JP2019051608A - 押出装置、及び前記押出装置を用いた熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

押出装置、及び前記押出装置を用いた熱可塑性樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】真空ポンプおよび真空ベントラインの清掃作業頻度の低減、および、真空ポンプの過負荷による真空度の低下、停機、および故障を防ぐ事のできる押出装置を提供する。【解決手段】少なくともベント部を有する押出機、捕集タンク、真空ポンプを有する押出装置であって、前記ベント部は捕集タンクに接続され、前記捕集タンクは真空ポンプに接続され、前記捕集タンクは、ベント部からの気体を吸入する吸入口と真空ポンプへ気体を排出する排出口とを有し、前記吸入口と排出口との間に捕集板を有し、前記捕集タンクの内部において、吸入口側を上流、排出口側を下流とした時に、前記捕集タンクが、前記捕集板よりも上流側に冷却ガス取り込み弁を有する押出装置。【選択図】図1

Description

本発明は、押出装置と熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関するものである。
押出機を用いて、熱可塑性樹脂組成物を溶融混練する際、押出機内で各種原料の蒸発、分解等によるガスが発生する。この発生ガスを押出機内で脱揮せずに熱可塑性樹脂組成物を押出すと、熱可塑性樹脂組成物が押出機から吐出される際に発泡するため、安定的に生産する事が困難になり、また、かかる吐出物を切断してペレット化する際のペレット形状が悪化する。加えて、前記ペレット形状の悪いペレットを成形する場合、ペレット内の残存ガスによって成形不良が生じる。そのため、押出機にベント部を設置し、ベント部と真空ポンプとを接続した押出装置を用いる事で、ベント口からかかる発生ガスを真空吸引することにより、溶融混練時に発生したガスを脱揮する製造方法が一般的に行われている。
真空ポンプにより吸引された発生ガスが冷却されると、ベント配管ラインや真空ポンプ内でガスに含まれる揮発成分が析出するが(以降、揮発成分が析出したものを析出物ということもある)、真空ポンプ内で揮発成分が析出した場合、真空ポンプの過負荷による真空度の低下や停止、また、真空ポンプの故障が発生するため、定期的な分解清掃が必要となってしまう。上記の問題を解決するため、従来技術として、様々な技術が開発されている。
特開2005−111294号公報 特開平10−305476号公報 特開平5−220819号公報
例えば特許文献1には、真空ポンプに蒸気を注入し、高温で洗浄する事で、真空ポンプに付着する析出物の発生を抑制している。例えば特許文献2には、ベントアップ時におけるベント配管や真空ポンプへの熱可塑性樹脂組成物の流入によるベント配管、真空ポンプ詰まりを抑制するために、押出機と真空ポンプを接続する配管ラインに析出物をせき止める複数の小孔を持つ構造物を設置する事が記載されている。例えば特許文献3には、押出機と真空ポンプの間に発生ガス析出物を捕集するタンクを有し、配管ヒータの設置や、捕集タンクに冷却ジャケットの装着、捕集タンク内へのフィルターの設置が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、真空ポンプ内での析出物発生の抑制には効果があるが、ベント部や配管ラインで塊状に成長した析出物が真空ポンプに流入した場合には効果が小さく、また、揮発成分を多量に含んだガスが直接真空ポンプに流入するため、揮発成分が冷却されて析出物が発生するリスクは依然として高い。
特許文献2に記載の方法では、発生したガスの捕集については記載がなく、仮に文献2に記載の技術を用いた場合、発生ガス中の揮発成分が冷却されて配管ラインの構造体で析出し易くなるため、配管ラインが閉塞し易くなり、配管ラインの清掃頻度が高くなってしまう。
特許文献3に記載されている方法として、配管ヒータの設置は配管ラインの閉塞には効果があるが、真空ポンプを暖める効果はないため、一度真空ポンプに析出物が堆積してしまうと、かかる析出物を低減させる効果はなく(言い換えると、真空ポンプの過負荷低減には効果がない)。また、捕集タンクに設置する冷却ジャケットは冷却効果が小さいため、捕集タンクにおける析出物の捕集効果が小さい。加えて、捕集タンクにおけるフィルターの設置は、フィルターの目詰まりによる真空度の低下が発生し易く、頻繁なフィルター交換が必要になってしまう。
そこで、本発明は従来技術の有する上記課題に鑑み、真空ポンプおよび/または真空ベントラインの清掃作業頻度の低減、および、真空ポンプの過負荷による真空度の低下、真空ポンプの停機や故障を防ぐ事のできる押出装置、および、長期間の生産が可能となり、効率的良く熱可塑性樹脂組成物を製造することのできる熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、以下の構成を見出した。
(1)少なくともベント部を有する押出機、捕集タンク、および真空ポンプを有する押出装置であって、前記ベント部は捕集タンクに接続され、前記捕集タンクは真空ポンプに接続され、前記捕集タンクは、ベント部からの気体を吸入する吸入口と真空ポンプへ気体を排出する排出口とを有し、前記吸入口と排出口との間に捕集板を有し、前記捕集タンクの内部において、吸入口側を上流、排出口側を下流とした時に、前記捕集タンクが、前記捕集板よりも上流側に冷却ガス取り込み弁を有する押出装置。
(2)冷却ガス取り込み弁から冷却ガスを吸引しながら、ベント部を有する押出機にて熱可塑性樹脂組成物を溶融混練する、(1)に記載の押出装置を用いて熱可塑性樹脂組成物を製造する方法。
(3)冷却ガス取り込み弁から吸引された冷却ガスと、捕集タンクの吸入口から吸引された気体とが、捕集タンク内において、捕集板よりも上流側にて接する、(2)に記載の熱可塑性樹脂組成物を製造する方法。
(4)ベント部における圧力が−67kPa(gauge圧)以下である(2)または(3)に記載の熱可塑性樹脂組成物を製造する方法。
本発明の押出装置によれば、捕集タンク内に冷却ガスを導入する事で、効率的に溶融樹脂からの揮発成分を析出させることができるため、真空ポンプ内での析出物による詰まりを防ぐことができる。その結果、真空ポンプおよび/または真空ベントラインの清掃作業頻度の低減することができ、真空ポンプの過負荷による真空度の低下、停機、および故障を防ぐ事ができる。また、本発明の装置を用いることにより、長期間の生産が可能となり、効率良く熱可塑性樹脂組成物を製造する事ができる。
本発明による押出装置概略図の一例を示す概略図である。 本発明による捕集タンクの一例を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明における押出装置は、少なくともベント部を有する押出機、捕集タンク、真空ポンプを有する。この押出装置の一例を図1に示す。図1の押出装置は、ベント部(1)を有する押出機、捕集タンク(3)、真空ポンプを有し、押出機と捕集タンク、捕集タンクと真空ポンプとは配管を介して接続されている。ベント部から吸引されたガスは、捕集タンクに設けられた吸入口(6)から捕集タンクへ入り、排出口(7)から真空ポンプへと排出される。
さらに、本発明における捕集タンクは、熱可塑性樹脂組成物(または熱可塑性樹脂。以下、「熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物」を、単に「熱可塑性樹脂組成物」と言うこともある)の溶融混練時に発生する揮発成分を冷却した際に生じる析出物を効率的に捕集するため、冷却ガス取り込み弁(4)と捕集板(5)を有する事を特徴としている。
本発明の押出装置を用いることにより、熱可塑性樹脂組成物を溶融混練しながら、捕集タンクにおける冷却ガス取り込み弁を開いて冷却ガスを取りこみ、熱可塑性樹脂組成物の溶融混練時に発生するガスを急冷させながら、捕集板に当てることで、発生ガスに含まれる昇華物を効率よく捕集板で析出させ、捕集タンクで捕集する事ができる。そのため、真空ポンプ内での析出物による詰まりを防ぐことができる。よって、本発明の押出装置を用いることにより、冷却ガス取り込み弁から冷却ガスを取り込みながら、ベント部を有する押出機にて熱可塑性樹脂組成物を溶融混練することにより、熱可塑性樹脂組成物を長期間かつ効率よく製造することができる。
以下に本発明における望ましい実施の形態である押出装置の構成要件詳細について記載する。
本発明の押出装置に使用する押出機は、ベント部を有する押出機であれば良く、特に制限はないが、単軸押出機、二軸押出機、四軸押出機、多軸押出機があげられ、コスト、操作性、整備製の観点から単軸押出機、二軸押出機が好ましく用いられる。
押出機にて熱可塑性樹脂組成物を溶融混練する際は、溶融混練時に発生するガスをベント口から押出機外へ排出する。本押出機には少なくとも1つ以上のベント部を有していれば良いため、複数のベント部を有していても良い。本願発明においては、効率的に熱可塑性樹脂組成物の揮発分を除去する目的で、大気開放ベントではなく真空ポンプを用いて真空吸引をする。
複数のベント部を有する場合、一つの捕集タンクへ複数のベント部を接続していても良いし、各ベント部に対し一つの捕集タンクを接続していても良く、さらには、一つのベントに対し2つ以上の捕集タンクを接続していても良い。
捕集タンクは、ベント部からの気体を吸入する吸入口(6)と真空ポンプへ排出する排出口(7)を有している。捕集タンクにおける吸入口の位置については、捕集タンクの側面でも良いし、上部や下部でも良く、特に制限はない。捕集タンクにおける排出口の位置についても同様であり、特に制限はない。また、一つの捕集タンクに複数のベント部を接続している場合についても、各吸入口の位置関係については特に制限はない。
吸入口と排出口の位置関係については特に制限はないが、後述するように、吸入口から吸入されるガスを、効率的に捕集板へ当てるために、排出口の軸心の延長線上に、吸入口があることが好ましい。
捕集タンクの形状については、捕集する析出物を貯蔵できる構造であれば、特に制限はなく、円柱状、四角柱状、球状等が上げられるが、一般的な形状であり、取り扱いが容易である円柱状が好ましい。
捕集板は、冷却ガスによって急冷された、発生ガスを当てる事で析出物を析出させるためのものであるから、捕集板は、捕集タンクの吸入口と排出口の間に設置する。発生ガスの流れを遮るように、排出口の軸心と吸入口の軸心とを結んだ線上に捕集板を設置することが好ましい。捕集板の設置枚数や、捕集タンクに対する捕集板の角度に制限はないが、吸入口と排出口、および捕集板の位置関係として、図1に示すように吸入口(6)の軸芯と排出口(7)の軸芯を結ぶ線が捕集板(5)の面に対し略垂直となるように設置する事が好ましい。
捕集板の形状については、直板状、曲板状、メッシュ状等様々な形状が挙げられるが、発生ガスの流れを遮る形状であれば特に制限はない。長期間の清掃の必要がなく、取り扱い性を考慮すると、捕集板は直板状が好ましい。析出物を効率良く捕集板にて捕集するには、析出物が捕集タンクに捕集された際に、ベント部から真空ポンプまでの発生ガスの流れを完全に閉塞させない程度に大きいサイズが好ましい。具体的には例えば図2に示すように、捕集タンクの吸入口と排出口の間に捕集板を設置し、析出物により発生ガスの流れを閉塞させないよう捕集板の下部は空間ができるような形状が好ましい。また、捕集板は、捕集タンクと一体となっていても良いが、清掃の容易さの観点から、取り外し式である事が好ましい。
冷却ガス取り込み弁は、捕集タンクの内部において、吸入口が設置された側面側を上流、排出口が設置された側面側を下流とした時に、前記捕集板よりも上流側に設置する。吸入口から吸引される発生ガスの流れに冷却ガスが当たるように、冷却ガス取り込み弁を設置する事が好ましい。
冷却ガス取り込み弁から導入される冷却ガスの温度は発生ガスより低ければ特に制限はないが、冷却ガスの温度が低い程捕集タンク内で発生ガス中の揮発成分を析出させる効果が大きいため、より温度の低いガスが好ましい。
冷却ガスの種類に特に制限はなく、空気、不活性ガス、水蒸気等があげられるが、外気を取り込むだけで良いため、取り扱い容易であるという観点から、空気である事が好ましい。なお、一般的に、空気(外気)は室温程度である。一方押出機のシリンダ温度が数百℃であるため、押出機から排出される発生ガス、言い換えると、捕集タンクの吸入口から吸引される発生ガスも数百℃であるため、冷却ガスとして空気を用いる場合であっても、当然十分に発生ガスよりも低い温度となる。
冷却ガスを導入する事によって、押出装置内の真空度が低下するが、真空度が低下しすぎると熱可塑性樹脂組成物中の揮発成分の脱揮が不十分となる。そのため、熱可塑性樹脂組成物が発泡し、安定した生産が困難になり、また、かかる熱可塑性樹脂組成物の吐出物をペレット化した際のペレット形状が悪化する。加えて、前記ペレットを製品に成形した際、ペレット内の残存ガスによって成形不良が生じるため、冷却ガスの導入量を上記問題が発生しない程度に調整することが好ましい。
具体的には、安定的に熱可塑性樹脂組成物の製造ができる圧力として、ベント部に設置した圧力計で測定したgauge圧が−67kPa以下に調整することが好ましく、さらには、ペレット中の残存ガス量を少なくするために、−90kPa以下が好ましい。複数のベントを有する場合には、熱可塑性樹脂組成物の吐出口側に最も近いベント部の圧力が上記範囲内である事が好ましい。
本押出装置には、少なくとも上記構成要件が備わっていれば、本発明による効果を阻害しない範囲でその他構成を追加しても良い。例えば、捕集タンクには、より捕集効率を上げるため冷却ジャケットを装着していても良く、配管ラインには、配管部への析出物の発生を抑制するため、ヒータを取り付けていても良く、真空ポンプや配管ラインには、析出物付着の抑制や洗浄のため、水蒸気を注入する設備を備えていても良い。
押出機に供給される熱可塑性樹脂の具体例として、ポリアミド系樹脂(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネイト等)、ポリオキシメチレン(ポリアセタール等)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリスチレン、液晶ポリエステル等を挙げることができる。中でも、高融点であり、溶融混練時に昇華物が多量に発生しやすいポリアミド系樹脂(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリフェニレンスルフィド樹脂において、特に効果が高い。
押出機に供給する添加剤は有機物、無機物いずれでも良いが、溶融混練した際に、昇華しやすい有機物を供給する場合に本発明の装置を用いると、特に高い効果を奏すると推測される。添加する有機物の種類は特に限定されないが、例えば、エラストマー、難燃剤、酸化防止剤、耐候性改良剤、離型剤、帯電防止剤、核剤、着色剤、耐熱安定剤等を添加することができる。さらには、無機充填材にも、溶融混練した際に昇華しやすい化合物で表面処理がなされている場合もあり、押出機に供給する無機充填剤の種類は特に限定されないが、珪酸鉱物、珪酸塩鉱物や種々の鉱物類を粉砕などの加工により微粉化した板状、針状、粒状、および繊維上のものが好ましく用いられる。具体例としては、ベントナイト、ドロマイト、モンモリロナイト、バーライト、微粉珪酸、珪酸アルミニウム、酸化珪素、ドーソナイト、シラスバルーン、クレー、セリサイト、長石粉、タルク、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、ゼオライト(合成ゼオライトも含む)、滑石、マイカ、合成マイカおよびワラステナイト(合成ワラステナイトも含む)、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ハイドロタルサイトおよびシリカなので粉体フィラーやガラス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維、グラファイト繊維、金属繊維、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウム、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維などの無機強化繊維等が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、上記原料を押出機に供給し、公知の方法で溶融混練し、ペレット化する事で熱可塑性樹脂組成物を得る方法である。このようにして得られる熱可塑性樹脂組成物は、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形など通常の成形方法で成形する事ができる。
次に実施例及び比較例によって、本発明の装置と製造方法を具体的に説明する。但し、本発明は、この実施例に限定されるものではない。押出装置構成、押出条件は以下の通りである。
押出機:二軸押出機 TEX90(日本製鋼社製)、バレル数9、ベント部:一箇所(バレル8)
捕集タンク:円柱状、1つ
捕集板:直板状、1枚捕集タンク吸入口、排出口、捕集板、冷却ガス取り込み弁の位置:図2構成に準拠
真空ポンプ:株式会社粟村製作所社製 65 SONIT−TV、ポンプ吸入口の直前の配管に水蒸気注入弁有
冷却ガス:空気 (外気温:30℃)
熱可塑性樹脂組成物:ナイロン66(東レ(株)製 E3001)100重量部に対し、メラミンシアヌレート(難燃剤:日産化学工業(株)製 MC−4000)5重量部、ステアリン酸リチウム(離型剤:勝田化工(株)製)0.3重量部、IRGANOX1098(耐熱安定剤:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製)0.3重量部含む熱可塑性樹脂組成物
吐出量:700kg/h
シリンダ温度:270℃。
なお、比較例3および5においては、捕集タンク周りに冷却ジャケットを設置した。
(真空ポンプでの析出物の有無)
真空ポンプへの析出物の付着の評価として、上記押出装置、押出条件にて、24時間熱可塑性樹脂組成物の製造を行い、真空ポンプを解体して、捕集タンクとを接続される箇所を目視確認にて、析出物が少量でも認められた場合に有、全く認められなかった場合に無とした。
(ペレット形状評価)
真空ポンプの真空度が低下し、押出機から吐出された熱可塑性樹脂組成物が脱揮不足により発泡した場合、熱可塑性樹脂組成物の吐出が不安定になる。そこで生産安定性の評価としてペレット形状評価を行った。押出機から吐出された熱可塑性樹脂組成物はペレット化されるが、十分に脱揮されているペレットは楕円柱形状をしており、脱揮が不十分なペレットは発泡し中空形状(言い換えると、筒状)となる。なおペレットが中空形状か否かは、目視で判断した。上記押出装置、上記押出条件にてペレットを製造した250gのペレットを採取し、中空形状のペレットが25g以上存在した場合は、不良とした。
(実施例1〜2、比較例1〜6)
表1に示す押出装置により、熱可塑性樹脂組成物を溶融混練し、真空ポンプ内への付着物の有無およびペレット形状を評価した。
表1の実施例1〜2と、比較例1〜6との対比から明らかなように、本発明の押出装置を用いた場合は、24時間製造後であっても真空ポンプ内に析出物は認められず、安定的に生産できた。比較例3〜5に示すように、捕集タンクへの冷却ジャケットの装着や、真空ポンプへの水蒸気注入を行っても、本発明の押出装置を用いない場合は、24時間の製造で真空ポンプでの析出物が発生した。
ベント部の圧力が−67kPa以下では、吐出された熱可塑性樹脂組成物が発泡せず、安定生産する事ができた。なお、本発明による押出装置を用いた製造方法により、真空ポンプにおける析出物による停機、故障はなくなり、数日に一度の捕集タンクの清掃のみで、安定生産する事が可能となった。
1 : ベント部
2 : 熱可塑性樹脂組成物
3 : 捕集タンク
4 : 冷却ガス取り込み弁
5 : 捕集板
6 : 吸入口
7 : 排出口
8 : 析出物

Claims (4)

  1. 少なくともベント部を有する押出機、捕集タンク、および真空ポンプを有する押出装置であって、前記ベント部は捕集タンクに接続され、前記捕集タンクは真空ポンプに接続され、前記捕集タンクは、ベント部からの気体を吸入する吸入口と真空ポンプへ気体を排出する排出口とを有し、前記吸入口と排出口との間に捕集板を有し、前記捕集タンクの内部において、吸入口側を上流、排出口側を下流とした時に、前記捕集タンクが、前記捕集板よりも上流側に冷却ガス取り込み弁を有する押出装置。
  2. 冷却ガス取り込み弁から冷却ガスを吸引しながら、ベント部を有する押出機にて熱可塑性樹脂組成物を溶融混練する、請求項1に記載の押出装置を用いて熱可塑性樹脂組成物を製造する方法。
  3. 冷却ガス取り込み弁から吸引された冷却ガスと、捕集タンクの吸入口から吸引された気体とが、捕集タンク内において、捕集板よりも上流側にて接する、請求項2に記載の熱可塑性樹脂組成物を製造する方法。
  4. ベント部における圧力が−67kPa(gauge圧)以下である請求項2または3に記載の熱可塑性樹脂組成物を製造する方法。
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