JP2019056095A - 睫毛エクステンション用接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホルムアルデヒドを発生しないこと、及び紫外線による眼球へのダメージを皆無にするか、或いはできるだけ低減させた睫毛エクステンション用接着剤の提供。【解決手段】ホルムアルデヒドを含有しない重合性単量体、及び可視光域光重合開始剤及び/又は長波長紫外線域光重合開始剤を含み、315〜830nmの長波長紫外線域から、可視光域の範囲で硬化する睫毛エクステンション用接着剤。【選択図】なし

Description

本発明は、睫毛エクステンション用接着剤に関する。詳しくは、ヒトに対する危険有害性を極度に低減し、長波長紫外線域から可視光域内で、極短時間で硬化する睫毛エクステンション用接着剤に関する。
女性の美容法の一つとして、近年、睫毛エクステンション(業界等では「睫毛エクステ」と略称されることがある)が若い女性の間で流行している。睫毛エクステンションは、シルク或いは合成樹脂(主として、ポリエスエル、ナイロン)製の人工の睫毛を、専用の接着剤(グルー)で、自家の上睫毛の先端に一本一本接着して、睫毛を長くハッキリと見せる美容法である。([日本化粧品技術者会編、「化粧品事典」、平成15年12月15日、丸善株式会社発行から一部引用])。
睫毛エクステンションは、集中と熟度を必要とする煩雑な作業である。睫毛エクステンションは、平均で12mmの短い睫毛の、しかも100〜200本もある先端に、人工睫毛を接着するという、まさに息の詰まるような作業である。睫毛エクステンションは、作業者には、極度の集中、緊張、及び負担を強いるものである。従来、睫毛エクステンションに係わる作業負担を軽減すべく、いくつかの提案がなされた。その主流は、接着剤の改良である。即ち、接着剤を改良することによって、接着剤の硬化速度を速め、睫毛エクステンションに係わる作業負担を軽減しようとするものである。尚、美容業界或いは専業メーカ等では、睫毛エクステンションに使用する接着剤を「グルー(glue)」と呼称しているが、本願に係わる明細書、特許請求の範囲、及び要約書では、睫毛エクステンション用接着剤を、敢えて「接着剤」と呼称する場合がある。
睫毛エクステンションは、眼球の10〜20mm以内の至近距離で作業するものである。従って、睫毛エクステンション用接着剤に第一義的に要求される物性は、ヒト、特に眼球に対する危険有害性が無いこと、第二に要求される物性は、秒単位で、ほぼ瞬間的に硬化することである。従来の睫毛エクステンション用接着剤には、作業性が特段に優れており、5〜30秒の硬化時間(セットタイム)で固着するという優れた物性に着眼して、主として、α-シアノアクリレート[CH2=C(CN)CO2R]が多用されている。然しながら、α-シアノアクリレート[CH2=C(CN)CO2R]には、下記に例示する欠点がある。
イ.α-シアノアクリレートは、シアン酸エステルとホルムアルデヒドを有機溶媒中で重合し、さらにこれを熱分解してアルキルα-シアノアクリレート単量体を得る。これが主成分で、これに可塑剤、増粘剤、さらに重合抑制剤及び安定剤として微量のハイドロキノン及び二酸化硫黄が配合される。即ち、α-シアノアクリレートには、製造過程で使用するホルムアルデヒドが不可避的に含まれており、これをゼロにすることは、現状では不可能である。従って、α-シアノアクリレートの加熱或いは分解により可逆的に反応が進行して、微量のホルムアルデヒドが揮発する場合がある。ホルムアルデヒドの急性毒性は、[ラット:経口、LD50=92500μg/Kg]、[ラット:経気道、LC50=54mg/m3/4時間]、[マウス:経口、LD50=26mg/Kg]、[ヒト:経口、LDLo=50mg/Kg]、[ヒト:経気道、TCLo=2mg/m3/8時間]である。この揮発量は、建材等では許容量であっても、眼球の極近傍で使用する場合は、リスクが大きすぎる。
ロ.メチル(エチル)シアノアクリレート系接着剤は、分子量が小さく、モノマーとしての蒸発量が多い。しかも蒸発した成分が、眼中または皮膚表面で硬化するため,眼を刺激し、強い痛みや眼の充血を、起こす。また人体に有害なホルムアルデヒドも同時に蒸発するため、非常に危険性が大きい。
ハ.蒸発量を減少するためシアノアクリレートのアルキル基をプロピル基、ブチル基、メトキシ基 エトキシ基などに変化する場合もあるが、硬化速度の減少や、接着強度の低下を招き、単独での使用が難しいため、メチル(エチル)シアノアクリレートと混合して使用するのが一般的である。
ニ.接着材は空気中において数秒で自然硬化するため、硬化前に数秒の短時間で接着作業を完了することが必要である。しかも接着剤の硬化時間は接着剤の種類、気温、湿度によって変化するため、接着のための作業時間が変化する。上記理由により、作業者にかなりの熟練度が必要である。
従って、睫毛エクステンション用接着剤の主要成分(重合性単量体)としては、ホルムアルデヒドを含有していないことが必須の要件である。また、施術の作業時間の制限が無いことが望ましい。睫毛エクステンションの施術は、眼球のごく近傍で行なうので、瞬間接着剤と同じ程度の時間、即ち、30〜120秒程度の短時間で、硬化させる硬化法が望ましい。この点から、光硬化法が理想的である。
従来、付け睫毛用接着剤としては幾つか改良案が提案されている。然しながら、睫毛エクステンション用接着剤は、依然として、瞬間接着剤が主流であって、前述したリスクを回避することはできない。
前述したように、従来の睫毛エクステンション用接着剤には、改良すべき点がある。本発明者は、睫毛エクステンションの施術が、眼球の極く近傍で、しかも作業の大部分をヒトの手によって行なわれるため極めて高度の集中力と熟度を必要とし、施術者及び被施術者の両方に極度の緊張感と負担を強いる点を考慮して、下記の8点を開発すべき指標として設定した。
1.接着剤の主要成分である重合性単量体の製造過程で、ホルムアルデヒドを使用していないこと。
2.接着剤の不純物として、ホルムアルデヒドを含まないこと。
3.接着剤の硬化法としては、120秒以内で硬化すること。
4.紫外線による眼球等ヒト細胞へのダメージを発生させないこと。
5.第一義的には、可視光域の光重合開始剤を使用すること。但し、何らかの特段の事情、環境等条件によっては、可視光域の光重合開始剤と可視光域に近い紫外線、即ち、長波長紫外線域光重合開始剤を併用することを妨げない。そのことによって、光硬化法の選択の幅が拡大される。
6.自家睫毛と睫毛エクステンションの接着点に異径部分が無く、均一であること。
7.自家睫毛に睫毛エクステンションを接着した時点の未硬化状態で、かつ手又はその他の押圧手段による押圧を必要とせずに数秒間で固定できること。
8.チキソトロピー性を付与すること。
従って、発明が解決しようとする課題は、絶対にホルムアルデヒドを発生しないこと、及び紫外線による眼球へのダメージをできるだけ低減させるか、或いは皆無とすることを特徴とする睫毛エクステンション用接着剤を提供することである。
[可視光波長域及び紫外線波長域の説明]
課題を解決するための手段を記載する前に、可視光線及び紫外線の波長の問題点を整理しておく。
可視光線及び紫外線の波長に関しては、政府機関、JIS、日本皮膚科学会、日本眼科学会、国際照明学会等各種学会、繊維業界、日本化粧品技術者会等各種業界団体、その他各種団体等による独自の定義或いは規定があり、一義的な数値をもって確定することは不可能である。たとえば、JISA5759(建築窓ガラス用フィルム)は、可視光線を「視器官を通して、視感覚を起こすことができる波長380nm〜780nmの放射」と定義している。更に注記として、「一般に可視光線の短波長範囲限界は、380nm〜400nm、長波長限界は、760nm〜780nm」としている。また、紫外線を「日射のうちUVB域(300nm〜315nm)及びUVA域(315nm〜380nm)の放射」と定義している。
また、JISZ8120(光学機器)は、可視光線を「一般に可視放射の波長範囲の短波長限界は、360nm〜400nm、長波長限界は、760nm〜830nmにあると考えてよい」と定義している。これは、可視光線は360nm以上からでも、或いは400nm以上からでも構わないということを意味している。これは、ヒトの見える波長範囲の個体差があることが大きな原因である。即ち、380nmでも見えるヒトと400nm以上でなければ見えないヒトがいると考えられているからである。また、JISZ8120(光学機器)は、紫外線を「単色光成分の波長が可視放射の波長より短く、およそ1nmより長い放射。」と定義している。また、国際照明学会、光学機器業界では、380nm以下を紫外線波長域、可視光線を380nm〜780nmとしている。繊維業界では、280nm〜400nmを紫外線波長域と定めている。他の業界或いは学会等でも、独自に可視光線域、紫外線域を決めており、それぞれ、多少の違いがあるが、いずれも、業界が対象としている物品、或いは機器等に可視光線或いは紫外線が与える影響等相関関係との兼ね合いからの決めごとであり、いずれも間違いでは無い。
本発明では、JISZ8120(光学機器)の規定を採用して、可視光線波長域を、最も広範な、波長360nm〜830nmとする。
ところで、紫外線は、可視光と比較して、エネルギーが大きく、ヒト細胞などの生体組織にダメージを与える場合がある。特に、睫毛エクステンションの施術は、眼球の極近傍で行なわれるので、白内障或いは翼状片等眼球への悪影響が懸念される。生体への影響を考慮した紫外線の分類として、UV-A(波長315〜380nm)、UV-B(波長280〜315nm)及びUV-C(波長200〜280nm)とされている。UV-Aは、オゾン層で吸収されずに地上に到達するが、長期間暴露しない限り、健康へのダメージは小さいとされている。UV-Bは、大部分がオゾン層で吸収されるが、一部は地表に到達し、日焼けや、皮膚癌の原因に成ると言われている。UV−Cは、極めて有害であるが、大気或いはオゾン層で完全に吸収され、地表には到達しない。本発明は、第1義的には、可視光硬化法を採用するが、特別な理由により、或いは緊急避難的に、紫外線硬化法を使用する場合には、波長315〜500nmの範囲の長波長紫外線域を使用することが好ましい。
本発明者は、課題を解決するための手段を策定するに当たって、段落[0007]で説明した開発すべき必須の課題1〜8を、上位のものほど優先的に考慮して、接着剤の諸成分を検討した。即ち、本発明の接着剤の用途が睫毛エクステンション用に限定されているので、120秒以内で硬化させることが絶対条件であること。従って、硬化方法としては、第一義的には、可視光域範囲で硬化させること。また、本発明で紫外線硬化法を使用する場合は、UV-A以上の波長を使用することが好ましい。従って、光重合開始剤としては、第一義的には、可視光の光重合開始剤を使用すること、及び何らかの特段の事情、環境等条件によっては紫外線光域光重合開始剤、好ましくは長波長紫外線光域光重合開始剤を使用することを妨げない。その他、常用されているプラスチック用添加剤を適切に選択して配合し、その添加剤に固有の物性を付加することを妨げない。
かくて、前記課題は、下記の1〜4項のいずれか1項に記載した手段によって解決される。
1.ホルムアルデヒドを含有しない重合性単量体及び可視光域光重合開始剤を含む睫毛エクステンション用接着剤を使用する。
2.前記1項記載の睫毛エクステンション用接着剤に、更に長波長紫外線域光重合開始剤を添加するのが好ましい。
3.前記1又は2項に記載した睫毛エクステンション用接着剤に、希釈剤単量体、重合禁止剤、接着性付与剤、チキソトロピー性付与剤、充填材、重合促進剤、顔料及び有機溶剤からなる群から選択された少なくとも一種の添加剤を所定量配合するのが好ましい。
4.前記3項に記載した睫毛エクステンション用接着剤において、有機溶剤はエチルアルコールであるのが好ましい。
本発明の睫毛エクステンション用接着剤によると、下記に例示する効果が得られる。
1.必須成分である重合性単量体にホルムアルデヒドが含まれていないので、α-シアノアクリレート[CH2=C(CN)CO2R]で代表される瞬間接着剤を使用する従来の睫毛エクステンション用接着剤のように、ホルムアルデヒドの発生によるリスクがゼロになる。
2.瞬間接着剤を使用する従来の睫毛エクステンション用接着剤は、硬化時間が早すぎるので、塗布に時間が長くなると、最初の塗布面が、大気中の温度、湿度によって自然硬化するため、作業時間に制限があった。然しながら、本発明の睫毛エクステンション用接着剤は、硬化波長の光を当てない限り硬化しないので、作業時間に制約はない。しかも、120秒以内の範囲で硬化が可能である。
3.本発明の睫毛エクステンション用接着剤は、可視光域光重合開始剤を使用して硬化させるので、紫外線によるヒト細胞などの生体組織にダメージを与える事が無い。
4.本発明の睫毛エクステンション用接着剤には、例えば、長波長紫外線域でラジカルを発生する光重合開始剤を添加することを妨げない。長波長紫外線域、即ち、315〜500nmは、オゾン層で吸収されずに地上に到達するが、長期間暴露しない限り、健康へのダメージは少ないとされている。本発明の睫毛エクステンション用接着剤の硬化時間は120秒以内の範囲であるので、それほどのダメージは無いと考えられる。無論、本発明の光重合開始剤は、第一義的には可視光域光重合開始剤を使用することであるので、長波長紫外線域光重合開始剤の使用は、何らかの理由がある場合の緊急避難的用法と考えるべきである。可視光域光重合開始剤及び長波長紫外線域光重合開始剤を併用することによって、光硬化法の選択の幅が拡大されるという効果がある。
5.本発明の睫毛エクステンション用接着剤には、希釈剤単量体、重合禁止剤、接着性付与剤、チキソトロピー性付与剤、充填材、重合促進剤、顔料、及び有機溶剤からなる群から選択された少なくとも一種の添加剤を所定量配合して、本発明の睫毛エクステンション用接着剤の本来の物性を改良したり、或いは新たな性質を付与したりすることができる。
次に、本発明の睫毛エクステンション用接着剤の各成分について説明する。
[光硬化型重合性単量体]
本発明の睫毛エクステンション用接着剤の必須成分は、ホルムアルデヒドを含有していない光硬化型重合性単量体である。光硬化型重合性単量体には、アクリレートを主成分とするラジカル重合型と、エポキシ化合物或いはオキセタン化合物を主成分とするカチオン型がある。光硬化型重合性単量体のメリットは、室温でほぼ瞬間的に硬化することであり、特にラジカル重合型は、極短時間で硬化するという長所があり、睫エクステンション用接着剤としては最適である。充填材の配合等で流動性等が改良される。
従って、原料となるモノマーの豊富さ、分子量の調整の容易さ、架橋剤等各種添加剤の添加による物性面の調整の容易さ、硬化速度、低温硬化性、配合設計の選択の幅、価格等を考慮すると、本発明の睫毛エクステンション用接着剤の必須成分としては、(メタ)アクリル系重合単量体が特に好ましい。
[本発明の光重合型(メタ)アクリル系睫毛エクステンション用接着剤の必須成分]
本発明の光硬化型(メタ)アクリル系睫毛エクステンション用接着剤は、(メタ)アクリルオリゴマー、(メタ)アクリルモノマー、及び光重合開始剤を必須成分とし、必要に応じて、重合禁止剤、接着性付与剤、チキソトロピー性付与剤、充填材等が配合されている。以下、必須成分に関して説明する。
1.(メタ)アクリルオリゴマー:
(メタ)アクリルオリゴマーは、接着剤の硬化性、硬化皮膜の機械的特性、接着強度等を左右するもので、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、に大別される。
i)ウレタン(メタ)アクリレート:
ウレタン(メタ)アクリレートは、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール等ポリオールと、トリレンジイソシアネート、キシリデンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等ポリイソシアネートとを反応させ、水酸基を含有するアクリレートモノマーで封緘したものである。原料によって、硬化物の強度、伸び率、柔軟性、ガラス転移点等諸物性が異なるので、原料から選択する必要がある。
ii)ポリエステル(メタ)アクリレート:
ポリエステル(メタ)アクリレートは、ポリオールと多塩基酸との反応生成物であるポリエステルポリオールの(メタ)アクリレート化物である。多塩基酸とポリオールの組み合わせで多種類のポリエステル(メタ)アクリレートを製造することができるので、接着剤の強度、伸び率等物性の調整が可能で、また粘度が低いので作業性が容易である。
iii)エポキシ(メタ)アクリレート:
ポリグリシジルエーテル(エポキシ化合物)と(メタ)アクリル酸の付加反応によって製造され、硬化性に優れている。
2.(メタ)アクリルモノマー:
前記の(メタ)アクリルオリゴマーは高粘度なので、(メタ)アクリルモノマーは、希釈剤単量体として使用されることがある。(メタ)アクリルモノマーは、官能基の数によって、単官能型モノマー、2官能型モノマー及び多官能型モノマーがあり、官能基の数によって、硬化物の物性が異なる。即ち、光硬化性、硬化(重合)は、[単官能型モノマー]→[2官能型モノマー]→[多官能型モノマー]の順に高くなる。逆に、接着性は、[単官能型モノマー]→[2官能型モノマー]→[多官能型モノマー]の順に低くなる。従って、複数のモノマーを組み合わせて、接着剤の用途に応じた物性等を調整するこが望ましい。
[(メタ)アクリル系モノマー]
次に、本発明で使用できる(メタ)アクリル系モノマーを、例示する。
1.単官能基型(メタ)アクリレート
エトキシ化O-フェニルフェノールアクリレート
メトキシポリエチレングリコールアクリレート
フェノキシポリエチレングリコールアクリレート
2−アクリロイルオキシエチルサクシネート
イソステアリルアクリレート
イソボロニル(メタ)アクリレート
ヒドキロキシアルキル(メタ)アクリレート
ジメチルアクリルアミド
アクロイルモルホリン
2.二官能基型(メタ)アクリレート
2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルメタクリレ-ト
ポリエチレングリコールジアクリレート
プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート
エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート
9,9ビス[4−(2アクロイルオキシエトキシ)フェニルフルオレン
プロポキシ化ビスフェノールジアクリレート
トリシクロデカンジメタアクリレート
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
エチレングリコールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレート、
トリエチレングリコールジメタクリレート、
テトラエチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート、
1,4−ブタンジオールジメタクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、
3.三官能基型(メタ)アクリレート
トリメチロールプロパントリメタクリレート、
トリメチロールエタントリメタクリレート、
ペンタエリスリトールトリメタクリレート、
トリメチロールメタントリメタクリレート
4.四官能基型(メタ)アクリレート
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート
ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
エトキシ化ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、
ジペンタエリスリトールテトラアクリレート
ジペンタエリスリトールポリアクリレート
5.五官能基型(メタ)アクリレート
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
[プレポリマー]
次に、本発明で使用できるプレポリマーを例示する。
1.ポリエステルアクリレート:
多塩基酸と3価アルコールの結合で得られたポリエステルに(メタ)アクリル基を導入したもので、多用な構造が可能で比較的低粘度である。
[アジピン酸-1,6-ヘキサンジオール−(メタ)アクリル酸]:
[無水フタル酸-プロピレンオキシド−(メタ)アクリル酸]:
[トリメリット酸−ジエチレングリコール−(メタ)アクリル酸]:
2.エポキシアクリレート:
エポキシ樹脂に(メタ)アクリル基を導入したものである。ベースのエポキシ樹脂の特性が付与されているので、耐熱性、接着性に優れた紫外線硬化型樹脂になる。
[ビスフェノールA−エピクロロヒドリン−(メタ)アクリル酸]:
[フェノールノボラック−エピクロロヒドリン−(メタ)アクリル酸]:
3.ウレタン(メタ)アクリレート:
ウレタン結合は、水素結合などにより凝集効果を示すので、これが樹脂に含まれると強靱な硬化物が得られる。
[ポリエステル(エチレングリコール−アジピン酸)−トリレンジイソシアナート-2-ヒドロキシエチルアクリレート]:
[ポリエーテル(ポリエチレングリコール)−トリレンジイソシアナート)-2-ヒドロキシエチルメタクリレート]:
[ヒドロキシエチルフタリルメタクリレート-キシレンジイソシアナート]:
[1,2-ポリブタジエングリコール−トリレンジイソシアナート-2-ヒドロキシエチルメタクリレート]:
[トリメチロールプロパン−プロピレングリコール−トリレンジイソシアナート−2−ヒドロキシエチルアクリレート]:
[フェニルグリシジルエーテルアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー]:
[ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー]:
[ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー]:
[ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー]:
[ジペンタエリスリトールペンタアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー]:
[希釈剤単量体]
さらに、必要に応じて、上記重合性単量体には、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のメタクリレート、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート等を希釈剤単量体として配合してもよい。希釈剤単量体は、粘度調整、硬化皮膜の物性調整等の効果がある。
[光重合開始剤]
前述した(メタ)アクリルオリゴマーやモノマーを重合させて硬化させるには、光重合開始剤が必要である。本発明の睫毛エクステンション用接着剤は、第一義的には、可視光域で可視光域光重合開始剤を使用して光重合させ、特段の理由により、又は緊急避難的に長波長紫外線域で紫外線域重合開始剤を使用して光重合させることを骨子とする。従って、先ず、[可視光域光重合開始剤に関して説明する。
[可視光域光重合開始剤]
本発明で使用される可視光域光重合開始剤は、例えば、アシルホスフィンオキサイド系が最も好ましい。次に好ましい光重合開始剤は、長波長域(>300nm)で有効なα-アミノアセトフェノン系、又は水素引き抜き型のチオキサントン系が好ましい。但し、水素引き抜き型のチオキサントン系を使用する場合には、水素供与体としてアミン系の促進剤を併用することが好ましい。
光重合開始剤には、開裂型と水素引き抜き型の2種累がある。本発明の接着剤は、その用途の特殊性から、可視光域で重合させるものである。そのために、本発明で使用される光重合開始剤は、可視光硬化性があるアシルホスフィンオキサイド系として、例えばベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド;2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド;2、4、6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド;2、4、6−トリメチルベンゾイルジメトキシフェニルホスフィンオキサイド等;ホスフィンオキサイド系として、例えばビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド;ビス(2、6−ジメトキシベンンゾイル)−2、4、4ートリメチルフェニルホスフィンオキサイド等;カンファ-キノン系として、カンファーキノン;7,7-ジメチル-2、3-ジオキソビシクロ[2、2、1]ヘプタン-1-カルボキシ-2メチルエステル;7、7-ジメチル-2、3-ジオキソビシク[2、2、1]ヘプタン-2カルボン酸等が例示される。これらの可視光域光重合剤は、市販のものを使用することができる。
また、本発明の光重合型(メタ)アクリル系睫毛用接着剤において、紫外線硬化型重合性単量体の硬化に使用する光重合開始剤は、従来から公知の光重合開始剤を使用することができる。紫外線重合に用いる重合開始剤としては、α-ヒドロキシアセトフェノン系、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテル系、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタールなどのベンジルケタール系、ベンゾフェノン、4,4'−ジメチルベンゾフェノン、4−メタクリロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、ジアセチル、2,3−ペンタジオンベンジル、カンファーキノン、9,10−フェナントラキノン、9,10−アントラキノンなどのα−ジケトン系、2,4−ジエトキシチオキサントン、2−クロロチオキサントン、メチルチオキサントン等のチオキサントン化合物等が例示される。
光重合開始剤には、しばしば還元剤が添加されるが、その例としては、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N−メチルジエタノールアミンなどの第3級アミン類、ラウリルアルデヒド、ジメチルアミノベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒドなどのアルデヒド類、2−メルカプトベンゾオキサゾール、1−デカンチオール、チオサルチル酸、チオ安息香酸などの含イオウ化合物などを挙げることができる。
上述した光重合開始剤は、通常、単独で用いるが、2種以上を混合して使用してもよい。重合開始剤の配合量は、光重合性単量体100質量部に対して通常0.01〜10質量部の割合であり、より好ましくは0.1〜6質量部の割合で使用される。但し、光重合開始剤の使用量は、本発明の接着剤の用途が、睫毛エクステンション用接着剤であることを適切に考慮して決定されるべき配合設計事項である。
本発明で、特別な理由或いは緊急避難的に、紫外線硬化法を使用する場合には、長波長紫外線域(波長315〜500nm)光重合開始剤、例えば、α-アミノアセトフェノン系、又は水素引き抜き型のチオキサントン系を使用することが好ましい。但し、水素引き抜き型のチオキサントン系を使用する場合には、水素供与体としてアミン系の促進剤を併用することが好ましい。
[光源]
本発明で使用され可視光光源及び紫外線光源としては、ハロゲンランプ、キセノンランプ、低圧〜超高圧水銀ランプ、白熱電球、メタルハライドランプ、各種LED、タングステンランプ、可視光レーザー等市販のものが例示される。本発明で使用される可視光光源としては、例えば、単波長400nm以上のLED光源が好ましい。可視光源及び紫外線光源の、いずれも、それぞれの諸元、特性、実績、コスト等を検討して採用するべきである。
以下、代表的な添加剤の例をあげ、それらを添加した場合の効果等を説明する。
[代表的な添加剤効果等に関する説明]
1.顔料
顔料として、化粧品,毛髪化粧品等において使用される公知のものを使用することができる。例えば、カーボンブラック,マンガンバイオレット等を配合することができるが、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックは、通常、ゴムに配合する場合は、補強材としての効果を得るためであるが、プラスチックへ添加した場合は、ゴムのような補強効果は殆ど無く、専ら着色顔料として使用される。即ち、本発明の睫毛エクステンション用接着剤を黒色に着色することによって、自家睫毛に対して目立たなくすることができる。カーボンブラックは、単に黒さだけではなく、色の耐久力が強く、光、薬品等で変色しないという特徴がある。カーボンブラックの配合量は、例えば、本発明の睫毛エクステンション用接着剤の全量当たり1〜3質量%の少量でよい。
2.チキソトロピー性付与剤
チキソトロピー性付与剤として、化粧品,毛髪化粧品等において使用される公知のものを使用することができる。例えば、極微粒子ケイ酸,超微粒子酸化チタン,超微粒子酸化チタン等が挙げられるが、極微粒子ケイ酸が好ましい。極微粒子ケイ酸は、フユームドシリカ或いはホワイトカーボンとも呼称されているが、化学的には、極微粒子ケイ酸或いはケイ酸塩であり、それぞれ同義である。本発明の睫毛エクステンション用接着剤にフユームドシリカを所定量配合することによって、増粘効果、チキソトロピー性付与効果、沈降防止効果等、即ち、流動性の調整、だれ防止等が奏功される。フユームドシリカの配合量は、本発明の睫毛エクステンション用接着剤の全質量当たり0.2〜15%の範囲でよい。フユームドシリカの配合量が0.2質量%以下の場合、所期の効果を得ることができない。また、フユームドシリカの配合量が15質量%以上の場合、過剰物性になり、コストの点からも望ましくない。尚、本発明の実施例では、日本アエロジール株式会社製の「アエロジール200」を使用したが、その他類似のフユームドシリカが、Degussa、G.L.Cabot Corp、Dow Corning、Fransol等から上市されているので、それぞれ物性(粒子径(μm)、比表面積(m2/g)、見掛比重(g/cc)、給油量(cc/100g)等を勘案して選択するべきである。
3.重合促進剤
光重合反応、たとえば、多官能アクリレートの光重合反応は、酸素阻害、或いは重合性単量体が、反応初期でゲル化する等の原因によって重合阻害を受けることがある。重合促進剤として、例えば、リン化合物、N-メチル-ピロリドン、1、3-ジメチルイミダゾリン等の窒素複素環化合物等を多用な形態で利用することによって、重合阻害が抑制される。重合促進剤の使用量は、本発明の睫毛エクステンション用接着剤の全質量当たり1〜20質量%でよい。重合促進剤の使用量が、1質量%以下の場合、所期の重合阻害抑制効果が十分得られない。また、20質量%以上の場合、接着力低下し、接着剤の室温保存性安定性が短くなり、望ましくない。
4.重合禁止剤
本発明の接着剤には、重合禁止剤を所定量配合することができる。重合禁止剤としては、キノン類(ヒドロキノン、ベンゾキノン、等)、ニトロ化合物(o-、m-、p-ジニトロべンゼン等)、ニトロフェーノール類(o-,m-,p-ニトロフェノ−ル等)、ニトロソ、ニトロン化合物(ニトロベンゼン)、金属塩(塩化鉄)等が例示される。
5.有機溶剤
本発明の睫毛エクステンション用接着剤には、有機溶剤を配合することができる。有機溶剤を配合することによる粘度調整によって、睫毛エクステンションを自家睫毛へ接着することが容易になる。粘度を適切に調整することによって、(イ)睫毛エクステンションを自家睫毛へ接着したまま、手又はその他の押圧手段を使用せずに、光重合するまで、固定しておくことができ、(ロ)睫毛エクステンションと自家睫毛との接着箇所に異径部分が形成されず、直線状態で接着され、審美的にも向上する。
有機溶剤としては、化粧品,毛髪化粧品等において使用される公知のものを用いることができる。有機溶剤の例として、アルコール,植物油等が挙げられ、アルコールとしては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等が挙げられるが、エチルアルコールが好ましい。必要に応じて、有機溶剤に水を添加してもよい。
6.接着性付与剤
接着性付与剤としては、化粧品,毛髪化粧品等において使用される公知のものを使用することができる。例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
[実施例で使用した原料]
1.プレポリマー
ウレタンアクリレート
エポキシアクリレート
2.重合性単量体
イソポロニルアクリレート
ジメチル(メタ)アクリルアミド
アクロイルモノレホリン
ヒドロキシエチルメタクリレート(UE8071‐60BHに含有する)
ラウリルアクリレート
ヒドロキシエチルアクリレート
3.可視光域重合開始剤
2、4、6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
ビス(2、4、6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド
4.重合禁止剤
ヒドロキノン
5.充填剤
ヒュームドシリカ
カーボンブラック
[実施例1]
ガラス製の反応容器に、平均分子量650のテトラメチレンエーテルグリコール78g、トリレンジインシアネート35g、及び反応触媒としてカルボン酸ビスマス0.05gを加え、80℃で60分間加熱反応させた後、40gのヒドロキシエチルアクリレートを加え、80℃で、60分間加熱反応させ、ポリウレタンアクリレートを作成した。得たポリウレタンアクリレートに、イソボロニルアクリレート120g、ジメチル(メタ)アクリルアミド60g、2、4、6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド24g、カーボンブラック0.5g、ヒュームドシリカ6g、及びエチルアルコールl0gを添加し、均一な溶液になるまで5時間、室温で撹拝して睫毛エクステンション接着剤を作成した。
[実施例2]
ガラス製の反応容器に、平均分子量1000のテトラメチレンエーテルグリコール20gと平均分子量360のビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物40gとインホロンジイソシアネート45g、反応触媒としてアルミニウム錯体2.0g加え80℃で60分間加熱反応させた後、さらに、40gのヒドロキシエチルアクリレートを加え、80℃で60分間、加熱反応させ、ポリウレタンアクリレートを作成した。得たポリウレタンアクリレートに、インボロニルアクリレート160g、アクロイルモルホリン70g、ビス(2、4、6トリメチルベンゾイル)フェニルフォオスフィンオキサイド15g、カーボンブラック0.5g、ヒュームドシリカ6g、及びエチルアルコール10gを添加し、均一な溶液になるまで、5時間室温で撹拌して睫毛エクステンション接着剤を作成した。
[実施例3]
市販のエポキシアクリレートUE‐8071−60BH(大日本インキ株式会社)100gにテトラヒドロフルフリルアクリレ一ト20g、ラウリルアクリレート15g、フェノキシジエチレングリコールアクリレート30g、2、4、6-トリメチルベンゾイルジフェニノレホスフィンオキサイド24g、カーボンブラック0.5g、ヒュームドシリカ6g、及びエチルアルコールl0gを均一な溶液になるまで5時間室温で攪拌して、睫毛エクステンション接着剤を作成した。
[実施例4]
ガラス製の反応容器に、平均分子量2000のポリカーボネートジオール40gと平均分子量360のビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物18gとトリレンイソシアネート17g、反応触媒としてジブチルチンジアセテート0.04gを加え、80℃で60分加熱反応させた後、さらに40gのヒドロキシエチルアクリレートを加え、80℃で、60分間加熱反応させ、ポリウレタンアクリレートを作成した。得たポリウレタンアクリレートに、イソボロニルアクリレート100g、アクロイルモルホリン70g、ビス(2、4、6トリメチルペンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド15g、カーボンブラック0.5g、ヒュームドシリカ6g、及びエチルアルコール20gを添加し均一な溶液になるまで5時間室温で攪拌して、睫毛エクステンション接着剤を作成した。
[比較例1]
重合性単量体を、市販の瞬間接着剤系の2-エチルシアノアクリレートに変更し、室温硬化させた以外には、実施例を繰り返して、睫毛エクステンション用接着剤を製造した。
実施例1〜4と比較例1の試験結果を表1に示す。
Figure 2019056095
表1から、実施例1〜4は、硬化時間、引張接着力、及びホルムアルデヒド発生量全てにおいて、従来の瞬間接着剤系の2-エチルシアノアクリレートを重合性単量体として使用した比較例1より顕著に、優れていることは明らかである。
本発明の睫毛エクステンション用接着剤は、必須成分である光重合性単量体がホルムアルデヒドを含有していないので、α-シアノアクリレートで代表される瞬間接着剤を使用する従来の睫毛エクステンション用接着剤のように、ホルムアルデヒドの発生によるリスクはゼロになる。また、本発明の睫毛エクステンション用接着剤は、可視光域光重合開始剤を使用して硬化させるので、紫外線によるヒト細胞などの生体組織にダメージを与える事がない。本発明の光重合開始剤は、第一義的には可視光域光重合開始剤を使用することであるが、何らかの理由がある場合の緊急避難的用法として、長波長紫外線域(315〜500nm)でラジカルを発生する光重合開始剤を添加してもよい。長波長紫外線域(315〜500nm)は、長期間暴露されない限り、健康へのダメージは少ないとされているので、光重合開始剤及びラジカルを発生させる手段の両方から、広範な用途の可能性が期待される。

Claims (4)

  1. ホルムアルデヒドを含有しない重合性単量体、及び可視光域光重合開始剤を含む睫毛エクステンション用接着剤。
  2. 更に、長波長紫外線域光重合開始剤が添加されている請求項1に記載した睫毛エクステンション用接着剤。
  3. 更に、希釈剤単量体、重合禁止剤、接着性付与剤、チキソトロピー性付与剤、充填材、重合促進剤、顔料、及び有機溶剤からなる群から選択された少なくとも一種の添加剤が、所定量配合されている請求項1又は2に記載した睫毛エクステンション用接着剤。
  4. 前記有機溶剤は、エチルアルコールである請求項3に記載した睫毛エクステンション用接着剤。
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