JP2019059437A - 右前輪、左前輪、及び中央後輪を有する三輪式モータサイクルのブレーキシステムに生じさせるブレーキ力を制御する制御装置、及び、制御方法 - Google Patents

右前輪、左前輪、及び中央後輪を有する三輪式モータサイクルのブレーキシステムに生じさせるブレーキ力を制御する制御装置、及び、制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、三輪式モータサイクルの車体挙動の安定性を向上することが可能な制御装置及び制御方法を得るものである。【解決手段】ブレーキシステム10では、基準補正部66が、右前輪スリップ度判定部63で右前輪に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、左前輪スリップ度判定部64で左前輪に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、左前輪基準スリップ度を設定量だけ小さく補正し、左前輪スリップ度判定部64で左前輪に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、右前輪スリップ度判定部63で右前輪に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、右前輪基準スリップ度を設定量だけ小さく補正する。【選択図】図4

Description

本発明は、右前輪、左前輪、及び中央後輪を有する三輪式モータサイクルのブレーキシステムに生じさせるブレーキ力を制御する制御装置と、右前輪、左前輪、及び中央後輪を有する三輪式モータサイクルのブレーキシステムに生じさせるブレーキ力を制御する制御方法と、に関する。
右前輪、左前輪、及び中央後輪を有する従来の三輪式モータサイクルとして、ブレーキ力制御ユニットを搭載しているものがある(例えば、特許文献1を参照。)。そのような三輪式モータサイクルでは、車両の減速時に、車輪のロック又はロックの可能性が生じると、制御装置が、その車輪で生じるブレーキ力が減少するようにブレーキシステムを動作させて、アンチロックブレーキ動作を実行する。また、車輪のロック又はロックの可能性が解消すると、制御装置は、アンチロックブレーキ動作を解除する。車両の減速時にそのような動作が繰り返されることで、車輪のロックを抑制することと、制動距離を短くすることと、が両立される。特に、制御装置は、右前輪のスリップ度及び左前輪のスリップ度をそれぞれ取得し、右前輪に過度のスリップが生じている場合に、右前輪に生じるブレーキ力を減少させる右前輪アンチロックブレーキ動作を実行し、左前輪に過度のスリップが生じている場合に、左前輪に生じるブレーキ力を減少させる左前輪アンチロックブレーキ動作を実行する。
国際公開第2015/146680号
従来の三輪式モータサイクルでは、制御装置が、同一の基準スリップ度を用いて、右前輪に過度のスリップが生じているか否かと、左前輪に過度のスリップが生じているか否かと、を判定している。例えば、右前輪が転がる路面領域の摩擦係数と、左前輪が転がる路面領域の摩擦係数と、の間に大きな差異が生じていると、右前輪及び左前輪のうちの一方でのアンチロックブレーキ動作が実行されているにも関わらず、右前輪及び左前輪のうちの他方でのアンチロックブレーキ動作が実行されないこととなる。つまり、従来の三輪式モータサイクルでは、右前輪に生じるブレーキ力と、左前輪に生じるブレーキ力と、の間に大きな差異が生じて、三輪式モータサイクルのステアリングに回転トルクが生じる場合があり、車体挙動が不安定になりやすいという問題点があった。
本発明は、上述のような課題を背景としてなされたものであり、三輪式モータサイクルの車体挙動の安定性を向上することが可能な制御装置を得るものである。また、三輪式モータサイクルの車体挙動の安定性を向上することが可能な制御方法を得るものである。
本発明に係る制御装置は、右前輪、左前輪、及び中央後輪を有する三輪式モータサイクルのブレーキシステムに生じさせるブレーキ力を制御する制御装置であって、前記三輪式モータサイクルの減速時に、少なくとも前記右前輪及び前記左前輪のそれぞれのスリップ度を取得するスリップ度取得部と、前記スリップ度取得部で取得された前記右前輪の前記スリップ度を右前輪基準スリップ度と比較して、該右前輪に過度のスリップが生じているか否かを判定する右前輪スリップ度判定部と、前記スリップ度取得部で取得された前記左前輪の前記スリップ度を左前輪基準スリップ度と比較して、該左前輪に過度のスリップが生じているか否かを判定する左前輪スリップ度判定部と、前記右前輪スリップ度判定部で前記右前輪に過度のスリップが生じていると判定された場合に、該右前輪に生じるブレーキ力を減少させる右前輪アンチロックブレーキ動作を前記ブレーキシステムに実行させ、前記左前輪スリップ度判定部で前記左前輪に過度のスリップが生じていると判定された場合に、該左前輪に生じるブレーキ力を減少させる左前輪アンチロックブレーキ動作を前記ブレーキシステムに実行させるブレーキ力制御実行部と、を備え、更に、前記スリップ度取得部で取得された前記右前輪の前記スリップ度と比較される前記右前輪基準スリップ度と、前記スリップ度取得部で取得された前記左前輪の前記スリップ度と比較される前記左前輪基準スリップ度と、を補正する基準補正部を備えており、前記基準補正部は、前記右前輪スリップ度判定部で前記右前輪に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、前記左前輪スリップ度判定部で前記左前輪に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、前記左前輪基準スリップ度を設定量だけ小さく補正し、前記左前輪スリップ度判定部で前記左前輪に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、前記右前輪スリップ度判定部で前記右前輪に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、前記右前輪基準スリップ度を設定量だけ小さく補正するものである。
本発明に係る制御方法は、右前輪、左前輪、及び中央後輪を有する三輪式モータサイクルのブレーキシステムに生じさせるブレーキ力を制御する制御方法であって、前記三輪式モータサイクルの減速時に、少なくとも前記右前輪及び前記左前輪のそれぞれのスリップ度を取得するスリップ度取得ステップと、前記スリップ度取得ステップで取得された前記右前輪の前記スリップ度を右前輪基準スリップ度と比較して、該右前輪に過度のスリップが生じているか否かを判定する右前輪スリップ度判定ステップと、前記スリップ度取得ステップで取得された前記左前輪の前記スリップ度を左前輪基準スリップ度と比較して、該左前輪に過度のスリップが生じているか否かを判定する左前輪スリップ度判定ステップと、前記右前輪スリップ度判定ステップで前記右前輪に過度のスリップが生じていると判定された場合に、該右前輪に生じるブレーキ力を減少させる右前輪アンチロックブレーキ動作を前記ブレーキシステムに実行させ、前記左前輪スリップ度判定ステップで前記左前輪に過度のスリップが生じていると判定された場合に、該左前輪に生じるブレーキ力を減少させる左前輪アンチロックブレーキ動作を前記ブレーキシステムに実行させるブレーキ力制御実行ステップと、を備え、更に、前記スリップ度取得ステップで取得された前記右前輪の前記スリップ度と比較される前記右前輪基準スリップ度と、前記スリップ度取得ステップで取得された前記左前輪の前記スリップ度と比較される前記左前輪基準スリップ度と、を補正する基準補正ステップを備えており、前記基準補正ステップでは、前記右前輪スリップ度判定ステップで前記右前輪に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、前記左前輪スリップ度判定ステップで前記左前輪に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、前記左前輪基準スリップ度が設定量だけ小さく補正され、前記左前輪スリップ度判定ステップで前記左前輪に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、前記右前輪スリップ度判定ステップで前記右前輪に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、前記右前輪基準スリップ度が設定量だけ小さく補正されるものである。
本発明に係る制御装置及び制御方法では、右前輪に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、左前輪に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、左前輪基準スリップ度が設定量だけ小さく補正され、左前輪に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、右前輪に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、右前輪基準スリップ度が設定量だけ小さく補正される。
そのため、右前輪及び左前輪のうちの一方のみでのアンチロックブレーキ動作が実行される際に、右前輪及び左前輪のうちの他方でのアンチロックブレーキ動作が実行されやすくなって、右前輪に生じるブレーキ力と、左前輪に生じるブレーキ力と、の間に大きな差異が生じて、三輪式モータサイクルの車体挙動が不安定となることが抑制される。
本発明の実施の形態に係るブレーキシステムが搭載される三輪式モータサイクルの、構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るブレーキシステムが搭載される三輪式モータサイクルの、旋回走行時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの、構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの、主要部のシステム構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの、右前輪アンチロックブレーキ動作の制御フローを示す図である。 本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの、左前輪アンチロックブレーキ動作の制御フローを示す図である。 本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの、中央後輪アンチロックブレーキ動作の制御フローを示す図である。
以下に、本発明に係る制御装置及び制御方法について、図面を用いて説明する。
なお、本発明に係る「三輪式モータサイクル」は、使用者が跨って搭乗する鞍乗り型の自動三輪車であって、旋回時に使用者が車体を旋回方向に傾けて走行することが可能なものと定義される。
また、以下で説明する構成、動作等は、一例であり、本発明に係る制御装置及び制御方法、及び、それらが適用されるブレーキシステムは、そのような構成、動作等である場合に限定されない。例えば、以下では、ブレーキシステムが、右前輪及び左前輪のアンチロックブレーキ動作と中央後輪のアンチロックブレーキ動作を実行可能な場合を説明しているが、ブレーキシステムが、右前輪及び左前輪のアンチロックブレーキ動作のみを実行可能であってもよい。また、ブレーキシステムは、フロントブレーキ操作部及びリアブレーキ操作部の一方のみが使用者によって操作された場合に、前輪及び後輪の両方にブレーキ力を生じさせることが可能であってもよく、また、不能であってもよい。
また、各図においては、細かい構造の図示を適宜簡略化又は省略している。また、各図においては、同一の又は類似する部材又は部分を同一の符号で図示している。
実施の形態.
以下に、実施の形態に係るブレーキシステムを説明する。
<ブレーキシステムの構成>
実施の形態に係るブレーキシステムの構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るブレーキシステムが搭載される三輪式モータサイクルの、構成を示す図である。図2は、本発明の実施の形態に係るブレーキシステムが搭載される三輪式モータサイクルの、旋回走行時の状態を示す図である。図3は、本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの、構成を示す図である。図4は、本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの、主要部のシステム構成を示す図である。
図1に示されるように、ブレーキシステム10は、三輪式モータサイクル100に搭載される。三輪式モータサイクル100は、胴体1と、胴体1に旋回自在に保持されているハンドル2と、胴体1にハンドル2と共に旋回自在に保持されている右前輪3A及び左前輪3Bと、胴体1に旋回不能に保持されている中央後輪4と、を含む。
図2に示されるように、三輪式モータサイクル100では、旋回走行時において、胴体1に対して相対的に右前輪3A及び左前輪3Bが互いに逆方向に上下動することで、大きなリーン角θが生じる。なお、リーン角θは、重力方向に平行な鉛直軸Pに対する車軸Aの傾き角度と定義される。
図1及び図3に示されるように、ブレーキシステム10は、フロントブレーキ操作部11と、フロントブレーキ操作部11に連動して右前輪3A及び左前輪3Bを制動する前輪制動機構12と、リアブレーキ操作部13と、リアブレーキ操作部13に連動して中央後輪4を制動する後輪制動機構14と、を含む。
例えば、フロントブレーキ操作部11は、ハンドル2の右端部に設けられているブレーキレバーであり、使用者の右手によって操作される。例えば、リアブレーキ操作部13は、ハンドル2の左端部に設けられているブレーキレバーであり、使用者の左手によって操作される。
前輪制動機構12及び後輪制動機構14のそれぞれは、ピストン(図示省略)を内蔵しているマスタシリンダ21と、マスタシリンダ21に付設されているリザーバ22と、胴体1に取り付けられ、ブレーキパッド(図示省略)を有しているブレーキキャリパ23と、ブレーキキャリパ23に設けられているホイールシリンダ24と、マスタシリンダ21のブレーキ液をホイールシリンダ24に流通させる主流路25と、ホイールシリンダ24のブレーキ液を逃がす副流路26と、を含む。
主流路25には、込め弁(EV)31が設けられている。副流路26は、主流路25のうちの、込め弁31に対するホイールシリンダ24側とマスタシリンダ21側との間を、バイパスする。副流路26には、上流側から順に、弛め弁(AV)32と、アキュムレータ33と、ポンプ34と、が、設けられている。込め弁31は、例えば、非通電状態で開き、通電状態で閉じる電磁弁である。弛め弁32は、例えば、非通電状態で閉じ、通電状態で開く電磁弁である。
込め弁31、弛め弁32、アキュムレータ33、ポンプ34等の部材と、それらの部材が設けられ、主流路25及び副流路26を構成するための流路が内部に形成されている基体51と、制御装置(ECU)60と、によって、液圧制御ユニット50が構成される。液圧制御ユニット50は、ブレーキシステム10において、ホイールシリンダ24のブレーキ液の液圧、つまり、前輪制動機構12に生じさせる右前輪3A及び左前輪3Bのブレーキ力、及び、後輪制動機構14に生じさせる中央後輪4のブレーキ力を制御する機能を担うユニットである。
各部材が、1つの基体51に纏めて設けられていてもよく、また、複数の基体51に分かれて設けられていてもよい。また、制御装置60は、1つであってもよく、また、複数に分かれていてもよい。また、制御装置60は、基体51に取り付けられていてもよく、また、基体51以外の他の部材に取り付けられていてもよい。また、制御装置60の一部又は全ては、例えば、マイコン、マイクロプロセッサユニット等で構成されてもよく、また、ファームウェア等の更新可能なもので構成されてもよく、また、CPU等からの指令によって実行されるプログラムモジュール等であってもよい。
通常状態では、制御装置60によって、込め弁31が開放され、弛め弁32が閉鎖される。その状態で、フロントブレーキ操作部11が操作されると、前輪制動機構12において、マスタシリンダ21のピストン(図示省略)が押し込まれてホイールシリンダ24のブレーキ液の液圧が増加し、ブレーキキャリパ23のブレーキパッド(図示省略)が右前輪3Aのロータ3Aaに押し付けられて、右前輪3Aが制動され、また、ブレーキキャリパ23のブレーキパッド(図示省略)が左前輪3Bのロータ3Baに押し付けられて、左前輪3Bが制動される。また、リアブレーキ操作部13が操作されると、後輪制動機構14において、マスタシリンダ21のピストン(図示省略)が押し込まれてホイールシリンダ24のブレーキ液の液圧が増加し、ブレーキキャリパ23のブレーキパッド(図示省略)が中央後輪4のロータ4aに押し付けられて、中央後輪4が制動される。
図4に示されるように、ブレーキシステム10は、少なくとも、右前輪回転速度センサ41と、左前輪回転速度センサ42と、中央後輪回転速度センサ43と、慣性センサ(IMU)44と、を含む各種センサを備えている。
右前輪回転速度センサ41は、右前輪3Aの回転速度を検出する。左前輪回転速度センサ42は、左前輪3Bの回転速度を検出する。中央後輪回転速度センサ43は、中央後輪4の回転速度を検出する。慣性センサ44は、三輪式モータサイクル100に生じている加速度、つまり、少なくともヨーレート又は横加速度を検出する。右前輪回転速度センサ41、左前輪回転速度センサ42、及び、中央後輪回転速度センサ43が、回転速度に実質的に換算可能な他の物理量を検出するものであってもよい。慣性センサ44が、三輪式モータサイクル100に生じている加速度、つまり、少なくともヨーレート又は横加速度に実質的に換算可能な他の物理量を検出するものであってもよい。
制御装置60は、スリップ度取得部61と、姿勢情報取得部62と、右前輪スリップ度判定部63と、左前輪スリップ度判定部64と、中央後輪スリップ度判定部65と、基準補正部66と、ブレーキ力制御実行部67と、を含む。制御装置60には、右前輪回転速度センサ41、左前輪回転速度センサ42、中央後輪回転速度センサ43、慣性センサ44等の各種センサの出力が入力される。
スリップ度取得部61は、三輪式モータサイクル100の減速時に、右前輪回転速度センサ41、左前輪回転速度センサ42、及び、中央後輪回転速度センサ43の出力に基づいて、右前輪3A、左前輪3B、及び中央後輪4のそれぞれで生じているスリップ度を取得する。具体的には、スリップ度取得部61は、公知の手法により、右前輪3A、左前輪3B、及び中央後輪4の回転速度に基づいて、三輪式モータサイクル100の車体速度Vrefを推定し、その車体速度Vrefとそれぞれの回転速度の関係性から各車輪のスリップ度を推定する。
例えば、スリップ度取得部61は、右前輪3Aの回転速度に2πR3A(R3Aは右前輪3Aの車輪径)を乗算した値と車体速度Vrefの差の、車体速度Vrefに対する比率で定義されるスリップ率を、右前輪3Aのスリップ度として取得してもよく、また、そのスリップ率と実質的に同義の他の物理量を、右前輪3Aのスリップ度として取得してもよい。例えば、スリップ度取得部61は、左前輪3Bの回転速度に2πR3B(R3Bは左前輪3Bの車輪径)を乗算した値と車体速度Vrefの差の、車体速度Vrefに対する比率で定義されるスリップ率を、左前輪3Bのスリップ度として取得してもよく、また、そのスリップ率と実質的に同義の他の物理量を、左前輪3Bのスリップ度として取得してもよい。例えば、スリップ度取得部61は、中央後輪4の回転速度に2πR(Rは中央後輪4の車輪径)を乗算した値と車体速度Vrefの差の、車体速度Vrefに対する比率で定義されるスリップ率を、中央後輪4のスリップ度として取得してもよく、また、そのスリップ率と実質的に同義の他の物理量を、中央後輪4のスリップ度として取得してもよい。
姿勢情報取得部62は、慣性センサ44の出力に基づいて、三輪式モータサイクル100の姿勢情報を取得する。姿勢情報は、例えば、リーン角θ、リーン角変化率dθ/dt等である。姿勢情報取得部62が、リーン角θ自体を取得してもよく、また、リーン角θに実質的に換算可能な他の物理量をリーン角θとして取得してもよい。また、姿勢情報取得部62が、リーン角変化率dθ/dt自体を取得してもよく、また、リーン角変化率dθ/dtに実質的に換算可能な他の物理量をリーン角変化率dθ/dtとして取得してもよい。
右前輪スリップ度判定部63は、スリップ度取得部61で取得された右前輪3Aのスリップ度を右前輪基準スリップ度Sref3Aと比較して、右前輪3Aに過度のスリップが生じているか否かを判定する。左前輪スリップ度判定部64は、スリップ度取得部61で取得された左前輪3Bのスリップ度を左前輪基準スリップ度Sref3Bと比較して、左前輪3Bに過度のスリップが生じているか否かを判定する。中央後輪スリップ度判定部65は、スリップ度取得部61で取得された中央後輪4のスリップ度を中央後輪基準スリップ度Srefと比較して、中央後輪4に過度のスリップが生じているか否かを判定する。
基準補正部66は、右前輪スリップ度判定部63において、右前輪3Aに過度のスリップが生じていると判定され、且つ、左前輪スリップ度判定部64において、左前輪3Bに過度のスリップが生じていないと判定された場合に、左前輪スリップ度判定部64におけるスリップ度の判定で用いられる左前輪基準スリップ度Sref3Bを、設定量sだけ小さく補正する。また、基準補正部66は、左前輪スリップ度判定部64において、左前輪3Bに過度のスリップが生じていると判定され、且つ、右前輪スリップ度判定部63において、右前輪3Aに過度のスリップが生じていないと判定された場合に、右前輪スリップ度判定部63におけるスリップ度の判定で用いられる右前輪基準スリップ度Sref3Aを、設定量sだけ小さく補正する。
基準補正部66は、その設定量sを、姿勢情報取得部62で取得される姿勢情報に応じて変化させる。例えば、基準補正部66は、リーン角θが大きい程、設定量sを大きくする。また、例えば、基準補正部66は、リーン角変化率dθ/dtが大きい程、設定量sを大きくする。
ブレーキ力制御実行部67は、右前輪スリップ度判定部63で右前輪3Aに過度のスリップが生じていると判定された場合に、右前輪アンチロックブレーキ動作を実行する。ブレーキ力制御実行部67は、左前輪スリップ度判定部64で左前輪3Bに過度のスリップが生じていると判定された場合に、左前輪アンチロックブレーキ動作を実行する。ブレーキ力制御実行部67は、中央後輪スリップ度判定部65で中央後輪4に過度のスリップが生じていると判定された場合に、中央後輪アンチロックブレーキ動作を実行する。つまり、ブレーキ力制御実行部67は、右前輪3A、左前輪3B、及び中央後輪4のそれぞれのアンチロックブレーキ動作を独立して実行する。
アンチロックブレーキ動作では、アンチロックブレーキ動作の対象となる車輪(右前輪3A、左前輪3B、及び中央後輪4)で生じるブレーキ力が減少するように、ブレーキシステム10が制御される。例えば、アンチロックブレーキ動作では、アンチロックブレーキ動作の対象となる車輪(右前輪3A、左前輪3B、及び中央後輪4)に対応して設けられている込め弁31が閉鎖され、その車輪(右前輪3A、左前輪3B、及び中央後輪4)に対応して設けられている弛め弁32が開放された状態で、ポンプ34が駆動される。
<ブレーキシステムの動作>
実施の形態に係るブレーキシステムの動作について説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの、右前輪アンチロックブレーキ動作の制御フローを示す図である。図6は、本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの、左前輪アンチロックブレーキ動作の制御フローを示す図である。図7は、本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの、中央後輪アンチロックブレーキ動作の制御フローを示す図である。
三輪式モータサイクル100の減速時に、制御装置60は、図5に示される制御ブローと、図6に示される制御フローと、図7に示される制御フローと、を同時に実行する。
(右前輪アンチロックブレーキ動作)
制御装置60は、右前輪アンチロックブレーキ動作を実行するために、図5に示される制御フローの開始端子と終了端子の間の一連のステップ(S101〜S107)を繰り返し実行する。
S101(スリップ度取得ステップ)において、スリップ度取得部61は、右前輪回転速度センサ41の出力に基づいて、右前輪3Aで生じているスリップ度を取得する。制御フローは、その後、S102に進む。
S102(姿勢情報取得ステップ)において、姿勢情報取得部62は、慣性センサ44の出力に基づいて、三輪式モータサイクル100の姿勢情報を取得する。姿勢情報は、例えば、リーン角θ、リーン角変化率dθ/dt等である。制御フローは、その後、S103に進む。
S103(右前輪スリップ度判定ステップ)において、右前輪スリップ度判定部63は、スリップ度取得部61で取得された右前輪3Aのスリップ度を右前輪基準スリップ度Sref3Aと比較して、右前輪3Aに過度のスリップが生じているか否かを判定する。制御フローは、Yesである場合には、S104に進み、Noである場合には、S106に進む。
S104(ブレーキ力制御実行ステップ)において、ブレーキ力制御実行部67は、右前輪アンチロックブレーキ動作を実行して、右前輪3Aで生じるブレーキ力を減少させる。制御フローは、その後、S105に進む。
S105(基準補正ステップ)において、基準補正部66は、直前の左前輪スリップ度判定部64の判定において、左前輪3Bに過度のスリップが生じていると判定されたか否かを判定する。Yesである場合には、S106に進み、Noである場合には、S107に進む。
S106(基準補正ステップ)において、基準補正部66は、左前輪基準スリップ度Sref3Bを通常の値に設定する。一方、S107(基準補正ステップ)において、基準補正部66は、左前輪基準スリップ度Sref3Bを通常の値よりも設定量sだけ小さい値に設定する。基準補正部66は、その設定量sを、姿勢情報取得部62で取得される姿勢情報に応じて変化させる。
(左前輪アンチロックブレーキ動作)
制御装置60は、左前輪アンチロックブレーキ動作を実行するために、図6に示される制御フローの開始端子と終了端子の間の一連のステップ(S201〜S207)を繰り返し実行する。
S201(スリップ度取得ステップ)において、スリップ度取得部61は、左前輪回転速度センサ42の出力に基づいて、左前輪3Bで生じているスリップ度を取得する。制御フローは、その後、S202に進む。
S202(姿勢情報取得ステップ)において、姿勢情報取得部62は、慣性センサ44の出力に基づいて、三輪式モータサイクル100の姿勢情報を取得する。姿勢情報は、例えば、リーン角θ、リーン角変化率dθ/dt等である。制御フローは、その後、S203に進む。
S203(左前輪スリップ度判定ステップ)において、左前輪スリップ度判定部64は、スリップ度取得部61で取得された左前輪3Bのスリップ度を左前輪基準スリップ度Sref3Bと比較して、左前輪3Bに過度のスリップが生じているか否かを判定する。制御フローは、Yesである場合には、S204に進み、Noである場合には、S206に進む。
S204(ブレーキ力制御実行ステップ)において、ブレーキ力制御実行部67は、左前輪アンチロックブレーキ動作を実行して、左前輪3Bで生じるブレーキ力を減少させる。制御フローは、その後、S205に進む。
S205(基準補正ステップ)において、基準補正部66は、直前の右前輪スリップ度判定部63の判定において、右前輪3Aに過度のスリップが生じていると判定されたか否かを判定する。Yesである場合には、S206に進み、Noである場合には、S207に進む。
S206(基準補正ステップ)において、基準補正部66は、右前輪基準スリップ度Sref3Aを通常の値に設定する。一方、S207(基準補正ステップ)において、基準補正部66は、右前輪基準スリップ度Sref3Aを通常の値よりも設定量sだけ小さい値に設定する。基準補正部66は、その設定量sを、姿勢情報取得部62で取得される姿勢情報に応じて変化させる。なお、S207における設定量sは、S107における設定量sと同じ量であってもよく、また、異なる量であってもよい。
(中央後輪アンチロックブレーキ動作)
制御装置60は、中央後輪アンチロックブレーキ動作を実行するために、図7に示される制御フローの開始端子と終了端子の間の一連のステップ(S301〜S303)を繰り返し実行する。
S301(スリップ度取得ステップ)において、スリップ度取得部61は、中央後輪回転速度センサ43の出力に基づいて、中央後輪4で生じているスリップ度を取得する。制御フローは、その後、S302に進む。
S302(中央後輪スリップ度判定ステップ)において、中央後輪スリップ度判定部65は、スリップ度取得部61で取得された中央後輪4のスリップ度を中央後輪基準スリップ度Srefと比較して、中央後輪4に過度のスリップが生じているか否かを判定する。制御フローは、Yesである場合には、S303に進み、Noである場合には、終了端子に進む。
S303(ブレーキ力制御実行ステップ)において、ブレーキ力制御実行部67は、中央後輪アンチロックブレーキ動作を実行して、中央後輪4で生じるブレーキ力を減少させる。
<ブレーキシステムの効果>
実施の形態に係るブレーキシステムの効果について説明する。
ブレーキシステム10では、基準補正部66が、右前輪スリップ度判定部63で右前輪3Aに過度のスリップが生じていると判定され、且つ、左前輪スリップ度判定部64で左前輪3Bに過度のスリップが生じていないと判定された場合に、左前輪基準スリップ度Sref3Bを設定量sだけ小さく補正し、左前輪スリップ度判定部64で左前輪3Bに過度のスリップが生じていると判定され、且つ、右前輪スリップ度判定部63で右前輪3Aに過度のスリップが生じていないと判定された場合に、右前輪基準スリップ度Sref3Aを設定量sだけ小さく補正する。そのため、右前輪3A及び左前輪3Bのうちの一方のみでのアンチロックブレーキ動作が実行される際に、右前輪3A及び左前輪3Bのうちの他方でのアンチロックブレーキ動作が実行されやすくなって、右前輪3Aに生じるブレーキ力と、左前輪3Bに生じるブレーキ力と、の間に大きな差異が生じて、三輪式モータサイクル100の車体挙動が不安定となることが抑制される。
好ましくは、ブレーキシステム10では、姿勢情報取得部62が、三輪式モータサイクル100の旋回走行時に、三輪式モータサイクル100の姿勢情報を取得し、基準補正部66が、姿勢情報取得部62で取得された姿勢情報に応じて設定量sを変化させる。そのように構成されることで、三輪式モータサイクル100の車体挙動が不安定になりやすい旋回走行時と、三輪式モータサイクル100の車体挙動が不安定になりにくい直進走行時と、で、安定化の度合いを切り替えることが可能となって、車輪のロックの抑制と制動距離の短縮の両立を促進することが可能となる。
特に、姿勢情報取得部62が、姿勢情報として三輪式モータサイクル100のリーン角θを取得し、基準補正部66が、リーン角θが大きい程、設定量sを大きくするとよい。また、姿勢情報取得部62が、姿勢情報として三輪式モータサイクル100のリーン角変化率dθ/dtを取得し、基準補正部66が、リーン角変化率dθ/dtが大きい程、設定量sを大きくするとよい。いずれの場合であっても、車体挙動が不安定になりやすい走行状態での車体挙動を安定化することと、車体挙動が不安定になりにくい走行状態での制動距離を短縮化することと、が両立可能となる。
以上、実施の形態について説明したが、本発明は実施の形態の説明に限定されない。例えば、実施の形態の一部のみが実施されてもよく、また、各ステップの順序が入れ替えられてもよい。
1 胴体、2 ハンドル、3A 右前輪、3Aa ロータ、3B 左前輪、3Ba ロータ、4 中央後輪、4a ロータ、10 ブレーキシステム、11 フロントブレーキ操作部、12 前輪制動機構、13 リアブレーキ操作部、14 後輪制動機構、21 マスタシリンダ、22 リザーバ、23 ブレーキキャリパ、24 ホイールシリンダ、25 主流路、26 副流路、31 込め弁、32 弛め弁、33 アキュムレータ、34 ポンプ、41 右前輪回転速度センサ、42 左前輪回転速度センサ、43 中央後輪回転速度センサ、44 慣性センサ、50 液圧制御ユニット、51 基体、60 制御装置、61 スリップ度取得部、62 姿勢情報取得部、63 右前輪スリップ度判定部、64 左前輪スリップ度判定部、65 中央後輪スリップ度判定部、66 基準補正部、67 ブレーキ力制御実行部、100 三輪式モータサイクル、P 鉛直軸、A 車軸、θ リーン角。

Claims (7)

  1. 右前輪(3A)、左前輪(3B)、及び中央後輪(4)を有する三輪式モータサイクル(100)のブレーキシステム(10)に生じさせるブレーキ力を制御する制御装置(60)であって、
    前記三輪式モータサイクル(100)の減速時に、少なくとも前記右前輪(3A)及び前記左前輪(3B)のそれぞれのスリップ度を取得するスリップ度取得部(61)と、
    前記スリップ度取得部(61)で取得された前記右前輪(3A)の前記スリップ度を右前輪基準スリップ度(Sref3A)と比較して、該右前輪(3A)に過度のスリップが生じているか否かを判定する右前輪スリップ度判定部(63)と、
    前記スリップ度取得部(61)で取得された前記左前輪(3B)の前記スリップ度を左前輪基準スリップ度(Sref3B)と比較して、該左前輪(3B)に過度のスリップが生じているか否かを判定する左前輪スリップ度判定部(64)と、
    前記右前輪スリップ度判定部(63)で前記右前輪(3A)に過度のスリップが生じていると判定された場合に、該右前輪(3A)に生じるブレーキ力を減少させる右前輪アンチロックブレーキ動作を前記ブレーキシステム(10)に実行させ、前記左前輪スリップ度判定部(64)で前記左前輪(3B)に過度のスリップが生じていると判定された場合に、該左前輪(3B)に生じるブレーキ力を減少させる左前輪アンチロックブレーキ動作を前記ブレーキシステム(10)に実行させるブレーキ力制御実行部(67)と、を備え、
    更に、前記スリップ度取得部(61)で取得された前記右前輪(3A)の前記スリップ度と比較される前記右前輪基準スリップ度(Sref3A)と、前記スリップ度取得部(61)で取得された前記左前輪(3B)の前記スリップ度と比較される前記左前輪基準スリップ度(Sref3B)と、を補正する基準補正部(66)を備えており、
    前記基準補正部(66)は、前記右前輪スリップ度判定部(63)で前記右前輪(3A)に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、前記左前輪スリップ度判定部(64)で前記左前輪(3B)に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、前記左前輪基準スリップ度(Sref3B)を設定量(s)だけ小さく補正し、前記左前輪スリップ度判定部(64)で前記左前輪(3B)に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、前記右前輪スリップ度判定部(63)で前記右前輪(3A)に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、前記右前輪基準スリップ度(Sref3A)を設定量(s)だけ小さく補正する、
    制御装置。
  2. 更に、前記三輪式モータサイクル(100)の旋回走行時に、該三輪式モータサイクル(100)の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部(62)を備えており、
    前記基準補正部(66)は、前記姿勢情報取得部(62)で取得された前記姿勢情報に応じて、前記設定量(s)を変化させる、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記姿勢情報取得部(62)は、前記姿勢情報として前記三輪式モータサイクル(100)のリーン角(θ)を取得する、
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記基準補正部(66)は、前記リーン角(θ)が大きい程、前記設定量(s)を大きくする、
    請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記姿勢情報取得部(62)は、前記姿勢情報として前記三輪式モータサイクル(100)のリーン角変化率(dθ/dt)を取得する、
    請求項2〜4の何れか一項に記載の制御装置。
  6. 前記基準補正部(66)は、前記リーン角変化率(dθ/dt)が大きい程、前記設定量(s)を大きくする、
    請求項5に記載の制御装置。
  7. 右前輪(3A)、左前輪(3B)、及び中央後輪(4)を有する三輪式モータサイクル(100)のブレーキシステム(10)に生じさせるブレーキ力を制御する制御方法であって、
    前記三輪式モータサイクル(100)の減速時に、少なくとも前記右前輪(3A)及び前記左前輪(3B)のそれぞれのスリップ度を取得するスリップ度取得ステップ(S101、S201)と、
    前記スリップ度取得ステップ(S101)で取得された前記右前輪(3A)の前記スリップ度を右前輪基準スリップ度(Sref3A)と比較して、該右前輪(3A)に過度のスリップが生じているか否かを判定する右前輪スリップ度判定ステップ(S103)と、
    前記スリップ度取得ステップ(S201)で取得された前記左前輪(3B)の前記スリップ度を左前輪基準スリップ度(Sref3B)と比較して、該左前輪(3B)に過度のスリップが生じているか否かを判定する左前輪スリップ度判定ステップ(S203)と、
    前記右前輪スリップ度判定ステップ(S103)で前記右前輪(3A)に過度のスリップが生じていると判定された場合に、該右前輪(3A)に生じるブレーキ力を減少させる右前輪アンチロックブレーキ動作を前記ブレーキシステム(10)に実行させ、前記左前輪スリップ度判定ステップ(S203)で前記左前輪(3B)に過度のスリップが生じていると判定された場合に、該左前輪(3B)に生じるブレーキ力を減少させる左前輪アンチロックブレーキ動作を前記ブレーキシステム(10)に実行させるブレーキ力制御実行ステップ(S104、S204)と、を備え、
    更に、前記スリップ度取得ステップ(S101)で取得された前記右前輪(3A)の前記スリップ度と比較される前記右前輪基準スリップ度(Sref3A)と、前記スリップ度取得ステップ(S201)で取得された前記左前輪(3B)の前記スリップ度と比較される前記左前輪基準スリップ度(Sref3B)と、を補正する基準補正ステップ(S105〜S107、S205〜S207)を備えており、
    前記基準補正ステップ(S105〜S107、S205〜S207)では、前記右前輪スリップ度判定ステップ(S103)で前記右前輪(3A)に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、前記左前輪スリップ度判定ステップ(S203)で前記左前輪(3B)に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、前記左前輪基準スリップ度(Sref3B)が設定量(s)だけ小さく補正され、前記左前輪スリップ度判定ステップ(S203)で前記左前輪(3B)に過度のスリップが生じていると判定され、且つ、前記右前輪スリップ度判定ステップ(S103)で前記右前輪(3A)に過度のスリップが生じていないと判定された場合に、前記右前輪基準スリップ度(Sref3A)が設定量(s)だけ小さく補正される、
    制御方法。
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