JP2019048736A - 炭化珪素単結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】口径の大きな坩堝を用いた場合でも、壁面付近の原料の利用を抑制することなく、坩堝中心付近の原料を十分に加熱することにより効率よく原料を昇華させることができる炭化珪素単結晶の製造方法を提供する。【解決手段】黒鉛製の坩堝本体と、坩堝本体の下部に位置する原料充填部と、原料充填部と対向する位置に種結晶が設置される種結晶支持部を有する単結晶成長装置を用いて、原料充填部内に充填された炭化珪素原料を加熱して発生させた昇華ガスを、種結晶設置部に設置した炭化珪素種結晶上に再結晶させる昇華再結晶法による炭化珪素単結晶の製造方法であって、坩堝本体は円筒状の内側壁を有し、炭化珪素原料より熱伝導率の高い物質からなる環状の伝熱部材が、炭化珪素原料の内部に配置され、伝熱部材が、坩堝本体の中心軸からの距離が5mm以上かつ坩堝本体の内半径の0.85倍以下の領域内に配置されることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は種結晶を用いた昇華再結晶法によって炭化珪素単結晶を成長させる方法に関する。
炭化珪素単結晶の作製方法の一つとして、昇華再結晶法が知られている。この昇華再結晶法は昇華用原料粉末を高温で昇華させて昇華ガスを発生させ、昇華ガスを種結晶部分に供給することにより、種結晶から炭化珪素の単結晶を成長させる方法である。
加熱方法としては、高周波誘導加熱を用いて坩堝を発熱させ、発熱した坩堝からの伝熱により坩堝に充填された昇華用原料を加熱する方法が一般的である。このような方法では坩堝壁近傍で強い発熱が生じ、炭化珪素原料へと熱が伝達されることから、坩堝の形状によって原料充填部の昇華用原料に温度勾配が生じる。この温度勾配によって、原料昇華ガスの生成量に分布が生じ、低温部分では高温部分よりも原料が昇華しにくい。
内側の側壁が円筒状の坩堝に炭化珪素原料が充填されていると、坩堝側壁に接している原料部分は坩堝の中心軸付近の原料に比べ、強く加熱される。特にインゴットの大型化を指向する場合には、より大きな径の坩堝を使用する必要があり、また多くの原料昇華ガスを供給するために多くの炭化珪素原料を充填する必要がある。この場合、原料充填部の原料における温度勾配は更に大きくなり、効率よく原料昇華を行うことが困難となる。
そこで、原料充填部の原料における温度勾配を小さくし、原料の昇華効率を上げるために、坩堝構造に種々の改良を加える提案がなされてきた。
例えば、原料充填部底面の中心付近で支持される結晶成長容器の一部となる黒鉛部材を導入した坩堝構造を用いることにより、坩堝の中心軸付近の原料を効率よく昇華させる製造方法が開示されている(特許文献1)。また、坩堝の壁面に円板状の黒鉛製隔壁を固定することで、中心部を効率よく加熱する製造方法が開示されている(特許文献2)。
また、原料充填部の上部に特定の熱伝導率の部材を導入することで原料充填部の原料の温度を制御する方法も提案されている。
例えば、原料充填部上部に断熱材を配置することで原料中心部上面から種結晶側に向かって生じる熱の流れを遮り、原料中心部と周辺部の温度差を小さくすることで、効率よく原料中心部を加熱する製造方法が開示されている(特許文献3)。また、坩堝の径方向の中心部を含む原料表面に熱伝導性が高い均熱部材を配置する製造方法も開示されている(特許文献4)。
特開平5−58774号公報 特開2017−65969号公報 特開2015−212207号公報 特開2006−69851号公報
炭化珪素原料を効率よく昇華させるには、原料充填部の中心軸付近を十分に加熱する必要がある。
一般に、原料充填部に充填された原料を十分に加熱するには、坩堝の側壁部分の温度を高くする必要がある。一方で、坩堝の側壁部分の温度を高くすると坩堝全体の温度が高くなり、成長中の結晶温度も上昇するため結晶を十分に成長させることが困難となる。
上述した従来の炭化珪素単結晶の製造方法、製造装置を用いる場合、特許文献1に開示された技術では、依然として中心軸付近を十分に加熱する必要があるという問題が残り、単結晶の大口径化のために口径の大きな坩堝の中心軸付近の原料を効率よく加熱することは困難である。また、坩堝の一部として伝熱部材を導入していることから、形状の自由度が小さく制御が難しい。
特許文献2に開示された技術では、坩堝の壁面に接して開口部を有する円盤状の部材を設けているため、加熱が強い坩堝の壁面付近で生じる大量の昇華ガスの上昇する流れが、部材によって阻害されるという問題がある。この影響は単結晶の大口径化のために大口径の坩堝を使用する場合に顕著になり、坩堝の中心軸付近と壁面付近の原料からの昇華ガスの供給を両立できないという問題が生じる。また、特許文献3、4に開示された技術では原料の表面上で坩堝の中心軸付近に部材を導入するため、中心部付近の上部への流れが制限され、単結晶の大口径化のために口径の大きな坩堝を使用した場合、中心軸付近の昇華量を十分に確保することが困難である。
上記のことから特許文献1〜4に開示された方法では口径の大きな坩堝を使用した場合に坩堝の中心軸付近の原料を十分に昇華させることが困難である。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、口径の大きな坩堝を用いた場合でも、壁面付近の原料からの昇華ガスの供給を抑制することなく、坩堝中心付近の原料を十分に加熱することにより効率よく原料を昇華させることができる炭化珪素単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは口径の大きな坩堝を使用した昇華再結晶法による炭化珪素単結晶の製造において、坩堝の原料充填部内に充填された炭化珪素原料(以降、単に原料と呼ぶことがある)を効率よく昇華させる方法を検討した。その結果、特定の形状の伝熱部材を原料充填部に充填された炭化珪素原料内部の特定の位置に配置することによって、大口径かつ長尺の炭化珪素単結晶を効率的に製造することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を提供する。
[1] 黒鉛製の坩堝本体と、該坩堝本体の下部に位置する原料充填部と、該原料充填部と対向する位置に種結晶が設置される種結晶設置部を有する単結晶成長装置を用いて、該原料充填部内に充填された炭化珪素原料を加熱して発生させた昇華ガスを、該種結晶設置部に設置した炭化珪素種結晶上に再結晶させる昇華再結晶法による炭化珪素単結晶の製造方法であって、
前記坩堝本体は円筒状の内側壁を有し、
前記炭化珪素原料より熱伝導率の高い物質からなる環状の伝熱部材が前記炭化珪素原料の内部に配置され、
前記伝熱部材が、前記坩堝本体の中心軸からの距離が5mm以上かつ該坩堝本体の内半径の0.85倍以下の領域内に配置されることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
[2] 前記伝熱部材の熱伝導率が2000℃以上の温度において30W/mK以上である前記1に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
[3] 前記伝熱部材が黒鉛またはタングステンで構成される前記2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
[4] 前記伝熱部材の形状が軸対称であり、該伝熱部材は、該伝熱部材の中心軸が前記坩堝本体の中心軸と一致するように配置される前記1〜3のいずれか一項に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
[5] 前記伝熱部材の形状が円筒状、孔あき円板状、または円環状のいずれかである前記4に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
[6] 前記伝熱部材が前記炭化珪素原料の内部に複数配置されている前記4〜5に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
本発明の炭化珪素単結晶の製造方法によれば、大口径かつ長尺の炭化珪素単結晶を製造する際に、坩堝内に充填された炭化珪素原料について、高温となりやすい坩堝の側壁付近の原料の利用を確保しながら、坩堝の中心軸付近の原料の加熱が効率的に行われるため、原料を効率的に昇華させることができる。
本発明の炭化珪素単結晶の製造方法に用いる単結晶成長装置(実施例1)の断面模式図である。 実施例1における50時間結晶成長後の原料充填部内原料における空隙率のシミュレーション結果を示す図である。 従来の方法における50時間結晶成長後の原料充填部内原料における空隙率のシミュレーション結果を示す図である。 実施例4の坩堝内の構造を示す断面模式図である。 実施例5の坩堝内の構造を示す断面模式図である。 実施例6の坩堝内の構造を示す断面模式図である。 伝熱部材の水平方向の位置および形状を変化させた場合の原料昇華量の増加率を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材質、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
本発明の一実施形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法は、黒鉛製の坩堝本体と、坩堝本体の下部に位置する原料充填部と、原料充填部と対向する位置に種結晶が設置される種結晶支持部を有する単結晶成長装置を用いる。
単結晶成長は、原料充填部内に充填された炭化珪素原料(炭化珪素粉末)を加熱して発生させた昇華ガスを、該種結晶設置部に設置した炭化珪素種結晶上に再結晶させる昇華再結晶法により行われる。
ここで、炭化珪素原料より熱伝導率の高い物質からなる環状の伝熱部材が炭化珪素原料の内部に配置され、原料充填部内の炭化珪素原料の温度分布の均一化が図られる。
[炭化珪素単結晶成長装置]
まず本発明で用いる炭化珪素単結晶成長装置について説明する。図1は本発明で用いる炭化珪素単結晶成長装置の全体の断面模式図である。
図1に示す炭化珪素単結晶成長装置は黒鉛製の円筒状の坩堝本体1と、坩堝本体の下部に位置する昇華用の炭化珪素原料8が充填される原料充填部2と、原料充填部2と対向する位置に種結晶が設置される種結晶支持部3と、坩堝本体1を取り囲むように設置される黒鉛製の断熱材4と、断熱材4の外部に発熱部材として機能する前記坩堝本体1を発熱させるための高周波誘導加熱用のワークコイル5を備える。
さらに上記単結晶成長装置を使用して単結晶成長を行う際には、種結晶支持部3には炭化珪素単結晶からなる種結晶6が設置され、原料充填部2に炭化珪素原料8が充填され、炭化珪素原料8の内部にはワークコイル5によって発熱した坩堝本体1からの熱を原料充填部の中心領域に効率よく伝える伝熱部材7が配置される。
[伝熱部材]
伝熱部材7は原料充填部2内部の熱伝導を向上させる目的で配置されるため、伝熱部材7は少なくとも2000℃以上の温度において炭化珪素の熱伝導率(25W/mK)よりも高い熱伝導率をもつ必要がある。また、伝熱部材7の熱伝導率は2000℃以上において30W/mK以上であることが好ましく、40W/mK以上であることがより好ましく、50W/mK以上であることがより一層好ましい。
さらに、伝熱部材7は高温域においても安定である必要があるため融点が高い黒鉛やタングステンで構成されることが好ましい。
伝熱部材7の形状は、炭化珪素単結晶の成長時に原料充填部2内部で発生する昇華ガスの流れを阻害しないように環状である。本明細書において「環状」とは、中心を含む部分に開口部(貫通部)がある形状を意味する。更に、伝熱部材7の形状は軸対称な環状形状であることが好ましい。伝熱部材7の形状が軸対称である場合は、伝熱部材7の中心軸が坩堝本体1の中心軸と一致するように配置することが好ましい。
また、軸対称の環状形状の中でも、円筒状、孔あき円板状、または円環状であることが更に好ましい。尚、本明細書では、軸対称の環状形状を中心軸を通る平面で切断した場合に、その断面が長方形でかつ軸方向の長さが径方向の長さに較べて長い形状を円筒状と呼び、断面が長方形でかつ径方向の長さが長い形状を孔あき円板形状と呼び、断面が円である形状を円環状、断面が楕円である形状を円環状に類する形状と呼ぶこととする。
円筒状および孔あき円板状の伝熱部材は表面積に対して占有体積が小さいため、同等の伝熱効果を得るため他の形状に較べて伝熱部材の体積を小さくすることができ、原料充填部に充填される原料の量を多くできる点で好ましい。また、円環状および円環状に類する形状は、表面積に対して占有体積は大きいが、形状に角がなく昇華ガスの流れを阻害しにくい点で好ましい。
また、円筒状、孔あき円板状は、その中心軸を坩堝本体1の中心軸に一致させて坩堝本体1(原料充填部2)内に配置した場合、坩堝本体1の内側壁面または底面に対して平行でない面を有する形状でもよく、坩堝本体1の中心軸に対して軸対称となる限り自由に設計することが可能である。伝熱部材7の体積については、部材が小さすぎると原料充填部内の伝熱を効率化する効果が得られないことや強度に問題が生じると考えられることから、円筒状、孔あき円板状およびそれらに類する形状の場合は伝熱部材の最も短い辺の長さが1mm以上、円環状およびそれに類する形状の場合は断面の直径が1mm以上であることが好ましい。
伝熱部材7は原料充填部2の内部で、坩堝本体1の内側壁と接しない位置に配置される。伝熱部材7の位置はその形状にも依存するが、坩堝本体1の中心軸からの距離が5mm以上かつ坩堝本体1の内半径(内径の半分の長さ)の0.85倍以下の領域内に配置される。更に、伝熱部材7は、坩堝本体1の中心軸からの距離が10mm以上かつ坩堝本体1の内半径の0.75倍以下の領域内に配置されることが好ましい。
伝熱部材7は単結晶成長時に最も加熱が難しい原料充填部2の坩堝本体1の中心軸付近の上部の原料に対して効果を発揮できるように、原料8の内部に設置され、すなわち原料8の表面から露出しない位置に配置される。
伝熱部材7は坩堝本体1の底面に接するように配置されてもよいが、原料充填部の上部にも熱が伝わる構造である必要があるため、また伝熱部材7の体積が大きすぎると原料充填部2に充填可能な原料の量が制限されることから、坩堝本体1の底面からの距離が原料充填高さの0.25倍以上である領域に配置されることが好ましい。
伝熱部材7は原料8内部に複数配置されていてもよい。例えば、図6に示すように、円筒状の伝熱部材7aと、伝熱部材7aの内半径(内径の半分の長さ)より小さい外半径(外径の半分の長さ)を有する伝熱部材7bを原料内に、坩堝本体の中心軸に2つの伝熱部材の中心軸を一致させるように、すなわち上から見た場合に2つの伝熱部材が同心円状になるように配置してもよい。
また、複数の孔あき円板状の伝熱部材を、それぞれの中心軸を坩堝本体の中心軸に一致させて上下方向に並べて配置してもよい。
また、異なる構造(断面形状)を有する複数の伝熱部材を、互いに接することなく水平面内の異なる位置に配置してもよい。
伝熱部材を原料充填部に充填された原料の内部に配置する方法としては、例えば、原料充填部の所定の高さ1まで原料を充填し、その原料表面に伝熱部材を置いた後、再び所定の高さ2まで原料を充填する方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
以下に本発明の実施例および比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。尚、これらは説明のための単なる例示であって、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
本発明の実施例および比較例では、図1に示す炭化珪素単結晶成長装置について、シミュレーションにより温度分布および原料昇華量を求めた。尚、実施例または比較例によっては、図1に示される伝熱部材7とは異なる形状の伝熱部材を使用する場合がある。
シミュレーションには結晶成長解析ソフト「Virtual Reactor」(STR−Group Ltd社製)を用いた。本シミュレーションソフトは昇華再結晶法による炭化珪素単結晶の成長において、温度分布、原料昇華、結晶成長のシミュレーションに広く用いられているものである。
本実施例および比較例における結晶成長のシミュレーションがベースとする結晶成長工程は以下の通りである。
すなわち、炭化珪素単結晶の成長方法は種結晶設置部3に設置した種結晶8から単結晶を結晶成長する工程を有する。単結晶は原料充填部2に充填されたから昇華した原料ガスが種結晶8の表面で再結晶化することにより成長する。炭化珪素原料は坩堝本体1の外部に設けたワークコイル5に電力を供給し、坩堝本体1を高周波誘導加熱することにより炭化珪素原料を昇華させる。昇華した原料ガスは坩堝内を上昇し種結晶6に向かって供給される。このときのワークコイル5の出力は原料充填部内に充填された原料の最高温度が少なくとも2300℃以上になるように設定する。坩堝の外部領域はArガスで満たされておりAr分圧は10000Pa以下に制御して炭化珪素単結晶の成長を行う。
本実施例および比較例においては、上記の炭化珪素単結晶成長を50時間行うシミュレーションを実施した。
(実施例1)
実施例1では、図1に示すように、原料充填部2内に充填された原料8の内部に孔あき円板状の伝熱部材7を配置した単結晶成長装置についてシミュレーションを行った。以下に条件の詳細を示す。
坩堝本体1の内半径:120mm
原料充填部2内の原料の充填高さ:125mm
原料充填部2内の原料の上面から種結晶下端までの距離:119mm
原料充填部2内の原料10:炭化珪素粉末
伝熱部材7の材質:黒鉛
伝熱部材7の熱伝導率:約40W/mK(2000℃において)
伝熱部材7の形状:内半径10mm、外半径80mm、厚さ5mmの孔あき円板
伝熱部材7の水平方向位置:伝熱部材9の中心軸が坩堝本体1の中心軸に一致するように配置
伝熱部材7の上下方向位置:坩堝本体1の底面からの距離が原料充填部2内の原料充填高さの0.5倍となる高さに伝熱部材7の下端が一致するように配置
本シミュレーションでは、原料内の最高温度(坩堝の内壁付近)が2460℃に達するようにワークコイル5の出力を調整して坩堝本体1の加熱を行い、最高温度が2460℃に達した時点から結晶成長を開始し、50時間の結晶成長シミュレーションを行った。
本実施例においては上記の条件を用いて50時間の炭化珪素単結晶成長について各成長時間における温度分布のシミュレーションおよび結晶成長シミュレーションを実施した。尚、結晶成長シミュレーション中は、坩堝本体1や他部材の移動や配置の変更、ワークコイル5の出力の変更による温度制御等を行わなかった。また、シミュレーション開始時の原料充填部内の原料の空隙率は80%とした。
温度分布シミュレーショションの結果、原料充填部内で、高さ方向は伝熱部材の厚さ方向の中央の高さで、径方向は坩堝本体の中心軸の位置において、結晶成長開示時点で、上記伝熱部材の使用により伝熱部材を使用しない場合と較べて4℃の温度上昇が確認された(表1)。ここで、伝熱部材を使用しない場合の原料充填部内の原料の充填高さは、伝熱部材を使用した場合の原料の充填高さに一致させた。尚、以下の実施例および比較例についても、上記の温度上昇を評価する原料充填部内の位置は実施例1と同じである。
結晶成長シミュレーションの結果、50時間成長後において伝熱部材を使用しない場合と比較して炭化珪素原料の昇華量が17%増加した(表1)。
図2は、実施例1のシミュレーションによる50時間成長後の時点での原料充填部内で原料が充填された領域の断面における空隙率の分布を示す。図3には比較のため伝熱部材を使用せずに結晶成長を行った場合の50時間成長後の空隙率の分布を示す。ここで、例えば図中の「0.2」という数値は空隙率が20%であることを示す。尚、図2と図3のシミュレーションでは原料充填部内の原料の充填高さを一致させた。実施例1では、従来の方法で原料昇華が生じやすい坩堝の側壁付近だけでなく、伝熱部材の上部領域、開口部の領域およびその下方の領域においても空隙率の大きい領域が存在することがわかる。温度シミュレーションによる原料充填部の中心付近の温度上昇と空隙率分布の変化から、伝熱部材により原料充填部内の中心軸側に熱が供給されて炭化珪素原料の昇華が促進されることにより、原料充填部内の炭化珪素原料をより効率的に使用できていることがわかる。
尚、図2および図3において、シミュレーション開始時の空隙率0.8より空隙率が小さくなっている領域は、原料充填部の内部で発生した昇華ガスが外部へ出る前に温度の低い領域を通過し、ここで多結晶が析出することにより空隙率が低下した領域であると考えられる。
(実施例2)
実施例2においては、図1に示す実施例1の伝熱部材に代え、厚さ5mm、内半径20mm、外半径60mmの円板形状の黒鉛で構成される伝熱部材を使用した。坩堝本体1の底面からの距離が原料充填部高さの0.7倍となる高さに伝熱部材の下端が一致するように伝熱部材を配置した。それ以外は実施例1と同様にしてシミュレーションを行った。
温度分布シミュレーショションの結果、上記伝熱部材の使用により1℃の温度上昇が確認された(表1)。結晶成長シミュレーションの結果、伝熱部材を使用しない場合と比較して昇華量が22%増加し(表1)、上記伝熱部材の使用による炭化珪素原料の昇華が効率化されたことがわかる。本実施例では伝熱部材の水平方向への広がりが小さいため中心軸付近における温度上昇は小さいが、坩堝内全体の温度分布に対して局所的に伝熱部材が作用する場合でも炭化珪素原料の昇華を促進する効果が認められる。
(実施例3)
実施例3においては、実施例2の伝熱部材に代えて、同形状のタングステンで構成される伝熱部材を使用した以外は実施例1と同様にしてシミュレーションを行った。タングステンの熱伝導率は2000℃において104W/mKである。
温度分布シミュレーショションの結果、上記伝熱部材の使用により2℃の温度上昇が確認された(表1)。結晶成長シミュレーションの結果、伝熱部材を使用しない場合と比較して昇華量が21%増加し(表1)、上記伝熱部材の使用による炭化珪素原料の昇華が効率化されたことがわかる。
(実施例4)
実施例4においては、実施例1の伝熱部材に代えて、図4に断面図で示す円環状の伝熱部材7を使用した。円環状の伝熱部材7の内半径は25mm、外半径は55mmである。また、坩堝の底面からの距離が原料充填高さの0.5倍となる高さに伝熱部材7の断面円の中心高さが一致するように伝熱部材7を配置した。それ以外は実施例1と同様にしてシミュレーションを行った。
温度分布シミュレーショションの結果、上記伝熱部材の使用により4℃の温度上昇が確認された(表1)。結晶成長シミュレーションの結果、伝熱部材を使用しない場合と比較して昇華量が15%増加し(表1)、上記伝熱部材の使用による炭化珪素の原料昇華が効率化されたことがわかる。
(実施例5)
実施例5においては、実施例1の伝熱部材に代えて、図5に断面図で示すタングステンで構成される円筒状伝熱部材7を使用した。円筒状伝熱部材7の内半径は20mm、外半径は25mm、高さは55mmである。坩堝本体1の底面からの距離が原料充填高さの0.4倍となる高さに伝熱部材7の下端が一致するように伝熱部材7を配置した。それ以外は実施例1と同様にしてシミュレーションを行った。
温度分布シミュレーショションの結果、上記伝熱部材の使用により1℃の温度上昇が確認された(表1)。結晶成長シミュレーションの結果、伝熱部材を使用しない場合と比較して昇華量が17%増加し(表1)、上記伝熱部材の導入による炭化珪素原料昇華が効率化されたことがわかる。
(実施例6)
実施例6においては、実施例1の伝熱部材に代えて、図6に断面図で示すタングステンで構成される円筒状伝熱部材を2つ使用した。円筒状伝熱部材の一方(7a)は内半径20mm内半径25mm高さ55mmであり、他方(7b)は内半径50mm、外半径55mm、高さ55mmである。2つの伝熱部材7aと7bは、それぞれの中心軸が坩堝本体1の中心軸に一致し、共に坩堝本体1の底面からの距離が原料充填高さの0.2倍となる高さに伝熱部材の下端が一致するように配置した。それ以外は実施例1と同様にしてシミュレーションを行った。
温度分布シミュレーショションの結果、上記伝熱部材の使用により3℃の温度上昇が確認された(表1)。また、結晶成長シミュレーションの結果、伝熱部材を使用しない場合と比較して昇華量が15%増加し(表1)、上記伝熱部材の使用による炭化珪素原料の昇華が効率化されたことがわかる。
(比較例1)
実施例1で用いた伝熱部材と同じ外半径と内半径の差(内半径50mm、外半径120mm)および厚さを有する伝熱部材が坩堝本体の内側壁に接する以外は実施例1と同様にしてシミュレーションを行った。
温度分布シミュレーショションの結果、上記伝熱部材の使用により4℃の温度上昇が確認された(表1)。
また、結晶成長シミュレーションの結果、伝熱部材を使用しない場合と比較して昇華量の増加率は1%にとどまった(表1)。
比較例1においては、伝熱部材の外周が坩堝本体の内壁に接しているため、伝熱部材の下側で昇華した昇華ガスの流れが阻害される。これにより伝熱部材の下部に多結晶が析出し(実際の成長で確認されている)、昇華量が低下する。また、坩堝本体の壁に伝熱部材が接しているため、昇華ガスの逃げ道が一部ふさがれたことも昇華量が低下した原因と考えられる。
(比較例2)
実施例1との比較するために、実施例1で用いた伝熱部材と同じ外半径と厚さを有するが中心に孔を持たない円板形状(すなわち外半径70mmの円板)である伝熱部材を用いる以外は実施例1と同様にしてシミュレーションを行った。
温度分布シミュレーショションの結果、上記伝熱部材の使用により4℃の温度上昇が確認された(表1)。
また、結晶成長シミュレーションの結果、伝熱部材を使用しない場合と比較して昇華量の増加率は−3%(昇華量が減少)となり効果は見られなかった(表1)。
比較例2においても、比較例1の場合と同様に伝熱部材の下側に多結晶の析出が見られ、昇華量が低下している。比較例2の場合には、伝熱部材に開口部がないため、坩堝本体の中心部において伝熱部材の下側部分を通る昇華ガスの逃げ道がふさがれることが、昇華量低下の原因と考えられる。
(実施例7〜8、比較例3)
実施例1、比較例1、比較例2のシミュレーション結果を参考に、伝熱部材の水平方向の位置、構造が効果に及ぼす影響を確かめるため、伝熱部材の形状を以下のように変えた以外は実施例1と同様にしてシミュレーションを行った。
すなわち、実施例1で用いた伝熱部材と同じ外半径と内半径の差、厚さを有する伝熱部材の内半径を変え、比較例1と比較例2をそれぞれ内半径が最大(50mm)、最少(0mm、開口部なし)の場合として、その間を10mm刻みでシミュレーションを行った。尚、内半径が10mmの場合は実施例1である。
上記の条件で内半径が20mmの場合を実施例7、内半径が30mmの場合を実施例8、内半径が40mmの場合を比較例3とする。伝熱部材を使用しない場合に対する温度上昇と昇華量の増加率のシミュレーション結果を表1に示す。
また、伝熱部材の内半径に対する炭化珪素原料昇華量の増加率の変化を図7に示す。内半径が10〜30mmの範囲では、炭化珪素原料の昇華量が大きく増加していることがわかる。一方で、比較例2および3のように伝熱部材の外半径が大きく坩堝の側壁に近い場合と、比較例1のように伝熱部材の外半径が小さく内半径が0mm(開口部なし)の場合に原料昇華量の増加割合が小さいか、または逆に減少し、炭化珪素原料の効率的な昇華が達成されていないことがわかる。
本発明の原料内に伝熱部材を備えた炭化珪素単結晶製造方法は、特に大口径でかつ長尺の炭化珪素単結晶の製造に利用することができる。
1・・・坩堝本体、2・・・原料充填部、3・・・種結晶支持部、4・・・断熱材、5・・・ワークコイル、6・・・種結晶、 7・・・伝熱部材、8・・・原料

Claims (6)

  1. 黒鉛製の坩堝本体と、該坩堝本体の下部に位置する原料充填部と、該原料充填部と対向する位置に種結晶が設置される種結晶支持部を有する単結晶成長装置を用いて、該原料充填部内に充填された炭化珪素原料を加熱して発生させた昇華ガスを、該種結晶設置部に設置した炭化珪素種結晶上に再結晶させる昇華再結晶法による炭化珪素単結晶の製造方法であって、
    前記坩堝本体は円筒状の内側壁を有し、
    前記炭化珪素原料より熱伝導率の高い物質からなる環状の伝熱部材が、前記炭化珪素原料の内部に配置され、
    前記伝熱部材が、前記坩堝本体の中心軸からの距離が5mm以上かつ該坩堝本体の内半径の0.85倍以下の領域内に配置されることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
  2. 前記伝熱部材の熱伝導率が2000℃以上の温度において30W/mK以上である請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  3. 前記伝熱部材が黒鉛またはタングステンで構成される請求項2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  4. 前記伝熱部材の形状が軸対称であり、該伝熱部材は、該伝熱部材の中心軸が前記坩堝本体の中心軸と一致するように配置される請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  5. 前記伝熱部材の形状が円筒状、孔あき円板状、または円環状のいずれかである請求項4に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  6. 前記伝熱部材が前記炭化珪素原料の内部に複数配置されている請求項4〜5に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。

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