JP7306217B2 - 坩堝及びSiC単結晶成長装置 - Google Patents

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Description

本発明は、坩堝及びSiC単結晶成長装置に関する。
炭化珪素(SiC)は、シリコン(Si)に比べて絶縁破壊電界が1桁大きく、バンドギャップが3倍大きい。また、炭化珪素(SiC)は、シリコン(Si)に比べて熱伝導率が3倍程度高い等の特性を有する。そのため炭化珪素(SiC)は、パワーデバイス、高周波デバイス、高温動作デバイス等への応用が期待されている。このため、近年、上記のような半導体デバイスにSiCエピタキシャルウェハが用いられるようになっている。
SiCエピタキシャルウェハは、SiCウェハ上に、化学的気相成長法(Chemical Vapor Deposition:CVD)によってSiC半導体デバイスの活性領域となるSiCエピタキシャル膜を成長させることによって製造される。
SiCウェハは、SiCインゴットを切り出して作製する。このSiCインゴットは、一般に昇華法によって得ることができる。昇華法は、黒鉛製の坩堝内に配置した台座にSiC単結晶からなる種結晶を配置し、坩堝を加熱することで坩堝内の原料粉末から昇華した昇華ガスを種結晶に供給し、種結晶をより大きなSiCインゴットへ成長させる方法である。昇華法において原料と結晶との間に温度差が生じると、原料から昇華した原料ガスが結晶に効率的に供給され、結晶成長が促進される。しかしながら、結晶は原料と対向した位置にあり、原料からの輻射を受ける。そのため、原料と結晶との間に温度差を生みだすことが難しい。
特許文献1には、原料と結晶との間に遮蔽部材を設けることが記載されている。遮蔽部材により原料から結晶への輻射を抑え、原料と結晶との間に温度差が生じる。
特開2000-264795号公報
昇華法において、原料粉末からガスを昇華させる昇華条件は、成長初期と成長終期とで異なる。成長終期は原料が枯渇するため、成長初期より昇華量が少ない。また成長初期は結晶と原料との距離が離れているが、成長終期は結晶と原料との距離が近くなる。そのため、成長終期は、成長初期より結晶と原料との間に温度差を生み出すことが難しい。特許文献1に記載の遮蔽部材の断熱性能は、成長初期と成長終期とで変化しないため、成長初期と成長終期のそれぞれに適した成長条件を生み出すことが難しい。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、内部の温度分布を制御できる坩堝及びSiC単結晶成長装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の上、成長初期と成長終期とで遮蔽部材の断熱性能を変えることで、成長初期と成長終期の成長条件のそれぞれに適した温度分布を形成することができることを見出した。本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかる坩堝は、側壁と蓋と底部を有し、原料と種結晶を収容し、内部に、隔壁を有し、前記隔壁は、第1原料から昇華した昇華ガスが前記種結晶上で再結晶化する第1空間と、前記第1原料と別に第2原料を収容できる第2空間とを、第1方向に区分し、前記隔壁は、前記第2空間から前記第1空間に向って突出する突出部を有し、前記突出部は、前記第1方向に延びる支持部と、前記第1方向と交差する方向に広がる遮蔽部とを有し、前記支持部と前記遮蔽部とは、内部に前記第2空間と繋がる第3空間を有する。
(2)上記態様にかかる坩堝において、前記遮蔽部の前記種結晶側の第1面は、中央から外側に向って前記種結晶から離れる方向に傾斜してもよい。
(3)上記態様にかかる坩堝において、前記支持部の内径が、前記遮蔽部に近づくに従い縮径してもよい。
(4)上記態様にかかる坩堝において、前記隔壁が前記突出部を複数有してもよい。
(5)第2の態様にかかるSiC単結晶成長装置は、上記態様にかかる坩堝と、前記坩堝を囲む加熱手段と、を備え、前記加熱手段は、前記第1空間に収容される前記第1原料を加熱する第1加熱手段と、前記第2空間に収容される前記第2原料を加熱する第2加熱手段と、を有する。
上記態様にかかる坩堝及びSiC単結晶成長装置によれば、坩堝内の温度分布を制御できる。
第1実施形態に係るSiC単結晶成長装置の断面模式図である。 第1実施形態に係る坩堝をz方向と直交する面で切断した断面模式図である。 第1実施形態に係るSiC単結晶成長装置の作用を説明するための断面模式図である。 第1変形例に係るSiC単結晶成長装置の断面模式図である。 第2変形例に係るSiC単結晶成長装置の断面模式図である。 第3変形例に係るSiC単結晶成長装置の断面模式図である。
以下、本実施形態にかかるSiC単結晶成長装置および坩堝について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材質、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
図1は、第1実施形態にかかるSiC単結晶成長装置の断面模式図である。図1に示すSiC単結晶成長装置100は、坩堝10と加熱手段20とを備える。図1では、理解を容易にするために、第1原料G1、第2原料G2、種結晶Sdを同時に図示している。
まず方向について定義する。坩堝10内において原料G1から種結晶Sdに向かう方向をz方向とする。z方向は、第1方向の一例である。またz方向に対して垂直で、坩堝10の中心から広がる方向を径方向とする。図1は、坩堝10の中心軸に沿う任意の断面で切断した断面図である。
坩堝10は、例えば、円柱状の部材である。坩堝10は、蓋1と側壁2と底部3と隔壁4とを有する。さらに、隔壁4は、仕切り板5と突出部6とを有する。蓋1、側壁2、底部3及び隔壁4は、SiCの単結晶を成長する際の高温に耐えることができる材料からなる。これらの材料は、例えば、黒鉛、高融点金属、金属炭化物である。黒鉛は昇華温度が3550℃と極めて高く、成長時の高温にも耐えることができる。金属炭化物は、例えば、Ta、Nb、Wのいずれかの炭化物である。
隔壁4は、蓋1、側壁2及び底部3に囲まれる空間の内部にある。隔壁4は、蓋1、側壁2及び底部3に囲まれる空間を、第1空間A1と第2空間A2に区分する。
第1空間A1は、第1原料G1から昇華した昇華ガスが種結晶Sd上で再結晶化することで、単結晶が成長する空間である。第1空間A1内には、第1原料G1と種結晶Sdとが収容される。蓋1と側壁2は分離可能であり、第1原料G1は、例えば、隔壁4上の第1空間A1の下方に収容される。種結晶Sdは、第1原料G1と対向する位置で、蓋1に設置される。
第1空間A1に収容される第1原料G1は、例えば、粉末のSiCである。第1原料G1に用いられるSiCは、例えば、3C、2H、4H、6H、15Rのいずれかの結晶構造を含む結晶である。第1原料G1の粒径は、例えば、1000μm以下である。
第2空間A2は、例えば、第1空間A1のz方向の下方に位置する。第2空間A2は、第1空間A1とは接続されておらず、第1空間A1とは別空間である。第2空間A2内には、第2原料G2が収容される。第2原料G2は、第1原料G1とは別に、異なる空間に収容される。側壁2は例えばz方向に分離可能であり、第2原料G2は、例えば、底部3上の第2空間A2の下方に収容される。
第2空間A2に収容される第2原料G2は、例えば、第1原料G1と同じ材料である。第2原料G2は、求められる断熱性能に応じて、第1原料G1と異なる材料でもよい。
第2空間A2の高さH2は、例えば、第1空間A1の高さH1より小さい。第2空間A2の高さH2は、例えば、第1空間A1の高さH1の10%以上70%以下である。第1空間A1の高さH1は、蓋1の下面と仕切り板5の上面とのz方向の最短距離である。第2空間A2の高さH2は、仕切り板5の下面と底部3の上面とのz方向の最短距離である。
隔壁4の仕切り板5は、側壁2と接続され、突出部6を支持する。突出部6は、仕切り板5から突出する。突出部6は、第2空間A2から第1空間A1に向って、z方向に突出する。
突出部6は、支持部6Aと遮蔽部6Bとを有する。支持部6Aは、z方向に延びる。遮蔽部6Bは、z方向と交差する径方向に広がる。遮蔽部6Bは、第1空間A1に収容される第1原料G1より上方にある。突出部6の内部には、第3空間A3がある。第3空間A3は、支持部6Aの内部及び遮蔽部6Bの内部に亘る。第3空間A3は、第2空間A2と繋がり、第1空間A1とは隔絶されている。
支持部6Aの長さh1は、例えば、第1空間A1の高さH1の20%以上70%以下である。支持部6Aの長さh1が短いと、第1原料G1を収容する空間が小さくなる。支持部6Aの長さh1が長いと、第2原料G2から昇華した昇華ガスが支持部6Aの途中で再結晶化し、第3空間A3が閉塞する場合がある。遮蔽部6Bの厚みh2は、例えば、第1空間A1の高さH1の2%以上30%以下である。遮蔽部6Bの厚みh2を所定の範囲にすることで、十分な断熱空間を確保できる。
また第1原料G1は、遮蔽部6Bより下方に収容される。原料G1の表面と遮蔽部6Bの下面との距離h3は例えば、遮蔽部6Bの直径の5%以上100%未満である。第1原料G1の表面と遮蔽部6Bとの距離h3が近いと、遮蔽部6Bにより昇華ガスが阻害され、結晶の成長効率が低下する。
また遮蔽部6Bの上面と蓋1の下面との距離h4は、例えば、第1空間A1の高さH1の5%以上60%以下である。また例えば、遮蔽部6Bの上面と蓋1の下面との距離h4は、種結晶Sdの直径の10%以上200%未満である。遮蔽部6Bの上面と蓋1の下面との距離h4が近いと、種結晶Sdと原料G1との間に十分な温度差が与えられず、結晶の成長面の形状に影響が生じる。また遮蔽部6Bの上面と蓋1の下面との距離h4が遠いと、遮蔽部6Bを設ける効果が弱まる。
また遮蔽部6Bの下面と底部3の上面との距離h5は、坩堝10の高さの20%以上70%以下である。また第2原料G2の表面と遮蔽部6Bの下面との距離h6は、例えば、坩堝10の高さの10%以上70%以下である。距離h5、h6が長いと、第2原料G2から昇華した昇華ガスが支持部6Aの途中で再結晶化し、第3空間A3が閉塞する場合がある。
図2は、第1実施形態に係る坩堝10を、遮蔽部6Bを通りz方向と直交する面で、切断した断面模式図である。また図2では、遮蔽部6Bに対して上方にある種結晶Sdと下方にある支持部6Aを点線で同時に図示した。
支持部6A、遮蔽部6B、坩堝10は、z方向からの平面視した形状が、例えば円形である。支持部6A、遮蔽部6B、坩堝10は、例えば、同心円状である。これらの平面視形状は、円形に限らず、矩形、三角形、不定形等でもよい。
支持部6Aの面積は、例えば、第1空間A1の水平方向の断面積の1%以上40%以下である。支持部6Aの面積が小さいと、第2原料G2から昇華した昇華ガスが支持部6Aの途中で再結晶化し、第3空間A3が閉塞しやすくなる。支持部6Aの面積は、支持部6Aの内周に囲まれる断面積である。
遮蔽部6Bの面積は、例えば、第1空間A1の水平方向の断面積の3%以上60%以下である。また遮蔽部6Bの面積は、例えば、種結晶Sdの面積の80%以上200%未満である。遮蔽部6Bの面積が大きいと、昇華ガスが遮蔽部6Bを回り込む必要があり、結晶の成長効率が低下する。遮蔽部6Bの面積が小さいと、種結晶Sdと第1原料G1との間の断熱効果が小さくなる。遮蔽部6Bの面積は、遮蔽部6Bの外径に囲まれる断面積である。
加熱手段20は、坩堝10の周囲を囲む。加熱手段20は、例えば、第1加熱手段21と第2加熱手段22とを有する。第1加熱手段21と第2加熱手段22とは、別々に制御される。第1加熱手段21及び第2加熱手段22は、例えば、コイルである。コイルに電流を流すことで生じる磁界によって坩堝10が誘導加熱される。第1加熱手段21及び第2加熱手段22と坩堝10との間に、ヒータを設けてもよい。ヒータは、コイルが生じる磁界を受け、誘導加熱される。発熱したヒータからの輻射は、坩堝10を間接加熱する。
第1加熱手段21は、第1空間A1に収容される第1原料G1を加熱する。第1加熱手段21は、例えば、第1空間A1の周囲を囲む。第2加熱手段22は、第2空間A2に収容される第2原料G2を加熱する。第2加熱手段22は、例えば、第2空間A2の周囲を囲む。第1加熱手段21と第2加熱手段22とを別々に制御することで、第1原料G1と第2原料G2のそれぞれが昇華するタイミングを変えることができる。
第1実施形態にかかるSiC単結晶成長装置100によれば、坩堝10内の温度分布を制御できる。具体的には、SiC単結晶成長装置100は、成長初期と成長終期との異なる条件に合わせて、遮蔽部6Bの断熱性能を変化させ、それぞれに適した成長条件を生み出すことができる。図3は、第1実施形態に係るSiC単結晶成長装置100の作用を説明するための断面模式図である。
まず図1に示すように、第1空間A1内に第1原料G1、第2空間A2内に第2原料G2を収容する。そして、第1空間A1の第1原料G1と対向する位置に種結晶Sdを設置する。種結晶Sdは、例えば、カーボン接着剤を用いて蓋1に接着してもよい。例えば、蓋1の一面にカーボン接着剤を塗布し、その上に種結晶Sdを配置した後、種結晶Sd上に錘を載せ、加熱しながらカーボン接着剤を硬化する。種結晶Sdに加わる圧力は、例えば、5g/cmである。加熱温度は、例えば、200℃である。加熱時間は、例えば、30分以上である。
次いで、第1加熱手段21によって第1原料G1を加熱する。第1原料G1は、加熱されると昇華する。昇華した原料ガスは、図3に示すように種結晶Sdに向い、単結晶Cが成長する(フローf1)。一方で、第2原料G2は加熱されていないため、第2原料G2は昇華しない。そのため、結晶成長の成長初期の時点では、第3空間A3内は埋まっておらず、空である。成長初期は、単結晶Cがあまり成長していないため、種結晶Sdと第1原料G1との距離が遠く、距離によってz方向の温度差を生み出すことができる。また第1原料G1が新しく、第1原料G1の昇華速度が速い。遮蔽部6Bによる断熱性が高いと、第1原料G1から昇華した昇華ガスが遮蔽部6Bの近傍で再結晶化し、遮蔽部6Bに付着する。
次いで、単結晶Cの結晶成長が進むと、単結晶Cと第1原料G1との距離が近づき、距離によってz方向の温度差を生み出すことが難しくなる。また第1原料G1が枯渇し、第1原料G1の昇華速度も遅くなる。このタイミングで、第2加熱手段22によって第2原料G2を加熱する。第2原料G2は、加熱されると昇華する。昇華した原料ガスは、図3に示すように、第3空間A3に向い、第3空間A3内で再結晶化する。その結果、第3空間A3内は、例えば、多結晶により充填される。第3空間A3が多結晶により充填されると、遮蔽部6Bの断熱性が高くなる。遮蔽部6Bの断熱性が高くなることで、成長終期においても、単結晶Cと第1原料G1との間の温度差を確保できる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
図4は、第1変形例にかかるSiC単結晶成長装置の断面模式図である。第1変形例にかかるSiC単結晶成長装置101は、隔壁14の形状が、図1に示すSiC単結晶成長装置100と異なる。図4において、図1と同様の構成については、同様の符号を付し、説明を省く。
隔壁14は、仕切り板15と突出部16とを有する。突出部16は、支持部16Aと遮蔽部16Bとを有する。支持部16A及び遮蔽部16B内には第3空間A3がある。第3空間A3は、第2原料G2から昇華した昇華ガスが再結晶化することで、断熱性が高くなる。したがって、第1変形例にかかるSiC単結晶成長装置101においても、図1に示すSiC単結晶成長装置100と同様の効果が得られる。
またSiC単結晶成長装置101は、遮蔽部16Bの第1面16Baが傾斜している点が、図1に示す遮蔽部6Bと異なる。第1面16Baは、遮蔽部16Bの上面であって、種結晶Sd側の面である。第1面16Baは、中央から外側に向って種結晶Sdから離れる方向に傾斜している。第1面16Baの中央は、第1面16Baの外側より上方にある。
遮蔽部16Bの上面は、温度が低くなりやすく、昇華ガスが過飽和になりやすい。過飽和になった昇華ガスは遮蔽部16Bの上面で再結晶化し、堆積物となる。堆積物もSiCであるため、加熱により最昇華する場合がある。最昇華した昇華ガスは、組成(例えば、C/Si比)の制御が困難であり、単結晶C内にカーボンインクルージョンやSiドロップレット等の欠陥を生み出す原因となる。第1面16Baが傾斜していると、堆積物が第1面16Ba上に生じにくい。
図5は、第2変形例にかかるSiC単結晶成長装置の断面模式図である。第2変形例にかかるSiC単結晶成長装置102は、隔壁34の形状が、図1に示すSiC単結晶成長装置100と異なる。図5において、図1と同様の構成については、同様の符号を付し、説明を省く。
隔壁34は、仕切り板35と突出部36とを有する。突出部36は、支持部36Aと遮蔽部36Bとを有する。支持部36A及び遮蔽部36B内には第3空間A3がある。第3空間A3は、第2原料G2から昇華した昇華ガスが再結晶化することで、断熱性が高くなる。したがって、第2変形例にかかるSiC単結晶成長装置102においても、図1に示すSiC単結晶成長装置100と同様の効果が得られる。
またSiC単結晶成長装置102は、支持部36Aの内径が遮蔽部36Bに近づくにつれて縮径している。第2空間A2内で第2原料G2から昇華した昇華ガスは、支持部36Aの内部を通過し、遮蔽部36Bの内部で再結晶化する。支持部36Aの内径が第2空間A2から離れるに従い縮径すると、昇華ガスの流れが遮蔽部36Bの内部に向って収束する。したがって、第2原料G2から生じた昇華ガスは、効率的に遮蔽部36Bの内部に送られる。また支持部36Aの内径が広いと、昇華ガスによって第3空間A3が閉塞しにくくなる。
図5では、隔壁34が仕切り板35を有する場合を例示したが、支持部36Aの端部が側壁2と直接接続されてもよい。
図6は、第3変形例にかかるSiC単結晶成長装置の断面模式図である。第3変形例にかかるSiC単結晶成長装置103は、隔壁44の形状が、図1に示すSiC単結晶成長装置100と異なる。図6において、図1と同様の構成については、同様の符号を付し、説明を省く。
隔壁44は、仕切り板45と複数の突出部46とを有する。突出部46は、それぞれ支持部46Aと遮蔽部46Bとを有する。それぞれの支持部46A及び遮蔽部46B内には第3空間A3がある。第3空間A3は、第2原料G2から昇華した昇華ガスが再結晶化することで、断熱性が高くなる。したがって、第3変形例にかかるSiC単結晶成長装置103においても、図1に示すSiC単結晶成長装置100と同様の効果が得られる。
またSiC単結晶成長装置103は、突出部46が複数ある点が、図1に示す隔壁4と異なる。突出部46を複数設けることで、原料G1から昇華した昇華ガスが、種結晶Sdに至る経路を複数確保できる。
1 蓋
2 側壁
3 底部
4、14、34、44 隔壁
5、15、35、45 仕切り板
6、16、36、46 突出部
6A、16A、36A、46A 支持部
6B、16B、36B、46B 遮蔽部
10 坩堝
16Ba 第1面
20 加熱手段
21 第1加熱手段
22 第2加熱手段
100、101、102、103 SiC単結晶成長装置
A1 第1空間
A2 第2空間
A3 第3空間
C 単結晶
原料 G1
第2原料 G2

Claims (5)

  1. 側壁と蓋と底部を有し、原料と種結晶を収容する坩堝であって、
    内部に、隔壁を有し、
    前記隔壁は、第1原料から昇華した昇華ガスが前記種結晶上で再結晶化する第1空間と、前記第1原料と別に第2原料を収容できる第2空間とを、第1方向に区分し、
    前記隔壁は、前記第2空間から前記第1空間に向って突出する突出部を有し、
    前記突出部は、前記第1方向に延びる支持部と、前記第1方向と交差する方向に広がる遮蔽部とを有し、
    前記支持部と前記遮蔽部とは、内部に前記第2空間と繋がる第3空間を有する、坩堝。
  2. 前記遮蔽部の前記種結晶側の第1面は、中央から外側に向って前記種結晶から離れる方向に傾斜する、請求項1に記載の坩堝。
  3. 前記支持部の内径が、前記遮蔽部に近づくに従い縮径する、請求項1又は2に記載の坩堝。
  4. 前記隔壁が前記突出部を複数有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の坩堝。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の坩堝と、
    前記坩堝を囲む加熱手段と、を備え、
    前記加熱手段は、前記第1空間に収容される前記第1原料を加熱する第1加熱手段と、前記第2空間に収容される前記第2原料を加熱する第2加熱手段と、を有する、SiC単結晶成長装置。
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