JP6105533B2 - 車両用投影表示装置 - Google Patents
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Description
特許文献1では、遊技機の表示画面において、疑似立体表示を行うために、文字パターン等の表示領域に隣接する背景領域に陰影を表示させている。
(1) 所定の表示領域に平面状に形成される任意の表示像を含む光を、投影部から出射して車両のウインドシールド、若しくはその近傍に導き、前記ウインドシールド若しくはその近傍の表面で反射した前記光の表示像が所定のアイポイントで虚像として視認できるように投影する車両用投影表示装置であって、
前記虚像の結像面として、第1の結像面と第2の結像面とを有し、
前記第1の結像面が前記アイポイントと前記虚像とを結ぶ視線の方向と直交する面に対してほぼ平行に配置され、
前記第2の結像面が前記アイポイントと前記虚像とを結ぶ視線の方向と直交する面に対して傾斜した状態で配置され、
前記第1の結像面に虚像を形成するための第1の表示パネルと、
前記第2の結像面に虚像を形成するための第2の表示パネルと、を備え、
前記第1の表示パネルは、出射光の光軸に対してほぼ垂直な状態で配置され、
前記第2の表示パネルは、出射光の光軸に対して傾斜した状態で配置され、
前記投影部は、前記第1の表示パネルの出射光及び前記第2の表示パネルの出射光に基づいて、前記虚像を形成するための光を出射し、
前記第2の表示パネルは、自発光型の表示デバイスであり、
前記第2の表示パネルの前面側に配置された光学フィルタを更に備え、
前記光学フィルタは、前記第2の表示パネルの面に垂直な方向に対して傾斜した前記出射光の光軸の方向に向かう光を透過し、前記出射光の光軸の方向以外の方向に向かう光は遮光する特性を有する、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
(2) 上記(1)の構成の車両用投影表示装置であって、
前記自発光型の表示デバイスは、有機EL表示パネルである、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
(3) 上記(1)又は上記(2)の構成の車両用投影表示装置であって、
外部から表示対象情報が入力された場合に、前記表示対象情報の種別を識別し、前記表示対象情報の出力先を、前記第1の表示パネル及び前記第2の表示パネルから選択する虚像表示制御部をさらに備える、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
(4) 上記(3)の構成の車両用投影表示装置であって、
前記虚像表示制御部は、入力された前記表示対象情報に平面表示の属性が割り当てられている場合には、前記表示対象情報の出力先として前記第1の表示パネルを選択し、入力された前記表示対象情報に立体表示の属性が割り当てられている場合には、前記表示対象情報の出力先として前記第2の表示パネルを選択する、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
(5) 上記(1)の構成の車両用投影表示装置であって、
前記第2の結像面の傾斜角度を調整する傾斜調整機構をさらに備える、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
(6) 上記(1)の構成の車両用投影表示装置であって、
前記第2の結像面は、前記虚像が前記アイポイントから視た水平方向よりも下方の位置に配置されている場合に、前記アイポイントから前記虚像の下端までの距離に比べて前記虚像の上端までの距離が大きくなる方向に傾斜している、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
加えて、上記(1)及び上記(2)の構成の車両用投影表示装置によれば、前記第1の表示パネルを用いて前記第1の結像面に虚像を形成し、前記第2の表示パネルを用いて前記第2の結像面に虚像を形成することができる。また、前記第2の表示パネルについては、面に垂直な方向に対して傾斜した方向の光を利用して前記虚像を形成するので、前記第2の結像面が、視線の方向と直交する面に対して傾斜するように配置することができる。つまり、前記第2の表示パネルを傾斜状態で配置することにより、前記虚像の結像面も傾斜させることができる。
上記(3)の構成の車両用投影表示装置によれば、像の視認性の向上、奥行きの必要性の有無等を考慮して、前記第1の結像面又は前記第2の結像面に望ましい状態で虚像が表示されるように、自動的に調整することができる。
上記(4)の構成の車両用投影表示装置によれば、立体表示を必要としない情報は前記第1の表示パネルを用いて表示し、立体表示を必要とする情報は前記第2の表示パネルを用いて表示することように、自動的に出力先を選択することができる。
上記(5)の構成の車両用投影表示装置によれば、立体表示する虚像の遠近感や奥行きを必要に応じて調整することができ、虚像を背景の風景と適合するように調整したり、ユーザの好みに合わせることが可能になる。
上記(6)の構成の車両用投影表示装置によれば、傾斜している前記虚像上の上下方向の遠近感の違いが、前記アイポイントから道路の路面等を視た場合の遠近感の違いと近い状態になる。これにより、運転者が感じる違和感を解消することができ、位置の違いによる目の焦点調節も容易になる。
本発明の実施形態の車両用投影表示装置を搭載した車両を側方から視た状態の各部のレイアウト及び光路の概要を図1に示す。また、本実施形態の車両用投影表示装置は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)を構成している。
本実施形態の車両用投影表示装置においては、独立した2画面の表示を可能にするために、図1の二次元表示パネル11として、独立した2枚の二次元表示パネル11(1)及び11(2)を備えている。二次元表示パネル11(1)及び11(2)の配置状態を図2に示す。図2(A)は正面図、図2(B)は側面図である。
車両の運転者が視認可能な車両前方の風景及び表示される虚像の具体例を図4に示す。すなわち、車両の運転席に着座した状態の運転者は、例えば図4に示すような風景30を透明なウインドシールド17を介して視認することができる。また、図1のHUDユニット10を搭載した車両の場合には、例えば図4に示すHUD表示領域20の位置に表示される虚像21も同時に視認することができる。
図4に示すように、運転者が視認する風景30には、路面30a、路面上の車線標示30bなどが含まれており、これらの風景30は道路上の前方にある無限遠点31に向かって収束するような状況として視認される。例えば、運転者が視認する領域の下端から無限遠点31に対応する上下方向の位置Ycまでの範囲の領域A1においては、上に向かうに従って、路面30a及び車線標示30bの幅が小さくなる。つまり、上に向かうに従って、対象物までの距離が遠くなっていることが分かる。また、上下方向の位置Ycから上端までの範囲の領域A2では、下に向かうに従って、対象物までの距離が遠くなっていることが分かる。尚、無限遠点31は、通常の状態では運転者が視点EPから水平方向前方を視た場合の遠方に位置している。
図1に示した虚像結像面22が、視線18の方向と直交する面に対して傾斜している状況では、図4に示したように、虚像21が表示されるHUD表示領域20は、台形のような形状を呈する。図4の例では、領域上端20aのX方向の幅は、領域下端20bの幅よりも小さくなっている。したがって、HUD表示領域20の形状は、無限遠点31に向かって収束する風景30の距離感と同じような距離感を運転者に与えることになる。
図1の車両用投影表示装置に利用可能な二次元表示パネル及びその周辺部の構成例(1)を図5に示す。
図1の車両用投影表示装置に利用可能な二次元表示パネル及びその周辺部の構成例(2)を図6に示す。
図1に示した車両用投影表示装置を含むシステムの構成例を図7に示す。図7に示したシステムは、HUDユニット10以外に、車両上に搭載されているメータユニット100及びカーナビゲーション装置200を備えている。
図1に示した車両用投影表示装置の特徴的な主要な動作の制御手順を図8に示す。すなわち、図7に示した表示制御部51が例えば定期的に図8の処理を実行することにより、特徴的な制御を実現することができる。図8の処理の内容について以下に説明する。
HUDユニット10が二次元表示パネル11(1)及び11(2)の画面に表示する像の具体例を図9(A)及び図9(B)にそれぞれ示す。また、虚像結像面22(1)及び22(2)に結像した各虚像21を視点EP側から視た視認状態を図9(C)に示す。
二次元表示パネル11については、透過型、自発光型の他に反射型の表示パネルを利用することも可能である。
(1) 所定の表示領域に平面状に形成される任意の表示像を含む光を、投影部から出射して車両のウインドシールド(17)、若しくはその近傍に導き、前記ウインドシールド若しくはその近傍の表面で反射した前記光の表示像が所定のアイポイント(視点EP)で虚像として視認できるように投影する車両用投影表示装置であって、
前記虚像の結像面(虚像結像面22)として、第1の結像面(22(1))と第2の結像面(22(2))とを有し、
前記第1の結像面が前記アイポイントと前記虚像(21)とを結ぶ視線(18)の方向と直交する面に対してほぼ平行に配置され、
前記第2の結像面が前記アイポイントと前記虚像とを結ぶ視線の方向と直交する面に対して傾斜した状態で配置されている(図1、図3参照)、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
(2) 上記(1)に記載の車両用投影表示装置であって、
前記第1の結像面に虚像を形成するための第1の二次元表示パネル(11(1))と、
前記第2の結像面に虚像を形成するための第2の二次元表示パネル(11(2))とを備え、
前記第1の二次元表示パネルは、出射光の光軸に対してほぼ垂直な状態で配置され、
前記第2の二次元表示パネルは、出射光の光軸に対して傾斜した状態で配置され、
前記投影部は、前記第1の二次元表示パネルの出射光及び前記第2の二次元表示パネルの出射光に基づいて、前記虚像を形成するための光を出射する(図2参照)、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
(3) 上記(2)に記載の車両用投影表示装置であって、
外部から表示対象情報が入力された場合に、前記表示対象情報の種別を識別し、前記表示対象情報の出力先を、前記第1の二次元表示パネル及び前記第2の二次元表示パネルから選択する(S12〜S14)虚像表示制御部(表示制御部51)をさらに備える(図7、図8参照)、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
(4) 上記(3)に記載の車両用投影表示装置であって、
前記虚像表示制御部は、入力された前記表示対象情報に平面表示の属性が割り当てられている場合には、前記表示対象情報の出力先として前記第1の二次元表示パネルを選択し、入力された前記表示対象情報に立体表示の属性が割り当てられている場合には、前記表示対象情報の出力先として前記第2の二次元表示パネルを選択する(S12〜S14)、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
(5) 上記(1)に記載の車両用投影表示装置であって、
前記第2の結像面の傾斜角度を調整する傾斜調整機構(55)をさらに備える、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
(6) 上記(1)に記載の車両用投影表示装置であって、
前記第2の結像面(22(2))は、前記虚像が前記アイポイントから視た水平方向よりも下方の位置に配置されている場合に、前記アイポイントから前記虚像の下端までの距離に比べて前記虚像の上端までの距離が大きくなる方向に傾斜している(図3(B)参照)、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
(7) 上記(2)に記載の車両用投影表示装置であって、
前記第2の二次元表示パネルは、透過型の表示デバイス(透過型液晶表示パネル11A)であり、
前記第2の二次元表示パネルの背面側に配置された照明用のバックライト(12)をさらに備える(図5参照)、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
11 二次元表示パネル
11a 表示像
11c 回動軸
11A 透過型液晶表示パネル
11B 自発光型表示パネル
12 バックライト
12a 照明光
13,16 出射光
14 光学フィルタ
15 反射鏡
17 ウインドシールド
18 視線
20 HUD表示領域
20a 領域上端
20b 領域下端
21 虚像
22 虚像結像面
22c 回動軸
30 風景
30a 路面
30b 路面上の車線標示
31 無限遠点
51 表示制御部
52 不揮発性メモリ
53 モータドライバ
54 電気モータ
55 傾斜調整機構
100 メータユニット
200 カーナビゲーション装置
A1,A2 領域
Claims (6)
- 所定の表示領域に平面状に形成される任意の表示像を含む光を、投影部から出射して車両のウインドシールド、若しくはその近傍に導き、前記ウインドシールド若しくはその近傍の表面で反射した前記光の表示像が所定のアイポイントで虚像として視認できるように投影する車両用投影表示装置であって、
前記虚像の結像面として、第1の結像面と第2の結像面とを有し、
前記第1の結像面が前記アイポイントと前記虚像とを結ぶ視線の方向と直交する面に対してほぼ平行に配置され、
前記第2の結像面が前記アイポイントと前記虚像とを結ぶ視線の方向と直交する面に対して傾斜した状態で配置され、
前記第1の結像面に虚像を形成するための第1の表示パネルと、
前記第2の結像面に虚像を形成するための第2の表示パネルと、を備え、
前記第1の表示パネルは、出射光の光軸に対してほぼ垂直な状態で配置され、
前記第2の表示パネルは、出射光の光軸に対して傾斜した状態で配置され、
前記投影部は、前記第1の表示パネルの出射光及び前記第2の表示パネルの出射光に基づいて、前記虚像を形成するための光を出射し、
前記第2の表示パネルは、自発光型の表示デバイスであり、
前記第2の表示パネルの前面側に配置された光学フィルタを更に備え、
前記光学フィルタは、前記第2の表示パネルの面に垂直な方向に対して傾斜した前記出射光の光軸の方向に向かう光を透過し、前記出射光の光軸の方向以外の方向に向かう光は遮光する特性を有する、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。 - 請求項1に記載の車両用投影表示装置であって、
前記自発光型の表示デバイスは、有機EL表示パネルである、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の車両用投影表示装置であって、
外部から表示対象情報が入力された場合に、前記表示対象情報の種別を識別し、前記表示対象情報の出力先を、前記第1の表示パネル及び前記第2の表示パネルから選択する虚像表示制御部をさらに備える、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。 - 請求項3に記載の車両用投影表示装置であって、
前記虚像表示制御部は、入力された前記表示対象情報に平面表示の属性が割り当てられている場合には、前記表示対象情報の出力先として前記第1の表示パネルを選択し、入力された前記表示対象情報に立体表示の属性が割り当てられている場合には、前記表示対象情報の出力先として前記第2の表示パネルを選択する、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。 - 請求項1に記載の車両用投影表示装置であって、
前記第2の結像面の傾斜角度を調整する傾斜調整機構をさらに備える、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。 - 請求項1に記載の車両用投影表示装置であって、
前記第2の結像面は、前記虚像が前記アイポイントから視た水平方向よりも下方の位置に配置されている場合に、前記アイポイントから前記虚像の下端までの距離に比べて前記虚像の上端までの距離が大きくなる方向に傾斜している、
ことを特徴とする車両用投影表示装置。
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