JP2019073595A - 白色微粒子水分散体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクの吐出安定性と得られる印刷物の光沢性とを高度に両立する白色水系インク、を得ることが可能な白色微粒子水分散体の製造方法、及び該白色微粒子水分散体を含有する水系インクを提供する。【解決手段】[1]ポリマーで被覆した白色微粒子の分散体の製造方法であって、原料白色微粒子とポリマー分散剤とを水系媒体中で混合して微粒子水分散液を得る工程1、及び得られた微粒子水分散液に重合性モノマーを添加して重合し、白色微粒子水分散体を得る工程2を有し、該原料白色微粒子の平均一次粒子径が150nm以上300nm以下であり、該原料白色微粒子が、酸化亜鉛粒子、表面未処理の酸化チタン粒子、並びにアルミナ及び酸化亜鉛から選ばれる1種以上で表面処理され、ジルコニアで表面処理されていない酸化チタン粒子から選ばれる1種以上である、白色微粒子水分散体の製造方法、及び[2]前記[1]で得られた白色微粒子水分散体を含有する水系インクである。【選択図】なし

Description

本発明は、白色微粒子水分散体の製造方法、及び該白色微粒子水分散体を含有する水系インクに関する。
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録媒体に直接吐出し、付着させて、文字や画像が記録された印刷物を得る記録方式であり、従来の記録方式と異なり版を使用しない記録方式であることから、少量多品種に対応できるオンデマンド印刷として広範囲にわたる利用分野が期待されている。特に近年では、従来の白地の紙に対する印刷から、白地ではない段ボール、板紙、樹脂フィルム等の記録媒体に対する印刷への要望が増加している。
白地ではない記録媒体に対する印刷の場合、白色を表現する目的や視認性を高める目的で白色インクが使用される。白色インクに用いる顔料としては、隠蔽性の高い無機顔料である酸化チタンが汎用されている。また、酸化チタンの分散性を向上させることを目的として、ポリマー分散剤が用いられている。
特許文献1には、酸化チタン及び顔料分散剤を含有する水系インクであって、顔料分散剤がアニオン性基含有モノマー及びポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート由来の構成単位を有し、その酸価が100〜400mgKOH/gであり、その含有量が、酸化チタン100質量部に対して0.3〜18質量部である、再分散性に優れるインクジェット記録用水系インクが開示されている。
非特許文献1には、ジルコニア及びアルミナで表面処理された酸化チタン粒子を、分散剤としてマクロ−RAFT共重合体を用いて水中に分散させた後、モノマーと水溶性開始剤を添加し、モノマーを重合させて該酸化チタン粒子をカプセル化する技術が開示されている。
特開2017−39922号公報
Hawette他、「マクロ−RAFT共重合体を用いた乳化重合による顔料カプセル化」(Pigment encapsulation by emulsion polymerization using macro-RAFT Copolymers), Langmuir 2008, 24, 2140-2150
白色インクはフィルム印刷等におけるベースインクとして使用され、印刷物等の記録物において文字や画像の背景に用いられることが多く、高い隠蔽率が求められる。
従来の酸化チタンを用いた白色インクは、酸化チタンの分散が十分でない。酸化チタンによる隠蔽率を上げるためには、酸化チタンの分散性を向上させる必要があり、そのためポリマー分散剤を多く使用する必要が生じる。それに伴い、インク粘度の上昇が大きくなり、インクジェット記録方式における吐出安定性が低下する。このインク粘度の上昇を抑制するため、ポリマー分散剤の添加量が制限され、隠蔽率が不十分になる。
一方、デジタル印刷分野では、印刷物の高級感を高めるために印刷物の光沢性向上が求められている。光沢性向上のためには、印刷物表面を平滑化すればよく、そのためにはインク中のポリマー量を上げればよいが、ポリマー量を上げるとインク粘度が上昇し、上記の問題が発生する。
特許文献1の技術では、酸化チタンを分散剤で分散しているだけで、酸化チタンのカプセル化が不十分であり、改善の余地があった。
非特許文献1では、ジルコニア及びアルミナで表面処理された酸化チタン粒子を用いているが、ジルコニアを用いて酸化チタン粒子の表面処理をすると、その後、モノマーを添加してシード重合しても、酸化チタンの被覆率が向上しない。その結果、酸化チタンのカプセル化が不十分であり、インクの吐出安定性、得られる印刷物の光沢性が不十分であることが判明した。
本発明は、インクの吐出安定性と得られる印刷物の光沢性とを両立する白色水系インク、を得ることが可能な白色微粒子水分散体の製造方法、及び該白色微粒子水分散体を含有する水系インクを提供することを課題とする。
本発明者は、ポリマーで被覆した白色微粒子において、特定の粒径を有する特定の白色微粒子をポリマー分散剤で分散した後、シード重合することにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、次の[1]及び[2]を提供する。
[1]ポリマーで被覆した白色微粒子の水分散体の製造方法であって、
下記工程1及び2を有し、
工程1:原料白色微粒子とポリマー分散剤とを水系媒体中で混合して微粒子水分散液を得る工程
工程2:工程1で得られた微粒子水分散液に重合性モノマーを添加して重合し、白色微粒子水分散体を得る工程
該原料白色微粒子の平均一次粒子径が150nm以上300nm以下であり、
該原料白色微粒子が、酸化亜鉛粒子、表面未処理の酸化チタン粒子、並びにアルミナ及び酸化亜鉛から選ばれる1種以上で表面処理され、ジルコニアで表面処理されていない酸化チタン粒子から選ばれる1種以上である、白色微粒子水分散体の製造方法。
[2]前記[1]に記載の方法で得られた白色微粒子水分散体を含有する水系インク(以下、「水系インク」、又は単に「インク」ともいう)。
本発明によれば、インクの吐出安定性と得られる印刷物の光沢性とを両立する白色水系インク、を得ることが可能な白色微粒子水分散体の製造方法、及び該白色微粒子水分散体を含有する水系インクを提供することができる。
[白色微粒子水分散体の製造方法]
本発明の白色微粒子水分散体の製造方法は、ポリマーで被覆した白色微粒子の水分散体の製造方法であって、下記工程1及び2を有し、
工程1:原料白色微粒子とポリマー分散剤とを水系媒体中で混合して微粒子水分散液を得る工程
工程2:工程1で得られた微粒子水分散液に重合性モノマーを添加して重合し、白色微粒子水分散体を得る工程
該原料白色微粒子の平均一次粒子径が150nm以上300nm以下であり、
該原料白色微粒子が、酸化亜鉛粒子、表面未処理の酸化チタン粒子、並びにアルミナ及び酸化亜鉛から選ばれる1種以上で表面処理され、ジルコニアで表面処理されていない酸化チタン粒子から選ばれる1種以上であることを特徴とする。
なお、「ポリマーで被覆した白色微粒子」は、本発明の効果を奏する限り、必ずしも白色微粒子の表面全てがポリマーで被覆されていなくてもよいが、インクの吐出安定性と、得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、白色微粒子の表面全てが被覆されていることが好ましい。
本発明の白色微粒子水分散体の製造方法によれば、インクの吐出安定性と得られる印刷物の光沢性とを両立する白色水系インクを得ることが可能な白色微粒子水分散体を得ることができる。その理由は定かではないが、以下のように考えられる。
本発明の白色微粒子水分散体の製造方法によれば、特定の白色微粒子とポリマー分散剤を混合して、ポリマー分散剤が白色微粒子表面に吸着した微粒子水分散液を得た後、更に得られた微粒子水分散液に重合性モノマーを添加しながら重合(シード重合)する。この方法により、白色微粒子表面のポリマー分散剤が土台となって重合性モノマーの重合が進行し、ポリマーで白色微粒子を内包するため、粒子表面の白色微粒子の露出が非常に小さい白色微粒子水分散体が得られると考えられる。
得られた白色微粒子は、ポリマーで白色微粒子を高度に内包したカプセル型の粒子形態となっており、白色微粒子を被覆したポリマー表面への該白色微粒子の露出が非常に少ないため、白色微粒子の凝集が抑制されて分散性が向上する。また、白色微粒子の添加による粘度増加を抑制しつつ、インク中に従来よりも多くのポリマーを添加できるため、インクジェット記録装置等における吐出安定性と得られる印刷物の光沢性とを両立することができると考えられる。
以下、本発明の白色微粒子水分散体の製造方法において用いられる白色微粒子、ポリマー分散剤、重合性モノマー、及び各製造工程について順次説明する。
<原料白色微粒子>
本発明の白色微粒子水分散体及び水系インクは、白色微粒子を含有する。
本発明で用いられる原料白色微粒子は、(i)酸化亜鉛粒子、(ii)表面未処理の酸化チタン粒子、並びに(iii)アルミナ及び酸化亜鉛から選ばれる1種以上で表面処理され、ジルコニアで表面処理されていない酸化チタン粒子から選ばれる1種以上の白色微粒子であり、その平均一次粒子径は150nm以上300nm以下である。
(酸化亜鉛)
酸化亜鉛は、亜鉛華とも呼ばれ六方晶系ウルツ鉱型構造を有する白色粉末である。
本発明で用いられる酸化亜鉛粒子は、酸化亜鉛を含む粒子であれば特に限定されない。例えば、酸化亜鉛の粒子、粒子核が金属質の亜鉛であって少なくとも表面の一部に酸化亜鉛層を有する粒子等が挙げられる。酸化亜鉛粒子は表面処理をされていても、表面未処理であってもよいが、白色度の観点から表面未処理の酸化亜鉛粒子が好ましい。酸化亜鉛粒子は1種単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
酸化亜鉛の市販品例としては、住友大阪セメント株式会社製の商品名:ZnO−CX(平均一次粒子径:250nm)、三井金属鉱業株式会社製の商品名:1号亜鉛華(平均一次粒子径:170nm)等が挙げられる。
(酸化チタン)
酸化チタンの結晶構造には、ルチル型(正方晶)、アナターゼ型(正方晶)、ブルッカイト型(斜方晶)があるが、結晶の安定性、隠蔽性、及び入手性の観点から、本発明ではルチル型酸化チタン(以下、単に「酸化チタン」ともいう)を用いることが好ましい。
酸化チタンは気相法又は液相法で製造することができるが、結晶性の高いものを得られ易いことから、気相法で製造された酸化チタンがより好ましい。
酸化チタンは、表面未処理のものを用いることもできるが、良好な分散性を得る観点から、アルミナ(Al)及び酸化亜鉛(ZnO)から選ばれる1種以上で表面処理されたものが好ましく、アルミナで(Al)表面処理された酸化チタンがより好ましい。
酸化チタンの表面をジルコニア(ZrO)で処理すると、その後、モノマーを添加してシード重合しても、酸化チタンの被覆率が向上せず、インクの吐出安定性、得られる印刷物の光沢性が改善しないので好ましくない。
表面処理した酸化チタンの粉末は、800℃以上1000℃以下で焼成することにより、粒子間の焼結を抑制して、二次粒子サイズの流動性、分散性を向上させることもできる。
酸化チタンの粒子形状は、粒状、針状等があり特に制限されない。
本発明に用いられるルチル型二酸化チタンの市販品例としては、テイカ株式会社製の商品名:JR、JR−605、JR−701、石原産業株式会社製の商品名:タイペークCR−90等が挙げられる。
原料白色微粒子の平均一次粒子径は、白色度の観点から、150nm以上であり、好ましくは160nm以上、より好ましくは170nm以上、更に好ましくは180nm以上、より更に好ましくは200nm以上であり、そして、隠蔽性の観点から、300nm以下であり、好ましくは290nm以下、より好ましくは285nm以下、更に好ましくは280nm以下である。
なお、原料白色微粒子の平均一次粒子径は、一次粒子の長径の算術平均であり、実施例に記載の方法により測定される。
原料白色微粒子の純度は、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の隠蔽性を向上させる観点から、好ましくは90質量%以上、より好ましくは92質量%以上、更に好ましくは94質量%以上である。
原料白色微粒子の純度は、JISに規定された方法により測定することができる。より具体的には、酸化チタンの純度測定はJIS K8703−1992により、酸化亜鉛の純度測定はJIS K1410−1995により、それぞれ行うことができる。
<ポリマー分散剤>
ポリマー分散剤は、工程1において原料白色微粒子表面に吸着させ、工程2において、重合性モノマーを添加して重合する際に均一に分散させる観点から、水不溶性ポリマーで構成されていることが好ましい。また、ポリマー分散剤は、原料白色微粒子への吸着性の観点から、アニオン性基を有する水不溶性ポリマーが好ましい。
なお、ポリマーが「水不溶性」であるとは、以下の1)〜3)のいずれかに該当する場合をいう。
1)水中に未中和又は中和したポリマーを1質量%混合した混合物を、25℃にて8時間撹拌した後、不溶分が目視で確認できる場合。
2)前記1)の混合物に対して、レーザー光や通常光を当てて観察し、チンダル現象が認められる場合。
3)以下の測定条件にて平均粒径が観測される場合。
測定条件:レーザー粒子解析システム「ELSZ−1000」(大塚電子株式会社製)を用いてキュムラント解析を行う。測定条件は、温度25℃、入射光と検出器との角度165°、積算回数32回であり、分散溶媒の屈折率として水の屈折率(1.333)を入力する。測定濃度が0.1質量%(固形分濃度換算)になるように水で希釈する。
ポリマー分散剤は、塩生成基を有し、該塩生成基の少なくとも1部が塩基性化合物で中和されたものであることが好ましい。このポリマー分散剤は、未中和の状態では勿論、その塩生成基の一部を中和した後でも水不溶性であることが好ましい。
水不溶性ポリマーとしては、ビニル系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン等が挙げられる。また、市販の水不溶性ポリマー粒子の分散液を用いることもできる。
市販の水不溶性ポリマー粒子の分散液としては、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂からなる粒子の分散液が好ましい。その具体例としては、「Neocryl A1127」(DSM NeoResins社製、アニオン性自己架橋水系アクリル樹脂)、「ジョンクリル390」(BASFジャパン株式会社製)等のアクリル樹脂、「WBR−2018」「WBR−2000U」(大成ファインケミカル株式会社製)等のウレタン樹脂、「SR−100」、「SR−102」(以上、日本エイアンドエル株式会社製)等のスチレン−ブタジエン樹脂、「ジョンクリル7100」、「ジョンクリル734」、「ジョンクリル538」(以上、BASFジャパン株式会社製)等のスチレン−アクリル樹脂及び「ビニブラン701」(日信化学工業株式会社製)等の塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
水不溶性ポリマーは、白色微粒子の分散を効率よく行う観点から、アルコール成分とカルボン酸成分の重縮合により得られるポリエステル、及び、ビニルモノマー(ビニル化合物、ビニリデン化合物、ビニレン化合物)の付加重合により得られるビニルポリマーから選ばれる1種以上が好ましく、(a)塩生成基含有モノマー(以下「(a)成分」ともいう)と(b)疎水性モノマー(以下「(b)成分」ともいう)とを含むモノマー混合物(以下、単に「モノマー混合物」ともいう)を共重合させてなるビニルポリマーがより好ましい。
本発明においてモノマーが「疎水性」であるとは、モノマーを25℃のイオン交換水100gへ飽和するまで溶解させたときに、その溶解量が10g未満であることをいう。前記溶解量は、ポリマー分散剤の白色微粒子への吸着性の観点から、好ましくは5g以下、より好ましくは1g以下である。
水不溶性ポリマーは、好ましくは(a)成分及び(b)成分由来の構成単位を含有するが、更にマクロモノマー由来の構成単位、ノニオン性モノマー由来の構成単位から選ばれる1種以上を含有することができる。
上記のポリマー分散剤は、白色微粒子に吸着しやすく、かつ水不溶性であれば、水系媒体中に白色微粒子をより均一に分散させることができると考えられる。
〔(a)塩生成基含有モノマー〕
(a)塩生成基含有モノマーは、得られるポリマーの分散性を高める観点から用いられる。ポリマーの分散性が高まれば、得られる白色微粒子の分散性が向上し、ひいてはインクの保存安定性が向上する。
(a)塩生成基含有モノマーとしては、カチオン性モノマー、アニオン性モノマーが挙げられるが、アニオン性モノマーが好ましい。カチオン性モノマーを用いる場合は、アニオン性モノマーと併用することが好ましく、ポリマー分散剤として、アニオン性となるように、カチオン性モノマーを用いることがより好ましい。
塩生成基としては、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基等のアニオン性基、アミノ基、アンモニウム基等が挙げられるが、これらの中でもカルボキシ基が好ましい。
アニオン性モノマーとしては、カルボン酸モノマー、スルホン酸モノマー、リン酸モノマー等が挙げられる。
カルボン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。
スルホン酸モノマーとしては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステル等が挙げられる。
リン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記アニオン性モノマーの中では、ポリマー分散剤による白色微粒子の分散性の観点から、カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましく、アクリル酸が更に好ましい。
〔(b)疎水性モノマー〕
(b)疎水性モノマーは、ポリマー分散剤の白色微粒子への親和性を高め、分散性、安定性を向上させる観点から用いられる。疎水性モノマーの好適例としては、アルキル(メタ)アクリレート、芳香族基含有モノマー等が挙げられるが、白色微粒子との親和性を高め、分散性、安定性を高める観点から、アルキル(メタ)アクリレートがより好ましい。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、好ましくは炭素数1以上22以下、より好ましくは炭素数2以上20以下、更に好ましくは炭素数3以上18以下のアルキル基を有するものが好ましく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、(イソ)ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において、「(イソ又はターシャリー)」及び「(イソ)」は、これらの基が存在する場合としない場合の双方を意味し、これらの基が存在しない場合には、ノルマルを示す。また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及び/又はメタクリレートを示す。
芳香族基含有モノマーとしては、スチレン系モノマー及び芳香族基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。スチレン系モノマーとしては、スチレン及び2−メチルスチレンが好ましく、芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
これらの中でも、(b)成分としては、炭素数3以上10以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、炭素数3以上8以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートがより好ましい。
ポリマー分散剤が(a)成分及び(b)成分由来の構成単位を含む場合、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、該ポリマー分散剤は、(a)成分由来の構成単位を、ポリマー分散剤の構成単位中、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、更に好ましくは40質量%以上含有し、そして、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下含有する。
また、(b)成分由来の構成単位を、ポリマー分散剤の構成単位中、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは40質量%以上含有し、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは60質量%以下含有する。
また、(a)成分及び(b)成分由来の構成単位の合計量は、ポリマー分散剤の構成単位中、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99質量%以上であり、そして、100質量%以下、好ましくは100質量%である。
以上のとおり、ポリマー分散剤は、(メタ)アクリル酸由来の構成単位を有する水不溶性ポリマーであることが好ましく、より具体的には、(a)成分由来の構成単位として(メタ)アクリル酸由来の構成単位と、(b)成分由来の構成単位としてアルキル(メタ)アクリレート由来の構成単位を含有するポリマーからなるものが好ましい。
ポリマー分散剤を構成するポリマーの数平均分子量は、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、好ましくは500以上、より好ましくは600以上であり、そして、好ましくは5,000以下、より好ましくは4,000以下、更に好ましくは3,000以下、より更に好ましくは2,000以下、より更に好ましくは1,500以下である。
ポリマー分散剤を構成するポリマーの重量平均分子量は、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、好ましくは700以上、より好ましくは1,000以上、更により好ましくは1,300以上であり、そして、好ましくは20,000以下、より好ましくは15,000以下、更に好ましくは10,000以下、より更に好ましくは5,000以下、より更に好ましくは3,000以下、より更に好ましくは2,000以下である。
なお、ポリマー分散剤の数平均分子量及び重量平均分子量は、実施例に記載の方法により測定することができる。
(a)成分がアニオン性モノマーである場合のポリマー分散剤の酸価は、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、好ましくは100mgKOH/g以上、より好ましくは200mgKOH/g以上、更に好ましくは300mgKOH/g以上、より更に好ましくは450mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは700mgKOH/g以下、より好ましくは650mgKOH/g以下、更に好ましくは600mgKOH/g以下である。
ポリマー分散剤の酸価は、構成するモノマーの質量比から算出することができる。また、適当な有機溶媒(例えば、MEK)にポリマーを溶解又は膨潤させて滴定する方法でも求めることができる。
(ポリマー分散剤の製造)
ポリマー分散剤は、前記モノマー混合物を塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合法により共重合させることにより製造される。これらの重合法の中では、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で用いる溶媒に特に制限はないが、極性有機溶媒が好ましい。極性有機溶媒が水混和性を有する場合には、水と混合して用いることもできる。極性有機溶媒としては、炭素数1以上3以下の脂肪族アルコール、炭素数3以上5以下のケトン類、エーテル類、エステル類等が挙げられる。これらの中では、脂肪族アルコール、ケトン類、又はこれらと水との混合溶媒が好ましく、メチルエチルケトン又はそれと水との混合溶媒が好ましい。
重合の際には、重合開始剤や重合連鎖移動剤を用いることができる。
重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物や、t−ブチルペルオキシオクトエート、ベンゾイルパーオキシド等の有機過酸化物等の公知のラジカル重合開始剤が挙げられる。
重合連鎖移動剤としては、3−メルカプトプロピオン酸、オクチルメルカプタン、2−メルカプトエタノール等のメルカプタン類、チウラムジスルフィド類等の公知の連鎖移動剤が挙げられる。
また、重合モノマーの連鎖の様式に制限はなく、ランダム、ブロック、グラフト等のいずれの重合様式でもよい。
好ましい重合条件は、使用する重合開始剤、モノマー、溶媒の種類等によって異なるが、通常、重合温度は、好ましくは30℃以上、より好ましくは50℃以上であり、そして、好ましくは95℃以下、より好ましくは80℃以下である。重合時間は、好ましくは1時間以上、より好ましくは2時間以上であり、そして、好ましくは20時間以下、より好ましくは10時間以下である。また、重合雰囲気は、好ましくは窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気である。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成したポリマーを単離することができる。
<工程1>
工程1は、原料白色微粒子とポリマー分散剤とを水系媒体中で混合して微粒子水分散液を得る工程である。
原料白色微粒子の詳細は上述のとおりであり、酸化亜鉛粒子、表面未処理の酸化チタン粒子、並びにアルミナ及び酸化亜鉛から選ばれる1種以上で表面処理され、ジルコニアで表面処理されていない酸化チタン粒子から選ばれる1種以上である。
ポリマー分散剤としては、前述した水不溶性ポリマーを用いることが好ましい。
微粒子水分散液を得るための分散方法に特に制限はないが、白色微粒子、ポリマー分散剤、及び水系媒体を含有する混合物(以下、「微粒子混合物」ともいう)を分散処理すれば、より効率的に微粒子水分散液を得ることができる。
(水系媒体)
前記水系媒体とは、水を主成分とする媒体をいう。前記水系媒体には、白色微粒子への濡れ性、及びポリマー分散剤の白色微粒子への吸着性の観点から、更に有機溶媒を添加してもよい。水以外の有機溶媒としては、炭素数1以上4以下の脂肪族アルコール、炭素数3以上8以下のケトン類、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これらの中では、白色微粒子への濡れ性、及びポリマー分散剤の白色微粒子への吸着性の観点から、炭素数4以上6以下のケトンがより好ましく、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが更に好ましく、メチルエチルケトンがより更に好ましい。ポリマー分散剤を溶液重合法で合成した場合には、重合で用いた溶媒をそのまま用いてもよい。
水系媒体中の水の含有量は、環境性の観点から、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。
(中和)
(a)成分がアニオン性モノマーである場合には、更に中和剤を添加し、混合して、アニオン性基の少なくとも一部を中和することが好ましい。中和剤としては、得られる白色微粒子水分散体、インクの保存安定性の観点から、アルカリ金属水酸化物や有機アミン等の塩基性化合物が用いられ、アルカリ金属水酸化物が好ましい。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等が挙げられ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。
有機アミンとしては、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。また、該ポリマー分散剤を予め中和しておいてもよい。
中和剤は、十分かつ均一に中和を促進させる観点から、中和剤水溶液として用いることが好ましい。
ポリマー分散剤のカルボキシ基の中和度は、得られる白色微粒子水分散体、インクの保存安定性等の観点から、好ましくは10モル%以上、より好ましくは20モル%以上、更に好ましくは25モル%以上であり、そして、好ましくは100モル%以下、より好ましくは70モル%以下、更に好ましくは50モル%以下である。
ここで中和度とは、中和剤(アルカリ金属水酸化物)のモル当量数をポリマー分散剤のカルボキシ基のモル当量数で除した値である。本来、中和度は100モル%を超えることはないが、本発明では中和剤の使用量から計算するため、中和剤を過剰に用いた場合は100モル%を超える。
(微粒子混合物の分散処理)
微粒子水分散液を得るための分散方法に特に制限はない。剪断応力を加える分散だけで白色微粒子の平均粒径を所望の粒径となるまで微粒化することもできるが、好ましくは微粒子混合物を予備分散させた後、更に剪断応力を加えて本分散を行い、白色微粒子の平均粒径を所望の粒径とするよう制御することが好ましい。
予備分散においては、アンカー翼、ディスパー翼等の一般に用いられている混合撹拌装置、超音波分散機等を用いることができるが、中でも超音波分散機が好ましい。
本分散の剪断応力を与える手段としては、例えば、ロールミル、ニーダー等の混練機、マイクロフルイダイザー等の高圧ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ビーズミル等のメディア式分散機が挙げられる。これらの中では、白色微粒子を小粒子径化する観点から、メディア式分散機を用いることが好ましい。
メディア式分散機を用いる場合、メディアの材質は、ジルコニア、チタニア等のセラミックス、ポリエチレン、ポリアミド等の高分子材料、金属等が好ましく、摩耗性の観点からジルコニアが好ましい。また、メディアの直径は、白色微粒子を十分に微細化する観点から、好ましくは3μm以上、より好ましくは10μm以上であり、そして、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下である。
分散時間は、白色微粒子を十分に微細化する観点から、好ましくは0.3時間以上、より好ましくは1時間以上であり、そして、微粒子水分散液の製造効率の観点から、好ましくは200時間以下、より好ましくは50時間以下である。
微粒子水分散液の不揮発成分濃度(固形分濃度)は、微粒子水分散液の分散安定性の観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、そして、好ましくは45質量%以下、より好ましくは35質量%以下である。
なお、微粒子水分散液の固形分濃度は、実施例に記載の方法により測定される。
微粒子水分散液中の白色微粒子の含有量は、微粒子水分散液の分散安定性の観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは12質量%以上であり、そして、好ましくは45質量%以下、より好ましくは35質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。
工程1における原料白色微粒子とポリマー分散剤の質量比[原料白色微粒子/ポリマー分散剤]は、好ましくは75/25以上、より好ましくは80/20以上、更に好ましくは85/15以上であり、そして、好ましくは99/1以下、より好ましくは97/3以下、更に好ましくは95/5以下である。
<工程2>
工程2は、工程1で得られた微粒子水分散液に重合性モノマーを添加して重合し、白色微粒子水分散体を得る工程である。
本発明においては、工程1で得られた白色微粒子表面にポリマー分散剤が吸着した粒子をシード粒子として、重合性モノマーを添加、混合し、シード粒子に重合性モノマーを吸収させ、重合開始剤を添加して、シード粒子内でラジカル重合するシード重合法を採用する。
(重合性モノマー)
重合性モノマーは、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、疎水性モノマーを含むことが好ましく、(メタ)アクリレートモノマー、芳香族基含有モノマー、及び複素環含有モノマーから選ばれる1種以上を含むことがより好ましい。
(メタ)アクリレートモノマーの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の炭素数1以上10以下、好ましくは炭素数1以上8以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、好ましくは炭素数1以上8以下、より好ましくは炭素数1以上6以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレートが好ましい。
芳香族基含有モノマーとしては、炭素数6以上22以下の芳香族基を有するビニルモノマーが好ましく、スチレン系モノマー、芳香族基含有(メタ)アクリレートがより好ましい。
スチレン系モノマーとしては、スチレン、2−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、及びジビニルベンゼンが好ましく、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、スチレン、2−メチルスチレンがより好ましい。また、芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が好ましい。
複素環含有モノマーとしては、炭素数5以上22以下の複素環を有するビニルモノマーが好ましく、炭素数5以上7以下の複素環を有するビニルモノマーがより好ましく、六員環の複素環を有するビニルモノマーが更に好ましい。
複素環含有モノマーの具体例としては、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、2−ビニルフラン、2−ビニルベンゾフラン、N−ビニルカルバゾール、1−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられ、4−ビニルピリジンがより好ましい。
重合性モノマーは、前記のモノマーの1種又は2種以上を用いることができる。
重合性モノマーは、(メタ)アクリレートモノマー、芳香族基含有モノマー、及び複素環含有モノマーから選ばれる1種以上の重合性モノマー以外に、カルボン酸モノマー、スルホン酸モノマー、リン酸モノマー等のアニオン性モノマー、及びカチオン性モノマーを添加することもできる。これらの中では、カルボン酸モノマーが好ましく、(メタ)アクリル酸がより好ましい。
また、必要に応じて更に、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、及びステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のモノマーを使用することもできる。
(メタ)アクリレートモノマー、芳香族基含有モノマー、及び複素環含有モノマーから選ばれる1種以上の重合性モノマーの含有量は、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、重合性モノマー中、好ましく80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上である。
疎水性モノマー以外、好ましくは(メタ)アクリレートモノマー、芳香族基含有モノマー、及び複素環含有モノマーから選ばれる1種以上の重合性モノマー以外の他のモノマーの含有量は、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、重合性モノマー中、好ましく20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
(重合開始剤)
重合開始剤としては、通常の乳化重合に用いられるものであればいずれも使用できるが、水溶性の重合開始剤を用いることが好ましい。具体的には、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]4水和物等のアゾ系重合開始剤、レドックス系重合開始剤等が挙げられる。これらの中でも重合性モノマーの重合を促進し、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、水溶性アゾ系重合開始剤が好ましい。
シード重合では連鎖移動剤を用いることもできる。例えば、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン等のメルカプタン類、ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジイソブチルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲン類、ジペンテン、インデン、1、4−シクロヘキサジエン、ジヒドロフラン、キサンテン等が挙げられる。
工程2においては、重合安定性を高めるために、界面活性剤を添加することができる。界面活性剤としては、乳化重合用のアニオン性又は非イオン性等の公知の界面活性剤を用いることができる。
工程2において、シード重合の分散媒として水系媒体を用いることが好ましい。水系媒体の好ましい態様は、前述の工程1のものと同様である。
重合性モノマーの使用量は、得られる白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、工程2の重合反応に用いる全系組成物に対して、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、そして、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。
白色微粒子に対する重合性モノマーの質量比(重合性モノマー/白色微粒子)は、得られる白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.5以上であり、そして、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.7以下、更に好ましくは1.5以下である。
ポリマー分散剤に対する重合性モノマーの質量比(重合性モノマー/ポリマー分散剤)は、得られる白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、好ましくは1以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは5以上、より更に好ましくは8以上であり、そして、好ましくは50以下、より好ましくは35以下、更に好ましくは25以下である。
重合性モノマーの添加方法に特に制限はなく、モノマー滴下法、モノマー一括仕込み法、プレエマルション法等の公知の方法で行うことができるが、モノマー滴下法が好ましい。重合性モノマーの滴下は、重合制御の観点から、連続滴下が好ましく、その滴下速度は、重合体モノマーの全量を滴下する時間として、好ましくは3時間以上、より好ましくは5時間以上であり、そして、好ましくは48時間以下、より好ましくは24時間以下である。
重合開始剤の使用量は、重合性モノマー100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上、より更に好ましくは0.5質量部以上であり、そして、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは3質量部以下である。
重合温度は、重合開始剤の分解温度により適宜調整されるが、反応性の観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上、更に好ましくは70℃以上であり、そして、得られる重合体の分子量分布の観点から、好ましくは90℃以下、より好ましくは85℃以下である。
本発明においては、必要に応じて、得られたポリマーを更に架橋処理することもできる。架橋剤としては、分子中に2以上のエポキシ基等の反応性官能基を有する化合物、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等が好ましい。
また、得られた白色微粒子において、白色微粒子とポリマーの質量比[白色微粒子/ポリマー]は、得られる白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を向上させる観点から、好ましくは15/85以上、より好ましくは20/80以上、更に好ましくは25/75以上、より更に好ましくは30/70以上であり、そして、好ましくは85/15以下、より好ましくは80/20以下、更に好ましくは75/25以下、より更に好ましくは70/30以下である。
ここでポリマーの質量は、工程1で用いたポリマー分散剤及び工程2でシード重合したポリマーの合計量となる。すなわち、該ポリマーの質量は、ポリマー分散剤のポリマーと、(メタ)アクリレート、芳香族基含有モノマー、複素環含有モノマー等から選ばれる1種以上の重合性モノマー由来の構成単位を含有するポリマーとの合計量となる。
前記質量比[白色微粒子/ポリマー]の算出は、白色微粒子とポリマーの質量を白色微粒子の製造時の原料の仕込み量や、熱重量測定(TG)等から求めることができる。
[白色微粒子水分散体]
(XPSによる白色微粒子表面の原子分率)
上記のようにして得られた白色微粒子水分散体において、該白色微粒子のX線光電子分光分析法(XPS)による粒子表面のチタン、アルミニウム、亜鉛の原子分率の総和(以下、「チタン等原子分率」ともいう)は6.5原子%以下であることが好ましい。
XPSは、固体試料(白色微粒子)表面に特性X線を照射し、光電効果によって発生する光電子を検出する分析方法である。XPSによれば、検出された光電子の運動エネルギーから元素の種類、内殻準位、化学結合状態を分析することができる。
本発明の白色微粒子において、XPSによる粒子表面のチタン等原子分率は、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を高レベルで両立できる白色インクを得る観点から、より好ましくは6原子%以下、更に好ましくは4原子%以下、より更に好ましくは3原子%以下、より更に好ましくは2原子%以下であり、より更に好ましくは1原子%以下である。
XPSによるチタン原子分率の測定は、実施例に記載の方法により行うことができる。
原料白色微粒子に対するポリマーの被覆の程度を表す尺度として、下記式(1)で表されるポリマー被覆率が挙げられる。下記式(1)による被覆率が100%の場合は、原料白色微粒子がポリマーで完全に被覆されたことを意味し、0%の場合は被覆されていないことを意味する。
ポリマー被覆率(%)={1−(得られた白色微粒子の表面チタン等原子分率)/(原料白色微粒子の表面チタン等原子分率)}×100 (1)
本発明に係る白色微粒子水分散体中の白色微粒子において、式(1)によるポリマー被覆率は、好ましくは93%以上、より好ましくは95%以上、更に好ましくは97%以上、より更に好ましくは99%以上であり、そして100%以下である。
白色微粒子水分散体中の白色微粒子の体積中位粒径(D50)は、白色微粒子の分散性、得られるインクの吐出安定性、及び得られる印刷物の光沢性を高レベルで両立できる白色インクを得る観点から、好ましくは50nm以上、より好ましくは100nm以上、更に好ましくは200nm以上、より更に好ましくは250nm以上、より更に好ましくは300nm以上であり、そして、好ましくは600nm以下、より好ましくは580nm以下、更に好ましくは520nm以下、より更に好ましくは450nm以下である。
なお、体積中位粒径とは、体積分率で測定した累積体積頻度が、粒径の小さい方から累積して50%になる粒径を意味し、その測定方法は、実施例に記載のとおりである。
[水系インク]
本発明の水系インクは、本発明の製造方法で得られた白色微粒子を含有する。
本発明の水系インクは、本発明に係る白色微粒子水分散体をそのまま、あるいは更に水を添加、混合することにより得ることができる。水系インクには、必要に応じて、通常用いられる有機溶媒、界面活性剤、湿潤剤、浸透剤、分散剤、粘度調整剤、消泡剤、防黴剤、防錆剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤を添加することができる。
本発明の水系インクは、インクジェット記録用白色インクとして用いることが好ましい。
なお、本明細書において、「記録」とは、文字や画像を記録する印刷、印字を含む概念であり、「水系」とは、インクに含有される媒体中で、水が最大割合を占めていることを意味する。
有機溶媒としては、多価アルコール、多価アルコールアルキルエーテル、多価アルコールアリールエーテル、環状カーボネート、含窒素複素環化合物、アミド、アミン、含硫黄化合物等が挙げられる。これらの中では、多価アルコール及び多価アルコールアルキルエーテルから選ばれる1種以上が好ましく、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、グリセリン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノメチルエーテルから選ばれる1種以上がより好ましい。
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。これらの中では、非イオン性界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
本発明の水系インク中における各成分の含有量、インク物性は、以下のとおりである。
(白色微粒子の含有量)
水系インク中の白色微粒子の含有量は、白色度の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、そして、分散性の観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
(有機溶媒の含有量)
水系インク中の有機溶媒の含有量は、インクジェット記録装置等における吐出安定性の観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは25質量%以上であり、そして、前記と同様の観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。
(水の含有量)
水系インク中の水の含有量は、環境負荷低減の観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上であり、そして、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。
(水系インク物性)
25℃における水系インクのpHは、インクジェット記録装置等における吐出安定性の観点から、好ましくは5.5以上、より好ましくは6.0以上、更に好ましくは6.5以上であり、そして、部材耐性、皮膚刺激性の観点から、好ましくは11.0以下、より好ましくは10.0以下、更に好ましくは9.5以下、より更に好ましくは9.0以下である。
25℃における水系インクの粘度は、インクジェット記録装置等における吐出安定性の観点から、好ましくは2.0mPa・s以上、より好ましくは3.0mPa・s以上、更に好ましくは3.5mPa・s以上であり、そして、前記と同様の観点から、好ましくは12mPa・s以下、より好ましくは9.0mPa・s以下、更に好ましくは7.0mPa・s以下である。
本発明の水系インクは、フレキソ印刷用、グラビア印刷用、又はインクジェット記録用の水系インクとして用いることができ、インクジェット記録においても吐出安定性に優れることから、インクジェット記録用の水系インクとして用いることが好ましい。
本発明の水系インクは、普通紙、上質紙等の吸水性記録媒体やインクジェット専用紙等の記録媒体に記録するインクジェット記録方法に用いることができるが、光沢性に優れることから、アート紙、コート紙等の低吸水性記録媒体や合成樹脂フィルム等の非吸水性記録媒体に記録するインクジェット記録方法にも好適に用いることができる。
なお、本発明において、「非吸水性」又は「低吸水性」とは、該記録媒体と水との接触時間100m秒における該記録媒体の吸水量が0g/m以上10g/m以下であることを意味する。該吸水量は、自動走査吸液計(例えば、熊谷理機工業株式会社製 KM500win)を用いて、23℃、相対湿度50%の条件下で、純水の接触時間100m秒における転移量を該吸水量として測定できる。
記録媒体としては、好ましくは合成樹脂フィルムである。合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ナイロンフィルム等が挙げられる。これらのフィルムは、必要に応じてコロナ処理等の表面処理を行っていてもよい。
一般的に入手できる合成樹脂フィルムとしては、例えば、ルミラーT60(東レ株式会社製、ポリエチレンテレフタレート)、PVC80B P(リンテック株式会社製、塩化ビニル)、カイナスKEE70CA(リンテック株式会社製、ポリエチレン)、ユポSG90 PAT1(リンテック株式会社製、ポリプロピレン)、ボニールRX(興人フィルム&ケミカルズ株式会社製、ナイロン)等が挙げられる。
前記インクジェット記録方法においては、インク液滴を記録媒体上に吐出して記録した後、記録媒体上に着弾したインク液滴を乾燥する工程を有することが好ましい。
乾燥工程においては、記録物の品質の向上の観点から、記録媒体表面温度は、好ましくは25℃以上、より好ましくは30℃以上、更に好ましくは40℃以上であり、そして、熱による記録媒体の変形抑制とエネルギー低減の観点から、好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以下である。
以下の合成例、実施例及び比較例において、「%」は特記しない限り「質量%」である。
(1)ポリマー分散剤の重量平均分子量及び数平均分子量の測定
N,N−ジメチルホルムアミドに、リン酸及びリチウムブロマイドをそれぞれ60mmol/Lと50mmol/Lの濃度となるように溶解した液を溶離液として、ゲルクロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8320GPC)、東ソー株式会社製カラム(TSK−gel Super AWM−H、TSK−gel Super AW3000、guardcolum Super AW−H)、流速:0.5mL/min〕により、標準物質として分子量既知の単分散ポリスチレンキット〔PStQuick B(F−550、F−80、F−10、F−1、A−1000)、PStQuick C(F−288、F−40、F−4、A−5000、A−500)、東ソー株式会社製〕を用いて測定した。
(2)原料白色微粒子の平均一次粒子径の測定
白色微粒子の平均一次粒子径は、透過電子顕微鏡「JEM−2100」(日本電子株式会社製)を用いて、画像解析で500個の白色微粒子一次粒子を無作為に抽出してその粒子径を測定し、その平均を算出して算術平均粒子径とした。なお、白色微粒子に長径と短径がある場合は、長径を用いて算出した。
(3)原料白色微粒子の純度の測定
酸化チタンの純度はJIS K8703−1992により、酸化亜鉛の純度はJIS K1410−1995により、硫酸バリウムの純度はJIS K−5115−1965により、それぞれ測定した。
(4)微粒子水分散液及び白色微粒子水分散体の固形分濃度の測定
赤外線水分計「FD−230」(株式会社ケツト科学研究所製)を用いて、測定試料5gを乾燥温度150℃、測定モード96(監視時間2.5分/変動幅0.05%)の条件にて乾燥させた後、測定試料の水分(%)を測定し、下記式により固形分濃度を算出した。
固形分濃度(%)=100−測定試料の水分(%)
(5)白色微粒子水分散体の体積中位粒径(D50)の測定
株式会社堀場製作所製、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置「LA−950」を用いて、測定用セルに蒸留水を加え、吸光度が適正範囲になる濃度で体積中位粒径(D50)を測定した。
(6)X線光電子分光装置(XPS)によるチタン等原子分率の測定
凍結乾燥機(東京理化器械株式会社製、商品名:FDU−2100及びDRC−1000)を用いて、白色微粒子水分散体30gを−25℃にて1時間、−10℃にて10時間、25℃にて4時間真空乾燥を行い、水分量1%以下となるまで乾燥させ、紛体を得た。
次いで、得られた紛体のXPS測定を行い、下記装置に表示されるTi、Al、Znの原子%を求めた。測定条件は下記のとおりである。
〔測定条件〕
装置(アルバック・ファイ株式会社製、商品名:PHI Quantera SXM)
X線源:単色化AlKα、1486.6eV、25W、15kV
ビーム系:100μm
測定範囲:1000×500μm
Pass energy:280.0eV(survey) 112.0eV(narrow)
Step : 1.00eV(survey) 0.10eV(narrow)
帯電補正 :Newtralizer及びAr照射
光電子取り出し角度:45 degree
(7)水系インクの粘度の測定
E型粘度計「TV−25」(東機産業株式会社製、標準コーンロータ1°34’×R24使用、回転数50rpm)を用いて、25℃にて粘度を測定した。
(8)水系インクのpHの測定
pH電極「6337−10D」(株式会社堀場製作所製)を使用した卓上型pH計「F−71」(株式会社堀場製作所製)を用いて、25℃における水系インクのpHを測定した。
合成例1(ポリマー分散剤1の合成)
温度計、500mL窒素バイパス付き滴下ロート、還流装置を具備した1L四つ口丸底フラスコに、アクリル酸33.9g、n−ブチルアクリレート31.6g、メチルエチルケトン(MEK、溶媒)75.8g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業株式会社製、商品名:AIBN、重合開始剤)0.8g、3−メルカプトプロピオン酸(東京化成工業株式会社製、重合連鎖移動剤)5.5gを入れ、マグネチックスターラーで混合した。混合物を窒素で10分間バブリングした後、水浴にて75℃に加温し、5時間撹拌し、反応を完結させた。その後、該反応液を1Lのn−ヘキサン中に投入し、再沈殿させた。その後70℃、8kPaで、8時間乾燥させ、数平均分子量600のポリマー分散剤1を収率99%で得た。結果を表1に示す。
水酸化ナトリウムで中和度30モル%に中和したポリマー分散剤1の2質量%の水分散液は、通常光による観察でチンダル現象が認められ、水不溶性ポリマーであることが確認された。
合成例2(ポリマー分散剤2の合成)
合成例1において、表1に示す仕込み組成にした以外は、合成例1と同様にして数平均分子量800のポリマー分散剤2を収率99%で得た。結果を表1に示す。
合成例3(ポリマー分散剤3の合成)
温度計、撹拌装置、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した内容積10Lの四つ口フラスコに、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、フマル酸、ジ(2−エチルヘキサン酸)スズ(II)、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸)を、表2に示す仕込み量で入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、210℃で10時間反応を行った後、更に8.3kPaで表2に示す酸価に到達するまで反応させて、ポリマー分散剤3を得た。結果を表2に示す。
実施例1
(1)微粒子水分散液1の製造
200mLガラスビーカーにイオン交換水90g、合成例1で得られたポリマー分散剤1を2g、水酸化ナトリウム0.22g(ポリマーの中和度:30モル%に相当)、白色微粒子JR−605(テイカ株式会社製)22gを入れ、マグネチックスターラーで撹拌しながら超音波分散機(株式会社日本精機製作所製、US−3001)で20分間分散した。その後、ビーズミル型分散機(寿工業株式会社製、ウルトラ・アペックス・ミル、型式UAM-05、メディア粒子:ジルコニアビーズ、粒径:50μm)を用いて20℃で8時間混合分散後、200メッシュ金網でジルコニアビーズを取り除き、イオン交換水で濃度調整を行い、微粒子水分散液1(固形分濃度20%)を得た。
(2)白色微粒子水分散体1の製造
三方コック及びセプタムシールを具備した200mLの2口なす型フラスコに、上記(1)で得られた微粒子水分散液1を60g(固形分12g、このうち白色微粒子10.9g含有)、及び水溶性アゾ重合開始剤(和光純薬工業株式会社製、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、商品名:V−501)を0.10g入れ、窒素で10分間バブリングした。次いで、重合性モノマーとしてスチレン14gを入れた20mLのハミルトンガスタイトシリンジをマイクロシリンジポンプMSP−3D(アズワン株式会社製)にセットした。前記なす型フラスコを70℃の水浴につけ、スチレンを1.25mL/hの速度で反応液に滴下した。滴下終了後、80℃で2時間反応させた。その後、回転式蒸留装置「ロータリーエバポレーターN−1000S」(東京理化器械株式会社製)を用いて、回転数50rpm、温浴を60 ℃に調整し、圧力0.07MPaで固形分濃度40%になるまで濃縮し、白色微粒子水分散体1(固形分濃度40%、[白色微粒子/ポリマー]の質量比=50/50、白色微粒子のポリマー被覆率97%以上)を得た。
(3)水系インク1の製造
ガラス製容器に上記(2)で得られた白色微粒子水分散体1を8g、イオン交換水を13g入れ、マグネチックスターラーで10分間撹拌した。次いで、マグネチックスターラーで撹拌を継続しながら、プロピレングリコール12g、サーフィノール104PG50(日信化学工業株式会社製、アセチレン系非イオン性界面活性剤、プロピレングリコール溶液、有効分50%)0.4g、エマルゲン120(花王株式会社製、非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル)0.4gを入れ、更にマグネチックスターラーで1時間撹拌した。その後、5μmのディスポーザルメンブレンフィルター(ザルトリウス社製、ミニザルト)を用いてろ過を行い、体積中位粒径291nm、pH7.9、粘度5.3mPa・sの水系インク1(白色微粒子含有量4.8%)を得た。
実施例2〜5、比較例1〜4
実施例1(1)において、白色微粒子を表3に示すものに変えた以外は、実施例1と同様にして水系インクを得た。
実施例6
実施例1(3)において、実施例1(2)で得られた白色微粒子水分散体1を7g、実施例1(1)で得られた微粒子水分散液1を1g、イオン交換水を13g入れ、マグネチックスターラーで10分間撹拌した。以後は、マグネチックスターラーとフィルターを用いて、実施例1(3)と同様にして水系インクを得た。
実施例7、8
実施例1(2)において、重合性モノマーとしてスチレン2.5g(実施例7)、31.6g(実施例8)にそれぞれ変更し、[白色微粒子/ポリマー]の質量比を表2に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして水系インクを得た。
実施例9
実施例1(2)において、重合性モノマーとして、スチレンの代わりに、4−ビニルピリジンを用いた以外は、実施例1と同様にして水系インクを得た。
実施例10
実施例1(1)において、ポリマー分散剤1の代わりに、ポリマー分散剤2を用いた以外は、実施例1と同様にして水系インクを得た。
実施例11
(1)微粒子水分散液の製造
内容積5Lの容器内で、メチルエチルケトン(MEK)5gに、合成例3で得られたポリマー分散剤3を5g溶かし、その中に中和剤として20質量%の水酸化ナトリウム水溶液0.22g(ポリマーの中和度:60モル%に相当)g、及びイオン交換水400gを加え、10℃以上15℃以下でディスパー翼を用いて2,000r/minで15分間撹拌混合を行なった。
続いて白色微粒子JR−605(テイカ株式会社製)95gを加え、10℃以上15℃以下でディスパー翼を用いて7,000r/minで2時間撹拌混合した。
得られた予備分散液を150メッシュ濾過し、マイクロフルイダイザー「M−110EH−30XP」(Microfluidics社製、高圧ホモジナイザー)を用いて、150MPaの圧力で20パス分散処理した。その後、前記分散液全量を2Lナスフラスコに入れ、固形分濃度16質量%になるようにイオン交換水を添加し、回転式蒸留装置「ロータリーエバポレーター N−1000S」(東京理化器械株式会社製)を用いて、回転数50r/minで、32℃に調整した温浴中、0.09MPa(abs)の圧力で3時間保持して、有機溶媒を除去し、微粒子水分散液(固形分濃度20%)を得た。
(2)白色微粒子水分散体の製造
三方コック及びセプタムシールを具備した200mLの2口なす型フラスコに、上記(1)で得られた微粒子水分散液を60g(固形分12g、このうち酸化チタン11.4g含有)、及び水溶性アゾ重合開始剤(和光純薬工業株式会社製、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、商品名:V−501)を0.10g入れ、窒素で10分間バブリングした。次いで、重合性モノマーとしてスチレン10.7gを入れた20mLのハミルトンガスタイトシリンジをマイクロシリンジポンプMSP−3D(アズワン株式会社製)にセットした。前記なす型フラスコを70℃の水浴につけ、スチレンを1.25mL/hの速度で反応液に滴下した。滴下終了後、80℃で2時間反応させた。その後、回転式蒸留装置「ロータリーエバポレーターN−1000S」(東京理化器械株式会社製)を用いて、回転数50rpm、温浴を60 ℃に調整し、圧力を0.07MPa(abs)に下げて固形分濃度40質量%になるまで濃縮し、白色微粒子水分散体(固形分濃度40%、[白色微粒子/ポリマー]の質量比=50/50、白色微粒子のポリマー被覆率97%以上)を得た。その後は実施例1(3)と同様にして水系インクを得た。
比較例5
200mLガラスビーカーにイオン交換水90g、合成例1で得られたポリマー分散剤1を22g、水酸化ナトリウム2.4g(ポリマーの中和度:30モル%に相当)、白色微粒子JR−605(テイカ株式会社製)22gをいれ、マグネチックスターラーで撹拌しながら超音波分散機(株式会社日本精機製作所製、US−3001)で20分間分散した。その後、ビーズミル型分散機(寿工業株式会社製、ウルトラ・アペックス・ミル、型式UAM-05、メディア粒子:ジルコニアビーズ、粒径:50μm)を用いて20℃で8時間混合分散後、200メッシュ金網でジルコニアビーズを取り除いた。回転式蒸留装置「ロータリーエバポレーター N−1000S」(東京理化器械株式会社製)を用いて、回転数50r/minで、温浴を62℃に調整し、圧力を0.07MPa(abs)に下げて固形分濃度40質量%になるまで濃縮し、固形分濃度40%の微粒子水分散液を得た。
次にガラス製容器に上記微粒子水分散液を8g、及びイオン交換水を13g入れ、マグネチックスターラーで10分間撹拌した。以後は、マグネチックスターラーとフィルターを用いて、実施例1(3)と同様にして水系インクを得た。
<水系インクの評価>
得られた水系インクを用いて、下記の方法で印刷し、印刷物の評価を行った。結果を表3に示す。
(1)インクジェット印刷
温度25±1℃、相対湿度30±5%の環境で、インクジェットヘッド(京セラ株式会社製、KJ4B−QA06NTB−STDV、ピエゾ式、ノズル数2656個)を装備したインクジェット印刷評価装置(株式会社トライテック製)に水系インクを充填した。
ヘッド電圧26V、周波数20kHz、吐出液適量18pl、ヘッド温度32℃、解像度600dpi、吐出前フラッシング回数200発、負圧−4.0kPaを設定し、記録媒体の長手方向と搬送方向が同じになる向きに、記録媒体を搬送台に減圧で固定した。前記印刷評価装置に印刷命令を転送し、Duty100%の画像を印刷した。
なお、記録媒体として、ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、ルミラーT60、厚み75um、吸水量2.3g/m)を用い、印字終了後、ホットプレート上にて60℃で10分間加熱乾燥を行った。
(2)吐出安定性の評価
上記(1)と同じインクジェット印刷評価装置にて印刷後30分間、ノズル面を保護することなく放置し、全てのノズルから吐出したかどうか判別できる印刷チェックパターンを記録媒体上に印字した際のノズル欠け(正常に吐出していないノズル)数をカウントし、吐出安定性を評価した。閉塞数が少ないほど吐出安定性が良好である。
(3)光沢性の評価
上記(1)で得られた印刷物の60°光沢度を光沢計(日本電色工業株式会社製、商品名:HANDYGLOSSMETER、品番:PG−1)で5回測定し、平均値を求めた。数値が大きい方が、光沢性が良好である。
表3に示す酸化チタン等の製品の詳細は、以下のとおりである。
(酸化チタン)
・JR−605:テイカ株式会社製、ルチル型、Al処理、平均一次粒子径250nm
・JR:テイカ株式会社製、ルチル型、表面未処理、平均一次粒子径270nm
・JR−701:テイカ株式会社製、ルチル型、Al・Si・Zn処理、平均一次粒子径270nm
・CR−90:石原産業式会社製、ルチル型、Al・Si処理、平均一次粒子径250nm
・JR−300:テイカ株式会社製、ルチル型、Al処理、平均一次粒子径320nm
・MT−600B:テイカ株式会社製、ルチル型、表面未処理、平均一次粒子径50nm
・TR−92:huntsmann社製、ルチル型、Al・Zr処理、平均一次粒子径280nm
(酸化亜鉛)
・ZnO−CX:住友大阪セメント株式会社製、表面未処理、平均一次粒子径250nm
(硫酸バリウム)
・BF−20FW:堺化学工業株式会社製、表面未処理、平均一次粒子径30nm
表3から、実施例1〜11の水系インクは、比較例1〜5の水系インクに比べて、吐出安定性と光沢性に優れ、両者が高いレベルで両立していることが分かる。

Claims (9)

  1. ポリマーで被覆した白色微粒子の水分散体の製造方法であって、
    下記工程1及び2を有し、
    工程1:原料白色微粒子とポリマー分散剤とを水系媒体中で混合して微粒子水分散液を得る工程
    工程2:工程1で得られた微粒子水分散液に重合性モノマーを添加して重合し、白色微粒子水分散体を得る工程
    該原料白色微粒子の平均一次粒子径が150nm以上300nm以下であり、
    該原料白色微粒子が、酸化亜鉛粒子、表面未処理の酸化チタン粒子、並びにアルミナ及び酸化亜鉛から選ばれる1種以上で表面処理され、ジルコニアで表面処理されていない酸化チタン粒子から選ばれる1種以上である、白色微粒子水分散体の製造方法。
  2. ポリマー分散剤を構成するポリマーの数平均分子量が500以上5000以下である、請求項1に記載の白色微粒子水分散体の製造方法。
  3. X線光電子分光分析法(XPS)による白色微粒子表面のチタン、アルミニウム、亜鉛の原子分率の総和が6.5原子%以下である、請求項1又は2に記載の白色微粒子水分散体の製造方法。
  4. 白色微粒子とポリマーの質量比[白色微粒子/ポリマー]が15/85以上85/15以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の白色微粒子水分散体の製造方法。
  5. 重合性モノマーが、(メタ)アクリレートモノマー、芳香族基含有モノマー、及び複素環式化合物から選ばれる1種以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の白色微粒子水分散体の製造方法。
  6. 原料白色微粒子が、表面未処理の酸化チタン粒子、並びにアルミナ及び酸化亜鉛から選ばれる1種以上で表面処理され、ジルコニアで表面処理されていない酸化チタン粒子である、請求項1〜5のいずれかに記載の白色微粒子水分散体の製造方法。
  7. 原料白色微粒子の純度が90質量%以上である、請求項1〜6のいずれかに記載の白色微粒子水分散体の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の方法で得られた白色微粒子水分散体を含有する水系インク。
  9. インクジェット記録用である請求項8に記載の水系インク。
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