JP2019074287A - 熱交換器分流器 - Google Patents

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立慈 川端
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Abstract

【課題】二重管構造のヘッダーパイプにおいて、扁平管の複数の冷媒流路毎に冷媒の状態が異なって流れること。【解決手段】複数の冷媒流路13を有する扁平管11を接続する外管14と、扁平管11の冷媒流路13へ冷媒を流出する冷媒孔15を、扁平管11の接続方向の側面に設けた内管16と、で構成された二重管構造のヘッダーパイプ12aにおいて、冷媒孔15を、扁平管11の長手方向(y方向)の幅中央部を通り、重力方向(z方向)と平行な中心面を基準に、空気流れの下流側より、空気流れの上流側を広くする。【選択図】図3

Description

本発明は、一対のヘッダーパイプと、複数の冷媒流路をもつ複数の扁平管と、で構成され、複数の扁平管の間を流れる空気と、扁平管の冷媒流路の中を流れる冷媒とで熱交換を行う熱交換器の分流器に関するものである。
従来から、水平方向の左右に対峙する一対のヘッダーパイプと、複数の冷媒流路をもつ複数の扁平管と、扁平管同士の間に設けられる伝熱フィンと、で構成され、複数の扁平管の間を流れる空気と、扁平管の冷媒流路の中を流れる冷媒とで熱交換を行う熱交換器が知られている。
この種の熱交換器において、各扁平管への冷媒流出量を均一化させるため、複数の扁平管を接続する外管と、重力方向に冷媒孔を設けた内管と、で構成する二重管構造の熱交換器分流器が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。
図11、図12、図13は、扁平管内の冷媒流れ方向をx方向、空気流れ方向をy方向、重力上向き方向をz方向とした場合に、図11は、特許文献1に記載された従来の熱交換器分流器のx−z平面の断面図、図12は、図11のA−A断面図(特許文献1に記載された従来の熱交換器分流器のx−y平面の断面図)、図13は、図11のB−B断面図(特許文献1に記載された従来の熱交換器分流器を用いた熱交換器における扁平管のy−z平面の断面図)である。
図11、図12、図13に示すように、熱交換器1は、複数の冷媒流路2で形成された複数の扁平管3と、扁平管3の両端部をそれぞれ接続する一対のヘッダーパイプ4と、で構成され、ヘッダーパイプ4は、複数の扁平管3を接続する外管5と、重力上向き方向(z方向)の下方から上方になるにしたがって順次大きくした気液二相冷媒を吹き出す冷媒孔6を設けた内管7と、で構成された二重管構造としている。
これにより、重力により流れやすい下側の扁平管への冷媒流出量を減少させ、流れにくい上側の扁平管への冷媒流出量を増加させることで、上側の扁平管を流れる冷媒量と下側の扁平管を流れる冷媒量を均一化させることができる。
特開平3−195873号公報
しかしながら従来の構成では、内管に設けた冷媒孔は扁平管の長手方向(y方向)の幅に対して開口面積が小さく、冷媒孔より吹き出した気液二相冷媒の内、密度の大きい液冷媒は慣性力が大きく、直進しやすく、液冷媒より軽いガス冷媒は拡散しやすいため、冷媒孔と、冷媒孔の近傍の冷媒流路との間の空間には湿り度の高い冷媒が存在し、冷媒孔と、冷媒孔から遠方の冷媒流路との間の空間には湿り度の低い冷媒が存在しやすくなり、複数の冷媒流路毎に冷媒の状態が異なって流れることで、各冷媒流路で冷媒が蒸発完了する位置が異なり、扁平管を有効に利用できず、熱交換器性能が低下するという課題を有していた。
特に、前縁効果により熱伝達率が高く、空気流れの上流側に位置する冷媒流路内に、湿
り度の低い冷媒が、空気流れの下流側に位置する冷媒流路内に、湿り度の高い冷媒が流れた場合、空気流れの上流側と下流側の冷媒流路で、冷媒が蒸発完了する位置が大きく異なるため、熱交換器性能が大幅に低下する。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、蒸発しやすい流路に湿り度の高い冷媒を、蒸発しにくい流路に湿り度の低い冷媒を流すことにより、各冷媒流路に流れる冷媒が、早めに蒸発することや、蒸発することなく流れることを抑制でき、各冷媒流路で冷媒が蒸発完了する位置を均一化することができる熱交換器分流器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の熱交換器は、複数の冷媒流路を有する扁平管と、扁平管の両端部をそれぞれ接続する一対のヘッダーパイプと、を備えた熱交換器において、少なくとも一方のヘッダーパイプを、複数の扁平管を接続する外管と、扁平管へ冷媒を流出する複数の冷媒孔を扁平管の接続方向の側面に設けた内管と、で構成された二重管構造とし、扁平管の長手方向の幅中央部を通り、重力方向と平行な中心面を基準に、冷媒孔を、空気流れの上流側のほうが、空気流れの下流側よりも広くしたものである。
これにより、熱伝達率が高くなる空気流れの上流側の扁平管の冷媒流路の手前へ、湿り度の高い冷媒を内管から吹き出しやすくなるため、空気流れの上流側の扁平管の冷媒流路に、湿り度の高い冷媒が流れやすくなる。
本発明の熱交換器分流器は、扁平管の各冷媒流路で冷媒が蒸発完了する位置を均一化することができるため、扁平管を有効に利用でき、熱交換器性能を向上することができる。
本発明の実施の形態1におけるヘッダーパイプのx−z平面の断面図 本発明の実施の形態1におけるヘッダーパイプのx−y平面の断面図 本発明の実施の形態1のヘッダーパイプを用いた熱交換器における扁平管の y−z平面の断面図 本発明の実施の形態1の変形例1におけるヘッダーパイプを用いた熱交換器における扁平管のy−z平面の断面図 本発明の実施の形態1の変形例2におけるヘッダーパイプを用いた熱交換器における扁平管のy−z平面の断面図 本発明の実施の形態1の変形例3におけるヘッダーパイプを用いた熱交換器 における扁平管のy−z平面の断面図 熱交換器を適用した室外機の内部構造を示すx−y平面図 熱交換器を適用した室外機の内部構造を示すx−z平面図 本発明の実施の形態2におけるヘッダーパイプのx−y平面の断面図 本発明の実施の形態2におけるヘッダーパイプを用いた熱交換器における 扁平管y−z平面の断面図 従来の熱交換器のヘッダーパイプのx−z平面の断面図 従来の熱交換器のヘッダーパイプのx−y平面の断面図 従来の熱交換器の扁平管のy−z平面の断面図
第1の発明は、複数の冷媒流路を有する扁平管と、複数の扁平管を水平方向に設置し、扁平管の両端部をそれぞれ接続する一対のヘッダーパイプと、を備え、複数の扁平管を、ヘッダーパイプの軸方向(重力方向)に沿って、互いに平行に接続された熱交換器において、少なくとも一方のヘッダーパイプを、複数の扁平管を接続する外管と、扁平管へ冷媒
を流出する複数の冷媒孔を扁平管の接続側の側面に設けた内管と、で構成された二重管構造とする。
冷媒孔は、扁平管の長手方向の幅中央部を通り、重力方向と平行な中心面を基準に、空気流れの上流側のほうが、空気流れの下流側よりも広くする。
これにより、内管から、熱伝達率が高くなる空気流れの上流側の扁平管の冷媒流路の手前へ、湿り度の高い冷媒を吹き出し、空気流れの上流側の扁平管の冷媒流路に、湿り度の高い冷媒が流れやすくなる。
蒸発しやすい流路には、湿り度の高い冷媒が、蒸発しにくい空気流れの下流側の扁平管の流路には、外管に滞留しているガス状態(湿り度の低い)冷媒がそれぞれ流れ、各冷媒流路で冷媒が蒸発完了する位置を均一化することができるため、扁平管を有効に利用でき、熱交換器性能を向上することができる。
第2の発明は、内管の中心軸が、扁平管の長手方向の幅中央部を通り、重力方向と平行な中心面より、空気流れの上流側に偏心しており、冷媒孔と、内管の中心軸と、を結んだ線が、扁平管の冷媒流路の中の冷媒流れ方向と平行となる位置に、冷媒孔を設ける。
これにより、空気流れの上流側の冷媒流路へ向かって、直進するように気液二相冷媒が内管から吹き出され、冷媒流路と冷媒流路とを隔てる壁に衝突し、外管内で冷媒が攪拌されることが抑制されるため、冷媒の流速が速く、攪拌されやすい、高能力運転時においても、空気流れの上流側の冷媒流路へ、内管より吹き出したままの状態の湿り度の高い冷媒が、空気流れの下流側の冷媒流路へ、外管に滞留している状態の湿り度の低い冷媒が流れやすく、各冷媒流路で冷媒が蒸発完了する位置を均一化することができる。
また、冷媒流路と冷媒流路とを隔てる壁に衝突し、流動抵抗となることが抑制されるため、吹き出された冷媒を、冷媒流路内にスムーズに流すことにより、外管の中の下側に液冷媒が残留することを抑制でき、重力方向の気液分布の不均一化を防止し、各扁平管へ流れる冷媒状態を均一化することができる。
また、冷媒が蒸発し、一緒に循環している冷凍機油が残留しやすい、空気流れの上流側の扁平管の冷媒流路に、湿り度の高い冷媒を流すことで、液冷媒とともに残留した冷凍機油を戻すことができるため、冷凍機油の残留による熱交換の阻害を抑制することができ、熱交換器性能を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって、本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1、図2、図3は、扁平管内の冷媒流れ方向をx方向、空気流れ方向をy方向、重力上向き方向をz方向とした場合に、図1は、本発明の実施の形態1の熱交換器分流器のx−z平面の断面図、図2は、図1のA−A断面図(本発明の実施の形態1の熱交換器分流器のx−y平面の断面図)、図3は、図1のB−B断面図(本発明の実施の形態1のヘッダーパイプを用いた熱交換器における扁平管のy−z平面の断面図)である。
図1、図2、図3において、熱交換器10は、複数の扁平管11と、一対のヘッダーパイプ12a、12bと、を備えている。
複数の扁平管11は、ヘッダーパイプ12a、12bの軸方向(z方向)に沿って、互いが平行になるように、それぞれ水平方向(x方向)に配置されており、扁平管11内の冷媒流路13は、ヘッダーパイプ12a、12bの内部に連通されている。
少なくとも一方のヘッダーパイプ12aは、複数の扁平管11を接続する外管14と、扁平管11へ冷媒を流出する冷媒孔15を扁平管11の接続側の側面に設けた内管16と、で構成された二重管構造であり、例えば、アルミニウムなどの金属材料を押出成型することにより、円筒状に形成されている。
また、ヘッダーパイプ12a、12bの一端部には、冷媒配管17a、17bがそれぞれ接続されている。これら各冷媒配管17a、17bは、冷媒の流入口または流出口として機能するように構成されている。
冷媒孔15は、扁平管11に対応するように、内管16の軸方向(z方向)に複数個存在しており、内管16の軸方向(z方向)の同一高さ位置においては、扁平管11の長手方向(y方向)の幅中央部を通り、重力方向(z方向)と平行な中心面を基準に、空気流れの上流側のほうが、空気流れの下流側よりも広くなっている。
なお、図4は、本発明の実施の形態1の変形例1のヘッダーパイプを用いた熱交換器における扁平管のy−z平面の断面図、図5は、本発明の実施の形態1の変形例2のヘッダーパイプを用いた熱交換器における扁平管のy−z平面の断面図、図6は、本発明の実施の形態1の変形例3のヘッダーパイプを用いた熱交換器における扁平管のy−z平面の断面図である。
冷媒孔15は、図4に示すように、扁平管11の長手方向の幅中央部を通り、重力方向(z方向)と平行な中心面を基準に、空気流れの上流側(−y方向)にずらした位置に設けた丸孔でも、図5に示すように、扁平管11の長手方向の幅中央部を通り、重力方向(z方向)と平行な中心面を基準に、空気流れの上流側(−y方向)が大きく、空気流れの下流側(+y方向)が小さい、非対称な孔でも、図6に示すように、扁平管11の長手方向の幅中央部を通り、重力方向(z方向)と平行な中心面を基準に、空気流れの上流側(−y方向)に多く、空気流れの下流側(+y方向)に少なくなるよう、同じ開口面積の丸孔を複数個設けてもよい。
以上のように構成された熱交換器について、蒸発器として機能する場合には、冷媒配管17aからヘッダーパイプ12aの内管16の内部に流入した気液二相冷媒が、複数の冷媒孔15から、外管14の内部に吹き出し、各扁平管11内の各冷媒流路13を介して+x方向に流れ、ヘッダーパイプ12bの内部に送られる。扁平管11内の各冷媒流路13を冷媒が流れる際に、各扁平管11の間を+y方向に流れる空気と熱交換を行う。そして、ヘッダーパイプ12bに送られた冷媒は、冷媒配管17bから流出される。
内管16からは、熱伝達率が高くなる空気流れの上流側の扁平管11の冷媒流路13の手前へ、湿り度の高い冷媒を吹き出しやすくなるため、空気流れの上流側の扁平管11の冷媒流路13に、湿り度の高い冷媒が流れやすくなる。
なお、冷媒としては、例えば、R410A、R32およびR32を含む混合冷媒などが用いられる。
次に、本実施形態の利用について、本実施形態の熱交換器10を空気調和装置の室外機20に利用した場合を例に説明する。
図7は、本実施形態の熱交換器10を適用した室外機20の内部構造を示すx−y平面図であり、図8は、本実施形態の熱交換器10を適用した室外機20の内部構造を示すx−z平面図である。
図7、図8に示すように、室外機20は、圧縮機21と、切替弁22と、室外膨張弁23と、送風機24と、熱交換器10を備えている。室外機20と室内機(図示せず)は、液管25と、ガス管26とで接続している。
熱交換器10は、空気流れ方向(y方向)に2つ設置しており、空気流れの上流側に設置している熱交換器10の一方のヘッダーパイプ12aは二重管構造であり、冷媒配管17aを介して、室外膨張弁23と接続しており、空気流れの下流側に設置している熱交換器30の一方のヘッダーパイプ32aは、冷媒配管37aを介して、切替弁22と接続している。
熱交換器10の他方のヘッダーパイプ12bと、熱交換器30の他方のヘッダーパイプ32bと、は冷媒配管17b、37bで接続している。
まず、冷房運転を行う場合は、熱交換器10は凝縮器として機能する。
室外機20の圧縮機21から送られるガス冷媒は、切替弁22を介して、冷媒配管37aから、ヘッダーパイプ32aの中に流入される。このガス冷媒は、ヘッダーパイプ32aの内部を通り、複数の扁平管31内の冷媒流路33に流入され、水平方向(+x方向)に流れ、ヘッダーパイプ32bに流出する。ヘッダーパイプ32bに流出した冷媒は、冷媒配管17b、37bを介して、ヘッダーパイプ12bの内部を通り、複数の扁平管11の冷媒流路13に流入され、水平方向(−x方向)に流れる。冷媒は、扁平管11、31において、送風機24により送られた空気と熱交換をすることで放熱して凝縮される。
凝縮した冷媒は、二重管構造であるヘッダーパイプ12aの外管14から、冷媒孔15を通り、内管16に流入し、冷媒配管17aから室外膨張弁23、液管25を通り、室内機に流出される。
室内機に流れた凝縮した冷媒は、室内熱交換器(図示せず)で空気と熱交換をすることで吸熱し蒸発する。蒸発した冷媒は、ガス管26を通り、切替弁22を介して、圧縮機21に循環する。暖房運転を行う場合は、熱交換器10は蒸発器として機能する。
室外機20の圧縮機21から送られるガス冷媒は、切替弁22を介して、ガス管26を通り、室内機に流出される。室内機に流れたガス冷媒は、室内機に設けられた室内熱交換器で空気と熱交換をすることで放熱し凝縮する。凝縮した冷媒は、液管25、室外膨張弁23を通り、気液二相冷媒となり、冷媒配管17aから、二重管構造であるヘッダーパイプ12aの内管16に流入される。
気液二相冷媒は、ヘッダーパイプ12aの内管16の冷媒孔15を通り、複数の扁平管11内の冷媒流路13に流入され、水平方向(+x方向)に流れ、ヘッダーパイプ12bに流出する。ヘッダーパイプ12bに流出した冷媒は、冷媒配管17b、37bを介して、ヘッダーパイプ32bの内部を通り、複数の扁平管31の冷媒流路33に流入され、水平方向(−x方向)に流れる。冷媒は、扁平管11、31において、送風機24により送られた空気と熱交換をすることで吸熱して蒸発される。
蒸発した冷媒は、ヘッダーパイプ32aに流入し、内部を通り、冷媒配管37aから切替弁22を介して、圧縮機21に循環する。
蒸発器として機能する場合、ヘッダーパイプ12aの内管16には気液二相冷媒が流れ、冷媒孔15からは、気液二相冷媒が吹き出すことになる。冷媒孔15より吹き出した気液二相冷媒の内、密度の大きい液冷媒は慣性力が大きく、直進しやすく、液冷媒より軽いガス冷媒は拡散しやすいため、冷媒孔15近傍の空間には、湿り度の高い(液濃度の高い
)冷媒が存在し、冷媒孔15近傍の扁平管11の冷媒流路13を介して湿り度の高い冷媒が流れ、冷媒孔15から離れた空間においては液濃度が低くなり、湿り度の低い(ガス濃度の高い)冷媒が存在し、冷媒孔15遠方の扁平管11の冷媒流路13を介して湿り度の低い冷媒が流れる。
冷媒孔15は、扁平管11の長手方向(y方向)の幅中央部を通り、重力方向(z方向)と平行な中心面を基準に、空気流れの上流側のほうが、空気流れの下流側よりも広いため、空気流れの上流側の扁平管11の冷媒流路13の手前へ、湿り度の高い冷媒を吹き出しやすく、空気流れの上流側の扁平管11の冷媒流路13に、湿り度の高い冷媒がより流れやすくなり、空気流れの下流側の扁平管11の冷媒流路13に、湿り度の低い冷媒がより流れやすくなる。
以上のように、本実施の形態において、熱交換器10は、複数の冷媒流路13を有する扁平管11と、複数の扁平管11を水平方向に設置し、扁平管11の両端部をそれぞれ接続する一対のヘッダーパイプ12と、を備え、複数の扁平管11を、ヘッダーパイプ12の軸方向に沿って、互いに平行に接続される。
少なくとも一方のヘッダーパイプ12aを、複数の扁平管11を接続する外管14と、扁平管へ冷媒を流出する複数の冷媒孔15を、扁平管の接続側の側面に設けた内管16と、で構成された二重管構造し、冷媒孔15は、扁平管11の長手方向(y方向)の幅中央部を通り、重力方向(z方向)と平行な中心面を基準に、空気流れの上流側のほうが、空気流れの下流側よりも広くする。
これにより、熱伝達率が高くなる空気流れの上流側の扁平管11の冷媒流路13の手前へ、内管16から湿り度の高い冷媒を吹き出しやすくなるため、空気流れの上流側の扁平管11の冷媒流路13に、湿り度の高い冷媒が流れやすくなる。蒸発しやすい流路には湿り度の高い冷媒が、蒸発しにくい空気流れの下流側の扁平管の流路には、外管14に滞留している湿り度の低い冷媒が流れることで、各冷媒流路13で冷媒が蒸発完了する位置を均一化することができるため、扁平管11を有効に利用でき、熱交換器性能を向上することができる。
なお、実施例では、熱交換器10を空気流れ方向(y方向)に2つ設置しているが、例えば、1つでも、3つ以上でもよく、状況に応じて、ヘッダーパイプ12内に仕切板を設け、一方のヘッダーパイプ12aの重力方向(z方向)下側が二重管構造、重力方向(z方向)上側が単管となるような構成で、冷媒配管17a、17bの両方を一方のヘッダーパイプ12aに接続したり、また、重力方向(z方向)に2つの熱交換器10を重ねた構成を用いた場合でも、同様の効果を得られることは言うまでもない。
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2におけるヘッダーパイプのx−y平面の断面図であり、図10は、本発明の実施の形態2のヘッダーパイプを用いた熱交換器における扁平管のy−z平面の断面図である。
図9、図10に示すように、内管16の中心軸Cは、扁平管11の長手方向の幅中央部を通り、重力方向(z方向)と平行な中心面より、空気流れの上流側に偏心しており、冷媒孔15と、内管16の中心軸Cと、を結んだ線が、扁平管11の冷媒流路13の流れ方向(x方向)と平行となるように、冷媒孔15を設けたものである。
これにより、冷媒孔15より、空気流れの上流側の冷媒流路13へ向かって直進するように気液二相冷媒が吹き出され、冷媒が冷媒流路13と冷媒流路13とを隔てる壁に衝突し、冷媒が攪拌されることが抑制されるため、冷媒の流速が速く、攪拌されやすい、高能
力運転時においても、空気流れの上流側の冷媒流路13へ、内管16より吹き出したままの状態の湿り度の高い冷媒が、空気流れの下流側の冷媒流路13へ、外管14に滞留している状態の湿り度の低い冷媒が流れやすく、各冷媒流路13で冷媒が蒸発完了する位置を均一化することができる。
また、冷媒が冷媒流路13と冷媒流路13とを隔てる壁に衝突し、流動抵抗となることが抑制されるため、吹き出した気液二相冷媒が冷媒流路13内にスムーズに流れ、外管14の中の下側に液冷媒が残留することで重力方向(z方向)の気液分布が不均一となることを防止でき、各扁平管11へ流れる冷媒の状態を均一化することができる。
また、冷媒が蒸発し、一緒に循環している冷凍機油が残留しやすい、空気流れの上流側の扁平管11の冷媒流路13に、湿り度の高い冷媒を流すことで、液冷媒とともに残留した冷凍機油を戻すことができるため、冷凍機油の残留による熱交換の阻害を抑制することができ、熱交換器性能を向上することができる。
なお、内管16に設けた冷媒孔15は、内管16の中心軸Cと、扁平管11の長手方向(y方向)の幅の一端と、を結んだ線と交わる内管16の側面上の点Dと、内管16の中心軸Cと、扁平管11の長手方向(y方向)の幅の他端と、を結んだ線と交わる内管16の側面上の点Eと、の扁平管11の接続側の間の側面上に位置するように設けるのがよい。
これにより、内管16から、扁平管11に向かって冷媒が吹き出される。冷媒が外管14に衝突し、流動抵抗となり、冷媒流路13に冷媒が流れにくくなり、外管14の中に液冷媒が残留することが抑制されるため、重力方向(z方向)の気液分布が不均一となることを防止でき、各扁平管11へ流れる冷媒の状態をさらに均一化することができる。
本発明は、扁平管利用の熱交換器において、複数の冷媒流路毎に冷媒の状態が異なって流れることを抑制し、各冷媒流路で冷媒が蒸発完了する位置を均一化することができる熱交換器分流器であり、冷凍機、空気調和装置、給湯空調複合装置などの用途に適用できる。
1 熱交換器
2 冷媒流路
3 扁平管
4 ヘッダーパイプ
5 外管
6 冷媒孔
7 内管
10、30 熱交換器
11、31 扁平管
12、32 ヘッダーパイプ
13、33 冷媒流路
14 外管
15 冷媒孔
16 内管
17、37 冷媒配管
20 室外機
21 圧縮機
22 切替弁
23 室外膨張弁
24 送風機
25 液管
26 ガス管

Claims (2)

  1. 複数の冷媒流路を有する扁平管と、前記扁平管の両端部をそれぞれ接続する一対のヘッダーパイプと、を備えた熱交換器において、少なくとも一方の前記ヘッダーパイプを、複数の前記扁平管を接続する外管と、前記扁平管へ冷媒を流出する複数の冷媒孔を、前記扁平管の接続方向の側面に設けた内管と、で構成された二重管構造とし、前記冷媒孔は、前記扁平管の長手方向の幅中央部を通り、重力方向と平行な中心面を基準に、空気流れの上流側のほうが、空気流れの下流側よりも広くすることを特徴とする熱交換器分流器。
  2. 前記内管の中心軸が、前記扁平管の長手方向の幅中央部を通り、重力方向と平行な中心面より、空気流れの上流側に偏心しており、前記冷媒孔と、前記内管の中心軸と、を結んだ線が、前記扁平管内の冷媒流れ方向と平行となる位置に、前記冷媒孔を設けることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器分流器。
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