JP2019055390A - 線状メタルの自動除去装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
Description
初めに、処理対象物2としては、様々な処理物を対象とすることができるが、本実施形態では、銅線屑や針金などの金属が紐状となった線状メタルを含む電子部品や廃プリント基板等のリサイクル原料を一例として説明する。尚、処理対象物2の一つである電子部品や廃プリント基板等のリサイクル原料は、特に前処理を必要としないが、焼却処理することによって基板等を構成する合成樹脂等の有機物を予め除去しておく方が分別の効果は高い。
振動フィーダ20は、図示しない動力源によってトラフを振動させ、この振動によってトラフ上に投入された被搬送物を搬送する搬送装置である。振動フィーダ20は公知の構造のものであり、構造等に関する詳しい説明は省略する。本実施形態では振動フィーダ20は、床面に設置されており、振動フィーダ20の搬送面21aは、図2に示すように、搬送方向の前方側に向かって次第に高さ位置が低くなるような傾斜を有して配置されている。そして、振動フィーダ20の搬送面21aの上方に自動除去装置30が配置されている。
自動除去装置30は、くし型の掛止部31によって振動フィーダ20上を搬送されてくる処理対象物2から銅線屑や針金などの金属が紐状となった線状メタル6を絡め捕って除去する装置である。自動除去装置30は、図1に示すように、概略として、複数のくし歯31a,31aが並列に配置されて構成された掛止部31と、複数のくし歯31a,31aの下部側に配置され、掛止部31が前進後退することによって絡め捕られた紐状の線状メタル6をくし歯31a,31aからしごき落とす板状のスクレーパ32と、掛止部31を前後に移動可能とする駆動手段であるエアシリンダ34と、各部材を保持する本体35を備えて構成され、振動フィーダ20とは独立して、且つ、振動フィーダ20の搬送面21aの上方に位置するようにして配置されている。そして、振動フィーダ20の搬送方向に対して直交する方向に配置されたくし型の掛止部31によって振動フィーダ20上を搬送されてくる処理対象物2に含まれる紐状の線状メタル6を捕捉する。
振動フィーダ20の下流側には、図6に示すように、搬送コンベア50が配置されている。搬送コンベア50は、各種のコンベアが利用可能であるが、例えばベルトコンベアが好適に利用することができ、さらに好ましくは搬送方向が正逆方向へ転換できるものであるとよい。本実施形態では搬送コンベア50として正逆方向への搬送可能なベルトコンベアとされている。尚、ベルトコンベアは公知であるため構造についての詳しい説明は省略する。尚、振動フィーダ20の排出側と搬送コンベア50の間には排出シュート8が設けられており、振動フィーダ20によって搬送される搬送物を搬送コンベア50上に案内するようになっている。そして、線状メタル6を除去済みの処理対象物2は収容ボックス7に収容され、線状メタル6は回収ボックス9に回収されるようになっている。尚、線状メタル6が除去された処理対象物2を収容ボックス7に収容することなく振動フィーダ20から図示しない粉砕機へ直接投入するように構成することもできる。
振動フィーダ20の下流側では振動フィーダ20によって搬送される処理対象物2中に自動除去装置30のくし歯31aが挿入されるため、処理対象物2はくし歯31aの隙間を通過して下流へ移送されることになるが、くし歯31aに絡め捕られた線状メタル6が増加するにつれて処理対象物2の流れが徐々に遮られることになる。そのため、くし歯31aの近くでは上流側から順次移送されてくる処理対象物2が滞留し、振動フィーダ20の側面に設けられている側板からこぼれ落ちるおそれがある。そこで、振動フィーダ20には、振動フィーダ20によって搬送される処理対象物2の高さレベルを検知するレベルセンサ60が設けられている。レベルセンサ60は、振動フィーダ20の床面との距離を計測するようになっており、処理対象物2の高さレベルが所定の高さ、例えば、振動フィーダ20からこぼれ落ちそうな高さとなったことを検知する。そして、レベルセンサ60が処理対象物2の高さレベルが所定の高さとなったことを検知したことをもって線状メタル6をくし歯31aからしごき落とす除去動作を開始するようになっている。除去動作を処理対象物2の高さレベルに基づいて行うようにしたのは、掛止部31を所定の時間間隔で動作させた場合には、処理対象物2の比重、水分含有率、線状メタル6の含有量などによってくし歯31a,31aが閉塞するまでの時間が大きく変動するため、くし歯31aが閉塞していないのに除去動作を行うことにより無駄な動作による稼働率の低下を招くおそれがあるが、掛止部31を処理対象物2の高さ位置に応じて動作させるようにすることで、くし歯31aに絡め捕られた線状メタル6を適切なタイミングでしごき落とすことが可能となる。レベルセンサ60には超音波式、レーザー式などの種類があるが、特に限定されるものではない。
次に、自動除去装置30の動作について説明する。初めに、自動除去装置30の角度調整プレート36の取付位置を適宜に選択して振動フィーダ20の上部に配置された自動除去装置30について、振動フィーダ20の搬送面21aとくし歯31aとの角度を所望の角度に設定する。そして、エアシリンダシャフト34aを動作させてくし歯31aの先端を振動フィーダ20の搬送面21aに当接させる。このとき、くし歯31aの基端側に設けられた凸状部が押圧用クサビ38に接触してくし歯31aの先端が振動フィーダ20の搬送面21aに押し付けられる(ステップS1)。これにより、振動フィーダ20に振動によってくし歯31aが振動することが抑制され、絡め捕られた線状メタル6がくし歯31aから外れることが防止される。くし歯31a先端が振動フィーダ20の搬送面21aに押しつけられた状態で振動フィーダ20を動作させ、線状メタル6を含む処理対象物2を振動フィーダ20の上流側へ投入して線状メタル6の除去動作を開始する。
7 収容ボックス
8 排出シュート
9 回収ボックス
10 固定部
20 振動フィーダ
21 開口部
21a 搬送面
30 自動除去装置
31 掛止部
31a くし歯
31b 取付板
31c 取付板
31d 防振ゴム
32 スクレーパ
32a 先端部
33 支持体
33a 角度調整孔
33b 角度調整孔
34 エアシリンダ
34a エアシリンダシャフト
34b 連結板
34c 支持シャフト
35 本体
36 角度調整プレート
37 凸状部
38 押圧用クサビ
40 くし形スクレーパ
41 ロッド
41a 孔付プレート
43 固定板
50 搬送コンベア
60 レベルセンサ
Claims (9)
- 振動フィーダによって移送される処理対象物に含まれる銅線屑や針金などの線状メタルを前記振動フィーダの幅方向に複数のくし歯が並列されたくし型の掛止手段によって絡め捕ることにより前記処理対象物から除去する線状メタルの自動除去装置において、
前記自動除去装置は、前記振動フィーダの振動の影響を受けないように当該振動フィーダとは独立して設置され、
前記くし歯の先端側を前記振動フィーダの搬送面に押しつけることにより振動フィーダの振動による前記くし歯の振動を抑制する押圧手段を備えていることを特徴とする線状メタルの自動除去装置。 - 請求項1に記載の線状メタルの自動除去装置において、
前記掛止手段は、駆動手段によって前後方向へ移動させることにより当該掛止手段によって絡め捕られた前記線状メタルをしごき落とす除去手段を備えていることを特徴とする線状メタルの自動除去装置。 - 請求項2に記載の線状メタルの自動除去装置において、
前記除去手段は、
前記くし歯の下側に配置されたスクレーパであり、前記スクレーパの先端側は、前記振動フィーダの搬送面に接触しない位置であって、且つ、前記掛止手段を前進させた状態で前記くし歯の基端側下部に位置するようにして配置され、
前記駆動手段によって前記掛止手段を後退させることにより前記くし歯に絡め捕られた紐状の線状メタルを前記スクレーパに接触させてしごき落とすことを特徴とする線状メタルの自動除去装置。 - 請求項2に記載の線状メタルの自動除去装置において、
前記除去手段は、前記掛止手段のくし歯とくし歯の間にそれぞれ挿入される複数のロッドによって形成され、
前記駆動手段によって前記掛止手段を後退させることにより前記くし歯に絡め捕られた紐状の線状メタルを複数の前記ロッドに接触させてしごき落とすことを特徴とする線状メタルの自動除去装置。 - 請求項2から4のいずれか1に記載の線状メタルの自動除去装置において、
前記掛止手段には、前記振動フィーダの振動が当該振動フィーダの搬送面と接する前記くし歯を介して当該線状メタルの自動除去装置全体に伝わるのを抑制する防振手段が設けられていることを特徴とする線状メタルの自動除去装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の線状メタルの自動除去装置において、
前記振動フィーダによって搬送される前記処理対象物の高さレベルを検知するレベル検知手段を備え、前記処理対象物の高さレベルが所定の高さになったことを前記レベル検知手段が検知したことをもって前記駆動装置を動作させて当該掛止手段によって絡め捕られた前記線状メタルを前記除去手段によってしごき落とすことを特徴とする線状メタルの自動除去装置。 - 振動フィーダによって移送される処理対象物に含まれる銅線屑や針金などの線状メタルを前記振動フィーダの幅方向に複数のくし歯が並列されたくし型の掛止手段によって絡め捕ることにより前記処理対象物から除去する線状メタルの除去方法において、
前記自動除去装置を前記振動フィーダの振動の影響を受けないように当該振動フィーダとは独立して設置し、前記くし歯の先端側を前記振動フィーダの搬送面に押しつけることにより振動フィーダの振動による前記くし歯の振動を抑制する押圧手段を備えていることを特徴とする線状メタルの除去方法。 - 請求項7に記載の線状メタルの除去方法において、
駆動手段によって前記掛止手段を前後方向へ移動させることにより当該掛止手段によって絡め捕られた前記線状メタルを除去手段によってしごき落とすことを特徴とする線状メタルの除去方法。 - 請求項8に記載の線状メタルの除去方法において、
前記振動フィーダによって搬送される前記処理対象物の高さレベルが所定の高さになったことをレベル検知手段が検知したことをもって前記駆動装置を動作させて前記掛止手段によって絡め捕られた前記線状メタルを前記除去手段によってしごき落とすことを特徴とする線状メタルの除去方法。
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