JP2019056232A - 地下構造物の構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の逆打ち工法に比べて、さらに短工期で地下構造物を構築できる、地下構造物の構築方法を提供すること。【解決手段】地下構造物の構築方法は、複数階を有する地下躯体2の構築方法であって、山留め壁30で囲まれた地盤4を掘削するステップS11と、掘削底面35上に一部の地下外周壁20aを含む1階床躯体21を先行構築躯体40として構築し、先行構築躯体40を山留め壁30に接合するステップS12と、先行構築躯体40の上側の躯体を構築するとともに、掘削底面35から下方に向かって2階分の深さを掘削するステップS13、S13aと、ステップS12、S13、S13aを繰り返すステップS14、S15、S15a、S15b、S16、S17、17a、17bと、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、地下階を有する地下構造物を構築する際に、所定階の床躯体を先行して構築し、当該先行して構築した床躯体の上方で行う地下躯体工事と、当該先行して構築した床躯体の下方で行う掘削工事と、を同時に並行して行う逆打ち工法による、地下構造物の構築方法に関する。
従来より、地下躯体を有する構造物の施工手順としては、工期短縮や山留め架構の安全性の確保を目的として、順打ち工法に代えて、逆打ち工法を採用する場合がある(特許文献1〜3参照)。
逆打ち工法では、まず、掘削外周部に沿って山留壁を構築する。次に、本設杭を打設し、このとき、本設杭に構真柱を打ち込む。次に、例えば1階の床および梁を先行床として構築し、この先行床を構真柱に支持させる。次に、先行床の下方を掘削しながら地下躯体を上階から下階に向かって構築するとともに、先行床の上側の躯体を下階から上階に向かって構築する。地下躯体の施工では、地下を掘削して、地下各階毎に床および梁を構築する作業を繰り返す。
このように、逆打ち工法によれば、先行床を挟んで上下で同時に工事を行うので、短工期で建物を構築できる。また、各階の床が山留め壁の切梁としての役割を果たすので、工事の安全性を確保できる。
特許文献1〜3の逆打ち工法によれば、地下階の各階の床スラブを構築しながら、地下最下階まで掘削工事と地下躯体工事とを交互に繰り返し行うため、順打ち工法よりも工期を短縮できるが、さらに工期を短縮することが要請されている。
特開2002−61213号公報 特開昭63−277341号公報 特許5171902号公報
本発明は、地下階の各階毎に床躯体を構築しながら地下最下階まで掘削工事と地下躯体工事とを繰り返し行う従来の逆打ち工法に比べて、さらに短工期で地下構造物を構築できる、地下構造物の構築方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、建物の地下躯体の構築方法として、地下階の各階毎に床躯体を構築しながら地下最下階まで掘削工事と地下躯体工事とを繰り返し行うのではなく、少なくとも1階置きに床躯体を構築しながら、地下最下階まで掘削工事と地下躯体工事とを繰り返し行うことで、短工期で地下躯体を構築できる点に着眼して、本発明に至った。
第1の発明の地下構造物の構築方法は、複数階を有する地下構造物(例えば、後述の地下躯体2)の構築方法であって、山留め壁(例えば、後述の山留め壁30)で囲まれた地盤(例えば、後述の地盤4)を掘削する第1工程(例えば、後述のステップS3、S11)と、掘削底面上に、所定階の床躯体(例えば、後述の1階床躯体21)および当該床躯体に連続する一部の地下外周壁(例えば、後述の地下外周壁20a)を先行構築躯体(例えば、後述の先行構築躯体40)として構築し、当該先行構築躯体を前記山留め壁に接合する第2工程(ステップS4、S12)と、前記先行構築躯体の上側の躯体を構築するとともに、前記掘削底面から下方に向かって複数階分の深さを掘削する第3工程(ステップS5、S13、S13a)と、前記第2工程および前記第3工程を繰り返す第4工程(例えば、後述のステップS6、S14、S15、S15a、S15b、S16、S17、17a、17b)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、躯体工事と掘削工事とを並行して同時に行う逆打ち工法において、掘削底面上に先行構築躯体を構築し、この先行構築躯体を山留め壁と接合することで、山留め支保工(切梁)を架設することなく、地下構造物を構築できる。また、地下躯体を構築する際、地下階を構成する各階毎に掘削するのではなく、地下複数階分を一度に掘削する。よって、地下各階毎に掘削する場合に比べて、掘削回数を削減でき、短工期で地下躯体を構築できる。
第2の発明の地下構造物の構築方法においては、前記第2工程では、前記先行構築躯体として、前記地下構造物の少なくとも1階置きの床躯体(例えば、後述の地下2階床躯体17、地下4階床躯体13)を構築することを特徴とする。
この発明によれば、従来の逆打ち工法のように、地下構造物の各階毎に床躯体を先行させて構築するのではなく、複数階毎つまり少なくとも1階置きに床躯体を先行して構築し、この床躯体を挟んで地下掘削工事と地下躯体工事とを同時に並行して実施することで、従来の逆打ち工法よりも短工期で地下構造物を構築できる。
第3の発明の地下構造物の構築方法においては、前記第3工程では、前記先行構築躯体の上面に、型枠材の上方からコンクリートを打設する順打ち工法により第1地下躯体(例えば、後述の地下2階立上がり躯体18、地下1階床躯体19、地下4階立上がり躯体14、地下3階床躯体15)を構築し、その後、当該第1地下躯体の上部に、型枠材の側面からコンクリートを圧入する圧入工法により第2地下躯体(例えば、後述の地下1階立上がり躯体20の残り、地下3階立上がり躯体16の残り)を構築することを特徴とする。
この発明によれば、先行構築躯体の上側の躯体を構築する際、まず、順打ち工法により第1地下躯体を構築し、その後、第1地下躯体の上部に圧入工法により第2地下躯体を構築する。順打ち工法によれば、圧入工法に比べて、簡易な型枠構造によってコンクリート躯体用の型枠を形成でき、かつ比較的容易にコンクリートを打設できる。また、先行構築躯体の上側の躯体の一部を順打ち工法で構築することで、この先行構築躯体の上側の躯体を短工期かつ低コストで構築できる。
本発明によれば、地下階の各階毎に床躯体を構築しながら、地下最下階まで掘削工事と地下躯体工事とを同時に並行して行う従来の逆打ち工法に比べて、さらに短工期で地下構造物を構築できる。
本発明の一実施形態に係る地下構造物の構築方法により構築される建物の地下階の縦断面図である。 建物の地下躯体の主要な構築手順のフローチャートである。 建物の地下躯体の詳細な構築手順のフローチャートである。 地下躯体の構築手順の説明図(その1:山留め壁および構真柱の構築工程)である。 地下躯体の構築手順の説明図(その2:1次掘削工程)である。 地下躯体の構築手順の説明図(その3:2次掘削工程および地下2階躯体の構築工程)である。 地下躯体の構築手順の説明図(その4:3次掘削工程および地下1、2階躯体の構築工程)である。 地下躯体の構築手順の説明図(その5:地下4階躯体の構築工程)である。 地下躯体の構築手順の説明図(その6:4次掘削工程および地下3、4階躯体の構築工程)である。 地下躯体の構築手順の説明図(その7:地下最下階の構築工程)である。
本発明は、複数階を有する地下構造物の構築方法として、一部の階(例えば地下1階および地下3階)の床躯体の構築工程を飛ばして、1階置き(例えば地下2階および地下4階)の床躯体を構築しながら、地下最下階まで掘削工事と地下躯体工事とを同時に並行して実施することで、従来の逆打ち工法よりも短工期を可能とするものである。
本発明の実施形態では、先行構築躯体によって山留め壁を支持することで、山留め壁に山留め支保工(切梁)を架設することなく、各掘削工程で掘削する掘削空間を支持する。
本発明の特徴は、各掘削工程における掘削深さと、各掘削工程における掘削空間を囲む山留め壁の支持方法と、の関係にある。各掘削工程では、山留め支保工としての先行構築躯体から下方に向かって、山留め壁の傾斜量を所定値以下に抑えることができる範囲内で、できる限り深く掘削する。その結果、各掘削工程での掘削深さが地下各階の階高を上回ることになり、これにより、床付面に至るまでの掘削工程数を削減して、短工期を実現できる。
また、各掘削空間に構築する先行構築躯体と山留め壁を接合することで、先行構築躯体が山留め支保工として機能し、仮設用の山留め支保工を設置する必要がない。よって、施工工程数を削減でき、地下構造物を短工期で構築できる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る地下構造物の構築方法により構築される建物1の地下階の縦断面図である。
建物1は、地下に構築された地下躯体2と、この地下躯体2の上に構築された地上躯体3と、を備える。
地下躯体2は、地下5階(5層)までの鉄筋コンクリート構造である。地下躯体2は、杭10、基礎躯体(耐圧版、基礎梁、地下5階床)11、地下5階立上がり躯体(地下5階柱および外周壁)12、地下4階床躯体(地下4階梁および床)13、地下4階立上がり躯体(地下4階柱および外周壁)14、地下3階床躯体(地下3階梁および床)15、地下3階立上がり躯体(地下3階柱および外周壁)16、地下2階床躯体(地下2階梁および床)17、地下2階立上がり躯体(地下2階柱および外周壁)18、地下1階床躯体(地下1階梁および床)19、地下1階立上がり躯体(地下1階柱および外周壁)20、1階床躯体(1階梁および床)21を備える。
この建物1の地下躯体を逆打ち工法で構築する手順について、図2および図3のフローチャートを参照しながら説明する。図2は、地下躯体の主要な構築手順であり、図3は、地下躯体の詳細な構築手順である。
地下躯体の主要な構築手順は、山留め壁で囲まれた地盤を掘削する第1工程(後述のステップS3、S11)と、掘削底面上に所定階の床躯体およびこの床躯体に連続する一部の地下外周壁からなる先行構築躯体を構築し、この先行構築躯体を山留め壁に接合する第2工程(ステップS4、S12)と、先行構築躯体の上側の躯体を構築するとともに、掘削底面から下方に複数階分の深さを掘削する第3工程(ステップS5、S13、S13a)と、第2工程および第3工程を繰り返す第4工程(ステップS6、S14、S15、S15a、S15b、S16、S17、17a、17b)と、を含んで構成される。
まず、ステップS1では、図4に示すように、地盤4の地下躯体を囲む位置に山留め壁30を構築する。この山留め壁は、SMW連続壁であり、このSMW連続壁に、H形鋼を芯材31として打ち込む。
ステップS2では、図4に示すように、杭10を構築して、この杭10に所定深さまで構真柱32を打ち込む。
ステップS3では、山留め壁30で囲まれた地盤4を掘削底面まで掘削する(図5参照)。
ステップS4では、掘削底面上に先行構築躯体を構築して、山留め壁30に接合する(図5参照)。
ステップS5では、構築した先行構築躯体の上方で躯体を構築するとともに、構築した先行構築躯体の下方では、掘削底面まで掘削する(図6参照)。
ステップS6では、地盤を掘削底面が床付面であるか否かを判定する。この判定がYesである場合には、ステップS7に移り、Noである場合には、ステップS4に戻る。
ステップS7では、床付面上に基礎躯体を構築する。
次に、地下躯体2を構築する詳細な手順について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
地下躯体2を構築する手順では、1次掘削、2次掘削、3次掘削、4次掘削と行うが、2次における掘削底面36、3次掘削における掘削底面37、4次掘削における掘削底面(床付面)34は、以下のようにして予め決定される。
2次掘削における掘削底面36は、以下の2条件を満たすように決定される。
第1に、地下2階床躯体17を容易に構築可能なことである。地下2階床躯体17を容易に構築可能とは、地下2階床躯体17のコンクリート型枠材を作業員が高所足場を使用することなく建て込むことができ、かつ、型枠内にコンクリートを比較的容易に打設可能なことである。具体的には、掘削底面36の高さ位置は、地下2階床躯体17と地下3階床躯体15との間であり、地下2階床躯体17上面から下方に2m以内とすることが望ましい。
第2に、山留め壁30の傾斜量を所定値以下に抑えることである。山留め壁の傾斜量は、この山留め壁を支持する上下の支保工間の距離が長くなると大きくなる。よって、2次掘削の掘削底面36の1階床躯体21上面からの深さaを、山留め壁30の傾斜量が所定値以下になるように設定する(図6参照)。
3次掘削における掘削底面37は、2次掘削における掘削底面36と同様に、以下の2条件を満たすように決定される。
第1に、地下4階床躯体13を容易に構築可能なことであり、地下4階床躯体13上面から下方に2m以内とすることが望ましい。第2に、山留め壁30の傾斜量を所定値以下に抑えることであり、3次掘削の掘削底面37の地下2階床躯体17上面からの深さbを、山留め壁30の傾斜量が所定値以下になるように設定する(図7参照)。
4次掘削における床付面34は、2次掘削における掘削底面36と同様に、以下の2条件を満たすように決定される。
第1に、基礎躯体(基礎梁、耐圧版、地下5階床)11を容易に構築可能なことである。第2に、山留め壁30の傾斜量を所定値以下に抑えることであり、4次掘削の床付面34の地下4階床躯体13上面からの深さcを、山留め壁30の傾斜量が所定値以下になるように設定する(図9参照)。
以上より、実際には、2次掘削の掘削深さaを約14.8m、3次掘削の掘削深さbを約10.0m、4次掘削の掘削深さcを約9.6mとした。
ステップS11では、図5に示すように、山留め壁30で囲まれた地盤4を、1階床躯体21を構築できる深さである掘削底面35まで掘削する(1次掘削)。
ステップS12では、図5に示すように、掘削底面35上に1階床躯体(1階梁および床)21を構築し、この1階床躯体21の梁の下面に構真柱32の上端を連結する。このとき、1階床躯体21に加えて、一部の地下外周壁20aを含む地下1階立上がり躯体20の上部を構築する。これら1階床躯体21および地下1階立上がり躯体20の上部を、第1先行構築躯体40とする。
また、山留め壁30の芯材31の内壁面にスタッドボルト33を打設して、山留め壁30と地下外周壁20aとの食い付きを確保し、スタッドボルト33を介して山留め壁30と地下外周壁20aとを接合する。これにより、1階床躯体21は、山留め壁30および構真柱32に支持される。ステップS13以降、第1先行構築躯体40を挟んで上下で同時に工事を行う。
ステップS13では、図6に示すように、山留め壁30で囲まれた地盤4を、地下2階床躯体17を構築できる掘削底面36まで掘削する(2次掘削)。図6に示すaは、1次掘削底を含む2次掘削終了時の掘削深さである。
ステップS13aでは、第1先行構築躯体40の上方に地上躯体3を構築する。
ステップS14では、図6に示すように、掘削底面36上に地下2階床躯体(地下2階の梁および床)17を構築し、この地下2階床躯体17に構真柱32を接合する。
このとき、地下2階床躯体17に加えて、一部の地下外周壁16aを含む地下3階立上がり躯体16の上部を構築して、第2先行構築躯体41とする。また、山留め壁30の芯材31の内壁面にスタッドボルト33を打設して、山留め壁30と地下外周壁16aとを接合する。これにより、地下2階床躯体17は、山留め壁30および構真柱32に支持される。ステップS15以降、第2先行構築躯体41を挟んで上下で同時に工事を行う。
ステップS15では、図7に示すように、山留め壁30で囲まれた地盤4を、地下4階床躯体13を構築できる掘削底面37まで掘削する(3次掘削)。図7に示すbは、3次掘削終了時の掘削深さである。
ステップS15aでは、図7に示すように、型枠材の上方からコンクリートを打設する順打ち工法により、地下2階立上がり躯体(地下2階柱および外周壁)18および地下1階床躯体(地下1階梁および床)19を構築する。
ステップS15bでは、図8に示すように、型枠材の側面からコンクリートを圧入する圧入工法により、地下1階立上がり躯体(地下1階柱および外周壁)20の残り(図8中斜線で示す部分)を構築する。
ステップS16では、図8に示すように、掘削底面37上に地下4階床躯体(地下4階梁および床)13を構築し、この地下4階床躯体13に構真柱32を接合する。
このとき、地下4階床躯体13に加えて、一部の地下外周壁12aを含む地下5階立上がり躯体12の上部を構築して、第3先行構築躯体42とする。また、山留め壁30の芯材31の内壁面にスタッドボルト33を打設して、山留め壁30と地下外周壁12aとを接合する。これにより、地下4階床躯体13は、山留め壁30および構真柱32に支持される。ステップS17以降、第3先行構築躯体42を挟んで上下で同時に工事を行う。
ステップS17では、図9に示すように、山留め壁30で囲まれた地盤4を床付面34まで掘削する(4次掘削)。このステップS17の4次掘削では、一度に複数階分の深さを掘削するのではなく、地下最下階分の深さを掘削する。図9に示すcは、4次掘削終了時の掘削深さである。
ステップS17aでは、図9に示すように、型枠材の上方からコンクリートを打設する順打ち工法により、地下4階立上がり躯体(地下4階柱および外周壁)14および地下3階床躯体(地下3階梁および床)15を構築する。
ステップS17bでは、図10に示すように、型枠材の側面からコンクリートを圧入する圧入工法により、地下3階立上がり躯体(地下3階柱および外周壁)16の残り(図10中斜線で示す部分)を構築する。
ステップS18では、図10に示すように、床付面34上に基礎躯体(基礎梁、耐圧版、地下5階床)11を構築する。
ステップS19では、圧入工法により、地下5階立上がり躯体(地下5階柱および外周壁)12の残りを構築する。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)躯体工事と掘削工事とを並行して同時に行う逆打ち工法において、掘削底面上に先行構築躯体40、41、42として、1階床躯体21、地下2階床躯体17および地下4階床躯体13を構築し、先行構築躯体40、41、42を山留め壁30の芯材31に接合することで、山留め支保工(切梁)を架設することなく、地下躯体2を構築できる。
また、従来の逆打ち工法のように、地下構造物の各階の床躯体を先行して構築するのではなく、1階置きの地下2階床躯体17および地下4階床躯体13を先行して構築することで、従来の逆打ち工法よりも短工期で地下構造物を構築できる。
(2)先行構築躯体41の上側の躯体を構築する際、順打ち工法により地下2階立上がり躯体18および地下1階床躯体19を構築し、その後、地下1階床躯体19の上に圧入工法により地下1階立上がり躯体20の残りを構築する。
また、先行構築躯体42の上側の躯体を構築する際、順打ち工法により地下4階立上がり躯体14および地下3階床躯体15を構築し、その後、地下3階床躯体15の上に圧入工法により地下3階立上がり躯体16の残りを構築する。
順打ち工法によれば、圧入工法に比べて、簡易な型枠構造を採用できるうえに、コンクリートの打設が容易になる。よって、先行構築躯体41、42の上側の躯体の一部を順打ち工法で構築することで、先行構築躯体41、42の上側の躯体を短工期かつ低コストで構築できる。
(3)地下2階床躯体17を先行して構築する際、この地下2階床躯体17に取り付く地下外周壁16aを、スタッドボルト33を介して、山留め壁30に接合した。よって、地下2階床躯体17を山留め壁30で確実に支持できる。
また、地下4階床躯体13を先行して構築する際、この地下4階床躯体13に取り付く地下外周壁12aを、スタッドボルト33を介して、山留め壁30に接合した。よって、地下4階床躯体13を山留め壁30で確実に支持できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施形態においては、図6〜図9に示すように、地下階の床躯体を1階置きに構築したが、これに限らず、地下階の床躯体を2階置きや3階置きに構築してもよい。このようにすれば、一度に複数階分の深さを掘削でき、本実施形態と同様に、地下構造物を短工期で構築できる。
また、上記実施形態では、山留め壁30の芯材31にスタッドボルト33を打設し、このスタッドボルト33を介して山留め壁30と地下外周壁12a、16a、20aとを接合したが、これに限らない。例えば、山留め壁と地下外周梁とをスタッドボルトで接合してもよいし、山留め壁の芯材と地下外周梁の鉄骨材との間をブラケットやボルトで接合してもよい。
1…建物 2…地下躯体(地下構造物) 3…地上躯体 4…地盤
10…杭 11…基礎躯体 12…地下5階立上がり躯体 12a…地下外周壁
13…地下4階床躯体 14…地下4階立上がり躯体
15…地下3階床躯体 16…地下3階立上がり躯体 16a…地下外周壁
17…地下2階床躯体 18…地下2階立上がり躯体
19…地下1階床躯体 20…地下1階立上がり躯体 20a…地下外周壁
21…1階床躯体
30…山留め壁 31…芯材 32…構真柱 33…スタッドボルト 34…床付面
35、36、37…掘削底面 a、b、c…2次〜4次掘削における掘削深さ
40、41、42…先行構築躯体

Claims (3)

  1. 複数階を有する地下構造物の構築方法であって、
    山留め壁で囲まれた地盤を掘削する第1工程と、
    掘削底面上に、所定階の床躯体および当該床躯体に連続する一部の地下外周壁を先行構築躯体として構築し、当該先行構築躯体を前記山留め壁に接合する第2工程と、
    前記先行構築躯体の上側の躯体を構築するとともに、前記掘削底面から下方に向かって複数階分の深さを掘削する第3工程と、
    前記第2工程および前記第3工程を繰り返す第4工程と、を備えることを特徴とする地下構造物の構築方法。
  2. 前記第2工程では、前記先行構築躯体として、前記地下構造物の少なくとも1階置きの床躯体を構築することを特徴とする請求項1に記載の地下構造物の構築方法。
  3. 前記第3工程では、前記先行構築躯体の上に、型枠材の上方からコンクリートを打設する順打ち工法により第1地下躯体を構築し、その後、当該第1地下躯体の上に、型枠材の側面からコンクリートを圧入する圧入工法により第2地下躯体を構築することを特徴とする請求項1または2に記載の地下構造物の構築方法。
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