JP2019040961A - 窒化物半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 イオン注入技術を利用することなくp型窒化物半導体のボディ層を形成可能な窒化物半導体装置を提供すること。【解決手段】 窒化物半導体装置は、窒化物半導体層の表層部に形成されている溝内に設けられたp型窒化物半導体のボディ層を備える。前記ボディ層は、高濃度エピタキシャル層と低濃度エピタキシャル層を有しており、前記高濃度エピタキシャル層と前記低濃度エピタキシャル層は、前記溝内においてこの順で積層されている。前記高濃度エピタキシャル層は、前記窒化物半導体層の表面に露出するコンタクト部を有する。前記ソース層は、前記低濃度エピタキシャル層上に設けられている。【選択図】 図1

Description

本明細書が開示する技術は、窒化物半導体装置に関する。
縦型の窒化物半導体装置が開発されており、その一例が特許文献1に開示されている。この種の窒化物半導体装置は、窒化物半導体層の表層部に設けられているp型窒化物半導体のボディ層と、ボディ層上に設けられているn型窒化物半導体のソース層と、を備える。
特開2016−115831号公報
この種の窒化物半導体装置では、耐圧を考慮してボディ層の下側のp型不純物の濃度を相対的に濃くし、チャネル抵抗を考慮してボディ層の上側のp型不純物の濃度を相対的に薄くすることが望まれる。一方、窒化物半導体層の表面上に設けられているソース電極とのオーミック性コンタクトを考慮すると、窒化物半導体層の表面に露出するボディ層の一部にp型不純物の濃度が濃いコンタクト部を形成する必要がある。
特許文献1では、イオン注入技術を利用して、これらの要件を満たすボディ層を形成することを開示する。しかしながら、窒化物半導体においては、イオン注入技術を利用してp型の半導体領域を形成することは困難であることが知られている。このため、特許文献1のように、イオン注入技術を利用してp型窒化物半導体のボディ層を形成することは実際には困難である。
本明細書は、イオン注入技術を利用することなくp型窒化物半導体のボディ層を形成可能な窒化物半導体装置を提供することを目的とする。
本明細書が開示する窒化物半導体装置は、窒化物半導体層の表層部に形成されている溝内に設けられたp型窒化物半導体のボディ層と、前記ボディ層上に設けられているn型窒化物半導体のソース層と、を備えることができる。前記ボディ層は、高濃度エピタキシャル層と低濃度エピタキシャル層を有する。前記高濃度エピタキシャル層と前記低濃度エピタキシャル層は、前記溝内においてこの順で積層されている部分を有する。前記高濃度エピタキシャル層は、前記窒化物半導体層の表面に露出するコンタクト部を有する。前記高濃度エピタキシャル層のp型不純物濃度は、前記低濃度エピタキシャル層のp型不純物濃度よりも濃い。前記ソース層は、前記低濃度エピタキシャル層上に設けられている。この窒化物半導体装置では、窒化物半導体層の表層部に形成されている溝内に高濃度エピタキシャル層と低濃度エピタキシャル層を順に成膜することでp型窒化物半導体のボディ層が形成される。低濃度エピタキシャル層の成膜に先立って高濃度エピタキシャル層が溝内に成膜されることから、ボディ層の下側に高濃度エピタキシャル層が配置されるとともに、溝の側面に隣接する位置にコンタクト部も形成される。低濃度エピタキシャル層が高濃度エピタキシャル層上に成膜されることから、ボディ層の上側に低濃度エピタキシャル層が配置される。このように、上記窒化物半導体装置は、イオン注入技術を利用することなく、望ましい形態のボディ層を形成可能な構造を有している。
第1実施形態の窒化物半導体装置の要部断面図を模式的に示す。 第1実施形態の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第1実施形態の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第1実施形態の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第1実施形態の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第1実施形態の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第1実施形態の変形例の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第1実施形態の窒化物半導体装置の変形例の半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第1実施形態の窒化物半導体装置の変形例の半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第1実施形態の窒化物半導体装置の変形例の半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第2実施形態の窒化物半導体装置の要部断面図を模式的に示す。 第2実施形態の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第2実施形態の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第2実施形態の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第2実施形態の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第2実施形態の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 第2実施形態の窒化物半導体装置の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 広い面積のコンタクト部を形成するための1つの製造方法の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 広い面積のコンタクト部を形成するための1つの製造方法の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 広い面積のコンタクト部を形成するための1つの製造方法の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 広い面積のコンタクト部を形成するための他の1つの製造方法の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 広い面積のコンタクト部を形成するための他の1つの製造方法の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。 広い面積のコンタクト部を形成するための他の1つの製造方法の製造工程中の要部断面図を模式的に示す。
(第1実施形態)図1に示されるように、窒化物半導体装置1は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)と称される種類の半導体装置であり、窒化物半導体層10、窒化物半導体層10の裏面を被覆するドレイン電極22、窒化物半導体層10の表面の一部を被覆するソース電極24、及び、窒化物半導体層10の表面の一部に設けられているプレーナゲート30を備える。
窒化物半導体層10は、n型窒化ガリウム(GaN)のドリフト層12、p型窒化ガリウムのボディ層14、n型窒化ガリウムのソース層16、n型窒化ガリウムのn型表面層17及びn型窒化ガリウムのJFET領域18を有する。この例では、ドリフト層12、ボディ層14、ソース層16、n型表面層17及びJFET領域18がいずれも窒化ガリウムで構成されているが、必要に応じて、一部の層及び/又は領域が異なる窒化物半導体で構成されていてもよい。
ドリフト層12は、後述するように、n型GaN基板として準備され、ボディ層14を成膜するための下地基板でもある。ドリフト層12の裏面は、ドレイン電極22にオーミック接触する。
ボディ層14は、ドリフト層12の表面上の一部に設けられており、窒化物半導体層10の表層部に形成されている溝T1内に設けられている。ボディ層14は、高濃度エピタキシャル層14a及び低濃度エピタキシャル層14bを有する。高濃度エピタキシャル層14aと低濃度エピタキシャル層14bは、溝T1内にこの順で積層された部分を有する。
高濃度エピタキシャル層14aは、溝T1内の概ね下側に配置されており、ドリフト層12と低濃度エピタキシャル層14bの間に配置されている。高濃度エピタキシャル層14aでは、そのp型不純物の濃度が低濃度エピタキシャル層14bよりも濃く調整されており、その濃度は耐圧設計に基づいて設定される。また、高濃度エピタキシャル層14aは、溝T1内において断面凹形状に構成されている。これにより、高濃度エピタキシャル層14aは、溝T1の側面に隣接する位置にコンタクト部15を有しており、そのコンタクト部15が窒化物半導体層10の表面に露出するとともにソース電極24にオーミック接触する。このように、高濃度エピタキシャル層14aのコンタクト部15が窒化物半導体層10の表面に露出することで、ボディ層14はソース電極24に対して良好にオーミック接触することができる。なお、ソース電極24の材料には、高濃度エピタキシャル層14aのコンタクト部15と良好なオーミック接触を確保するために、仕事関数の高い金属が採用されるのが望ましい。ソース電極24は、例えばPt、Au、Pd、Ni等の金属材料の単一又は組合せで構成される。
低濃度エピタキシャル層14bは、高濃度エピタキシャル層14aの表面上に設けられており、窒化物半導体層10の表面に露出する。低濃度エピタキシャル層14bは、そのp型不純物の濃度が高濃度エピタキシャル層14aよりも薄く調整されており、その濃度はチャネル設計に基づいて設定される。また、低濃度エピタキシャル層14bは、断面凹形状の高濃度エピタキシャル層14aの溝内に設けられている。
ソース層16は、ボディ層14の低濃度エピタキシャル層14bの表面上に設けられており、窒化物半導体層10の表面に露出しており、ソース電極24にオーミック接触する。ソース層16は、ボディ層14によってドリフト層12及びJFET領域18から隔てられている。
n型表面層17は、低濃度エピタキシャル層14bとJFET領域18の間に位置する高濃度エピタキシャル層14aの表面上に設けられており、低濃度エピタキシャル層14bとJFET領域18の双方に接しており、窒化物半導体層10の表面に露出する。n型表面層17は、低濃度エピタキシャル層14bに形成されるチャネルに隣接して配置されている。なお、この例では、ソース層16に対して一方側にのみn型表面層17が設けられている。しかしながら、後述する図6A−図6Cに示すように、コンタクト部15を溝T1から離れた位置に形成することで、ソース層16に対して両方側にn型表面層17を設けてチャネル面積を広くすることもできる。
JFET領域18は、ドリフト層12の表面上の一部に設けられており、隣り合うボディ層14の間に配置されており、窒化物半導体層10の表層部に設けられており、窒化物半導体層10の表面に露出する。JFET領域18は、ドリフト層12から凸状に突出した部分であり、ドリフト層12の一部と評価することもできる。
プレーナゲート30は、ソース層16とn型表面層17の間に位置する低濃度エピタキシャル層14bにチャネルを形成するように、その低濃度エピタキシャル層14b上に設けられており、ゲート電極32及びゲート絶縁膜34を有する。ゲート電極32は、ゲート絶縁膜34を介して低濃度エピタキシャル層14bに対向する。
次に、窒化物半導体装置1の動作を説明する。ソース電極24よりも高い電圧がドレイン電極22に印加され、ゲート電極32に閾値電圧よりも高い電圧が印加されると、窒化物半導体装置1はオンとなる。このとき、ソース層16とn型表面層17の間に位置する低濃度エピタキシャル層14bにチャネルが形成される。ソース層16から注入された電子は、チャネル及びn型表面層17を介してJFET領域18に達し、JFET領域18及びドリフト層12を縦方向に流れてドレイン電極22に達する。このように、窒化物半導体装置1は、縦型の半導体装置として動作する。ゲート電極32に印加される電圧が閾値電圧を下回ると、低濃度エピタキシャル層14bのチャネルが消失し、窒化物半導体装置1がオフとなる。
次に、図2A−図2Eを参照し、第1実施形態の窒化物半導体装置1の製造方法を説明する。まず、図2Aに示されるように、n型GaN基板としてドリフト層12を準備する。なお、以下では、必要に応じて、n型GaN基板12と記載することがある。
次に、図2Bに示されるように、ドライエッチング法又はウェットエッチング法を利用して、n型GaN基板12の表面から深さ方向に伸びる溝T1を形成する。溝T1は、ボディ層14(図1参照)に対応する位置に形成される。溝T1を形成することで、隣り合う溝T1の間にJFET領域18が形成される。
次に、図2Cに示されるように、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を利用して、溝T1内にp型窒化ガリウムの高濃度の下側エピタキシャル層114aとp型窒化ガリウムの低濃度の上側エピタキシャル層114bを順に成膜する。このとき、上側エピタキシャル層114bの少なくとも一部が、溝T1内に充填されるように成膜される。
次に、図2Dに示されるように、CMP技術を利用して、n型GaN基板12の表面が露出するまで、エピタキシャル層114a,114bを除去する。これにより、溝T1内に充填されていた下側エピタキシャル層114aと上側エピタキシャル層114bはそれぞれ、高濃度エピタキシャル層14a及び低濃度エピタキシャル層14bに加工され、ボディ層14が形成される。また、この段階で、高濃度エピタキシャル層14aは、溝T1内において断面凹形状に加工される。これにより、溝T1の側面に隣接する位置において、n型GaN基板12の表面に露出するコンタクト部15が形成される。
次に、図2Eに示されるように、イオン注入技術を利用して、ボディ層14の低濃度エピタキシャル層14bの一部にシリコン(Si)を注入し、ソース層16を形成する。さらに、イオン注入技術を利用して、低濃度エピタキシャル層14bとJFET領域18の間に位置する高濃度エピタキシャル層14aの表面にシリコン(Si)を注入し、n型表面層17を形成する。なお、ソース層16とn型表面層17は、共通のイオン注入工程で同時に形成してもよく、異なるイオン注入工程で別々に形成してもよい。最後に、n型GaN基板12の表面上にゲート絶縁膜34、ゲート電極32及びソース電極24をパターニングし、n型GaN基板12の裏面上にドレイン電極22を形成すると、図1に示す窒化物半導体装置1が完成する。
次に、図3A−図3Dを参照し、第1実施形態の窒化物半導体装置1の変形例の半導体装置の製造方法を説明する。まず、上記と同様に、n型GaN基板12の表面に溝T1を形成する(図2B参照)。
次に、図3Aに示されるように、MOCVD法を利用して、溝T1内にp型窒化ガリウムの高濃度の下側エピタキシャル層114aとp型窒化ガリウムの低濃度の上側エピタキシャル層114bを順に成膜する。さらに、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を利用して、上側エピタキシャル層114bの表面上に酸化シリコン(SiO2)の保護膜42を形成する。このとき、保護膜42の少なくとも一部が、溝T1内に位置するように形成される。
次に、図3Bに示されるように、CMP技術を利用して、n型GaN基板12の表面が露出するまで、保護膜42及びエピタキシャル層114a,114bを除去する。これにより、溝T1内に充填されていた下側エピタキシャル層114aと上側エピタキシャル層114bはそれぞれ、高濃度エピタキシャル層14a及び低濃度エピタキシャル層14bに加工され、ボディ層14が形成される。図3Bに示されるように、低濃度エピタキシャル層14bの表面が保護膜42によって保護されているので、研磨処理によって低濃度エピタキシャル層14bの表面に加工ダメージが加えられることが低減される。これにより、低濃度エピタキシャル層14bの表面のアクセプタ濃度が低下したり、ドナー化したりすることが抑えられる。また、この段階で、高濃度エピタキシャル層14aは、溝T1内において断面凹形状に加工される。これにより、溝T1の側面に隣接する位置において、n型GaN基板12の表面に露出するコンタクト部15が形成される。
次に、図3Cに示されるように、ウェットエッチング法を利用して、保護膜42を除去する。このときのエッチング処理は、ボディ層14及びn型GaN基板12のエッチングレートよりも保護膜42のエッチングレートが高くなるエッチング材が選択される。この例では、フッ酸により保護膜42を選択的に除去する。これにより、低濃度エピタキシャル層14bの表面には、保護膜42の厚みに相当する浅い溝が形成される。なお、保護膜42の材料には、窒化物半導体であるボディ層14及びn型GaN基板12に対して選択的にエッチング可能な材料が採用されればよく、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム又は窒化アルミニウム等が採用され得る。
次に、図3Dに示されるように、イオン注入技術を利用して、ボディ層14の低濃度エピタキシャル層14bの浅い溝内の一部にシリコン(Si)を注入し、ソース層16を形成する。さらに、イオン注入技術を利用して、低濃度エピタキシャル層14bの浅い溝の周囲の低濃度エピタキシャル層14bの表面、及び、低濃度エピタキシャル層14bとJFET領域18の間に位置する高濃度エピタキシャル層14aの表面にシリコン(Si)を注入し、n型表面層17を形成する。なお、ソース層16とn型表面層17は、共通のイオン注入工程で同時に形成してもよく、異なるイオン注入工程で別々に形成してもよい。上記したように、保護膜42で保護されていた低濃度エピタキシャル層14bの浅い溝の底面は、研磨処理によって加工ダメージが加えられることが低減されており、アクセプタ濃度が低下したり、ドナー化したりすることが抑えられている。ソース層16とn型表面層17の間のチャネルは、この低濃度エピタキシャル層14bの浅い溝の底面に形成されるので、窒化物半導体装置の電気的特性の悪化が抑えられる。最後に、n型GaN基板12の表面上にゲート絶縁膜34、ゲート電極32及びソース電極24をパターニングし、n型GaN基板12の裏面上にドレイン電極22を形成すると、変形例の窒化物半導体装置が完成する。
(第2実施形態)図4に、第2実施形態の窒化物半導体装置2の要部断面図を模式的に示す。なお、図1に示す第1実施形態の窒化物半導体装置1と実質的に共通する構成要素については共通の符号を付し、その説明を省略する。図1に示す第1実施形態の窒化物半導体装置1と対比すると、図4に示す窒化物半導体装置2は、ボディ層214の形態が異なる点で特徴を有する。
次に、図5A−図5Fを参照し、第2実施形態の窒化物半導体装置2の製造方法を説明する。まず、上記と同様に、n型GaN基板としてドリフト層12を準備する(図2B参照)。
次に、図5Aに示されるように、ドライエッチング法又はウェットエッチング法を利用して、n型GaN基板12の表面から深さ方向に伸びる溝T2を形成する。溝T2は、ボディ層214及びJFET領域18(図4参照)に対応する位置に形成される。
次に、図5Bに示されるように、MOCVD法を利用して、溝T2内にp型窒化ガリウムの高濃度の下側エピタキシャル層314aとp型窒化ガリウムの低濃度の上側エピタキシャル層314bを順に成膜する。このとき、上側エピタキシャル層314bの少なくとも一部が、溝T2内に充填されるように成膜される。
次に、図5Cに示されるように、ドライエッチング法又はウェットエッチング法を利用して、溝T2内に位置する上側エピタキシャル層314bの表面から深さ方向に伸びる溝T3を形成する。溝T3は、上側エピタキシャル層314b及び下側エピタキシャル層314aを貫通してドリフト層12に達する。この例では、溝T3は、ドリフト層12の表面の一部にも侵入する。
次に、図5Dに示されるように、MOCVD法を利用して、溝T3内にn型窒化ガリウムのn型半導体層118を成膜する。n型半導体層118は、上側エピタキシャル層314bの表面上にも成膜される。
次に、図5Eに示されるように、CMP技術を利用して、n型GaN基板12の表面が露出するまで、n型半導体層118及びエピタキシャル層314a,314bを除去する。これにより、溝T2内に充填されていた下側エピタキシャル層314aと上側エピタキシャル層314bはそれぞれ、高濃度エピタキシャル層214a及び低濃度エピタキシャル層214bに加工され、ボディ層214が形成される。溝T3内に充填されていたn型半導体層118は、JFET領域18に加工される。また、この段階で、高濃度エピタキシャル層214aは、溝T2内において断面凹形状に加工される。これにより、溝T2の側面に隣接する位置において、n型GaN基板12の表面に露出するコンタクト部15が形成される。
次に、図5Fに示されるように、イオン注入技術を利用して、ボディ層214の低濃度エピタキシャル層214bの一部にシリコン(Si)を注入し、ソース層16を形成する。最後に、n型GaN基板12の表面上にゲート絶縁膜34、ゲート電極32及びソース電極24をパターニングし、n型GaN基板12の裏面上にドレイン電極22を形成すると、図4に示す窒化物半導体装置2が完成する。このように、上記製造方法で製造される窒化物半導体装置2は、図1に示す窒化物半導体装置1と対比すると、n型表面層17を形成する必要がなく、これにより、ソース層16とJFET領域18の間の距離、即ち、チャネルの距離を短くできる。窒化物半導体装置2は、サイズを小さくするのに有利な形態を有している。なお、図5に示す製造方法においても、図3に示す保護膜を利用する技術を適用するこができる。
図1に示す窒化物半導体装置1及び図4に示す窒化物半導体装置2において、ボディ層のコンタクト部15の面積を広く確保したいことがある。以下、図6及び図7を参照し、コンタクト部15の面積を広く確保する2つの製造方法を説明する。なお、以下で説明する2つの製造方法はいずれも、図2,3,5のいずれの製造方法にも適用可能である。
まず、図6Aに示されるように、ドライエッチング法又はウェットエッチング法を利用して、n型GaN基板12の表面から深さ方向に伸びる第1溝T11及び第2溝T12を形成する。第1溝T11の深さは、第2溝T12の深さよりも浅い。第1溝T11と第2溝T12は隣接している。このため、第1溝T11と第2溝T12は、1つの溝として理解することができる。第1溝T11は、コンタクト部の形成範囲に対応して形成される。第2溝T12は、ボディ層の形成範囲に対応して形成される。
次に、図6Bに示されるように、MOCVD法を利用して、溝T11,T12内にp型窒化ガリウムの高濃度の下側エピタキシャル層414aとp型窒化ガリウムの低濃度の上側エピタキシャル層414bを順に成膜する。このとき、第1溝T11内には下側エピタキシャル層414aのみが充填されるように成膜され、第2溝T12内には下側エピタキシャル層414aと上側エピタキシャル層314bの双方が充填されるように成膜される。即ち、成膜処理は、下側エピタキシャル層414aの成膜厚さが第1溝T11の深さよりも大きくなるように調整される。
次に、図6Cに示されるように、CMP技術を利用して、n型GaN基板12の表面が露出するまで、エピタキシャル層414a,414bを除去する。これにより、第1溝T11内に充填されていた下側エピタキシャル層414aは、コンタクト部15に加工される。第2溝T12内に充填されていた下側エピタキシャル層414aと上側エピタキシャル層414bはそれぞれ、高濃度エピタキシャル層514a及び低濃度エピタキシャル層514bに加工され、ボディ層514が形成される。このように、ボディ層514を形成するための第2溝T12に隣接してコンタクト部15用の第1溝T11を形成することで、コンタクト部15の面積を広く確保することができる。なお、上記製造方法では、成膜処理において、第1溝T11内に下側エピタキシャル層414aのみが充填されるように調整されていた。この例に代えて、第1溝T11内に下側エピタキシャル層414aと上側エピタキシャル層414bの双方が充填されてもよい。この場合、研磨処理において、第1溝T11内の下側エピタキシャル層414aが露出するように、第1溝T11内の上側エピタキシャル層414bが除去すれば、上記と実質的に同様のコンタクト部15が形成される。
図6A−図6Cに示す製造方法では、深さの異なる第1溝T11と第2溝T12を形成する必要がある。このため、第1溝T11と第2溝T12を形成するためには、第1溝T11用のマスクと第2溝T12用のマスクを用いて2段階のエッチングが必要である。以下では、1つのマスクでコンタクト部15の面積を広く確保することができる製造方法を説明する。
まず、図7Aに示されるように、ドライエッチング法又はウェットエッチング法を利用して、n型GaN基板12の表面から深さ方向に伸びる第3溝T13及び第4溝T14を形成する。第3溝T13と第4溝T14は共通のマスクを用いた1段階のエッチングで形成されており、第3溝T13の深さと第4溝T14の深さが等しい。第3溝T13と第4溝T14は、図示しない断面で連結されている。このため、第3溝T13と第4溝T14は、1つの溝として理解することができる。第3溝T13は、コンタクト部の形成範囲に対応して形成される。第4溝T14は、ボディ層の形成範囲に対応して形成される。
次に、図7Bに示されるように、MOCVD法を利用して、溝T13,T14内にp型窒化ガリウムの高濃度の下側エピタキシャル層614aとp型窒化ガリウムの低濃度の上側エピタキシャル層614bを順に成膜する。このとき、第3溝T13内には下側エピタキシャル層614aのみが充填されるように成膜され、第4溝T14内には下側エピタキシャル層614aと上側エピタキシャル層614bの双方が充填されるように成膜される。図7Bに示されるように、第3溝T13の幅52が、下側エピタキシャル層614aの成膜厚さ54の2倍以下に設定されていると、第3溝T13内には下側エピタキシャル層614aのみが充填されるように成膜される。
次に、図7Cに示されるように、CMP技術を利用して、n型GaN基板12の表面が露出するまで、エピタキシャル層614a,614bを除去する。これにより、第3溝T13内に充填されていた下側エピタキシャル層614aは、コンタクト部15に加工される。第4溝T14内に充填されていた下側エピタキシャル層614aと上側エピタキシャル層614bはそれぞれ、高濃度エピタキシャル層714a及び低濃度エピタキシャル層714bに加工され、ボディ層714が形成される。このように、コンタクト部15用の第3溝T13を形成することで、コンタクト部15の面積を広く確保することができる。また、ボディ層714を形成するための第4溝T14から離れた位置にコンタクト部15用の第3溝T13を形成することで、ボディ層714の表層部にチャネル面積を広く確保することができるので、チャネル抵抗を低下させることもできる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1:窒化物半導体装置
10:窒化物半導体層
12:ドリフト層
14:ボディ層
14a:高濃度エピタキシャル層
14b:低濃度エピタキシャル層
15:コンタクト部
16:ソース層
17:n型表面層
18:JFET領域
22:ドレイン電極
24:ソース電極
30:プレーナゲート
32:ゲート電極
34:ゲート絶縁膜

Claims (1)

  1. 窒化物半導体装置であって、
    窒化物半導体層の表層部に形成されている溝内に設けられたp型窒化物半導体のボディ層と、
    前記ボディ層上に設けられているn型窒化物半導体のソース層と、を備えており、
    前記ボディ層は、高濃度エピタキシャル層と低濃度エピタキシャル層を有しており、
    前記高濃度エピタキシャル層と前記低濃度エピタキシャル層は、前記溝内においてこの順で積層された部分を有しており、
    前記高濃度エピタキシャル層は、前記窒化物半導体層の表面に露出するコンタクト部を有しており、
    前記高濃度エピタキシャル層のp型不純物濃度は、前記低濃度エピタキシャル層のp型不純物濃度よりも濃く、
    前記ソース層は、前記低濃度エピタキシャル層上に設けられている、窒化物半導体装置。
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