JP2019038994A - 発泡成形用ポリアミド樹脂組成物、発泡用ポリアミド樹脂ペレット混合物および発泡成形体 - Google Patents
発泡成形用ポリアミド樹脂組成物、発泡用ポリアミド樹脂ペレット混合物および発泡成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019038994A JP2019038994A JP2018132307A JP2018132307A JP2019038994A JP 2019038994 A JP2019038994 A JP 2019038994A JP 2018132307 A JP2018132307 A JP 2018132307A JP 2018132307 A JP2018132307 A JP 2018132307A JP 2019038994 A JP2019038994 A JP 2019038994A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyamide resin
- polyamide
- foam molding
- mass
- pellet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
【課題】機械的強度、耐熱性および表面光沢性に優れるだけでなく、表面外観にも優れた成形体を得ることができる発泡成形用ポリアミド樹脂組成物および発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物を提供すること。【解決手段】融点が250℃以上のポリアミド樹脂(A)および融点が230℃以下のポリアミド樹脂(B)の合計100質量部に対して、強化材(C)15〜100質量部および結晶核剤(D)0.05〜1.5質量部を含み、前記ポリアミド樹脂(A)および前記ポリアミド樹脂(B)の質量比率[(A)/(B)]が80/20〜50/50(質量比)である、発泡成形用ポリアミド樹脂組成物であって、前記発泡成形用ポリアミド樹脂組成物の降温結晶化温度が215℃以下である、発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、発泡成形用ポリアミド樹脂組成物、発泡用ポリアミド樹脂ペレット混合物および発泡成形体に関する。
従来、自動車部品等の成形材料においてポリアミド樹脂が用いられている。特にエンジン周辺のカバー、ダクト、ホース部品として、ポリアミド樹脂が有する耐熱性、機械的強度、耐久性、成形加工性の良さを生かして、多くのポリアミド樹脂成形体が用いられている。近年、燃費向上のために自動車部品の軽量化が求められていることから、ポリアミド樹脂を発泡成形することで、機械的強度等、樹脂本来の特性を損なうことなく、軽量化を図る技術が注目されている。
例えば、特許文献1〜3には、ポリアミドなどの樹脂に繊維状材料と発泡剤を配合する発泡成形技術が記載されている。また、特許文献4には熱可塑性樹脂に熱膨張性マイクロカプセルおよび強化繊維を配合する発泡成形技術が記載されている。さらに、特許文献5にはポリアミド樹脂に板状フィラーと繊維状フィラーとを配合する発泡成形技術が記載されている。
しかしながら、上記のような従来の技術で得られた成形体を、優れた機械的強度だけでなく、高度な表面外観も要求される自動車部品などとして使用する場合、スワールマークが発生したり、かつ/または表面光沢度が低下したりする、という新たな問題が生じた。スワールマークとは、成形時の気泡の破裂によって成形体表面に生じる渦巻き状(扇状)の模様のことである。詳しくは、スワールマークは、表面平滑性が優れていても、成形体が黒色の場合、光線の表面反射により他の部分よりもわずかに銀白色に輝いて見えるシルバーストリークとも呼ばれる外観不良である。スワールマークは、シリンダーノズルから金型内に射出された溶融樹脂の流動先端にて、気泡が破裂することにより生じ、微細な破裂痕に基づくものと考えられている。また、ポリアミド6よりも一般的に耐熱性が高いポリアミド樹脂を多く配合した組成の場合には、スワールマークが出やすく製品外観を損ねやすいという課題があった。
本発明は、機械的強度、および耐熱性に優れるだけでなく、表面外観および表面光沢性にも優れた成形体を得ることができる発泡成形用ポリアミド樹脂組成物および発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物を提供することを目的とする。
本発明の要旨は以下のとおりである。
<1> 融点が250℃以上のポリアミド樹脂(A)および融点が230℃以下のポリアミド樹脂(B)の合計100質量部に対して、強化材(C)15〜100質量部および結晶核剤(D)0.05〜1.5質量部を含み、前記ポリアミド樹脂(A)および前記ポリアミド樹脂(B)の質量比率[(A)/(B)]が80/20〜50/50(質量比)である、発泡成形用ポリアミド樹脂組成物であって、
前記発泡成形用ポリアミド樹脂組成物の降温結晶化温度が215℃以下である、発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
<2> 前記ポリアミド樹脂(A)が、ポリアミド66、およびポリアミド46からなる群から選択される1種以上のポリアミドであり、
前記ポリアミド樹脂(B)が、ポリアミド6、ポリアミド610、ポリアミド11、およびポリアミド12からなる群から選択される1種以上のポリアミドである、<1>に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
<3> 前記強化材(C)が、ガラス繊維、炭素繊維、ワラストナイト、マイカ、およびカオリンからなる群から選択される1種以上の強化材である、<1>または<2>に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
<4> 前記結晶核剤(D)が、タルク、クレイ、セリサイト、シリカ、炭酸カルシウム、およびポリテトラフルオロエチレン含有樹脂からなる群から選択される1種以上の結晶核剤である、<1>〜<3>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
<5> 発泡材をさらに含む、<1>〜<4>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
<6> <1>〜<5>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物の発泡成形体。
<7> 前記発泡の実倍率が1.1以上であることを特徴とする<6>に記載の発泡成形体。
<8> 融点が250℃以上のポリアミド樹脂(A)および融点が230℃以下のポリアミド樹脂(B)の合計100質量部に対して、強化材(C)15〜100質量部および結晶核剤(D)0.05〜1.5質量部を含み、前記ポリアミド樹脂(A)および前記ポリアミド樹脂(B)の質量比率[(A)/(B)]が80/20〜50/50(質量比)である、発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物であって、
前記ポリアミド樹脂(A)を含有する第1ペレット;および
前記ポリアミド樹脂(B)を含有する第2ペレットを含み、
前記強化材(C)は前記第1ペレットまたは前記第2ペレットの少なくとも一方に含有され、
前記結晶核剤(D)は前記第2ペレットのみに含有される、発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
<9> 前記ポリアミド樹脂(A)が、ポリアミド66、およびポリアミド46からなる群から選択される1種以上のポリアミドであり、
前記ポリアミド樹脂(B)が、ポリアミド6、ポリアミド610、ポリアミド11、およびポリアミド12からなる群から選択される1種以上のポリアミドである、<8>に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
<10> 前記強化材(C)が、ガラス繊維、炭素繊維、ワラストナイト、マイカ、およびカオリンからなる群から選択される1種以上の強化材である、<8>または<9>に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
<11> 前記結晶核剤(D)が、タルク、クレイ、セリサイト、シリカ、炭酸カルシウム、およびポリテトラフルオロエチレン含有樹脂からなる群から選択される1種以上の結晶核剤である、<8>〜<10>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
<12> 発泡材をさらに含む、<8>〜<11>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
<13> <8>〜<12>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物の発泡成形体。
<14> 前記発泡の実倍率が1.1以上であることを特徴とする<13>に記載の発泡成形体。
前記発泡成形用ポリアミド樹脂組成物の降温結晶化温度が215℃以下である、発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
<2> 前記ポリアミド樹脂(A)が、ポリアミド66、およびポリアミド46からなる群から選択される1種以上のポリアミドであり、
前記ポリアミド樹脂(B)が、ポリアミド6、ポリアミド610、ポリアミド11、およびポリアミド12からなる群から選択される1種以上のポリアミドである、<1>に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
<3> 前記強化材(C)が、ガラス繊維、炭素繊維、ワラストナイト、マイカ、およびカオリンからなる群から選択される1種以上の強化材である、<1>または<2>に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
<4> 前記結晶核剤(D)が、タルク、クレイ、セリサイト、シリカ、炭酸カルシウム、およびポリテトラフルオロエチレン含有樹脂からなる群から選択される1種以上の結晶核剤である、<1>〜<3>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
<5> 発泡材をさらに含む、<1>〜<4>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
<6> <1>〜<5>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物の発泡成形体。
<7> 前記発泡の実倍率が1.1以上であることを特徴とする<6>に記載の発泡成形体。
<8> 融点が250℃以上のポリアミド樹脂(A)および融点が230℃以下のポリアミド樹脂(B)の合計100質量部に対して、強化材(C)15〜100質量部および結晶核剤(D)0.05〜1.5質量部を含み、前記ポリアミド樹脂(A)および前記ポリアミド樹脂(B)の質量比率[(A)/(B)]が80/20〜50/50(質量比)である、発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物であって、
前記ポリアミド樹脂(A)を含有する第1ペレット;および
前記ポリアミド樹脂(B)を含有する第2ペレットを含み、
前記強化材(C)は前記第1ペレットまたは前記第2ペレットの少なくとも一方に含有され、
前記結晶核剤(D)は前記第2ペレットのみに含有される、発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
<9> 前記ポリアミド樹脂(A)が、ポリアミド66、およびポリアミド46からなる群から選択される1種以上のポリアミドであり、
前記ポリアミド樹脂(B)が、ポリアミド6、ポリアミド610、ポリアミド11、およびポリアミド12からなる群から選択される1種以上のポリアミドである、<8>に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
<10> 前記強化材(C)が、ガラス繊維、炭素繊維、ワラストナイト、マイカ、およびカオリンからなる群から選択される1種以上の強化材である、<8>または<9>に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
<11> 前記結晶核剤(D)が、タルク、クレイ、セリサイト、シリカ、炭酸カルシウム、およびポリテトラフルオロエチレン含有樹脂からなる群から選択される1種以上の結晶核剤である、<8>〜<10>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
<12> 発泡材をさらに含む、<8>〜<11>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
<13> <8>〜<12>のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物の発泡成形体。
<14> 前記発泡の実倍率が1.1以上であることを特徴とする<13>に記載の発泡成形体。
本発明の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物および発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物によれば、機械的強度、および耐熱性に優れるだけでなく、スワールマークに関する表面外観および表面光沢性にも優れた成形体を得ることができる。
[ポリアミド樹脂組成物]
本発明のポリアミド樹脂組成物は、融点が異なる2種類のポリアミド樹脂(A)および(B)、強化材(C)、および結晶核剤(D)を含有する。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、融点が異なる2種類のポリアミド樹脂(A)および(B)、強化材(C)、および結晶核剤(D)を含有する。
ポリアミド樹脂(A)の融点は250℃以上、特に250〜350℃であり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から好ましくは255〜320℃である。
ポリアミド樹脂(B)の融点は230℃以下、特に150〜230℃であり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から好ましくは170〜225℃であり、より好ましくは190〜225℃である。
ポリアミド樹脂(A)の融点とポリアミド樹脂(B)の融点との差は通常、25℃以上であり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から好ましくは25〜150℃、より好ましくは30〜100℃である。
ポリアミド樹脂(B)の融点は230℃以下、特に150〜230℃であり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から好ましくは170〜225℃であり、より好ましくは190〜225℃である。
ポリアミド樹脂(A)の融点とポリアミド樹脂(B)の融点との差は通常、25℃以上であり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から好ましくは25〜150℃、より好ましくは30〜100℃である。
本明細書中、ポリアミド樹脂の融点は、示差走査熱量計(DSC)により昇温した際の吸熱ピークのトップを与える温度を用いている。
本発明においては、このような融点の異なる2種類のポリアミド樹脂(A)および(B)を用いることにより、得られる発泡成形体の耐熱性、表面光沢性および表面外観を向上させることができる。ポリアミド樹脂(A)のみを用いる場合、およびポリアミド樹脂(B)の融点が高すぎる場合、表面光沢性および表面外観が低下する。ポリアミド樹脂(B)のみを用いる場合、およびポリアミド樹脂(A)の融点が低すぎる場合、耐熱性が低下する。
ポリアミド樹脂(A)および(B)は、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸とから形成されるアミド結合を有する重合体を意味する。このようなポリアミド樹脂を形成するモノマーの例を挙げると、次のようなものがある。
アミノ酸としては6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などがある。
ラクタムとしてはε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどがある。
ジアミンとしてはテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロデカン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどがある。
ジカルボン酸としてはアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ジグリコール酸などがある。
本発明に用いるポリアミド樹脂(A)および(B)の好ましい具体例としては、例えば、ポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ポリアミド116)、ポリウンデカンアミド(ポリアミド11)、ポリドデカンアミド(ポリアミド12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミドTMHT)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリヘキサメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ポリアミド6T/6I)、ポリビス(1−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド10T)、ポリポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ポリアミド11T(H))、イソフタル酸/テレフタル酸/1,6−ヘキサンジアミンの重縮合体(非晶性ポリアミド)、イソフタル酸/テレフタル酸/1,6−ヘキサンジアミン/ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンの重縮合体(非晶性ポリアミド)およびこれらの共重合ポリアミド、混合ポリアミドなどがある。ポリアミド樹脂(A)および(B)は、例えば、上記具体例の中から、それぞれ独立して選択されてよい。中でも、ポリアミド樹脂(A)として特に好ましいものはポリアミド66、およびポリアミド46からなる群から選択される1種以上のポリアミドである。ポリアミド樹脂(A)として最も好ましいものはポリアミド66である。ポリアミド樹脂(B)として特に好ましいものは、ポリアミド6、ポリアミド610、ポリアミド11、およびポリアミド12からなる群から選択される1種以上のポリアミドである。ポリアミド樹脂(B)として、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、最も好ましいものは、ポリアミド6である。
ポリアミド樹脂(A)の相対粘度としては特に制限はないが、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、1.5〜4.0の範囲であることが好ましく、2.0〜3.5の範囲であることがより好ましく、2.0〜3.0の範囲であることがさらに好ましい。
ポリアミド樹脂(B)の相対粘度としては特に制限はないが、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、1.6〜3.5の範囲であることが好ましく、1.8〜3.1の範囲であることがより好ましく、1.8〜2.8の範囲であることがさらに好ましく、2.35〜2.6の範囲であることが特に好ましい。
ポリアミド樹脂(B)の相対粘度としては特に制限はないが、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、1.6〜3.5の範囲であることが好ましく、1.8〜3.1の範囲であることがより好ましく、1.8〜2.8の範囲であることがさらに好ましく、2.35〜2.6の範囲であることが特に好ましい。
本明細書中、ポリアミド樹脂の相対粘度は、溶媒として96%硫酸を用い、温度25℃、濃度1g/100mlの条件で求めた相対粘度を用いている。
ポリアミド樹脂(A)および(B)は通常、公知の溶融重合法で、あるいはさらに固相重合法を併用して製造される。
ポリアミド樹脂(A)は市販品として入手することもできる。ポリアミド樹脂(A)の市販品として、例えば、ポリアミド66樹脂(ユニチカ社製E2000)、ポリアミド46樹脂(DSM社製TW300)挙げられる。
ポリアミド樹脂(B)は市販品として入手することもできる。ポリアミド樹脂(B)の市販品として、例えば、ポリアミド6樹脂(ユニチカ社製A1030BRL)、ポリアミド610(アルケマ社製70NN)、ポリアミド11樹脂(アルケマ社製BMN O)、ポリアミド12樹脂(アルケマ社製AMN O TLD)等が挙げられる。
ポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)の質量比[(A)/(B)]は、80/20〜50/50であり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、好ましくは75/25〜55/45であり、より好ましくは75/25〜60/40、さらに好ましくは75/25〜65/35である。ポリアミド樹脂(A)の質量比が大き過ぎるとスワールマーク関する表面外観および表面光沢性が劣り、さらに発泡性が低下し、強度低下を招く場合がある。一方、ポリアミド樹脂(A)の質量比が小さすぎると、耐熱性がおとる。
強化材(C)はポリアミド樹脂組成物(成形体)の機械的強度を向上させるために配合されるものである。強化材(C)の具体例として、例えば、ガラス繊維、セピオライト、ワラストナイト、マイカ、カオリン、チタン酸カリウムウイスカー、パリゴルスカイト、炭酸カルシウムウィスカー、ゾノトライト、炭素繊維、ボロン繊維、アスベスト繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリベンズオキサゾール繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ケナフ繊維、竹繊維、麻繊維、バガス繊維、高強度ポリエチレン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミックス繊維、玄武岩繊維などが挙げられる。強化材(C)は、補強効果と経済合理性の観点から、ガラス繊維、炭素繊維、ワラストナイト、マイカ、およびカオリンからなる群から選択される1種以上の強化材が好適に使用できる。
ガラス繊維は公知のガラス繊維を用いることができる。ガラス繊維は、マトリックス樹脂との密着性、均一分散性の向上のため、シラン系、チタン系、ジルコニア系などのカップリング剤を少なくとも1種類、帯電防止剤、及び皮膜形成剤などを含んだ公知の集束剤により集束されて使用されることが好ましい。ガラス繊維は、集束されたガラス繊維ストランドを集めて一定の長さに切断したチョップドストランドの形態で使用されることがより好ましい。また、ガラス繊維は、一般的に供給されるEガラス(Electrical glass)、Cガラス(Chemical glass)、Aガラス(Alkali glass)、Sガラス(High strength glass)、及び耐アルカリガラス等のガラスを溶融紡糸して得られる繊維が用いられる。ガラス繊維は、ガラス繊維にできるものであればどのような組成でも使用可能であり、特に限定されない。本発明に使用するガラス繊維の繊維長(L)としては、溶融混錬時の定量供給安定性の観点から、好ましくは1〜10mmであり、特に1.5〜6mmであることが好ましい。また、繊維径(d)は、ガラス繊維自体の生産性および溶融混錬時の定量供給安定性の観点から、好ましくは4〜15μmであり、特に7〜13μmであることが好ましい。ガラス繊維のL/d比は好ましくは50〜2500であり、より好ましくは100〜1000である。
ガラス繊維の断面の形状は、円形であってもよいし、楕円形、長円形、長方形、長方形の両短辺に半円を合わせた形状、まゆ型等、円形ではなく扁平形状であってもよい。扁平ガラス繊維の扁平比(=長径/短径)は、耐衝撃性、耐熱性およびガラス繊維の製造容易性の観点から、1.5〜10であることが好ましいが、扁平比が2.0〜6.0であることがさらに好ましい。
ガラス繊維は、ペレットおよび製品などの成形体を製造するとき、混練等により切断される。このためガラス繊維はペレット中および製品中において以下の範囲内の繊維長およびL/d比を有している。なお、繊維径dは混練等によっても変わらない。
ペレット:
繊維長:通常0.1〜1mm、好ましくは0.2〜0.8mm;
L/d比:通常10〜150、好ましくは15〜100。
製品:
繊維長:通常0.1〜0.8mm、好ましくは0.15〜0.5mm;
L/d比:通常10〜80、好ましくは15〜50。
ペレット:
繊維長:通常0.1〜1mm、好ましくは0.2〜0.8mm;
L/d比:通常10〜150、好ましくは15〜100。
製品:
繊維長:通常0.1〜0.8mm、好ましくは0.15〜0.5mm;
L/d比:通常10〜80、好ましくは15〜50。
強化材(C)の含有量は、ポリアミド樹脂(A)とポリアミド(B)の合計100質量部に対して、15〜100質量部であり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、好ましくは20〜80質量部、より好ましくは30〜60質量部である。強化材(C)の含有量が少なすぎると、機械的強度および耐熱性低下し、さらにはスワールマークが発生し、成形体の外観が損なわれる。当該含有量が多すぎると、表面光沢性が低下し、さらにはスワールマークが発生し、成形体の外観が損なわれる。強化材は(C)は2種以上を使用してもよく、その場合、それらの合計量が上記範囲内であればよい。
結晶核剤(D)は、成形時の冷却過程においてポリアミド樹脂の結晶化の起点(核)となる材料であれば、特に制限はされず、通常、板状、粒状および球状の粒子が使用される。結晶核剤(D)の具体例としては、例えば、タルク、クレイ、セリサイト、シリカ、炭酸カルシウム、およびポリテトラフルオロエチレン含有樹脂からなる群から選択される1種以上の結晶核剤が挙げられる。効果が高い点で、タルク、炭酸カルシウム、ポリテトラフルオロエチレン含有樹脂またはこれらの混合物が好ましい。また耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、タルク、ポリテトラフルオロエチレン含有樹脂またはこれらの混合物が好ましく、ポリテトラフルオロエチレン含有樹脂がより好ましい。
タルクは、マグネシウムの含水ケイ酸塩であり、一般に市販されているものを用いることができる。タルクは、主成分であるケイ酸と酸化マグネシウムの他に、微量の酸化アルミム、酸化カルシウム、酸化鉄を含んでいてもよい。
タルクは、例えば、市販のタルク(日本タルク社製;K−1)として入手可能である。
炭酸カルシウムとしては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、膠質(コロイド)炭酸カルシウムが挙げられる。重質炭酸カルシウムとは、天然の結晶質石灰石や大理石等を粉砕して得られるものである。軽質炭酸カルシウムは、石灰石等の原料を用いて化学反応によって湿式で製造されるものであり、中でも、製造条件の制御によりコロイド状の極微細粒子としたものが膠質(コロイド)炭酸カルシウムである。
炭酸カルシウムは、例えば、市販の炭酸カルシウム(白石工業社製;ホワイトンP−10)として入手可能である。
ポリテトラフルオロエチレン含有樹脂は、テトラフルオロエチレンモノマーを単独重合または共重合したポリマーである。共重合できる単量体としては、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フルオロアルキルエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル等の含フッ素オレフィン、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート等の含フッ素アルキル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。共重合成分の含量は、テトラフルオロエチレンに対して、10質量%以下であることが好ましい。
ポリテトラフルオロエチレン含有樹脂としては、例えば、三菱レイヨン社製、商品名「メタブレン A−3000」、「同A−3700」、「同A−3750」、「同A―3800」、ゼネラルエレクトリックスペシャルティーケミカルズ社製、商品名「ブレンデックス869」などを挙げることができる。これらのポリテトラフルオロエチレン含有樹脂(B)は、1種を単独で使用できる他、2種以上を併用することもできる。
結晶核剤(D)の平均径は特に制限されず、例えば0.01〜1000μmであり、好ましくは0.1〜500μm、より好ましくは0.5〜300μm、さらに好ましくは0.5〜100μmである。平均径とは、任意の100個の粒子の最大長の平均値のことである。
結晶核剤(D)の含有量は、ポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)の合計100質量部に対して、0.01〜1.5質量部、0.05〜1.5質量部であり、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、好ましくは0.05〜1質量部であり、より好ましくは0.05〜0.5質量部であり、さらに好ましくは0.05〜0.3質量部である。結晶核剤(D)の含有量が少なすぎると、スワールマークが発生し、成形体の外観が損なわれる。当該含有量が多すぎると、表面光沢性が低下し、さらにはスワールマークが発生し、成形体の外観が損なわれる。結晶核剤(D)は2種以上を使用してもよく、その場合、それらの合計量が上記範囲内であればよい。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、さらに、難燃剤を用いてもよい。難燃剤としては、例えば、臭素含有難燃剤、窒素含有難燃剤、リン含有難燃剤、窒素−リン含有難燃剤、および水和金属系難燃剤が挙げられる。臭素含有難燃剤としては、例えば、臭素化ポリスチレン、ポリ臭素化スチレン、臭素化ポリフェニレンエーテルが挙げられる。中でも、難燃性の向上効果が高い点で、臭素を40〜80質量%含有するものが好ましく、50〜70質量%含有するものがより好ましい。これらの臭素含有難燃剤は、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、酸化スズ(IV)、酸化鉄(III)、酸化亜鉛、ホウ酸亜鉛等の難燃助剤を併用することが好ましい。窒素含有難燃剤としては、例えば、メラミン系化合物、シアヌル酸またはイソシアヌル酸とメラミン化合物との塩、リン酸またはポリリン酸類とアンモニアまたはメラミン系化合物との塩が挙げられる。リン含有難燃剤としては、例えば、リン酸エステル化合物、ホスフィン酸塩及びジホスフィン酸塩が挙げられる。窒素−リン含有難燃剤としては、例えば、メラミン又はその縮合生成物とリン酸とから形成される付加物(メラミン付加物)を挙げることができる。このメラミン付加物を構成するリン酸としては、オルトリン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸が挙げられる。水和金属系難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、ベーマイト、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、アルミン酸カルシウムが挙げられる。この他、難燃剤として、硼酸亜鉛、硼酸亜鉛と他の亜鉛塩との混合物等の無機系難燃剤を挙げることができる。
難燃剤を用いる場合、その含有量は、ポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)の合計100質量部に対して、5〜100質量部とすることが好ましく、7.5〜40質量部とすることがより好ましく、10〜30質量部とすることがさらに好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、さらに顔料、カップリング剤、上記したポリアミド樹脂(A)および(B)以外の他の重合体、熱安定剤、酸化防止剤、着色防止剤、耐候剤、可塑剤、結晶核剤、離型安定剤等の添加剤を含有させてもよい。
顔料としては、ポリアミド樹脂組成物の分野で公知のあらゆる顔料が使用される。顔料の具体例として、例えば、カーボンブラック、ニグロシン、硫化亜鉛等が挙げられる。
顔料の含有量は通常、ポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)の合計100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましく、好ましくは0.05〜2質量部である。顔料は、2種以上の顔料を使用してもよく、その場合、それらの合計量が上記範囲内であればよい。
カップリング剤としては、特に制限はないが、例えば、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシ系カップリング剤;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどのメタクリル系カップリング剤;3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系カップリング剤;3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート系カップリング剤が挙げられる。中でも、エポキシ系カップリング剤を単独で使用するか、またはエポキシ系カップリング剤とメタクリル系カップリング剤とを併用することが好ましい。
カップリング剤の含有量は、耐衝撃性の著しい向上の観点から、ポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)の合計100質量部に対して、0.01〜1.5質量部が好ましく、より好ましくは0.05〜0.5質量部である。カップリング剤は、2種以上のカップリング剤を使用してもよく、その場合、それらの合計量が上記範囲内であればよい。
他の重合体としては、本発明のポリアミド樹脂組成物の特性を大きく損なわないように含有される。このような重合体としては、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリルゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、天然ゴム、塩素化ブチルゴム、塩素化ポリエチレンなどのエラストマー、およびこれらの無水マレイン酸などによる酸変性物、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−フェニルマレイミド共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルケトン、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレンなどが挙げられる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、示差走査熱量計(DSC)を用いて融解状態から20℃/分で降温した時に観測される降温結晶化温度が215℃以下、特に190〜215℃であり、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、好ましくは200〜210℃である。ポリアミド樹脂組成物がこのような降温結晶化温度を有することにより、発泡成形の降温時、比較的遅く結晶化し始めるため、金型による転写時間を十分に確保することができる。このため、機械的強度、耐熱性および表面光沢性が向上するだけでなく、スワールマークに基づく表面外観が向上する。降温結晶化温度が高すぎる場合、発泡成形の降温時、比較的早期に結晶化し始めるため、金型転写性が低下し、スワールマークが発生し、表面外観が悪化する。さらに、表面光沢性が低下する。
本明細書中、ポリアミド樹脂組成物の降温結晶化温度は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、ポリアミド樹脂組成物の発泡成形体を溶融し降温した際の発熱ピークのトップを与える温度を用いている。
本発明のポリアミド樹脂組成物の溶融粘度は、スワールマークのより一層の発生防止の観点から、キャピラリーレオメーターで、温度270℃、せん断速度100s−1で計測したときに200〜2000Pa・sであることが好ましく、300〜1900Pa・sであることがより好ましく、400〜1800Pa・sであることがさらに好ましい。
[ポリアミド樹脂ペレット混合物]
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂ペレット混合物の形態を有する。このため、本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂ペレット混合物とも呼ぶことができる。詳しくは、本発明のポリアミド樹脂ペレット混合物は、ポリアミド樹脂(A)を含有する第1ペレットおよびポリアミド樹脂(B)を含有する第2ペレットを含みながら、全体として、前記したポリアミド樹脂組成物の組成を有する。本発明のポリアミド樹脂組成物はこのような少なくとも2種類のペレットを含むため、ポリアミド樹脂組成物の上記した降温結晶化温度が達成される。1種類のペレットに、上記した成分(例えば、ポリアミド樹脂(A)および(B)、強化材(C)および結晶核剤(D))が含有されると、ポリアミド樹脂組成物の降温結晶化温度が高くなる。これは、発泡成形時にポリアミド樹脂(A)と結晶核剤(D)とが共に挙動する機会が増加するためと考えられる。これにより、発泡成形の降温時、比較的早期に結晶化し始めるため、金型転写性が低下し、スワールマークが発生し、表面外観が悪化する。さらに、表面光沢性が低下する。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂ペレット混合物の形態を有する。このため、本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂ペレット混合物とも呼ぶことができる。詳しくは、本発明のポリアミド樹脂ペレット混合物は、ポリアミド樹脂(A)を含有する第1ペレットおよびポリアミド樹脂(B)を含有する第2ペレットを含みながら、全体として、前記したポリアミド樹脂組成物の組成を有する。本発明のポリアミド樹脂組成物はこのような少なくとも2種類のペレットを含むため、ポリアミド樹脂組成物の上記した降温結晶化温度が達成される。1種類のペレットに、上記した成分(例えば、ポリアミド樹脂(A)および(B)、強化材(C)および結晶核剤(D))が含有されると、ポリアミド樹脂組成物の降温結晶化温度が高くなる。これは、発泡成形時にポリアミド樹脂(A)と結晶核剤(D)とが共に挙動する機会が増加するためと考えられる。これにより、発泡成形の降温時、比較的早期に結晶化し始めるため、金型転写性が低下し、スワールマークが発生し、表面外観が悪化する。さらに、表面光沢性が低下する。
ポリアミド樹脂ペレット混合物において、強化材(C)は第1ペレットまたは第2ペレットの少なくとも一方に含有されればよく、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、両方に含有されることが好ましい。
結晶核剤(D)は第2ペレットのみに含有される。このため、ポリアミド樹脂組成物の上記した降温結晶化温度が達成される。第2ペレットのみに結晶核剤(D)を配合することで、結晶化速度が過度に早くなることを抑制し、かつ発泡性も向上させるため、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観の両立、特に表面外観と耐熱性の両立を高いレベルで達成することができる。結晶核剤(D)が第1ペレットに含有されると、ポリアミド樹脂組成物の降温結晶化温度が高くなる。これは、発泡成形時にポリアミド樹脂(A)と結晶核剤(D)とが共に挙動するためと考えられる。これにより、発泡成形の降温時、比較的早期に結晶化し始めるため、金型転写性が低下し、スワールマークが発生し、表面外観が悪化する。さらに、表面光沢性が低下する。
上記した添加剤は、第1ペレットまたは第2ペレットの少なくとも一方に含有されてもよいし、またはこれらのペレットから独立して、ペレット混合物に混合・含有されてもよい。
第1ペレットおよび第2ペレットにおける各成分の含有量は、ペレット混合物全体として、前記したポリアミド樹脂組成物の組成を有する限り特に制限されない。第1ペレットおよび第2ペレットにおける各成分の含有量は、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、以下に示す含有量範囲が好ましい。
第1ペレットにおいて強化材(C)の含有量は通常、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、0〜150質量部であり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、好ましくは20〜80質量部であり、より好ましくは30〜60質量部である。
第1ペレットには通常、ポリアミド樹脂(B)は含有されないが、本発明は第1ペレットがポリアミド樹脂(B)を含有することを妨げるものではない。
第2ペレットにおいて強化材(C)の含有量は通常、ポリアミド樹脂(B)100質量部に対して、0〜150質量部であり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、好ましくは20〜80質量部であり、より好ましくは30〜60質量部である。
第2ペレットにおいて結晶核剤(D)の含有量は通常、ポリアミド樹脂(B)100質量部に対して、0.1〜10質量部であり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、好ましくは0.2〜4質量部であり、より好ましくは0.3〜1.4質量部であり、さらに好ましくは0.6〜1.3質量部、特に好ましくは0.6〜1.0質量部である。
第2ペレットにはポリアミド樹脂(A)は含有されない。
第1ペレットと第2ペレットとの混合質量比(第1ペレット/第2ペレット)は通常、90/10〜45/55であり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、好ましくは90/10〜55/45であり、より好ましくは85/15〜65/35であり、さらに好ましくは75/25〜65/35である。
第1ペレットおよび第2ペレットは、所定の成分を常法により成形して得ることができる。一例において、所定の成分を成形機中に供給して溶融および混練し、ダイスからストランド状に引き取った後、冷却固化し、固化物をカッティングして得ることができる。ペレットの形状は特に限定されず、円柱状、角柱状等の柱状であってもよいし、または不定形の粒状であってもよい。ペレットの大きさは特に限定されず、通常は最大長が6mm以下または5mm以下、特に0.1〜6mmであり、機械的強度、耐熱性、表面光沢性および表面外観のさらなる向上の観点から、好ましくは1〜5mm、より好ましくは2〜4.5mmである。
ペレットの最大長はペレットを撮影した写真における任意の100個のペレットの最大長の平均値を用いている。
[ポリアミド樹脂発泡成形体の製造]
本発明のポリアミド樹脂組成物は、発泡剤を配合することで、常法により発泡成形し、発泡成形体を得ることができる。一例において、本発明のポリアミド樹脂組成物を発泡剤と混合し、この混合物を成形機中に供給して溶融および混練し、発泡成形することにより、所望の製品等の発泡成形体を得ることができる。詳しくは、本発明のポリアミド樹脂組成物はペレット混合物の形態を有するので、第1ペレットおよび第2ペレットを発泡剤と混合(ドライブレンド)し、この混合物を成形機中に供給して溶融および混練し、発泡成形することにより、所望の製品等の発泡成形体を得ることができる。発泡剤が後述の物理発泡剤であるときには、溶融樹脂中に物理発泡剤を直接加えて均一分散液を得、次いで所定の成形方法により発泡成形体とすることができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、発泡剤を配合することで、常法により発泡成形し、発泡成形体を得ることができる。一例において、本発明のポリアミド樹脂組成物を発泡剤と混合し、この混合物を成形機中に供給して溶融および混練し、発泡成形することにより、所望の製品等の発泡成形体を得ることができる。詳しくは、本発明のポリアミド樹脂組成物はペレット混合物の形態を有するので、第1ペレットおよび第2ペレットを発泡剤と混合(ドライブレンド)し、この混合物を成形機中に供給して溶融および混練し、発泡成形することにより、所望の製品等の発泡成形体を得ることができる。発泡剤が後述の物理発泡剤であるときには、溶融樹脂中に物理発泡剤を直接加えて均一分散液を得、次いで所定の成形方法により発泡成形体とすることができる。
発泡剤としては発泡成形の分野で従来より使用されているあらゆる発泡剤を使用することができ、化学発泡剤および物理発泡剤を使用することができる。
化学発泡剤として、熱分解型発泡剤が使用される。化学発泡剤として、アゾ基、N−ニトロソ基、複素環式窒素含有基及びスルホニルヒドラジド基のような分解しうる基を含有する有機化合物系化学発泡剤、炭酸アンモニウムや炭酸水素ナトリウムなどの無機化合物系化学発泡剤を挙げることができる。有機化合物系化学発泡剤の具体例としては、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、ジアゾアミノベンゼン、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシ−ビス(ベンゼンスルホニル)ヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド、4−トルエンスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシ−ビス(ベンゼンスルホニル)セミカルバジド、4−トルエンスルホニルセミカルバジド、バリウムアゾジカルボキシレート、5−フェニルテトラゾール、トリヒドラジノトリアジン、4−トルエンスルフォニルアザイド、4,4’−ジフェニルジスルフォニルアザイドなどである。
物理発泡剤としては、ガス状フルオロカーボン、窒素、二酸化炭素、空気、ヘリウム、アルゴンなど常温で気体のものや、液状フルオロカーボン、ペンタンなどの常温で液体のものも使用できる。
発泡剤は好ましくは化学発泡剤であり、より好ましくは有機化合物系化学発泡剤である。
発泡剤の配合量は、機械的強度および表面外観のさらなる向上の観点から、ポリアミド樹脂組成物100質量部に対して0.05〜2質量部が好ましく、0.1〜1質量部がより好ましい。発泡剤がマスターバッチの形態で使用される場合には、当該マスターバッチに含まれる発泡剤の含有量が上記範囲内であればよい。
化学発泡剤を用いる場合、当該化学発泡剤と熱可塑性樹脂と混合した発泡剤マスターバッチ形態として使用することがより好ましい。マスターバッチを用いることで、ポリアミド樹脂(A)およびポリアミド樹脂(B)とマスターバッチとが一緒に溶融され発泡剤が分散しやすく、溶融したポリアミド樹脂組成物中で効率よく発泡ガスが発生するため、発泡成形性が向上する。
マスターバッチの具体例としては、化学発泡剤の分解開始温度よりも低い融点の熱可塑性樹脂に溶融混錬したペレット状にしたもの、熱可塑性樹脂の粉粒体と発泡剤の粉体を混合しペレット状に圧縮造粒したもの、熱可塑性樹脂ペレットの表面に発泡剤を混合添着したものが挙げられる。
マスターバッチに用いる熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリルスチレン共重合体(AS)、ポリ乳酸(PLA)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAR)、スチレン―エチレン−ブタジエンースチレン共重合体(SEBS)、エチレンーαオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などが挙げられる。熱可塑性樹脂はABSおよびPAが好ましく、ABSがより好ましい。
機械的強度のさらなる向上と発泡成形性の向上の観点から、前述したマスターバッチには、発泡剤がマスターバッチ全量に対して3〜50質量%配合されていることが好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
発泡成形方法は、ポリアミド樹脂組成物の分野で従来から公知のあらゆる発泡成形方法が使用可能である。発泡成形方法の具体例として、例えば、コアバック射出成形方法およびショートショット射出成形方法が挙げられる。
コアバック射出成形方法は、射出成形機において、発泡性ガスを含有した溶融したポリアミド樹脂組成物を金型キャビティ内に射出し、保圧をかけないか、または、溶融樹脂が流動末端付近に到達した時点で0.2〜2.0秒の間、20〜100MPaの保圧をかける。次いで金型キャビティを構成する金型コア部(可動型)を1〜100mm/sの速度で、金型キャビティの厚みが拡張する方向へ後退させ、拡張したキャビティ体積分が発泡した成形体が得られる。ここで、発泡倍率(X1)を下記の式で定義する。
発泡倍率(X1)=発泡体の実際の厚み/初期厚み
初期厚みは、キャビティを拡張させない時の成形品の厚みである。
発泡倍率(X1)=発泡体の実際の厚み/初期厚み
初期厚みは、キャビティを拡張させない時の成形品の厚みである。
ショートショット射出成形方法は、射出成形機において、発泡性ガスを含有した溶融したポリアミド樹脂組成物を金型キャビティ体積よりも少ない量射出し、保圧をかけず冷却固化させ発泡体を得る方法である。ここで発泡倍率(X2)を下記の式で定義する。
発泡倍率(X2)=未発泡体の密度/発泡体の密度
発泡倍率(X2)=未発泡体の密度/発泡体の密度
軽量化の観点と機械的強度および表面外観のさらなる向上および連結孔のより一層の発生防止の観点から、1.1以上、特に1.2〜3.0であることが好ましい。
コアバック射出成形方法またはショートショット射出成型方法を採用する場合、本発明の発泡成形体は、機械的強度および表面外観の観点から好ましいコア−スキン構造を有する。コア−スキン構造とは、発泡セルが存在するコア部を、発泡セルが存在しないスキン層で包括した構造のことである。
[ポリアミド樹脂発泡成形体の用途]
本発明のポリアミド樹脂組成物を用いて得られた発泡成形体は、電気・電子機器分野、自動車分野、あるいは機械分野などに好適に用いられる。自動車部品用途においては、エンジンカバー、エアインテークマニホールド、スロットルボディ、エアインテークパイプ、ラジエタータンク、ラジエターサポート、ラジエターホース、ラジエターグリル、タイミングベルトカバー、ウォーターポンプレンレット、ウォーターポンプアウトレット、クーリングファン、ファンシュラウド、エンジンマウント等のエンジン周辺部品、プロペラシャフト、スタビライザーバーリンケージロッド、アクセルペダル、ペダルモジュール、シールリング、ベアリングリテーナー、ギア等の機構部品、オイルパン、オイルフィルターハウジング、オイルフィルターキャップ、オイルレベルゲージ、燃料タンク、燃料チューブ、フューエルカットオフバルブ、キャニスター、フューエルデリバリーパイプ、フューエルフィラーネック、フューエルセンダーモジュール、燃料配管用継手等の燃料・配管系部品、ワイヤーハーネス、リレーブロック、センサーハウジング、エンキャプシュレーション、イグニッションコイル、ディストリビューター、サーモスタットハウジング、クイックコネクター、ランプリフレクタ、ランプハウジング、ランプエクステンション、ランプソケット等の電装系部品、リアスポイラー、ホイールカバー、ホイールキャップ、カウルベントグリル、エアアウトレットルーバー、エアスクープ、フードバルジ、フェンダー、バックドア、シフトレバーハウジング、ウインドーレギュレータ、ドアロック、ドアハンドル、アウトサイドドアミラーステー等の各種内外装部品等で好適に用いることができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物を用いて得られた発泡成形体は、電気・電子機器分野、自動車分野、あるいは機械分野などに好適に用いられる。自動車部品用途においては、エンジンカバー、エアインテークマニホールド、スロットルボディ、エアインテークパイプ、ラジエタータンク、ラジエターサポート、ラジエターホース、ラジエターグリル、タイミングベルトカバー、ウォーターポンプレンレット、ウォーターポンプアウトレット、クーリングファン、ファンシュラウド、エンジンマウント等のエンジン周辺部品、プロペラシャフト、スタビライザーバーリンケージロッド、アクセルペダル、ペダルモジュール、シールリング、ベアリングリテーナー、ギア等の機構部品、オイルパン、オイルフィルターハウジング、オイルフィルターキャップ、オイルレベルゲージ、燃料タンク、燃料チューブ、フューエルカットオフバルブ、キャニスター、フューエルデリバリーパイプ、フューエルフィラーネック、フューエルセンダーモジュール、燃料配管用継手等の燃料・配管系部品、ワイヤーハーネス、リレーブロック、センサーハウジング、エンキャプシュレーション、イグニッションコイル、ディストリビューター、サーモスタットハウジング、クイックコネクター、ランプリフレクタ、ランプハウジング、ランプエクステンション、ランプソケット等の電装系部品、リアスポイラー、ホイールカバー、ホイールキャップ、カウルベントグリル、エアアウトレットルーバー、エアスクープ、フードバルジ、フェンダー、バックドア、シフトレバーハウジング、ウインドーレギュレータ、ドアロック、ドアハンドル、アウトサイドドアミラーステー等の各種内外装部品等で好適に用いることができる。
電気電子部品用途においては、コネクタ、LEDリフレクタ、スイッチ、センサー、ソケット、コンデンサー、ジャック、ヒューズホルダー、リレー、コイルボビン、抵抗器、IC、LEDのハウジング等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
実施例および比較例で用いた原料を示す。
1.原料
ポリアミド樹脂
・A1:ポリアミド66樹脂(ユニチカ社製;E2000)、相対粘度2.8、融点260℃。
・A2:ポリアミド46樹脂(DSM社製;TW300)、相対粘度3.4、融点290℃
・B1:ポリアミド6樹脂(ユニチカ社製;A1030BRL)、相対粘度2.5、融点225℃。
・B2:ポリアミド610樹脂(アルケマ社製;70NN)、相対粘度2.4、融点222℃。
・B3:ポリアミド11樹脂(アルケマ社製;BMN O)、相対粘度1.8、融点185℃)
・B4:ポリアミド12樹脂(アルケマ社製;AMN O TLD)、相対粘度2.3、融点175℃)
1.原料
ポリアミド樹脂
・A1:ポリアミド66樹脂(ユニチカ社製;E2000)、相対粘度2.8、融点260℃。
・A2:ポリアミド46樹脂(DSM社製;TW300)、相対粘度3.4、融点290℃
・B1:ポリアミド6樹脂(ユニチカ社製;A1030BRL)、相対粘度2.5、融点225℃。
・B2:ポリアミド610樹脂(アルケマ社製;70NN)、相対粘度2.4、融点222℃。
・B3:ポリアミド11樹脂(アルケマ社製;BMN O)、相対粘度1.8、融点185℃)
・B4:ポリアミド12樹脂(アルケマ社製;AMN O TLD)、相対粘度2.3、融点175℃)
強化材
・C1:ガラス繊維(日本電気硝子社製;T−262H)、繊維長L3mm、繊維径d10.5μm、L/d比286。
・C1:ガラス繊維(日本電気硝子社製;T−262H)、繊維長L3mm、繊維径d10.5μm、L/d比286。
結晶核剤
・D1:タルク(日本タルク社製;K−1)、平均径8μm。
・D2:炭酸カルシウム(白石工業社製;ホワイトンP−10)、平均径3μm。
・D3:ポリテトラフルオロエチレン含有樹脂(三菱レイヨン社製;A−3000)、平均径260μm。
・D1:タルク(日本タルク社製;K−1)、平均径8μm。
・D2:炭酸カルシウム(白石工業社製;ホワイトンP−10)、平均径3μm。
・D3:ポリテトラフルオロエチレン含有樹脂(三菱レイヨン社製;A−3000)、平均径260μm。
顔料
・E1:カーボンブラック(BIRLA CARBON社製;RAVEN2350)、平均径15nm。
・E2:ニグロシン(オリエント化学社製;NH−815)、平均径5〜20μm。
・E3:硫化亜鉛(サクトリス社製;サクトリスHD−S)、平均径0.2〜0.3μm。
・E1:カーボンブラック(BIRLA CARBON社製;RAVEN2350)、平均径15nm。
・E2:ニグロシン(オリエント化学社製;NH−815)、平均径5〜20μm。
・E3:硫化亜鉛(サクトリス社製;サクトリスHD−S)、平均径0.2〜0.3μm。
発泡剤
・EB−106:永和化成工業社製、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂)をキャリアレジンとするADCA(アゾジカルボンアミド)のマスターバッチ。ADCAの含有量はマスターバッチ全量に対して10質量%であった。
・EB−106:永和化成工業社製、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂)をキャリアレジンとするADCA(アゾジカルボンアミド)のマスターバッチ。ADCAの含有量はマスターバッチ全量に対して10質量%であった。
2.試験方法
1)融点
測定試料を、示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製;DSC−7)により、昇温速度20℃/分で350℃まで昇温した後、350℃で5分間保持した。その後、降温速度20℃/分で25℃まで降温した。次いで、さらに25℃で5分間保持後、再び昇温速度20℃/分で昇温測定した際の吸熱ピークのトップを与える温度を、融点(Tm)とて測定した。
1)融点
測定試料を、示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製;DSC−7)により、昇温速度20℃/分で350℃まで昇温した後、350℃で5分間保持した。その後、降温速度20℃/分で25℃まで降温した。次いで、さらに25℃で5分間保持後、再び昇温速度20℃/分で昇温測定した際の吸熱ピークのトップを与える温度を、融点(Tm)とて測定した。
2)降温結晶化温度
各実施例/比較例においてショートショット射出成形で発泡倍率が1.3倍になるように成形して得られた長さ80mm、幅10mm、厚み4mmの試験片(発泡成形体)を、示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製;DSC−7)により、昇温速度20℃/分で350℃まで昇温した後、350℃で5分間保持した。その後、降温速度20℃/分で25℃まで降温した際の発熱ピークのトップを与える温度を、降温結晶化温度(Tcc)として測定した。
◎:降温結晶化温度≦215℃(良);
×:215℃<降温結晶化温度(実用上問題あり)。
各実施例/比較例においてショートショット射出成形で発泡倍率が1.3倍になるように成形して得られた長さ80mm、幅10mm、厚み4mmの試験片(発泡成形体)を、示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製;DSC−7)により、昇温速度20℃/分で350℃まで昇温した後、350℃で5分間保持した。その後、降温速度20℃/分で25℃まで降温した際の発熱ピークのトップを与える温度を、降温結晶化温度(Tcc)として測定した。
◎:降温結晶化温度≦215℃(良);
×:215℃<降温結晶化温度(実用上問題あり)。
3)発泡体の曲げ弾性率
各実施例/比較例においてショートショット射出成形で発泡倍率が1.3倍になるように成形して得られた長さ80mm、幅10mm、厚み4mmの試験片を用い、ISO178に準拠して、23℃雰囲気下で測定した。射出成形機は住友重機械工業社製SE−180EVを用い、成形条件としてはシリンダー温度290℃、金型温度90℃、充填時間0.6秒、保圧時間はゼロとした。
◎:7GPa≦曲げ弾性率(最良);
○:5GPa≦曲げ弾性率<7GPa(良);
△:3GPa≦曲げ弾性率<5GPa(実用上問題なし);
×:曲げ弾性率<3GPa(実用上問題あり)。
各実施例/比較例においてショートショット射出成形で発泡倍率が1.3倍になるように成形して得られた長さ80mm、幅10mm、厚み4mmの試験片を用い、ISO178に準拠して、23℃雰囲気下で測定した。射出成形機は住友重機械工業社製SE−180EVを用い、成形条件としてはシリンダー温度290℃、金型温度90℃、充填時間0.6秒、保圧時間はゼロとした。
◎:7GPa≦曲げ弾性率(最良);
○:5GPa≦曲げ弾性率<7GPa(良);
△:3GPa≦曲げ弾性率<5GPa(実用上問題なし);
×:曲げ弾性率<3GPa(実用上問題あり)。
4)発泡体の荷重たわみ温度
曲げ弾性率の測定に供した試験片を用い、ISO75のA法(負荷1.8MPa)に準拠して測定した。
◎:228℃≦荷重たわみ温度(最良);
○:220℃≦荷重たわみ温度<228℃(良);
△:210℃≦荷重たわみ温度<220℃(実用上問題なし);
×:荷重たわみ温度<210℃(実用上問題あり)。
曲げ弾性率の測定に供した試験片を用い、ISO75のA法(負荷1.8MPa)に準拠して測定した。
◎:228℃≦荷重たわみ温度(最良);
○:220℃≦荷重たわみ温度<228℃(良);
△:210℃≦荷重たわみ温度<220℃(実用上問題なし);
×:荷重たわみ温度<210℃(実用上問題あり)。
5)表面光沢度
各実施例/比較例においてショートショット射出成形で発泡倍率が1.3倍になるように成形して得られた、長さ100mm、幅100mm、厚み3mmの板状成形体を用い、JIS Z8741に基づき、光沢度計(日本電色社製グロスメーターVG7000型)により、入射角60°の表面光沢度の測定を行った。光沢度は、実用的には、60%以上であることが好ましい。なお、金型表面は#1000の鏡面処理である。射出成形機は住友重機械工業社製SE−180EVを用い、成形条件としてはシリンダー温度290℃、金型温度90℃、充填時間0.4秒、保圧時間はゼロとした。
◎:68%≦表面光沢度(最良);
○:60%≦表面光沢度<68%(良);
△:50%≦表面光沢度<60%(実用上問題なし);
×:表面光沢度<50%(実用上問題あり)。
各実施例/比較例においてショートショット射出成形で発泡倍率が1.3倍になるように成形して得られた、長さ100mm、幅100mm、厚み3mmの板状成形体を用い、JIS Z8741に基づき、光沢度計(日本電色社製グロスメーターVG7000型)により、入射角60°の表面光沢度の測定を行った。光沢度は、実用的には、60%以上であることが好ましい。なお、金型表面は#1000の鏡面処理である。射出成形機は住友重機械工業社製SE−180EVを用い、成形条件としてはシリンダー温度290℃、金型温度90℃、充填時間0.4秒、保圧時間はゼロとした。
◎:68%≦表面光沢度(最良);
○:60%≦表面光沢度<68%(良);
△:50%≦表面光沢度<60%(実用上問題なし);
×:表面光沢度<50%(実用上問題あり)。
6)スワールマークの有無
各実施例/比較例においてショートショット射出成形で発泡倍率が1.3倍になるように成形して得られた、長さ100mm、幅100mm、厚み3mmの板状成形体を用い、スワールマークの有無を判断した。なお、金型表面は深さ15μmの梨地のシボ加工が施されている。射出成形機は住友重機械工業社製SE−180EVを用い、成形条件としてはシリンダー温度290℃、金型温度90℃、充填時間0.4秒、保圧時間はゼロとした。
◎:発泡体表面にスワールマークが存在せず、かつ発泡成形体表面の光沢に優れていた(最良);
○:発泡体表面にスワールマークが存在しなかった(良);
×:発泡体表面にスワールマークが存在した(実用上問題あり)。
各実施例/比較例においてショートショット射出成形で発泡倍率が1.3倍になるように成形して得られた、長さ100mm、幅100mm、厚み3mmの板状成形体を用い、スワールマークの有無を判断した。なお、金型表面は深さ15μmの梨地のシボ加工が施されている。射出成形機は住友重機械工業社製SE−180EVを用い、成形条件としてはシリンダー温度290℃、金型温度90℃、充填時間0.4秒、保圧時間はゼロとした。
◎:発泡体表面にスワールマークが存在せず、かつ発泡成形体表面の光沢に優れていた(最良);
○:発泡体表面にスワールマークが存在しなかった(良);
×:発泡体表面にスワールマークが存在した(実用上問題あり)。
製造例1
ポリアミド樹脂(A1)100質量部をクボタ製ロスインウェイト式連続定量供給装置CE−W−1を用いて計量し、スクリュー径37mm、L/D40の同方向二軸押出機(東芝機械社製TEM37BS)の主供給口に供給した。押出機のバレル温度設定は270℃〜290℃、スクリュー回転数は250rpm、吐出量は30kg/hとして溶融混練を行い、サイドフィーダーより強化材C1を45質量部供給し、さらに混練を行った。最後にホール径2.8〜4.0mmのダイスからストランド状に引き取った後、30〜80℃の水槽に30〜150cm通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングして、ポリアミド樹脂組成物ペレットP1を得た。ペレットの大きさは平均長さ2mm、平均直径2mmであった。ペレットの最大長は3.2mmであった。
ポリアミド樹脂(A1)100質量部をクボタ製ロスインウェイト式連続定量供給装置CE−W−1を用いて計量し、スクリュー径37mm、L/D40の同方向二軸押出機(東芝機械社製TEM37BS)の主供給口に供給した。押出機のバレル温度設定は270℃〜290℃、スクリュー回転数は250rpm、吐出量は30kg/hとして溶融混練を行い、サイドフィーダーより強化材C1を45質量部供給し、さらに混練を行った。最後にホール径2.8〜4.0mmのダイスからストランド状に引き取った後、30〜80℃の水槽に30〜150cm通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングして、ポリアミド樹脂組成物ペレットP1を得た。ペレットの大きさは平均長さ2mm、平均直径2mmであった。ペレットの最大長は3.2mmであった。
製造例2〜42
表1〜表4に示す原料組成で、製造例1と同様にしてポリアミド樹脂ペレットP2〜P42を得た。なお、C1のみサイドフィーダーからの供給とし、そのほかは全てタンブラーで一括ブレンドした後、主供給口から供給した。各製造例においてペレットの最大長は2.5〜3.5mmの範囲内であった。
表1〜表4に示す原料組成で、製造例1と同様にしてポリアミド樹脂ペレットP2〜P42を得た。なお、C1のみサイドフィーダーからの供給とし、そのほかは全てタンブラーで一括ブレンドした後、主供給口から供給した。各製造例においてペレットの最大長は2.5〜3.5mmの範囲内であった。
実施例1
第1ペレットとしてペレットP1を70質量部、第2ペレットとしてペレットP5を30質量部、発泡剤EB−106を2質量部ドライブレンドし、シャットオフノズルを搭載した射出成形機(住友重機械工業社製SE−180EV)に投入し、シリンダー温度290℃、金型温度80℃の条件で、発泡倍率が1.3倍になるようにショートショット射出成形をおこない、各種試験片を得た。成形条件は射出時間を0.3〜1.0秒、冷却時間は20〜40秒とした。得られた試験片を各性能評価に供した。結果を表5に示す。
第1ペレットとしてペレットP1を70質量部、第2ペレットとしてペレットP5を30質量部、発泡剤EB−106を2質量部ドライブレンドし、シャットオフノズルを搭載した射出成形機(住友重機械工業社製SE−180EV)に投入し、シリンダー温度290℃、金型温度80℃の条件で、発泡倍率が1.3倍になるようにショートショット射出成形をおこない、各種試験片を得た。成形条件は射出時間を0.3〜1.0秒、冷却時間は20〜40秒とした。得られた試験片を各性能評価に供した。結果を表5に示す。
実施例2〜18および比較例1〜18
表5〜表8に示すペレットを所定の量で用いたこと以外は実施例1と同様の方法により、発泡成形体を得て、各性能評価に供した。結果を表5〜表8に示す。
表5〜表8に示すペレットを所定の量で用いたこと以外は実施例1と同様の方法により、発泡成形体を得て、各性能評価に供した。結果を表5〜表8に示す。
実施例1〜18の樹脂組成物は、本発明の要件をいずれも満たしていたため、機械的強度および耐熱性に優れ、スワールマークが存在せず表面外観に優れ、表面光沢性にも優れていた。
比較例1の樹脂組成物は、(A)と(B)の合計に対する(B)の割合が過多であったため、荷重たわみ温度が低かった。
比較例2の樹脂組成物は、強化材の含有量が過多であったため、降温結晶化温度が215℃を超えるものとなり、表面光沢度に劣り、スワールマークが発生した。
比較例3の樹脂組成物は、結晶核剤を含有していなかったため、スワールマークが発生した。
比較例4〜6の樹脂組成物は、結晶核剤の含有量が過多であったため、降温結晶化温度が215℃を超えるものとなり、表面光沢度に劣り、スワールマークが発生した。
比較例7の樹脂組成物は、融点が230℃以下のポリアミド樹脂を含有していなかったため、降温結晶化温度が215℃を超えるものとなり、表面光沢度に劣り、スワールマークが発生した。
比較例8の樹脂組成物は、強化材を含有していなかったため、荷重たわみ温度が低く、スワールマークが発生した。
比較例9〜16および18の樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)を含むペレットに結晶核剤(D)が含有されたため、発泡成形の降温時、比較的早期に結晶化し始め、金型転写性が低下し、スワールマークが発生し、表面外観が悪化し、さらには表面光沢性が低下した。
比較例17の樹脂組成物は、強化材の含有量が過多であったため、表面光沢度に劣り、スワールマークが発生した。
比較例2の樹脂組成物は、強化材の含有量が過多であったため、降温結晶化温度が215℃を超えるものとなり、表面光沢度に劣り、スワールマークが発生した。
比較例3の樹脂組成物は、結晶核剤を含有していなかったため、スワールマークが発生した。
比較例4〜6の樹脂組成物は、結晶核剤の含有量が過多であったため、降温結晶化温度が215℃を超えるものとなり、表面光沢度に劣り、スワールマークが発生した。
比較例7の樹脂組成物は、融点が230℃以下のポリアミド樹脂を含有していなかったため、降温結晶化温度が215℃を超えるものとなり、表面光沢度に劣り、スワールマークが発生した。
比較例8の樹脂組成物は、強化材を含有していなかったため、荷重たわみ温度が低く、スワールマークが発生した。
比較例9〜16および18の樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)を含むペレットに結晶核剤(D)が含有されたため、発泡成形の降温時、比較的早期に結晶化し始め、金型転写性が低下し、スワールマークが発生し、表面外観が悪化し、さらには表面光沢性が低下した。
比較例17の樹脂組成物は、強化材の含有量が過多であったため、表面光沢度に劣り、スワールマークが発生した。
本発明の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物および発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物は、例えば、自動車分野、電気・電子機器分野および機械分野における各種部品の製造に有用である。
Claims (14)
- 融点が250℃以上のポリアミド樹脂(A)および融点が230℃以下のポリアミド樹脂(B)の合計100質量部に対して、強化材(C)15〜100質量部および結晶核剤(D)0.05〜1.5質量部を含み、前記ポリアミド樹脂(A)および前記ポリアミド樹脂(B)の質量比率[(A)/(B)]が80/20〜50/50(質量比)である、発泡成形用ポリアミド樹脂組成物であって、
前記発泡成形用ポリアミド樹脂組成物の降温結晶化温度が215℃以下である、発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。 - 前記ポリアミド樹脂(A)が、ポリアミド66、およびポリアミド46からなる群から選択される1種以上のポリアミドであり、
前記ポリアミド樹脂(B)が、ポリアミド6、ポリアミド610、ポリアミド11、およびポリアミド12からなる群から選択される1種以上のポリアミドである、請求項1に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。 - 前記強化材(C)が、ガラス繊維、炭素繊維、ワラストナイト、マイカ、およびカオリンからなる群から選択される1種以上の強化材である、請求項1または2に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
- 前記結晶核剤(D)が、タルク、クレイ、セリサイト、シリカ、炭酸カルシウム、およびポリテトラフルオロエチレン含有樹脂からなる群から選択される1種以上の結晶核剤である、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
- 発泡材をさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂組成物の発泡成形体。
- 前記発泡の実倍率が1.1以上であることを特徴とする請求項6に記載の発泡成形体。
- 融点が250℃以上のポリアミド樹脂(A)および融点が230℃以下のポリアミド樹脂(B)の合計100質量部に対して、強化材(C)15〜100質量部および結晶核剤(D)0.05〜1.5質量部を含み、前記ポリアミド樹脂(A)および前記ポリアミド樹脂(B)の質量比率[(A)/(B)]が80/20〜50/50(質量比)である、発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物であって、
前記ポリアミド樹脂(A)を含有する第1ペレット;および
前記ポリアミド樹脂(B)を含有する第2ペレットを含み、
前記強化材(C)は前記第1ペレットまたは前記第2ペレットの少なくとも一方に含有され、
前記結晶核剤(D)は前記第2ペレットのみに含有される、発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。 - 前記ポリアミド樹脂(A)が、ポリアミド66、およびポリアミド46からなる群から選択される1種以上のポリアミドであり、
前記ポリアミド樹脂(B)が、ポリアミド6、ポリアミド610、ポリアミド11、およびポリアミド12からなる群から選択される1種以上のポリアミドである、請求項8に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。 - 前記強化材(C)が、ガラス繊維、炭素繊維、ワラストナイト、マイカ、およびカオリンからなる群から選択される1種以上の強化材である、請求項8または9に記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
- 前記結晶核剤(D)が、タルク、クレイ、セリサイト、シリカ、炭酸カルシウム、およびポリテトラフルオロエチレン含有樹脂からなる群から選択される1種以上の結晶核剤である、請求項8〜10のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
- 発泡材をさらに含む、請求項8〜11のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物。
- 請求項8〜12のいずれかに記載の発泡成形用ポリアミド樹脂ペレット混合物の発泡成形体。
- 前記発泡の実倍率が1.1以上であることを特徴とする請求項13に記載の発泡成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CN201810959244.0A CN109423043A (zh) | 2017-08-24 | 2018-08-22 | 发泡成型用聚酰胺树脂组合物、发泡用聚酰胺树脂颗粒混合物和发泡成型体 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017161517 | 2017-08-24 | ||
JP2017161517 | 2017-08-24 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019038994A true JP2019038994A (ja) | 2019-03-14 |
Family
ID=65726843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018132307A Pending JP2019038994A (ja) | 2017-08-24 | 2018-07-12 | 発泡成形用ポリアミド樹脂組成物、発泡用ポリアミド樹脂ペレット混合物および発泡成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019038994A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020169315A (ja) * | 2019-04-04 | 2020-10-15 | ヒュンダイ・モービス・カンパニー・リミテッド | 耐久性および耐摩耗性に優れたウォームホイール用組成物およびこれを用いて製造されたウォームホイール |
CN112625432A (zh) * | 2020-12-15 | 2021-04-09 | 上海普利特复合材料股份有限公司 | 一种微发泡尼龙复合材料及其应用 |
WO2022044697A1 (ja) * | 2020-08-28 | 2022-03-03 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 樹脂組成物、キット、成形品、および、成形品の製造方法 |
CN114466892A (zh) * | 2020-07-23 | 2022-05-10 | 株式会社Lg化学 | 热塑性树脂组合物和包含其的外装材料 |
CN116144182A (zh) * | 2023-03-03 | 2023-05-23 | 东莞市富颖电子材料有限公司 | 一种全方位散热泡棉及其制备方法 |
WO2023149547A1 (ja) * | 2022-02-03 | 2023-08-10 | Ube株式会社 | ポリアミド樹脂組成物及びそのフィルム |
-
2018
- 2018-07-12 JP JP2018132307A patent/JP2019038994A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020169315A (ja) * | 2019-04-04 | 2020-10-15 | ヒュンダイ・モービス・カンパニー・リミテッド | 耐久性および耐摩耗性に優れたウォームホイール用組成物およびこれを用いて製造されたウォームホイール |
US11454309B2 (en) * | 2019-04-04 | 2022-09-27 | Hyundai Mobis Co., Ltd. | Composition for worm wheel having excellent durability with wear resistance and worm wheel prepared using the same |
CN114466892A (zh) * | 2020-07-23 | 2022-05-10 | 株式会社Lg化学 | 热塑性树脂组合物和包含其的外装材料 |
CN114466892B (zh) * | 2020-07-23 | 2024-06-14 | 株式会社Lg化学 | 热塑性树脂组合物和包含其的外装材料 |
WO2022044697A1 (ja) * | 2020-08-28 | 2022-03-03 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 樹脂組成物、キット、成形品、および、成形品の製造方法 |
CN115885013A (zh) * | 2020-08-28 | 2023-03-31 | 三菱工程塑料株式会社 | 树脂组合物、组合物组合、成型品、以及成型品的制造方法 |
CN112625432A (zh) * | 2020-12-15 | 2021-04-09 | 上海普利特复合材料股份有限公司 | 一种微发泡尼龙复合材料及其应用 |
WO2023149547A1 (ja) * | 2022-02-03 | 2023-08-10 | Ube株式会社 | ポリアミド樹脂組成物及びそのフィルム |
CN116144182A (zh) * | 2023-03-03 | 2023-05-23 | 东莞市富颖电子材料有限公司 | 一种全方位散热泡棉及其制备方法 |
CN116144182B (zh) * | 2023-03-03 | 2023-09-19 | 东莞市富颖电子材料有限公司 | 一种全方位散热泡棉及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2019038994A (ja) | 発泡成形用ポリアミド樹脂組成物、発泡用ポリアミド樹脂ペレット混合物および発泡成形体 | |
CN109423043A (zh) | 发泡成型用聚酰胺树脂组合物、发泡用聚酰胺树脂颗粒混合物和发泡成型体 | |
JP6394394B2 (ja) | 発泡成形体用ポリアミド樹脂組成物、及びそれからなるポリアミド樹脂発泡成形体 | |
JP6518587B2 (ja) | 結晶性熱可塑性樹脂組成物および成形品 | |
JP2011148267A (ja) | ポリアミド樹脂成形品の製造方法 | |
JP5371683B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物ペレットの製造方法 | |
JP2019039061A (ja) | ポリアミド樹脂めっき成形体 | |
JP2007119669A (ja) | ポリアミド樹脂組成物 | |
JP2017088661A (ja) | ポリアミド樹脂組成物およびそれからなるブロー成形品 | |
JP6498966B2 (ja) | 射出発泡用ポリアミド系樹脂組成物及び射出発泡成形体 | |
JP2006282943A (ja) | 成形性が改良されたポリアミド樹脂組成物 | |
CN105086430B (zh) | 聚酰胺树脂组合物及其成型体 | |
JP5797494B2 (ja) | 発泡成形用ポリアミド樹脂組成物、およびこれより得られる発泡成形体 | |
JP6513464B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物およびその成形体 | |
JP5859898B2 (ja) | 発泡成形用ポリアミド樹脂組成物およびこれを用いた発泡成形体 | |
JP5553495B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物およびそれを成形してなる成形品 | |
JP4535772B2 (ja) | 長繊維強化ポリアミド樹脂製自動車車体前部構造体 | |
JP6079490B2 (ja) | 放熱性電気・電子部品用熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる放熱性電気・電子部品 | |
JP2002363326A (ja) | ポリアミド樹脂発泡成形品 | |
JP2019035042A (ja) | 振動溶着用ポリアミド樹脂組成物 | |
JP2006056938A (ja) | ポリアミド樹脂組成物 | |
JP2001219437A (ja) | 強化ナイロン樹脂成形品の製造方法及び強化ナイロン樹脂成形品 | |
JP2013170249A (ja) | ポリアミド樹脂成形品およびその製造方法 | |
JP2009097011A (ja) | ポリアミド樹脂組成物 | |
JP2002103327A (ja) | ガラス繊維強化ポリアミド樹脂の製造方法 |