JP2019072764A - 抵抗スポット溶接方法および抵抗スポット溶接部材の製造方法 - Google Patents

抵抗スポット溶接方法および抵抗スポット溶接部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接時の散り発生や溶接部板厚の減少が抑制され、かつ溶接継手の遅れ破壊を抑制することが可能な抵抗スポット溶接方法を提供することを目的とする。【解決手段】2枚以上の鋼板を重ね合わせて1対の溶接電極で挟持し加圧しながら通電してナゲットを形成すると共に前記鋼板を接合する抵抗スポット溶接方法であって、前記鋼板を第一加圧力F1(kN)で加圧しながら通電をすることによりナゲット部を形成する主通電工程と、該主通電工程の終了後に後通電工程を設け、該後通電工程の加圧力は、前記後通電工程開始から加圧遅れ時間ta(ms)の間、前記第一加圧力F1(kN)とし、次いで、第二加圧力F2(kN)とするとともに、前記後通電工程は、電流IP1(kA)で通電する第一後通電工程の後、電流IP2(kA)で通電する第二後通電工程を行うことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、抵抗スポット溶接方法および抵抗スポット溶接部材の製造方法に関する。
自動車などの車体の組み立てには抵抗スポット溶接が広く使用されており、1台の車体で数千点に及ぶ抵抗スポット溶接が行われる。抵抗スポット溶接は、2枚以上の鋼板を重ね合わせて、上下1対の溶接電極で挟持して加圧しながら通電することによって、鋼板の接合部に所定の大きさのナゲットを形成すると共に鋼板を接合して溶接継手を得るものである。
近年、環境保護の観点から自動車のCO排出量の低減が要求されており、車体に高強度鋼板を採用して薄肉化することによって、車体の軽量化、すなわち燃費の向上を図っている。しかし、高強度鋼板は一般的に多量のCのみならず種々の合金元素を添加して強度を高めたものであり、水素脆化感受性が大きくなる。また、抵抗スポット溶接では、鋼板表面の防錆油、水分やめっき層等が溶接時の溶融凝固過程で溶接金属内(溶融部)に巻き込まれ、冷却後に遅れ破壊発生の要因である水素源として残存する。
このように、高強度鋼板を抵抗スポットで溶接すると、得られる溶接継手の溶接部では、溶接時に水素脆化感受性の高い溶接金属内に水素が侵入することによる、遅れ破壊の発生が問題となっている。したがって、高強度鋼板の抵抗スポット溶接では、溶接継手の強度を高める一方で、遅れ破壊を防止するために溶接部に残存する水素量を低減することが重要となる。
このような溶接部の遅れ破壊を防止する方法として、特許文献1には、溶接通電(主通電)直後に加圧力を上昇させると共に電流を減少させることで溶接部の残留応力を制御し、遅れ破壊を防止する技術が開示されている。また、特許文献2には、溶接通電(主通電)直後に加圧力を上昇させると共に無通電の冷却時間経過後に通電することで、溶接部の組織や硬さを制御し、遅れ破壊を防止する技術が開示されている。
また、特許文献3には、溶接通電後に無通電で溶接通電時の加圧力を保持する加圧力保持時間を設け、その後無通電のまま加圧力を上昇させることで、溶接継手の強度を向上する技術が開示されている。
特開2015−93282号公報 国際公開第2014/171495号 特開2010−110816号公報
しかしながら、特許文献1、2の技術は、溶接部の水素量を低減するものではなく、また、溶接通電直後のナゲットが溶融した状態で加圧力を上昇させるため、散りが発生し易いという問題や、溶接部の板厚が減少し易く得られる溶接継手強度を低下させたり溶接部の外観を損ねるといった問題がある。
また、特許文献1では、溶接通電後の無通電の冷却時間経過後に加圧力を上昇させる技術も開示されているものの、この技術では、無通電の冷却時間により溶接部が急速に冷却されることから、多くの水素がナゲット内から拡散することなく残存しナゲット内の残存水素量が多くなるため、遅れ破壊を抑制し難い。
また、特許文献3の技術は、無通電の加圧力保持時間により溶接部が急速に冷却されることから、ナゲット内の残存水素量が多くなり、遅れ破壊が発生し易い。
なお、このような溶接時に水素脆化感受性の高い溶接金属内に水素が侵入することにより遅れ破壊が発生するという問題や、散りが発生するという問題、さらには溶接部の板厚が減少するという問題は、自動車用の高強度鋼板を抵抗スポット溶接する場合に限らず、その他の鋼板の抵抗スポット溶接においても同様に存在する。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、溶接時の散り発生や溶接部板厚の減少が抑制され、かつ溶接継手の遅れ破壊を抑制することが可能な抵抗スポット溶接方法および抵抗スポット溶接部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、引張強さの大きい高強度鋼板を抵抗スポット溶接して得られる溶接継手の遅れ破壊を抑制するために、遅れ破壊の要因である溶接時に溶接金属内に侵入する水素の挙動について調査し、以下のような知見を得た。
まず、上述したように溶接時に溶接部内に水素が侵入する。水素は低温状態ほど拡散が遅くなるため、溶接後の急冷によって多くの水素がナゲット内から拡散することなく残存する。その後、時間の経過とともにナゲット端部のノッチ形状に代表される大きな引張応力が集中する部分に水素が集積し、遅れ破壊が発生する。
そのため溶接時にナゲット内からより多くの水素を排出し、残存する水素量を低減することが、遅れ破壊の抑制に有効である。
そこで本発明者らは、溶接部の残存水素量を低減できる好適な抵抗スポット溶接条件について鋭意検討した。
まず、溶接工程で溶接通電(主通電)後に後通電を付与し、水素が拡散し易い高温状態を維持することで、溶接部からの水素の拡散が促進され、溶接継手の耐遅れ破壊性が向上することが分かった。加えて、後通電工程において加圧力を上昇させることで、溶接部を高温状態で且つ水素がより排出されやすい大きな圧縮応力状態に維持することが可能であることが分かった。
しかしながら、溶接通電直後に加圧力を上昇させると、ほぼ剛性を持たない溶融状態のナゲットに大きな力が加わることになり、溶接時の散り発生や溶接部の板厚減少といった問題が生じる場合があった。そこで、溶融部の凝固が開始され、剛性が回復する温度まで冷却されてから加圧力を上昇させると、上記のような溶接時の散り発生や溶接部の板厚減少といった問題が生じるのが抑制され、かつ大きな圧縮応力を付与し水素を排出できることが分かった。
本発明は以上のような知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
[1]2枚以上の鋼板を重ね合わせて1対の溶接電極で挟持し加圧しながら通電してナゲットを形成すると共に前記鋼板を接合する抵抗スポット溶接方法であって、
前記鋼板を第一加圧力F(kN)で加圧しながら通電をすることによりナゲット部を形成する主通電工程と、
該主通電工程の終了後に後通電工程を設け、
該後通電工程の加圧力は、前記後通電工程開始から下記(1)式で表される加圧遅れ時間t(ms)の間、前記第一加圧力F(kN)とし、次いで、下記(2)式で表される第二加圧力F(kN)とするとともに、
前記後通電工程は、下記(3)式を満足する電流IP1(kA)で通電する第一後通電工程の後、下記(4)式を満足する電流IP2(kA)で通電する第二後通電工程を行うことを特徴とする抵抗スポット溶接方法。
10≦t≦400 (1)
<F≦3F (2)
0≦IP1<I1max (3)
1min<IP2<3I1max (4)
なお,上記(3)、(4)式において、
1max:主通電工程における最大電流値(kA)
1min:主通電工程における最小電流値(kA)
である。
[2]前記第一後通電工程と前記第二後通電工程からなる後通電工程は、下記(5)、(6)式を満たすようにn回行うことを特徴とする[1]に記載の抵抗スポット溶接方法。
0≦InP1<I1max (5)
1min<InP2<3I1max (6)
なお、上記(5)、(6)式において、
nP1:n回目の第一後通電工程における電流値(kA)
nP2:n回目の第二後通電工程における電流値(kA)
n:1以上の自然数
である。
[3]前記鋼板の少なくとも1枚が、下記(7)式で表される炭素当量Ceq(%)が0.17%以上であり、引張強さが780MPa以上の高強度鋼板であることを特徴とする[1]または[2]に記載の抵抗スポット溶接方法。
Ceq=C+Si/30+Mn/20+2P+4S (7)
なお、上記(7)式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
[4]複数の鋼板を重ね合わせて板組を得る工程と、
得られた板組を[1]〜[3]のいずれかに記載の抵抗スポット溶接方法により溶接する工程とを有し、前記後通電工程で溶接部に形成される再加熱領域の径D(mm)が、下記(8)式を満たすことを特徴とする抵抗スポット溶接部材の製造方法。
0.3D<D<0.95D (8)
なお、上記(8)式中のDはナゲット径(mm)を示す。
本発明によれば、高強度鋼板の抵抗スポット溶接を行う場合であっても、溶接時の散り発生や溶接部板厚減少といった問題が抑制され、かつ得られる溶接継手の遅れ破壊を防止することができる。すなわち、溶接時に散りを発生させずに、継手強度が高く溶接部の外観が良好で耐遅れ破壊性に優れた溶接継手を得ることができるので、産業上格段の効果を奏する。
図1は、抵抗スポット溶接の概要を模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の一実施形態における、通電パターンおよび加圧パターンを示すグラフである。 図3は、本発明の通電パターンを適用した溶接部の断面写真であり、再加熱領域の径とナゲット径を示す図である。 図4は、実施例における抵抗スポット溶接の試験片を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
本発明の抵抗スポット溶接方法は、2枚以上の鋼板を重ね合わせて1対の溶接電極で挟持し加圧しながら通電してナゲットを形成すると共に前記鋼板を接合する抵抗スポット溶接方法であり、具体的には、鋼板を第一加圧力F(kN)で加圧しながら通電をすることによりナゲット部を形成する主通電工程と、該主通電工程の終了後に供給する電流値を変更してナゲットの径を拡大させない後通電工程を設ける。そして、後通電工程の加圧力は、後通電工程開始から下記(1)式で表される加圧遅れ時間t(ms)の間第一加圧力F(kN)とし、次いで下記(2)式で表される第二加圧力F(kN)とするとともに、後通電工程は通電の途中で電流値を変更し、変更する前の第一後通電工程の電流IP1(kA)が下記(3)式を満足し、かつ変更後の第二後通電工程の電流IP2(kA)が下記の(4)式を満足することを特徴とする。
10≦t≦400 (1)
<F≦3F (2)
0≦IP1<I1max (3)
1min<IP2<3I1max (4)
なお、上記(3)、(4)式において、
1max:主通電工程における最大電流値(kA)
1min:主通電工程における最小電流値(kA)
である。
図1は、抵抗スポット溶接方法の一例を模式的に示す断面図であり、2枚の鋼板の抵抗スポット溶接を行う例を示している。以下、図1、2を参照して、本発明の抵抗スポット溶接方法について説明する。
まず、2枚以上の鋼板を重ね合わせる。図1においては、下側に配置される鋼板(以下、下鋼板1という。)と上側に配置される鋼板(以下、上鋼板2という)とを重ね合わせる。
次いで、1対の溶接電極、すなわち下側に配置される電極(以下、下電極4という)および上側に配置される電極(以下、上電極5という)で、重ね合わせた鋼板(下鋼板1と上鋼板2)を挟持して、加圧しながら通電する。下電極4と上電極5によって加圧し、且つその加圧力を制御する構成は特に限定されず、エアシリンダやサーボモータ等の従来から知られている機器が使用できる。また、通電の際に電流を供給し、且つ電流値を制御する構成も特に限定されず、従来から知られている機器を使用できる。また、直流、交流のいずれにも本発明を適用できる。なお、交流の場合は、「電流」は「実効電流」を意味する。また、下電極4や上電極5の先端の形式も特に限定されず、例えば、JIS C 9304:1999に記載されるDR形(ドームラジアス形)、R形(ラジアス形)、D形(ドーム形)等が挙げられる。また、電極の先端径は、例えば4mm〜16mmであればよい。なお、電極が常に水冷されている状態で抵抗スポット溶接を行う。
このように重ね合わせた鋼板を、1対の溶接電極で挟持した状態で加圧しながら通電して、抵抗発熱によりナゲットを形成すると共に重ね合わせた鋼板を接合することで、溶接継手が得られる。そして、本発明においては、この加圧および通電を特定パターンで行う。
図2は、本発明に係る抵抗スポット溶接方法の通電パターンおよび加圧パターンの一例を示すグラフである。図2において、縦軸は電流値または加圧力であり、電流値、加圧力ともにグラフ上で縦軸の上方向にいくにつれて大きくなる。
主通電工程は、凝固するとナゲット3(図1参照)となるナゲット部を形成する工程である。そのナゲット部を形成するための通電条件、加圧条件は特に限定されず、従来から用いられている溶接条件を採用することができる。例えば、主通電工程の電流Iは1.0kA以上15kA以下であり、第一加圧力Fは2.0kN以上7.0kN以下であればよい。また、主通電工程の時間も特に限定されず、例えば、100ms以上1000ms以下であればよい。なお、「ナゲット」とは、重ね抵抗溶接において溶接部に生じる溶融凝固した部分である.
また、主通電工程は、電流値、加圧力が通電工程内で変化する多段通電、多段加圧工程であっても良い。
主通電工程の後、後通電工程を行う。後通電工程では、供給する電流値を変更することで、ナゲットの径を拡大させないことを目的として行う。
まず、後通電工程における加圧力について説明する。
後通電工程は、後通電工程開始から下記(1)式で表される加圧遅れ時間t(ms)の間、第一加圧力Fで加圧しながら通電し、次いで、下記(2)式で表される第二加圧力Fで加圧しながら通電する。
10≦t≦400 (1)
<F≦3F (2)
すなわち、後通電工程における加圧力については、後通電工程開始から上記(1)式で表される加圧遅れ時間tの間は、主通電工程での加圧力である第一加圧力Fのままにし、主通電工程から後通電工程への電流値の変更に遅れて、加圧遅れ時間t経過後に、上記(2)式で表される第二加圧力F(kN)に増加させる。なお、上記(2)式における第一加圧工程の第一加圧力Fは、主通電工程終了時の加圧力である。第二加圧力Fは(2)式を満たせばよいが、圧縮応力を付与する効果をより顕著に発揮させるためには、第二加圧力Fは1.20F以上であることが好ましい。
また、加圧遅れ時間tが10ms未満の場合は、ナゲット部が凝固をほとんど開始せず溶融した状態で高い加圧力を付与することとなり、散り発生や溶接部の板厚の減少といった問題が起こり、良好な溶接継手が得られない。一方、加圧遅れ時間tが400msよりも大きい場合は,溶接工程自体の総時間が長くなり、生産性が低下する。また、ナゲットに圧縮応力を付与する効果をより顕著に発揮させるためには、加圧遅れ時間tは40〜200msが好ましい。
次に、後通電工程の電流値について説明する。
後通電工程は、第一後通電工程と第二後通電工程とからなり、第一後通電工程の後、供給する電流値を変更し、第二後通電工程を行う。
具体的には、後通電工程は、下記(3)式を満足する電流IP1(kA)で通電する第一後通電工程と、下記(4)式を満足する電流IP2(kA)で通電する第二後通電工程とからなる。
0≦IP1<I1max (3)
1min<IP2<3I1max (4)
なお,上記(3)、(4)式において、
1max:主通電工程における最大電流値(kA)
1min:主通電工程における最小電流値(kA)
である。
本発明では、第一後通電工程における電流値IP1(kA)を、0(kA)以上I1max(kA)未満に減少させ、ナゲットを冷却する。そして第一後通電工程終了後から後通電工程終了までの第二後通電工程における電流値IP2(kA)を、I1min(kA)超え3I1max未満に増加させ、ナゲット内を再加熱する。つまり、第一後通電工程においてナゲットの凝固を開始させ圧縮応力を導入し、且つ第二後通電工程においてナゲットを再加熱することで過冷却を防ぎ、高温かつ圧縮応力が付与された状態、すなわち水素拡散が促進される状態を長時間維持する。
第一後通電工程はナゲットを凝固させる工程であり、電流値IP1(kA)がI1max(kA)以上の場合は、第一後通電工程においてもナゲット部が凝固を開始せず溶融した状態のままとなるので、上述したように、第一加圧力Fよりも加圧力を増加させて第二加圧力Fになると散り発生や溶接部(溶接金属および熱影響部)の板厚の減少といった問題が起こり、得られる溶接継手強度が低下したり溶接部の外観を損ねたりして、良好な溶接継手が得られない。この時、第一後通電工程においてナゲットを凝固させ,圧縮応力を付与する効果をより顕著に発揮させるためには、電流値IP1が0≦IP1≦0.5I1maxの範囲であることが好ましい。
また、第一後通電工程の所要時間は、20〜600msの範囲内が好ましい。
第二後通電工程は凝固したナゲットを再加熱する工程であり,電流値IP2(kA)がI1min(kA)以下の場合は、ナゲットが十分に再加熱されず、水素拡散を促進する効果が得られない。また、電流値IP2(kA)が3I1max(kA)以上の場合は、過加熱により主通電工程で形成されたナゲット径以上の範囲が再溶融し、散りなどの欠陥が発生し易い。この時、第二後通電工程においてナゲットを再加熱し、高温状態を維持して水素をより拡散させる効果をより顕著に発揮させるためには、電流値IP2がI1maxを超える値であることが好ましい。
また、第二後通電工程の所要時間が20ms未満では、ナゲットが十分に加熱されず、高温状態を維持できない。第二後通電工程の所要時間が200msを超えると、ナゲットが再び溶融して圧縮応力が付与された状態を維持できない。したがって、第二後通電工程の所要時間は20〜200msの範囲内が好ましい。
本発明では、第一後通電工程と第二後通電工程を繰り返し行うことによって、より長時間高温かつ圧縮応力が付与された状態を維持できるので、水素を拡散させて遅れ破壊を防止する効果が一層向上する。後通電工程をn回行う場合、下記(5)、(6)式を満たすように、第一後通電工程および第二後通電工程を行えばよい。なお、この時の加圧力は第一加圧力Fから変更した第二加圧力Fを維持する。
0≦InP1<I1max (5)
1min<InP2<3I1max (6)
なお、上記(5)、(6)式において、
nP1:n回目の第一後通電工程における電流値(kA)
nP2:n回目の第二後通電工程における電流値(kA)
n:1以上の自然数
である。
ただし、後通電工程を繰り返し行うことにより溶接工程自体が長時間化し、抵抗スポット溶接の施工能率の低下を招く。このため、後通電工程の繰り返し数nは3以下が好ましい。
本発明において、抵抗スポット溶接する鋼板の鋼種は特に限定されないが、鋼板の少なくとも1枚が、下記(7)式で表される炭素当量Ceq(%)が0.17%以上であり、引張強さが780MPa以上の高強度鋼板であることが好ましい。
Ceq=C+Si/30+Mn/20+2P+4S (7)
なお、上記(7)式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
すなわち、図1において、下鋼板1および/または上鋼板2が、上記(7)式で表される炭素当量が0.17%以上であり引張強さが780MPa以上の高強度鋼鈑であることが好ましい。Ceq(%)が0.17%以上で引張強さが780MPa以上の鋼板では、抵抗スポット溶接部の遅れ破壊が問題になりやすいためである。もちろん、Ceq(%)が0.17%未満や引張強さが780MPa未満の鋼板に、本発明の抵抗スポット溶接方法を適用することもできる。
また、本発明において、抵抗スポット溶接する鋼板の板厚は特に限定されないが、例えば0.5mm以上2.0mm以下の範囲内であることが好ましい。板厚がこの範囲内である鋼板は、自動車用部材として好適に使用することができる。
また、抵抗スポット溶接する鋼板は、めっき処理されて表面にめっき層を有するものであってもよい。めっきとしては、例えば、Zn系めっきやAl系めっき系が挙げられる。Zn系めっきとしては、溶融亜鉛めっき(GI)、Zn−Ni系めっき、Zn−Al系めっきなどが挙げられる。また、Al系めっきとしては、Al−Si系めっき(例えば、10〜20質量%のSiを含むAl−Si系めっき)などが例示できる。また、溶融めっき層は、合金化された合金化溶融めっき層であってもよい。合金化溶融めっき層としては、例えば、合金化溶融亜鉛めっき(GA)層が挙げられる。
なお、抵抗スポット溶接する2枚以上の鋼板の種類や形状は、同じでも異なっていてもよく、同種および同形状の鋼板であってもよいし、異種や異形状の鋼板であってもよい。
本発明における後通電工程を付与した際には、ナゲットの一部が高温で再加熱されることにより、溶接部に再加熱領域が形成される。再加熱領域の大きさは、溶接後の継手をナゲット中央にて切断し、断面にピクリン酸水溶液を用いたエッチングを施すことで確認可能である。この方法で確認した際、ナゲットの外周とは異なるコントラストで視認される、すなわち、異なる組織形態となっているナゲット内部の領域が再加熱領域である(図3参照)。本発明における後通電工程を付与した際には,得られた抵抗溶接部材の再加熱領域の径D(mm)は、式(8)を満たす。
0.3D<D<0.95D (8)
なお、上記(8)式中のDはナゲット径(mm)を示す。
再加熱領域の径D(mm)が0.3D(mm)以下の場合は、ナゲットが十分に再加熱されず、水素拡散を促進する効果が得られない。また、再加熱領域の径D(mm)が0.95D(mm)以上の場合は、過加熱により溶接部のインデンテーションの過大や散りなどの欠陥が発生し易くなる。この時、第二後通電工程においてナゲットを再加熱し、高温状態を維持して水素をより拡散させる効果をより顕著に発揮させるためには、再加熱領域の径D(mm)を0.5D<D<0.95Dの範囲とすることが好ましい。
以上では、2枚の鋼板を溶接する場合について主に述べたが、3枚以上の鋼板を溶接する場合についても、同様に適用可能である。
上記本発明の抵抗スポット溶接方法を用いて、複数の鋼板が溶接された溶接部材を得ることができる。具体的には、本発明の溶接部材の製造方法は、複数の鋼板を重ね合わせて板組を得る工程と、得られた板組を上記抵抗スポット溶接方法により溶接する工程とを有する溶接部材の製造方法である。上記抵抗スポット溶接方法を用いて溶接すると、上記(8)式を満たす抵抗スポット溶接部材が得られ、溶接時の散り発生や溶接部板厚の減少が抑制され、かつ溶接継手の遅れ破壊を抑制することが可能な抵抗スポット溶接部材を製造することができる。
図1に示すように、下鋼板1と上鋼板2を重ね合わせて、抵抗スポット溶接を行った。抵抗スポット溶接は常温で行い、電極を常に水冷した状態で行った。下電極4と上電極5は、いずれも先端の直径(先端径)6mm、曲率半径40mmとし、クロム銅製のDR形電極とした。また、下電極4と上電極5をサーボモータで駆動することによって加圧力を制御し、通電の際には周波数50Hzの単相交流を供給した。また、下鋼板1と上鋼板2としてはいずれも、引張強さを1470MPaとし、(7)式で表されるCeq(%)が0.4%、長辺150mm、短辺50mm、板厚1.6mm、めっき処理有り(溶融亜鉛めっき(GI)、付着量は片面当たり50g/m)を用いた。なお、引張強さは、各鋼板から、圧延方向に対して平行方向にJIS5号引張試験片を作製し、JIS Z 2241:2011の規定に準拠して引張試験を実施して求めた引張強さである。
抵抗スポット溶接は、図4に示すように、上記鋼板(長手方向150mm、短手方向50mm)2枚の間に、厚さ1.6mmで50mm四方のスペーサ6を両側に挟み込んで仮溶接し、2枚の鋼板を重ね合わせた板組中心を表1に記載する条件で溶接した。図4は、抵抗スポット溶接の試験片を示す平面図(図4(a))および側面図(図4(b))であり、図4中の符号7は溶接点、8は仮溶接点である。なお、全ての試番(発明例および比較例)において、主通電工程の電流Iは一定値とした。
得られた溶接継手を常温(20℃)で大気中に静置して、24時間経過した後に、溶接部のくぼみ深さ(溶接部板厚減少の割合)、溶接時の散り発生の有無、溶接後の遅れ破壊の有無の3項目で溶接継手を評価した。くぼみ深さについては、溶接後の板厚が溶接前の板厚の70%以上のものを○、70%未満のものを×とした。溶接時の散りについては、溶接時に散りが発生しなかったものを○、発生したものを×とした。遅れ破壊については、24時間静置後に遅れ破壊が発生しなかったものを○、発生したものを×とした。遅れ破壊の判定については、溶接後にナゲットの剥離(接合界面でナゲットが二つに剥離する現象)が目視で観察されたものを、遅れ破壊が発生したものとした。また、上記の継手外観の評価が終了した後に、継手をナゲット中央にて切断し、断面にピクリン酸水溶液を用いたエッチングを施し、ナゲット径Dおよび再加熱領域の径Dを測定した。
結果を表1に示す。なお、表1中の比較例(備考参照)のうち、比較例1は後通電工程、加圧力変化を行わず、主通電工程のみで溶接した例である。比較例2は、主通電工程の後に加圧遅れ時間を設けず、直ちに加圧力を変化させて溶接した例である。比較例3は、後通電を行わずに加圧力を変化させて溶接した例である。比較例4は、第1後通電工程において主通電工程における最大電流値I1max以上の電流値を付与して溶接した例である。比較例5は、第2後通電工程において主通電工程における最小電流値I1min以下の電流値を付与して溶接した例である。比較例6は、第2加圧力Fについて、第1加圧力F以下の加圧力を付与して溶接した例である。
表1から明らかなように、発明例では全て良好な溶接継手が得られたのに対して、比較例では良好な溶接継手が得られなかった。
1 下鋼板
2 上鋼板
3 ナゲット
4 下電極
5 上電極
6 スペーサ
7 溶接点
8 仮溶接点

Claims (4)

  1. 2枚以上の鋼板を重ね合わせて1対の溶接電極で挟持し加圧しながら通電してナゲットを形成すると共に前記鋼板を接合する抵抗スポット溶接方法であって、
    前記鋼板を第一加圧力F(kN)で加圧しながら通電をすることによりナゲット部を形成する主通電工程と、
    該主通電工程の終了後に後通電工程を設け、
    該後通電工程の加圧力は、前記後通電工程開始から下記(1)式で表される加圧遅れ時間t(ms)の間、前記第一加圧力F(kN)とし、次いで、下記(2)式で表される第二加圧力F(kN)とするとともに、
    前記後通電工程は、下記(3)式を満足する電流IP1(kA)で通電する第一後通電工程の後、下記(4)式を満足する電流IP2(kA)で通電する第二後通電工程を行うことを特徴とする抵抗スポット溶接方法。
    10≦t≦400 (1)
    <F≦3F (2)
    0≦IP1<I1max (3)
    1min<IP2<3I1max (4)
    なお,上記(3)、(4)式において、
    1max:主通電工程における最大電流値(kA)
    1min:主通電工程における最小電流値(kA)
    である。
  2. 前記第一後通電工程と前記第二後通電工程からなる後通電工程は、下記(5)、(6)式を満たすようにn回行うことを特徴とする請求項1に記載の抵抗スポット溶接方法。
    0≦InP1<I1max (5)
    1min<InP2<3I1max (6)
    なお、上記(5)、(6)式において、
    nP1:n回目の第一後通電工程における電流値(kA)
    nP2:n回目の第二後通電工程における電流値(kA)
    n:1以上の自然数
    である。
  3. 前記鋼板の少なくとも1枚が、下記(7)式で表される炭素当量Ceq(%)が0.17%以上であり、引張強さが780MPa以上の高強度鋼板であることを特徴とする請求項1または2に記載の抵抗スポット溶接方法。
    Ceq=C+Si/30+Mn/20+2P+4S (7)
    なお、上記(7)式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
  4. 複数の鋼板を重ね合わせて板組を得る工程と、
    得られた板組を請求項1〜3のいずれかに記載の抵抗スポット溶接方法により溶接する工程とを有し、前記後通電工程で溶接部に形成される再加熱領域の径D(mm)が、下記(8)式を満たすことを特徴とする抵抗スポット溶接部材の製造方法。
    0.3D<D<0.95D (8)
    なお、上記(8)式中のDはナゲット径(mm)を示す。
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