JP2019064736A - パウチ容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】よりスムーズに開口部を拡開することが可能なパウチ容器を提供すること。【解決手段】充填部に繋がる開口部52が、パウチ容器上部の表面シート1Aと裏面シート1Bとの間に形成されており、表面シートの外側に設けられた第1シート2Aと、裏面シートの外側に設けられた第2シート2Bと、表面シートと第1シートとの間に形成された第1内部空間4Aと、裏面シートと第2シートとの間に形成された第2内部空間4Bとを備え、第1シート、第2シートは、両側端部及び上端部211A、211Bの少なくとも一部ずつが表面シートに繋がり、下端部231A、231Bが、第1、第2内部空間を下方に開口させるべく表面シートに繋がっておらず、容器幅方向から第1、第2内部空間に指を挿入可能に形成された第1、第2挿入口を有する。【選択図】図4
Description
本発明は、パウチ容器に関する。
パウチ容器は、密封性や取り扱い性に優れることから、食料品やトイレタリー製品はもとより、経腸栄養剤や静脈栄養剤、輸液等の容器としても広く用いられている。栄養剤を患者に投与する際に使用される医療用パウチ容器には、栄養剤やその希釈液を注入するための開口部が設けられている。
上記開口部から栄養剤等を注入する場合には、たとえば、容器の開口部周辺を片手で把持しながら開口部を押し広げる。このような作業は不安定であり、作業性の改善が求められている。このような状況に鑑みて、表面シートと裏面シートの外面に固定された軟質プラスチックシートとの間に側方から指を挿入するための貫通路を形成する1対の開閉操作部を備えた医療用パウチ容器が提案されている(特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示されたパウチ容器においては、軟質プラスチックシートの上端縁及び下端縁それぞれが全長に渡って表面シート及び裏面シートに接合されている。軟質プラスチックシートと表面シート及び裏面シートとの間に指を挿入するための空間を十分に確保するには、例えば表面シート及び裏面シートに対して軟質プラスチックシートを上下方向に弛ませた状態で接合しておくことが好ましい。しかしながら、パウチ容器の製造工程において、軟質プラスチックシートを弛ませた状態で接合することは困難である。また、上下端部が完全に固定された一対の開閉操作部は、変形例に自由度がなく、指の大小によって開口操作が行いにくいことが懸念される。
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、よりスムーズに開口部を拡開することが可能なパウチ容器を提供することをその課題とする。
本発明の第1の側面によって提供されるパウチ容器は、表面シートと裏面シートとを備えるパウチ容器であって、前記表面シートと前記裏面シートとに囲まれた空間が内容物の充填部を形成し、前記充填部に繋がる開口部が、前記パウチ容器上部の前記表面シートと前記裏面シートとの間に形成されており、前記パウチ容器は、さらに、前記表面シートの外側に設けられた第1シートと、前記裏面シートの外側に設けられた第2シートと、前記表面シートと前記第1シートとの間に形成された第1内部空間と、前記裏面シートと前記第2シートとの間に形成された第2内部空間と、を備え、前記第1シートは、両側端縁に沿った両側端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部の少なくとも一部ずつが前記表面シートに繋がり、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が、前記第1内部空間を下方に開口させるべく前記表面シートに繋がっておらず、容器幅方向から前記第1内部空間に指を挿入可能に形成された第1挿入口を有し、前記第2シートは、両側端縁に沿った両側端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部の少なくとも一部ずつが前記裏面シートに繋がり、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が、前記第2内部空間を下方に開口させるべく前記裏面シートに繋がっておらず、容器幅方向から前記第2内部空間に指を挿入可能に形成された第2挿入口を有する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第1挿入口は、前記表面シートに第1切り欠き又は第1切り込みにより形成されており、前記第2挿入口は、前記裏面シートに第2切り欠き又は第2切り込みにより形成されている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第1切り欠き又は前記第1切り込みは、容器幅方向に向かって凸状に膨らむ曲線で形成されており、前記第2切り欠き又は前記第2切り込みは、容器幅方向に向かって凸状に膨らむ曲線で形成されている。
本発明の第2の側面によって提供されるパウチ容器は、表面シートと裏面シートとを備えるパウチ容器であって、前記表面シートと前記裏面シートとに囲まれた空間が内容物の充填部を形成し、前記充填部に繋がる開口部が、前記パウチ容器上部の前記表面シートと前記裏面シートとの間に形成されており、前記パウチ容器は、さらに、前記表面シートの内側に設けられた第1シートと、前記裏面シートの内側に設けられた第2シートと、前記表面シートと前記第1シートとの間に形成された第1内部空間と、前記裏面シートと前記第2シートとの間に形成された第2内部空間と、を備え、前記第1シートは、両側端縁に沿った両側端部、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が前記表面シートに繋がり、前記表面シートは、前記第1内部空間を下方に開口させるべく前記第1内部空間における下端縁に沿った第1下方切り欠きまたは第1下方切り込みと、容器幅方向から前記第1内部空間に指を挿入可能に形成された第3挿入口と、を有し、前記第2シートは、両側端縁に沿った両側端部、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が前記裏面シートに繋がり、前記裏面シートは、前記第2内部空間を下方に開口させるべく前記第2内部空間における下端縁に沿った第2下方切り欠きまたは第2下方切り込みと、容器幅方向から前記第2内部空間に指を挿入可能に形成された第4挿入口と、を有する。
本発明の第3の側面によって提供されるパウチ容器は、表面シートと裏面シートとを備えるパウチ容器であって、前記表面シートと前記裏面シートとに囲まれた空間が内容物の充填部を形成し、前記充填部に繋がる開口部が、前記パウチ容器上部の前記表面シートと前記裏面シートとの間に形成されており、前記パウチ容器は、さらに、前記表面シートの外側に設けられた第1シートと、前記裏面シートの外側に設けられた第2シートと、前記表面シートと前記第1シートとの間に形成された第1内部空間と、前記裏面シートと前記第2シートとの間に形成された第2内部空間と、を備え、前記第1シートは、両側端縁に沿った両側端部、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が前記表面シートに繋がり、前記第1内部空間を下方に開口させるべく前記第1内部空間における下端縁に沿った第3下方切り欠きまたは第3下方切り込みと、容器幅方向から前記第1内部空間に指を挿入可能に形成された第1挿入口と、を有し、前記第2シートは、両側端縁に沿った両側端部、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が前記裏面シートに繋がり、前記第2内部空間を下方に開口させるべく前記第2内部空間における下端縁に沿った第4下方切り欠きまたは第4下方切り込みと、容器幅方向から前記第2内部空間に指を挿入可能に形成された第2挿入口と、を有する
本発明によれば、前記第1シート及び前記第2シートには、容器幅方向から指を挿入可能な第1挿入口及び第2挿入口が形成されている。また、前記第1シート及び前記第2シートの下方部分は、前記表面シート及び前記裏面シートに繋がっていない。このため、前記内部空間を形成するシートは可動性及び変形性が高く、指の大小関係なく、前記内部空間に指を挿入しやすい。したがって、よりスムーズに前記開口部を拡開することができる。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
以下、本発明の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1〜図18は、第1実施形態及びその変形例を、図19及び図20は、第2実施形態を、図21〜図24は、第3実施形態を、図25〜図27は、第4実施形態を、それぞれ示す。
以下では、パウチ容器に注入される内容物として液状の栄養剤(図示せず)を例示する。但し、内容物は、これに限定されず、例えば、栄養剤を希釈するための水等であってもよく、ゼリー状やペースト状の物であってもよい。本発明のパウチ容器は、内部に栄養液や輸液等の液状物が収容されて栄養剤補給用バッグや輸液バッグ等の医療用バッグとして好適に用いられるが、本発明の構成は医療用途に限定されず、各種食料品等の容器に適用されてもよい。
以下では、あるシートの端部が他のシートに繋がる構造が記載される。本明細書において「あるシートの端部が他のシートに繋がる」とは、2つの別体のシート材料が互いに固定された構造と、1つのシート材料が折り返されることにより、2つのシートの間に折り返し部が介在する構造と、を含む概念である。また、シート同士の「固定」は、ヒートシールや接着剤等による接合を含む概念である。
以下では、開口部よりも下方の部分が後述の表面シート1A及び裏面シート1Bのみから構成される平パウチを例示するが、スタンディングパウチやサイドガゼットパウチなど、他のパウチ形態に本発明の構成を適用してもよい。なお、これらのガゼットを有するパウチ容器において、当該ガゼット部のシール部に後述の係止部72を設ける場合は、表面シート1A及び裏面シート1Bのいずれかに当該ガゼット部を含む。即ち、表面シート1A及び裏面シート1Bの側端部同士を接合して形成される後述の側方シール部62は、例えば、表面シート1Aとガゼット部(裏面シート1Bの一部)の側端部同士を接合して形成される側方シール部62をも含むものである。
以下では、便宜上「容器縦方向」を「容器上下方向」とし、後述の開口部52が形成される「縦方向一端側」を「上」、後述の注出部54が設けられる「容器縦方向他端側」を「下」として説明する。また、各シートが積層される方向を「容器表裏方向」とし、容器上下方向及び容器表裏方向に直交する方向(容器幅方向)を「容器横方向、又は容器幅方向」として説明する。以下では、単に、上下方向、表裏方向、横方向又は幅方向という場合がある。
<第1実施形態>
図1〜図11を参照しつつ、第1実施形態に係るパウチ容器A1について説明する。図1は、本発明のパウチ容器A1を示す正面図である。図2は、パウチ容器A1の第1シート2Aを示す正面図である。図3は、本発明のパウチ容器A1を示す背面図である。図4は、図1のIV−IV線に沿う断面図である。図5は、図1のV−V線に沿う断面図である。図6は、図1のVI−VI線に沿う断面図である。図7は、本発明のパウチ容器A1に指を挿入した状態を示す正面図である。図8は、図7のVII−VII線に沿う要部断面図である。図9は、本発明のパウチ容器A1に指を挿入し開口部を拡開した状態を示す上面図である。図10及び図11は、本発明のパウチ容器A1の使用例を示す要部断面図である。なお、図4〜図6、図8、図10及び図11においては、パウチ容器A1の構造の理解の便宜上、各シートの厚さを誇張することにより模式的に示している。また、図5は、後述の第1舌片28A及び第2舌片28Bを内側に折返した状態を示している。
図1〜図11を参照しつつ、第1実施形態に係るパウチ容器A1について説明する。図1は、本発明のパウチ容器A1を示す正面図である。図2は、パウチ容器A1の第1シート2Aを示す正面図である。図3は、本発明のパウチ容器A1を示す背面図である。図4は、図1のIV−IV線に沿う断面図である。図5は、図1のV−V線に沿う断面図である。図6は、図1のVI−VI線に沿う断面図である。図7は、本発明のパウチ容器A1に指を挿入した状態を示す正面図である。図8は、図7のVII−VII線に沿う要部断面図である。図9は、本発明のパウチ容器A1に指を挿入し開口部を拡開した状態を示す上面図である。図10及び図11は、本発明のパウチ容器A1の使用例を示す要部断面図である。なお、図4〜図6、図8、図10及び図11においては、パウチ容器A1の構造の理解の便宜上、各シートの厚さを誇張することにより模式的に示している。また、図5は、後述の第1舌片28A及び第2舌片28Bを内側に折返した状態を示している。
パウチ容器A1は、表面シート1A、裏面シート1B、第1シート2A及び第2シート2Bを備えており、第1内部空間4A、第2内部空間4B、第1挿入口5A、第2挿入口5B、充填部51、開口部52、底シール部61、一対の側方シール部62、第1接合部65A及び第2接合部65Bが形成されている。図示されたパウチ容器A1の正面視形状は、全体として略矩形状であるが、パウチ容器A1の形状はこれに限定されない。例えば、パウチ容器A1の正面視形状は、例えば、円形状、楕円形状、オーバル(卵)形状、三角形(好適には逆三角形)、多角形等の各種形状が採用され得る。
表面シート1A及び裏面シート1Bは、表裏方向に互いに重ね合わされており、パウチ容器A1の外面のほとんどを構成している。図1、図3及び図5に示すように、一対の側方シール部62は、表面シート1Aと裏面シート1Bとの一対の側端縁及び一対の側端縁に沿った近傍部分を含む一対の側端部同士が接合されることにより形成されている。図1、図3及び図4に示すように、底シール部61は、表面シート1Aと裏面シート1Bとの容器幅方向において一対の側端部の間に位置し、且つ下端縁に沿った下端部同士が接合されることにより形成されている。底シール部61及び一対の側方シール部62における接合手法は、たとえばヒートシールが好適に用いられる。
充填部51は、底シール部61及び一対の側方シール部62の内端によって正面視形状が規定された、表面シート1Aと裏面シート1Bとによって囲まれた空間である。充填部51は、図10及び図11に示す栄養剤等の内容物91を充填するための部位である。開口部52は、表面シート1A及び裏面シート1Bの非接合部分によって形成されている。開口部52は、上方に向けて開口しており、充填部51の上端縁に繋がっている。
パウチ容器A1には、チャック53が設けられている。チャック53は、開口部52を開閉するためのものである。チャック53が閉じられると、底シール部61、一対の側方シール部62及びチャック53によって充填部51が密閉される。チャック53の具体的構成は特に限定されず、図示された例においては、図4に示すように、凸条部付きのシートと、凸条部に嵌合する凹条部付きのシートとが、対向配置された構成である。同図においては、凸条部付きのシートが裏面シート1Bの内面に接合されており、凹条部付きのシートが表面シート1Aの内面に接合されている。
図1及び図3に示すように、パウチ容器A1には、注出部54が設けられている。注出部54は、充填部51に充填された栄養剤等の内容物91を注出するためのものである。注出部54は、例えば、栓付きのプラスチック管であって、表面シート1A及び裏面シート1Bの斜めにカットされた下端縁と側端縁との角部に取り付けられている。注出部54は、後述の吊り下げ孔71と対角線方向で対向する角部に設けられている。具体的には、表面シート1Aと裏面シート1Bの間に注出部54を挟んだ状態で各部材を接合することにより注出シール部63が形成されており、これにより注出部54が取り付けられている。
注出部54には、例えば、長尺状のチューブ(図示略)が取付けられる。このチューブは、充填部51に連通接続される注出部54の内側開口部と反対の外側開口部に対して接続される。当該チューブは、従来公知のものが使用可能であって詳しい説明を省略するが、可撓性のチューブであり、必要に応じてチャンバー(点滴筒)やクレンメ(流量調整器)、コネクター等(何れも図示せず)が設けられて、鼻腔等からの挿入や、胃瘻ボタン等を介して胃や十二指腸等の患者体内(図示せず)とパウチ容器とを連通させる。そして、充填部51に収容される栄養剤等の内容物91が当該チューブを通じて患者の体内に投与される。
図1及び図3に示すように、パウチ容器10には、吊り下げ孔71が設けられている。図示された例においては、吊り下げ孔71は、注出部54の長手方向の延長線上に配置されている。吊り下げ孔71は、側方シール部62と後述の第1側方接合部652A及び第2側方接合部652Bとが重なった部分を表裏方向に打ち抜くことで形成される。パウチ容器A1に充填された栄養剤を患者に投与する際には、吊り下げ孔71をフック等(図示略)に引っ掛ける。これにより、注出部54の長手方向が鉛直方向に沿った状態となり、栄養剤を容易に注出することができる。なお、吊下フック等が挿通される吊り下げ孔71の形状は図示された形状に限定されない。例えば、三角形等にすることにより、パウチ容器A1をスタンド等に懸架した際の、パウチ容器の向きを調節することができる。
また、パウチ容器A1には、一対の係止部72が設けられている。一対の係止部72は、側方シール部62に切り込みが形成されることにより設けられており、吊り下げ孔71の下方に位置している。なお、係止部72の個数は、1つでもよいし3つ以上でもよい。係止部72は、注出部54に取付けられたチューブを係止することにより、チューブを使用しやすい状態に維持するためのものである。一対の係止部72は、操作性向上等の観点から、互いに近接して形成されることが好ましく、例えば互いの間隔をチューブの直径の2倍〜5倍程度の長さに設定することが好ましい。また、係止部72の横方向長さは、チューブの保持性や充填部51の容量確保等の観点から、好ましくはチューブの直径の1.5倍〜5倍程度、より好ましくはチューブの直径の1.8倍〜3倍程度である。これにより、係止部72に対して、チューブを湾曲させて挿入するといった煩雑な操作が不要となり、チューブの中間部分を容易に挿入することが可能となる。
図1、図4及び図5に示すように、第1シート2Aは、表面シート1Aの上部に弛み無く重なるように配置されており、表面シート1Aの外側に設けられている。図1、図2、図4及び図5に示すように、第1シート2Aは、上端縁21A、一対の側端縁22A及び下端縁23Aと、上端部211A、一対の側端部221A及び下端部231Aと、を有している。一対の側端部221Aは、一対の側端縁22Aに沿った部分である。上端部211Aは、容器幅方向において一対の側端部221Aの間に位置し、且つ上端縁21Aに沿った部分である。下端部231Aは、容器幅方向において一対の側端部221Aの間に位置し、且つ下端縁23Aに沿った部分である。なお、図2は、第1シート2Aのみを示しており、上端部211A、一対の側端部221A及び下端部231Aの境界を想像線で示している。
上端部211Aは、少なくとも一部が表面シート1Aに繋がっており、図示された例においては、上端部211Aの全長が表面シート1Aに繋がっている。上端部211Aが表面シート1Aに繋がる構造は特に限定されず、図示された例においては後述の第1上方接合部651Aが形成されることにより、上端部211Aが表面シート1Aに繋がっている。すなわち、図示された例においては、表面シート1Aと第1シート2Aとは、互いに別体のシートによって構成されている。一対の側端部221Aは、少なくとも一部ずつが表面シート1Aに繋がっている。図示された例においては、一対の側端部221Aの全長が表面シート1Aに繋がっている。一対の側端部221Aが表面シート1Aに繋がる構造は特に限定されず、図示された例においては、後述の一対の第1側方接合部652Aが形成されることにより、一対の側端部221Aが表面シート1Aに繋がっている。下端部231Aは、表面シート1Aに繋がっておらず、図示された例においては、その全長に渡って表面シート1Aに繋がっていない。下端部231Aが表面シート1Aに繋がっていないことにより、第1内部空間4Aが下方に開口している。なお、下端部231Aは、第1内部空間4Aを下方に開口させていればよく、下端部231Aの一部が、表面シート1Aに繋がった構成であってもよい。
図示された例においては、第1シート2Aは、チャック53よりも上方に設けられている。また、図1に示すように、第1シート2Aの正面視形状は、表面シート1Aのうちチャック53よりも上方に位置する部分と略一致している。
図1及び図4〜図6に示すように、第1接合部65Aは、表面シート1A及び第1シート2Aの一部同士が接合されることにより形成されており、表面シート1A及び第1シート2Aを互いに固定する部分である。第1接合部65Aにおける表面シート1A及び第1シート2Aの接合手法は特に限定されず、例えばヒートシールや接着剤による接合が挙げられる。図示された例においては、第1接合部65Aは、第1上方接合部651A及び一対の第1側方接合部652Aを有する。第1上方接合部651Aは、表面シート1Aの上端部と第1シート2Aの上端部211Aとが接合されることにより形成されている。第1側方接合部652Aは、表面シート1Aの側端部と第1シート2Aの側端部221Aとが接合されることにより形成されている。なお、図示された例においては、図1及び図5における図中左方の第1側方接合部652Aは、表面シート1Aのうち側方シール部62によって裏面シート1Bに接合された部分に、第1シート2Aの側端部221Aが接合されている。一方、図中右方の第1側方接合部652Aは、表面シート1Aのうち裏面シート1Bに接合されていない部分に、第1シート2Aの側端部221Aが接合されている。
図1、図4及び図5に示すように、第1内部空間4Aは、表面シート1Aと第1シート2Aとの間に形成された空間であり、開口部52を拡開して栄養剤を充填部51に注入する際に指を挿入する空間として使用される。本実施形態においては、表面シート1Aの外面と第1シート2Aの内面とによって、第1内部空間4Aが規定されている。図示された例においては、第1内部空間4Aの正面視形状は、第1上方接合部651Aの内端縁、一対の第1側方接合部652Aの内端縁及び下端縁23Aによって規定されている。
図1、図5、図7及び図8に示すように、第1挿入口5Aは、第1内部空間4Aに指を挿入可能に形成されたものである。本実施形態においては、第1挿入口5Aは、容器幅方向から指を挿入可能に形成されている。第1挿入口5Aを設ける手法は特に限定されず、好ましい手法として切り込み又は切り欠きを形成することが挙げられる。「切り込み」とは、シートを切除しないカット部を意味し、「切り欠き」とは、シートを切除するカット部を意味する。図示された例においては、第1挿入口5Aは、第1シート2Aに略上下方向に延びる第1切り込み27Aが形成されることによって設けられている。更に言えば、図示された例においては、第1切り込み27Aは、容器幅方向外方に向かって凸状に膨らむ曲線で形成されている。第1切り込み27Aがこのような形状であることにより、第1シート2Aには、第1舌片28Aが形成されている。第1舌片28Aは、第1シート2Aのうち第1切り込み27Aと第1切り込み27Aの両端を結ぶ仮想線(図1参照、以下第1舌片28Aの「付け根線」という)とによって囲まれた部分である。このような構成においては、第1挿入口5Aは、第1舌片28Aに塞がれた格好となっている。図示された例においては、第2舌片28Bの付け根線が上下方向に対して若干傾いている。また、好ましくは、第1舌片28Aは、内側に折返した状態で第1シート2Aに接合等によって固定されていてもよい。
図3、図4及び図5に示すように、第2シート2Bは、裏面シート1Bの上部に弛み無く重なるように配置されており、裏面シート1Bの外側に設けられている。第2シート2Bは、上端縁21B、一対の側端縁22B及び下端縁23Bと、上端部211B、一対の上端縁21B及び下端部231Bとを有している。一対の側端部221Bは、一対の側端縁22Bに沿った部分である。上端部211Bは、容器幅方向において一対の側端部221Bの間に位置し、且つ上端縁21Bに沿った部分である。下端部231Bは、容器幅方向において一対の側端部221Bの間に位置し、且つ下端縁23Bに沿った部分である。上端縁21B、一対の側端縁22B及び下端縁23Bと、上端部211B、一対の上端縁21B及び下端部231Bとの構成は、図2を参照して説明した上端縁21A、一対の側端縁22A及び下端縁23Aと、上端部211A、一対の側端部221A及び下端部231Aとの構成と同様である。
上端部211Bは、少なくとも一部が裏面シート1Bに繋がっており、図示された例においては、上端部211Bの全長が裏面シート1Bに繋がっている。上端部211Bが裏面シート1Bに繋がる構造は特に限定されず、図示された例においては後述の第2上方接合部651Bが形成されることにより、上端部211Bが裏面シート1Bに繋がっている。すなわち、図示された例においては、裏面シート1Bと第2シート2Bとは、互いに別体のシートによって構成されている。一対の側端部221Bは、少なくとも一部ずつが裏面シート1Bに繋がっている。図示された例においては、一対の側端部221Bの全長が裏面シート1Bに繋がっている。一対の側端部221Bが裏面シート1Bに繋がる構造は特に限定されず、図示された例においては、後述の一対の第2側方接合部652Bが形成されることにより、一対の側端部221Bが裏面シート1Bに繋がっている。下端部231Bは、裏面シート1Bに繋がっておらず、図示された例においては、その全長に渡って裏面シート1Bに繋がっていない。下端部231Bが裏面シート1Bに繋がっていないことにより、第2内部空間4Bが下方に開口している。なお、下端部231Bは、第2内部空間4Bを下方に開口させていればよく、下端部231Bの一部が、裏面シート1Bに繋がった構成であってもよい。
図示された例においては、第2シート2Bは、チャック53よりも上方に設けられている。また、図3に示すように、第2シート2Bの正面視形状は、裏面シート1Bのうちチャック53よりも上方に位置する部分と略一致している。
図3及び図4〜図6に示すように、第2接合部65Bは、裏面シート1B及び第2シート2Bの一部同士が接合されることにより形成されており、裏面シート1B及び第2シート2Bを互いに固定する部分である。第2接合部65Bにおける裏面シート1B及び第2シート2Bの接合手法は特に限定されず、例えばヒートシールや接着剤による接合が挙げられる。図示された例においては、第2接合部65Bは、第2上方接合部651B及び一対の第2側方接合部652Bを有する。第2上方接合部651Bは、裏面シート1Bの上端部と第2シート2Bの上端部211Bとが接合されることにより形成されている。第2側方接合部652Bは、裏面シート1Bの側端部と第2シート2Bの上端部211Bとが接合されることにより形成されている。なお、図示された例においては、図3における図中右方であって図5における図中左方の第2側方接合部652Bは、裏面シート1Bのうち側方シール部62によって表面シート1Aに接合された部分に、第2シート2Bの側端部221Bが接合されている。一方、図3における図中左方であって図5における図中右方の第2側方接合部652Bは、裏面シート1Bのうち表面シート1Aに接合されていない部分に、第2シート2Bの側端部221Bが接合されている。
図3、図4及び図5に示すように、第2内部空間4Bは、裏面シート1Bと第2シート2Bとの間に形成された空間であり、開口部52を拡開して栄養剤を充填部51に注入する際に指を挿入する空間として使用される。本実施形態においては、裏面シート1Bの外面と第2シート2Bの内面とによって、第2内部空間4Bが規定されている。図示された例においては、第2内部空間4Bの正面視形状は、第2上方接合部651Bの内端縁、一対の第2側方接合部652Bの内端縁及び下端縁23Bによって規定されている。
図3、図5、図7及び図8に示すように、第2挿入口5Bは、第2内部空間4Bに指を挿入可能に形成されたものである。本実施形態においては、第2挿入口5Bは、容器幅方向から指を挿入可能に形成されている。第2挿入口5Bを設ける手法は特に限定されず、好ましい手法として切り込み又は切り欠きを形成することが挙げられる。「切り込み」とは、シートを切除しないカット部を意味し、「切り欠き」とは、シートを切除するカット部を意味する。図示された例においては、第2挿入口5Bは、第2シート2Bに略上下方向に延びる第2切り込み27Bが形成されることによって設けられている。更に言えば、図示された例においては、第2切り込み27Bは、容器幅方向外方に向かって凸状に膨らむ曲線で形成されている。第2切り込み27Bがこのような形状であることにより、第2シート2Bには、第2舌片28Bが形成されている。第2舌片28Bは、第2シート2Bのうち第2切り込み27Bと第2切り込み27Bの両端を結ぶ仮想線(図3参照、以下第2舌片28Bの「付け根線」という)とによって囲まれた部分である。このような構成においては、第2挿入口5Bは、第2舌片28Bに塞がれた格好となっている。図示された例においては、第2舌片28Bの付け根線が上下方向に対して若干傾いている。また、好ましくは、第2舌片28Bは、内側に折返した状態で第2シート2Bに接合等によって固定されていてもよい。
図1及び図3に図示された例においては、第1切り込み27A及び第2切り込み27Bは、幅方向外方に向かって凸状に膨らむ曲線と、当該曲線の両端から幅方向内方を経由して上下方向両側に回り込む一対の曲線とを含んでいる。なお、図示された例においては、第1切り込み27Aと第2切り込み27Bとは、互いの形状、大きさ及び幅方向に対する角度等が同じであるが、このような構成に限定されず、互いの形状、大きさ及び幅方向に対する角度等の少なくともいずれかが異なっていてもよい。
図1及び図3に示す例においては、一方の側方シール部62の下方部分が、幅方向外方に突出した形状である。側方シール部62の上方部分は、相対的に幅方向内方に位置しており、図6に示すように、この部分に第1側方接合部652A及び第2側方接合部652Bが繋がっている。このため、第1側方接合部652A及び第2側方接合部652B(第1内部空間4A及び第2内部空間4B)は、側方シール部62の下方部分よりも幅方向内方に位置する部分を有している。
パウチ容器A1を構成する各シートは、通常、樹脂フィルムから構成される。シートを構成する樹脂フィルムには、耐衝撃性、耐磨耗性、及び耐熱性など、包装体としての基本的な性能を備えることが要求される。また、上記各シール部及び上記接合部は、通常、ヒートシールにより形成されるので、シートにはヒートシール性も要求される。シートとしては、ベースフィルム層と、ヒートシール性を付与するシーラント層とを有する複層シートが好適であり、高いガスバリア性や遮光性が要求される場合には、例えばベースフィルム層とシーラント層との間にバリア層を設けることが好適である。なお、ベースフィルム層そのものにバリア性を付与してもよい。この場合は、バリア層をベースフィルム層として用い、バリア層とシーラント層とを有する複層シートとなる。また、シートの両面にヒートシール性を付与する場合は、後述のシーラント層を形成する単層フィルムを用いてもよいし、複層シートの場合は、同種又は異種のシーラント層を二層有するか(このとき、シーラント層の一層を形式的にベースフィルム層として用いることになる)、或いはベースフィルム層の両面にシーラント層を有するシートを用いてもよい。本実施形態では、表面シート1A及び裏面シート1Bとして、ベースフィルム層を有し、内面がシーラント層からなる複層シートが使用されている。また、第1シート2A及び第2シート2Bとして、外面がベースフィルム層からなる複層シートが使用されている。第1接合部65A及び第2接合部65Bがヒートシールによって形成される場合、表面シート1A及び裏面シート1Bの外面と、第1シート2A及び第2シート2Bの内面とは、それぞれシーラント層からなる。一方、第1接合部65A及び第2接合部65Bが、ヒートシール以外の接着等の手法によって形成される場合、表面シート1A及び裏面シート1Bの外面と、第1シート2A及び第2シート2Bの内面とは、それぞれベースフィルム層からなることが好ましい。
ここで、ベースフィルム層、シーラント層、及びガスバリア層の構成材料を例示する。なお、これら各層の積層は、慣用のラミネート法、例えば、接着剤によるドライラミネーション、熱接着性層を挟んで熱により接着させる熱ラミネーションなどにより行うことができる。
ベースフィルム層を構成するフィルムとしては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)など)、ポリオレフィン(ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)など)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66など)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、及びポリエーテルスルフォン(PES)等から構成される一層又は二層以上の延伸又未延伸フィルムが例示できる。
シーラント層を構成するフィルムとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、二軸延伸ナイロン(ON)、エチレン−オレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)及びエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等から構成される一層又は二層以上の延伸又未延伸フィルムが例示できる。
ガスバリア層としては、アルミニウム等の金属薄膜、又は塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)などの樹脂フィルム、或いは任意の合成樹脂フィルム(例えば、ベースフィルム層であってもよい)に、アルミニウム、酸化アルミニウムやシリカ等の無機酸化物などを蒸着(又はスパッタリング)したフィルムが例示できる。
表面シート1A又は裏面シート1Bには、例えば、栄養剤の液量を計測するための目盛り(図示せず)を設けることが好適である。なお、目盛りの他にも、商品名や原材料、使用上の注意事項などを表示する印刷層を設けてもよい。
次に、図12を参照しつつ、パウチ容器A1の製造方法の一例について説明する。図12は、パウチ容器A1の製造方法の一例の一工程を示しており、各シートの長尺体を積層し、各シール部を形成する工程を模式的に示す要部正面図である。
図12に示すように、まず、表面シート1Aとなる長尺体1Az、裏面シート1Bとなる長尺体1Bz、第1シート2Aとなる長尺体2Az、第2シート2Bとなる長尺体2Bz及びチャック53となる長尺体53zをそれぞれ準備する。長尺体2Azには、複数の第1切り込み27Aが所定箇所に予め形成されている。また、長尺体2Bzには、複数の第2切り込み27Bが所定箇所に予め形成されている。
長尺体1Azの外側に長尺体2Azを配置する。そして、長尺体1Azの上端縁と長尺体2Azとの上端縁とが略一致するように、長尺体1Azを弛ませることなく平坦な状態で、長尺体1Azと長尺体2Azとを重ね合わせる。また、長尺体1Bzの外側に長尺体2Bzを配置する。そして、長尺体1Bzの上端縁と長尺体2Bzの上端縁とが略一致するように、長尺体1Bzを弛ませることなく平坦な状態で、長尺体1Bzと長尺体2Bzとを重ね合わせる。
長尺体53zは、上述した凸条部と凹条部とが嵌合した状態で積層されている。長尺体53zは、上下方向における長尺体2Az,2Bzを避けた位置において、長尺体1Azと長尺体1Bzとの間に導入される。これにより、長尺体53zを挟んで長尺体1Az及び長尺体2Azと長尺体1Bz及び長尺体2Bzとが、積層された状態となる。
次いで、積層された上記各長尺体には、シール部6zと、接合部65Az及び接合部65Bzが形成される。シール部6zは、一般的にヒートシールによって形成される。接合部65Az及び接合部65Bzは、ヒートシールや接着等の手法によって形成される。ヒートシール工程では、例えば、長尺体53zよりも下方の領域において、充填部51となるべき領域や注出部54を取り付けるための部分を残して、長尺体1Azと長尺体1Bzとをヒートシールする。また、接合部65Az及び接合部65Bzがヒートシールによって形成される場合、長尺体53zを含む領域及び長尺体53zよりも上方の領域においては、長尺体1Az、1Bz,2Az,2Bzを一体的に接合すべき部分(各パウチ容器A1の正面視左上部分)をヒートシールする。また、長尺体1Az,2Az同士と長尺体1Bz,2Bz同士とをそれぞれ接合すべき部分(各パウチ容器A1の正面視右上部分)をヒートシールする。これにより、シール部6z、接合部65Az及び接合部65Bzが形成される。なお、接合部65Az,65Bzを接着によって形成する場合、たとえばヒートシール工程によってシール部6zを形成した後に、接合部65Az,65Bzを形成すればよい。
続いて、ダイカットロール等を用いて、例えば、切断線CLに沿って上記長尺体をカットし、個々の容器サイズに分割する。なお、上記ヒートシール及び当該カットは同時に行なわれてもよい。このとき又は別工程で、吊り下げ孔71及び係止部72が形成される。最後に、注出部54を挿入し注出シール部63を形成することにより、パウチ容器A1が得られる。
次に、図7〜図12に示すパウチ容器A1の使用状態の一例を参照しつつ、パウチ容器A1の作用について説明する。
パウチ容器A1の開口部52から充填部51に栄養剤を注入する際には、例えば、片手(以下、右手とする)でパウチ容器A1を把持しながらチャック53を開けて開口部52を広げる。まず初めに、図7及び図8に示すように、第1内部空間4Aに親指を挿入し、第2内部空間4Bには人差し指を挿入してパウチ容器A1を保持する。このとき、親指と人差し指は、容器幅方向から第1挿入口5A及び第2挿入口5Bを通って第1内部空間4A及び第2内部空間4Bに挿入される。第1挿入口5A及び第2挿入口5Bは、第1切り込み27A及び第2切り込み27Bによって構成されており、第1舌片28A及び第2舌片28Bが形成されている。親指及び人差し指の挿入に際しては、予め或いは挿入に伴って、第1舌片28A及び第2舌片28Bを内側に折返し、第1内部空間4A及び第2内部空間4B内に位置させる。これにより、第1挿入口5A及び第2挿入口5Bから指をスムーズに挿入することができる。なお、第1挿入口5A及び第2挿入口5Bと第1内部空間4A及び第2内部空間4Bとの形状や大きさを適宜設定することにより、第1挿入口5A及び第2挿入口5Bの少なくともいずれかから複数の指を挿入してもよい。たとえば、第1挿入口5Aから右手親指を挿入し、第2挿入口5Bから右手人差し指及び中指を挿入してもよい。
続いて、図9に示すように、第1内部空間4A及び第2内部空間4B内に挿入された親指と人差し指との間隔を開けることにより開口部52を広げる。即ち、親指を表側に動かし、人差し指を裏側に動かす。図9において、第1内部空間4A及び第2内部空間4Bは、全体が下方に開口しているため、親指と人差し指の間隔をさらに広げることで、開口部52をフレア状により大きく広げることができる。なお、図9においては、理解の便宜上、表面シート1A又は裏面シート1Bのみに隠れた部分を実線の細線で示しており、表面シート1A又は裏面シート1Bと第1シート2A又は第2シート2Bとに隠れた部分を陰線(点線の細線)で示している。
続いて、親指と人差し指の間隔を開けて開口部52を大きく広げた状態で、栄養剤等の内容物91の注入を開始する。親指と人差し指との間隔を開けておくだけで開口状態が維持されるので、例えば、栄養剤等の内容物91を注入する器具をチャック53付近まで近づけて注入でき、且つ注入作業中に開口部52が閉じて栄養剤が零れることを防止できる。
また、図9に示すように、親指と人差し指によって開口部52を拡開する際には、表面シート1A及び裏面シート1Bと第1シート2A及び第2シート2Bとが、大きく変形する。第1シート2A及び第2シート2Bの下端部231A及び下端部231Bが全長に渡って表面シート1A及び裏面シート1Bに接合されていると、これらの接合部分が、開口部52を拡開させるための変形を妨げることが懸念される。本実施形態においては、第1シート2A及び第2シート2Bの下端部231A及び下端部231Bが、全長に渡って表面シート1A及び裏面シート1Bに繋がっていない。このため、表面シート1A及び裏面シート1Bと第1シート2A及び第2シート2Bとの剛性が不当に高められることを抑制し、より大きな変形を生じやすい。したがって、よりスムーズに開口部52を拡開することができる。
また、第1シート2A及び第2シート2Bの下端部231A及び下端部231Bが、全長に渡って表面シート1A及び裏面シート1Bに繋がっていると、開口部52を拡開する際に下端部231A及び下端部231Bが大きく変形することに伴って、下端部231A及び下端部231Bが表面シート1A及び裏面シート1Bに繋がる部分に過大な力が作用しうる。この力によって、当該部分が損傷するおそれがある。本実施形態においては、下端部231A及び下端部231Bが、表面シート1A及び裏面シート1Bに繋がっていない。このことが、過大な力が生じることを緩和する機能を果たし、接合部分の損傷を回避することができる。
また、第1内部空間4A及び第2内部空間4Bには、第1挿入口5A及び第2挿入口5Bを通じて幅方向から指が挿入される。このため、図8及び図9に示すように、親指や人差し指を、第1内部空間4A及び第2内部空間4Bの幅方向内方へと挿入することが可能である。これは、開口部52を拡開させる動作を行うのに便利である。
パウチ容器A1においては、第1シート2A及び第2シート2Bは、下端部231A及び下端部231Bが表面シート1A及び裏面シート1Bに繋がっていない。このため、第1シート2Aの下端縁23A及び第2シート2Bの下端縁23Bが、表面シート1A及び裏面シート1Bに拘束されにくい。これにより、第1挿入口5A及び第2挿入口5Bから指を挿入する際には、指の挿入に伴って、第1内部空間4A及び第2内部空間4Bの容積が増大する。したがって、指をスムーズに挿入することができる。本実施形態と異なり、上端部211A及び211Bと下端部231A及び下端部231Bとが表面シート1A及び裏面シート1Bに繋がっている場合、第1内部空間4A及び第2内部空間4Bの容積を、指の挿入が可能である程度の大きさとするために、第1シート2A及び第2シート2Bを上下方向に予め弛ませた状態で、表面シート1A及び裏面シート1Bに固定することが強いられる。本実施形態によれば、図12に示した製造方法のように、長尺体1Az及び長尺体1Bzを弛ませて固定する必要がなく、パウチ容器A1をより容易に製造することができる。
栄養剤等の液状物を充填部51へ注入した後に、チャック53を閉状態とすることにより、充填部51を密封状態とすることができる。これにより、パウチ容器A1の上部からの液状物の漏出が防ぎ得ると共に、液状物が細菌等に汚染されるおそれを低減させることができる。
なお、本実施形態においては、第1挿入口5A及び第2挿入口5Bに右手の指を挿入する場合を例に説明したが、左手の指を挿入してもよい。また、第1シート2A及び第2シート2B等の形状によっては、幅方向一方に右手用の第1挿入口5A及び第2挿入口5Bを設け、幅方向他方に左手用の第1挿入口5A及び第2挿入口5Bをさらに設けてもよい。この点は、以降の実施形態においても同様である。
図10は、パウチ容器A1に内容物91を注入する一手法を示している。パウチ容器A1は、第1シート2Aの下端部231Aが表面シート1Aから離間しており、第2シート2Bの下端部231Bが裏面シート1Bから離間している。このため、第1シート2Aの下端部231A(下端縁23A)と表面シート1Aとの隙間から第1内部空間4Aが下方に開口しており、第2シート2Bの下端部231B(下端縁23B)と裏面シート1Bとの隙間から第2内部空間4Bが下方に開口している。これらの開口から、例えば図示されたスタンド81を挿入することが可能である。スタンド81は、パウチ容器A1の表裏方向に離間した一対の支持部材を有している。例えば、図8及び図9に示した手法によって拡開されたパウチ容器A1の第1内部空間4A及び第2内部空間4Bに、下方からスタンド81の一対の支持部材を挿入することにより、使用者の手から離れても、パウチ容器A1が拡開された状態を維持することが可能である。このような状態のパウチ容器A1に、例えばノズル82から内容物91を注入すれば、使用者はノズル82の操作に集中することができる。また、複数のスタンド81に複数のパウチ容器A1を拡開された状態で保持させておけば、複数のパウチ容器A1への内容物91の注入作業を連続して効率よく行うことができる。なお、スタンド81は、一対の支持部材を有する構成に限定されず、パウチ容器A1の片側のみを支持する構成であってもよい。
図11は、スタンド81を使用して内容物91が充填されたパウチ容器A1を保持する一手法を示している。図示された手法においては、例えば第2シート2Bの下端部231B(下端縁23B)と裏面シート1Bとの隙間から第2内部空間4Bへと使用者の指(例えば、親指を除く4本の指)が下方から上方へと挿入されている。これにより、内容物91が充填されることにより、重くなったパウチ容器A1を容易に保持することができる。また、裏面シート1Bは、上端部211Bだけではなく、一対の側端部221Bも全長にわたって裏面シート1Bに繋がっている。このため、第1内部空間4Aに挿入された指やスタンド81に、裏面シート1B及び第2シート2Bが引っ掛けられた保持形態において、第2シート2Bが裏面シート1Bから不当に離れてしまうことを回避することが可能である。これは、パウチ容器A1を安定して保持するのに好ましい。なお、第2内部空間4Bに指を挿入する手法に限定されず、第1内部空間4Aに指を挿入しても良い。
以上のように、パウチ容器A1によれば、第1シート2A及び第2シート2Bの下端部231A及び下端部231Bが、表面シート1A及び裏面シート1Bに繋がっていない。このため、表面シート1A及び裏面シート1Bと第1シート2A及び第2シート2Bとの剛性が不当に高められることを抑制し、より大きな変形を生じやすい。したがって、よりスムーズに開口部52を拡開することができる。
図13〜図27は、本発明の変形例及び他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一又は類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。なお、図13〜図17、図19及び図24は、各パウチ容器を正面からみた図であり、主に表面シート1A、第1シート2A及びこれらの関連箇所を具体的に説明するが、同様の構成は、背面から見た場合の裏面シート1B、第2シート2B及びこれらの関連箇所に適宜採用可能である。裏面シート1B、第2シート2B及びこれらの関連箇所の構成は、表面シート1A、第1シート2A及びこれらの関連箇所の構成と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
<第1実施形態 第1変形例>
図13は、パウチ容器A1の第1変形例を示している。本変形例のパウチ容器A11においては、注出部54及び注出シール部63が、幅方向略中央に設けられている。また、これに対応して、吊り下げ孔71は、注出部54の直上に設けられており、第1上方接合部651A及び第2上方接合部651Bの一部が切り取られることにより形成されている。底シール部61は、注出部54が設けられている下方が最も下方に位置するように下方に凸状に湾曲した形状である。本変形例から理解されるように、パウチ容器A1に取付けられる注出部54の位置や、吊り下げられた場合のパウチ容器A1の姿勢は、任意に設定することができる。
図13は、パウチ容器A1の第1変形例を示している。本変形例のパウチ容器A11においては、注出部54及び注出シール部63が、幅方向略中央に設けられている。また、これに対応して、吊り下げ孔71は、注出部54の直上に設けられており、第1上方接合部651A及び第2上方接合部651Bの一部が切り取られることにより形成されている。底シール部61は、注出部54が設けられている下方が最も下方に位置するように下方に凸状に湾曲した形状である。本変形例から理解されるように、パウチ容器A1に取付けられる注出部54の位置や、吊り下げられた場合のパウチ容器A1の姿勢は、任意に設定することができる。
<第1実施形態 第2変形例>
図14は、パウチ容器A1の第2変形例を示している。本変形例のパウチ容器A12においては、第1切り込み27Aが、上下方向に対して若干傾いた直線形状とされている。このため、第1シート2Aには、パウチ容器A1における第1舌片28Aが設けられていない。このような変形例においても、第1挿入口5Aを通じて幅方向から指を第1内部空間4Aに挿入することができる。
図14は、パウチ容器A1の第2変形例を示している。本変形例のパウチ容器A12においては、第1切り込み27Aが、上下方向に対して若干傾いた直線形状とされている。このため、第1シート2Aには、パウチ容器A1における第1舌片28Aが設けられていない。このような変形例においても、第1挿入口5Aを通じて幅方向から指を第1内部空間4Aに挿入することができる。
<第1実施形態 第3変形例>
図15は、パウチ容器A1の第3変形例を示している。本変形例のパウチ容器A13は、第1挿入口5Aが第1切り欠き26Aによって構成されている。第1切り欠き26Aは、第1シート2Aが部分的に切除されたカット部であり、正面視において開口している。また、本変形例の第1切り欠き26Aは、上下方向を長手方向とする細長楕円形状である。このような変形例においても、第1挿入口5Aを通じて幅方向から指を第1内部空間4Aに挿入することができる。なお、図示された例においては、第1切り欠き26Aは、側端縁22Aから離れているが、このような構成に限定されない。第1切り欠き26Aが、側端縁22Aに到達した構成であってもよい。
図15は、パウチ容器A1の第3変形例を示している。本変形例のパウチ容器A13は、第1挿入口5Aが第1切り欠き26Aによって構成されている。第1切り欠き26Aは、第1シート2Aが部分的に切除されたカット部であり、正面視において開口している。また、本変形例の第1切り欠き26Aは、上下方向を長手方向とする細長楕円形状である。このような変形例においても、第1挿入口5Aを通じて幅方向から指を第1内部空間4Aに挿入することができる。なお、図示された例においては、第1切り欠き26Aは、側端縁22Aから離れているが、このような構成に限定されない。第1切り欠き26Aが、側端縁22Aに到達した構成であってもよい。
<第1実施形態 第4変形例>
図16は、パウチ容器A1の第4変形例を示している。本変形例のパウチ容器A14は、第1シート2Aの上端部211A及び一対の側端部221Aの一部ずつが、表面シート1Aに繋がっていない。具体的には、本変形例の第1上方接合部651A及び一対の第1側方接合部652Aは、それぞれが途中部分で途切れた構成とされており、各々が複数の領域によって構成されている。このような変形例によっても、開口部52をよりスムーズに拡開することができる。また、本変形例から理解されるように、パウチ容器A1は、上端部211A及び一対の側端部221Aの少なくとも一部ずつが表面シート1Aと繋がり、上端部211B及び一対の側端部221Bの少なくとも一部ずつが裏面シート1Bと繋がる構成であればよい。
図16は、パウチ容器A1の第4変形例を示している。本変形例のパウチ容器A14は、第1シート2Aの上端部211A及び一対の側端部221Aの一部ずつが、表面シート1Aに繋がっていない。具体的には、本変形例の第1上方接合部651A及び一対の第1側方接合部652Aは、それぞれが途中部分で途切れた構成とされており、各々が複数の領域によって構成されている。このような変形例によっても、開口部52をよりスムーズに拡開することができる。また、本変形例から理解されるように、パウチ容器A1は、上端部211A及び一対の側端部221Aの少なくとも一部ずつが表面シート1Aと繋がり、上端部211B及び一対の側端部221Bの少なくとも一部ずつが裏面シート1Bと繋がる構成であればよい。
<第1実施形態 第5変形例>
図17及び図18は、パウチ容器A1の第5変形例を示している。本変形例のパウチ容器A15においては、第1接合部65Aが第1中間接合部653Aをさらに有している。第1中間接合部653Aは、第1シート2Aの一部と表面シート1Aとが接合された部分である。第1中間接合部653Aは、上下方向において第1挿入口5Aと略同じ位置に設けられており、下端縁23A及び下端部231Aから離間している。図示された例においては、第1中間接合部653Aは、第1シート2Aの幅方向略中央に設けられている。また、第1中間接合部653Aは、点形状であり、図示された例においては、矩形状である。なお、第1中間接合部653Aの形状は、矩形状以外の多角形状や円形状等であってもよい。第1中間接合部653Aを形成する接合方法は特に限定されず、ヒートシールや接着剤等を適宜採用すればよい。図示された例においては、第1中間接合部653Aは、接着剤を用いることによって形成されている。また、同様に、第2接合部65Bが、第2中間接合部653Bを有している。
図17及び図18は、パウチ容器A1の第5変形例を示している。本変形例のパウチ容器A15においては、第1接合部65Aが第1中間接合部653Aをさらに有している。第1中間接合部653Aは、第1シート2Aの一部と表面シート1Aとが接合された部分である。第1中間接合部653Aは、上下方向において第1挿入口5Aと略同じ位置に設けられており、下端縁23A及び下端部231Aから離間している。図示された例においては、第1中間接合部653Aは、第1シート2Aの幅方向略中央に設けられている。また、第1中間接合部653Aは、点形状であり、図示された例においては、矩形状である。なお、第1中間接合部653Aの形状は、矩形状以外の多角形状や円形状等であってもよい。第1中間接合部653Aを形成する接合方法は特に限定されず、ヒートシールや接着剤等を適宜採用すればよい。図示された例においては、第1中間接合部653Aは、接着剤を用いることによって形成されている。また、同様に、第2接合部65Bが、第2中間接合部653Bを有している。
このような変形例によれば、第1中間接合部653Aを介して第1シート2Aの一部が表面シート1Aに固定されている。これにより、開口部52を拡開する際に、表面シート1Aと第1シート2Aとが、極端に離れすぎてしまうことを抑制することが可能である。また、第1シート2Aの幅方向における一部のみが第1中間接合部653Aによって表面シート1Aに接合されており、下端部231A及び下端部231Bが表面シート1A及び裏面シート1Bに繋がっていないため、開口部52を拡開する際に、表面シート1A及び第1シート2Aの変形が不当に妨げられることを回避することができる。
<第2実施形態>
図19及び図20は、本発明の第2実施形態に係るパウチ容器を示している。本実施形態のパウチ容器A2は、表面シート1Aと第1シート2Aとが、連続した1枚のシート材料によって形成されている。また、裏面シート1Bと第2シート2Bとが、連続した1枚のシート材料によって形成されている。表面シート1Aの上端部と第1シート2Aの上端部211Aとは、第1折り返し部15Aを介してそれぞれの全長に渡って繋がっている。また、裏面シート1Bの上端部と第2シート2Bの上端部211Bとは、第2折り返し部15Bを介してそれぞれの全長に渡って繋がっている。
図19及び図20は、本発明の第2実施形態に係るパウチ容器を示している。本実施形態のパウチ容器A2は、表面シート1Aと第1シート2Aとが、連続した1枚のシート材料によって形成されている。また、裏面シート1Bと第2シート2Bとが、連続した1枚のシート材料によって形成されている。表面シート1Aの上端部と第1シート2Aの上端部211Aとは、第1折り返し部15Aを介してそれぞれの全長に渡って繋がっている。また、裏面シート1Bの上端部と第2シート2Bの上端部211Bとは、第2折り返し部15Bを介してそれぞれの全長に渡って繋がっている。
本実施形態においては、表面シート1A及び第1シート2Aを構成するシート材料の両面がシーラント層からなる場合、第1接合部65Aをヒートシールによって形成することができる。また、裏面シート1B及び第2シート2Bを構成するシート材料の両面がシーラント層からなる場合、第2接合部65Bをヒートシールによって形成することができる。第1接合部65A及び第2接合部65Bを接着によって形成する場合、これらのシート材料のうち表面シート1A及び裏面シート1Bの外面となり、第1シート2A及び第2シート2Bの内面となる面は、ベースフィルム層によって構成することができる。
本実施形態によっても、開口部52をよりスムーズに拡開することができる。また、本実施形態から理解されるように、表面シート1A及び第1シート2Aと裏面シート1B及び第2シート2Bとは、1枚のシート材料を折り返すことによって形成されてもよいし、2枚のシート材料を積層させることによって形成してもよい。
<第3実施形態>
図21〜図23は、本発明の第3実施形態に係るパウチ容器を示している。本実施形態のパウチ容器A3は、第1シート2A及び第2シート2Bが、表面シート1A及び裏面シート1Bの内側に配置されている。第1内部空間4Aは、表面シート1Aと第1シート2Aとの間に形成されており、第2内部空間4Bは、裏面シート1Bと第2シート2Bとの間に形成されている。また、パウチ容器A3は、第3挿入口50A及び第4挿入口50Bを有する。
図21〜図23は、本発明の第3実施形態に係るパウチ容器を示している。本実施形態のパウチ容器A3は、第1シート2A及び第2シート2Bが、表面シート1A及び裏面シート1Bの内側に配置されている。第1内部空間4Aは、表面シート1Aと第1シート2Aとの間に形成されており、第2内部空間4Bは、裏面シート1Bと第2シート2Bとの間に形成されている。また、パウチ容器A3は、第3挿入口50A及び第4挿入口50Bを有する。
図21及び図23に示すように、第1シート2Aは、上端部211A、一対の側端部221A及び下端部231Aが、表面シート1Aに繋がっている。図示された例においては、第1接合部65Aが、第1上方接合部651A、一対の第1側方接合部652A及び第1下方接合部654Aを含む。第1上方接合部651Aは、表面シート1Aの上端部と第1シート2Aの上端部211Aとが接合されたものである。第1側方接合部652Aは、表面シート1Aの側端部と第1シート2Aの側端部221Aとが接合されたものである。第1下方接合部654Aは、表面シート1Aの一部と第1シート2Aの下端部231Aとが接合されたものである。本実施形態の第1シート2Aにおける上端縁21A、一対の側端縁22A及び下端縁23Aと、上端部211A、一対の側端部221A及び下端部231Aとの構成は、図2に示した構成と同様である。第1接合部65Aの形成は、例えばヒートシールによって行われる。
表面シート1Aは、第1下方切り込み14Aを有する。第1下方切り込み14Aは、第1内部空間4Aを下方に開口させるべく設けられており、第1内部空間4Aの下端縁に沿って形成されている。図示された例においては、第1下方切り込み14Aは、幅方向に延びる直線状の切り込みである。また、第1下方切り込み14Aは、第1内部空間4Aの幅方向両端に到達しており、第1内部空間4Aの幅方向全長に重なるように形成されている。第1下方切り込み14Aが形成されていることにより、第1内部空間4Aは、下方に開口している。
第3挿入口50Aは、第1内部空間4Aに指を挿入可能に形成されたものである。本実施形態においては、第3挿入口50Aは、容器幅方向から指を挿入可能に形成されている。第3挿入口50Aを設ける手法は特に限定されない。図示された例においては、第3挿入口50Aは、表面シート1Aに略上下方向に延びる第3切り込み17Aが形成されることによって設けられている。更に言えば、図示された例においては、第3切り込み17Aは、容器幅方向外方に向かって凸状に膨らむ曲線で形成されている。第3切り込み17Aがこのような形状であることにより、表面シート1Aには、第3舌片18Aが形成されている。第3舌片18Aは、表面シート1Aのうち第3切り込み17Aと第3切り込み17Aの両端を結ぶ仮想線(図21参照、以下第3舌片18Aの「付け根線」という)とによって囲まれた部分である。このような構成においては、第3挿入口50Aは、第3舌片18Aに塞がれた格好となっている。図示された例においては、第3舌片18Aの付け根線が上下方向に対して若干傾いている。また、好ましくは、第3舌片18Aは、内側に折返した状態で表面シート1Aに接合等によって固定されていてもよい。なお、第3挿入口50Aは、図示された構成に限定されず、例えば図14及び図15に示された例と同様の切込み又は切り欠きによって構成されてもよい。
図22及び図23に示すように、第2シート2Bは、上端部211B、一対の側端部221B及び下端部231Bが、裏面シート1Bに繋がっている。図示された例においては、第2接合部65Bが、第2上方接合部651B、一対の第2側方接合部652B及び第2下方接合部654Bを含む。第2上方接合部651Bは、裏面シート1Bの上端部と第2シート2Bの上端部211Bとが接合されたものである。第2側方接合部652Bは、裏面シート1Bの側端部と第2シート2Bの側端部221Bとが接合されたものである。第2下方接合部654Bは、裏面シート1Bの一部と第2シート2Bの下端部231Bとが接合されたものである。本実施形態の第2シート2Bにおける上端縁21B、一対の側端縁22B及び下端縁23Bと、上端部211B、一対の側端部221B及び下端部231Bとの構成は、図2に示した上端縁21A、一対の側端縁22A及び下端縁23Aと、上端部211A、一対の側端部221A及び下端部231Aとの構成と同様である。第2接合部65Bの形成は、例えばヒートシールによって行われる。
裏面シート1Bは、第2下方切り込み14Bを有する。第2下方切り込み14Bは、第2内部空間4Bを下方に開口させるべく設けられており、第2内部空間4Bの下端縁に沿って形成されている。図示された例においては、第2下方切り込み14Bは、幅方向に延びる直線状の切り込みである。また、第2下方切り込み14Bは、第2内部空間4Bの幅方向両端に到達しており、第2内部空間4Bの幅方向全長に重なるように形成されている。第2下方切り込み14Bが形成されていることにより、第2内部空間4Bは、下方に開口している。
第4挿入口50Bは、第2内部空間4Bに指を挿入可能に形成されたものである。本実施形態においては、第4挿入口50Bは、容器幅方向から指を挿入可能に形成されている。第4挿入口50Bを設ける手法は特に限定されない。図示された例においては、第4挿入口50Bは、裏面シート1Bに略上下方向に延びる第4切り込み17Bが形成されることによって設けられている。更に言えば、図示された例においては、第4切り込み17Bは、容器幅方向外方に向かって凸状に膨らむ曲線で形成されている。第4切り込み17Bがこのような形状であることにより、裏面シート1Bには、第4舌片18Bが形成されている。第4舌片18Bは、裏面シート1Bのうち第4切り込み17Bと第4切り込み17Bの両端を結ぶ仮想線(図22参照、以下第4舌片18Bの「付け根線」という)とによって囲まれた部分である。このような構成においては、第4挿入口50Bは、第4舌片18Bに塞がれた格好となっている。図示された例においては、第4舌片18Bの付け根線が上下方向に対して若干傾いている。また、好ましくは、第4舌片18Bは、内側に折返した状態で裏面シート1Bに接合等によって固定されていてもよい。なお、第4挿入口50Bは、図示された構成に限定されず、例えば図14及び図15に示された例と同様の切込み又は切り欠きによって構成されてもよい。
なお、第3挿入口50A及び第4挿入口50Bを設ける手法としては、図14に示す第1切り込み27Aと同様の切り込みや図15に示す第1切り欠き26Aと同様の切り欠きを、表面シート1A及び裏面シート1Bに設ける手法を採用してもよい。
このような実施形態によっても、第1下方切り込み14A及び第2下方切り込み14Bが形成されていることにより、第1シート2A及び第2シート2Bの下方部分が、表面シート1A及び裏面シート1Bに過度に固定されてしまうことを抑制することが可能であり、開口部52をよりスムーズに拡開することができる。また、本実施形態においては、表面シート1A及び裏面シート1Bの内側に第1シート2A及び第2シート2Bが配置されている。このため、表面シート1A及び裏面シート1Bと第1シート2A及び第2シート2Bとをヒートシールによって接合する場合、表面シート1A及び裏面シート1Bの内面をシーラント層によって形成しておけばよく、表面シート1A及び裏面シート1Bの外面をベースフィルム層によって形成することができる。また、本実施形態においても、図12に示した製造方法と同様の製造方法によって製造する場合、長尺体1Az及び長尺体1Bzを弛ませて固定する必要がなく、パウチ容器A1をより容易に製造することができる。
<第3実施形態 第1変形例>
図24は、パウチ容器A3の第1変形例を示している。本変形例のパウチ容器A31においては、表面シート1Aに第1下方切り欠き13Aが形成されている。第1下方切り欠き13Aは、上述した第1下方切り込み14Aと同様に第1内部空間4Aを下方に開口させるべく設けられており、第1内部空間4Aの下端縁に沿って形成されている。図示された例においては、第1下方切り欠き13Aは、幅方向に延びる細長い形状の切り欠きである。また、第1下方切り欠き13Aは、第1内部空間4Aの幅方向両端に到達しており、第1内部空間4Aの幅方向全長に重なるように形成されている。また、図22に示した第2下方切り込み14Bに代えて、第1下方切り欠き13Aと同様の第2下方切り欠きを裏面シート1Bに形成してもよい。本変形例によっても、開口部52をよりスムーズに拡開することができる。
図24は、パウチ容器A3の第1変形例を示している。本変形例のパウチ容器A31においては、表面シート1Aに第1下方切り欠き13Aが形成されている。第1下方切り欠き13Aは、上述した第1下方切り込み14Aと同様に第1内部空間4Aを下方に開口させるべく設けられており、第1内部空間4Aの下端縁に沿って形成されている。図示された例においては、第1下方切り欠き13Aは、幅方向に延びる細長い形状の切り欠きである。また、第1下方切り欠き13Aは、第1内部空間4Aの幅方向両端に到達しており、第1内部空間4Aの幅方向全長に重なるように形成されている。また、図22に示した第2下方切り込み14Bに代えて、第1下方切り欠き13Aと同様の第2下方切り欠きを裏面シート1Bに形成してもよい。本変形例によっても、開口部52をよりスムーズに拡開することができる。
上述した第1下方切り込み14A、第2下方切り込み14B及び第1下方切り欠き13Aは、図10に示すスタンド81を第1内部空間4A及び第2内部空間4Bに挿入するために用いてもよいし、図11に示した使用態様と同様に、下方から指を挿入するために用いてもよい。なお、図21〜図24に示した例における第1下方切り込み14A、第2下方切り込み14B及び第1下方切り欠き13Aは、容器幅方向において第1内部空間4A及び第2内部空間4Bの幅方向全長に重なるように形成されているが、これらの位置、長さ及び形状等は、適宜変更してもよい。
<第4実施形態>
図25〜図27は、本発明の第4実施形態に係るパウチ容器を示している。本実施形態のパウチ容器A4は、上述したパウチ容器A1と同様に、第1シート2A及び第2シート2Bが、表面シート1A及び裏面シート1Bの外側に配置されている。本実施形態の第1接合部65Aは、第1上方接合部651A、一対の第1側方接合部652A及び第1下方接合部654Aを含んでおり、第1シート2Aの上端部211A、一対の側端部221A及び下端部231Aが、表面シート1Aに繋がっている。また、本実施形態の第2接合部65Bは、第2上方接合部651B、一対の第2側方接合部652B及び第2下方接合部654Bを含んでおり、第2シート2Bの上端部211B、一対の側端部221B及び下端部231Bが、裏面シート1Bに繋がっている。
図25〜図27は、本発明の第4実施形態に係るパウチ容器を示している。本実施形態のパウチ容器A4は、上述したパウチ容器A1と同様に、第1シート2A及び第2シート2Bが、表面シート1A及び裏面シート1Bの外側に配置されている。本実施形態の第1接合部65Aは、第1上方接合部651A、一対の第1側方接合部652A及び第1下方接合部654Aを含んでおり、第1シート2Aの上端部211A、一対の側端部221A及び下端部231Aが、表面シート1Aに繋がっている。また、本実施形態の第2接合部65Bは、第2上方接合部651B、一対の第2側方接合部652B及び第2下方接合部654Bを含んでおり、第2シート2Bの上端部211B、一対の側端部221B及び下端部231Bが、裏面シート1Bに繋がっている。
第1シート2A及び第2シート2Bには、パウチ容器A1と同様に第1挿入口5A及び第2挿入口5Bが形成されており、容器幅方向から第1内部空間4A及び第2内部空間4Bに指を挿入可能である。第1挿入口5A及び第2挿入口5Bの構成は、図示された第1切り込み27A及び第2切り込み27Bからなるものに限定されず、図14及び図15に示す構成であってもよい。
本実施形態においては、第1シート2Aは、第3下方切り込み24Aを有する。第3下方切り込み24Aは、第1内部空間4Aを下方に開口させるべく設けられており、第1内部空間4Aの下端縁に沿って形成されている。図示された例においては、第3下方切り込み24Aは、幅方向に延びる直線状の切り込みである。また、第3下方切り込み24Aは、第1内部空間4Aの幅方向両端に到達しており、第1内部空間4Aの幅方向全長に重なるように形成されている。第3下方切り込み24Aが形成されていることにより、第1内部空間4Aは、下方に開口している。
裏面シート1Bは、第4下方切り込み24Bを有する。第4下方切り込み24Bは、第2内部空間4Bを下方に開口させるべく設けられており、第2内部空間4Bの下端縁に沿って形成されている。図示された例においては、第4下方切り込み24Bは、幅方向に延びる直線状の切り込みである。また、第4下方切り込み24Bは、第2内部空間4Bの幅方向両端に到達しており、第2内部空間4Bの幅方向全長に重なるように形成されている。第4下方切り込み24Bが形成されていることにより、第2内部空間4Bは、下方に開口している。
このような実施形態によっても、第3下方切り込み24A及び第4下方切り込み24Bが形成されていることにより、第1シート2A及び第2シート2Bの下方部分が、表面シート1A及び裏面シート1Bに過度に固定されてしまうことを抑制することが可能であり、開口部52をよりスムーズに拡開することができる。また、本実施形態においても、図12に示した製造方法と同様の製造方法によって製造する場合、長尺体1Az及び長尺体1Bzを弛ませて固定する必要がなく、パウチ容器A1をより容易に製造することができる。なお、第3下方切り込み24A及び第4下方切り込み24Bに代えて、図24に示す例と同様の第3下方切り欠き及び第4下方切り欠きが設けられてもよい。また、第3下方切り込み24A及び第4下方切り込み24Bは、第1内部空間4A及び第2内部空間4Bの幅方向全長に重なるように形成されているが、これらの位置、長さ及び形状等は、適宜変更してもよい。
本発明に係るパウチ容器は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るパウチ容器の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A1,A11,A12,A13,A14,A15,A2,A3,A31,A4:パウチ容器
1A :表面シート
1B :裏面シート
2A :第1シート
2B :第2シート
1Az,1Bz,2Az,2Bz,53z:長尺体
4A :第1内部空間
4B :第2内部空間
5A :第1挿入口
5B :第2挿入口
6z :シール部
10 :パウチ容器
13A :第1下方切り込み
13B :第2下方切り込み
14A :第1下方切り欠き
14B :第2下方切り欠き
15A :第1折り返し部
15B :第2折り返し部
17A :第3切り込み
17B :第4切り込み
18A :第3舌片
18B :第4舌片
21A,21B:上端縁
22A,22B:側端縁
23A,23B:下端縁
24A :第3下方切り込み24A
24B :第4下方切り込み24B
26A :第1切り欠き
27A :第1切り込み
27B :第2切り込み
28A :第1舌片
28B :第2舌片
50A :第3挿入口
50B :第4挿入口
51 :充填部
52 :開口部
53 :チャック
54 :注出部
61 :底シール部
62 :側方シール部
63 :注出シール部
65A :第1接合部
65Az :接合部
65B :第2接合部
65Bz :接合部
71 :吊り下げ孔
72 :係止部
81 :スタンド
82 :ノズル
91 :内容物
211A,211B:上端部
221A,221B:側端部
231A,231B:下端部
651A :第1上方接合部
651B :第2上方接合部
652A :第1側方接合部
652B :第2側方接合部
653A :第1中間接合部
653B :第2中間接合部
654A :第1下方接合部
654B :第2下方接合部
CL :切断線
1A :表面シート
1B :裏面シート
2A :第1シート
2B :第2シート
1Az,1Bz,2Az,2Bz,53z:長尺体
4A :第1内部空間
4B :第2内部空間
5A :第1挿入口
5B :第2挿入口
6z :シール部
10 :パウチ容器
13A :第1下方切り込み
13B :第2下方切り込み
14A :第1下方切り欠き
14B :第2下方切り欠き
15A :第1折り返し部
15B :第2折り返し部
17A :第3切り込み
17B :第4切り込み
18A :第3舌片
18B :第4舌片
21A,21B:上端縁
22A,22B:側端縁
23A,23B:下端縁
24A :第3下方切り込み24A
24B :第4下方切り込み24B
26A :第1切り欠き
27A :第1切り込み
27B :第2切り込み
28A :第1舌片
28B :第2舌片
50A :第3挿入口
50B :第4挿入口
51 :充填部
52 :開口部
53 :チャック
54 :注出部
61 :底シール部
62 :側方シール部
63 :注出シール部
65A :第1接合部
65Az :接合部
65B :第2接合部
65Bz :接合部
71 :吊り下げ孔
72 :係止部
81 :スタンド
82 :ノズル
91 :内容物
211A,211B:上端部
221A,221B:側端部
231A,231B:下端部
651A :第1上方接合部
651B :第2上方接合部
652A :第1側方接合部
652B :第2側方接合部
653A :第1中間接合部
653B :第2中間接合部
654A :第1下方接合部
654B :第2下方接合部
CL :切断線
Claims (5)
- 表面シートと裏面シートとを備えるパウチ容器であって、
前記表面シートと前記裏面シートとに囲まれた空間が内容物の充填部を形成し、
前記充填部に繋がる開口部が、前記パウチ容器上部の前記表面シートと前記裏面シートとの間に形成されており、
前記パウチ容器は、さらに、
前記表面シートの外側に設けられた第1シートと、
前記裏面シートの外側に設けられた第2シートと、
前記表面シートと前記第1シートとの間に形成された第1内部空間と、
前記裏面シートと前記第2シートとの間に形成された第2内部空間と、
を備え、
前記第1シートは、両側端縁に沿った両側端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部の少なくとも一部ずつが前記表面シートに繋がり、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が、前記第1内部空間を下方に開口させるべく前記表面シートに繋がっておらず、容器幅方向から前記第1内部空間に指を挿入可能に形成された第1挿入口を有し、
前記第2シートは、両側端縁に沿った両側端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部の少なくとも一部ずつが前記裏面シートに繋がり、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が、前記第2内部空間を下方に開口させるべく前記裏面シートに繋がっておらず、容器幅方向から前記第2内部空間に指を挿入可能に形成された第2挿入口を有する、パウチ容器。 - 前記第1挿入口は、前記表面シートに第1切り欠き又は第1切り込みにより形成されており、
前記第2挿入口は、前記裏面シートに第2切り欠き又は第2切り込みにより形成されている、請求項1に記載のパウチ容器。 - 前記第1切り欠き又は前記第1切り込みは、容器幅方向に向かって凸状に膨らむ曲線で形成されており、
前記第2切り欠き又は前記第2切り込みは、容器幅方向に向かって凸状に膨らむ曲線で形成されている、請求項2に記載のパウチ容器。 - 表面シートと裏面シートとを備えるパウチ容器であって、
前記表面シートと前記裏面シートとに囲まれた空間が内容物の充填部を形成し、
前記充填部に繋がる開口部が、前記パウチ容器上部の前記表面シートと前記裏面シートとの間に形成されており、
前記パウチ容器は、さらに、
前記表面シートの内側に設けられた第1シートと、
前記裏面シートの内側に設けられた第2シートと、
前記表面シートと前記第1シートとの間に形成された第1内部空間と、
前記裏面シートと前記第2シートとの間に形成された第2内部空間と、
を備え、
前記第1シートは、両側端縁に沿った両側端部、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が前記表面シートに繋がり、
前記表面シートは、前記第1内部空間を下方に開口させるべく前記第1内部空間における下端縁に沿った第1下方切り欠きまたは第1下方切り込みと、容器幅方向から前記第1内部空間に指を挿入可能に形成された第3挿入口と、を有し、
前記第2シートは、両側端縁に沿った両側端部、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が前記裏面シートに繋がり、
前記裏面シートは、前記第2内部空間を下方に開口させるべく前記第2内部空間における下端縁に沿った第2下方切り欠きまたは第2下方切り込みと、容器幅方向から前記第2内部空間に指を挿入可能に形成された第4挿入口と、を有する、パウチ容器。 - 表面シートと裏面シートとを備えるパウチ容器であって、
前記表面シートと前記裏面シートとに囲まれた空間が内容物の充填部を形成し、
前記充填部に繋がる開口部が、前記パウチ容器上部の前記表面シートと前記裏面シートとの間に形成されており、
前記パウチ容器は、さらに、
前記表面シートの外側に設けられた第1シートと、
前記裏面シートの外側に設けられた第2シートと、
前記表面シートと前記第1シートとの間に形成された第1内部空間と、
前記裏面シートと前記第2シートとの間に形成された第2内部空間と、
を備え、
前記第1シートは、両側端縁に沿った両側端部、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が前記表面シートに繋がり、前記第1内部空間を下方に開口させるべく前記第1内部空間における下端縁に沿った第3下方切り欠きまたは第3下方切り込みと、容器幅方向から前記第1内部空間に指を挿入可能に形成された第1挿入口と、を有し、
前記第2シートは、両側端縁に沿った両側端部、容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ上端縁に沿った上端部及び容器幅方向において前記両側端部の間に位置し且つ下端縁に沿った下端部が前記裏面シートに繋がり、前記第2内部空間を下方に開口させるべく前記第2内部空間における下端縁に沿った第4下方切り欠きまたは第4下方切り込みと、容器幅方向から前記第2内部空間に指を挿入可能に形成された第2挿入口と、を有する、パウチ容器。
Priority Applications (1)
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JP2017195344A JP2019064736A (ja) | 2017-10-05 | 2017-10-05 | パウチ容器 |
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019064736A (ja) |
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2017
- 2017-10-05 JP JP2017195344A patent/JP2019064736A/ja active Pending
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