JP2019064735A - 保冷用包装材 - Google Patents

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【課題】 長時間に亘る充分な保冷効果を有しつつ、安価に提供でき、かつ、簡易に運搬や廃棄処分等の取扱いをすることができる。【解決手段】 保冷用包装材10は、外面層12A及び内面層12Bから成る二重構造の包装材本体12を有する。これらの外面層12A及び内面層12Bは保冷性シートから形成され、包装材本体12の外面層12A及び内面層12Bの間に断熱材14が配置されている。この断熱材14は、紙材又は布であり、断熱材14には、皺14a又は凹凸が形成されている。包装材本体12を形成する保冷性シートは、アルミニウムを有するシートである。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、スーパー等の店舗において販売された冷蔵、冷凍等の保冷が必要な商品の持ち帰りのために当該商品を保冷剤と共に包装することに使用される保冷用包装材の改良に関し、特に、長時間に亘って保冷状態を保持することに関するものである。
例えば、スーパー等の店舗において冷蔵や冷凍が必要な食品等を購入した際には、自宅に持ち帰るまでの間に食品の品質等が低下しないように、ある程度の保冷状態を保つことが必要になる。この場合、スーパーの顧客自らに保冷用の包装材を持参してもらうのは、顧客に必要以上の負担を強いることになる。とりわけ、例えば、発泡スチロール製の保冷箱等では、大掛かりで運搬の面でも顧客の負担が大きくなる。
そのため、店舗側において、簡易な保冷用包装材を、望ましくは無料で、あるいは、少なくとも安価に提供することが望ましい。このような保冷用包装材としては、例えば、アルミ保冷キルティングシートから成る袋を使用することも考えられるが(例えば、特許文献1参照)、ある程度高価となるため、店舗側において安価に提供するには負担が大きすぎると共に、保冷剤と共に商品を包装しても充分な保冷効果を得ることはできなかったのが現実である。同時に、このような、ある程度の厚みがあって複雑な構造を有する保冷袋では、可燃ゴミとして簡単に廃棄することにためらいが生じると共に、一般の紙袋等と異なり、燃焼させた場合に、環境に影響を与えるおそれもある。
また、このような業務用の用途に限らず、例えば、各家庭において用意されるおにぎりやお弁当についても、特に夏場等において、外に持ち出す場合には、ある程度保冷することが必要となるが、おにぎり等は外出先で消費されるものであるため、できれば外出先で簡易に廃棄することができると同時に、それ故に、充分な保冷効果を有しつつ気軽に廃棄できる安価な包装材の存在が望まれるところである。以上のように、現状では、いわゆるレジ袋のように安価に製造でき、簡易に扱うと共に廃棄処分に手間を要しない保冷用包装材は、存在しなかったということができる。
特開2011−036463号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑み、長時間に亘る充分な保冷効果を有しつつ、安価に提供でき、かつ、簡易に運搬や廃棄処分等の取扱いをすることができる保冷用包装材を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、外面層及び内面層から成る二重構造の包装材本体を有する保冷用包装材であって、これらの外面層及び内面層は保冷性シートから形成され、包装材本体の外面層及び内面層の間に断熱材が配置されていることを特徴とする保冷用包装材を提供するものである。
また、本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、断熱材が、可撓性を有する材質から形成されていることを特徴とする保冷用包装材を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2のいずれかの解決手段において、断熱材が、紙材又は布であることを特徴とする保冷用包装材を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、上記第1乃至第3のいずれかの解決手段において、断熱材には、皺又は凹凸が形成されていることを特徴とする保冷用包装材を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第5の手段として、上記第1乃至第4のいずれかの解決手段において、断熱材は、新聞紙若しくはキッチンペーパー、わら半紙又は麻若しくは綿であることを特徴とする保冷用包装材を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第6の手段として、上記第1乃至第5のいずれかの解決手段において、包装材本体を形成する保冷性シートは、アルミニウムを有するシートであることを特徴とする保冷用包装材を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第7の手段として、上記第1乃至第6のいずれかの解決手段において、包装材本体の外面層及び内面層は、少なくとも0.03mm以上の厚みを有することを特徴とする保冷用包装材を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第8の手段として、上記第1乃至第7のいずれかの解決手段において、包装材本体は、袋状の形状を有することを特徴とする保冷用包装材を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第9の手段として、上記第1乃至第8のいずれかの解決手段において、包装材本体の外面層及び内面層の間が真空状態であることを特徴とする保冷用包装材を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第10の手段として、上炊き1乃至第9のいずれかの解決手段において、包装材本体の外側が更に紙材又は布で覆われていることを特徴とする保冷用包装材を提供するものである。
本発明によれば、上記のように、内外二重構造の包装材本体において、外面層及び内面層は保冷性シートから形成され、包装材本体の外面層及び内面層の間に断熱材が配置されているため、外部からの熱を外面層で遮断する一方、内部の冷気を内面層で外部へ放射しないと同時に、外面層と内面層との間に配置された断熱材が包装材本体の内外間の熱伝導を遮蔽するため、これらの外面層及び内面層のそれぞれの機能が適正に発揮されるため、長時間に亘って充分な保冷効果を発揮することができる実益がある。
また、本発明によれば、上記のように、断熱材は、可撓性を有する材質から形成されているため、薄く形成して軽量化及び低コスト化に資力すると共に、不使用時には折り畳みが可能となるため、保管や運搬等の処理が容易となる実益がある。
この場合、本発明によれば、このような断熱材として、上記のように、紙材又は布を使用することができ、軽量化及び低コスト化を実現することができると共に、特に、紙材又は布を使用すると、可燃ゴミとして処分が容易となる実益もある。
本発明によれば、上記のように、このような紙材又は布として、上記のように、新聞紙若しくはキッチンペーパー、わら半紙又はジュート等の麻や綿を使用することができ、これらの新聞紙、キッチンペーパー、わら半紙、麻、綿は、高い断熱効果や保冷効果を有するため、充分長時間に亘って保冷効果を維持しつつ、入手の手間及びコストを著し低減することができ、簡易にかつ安価に提供することができ、その結果、廃棄するのにも抵抗が少ないと同時に廃棄や燃焼による環境への影響を最小限にとどめることができる実益がある。
更に、本発明によれば、上記のように、これらの断熱材には、皺又は凹凸が形成されているため、これらの皺や凹凸により外面層と内面層との間において、断熱材の両側に多数の空気層(間隙)ができ、この空気層により包装材本体の内外での熱伝導(外面層と内面層との間に伝わる熱伝導)を遮断することができるので断熱材の断熱効果が高まり、より高い保冷効果を長時間に亘って発揮させることができる実益がある。
一方、本発明によれば、上記のように、包装材本体を構成する外面層及び内面層を形成する保冷性シートが、アルミニウムを有するシートであるため、アルミニウムの特性により熱による赤外線の輻射を反射する反射効率が高まり、内部への熱の伝導を遮蔽することができ、高い保冷効果を発揮することができる実益がある。
この場合、本発明によれば、上記のように、包装材本体の外面層及び内面層は、少なくとも0.03mm以上の厚みを有するため、この厚みにより熱抵抗が向上し、包装材自体の熱伝導率が改善するため、薄手の包装材本体よりも高い保冷効果を発揮することができる実益がある。
本発明によれば、上記のように、包装材本体は袋状の形状を有するため、冷却すべき対象を保冷剤と共に袋の内部に収納することにより、保冷剤の発揮する冷却効果を長時間に亘って適切に発揮させることができる実益がある。
本発明によれば、上記のように、包装材本体の外面層及び内面層の間が真空状態であるため、包装材本体の内外での熱伝導(外面層と内面層との間に伝わる熱伝導)を遮断することができ、断熱材の断熱効果を相俟って、より一層高い保冷効果を確保することができる実益がある。
加えて、本発明によれば、上記のように、包装材本体の外側が更に紙材又は布で覆われているため、包装材本体の内部に設置された断熱材と同様に、簡易にかつ低コストで製造及び廃棄等の処理をすることができつつ、充分に保冷効果を高めることができる実益がある。
本発明の保冷用包装材の概略透過正面図である。 本発明の保冷用包装材の断面図である。 従来品である比較例と本発明の実施例の保冷時間を示す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明すると、図1及び図2は、本発明の保冷用包装材10を示し、この保冷用包装材10は、図1及び図2に示すように、外面層12A及び内面層12Bから成る二重構造の包装材本体12を有し、これらの包装材本体12の外面層12A及び内面層12Bの間に断熱材14が配置されている。
(1.包装材本体)
この包装材本体12は、例えば、図1に示すように、袋状の形状を有し、包装袋として使用することができる。この場合には、この袋状の包装材本体12の内部に、保冷すべき対象を、図示しない保冷剤と共に収納して、保冷に使用することができる。即ち、本発明の保冷用包装材10は、それ自体には、冷却機能はなく、冷却された対象の周囲の温度を低温に維持する機能を発揮するものである。このように、冷却すべき対象を保冷剤と共に袋状の包装材本体12の内部に収納することにより、保冷剤の発揮する冷却効果を長時間に亘って適切に発揮させることができる。また、図示の実施の形態では、包装材本体12を、袋状の形状としたが、必ずしも、この形状に限定されるものではなく、例えば、シート状にして、包装用紙のように、冷却すべき対象を包むことにより保冷することもできる。
なお、この保冷すべき対象としては、特に限定はないが、例えば、スーパー等で販売される要冷蔵や要冷凍の食品、あるいは、冷却しておくことが好ましい飲料等を挙げることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではなく、特に夏場等において必要以上に温まって腐ることを防止する必要があるものであれば、通常は常温で保管されるおにぎりやお弁当等の保冷に使用することもできる。この意味で、スーパー等において販売される商品に限定されず、家庭で用意する食品や飲料等の保冷に使用することもできる。この場合、包装材本体12を、例えば、冷却すべき対象が、上記食品等であれば袋状に、おにぎり等であればシート状に、ペットボトル(飲料)であれば円筒状等に、それぞれ、適した冷却対象に適した形状とすることができる。
包装材本体12の外面層12A及び内面層12Bは、保冷性シートから形成されている。このため、包装材本体12は、外部からの熱を外面層12Aにより遮断する一方、内部の冷気を内面層12Bにより外部へ放射しないことにより、保冷効果を発揮することができる。
この保冷性シートとしては、ある程度の断熱性を有し、保冷効果を発揮することができるシート状のものであれば特に限定はないが、例えば、アルミニウムを有するシートを挙げることができる。このように、アルミニウムを有するシートを使用すると、アルミニウムの特性により熱による赤外線の輻射を反射する反射効率が高まり、内部への熱の伝導を遮蔽することができ、高い保冷効果を発揮することができる。
このアルミニウムを有するシートとしては、具体的には、簡易ラッピング材やヘリウムガスの風船等として使用されるフィルム状のアルミシートや、防寒ポンチョ等の衣服に使用される薄手のアルミシート、或いは、工業製品の梱包等にも使用される厚手のアルミシート等を使用することができる。これらのアルミニウムを有するシートであれば、簡易にかつ安価で入手することができると共に、軽量かつ可撓性に優れるため、折り畳みによる保管や運搬等の処理が容易となる。更には、元来、最終的には、廃棄することを前提に製造されているものであるため、廃棄にも適している。
なお、アルミニウムを有するシートであれば、特に限定はなく、層としてアルミニウムのみからなるもの以外にも、例えば、菓子等の食品の包装に使用されるアルミニウム蒸着フィルム又はシートや、従来から使用されている不織布等をも備えたアルミ保冷キルティングシート等のアルミニウム以外の材質が含まれる他のシートを使用することを排除するものではなく、いずれにせよ、本発明においては、これを外面層12A及び内面層12Bの二重構造とすることが重要である。また、この場合、アルミニウムを有する面を、外面層12Aであれば外側へ向けて、内面層12Bであれば、内側へ向けて配置することが必要である。
この外面層12A及び内面層12Bについては、製造コストを低減する観点からは0.03〜0.06mm程度の比較的薄い保冷性シートを使用することが好ましい。一方で、充分な保冷効果を確保したい場合には、後述する実験例に示すように、少なくとも0.06mm以上の厚みを有することがより望ましい。これは、この厚みにより熱抵抗が向上し、包装材本体12自体の熱伝導率が改善するため、薄手の包装材本体12よりも高い保冷効果を発揮することができるからである。一方で、余りに厚いと、折り畳みや廃棄等の処理に手間を要し、また、製造コストも嵩むため、0.1mm程度以下の厚みとすることが望ましい。
(2.断熱材)
一方、断熱材14は、図1及び図2に示すように、包装材本体12の外面層12A及び内面層12Bの間に配置されることにより、外面層12Aと内面層12Bとの間に配置された断熱材14が包装材本体12の内外間の熱伝導を遮蔽する。このため、上述した外面層12A及び内面層12Bのそれぞれの機能が適正に発揮されるため、長時間に亘って充分な保冷効果を発揮することができる。
この断熱材14は、可撓性を有する材質から形成することができる好ましい。これは、保冷用包装材10を、薄く形成して軽量化及び低コスト化に資力すると共に、不使用時には折り畳みが可能となるため、保管や運搬等の処理が容易となるためである。これにより、スーパー等において折り畳んで積み重ねる等して保管して、いわゆるレジ袋等と同様に、顧客等に簡易に提供することが可能となると共に、家庭においても、保管場所の確保に困ることがない。
このような断熱材14として、具体的には、本発明においては、紙材又は布を使用することができる。このように、断熱材として、紙材又は布を使用すると、軽量化及び低コスト化を実現することができると共に、特に、紙材又は布を使用すると、可燃ゴミとしての処分が容易となる。
このような断熱材14として使用する紙材又は布としては、具体的には、紙材の場合であれば、新聞紙を挙げることができる。新聞紙は、高い断熱効果や保冷効果を有するため、充分長時間に亘って保冷効果を維持しつつ、元来は廃材であるため入手の手間及びコストを著し低減することができるので、簡易にかつ安価に提供することができ、その結果、廃棄するのにも抵抗が少ないと同時に廃棄や燃焼による環境への影響を最小限にとどめることができるため、非常に好適ということができる。
但し、必ずしも、新聞紙に限定されるものではなく、他の紙材としては、キッチンペーパーやわら半紙等を使用することもでき、資源の有効活用という観点から、これらは再生紙から成るものであってもよい。また、布としては、例えば、新聞紙と同様に保冷効果があるとされているジュート等の麻や、綿等を使用することもでき、麻や綿を使用した場合には、洗濯等して何度も再利用することも可能となり、家庭でのランチバッグ等として使用することもできる。
この場合、特筆すべきは、本発明においては、これらの断熱材14には、図1及び図2に示すように、皺14aや図示しない凹凸が形成されていることである。この皺14aや凹凸により、特に図2に示すように、外面層12Aと内面層12Bとの間において、断熱材14の両側に多数の空気層(間隙)16ができ、この空気層16により包装材本体12の内外での熱伝導(外面層12Aと内面層12Bとの間に伝わる熱伝導)を遮断することができるので断熱材14の断熱効果が高まり、より高い保冷効果を長時間に亘って発揮させることができる。
この皺14aは、新聞紙であれば、一度くしゃくしゃにすることで、簡単に付与することができる。また、キッチンペーパーであれば、キッチンペーパーが元来有するエンボス加工による表面の凹凸を、更に、ジュート等の麻や綿であれば布の表面に元来存在する凹凸を、そのまま本発明における凹凸として使用することができる。
この断熱材14は、包装材本体12となる保冷性シートを、断熱材14を挟み込むようにして折り畳むことにより、外面層12A及び内面層12Bの形成と同時に、これらの二層の間に配置することができる。その他、外面層12A及び内面層12Bとなるべき2枚の保冷性シートにより挟み込んで、一部を密閉することにより、外面層12A及び内面層12Bの間に配置することもできる。なお、この断熱材14は、包装材本体12の全面に対応して設置する必要は必ずしもなく、図1及び図2に示すように、上方には、断熱材14が存在しない箇所があっても良い。これは、包装材本体12の上端付近は、開閉のために折り畳みあるいは挟み込み等により開口を密閉するのに用いられ、断熱材14が存在すると、却ってこれらの作業の障害となるおそれがあるためである。
(3.真空層)
なお、図示の実施の形態では、断熱材14に皺14a等を形成して、外面層12Aと内面層12Bとの間に空気層16を形成したが、この皺14aを形成した上で、又は、形成することなく、包装材本体12の外面層12A及び内面層12Bの間を、真空状態とすることもできる。これにより、包装材本体12の内外での熱伝導(外面層12Aと内面層12Bとの間に伝わる熱伝導)を遮断することができ、断熱材14の断熱効果と相俟って、より一層高い保冷効果を確保することができる。但し、真空にすることにより製造コストが高騰する場合には、必ずしも適さず、保冷用包装材10を、持ち帰りや廃棄を前提とする態様ではなく、例えば、多少高価となっても、繰り返し再利用を可能とする形態の場合に適しているということができる。
(4.最外層)
また、包装材本体12の外側を、更に図示しない紙材又は布で覆うこともできる。これにより、包装材本体12の内部に設置された断熱材14と同様に、簡易にかつ低コストで製造及び廃棄等の処理をすることができつつ、充分に保冷効果を高めることができる。この紙材又は布としても、断熱材14と同様に、新聞紙やキッチンペーパー、麻等を使用することができる。
次に、本発明の実施例について説明する。まずは、外面層12Aと内面層12Bの間に断熱材14としての新聞紙を配置することにより得られる効果を確認すべく、比較例1として、単に保冷剤(水分と高吸水性ポリマーを袋状に詰めたもの)自体を常温に設置し、比較例2として、図3に示す従来から保冷袋として用いられている市販のアルミ保冷キルティングから成る袋を使用した。一方、実施例1として、外面層12Aと内面層12Bの間に皺14aが形成されていない新聞紙を配置した袋状の保冷用包装材10、実施例2として、外面層12Aと内面層12Bの間に皺14aが形成された新聞紙を配置した保冷用包装材10を用意した。これらの各比較例及び実施例につき、上記保冷剤として、30g×2個、40g×1個、40g×2個のそれぞれを袋の内部に収納し、保冷剤が溶け出す(具体的には、指で押して凹む程度に柔らかくなる)までの時間を計測した。なお、いずれの保冷剤も、冷凍庫において冷凍し、堅い固形状となった状態で使用した。また、厚さ0.05mmのアルミ蒸着フィルムから成る包装材本体12を使用した。
その結果を図3に示す。この図3から解るように、基本的に、従来の保冷袋よりも、本発明の新聞紙を包装材本体12の内部に配置した保冷用包装材10の方が、総じて保冷剤が溶け出すまでの時間が長く、長時間に亘る保冷効果を発揮することができていたのが解る。更に、実施例1と実施例2とを比較すると解るように、断熱材14である新聞紙に皺14aを形成した方が、皺14aが形成されていない新聞紙を使用した場合に比べ、明らかに保冷時間が長くなっていることが確認できた。これは、皺14aによって外面層12Aと内面層12Bとの間に形成される空気層(間隙)16によって包装材本体10の内外での熱伝導(外面層12Aと内面層12Bとの間に伝わる熱伝導)を遮断することができるためである。従って、同様に、凹凸を有し、空気層16を形成することができるキッチンペーパーや麻(布)によっても、同様に、断熱材の断熱効果を向上させることができる、ということができる。
また、これらの袋の外側を更に新聞紙で覆った比較例3、実施例3、実施例4も設定した。比較例3は比較例1の外側を新聞紙で覆ったもの、実施例3は実施例1の外側を新聞紙で覆ったもの、実施例4は実施例2の外側を新聞で覆ったものであるが、比較例3、実施例3、実施例4のいずれも、新聞紙で覆っていない比較例1、実施例1、実施例2よりも保冷時間が長くなっていることが解る。従って、外面層12Aの外側を更に新聞紙等の紙材や布で覆うことにより、更に保冷効果が高まることが確認できた。
次に、包装材本体12の厚みによる保冷への影響を確認するため、実施例5、6として厚さ0.03mmのアルミ蒸着フィルムから成る包装材本体12を、実施例7、8として厚さ0.05mmのアルミ蒸着フィルムから成る包装材本体12を、実施例9、10として厚さ0.06mmのアルミ梱包材から成る包装材本体12を設定し、実施例5、7、9では、外面層12Aと内面層12Bの間に皺14aが形成されていない新聞紙を配置した袋状の保冷用包装材10とし、実施例6、8、10では、外面層12Aと内面層12Bの間に皺14aが形成された新聞紙を配置した保冷用包装材10とした。これらの実施例5〜10及び上述した比較例2の従来の保冷袋について、上記保冷剤として、30g×1個、30g×2個、40g×1個、40g×2個のそれぞれを袋の内部に収納し、保冷剤が溶け出す(具体的には、指で押して凹む程度に柔らかくなる)までの時間を計測した。その結果を、表1に示す。なお、いずれの保冷剤も、冷凍庫において冷凍し、堅い固形状となった状態で使用した。また、これらの実施例5〜10は、上述した実施例1〜4とは異なる日、異なる気温下において、実験を行った。
この表1から解るように、実施例5〜実施例10のいずれにおいても、比較例2(従来の保冷袋)よりも、袋内部の温度の上昇が低減され、保冷効果が高まっていることが解る。従って、包装材本体12の外面層12a及び内面層12bを、少なくとも0.03mm以上の厚みとすれば、少なくとも比較例1(従来品)に比して、長時間に亘って保冷効果を維持することができることが確認できた。一方、総じて、包装材本体12の厚みが厚い方が、保冷効果が高いことも確認できた。従って、製造コストよりも保冷効果を優先したい場合には、より厚い包装材本12とすることが好ましいということができ、実施例9、10に示す厚さ0.06mm程度の保冷用シートを使用することが、折り畳み等の取扱いや廃棄処分等に影響を与えることなく、同時に充分に保冷効果を維持する上で、より好適ということができる。
なお、これらの実施例5〜10においても、実施例1〜4と同様に、断熱材14として使用した新聞紙につき、皺14aを形成した方が、皺14aを形成しない場合よりも、より長時間に亘って保冷効果を発揮できることが、併せて確認できた。
本発明は、例えば、スーパー等の店舗において販売された商品の持ち帰り用の包装材や、各家庭において用意されるおにぎりやお弁当等の食材の持ち運びの際に使用する包装材等に広く適用することができる。
10 保冷用包装材
12 包装材本体
12A 外面層
12B 内面層
14 断熱材
14a 皺
16 空気層

Claims (10)

  1. 外面層及び内面層から成る二重構造の包装材本体を有する保冷用包装材であって、前記外面層及び前記内面層は保冷性シートから形成され、前記包装材本体の外面層及び内面層の間に断熱材が配置されていることを特徴とする保冷用包装材。
  2. 請求項1に記載された保冷用包装材であって、前記断熱材が、可撓性を有する材質から形成されていることを特徴とする保冷用包装材。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された保冷用包装材であって、前記断熱材が、紙材又は布であることを特徴とする保冷用包装材。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された保冷用包装材であって、前記断熱材には、皺又は凹凸が形成されていることを特徴とする保冷用包装材。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された保冷用包装材であって、前記断熱材は、新聞紙若しくはキッチンペーパー、わら半紙又は麻若しくは綿であることを特徴とする保冷用包装材。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された保冷用包装材であって、前記包装材本体を形成する保冷性シートは、アルミニウムを有するシートであることを特徴とする保冷用包装材。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された保冷用包装材であって、前記包装材本体の前記外面層及び前記内面層は、少なくとも0.03mm以上の厚みを有することを特徴とする保冷用包装材。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載された保冷用包装材であって、前記包装材本体は、袋状の形状を有することを特徴とする保冷用包装材。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載された保冷用包装材であって、前記包装材本体の前記外面層及び前記内面層の間が真空状態であることを特徴とする保冷用包装材。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載された保冷用包装材であって、前記包装材本体の外側が更に紙材又は布で覆われていることを特徴とする保冷用包装材。
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