JP2021082714A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体チップ単体を組み合わせた場合と同等の集積化が可能でありながら、その取扱いが容易なチップサイズパッケージを実現可能な半導体装置を提供する。【解決手段】複数の半導体チップ3と、複数の半導体チップ3を搭載した第1共通電極1と、第1共通電極1に対向するプリント基板5と、プリント基板5に対向する第2共通電極9と、複数の半導体チップ3及びプリント基板5を封止し、且つ第2共通電極9及び第1共通電極1を露出する封止部材と、プリント基板5に挿入され、複数の半導体チップ3の制御電極に一端が接続され、第2共通電極9から他端が離間する複数の制御ピン6と、プリント基板5に挿入され、複数の半導体チップ3の主電極に一端が接続され、第2共通電極9に他端が接続された複数の主電流ピン7と、プリント基板5に挿入され、一端が複数の制御ピン6に電気的に接続され、他端が封止部材から露出する外部接続ピン8とを備える。【選択図】図6

Description

本発明は、パワー半導体素子等を搭載する半導体装置(半導体モジュール)に関する。
従来の一般的な半導体モジュールは、セラミクス絶縁基板の片面に半導体チップが搭載され、内部では、ワイヤボンディングやリボンボンディング、リードフレーム接続で配線される(特許文献1の図15参照)。セラミクス絶縁基板は、熱拡散機能を持つ金属ベースに搭載され、主に樹脂のケースで覆われ、ケースの内部はゲルを満たすことで、絶縁性を向上させている。特許文献1の図15では、模式的に1個の半導体チップを記載しているが、複数の半導体チップを並列に搭載することもある。また、特許文献1の図15では、1回路分だけ記載しているが、必要に応じて、2回路分の半導体素子が入ったいわゆる2in1構成や、6回路分の半導体素子が入った6in1構成等になることもある。
一方、特許文献1の図15に記載の半導体装置に搭載される半導体チップを構成する半導体の中で、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga)等のワイドバンドギャップ半導体は、シリコン(Si)に比べて、高速動作、低損失、高耐熱等の特徴がある。しかし、ワイドバンドギャップ半導体は、結晶欠陥の多さからチップを大型化すると歩留まりが低下してコストが増大するため、一般的に小型である。そのため、ワイドバンドギャップ半導体は、接続用パッドも小さく、リボンボンディングやリードフレームはおろか、太いワイヤボンディングも難しいため、スイッチングできる電流(定格電流)に見合わない細いワイヤを使う必要がある。
製造コストを度返しして、ワイドバンドギャップ半導体のチップを大型化し、パッドサイズを確保して、リボンボンディングやリードフレーム接続する場合もある。しかし、接続面積が大きくなったところに、高耐熱の特徴を活かして広い温度域でパワーサイクルやヒートサイクルをかけると、チップと配線材料の熱膨張差が大きくなって、チップ電極部やはんだ等の接続部にクラックが入り易くなる。そのため、チップを大型化しても、Siより広い温度域、即ち高温で使うことができず、やはり本来の性能を活かし難い場合がある。そこで、特許文献1に見られるような小型チップを多数集約し、微細なピンを半導体チップのパッドに接続する例もある。
特許文献1には、複数のパワー半導体チップが実装された複数の導電パターン部材と、導電パターン部材との対向面にパワー半導体チップ及び導電パターン部材にそれぞれ接続する複数の棒状導電接続部材を配置したプリント基板とを備える半導体装置が記載されている。特許文献2には、絶縁基板と、絶縁基板に固着された金属ブロックと、金属ブロックに固着された、ワイドバンドギャップ半導体を用いた複数の半導体素子と、半導体素子に固着された複数のインプラントピンと、インプラントピンに固着され、半導体素子に対向して配置されたプリント基板と、半導体素子とプリント基板の間に配置された封止材とを備える半導体装置が記載されている。また、特許文献3には複数の半導体素子の第1の主電極に第1の共通主電源板を電気的に接続し、第2の主電極に第2の共通主電源板を電気的に接続し、複数の半導体素子を圧接した状態で収納している圧接型半導体装置が記載されている。特許文献4には、半導体素子の複数を並列に接続し、半導体素子の出力電極の複数を互いに接続した出力電極接続体と、半導体素子の共通電極の複数を互いに接続した共通電極接続体とを備える半導体集積回路が記載されている。特許文献5には、半導体装置の第1及び第2主回路電極にそれぞれ接続された第1及び第2電極導体を備え、半導体装置が複数個の半導体素子を組み合わせた状態になっている平形半導体装置が記載されている。非特許文献1には、セラミック基板に厚銅板を貼り合わせた放熱基板にパワーチップを搭載し、パワーチップを銅ピンでパワー基板に接続したパワーモジュールが記載されている。
国際公開第2014/061211号 特開2012−191010号公報 特開2001−298152号公報 特開平6−349845号公報 特開平1−122146号公報
梨子田典弘,日向裕一朗,堀尾真史著,「All−SiCモジュール技術」,富士電機技報,2012年,vol.85,no.6,p.403−407
特許文献1の図15の構成は、半導体モジュールメーカ側で必要な容量且つ回路構成になるように半導体チップを組み合わせ、ワイヤボンディング等の接続を行って、パッケージの外に端子を出しておくことで、ユーザは、微細な半導体チップ自体を取り扱う必要が無く、パッケージの端子にバスバー等の配線を機械的に取り付けるだけでよい。しかし、特許文献1の図15に記載の半導体装置は汎用的に作られるため、半導体チップ自体の大きさに比べて圧倒的に体積が大きく、内部配線が長くなる。
これに対し、昨今のワイドバンドギャップ半導体の登場とその特性を生かす高速スイッチング化に対応するために、低インダクタンス化を目指して、配線の短縮が求められている。更に、電気自動車等の普及に伴い、インバータ等の装置の小型化要求の流れがある。そのため、汎用の半導体モジュールを使わず、ワイドバンドギャップ半導体専用モジュールを組む事例が増えているが、更に進んで、半導体チップそのものとコンデンサ等の一般電子回路部品、ひいては冷却フィンまで一体化することで、ユーザ側で高密度実装し、装置全体で配線の短縮と小型化を図る流れとなっている。
しかし、前述のように、ワイドバンドギャップ半導体を用いた半導体チップのような小型のチップは、接続用パッドが小さく、一般的なSiチップで専用モジュールを組むユーザや、電子部品を組み立てる一般のユーザによって、自由に配線を行いにくいという課題がある。
上記課題に鑑み、本発明は、半導体チップ単体を組み合わせた場合と同等の集積化が可能でありながら、その取扱いが容易なチップサイズパッケージを実現可能な半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、(a)第1主電極と、第2主電極及び制御電極とを互いに対向する主面にそれぞれ有する複数の半導体チップと、(b)複数の半導体チップのそれぞれの第1主電極を一方の主面に搭載した第1共通電極と、(c)第1共通電極の一方の主面に対向する一方の主面を有するプリント基板と、(d)プリント基板の他方の主面に対向する一方の主面を有する第2共通電極と、(e)複数の半導体チップ及びプリント基板を封止し、且つ第2共通電極の他方の主面、及び第1共通電極の他方の主面を露出する封止部材と、(f)プリント基板に挿入され、複数の半導体チップのそれぞれの制御電極に一端が接続され、第2共通電極から他端が離間する複数の制御ピンと、(g)プリント基板に挿入され、複数の半導体チップのそれぞれの第2主電極に一端が接続され、第2共通電極に他端が接続された複数の主電流ピンと、(h)プリント基板に挿入され、前記プリント基板を介して一端が前記複数の制御ピンに電気的に接続され、前記封止部材から他端が露出する外部接続ピンとを備える半導体装置であることを要旨とする。
本発明によれば、半導体チップ単体を組み合わせた場合と同等の集積化が可能でありながら、その取扱いが容易なチップサイズパッケージを実現可能な半導体装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る半導体装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係る半導体装置の他の斜視図である。 本発明の実施形態に係る半導体装置の内部構造の斜視図である。 本発明の実施形態に係る半導体装置の内部構造の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る半導体装置の内部構造の他の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る半導体装置の側面図である。 本発明の実施形態に係る半導体装置の第1共通電極及び半導体チップの平面図である。 本発明の実施形態に係る半導体装置のプリント基板の配線層を省略した平面図である。 本発明の実施形態に係る半導体装置のプリント基板の平面図である。 本発明の実施形態に係る半導体装置の第2共通電極の平面図である。 本発明の実施形態に係る半導体装置の適用例の側面図である。 第1比較例に係る半導体装置の断面図である。 第2比較例に係る半導体装置の断面図である。 本発明の実施形態の第1変形例に係る半導体装置の側面図である。 本発明の実施形態の第2変形例に係る半導体装置の側面図である。 本発明の実施形態の第3変形例に係る半導体装置の第2共通電極の平面図である。 図16のA−A方向から見た断面図である。
以下において、図面を参照して実施形態を説明する。以下の説明で参照する図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
また、本明細書において、半導体チップ(半導体素子)の「第1主電極」とは、半導体チップが電界効果トランジスタ(FET)や静電誘導トランジスタ(SIT)の場合には、ソース電極又はドレイン電極のいずれか一方となる、主電流が流入若しくは流出する電極を意味する。半導体チップの「第1主電極」とは、半導体チップに主電流が流入若しくは流出する電極を意味する。例えば、半導体チップが絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)の場合には、「第1主電極」はエミッタ電極又はコレクタ電極のいずれか一方となる電極に対応する。半導体チップが静電誘導(SI)サイリスタやゲートターンオフ(GTO)サイリスタの場合には、「第1主電極」はアノード電極又はカソード電極のいずれか一方となる電極を意味する。また、半導体チップの「第2主電極」とは、半導体チップがFETやSITであれば、上記第1主電極とはならないソース電極又はドレイン電極のいずれか一方となる電極を意味する。IGBTにおいては、「第2主電極」は上記第1主電極とはならないエミッタ電極又はコレクタ電極のいずれか一方となる電極を意味する。SIサイリスタやGTOサイリスタにおいては、「第2主電極」は上記第1主電極とはならないアノード電極又はカソード電極のいずれか一方となる電極を意味する。このように、半導体チップの「第1主電極」がソース電極であれば、「第2主電極」はドレイン電極を意味する。半導体チップの「第1主電極」がエミッタ電極であれば、「第2主電極」はコレクタ電極を意味する。半導体チップの「第1主電極」がアノード電極であれば、「第2主電極」はカソード電極を意味する。MISFET等で対称構造の半導体チップとなる場合は、バイアス関係を交換すれば「第1主電極」の機能と「第2主電極」の機能を交換可能な場合もある。
<半導体装置の構成>
本発明の実施形態に係る半導体装置(半導体モジュール)は、図1に示すように、全体が封止部材10で覆われた略直方体形状を有する。本発明の実施形態に係る半導体装置の略直方体形状の同一の面において、封止部材10から第2共通電極9及び外部接続ピン8が露出している。以下においては、本発明の実施形態に係る半導体装置の第2共通電極9及び外部接続ピン8が露出する面の法線方向をZ軸方向とし、第2共通電極9及び外部接続ピン8が露出する面に連続し、且つ直交する面の法線方向をX軸方向とし、X軸方向及びZ軸方向に直交する方向をY軸方向と定義する。
図2に示すように、本発明の実施形態に係る半導体装置の略直方体形状の第2共通電極9及び外部接続ピン8が露出する面に対向する面において、封止部材10から第1共通電極1が露出している。
図3は、図1に示した本発明の実施形態に係る半導体装置の封止部材10の図示を省略し、封止部材10の外形のみを破線で示した場合の内部構造の斜視図である。図3に示した本発明の実施形態に係る半導体装置の内部構造を、第2共通電極9側から見た分解斜視図を図4に示し、第1共通電極1側から見た分解斜視図を図5に示す。
図4及び図5に示すように、第1共通電極1の一方の主面(素子搭載面)には、複数の接合材2を介して、複数の半導体チップ(半導体素子)3の一方の主面(非素子面)の第1主電極33が接合されている。接合材2の材料としては、例えばはんだや、銀(Ag)や銅(Cu)系の焼結材が使用可能である。複数の半導体チップ3の他方の主面(素子面)には、プリント基板5の一方の主面(素子対向面)が対向するように配置されている。
プリント基板5には、複数の制御ピン6、複数の主電流ピン7及び外部接続ピン8が挿入され、インプラント基板11を構成している。複数の制御ピン6及び複数の主電流ピン7の一端が、複数の接合材4を介して、複数の半導体チップ3の他方の主面(素子面)の制御電極31及び第2主電極32にそれぞれ接続されている。接合材4の材料としては、例えばはんだや、銀(Ag)や銅(Cu)系の焼結材が使用可能である。プリント基板5の他方の主面(非素子対向面)には、第2共通電極9の一方の主面(素子対向面)が配置されている。
次に、本発明の実施形態に係る半導体装置のより詳細な構成を説明する。本発明の実施形態に係る半導体装置は、図6及び図7に示すように、複数の半導体チップ3a,3b,3c,3dと、複数の半導体チップ3a〜3dを接合材2a,2b等を介して搭載した第1共通電極1を備える。接合材2a,2bは、図4及び図5に示した接合材2に含まれる。複数の半導体チップ3a〜3dは、図4及び図5に示した複数の半導体チップ3に対応する。
半導体チップ3a〜3dとしては、例えばIGBT、MOSトランジスタ、SIサイリスタ、GTOサイリスタ等が採用可能であるが、ここでは半導体チップ3a〜3dがIGBTの場合を例示する。半導体チップ3a〜3dは、例えば、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga)等のワイドバンドギャップ半導体基板で構成してもよく、シリコン(Si)基板で構成してもよい。
図7に示すように、半導体チップ3a〜3dのそれぞれは、一方の主面(非素子面)に対向する他方の主面(素子面)側に制御電極(ゲート電極)31a,31b,31c,31d及び第2主電極(エミッタ電極)32a,32b,32c,32dを有する。図7では図示を省略するが、半導体チップ3a〜3dのそれぞれは、一方の主面(非素子面)側に第1主電極(コレクタ電極)を有する。
半導体チップ3a〜3dのそれぞれの制御電極31a〜31dは、制御電極31a〜31dに印加される所定の制御信号に応じて、半導体チップ3a〜3dのそれぞれの第2主電極32a〜32dと第1主電極の間を流れる主電流を制御する。
図7に示すように、半導体チップ3a〜3dのそれぞれの制御電極31a〜31d同士が近接するように、半導体チップ3a〜3dが配置されている。Y軸方向において、半導体チップ3a,3bの制御電極31a,31bを対向させて、半導体チップ3a,3bが隣接して配置されている。また、半導体チップ3c,3dの制御電極31c,31dを対向させて、半導体チップ3c,3dが隣接して配置されている。X軸方向において、半導体チップ3a,3cが同じ向きで隣接して配置されている。また、半導体チップ3b,3dが同じ向きで隣接して配置されている。
なお、半導体チップ3a〜3dの配置位置は図7に示した配置位置に限定されない。また、図7では4つの半導体チップ3a〜3dを例示したが、半導体チップの個数は限定されない。例えば、3つ以下の半導体チップを有していてもよく、5個以上の半導体チップを有していてもよい。
半導体チップ3a〜3dのそれぞれの一方の主面(非素子面)側の第1主電極(コレクタ電極)は、接合材2a,2d等を介して第1共通電極1の一方の主面(素子搭載面)に搭載されている。第1共通電極1は、板状の導電部材で構成されている。第1共通電極1の材料としては、例えば銅(Cu)等の金属が使用可能である。図7に示すように、第1共通電極1は、例えば略矩形の平面パターンを有する。図2及び図6に示すように、第1共通電極1の他方の主面(非素子搭載面)は、封止部材10から露出して、半導体チップ3a〜3dの第1主電極(コレクタ電極)に共通の電極パッドを構成する。
図6に示すように、プリント基板5は、絶縁層51と、絶縁層51の一方の主面(素子対向面)に配置された配線層(53a,53b)と、絶縁層51の他方の主面(非素子対向面)に配置された配線層(52a,52b)とを備える。絶縁層51は、例えばアルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si)等を主成分としたセラミクスや樹脂等の絶縁材料で構成できる。絶縁層51は、ガラス繊維とエポキシ樹脂との組み合わせ等からなる樹脂基板であってよい。配線層(52a,52b)及び配線層(53a,53b)は、Cu板やAl板の貼り合わせでもよく、Cuやニッケル(Ni)、錫(Sn)等のめっきが施されていてもよい。
図8は、絶縁層51の一方の主面(素子対向面)側の配線層(52a,52b)を省略したプリント基板5の平面図である。図8において破線で模式的に示すように、配線層(53a,53b)は、制御配線領域53aと、制御配線領域53aから離間した主配線領域53bとを有する。制御配線領域53aは、略矩形の平面パターンを有する。主配線領域53bは、制御配線領域53aの周囲を囲むU字状の平面パターンを有する。
図9は、プリント基板5の配線層(52a,52b)側から見た平面図である。図9に示すように、配線層(52a,52b)は、制御配線領域52aと、制御配線領域52aから離間した主配線領域52bとを有する。制御配線領域52aは、制御配線領域53aと同様の略矩形の平面パターンを有し、制御配線領域53aに対向するように配置されている。主配線領域52bは、主配線領域53bと同様のU字状の平面パターンを有し、主配線領域53bに対向するように配置されている。
図6、図8及び図9に示すように、プリント基板5には、絶縁層51、配線層(53a,53b)及び配線層(52a,52b)を貫通する複数の貫通孔(スルーホール)が設けられている。プリント基板5の複数の貫通孔のそれぞれには、複数の主電流ピン7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7h、複数の制御ピン6a,6b,6c,6d及び外部接続ピン8がそれぞれ挿入され、プリント基板5に接合されている。複数の主電流ピン7a〜7hは、図4及び図5に示した複数の主電流ピン7に対応する。複数の制御ピン6a〜6dは、図4及び図5に示した複数の制御ピン6に対応する。
図6、図8及び図9に示した主電流ピン7a〜7hは、Z軸方向に延伸するように配置されている。主電流ピン7a〜7hのそれぞれの一端は2本ずつ、接合材4a,4d等を介して、図7に示した半導体チップ3a〜3dのそれぞれの第2主電極32a〜32dにそれぞれ接続されている。なお、第2主電極32a〜32dの1つ当たりに接続される主電流ピンの数は特に限定されない。主電流ピン7a〜7hのそれぞれは、プリント基板5の主配線領域52b,53bに電気的に接続されており、主配線領域52b,53bは互いに同電位となる。主電流ピン7a〜7hのそれぞれの他端は、図6に示した第2共通電極9の一方の主面(素子対向面)に接続されている。
主電流ピン7a〜7hの材料としては、銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の導電性材料が使用可能である。主電流ピン7a〜7hの形状は、ここでは円柱状(棒状)の場合を例示するが、角柱状、板状、ブロック状等の他の形状であってもよい。
図6、図8及び図9に示した制御ピン6a〜6dは、Z軸方向に延伸するように配置されている。制御ピン6a〜6dのそれぞれの一端は、接合材4b,4c等を介して、図7に示した半導体チップ3a〜3dのそれぞれの制御電極31a〜31dにそれぞれ接続されている。制御ピン6a〜6dのそれぞれは、プリント基板5の制御配線領域52a,53aに電気的に接続されており、制御配線領域52a,53aは互いに同電位となる。制御ピン6a〜6dのそれぞれの他端は、図6に示した第2共通電極9の一方の主面(素子対向面)から離間する。
制御ピン6a〜6dの材料としては、銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の導電性材料が使用可能である。制御ピン6a〜6dの形状は、ここでは円柱状(棒状)の場合を例示するが、角柱状、板状、ブロック状等の他の形状であってもよい。
制御ピン6a〜6dは、例えば、主電流ピン7a〜7hと同一の太さ(直径)を有する。制御ピン6a〜6dは、主電流ピン7a〜7hよりも太くてもよく、主電流ピン7a〜7hよりも細くてもよい。ここでは、制御ピン6a〜6dと第2共通電極9の一方の主面(素子対向面)との接触を防止するため、制御ピン6a〜6dの長さは、主電流ピン7a〜7hの長さよりも短い場合を例示している。
図6、図8及び図9に示した外部接続ピン8は、Z軸方向に延伸するように配置されている。外部接続ピン8の半導体チップ3a〜3d側の一端は、半導体チップ3a〜3dから離間する。外部接続ピン8は、制御配線領域52a,53aに電気的に接続されている。即ち、外部接続ピン8は、制御配線領域52a,53a及び制御ピン6a〜6dを介して、半導体チップ3a〜3dのそれぞれの制御電極31a〜31dに電気的に接続されている。
外部接続ピン8の他端は、封止部材10から露出して、半導体チップ3a〜3dのそれぞれの制御電極31a〜31dの共通の電極パッドを構成している。外部接続ピン8の他端は、第2共通電極9の他方の主面(非素子対向面)と面一に配置されている。なお、外部接続ピン8は、第2共通電極9の他方の主面(非素子対向面)よりも突出していてもよい。
外部接続ピン8の材料としては、銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の導電性材料が使用可能である。外部接続ピン8の形状は、ここでは円柱状(棒状)の場合を例示するが、角柱状、板状、ブロック状等の他の形状であってもよい。
例えば、外部接続ピン8の封止部材10から露出した一端にワイヤボンディングやリボンボンディングが可能なように、外部接続ピン8は、制御ピン6a〜6d及び主電流ピン7a〜7hのそれぞれよりも太いことが好ましい。なお、外部接続ピン8は、制御ピン6a〜6d又は主電流ピン7a〜7hと同じ太さであってもよく、制御ピン6a〜6d又は主電流ピン7a〜7hよりも細くてもよい。
なお、プリント基板5は、配線層(53a,53b)及び配線層(52a,52b)のいずれか一方のみを有していてもよい。例えば、プリント基板5は、絶縁層51及び配線層(53a,53b)のみで構成されていてもよく、絶縁層51及び配線層(52a,52b)のみで構成されていてもよい。また、配線層(53a,53b)は、制御ピン6a〜6d及び外部接続ピン8に電気的に接続される制御配線領域53aのみで構成されていてもよい。同様に、配線層(52a,52b)は、制御ピン6a〜6d及び外部接続ピン8に電気的に接続される制御配線領域52aのみで構成されていてもよい。
図6及び図10に示すように、プリント基板5の他方の主面(非素子対向面)に対向するように第2共通電極9の一方の主面(素子対向面)が配置されている。第2共通電極9は、板状の導電部材で構成されている。第2共通電極9の材料としては、例えば銅(Cu)等の金属が使用可能である。第1共通電極1及び第2共通電極9は、互いに同一材料で構成されていてよく、互いに異なる材料で構成されていてもよい。
図10に破線で模式的に示すように、第2共通電極9の一方の主面(素子対向面)には、複数の溝部(凹部)9a,9b,9c,9d,9e,9f,9g,9hが設けられている。複数の溝部9a〜9hには、図6、図8及び図9に示した主電流ピン7a〜7hのそれぞれの他端が圧入されて接合されている。なお、複数の溝部9a〜9hは必ずしも設けられなくてもよく、第2共通電極9の一方の主面(素子対向面)に接合材を介して主電流ピン7a〜7hのそれぞれの他端が接合されていてもよい。
第2共通電極9は、主電流ピン7a〜7hを介して、半導体チップ3a〜3dのそれぞれの第2主電極32a〜32dに電気的に接続されている。図1及び図6に示すように、第2共通電極9の他方の主面(非素子対向面)は、封止部材10から露出し、半導体チップ3a〜3dのそれぞれの第2主電極32a〜32dに共通の電極パッドを構成している。
図10に示すように、第2共通電極9の平面パターンには切り欠き部(凹部)9xが設けられている。図6に示した外部接続ピン8は、Z軸方向において切り欠き部9xを通過し、第2共通電極9から離間するように配置されている。なお、第2共通電極9の平面パターンに切り欠き部9xは必ずしも設けられなくてもよく、外部接続ピン8が第2共通電極9から離間するような形状や位置関係であればよい。
図1、図2及び図6に示すように、封止部材10は略直方体形状を有する。封止部材10は、第1共通電極1、半導体チップ3a〜3d、プリント基板5及び第2共通電極9の周囲を囲むように配置され、半導体チップ3a〜3d及びプリント基板5を少なくとも封止する。封止部材10は、第2共通電極9の他方の主面(非素子対向面)、外部接続ピン8の他端、及び第1共通電極1の他方の主面(非素子搭載面)を露出する。
図1及び図2に示すように封止部材10の略直方体形状の角部の一部は面取りされ、面取り部10a〜10dが設けられている。なお、封止部材10に面取り部10a〜10dは必ずしも設けられなくてもよく、或いは封止部材10の略直方体形状の他の角部が面取りされていてもよい。
封止部材10としては、例えば耐熱性が高く硬質な熱硬化性樹脂等の樹脂材料が使用可能であり、具体的にはエポキシ樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂等が使用可能である。封止部材10の硬化温度から常温までの平均線膨張係数が、半導体チップ3a〜3dの半導体材料の平均線膨張係数と、第1共通電極1及び第2共通電極9の平均線膨張係数との間となるように、封止部材10、半導体チップ3a〜3d、第1共通電極1及び第2共通電極9の材料をそれぞれ選択することが好ましい。これにより、封止部材10の剥離や接合材2,4のひずみ等を抑制することができる。
<半導体装置の組立方法>
次に、図4及び図5を参照して、本発明の実施形態に係る半導体装置の組立方法の一例を説明する。まず、第1共通電極1の一方の主面(素子搭載面)に、接合材2を介して、複数の半導体チップ3の一方の主面(非素子面)の第1主電極33を搭載する。
一方、複数の制御ピン6、複数の主電流ピン7及び外部接続ピン8がプリント基板5に挿入されたインプラント基板11を用意する。そして、インプラント基板11の複数の主電流ピン7の一端を、第2共通電極9の一方の主面(素子対向面)に設けられた複数の溝部にそれぞれ圧入することにより、第2共通電極9とインプラント基板11との接合体を形成する。
次に、複数の半導体チップ3のそれぞれの他方の主面(素子面)の制御電極31及び第2主電極32に接合材4を搭載する。そして、第2共通電極9とインプラント基板11との接合体の複数の制御ピン6及び複数の主電流ピン7の一端を、接合材4を介して、複数の半導体チップ3のそれぞれの他方の主面(素子面)の制御電極31及び第2主電極32に接合材4にそれぞれ搭載する。その後、必要に応じて加圧や加熱を行うことにより、全体を接合する。
上記接合後の構造体を金型にセットし、ボイドが入らないように樹脂でモールドする。その後、必要に応じてレーザや機械的研磨装置等により、第1共通電極1の他方の主面(非素子搭載面)側と、第2共通電極9の他方の主面(非素子対向面)側の樹脂を研磨して、封止部材10を成形すると共に、第1共通電極1の他方の主面(非素子搭載面)、外部接続ピン8及び第2共通電極9の他方の主面(非素子対向面)を封止部材10から露出させ、それぞれ電極パッドとする。この結果、本発明の実施形態に係る半導体装置が完成する。
<適用例>
次に、本発明の実施形態に係る半導体装置100の適用例を図11に示す。本発明の実施形態に係る半導体装置100の第1共通電極1が、接合材24を介して絶縁回路基板20に接合されている。本発明の実施形態に係る半導体装置100の第2共通電極9は、接合材25を介してリードフレーム26に接続されている。絶縁回路基板20には、本発明の実施形態に係る半導体装置100と同様の構成の半導体装置を複数搭載してもよい。
絶縁回路基板20は、例えば直接銅接合(DCB)基板や活性ろう付け(AMD)基板等であってもよい。絶縁回路基板20は、絶縁基板21と、絶縁基板21の一方の主面に配置された配線層22と、絶縁基板21の他方の主面に配置された配線層23とを備える。絶縁基板21は、例えば酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si)等からなるセラミクス基板で構成できる。配線層23及び配線層22の材料としては、例えば銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の導体箔が使用可能である。
なお、図11に示した本発明の実施形態に係る半導体装置100に、リードフレーム26及び絶縁回路基板20を含めた全体を、本発明の実施形態に係る半導体装置としてもよい。
<比較例>
次に、第1及び第2比較例に係る半導体装置を説明する。第1比較例に係る半導体装置では、図12に示すように、絶縁回路基板102の一方の主面に接合材108を介して1又は複数の半導体チップ103が搭載されている。絶縁回路基板102の他方の主面は、熱拡散機能を有する金属ベース101に搭載されている。絶縁回路基板102及び半導体チップ103の周囲は樹脂ケース104で覆われている。樹脂ケース104の内側にはシリコンゲル107が充填され、絶縁性を向上させている。半導体チップ103及び絶縁回路基板102は、ボンディングワイヤ110,111やボンディングリボンを介して、樹脂ケース104から突出する外部接続端子105,106に電気的に接続されている。
第2比較例に係る半導体装置は、図13に示すように、半導体チップ103が接合材112を介してリードフレーム113で接続されている点が、図12に示した第1比較例に係る半導体装置と異なる。
図12及び図13に示した第1及び第2比較例に係る半導体装置では、半導体モジュールメーカ側で必要な容量且つ回路構成になるように半導体チップ103を組み合わせ、ワイヤボンディング等の接続を行って、外部接続端子105,106を外側に出しておく。このため、ユーザは、微細な半導体チップ103自体を取り扱う必要が無く、外部接続端子105,106にバスバー等の配線を機械的に取り付けるだけでよい。しかし、図12及び図13に示した図12及び図13に示した第1及び第2比較例に係る半導体装置は、汎用的に作られるため、半導体チップ103自体の大きさに比べて圧倒的に体積が大きく、ボンディングワイヤ110,111等の内部配線が長くなる。
<効果>
これに対して、本発明の実施形態に係る半導体装置によれば、複数の半導体チップ3a〜3dと同等サイズのままで、複数の半導体チップ3a〜3dを集積することが可能となる。このため、SiC、Gan、Ga等のワイドバンドギャップ半導体を用いた半導体チップのような小型チップを複数並列に集積して定格を拡大できるため、同定格の大型チップを作る場合に比べ、歩留まりの面で圧倒的に低コストを実現することができる。
更に、第1共通電極1、第2共通電極9及び外部接続ピン8のそれぞれが構成する電極パッドは、複数の半導体チップ3a〜3dのそれぞれの制御電極、第1主電極及び第2主電極よりもパッドサイズが大きい。このため、ワイドバンドギャップ半導体を用いた半導体チップのような小型チップに対しても、太線のワイヤボンディングやリボンボンディング、リードフレーム接続等、種々の大電流向けの接続方法を採用可能となる。したがって、本発明の実施形態に係る半導体装置を用いてモジュールを組み立てる一般のユーザにとって、配線の自由度が向上し、取り扱いが容易となる。
更に、複数の半導体チップ3a〜3dと制御ピン31a〜31d及び主電流ピン4a〜4hとの接続部周りが封止部材10によりモールドされることで、機械的信頼性が向上する。例えば、ワイドバンドギャップ半導体を用いた半導体チップのような小型チップでは素子面の接合面積が小さく、接合部の熱応力が小さくなる。よって、封止樹脂10による封止で接合部を機械的に抑えることができる。制御ピン6a〜6d及び主電流ピン7a〜7hは小型なので、樹脂剥離は起こりにくく、剥離したとしても素子面への影響は少ない。このため、ユーザが組み立てるモジュールがゲル封止である場合でも、半導体チップ3a〜3d周りのヒートサイクル耐量、パワーサイクル耐量を向上させることができる。
更に、半導体チップ3a〜3dが電極パッドを構成する第2共通電極9から離間しており、且つ封止部材10によりモールドされていることから、図11に示すようなユーザ側のリードフレーム26等の外部配線を接続する際においても、直接的な応力が半導体チップ3a〜3dにかかりにくくなる。
更に、低線膨張係数の半導体を用いた半導体チップ3a〜3dの制御電極及び第2主電極を電極パッドとする代わりに、第2共通電極9を電極パッドとすることにより、これに外部の金属配線を接続しても、線膨張係数差が少なく、温度変化に対して接続部にクラックが入り難い。例えば、ユーザ側の配線材料が、第2共通電極9と同じ材料(例えばCu)であれば、半導体チップ3a〜3dの制御電極及び第2主電極に直接ユーザ側の配線を接続した場合に比べて、熱応力を低減でき、長寿命化を図ることができる。したがって、小型で低損失、長寿命の半導体装置を安価に実現可能となる。
<第1変形例>
本発明の実施形態の第1変形例に係る半導体装置は、図14に示すように、制御ピン6a,6b及び主電流ピン7a,7cの一端が先細り形状を有する点が、図6に示した本発明の実施形態に係る半導体装置の構成と異なる。半導体チップ3a,3bが小型化するほど、半導体チップ3a,3bの制御電極及び第2主電極が小さくなるので、半導体チップ3a,3bの制御電極及び第2主電極と制御ピン6a,6b及び主電流ピン7a,7cの一端との接続が困難となる。
本発明の実施形態の第1変形例に係る半導体装置によれば、半導体チップ3a,3bが小型化した場合でも、制御ピン6a,6b及び主電流ピン7a,7cの一端を先細らせることにより、制御ピン6a,6b及び主電流ピン7a,7cの一端を接合材4a〜4dを介して半導体チップ3a,3bの制御電極及び第2主電極に容易に接続することができる。
<第2変形例>
本発明の実施形態の第2変形例に係る半導体装置は、図15に示すように、第1共通電極1及び第2共通電極9が横方向(Y軸方向)に拡張している点が、図6に示した本発明の実施形態に係る半導体装置の構成と異なる。
封止部材10は、第1共通電極1及び第2共通電極9の間にのみ配置されている。第1共通電極1及び第2共通電極9のそれぞれの側面の一部が封止部材10から露出する。第1共通電極1の一方の主面(素子搭載面)には溝部1a,1bが設けられ、封止部材10が充填されている。第2共通電極9の一方の主面(素子対向面)には、溝部9i,9jが設けられ、封止部材10が充填されている。第1共通電極1が溝部1a,1bを有し、且つ第2共通電極9が溝部9i,9jを有することにより、第1共通電極1及び第2共通電極9と封止部材10との剥離を抑制することができる。
本発明の実施形態の第2変形例に係る半導体装置によれば、第1共通電極1及び第2共通電極9を横方向に拡張することにより、第1共通電極1及び第2共通電極9が封止部材10から露出する面積が大きくなるため、放熱性を向上させることができる。なお、第1共通電極1及び第2共通電極9の両方ではなく、第1共通電極1及び第2共通電極9のいずれが1つのみを横方向(Y軸方向)に拡張してもよい。
<第3変形例>
本発明の実施形態の第3変形例に係る半導体装置は、図16及び図17に示すように、第2共通電極9の一方の主面(素子対向面)に溝部(凹部)9yが設けられている点が、図6に示した本発明の実施形態に係る半導体装置の構成と異なる。
溝部9yの深さd2は、溝部9a〜9hの深さd1よりも深い。溝部9yには、複数の制御ピン6a〜6dのそれぞれの一端が配置されている。複数の制御ピン6a〜6dが一括して配置される1つの溝部9yを設ける代わりに、複数の制御ピン6a〜6dがそれぞれ配置される複数の溝部を設けてもよい。主電流ピン7a〜7h及び制御ピン6a〜6dの長さが同一である場合、図17に示すように、主電流ピン7b,7dの一端は溝部9b,9dに圧入されている。一方、制御ピン6a,6bの一端は溝部9yに配置されており、第2共通電極9との接触を防止することができる。
本発明の実施形態の第3変形例に係る半導体装置によれば、第2共通電極9の一方の主面(素子対向面)に、制御ピン6a〜6dの一端を配置する溝部9yを設けることにより、制御ピン6a〜6dの一端と第2共通電極9とのショートを防止することができる。よって、同一の長さの主電流ピン7a〜7h及び制御ピン6a〜6dを使用可能となり、製造コストを低減し得る。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態に係る半導体装置では、半導体チップ3a〜3dが縦型構造である場合を例示したが、複数の半導体チップが横型構造の場合にも適用できる。また、横型構造の複数の半導体チップを縦型構造の半導体装置に変換したり、縦型構造の複数の半導体チップを横型構造の半導体装置に変換したりすることも可能である。また、外部接続端子8は第1共通電極1の他方の主面(非素子搭載面)側から取り出す構造であってもよく、第1共通電極1の他方の主面(非素子搭載面)側と第2共通電極9の他方の主面(非素子対向面)側の両方から取り出す構造であってもよい。即ち、複数の半導体チップとインプラント基板とを接続し、複数の半導体チップ及びインプラント基板を封止部材で封止し、複数の半導体チップに共通の拡大した電極を封止部材から露出させて外部に取り出すチップサイズパッケージ(CSP)の構成は全て本発明の範疇である。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…第1共通電極
1a,1b,9y,9a〜9j…溝部(凹部)
2,2a,2b,4,4a〜4d,24,25,108,109,112……接合材
3,3a〜3d,103…半導体チップ
5…プリント基板
6,6a〜6d…制御ピン
7,7a〜7h…主電流ピン
8…外部接続ピン
9…第2共通電極
9x…切り欠き部(凹部)
11…インプラント基板
20,102…絶縁回路基板
21…絶縁基板
22,23…配線層
26,113…リードフレーム
31,31a〜31d…制御電極
32,32a〜32d…第2主電極
33…第1主電極
51…絶縁層
52a,53a…制御配線領域
52b,53b…主配線領域
100…半導体装置
101…金属ベース
104…樹脂ケース
105,106…外部接続端子
107…シリコンゲル
111…ボンディングワイヤ

Claims (15)

  1. 第1主電極と、第2主電極及び制御電極とを互いに対向する主面にそれぞれ有する複数の半導体チップと、
    前記複数の半導体チップのそれぞれの前記第1主電極を一方の主面に搭載した第1共通電極と、
    前記第1共通電極の前記一方の主面に対向する一方の主面を有するプリント基板と、
    前記プリント基板の他方の主面に対向する一方の主面を有する第2共通電極と、
    前記複数の半導体チップ及び前記プリント基板を封止し、且つ前記第2共通電極の他方の主面、及び前記第1共通電極の他方の主面を露出する封止部材と、
    前記プリント基板に挿入され、前記複数の半導体チップのそれぞれの前記制御電極に一端が接続され、前記第2共通電極から他端が離間する複数の制御ピンと、
    前記プリント基板に挿入され、前記複数の半導体チップのそれぞれの前記第2主電極に一端が接続され、前記第2共通電極に他端が接続された複数の主電流ピンと、
    前記プリント基板に挿入され、前記プリント基板を介して一端が前記複数の制御ピンに電気的に接続され、前記封止部材から他端が露出する外部接続ピンと、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第2共通電極の平面パターンに切り欠き部が設けられ、
    前記外部接続ピンが前記切り欠き部を通過する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記外部接続ピンの前記他端が、前記第2共通電極の前記他方の主面と面一に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記複数の制御ピン及び前記複数の主電流ピンのそれぞれの前記一端が先細り形状を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記外部接続ピンが、前記複数の制御ピン及び前記複数の主電流ピンのそれぞれよりも太いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記プリント基板が、
    絶縁層と、
    前記絶縁層の一方の主面に設けられ、前記複数の制御ピン及び前記外部接続ピンに電気的に接続された第1配線層と、
    を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記プリント基板が、前記絶縁層の他方の主面に設けられ、前記複数の制御ピン及び前記外部接続ピンに電気的に接続された第2配線層を更に有することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記第1配線層が、
    前記制御ピン及び前記外部接続ピンに電気的に接続された第1制御配線領域と、
    前記第1制御配線領域から離間し、前記主電流ピンに電気的に接続された第1主配線領域と、
    を有することを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
  9. 前記第2配線層が、
    前記複数の制御ピン及び前記外部接続ピンに電気的に接続された第2制御配線領域と、
    前記第1制御配線領域から離間し、前記複数の主電流ピンに電気的に接続された第2主配線領域と、
    を有することを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  10. 前記複数の半導体チップのそれぞれの前記制御電極同士が近接するように前記複数の半導体チップが配置されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置。
  11. 前記第2共通電極の前記一方の主面に複数の第1溝部が設けられ、
    前記複数の主電流ピンのそれぞれの前記他端が、前記複数の第1溝部にそれぞれ圧入されている
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の半導体装置。
  12. 前記複数の主電流ピンが、前記複数の制御ピンよりも長いことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体装置。
  13. 前記第2共通電極の前記一方の主面に前記複数の第1溝よりも深い第2溝部が設けられ、
    前記複数の制御ピンのそれぞれの前記他端が、前記第2溝部内に配置され、
    前記複数の制御ピンが、前記複数の主電流ピンと同じ長さである
    ことを特徴とする請求項11に記載の半導体装置。
  14. 前記封止部材に面取り部が設けられていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の半導体装置。
  15. 前記封止部材の硬化温度から常温までの平均線膨張係数が、前記複数の半導体チップの半導体材料の平均線膨張係数と、前記第1共通電極及び前記第2共通電極の平均線膨張係数との間にあることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の半導体装置。
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