JP2019067984A - 基板洗浄装置及び基板洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板に設けられた金属層の溶出を検出又は溶出による形状変化を予測するための技術を提供する。【解決手段】基板洗浄装置は、金属層330を有する基板Wを保持する保持部60と、前記保持部60を回転させる回転部30と、前記基板Wに洗浄液を供給する供給部90と、液体内の前記金属層330の表面電位を測定する電位測定部200と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、半導体ウェハ等の基板を洗浄する基板洗浄装置及び基板洗浄方法に関する。
近年の半導体装置は、高性能化および小型化のために集積度が高くなってきており、配線サイズはナノメートルサイズに達するまで微細化されている。この配線パターンを形成するために、予め、アルミナやシリカ等の微粒子を含むスラリーを用いて半導体ウェハの表面を研磨するCMP(Chemical Mechanical Polishing)工程がある。
このCMP工程の後、使用されたスラリーや、研磨により発生したウェハからの研磨カス等の不純物がウェハ上に残留する。これらの不純物がウェハ上に残留したままでは、配線間の短絡等の不良を引き起こし製造歩留り低下の原因となるため、不純物を除去する必要がある。配線の微細化に伴って、除去されるべき不純物のサイズもより小さくなる。これらの不純物を洗い流すために、種々の洗浄液が用いられている。
一方で、不純物を除去できたとしても、洗浄液によって、平坦化されたウェハ表面に露出された銅等の金属配線が溶出により局所的に形状変化する腐食は避けなければならない。すなわち、洗浄液には、洗浄性能のみならず、配線に対する防食性能も要求される。
このような課題を解決するために、金属層に用いられる金属又はその酸化物に由来する金属イオンを洗浄液に供給することが提案されている(特許文献1参照)。
特開2017−17099号公報
金属層の溶出や局所的な溶出である腐食に対処するために様々な技術が提案されているが、金属層の溶出を検出又は予測するための技術としては十分なものが提案されていない。本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、基板に設けられた金属層の溶出を検出又は予測するための技術を提供する。
本発明による基板洗浄装置は、
金属層を有する基板を保持する保持部と、
前記保持部を回転させる回転部と、
前記基板に洗浄液を供給する供給部と、
液体内の前記金属層の表面電位を測定する電位測定部と、
を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
本発明による基板洗浄装置において、
前記電位測定部は、前記基板の面内方向に沿って移動可能な移動測定部を有してもよい。
本発明による基板洗浄装置において、
前記電位測定部は、前記保持部とともに回転する移動測定部を有してもよい。
本発明による基板洗浄装置は、
前記移動測定部を支持する支持部と、
前記支持部を前記保持部に固定する固定部と、
をさらに備えてもよい。
本発明による基板洗浄装置において、
複数の保持部が設けられ、
前記固定部は、2つの保持部に固定される固定部材と、前記固定部材から前記基板の法線方向に沿って延在する固定延在部と、を有し、
前記支持部は、前記固定延在部の間で延在する支持延在部を有してもよい。
本発明による基板洗浄装置は、
前記移動測定部を前記基板の面内方向に沿って移動させる面内方向移動部と、
前記移動測定部を前記基板の法線方向に沿って移動させる法線方向移動部と、
をさらに備えてもよい。
本発明による基板洗浄装置において、
前記移動測定部は、前記保持部とともに回転しなくてもよい。
本発明による基板洗浄装置において、
前記電位測定部は、振動可能な探針電極を有するカンチレバーと、前記カンチレバーの変位を光を用いて検出する光検出部と、前記基板と前記探針電極の間に電圧を印加する交流電源と、を有してもよい。
本発明による基板洗浄装置は、
前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記金属層で局所的な溶出が生じているかを判断する制御部をさらに備えてもよい。
本発明による基板洗浄装置において、
前記洗浄液は前記金属層の溶出を促進する促進剤を含有し、
基板洗浄装置は、前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記促進剤による前記金属層の溶出が適切に行われているかを判断する制御部をさらに備えてもよい。
本発明による基板洗浄装置において、
前記洗浄液は前記金属層の溶出を抑制する保護剤を含有し、
基板洗浄装置は、前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記保護剤による前記金属層の溶出抑制が適切に行われているかを判断する制御部をさらに備えてもよい。
本発明による基板洗浄装置は、
前記電位測定部による測定結果に応じて、当該基板に対する洗浄制御を行う制御部をさらに備えてもよい。
本発明による基板洗浄装置は、
前記電位測定部による測定結果に応じて、次回以降に洗浄する基板に対する洗浄制御を行う制御部をさらに備えてもよい。
本発明による基板洗浄装置において、
前記洗浄制御は、前記洗浄液の成分、前記洗浄液を供給する時間、前記洗浄液の供給量及び前記基板に供給される熱のいずれか1つ以上を調整してもよい。
本発明による基板洗浄方法は、
金属層を有する基板を保持する保持部と、前記保持部を回転させる回転部と、前記基板に洗浄液を供給する供給部と、を有する基板洗浄装置を用いた基板洗浄方法であって、
電位測定部によって液体内の前記金属層の表面電位を測定する工程を備えてもよい。
本発明による基板洗浄方法は、
前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記金属層で局所的な溶出が生じているかを判断する工程をさらに備えてもよい。
本発明による基板洗浄方法において、
前記洗浄液は前記金属層の溶出を促進する促進剤を含有し、
基板洗浄方法は、前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記促進剤による前記金属層の溶出が適切に行われているかを判断する工程をさらに備えてもよい。
本発明による基板洗浄方法において、
前記洗浄液は前記金属層の溶出を抑制する保護剤を含有し、
基板洗浄方法は、前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記保護剤による前記金属層の溶出抑制が適切に行われているかを判断する工程をさらに備えてもよい。
本発明による基板洗浄方法において、
前記電位測定部による測定結果に応じて、当該基板に対する洗浄制御を行ってもよい。
本発明による基板洗浄方法において、
前記電位測定部による測定結果に応じて、次回以降に洗浄する基板に対する洗浄制御を行ってもよい。
本発明による基板洗浄方法において、
前記洗浄制御は、前記洗浄液の成分、前記洗浄液を供給する時間、前記洗浄液の供給量及び前記基板に供給される熱のいずれか1つ以上を調整してもよい。
本発明の効果
本発明の一態様のように表面電位を用いて基板の金属層の溶出を検出する態様を採用することで、サブナノレベルの溶出がナノレベルの領域で発生するのを検出することができる。このため、金属層の溶出による局所的な形状変化を検出又は予測することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態で用いられうる基板洗浄装置を含む基板処理装置の全体構成を示す平面図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態で用いられうる基板洗浄装置の側方断面図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態で用いられうる電位測定部の構成を示した図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態で用いられうる基板洗浄装置で洗浄された基板の様子を説明するための縦断面図である。 図5は、本発明の第2の実施の形態で用いられうる電位測定部の構成を示した側方断面図である。 図6は、本発明の第3の実施の形態で用いられうる電位測定部の構成を示した側方断面図である。 図7は、本発明の第4の実施の形態で用いられうる基板洗浄装置を含む基板処理装置の全体構成を示す平面図である。 図8は、本発明の第5の実施の形態で用いられうる電位測定部の構成を示した側方断面図である。 図9は、本発明の第6の実施の形態で用いられうる基板洗浄装置の側方断面図である。 図10は、本発明の第6の実施の形態で用いられうる電位測定部の構成を示した図である。
第1の実施の形態
《構成》
以下、本発明に係る基板洗浄装置を有する基板処理装置の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。本実施の形態において、「基板のおもて面側」は図2の上方側を意味し、「基板の裏面側」は図2の下方側を意味し、基板の法線方向を「第一方向」と呼び、基板の面内方向を「面内方向」と呼ぶ。なお、「基板のおもて面側」を「一方側」とも呼び、「基板の裏面側」を「他方側」とも呼ぶ。また、本実施の形態において「又は」は「及び」の意味も含んでいる。つまり、本実施の形態において「A又はB」とは、A、B、並びに、A及びBの両方のいずれかを意味している。
図1に示すように、基板処理装置は、略矩形状のハウジング110と、多数の基板Wをストックする基板カセットが載置されるロードポート112と、を有している。ロードポート112は、ハウジング110に隣接して配置されている。ロードポート112には、オープンカセット、SMIF(Standard Mechanical Interface)ポッド、又はFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができる。SMIFポッド、FOUPは、内部に基板カセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。基板W(図2参照)としては、例えば半導体ウェハ等を挙げることができる。
ハウジング110の内部には、複数(図1に示す態様では4つ)の研磨ユニット114a〜114dと、研磨後の基板Wを洗浄する第1洗浄ユニット116及び第2洗浄ユニット118と、洗浄後の基板Wを乾燥させる乾燥ユニット120とが収容されている。研磨ユニット114a〜114dは、基板処理装置の長手方向に沿って配列され、洗浄ユニット116、118及び乾燥ユニット120も基板処理装置の長手方向に沿って配列されている。本実施の形態の基板処理装置によれば、直径300mm又は450mmの半導体ウェハ、フラットパネル、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCC
D(Charge Coupled Device)等のイメージセンサ、MRAM(Magnetoresistive Random
Access Memory)における磁性膜の製造工程において、種々の基板Wを、研磨処理することができる。
ロードポート112、ロードポート112側に位置する研磨ユニット114a及び乾燥ユニット120に囲まれた領域には、第1搬送ロボット122が配置されている。また、研磨ユニット114a〜114d並びに洗浄ユニット116、118及び乾燥ユニット120と並んで、搬送ユニット124が配置されている。第1搬送ロボット122は、研磨前の基板Wをロードポート112から受け取って搬送ユニット124に受け渡したり、乾燥ユニット120から乾燥後の基板Wを受け取ったりする。
第1洗浄ユニット116と第2洗浄ユニット118との間に、これら第1洗浄ユニット116と第2洗浄ユニット118の間で基板Wの受け渡しを行う第2搬送ロボット126が配置され、第2洗浄ユニット118と乾燥ユニット120との間に、これら第2洗浄ユニット118と乾燥ユニット120の間で基板Wの受け渡しを行う第3搬送ロボット128が配置されている。さらに、ハウジング110の内部には、基板処理装置の各機器の動きを制御する制御部50が配置されている。本実施の形態では、ハウジング110の内部に制御部50が配置されている態様を用いて説明するが、これに限られることはなく、ハウジング110の外部に制御部50が配置されてもよいし、遠隔地から遠隔操作できるようになってもよい。また、制御部50は複数の装置から構成されてもよく、制御部50が複数の装置から構成される場合には、制御部50を構成する装置は異なる部屋又は異なる場所に設置されてもよく、制御部50の一部と制御部50の残部が遠隔地に配置されてもよい。また、本実施の形態の洗浄部は、後述する、ロール洗浄部材、ペンシル洗浄部材11及び流体ジェット洗浄部材12を有している。
第1洗浄ユニット116として、洗浄液の存在下で、基板Wの直径のほぼ全長にわたって直線状に延びるロール洗浄部材を接触させ、基板Wに平行な中心軸周りに自転させながら基板Wの表面(ひょうめん)をスクラブ洗浄するロール洗浄装置が使用されてもよい。また、第2洗浄ユニット118として、洗浄液の存在下で、鉛直方向に延びる円柱状のペンシル洗浄部材11(図2参照)の下端接触面を接触させ、ペンシル洗浄部材11を自転させながら一方向に向けて移動させて、基板Wの表面をスクラブ洗浄するペンシル洗浄装置が使用されてもよい。また、乾燥ユニット120として、水平に回転する基板Wに向けて、移動する噴射ノズルからIPA蒸気を噴出して基板Wを乾燥させ、さらに基板Wを高速で回転させて遠心力によって基板Wを乾燥させるスピン乾燥ユニットが使用されてもよい。基板Wの表面には基板Wの「おもて面」と「裏面」の両方が含まれている。
なお、第1洗浄ユニット116としてロール洗浄装置ではなく、第2洗浄ユニット118と同様のペンシル洗浄装置を使用したり、二流体ジェットにより基板Wの表面を洗浄する二流体ジェット洗浄装置を使用したりしてもよい。また、第2洗浄ユニット118としてペンシル洗浄装置ではなく、第1洗浄ユニット116と同様のロール洗浄装置を使用したり、二流体ジェットにより基板Wの表面を洗浄する二流体ジェット洗浄装置を使用したりしてもよい。本発明の態様は、第1洗浄ユニット116にも第2洗浄ユニット118にも適用でき、ロール洗浄装置、ペンシル洗浄装置、及び/又は、二流体ジェット洗浄装置とともに用いることもできる。
なお、二流体ジェットでは、N2ガス等のキャリアガスを供給するキャリアガス供給ラインと、純水又は超純水にCO2ガスを溶解させた炭酸水を供給する炭酸水供給ラインが設けられ、二流体ノズルの内部に供給されたN2ガス等のキャリアガスと炭酸水を二流体ノズルから高速で噴出させることで、キャリアガス中に炭酸水が微小液滴(ミスト)として存在する二流体ジェット流が生成されてもよい。このような二流体ジェット流を回転中の基板Wの表面に向けて噴出させて衝突させることで、微小液滴の基板Wの表面への衝突で発生した衝撃波を利用した基板Wの表面のパーティクル等を除去(洗浄)を行うことができる。
本実施の形態の洗浄液には、液体であるリンス液と薬液が含まれている。本実施の形態で特に断りのない限り、洗浄液は、リンス液又は薬液のいずれかを意味している。リンス液には、純水(DIW)、ガス濃度調整水、pH調整水等が含まれている。薬液には、スラリー(砥粒)を含む研磨液が含まれている。薬液としては、アンモニア過酸化水素(SC1)、塩酸過酸化水素(SC2)、硫酸過酸化水素(SPM)、硫酸加水、フッ酸等を利用してもよい。薬液には、後述する促進剤、保護剤等が含まれてもよく、界面活性剤が含まれてもよい。
図2に示すように、本実施の形態による基板洗浄装置は、基板Wを支持(保持)するチャック等の保持部60と、保持部60によって支持された基板Wを回転させる回転部30とを有している。そして、これら保持部60及び回転部30によって基板回転機構が構成されている。図2に示す態様では、保持部60が2つだけ示されているが、上方から見たときに、本実施の形態では4つの保持部60が均等に(回転中心を中心として90°の角度で)配置されてもよい。なお、保持部60の数は、基板Wを安定的に支持できればよく、例えば3つとしてもよい。なお、基板Wを支持する保持部60としては、スピンドル等も用いることができる。このようなスピンドルを用いた場合には、基板Wは回転されつつ支持されることになり、スピンドルが回転部としての機能も果たすことになる。つまり、特許請求の範囲に記載された「保持部」と「回転部」は別体である必要はなく、一体となってもよく、一つの部材がこれら「保持部」と「回転部」を兼ねてもよい。なお、図2では、水平方向に基板Wを支持した例を示したが、これに限定されず、例えば、縦方向(鉛直方向)に基板Wを支持する構成としてもよい。基板Wの回転方向や回転数は制御部50に制御される。基板Wの回転数は一定でもよいし可変であってもよい。
洗浄液が飛散するのを防止するために、保持部60の外側にあって基板Wの周囲を覆い、基板Wとともに回転する回転カップ40を設けてもよい。回転しない固定カップ45が設けられてもよい。また、回転カップ40と固定カップ45の両方が設けられてもよく、この場合には、回転カップ40の周縁外方に固定カップ45が設けられてもよい。
図2に示すように、洗浄部10は、揺動軸16を中心として揺動するアーム15と、アーム15の先端側に設けられて基板W側に向かって延びた洗浄部材11,12と、を有してもよい。図2に示す態様では、洗浄部材11,12が、流体ジェット洗浄部材12及びペンシル洗浄部材11を有している。図示しない第1移動部として例えばアクチュエータ等が設けられ、流体ジェット洗浄部材12及びペンシル洗浄部材11の各々が第1移動部によって、基板Wのおもて面に向かって近接させられたり、おもて面から離れる方向に向かって離隔させられたりしてもよい。また、第1アーム15自体が、基板Wのおもて面に向かって近接させられたりおもて面から離れる方向に向かって離隔させられたりしてもよい。
また、洗浄液を供給する供給部90は、基板Wのおもて面に対して、薬液を供給する薬液供給ノズル91aと、リンス液を供給するリンス液供給ノズル91bとを有してもよい。
ペンシル洗浄部材11は、アーム15の先端部で回転可能に設けられ、図示しない駆動機構によってその中心軸を回転軸として回転(自転)してもよい。この回転軸は例えば基板Wの法線方向に沿った軸である。ペンシル洗浄部材11の先端は、例えばPVAからなってもよい。アーム15が揺動軸16を中心として揺動されると、アーム15の先端部に取り付けられたペンシル洗浄部材11は、円弧状の軌跡を描いて基板Wの上を移動してもよい。ペンシル洗浄部材11は、基板Wの中心を通過してもよい。また、ペンシル洗浄部材11は、基板Wの外周まで移動させられてもよい。また、アーム15が揺動することによるペンシル洗浄部材11の移動軌跡は、アーム15の長さを半径とする円弧状となり、その移動範囲は、基板Wの外周から基板Wの中心を過ぎたところまでとなってもよい。
前述した制御部50で制御されることで、本実施の形態の基板洗浄装置は基板Wの洗浄を行う。基板洗浄装置で洗浄される基板Wは金属層330(図4参照)を有してもよい。金属層330の一例としてはパターニングされた銅等の金属層330を挙げることができる。本実施の形態の基板洗浄装置は、例えば、制御部50が記憶部55(図1参照)に記憶されたレシピを読み出すことで、基板Wの洗浄を行ってもよい。図4では、スラリー350を用いた研磨工程を示しているが、これに限られることはなく、本実施の形態の基板洗浄装置は研磨工程の後の最終工程(スラリー350は利用されない。)で用いられてもよい。
本実施の形態の基板洗浄装置は、洗浄液内の金属層330(図4参照)の表面電位を測定する図3に示すような電位測定部200を有してもよい。電位測定部200としては、後述するように、原子間力顕微鏡(AFM)の機能の一部を応用したものを利用でき、例えばオープンループ電位顕微鏡(OL−EPM)等を利用することもできる。基板Wは、図4に示すように、酸化珪素等からなる絶縁層310と、絶縁層310に設けられたバリア層320と、バリア層320に設けられた銅等からなる金属層330とを有してもよい。なお、図3では一つの電位測定部200が基板Wのおもて面に適用される態様が示されているが、これに限られることはなく、基板Wのおもて面に対して複数の電位測定部200が用いられてもよいし、基板Wの裏面に対して複数の電位測定部200が用いられてもよい。
図3に示すように、電位測定部200は、振動可能な先端部に探針電極206を有するカンチレバー205と、カンチレバー205の先端部の変位を光を用いて検出する光検出部211−213と、基板Wと探針電極206の間に電圧を印加する交流電源240と、を有してもよい。交流電源240は、一端が基板Wの金属層330からなるパッドに電気的に接続され、他端がカンチレバー205に電気的に接続されてもよい。光検出部211−213は、レーザダイオード等からなる光源211と、フォトダイオード等からなる受光部212と、カンチレバー205の先端部で反射された光源211からの光を反射させる偏向ビームスプリッタ等の反射部213とを有してもよい。
電位測定部200は、光検出部211−213による検知結果に基づいて電圧変化量を算出するプリアンプ251と、電圧変化量に含まれる特定周波数成分を検出するロックインアンプ252と、ロックインアンプ252からの情報を受けて電位演算を行う電位演算部255と、電位演算部255からの情報を受けて画像解析を行う画像解析部256と、を有してもよい。電位測定部200は、特定周波数成分の信号がゼロになるように電圧を調整してもよく、この電圧の値から金属層330の表面電位を測定してもよい。なお、前述したOL−EPMを採用した場合には、カンチレバー205の先端部の物理的な変化が測定され、基板Wに対しては電圧が加わらないことになる。このような態様を採用することで、基板Wに対して影響が出てしまうことを防止できる点で有益である。
交流電源240は、カンチレバー205の探針電極206と基板Wとの間に、ACバイアス電圧を印加する。このACバイアス電圧により、探針電極206と基板Wとの間に電界が発生する。ACバイアス電圧の変調周波数ωmは例えば10kHz以上でもよい。
探針電極206と基板Wとの間に生じる静電気力により、カンチレバー205の先端が第一方向に変位する。光検出部211−213は、この変位を、レーザダイオード等からなる光源211と、フォトダイオード等からなる受光部212を用いて計測する。具体的には、光源211からカンチレバー205の先端に照射した光の反射光を受光部212で受光する。カンチレバー205の先端部の第一方向の変位に応じて、受光部212による受光位置が変化する。光検出部211−213は、この変化をプリアンプ251を介して電圧変化量として取り出す。さらに、信号検出部であるロックインアンプ252により、電圧変化量に含まれる特定周波数成分を検出し、電位演算部255を用いて基板Wの局所的な表面電位を測定する。また、画像解析部256を用いることで、基板Wの表面画像と表面電位とを対応させることができる。このように画像解析部256を利用することで、銅等からなる金属層330の粒界面及び結晶の配向面を確認でき、また溶出が起こりそうな場所又は溶出が起こっている場所が一般的に溶出の起こりやすい金属層330とバリア層320の界面であるのか、金属層330によって形成される配線の端部であるのか等も確認できる点で有益である。なお、近年は金属層330によって形成される配線は微細化されておりナノレベルのオーダーになってきている。この点、本実施の形態の画像解析部256を採用することで、ナノレベルの分解能で画像を検出できる点でも有益である。
基板Wを洗浄する場合には、洗浄液が供給され、また基板Wが回転されることから、光検出部211−213による検出が洗浄液の供給量、洗浄液の種類、基板Wの回転速度等によって影響を受けることがある。このため、洗浄液の供給量、洗浄液の種類、基板Wの回転速度等と金属層330の溶出の結果とを予め測定しておき、予め測定されている測定結果を用いて金属層330の溶出に関する判断を制御部50が行うようにしてもよい。なお、測定結果と金属層330の溶出の態様とは記憶部55に記憶されてもよい。
制御部50は、人工知能機能を有してもよい。このような人工知能機能を有する場合には、金属層330の表面電位と、洗浄液の供給量、洗浄液の種類、基板Wの回転速度等の条件と、実際の金属層330の溶出の結果に基づき、機械的学習を行うようにしてもよい。このような態様によれば、電位測定部200による測定結果と金属層330の実際の溶出との関係を精度よく分析することを期待できる点で有益である。
電位測定部200は、移動可能な移動測定部210を有してもよい。移動測定部210は、移動本体部209を有してもよい。移動本体部209の他方側の面にカンチレバー205が設けられ、移動本体部209内に光検出部211−213が設けられてもよい。電位測定部200は、光検出部211−213による測定結果に基づいて解析等の処理を行う測定処理部250を有してもよい。測定処理部250は、前述した、プリアンプ251、ロックインアンプ252、電位演算部255、画像解析部256及び交流電源240を有してもよい。また、測定処理部250は、光源211から光を照射させるためのLD駆動回路等の光駆動部215を有してもよい。制御部50が光駆動部215を制御することで光源211から光が照射されることになる。
移動測定部210は保持部60とともに回転するようになってもよい。電位測定部200は、例えば、移動測定部210を支持する支持部と、支持部を保持部60に固定する固定部とを有してもよい。より具体的には、固定部は、保持部60に固定される固定部材229と、固定部材229から基板Wの法線方向(第一方向)に沿って延在する固定延在部225と、を有してもよい。支持部は固定延在部225の間において面内方向で延在する支持延在部235を有してもよい。保持部60は固定部材229を位置決めするための凹部のような位置決め部60aを有してもよい。固定部材229としては、保持部60を挟持して固定する態様を採用することができる。
移動測定部210を基板Wの面内方向に沿って移動(走査)させる面内方向移動部231と、移動測定部210の基板Wの面内方向に沿った位置を位置決めする面内方向位置決め部232が設けられてもよい。また、移動測定部210を基板Wの法線方向に沿って移動させるアクチュエータ等からなる法線方向移動部221と、移動測定部210の基板Wの法線方向に沿った位置で位置決めする法線方向位置決め部222が設けられてもよい。
移動測定部210は面内方向移動部231によって支持延在部235に沿って移動可能となってもよい。このように移動させる場合には、2つの固定部材229が設けられ、各固定部材229から一方側に延びた固定延在部225が設けられ、固定延在部225を連結するようにして支持延在部235が設けられてもよい(図3参照)。また、移動測定部210が基板Wの面内方向の中心についての測定も行えるように、移動測定部210が基板Wの面内方向の中心の一方側に位置づけ可能となってもよい。例えば、均等な間隔(90度間隔)で4つの保持部60が設けられ、基板Wの面内方向中心を跨いで対向する保持部60に対応して固定部材229が設けられてもよい。
このような態様に限らず、保持部60の各々に対して固定部材229が設けられ、各固定部材229から一方側に延びた固定延在部225が設けられ、例えば4つの固定延在部225を連結するようにして支持延在部235が設けられてもよい。この場合にも、移動測定部210は支持延在部235に沿って例えば十字方向で移動可能となってもよい。
制御部50は、電位測定部200で測定される表面電位から金属層330で局所的な溶出が生じているかを判断してもよい。局所的な溶出とは例えばサブナノレベルの形状の変化である。
洗浄液は金属層330の溶出を促進する促進剤を含有してもよい。この場合、制御部50は、電位測定部200で測定される表面電位から促進剤による金属層330の溶出が適切に行われているかを判断するようにしてもよい。促進剤としては、例えばアミノ酸を利用することができ、グリシン、アラニン、アルギニン、アシパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、チロシン、バリン等を利用することができる。これらの中でもグリシン及びアラニンは金属の溶出を促進する効果が高い。促進剤は金属層330と金属錯体340a(図4(a)−(c)参照)を形成してもよい。このように金属錯体340aが形成されると、金属層330の表面が均一になって電位差がなくなる。この結果、電位測定部200によって電位差が測定されないことになる。なお、金属錯体340a,340bが形成されない場合には、金属層330の界面や結晶構造によって、電位の分布が形成されることになる。
洗浄液は金属層330の溶出を抑制する保護剤を含有してもよい。この場合、制御部50は、電位測定部200で測定される表面電位から保護剤による金属層330の溶出抑制が適切に行われているかを判断するようにしてもよい。保護剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール(1,2,3-benzotriazole,BTA)、トルトライアゾール(4又は5-Methyl-1H-benzotriazolemTolyltriazole,TTA)、カルボキシベンゾトリアゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール(2-mercaptobenzothiazole,MBT)、2,5-ジメルカプトチアジアゾール(2,5-dimercaptothiadiazole,DMTDA)、ベンズイミダゾール(Benzimidazole,BIA)、ベンズイミダゾールチオール(2-benzimidazolthiolまたは2-mercaptobenzimidazole,BIT)、1,2,4-トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、キナルジン酸、キノリン酸、キヌレン酸、ピコリン酸、ニコチン酸、アンモニア等を利用することができる。保護剤は金属層330と金属錯体340b(図4(d)(e)参照)を形成してもよい。前述したように、このように金属錯体340bが形成されると、金属層330の表面が均一になって電位差がなくなる。この結果、電位測定部200によって電位差が測定されないことになる。
上記では、スラリー350を含有する研磨プロセスで用いられる促進剤及び保護剤を示したが、スラリー350を用いない洗浄工程において用いられる促進剤及び保護剤としては、一例として、以下のものを挙げることができる。すなわち、促進剤としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド(通称:コリン)、トリエチル(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド等を用いることもできる。また、保護剤としては、例えば、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、トリアゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、ピロール等を挙げることができる。
制御部50は、局所的な溶出が生じているか否か、促進剤による金属層330の溶出が適切に行われているか否か、及び、保護剤による金属層330の溶出抑制が適切に行われているか否かのいずれか1つ以上に基づいて、基板Wに対する洗浄制御を行うようにしてもよい。この洗浄制御はリアルタイムに行われてもよく、制御部50は、金属層330の溶出の検出結果に応じて、当該基板Wに対する洗浄制御を行うようにしてもよい。
制御部50は、検出結果をフィードバックして洗浄制御を行うようにしてもよい。この場合には、制御部50は、金属層330の表面電位に関する測定結果と金属層330の実際の溶出結果に応じて、次回以降に洗浄する基板Wに対する洗浄制御を行うようにしてもよい。
洗浄制御は、洗浄液の成分、洗浄液を供給する時間、洗浄液の供給量及び基板Wに供給される熱のいずれか1つ以上を調整することで行われてもよい。洗浄液の成分の調整には、薬液の混合比、薬液とリンス液の混合比、スラリーの濃度、洗浄液のpH、洗浄液に含まれるガス濃度等が含まれている。熱の調整には、パッド等からなるペンシル洗浄部材11の温度を冷却水、温水、冷風、温風等によって調整する態様、洗浄液の温度を調整する態様等が含まれている。
《方法》
本実施の形態の基板洗浄装置を用いた基板Wの洗浄方法(基板処理方法)の一例は、以下のようになる。なお、上記と重複することになるので簡単に説明するに留めるが、上記「構成」で述べた全ての態様を「方法」において適用することができる。また、逆に、「方法」において述べた全ての態様を「構成」において適用することができる。また、本実施の形態の方法を実施させるためのプログラムは記録媒体に記録されてもよく、この記録媒体をコンピュータ(図示せず)で読み取ることで、本実施の形態の方法が基板処理装置で実施されてもよい。
まず、ロードポート112内の基板カセットから取り出した基板Wの表面を、研磨ユニット114a〜114dのいずれかに搬送し、当該研磨ユニット114a〜114dで研磨する(図1参照)。そして、研磨後の基板Wを第1洗浄ユニット116に搬送する。なお、この態様では、第1洗浄ユニット116でロール洗浄が行われ、第2洗浄ユニット118でペンシル洗浄及び二流体ジェット洗浄が行われることになる。
第1洗浄ユニット116では、薬液を供給しながら基板Wを回転させ、ロール洗浄部材をその軸心周りに回転させて基板Wに摺接させることによって、基板Wをロール洗浄による一次洗浄を行う。その後、基板Wにリンス液を供給してリンス洗浄して、基板Wに残る薬液をリンス液で洗い流す。
次に、一次洗浄後の基板Wを第1洗浄ユニット116から第2洗浄ユニット118に搬送する。
第2洗浄ユニット118でも、薬液を供給しながら基板Wを回転させ、回転中のペンシル洗浄部材11を、回転中の基板Wの表面に所定の押圧力で接触させながらペンシル洗浄部材11を揺動させ、基板Wの表面のペンシル洗浄による洗浄を行う。そして、基板Wにリンス液を供給して、基板Wに残る薬液をリンス液で洗い流す。
次に、基板Wに向けて、N2ガス等のキャリアガスと炭酸水を二流体ノズルから高速で噴出させ、これによって、基板Wの表面の二流体ジェット洗浄による仕上げ洗浄を行う。その後、基板Wの表面にリンス液を供給して、基板Wの表面に残る炭酸水をリンス液で洗い流す。
そして、最終洗浄後の基板Wを第2洗浄ユニット118から乾燥ユニット120に搬送し、乾燥ユニット120でスピン乾燥させた後、乾燥後の基板Wをロードポート112の基板カセット内に戻す。
次に基板Wの表面での洗浄の様子を説明するために図4を用いて説明する。前述した方法によって図4に示すような洗浄工程が行われてもよいし、それ以外の方法によって図4に示すような洗浄工程が行われてもよい。
まず、図4(a)(b)に示すようにして基板Wの金属層330がスラリー350を用いて研磨される。この際、促進剤によって金属錯体340aが形成されてもよい。当該薬液による洗浄が終了するとリンス液で薬液が流される(図4(c)参照)。
次に、図4(d)(e)に示すようにして絶縁層310に設けられたバリア層320がスラリー350を用いて研磨される。この際、保護剤によって金属錯体340bが形成されてもよい。当該薬液による洗浄が終了するとリンス液で薬液が流される(図4(f)参照)。
前述のように基板Wの洗浄が行われている間、基板Wのおもて面に対して、電位測定部200によって洗浄液内の金属層330の表面電位を測定してもよい。ロール洗浄、ペンシル洗浄又は二流体ジェット洗浄を行う場合には、回転する移動測定部210及び支持部がロール洗浄部材、ペンシル洗浄部材11又は流体ジェット洗浄部材12による洗浄の邪魔になることがあり得る。このため、これらロール洗浄、ペンシル洗浄又は二流体ジェット洗浄の間であっても、ロール洗浄部材、ペンシル洗浄部材11及び流体ジェット洗浄部材12を使用していない間に移動測定部210による金属層330の表面電位の測定を行うようにしてもよい。
電位測定部200で測定される表面電位から金属層330で局所的な溶出が生じているかを判断してもよい。この判断は制御部50で行われてもよいし、電位測定部200の測定結果から操作者が判断してもよい。
洗浄液が金属層330の溶出を促進する促進剤を含有する場合には、電位測定部200で測定される表面電位から促進剤による金属層330の溶出が適切に行われているかを判断してもよい。この判断は制御部50で行われてもよいし、電位測定部200の測定結果から操作者が判断してもよい。
洗浄液が金属層330の溶出を抑制する保護剤を含有する場合には、電位測定部200で測定される表面電位から保護剤による金属層330の溶出抑制が適切に行われているかを判断してもよい。この判断は制御部50で行われてもよいし、電位測定部200の測定結果から操作者が判断してもよい。
制御部50で判断が行われる場合には、記憶部55に記憶されている情報と電位測定部200によって得られた情報とを比較することで制御部50が、局所的な溶出が生じているか、促進剤による金属層330の溶出が適切に行われているか、保護剤による金属層330の溶出抑制が適切に行われているか等を判断してもよい。
電位測定部200による測定結果に応じて、リアルタイムで当該基板Wに対する洗浄制御を行ってもよい。また、電位測定部200による測定結果と金属層330の溶出結果に応じて、次回以降に洗浄する基板Wに対する洗浄制御を行ってもよい。また、これらの両方が行われ、電位測定部200による測定結果に応じて当該基板Wに対する洗浄制御をリアルタイムで行いつつ、電位測定部200による測定結果と金属層330の溶出結果に応じて、次回以降に洗浄する基板Wに対する洗浄制御を行ってもよい。
《作用・効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態による作用・効果であって、未だ説明していないものを中心に説明する。なお、「作用・効果」で記載された態様を、上記「構成」において適用することもできる。
本実施の形態のように表面電位を用いて基板Wの溶出を検出する態様を採用することで、サブナノレベルの溶出あるいは溶出による形状変化がナノレベルの領域で発生するのを検出することができる。特に半導体ウェハを処理するプロセスでは、ナノレベルの領域で溶出が発生することを検出し、洗浄制御を行うことが望まれることから半導体ウェハの処理に利用することは非常に有益である。なお、パターンの施されたウェハでは配線が微細であることから、この意味からしてもナノレベルの領域で検出できることは有益である。ちなみに、電極パッドに繋がる配線では局所的な溶出が起きやすいことから、このような箇所に移動測定部210を位置付けて測定するようにしてもよい。なお、表面電位がプラス側に変化すると溶出が進むことになる。
金属層330で何かしらの変化が起こった場合には、ナノ秒レベルで電位変化が生じ、ミリ秒レベルで溶出又は保護膜の形成といった化学変化が起こり始め、数十秒以上掛けで溶出によるサブナノメートルレベルの形状変化が起こる。このため、本実施の形態のように金属層330の電位変化を測定することで、実際に化学変化や形状変化や局所的な形状変化である腐食が生じる前にその変化を検出できる点で有益である。
また制御部50が電位測定部200で測定される表面電位から金属層330で局所的な溶出が生じているかを判断する態様を採用した場合には、局所的な溶出あるいは溶出による形状変化が生じているか否かの情報に基づいて例えば洗浄制御できる点で有益である。
また、本実施の形態のように表面電位を用いて基板Wの溶出を検出する態様によれば、溶出反応に先立ってリアルタイムに発生する電位変化を検出でき、直後に発生する溶出反応を予測できる。このため、制御部50が、電位測定部200による測定結果に応じて当該基板Wに対する洗浄制御を行う態様を採用した場合には、この予想に従って洗浄制御を行うことができる点で有益である。なお、基板Wを処理する環境は洗浄の各工程で様々に変わり、洗浄液の環境の変化に伴い瞬時に表面反応が進行することから、腐食等の不都合が生じることを予測することは非常に困難であると考えられてきた。これに対して、本実施の形態では、表面電位の変化に基づいて生じ得る現象を予想し、この困難な課題を解決した点で非常に有益である。
また、制御部50が、電位測定部200で測定される表面電位と金属層330の実際の溶出結果に基づいて、次回以降に洗浄する基板Wに対する洗浄制御を行う態様を採用した場合には、電位測定部200による測定結果と実際の基板Wの洗浄結果を比較して洗浄制御を行えるようになる点で有益である。
前述したように、リアルタイムの制御と次回以降に洗浄する基板Wに対する洗浄制御の両方が行われてもよい。この場合には、制御部50は、基板Wを洗浄している間のデータに基づき洗浄制御を行いつつ、当該基板Wの洗浄が終了した後で、洗浄された基板Wの状態等から当該基板Wに施した制御の適切性を判断するようにしてもよい。この判断は制御部50で行われてもよいし、操作者が行ってもよい。
制御部50が電位測定部200で測定される表面電位から促進剤による金属層330の溶出が適切に行われているかを判断する態様を採用した場合には、促進剤による効果が適切に果たされているかを判断でき、その結果に基づき洗浄制御を行うこともできる点で有益である。
金属層330の溶出が局所的に生じてしまう現象が腐食である。このため、金属層330の溶出が測定される領域で万遍なく行われている場合(表面電位が第一閾値以下である場合)には、金属層330の溶出が適切に行われていると制御部50が判断し、金属層330の溶出が部分的に多く行われている場合(表面電位が第二閾値以上である場合。)には、金属層330の腐食が発生している又は発生しようとしていると制御部50が判断してもよい。なお、一般的には第一閾値≦第二閾値となる。
制御部50が電位測定部200で測定される表面電位から保護剤による金属層330の溶出抑制が適切に行われているかを判断する態様を採用した場合には、保護剤による効果が適切に果たされているかを判断でき、その結果に基づき洗浄制御を行うこともできる点で有益である。保護剤は基板Wの表面に保護膜を形成するが、この保護膜を用いることで金属の溶出、研磨、薬液による性能を制御できる。このため、保護膜が正常に形成されているかを判断できることは、基板Wの洗浄を精度よく行う点では非常に有益である。
また本実施の形態の電位測定部200として図3に示すような態様を採用し、原子間力顕微鏡(AFM)の機能の一部を応用したものを利用した場合には、基板Wの表面の形状を検出することもできる。このため、保護剤によって保護膜が形成されているかを測定することもできる点で有益である。
前述したように、促進剤又は保護剤は金属層330と金属錯体340(340a,340b)を形成してもよく、このように金属錯体340が形成されると、金属層330の表面が均一になって電位差がなくなる。他方、金属層330が露出している場合には、金属層330の界面や結晶構造によって、電位の分布が形成されることになる。したがって、制御部50は、電位測定部200の測定結果によって電位の分布が存在しない場合又は一定の閾値以下の電位分布しか存在しない場合には促進剤又は保護剤が金属層330の表面に適切に付着していると判断し、電位測定部200の測定結果によって電位の分布が存在する場合には促進剤又は保護剤が金属層330の表面に適切に付着していないと判断してもよい。なお、促進剤によって形成される金属錯体340aは金属層330が研磨等されると金属層330とともに基板Wから剥離されるが、新しい金属層330が表面に露出すると新たな金属錯体340aを形成するようになっている。
保護剤と促進剤は金属層330、バリア層320等の対象によって異なり、金属層330の溶出を促進する促進剤とバリア層320の溶出を促進する促進剤は異なり、金属層330の溶出を抑制する保護剤とバリア層320の溶出を抑制する保護剤とは異なってもよい。また、保護剤と促進剤とは混合されてもよく、溶出を抑制する際には保護剤が促進剤よりも数桁多い濃度で入れられ、溶出を促進する際には促進剤が保護剤よりも数桁多い濃度で入れられてもよい。
移動測定部210が保持部60とともに回転する態様を採用した場合には、基板Wが高速で回転することを考慮することなく金属層330の表面電位を検出できる点で有益である。この一例としては、電位測定部200を支持する支持部と、支持部を保持部60に固定する固定部を採用することができ、この場合には、回転する保持部60に対して支持部及び固定部によって電位測定部200を支持することができる。
移動測定部210を基板Wの面内方向に沿って移動させる面内方向移動部231(図3参照)が設けられる場合には、基板Wに対する測定箇所を適宜変えることができ、様々な場所を測定できる点で有益である。
移動測定部210を基板Wの法線方向に沿って移動させる法線方向移動部221が設けられる場合には、移動測定部210の基板Wの法線方向に沿った位置を調整することができ、カンチレバー205の第一方向に沿った位置を調整できることから、より適切な測定を行うことができる。また、移動測定部210による測定を行わない場合には、移動測定部210を基板Wから第一方向に沿って離間させることができる点でも有益である。なお、カンチレバー205の第一方向に沿った細かな位置調整は、法線方向位置決め部222によって行われてもよい。
2つの固定部材229が設けられ、各固定部材229から一方側に延びた固定延在部225が設けられ、固定延在部225を連結するようにして支持延在部235が設けられる態様を採用した場合には、例えば支持延在部235に沿って移動測定部210を移動させることができる点で有益である。
均等な間隔(90度間隔)で4つの保持部60が設けられ、基板Wの面内方向中心を跨いで対向する2つの保持部60に対応して固定部材229が設けられる態様を採用する場合には、移動測定部210が基板Wの面内方向の中心の一方側に位置づけ可能となり、円形状からなるウェハ等の基板Wの面内方向に沿って最も長い距離で表面電位の検出を行える点で有益である。
固定部材229は保持部60のいずれの場所にも取り付けることができるようになってもよい。例えば隣接する保持部60の間で移動測定部210を移動可能とでき、このような態様によれば基板Wの面内方向の中心を通過しない周縁側の場所でも表面電位の測定を行える点で有益である。
また、各保持部60に固定部材229が設けられ、各固定部材229に設けられた固定延在部225の間に支持延在部235が設けられ、支持延在部235に沿って移動測定部210が移動可能になってもよい。この態様を採用した場合には、移動測定部210は支持延在部235に沿って自在に移動でき、4つの保持部60が設けられている場合には4方向(十字方向)で移動可能となり、3つの保持部60が設けられている場合には3方向に沿って移動可能となり、基板Wの面内方向の広い範囲で表面電位を測定できる点で有益である。
第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、移動測定部210が支持延在部235に沿って移動可能となる態様を一例として挙げたが、本実施の形態では、図5に示すように、法線方向位置決め部222を介して保持部60に固定された測定揺動軸262と、測定揺動軸262から面内方向に沿って延びた測定揺動延在部263とを有する測定揺動部260が設けられている。そして、測定揺動延在部263の先端部に移動測定部210が設けられている。その他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、第1の実施の形態で説明したあらゆる態様を採用することができる。第1の実施の形態で説明した部材については同じ符号を用いて説明する。
本実施の形態の測定揺動部260は、測定揺動延在部263が測定揺動軸262に沿って揺動することで基板Wに対する移動測定部210の位置を変更できる。図3に示す態様では直線状に移動測定部210が移動することが想定されていたが、本実施の形態では、円弧に沿って移動測定部210を移動させることができる。
また、本実施の形態のように測定揺動軸262は保持部60のいずれかに固定されることで、移動測定部210を保持部60とともに回転させることができ、基板Wが高速で回転することを考慮することなく金属層330の表面電位を検出できる点で有益である。
第3の実施の形態
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
上記各実施の形態では移動測定部210が保持部60とともに回転する態様となっていたが、本実施の形態では、移動測定部210が保持部60とともに回転しない態様となっている。本実施の形態では、上記各実施の形態で説明したあらゆる態様を採用することができる。上記各実施の形態で説明した部材については同じ符号を用いて説明する。
本実施の形態では、第2の実施の形態と同様に、測定揺動軸262と、測定揺動軸262から面内方向に沿って延びた測定揺動延在部263とを有する測定揺動部260が設けられている。そして、測定揺動延在部263の先端部に移動測定部210が設けられている。但し、第2の実施の形態とは異なり、測定揺動軸262は保持部60とともに回転する態様とはなっていない。本実施の形態の法線方向移動部221は例えば測定揺動軸262に設けられ、測定揺動軸262を第一方向に移動させることで移動測定部210を第一方向に移動させる。測定揺動軸262は例えば回転カップ40及び固定カップ45の周縁外方に設けられてもよい。
本実施の形態のように移動測定部210が保持部60とともに回転しない態様を採用した場合には、ロール洗浄部材、ペンシル洗浄部材11又は流体ジェット洗浄部材12と干渉しないようにして、移動測定部210及び測定揺動延在部263を位置付けることもできる。このため、ロール洗浄、ペンシル洗浄又は二流体ジェット洗浄の間であっても移動測定部210による金属層330の表面電位の測定を行うことができる。なお、ロール洗浄の場合には、ロール洗浄部材が移動測定部210及び測定揺動延在部263と干渉する可能性があるので、ロール洗浄を行う際には移動測定部210による金属層330の表面電位の測定を行わないようにしてもよい。また、ロール洗浄の間であっても、ロール洗浄部材を使用していない間に移動測定部210による金属層330の表面電位の測定を行うようにしてもよい。
本実施の形態では、基板Wとともに移動測定部210が回転しないことから、基板Wの回転が問題とはなり得る。しかしながら、移動測定部210による測定を基板Wの回転に対して早く行うことができる場合には、金属層330の表面電位の測定に関して基板Wの回転は特段問題とはならない。例えば、移動測定部210による検知速度としては交流電源240の周波数の約10倍で測定することができるので、この検知速度と比較して基板Wの回転速度が遅い場合には、金属層330の表面電位の測定に関して基板Wの回転は特段問題とはならない。
また、移動測定部210による測定を行うことができるよう、基板Wの回転速度を遅くするように制御部50が回転部30を制御してもよい。一例として、移動測定部210による測定を行う際の第一回転速度を、移動測定部210による測定を行わないときの第二回転速度よりも遅くするように制御部50が制御してもよい。
また、基板Wの回転中心は回転しないことから、基板Wの回転中心に関する金属層330の表面電位の測定を行うのであれば、移動測定部210による測定速度と基板Wの回転速度との関係は問題にならない。このため、移動測定部210は基板Wの回転中心のみを測定するようにしてもよい。また、移動測定部210によって基板Wの回転中心以外の測定を行う際の第一回転速度を、移動測定部210による測定を行わないとき及び基板Wの回転中心の測定を行うときの第二回転速度よりも遅くするように制御部50が回転部30を制御してもよい。
第4の実施の形態
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
本実施の形態では、図7に示すように、基板Wを洗浄する前又は洗浄した後で基板Wを待機させる基板待機ユニット130が設けられている。基板待機ユニット130に電位測定部200が設けられ、基板待機ユニット130で金属層330の表面電位が電位測定部200によって測定されるようになっている。本実施の形態では、上記各実施の形態で説明したあらゆる態様を採用することができる。上記各実施の形態で説明した部材については同じ符号を用いて説明する。
基板待機ユニット130内においても基板Wは液体に浸されるが、この液体は基板Wが汚れないようにするために利用されることから、本実施の形態の「洗浄液」に含まれている。
複数ある基板Wの洗浄工程の間に設けられた基板待機ユニット130に電位測定部200が設けられ、当該電位測定部200で基板Wの表面電位が測定される場合には、次の洗浄工程における洗浄条件を制御できる(フィードフォーワード制御できる)点で有益である。
また、このような基板待機ユニット130であれば、ロール洗浄部材、ペンシル洗浄部材11及び流体ジェット洗浄部材12を使用しないことから、これらの部材と電位測定部200が干渉することがない。また、基板待機ユニット130では基板Wを回転させる必要もないことから、より安定した状態で基板Wの金属層330の状態を測定できる点で有益である。
図7に示す態様では、第1洗浄ユニット116での洗浄の後であって第2洗浄ユニット118での洗浄の前に基板Wを待機させる位置に基板待機ユニット130が設けられ、この基板待機ユニット130に上記各実施の形態で説明した電位測定部200が設けられている。したがって、基板待機ユニット130に設けられた電位測定部200による基板Wの表面電位の測定結果に基づいて、第2洗浄ユニット118での基板Wの洗浄制御を行うことができる。
なお、基板待機ユニットは複数設けられてもよい。この場合には、基板待機ユニットの一部にのみ電位測定部200が設けられてもよいし、基板待機ユニットの全てに電位測定部200が設けられてもよい。
第5の実施の形態
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
本実施の形態では、図8に示すようにペンシル洗浄部材11が基板Wとともに回転する態様となっている。本実施の形態では、上記各実施の形態で説明したあらゆる態様を採用することができる。上記各実施の形態で説明した部材については同じ符号を用いて説明する。
本実施の形態では、保持部60に揺動軸16が設けられ、洗浄部材11,12が保持部60とともに回転可能となり、また洗浄部材11,12が揺動軸16を中心に揺動可能となっている。このため、ペンシル洗浄部材11及び流体ジェット洗浄部材12と干渉しないようにして、移動測定部210及び測定揺動延在部263を位置付けることもできる。このため、ペンシル洗浄及び二流ジェット洗浄を行っている間であっても移動測定部210による金属層330の表面電位の測定を行うことができる点で有益である。
第6の実施の形態
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。
上記各実施の形態では基板Wのおもて面の表面電位を測定する態様を用いて説明した。本実施の形態では、図9に示すように基板Wのおもて面及び裏面の洗浄を行い、これら基板Wのおもて面及び裏面の表面電位を測定する態様となっている(図10参照)。本実施の形態では、上記各実施の形態で説明したあらゆる態様を採用することができる。上記各実施の形態で説明した部材については同じ符号を用いて説明する。基板Wの裏面を洗浄する機構は、上記各実施の形態において基板Wのおもて面を洗浄する機構と同様である(図9参照)。
図10に示すように、移動測定部210は、基板Wのおもて面の表面電位を測定する第一移動測定部210aと、基板Wの裏面の表面電位を測定する第二移動測定部210bとを有している。第一移動測定部210a及び第二移動測定部210bの各々は、上記各実施の形態の移動測定部210と同様の構成であり、同様の機能を果たす。
第一移動測定部210aは、第一移動本体部209aと、第一カンチレバー205aと、第一光検出部211a−213aとを有している。第二移動測定部210bは、第二移動本体部209bと、第二カンチレバー205bと、第二光検出部211b−213bとを有している。
測定処理部250は、第一移動測定部210aに電気的に接続された第一測定処理部250aと、第二移動測定部210bに電気的に接続された第二測定処理部250bとを有している。第一測定処理部250a及び第二測定処理部250bの各々は、上記各実施の形態の測定処理部250と同様の構成であり、同様の機能を果たす。
第一測定処理部250aは、第一プリアンプ251aと、第一ロックインアンプ252aと、第一電位演算部255aと、第一画像解析部256aと、第一交流電源240aと、第一光駆動部215aとを有している。第二測定処理部250bは、第二プリアンプ251bと、第二ロックインアンプ252bと、第二電位演算部255bと、第二画像解析部256bと、第二交流電源240bと、第二光駆動部215bとを有している。
本実施の形態の態様は、基板Wのおもて面だけではなく基板Wの裏面も洗浄する場合に利用される。本実施の形態によれば、基板Wのおもて面の表面電位を測定するだけではなく、基板Wの裏面の表面電位を測定することができ、ひいては、基板Wのおもて面及び裏面の洗浄制御の精度を上げることができる点で有益である。
上述した実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。また、出願当初の請求項の記載はあくまでも一例であり、明細書、図面等の記載に基づき、請求項の記載を適宜変更することもできる。
30 回転部
40 回転カップ
50 制御部
60 保持部
90 供給部
200 電位測定部
205 カンチレバー
206 探針電極
210 移動測定部
211−213 光検出部
221 法線方向移動部
225 固定延在部
229 固定部材
231 面内方向移動部
235 支持延在部
240 交流電源
330 金属層
W 基板

Claims (21)

  1. 金属層を有する基板を保持する保持部と、
    前記保持部を回転させる回転部と、
    前記基板に洗浄液を供給する供給部と、
    液体内の前記金属層の表面電位を測定する電位測定部と、
    を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
  2. 前記電位測定部は、前記基板の面内方向に沿って移動可能な移動測定部を有することを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
  3. 前記電位測定部は、前記保持部とともに回転する移動測定部を有することを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置。
  4. 前記移動測定部を支持する支持部と、
    前記支持部を前記保持部に固定する固定部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の基板洗浄装置。
  5. 複数の保持部が設けられ、
    前記固定部は、2つの保持部に固定される固定部材と、前記固定部材から前記基板の法線方向に沿って延在する固定延在部と、を有し、
    前記支持部は、前記固定延在部の間で延在する支持延在部を有することを特徴とする請求項4に記載の基板洗浄装置。
  6. 前記移動測定部を前記基板の面内方向に沿って移動させる面内方向移動部と、
    前記移動測定部を前記基板の法線方向に沿って移動させる法線方向移動部と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の基板洗浄装置。
  7. 前記移動測定部は、前記保持部とともに回転しないことを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置。
  8. 前記電位測定部は、振動可能な探針電極を有するカンチレバーと、前記カンチレバーの変位を光を用いて検出する光検出部と、前記基板と前記探針電極の間に電圧を印加する交流電源と、を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の基板洗浄装置。
  9. 前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記金属層で局所的な溶出が生じているかを判断する制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の基板洗浄装置。
  10. 前記洗浄液は前記金属層の溶出を促進する促進剤を含有し、
    前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記促進剤による前記金属層の溶出が適切に行われているかを判断する制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の基板洗浄装置。
  11. 前記洗浄液は前記金属層の溶出を抑制する保護剤を含有し、
    前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記保護剤による前記金属層の溶出抑制が適切に行われているかを判断する制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の基板洗浄装置。
  12. 前記電位測定部による測定結果に応じて、当該基板に対する洗浄制御を行う制御部をさらに備えた特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の基板洗浄装置。
  13. 前記電位測定部による測定結果に応じて、次回以降に洗浄する基板に対する洗浄制御を行う制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の基板洗浄装置。
  14. 前記洗浄制御は、前記洗浄液の成分、前記洗浄液を供給する時間、前記洗浄液の供給量及び前記基板に供給される熱のいずれか1つ以上を調整することを特徴とする請求項12又は13のいずれかに記載の基板洗浄装置。
  15. 金属層を有する基板を保持する保持部と、前記保持部を回転させる回転部と、前記基板に洗浄液を供給する供給部と、を有する基板洗浄装置を用いた基板洗浄方法であって、
    電位測定部によって液体内の前記金属層の表面電位を測定する工程を備えたことを特徴とする基板洗浄方法。
  16. 前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記金属層で局所的な溶出が生じているかを判断する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項15に記載の基板洗浄方法。
  17. 前記洗浄液は前記金属層の溶出を促進する促進剤を含有し、
    前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記促進剤による前記金属層の溶出が適切に行われているかを判断する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項15又は16のいずれかに記載の基板洗浄方法。
  18. 前記洗浄液は前記金属層の溶出を抑制する保護剤を含有し、
    前記電位測定部で測定される前記表面電位から前記保護剤による前記金属層の溶出抑制が適切に行われているかを判断する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項15乃至17のいずれか1項に記載の基板洗浄方法。
  19. 前記電位測定部による測定結果に応じて、当該基板に対する洗浄制御を行う特徴とする請求項15乃至18のいずれか1項に記載の基板洗浄方法。
  20. 前記電位測定部による測定結果に応じて、次回以降に洗浄する基板に対する洗浄制御を行うことを特徴とする請求項15乃至19のいずれか1項に記載の基板洗浄方法。
  21. 前記洗浄制御は、前記洗浄液の成分、前記洗浄液を供給する時間、前記洗浄液の供給量及び前記基板に供給される熱のいずれか1つ以上を調整することを特徴とする請求項19又は20のいずれかに記載の基板洗浄方法。
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