JP2019079861A - キャパシタ及びキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法 - Google Patents

キャパシタ及びキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019079861A
JP2019079861A JP2017203835A JP2017203835A JP2019079861A JP 2019079861 A JP2019079861 A JP 2019079861A JP 2017203835 A JP2017203835 A JP 2017203835A JP 2017203835 A JP2017203835 A JP 2017203835A JP 2019079861 A JP2019079861 A JP 2019079861A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
active material
group
negative electrode
positive electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017203835A
Other languages
English (en)
Inventor
直哉 小林
Naoya Kobayashi
直哉 小林
敏広 浅田
Toshihiro Asada
敏広 浅田
京谷 隆
Takashi Kyotani
隆 京谷
洋知 西原
Hirotomo Nishihara
洋知 西原
睿 唐
Yui Tong
睿 唐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOC CAPACITA CO Ltd
Tohoku University NUC
TPR Co Ltd
Original Assignee
TOC CAPACITA CO Ltd
Tohoku University NUC
TPR Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOC CAPACITA CO Ltd, Tohoku University NUC, TPR Co Ltd filed Critical TOC CAPACITA CO Ltd
Priority to JP2017203835A priority Critical patent/JP2019079861A/ja
Publication of JP2019079861A publication Critical patent/JP2019079861A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】耐電圧性を高めることで、高電圧化・高エネルギー密度化に優れたキャパシタを提供する。【解決手段】本発明のキャパシタは、少なくとも正極、負極、及び電解質から構成される。前記正極は正極活物質を含み、かつ、前記負極は負極活物質を含み、少なくとも前記負極活物質は、炭素原子のエッジ面にOH基、COOH基、及びN基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する炭素質材料であるキャパシタ電極用耐電圧活物質を含むことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、キャパシタ及びキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法に関する。
従来、電気エネルギーを貯蔵する技術として、電気二重層キャパシタ(例えば、特許文献1参照)や二次電池が知られている。電気二重層キャパシタ(EDLC:Electric double−layer capacitor)は、寿命、安全性、出力密度が二次電池よりも格段に優れている。しかしながら、電気二重層キャパシタは、二次電池に比べてエネルギー密度(体積エネルギー密度)が低いという課題がある。
ここで、電気二重層キャパシタに蓄積されるエネルギー(E)は、キャパシタの静電容量(C)と印加電圧(V)を用いてE=1/2×C×Vと表され、エネルギーは静電容量と印加電圧の二乗とに比例する。従って、電気二重層キャパシタのエネルギー密度を改善するために、電気二重層キャパシタの静電容量や印加電圧を向上する技術が提案されている。
電気二重層キャパシタの静電容量を向上する技術としては、電気二重層キャパシタの電極を構成する活性炭の比表面積を増大させる技術が知られている。現在、知られている活性炭は、比表面積が1000m/g〜2500m/gである。このような活性炭を電極に用いた電気二重層キャパシタでは、電解液として第四級アンモニウム塩を有機溶媒に溶解させた有機電解液や、硫酸等の水溶液電解液等が用いられている。
有機電解液は使用できる電圧範囲が広いため、印加電圧を高めることができ、エネルギー密度を向上することができる。
電気二重層キャパシタの原理を利用して印加電圧を向上させたキャパシタとして、リチウムイオンキャパシタが知られている。負極にリチウムイオンをインターカーレート、ディインターカーレートできる黒鉛あるいは炭素を用い、正極に電解質イオンを吸脱着できる電気二重層キャパシタの電極材と同等の活性炭を用いるものは、リチウムイオンキャパシタと呼ばれている。また、正極あるいは負極のいずれか一方に電気二重層キャパシタの電極材と同等の活性炭を用い、もう一方の電極にファラデー反応が起こる電極として、金属酸化物、導電性高分子を用いるものについては、ハイブリッドキャパシタと呼ばれている。リチウムイオンキャパシタは、電気二重層キャパシタを構成する電極のうち、負極がリチウムイオン二次電池の負極材料である黒鉛やハードカーボン等で構成され、その黒鉛やハードカーボン内にリチウムイオンが挿入された電極である。リチウムイオンキャパシタは、一般的な電気二重層キャパシタ、すなわち、両極が活性炭で構成されるものよりも印加電圧が大きくなるという特徴がある。
しかし、電極に黒鉛を用いた場合、電解液の溶媒として知られる、プロピレンカーボネートを用いることができないという課題がある。電極に黒鉛を用いた場合、プロピレンカーボネートが電気分解して、黒鉛の表面にプロピレンカーボネートの分解生成物が付着し、リチウムイオンの可逆性が低下するためである。プロピレンカーボネートは、低温でも動作可能な溶媒である。プロピレンカーボネートを電気二重層キャパシタに適用した場合、その電気二重層キャパシタは−40℃でも作動することができる。そこで、リチウムイオンキャパシタでは、プロピレンカーボネートが分解し難いハードカーボンが電極材料に用いられている。しかし、ハードカーボンは、黒鉛に比べて電極の体積当たりの容量が低く、電圧も黒鉛に比べて低くなる(貴な電位になる)。そのため、リチウムイオンキャパシタのエネルギー密度が低くなる等の課題がある。
新しい概念のキャパシタとして、活性炭の代わりに黒鉛を正極活物質に用いて黒鉛の層間に電解質イオンを挿入脱離する反応を利用したキャパシタが開発された(例えば、特許文献2参照)。特許文献2には、正極活物質に活性炭を用いる従来の電気二重層キャパシタでは正極に2.5Vを超える電圧を印加すると電界液の分解が生じてガスが発生するのに対して、正極活物質に黒鉛を用いる新しい概念のキャパシタでは3.5Vの充電電圧でも電界液の分解を招来せず、正極活物質に活性炭を用いる従来の電気二重層キャパシタよりも高い電圧で動作できることが記載されている。この技術を用いると、従来の電気二重層キャパシタに比べてエネルギー密度を2〜3倍程度高めることができる。サイクル特性や低温特性、出力特性に関しても従来の電気二重層キャパシタと同等以上となる。黒鉛の比表面積は活性炭の比表面積の数百分の1であり、この電解液分解作用の違いはこの大きな比表面積の違いに起因する。
黒鉛を正極活物質に用いる新しい概念のキャパシタでは、耐久性が十分ではないため、実用化が阻まれていたが、非晶質炭素被膜で被覆されたアルミニウム材を集電体に用いる技術(特許文献3参照)により、高温耐久性能を実用化レベルまで改善できることが分かっている。なお、この新しい概念のキャパシタは、正極に黒鉛の層間に電解質イオンを挿入脱離する反応を用いたキャパシタであり、厳密には電気二重層キャパシタではないが、特許文献3では広義の意味で電気二重層キャパシタと呼んでいる。
ここで、耐久性の試験は通常、温度を高めて加速試験(高温耐久性試験、充放電サイクル試験)によって行う。その試験はJIS D 1401:2009に記載されている「耐久性(高温連続定格電圧印加)試験」に準じた方法で行うことができる。温度を室温から10℃上昇させると劣化速度が約2倍になると言われている。高温耐久性試験としては例えば、60℃の恒温槽で2000時間、所定の電圧(本発明では、3V以上)で保持(連続充電)し、その後室温に戻して充放電を行ない、そのときの放電容量を測定する試験がある。この高温耐久性試験後に、初期の放電容量に対して放電容量維持率が80%以上を満足することが望ましいと考えられる。
特開2011−046584号公報 特開2010−040180号公報 特許第6167243号公報
従来の活性炭を用いた電気二重層キャパシタでは、充電電圧は2.5V〜2.7Vである。それ以上の電圧で充電すると電解液が分解し易くなるため、充電電圧が2.7V以下に制限されるという課題がある。
また、正極に黒鉛等の高容量の活物質を用い、負極に活性炭を用いたキャパシタでは、負極に用いている活性炭の容量が正極に用いている黒鉛等の容量よりも低いため、負極の容量がセルの容量を支配している。したがってこのキャパシタのエネルギー密度をさらに向上させるためには、負極の改善が必要である。
負極の容量を高めるためには、負極還元電位をより低くすることが有効であるが、還元電位を低くし過ぎると、電解液の分解によってガスが発生したり、活性炭表面が電解液分解物で覆われ、活性炭の細孔を閉塞することによる比表面積低下で静電容量が低下したり、活性炭自身の分解による劣化が起こる等の課題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高容量化および高電圧化を図ることで、高エネルギー密度化され、かつ耐電圧性および高温耐久性に優れたキャパシタ及びキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、活性炭を負極活物質に用いたキャパシタについて、高電圧充電時に負極の静電容量の低下を招く主な要因が、活性炭表面に存在する官能基(水素終端部、あるいはカルボキシ基、酸無水物、エポキシ基、ヒドロキシル基、ラクトン基、フェノール系水酸基等の含酸素官能基)が電解液と反応し、その際生成した分解生成物が活性炭の細孔を閉塞することによる比表面積の低下にあることを突き止め、本発明に想到した。
上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
[1] 少なくとも正極、負極、及び電解質から構成されるキャパシタであって、
前記正極は正極活物質を含み、かつ、前記負極は負極活物質を含み、
少なくとも前記負極活物質は、炭素原子のエッジ面にOH基、COOH基、及びN基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する炭素質材料であるキャパシタ電極用耐電圧活物質を含むことを特徴とするキャパシタ。
[2] 前記炭素質材料は、活性炭及び多孔質炭素からなる群から選択される少なくとも1種である[1]に記載のキャパシタ。
[3] 負極側の集電体は、非晶質炭素被膜で被覆され、かつ、導電性炭素層が非晶質炭素被膜と負極活物質との間に設けられたアルミニウム材、及び非晶質炭素被膜で被覆されたアルミニウム材からなる群から選択されるいずれか1種である[1]又は[2]のいずれかに記載のキャパシタ。
[4] 前記正極活物質は、黒鉛、あるいは炭素原子のエッジ面にOH基、COOH基、及びN基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する炭素質材料であるキャパシタ電極用耐電圧活物質を含む[1]〜[3]のいずれか1つに記載のキャパシタ。
[5] 正極側の集電体は、非晶質炭素被膜で被覆され、かつ、導電性炭素層が非晶質炭素被膜と正極活物質との間に設けられたアルミニウム材、非晶質炭素被膜で被覆されたアルミニウム材からなる群から選択されるいずれか1種である[1]〜[4]のいずれか1つに記載のキャパシタ。
[6] 少なくとも、酸化剤を用いて炭素質材料を酸化処理する第一工程を含むキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法。
[7] 不活性雰囲気下で加熱処理する第二工程と、
酸素、窒素、及びアンモニアからなる群から選択される少なくとも1種のガス雰囲気中で加熱処理する第三工程と、を含む[6]に記載のキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法。
[8] 前記酸化剤は、硝酸、過塩素酸、過酸化水素、過硫酸、過硫酸塩、及び次亜塩素酸塩からなる群から選択されるいずれか1種である[6]又は[7]のいずれかに記載のキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法。
[9] 少なくとも正極、負極、及び電解質から構成されるキャパシタであって、
前記正極は正極活物質を含み、かつ、前記負極は負極活物質を含み、
少なくとも前記負極活物質は、前記キャパシタ電極用耐電圧活物質を含み、
前記キャパシタ電極用耐電圧活物質は、[6]〜[8]のいずれか1つに記載の製造方法で得られたキャパシタ電極用耐電圧活物質であることを特徴とするキャパシタ。
本発明によれば、高容量化および高電圧化を図ることで、高エネルギー密度化され、かつ耐電圧性および高温耐久性に優れたキャパシタ及びキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法を提供することができる。
実施例1のキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法を示す図である。 本発明の一実施形態の処理方法で処理後(実施例1)の活性炭の昇温脱離法(TPD)による分析結果を示す図である。 処理前(未処理、比較例1)の活性炭の昇温脱離法(TPD)による分析結果を示す図である。 本発明の一実施形態の処理方法で処理後(実施例1)の活性炭のX線光電子分光(XPS)による分析結果を示す図である。 処理前(未処理、比較例1)の活性炭のX線光電子分光(XPS)による分析結果を示す図である。 実施例1と実施例2と比較例1の各々のキャパシタ電極についての酸化電流の変化量と電極電位との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
本発明に係るキャパシタは、少なくとも正極、負極、及び電解質から構成される。前記正極は正極活物質を含み、かつ、前記負極は負極活物質を含み、少なくとも前記負極活物質は、炭素原子のエッジ面にOH基、COOH基、及びN基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する炭素質材料であるキャパシタ電極用耐電圧活物質を含むことを特徴とする。本発明に係るキャパシタは、後述の本発明のキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法で得られたキャパシタ電極用耐電圧活物質を含むことが好ましい。
(キャパシタ)
本発明の一実施形態に係るキャパシタは、正極と負極とセパレータと電解質とを有する。
(負極)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いる負極は、集電体(負極側の集電体)とその上に形成されている負極活物質層を含む。負極活物質層は、負極活物質とバインダーと導電材とを含む。
負極活物質層は主に、負極活物質、バインダー、および、必要に応じた量の導電材を含むペースト状の負極材料を、負極側の集電体上に塗布し、乾燥して、形成することができる。
(負極活物質)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いる負極活物質は、耐電圧が高いキャパシタを得るため、電解質イオンであるカチオンを吸脱着できる炭素質材料である、本発明に係るキャパシタ電極用耐電圧活物質を含むものである。
(炭素質材料)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いる炭素質材料は、電解質イオンを吸脱着できる材料であり、例えば、活性炭、多孔質炭素等を用いることができる。
活性炭としては、ヤシ殻や竹材等の植物系、石炭や石油等の鉱物系等を原材料に用いることができ、これらを賦活処理することによって比表面積の高い活性炭を得ることができる。賦活方法としては、ガス賦活法である水蒸気賦活法や炭酸ガス賦活法、薬品賦活法であるアルカリ賦活法等を適宜選択して用いることができる。例えば、水蒸気賦活炭としては株式会社クラレ製活性炭(商品名:YP50F)、アルカリ賦活炭としては関西熱化学株式会社製MSP−20が挙げられる。
多孔質炭素としては、ミクロポーラス炭素やメソポーラス炭素等を用いることができる。それらの製造方法としては、無機鋳型法や有機鋳型法等を適宜選択して用いることができる。例えば、東洋炭素株式会社製多孔質炭素(商品名:クノーベル)が挙げられる。
本発明に係る炭素質材料は、高比表面積を有し、高静電容量を発現するため、活性炭であることが好ましい。
(キャパシタ電極用耐電圧活物質)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いるキャパシタ電極用耐電圧活物質は、炭素原子のエッジ面にOH基、COOH基、及びN基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する炭素質材料である。本発明の一実施形態のキャパシタで用いるキャパシタ電極用耐電圧活物質は、後述の本発明のキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法で得られたキャパシタ電極用耐電圧活物質であることが好ましい。
炭素質材料の表面には、炭素六員環のベーサル(基底)面(六員環炭素網面)およびエッジ(端)面(ジグザグ端、アームチェア端)がある。
本発明の「炭素原子のエッジ面の官能基」とは、活性炭等の炭素質材料の表面に存在する、エッジ面の炭素原子の官能基を含み、また、炭素六員環の基底面の六員環端の炭素原子の官能基も含む。
本発明は、炭素質材料表面の炭素原子のエッジ面の官能基を除去するのではなく、水素終端部、あるいは酸無水物、エポキシ基、ラクトン基等の含酸素官能基等から構成される官能基を電解液と反応しにくい安定な官能基(例えば、COOH基、OH基、N基など)で均一化することによって、電解液と反応を抑え、分解生成物による炭素質材料の細孔の閉塞による比表面積の低下を防ぎ、耐電圧を高め高電圧化を図るということに着眼した。そのため、エッジ面の炭素原子Cに対して、C/(OH基+COOH基+N基)のモル比が、60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。また、C/(OH基+COOH基)のモル比、あるいはC/OH基のモル比が、90%以上であることが最も好ましい。
エッジ面の炭素原子の官能基の分析は、例えば、後述の酸塩基滴定法(Boehm法)、X線光電子分光(XPS)法、元素分析法、昇温脱離法(TPD法)などを用いることができる。
<官能基の分析方法>
活性炭の官能基の定量分析方法は、例えば酸塩基滴定法(Boehm法)を用いることができ、以下の手順を含む。
(1) 全酸性官能基量を水酸化ナトリウム添加した際の塩酸溶液消費量より算出する。
(2)カルボキシ基等の強酸性官能基は炭酸水素ナトリウム添加における塩酸溶液消費量より算出する。
(3)フェノール系水酸基等の弱酸性官能基は上記(1)の全酸性官能基量より上記(2)のカルボキシ基量を差し引いた値より算出する。
上記の方法で算出すると、例えば、水蒸気賦活活性炭として代表的な株式会社クラレ製YP50Fでは全酸性官能基量が0.10mmol/gである。本発明の一実施形態のキャパシタで用いるキャパシタ電極用耐電圧活物質では、炭素原子のエッジ面にOH基及びCOOH基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基の量は、0.05〜1.00mmol/gが好ましく、0.10〜0.50mmol/gがより好ましい。
官能基の成分に関しては例えば昇温脱離法(TPD:Temperature Programmed Desorption)を用いて測定することができる。さらに官能基の定性分析に関しては、X線光電子分光(XPS:X−ray Photoelectron Spectroscopy)で測定することができる。また、元素分析法を用いて窒素も検出することができる。昇温脱離法、X線光電子分光法、及び元素分析法については、実施例において詳細に説明する。本発明の一実施形態のキャパシタで用いるキャパシタ電極用耐電圧活物質では、後述の元素分析法で算出するN/C比率(atm%)は、0.1〜10.0atm%が好ましく、0.2〜5.0atm%がより好ましい。
(キャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いるキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法は、炭素質材料を、酸化剤を用いて酸化処理する第一工程を含む。例えば、本発明の一実施形態の製造方法としては、活性炭表面の官能基の中でも高電圧充電時に電解質と反応し、電解質の分解を引き起こしやすい官能基を、硝酸等の酸化剤で酸化させる第一工程を含む。
本発明の他の実施形態のキャパシタで用いるキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法は、炭素質材料を、酸化剤を用いて酸化処理する第一工程と、不活性雰囲気下で加熱処理する第二工程と、酸素、窒素、及びアンモニアからなる群から選択される少なくとも1種のガス雰囲気中で加熱処理する第三工程と、を含むことが好ましい。例えば、本発明の他の実施形態の製造方法としては、活性炭表面の官能基の中でも高電圧充電時に電解質と反応し、電解質の分解を引き起こしやすい官能基を、硝酸等の酸化剤で酸化させる第一工程と、熱に弱い含酸素官能基等を、窒素などの不活性雰囲気での加熱により分解除去する第二工程と、第二工程で分解除去された含酸素官能基の後のダングリングボンドを、酸素、窒素、及びアンモニアからなる群から選択される少なくとも1種のガスを含む雰囲気中での加熱により酸化し、電解質と反応しにくい水酸基やカルボキシ基にする第三工程、により構成される。また別の実施形態では、第一工程で硝酸を酸化剤に用いたり、第三工程でアンモニアガスを用いたりした場合、電解質と反応しにくい窒素基に置換することができる。その実施形態の場合、最終的に第三工程終了時の活性炭表面は、電解質と反応しにくい水酸基、カルボキシ基、窒素基で構成されていることを特徴とする。
第一工程の酸化剤としては、硝酸、過塩素酸、過酸化水素、過硫酸、過硫酸塩、次亜塩素酸塩を用いることができる。水素終端部の結合力は強いため、酸化させるためには強い酸化剤が必要となる。硝酸を用いることが好ましい。
また、酸化をより進めるために、酸化剤の濃度を高めたり、酸化剤を含む浴の温度を高くしたり、浸漬時間を長くすることが好ましい。例えば、硝酸などの酸化剤の濃度は、2wt%〜50wt%であることが好ましく、4wt%〜40wt%であることがより好ましく、5wt%〜30wt%であることがさらに好ましい。硝酸などの酸化剤を含む浴の温度は、50℃〜100℃であることが好ましく、70℃〜100℃であることがより好ましく、80℃〜100℃であることがさらに好ましい。浸漬時間は、0.2〜10時間であることが好ましく、0.5〜7時間であることがより好ましく、1〜3時間であることがさらに好ましい。硝酸などの酸化剤の濃度、浴の温度、浸漬時間を適宜組み合わせることができる。例えば、硝酸の濃度が20〜40%、温度が70〜90℃、処理時間が1〜3時間、という組み合わせで処理することができる。
第二工程では、熱に弱い含酸素官能基等を除去するために不活性雰囲気下で加熱する。その際の温度は、1000℃を超えると活性炭の細孔が収縮し易くなるために活性炭の比表面積が低下し、電解質イオンを吸脱着できる量が低下するので好ましくない。また300℃未満になると、含酸素官能基等の除去が不十分になるので好ましくない。活性炭の比表面積を低下させず、活性炭の結晶化を進行させて導電性を高められる温度が好ましい。具体的には300℃〜1000℃が好ましく、400℃〜800℃がより好ましく、400℃〜600℃がさらに好ましい。
第三工程では、第二工程で生成したダングリングボンドを酸化させて水酸基やカルボキシ基にするため、酸素、窒素、及びアンモニアからなる群から選択される少なくとも1種のガス雰囲気中で加熱する。この場合の加熱温度は、高過ぎると活性炭の炭素と酸素が反応して分解してしまうので、適正な温度が必要である。温度としては200℃〜500℃が好適であるが、アンモニアを含むガス雰囲気中の場合は500〜1000℃が好適である。
(正極)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いる正極は、集電体(正極側の集電体)とその上に形成されている正極活物質層を含む。正極活物質層は、正極活物質とバインダーと導電材とを含む。
正極活物質層は主に、正極活物質、バインダー、および、必要に応じた量の導電材を含むペースト状の正極材料を、正極側の集電体上に塗布し、乾燥して、形成することができる。
(正極活物質)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いる正極活物質は、耐電圧が高いキャパシタを得るため、電解質イオンであるカチオンを吸脱着できる炭素質材料である、本発明に係るキャパシタ電極用耐電圧活物質を含むものである。
また、本発明の他の実施形態のキャパシタで用いる正極活物質は黒鉛を含むものである。黒鉛としては、人造黒鉛、天然黒鉛のいずれも用いることができる。また、天然黒鉛としては鱗片状のものと土状のものが知られている。天然黒鉛は、採掘した原鉱石を粉砕し、浮遊選鉱と呼ばれる選鉱を繰り返すことによって得られる。また、人造黒鉛は例えば、高温度によって炭素材料を焼成する黒鉛化工程を経て製造されるものである。より具体的には例えば、原料のコークスにピッチなどの結合剤を加えて成形し、1300℃付近まで加熱することで一次焼成し、次に一次焼成品をピッチ樹脂に含浸させ、さらに3000℃に近い高温で二次焼成することで得られる。また、黒鉛粒子表面を炭素でコーティングしているものも用いることができる。
黒鉛の結晶構造は大きく分けて、ABABからなる層構造の六方晶と、ABCABCからなる層構造の菱面体晶がある。これらは条件によってそれらの構造単独、あるいは混合状態になるが、いずれの結晶構造のものも混合状態のものも用いることができる。例えば、後述する実施例で用いたイメリス・ジーシー・ジャパン株式会社製KS−6(商品名)の黒鉛は菱面体晶の比率が26%であり、大阪ガスケミカル株式会社製の人造黒鉛であるメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)は菱面体晶の比率0%である。
本発明の他の実施形態で用いている黒鉛は、従来のEDLCで用いられている活性炭とは静電容量の発現メカニズムが異なる。活性炭の場合には、比表面積が大きいことを活かし、その表面に電解質イオンが吸脱着することにより、静電容量を発現するものである。これに対して黒鉛の場合は、その層間において、電解質イオンであるアニオンが挿入脱離(インターカーレーション−ディインターカーレーション)することにより、静電容量を発現するものである。このような違いから、本実施形態に係る黒鉛を用いるキャパシタは、特許文献3においては広義の意味で電気二重層キャパシタと呼んでいたが、ハイブリッドキャパシタと呼ぶことができ、電気二重層を有する活性炭を用いるEDLCと区別されるものである。
正極活物質は、黒鉛もしくは本発明に係るキャパシタ電極用耐電圧活物質を用いることが好ましい。
(集電体)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いる正極側又は負極側の集電体は、耐食性を向上させたアルミニウム材、例えば非晶質炭素被膜で被覆されたアルミニウム材を用いることができる。耐食性を向上させたアルミニウム材であれば、非晶質炭素被膜で被覆されたアルミニウム材に限らない。例えば非晶質炭素被膜と正極活物質との間、もしくは非晶質炭素被膜と負極活物質との間に導電性炭素層が設けられていてもよい。
基材であるアルミニウム材としては、一般的に集電体用途で使用されるアルミニウム材を用いることができる。
アルミニウム材の形状としては、箔、シート、フィルム、メッシュなどの形態をとることができる。集電体としては、アルミニウム箔を好適に用いることができる。
また、アルミニウム材としてプレーンなものの他、後述するエッチドアルミニウムを用いてもよい。
アルミニウム材が箔、シートまたはフィルムである場合の厚みについては、特に限定されないが、セル自体のサイズが同じ場合、薄いほどセルケースに入れる活物質を多く封入できるというメリットはあるが、強度が低下するため、適正な厚みを選択する。実際の厚みとしては、10μm〜40μmが好ましく、15μm〜30μmがより好ましい。厚みが10μm未満の場合、アルミニウム材の表面を粗面化する工程、または、他の製造工程中において、アルミニウム材の破断または亀裂を生じるおそれがある。
非晶質炭素被膜で被覆されたアルミニウム材として、エッチドアルミニウムを用いてもよい。
エッチドアルミニウムは、エッチングによって粗面化処理されたものである。エッチングは一般的に塩酸等の酸溶液に浸漬(化学エッチング)したり、塩酸等の酸溶液中でアルミニウムを陽極として電解(電気化学エッチング)する方法等が用いられる。電気化学エッチングでは、電解の際の電流波形、溶液の組成、温度等によりエッチング形状が異なるので、キャパシタ性能の観点で選択できる。
アルミニウム材は、表面に不動態層を備えているもの、備えていないもののいずれも用いることができる。アルミニウム材は、その表面に自然酸化膜である不動態膜が形成されている場合、非晶質炭素被膜層をこの自然酸化膜の上に設けてもよいし、自然酸化膜を例えば、アルゴンスパッタリングにより除去した後に設けてもよい。
アルミニウム材上の自然酸化膜は不動態膜であり、それ自体、電解液に浸食されにくいという利点がある一方、集電体の抵抗の増大につながるため、集電体の抵抗の低減の観点では、自然酸化膜がない方がよい。
本明細書において、非晶質炭素被膜とは、非晶質の炭素膜または水素化炭素膜であり、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜、カーボン硬質膜、アモルファスカーボン(a−C)膜、水素化アモルファスカーボン(a−C:H)膜等を含む。非晶質炭素被膜の成膜方法としては、炭化水素系ガスを用いたプラズマCVD法、スパッタ蒸着法、イオンプレーティング法、真空アーク蒸着法等の公知の方法を用いることができる。なお、非晶質炭素被膜は、集電体として機能する程度の導電性を有することが好ましい。
例示した非晶質炭素被膜の材料のうち、ダイヤモンドライクカーボンは、ダイヤモンド結合(sp)とグラファイト結合(sp)の両方が混在したアモルファス構造を有する材料であり、高い耐薬品性を有する。ただし、集電体の被膜に用いるには導電性が低いため、導電性を高めるためにホウ素や窒素をドーピングするのが好ましい。
非晶質炭素被膜の厚みは60nm以上、300nm以下であることが好ましい。非晶質炭素被膜の膜厚は、60nm未満であると薄すぎて非晶質炭素被膜の被覆効果が小さくなり、定電流定電圧連続充電試験での集電体の腐食を十分抑制できず、300nmを超えて厚すぎると非晶質炭素被膜が抵抗体になって活物質層との間の抵抗が高くなるので、適正な厚みを適宜選択する。非晶質炭素被膜の厚みは80nm以上、300nm以下であればより好ましく、120nm以上、300nm以下であればさらに好ましい。炭化水素系ガスを用いたプラズマCVD法によって非晶質炭素被膜を成膜した場合、非晶質炭素被膜の厚みはアルミニウム材へ注入するエネルギー、具体的には印加電圧、印加時間、温度で制御することができる。
本発明の一実施形態のキャパシタの集電体はアルミニウム材の表面に非晶質炭素被膜を有するので、アルミニウム材が電解液に接することを阻止して、電解液による集電体の腐食を防止することができる。
非晶質炭素被膜と正極活物質との間、もしくは非晶質炭素被膜と負極活物質との間に導電性炭素層が設けられている集電体においては、非晶質炭素被膜層の上に、さらに導電性炭素層が設けられている。導電性炭素層の厚みは5000nm以下であれば好ましく、3000nm以下であればより好ましい。厚みが5000nmを超えると、セルや電極になったとき、エネルギー密度が小さくなるからである。導電性炭素層の材料としては、導電性が高い炭素ならば種類を問わないが、導電性が高い炭素として黒鉛が含まれていることが好ましく、黒鉛のみであればより好ましい。
導電性炭素層の材料の粒径は、活物質である黒鉛や活性炭の大きさに比べて1/10以下であることが好ましい。これは、粒径がこの範囲にあれば、導電性炭素層と活物質層が接する界面での接触性が高くなり、界面(接触)抵抗を低減できるからである。具体的には導電性炭素層の炭素材料の粒径が、1μm以下であれば好ましく、0.5μm以下であればより好ましい。
また、導電性炭素層を形成する際、溶媒と共にバインダーを加えて塗料化し、DLCコーティングしたアルミニウム箔上に塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷、グラビア印刷、コンマコーター(登録商標)、スピンコーター等を用いることができる。バインダーとしては、セルロース、アクリル、ポリビニルアルコール、熱可塑性樹脂、ゴム、有機樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としてはポリエチレンやポリプロピレン、ゴムとしてはSBR(スチレンーブタジエンラバー)やEPDM、有機樹脂としてはフェノール樹脂やポリイミド樹脂等を用いることができる。
導電性炭素層は、粒子間の隙間が少なく、接触抵抗が低い方が好ましい。また、上記の導電性炭素層を形成するためのバインダーを溶かすための溶剤としては、水溶液と有機溶剤の2種類がある。電極活物質層を形成するためのバインダーが有機溶剤に溶解するものであれば、導電性炭素層には水溶液に溶解するバインダーを用い、逆に電極活物質層を形成するためのバインダーが水溶液の場合は導電性炭素層には有機溶剤に溶解するバインダーを用いるのが好ましい。これは同種の溶剤を電極活物質層と導電性炭素層に用いると、電極活物質層を塗布する際に導電性炭素層のバインダーが溶けやすく、不均一になりやすいからである。
(バインダー)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いる電極は、さらにバインダーを含むことが好ましい。
バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエン、アクリル系、オレフィン系、カルボキシメチルセルロース(CMC)系、ゼラチンやキトサン、アルギン酸等の天然高分子の単独、もしくは2種類以上の混合系を用いることができる。
(導電材)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いる導電材も、負極活物質層又は正極活物質層の導電性を良好にするものであれば特に限定されず、公知の導電材を用いることができる。例えば、カーボンブラック、炭素繊維(カーボンナノチューブ(CNT)、VGCF(登録商標)等を含み、カーボンナノチューブに限らない)等を用いることができる。
(電解質)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いる電解質としては、例えば有機溶媒を用いた有機電解液を用いることができる。電解質イオンを含んで入れば、有機電解液に限らない。また、例えばゲルでもよい。電解液は、電極に吸脱着可能な電解質イオンを含む。電解質イオンは、そのイオン径ができるだけ小さいものの方が好ましい。具体的には、アンモニウム塩やホスホニウム塩、あるいはイオン液体、リチウム塩等を用いることができる。
アンモニウム塩としては、テトラエチルアンモニウム(TEA)塩、トリエチルアンモニウム(TEMA)塩等を用いることができる。また、ホスホニウム塩としては、二つの五員環を持つスピロ化合物等を用いることができる。
イオン液体としては、その種類は特に問わないが、電解質イオンを移動し易くする観点から、粘度ができる限り低く、また、導電性(導電率)が高い材料が好ましい。イオン液体を構成するカチオンとしては、例えばイミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン等が挙げられる。イミダゾリウムイオンとしては、例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(1−ethyl−3−methylimidazolium)(EMIm)イオン、1−メチル−1−プロピルピロリジウム(1−methyl−1−propyl−pyrrolizinium)(MPPy)イオン、1−メチル−1−プロピルピペリジウム(1−methyl−1−propyl−piperizinium)(MPPi)イオン等が挙げられる。また、リチウム塩としては四フッ化ホウ酸リチウムLiBF、六フッ化リン酸リチウムLiPF等を用いることができる。
ピリジニウムイオンとしては、例えば、1−エチルピリジニウム(1−ethylpyridnium)イオン、1−ブチルピリジニウム(1−buthylpyridnium)イオン、1−ブチルピリジニウム(1−buthylpyridnium)イオン等が挙げられる。
イオン液体を構成するアニオンとしては、BFイオン、PFイオン、[(CFSON]イオン、FSI(ビス(フルオロスルホニル)イミド、bis(fluorosulfonyl)imide)イオン、TFSI(ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、bis(trifluoromethylsulfonyl)imide)イオン等が挙げられる。
溶媒としてはアセトニトリルやプロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルスルホン、エチルイソプロピルスルホン、エチルカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、γブチロラクトン、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の単独もしくは混合溶媒を用いることができる。
(セパレータ)
本発明の一実施形態のキャパシタで用いるセパレータとしては、正極と負極の短絡防止や電解液保液性の確保等の理由から、セルロース系の紙状セパレータや、ガラス繊維セパレータ、ポリエチレンやポリプロピレンの微多孔膜等が好適である。
以上のように、本発明の一実施形態のキャパシタは、炭素原子のエッジ面にOH基、COOH基、及びN基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する炭素質材料であるキャパシタ電極用耐電圧活物質を少なくとも負極活物質に用いることにより、高容量化および高電圧化を図り、以って高エネルギー密度化され、かつ耐電圧性および高温耐久性の向上を図るものである。
また、本発明の一実施形態に係るキャパシタは、炭素原子のエッジ面にOH基、COOH基、及びN基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する炭素質材料であるキャパシタ電極用耐電圧活物質を少なくとも負極活物質に用い、さらに非晶質炭素被膜で被覆され、かつ、導電性炭素層が非晶質炭素被膜と負極活物質との間に設けられたアルミニウム材、及び非晶質炭素被膜で被覆されたアルミニウム材からなる群から選択されるいずれか1種を少なくとも負極側の集電体として用いることにより、高容量化および高電圧化を図り、以って高エネルギー密度化され、かつ耐電圧性および高温耐久性の向上を図るものである。
また、本発明の他の実施形態に係るキャパシタ(ハイブリッドキャパシタ)は、炭素原子のエッジ面にOH基、COOH基、及びN基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する炭素質材料であるキャパシタ電極用耐電圧活物質を負極活物質に用いることにより、黒鉛を正極活物質に用いた(ハイブリッド)キャパシタの高容量化および高電圧化を図り、以って高エネルギー密度化され、かつ耐電圧性および高温耐久性の向上を図るものである。
本発明の実施形態において、キャパシタ電極用耐電圧活物質を用いた電極は、EDLCの電極としても、ハイブリッドキャパシタの電極としても使用可能である。
(実施例1)
<キャパシタ電極用耐電圧活物質の製造>
(1)炭素質材料を、酸化剤を用いて酸化処理する第一工程
株式会社クラレ製活性炭(商品名:YP50F)を5g秤量した後、80℃に調整した30wt%の硝酸1000mlに加えて2時間攪拌した。その後、ろ過を行い、硝酸処理した活性炭を蒸留水で洗浄した後、100℃に調整した熱風乾燥器中に移し、1時間加熱することで硝酸処理した活性炭を得た(図1の第一工程)。
(2)不活性雰囲気下で加熱処理する第二工程
次に、この硝酸処理した活性炭をるつぼに入れた後、ガラス管状炉に移した。高純度窒素ガス(純度99.99995vol.%)を400ml/分の流速で流しながら加熱した。10℃/分の昇温スピードで500℃まで加熱した後、500℃で2時間保持した後、室温になるまで自然冷却した(図1の第二工程)。
(3)ガス雰囲気中で加熱処理する第三工程
次に同じガラス管状炉で、乾燥空気を500ml/分の流速で流しながら加熱した。10℃/分の昇温スピードで300℃まで加熱した後、300℃で1時間保持した後、室温になるまで自然冷却した(図1の第三工程)。ガラス管状炉より処理を終えた活性炭を取り出し、約5gの本実施例のキャパシタ電極用耐電圧活物質を得た。
<キャパシタ電極用耐電圧活物質の評価>
得られた本実施例のキャパシタ電極用耐電圧活物質に関して、昇温脱離法(TPD)を用いて官能基の成分の分析を行い、その結果を図2に示した。同様に、処理前(未処理、後述の比較例1)の場合の昇温脱離法(TPD)による分析結果を図3に示した。具体的には、真空中において、5℃/分の昇温スピードで1800℃まで加熱し、そこで検出されたガス種を質量分析計をベースとした装置を用いて分析した。図2と図3に、官能基に関連するガス種であるCO、CO、HOに関しての結果を示した。図3に示すように、処理前の場合、COのみが検出された。これに対して、図2に示すように、処理後の試料ではCOが処理前に比べて大きく増加した。また、処理前には検出されなかったCOやHOも検出された。これらの結果より、第三工程での酸化処理によって酸化がさらに進行したことがわかった。COやCOはCOOH基、HOはOH基に由来するものと思われる。
また、得られた本実施例のキャパシタ電極用耐電圧活物質に関して、X線光電子分光(XPS)を用いて官能基の定性分析を行い、その結果を図4に示した。同様に、処理前(未処理、後述の比較例1)の場合の分析結果を図5に示した。図4と図5より、処理前及び処理後の試料共にC−Oに起因するピーク(約531eV)とC=Oに起因するピーク(約529eV)が検出された。図4に示すように、処理後の試料ではC=Oに起因するピークが増加しており、酸化が進行したことがわかった。図2と図3の結果と合わせて考えると、処理後の試料ではCOOH基とOH基が生成したことがわかった。
また、得られた本実施例のキャパシタ電極用耐電圧活物質に関して、元素分析を行った。具体的には活性炭を110℃で乾燥した後、980℃で加熱して燃焼させた後、発生したガスをParkinElmer(パーキンエルマー)社製有機微量元素分析装置2400により分析することでC、N、Hを分析し、N/C比率(atm%)を算出した。その結果、N/C比率は0.6at%であった。
上記の評価結果から、本実施例で作製したキャパシタ電極用耐電圧活物質は、水酸基、カルボキシ基、窒素基で修飾された活性炭であることがわかった。
<キャパシタ電極用耐電圧活物質からなる正極及び負極の作製>
(1) DLCコーティングしたアルミニウム箔からなる集電体の作製
DLCコーティングしたアルミニウム箔(以下、「DLCコートアルミニウム箔」ということがある)は正極側の集電体および負極側の集電体であり、非晶質炭素被膜で被覆されたアルミニウム材に相当する。DLCコートアルミニウム箔の製造法としては、純度99.99%のアルミニウム箔(厚さ20μm)に対して、アルゴンスパッタリングでアルミニウム箔表面の自然酸化膜を除去した後、そのアルミニウム表面近傍にメタン、アセチレンおよび窒素の混合ガス中で放電プラズマを発生させ、アルミニウム材に負のバイアス電圧を印加することによりDLC膜を生成させた。ここで、DLCをコーティング(被覆)したアルミニウム箔上のDLC膜の厚みを、ブルカー(BRUKER)社製触針式表面形状測定器DektakXTを用いて計測したところ、135nmであった。
(2)キャパシタ電極用ペーストの調製
本実施例のキャパシタ電極用耐電圧活物質と、アセチレンブラック(導電材)と、ポリフッ化ビニリデン(有機溶剤系バインダー)とが80wt%:10wt%:10wt%の比率になるように秤量した後、N−メチルピロリドン(有機溶剤)で溶解混合し、本実施例のキャパシタ電極用ペーストを調整した。
(3)キャパシタ電極の作製
調製したキャパシタ電極用ペーストを、上記(1)で作製したDLCコーティングしたアルミニウム箔(厚さ20μm)上にドクターブレードを用いて塗布乾燥し、本実施例の正極と負極を作製した。
<キャパシタ電極の電極電位の評価>
本実施例のキャパシタ電極用耐電圧活物質を正極と負極に用い、ニッポン高度紙工業株式会社製紙セパレータ(商品名:TF40−30)を介して宝泉株式会社製HS三極セル中で積層した後、電解質に1MのTEA−BF(四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウム)、溶媒にSL+DMS(スルホラン(Sulfolane)+硫化ジメチル)を用いた電解液0.1mLを加えて、参照極にAgClO電極を用いたセルを作製した。これらをBio−Logic社製マルチチャンネル電気化学測定システムVSPを用いて計測した。評価条件は、参照極に対して−0.5Vから2.0Vまで掃引した。ここで、電気二重層容量に相当する分を差し引き、酸化電流の変化量と電極電位との関係を調べて、図6に示した。
<コインセル型キャパシタの作製>
次に、上記正極と負極をそれぞれ直径16mm、直径14mmの円板状に打ち抜いたものを150℃で24時間真空乾燥した後、アルゴングローブボックスへ移動した。これらを、ニッポン高度紙工業株式会社製紙セパレータ(商品名:TF40−30)を介して積層し、電解質に1MのTEA−BF(四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウム)、溶媒にSL+DMS(スルホラン(Sulfolane)+硫化ジメチル)を用いた電解液0.1mLを加えて、アルゴングローブボックス中で本実施例のキャパシタである2032型コインセルを作製した。
<キャパシタの評価>
得られたセルに対し、株式会社ナガノ製充放電試験装置BTS2004を用いて、25℃の恒温槽中で、0.4mA/cmの電流密度、0V〜3.5Vの範囲の電圧で充放電試験を行い、定電流定電圧連続充電試験前の放電容量を計測した。
次に充放電試験装置BTS2004を用いて、60℃の恒温槽中で、電流密度0.4mA/cm、電圧3.5Vで連続充電試験(定電流定電圧連続充電試験)を行った。具体的には、充電の途中、所定の時間で充電を止め、セルを25℃の恒温槽に移した後、上記と同様に0.4mA/cmの電流密度、0V〜3.5Vの範囲の電圧で充放電試験を5回行うことで放電容量を得た。その後、60℃の恒温槽に戻して連続充電試験を再開し、連続充電試験時間の総計が2000時間になるまで試験を実施した。
その結果として得られた放電容量改善率を表1に示す。放電容量改善率とは、定電流定電圧連続充電試験開始前の放電容量に対して、定電流定電圧連続充電試験後の放電容量維持率が80%以下になった充電時間を寿命とし、後述の比較例での寿命になった時間を100として規格化したものである。
(比較例1)
正極活物質および負極活物質として株式会社クラレ製活性炭(商品名:YP50F)を未処理の状態で用いたこと以外は、実施例1と同様の方法でキャパシタ電極を作製し、実施例1と同様の方法でキャパシタ電極の電極電位を評価した。その結果を図6に示した。
また、実施例1と同様の方法で2032型コインセルを作製し、評価した。その結果を表1に示した。
(比較例2)
正極側の集電体および負極側の集電体として日本蓄電器工業株式会社製エッチドアルミニウム箔(厚さ20μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で2032型コインセルを作製し、評価した。その結果を表1に示した。
(実施例2)
実施例1の<キャパシタ電極用耐電圧活物質の製造>において、第一工程までを行って得たキャパシタ電極用耐電圧活物質を正極活物質および負極活物質として用いたこと以外は、実施例1と同様の方法でキャパシタ電極を作製し、実施例1と同様の方法でキャパシタ電極の電極電位を評価した。その結果を図6に示した。
また、実施例1と同様の方法で2032型コインセルを作製し、評価した。その結果を表1に示した。
(実施例3)
実施例1の<キャパシタ電極用耐電圧活物質の製造>の第一工程において、80℃に調整した30wt%の硝酸に代えて、100℃に調整した5wt%の硝酸を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で2032型コインセルを作製し、評価した。その結果を表1に示した。
(実施例4)
実施例1の<キャパシタ電極用耐電圧活物質の製造>の第一工程において、活性炭に代えて、東洋炭素株式会社製多孔質炭素(商品名:クノーベル)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で2032型コインセルを作製し、評価した。その結果を表1に示した。
(比較例3)
東洋炭素株式会社製多孔質炭素(商品名:クノーベル)を未処理の状態で正極活物質および負極活物質に用いたこと以外は、実施例4と同様の方法で2032型コインセルを作製し、評価した。その結果を表1に示した。
(実施例5)
イメリス・ジーシー・ジャパン株式会社製黒鉛(商品名:KS−6)を正極活物質に用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で2032型コインセルを作製し、評価した。その結果を表1に示した。
(比較例4)
比較例1で用いた株式会社クラレ製活性炭(商品名:YP50F)を未処理の状態で負極活物質に用いたこと以外は、実施例5と同様の方法で2032型コインセルを作製し、評価した。その結果を表1に示した。
Figure 2019079861
<キャパシタ電極の電極電位の評価結果>
図6に示したように、未処理(比較例1)に比べて、第一工程の硝酸酸化処理のみ(実施例2)を行うと1.5Vまでの酸化電流の大きさが減少し、第一工程の硝酸酸化処理―第二工程の不活性雰囲気下での加熱処理―第三工程のガス雰囲気中での加熱処理(実施例1)を行うとさらに減少した。また、酸化電流値のピークの電位が処理を行うことで高電位側へシフトし、本発明の処理を行うことで高電位での耐食性を高められる効果があることがわかった。ここで、酸化電流は活性炭の官能基等の分解反応に由来し、電解質イオンの吸脱着に伴う電気二重層容量には寄与しないものである。したがってこの酸化電流が小さく、また高い電位まで酸化電流が小さい方が、耐酸化性が高い材料と言える。
<キャパシタの放電容量維持率の評価結果>
本発明の活性炭や多孔質炭素の表面に存在する官能基を、硝酸酸化処理の第一工程のみを行った材料を用いたセル(実施例2)、硝酸酸化処理の第一工程と、不活性雰囲気下での加熱処理の第二工程と、ガス雰囲気中での加熱処理の第三工程と、を行った材料を用いたセル(実施例1、3〜5)に関して、60℃での定電流定電圧連続充電試験前後での放電容量維持率を測定し、その結果として得られた放電容量改善率を表1に示した。評価方法は前述の(実施例1)<キャパシタの評価>と同様である。
実施例1は、比較例1に対して32%高い放電容量維持率を示した。これは、未処理の活性炭を用いた比較例1に対して、本発明の硝酸酸化処理(第一工程)−不活性雰囲気下での加熱処理(第二工程)−ガス雰囲気中での加熱処理(第三工程)を行った実施例1のセルでは、高電圧化した際に分解しやすい活性炭表面の含酸素官能基を、安定的な水酸基やカルボキシ基、窒素基に置換したことによって、3.5Vという高電圧における60℃での定電流定電圧連続充電試験での放電容量維持率を向上できたことを示したものである。
本発明の技術によって高電圧での耐性を高めることができたことにより、従来の電気二重層キャパシタに比べて高容量化および高電圧化を図ることで、エネルギー密度の高い、かつ耐電圧性および高温耐久性に優れた電気二重層キャパシタを提供できるようになった。
また、DLCコーティングしたアルミニウム箔を正極側の集電体および負極側の集電体として用いた実施例1では、エッチドアルミニウム箔を用いた比較例2に比べて65%高い放電容量維持率を示した。これは3.5Vという高電圧での定電流定電圧連続充電試験において、エッチドアルミニウム箔は耐食性が低いため、アルミニウムが腐食し、電極層とエッチドアルミニウム箔との接触性が低下することによって充放電がされにくくなったことを示したものである。これに対して、DLCコーティングしたアルミニウム箔はDLCによってアルミニウム表面を保護することにより、耐食性を高くできた効果で、キャパシタの寿命を向上することができた。
第一工程の硝酸酸化処理のみを行った活性炭を用いた実施例2では、未処理の比較例1に比べて12%高い放電容量維持率を示した。これは、硝酸酸化処理によって含酸素官能基が水酸基に置換された効果を示したものである。
また、活性炭の硝酸酸化処理条件を変えた実施例3においても、実施例1と同等の結果が得られた。これは、処理条件を変えても、硝酸酸化処理の効果が得られることを示したものである。
実施例1の活性炭に代えて、東洋炭素株式会社製多孔質炭素を用いた実施例4では、未処理の多孔質炭素を用いた比較例3に比べて7%高い放電容量維持率を示した。これは、活性炭以外の炭素質材料でも本発明に係るキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法が有効であることを示したものである。
黒鉛を正極活物質に用い、硝酸酸化処理(第一工程)−不活性雰囲気下での加熱処理(第二工程)−ガス雰囲気中での加熱処理(第三工程)を行った活性炭を負極活物質に用いた実施例5では、黒鉛を正極活物質に用い、未処理の活性炭を負極に用いた比較例4に比べて17%高い放電容量維持率を示した。これは、黒鉛を正極に用いた場合、負極活性炭の電位がより低くなっても、活性炭の耐還元性が高くなるので、本発明の処理によって耐酸化性を高められた活性炭を負極に用いたことでキャパシタの寿命を向上できたことを示したものである。

Claims (9)

  1. 少なくとも正極、負極、及び電解質から構成されるキャパシタであって、
    前記正極は正極活物質を含み、かつ、前記負極は負極活物質を含み、
    少なくとも前記負極活物質は、炭素原子のエッジ面にOH基、COOH基、及びN基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する炭素質材料であるキャパシタ電極用耐電圧活物質を含む
    ことを特徴とするキャパシタ。
  2. 前記炭素質材料は、活性炭及び多孔質炭素からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のキャパシタ。
  3. 負極側の集電体は、非晶質炭素被膜で被覆され、かつ、導電性炭素層が非晶質炭素被膜と負極活物質との間に設けられたアルミニウム材、及び非晶質炭素被膜で被覆されたアルミニウム材からなる群から選択されるいずれか1種である
    請求項1又は2のいずれかに記載のキャパシタ。
  4. 前記正極活物質は、黒鉛、あるいは炭素原子のエッジ面にOH基、COOH基、及びN基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する炭素質材料であるキャパシタ電極用耐電圧活物質を含む
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャパシタ。
  5. 正極側の集電体は、非晶質炭素被膜で被覆され、かつ、導電性炭素層が非晶質炭素被膜と正極活物質との間に設けられたアルミニウム材、及び非晶質炭素被膜で被覆されたアルミニウム材からなる群から選択されるいずれか1種である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャパシタ。
  6. 少なくとも、酸化剤を用いて炭素質材料を酸化処理する第一工程
    を含むキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法。
  7. 不活性雰囲気下で加熱処理する第二工程と、
    酸素、窒素、及びアンモニアからなる群から選択される少なくとも1種のガス雰囲気中で加熱処理する第三工程と、
    を含む請求項6に記載のキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法。
  8. 前記酸化剤は、硝酸、過塩素酸、過酸化水素、過硫酸、過硫酸塩、及び次亜塩素酸塩からなる群から選択されるいずれか1種である請求項6又は7のいずれかに記載のキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法。
  9. 少なくとも正極、負極、及び電解質から構成されるキャパシタであって、
    前記正極は正極活物質を含み、かつ、前記負極は負極活物質を含み、
    少なくとも前記負極活物質は、前記キャパシタ電極用耐電圧活物質を含み、
    前記キャパシタ電極用耐電圧活物質は、請求項6〜8のいずれか1項に記載の製造方法で得られたキャパシタ電極用耐電圧活物質であることを特徴とするキャパシタ。
JP2017203835A 2017-10-20 2017-10-20 キャパシタ及びキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法 Pending JP2019079861A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017203835A JP2019079861A (ja) 2017-10-20 2017-10-20 キャパシタ及びキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017203835A JP2019079861A (ja) 2017-10-20 2017-10-20 キャパシタ及びキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019079861A true JP2019079861A (ja) 2019-05-23

Family

ID=66628860

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017203835A Pending JP2019079861A (ja) 2017-10-20 2017-10-20 キャパシタ及びキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019079861A (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60189162A (ja) * 1984-03-07 1985-09-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 分極性電極の製造法
JPH11121285A (ja) * 1997-10-15 1999-04-30 Mitsubishi Chemical Corp 電気二重層キャパシター
JP2003243265A (ja) * 2002-02-20 2003-08-29 Nec Tokin Corp 電気二重層キャパシタ
JP2009054922A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Norio Aibe 触媒
JP2010135647A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Meidensha Corp 電気二重層キャパシタ用電極およびその製造方法ならびにそれを用いた電気二重層キャパシタ
JP2013026484A (ja) * 2011-07-22 2013-02-04 Gunma Univ 電気二重層キャパシタ用炭素材料の製造方法
JP2015046521A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 株式会社キャタラー ハイブリッドキャパシタ用炭素材料
JP6167243B1 (ja) * 2016-06-17 2017-07-19 Tpr株式会社 電気二重層キャパシタ

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60189162A (ja) * 1984-03-07 1985-09-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 分極性電極の製造法
JPH11121285A (ja) * 1997-10-15 1999-04-30 Mitsubishi Chemical Corp 電気二重層キャパシター
JP2003243265A (ja) * 2002-02-20 2003-08-29 Nec Tokin Corp 電気二重層キャパシタ
JP2009054922A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Norio Aibe 触媒
JP2010135647A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Meidensha Corp 電気二重層キャパシタ用電極およびその製造方法ならびにそれを用いた電気二重層キャパシタ
JP2013026484A (ja) * 2011-07-22 2013-02-04 Gunma Univ 電気二重層キャパシタ用炭素材料の製造方法
JP2015046521A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 株式会社キャタラー ハイブリッドキャパシタ用炭素材料
JP6167243B1 (ja) * 2016-06-17 2017-07-19 Tpr株式会社 電気二重層キャパシタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. A high-performance flexible fibre-shaped electrochemical capacitor based on electrochemically reduced graphene oxide
Uppugalla et al. Polyaniline nanofibers and porous Ni [OH] 2 sheets coated carbon fabric for high performance super capacitor
Liu et al. Improved capacitive energy storage via surface functionalization of activated carbon as cathodes for lithium ion capacitors
JP6167243B1 (ja) 電気二重層キャパシタ
KR102495794B1 (ko) 울트라커패시터용 전극 구조
JP2015005785A (ja) 電気二重層キャパシタ用分極性電極及びそれを用いた電気二重層キャパシタ
Li et al. Supercapacitor electrodes based on hierarchical mesoporous MnOx/nitrided TiO2 nanorod arrays on carbon fiber paper
JP6504378B1 (ja) ハイブリッドキャパシタ
JP2005129924A (ja) 電気二重層コンデンサ用金属製集電体およびそれを用いた分極性電極並びに電気二重層コンデンサ
JP6782950B2 (ja) キャパシタ及びキャパシタ用電極
JP6782951B2 (ja) キャパシタ及びキャパシタ用電極
JP6620330B2 (ja) ハイブリッドキャパシタ
WO2010098116A1 (ja) 電気二重層キャパシタ
JP6620331B2 (ja) ハイブリッドキャパシタ
JP2019102712A (ja) キャパシタ
JP2019079861A (ja) キャパシタ及びキャパシタ電極用耐電圧活物質の製造方法
JP2005347517A (ja) 電気二重層キャパシタ電極用活性炭の製造方法
KR20130026789A (ko) 금속 집전체, 이의 제조방법, 및 이를 구비한 전기 화학 커패시터
JP7487876B2 (ja) キャパシタ
JP6967688B2 (ja) ハイブリッドキャパシタ
JP2014107361A (ja) 電気化学キャパシタ用電極およびその製造方法
JP2005317706A (ja) 電気化学素子用電極の製造方法、及びその電極と非水系電解液とからなる電気化学素子
WO2011070924A1 (ja) 電気二重層キャパシタ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20171226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180208

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201019

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20201019

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20201019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210928

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211126

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220308