JP2019051782A - ヘッドアップディスプレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】車両前後方向に対して略垂直となる虚像、および、車両前後方向の成分を含んだ虚像を表示して、車両の搭乗者が、違和感を抱くことなく、これら虚像を奥行感を持って視認できることが可能な「ヘッドアップディスプレイ」を提供する。【解決手段】ヘッドアップディスプレイ1は、垂直虚像を表示する垂直虚像投射光を投射する垂直虚像投射部6と、第1奥行虚像を、垂直虚像に対して車両の搭乗者に向かう側に表示する第1奥行虚像投射光を第1方向H1に向かって投射する第1奥行虚像投射部と、垂直虚像の表示領域に表示される虚像である第2奥行虚像を、垂直虚像に対して車両の搭乗者から離れる側に表示する第2奥行虚像投射光を第2方向H2に向かって投射する第2奥行虚像投射部と、を備え、これにより、垂直虚像に対して、車両の搭乗者に向かう側に第1奥行虚像を表示し、さらに、車両の搭乗者から離れる側に第2奥行虚像を表示するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイに関し、特に、車両に設けられ、車両の搭乗者が視認する虚像を表示するための投射光を投射するヘッドアップディスプレイに用いて好適なものである。
従来、車載のヘッドアップディスプレイにより、各種情報(例えば、車速、進行方向、制限速度等)を示す虚像を運転手の前方に表示する技術が利用されている。車載のヘッドアップディスプレイに関し、特許文献1には、車両の前後方向に対して略垂直となる平面表示(虚像)と、車両の前後方向の成分を含んだ奥行表示(虚像)とを同時に表示し、運転手が、奥行表示を利用して、平面表示までの距離感をつかみやすくするヘッドアップディスプレイが記載されている。
図9は、特許文献1に係るヘッドアップディスプレイ81が、虚像を表示する様子を示す図である。図9に示すように、ヘッドアップディスプレイ81は、第1表示器82と、第2表示器83とを有する照射ユニット84を備えており、第1表示器82により投射光を投射して虚像である平面表示85を表示すると共に、第2表示器83により投射光を投射して虚像である奥行表示86を表示する。
特開2016−068577号公報
図9に示すように、ヘッドアップディスプレイ81は、平面表示85が結像する位置に対して、奥行表示86の全域が結像する位置が運転手側に来るように、平面表示85および奥行表示86を表示する。つまり、平面表示85を運転手が視認したときの焦点距離よりも、奥行表示86の全域についての焦点距離の方が短い。人間は、虚像について、焦点距離によってその遠近を知覚するため、図9に示す態様で虚像が表示された場合、平面表示85および奥行表示86を視認する運転手は、奥行表示86の全域が、平面表示85よりも手前に位置しているように感覚的に知覚する。この場合、運転手の視界の中で、平面表示85と奥行表示86とが重なる領域87について、奥行表示86は奥に向かって延在していくような表現で表示される一方、運転手は、奥行表示86の全域が平面表示85よりも手前に位置していると知覚するため、運転手が違和感を抱いてしまうという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、車両前後方向に対して略垂直となる虚像、および、車両前後方向の成分を含んだ虚像を表示するヘッドアップディスプレイについて、車両の搭乗者が、違和感を抱くことなく、これら虚像を奥行感を持って視認できるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明のヘッドアップディスプレイは、車両前後方向に対して略垂直となる虚像である垂直虚像を表示するための垂直虚像投射光を投射する垂直虚像投射部と、車両前後方向の成分を含んだ虚像である第1奥行虚像を、垂直虚像に対して車両の搭乗者に向かう側に表示するための第1奥行虚像投射光を投射する第1奥行虚像投射部と、車両前後方向の成分を含み、垂直虚像の表示領域に表示される虚像である第2奥行虚像を、垂直虚像に対して車両の搭乗者から離れる側に表示するための第2奥行虚像投射光を投射する第2奥行虚像投射部と、を備える。
上記のように構成した本発明によれば、ヘッドアップディスプレイは、車両前後方向に対して略垂直となる虚像である垂直虚像に対して、車両の搭乗者に向かう側に車両前後方向の成分を含んだ虚像である第1奥行虚像を表示し、さらに、車両の搭乗者から離れる側に、車両前後方向の成分を含み、垂直虚像の表示領域に表示される虚像である第2奥行虚像を表示する。これにより、車両の搭乗者が虚像を視認したときに、車両前後方向の成分を含んだ虚像のうち、垂直虚像の表示領域に重なる部分については、運転手にとって垂直虚像よりも奥にあるように知覚されることになり、車両の搭乗者は、車両前後方向に対して略垂直となる虚像、および、車両前後方向の成分を含んだ虚像を、違和感を抱くことなく、奥行感を持って視認できる。
本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイの装置構成例を示す図である。 ヘッドアップディスプレイが投射する投射光の光路の説明に用いる図である。 運転手により視認される垂直虚像、第1奥行虚像および第2奥行虚像の一例を示す図である。 運転手により視認される垂直虚像、第1奥行虚像および第2奥行虚像の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイを有する表示システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイにより表示される虚像の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイにより表示される虚像の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイにより表示される虚像の例を示す図である。 従来のヘッドアップディスプレイが虚像を表示する様子を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1(A)は、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ1の装置構成例を、車両のフロントウィンドシールドWS(特許請求の範囲の「投射面」に相当)および車両の搭乗者(本実施形態では、運転手)の視点Eと共に示す図である。図1(A)では、ヘッドアップディスプレイ1が投射する投射光の光路、および、投射光の投射により結像される虚像を描画している。図1(A)では、矢印で示すとおり、図中左に向かう方向が車両の前方であり、図中右に向かう方向が車両の後方であり、図中上に向かう方向が車両の上方であり、図中下に向かう方向が車両の下方である。図1(B)は、図1(A)の要部拡大図である。
ヘッドアップディスプレイ1は、車両に設けられた装置であり、図1(A)に示すように、投射ユニット2と凹面ミラー3とを備えている。投射ユニット2および凹面ミラー3は、例えば、車両のダッシュボードに収容される。ヘッドアップディスプレイ1は、投射ユニット2が投射した投射光を凹面ミラー3で拡大しつつ反射してフロントウィンドシールドWSに投射し、車両に搭乗する運転手の前方に虚像を結像する装置である。フロントウィンドシールドWSに投射された投射光は運転手側に反射され、これにより、運転手の視界Lの中で、運転手から見てフロントウィンドシールド4の前方に虚像が結像される。凹面ミラー3は、特許請求の範囲の「投射面に投射光を導く反射部材」に相当する。以下の説明では、ヘッドアップディスプレイ1が投射光を投射して虚像を結像することを、単に「ヘッドアップディスプレイ1が虚像を表示する」のように言う場合がある。
図1(B)に示すように、投射ユニット2は、第1投射装置5と第2投射装置6とを備えている。第1投射装置5は、液晶パネルを有する第1光変調装置7と、第1光変調装置7の背面側に設けられた第1光源8と、第1光変調装置7の正面側に設けられた視差バリア9とを備えている。第1光源8は、第1光変調装置7に光を供給する部材であり、LEDや、レーザー光源等が用いられる。後述の第2光源10についても同様である。第1投射装置5は、第1光変調装置7の面に対して直行する基準方向KLに対して傾いた第1方向H1に第1奥行虚像投射光を投射すると共に、基準方向KLに対して第1方向H1と対称な第2方向H2に第2奥行虚像投射光を投射する。
詳述すると、第1光変調装置7の液晶パネルは、第1画像データに基づいて光を変調する第1の画素の列と、第1画像データとは異なる第2画像データに基づいて光を変調する第2の画素の列とが交互に並んで配列される。第1光変調装置7の正面側に設けられた視差バリア9は、光源が発する光を偏光部材によって第1方向H1と第2方向H2とに分離すると共に、第1の画素により変調された光のみを第1方向H1に投射させ、第2の画素により変調された光のみを第2方向H2に投射させる。第1投射装置5によって第1方向H1に向かって投射された投射光は、第1奥行虚像を結像させる第1奥行虚像投射光に相当し、また、第2方向H2に向かって投射された投射光は、第2奥行虚像を結像させる第2奥行虚像投射光に相当する。
図1(B)に示すように、第2投射装置6は、液晶パネルを有する第2光変調装置11と、第2光変調装置11の背面側に設けられ、第2光変調装置11に光を供給する第2光源10と、第2光変調装置11の正面側に設けられた光路変更部材12と、光路変更部材12の正面側に設けられたハーフミラー13(特許請求の範囲の「面」および「反射面」に相当)とを備えている。第2投射装置6は、第2光源10が発する光を第2光変調装置11により変調し、光路変更部材12により投射光が凹面ミラー3に向かうように光路を変更して、投射光を投射する。第2投射装置6によって投射された光は、垂直虚像を結像する垂直虚像投射光に相当する。ハーフミラー13は、光路変更部材12を介して投射された投射光を透過する機能、および、第1光変調装置7が第2方向H2に向かって投射した投射光を凹面ミラー3に向かって反射する機能を有するミラーである。
図1(A)において、符号PDは垂直虚像であり、符号DD1は第1奥行虚像であり、符号DD2は第2奥行虚像である。図1(A)の垂直虚像PD、第1奥行虚像DD1および第2奥行虚像DD2は、それぞれ、虚像が結像可能な領域の全域に延在した像である。図2(A)は、第1投射装置5および第2投射装置6が投射する光の光路を説明するため、図1(B)の要部拡大図に、説明に適した態様で、各装置が投射する光の光路を明示した図である。図2(B)は、運転手の視点Eから、垂直虚像PD、第1奥行虚像DD1および第2奥行虚像DD2のそれぞれが結像した位置までの距離を、図2(A)で示す光路との関係を明確にした状態で記した図である。図2(A)の距離L_DD1、距離LDD_2、距離L_PDおよび距離L_depthは、それぞれ、図2(B)の距離L_DD1’、距離LDD_2’、距離L_PD’および距離L_depth’に対応する。図3は、運転手の視界Lの中で、運転手により視認される垂直虚像PD、第1奥行虚像DD1および第2奥行虚像DD2を簡易化して模式的に示す図である。
図1(A)および図2(A)で第1投射装置5により第1方向H1に向かって投射される光の光路が示すように、第1投射装置5から第1方向H1に向かって投射された第1奥行虚像投射光は、凹面ミラー3の所定の領域に投射され、この凹面ミラー3により反射されて、第1奥行虚像DD1を結像する。第1奥行虚像DD1は、車両前後方向の成分を含んだ虚像である。車両前後方向の成分を含んだ虚像とは、虚像が結像される平面的な領域が、車両上下方向よりも、車両前後方向に傾いた虚像のことを意味する。従って、図3に示すように、第1奥行虚像DD1は、車両の前方側(=運転手から離れる側)に向かうほど遠くに位置するような奥行感もって運転手に視認される。
図1(A)および図2(A)で第2投射装置6により投射される光の光路が示すように、第2投射装置6から投射された垂直虚像投射光は、凹面ミラー3の所定の領域に投射され、この凹面ミラー3により反射されて、垂直虚像PDを結像する。この垂直虚像PDは、車両前後方向に対して略垂直な虚像である。車両前後方向に対して略垂直な虚像とは、虚像が結像される平面的な領域が、車両前後方向に対して略垂直な虚像のことを意味する。従って、図3に示すように、垂直虚像PDは、運転手の正面に略垂直に立ち上がった像として運転手に視認される。
図1(A)に示すように、第1奥行虚像DD1は、その全域が、垂直虚像PDに対して車両後方側(=運転手側)に結像するように表示される。つまり、垂直虚像PDを運転手が視認したときの焦点距離よりも、第1奥行虚像DD1の全域についての焦点距離の方が短い。従って、運転手は、垂直虚像PDおよび第1奥行虚像DD1を視認した場合、垂直虚像PDよりも第1奥行虚像DD1の全域の方が手前に位置していると知覚する。さらに、第1奥行虚像DD1は、当該虚像が結像する領域の前端の位置が、垂直虚像PDが結像する領域の下端の位置と略一致するように表示される。このため、図3に示すように、運転手は、垂直虚像PDおよび第1奥行虚像DD1を視認した場合、第1奥行虚像DD1が奥に向かって延在すると共に、その奥側の端部に隣接して、垂直虚像PDが立ち上がって表示されているように感覚的に認識する。
図1(A)および図2(A)で第1投射装置5により第2方向H2に向かって投射される光の光路が示すように、第1投射装置5から第2方向H2に向かって投射された第2奥行虚像投射光は、第2投射装置6のハーフミラー13の所定の領域に投射される。この所定の領域は、ハーフミラー13において光路変更部材12を介した光が通過する領域に含まれた領域である。図1(A)および図2(A)に示すように、「第1投射装置5から第2方向H1へ向かって投射された投射光が、ハーフミラー13を反射した後に凹面ミラー3へ向かう方向」は、「第1方向H1」と同じ(平行)である。また、図1(A)および図2(A)に示すように、ハーフミラー13によって反射された第2奥行虚像投射光の投射方向と、第2投射装置6が投射する垂直虚像投射光の投射方向とは一致する。従って、ハーフミラー13によって反射された第2奥行虚像投射光は、第2投射装置6が投射する垂直虚像投射光の光路と対応する光路で、凹面ミラー3の所定の領域に投射される。第2奥行虚像投射光は、凹面ミラー3により反射されて、第2奥行虚像DD2を結像する。第2奥行虚像DD2は、車両前後方向の成分を含んだ虚像である。
図1(A)および図3に示すように、運転手の視界Lの中で、第2奥行虚像DD2は、領域Qにおいて垂直虚像PDに重なった状態で運転手に視認される。そして、図1(A)に示すように、第2奥行虚像DD2は、その全域が、垂直虚像PDに対して車両前方側(=運転手の反対側)に結像するように表示される。つまり、垂直虚像PDを運転手が視認したときの焦点距離よりも、第2奥行虚像DD2の全域についての焦点距離の方が長い。これは、第2奥行虚像投射光が第2投射装置6のハーフミラー13を反射して凹面ミラー3に投射されるため、フロントウィンドシールドWSに至るまでの光路について、第2奥行虚像投射光の光路の長さが、第1投射装置5から投射されてハーフミラー13に至るまでの光路分、垂直虚像投射光の光路よりも長くなるという本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ1の構造的特徴に由来するものである。
垂直虚像PDを運転手が視認したときの焦点距離よりも、第2奥行虚像DD2の全域についての焦点距離の方が長いため、運転手は、垂直虚像PDおよび第2奥行虚像DD2を視認した場合、垂直虚像PDよりも第2奥行虚像DD2の全域の方が奥に位置していると知覚する。すなわち、第2奥行虚像DD2は、領域Q(図1(A)、図3参照)において、垂直虚像PDと重なった位置(垂直虚像の表示領域)に表示される。そして、虚像の遠近を焦点距離によって知覚する運転手は、領域Qにおいて、垂直虚像PDよりも奥の方に第2奥行虚像DD2が位置しているように知覚する。このため、運転手は、「垂直虚像PDよりも奥に向かって延在していく表現をされた第2奥行虚像DD2が、手前に位置しているように感覚的に感じる」といった違和感を抱くことなく、垂直虚像PDおよび第2奥行虚像DD2を視認できる。
さらに、第2奥行虚像DD2は、当該虚像が結像する領域の車両後端の位置が、垂直虚像PDが結像する領域の下端の位置と略一致するように表示される。このため、図3に示すように、運転手は、垂直虚像PDおよび第2奥行虚像DD2を視認した場合、第2奥行虚像DD2が奥に向かって延在すると共に、その手前側の端部に隣接して、垂直虚像PDが立ち上がって表示されているように感覚的に認識する。
ここで、第1奥行虚像投射光、第2奥行虚像投射光および垂直虚像投射光の光路について、図2を用いてより詳細に説明する。図2(A)において、距離L_DD1は、第1奥行虚像投射光が第1投射装置5を発して、運転手の視点Eに至るまでの光路の距離を指す。図2(B)において、図2(A)の距離L_DD1に対応する距離L_DD1’は、第1奥行虚像DD1の焦点距離に相当し、第1奥行虚像DD1は、運転手によって、視点Eから距離L_DD1’だけ離間した位置に視認される。なお、凹面ミラー3により投射光が拡大されることに起因して、運転手から見たときの虚像への焦点距離が大きくなるため、実際には、距離L_DD1と、距離L_DD1’との長さは完全に一致せず、「距離L_DD2<距離L_DD2’」となる。このことは、距離LDD_2と距離LDD_2’との関係、距離L_PDと距離L_PD’との関係、および、距離L_depthと距離L_depth’との関係についても同様である。
また、図2(A)において、距離L_DD2は、第2奥行虚像投射光が第1投射装置5を発して、運転手の視点Eに至るまでの光路の距離を指す。図2(B)において、図2(A)の距離L_DD2に対応する距離L_DD2’は、第2奥行虚像DD2の焦点距離に相当し、第2奥行虚像DD2は、運転手によって、視点Eから距離L_DD2’だけ離間した位置に視認される。また、図2(A)において、距離L_PDは、垂直虚像投射光が第2投射装置6を発して、運転手の視点Eに至るまでの光路の距離を指す。図2(B)において、図2(A)の距離L_PDに対応する距離L_PD’は、垂直虚像PDの焦点距離に相当し、垂直虚像PDは、運転手によって、視点Eから距離L_PD’だけ離間した位置に視認される。また、図2(A)において、距離L_depthは、第1投射装置5の位置P1から第2方向H2に向かって投射された第2奥行虚像投射光が、ハーフミラー13の位置P2に至るまでの光路の距離を示す。図2(B)において、距離L_depth’は、図2(A)の距離L_depthに対応する距離である。図2(A)において、破線で示す領域AR1は、ハーフミラー13によって反射される第2奥行虚像投射光に基づく虚像の虚像面を表している。
図2(A)に示すように、距離L_PDと、距離L_DD2とは、以下の関係にある。距離L_DD2=距離L_PD+距離L_depth。従って、「距離DD2>距離L_PDである。さらに、上述したように、また、図2(A)に示すように、「第1投射装置5から第2方向H1へ向かって投射された投射光が、ハーフミラー13を反射した後に凹面ミラー3へ向かう方向」は、「第1方向H1」と同じ(平行)である。このため、「第1方向H1へ向かって凹面ミラー3に直接投射される第1奥行虚像投射光に係る距離L_DD1」と、「一旦、ハーフミラー13に向かって投射されて、その後ハーフミラー13により第1方向H1へ向かって反射されることによって間接的に凹面ミラー3に投射される第2奥行虚像投射光に係る距離L_DD2」とは、以下の関係にある。距離L_DD1<距離L_DD2。
さて、図1(A)、図3に示すように、第1奥行虚像DD1が結像する平面的な領域、および、第2奥行虚像DD2が結像する平面的な領域は、略同一の平面上に存在する。この構成のため、運転手は、垂直虚像PD、第1奥行虚像DD1および第2奥行虚像DD2を視認した場合、第1奥行虚像DD1および第2奥行虚像DD2が連続して奥に向かって延在していくと共に、奥に向かって連続して延在する虚像の中間部に、垂直虚像PDが立ち上がって表示されているように感覚的に認識する。
なお、第1投射装置5は、車両前後方向の成分を含んだ虚像である第1奥行虚像を、垂直虚像に対して車両の搭乗者に向かう側に表示するための第1奥行虚像投射光を投射する「第1奥行虚像投射部」、および、車両前後方向の成分を含み、垂直虚像の表示領域に表示される虚像である第2奥行虚像を、垂直虚像に対して車両の搭乗者から離れる側に表示するための第2奥行虚像投射光を投射する「第2奥行虚像投射部」として機能する。また、第2投射装置6は、車両前後方向に対して略垂直な虚像である垂直虚像を表示するための垂直虚像投射光を投射する「垂直虚像投射部」として機能する。
本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ1を利用して、例えば、以下の虚像を表示可能である。
図4は、運転手の視界Lの中で、運転手により視認される垂直虚像X3、第1奥行虚像Y3および第2奥行虚像Z3を簡易化して模式的に示す図である。図4において、符号PDrは、垂直虚像を結像可能な領域(垂直虚像PDに対応する領域)を示す。また、符号DD1rは、第1奥行虚像を結像可能な領域(第1奥行虚像DD1に対応する領域)を示す。また、符号DD2rは、第2奥行虚像を結像可能な領域(第2奥行虚像DD2に対応する領域)を示す。
図4に示すように、垂直虚像X3は、領域PDrの中央部に大きく表示された円形の虚像である。また、第1奥行虚像Y3は、車両の前後方向に対して左右方向に延びる帯状の第1奥行虚像Y3a、Y3bを有する。第1奥行虚像Y3a、Y3bは、車両の前後方向に離間して表示されている。また、第2奥行虚像Z3は、車両の前後方向に対して左右方向に延びる帯状の第2奥行虚像Z3a、Z3bを有する。第2奥行虚像Z3a、Z3bは、車両の前後方向に離間して表示されている。
図4で例示する態様で虚像が表示された場合、第1奥行虚像Y3および第2奥行虚像Z3を視認する運転手は、左右方向に延びる帯状の4つのオブジェクトが奥に向かって間隔をあけて配列されているような感覚の下、奥行感を持って虚像を視認することができる。さらに、運転手は、帯状の4つのオブジェクトによって感覚的に想起される奥行を持った仮想的な3次元空間の中央部に、円形の垂直虚像X3が浮かんで表示されているような感覚で、各虚像を一体感を持って自然に視認することができる。
以上のように、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ1は、垂直虚像投射光を投射する垂直虚像投射部として機能する第2投射装置6を備える。また、ヘッドアップディスプレイ1は、車両前後方向の成分を含んだ虚像である第1奥行虚像を、垂直虚像に対して車両の搭乗者に向かう側に表示するための第1奥行虚像投射光を投射する第1奥行虚像投射部、および、車両前後方向の成分を含み、垂直虚像の表示領域に表示される虚像である第2奥行虚像を、垂直虚像に対して車両の搭乗者から離れる側に表示するための第2奥行虚像投射光を投射する第2奥行虚像投射部として機能する第1投射装置5を備える。
この構成によれば、ヘッドアップディスプレイ1は、車両前後方向に対して略垂直となる虚像である垂直虚像に対して、車両の搭乗者に向かう側に車両前後方向の成分を含んだ虚像である第1奥行虚像を表示し、さらに、車両の搭乗者から離れる側に、車両前後方向の成分を含み、垂直虚像の表示領域に表示される虚像である第2奥行虚像を表示する。これにより、車両の搭乗者が虚像を視認したときに、車両前後方向の成分を含んだ虚像のうち、垂直虚像の表示領域に重なる部分については、運転手にとって垂直虚像よりも奥にあるように知覚されることになり、運転手(車両の搭乗者)は、車両前後方向に対して略垂直となる虚像、および、車両前後方向の成分を含んだ虚像を、違和感を抱くことなく、奥行感を持って視認できる。
また、本実施形態では、第1奥行虚像投射部および第2奥行虚像投射部を、基準方向に対して傾いた第1方向H1に第1奥行虚像投射光を投射すると共に、基準方向に対して第1方向と対称な第2方向H2に第2奥行虚像投射光を投射する第1投射装置5により構成している。そして、第1奥行虚像投射光が凹面ミラー3(1つ目の反射部材)に投射されると共に、第2奥行虚像投射光が、第2投射装置6のハーフミラー13(反射面)を反射して間接的に凹面ミラー3に投射されるようにしている。この構成によれば、第1奥行虚像投射部と、第2奥行虚像投射部とを、それぞれ、別の装置によって構成する場合と比較して、投射ユニット2の小型化を図ることができる。その上で、第1奥行虚像投射光を凹面ミラー3に直接投射する一方、第2奥行虚像投射光を凹面ミラー3に間接的に投射する構成としたため、第2奥行虚像投射光に係る光路の長さを、第1奥行虚像投射光に係る光路の長さよりも長くすることができ、的確に、第2奥行虚像を第1奥行虚像よりも運転手から離れる側に結像させることができる。
また、本実施形態では、垂直虚像投射部を、ハーフミラー13に対応する1つの面によって、垂直虚像投射光を投射すると共に第2奥行虚像投射部が投射した第2奥行虚像投射光を反射する、第2投射装置6により構成している。そして、本実施形態では、垂直虚像投射光および第1奥行虚像投射光が、直接、凹面ミラー3に投射されると共に、第2奥行虚像投射光が、第2投射装置6の面を反射して、凹面ミラー3に投射されるように、第1投射装置5および第2投射装置6を配置している。この構成によれば、垂直虚像投射光を投射する機能、および、第2奥行虚像投射光を反射する機能を備える第2投射装置6を利用して、第2奥行虚像投射光に係る光路の長さを、第1奥行虚像および垂直虚像に係る光路の長さよりも長くすることができ、これにより、第2奥行虚像を、第1奥行虚像および垂直虚像よりも運転手から離れる側に結像することができる。このため、第2奥行虚像投射光を投射するための専用の装置を別途設けたり、第2奥行虚像投射光に係る光路の長さを長くするための専用の機構を別途設ける必要がなく、投射ユニット2の小型化を図ることができる。
次に、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ1の利用態様の例について、ヘッドアップディスプレイ1によって表示される虚像の例と共に説明する。図5は、ヘッドアップディスプレイ1により虚像を表示する表示システム20の機能構成例を示すブロック図である。図5に示すように、表示システム20は、表示ユニット21と、車載装置22とを備える。表示ユニット21は、表示制御装置23と、ヘッドアップディスプレイ1とを備える。
表示制御装置23は、ヘッドアップディスプレイ1による虚像の表示を制御する装置である。図5に示すように、表示制御装置23は、機能構成として、受信部30、画像処理部31、光変調装置駆動部32および光源駆動部33を備えている。上記各機能ブロック30〜33は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記各機能ブロック30〜33は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。
受信部30は、車載装置22から垂直画像データ、第1奥行画像データおよび第2奥行画像データを受信し、画像処理部31に出力する。垂直画像データは、垂直虚像の表示に用いられる画像データであり、第1奥行画像データは、第1奥行虚像の表示に用いられる画像データであり、第2奥行画像データは、第2奥行虚像の表示に用いられる画像データである。
画像処理部31は、受信部30から画像データを入力し、解像度処理等の必要な画像処理を施した上でフレームメモリーに展開する。画像処理部31は、垂直画像データについては垂直画像データ用フレームメモリーに展開し、第1奥行画像データについては第1奥行画像データ用フレームメモリーに展開し、第2奥行画像データについては第2奥行画像データ用フレームメモリーに展開する。
光変調装置駆動部32は、垂直画像データ用フレームメモリーに展開された垂直画像データに基づいて、第2投射装置6の第2光変調装置11を制御して垂直虚像を表示させる。光変調装置駆動部32は、第1奥行画像データ用フレームメモリーに展開された第1奥行画像データに基づいて、第1投射装置5の第1光変調装置7の上述した第1の画素に対応する構成を制御して、第1奥行虚像を表示させる。光変調装置駆動部32は、第2奥行画像データ用フレームメモリーに展開された第2奥行画像データに基づいて、第1投射装置5の第1光変調装置7の上述した第2の画素に対応する構成を制御して、第2奥行虚像を表示させる。
光源駆動部33は、第1光源8および第2光源10を駆動する。
表示システム20の車載装置22は、垂直画像データ、第1奥行画像データおよび第2奥行画像データを表示ユニット21の表示制御装置23に送信することによって、ヘッドアップディスプレイ1に垂直虚像、第1奥行虚像および第2奥行虚像を表示させる。車載装置22は、後述する内容の虚像を表示させる画像データを生成するために必要な情報を記憶し、必要な他の装置や、必要なセンサに接続されており、後述する内容の虚像を表示させる画像データを適切に生成できる。
以上の構成の下、ヘッドアップディスプレイ1により例えば、以下の表示が可能である。図6(A)は、フロントウィンドシールドWSを介した運転手の視界の中で運転手が視認する虚像を、運転手が視認する実景、および、図4の領域PDr、DD1r、DD2rと共に示す図である。以下で説明する図6(B)、図7の各図、図8の各図についても同様である。
図6(A)では、自車両と同一の車線で自車両の前方に位置する前走車をマーキングする像が垂直虚像X5Aとして領域PDrに表示される。例えば、車載装置22は、アダプティプ・クルーズ・コントロールにより前走車を自動で追従している場合に、その前走車の実景の位置に対応させて垂直虚像X5Aを表示させる。上述したように、垂直虚像は、運転手の正面で略垂直に表示される虚像である。従って、図6(A)に示すように、垂直虚像により、自車両の前方に位置する立体的なオブジェクト(本例の前走車)を適切にマーキングすることができる。
図6(B)は、ヘッドアップディスプレイ1により表示される虚像の別の例を示す図である。図6(B)では、第1奥行虚像Y5Bおよび第2奥行虚像Z5Bにより、道路の実景に重ねて誘導経路を示す虚像が表示されている。上述したように、第1奥行虚像および第2奥行虚像は、車両の前後方向に奥行を持って延在して表示される虚像である。従って、図6(B)に示すように、第1奥行虚像および第2奥行虚像を利用して、運転手の視界の中で車両の前後方向に奥行をもって延在する道路の実景と重ねた誘導経路を示す虚像を適切に表示することができる。なお、図6(B)で例示した誘導経路を示す虚像(第1奥行虚像Y5Bおよび第2奥行虚像Z5B)の態様は、あくまで一例である。例えば、誘導経路に沿って延びる線状の虚像であってもよく、また、実景の状態に応じて虚像の内容が動的に変更する構成でもよい。
図7(A)は、ヘッドアップディスプレイ1により表示される虚像の別の例を示す図である。図7(A)では、図6(A)の垂直虚像X5Aと、図6(B)の第1奥行虚像Y5Bおよび第2奥行虚像Z5Bとが同時に表示されている。図7(A)に示すように、ヘッドアップディスプレイ1により、垂直虚像X5A、第1奥行虚像Y5Bおよび第2奥行虚像Z5Bを同時に表示することが可能である。ただし、これら虚像を表示する場合には、運転手が、第1奥行虚像Y5B、垂直虚像X5A、第2奥行虚像Z5Bの順番で、虚像が手前に位置していると知覚することを踏まえて、適切に虚像の表示を制御する必要がある。
すなわち、図7(A)に示すように、第1奥行虚像に係る領域DD1rの奥行き方向の長さが、領域DD1rを介した実景における「10メートル」に相当するものとする。この場合において、自車両と前走車との離間距離が10メートルより短くなった場合、実際には当該離間距離が10メートルより短いのにもかかわらず、運転手は第1奥行虚像よりも垂直虚像の方が奥に位置していると知覚するため、運転手が、垂直虚像X5Aによってマーキングされた前走車が10メートル以上離れた位置に位置していると誤認する可能性がある。これを踏まえ、車載装置22は、例えば、自車位置と前走車との離間距離を監視し、当該離間距離が10メートルより短くなった場合は、第1奥行虚像Y5Bの表示を停止する。
図7(B)は、ヘッドアップディスプレイ1により表示される虚像の別の例を示す図である。図7(B)では、自車両の前方に位置する対向車をマーキングする像が垂直虚像X6Bとして領域PDrに表示される。また、図7(B)では、第1奥行虚像Y6Bおよび第2奥行虚像Z6Bにより、道路の実景に重ねて、対向車が走行すると予測される経路を示す虚像が表示される。図7(B)で示す虚像によれば、運転手は、対向車の存在、および、対向車の経路を的確に認識することができる。図7(B)で示す虚像は、例えば、中央分離帯のない片側1車線の道路を走行している場合に、有効である。なお、対向車が走行すると予測される経路を示す虚像(第1奥行虚像Y6Bおよび第2奥行虚像Z6B)について、奥から手前に向かって矢印が移動するようなアニメーションを行ってもよい。
図8(A)は、ヘッドアップディスプレイ1により表示される虚像の別の例を示す図である。図8(A)では、他車両に隠れて運転手から見えにくい歩行者をマーキングする像が垂直虚像X7Aとして領域PDrに表示される。垂直虚像X7Aは、歩行者に対応する領域を囲む矩形の虚像である。図8(A)のように、運転手にとって見えにくい、または、見えないオブジェクトであって、運転手が注意を払うべきオブジェクトについて、垂直虚像によりマーキングすることが可能である。運転手は、表示された垂直虚像を確認することにより、そのオブジェクトの存在および位置を的確に認識することができる。
図8(B)は、ヘッドアップディスプレイ1により表示される虚像の別の例を示す図である。図8(B)では、実景において領域PDrの虚像距離よりも奥に位置している歩行者について、歩行者をマーキングする像が垂直虚像X7Ba、X7Bbとして領域PDrに表示される。垂直虚像X7Ba、X7Bbは、歩行者を囲む矩形の虚像である。また、図8(B)では、実景において領域PDrの虚像よりも手前に位置している歩行者について、歩行者をマーキングする像が第1奥行虚像Y7Baとして領域DD1rに表示される。第1奥行虚像Y7Bは、歩行者の足元を囲む矩形の虚像である。そして、各歩行者について、第1奥行虚像Y7Bbおよび第2奥行虚像Z7Ba、Z7Bbにより、歩行者が移動すると予測される方向が矢印によって示される。歩行者は、第1奥行虚像に係る領域DD1rおよび第2奥行虚像に係る領域DD2rに対応して延在する平面を歩行によって所定方向に移動するため、第1奥行虚像および第2奥行虚像を利用して、歩行者が移動すると予測される方向を示す矢印を適切に表示することができる。図8(B)で示す虚像によれば、運転手は、歩行者が移動すると予測される方向を踏まえて的確に運転手に対して注意を払うことができる。
<第1変形例>
次に第1変形例について図1(B)を援用して説明する。上述した実施形態では、第2投射装置6に対する第1投射装置5の位置は固定であった。一方、第1変形例では、投射ユニット2は、所定の機構を備え、当該所定の機構によって、第2投射装置6に対して、第1投射装置5を矢印Y1、Y2が示す方向(第2投射装置6の面に沿った方向)にスライドさせることができる。なお、図1(B)における第1投射装置5の位置は、矢印Y1方向に向かって移動可能な端である。このような構成とすることにより、図1(B)で示す状態から、第1投射装置5を矢印Y2方向にスライドさせることにより、垂直虚像の表示領域に対する、第1奥行虚像および第2奥行虚像の表示領域の位置を、車両の前方(運転手から離れる側)に向かって移動させることができる。
<第2変形例>
次に第2変形例について説明する。本変形例では、ハーフミラー13による第2奥行虚像投射光の反射、非反射が切り替え可能に構成される。例えば、偏光素材によって、第2奥行虚像投射光の反射光が凹面ミラー3に向かわないように切り替えることが可能に構成され、また例えば、第2奥行虚像投射光のハーフミラー13への投射を遮断できる機構により反射、非反射が切り替え可能に構成される。この構成によれば、本変形例では、ハーフミラー13による第2奥行虚像投射光の反射、非反射を切り替えることによって、第2奥行虚像の表示、非表示を切り替えることが可能となる。これにより、例えば、図6(B)や、図7(A)、図7(B)のように、第2奥行虚像を利用して奥行のある虚像を表示することが必要なモードのときには、ハーフミラー13による第2奥行虚像投射光を「反射」とする一方、第2奥行虚像を利用した虚像の表示を行う必要がないモードのときには、ハーフミラー13による第2奥行虚像投射光を「非反射」とする、といったことが可能となる。
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、第1投射装置5により、第1奥行虚像投射部、および、第2奥行虚像投射部を構成したが、この点に関し、第1奥行虚像投射部、および、第2奥行虚像投射部をそれぞれ別の装置によって構成してもよい。また、上記実施形態では、フロントウィンドシールドWSに投射光を導く反射部材は、凹面ミラー3の1台であったが、複数の反射部材によりフロントウィンドシールドWSに投射光を導く構成でもよい。また、投射光が投射される投射面は、フロントウィンドシールドWSである必要は無く、コンバイナ等であってもよい。
1 ヘッドアップディスプレイ
3 凹面ミラー(反射部材)
5 第1投射装置(第1奥行虚像投射部、第2奥行虚像投射部)
6 第2投射装置(垂直虚像投射部)
13 ハーフミラー(面、反射面)

Claims (5)

  1. 投射光を投射して虚像を表示する車載のヘッドアップディスプレイであって、
    車両前後方向に対して略垂直な虚像である垂直虚像を表示するための垂直虚像投射光を投射する垂直虚像投射部と、
    車両前後方向の成分を含んだ虚像である第1奥行虚像を、前記垂直虚像に対して車両の搭乗者に向かう側に表示するための第1奥行虚像投射光を投射する第1奥行虚像投射部と、
    車両前後方向の成分を含み、前記垂直虚像の表示領域に表示される虚像である第2奥行虚像を、前記垂直虚像に対して車両の搭乗者から離れる側に表示するための第2奥行虚像投射光を投射する第2奥行虚像投射部と、
    を備えることを特徴とするヘッドアップディスプレイ。
  2. 投射面に投射光を導く1または複数の反射部材を備え、
    前記第1奥行虚像投射部および前記第2奥行虚像投射部を、基準方向に対して傾いた第1方向に前記第1奥行虚像投射光を投射すると共に、基準方向に対して前記第1方向と対称な第2方向に前記第2奥行虚像投射光を投射する第1投射装置により構成し、
    前記第1奥行虚像投射光が1つ目の反射部材に、直接、投射されると共に、前記第2奥行虚像投射光が反射面を反射して間接的に前記1つ目の反射部材に投射されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
  3. 前記垂直虚像投射部を、1つの面によって、前記垂直虚像投射光を投射すると共に、前記第2奥行虚像投射部が投射した前記第2奥行虚像投射光を反射する第2投射装置により構成し、
    前記垂直虚像投射光および前記第1奥行虚像投射光が、直接、前記1つ目の反射部材に投射されると共に、前記第2奥行虚像投射光が、前記第2投射装置の面を反射して、前記1つ目の反射部材に投射されるように、前記第1投射装置および前記第2投射装置を配置したことを特徴とする請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ。
  4. 前記第2投射装置に対する前記第1投射装置の位置を変更可能に構成し、前記第2投射装置に対する前記第1投射装置の位置を変更することによって、前記第1奥行虚像と前記第2奥行虚像の状態を変更可能に構成としたことを特徴とする請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ。
  5. 前記第2投射装置の面による前記第2奥行虚像投射光の反射、非反射を切り替え可能に構成し、反射、非反射を切り替えることによって、前記第2奥行虚像の表示、非表示を切り替え可能に構成したことを特徴とする請求項3または4に記載のヘッドアップディスプレイ。
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