JP2019047081A - 半導体装置及び半導体装置用サブモジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体素子に大電流が流れた場合に、半導体素子の近傍に生じた圧力上昇に起因して隣接する樹脂部分にき列が生じることを抑制可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置用サブモジュール20は、半導体素子22の第1主面23の一部と電気的に接続されており、第1外面35を有する第1金属導体30と、第2主面26の一部と電気的に接続されており、第2外面55を有する第2金属導体50と、厚さ方向Tに垂直な方向において半導体素子22の外側に配置されており、第1金属導体30から第2金属導体50を電気的に絶縁し且つ第1金属導体30と第2金属導体50との間において厚さ方向Tに力を伝達可能な支柱60と、第1外面23と第2外面26がそれぞれサブモジュール20外に露出するように、半導体素子22、第1金属導体30、第2金属導体50及び支柱60を、樹脂封止する外囲部70とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】半導体装置用サブモジュール20は、半導体素子22の第1主面23の一部と電気的に接続されており、第1外面35を有する第1金属導体30と、第2主面26の一部と電気的に接続されており、第2外面55を有する第2金属導体50と、厚さ方向Tに垂直な方向において半導体素子22の外側に配置されており、第1金属導体30から第2金属導体50を電気的に絶縁し且つ第1金属導体30と第2金属導体50との間において厚さ方向Tに力を伝達可能な支柱60と、第1外面23と第2外面26がそれぞれサブモジュール20外に露出するように、半導体素子22、第1金属導体30、第2金属導体50及び支柱60を、樹脂封止する外囲部70とを有する。
【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、半導体素子を用いて電力制御を行う半導体装置に関する。
電力機器には、半導体素子を用いて電力変換や電力開閉等の電力制御を行う半導体装置がある。このような装置に用いられる、いわゆる電力用半導体素子は、通常、高電圧・大電流を扱えるよう構成されている。このような半導体素子を用いて電力制御を行う電力機器には、例えば、サイリスタ変換装置や、トランジスタインバータ等、半導体素子を用いて電力変換を行う電力変換器(power converter)がある。
例えば、高電圧(数kV)に耐え得る電力変換器を実現するためには、半導体素子を流れる電流容量を大きくすることが求められている。このため、半導体装置には、内部に複数の半導体素子が配列され、電気的に並列に接続されたものがある。例えば、下記の特許文献には、複数の半導体素子が2つの金属で構成された部材の間に挟まれており、これらがセラミックスで構成された外囲器内に配置された半導体装置が提案されている。また、半導体装置の構成部品には、半導体素子とこれに接合された導体が、合成樹脂により樹脂封止(モールド)されたものが提案されている。
このような半導体装置は、一般的に、2つの金属で構成された板状の部材(いわゆる電極板)の間に、板状の半導体素子が配置されている。例えば、特許文献1に記載の技術においては、2つの金属製の板状の部位(電極板)の間に、複数の半導体素子(半導体チップ)が間隔をあけて配列されている。この例において、2つの電極板のうち、一方には、エミッタ電流が流れ、他方にはコレクタ電流が流れる。各半導体チッブの主面は、熱緩衝板と接しており、各半導体チップは、当該熱緩衝板を介して、2つの電極板の間に作用する圧縮力を受けている。すなわち、各半導体チップには、その厚さ方向に、圧縮方向の応力(stress)が生じている。このような半導体装置においては、各半導体チップに均等な応力が生じるようにする必要があり、各構成部品の寸法や、当該構成部品の組み立てには、高い精度が求められる。
また、特許文献2に記載の半導体装置のように、半導体素子の2つの主面が、ハンダ等により電極等と接合されており、半導体素子に応力はほとんど生じない。当該2つの主面の間にある側面、すなわち半導体素子の外周は、電気絶縁材料としての合成樹脂により囲まれている。この半導体装置においては、その製造工程において半導体素子の主面に接合不良が生じる場合がある。半導体装置の故障等により半導体素子に大電流が流れると、特に、接合不良がある部位においては、ジュール発熱により温度が上昇し、半導体素子やこれに隣接する金属製の導体が膨張、溶融、気化(昇華)等することにより、圧力が急激に上昇する場合がある。
半導体素子とこれに接合された導体が合成樹脂により樹脂封止されている場合、上述した圧力上昇が半導体素子の近傍に生じると、当該半導体素子に隣接する合成樹脂製の部分に、き裂が生じる場合がある。また、当該き裂が進展すると、上述した温度上昇により半導体素子の近傍において生成されたガスが当該き裂を通じて樹脂部分の外に噴出する虞があり、場合によっては、当該樹脂部分が裂ける虞がある。
本発明の実施形態は、上記に鑑みてなされたものであって、半導体素子に大電流が流れた場合に、半導体素子の近傍に生じた圧力上昇に起因して隣接する樹脂部分にき列が生じることを抑制可能な半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態の半導体装置は、その内部にサブモジュールが配置された半導体装置であって、当該サブモジュールは、その厚さ方向に垂直な方向に広がる第1主面及び第2主面を有する半導体素子と、前記半導体素子の第1主面のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、第1外面を有する第1金属導体と、前記半導体素子の第2主面のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、第2外面を有する第2金属導体と、前記厚さ方向に垂直な方向において前記半導体素子の外側に配置されており、第1金属導体から第2金属導体を電気的に絶縁し、且つ第1金属導体と第2金属導体との間において当該厚さ方向に力を伝達可能な支柱と、第1外面と第2外面がそれぞれ前記サブモジュール外に露出するように、前記半導体素子、当該第1金属導体、当該第2金属導体及び前記支柱を、樹脂封止する外囲部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の実施形態の半導体装置用サブモジュールは、電力用半導体装置内に配置される半導体装置用サブモジュールであって、その厚さ方向に垂直な方向に広がる第1主面と第2主面とを有する半導体素子と、第1主面のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、前記サブモジュール外に露出する第1外面を有する第1金属導体と、第2主面のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、前記サブモジュール外に露出する第2外面を有する第2金属導体と、前記厚さ方向に垂直な方向において前記半導体素子の外側に配置されており、第1金属導体から第2金属導体を電気的に絶縁し、且つ第1金属導体と第2金属導体との間において当該厚さ方向に力を伝達可能な支柱と、第1外面と第2外面がそれぞれ前記サブモジュール外に露出するように、前記半導体素子、当該第1金属導体、当該第2金属導体及び前記支柱を、樹脂封止する外囲部と、を備えることを特徴とすることを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、サブモジュール内の圧力が上昇し、第1金属導体と第2金属導体との間に厚さ方向に離間する引張力が生じると、支柱が当該引張力に抵抗する拘束力を第1金属導体と第2金属導体との間に生じさせる。これにより、外囲部のうち半導体素子の近傍であって厚さ方向において第1金属導体と第2金属導体との間にある樹脂部分に、上述した圧力上昇に起因してき裂が生じることを抑制することができる。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態により、本発明が限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
〔実施形態〕
(半導体装置用サブモジュールの構成)
本実施形態の半導体装置用サブモジュールについて、図1〜図4を参照して説明する。図1は、本実施形態の半導体装置用サブモジュールの斜視図である。図2は、本実施形態の半導体装置用サブモジュールの断面図であり、図1のII−II線による断面図である。なお、図2は、他の図面に比べて厚さ方向に垂直な方向の寸法を圧縮して表示している。図3は、本実施形態の半導体装置用サブモジュールの部分的な斜視図であり、第1金属導体の内面に、半導体素子と支柱が配置された態様を示している。図4は、本実施形態の半導体装置用サブモジュールの斜視図であり、第1金属導体と第2金属導体との間に半導体素子と支柱が挟まれた態様を示している。
(半導体装置用サブモジュールの構成)
本実施形態の半導体装置用サブモジュールについて、図1〜図4を参照して説明する。図1は、本実施形態の半導体装置用サブモジュールの斜視図である。図2は、本実施形態の半導体装置用サブモジュールの断面図であり、図1のII−II線による断面図である。なお、図2は、他の図面に比べて厚さ方向に垂直な方向の寸法を圧縮して表示している。図3は、本実施形態の半導体装置用サブモジュールの部分的な斜視図であり、第1金属導体の内面に、半導体素子と支柱が配置された態様を示している。図4は、本実施形態の半導体装置用サブモジュールの斜視図であり、第1金属導体と第2金属導体との間に半導体素子と支柱が挟まれた態様を示している。
図1及び図2に示すように、半導体装置用サブモジュール(以下、単に「サブモジュール」と記す)20は、図8−1及び図8−2に示す半導体装置10の内部に少なくとも一つ配置されるものであり、本実施形態において、半導体装置10の内部には、複数のサブモジュール20が配列される。半導体装置10は、パワーエレクトロニクス分野の電力機器であり、高電圧(数kV)に耐え得るように構成されている。当該半導体装置10において、複数のサブモジュール20は、電気的に並列に接続される(例えば、図5参照)このような半導体装置10には、例えば、電力の変換を行う半導体電力変換装置(semiconductor converter)がある。各サブモジュール20は、その内部に半導体素子22を有している。
本実施形態の半導体素子22は、電力システム(図示せず)の高電圧(例えば、8000V)が印加される電力用半導体素子、いわゆるパワー半導体である。本実施形態の半導体素子22は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)や、酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)等のスイッチング素子を形成しており、電力を制御するための電極を有している。
半導体素子22は、略板状をなしている、いわゆる半導体チップであり、その厚さ方向(図に矢印Tで示す)に垂直な方向に広がる第1主面23と第2主面26とを有している。第2主面26は、厚さ方向Tにおいて第1主面23とは反対側にある面である。第1主面23と第2主面26は、互いに平行な面である。なお、半導体素子22は、厚さ方向Tから見て略矩形をなしている。なお、以下の説明において、半導体素子22の厚さ方向と垂直な方向のうち所定の方向を、「長手方向」と記して図に矢印Lで示す。また、厚さ方向Tと当該長手方向Lのそれぞれに垂直な方向を、「幅方向」と記して図に矢印Wで示す。
半導体素子22において、第1主面23及び第2主面26は、それぞれ電力システムの電流が流れる電極としての面、いわゆる電極面を含んでいる。第1主面23は、コレクタ電流が流れる面(以下、コレクタ電極面と記す)24を含んでいる。コレクタ電極面24は、金属等の導体で構成されており、例えば、アルミニウム合金等のアルミニウムを含む材料で構成することができる。なお、第1主面23は、電気絶縁材料で構成されており、コレクタ電極面24を囲う面(いわゆるガードリング)を含むものとしても良い。
一方、第2主面26は、エミッタ電流が流れる面(以下、エミッタ電極面と記す)27と、ゲート電流が流れる面(以下、ゲート電極面と記す)28を含んでいる。エミッタ電極面27及びゲート電極面28は、それぞれ金属等の導体で構成されており、例えば、アルミニウム合金等のアルミニウムを含む材料で構成することができる。第2主面26は、電気絶縁材料で構成されており、エミッタ電極面27及びゲート電極面28のそれぞれを囲う面、いわゆるガードリングを含んでいる。ゲート電極面28は、当該ガードリングによりエミッタ電極面27から電気的に絶縁されている。
半導体素子22の厚さ方向Tのうちコレクタ電極面24を含む第1主面23を有する側が、いわゆる「コレクタ側」であり、当該向きを図に矢印T1で示す。また、当該コレクタ側T1とは反対側、すなわちエミッタ電極面27を含む第2主面26を有する側が、いわゆる「エミッタ側」であり、図に矢印T2で示す。
当該厚さ方向Tのうち、半導体素子22に向かう向きを「内側」と記し、半導体素子22から離間する向きを「外側」と記す。加えて、厚さ方向と垂直な方向、例えば、長手方向Lや幅方向において、半導体素子22に向かう向きを「内側」と記し、半導体素子22から離間する向きを「外側」と記す。
サブモジュール20は、半導体素子22の第1主面23のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、且つ金属で構成された導体(以下、第1金属導体と記す)30を有している。本実施形態において、第1金属導体30は、第1主面23のうちコレクタ電極面24と電気的に接続されている。なお、第1主面23のうち全てがコレクタ電極面24であるものとしても良い。
サブモジュール20は、外部からの電気的な接続を提供するための2つの外面35,55を有している。具体的には、サブモジュール20のうち第1金属導体30は、第1外面35を有し、後述する第2金属導体50は、第2外面55を有している。第1外面35及び第2外面55は、それぞれサブモジュール20外に露出する面(いわゆる露出面)である。第1外面35は、第1金属導体30のうち厚さ方向Tの外側、具体的にはコレクタ側において、サブモジュール20外に露出する面である。第1金属導体30は、当該第1外面35を含み、厚さ方向Tの外側を形成している部分(以下、外側部分と記す)34を有している。
第1金属導体30は、厚さ方向Tの内側にあって第1主面23と接合される内面31を有している。具体的には、第1金属導体30は、当該内面31を含み、厚さ方向Tの内側を形成している部分(以下、内側部分と記す)32を有している。
第1金属導体30のうち内側部分32は、外側部分34に比べて、厚さ方向と垂直な方向、すなわち長手方向L及び幅方向W(図3参照)のそれぞれにおいて外側に突出している。内側部分32のうち外側部分より外側に突出している縁部を、特に「突出縁部」と記して符号32aを付す。
第1金属導体30は、電気伝導性と熱伝導性の双方が高い材料で構成されることが好ましく、当該材料には、例えば、銅を用いることができる。第1金属導体30の内面31と、半導体素子22の第1主面23との間には、接合材8aが配置される。第1金属導体30と半導体素子22は、当該接合材8aにより互いに接合される。
当該接合材8aは、はんだ、導電性接着剤又は銀ペーストであるものとすることができる。接合材8aは、融点が220℃程度のはんだを用いることができる。当該はんだは、例えば、錫と銅又は銀を原料とするものがある。半導体素子22の第1主面23にあるコレクタ電極面24は、当該接合材8aを介して第1金属導体30と電気的に接続される。これにより、第1金属導体30にコレクタ電流を流すことが可能となる。なお、第1金属導体30の厚さ、具体的には、厚さ方向Tにおける内面31と第1外面35との距離は、3mm以上であることが好ましい。
また、サブモジュール20は、半導体素子22の第2主面26のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、金属で構成された導体40,50を有している。上述した第2外面55を有する金属導体(以下、第2金属導体と記す)50と、厚さ方向Tにおいて第2金属導体50と半導体素子22との間に配置されたスペーサとしての金属導体(以下、内部金属導体と記す)40とを有している。本実施形態において、内部金属導体40と第2金属導体50は、接合材8eにより互いに接合される。本実施形態において、これら金属導体40,50は、半導体素子22の第2主面26のうちエミッタ電極面27と電気的に接続されている。
第2金属導体50は、厚さ方向Tの外側においてサブモジュール20外に露出する外面55と、厚さ方向Tにおいて当該外面55とは反対側にある内面51とを有する。当該内面51には、後述する支柱60の一端が接合される。第2金属導体50は、当該内面51を含み、厚さ方向Tの内側を形成している部分(以下、内側部分と記す)52を有している。また、第2金属導体50は、外面55を含み、厚さ方向Tの外側を形成している部分(以下、外側部分と記す)54を有している。
第2金属導体50の内側部分52は、外側部分54に比べて、厚さ方向と垂直な方向、すなわち長手方向L及び幅方向W(図4参照)のそれぞれにおいて外側に突出している。内側部分52のうち外側部分より外側に突出している縁部を、特に「突出縁部」と記して符号52aを付す。すなわち、第2金属導体50の内側部分52は、上述した第1金属導体30の内側部分32と略同一の形状及び寸法をなしている。第2金属導体50の内面51と、第1金属導体30の内面31は厚さ方向Tにおいて対向している。
内部金属導体40は、厚さ方向Tの内側にあって半導体素子22の第2主面26と接合される面(以下、下面と記す)41と、厚さ方向Tにおいて当該下面41とは反対側にあり、第2金属導体50の内面51と接合される面(以下、上面と記す)45とを有している。内部金属導体40は、第2金属導体50の内面51と、半導体素子22の第2主面26とを電気的に接続する。
本実施形態の内部金属導体40は、厚さ方向Tの内側の部分(以下、基部と記す)42と、当該基部42より外側に突出している部分(以下、突出部と記す)44と、を有する。基部42は、内部金属導体40の下面41と、厚さ方向Tにおいて当該下面41とは反対側にあり、第2金属導体50の内面51と対向する面(以下、対向面と記す)43とを含んでいる。突出部44は、厚さ方向と垂直な方向の断面の面積が、基部42に比べて小さい部分である。突出部44は、基部42の対向面43から第2金属導体50の内面51に向けて突出している。当該突出部44を含む内部金属導体40の機能については、後述する。
以上に説明した内部金属導体40の上面45と、第2金属導体50の内面51との間には、接合材8eが配置される。内部金属導体40と第2金属導体50は、当該接合材8eにより互いに接合され、一つの金属導体40,50を形成する。また、内部金属導体40の下面41と、半導体素子22の第2主面26との間には、接合材8cが配置される。内部金属導体40と半導体素子22は、当該接合材8cにより互いに接合される。半導体素子22の第2主面26にあるエミッタ電極面27は、接合材8c、内部金属導体40及び接合材8eを介して第2金属導体50と電気的に接続される。これにより、金属導体40,50すなわち第2金属導体50及び内部金属導体40に、エミッタ電流を流すことが可能となる。
本実施形態において、金属導体40,50は、第1金属導体30と同じ材料で構成されている。また、接合材8c,8eは、上述した接合材8aと同じ材料で構成されており、略同一の融点を有している。なお、金属導体40,50の厚さ、具体的には、厚さ方向Tにおける内部金属導体40の下面41と、第2金属導体50の外面55との距離は、3mm以上であることが好ましい。
本実施形態のサブモジュール20は、図1及び図2に示すように、金属で構成されたフレーム状の部材(以下、単に「金属フレーム」と記す)80を有している。金属フレーム80は、厚さ方向Tにおいて第2金属導体50と第1金属導体30との間に配置されており、且つ当該厚さ方向と垂直な方向、すなわち長手方向L及び幅方向Wに延びている。金属フレーム80は、合成樹脂で構成された部材である外囲部70を貫通して延びている。金属フレーム80のうち外縁部83は、サブモジュール20外に露出する。
図1に示すように、金属フレーム80の略中央には、内部金属導体40の突出部44が通る開口が形成されている。当該突出部44は、金属フレーム80のうち当該開口の縁部(以下、単に「開口縁部」と記す)81と嵌め合される(図2参照)。当該開口縁部81は、突出部44と当接することにより、内部金属導体40の厚さ方向Tと垂直な方向の移動を制限する。このような開口縁部81を有する金属フレーム80を、サブモジュール20の製造工程において使用することにより、半導体素子22上(詳細には、接合材8a上)において内部金属導体40の位置決めを高い精度で行うことができる。
また、半導体素子22の第2主面26のうちゲート電極面28には、図2に二点鎖線で示すボンディングワイヤ85の一端が接続されている。ボンディングワイヤ85の他端は、図1に示すように、サブモジュール20内においてゲート端子29に接続されている。当該ゲート端子29の一部は、サブモジュール20外に露出する。これにより、ゲート端子29は、ボンディングワイヤ85を介して半導体素子22のゲート電極面28と電気的に接続される。
なお、ゲート端子29とボンディングワイヤ85は、上述した金属フレーム80の一部を介して電気的に接続されることも好適である。この場合、金属フレーム80のうちゲート電流が流れる部分と、上述した開口縁部81との間は、電気的に絶縁されている必要がある。
また、本実施形態のサブモジュール20は、厚さ方向と垂直な方向において半導体素子22より外側に配置され、且つ当該厚さ方向Tにおいて第1金属導体30と第2金属導体50との間に挟まれており、第1金属導体30と金属導体40,50との間を電気的に絶縁する部材(以下、単に「支柱」と記す)60を有している。複数の支柱60は、それぞれ、第1金属導体30と第2金属導体50とを物理的に接続している。換言すれば、第2金属導体50は、複数の支柱60を介して、第1金属導体30に結合されている。支柱60は、第1金属導体30と第2金属導体50との間において、厚さ方向Tの力を伝達することが可能である。
半導体素子22の近傍において高い圧力が発生すると、第1金属導体30と第2金属導体50との間には、厚さ方向Tにおいて互いに離間する方向の力、いわゆる引張力が作用する。このとき、支柱60は、当該引張力に抵抗する力を第1金属導体30と第2金属導体50との間に生じさせる。
支柱60は、第1金属導体30から第2金属導体50及び内部金属導体40を電気的に絶縁するために、少なくとも一部が電気絶縁材料で構成されている。本実施形態において、支柱60は、電気絶縁材料で構成された中央部(以下、絶縁中央部と記す)63と、厚さ方向Tにおいて絶縁中央部63の外側に配置されており、金属で構成された2つの端部(以下、金属端部と記す)61,65とを有している。金属端部61,65は、それぞれ、絶縁中央部63と結合された金属製の層(又は膜)であり、例えば、銅を含む材料で構成することができる。このような金属端部61,65は、絶縁中央部63の外側に金属を蒸着することにより実現することができる。また、支柱60は、金属端部61,65を形成する金属粒子と絶縁中央部63を形成する電気絶縁材料の粒子とを焼結により一体に成形することにより実現することもできる。
金属端部61は、絶縁中央部63と、第1金属導体30との間に配置されている。金属端部61と第1金属導体30は、接合材8fにより互いに接合される。当該金属端部61とは厚さ方向Tにおいて反対側にある金属端部65は、絶縁中央部63と第2金属導体50との間に配置されている。金属端部65と第2金属導体50は、接合材8gにより互いに接合される。これら接合材8f,8gは、上述した接合材8a,8c,8eと同じ材料で構成されており、略同一の融点を有している。つまり、サブモジュール20内にある接合材8a〜8gは、略同一の融点を有しており、以下に「第1接合材」と記す。
複数の支柱60は、図3に示すように、第1金属導体30の内面31上において、半導体素子22を、少なくとも部分的に囲うように配列されている。本実施形態においては、複数の支柱60は、2つの半導体素子22を囲うように、間隔をあけて配列されている。これら支柱60のそれぞれは、図2に示すように、第1金属導体30の内側部分32の突出縁部32aと、第2金属導体50の第2金属導体50の内側部分52の突出縁部52aとの間を、厚さ方向Tに延びている。各支柱60は、その少なくとも外側の部分が、これら突出縁部32a,52aの間に配置されている。なお、図3に示すように、内面31上において隣り合う2つの半導体素子22の間にも、支柱60と同様に構成された支柱が配置されている。
図3に示すように、第1金属導体30の内面31上に、半導体素子22と複数の支柱60が配置された後、第2主面26にあるエミッタ電極面27(図2参照)上に、内部金属導体40が配置される。当該内部金属導体40は、図2に示す金属フレーム80により位置決めされる。第2主面26にあるゲート電極面28には、ボンディングワイヤ85(図1及び図2参照)及びゲート端子(図1参照)が接続される。
その後、図4に示すように、内部金属導体40の突出部44および支柱60の金属端部65上に、第2金属導体50が配置される。当該第2金属導体50の内側部分52が第1接合材により突出部44及び金属端部65と接合される。内側部分52、突出部44及び金属端部65は、いずれも金属で構成されているため、はんだ等の金属製の第1接合材により、良好に接合される。
その後、図1及び図2に示すように、サブモジュール20のうち第1金属導体30、半導体素子22、支柱60、第2金属導体を形成する内部金属導体40及び第2金属導体50、及び金属フレーム80及びゲート端子29を含む構成部品は、電気絶縁性を有する合成樹脂で封止される、いわゆる構成部品の樹脂封止(plastic molding)が行われる。このとき、第1金属導体30の第1外面35と、第2金属導体50の外面55、及びゲート端子29の一部がサブモジュール20外に露出するように樹脂封止される。
このような樹脂封止を行うことにより、図2に示すように、サブモジュール20には、第1金属導体30、金属導体40,50、半導体素子22及び支柱60を囲う部分(以下、外囲部と記す)70が形成される。なお、外囲部70は、「envelope」とも称される。本実施形態の外囲部70は、その全体が電気絶縁性を有する合成樹脂で構成されている。外囲部70は、厚さ方向と垂直な方向において第1金属導体30、金属導体40,50、半導体素子22及び支柱60の外側に配置されている。
外囲部70は、厚さ方向と垂直な方向において、支柱60より外側に配置された部分75と、第1金属導体30の内側部分32より外側に配置された部分74と、外側部分34より外側に配置された部分73とを含んでいる。部分73は、厚さ方向Tにおいて、第1金属導体30の突出縁部32aより外側に配置されており、以下に「第1縁部分」と記す。
また、外囲部70は、厚さ方向と垂直な方向において、第2金属導体50の内側部分52より外側に配置された部分76と、外側部分54より外側に配置された部分77とを含んでいる。部分77は、厚さ方向Tにおいて第2金属導体50の突出縁部52aより外側に配置されており、以下に「第2縁部分」と記す。
また、厚さ方向Tにおいて、第1縁部分73と第2縁部分77との間に配置されている部分74,75,76を、以下に「側部分」と記す。これら側部分74,75,76のうち支柱60の外側に配置されており、当該支柱60を囲う部分75を、以下に「支柱側部分」と記す。また、側部分74,75,76のうち、第1金属導体30の内側部分32より外側に配置されて当該内側部分32を囲う部分74を、以下に「第1側部分」と記す。第2金属導体50の内側部分52より外側に配置されて当該内側部分52を囲う部分76を、以下に「第2側部分」と記す。
また、外囲部70は、厚さ方向と垂直な方向において、半導体素子22及び内部金属導体40より外側であって支柱60より内側に配置された部分(以下、内側部分と記す)71を含んでいる。外囲部70は、上述した部分71〜77が樹脂封止により一体成形されたものである。当該外囲部70において、第1縁部分73と第2縁部分77は、第1側部分74、支柱側部分75及び第2側部分76を介して互いに結合されている。
このように、本実施形態のサブモジュール20は、半導体素子22と、これに電気的に接続された金属導体30,40,50は、これらの厚さ方向と垂直な方向の外側に配置された外囲部70により囲まれる。半導体素子22の厚さ方向と垂直な方向の外側、すなわち当該2つの主面23,26の間である半導体素子22の外周は、外囲部70を形成する合成樹脂で覆われている。サブモジュール20外に第1外面35が露出する第1金属導体30と、サブモジュール20外に第2外面55が露出する第2金属導体50は、第1接合材8a、半導体素子22、第1接合材8c、内部金属導体40及び第1接合材8eを介して、互いに結合される。加えて、第1金属導体30と第2金属導体50は、第1接合材8f、支柱60、及び第1接合材8gを介して、互いに結合されている。
サブモジュール20においては、半導体素子22と第1金属導体30との間や、半導体素子22と内部金属導体40との間、内部金属導体40と第2金属導体50との間において、接合不良が生じる場合がある。半導体素子22に大電流が流れると、接合不良がある部位がジュール発熱により温度が上昇する。半導体素子22の近傍にある金属導体30,40,50及び第1接合材8a,8c,8eのいずれかが溶融、気化(昇華)等することにより、半導体素子22近傍においてガスが生じ、その圧力が急激に上昇する場合がある。このような場合、第1金属導体30と第2金属導体50との間には、厚さ方向Tにおいて互いに離間する方向の力(以下、単に「引張力」と記す)が作用する。
以上に説明したように、本実施形態の半導体装置用サブモジュール20は、半導体素子22の第1主面23の一部と電気的に接続されており、第1外面35を有する第1金属導体30と、第2主面26の一部と電気的に接続されており、第2外面55を有する第2金属導体50とを有している。さらに、サブモジュール20は、厚さ方向Tに垂直な方向において半導体素子22の外側に配置されており、第1金属導体30から第2金属導体50を電気的に絶縁し且つ第1金属導体30と第2金属導体50との間において厚さ方向Tに力を伝達可能な支柱60と、合成樹脂で構成されており、第1外面35と第2外面55がそれぞれサブモジュール20外に露出するように半導体素子22、第1金属導体30、第2金属導体50及び支柱60を、樹脂封止する外囲部70とを有している。
本実施形態のサブモジュール20は、第1金属導体30と第2金属導体50が支柱60を介して結合されており、当該支柱60は、第1金属導体30と第2金属導体50との間において厚さ方向Tの力を伝達可能なものとした。第1金属導体30と第2金属導体50との間に上述した引張力が生じると、支柱60が当該引張力に抵抗する力(以下、拘束力と記す)を第1金属導体30と第2金属導体50との間に生じさせる。これにより、外囲部70のうち半導体素子22の近傍であって厚さ方向Tにおいて第1金属導体30と第2金属導体50との間にある樹脂部分(例えば、内側部分71)に、上述した圧力上昇に起因してき裂が生じることを抑制することができる。また、本実施形態によれば、大電流が流れた場合に、上述した金属導体30,40,50や第1接合材8a,8c,8eが気化(昇華)した導電性のガスが、外囲部70に生じたき裂を通じてサブモジュール20外に噴出することや、当該ガスの圧力により、サブモジュール20が個々の構成部品に分解することを防止することができ、サブモジュール20を正常に作動させることが可能となる。
また、本実施形態のサブモジュール20は、外囲部70のうち第1金属導体30の外側部分34を囲う第1縁部分73と、第2金属導体50の外側部分54を囲う第2縁部分77が、第1側部分74、支柱側部分75及び第2側部分76を介して互いに結合されているものとした。第1金属導体30と第2金属導体50との間に上述した引張力が生じると、当該外囲部70が当該引張力に抵抗する拘束力を生じさせることができ、厚さ方向Tにおいて第1金属導体30と第2金属導体50との間にある樹脂部分(例えば、内側部分71)にき裂が生じることを抑制することができる。
なお、本実施形態のサブモジュール20において、各支柱60は、厚さ方向Tに垂直な断面が矩形をなしているものとしたが、本発明に係る支柱は、この態様に限定されるものではない。本発明に係る支柱は、厚さ方向Tに垂直な方向において半導体素子22の外側に配置されており、第1金属導体30から第2金属導体50を電気的に絶縁し、且つ第1金属導体30と第2金属導体50との間において当該厚さ方向Tに力、すなわち引張力に抵抗する拘束力を伝達可能なものであれば良い。例えば、厚さ方向Tに垂直な断面においてC字状をなしている2つの支柱により、半導体素子22を部分的に囲うものとしても良い。
(半導体装置の全体構成)
本実施形態の半導体装置の内部構造について、図1〜図7を参照して説明する。図5は、本実施形態の半導体装置の内部構造を示す断面図であり、第1金属部材と第2金属部材との間に、複数のサブモジュールと、配線基板が配置された態様を示している。なお、図5に示すサブモジュールにおいて、第2金属導体の第2外面が、第1金属導体の第1外面に比べて小さく構成されている。図6は、本実施形態の半導体装置の内部構造を示す斜視図であり、第2金属部材上に、複数のサブモジュールと、配線基板が配置された態様を示している。図7は、本実施形態の半導体装置の内部構造を示す斜視図であり、図6の拡大図である。
本実施形態の半導体装置の内部構造について、図1〜図7を参照して説明する。図5は、本実施形態の半導体装置の内部構造を示す断面図であり、第1金属部材と第2金属部材との間に、複数のサブモジュールと、配線基板が配置された態様を示している。なお、図5に示すサブモジュールにおいて、第2金属導体の第2外面が、第1金属導体の第1外面に比べて小さく構成されている。図6は、本実施形態の半導体装置の内部構造を示す斜視図であり、第2金属部材上に、複数のサブモジュールと、配線基板が配置された態様を示している。図7は、本実施形態の半導体装置の内部構造を示す斜視図であり、図6の拡大図である。
図5に示すように、本実施形態の半導体装置10において、その内部に複数のサブモジュール20が、厚さ方向Tに垂直な方向に間隔をあけて配列されている。各サブモジュール20の半導体素子22は、その第2主面26(図2参照)にゲート電極面28を含み、これに電気的に接続されたゲート端子29(図1及び図6参照)を有している。
半導体装置10は、金属で構成されており、各サブモジュール20の第1金属導体30と電気的に接続されている部材(以下、第1金属部材と記す)13と、各サブモジュール20の第2金属導体50と電気的に接続されている部材(以下、第2金属部材と記す)15とを有している。第1金属部材13及び第2金属部材15を構成する材料には、例えば、アルミニウム合金が用いられる。
第2金属部材15と、複数の第2金属導体50は、それぞれ接合材9aにより接合される。同様に、第1金属部材13と、複数の第1金属導体30は、それぞれ接合材9cにより接合される。これら接合材9a,9cには、上述した、サブモジュール20内において用いられる第1接合材8a〜8g比べて融点が低いものが用いられ、以下に「第2接合材」と記す。例えば、サブモジュール20内の第1接合材8a〜8gに、融点が220℃のはんだが用いられる場合、サブモジュール20外にある第2接合材9a,9cには、融点が200℃のはんだが用いられる。このようなはんだには、例えば、錫とビスマスを原料とするものがある。
本実施形態の第1金属部材13は、半導体素子22(図2参照)の厚さ方向Tに垂直な方向に広がる板状の部分(以下、板状部と記す)13cを有している。板状部13cは、厚さ方向Tの内側にある内面13bと、外側にある外面13dを有している。第1金属部材13は、板状部13cから各サブモジュール20に対応して厚さ方向Tの内側に突出する部分(以下、内側突出部と記す)13aを有している。内側突出部13aは、対応するサブモジュール20の第1金属導体30に接合される。
また、第1金属部材13の外面13dには、サブモジュール20の第1金属導体30からの熱を放熱する複数のフィン13fが形成されている。本実施形態において、複数のフィン13fは、板状部13cから厚さ方向Tの外側に突出している。
同様に、第2金属部材15は、板状部15cと、内側突出部15aと、複数のフィン15fを有している。内側突出部15aは、板状部15cの内面15bから突出しており、対応するサブモジュール20の第2金属導体50に接合される。第2金属部材15の外面15dには、サブモジュール20の第2金属導体50からの熱を放熱する複数のフィン15fが形成されている。本実施形態において、複数のフィン15fは、板状部15cから厚さ方向Tの外側に突出している。
また、半導体装置10は、厚さ方向Tにおいて第1金属部材13と第2金属部材15との間に配置された配線基板90を有している。配線基板90は、図5及び図6に示すように、複数のサブモジュール20にそれぞれ対応する複数の開口92を有している。
配線基板90は、図6に示すように、厚さ方向Tに垂直な方向において第1金属部材13及び第2金属部材15より外側に配置された外部ゲート端子93を有している。本実施形態において、配線基板90は、厚さ方向Tに垂直な方向において第1金属部材13及び第2金属部材15より外側に突出している外側突出部91を有しており、外部ゲート端子93は、当該外側突出部91に設けられている。
配線基板90は、外部ゲート端子93と、各サブモジュール20のゲート端子29とを電気的に接続するための配線(以下、ゲート配線と記す)94を有している。本実施形態においてゲート配線94は、配線基板90のうち第1金属部材13の板状部13cの内面13bと対向する面(図5参照)に形成されている。
本実施形態の配線基板90は、図5〜図7に示すように、当該ゲート配線94と電気的に接続されており、各サブモジュール20から延びているゲート端子29を受ける複数の受け部95を有している。各受け部95は、配線基板90を貫通している貫通孔(スルーホール)を含み、当該貫通孔にゲート端子29が接合されることによりゲート配線94と電気的に接続される、いわゆる「スルーホール接合部」である。
各サブモジュール20は、開口92の内側に配置され、そのゲート端子29が、当該開口92の近傍にある受け部95に結合される。これにより、各サブモジュール20の半導体素子22のゲート電極面28は、ゲート配線94を介して、共通の外部ゲート端子93(図6参照)に電気的に接続される。
また、本実施形態の配線基板90のうち外側突出部91には、外部ゲート端子93と隣り合って外部エミッタ端子96が設けられている。配線基板90は、各サブモジュール20の第2金属導体50すなわちエミッタと、外部エミッタ端子96とを電気的に接続するための配線(以下、エミッタ配線と記す)97を有している。本実施形態においてエミッタ配線97は、配線基板90のうちゲート配線94が形成される面は反対側、すなわち第2金属部材15の板状部15cの内面15bと対向する面(図5参照)に形成されている。
本実施形態の第2金属部材15は、その板状部15cの内面15bから配線基板90に向けて厚さ方向Tの内側に突出しており、当該配線基板90と結合される支柱(以下、エミッタ信号用支柱と記す)15eを有している。また、エミッタ信号用支柱15eは、第2金属部材15に対して配線基板90を支持している。エミッタ信号用支柱15eが配線基板90のうちエミッタ配線97と接することにより、各サブモジュール20の第2金属導体50は、当該エミッタ信号用支柱15e及びエミッタ配線97を介して、共通の外部エミッタ端子96に電気的に接続される。
本実施形態において、エミッタ配線97を含む配線基板90は、ねじ98により第2金属部材15のエミッタ信号用支柱15eに結合される。配線基板90のうちエミッタ配線97が形成された所定の部分には、ねじ98が通る貫通孔が形成されており、エミッタ信号用支柱15eには、ねじ98が螺合可能な雌ねじが形成されている。配線基板90の貫通孔を通したねじ98を、エミッタ信号用支柱15eの雌ねじ螺合することにより、配線基板90を第2金属部材15に固定すると共に、各サブモジュール20の第2金属導体50を、エミッタ配線97に電気的に接続することができる。
(半導体装置の製造方法)
本実施形態の半導体装置10の製造方法の一例について、図1〜図8−2を参照して説明する。図8−1は、本実施形態の半導体装置の製造工程を説明する斜視図であり、(a)は、複数のサブモジュールにそれぞれ対応する複数の接合面が第2金属部材上に形成された態様を示し、(b)は、第2金属部材上に配線基板が配置された態様を示し、(c)は、第2金属基板に形成された複数の接合面上にそれぞれサブモジュールが配置された態様を示している。図8−2は、本実施形態の半導体装置の製造工程を説明する斜視図であり、(d)は、複数のサブモジュールが、第1金属部材と第2金属部材との間に挟まれた態様を示し、(e)は、第1金属部材と第2金属部材との間において複数のサブモジュールを囲うように側面ケースが配置された態様を示し、(f)は、厚さ方向Tにおいて第1金属部材の外側と第2金属部材の外側に、それぞれ液冷ジャケットが配置された態様を示している。
本実施形態の半導体装置10の製造方法の一例について、図1〜図8−2を参照して説明する。図8−1は、本実施形態の半導体装置の製造工程を説明する斜視図であり、(a)は、複数のサブモジュールにそれぞれ対応する複数の接合面が第2金属部材上に形成された態様を示し、(b)は、第2金属部材上に配線基板が配置された態様を示し、(c)は、第2金属基板に形成された複数の接合面上にそれぞれサブモジュールが配置された態様を示している。図8−2は、本実施形態の半導体装置の製造工程を説明する斜視図であり、(d)は、複数のサブモジュールが、第1金属部材と第2金属部材との間に挟まれた態様を示し、(e)は、第1金属部材と第2金属部材との間において複数のサブモジュールを囲うように側面ケースが配置された態様を示し、(f)は、厚さ方向Tにおいて第1金属部材の外側と第2金属部材の外側に、それぞれ液冷ジャケットが配置された態様を示している。
まず、図8−1に(a)で示すように、第2金属部材15の内側突出部15a上に、ぬれ性(wettability)が他に比べて高い接合面9eを形成する。本実施形態において、第2金属部材15は、アルミニウム合金で構成されており、内側突出部15a上には、アルニウム合金に比べてぬれ性が高い接合面9e、例えば、銅で構成された接合面9eを形成する。例えば、コールドスプレー法により銅又はニッケルの粒子を内側突出部15aに吹き付けて、当該内側突出部15a上に銅又はニッケルの被膜を形成する。
これにより、複数のサブモジュール20の第2金属導体50の第2外面55にそれぞれ対応する複数の接合面9eが形成される。なお、当該接合面9eは、第2金属導体50の板状部15c上に銅又はニッケルの層を形成して、当該層を内側突出部15aとするものとしても良い。
その後、図8−1に(b)で示すように、第2金属部材15のエミッタ信号用支柱15e上に配線基板90を配置して、ねじ98(図5参照)等により当該配線基板90を第2金属部材15に固定する。配線基板90の開口92を通して接合面9eにアクセス可能である。各接合面9e上には、はんだ等の第2接合材9c(図5参照)を配置する。
その後、図8−1に(c)で示すように、複数の接合面9e上にそれぞれ対応するサブモジュール20を配置する。各サブモジュール20は、図5に示すように、第2金属導体50が接合面9eと接するように配置される。これにより、各サブモジュール20を、第2金属部材15に接合可能となる。このとき、各サブモジュール20のゲート端子29は、受け部(スルーホール接合部)95に挿入される。各サブモジュール20において、第1金属導体30の第1外面35は露出している。当該第1外面35上には、はんだ等の第2接合材9a(図5参照)が配置される。
その後、当該第2接合材9a上に、図5及び図8−2に(d)で示すように第1金属部材13を配置して、各サブモジュール20を、第1金属部材13と第2金属部材15との間に挟む。アルミニウム合金製の第1金属部材13の内側突出部13aには、第2金属部材15の接合面9e(図8−1参照)と同様に、銅で構成された被膜を形成することが好適である。第1金属部材13は、当該被膜が形成された内側突出部13aが、第2接合材9aと接するように配置される(図5参照)。
その後、図8−2に(e)で示すように、第1金属部材13と第2金属部材15との間において複数のサブモジュール20を囲う略環状の部材(以下、側面ケースと記す)14を取り付ける。側面ケース14は、複数のサブモジュール20のアレイの厚さ方向Tと垂直な方向の外側に配置される。本実施形態において、側面ケース14は、略C字状をなしている2つの半体14a,14cで構成されている。第1金属部材13と第2金属部材15との間に半体14a,14cをそれぞれ挿入し、これら半体14a,14cを互いに結合する。
これにより、複数のサブモジュール20を収容する空間は、第1金属部材13と第2金属部材15との間において略環状の側面ケース14により囲まれて密閉される。この状態において、第1金属部材13、側面ケース14及び第2金属部材15は、これらにより囲まれた空間に収容された複数のサブモジュール20及び配線基板90と共に加熱されて、サブモジュール20外にある第2接合材9a,9cが溶融する。第2接合材9aにより各サブモジュール20の第1金属導体30と第1金属部材13が接合され、第2接合材9cにより第2金属導体50と第2金属部材15が接合される。このとき、サブモジュール20内にある第1接合材8a〜8gは、サブモジュール20外にある第2接合材9a,9cに比べて融点が高いので再溶融することがない。
その後、図8−2に(f)で示すように、第1金属部材13には、フィン13fを含む外面13dを覆い、且つ当該外面13dとの間に冷却液を通す通路を形成する部材(以下、第1液冷ジャケットと記す)17が取り付けられる。同様に、第2金属部材15には、フィン15fを含む外面15dを覆い、且つ当該外面15dとの間に冷却液を通す通路を形成する部材(以下、第2液冷ジャケットと記す)19が取り付けられる。これら液冷ジャケット17,19は、それぞれ、上述した通路に冷却液を流入又は流出させるための開口18を有している。冷却液には、例えば、水を用いることが可能である。なお、冷却液は、エチレングリコール等を含むクーラントであるものとしても良い。
本実施形態において、液冷ジャケット17,19は、それぞれ合成樹脂で構成されている。なお、液冷ジャケット17,19は、金属で構成されているものとしても良い。開口18を通して冷却液を流すことにより、第1金属部材13及び第2金属部材15は、それぞれ、複数のサブモジュール20にからのジュール熱を、冷却液に伝達して排出することができ、各サブモジュール20を冷却することができる。これにより、各サブモジュール20に大電流が流れた場合であっても、当該サブモジュール20内における温度上昇を抑制することができ、半導体素子22(図2参照)の近傍にある金属導体30,40,50及び第1接合材8a,8c,8eが溶融、気化(昇華)することを抑制することができる。
[他の実施形態]
上述した実施形態において、図2に示すように、第2金属導体50と半導体素子22との間には、スペーサとしての内部金属導体40が配置されており、第2主面26のうちエミッタ電極面27と第2外面55は、内部金属導体40を介して電気的に接続されるものとしたが、本発明に係る第2金属導体は、この態様に限定されるものではない。第2金属導体は、半導体素子の第2主面のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、且つサブモジュール外に露出する第2外面を有するものであれば良い。本発明に係る第2金属導体は、例えば、第2外面を有する金属導体に、スペーサとしての金属導体が一体に結合された一つの金属導体であるものとしても良い。
上述した実施形態において、図2に示すように、第2金属導体50と半導体素子22との間には、スペーサとしての内部金属導体40が配置されており、第2主面26のうちエミッタ電極面27と第2外面55は、内部金属導体40を介して電気的に接続されるものとしたが、本発明に係る第2金属導体は、この態様に限定されるものではない。第2金属導体は、半導体素子の第2主面のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、且つサブモジュール外に露出する第2外面を有するものであれば良い。本発明に係る第2金属導体は、例えば、第2外面を有する金属導体に、スペーサとしての金属導体が一体に結合された一つの金属導体であるものとしても良い。
また、上述した実施形態において、サブモジュール20内にある半導体素子22は、IGBT等のスイッチング素子を形成するものであり、第1主面23は、コレクタ電極面24を含み、第2主面26は、エミッタ電極面27と、ゲート電極面28と、エミッタ電極面27からゲート電極面28を電気的に絶縁するガードリングとを含むものとしたが、本発明に係る半導体素子は、この態様に限定されるものではない。半導体素子の第1主面及び第2主面は、それぞれ第1金属導体及び第2金属導体に電気的に接続されており、且つ金属で構成されて電極面を有していれば良い。
例えば、図9に示すように、半導体素子22Cが、ファスト・リカバリ・ダイオード(FRD:Fast Recovery Diode)等のダイオードを形成するものとしても良い。この場合、第1主面は、本実施形態と同様に、コレクタ電極面を含み、第2主面は、エミッタ電極面を含み、且つゲート電極面を含んでおらず、当該半導体素子22が内部に配置されたサブモジュール20Cは、ゲート端子を有していないものとすることができる。
また、本発明に係る半導体装置内に配列されている複数の半導体素子は、全て同一種類のものでなくとも良い。本発明に係る半導体装置は、IGBT等のスイッチング素子を形成する半導体素子と、FRD等のダイオードを形成する半導体素子が、混在して配列されているものとしても良い。
本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
8a,8c,8d,8d,8e,8f,8g:第1接合材(接合材、はんだ)、9a,9c:第2接合材(接合材、はんだ)、9e:接合面、10:半導体装置、13:第1金属部材(金属部材)、13a:内側突出部(第1金属部材)、13b:内面(第1金属部材、板状部)、13c:板状部(第1金属部材)、13d:外面(第1金属部材、板状部)、13f:フィン(第1金属部材)、14:側面ケース、14a,14c:半体(側面ケース)、15:第2金属部材、15a :内側突出部(第2金属部材)、15b:内面(第2金属部材)、15c:板状部(第2金属部材)、15d:外面(第2金属部材)、15e:エミッタ信号用支柱(第2金属部材)、15f:フィン(第2金属部材)、17,19:液冷ジャケット、18:開口(液冷ジャケット)、20,20C:半導体装置用サブモジュール(サブモジュール)、22,22C:半導体素子、23:第1主面(半導体素子、主面)、24:コレクタ電極面(半導体素子、第1主面)、26:第2主面(半導体素子、主面)、27:エミッタ電極面(半導体素子、第2主面)、28:ゲート電極面(半導体素子、第2主面)、29:ゲート端子、30:第1金属導体(金属導体)、31:内面(第1金属導体)、32:内側部分(第1金属導体)、32a:突出縁部(第1金属導体、内側部分)、34:外側部分(第1金属導体)、35:第1外面(第1金属導体)、40:内部金属導体(金属導体)、41:下面(内部金属導体)、42:基部(内部金属導体)、43:対向面(内部金属導体)、44:突出部(内部金属導体)、45:上面(内部金属導体)、50:第2金属導体(金属導体)、51:内面(第2金属導体)、52:内側部分(第2金属導体)、52a:突出縁部(第2金属導体、内側部分)、54:外側部分(第2金属導体)、55:第2外面(外面)、60:支柱、61:金属端部(支柱)、63:絶縁中央部(支柱、電気絶縁材料)、65:金属端部(支柱)、70:外囲部(合成樹脂)、71:内側部分(外囲部、部分)、73:第1縁部分(外囲部、部分)、74:第1側部分(外囲部、部分)、75:支柱側部分(外囲部、部分)、76:第2側部分(外囲部、部分)、77:第2縁部分(外囲部、部分)、80:金属フレーム、81:開口縁部(金属フレーム)、83:外縁部(金属フレーム)、85:ボンディングワイヤ、90:配線基板、91:外側突出部(配線基板)、92:開口(配線基板)、93:外部ゲート端子(配線基板)、94:ゲート配線(配線基板)、95:受け部(配線基板、スルーホール接合部)、96:外部エミッタ端子(配線基板)、97:エミッタ配線(配線基板)、98:ねじ(配線基板固定用ねじ)
Claims (15)
- その内部にサブモジュールが配置された半導体装置であって、
当該サブモジュールは、
その厚さ方向に垂直な方向に広がる第1主面及び第2主面を有する半導体素子と、
第1主面のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、第1外面を有する第1金属導体と、
第2主面のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、第2外面を有する第2金属導体と、
前記厚さ方向に垂直な方向において前記半導体素子の外側に配置されており、第1金属導体から第2金属導体を電気的に絶縁し、且つ第1金属導体と第2金属導体との間において当該厚さ方向に力を伝達可能な支柱と、
第1外面と第2外面がそれぞれ前記サブモジュール外に露出するように、前記半導体素子、当該第1金属導体、当該第2金属導体及び前記支柱を、樹脂封止する外囲部と、
を備える
ことを特徴とする半導体装置。 - 前記厚さ方向において第2金属導体と前記半導体素子との間に配置されており、当該半導体素子及び第2金属導体とそれぞれ第1接合材により接合されており、且つ第2主面のうち少なくとも一部と第2金属導体とを電気的に接続する内部金属導体を、
さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 第2金属導体と第1金属導体との間において前記厚さ方向に垂直な方向に延びており、前記内部金属導体と嵌め合されて前記内部金属導体を位置決め可能な金属フレームを、
さらに備えることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。 - 前記内部金属導体は、
前記半導体素子の第2主面と接合される下面と、第2金属導体の内面と対向する対向面とを含む基部と、
当該対向面から第2金属導体に向けて突出しており、且つ第2金属導体の内面と接合される上面を含む突出部と、
を有し、
前記金属フレームには、前記突出部が通る内側開口が形成されており、当該内側開口を囲う開口縁部が当該突出部と接することにより、前記厚さ方向に垂直な方向における前記内部金属導体の移動を制限する
ことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。 - 前記第2主面は、ゲート電極面を含み、
前記金属フレームは、当該ゲート電極面と電気的に接続されており且つ前記外囲部を貫通して前記サブモジュール外に露出しているゲート端子を含み、
前記サブモジュールは、当該金属フレームのうち当該ゲート端子と電気的に接続されている部分又は当該ゲート端子と、前記ゲート電極面とを電気的に接続するボンディングワイヤを、
さらに備えることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の半導体装置。 - 前記金属フレームのうち、前記ゲート端子及びゲート電極面と電気的に接続されている部分、すなわちゲート電流が流れる部分は、内部金属導体の突出部が通る内側開口の開口縁部とは、電気的に絶縁されている
ことを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記支柱は、
電気絶縁材料で構成された絶縁中央部と、
前記厚さ方向において当該絶縁中央部の外側に配置され、金属で構成された2つの金属端部と、
を有し、
当該2つの金属端部のうち、一方が第1接合材により第1金属導体と接合されており、他方が第1接合材により第2金属導体と接合されている
ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 複数の前記支柱は、第1金属導体と第2金属導体との間において、前記半導体素子を、少なくとも部分的に囲うように配列されている
ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 第1金属導体及び第2金属導体は、それぞれ
前記厚さ方向の外側を形成し、第1外面及び第2外面を含む外側部分と、
当該外側部分より前記厚さ方向の内側を形成し、当該厚さ方向に垂直な方向において当該外側部分より外側に突出している突出縁部を含む内側部分と、
を有するものであり、
前記外囲部は、
当該厚さ方向において第1金属導体の前記突出縁部より外側に配置されており、且つ前記厚さ方向と垂直な方向において第1金属導体の前記外側部分より外側に配置されて当該外側部分を囲う第1縁部分と、
当該厚さ方向において第2金属導体の前記突出縁部より外側に配置されており、且つ当該厚さ方向と垂直な方向において第2金属導体の前記外側部分より外側に配置されて当該外側部分を囲う第2縁部分と、
当該厚さ方向と垂直な方向において前記支柱より外側に配置されて当該支柱を囲う支柱側部分と、
当該厚さ方向と垂直な方向において第1金属導体の前記内側部分より外側に配置されて当該内側部分を囲う第1側部分と、
当該厚さ方向と垂直な方向において第2金属導体の前記内側部分より外側に配置されて当該内側部分を囲う第2側部分と、
を有し、
第1縁部分と第2縁部分は、第1側部分、第2側部分及び支柱側部分を介して、結合されている
ことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 複数の前記サブモジュールのそれぞれの第1金属導体と第2接合材により接合されて、当該複数の第1金属導体と電気的に接続される第1金属部材と、
複数の前記サブモジュールのそれぞれの第2金属導体と第2接合材により接合されて、当該複数の第2金属導体と電気的に接続される第2金属部材と、
をさらに備え、
当該複数のサブモジュールは、
第1金属部材と第2金属部材との間において前記厚さ方向に垂直な方向に間隔をあけて配列されている
ことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記第2主面は、ゲート電極面を含み、
前記サブモジュールは、
当該ゲート電極面と電気的に接続されているゲート端子と、
前記厚さ方向において第1金属部材と第2金属部材との間に配置されており、複数の前記サブモジュールにそれぞれ対応する複数の開口を有する配線基板と、
をさらに備え、
当該配線基板は、
当該厚さ方向に垂直な方向において第1金属部材及び第2金属部材より外側に配置された外部ゲート端子と、
当該外部ゲート端子と、複数の当該サブモジュールのゲート端子とを電気的に接続するゲート配線と、
当該ゲート配線と電気的に接続されており、前記ゲート端子にそれぞれ対応して当該ゲート端子を受ける複数の受け部と、
を有し、
当該サブモジュールは、当該配線基板のうち対応する開口の内側に配置されており、そのゲート端子が、当該開口の近傍にある前記受け部に結合される
ことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記配線基板は、さらに、
前記厚さ方向に垂直な方向において第1金属部材及び第2金属部材より外側に配置された外部エミッタ端子と、
当該外部エミッタ端子と、第2金属部材とを電気的に接続するエミッタ配線と、
を有し、
当該第2金属部材は、
前記配線基板に向けて突出しており、当該配線基板が結合されるエミッタ信号用支柱を有し、
複数の前記サブモジュールの第2金属導体は、当該エミッタ信号用支柱を介して前記エミッタ配線と電気的に接続される
ことを特徴とする請求項11に記載の半導体装置。 - 前記サブモジュール内にある第1接合材は、当該サブモジュール外にある第2接合材に比べて、融点が高い
ことを特徴とする請求項10ないし請求項12のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 第1金属部材及び第2金属部材のうち少なくとも一方において、前記厚さ方向の外側にある外面には、前記サブモジュールから伝達された熱を放散可能なフィンが、形成されており、
当該フィンが形成された外面を覆い、且つ当該外面との間に冷却液が流れる通路を形成する液冷ジャケットを、さらに備える
ことを特徴とする請求項10ないし請求項13のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 半導体装置内に配置される半導体装置用サブモジュールであって、
その厚さ方向に垂直な方向に広がる第1主面と第2主面とを有する半導体素子と、
第1主面のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、第1外面を有する第1金属導体と、
第2主面のうち少なくとも一部と電気的に接続されており、第2外面を有する第2金属導体と、
前記厚さ方向に垂直な方向において前記半導体素子の外側に配置されており、第1金属導体から第2金属導体を電気的に絶縁し、且つ第1金属導体と第2金属導体との間において当該厚さ方向に力を伝達可能な支柱と、
第1外面と第2外面がそれぞれ前記サブモジュール外に露出するように、前記半導体素子、当該第1金属導体、当該第2金属導体及び前記支柱を、樹脂封止する外囲部と、
を備えることを特徴とする半導体装置用サブモジュール。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2017171987A JP2019047081A (ja) | 2017-09-07 | 2017-09-07 | 半導体装置及び半導体装置用サブモジュール |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021082714A (ja) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 | 富士電機株式会社 | 半導体装置 |
-
2017
- 2017-09-07 JP JP2017171987A patent/JP2019047081A/ja active Pending
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JP2021082714A (ja) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 | 富士電機株式会社 | 半導体装置 |
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