受ける。比較器740は、比較クロック信号CLKCによって制御されて、第1電圧VP0と第3電圧VN0との差をゼロ交差点の値と比較して、第1比較結果CQ1を発生する。特に、コントローラ760は、第1比較結果CQ1に応じて、第1制御信号SP1〜SP10及び第2制御信号SN1〜SN10を発生して、それぞれスイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10及びスイッチングキャパシタ・セットSCN1〜SCN10の切り換え動作を制御する。
さらに、コントローラ760はバイナリ・ウィンドウ機能を有する。コントローラ760は、比較器740の出力(即ち、第1比較結果CQ1)に応じて、スイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10のうち少なくとも1つ、及びスイッチングキャパシタ・セットSCN1〜SCN10のうち少なくとも1つの切り換え動作を決定して、第1CDAC720の出力及び第2CDAC780の出力を上記バイナリ・ウィンドウで近似することができ、上記バイナリ・ウィンドウはMビットのウィンドウであり、MはN以下の正の整数である。詳細には、SAR ADC700のM回の逐次反復のうちk回目の逐次反復では(kはM以下である)、コントローラ760がスイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10のうちk番目のスイッチングキャパシタ・セットSCPkを(例えば、第1状態から第2状態に)切り換え、これにより第1CDAC720は対応する第2電圧VPkを発生する。さらに、コントローラ760はスイッチングキャパシタ・セットSCN1〜SCN10のうちk番目のスイッチングキャパシタ・セットSCNkを(例えば、第1状態から第2状態に)切り換え、これにより第2CDAC780は対応する第4電圧VNkを発生する。次に、比較器740は、k回目の逐次反復の第2電圧VPkと第4電圧VNkとの差をゼロ交差点の値(例えば、0ボルト)と比較して、対応する第2比較結果CQ2_kを発生することができる。コントローラ760は、第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_kに応じて、ウィンドウ領域WINkを規定(または決定)することができる。さらに、コントローラ760は、第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_kに応じて、第1CDAC720のk番目のスイッチングキャパシタ・セットSCPk及び第2CDAC780のk番目のスイッチングキャパシタ・セットSCNkを、再び第1状態(即ち、切り換え前の状態)に切り換えるか、k番目のスイッチングキャパシタ・セットSCPkを第2状態(即ち、切り換え後の状態)に維持するかを決定することができる。
図7及び図8を参照すれば、図8は、本発明の他の実施形態による、バイナリ・ウィンドウ機能を実行する差動入力型SAR ADCの切り換えメカニズムの概略図であり、横軸は時間を表し、縦軸は、第1CDAC720の出力電圧と第2CDAC780の出力電圧との差(即ち、比較器740の差動入力電圧)を表す。簡単のため、例としてMは4に等しい(即ち、バイナリ・ウィンドウが4ビットのウィンドウである)ものと仮定し、Mが他の正の整数である実施形態は類推によって推論することができる。バイナリ・ウィンドウが4ビットのウィンドウであることに基づき、図7に示すように、4つのウィンドウ・レジメ、即ち点線で囲んだWIN1〜WIN4が、それぞれ1回目の逐次反復(即ちk=1)〜4回目の逐次反復(即ちk=4)において示される。
まず、サンプル・アンド・ホールド動作(即ちk=0)では、第1CDAC720が、サンプリングクロック信号CLKSによりサンプリング・スイッチ121を制御して、第1アナログ入力信号VIPを受信しサンプリングして第1電圧VP0を発生し、第2CDAC780が、サンプリングクロック信号CLKSによりサンプリング・スイッチ781を制御して、第2アナログ入力信号VINを受信しサンプリングして第3電圧VN0を発生する。なお、第1入力信号VIP及び第2アナログ入力信号VINの振幅は、例えば共に第1基準電圧Vrefに等しく、第1アナログ入力信号VIP及び第2アナログ入力信号VINのコモンモード電圧は、例えば共に同じであり、そして第1アナログ入力信号VIPと第2アナログ入力信号VINとの位相差は、例えば180度である。比較器740は、比較クロック信号CLKCによって制御されて、第1電圧VP0と第3電圧VN0との差がゼロ交差点の値よりも大きいか否かを判定して、第1比較結果CQ1を発生する。次に、1回目の逐次反復(即ちk=1)では、コントローラ760が、第1比較結果CQ1に応じて第1制御信号SP1及び第2制御信号SN1を発生して、スイッチングキャパシタ・セットSCP1及びSCN1の切り換え動作を制御することができる。第1電圧VP0と第3電圧VN0との差がゼロ交差点の値よりも大きい状況(即ち、VP0−VN0>0)を、まず以下に説明する。
サンプル・アンド・ホールド動作(即ちk=0)では、第1電圧VP0と第3電圧VN0との差がゼロ交差点の値よりも大きい場合、比較器740は、例えば論理値1である第1比較結果CQ1を出力することができる。従って、1回目の逐次反復(即ちk=1)では、コントローラ760がスイッチングキャパシタ・セットSCP1のスイッチWP1を切り換えて第1電圧VP0を減少させ、これにより第1CDAC720は対応する第2電圧VP1を発生し、ここにVP1=VP0−(Vref/2)である。その間に、コントローラ760はスイッチングキャパシタ・セットSCN1のスイッチWN1を切り換えて第3電圧VN0を増加させ、これにより第2CDAC780は対応する第4電圧VN1を発生し、ここにVN1=VN0+(Vref/2)である。次に、比較器740は、1回目の逐次反復(即ちk=1)の第2電圧VP1と第4電圧VN1とを比較して、第2電圧VP1と第4電圧VN1との差がゼロ交差点の値よりも大きいか否かを判定する。第2電圧VP1と第4電圧VN1との差がゼロ交差点の値よりも大きい場合、比較器740は、例えば論理値1である第2比較結果CQ2_1を出力する。なお、第2電圧VP1と第4電圧VN1との差がゼロ交差点よりも大きい場合、このことは、第1電圧VP0と第3電圧VN0との差がVrefよりも大きく、ウィンドウ領域WIN1外に位置することを表し、コントローラ760は、スイッチングキャパシタ・セットSCP1のスイッチWP1及びスイッチングキャパシタ・セットSCN1のスイッチWN1を切り換え後の状態に維持し、今回、第2電圧VP1と第4電圧VN1との差はVP1=VN1=[VP0−(Vref/2)]−[VN0+(Vref/2)]=(VP0−VN0)−Vrefである。これに対し、第2電圧VP1と第4電圧VN1との差がゼロ交差点の値よりも小さい場合、比較器740は、例えば論理値0である第2比較結果CQ2_1を出力する。なお、第2電圧VP1と第4電圧VN1との差がゼロ交差点の値よりも小さい場合、このことは、第1電圧VP0と第3電圧VN0との差がVrefよりも小さく、ウィンドウ領域WIN1内に位置することを意味し、コントローラ760は、スイッチングキャパシタ・セットSCP1のスイッチWP1及びスイッチングキャパシタ・セットSCN1のスイッチWN1を再び切り換え前の状態に切り換え、今回、第2電圧VP1と第4電圧VN1との差はVP1−VN1=VP0−VN0である。
次に、2回目の逐次反復(即ちk=2)では、コントローラ760がスイッチングキャパシタ・セットSCP2のスイッチWP2を切り換えて第2電圧VP1を減少させ、これにより第1CDAC720は対応する第2電圧VP2を発生し、ここにVP2=VP1−(Vref/4)である。その間に、コントローラ760は、スイッチングキャパシタ・セットSCN2のスイッチWN2を切り換えて第4電圧VN2を増加させ、これにより第2CDAC780は対応する第4電圧VN2を発生し、ここにVN2=VN1+(Vref/4)である。次に、比較器740は、2回目の逐次反復(即ちk=2)の第2電圧VP2と第4電圧VN2とを比較して、第2電圧VP2と第4電圧VN2との差がゼロ交差点の値よりも大きいか否かを判定する。第2電圧VP2と第4電圧VN2との差がゼロ交差点の値よりも大きい場合、比較器740は、例えば論理値1である第2比較結果CQ2_2を出力する。なお、第2電圧VP2と第4電圧VN2との差がゼロ交差点の値よりも大きい場合、このことは、第2電圧VP1と第4電圧VN1との差が0.5Vrefよりも大きく、ウィンドウ領域WIN2外に位置することを表し、コントローラ760は、スイッチングキャパシタ・セットSCP2のスイッチWP2及びスイッチングキャパシタ・セットSCN2のスイッチWN2を切り換え後の状態に維持し、今回VP2=VN2=[VP1−(Vref/4)]−[VN1+(Vref/4)]=(VP1−VN1)−0.5Vrefである。これに対し、第2電圧VP2と第4電圧VN2との差がゼロ交差点よりも小さい場合、比較器740は、例えば論理値0である第2比較結果CQ2_2を出力する。なお、第2電圧VP2と第4電圧VN2との差がゼロ交差点よりも小さい場合、このことは、第2電圧VP1と第4電圧VN1との差が0.5Vrefよりも小さくウィンドウ領域WIN2内に位置することを表し、コントローラ760は、スイッチングキャパシタ・セットSCP2のスイッチWP2及びスイッチングキャパシタ・セットSCN2のスイッチWN2を再び切り換え前の状態に切り換え、今回VP2−VN2=(VP1−VN1)である。
3回目の逐次反復(即ちk=3)及び4回目の逐次反復(即ちk=4)における第1CDAC720及び第2CDAC780の切り換え動作は、1回目の逐次反復(即ちk=1)及び2回目の逐次反復(即ちk=2)の関係する説明より推論することができ、その詳細は繰り返さない。なお、第1電圧VP0と第3電圧VN0との差がゼロ交差点の値よりも大きい場合、コントローラ760は、第1CDAC720及び第2CDAC780の切り換え動作を、第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_kに応じて制御する。
一方、第1電圧VP0と第3電圧VN0との差がゼロ交差点の値よりも小さい状況下では、コントローラが第1CDAC720及び第2CDAC780の切り換え動作を、第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_kに応じて制御し、その詳細は、上述した説明により推論することができ、繰り返さない。
図9は、本発明の他の実施形態による、SAR ADCを動作させる方法を例示するフローチャートであり、この方法はMビットのウィンドウ機能を実行するために用いられる。図7及び図9を共に参照すれば、SAR ADC700が動作を開始した後に、ステップS910では、第1CDAC720を利用して、第1アナログ入力信号VIPを受信しサンプリングして第1電圧VP0を発生し、第2CDAC780を利用して第2アナログ入力信号VINを受信しサンプリングして第3電圧VN0を発生する。次に、ステップS920では、比較器740を利用して、第1電圧VP0と第3電圧VN0との差をゼロ交差点の値と比較して、第1比較結果CQ1を発生する。次に、ステップS930では、コントローラ760を利用して、第1CDAC720のスイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10及び第2CDAC780のスイッチングキャパシタ・セットSCN1〜SCN10の切り換え動作を、第1比較結果CQ1に応じて決定する。次に、ステップS940に示すように、複数回の逐次反復のうち少なくとも2回のうちのk回目の逐次反復において、コントローラ760を利用して、第1CDAC720のスイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10内のk番目のスイッチングキャパシタ・セットを第1状態から第2状態に切り換え、これにより第1CDAC720が第2電圧VPkを発生し、CDAC780のスイッチングキャパシタ・セットSCN1〜SCN10内のk番目のスイッチングキャパシタ・セットを第1状態から第2状態に切り換え、これにより第2CDAC780が第4電圧VNkを発生し、比較器740を利用して、第2電圧VPkと第4電圧VNkとの差をゼロ交差点の値と比較して、比較結果CQ2_kを得る。次に、ステップS950では、コントローラ760を利用して、第1CDAC720のk番目のスイッチングキャパシタ・セット及びCDAC780のk番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び第1状態に切り換えるか否かを、第1比較結果CQ1及び第2比較結果CQ2_kに応じて決定する。
図9及び図10を共に参照すれば、図10は、本発明の実施形態による、図9のステップS930、S940及びS950の詳細なステップを例示するフローチャートである。まず、ステップS931では、コントローラ760がkを1に設定する。次に、ステップS932では、コントローラ760が、第1電圧VP0と第3電圧VN0との差がゼロ交差点の値よりも大きいか否かを、第1比較結果CQ1に応じて判定して、逐次反復を開始する。
ステップS932の判定結果が肯定である(例えば、第1比較結果が論理値1である)場合、ステップS942を実行し、この実行によりコントローラ760を利用してスイッチングキャパシタ・セットSCPkのスイッチWPkを切り換え、これにより第1CDAC720は減少した第2電圧VPkを発生し、その電圧値VP(k)は上記の式(1)のように示される。その間に、コントローラ760を利用してスイッチングキャパシタ・セットSCNkのスイッチWNkを切り換え、これにより第2CDAC780は増加した第4電圧VNkを発生し、その電圧値VN(k)は次式(4)のように示される。
次に、ステップS944では、比較器740を利用して、第2電圧VPkと第4電圧VNkとの差をゼロ交差の値と比較して、対応する第2比較結果CQ2_kを得る。その後に、ステップS951では、コントローラ760が、第2電圧VPkと第4電圧VNkとの差がゼロ交差点の値よりも大きいか否かを、第2比較結果CQ2_kに応じて判定する。ステップS951の判定結果が肯定である(例えば、第2比較結果CQ2_kが論理値1である)場合、ステップS952を実行し、この実行によりコントローラ760を利用して、スイッチングキャパシタ・セットSCPkのスイッチWPk及びスイッチングキャパシタ・セットSCNkのスイッチWNkを切り換え後の状態に維持し、これにより、第1CDAC720によって出力される第2電圧VPkの電圧値VP(k)は式(1)のように示され、第2CDAC780によって出力される第4電圧VNkの電圧値VN(k)は式(4)のように示される。ステップS951の判定結果が否定である(例えば、第2比較結果CQ2_kが論理値0である)場合、ステップS953を実行し、この実行によりコントローラ760を利用して、スイッチングキャパシタ・セットSCPkのスイッチWPk及びスイッチングキャパシタ・セットSCNkのスイッチWNkを再び切り換え前の状態に切り換え、これにより、第1CDAC720によって出力される第2電圧VPkの電圧値VP(k)は上記の式(2)のように示され、第2CDAC780によって出力される第4電圧VNkの電圧値VN(k)は次式(5)のように示される。
VN(k)=VN(k-1) ...(5)
次に、ステップS9541では、コントローラ760がk=k+1を設定することができ、ステップS9542では、kがM(即ち、ウィンドウのビット数)よりも大きいか否かを判定する。ステップS9452の判定結果が否定である場合、ステップS942に戻って次回の逐次反復を実行する。ステップS9542の判定結果が肯定である場合、このことはSAR ADC700がMビット・ウィンドウの動作を完了したことを表す。
一方、ステップS932の判定結果が否定である(例えば、第1比較結果CQ1が論理値0である)場合、ステップS946を実行し、この実行によりコントローラ760を利用して、スイッチングキャパシタ・セットSCPkのスイッチWPkを切り換え、これにより第1CDAC720は増加した第2電圧VPkを発生し、その電圧値VP(k)は上記の式(3)のように示される。その間に、コントローラ760を利用して、スイッチングキャパシタ・セットSCNkのスイッチWNkを切り換え、これにより第2CDAC780は減少した第4電圧VNkを発生し、その電圧値VN(k)は次式(6)のように示される。
次に、ステップS948では、比較器740を利用して、第2電圧VPkと第4電圧VNkとの差をゼロ交差点の値と比較して、対応する第2比較結果CQ2_kを得る。その後に、ステップS955では、コントローラ760が、第2電圧VPkと第4電圧VNkとの差がゼロ交差点の値より大きいか否かを、第2比較結果CQ2_kに応じて判定することができる。ステップS955の判定結果が肯定である(例えば、第2比較結果CQ2_kが論理値1である)場合、ステップS956を実行し、この実行によりコントローラ760を利用して、スイッチングキャパシタ・セットSCNkのスイッチWPk及びスイッチングキャパシタ・セットSCNkのスイッチWNkを再び切り換え前の状態に切り換え、これにより、第1CDAC720によって出力される第2電圧VPkの電圧値VP(k)は式(2)のように示され、第2CDAC780によって出力される第4電圧VNkの電圧値VN(k)は式(5)のように示される。ステップS955の判定結果が否定である(例えば、第2比較結果CQ2_kが論理値0である)場合、ステップS957を実行し、この実行によりコントローラ760を利用して、スイッチングキャパシタ・セットSCPkのスイッチWPk及びスイッチングキャパシタ・セットSCNkのスイッチWNkを切り換え後の状態に維持し、これにより、CDAC720によって出力される第2電圧VPkの電圧値VP(k)は式(3)のように示され、第2CDAC780によって出力される第4電圧VNkは式(6)のように示される。
次に、ステップS9581では、コントローラ760がk=k+1を設定することができ、ステップS9582では、kがM(即ち、ウィンドウのビット数)よりも大きいか否かを判定する。ステップS9582の判定結果が否定である場合、ステップS946に戻って次回の逐次反復を実行する。ステップS9582の判定結果が肯定である場合、このことはSAR ADC700がMビット・ウィンドウの動作を完了したことを表す。
さらに、本実施形態のSAR ADC700を動作させる方法の他の詳細についての十分な指示及び推奨は、図1〜図8の実施形態より学習することができるので、その詳細は繰り返さない。
図11A及び図11Bを共に参照すれば、図11Aは、バイナリ・ウィンドウの動作を採用しないSAR ADCの積分非線形性の概略図であり、図11Bは、本発明の実施形態によるSAR ADCの積分非線形性の概略図であり、これらの図では、横軸はSAR ADCの出力信号のデジタルコード(12ビット)を表し、縦軸は、デジタルコードの各々に対応する積分非線形性の標準偏差を表す。図11A及び図11Bによれば、バイナリ・ウィンドウの動作により、CDAC内では、MSBに対応する少なくとも1つのスイッチングキャパシタ・セット(例えば、図7びスイッチングキャパシタ・セットSCP1、SCN1)を切り換える機会が減少する。このようにして、SAR ADCの積分非線形性が改善される。
さらに、上述したように、本発明の図1の実施形態のSAR ADC100では、コントローラ160が、シングル・コンパレータ140の(M+1)回の比較動作の結果により、第1CDAC120の出力をMビットのウィンドウで近似することができる。詳細には、図12は、本発明のさらに他の実施形態による、SAR ADCを動作させる方法を例示するフローチャートであり、この方法はMビットのウィンドウ機能を実行するために用いられる。図1及び図12を共に参照すれば、SAR ADC100が動作を開始した後に、ステップS1210では、第1CDAC120を利用して、第1アナログ入力信号VIPを受信しサンプリングして、第1CDAC120の複数のスイッチングキャパシタ・セットSCP1〜SCP10の切り換え動作を、複数の第1制御信号SP1〜SP10のそれぞれに応じて制御する。次に、ステップS1220では、比較器140を利用して、第1CDAC120の出力を比較基準電圧Vrと比較する。次に、ステップS1230では、コントローラ160を利用して、第1制御信号SP1〜SP10及びデジタル出力信号SDOを、比較器140の出力に応じて発生する。次に、ステップS1240に示すように、コントローラ160を利用して、比較器140の出力に応じて、第1CDAC120の出力をMビットのウィンドウで近似する。次に、ステップS1250では、コントローラ160を利用して、比較器140の(M+1)回の比較動作の結果に応じて、第1CDAC120の出力をMビットのウィンドウで近似する動作を完了する。動的な電力消費を考慮すれば、SAR ADCの動的な電力消費は、その内部の比較器の数、及びこれらの比較器の比較動作の回数に比例する。従って、本発明のSAR ADCは、より少数の比較器、及びより少ない比較動作の回数という特徴を有し、これにより、同じ動作速度の下では、本発明のSAR ADCの動的な電力消費を効果的に減少させて電力節減効果を実現することができる。同様に、同じ動的な電力消費の下では、本発明のSAR ADCの動作速度を効果的に増加させることができる。
本発明の実施形態によって提供される、バイナリ・ウィンドウ機能を有するSAR ADC及びその動作方法は、その動作速度を向上させ動的な電力消費を減少させることができるだけでなく、そのCDACの積分非線形性を改善することもできる。
本発明の範囲または精神から逸脱することなしに、本発明の構造に種々の変更及び変形を加えることができることは、当業者にとって明らかである。以上のことを考慮すれば、本発明の変更及び変形が以下の特許請求の範囲及びその等価物の範囲内に入るのであれば、本発明はこれらの変更及び変形をカバーすることを意図している。
次に、2回目の逐次反復(即ちk=2)では、コントローラ760がスイッチングキャパシタ・セットSCP2のスイッチWP2を切り換えて第2電圧VP1を減少させ、これにより第1CDAC720は対応する第2電圧VP2を発生し、ここにVP2=VP1−(Vref/4)である。その間に、コントローラ760は、スイッチングキャパシタ・セットSCN2のスイッチWN2を切り換えて第4電圧VN2を増加させ、これにより第2CDAC780は対応する第4電圧VN2を発生し、ここにVN2=VN1+(Vref/4)である。次に、比較器740は、2回目の逐次反復(即ちk=2)の第2電圧VP2と第4電圧VN2とを比較して、第2電圧VP2と第4電圧VN2との差がゼロ交差点の値よりも大きいか否かを判定する。第2電圧VP2と第4電圧VN2との差がゼロ交差点の値よりも大きい場合、比較器740は、例えば論理値1である第2比較結果CQ2_2を出力する。なお、第2電圧VP2と第4電圧VN2との差がゼロ交差点の値よりも大きい場合、このことは、第2電圧VP1と第4電圧VN1との差が0.5Vrefよりも大きく、ウィンドウ領域WIN2外に位置することを表し、コントローラ760は、スイッチングキャパシタ・セットSCP2のスイッチWP2及びスイッチングキャパシタ・セットSCN2のスイッチWN2を切り換え後の状態に維持し、今回VP2=VN2=[VP1−(Vref/4)]−[VN1+(Vref/4)]=(VP1−VN1)−0.5Vrefである。これに対し、第2電圧VP2と第4電圧VN2との差がゼロ交差点よりも小さい場合、比較器740は、例えば論理値0である第2比較結果CQ2_2を出力する。なお、第2電圧VP2と第4電圧VN2との差がゼロ交差点より小さい場合、このことは、第2電圧VP1と第4電圧VN1との差が0.5Vrefよりも小さくウィンドウ領域WIN2内に位置することを表し、コントローラ760は、スイッチングキャパシタ・セットSCP2のスイッチWP2及びスイッチングキャパシタ・セットSCN2のスイッチWN2を再び切り換え前の状態に切り換え、今回VP2−VN2=(VP1−VN1)である。

Claims (16)

  1. 第1アナログ入力信号をデジタル出力信号に変換する逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器であって、
    前記第1アナログ入力信号を受信しサンプリングして第1電圧を発生するように構成された第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器と、
    前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器に結合されて前記第1電圧を受け、前記第1電圧を比較基準電圧と比較して第1比較結果を発生する比較器と、
    前記比較器及び前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器に結合され、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の複数のスイッチングキャパシタ・セットの切り換え動作を、前記第1比較結果に応じて決定するように構成されたコントローラとを具え、
    複数回の逐次反復のうち少なくとも2回のうちのk回目の逐次反復において、前記コントローラが前記複数のスイッチングキャパシタ・セット内のk番目のスイッチングキャパシタ・セットを第1状態から第2状態に切り換え、これにより前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器が第2電圧を発生し、前記比較器が該第2電圧を前記比較基準電圧と比較して第2比較結果を発生し、ここにkは正の整数であり、
    前記コントローラが、ウィンドウ領域を定め、前記第1比較結果及び前記第2比較結果に応じて、前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換えるか否かを判定する、逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器。
  2. 前記第1比較結果が、前記第1電圧が前記比較基準電圧よりも大きいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧が前記比較基準電圧よりも大きいことを表す際に、前記コントローラが前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを前記第2状態に維持し、あるいは、
    前記第1比較結果が、前記第1電圧が前記比較基準電圧よりも小さいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧が前記比較基準電圧よりも小さいことを表す際に、前記コントローラが前記k番目のスイッチイングキャパシタ・セットを前記第2状態に維持する、請求項1に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器。
  3. 前記第2比較結果及び前記第1比較結果が、前記第1電圧及び前記第2電圧の一方が前記比較基準電圧よりも大きく、前記第1電圧及び前記第2電圧の他方が前記比較基準電圧よりも小さいことを表す際に、前記コントローラが前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換える、請求項1に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器。
  4. 前記逐次反復の全回数を完了した後に、前記コントローラが、前記逐次反復の各回における前記第1比較結果及び前記第2比較結果に応じて前記デジタル出力信号を発生する、請求項1に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器。
  5. 前記比較基準電圧がゼロ交差点の値であり、前記逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器が、
    前記比較器及び前記コントローラに結合され、第2アナログ入力信号を受信しサンプリングして第3電圧を発生するように構成された第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器をさらに具え、前記第2アナログ入力信号と前記第1アナログ入力信号は差動対信号であり、
    前記比較器が、前記第1電圧と前記第3電圧との差を前記ゼロ交差点の値と比較して前記第1比較結果を得て、前記コントローラが、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記スイッチングキャパシタ・セットの切り換え動作、及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の複数のスイッチングキャパシタ・セットの切り換え動作を、前記第1比較結果に応じて決定し、
    前記少なくとも2回の逐次反復のうちの前記k回目の逐次反復において、前記コントローラが、前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記スイッチングキャパシタ・セット内のk番目のスイッチングキャパシタ・セットを前記第1状態から前記第2状態に切り換え、これにより前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器が第4電圧を発生し、前記比較器が、前記第2電圧と前記第4電圧との差を前記ゼロ交差点の値と比較して前記第2比較結果を得て、
    前記コントローラが、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セット及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換えるか否かを、前記第1比較結果及び前記第2比較結果に応じて決定する、請求項1に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器。
  6. 前記第1比較結果が、前記第1電圧と前記第3電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも大きいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧と前記第4電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも大きいことを表す際に、前記コントローラが、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セット及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを、前記第2状態に維持し、あるいは、
    前記第1比較結果が、前記第1電圧と前記第3電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも小さいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧と前記第4電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも小さいことを表す際に、前記コントローラが、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セット及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを、前記第2状態に維持する、請求項5に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器。
  7. 前記第1比較結果が、前記第1電圧と前記第3電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも大きいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧と前記第4電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも小さいことを表す際に、前記コントローラが、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セット及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを、再び前記第1状態に切り換え、あるいは、
    前記第1比較結果が、前記第1電圧と前記第3電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも小さいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧と前記第4電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも大きいことを表す際に、前記コントローラが、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セット及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを、再び前記第1状態に切り換える、請求項5に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器。
  8. 第1アナログ入力信号をデジタル出力信号に変換するように構成された逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器であって、
    前記第1アナログ入力信号を受信してサンプリングするように構成された第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器であって、複数の第1制御信号によって制御されて、当該第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の複数のスイッチンングキャパシタ・セットのそれぞれの切り換え動作を制御する第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器と、
    前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器に結合され、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の出力を比較基準電圧と比較する比較器と、
    前記比較器及び前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器に結合され、前記比較器の出力に応じて前記第1制御信号及び前記デジタル出力信号を発生するように構成されたコントローラとを具え、
    前記コントローラは、前記比較器の出力に応じて、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の出力をMビットのウィンドウで近似し、前記コントローラは、前記比較器の(M+1)回の比較動作の結果に応じて、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の出力をMビットのウィンドウで近似する動作を完了し、ここにMは正の整数である、逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器。
  9. 前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器が、前記アナログ入力信号をサンプリングして第1電圧を発生し、前記比較器が、前記第1電圧を比較基準電圧と比較して第1比較結果を発生し、前記コントローラが、前記第1比較結果に応じて前記第1制御信号を発生し、
    M回の逐次反復のうちk回目の逐次反復において、前記コントローラが、前記スイッチングキャパシタ・セット内のk番目のスイッチングキャパシタ・セットを第1状態から第2状態に切り換え、これにより前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器が第2電圧を発生し、前記比較器が、前記第2電圧を前記比較基準電圧と比較して第2比較結果を発生し、ここにkはM以下であり、
    前記コントローラが、ウィンドウ領域を定め、前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換えるか否かを、前記第1比較結果及び前記第2比較結果に応じて決定する、請求項8に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器。
  10. 第1アナログ入力信号をデジタル出力信号に変換するように構成された逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器を動作させる方法であって、
    第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器によって、前記第1アナログ入力信号を受信しサンプリングして第1電圧を発生するステップと、
    比較器によって、前記第1電圧を比較基準電圧と比較して第1比較結果を発生するステップと、
    コントローラによって、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の複数のスイッチングキャパシタ・セットの切り換え動作を、前記第1比較結果に応じて決定するステップと、
    複数回の逐次反復のうち少なくとも2回のうちのk回目の逐次反復において、前記コントローラによって、前記スイッチングキャパシタ・セット内のk番目のスイッチングキャパシタ・セットを第1状態から第2状態に切り換え、これにより前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器が第2電圧を発生し、前記比較器によって、前記第2電圧を比較基準電圧と比較して第2比較結果を得るステップであって、kが正の整数であるステップと、
    前記コントローラによって、ウィンドウ領域を定め、前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換えるか否かを、前記第1比較結果及び前記第2比較結果に応じて決定するステップと
    を含む、逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器の動作方法。
  11. 前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換えるか否かを、前記第1比較結果及び前記第2比較結果に応じて決定するステップが、
    前記第1比較結果が、前記第1電圧が前記比較基準電圧よりも大きいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧が前記比較基準電圧よりも大きいことを表す際に、前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを前記第2状態に維持し、あるいは、
    前記第1比較結果が、前記第1電圧が前記比較基準電圧よりも小さいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧が前記比較基準電圧よりも小さいことを表す際に、前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを前記第2状態に維持するステップを含む、請求項10に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器の動作方法。
  12. 前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換えるか否かを、前記第1比較結果及び前記第2比較結果に応じて決定するステップが、
    前記第2比較結果及び前記第1比較結果が、前記第1電圧及び前記第2電圧の一方が前記比較基準電圧よりも大きく、前記第1電圧及び前記第2電圧の他方が前記比較基準電圧よりも小さいことを表す際に、前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換えるステップを含む、請求項10に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器の動作方法。
  13. 前記逐次反復の全回数を完了した後に、前記コントローラによって、前記第1アナログ入力信号に対応する前記デジタル出力信号を、前記逐次反復の各回における前記第1比較結果及び前記第2比較結果に応じて発生するステップをさらに含む、請求項10に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器の動作方法。
  14. 第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器によって、第2アナログ入力信号を受信して第3電圧を発生するステップであって、前記第2アナログ入力電圧と前記第1アナログ入力電圧は差動対信号であるステップと、
    前記コントローラによって、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の複数のスイッチングキャパシタ・セットの切り換え動作を、前記第1比較結果に応じて決定するステップと、
    前記少なくとも2回の逐次反復のうちの前記k回目の逐次反復において、前記コントローラによって、前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記スイッチングキャパシタ・セット内のk番目のスイッチングキャパシタ・セットを前記第1状態から前記第2状態に切り換え、これにより前記キャパシタ型デジタル−アナログ変換器が第4電圧を発生するステップと、
    前記コントローラによって、前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換えるか否かを、前記第1比較結果及び前記第2比較結果に応じて決定するステップをさらに含み、
    前記比較基準電圧はゼロ交差点の値であり、
    前記比較器によって、前記第1電圧を前記比較基準電圧と比較して前記第1比較結果を発生するステップが、
    前記比較器によって、前記第1電圧と前記第3電圧との差を前記ゼロ交差点の値と比較して、前記第1比較結果を得るステップをさらに含み、
    前記比較器によって、前記第2電圧を前記比較基準電圧と比較して前記第2比較結果を得るステップが、
    前記比較器によって、前記第2電圧と前記第4電圧との差を前記ゼロ交差点の値と比較して前記第2結果を得るステップをさらに含む、請求項10に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器の動作方法。
  15. 前記第1比較結果及び前記第2比較結果に応じて、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セット及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを、再び前記第1状態に切り換えるステップが、
    前記第1比較結果が、前記第1電圧と前記第3電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも大きいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧と前記第4電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも大きいことを表す際に、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セット及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを、前記第2状態に維持し、あるいは、
    前記第1比較結果が、前記第1電圧と前記第3電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも小さいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧と前記第4電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも小さいことを表す際に、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セット及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを前記第2状態に維持する、請求項14に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器の動作方法。
  16. 前記第1比較結果及び前記第2比較結果に応じて、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セット及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチンングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換えるか否かを決定するステップが、
    前記第1比較結果が、前記第1電圧と前記第3電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも大きいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧と前記第4電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも小さいことを表す際に、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セット及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換え、あるいは、
    前記第1比較結果が、前記第1電圧と前記第3電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも小さいことを表し、前記第2比較結果が、前記第2電圧と前記第4電圧との差が前記ゼロ交差点の値よりも大きいことを表す際に、前記第1キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セット及び前記第2キャパシタ型デジタル−アナログ変換器の前記k番目のスイッチングキャパシタ・セットを再び前記第1状態に切り換えるステップを含む、請求項14に記載の逐次比較レジスタ型アナログ−デジタル変換器の動作方法。
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